JP2016090042A - 軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】十分な潤滑油が供給されていない状態であっても、焼き付きの発生を抑制することが可能な軸受を提供する。【解決手段】自動車が具備するオートマチックトランスミッション(A/T)や無段変速機(CVT)等に設けられて、軸部材であるシャフト2を回転可能に支持する軸受100において、当該シャフト2を回転可能に支持する内周面に周方向に沿って延びる溝状に形成されると共に、潤滑油を保持する油溝121aを具備した。【選択図】図1

Description

本発明は、軸部材を回転可能に支持する軸受の技術に関する。
従来、軸部材を回転可能に支持する軸受の技術は公知となっている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
特許文献1には、クランクシャフトとコネクティングロッドとの間に配置された軸受(コンロッド軸受)が記載されている。当該軸受は、コネクティングロッドに設けられると共に、クランクシャフトを回転可能に支持する。このようにして、当該軸受は、クランクシャフトとコネクティングロッドとを連結する。また、軸受には潤滑油が供給され、当該潤滑油によって軸受が潤滑される。
このように軸部材を回転可能に支持する軸受においては、十分な潤滑油が供給されない場合が想定される。例えば、エンジンが始動(軸部材が回転開始)してから軸受に潤滑油が供給されるまでの間等である。この場合、当該軸受を十分に潤滑することができず、焼き付きが発生するおそれがある。
特開2008−82482号公報
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、焼き付きの発生を抑制することが可能な軸受を提供することである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、軸部材を回転可能に支持する内周面に周方向に沿って延びる溝状に形成されると共に、潤滑油を保持する潤滑油保持部を具備するものである。
請求項2においては、軸受基材と、前記軸受基材の内周面に形成され、前記軸部材を受ける軸受層と、を具備し、前記潤滑油保持部は、前記軸受層に形成されるものである。
請求項3においては、前記軸受層は、軸線方向における両端部にそれぞれ形成されると共に前記軸部材を受ける摺動部を具備し、前記潤滑油保持部は、前記摺動部にそれぞれ形成されるものである。
請求項4においては、前記潤滑油保持部は、前記軸線方向における前記摺動部の中央に形成されるものである。
請求項5においては、前記潤滑油保持部は、周方向断面視略V字状に形成されるものである。
請求項6においては、前記潤滑油保持部は、周方向断面視において、軸線方向の幅が径方向外側に向かって徐々に狭くなるように形成され、前記軸線方向における端部側の傾斜面の前記軸線方向に対する傾斜角度が、前記軸線方向における中央側の傾斜面の前記軸線方向に対する傾斜角度よりも大きくなるように形成されるものである。
請求項7においては、前記潤滑油保持部は、周方向断面視において、前記軸線方向における端部側の傾斜面の前記軸線方向に対する傾斜角度が、前記軸線方向における中央側の傾斜面の前記軸線方向に対する傾斜角度よりも大きくなるように形成されるものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、焼き付きの発生を抑制することができる。
請求項2においては、焼き付きの発生を抑制することができる。
請求項3においては、焼き付きの発生を抑制することができる。
請求項4においては、焼き付きの発生を効果的に抑制することができる。
請求項5においては、潤滑油保持部を容易に形成することができる。
請求項6においては、軸受の軸線方向外側端部から潤滑油が漏れるのを抑制することができると共に、油膜保持力を増加させることができる。
請求項7においては、軸受の軸線方向外側端部から潤滑油が漏れるのを抑制することができると共に、油膜保持力を増加させることができる。
本発明の第一実施形態に係る軸受の使用状態を示す断面図。 (a)第一実施形態に係る軸受の展開図。(b)同じく、X1−X1断面図。 (a)軸受に潤滑油が十分に供給されている状態を示す断面拡大図。(b)軸受に潤滑油が十分に供給されていない状態を示す断面拡大図。 (a)第二実施形態に係る軸受の展開図。(b)同じく、X2−X2断面図。 (a)第三実施形態に係る軸受の展開図。(b)同じく、X3−X3断面図。 (a)第四実施形態に係る軸受の展開図。(b)同じく、X4−X4断面図。 (a)第五実施形態に係る軸受の展開図。(b)同じく、X5−X5断面図。 (a)第六実施形態に係る軸受の展開図。(b)同じく、X6−X6断面図。 (a)第七実施形態に係る軸受の展開図。(b)同じく、X7−X7断面図。 (a)第八実施形態に係る軸受の展開図。(b)同じく、X8−X8断面図。 (a)第九実施形態に係る軸受の展開図。(b)同じく、X9−X9断面図。
以下では、図中の矢印C、矢印R及び矢印Sで示した方向を、それぞれ後述する軸受100(シャフト2)の軸線方向、径方向及び周方向と定義して説明を行う。
まず、図1を用いて、本発明の第一実施形態に係る軸受100が使用されている状態の概要について説明する。
軸受100は、軸部材(本実施形態においては、後述するシャフト2)を滑らかに回転可能に支持するものである。本実施形態に係る軸受100は、自動車が具備する変速装置(例えば、オートマチックトランスミッション(A/T)、無段変速機(CVT)等)に設けられるものとする。軸受100は、前記変速装置のハウジング1に取り付けられると共に、シャフト2を回転可能に支持する。
ハウジング1は、前記変速装置に設けられる種々の軸部材や歯車等を支持する部材である。ハウジング1には、シャフト2を挿通可能な軸受部1aが形成される。軸受部1aは、軸線方向に沿ってハウジング1を貫通するように形成される。軸受部1aは、軸線方向視において円形断面を有するように形成される。
軸受100は、略円筒状に形成される。軸受100は、ハウジング1の軸受部1aに嵌め込まれることで、当該ハウジング1に固定される。
シャフト2は、回転することで駆動力を伝達する部材である。シャフト2は、軸受100に挿通されることで、当該軸受100によって回転可能に支持される。
このように構成された軸受100には、図示せぬ油路を介して潤滑油が供給される。具体的には、前記自動車のエンジンが始動すると、当該エンジンの駆動力によってオイルポンプが作動する。当該オイルポンプによって潤滑油が圧送され、前記油路を介して軸受100へと潤滑油が供給される。
軸受100へと供給された潤滑油によって、当該軸受100とシャフト2との間に潤滑油の膜(油膜)が形成される。シャフト2は、当該油膜を介して軸受100に回転可能に支持される。また、軸受100は油膜を介してシャフト2を支持するため、当該軸受100とシャフト2との間での焼き付きの発生を抑制することができる。
次に、図2を用いて、軸受100の詳細な構成について説明する。
軸受100は、前述の如く略円筒状に形成されるものである。軸受100は、主として裏金110及び軸受合金層120を具備する。
裏金110は、軸受100の強度を向上させる部分である。裏金110は、鋼等の比較的強度の高い金属によって形成される。裏金110は、略円筒状に形成される。裏金110は、軸受100のうち径方向外側部分を形成する。
軸受合金層120は、シャフト2を受ける部分である。軸受合金層120は、銅系合金やアルミニウム系合金等の、比較的高い耐摩耗性及び耐焼き付き性等を有する金属によって形成される。軸受合金層120は、軸受100のうち径方向内側部分を形成する。具体的には、軸受合金層120は、裏金110に積み重なるように、当該裏金110の内周面に形成される。軸受合金層120は、裏金110の内周面全体を覆うように形成される。軸受合金層120は、主として摺動部121を具備する。
摺動部121は、シャフト2との間で油膜を形成し、当該油膜を介してシャフト2を受ける部分である。摺動部121は、軸受合金層120のうち、軸線方向両端部近傍にそれぞれ形成される。摺動部121は、軸受合金層120の径方向厚さを他の部分(軸受合金層120のうち、軸線方向中央部分)に比べて厚くすることで形成される。これによって、摺動部121は、径方向内側に向かって隆起した形状に形成される。摺動部121の内周面は、シャフト2の外周面に沿うように(軸線方向に沿って概ね平らになるように)形成される。摺動部121には、油溝121aが形成される。
油溝121aは、シャフト2との間で潤滑油を保持する部分である。油溝121aは、摺動部121の内周面を窪ませた溝状となるように形成される。油溝121aは、周方向に沿って延びるように形成される。油溝121aは、摺動部121の軸線方向中央部に形成される。油溝121aは、摺動部121の全周に亘って形成される。油溝121aは、周方向断面視において略V字状(すなわち、径方向外側に向かって徐々に幅(軸線方向幅)が狭くなる形状)となるように形成される。
なお、摺動部121の内周面の面積(シャフト2を受ける面積)をできるだけ広く確保するために、油溝121aの軸線方向幅は、潤滑油を内部に保持できる程度の大きさで、かつ可能な限り狭く形成されることが望ましい。
次に、図3を用いて、上述の如く構成された軸受100が、シャフト2を回転可能に支持する様子について説明する。
まず、図3(a)に示すように、軸受100(より詳細には、軸受100とシャフト2との間)に潤滑油が十分に供給されている状態で、シャフト2が回転する場合について説明する。
軸受100に潤滑油が供給された状態でシャフト2が回転すると、当該シャフト2の外周面と摺動部121の内周面との間に油膜が形成される。軸受100は、当該油膜を介してシャフト2を回転可能に支持する。これによって、シャフト2は滑らかに回転することができる。また潤滑油によって、軸受100とシャフト2との間での焼き付きの発生を抑制することができる。
この際、潤滑油は油溝121a内にも流入する。これによって、油溝121aは潤滑油によって満たされる。油溝121aに流入した潤滑油は、シャフト2の回転が停止した後であっても、当該油溝121aとシャフト2とによって囲まれた空間内(油溝121a内)に保持される。
次に、図3(b)に示すように、軸受100に潤滑油が十分に供給されていない状態で、シャフト2が回転する場合について説明する。この場合としては、例えば前記エンジンの始動直後(エンジンが始動してから軸受100に潤滑油が供給されてくるまでの間)や、前記エンジンを始動させないまま前記自動車を牽引する場合等が想定される。
この場合、油溝121a内には、以前に供給された潤滑油が保持されている。このため、シャフト2の回転に伴って、当該油溝121a内の潤滑油が当該シャフト2の外周面と摺動部121の内周面との間に流出する。当該潤滑油によって軸受100が潤滑される。このため、軸受100に潤滑油が十分に供給されていない状態であっても、当該軸受100とシャフト2との間での焼き付きの発生を抑制することができる。
以上の如く、本実施形態に係る軸受100は、シャフト2(軸部材)を回転可能に支持する内周面に周方向に沿って延びる溝状に形成されると共に、潤滑油を保持する油溝121a(潤滑油保持部)を具備するものである。
このように構成することにより、焼き付きの発生を抑制することができる。また、軸受100の軸線方向幅が狭く、油溝121aを形成するためのスペース(幅)が限られている場合であっても、油溝121aを周方向に延びるように形成することで、当該油溝121aを形成することができる。特に、当該油溝121aを略円形状に形成する場合に比べて、省スペース化を図ることができる。
また、軸受100は、裏金110(軸受基材)と、裏金110の内周面に形成され、シャフト2を受ける軸受合金層120(軸受層)と、を具備し、油溝121aは、軸受合金層120に形成されるものである。
このように構成することにより、焼き付きの発生を抑制することができる。
また、軸受合金層120は、軸線方向における両端部にそれぞれ形成されると共にシャフト2を受ける摺動部121を具備し、油溝121aは、摺動部121にそれぞれ形成されるものである。
このように構成することにより、焼き付きの発生を抑制することができる。また、摺動部121のスペース(軸線方向における幅)が限られている場合であっても、油溝121aを周方向に延びるように形成することで、当該油溝121aを形成することができる。
また、油溝121aは、軸線方向における摺動部121の中央に形成されるものである。
このように構成することにより、焼き付きの発生を効果的に抑制することができる。すなわち、このように構成することにより、軸線方向における油溝121aの両側に形成される油膜の厚さの均一化を図ることができ、ひいては焼き付きの発生を効果的に抑制することができる。
また、油溝121aは、周方向断面視略V字状に形成されるものである。
このように構成することにより、油溝121aを容易に形成することができる。例えば、V字状に形成された工具を用いて摺動部121に切削加工を施すことで、油溝121aを容易に形成することができる。
なお、本実施形態に係るシャフト2は、本発明に係る軸部材の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る裏金110は、本発明に係る軸受基材の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る軸受合金層120は、本発明に係る軸受層の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る油溝121aは、本発明に係る潤滑油保持部の実施の一形態である。
以上、本発明の第一実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態に係る軸受100は、自動車の変速装置に設けられるものとしたが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、本発明に係る軸受は、任意の用途に用いることが可能である。
また、本実施形態においては、裏金110は鋼等の金属によって形成されるものとしたが、本発明に係る軸受基材は、その材料を限定するものではない。
また、本実施形態においては、軸受合金層120は、銅系合金やアルミニウム系合金等によって形成されるものとしたが、本発明に係る軸受層は、その材料を限定するものではない。例えば、本発明に係る軸受層は、金属系材料ではなく、樹脂系材料によって形成することも可能である。
また、本実施形態においては、本発明に係る軸受層の一例として軸受合金層120を例示したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、軸受合金層120に加えて、当該軸受合金層120のさらに内周側に、シャフト2とのなじみを良くするための層(軸受合金層120とは異なる材料の層)を形成することも可能である。
また、本実施形態においては例示していないが、本発明に係る軸受には、内周面と外周面とを連通する連通孔を形成しても良い。これによって、当該連通孔を介して潤滑油を流通させることができる。
また、本実施形態においては、本発明に係る潤滑油保持部の一例として油溝121aを例示したが、本発明はこれに限るものではない。以下、潤滑油保持部の他の実施形態について説明する。
図4に示す第二実施形態に係る軸受200が、第一実施形態に係る軸受100(図2参照)と異なる点は、油溝121aに代えて油溝221aを具備する点である。よって以下では、軸受200の構成のうち第一実施形態に係る軸受100と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
油溝221aは、摺動部121の内周面を窪ませた溝状となるように形成される。油溝221aは、周方向に沿って延びるように形成される。油溝221aは、摺動部121の軸線方向中央部に形成される。油溝221aは、摺動部121の周方向に2つ並ぶように形成される。当該2つの油溝221aは、それぞれ摺動部121の略半周に亘って形成される。油溝221aは、周方向断面視において略V字状となるように形成される。
このように構成された軸受200においては、周方向に並んだ油溝221aのうち一方から他方へと潤滑油が流通し難い。このため、例えばハウジング1(図1参照)に組み付けられた状態において、上方に位置する油溝221a内の潤滑油が、下方に位置する油溝221aへと流出するのを防止することができる。これによって、軸受200の上部でも潤滑油を保持することができ、ひいてはシャフト2の上部と軸受200との間での焼き付きの発生を効果的に抑制することができる。
図5に示す第三実施形態に係る軸受300が、第一実施形態に係る軸受100(図2参照)と異なる点は、油溝121aに代えて油溝321aを具備する点である。よって以下では、軸受300の構成のうち第一実施形態に係る軸受100と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
油溝321aは、摺動部121の内周面を窪ませた溝状となるように形成される。油溝321aは、周方向に沿って延びるように形成される。油溝321aは、摺動部121に複数(本実施形態においては、1つの摺動部121に11個)形成される。油溝321aは、周方向に概ね等間隔に形成される。油溝321aは、摺動部121の軸線方向中央部(位置P1)、軸線方向外側端部近傍(位置P2)又は軸線方向内側端部近傍(位置P3)のいずれかの位置に形成される。本実施形態においては、油溝321aは、位置P1、位置P2及び位置P3にそれぞれ略同一の個数(3個又は4個)形成される。油溝321aは、周方向断面視において略V字状となるように形成される。
このように、複数の油溝321aを、摺動部121の軸線方向における複数の位置(位置P1、位置P2及び位置P3)に形成することで、摺動部121とシャフト2との間に形成される油膜の厚さの均一化を図ることができる。これによって、焼き付きの発生を効果的に抑制することができる。特に、複数の位置に略同一の個数の油溝321aを形成することで、油膜の厚さの均一化を効果的に図ることができる。
また、軸受300においては、第二実施形態に係る軸受200(図4参照)と同様に、一の油溝321aから他の油溝321aへと潤滑油が流通し難い。このため、軸受300の上部でも潤滑油を保持することができ、ひいてはシャフト2の上部と軸受300との間での焼き付きの発生を効果的に抑制することができる。
図6に示す第四実施形態に係る軸受400が、第一実施形態に係る軸受100(図2参照)と異なる点は、油溝121aに代えて油溝421aを具備する点である。よって以下では、軸受400の構成のうち第一実施形態に係る軸受100と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
油溝421aが、第一実施形態に係る油溝121aと異なる点は、周方向断面視において略矩形状(すなわち、径方向において幅(軸線方向幅)が一定となる形状)となるように形成されている点である。
このように構成された軸受400においては、第一実施形態に係る油溝121a(図2参照)に比べて、多くの潤滑油を油溝421a内に保持することができる。これによって、シャフト2と軸受400との間での焼き付きの発生を効果的に抑制することができる。
図7に示す第五実施形態に係る軸受500が、第二実施形態に係る軸受200(図4参照)と異なる点は、油溝221aに代えて油溝521aを具備する点である。よって以下では、軸受500の構成のうち第二実施形態に係る軸受200と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
油溝521aが、第二実施形態に係る油溝221aと異なる点は、周方向断面視において略矩形状(すなわち、径方向において幅(軸線方向幅)が一定となる形状)となるように形成されている点である。
このように構成された軸受500においては、第二実施形態に係る油溝221a(図4参照)に比べて、多くの潤滑油を油溝521a内に保持することができる。これによって、シャフト2と軸受500との間での焼き付きの発生を効果的に抑制することができる。
図8に示す第六実施形態に係る軸受600が、第三実施形態に係る軸受300(図5参照)と異なる点は、油溝321aに代えて油溝621aを具備する点である。よって以下では、軸受600の構成のうち第三実施形態に係る軸受300と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
油溝621aが、第三実施形態に係る油溝321aと異なる点は、周方向断面視において略矩形状(すなわち、径方向において幅(軸線方向幅)が一定となる形状)となるように形成されている点である。
このように構成された軸受600においては、第三実施形態に係る油溝321a(図5参照)に比べて、多くの潤滑油を油溝621a内に保持することができる。これによって、シャフト2と軸受600との間での焼き付きの発生を効果的に抑制することができる。
図9に示す第七実施形態に係る軸受700が、第一実施形態に係る軸受100(図2参照)と異なる点は、油溝121aに代えて油溝721aを具備する点である。よって以下では、軸受700の構成のうち第一実施形態に係る軸受100と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
油溝721aが、第一実施形態に係る油溝121aと異なる点は、周方向断面視において、軸受700の軸線方向外側の傾斜面が軸受700の軸線方向中央側の傾斜面よりも急勾配に形成されている点である。油溝721aは、油溝121aと同様に略V字状に(軸線方向の幅が径方向外側に向かって徐々に狭くなるように)形成されている。さらに、油溝721aは、周方向断面視において、前記軸線方向外側の傾斜面の軸線方向に対する傾斜角度(図9に示す角度α)が、前記軸線方向中央側の傾斜面の軸線方向に対する傾斜角度(図9に示す角度β)よりも大きくなるように形成されている。
軸受700の外周面側の潤滑油は、図示せぬ油路を介して、軸受700の内周面側(軸線方向中央部)に供給される。軸受700の軸線方向中央部に供給された潤滑油は、軸受700の軸線方向両端部近傍にそれぞれ形成された摺動部121に供給される。摺動部121に供給された潤滑油は、油溝721a内に取り込まれる。
上述の如く、油溝721aは、軸受700の軸線方向外側の傾斜面が軸受700の軸線方向中央側の傾斜面よりも急勾配となるように形成されている。この油溝721aの構成のため、軸受700の軸線方向中央側から油溝721aに取り込まれた潤滑油は、第一実施形態に係る油溝121a(図2参照)に比べて、軸受700の軸線方向外側へと流出し難い。したがって、軸受700の軸線方向外側端部から潤滑油が必要以上に漏れるのを抑制することができる。また、油溝721aにより、軸受700の軸線方向中央側から軸線方向外側へと向かう潤滑油の流れが抑制される。したがって、軸受700の軸線方向中央側(油溝721a同士の間)において油膜を形成するための安定した圧力を維持することができ、ひいては油膜保持力を増加させることができる。
図10に示す第八実施形態に係る軸受800が、第七実施形態に係る軸受700(図9参照)と異なる点は、油溝721aに代えて油溝821aを具備する点である。よって以下では、軸受800の構成のうち第七実施形態に係る軸受700と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
油溝821aが、第七実施形態に係る油溝721aと異なる点は、底面を有するように形成されている点である。具体的には、油溝821aは、周方向断面視において、軸線方向の幅が径方向外側に向かって徐々に狭くなる台形状に形成されている。油溝821aの開口部の軸線方向における幅は、油溝721aの開口部の軸線方向における幅と同じとされる。これに伴って、油溝821aの軸線方向中央側の傾斜面の軸線方向に対する傾斜角度(図10に示す角度β)は、油溝721aの軸線方向中央側の傾斜面の軸線方向に対する傾斜角度(図9に示す角度β)よりも大きくなるように形成される。
このように構成された軸受800においては、第七実施形態に係る油溝721a(図9参照)に比べて、摺動部121の内周面の面積(シャフト2を受ける面積)を確保したまま、より多くの潤滑油を油溝821a内に保持することができる。これによって、シャフト2と軸受800との間での焼き付きの発生を効果的に抑制することができる。
図11に示す第九実施形態に係る軸受900が、第三実施形態に係る軸受300(図5参照)と異なる点は、油溝321aの一部に代えて油溝921aを具備する点である。よって以下では、軸受900の構成のうち第三実施形態に係る軸受300と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
油溝921aが、第三実施形態に係る油溝321aと異なる点は、周方向断面視において、油溝921aの軸線方向外側の傾斜面の軸線方向に対する傾斜角度(図11に示す角度α)が、油溝921aの軸線方向中央側の傾斜面の軸線方向に対する傾斜角度(図11に示す角度β)よりも大きくなるように形成されている点である。
油溝921aは、摺動部121の軸線方向外側端部近傍(位置P2)の位置に形成される。摺動部121の軸線方向中央部(位置P1)及び軸線方向内側端部近傍(位置P3)には、油溝321aが形成される。
軸受900の外周面側の潤滑油は、図示せぬ油路を介して、軸受900の内周面側(軸線方向中央部)に供給される。軸受900の軸線方向中央部に供給された潤滑油は、軸線方向両端部近傍にそれぞれ形成された摺動部121に供給される。摺動部121に供給された潤滑油は、油溝921a内に取り込まれる。
上述の如く、油溝921aは、軸受900の軸線方向外側の傾斜面が軸受900の軸線方向中央側の傾斜面よりも急勾配となるように形成されている。この油溝921aの構成のため、軸受900の軸線方向中央側から油溝921aに取り込まれた潤滑油は、第三実施形態に係る油溝321a(図5参照)に比べて、軸受900の軸線方向外側へと流出し難い。したがって、軸受900の軸線方向外側端部から潤滑油が必要以上に漏れるのを抑制することができる。また、油溝921aにより、軸受900の軸線方向中央側から軸線方向外側へと向かう潤滑油の流れが抑制される。したがって、軸受900の軸線方向中央側(油溝921a同士の間)において油膜を形成するための安定した圧力を維持することができ、ひいては油膜保持力を増加させることができる。
また、油溝921aを摺動部121の軸線方向外側端部近傍(位置P2)の位置に形成したことにより、軸受900の軸線方向外側端部近傍において潤滑油が枯渇するのを防止することができる。具体的には、軸線方向外側端部近傍(位置P2)においては油溝921aを配置しているため、軸線方向において位置P2よりも外側には、前記位置P2の内側に比べて潤滑油が供給され難い。一方、摺動部121の軸線方向中央部(位置P1)及び軸線方向内側端部近傍(位置P3)においては油溝321aを配置しているため、軸線方向において位置P1及び位置P3よりも外側にも潤滑油が供給される。したがって、軸受900の軸線方向外側でも潤滑油を保持(油膜を形成)しつつ、軸受900の軸線方向外側端部から潤滑油が必要以上に漏れるのを抑制することができる。
以上の如く、第七実施形態に係る軸受700、第八実施形態に係る軸受800及び第九実施形態に係る軸受900は、油溝721a、821a及び921a(潤滑油保持部)が、周方向断面視において、軸線方向の幅が径方向外側に向かって徐々に狭くなるように形成され、前記軸線方向外側の傾斜面の前記軸線方向に対する傾斜角度が、前記軸線方向中央側の傾斜面の前記軸線方向に対する傾斜角度よりも大きくなるように形成されるものである。
このように構成することにより、軸受700、800及び900の軸線方向外側端部から潤滑油が漏れるのを抑制することができると共に、油膜保持力を増加させることができる。
なお、本発明に係る潤滑油保持部の周方向断面視における形状は、上記各実施形態で例示したもの(略V字状、略矩形状及び台形状)に限るものではない。すなわち、本発明に係る潤滑油保持部の周方向断面視における形状は任意に決定することが可能である。例えば、当該潤滑油保持部は、周方向断面視において半円状に形成することも可能である。
また、本発明に係る潤滑油保持部の周方向長さは、上記各実施形態で例示したものに限るものではない。すなわち、本発明に係る潤滑油保持部は、軸線方向長さ(幅)に対して周方向長さが長い形状(周方向に沿って延びる形状)であれば良く、当該潤滑油保持部の周方向長さは任意に決定することが可能である。
また、第九実施形態において、油溝921aは摺動部121の軸線方向外側端部近傍(位置P2)の位置に形成されるものとしたが、全体のバランスを考慮して配置すればよく、例えば、摺動部121の軸線方向中央部(位置P1)及び軸線方向内側端部近傍(位置P3)に油溝921aを形成してもよい。
1 ハウジング
2 シャフト(軸部材)
100 軸受
110 裏金(軸受基材)
120 軸受合金層(軸受層)
121 摺動部
121a 油溝(潤滑油保持部)

Claims (7)

  1. 軸部材を回転可能に支持する内周面に周方向に沿って延びる溝状に形成されると共に、潤滑油を保持する潤滑油保持部を具備する軸受。
  2. 軸受基材と、
    前記軸受基材の内周面に形成され、前記軸部材を受ける軸受層と、
    を具備し、
    前記潤滑油保持部は、
    前記軸受層に形成される、
    請求項1に記載の軸受。
  3. 前記軸受層は、
    軸線方向における両端部にそれぞれ形成されると共に前記軸部材を受ける摺動部を具備し、
    前記潤滑油保持部は、
    前記摺動部にそれぞれ形成される、
    請求項2に記載の軸受。
  4. 前記潤滑油保持部は、
    前記軸線方向における前記摺動部の中央に形成される、
    請求項3に記載の軸受。
  5. 前記潤滑油保持部は、
    周方向断面視略V字状に形成される、
    請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の軸受。
  6. 前記潤滑油保持部は、周方向断面視において、
    軸線方向の幅が径方向外側に向かって徐々に狭くなるように形成され、
    前記軸線方向外側の傾斜面の前記軸線方向に対する傾斜角度が、前記軸線方向中央側の傾斜面の前記軸線方向に対する傾斜角度よりも大きくなるように形成される、
    請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の軸受。
  7. 前記潤滑油保持部は、周方向断面視において、
    前記軸線方向外側の傾斜面の前記軸線方向に対する傾斜角度が、前記軸線方向中央側の傾斜面の前記軸線方向に対する傾斜角度よりも大きくなるように形成される、
    請求項5に記載の軸受。
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