JP5129762B2 - アンギュラ玉軸受 - Google Patents

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この発明は、各種工作機械のスピンドル、コンプレッサやポンプなどのタービン用スピンドルなど各種機械装置の回転軸を支持するアンギュラ玉軸受、およびそれに適用されるアンギュラ玉軸受用外輪に関する。
近年、各種機械装置の回転軸は、加工効率、運転効率の向上のため、高速で回転されることが多く、その回転軸を支持するアンギュラ玉軸受は、高速回転時に焼き付きがないなどの高い信頼性が要求される。したがって、アンギュラ玉軸受の信頼性の向上のために、高い潤滑性能が不可欠である。また、環境に対する配慮が求められ、運転時、軸受内部に潤滑油を供給可能な油潤滑から、軸受内部にグリースを充填するグリース潤滑が採用される傾向となっている。
グリース潤滑によるアンギュラ玉軸受としては、例えば、図10に示すように、内輪30と外輪31との間に介在する複数の玉34が保持器35により保持され、外輪31の内径部に外輪軌道溝33につながるグリース貯留溝36がその外輪軌道溝33の軸方向両側に形成され、内輪30と外輪31と間の両端部にシール32が設けられたものが知られている(特許文献1 図5参照)。
特開2002−122149号公報
このアンギュラ玉軸受は、外輪31の軌道溝33の両側にグリース貯留溝36が形成されているので、グリース貯留溝36内にグリースを貯留させることができる。したがって、グリース貯留溝を有していないものと比較して、内輪30と外輪31との間の軸受空間内に充填可能なグリース量が多くなり、潤滑性の向上が図られる。
しかし、特許文献1に記載のアンギュラ玉軸受は、グリース貯留溝36の底面37が軸受中心軸を筒軸とする円筒面に形成されている(図11参照)。このため、運転時、グリース貯留溝36に溜まったグリースは、玉34の転動に伴う保持器35の回転により生じる風圧で底面37に押し付けられ、滞留し易い。その結果、外輪31の軌道溝33へのグリースの流動性が低下し、そのグリースの供給がされ難くなり、潤滑性が低下するとともに、長寿命化が図れない。
そこで、この発明の課題は、グリースの流動性を向上させて、軸受の潤滑性を安定的に確保することである。
上記の課題を解決するために、この発明に係るアンギュラ玉軸受としては、内輪と外輪との間に介在する複数の玉が保持器により保持されたアンギュラ玉軸受において、前記保持器が前記外輪により案内され、前記外輪の内径部に前記外輪の軌道溝につながるグリース貯留溝がその軌道溝の軸方向外側に形成され、前記グリース貯留溝の溝壁に軸方向内向きに、かつ径方向外向きに傾斜するグリース案内面が形成された構成としたのである。
このようにすると、運転時、グリース貯留溝に溜まるグリースは、玉の転動に伴う保持器の回転により生じる風圧でグリース案内面に押し付けられる。押し付けられたグリースは、グリース案内面が傾斜しているため、グリース貯留溝の内面に沿って外輪の軌道溝へ移動(流動)し易くなり、その軌道溝に安定して供給される。安定供給されるグリースにより軸受の潤滑性を安定的に確保することが可能となる。
前記構成において、前記グリース案内面が前記軌道溝の内面に連なるように形成された構成とすることができる。この場合、保持器の回転により生じる風圧でグリース案内面に押し付けられたグリースが前記軌道溝へ直接移動する。このため、グリースがより効果的にその軌道溝に安定して供給される。
また、前記グリース案内面が軸方向外向きに、かつ径方向外向きに形成されたぬすみ部を備えた構成を採用することができる。このようにすると、グリース案内面によるグリースの流動性を確保しつつ、グリース貯留溝における貯留可能なグリース量を増大させることができる。
グリース案内面にぬすみ部を備えた構成を採用する場合、ぬすみ部の位置、深さは、アンギュラ玉軸受の仕様によって適宜設定され、外輪に対する加工性や、外輪の強度を考慮した上で、例えば、前記ぬすみ部は前記軌道溝の内面の最大径部分よりも径方向内側に位置し、かつ前記外輪の内径部の前記グリース貯留溝の軸方向外側に形成された肩部の軸方向中央部よりも軸方向内側に位置するようにしてもよい。
また、グリース貯留溝において、前記グリース案内面に前記外輪の軌道溝につながる螺旋溝が形成されると、その螺旋溝によりグリースを外輪の軌道溝へ導く流路が形成されるので、その軌道溝へのグリースの移動量を十分に確保することができる。
前記グリース貯留溝の軸方向外端側の溝壁が軸方向外向きに広がり前記グリース案内面に連なるテーパ面を有する構成を採用すると、グリース貯留溝の軸方向外端側の溝壁において、玉の転動に伴う保持器の回転により生じる風圧で、テーパ面に付着したグリースがグリース案内面に移動する。このように、グリース貯留溝の溝壁の全内面に付着したグリースを滞留させることなく、外輪の軌道溝へ移動させることができる。
前記グリース貯留溝が前記軌道溝の両側に形成された場合、前記両グリース貯留溝のうち少なくとも一方の溝壁に前記グリース案内面が形成されると、片側のみにグリース貯留溝を形成したものに比べて外輪の軌道溝へ供給されるグリースの貯留量が増大する。増大したグリースが、前述した保持器の回転により生じる風圧でグリース案内面に押し付けられ、グリース貯留溝の内面に沿って外輪の軌道溝へ移動(流動)し易くなる。
この発明に係るアンギュラ玉軸受において、内輪および外輪に正面側に向かうアキシアル荷重が発生した場合、玉がグリース貯留溝内に乗り上げることを防止するために、例えば、前記外輪の内径部正面側の前記グリース貯留溝が、前記外輪の軌道溝における前記玉との接触点の径方向位置よりも径方向内側に配置される構成を採用することができる。
ここで、接触点とは、JIS B0104 に規定される呼び接触点を意味し、軸受部品が正常な相対位置にあるとき、玉が接触すると考えられる外輪の軌道溝の内面上の点である。
通常、各種機械の回転軸を支持するアンギュラ玉軸受は、外輪で保持器を案内する外輪案内タイプが適用されている。このため、運転時での保持器の挙動を安定させるため、外輪の内径部に保持器の外径部との間で案内面を確保する必要がある。そこで、例えば、前記外輪の内径部はそのグリース貯留溝の軸方向外側に前記保持器を案内する保持器案内面を備え、前記保持器案内面は、前記保持器の軸幅の半分に対して13%以上の軸幅を有する構成を採用することができる。
外輪の軌道溝の外側にグリース貯留溝が形成された構成を採用した場合、前記グリース案内面が前記グリース貯留溝の軸方向外端側の溝壁に形成され、前記グリース貯留溝は、そのグリース案内面よりも軸方向内側の溝壁に軸受中心軸を筒軸とする円筒面が前記軌道溝の内面に連なるように形成された構成を採用することができる。この場合、前述した保持器の回転により生じる風圧でグリース案内面に押し付けられたグリースが円筒面に移動するとともに、円筒面に付着したグリースを順次外輪の軌道溝へ移動させる。このグリースの移動によって、軸受の潤滑性が確保される。
グリース貯留溝のグリース案内面の形状として、前記グリース案内面が軸受中心軸を軸心とする円すい面、または径方向外向きに凹む円曲面に形成される構成とすることができる。ここで、円曲面とはアキシアル平面での断面形状が円、楕円を構成する曲線の一部分で形成された曲面、あるいは、その曲率が連続または不連続に変化する曲面を意味する。
上記の課題を解決するために、この発明に係るアンギュラ玉軸受用外輪としては、前記軌道溝につながるグリース貯留溝がその軌道溝の軸方向両側に形成され、前記グリース貯留溝の溝壁に軸方向内向きに、かつ径方向外向きに傾斜するグリース案内面が形成された構成を採用することができる。
以上のように、この発明に係るアンギュラ玉軸受は、外輪の軌道溝の外側に形成されたグリース貯留溝の溝壁に傾斜するグリース案内面が形成されることにより、グリース貯留溝内のグリースは、保持器の回転に伴って生じる風圧でグリース案内面に沿って外輪の軌道溝へ移動(流動)し易くなり、その軌道溝に安定して供給され、軸受の潤滑性を長期に確保することができる。
第1実施形態のアンギュラ玉軸受を示す断面図 同上の外輪のグリース貯留溝を示す拡大断面図 同上のグリース貯留溝の変形例を示す拡大断面図 第2実施形態のアンギュラ玉軸受のグリース貯留溝を示す拡大断面図 第3実施形態のアンギュラ玉軸受のグリース貯留溝を示す拡大断面図 同上のグリース貯留溝の変形例を示す拡大断面図 第4実施形態のアンギュラ玉軸受のグリース貯留溝を示す拡大断面図 同上のグリース貯留溝の変形例を示す拡大断面図 第5実施形態のアンギュラ玉軸受のグリース貯留溝を示す拡大断面図 従来のアンギュラ玉軸受を示す断面図 同上の外輪のグリース貯留溝を示す拡大断面図
以下、この発明の実施形態を図1〜図9に基づいて説明する。
この発明の第1実施形態のアンギュラ玉軸受は、図1示すように、内輪10と、外輪11と、この内輪10の軌道溝12と外輪11の軌道溝13との間に介在する複数の玉14と、玉14を周方向に間隔をおいて保持する保持器15と、内輪10および外輪11の両端部に設けられ、内輪10と外輪11との間の軸受空間を塞ぐシール16、16とからなる。
内輪10は軌道溝12が玉14との接触角が予め定めた角度となるように形成されている。内輪10の外径部において、軌道溝12の片側に外径が端面に向かって小さくなるカウンタボア17が設けられる。カウンタボア17は、内輪10の外径部のうち接触角を生じる側の部分と軸方向反対側部分に設けられる。また、内輪10の外径部のうち、接触角を生じる側の部分の端部に径方向内向きに凹む段部18を備え、この段部18の壁面とシール16の内縁部とでラビリンスシールが形成される。
外輪11は内径部の軌道溝13の軸方向両側に、その軌道溝13につながるグリース貯留溝19、20が形成されている。外輪11の内径部のうち、接触角を生じる側の部分(背面側部分)に対して軸方向反対側部分(正面側部分)にグリース貯留溝19が形成され、外輪11の内径部のうち、背面側部分にグリース貯留溝20が形成されている。
外輪11の内径部において、グリース貯留溝19、20の軸方向両側に肩部22が形成され、肩部22によりかご形の保持器15の外径部を案内している。運転時での保持器15の挙動を安定させるため、肩部22は、その内径面のうち保持器15の外径部が摺接する部分、すなわち保持器案内面23を確保する必要がある。このため、肩部22の保持器案内面23の軸方向幅(軸幅)W1は、例えば、保持器15の軸幅W2の半分に対して13%以上であればよい。
外輪11の内径部の両端部にシール溝28が形成され、シール16、16の外縁部が固定される。このシール16、16は、アンギュラ玉軸受の規格や用途、あるいはグリースの性状によっては設けなくてもよい。しかし、これらシール16、16を設けた場合、グリースの軸受外部への飛散と、軸受空間への異物の侵入とを抑えることが可能となる。
外輪11の内径部のグリース貯留溝19、20は、軌道溝13と玉14との接触面が確保される状態に外輪11の内径部の全周にわたって形成され、その全周において軌道溝13につながる状態となっている。
この第1実施形態において、図2に示すように、外輪11の軌道溝13の両側にグリース貯留溝19、20が形成されているが、アンギュラ玉軸受の規格、用途に応じて、グリース貯留溝は、軌道溝13の外側の少なくもと一方に形成されていればよい。図2に示すように両側に形成した場合、内輪10と外輪11との間の軸受空間により多くのグリースを充填することができるので好ましい。
また、グリース貯留溝19は、図2に示すように、外輪11の軌道溝13における玉14との接触点Pの径方向位置よりも径方向内側に配置されている。この配置によって、内輪10および外輪11に正面側に向かうアキシアル荷重が発生した際、玉14がグリース貯留溝19内に乗り上げることを防止することができる。
ここで、外輪11の軌道溝13における接触点Pとは、JIS B0104 に規定される呼び接触点を意味し、軸受部品が正常な相対位置にあるとき、玉が接触すると考えられる外輪の軌道溝の内面上の点を意味する。
グリース貯留溝19の底壁には、軸方向内向きにかつ径方向外向きに傾斜するグリース案内面21が形成される。このグリース案内面21は軌道溝13の内面に連なり、軸受中心軸を軸心とする円すい面に形成される。この円すい面は軸受中心軸に対して予め定められた角度α(例えば、10度)に形成されている。
グリース貯留溝19ではグリース案内面21を円すい面に形成しているが、図3示すように径方向外向きに凹む円曲面に形成することができる。この場合、円すい面に形成した場合と比較して、グリース貯留溝19の軸方向外端部において、グリースがスムーズに移動可能となり、流動性を更に高めることが可能となる。
ここで、円曲面とは、アキシアル断面の形状が円、楕円を構成する曲線の一部分で形成された曲面、あるいは、その曲率が連続または不連続に変化する曲面を意味する。
このグリース案内面21により、運転時、グリース貯留溝19に溜まるグリースは、玉14の転動に伴う保持器15の回転により生じる風圧でグリース案内面21に押し付けられる。押し付けられたグリースは、傾斜しているグリース案内面21に沿って外輪11の軌道溝13へ移動(流動)し、その軌道溝13に安定供給される。
グリース貯留溝20も外輪11の軌道溝13における接触点Pの径方向位置よりも径方向内側に配置される。グリース貯留溝20の底壁は、図2に示すように、軸受中心軸を筒軸とする円筒面に形成されているが、必要に応じて、グリース貯留溝19と同様に、グリース案内面21を形成することができる。この場合、両グリース貯留溝19、20のグリースは、それぞれのグリース案内面に沿って外輪11の軌道溝13へ移動(流動)して、軌道溝13へより効果的に安定供給される。
なお、運転時にグリースが外輪11の軌道溝13へ安定して供給される限り、外輪11の軌道溝13の両側にグリース貯留溝19、20が形成された場合においては、グリース貯留溝19、グリール貯留溝20、または両グリース貯留溝19、20の底壁にグリース案内面を形成することができる。すなわち、両グリース貯留溝19、20の底壁のうち少なくとも一方にグリース案内面を形成することができる。
この実施形態のアンギュラ玉軸受は、外輪11の軌道溝13へグリースが安定供給され、高い潤滑性能を有するので、加工、運転効率を上げるために高速回転する回転軸、例えば、工作機械のスピンドル、コンプレッサやポンプのタービン用スピンドルを支持する転がり軸受として適用することができる。
このように工作機械のスピンドル等を支持する場合、アンギュラ玉軸受は、その剛性を高めたり回転精度を高めたりする目的で、2個以上組み合わせたものを対向させ、アキシャル方向に負のすきまをもたせた状態(予圧を与えた状態)で適用される。一般に、この予圧を与える方法としては、定位置予圧と定圧予圧の2つの方法が使用されている。
この発明の第2実施形態を図4に示す。
第2実施形態に係るアンギュラ玉軸受は、グリース貯留溝19のグリース案内面21に螺旋溝24が形成された点で前記第1実施形態の場合と相違する。その他の構成については、前記第1実施形態と同一に考えられる構成には同符号を付し、その説明を省略する。
螺旋溝24は外輪11の軌道溝13につながるように、グリース案内面21に形成されている。螺旋溝24がグリース案内面21に形成されることで、その螺旋溝24によりグリースを軌道溝13へ導く流路が形成されるので、軌道溝13へのグリースの移動量を十分に確保することができる。
この螺旋溝24は外輪11の内径部の両グリース貯留溝19、20のうち少なくとも一方の溝壁にグリース案内面21が形成された場合においても、そのグリース案内面21に形成可能である。
この発明の第3実施形態を図5、図6に示す。
第3実施形態に係るアンギュラ玉軸受は、グリース貯留溝19のグリース案内面21がぬすみ部25を備えた点で前記第1実施形態の場合と相違する。その他の構成については、前記第1実施形態と同一に考えられる構成には同符号を付し、その説明を省略する。
より具体的には、ぬすみ部25はグリース案内面21の軸方向外側に形成され、軸方向外向きに、かつ径方向外向きに形成されている。ぬすみ部25が形成されると、グリース案内面21によるグリースの流動性が確保されつつ、グリース貯留溝19における貯留可能なグリース量を増大させることができる。
ぬすみ部25は、図5に示すように、外輪11の軌道溝13内面の最大径部分Qよりも径方向内側に位置し、かつ外輪11内径部の肩部22の軸方向中央Cよりも軸方向内側に位置するように形成される。ぬすみ部25の位置、深さは、外輪11に対する加工性や、外輪11の強度が考慮された上で、軸受の仕様によって適宜設定される。
この実施形態において、グリース貯留溝19ではグリース案内面21にぬすみ部25が形成されているが、図6に示すように、さらに、軌道溝13につながる螺旋溝24をグリース案内面21に形成してもよい。この螺旋溝24によりグリースを軌道溝13へ導く流路が形成され、増量したグリースを効果的に軌道溝13へ導くことが可能となる。
また、ぬすみ部25は外輪11の内径部の両グリース貯留溝19、20の底壁のうち少なくとも一方にグリース案内面が形成された場合において、そのグリース案内面に形成可能である。
この発明の第4実施形態を図7、図8に示す。
第4実施形態に係るアンギュラ玉軸受は、グリース貯留溝19の軸方向外端側の溝壁がグリース案内面21に連なるテーパ面26を有する点で前記第1実施形態の場合と相違する。その他の構成については、前記第1実施形態と同一に考えられる構成には同符号を付し、その説明を省略する。
このグリース貯留溝19のテーパ面26は、軸受中心軸を軸心とする円すい面に形成され、その円すい面は軸受中心軸に対して予め定められた角度β(例えば、60度)に形成されている。
このテーパ面26は、図2に示すグリース案内面21とされる円すい面の軸受中心軸に対する角度αよりも大きな角度に設定される。このため、玉14の転動に伴う保持器15の回転により生じる風圧で、テーパ面26に付着したグリースがグリース案内面21に移動する。したがって、グリース貯留溝19の全内面に付着したグリースを滞留させることなく、外輪11の軌道溝13へ移動させることができる。
この実施形態において、グリース貯留溝19はテーパ面26を有しているが、図8に示すように、さらに、軌道溝13につながる螺旋溝24をグリース案内面21に形成してもよい。この螺旋溝24により、グリースを軌道溝13へ導く流路が形成され、増量したグリースを効果的に軌道溝13へ導くことが可能となる。
また、テーパ面26は外輪11の内径部の両グリース貯留溝19、20のうち少なくとも一方の底壁にグリース案内面21が形成された場合において、そのグリース案内面21に形成可能である。
この発明の第5実施形態を図9に示す。
第5実施形態に係るアンギュラ玉軸受では、図9に示すように、グリース貯留溝19は、その軸方向外端部の溝壁にグリース案内面21が形成され、そのグリース案内面21よりも軸方向内側の溝壁に軸受中心軸を筒軸とする円筒面29が形成された点で、前述の第1実施形態と相違する。その他の構成については、上述の第1実施形態と同一に考えられる構成には同符号を付し、その説明を省略する。
グリース案内面21は、軸受中心軸を軸心とする円すい面に形成される。この円すい面は軸受中心軸に対して予め定められた角度γ(例えば、60度)に形成されている。
このように、グリース貯留溝19の軸方向外端側の溝壁にグリース案内面21が形成されると、玉14の転動に伴う保持器15の回転により生じる風圧で、グリース案内面21に押し付けられたグリースが円筒面29に移動する。そのグリースが円筒面29に付着したグリースを外輪11の軌道溝13へ移動させる。このグリースの移動によって、軸受の潤滑性が確保される。
10 内輪
11 外輪
12 軌道溝
13 軌道溝
14 玉
15 保持器
16 シール
17 カウンタボア
18 段部
19、20 グリース貯留溝
21 グリース案内面
22 肩部
23 保持器案内面
24 螺旋溝
25 ぬすみ部
26 テーパ面
28 シール溝
29 円筒面
30 内輪
31 外輪
33 外輪軌道溝
34 玉
35 保持器
36 グリース貯留溝
37 底面

Claims (9)

  1. 内輪と外輪との間に介在する複数の玉が保持器により保持されたアンギュラ玉軸受において、
    前記保持器が前記外輪により案内され、前記外輪の内径部に前記外輪の軌道溝につながるグリース貯留溝がその軌道溝の軸方向外側に形成され、前記グリース貯留溝の溝壁に軸方向内向きに、かつ径方向外向きに傾斜するグリース案内面が形成され前記グリース案内面が前記軌道溝の内面に連なるように形成され前記グリース案内面は軸方向外向きに、かつ径方向外向きに形成されたぬすみ部を備え前記ぬすみ部が前記軌道溝の内面の最大径部分よりも径方向内側に位置し、かつ前記外輪の内径部の前記グリース貯留溝の軸方向外側に形成された肩部の軸方向中央部よりも軸方向内側に位置することを特徴とするアンギュラ玉軸受。
  2. 前記グリース案内面に前記外輪の軌道溝につながる螺旋溝が形成されたことを特徴とする請求項1に記載のアンギュラ玉軸受。
  3. 前記グリース貯留溝の軸方向外端側の溝壁が軸方向外向きに広がり前記グリース案内面に連なるテーパ面を有することを特徴とする請求項1または2に記載のアンギュラ玉軸受。
  4. 前記グリース貯留溝が前記軌道溝の両側に形成され、前記両グリース貯留溝のうち少なくとも一方の溝壁に前記グリース案内面が形成されたことを特徴とする請求項1または3に記載のアンギュラ玉軸受。
  5. 前記外輪の内径部正面側の前記グリース貯留溝が、前記外輪の軌道溝における玉との接触点の径方向位置よりも径方向内側に配置されたことを特徴とする請求項4に記載のアンギュラ玉軸受。
  6. 前記外輪の内径部はそのグリース貯留溝の軸方向外側に前記保持器を案内する保持器案内面を備え、前記保持器案内面は、前記保持器の軸幅の半分に対して13%以上の軸幅を有することを特徴とする請求項1に記載のアンギュラ玉軸受。
  7. 前記グリース案内面が前記グリース貯留溝の軸方向外端側の溝壁に形成され、前記グリース貯留溝は、そのグリース案内面よりも軸方向内側の溝壁に軸受中心軸を筒軸とする円筒面が前記軌道溝の内面に連なるように形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載のアンギュラ玉軸受。
  8. 前記グリース案内面が軸受中心軸を軸心とする円すい面に形成されたことを特徴とする請求項1から7のいずれか1つに記載のアンギュラ玉軸受。
  9. 前記グリース案内面が径方向外向きに凹む円曲面に形成されたことを特徴とする請求項1から7のいずれか1つに記載のアンギュラ玉軸受。
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