JP2016183339A - 軟包装用ラミネートインキ組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】保存安定性が良好であり、且つ押出しラミネート、ドライラミネートした場合においても、接着性(ラミネート強度)、耐油性、ボイル・レトルト適性に優れる軟包装用ラミネートインキ組成物を得る。【解決手段】顔料、ポリウレタン樹脂及び有機溶剤を含有する軟包装用ラミネートインキ組成物であって、該ポリウレタン樹脂は、数平均分子量が20,000〜100,000のポリウレタン樹脂(A)と数平均分子量が1,000〜20,000の分子末端に少なくとも1個のヒドラジン残基を有するポリウレタン樹脂(B)とを含有してなり、該ポリウレタン樹脂(A)100質量部に対して該ポリウレタン樹脂(B)が0.1〜50質量部の割合となるように含有されてなるものであり、該有機溶剤がケト基及びケト基の互換異性体の基のいずれの基も有しない化合物からなる有機溶剤であることを特徴とする軟包装用ラミネートインキ組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、一般的なグラビア印刷方式による印刷とラミネート加工が施される食品用の包装の為に用いられる軟包装用ラミネートインキ組成物に関し、より詳しくは、経時安定性に優れ、且つ各種フィルムに対する接着性が良好で、押出しラミネート加工、ドライラミネート加工が施された場合においても、良好なラミネート強度を有する軟包装用ラミネートインキ組成物に関する。
食品、菓子、生活雑貨、ペットフード等の包装には意匠性、経済性、内容物保護性、輸送性などの機能から、各種樹脂フィルムを使用した包装材料が使用されている。また、多くの包装資材には消費者へアピールする意匠性、メッセージ性の付与を意図してグラビア印刷やフレキソ印刷が施されている。
かかる印刷に使用される印刷構成では、包装材の表面に印刷される表刷り印刷、あるいは印刷面に必要に応じて接着剤やアンカー剤を塗布し、フィルムにラミネーション加工を施す裏刷り印刷が行われる。
裏刷り印刷としては、一般に次に挙げる二つの方法がある。すなわち、各種プラスチックフィルムを印刷基材としてインキを印刷した後、印刷面に必要に応じてアンカーコート剤を塗布し、さらに溶融プラスチックを圧着してフィルム状に積層する押出しラミネート加工法、および印刷面に接着剤を塗布し、さらにその上にプラスチックフィルムを貼合して積層するドライラミネート加工法である。従って、ラミネート加工される印刷物で使用される軟包装用ラミネートインキ組成物は、接着性(ラミネート強度)、ボイル・レトルト適性に優れていなければならない。
しかし、押出しラミネート(PEEL)、ドライラミネートを行う場合については、例えば、(1)バインダー樹脂として、平均分子量2000〜200000の分子末端に少なくとも1個のヒドラジン残基を有するポリウレタン樹脂を使用するラミネート用溶剤系印刷インキ組成物(特許文献1)、(2)ポリオール成分として末端水酸基含有水添ポリブタジエンポリオールを使用したポリウレタン樹脂を主バインダーとして含有するラミネート加工用印刷インキ(特許文献2)等が提案されているが、未だ、(1)については経時安定性、(2)については接着性(ラミネート強度)が十分でなく改良が要求されている。
特開平07−324179号公報 特開平06−031788号公報
本発明は、保存安定性が良好であり、且つ押出しラミネート、ドライラミネートした場合においても、接着性(ラミネート強度)、耐油性、ボイル・レトルト適性に優れる軟包装用ラミネートインキ組成物に関する。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、前記バインダー樹脂が、数平均分子量が20,000〜100,000のポリウレタン樹脂と数平均分子量が1,000〜20,000の分子末端に少なくとも1個のヒドラジン残基を有するポリウレタン樹脂とを特定の割合で使用し、有機溶剤として、ケト基及びケト基の互換異性体の基のいずれの基も有しない化合物からなる有機溶剤を使用することにより、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明は、
1.顔料、ポリウレタン樹脂及び有機溶剤を含有する軟包装用ラミネートインキ組成物であって、該ポリウレタン樹脂は、数平均分子量が20,000〜100,000のポリウレタン樹脂(A)と数平均分子量が1,000〜20,000の分子末端に少なくとも1個のヒドラジン残基を有するポリウレタン樹脂(B)とを含有してなり、該ポリウレタン樹脂(A)100質量部に対して該ポリウレタン樹脂(B)が0.1〜50質量部の割合となるように含有されてなるものであり、該有機溶剤がケト基及びケト基の互換異性体の基のいずれの基も有しない化合物からなる有機溶剤であることを特徴とする軟包装用ラミネートインキ組成物。
2.さらに分子内に芳香族基を有する有機溶剤を含有しないことを特徴とする1に記載の軟包装用ラミネートインキ組成物。
3.前記ポリウレタン樹脂(A)が、末端に第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基を有するポリウレタン樹脂であることを特徴とする1又は2に記載の軟包装用ラミネートインキ組成物。
4.1〜3のいずれかに記載の軟包装用ラミネートインキ組成物を印刷してなる印刷物。
以下、本発明の軟包装用ラミネートインキ組成物についてより詳しく説明する。
<顔料>
上記顔料としては、印刷インキで一般的に用いられている各種無機顔料、有機顔料等が使用できる。上記無機顔料としては、例えば、酸化チタン、ベンガラ、アンチモンレッド、カドミウムイエロー、コバルトブルー、紺青、群青、カーボンブラック、黒鉛等の有色顔料、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、クレー、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、タルク等の体質顔料、アクリル樹脂で表面処理したアルミニウム粒子を含有するアルミペースト、表面に酸化チタンと酸化スズと酸化ジルコニウムとがコーティングされたマイカ等のパール顔料を挙げることができる。上記有機顔料としては、例えば、溶性アゾ顔料、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、銅フタロシアニン顔料、縮合多環顔料等を挙げることができる。
本発明の軟包装用ラミネートインキ組成物における上記顔料の含有量は、1〜60質量%である。なお、本発明の軟包装用ラミネートインキ組成物中の上記顔料の含有量が上記の範囲より少なくなると、着色力が低下する傾向がある。一方、上記の範囲より多くなると、粘度が高くなる傾向がある。
<ポリウレタン樹脂>
上記ポリウレタン樹脂としては、数平均分子量が20,000〜100,000のポリウレタン樹脂(A)と数平均分子量が1,000〜20,000の分子末端に少なくとも1個のヒドラジン残基を有するポリウレタン樹脂(B)とをポリウレタン樹脂(A)の100質量部に対してポリウレタン樹脂(B)が0.1〜50質量部、好ましくは1.0〜35質量部となるように、併用して使用する。
ポリウレタン樹脂(A)の100質量部に対して、ポリウレタン樹脂(B)の使用量が0.1質量部より少ないと、接着性(ラミネート強度)、ボイル・レトルト適性が低下する傾向があり、一方50質量部より多いと、軟包装用ラミネートインキ組成物の経時安定性が低下する傾向がある。
また、軟包装用ラミネートインキ組成物中のポリウレタン樹脂(A)とポリウレタン樹脂(B)の合計使用量は、顔料100質量部に対して5〜200質量部であることが好ましく、顔料の種類により適宜選択する。
(数平均分子量が20,000〜100,000のポリウレタン樹脂(A))
数平均分子量が20,000〜100,000のポリウレタン樹脂(A)としては、ポリイソシアネート化合物、ジオール化合物、および必要に応じて鎖伸長剤、反応停止剤等を反応させて得られるポリウレタン樹脂を含有するものである。また、数平均分子量が30,000〜80,000がより好ましい。
ポリウレタン樹脂(A)の数平均分子量が20,000より小さいと、接着性(ラミネート強度)、ボイル・レトルト適性が低下する傾向にあり、一方100,000より大きいと粘度が高くなる傾向がある。
ここで、ポリウレタン樹脂(A)を得るために利用可能なポリイソシアネート化合物としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート化合物、イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、4,4−シクロヘキシルメタンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート化合物、キシリレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香脂肪族ジイソシアネート化合物、トルイレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート化合物を挙げることができる。また、ゲル化しない範囲で3官能イソシアネート(トリメチロールプロパンのアダクト体、ビュレット体、イソシアヌレート環タイプ等)も使用可能である。
次に、ポリウレタン樹脂(A)を得るために利用可能なジオール化合物の好適なものとしては、数平均分子量が500より大きく3,000以下、より好ましくは、500〜2,000のものであり、1種のジオール化合物からなるものであってもよいし、複数のジオール化合物を併用するものであってもよい。ジオール化合物の数平均分子量が500以下の場合は、接着性が低下する傾向があり、一方、数平均分子量が3,000を超えると、耐油性が低下する傾向がある。
ジオール化合物の具体例としては、分子量が100以上のアルキレングリコール化合物、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール化合物、および低分子量アルキレングリコールやビスフェノールなどのジオール化合物に酸化エチレン、酸化プロピレン等のオキシアルキレンやテトラヒドロフラン等を重付加させて得られるポリエーテルジオール化合物を挙げることができる。
また、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等の直鎖状グリコール類、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、エチルブチルプロパンジオール等の分岐グリコール類、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のエーテル系ジオール類等の低分子ジオール化合物と、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸等の飽和および不飽和脂肪族ジカルボン酸、フタル酸等の芳香族ジカルボン酸等のジカルボン酸化合物を、重縮合させて得られるポリエステルジオール化合物、ラクトン等の環状エステル化合物を開環反応させて得られるポリエステルジオール化合物を挙げることができる。
さらに、直鎖状あるいは側鎖を有するポリカーボネート化合物、およびポリブタジエングリコール化合物等も併用することができる。
さらに本発明においては、ポリウレタン樹脂(A)を得るために鎖伸長剤や反応停止剤を利用することも可能であり、鎖伸長剤としては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン類、イソホロンジアミン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン等の脂環式ジアミン類、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラトリアミン等のポリアミン類、トルイレンジアミン等の芳香族ジアミン類、キシレンジアミン等の芳香脂肪族ジアミン類、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)プロピレンジアミン、N,N’−ジ(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン等の水酸基を有するジアミン類、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のジオール化合物が例示できる。
反応停止剤としては、メタノール、エタノール等のモノアルコール類、n−プロピルアミン、n−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等のアルキルアミン類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、アミノエチルエタノールアミン等のアルカノールアミン類、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン類、イソホロンジアミン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン等の脂環式ジアミン類、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラトリアミン等のポリアミン類、トルイレンジアミン等の芳香族ジアミン類、キシレンジアミン等の芳香脂肪族ジアミン類、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)プロピレンジアミン、N,N’−ジ(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン等の水酸基を有するジアミン類等を挙げることができる。
以上の合成成分を用いて本発明にて使用されるポリウレタン樹脂(A)を得るためには、まず、ジイソシアネート化合物のNCOとジオール化合物のOHのモル当量比(ジイソシアネート化合物のNCOのモル当量/ジオール化合物のOHのモル当量)=0.5以上3以下、好ましくは1.2以上1.5以下となるように反応させ、次いで、必要に応じて鎖伸長剤、反応停止剤を反応させることにより得ることができる。
なかでも、接着性及びボイル・レトルト適性から、ポリウレタン樹脂(A)として、末端に第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基を有するポリウレタン樹脂を使用することが好ましい。
末端に第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基を有するポリウレタン樹脂の製造法としては、
(1)高分子ジオール、及び、ポリイソシアネート化合物を反応させてなる末端に、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーに鎖伸長剤を加えて鎖伸長を行い、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得た後、両末端が第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基であるポリアミン化合物以外の反応停止剤を反応させ、次いで、両末端が第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基であるポリアミン化合物である反応停止剤を反応させ、第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基を有するポリウレタン樹脂を得る方法、
(2)高分子ジオール、及び、ポリイソシアネート化合物を反応させてなる末端に、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーに鎖伸長剤を加えて鎖伸長を行い、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得た後、反応停止剤として、両末端が第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基であるポリアミン化合物を反応させ、鎖伸長と反応停止を同時に行い、第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基を有するポリウレタン樹脂を得る方法、
等により製造することができる。
(数平均分子量が1,000〜20,000の分子末端に少なくとも1個のヒドラジン残基を有するポリウレタン樹脂(B))
数平均分子量が1,000〜20,000の分子末端に少なくとも1個のヒドラジン残基を有するポリウレタン樹脂(B)としては、ポリイソシアネート化合物、ジオール化合物、および必要に応じて鎖伸長剤を反応させ、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーに反応停止剤として、ポリアミノヒドラジド、ヒドラジン、アルキレンヒドラジン、飽和脂肪族二塩基酸や不飽和二塩基酸のジヒドラジド化合物等を反応させて得ることができる。また、ポリウレタン樹脂(B)の数平均分子量は10,000〜18,000が特に好ましい。
ポリウレタン樹脂(B)の数平均分子量が1,000より小さいと、製造するのが難しく、一方20,000より大きいと接着性、ボイル・レトルト適性が低下する傾向にある。
ここで、ポリウレタン樹脂(B)を得るために利用可能なポリイソシアネート化合物としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート化合物、イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、4,4−シクロヘキシルメタンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート化合物、キシリレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香脂肪族ジイソシアネート化合物、トルイレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート化合物を挙げることができる。また、ゲル化しない範囲で3官能イソシアネート(トリメチロールプロパンのアダクト体、ビュレット体、イソシアヌレート環タイプ等)も使用可能である。
次に、ポリウレタン樹脂(B)を得るために利用可能なジオール化合物の好適なものとしては、数平均分子量が3,000以下、より好ましくは、2,000より小さいのものであり、1種のジオール化合物からなるものであってもよいし、複数のジオール化合物を併用するものであってもよい。
ジオール化合物の具体例としては、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等の直鎖状グリコール類、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、エチルブチルプロパンジオール等の分岐グリコール類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール化合物、および低分子量アルキレングリコールやビスフェノールなどのジオール化合物に酸化エチレン、酸化プロピレン等のオキシアルキレンやテトラヒドロフラン等を重付加させて得られるポリエーテルジオール化合物を挙げることができる。
また、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等の直鎖状グリコール類、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、エチルブチルプロパンジオール等の分岐グリコール類、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のエーテル系ジオール類等の低分子ジオール化合物と、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸等の飽和および不飽和脂肪族ジカルボン酸、フタル酸等の芳香族ジカルボン酸等のジカルボン酸化合物を、重縮合させて得られるポリエステルジオール化合物、ラクトン等の環状エステル化合物を開環反応させて得られるポリエステルジオール化合物を挙げることができる。
さらに、直鎖状あるいは側鎖を有するポリカーボネート化合物、およびポリブタジエングリコール化合物等も併用することができる。
次に、ポリウレタン樹脂(B)を得るために利用可能な鎖伸長剤の具体例として、ヒドラジン残基を有する鎖伸長剤は、例えば次の式(1)で表されるポリアミノヒドラジドである。
式(1)
Figure 2016183339
(式中、Rは2〜15個の炭素を有するアルキレン基、6〜15個の炭素を有する脂環族あるいは芳香族ジアミンのアミノ基以外の部分、3〜5個の窒素を有するポリエチレンポリアミンの一級アミノ基以外の部分残基、Rは水素またはメチル基を表す)、
エチレンジアミン、プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン類、イソホロンジアミン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン等の脂環式ジアミン類、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラトリアミン等のポリアミン類、トルイレンジアミン等の芳香族ジアミン類、キシレンジアミン等の芳香脂肪族ジアミン類、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)プロピレンジアミン、N,N’−ジ(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン等の水酸基を有するジアミン類、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のジオール化合物が例示できる。
次に、ポリウレタン樹脂(B)を得るために利用可能な反応停止剤の具体例としては、イソシアネート基と反応するための官能基とヒドラジン残基を有する化合物であり、前記ポリアミノヒドラジドが好適に使用できる他、ヒドラジン、以下の式(2)で示される、アルキレンジヒドラジン、あるいは、飽和脂肪族二塩基酸、不飽和二塩基酸のジヒドラジド化合物等も使用できる。
式(2)
Figure 2016183339
(式中、Xは1〜8個の炭素を有するアルキレン基、あるいは1〜10個の炭素を有する飽和または不飽和二塩基酸の残基を表す。)
アルキレンジヒドラジンとして、具体的にはメチレンジヒドラジン、エチレンジヒドラジン、プロピレンジヒドラジン、ブチレンジヒドラジン等を挙げることができる。また、飽和脂肪族二塩基酸のジヒドラジド化合物として、具体的にはシュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド等を挙げることができ、さらに不飽和二塩基酸のジヒドラジド化合物として、具体的にはフタル酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド等を挙げることができる。
さらに、必要に応じて使用可能な他の反応停止剤としては、メタノール、エタノール等のモノアルコール類、n−プロピルアミン、n−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等のアルキルアミン類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、アミノエチルエタノールアミン等のアルカノールアミン類、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン類、イソホロンジアミン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン等の脂環式ジアミン類、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラトリアミン等のポリアミン類、トルイレンジアミン等の芳香族ジアミン類、キシレンジアミン等の芳香脂肪族ジアミン類、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)プロピレンジアミン、N,N’−ジ(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン等の水酸基を有するジアミン類等を挙げることができる。
以上の合成成分を用いて本発明にて使用されるポリウレタン樹脂(B)を得るためには、まず、ポリイソシアネート化合物のNCOとジオール化合物のOHのモル当量比(ポリイソシアネート化合物のNCOのモル当量/ジオール化合物のOHのモル当量)=1.2以上3以下となるように反応させ、次いで、必要に応じて鎖伸長剤を反応させ、最後に反応停止剤を反応させることにより得ることができる。
また、バインダー樹脂としては、本発明で特定するポリウレタン樹脂を必須成分とするものであり、さらに本発明の効果を低下させない範囲で、インキの他性能の向上を目的として、セルロース樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂等を添加することもできる。
<有機溶剤>
有機溶剤としては、有機溶剤がケト基及びケト基の互換異性体の基のいずれの基も有しない化合物からなる有機溶剤であり、例えば、エステル系有機溶剤(例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチルなど)、アルコール系有機溶剤(例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノールなど)、炭化水素系溶剤(トルエン、メチルシクロヘキサンなど)が利用できる。
最近の環境問題への対応と、インキの印刷適性や乾燥性などを考慮して、有機溶剤としては、分子内に芳香族基を有していないもので、エステル系有機溶剤、アルコール系有機溶剤、メチルシクロヘキサンを使用するのが好ましい。
<添加剤>
本発明の軟包装用ラミネートインキ組成物は、さらに、ポリアミド樹脂、ダイマー酸系樹脂、マレイン酸系樹脂、石油樹脂、テルペン樹脂、ケトン樹脂、ダンマー樹脂、コーパル樹脂、塩素化ポリプロピレン、酸化ポリプロピレン等のハードレジン、ワックス、顔料分散剤、粘着付与剤、架橋剤、滑剤、耐ブロッキング剤、帯電防止剤、界面活性剤等の各種添加剤を添加することができる。
[本発明の軟包装用ラミネートインキ組成物の製造方法]
本発明の軟包装用ラミネートインキ組成物は、上述の顔料、バインダー樹脂としてポリウレタン樹脂(A)、有機溶剤、および必要に応じて顔料分散剤、界面活性剤などを撹拌混合した後、各種練肉機、例えば、ビーズミル、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、パールミル等を利用して練肉し、さらに、バインダー樹脂としてポリウレタン樹脂(B)、必要に応じて添加剤及び残りの材料を添加混合する方法等を利用して製造することができる。
得られた軟包装用ラミネートインキ組成物をグラビア印刷に使用する場合は、印刷時の雰囲気温度において、印刷条件に応じて適切な粘度となるように、具体的にはザーンカップ3号の流出秒数が12〜23秒/25℃、高速印刷では14〜16秒/25℃程度となるまで有機溶剤で希釈することが好ましい。
また、印刷適性を向上させるために、有機溶剤中に0.1〜5質量%の水を含有させておくことが好ましい。
[本発明の軟包装用ラミネートインキ組成物を使用したグラビア印刷方法]
次に、本発明の軟包装用ラミネートインキ組成物を使用した印刷方法について述べる。
まず、印刷基材(ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンフィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン等のポリエステルフィルム、ナイロン、ビニロンといった各種印刷用プラスチックフィルム)に、一般的なグラビア印刷方式又はフレキソ印刷方式等により本発明の軟包装用ラミネートインキ組成物で印刷する。本発明でいう軟包装とは、一般に使用される軟包装の意味であり、包装される物品の形状により変形する材料による包装である。
次いで、得られた印刷物にシーラントと呼ばれる熱融着性ポリマーを積層するラミネート加工が行われる。このラミネート加工には、主として2つの方法が利用されている。その一つは、印刷物の表面にアンカーコート剤を塗工した後、溶融ポリマーを積層させる押出ラミネート加工方法である。
押出ラミネート加工方法は、印刷物の表面に、イミン系アンカーコート剤、イソシアネート系アンカーコート剤等を塗工した後、既知の押出ラミネート機によって、溶融樹脂を積層させてなるものであり、さらに溶融樹脂を中間層として、他の材料とサンドイッチ状に積層することもできる。
押出ラミネート法で使用する溶融樹脂としては、低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン等、従来使用されている樹脂が使用できる。もう一つは、印刷面に接着剤(例えば、イソシアネート系など)を塗工した後、無延伸プラスチックフィルム(例えば、無延伸ポリエチレンフィルム、無延伸ポリプロピレンフィルムなど)を積層させるドライラミネート加工である。この様な方法から得られたラミネート加工物は、最終的にシーラント面同士がヒートシーラーなどで溶封されて包装容器となる。
(実施例)
以下に実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」は「質量%」を意味し、「部」は「質量部」を意味する。
(軟包装用ラミネートインキ組成物の製造)
<ポリウレタン樹脂ワニスA1>
撹拌機、冷却管及び窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに平均分子量2,000の3−メチル−1,5−ペンチレンアジペートジオール100質量部、平均分子量2,000のポリプロピレングリコール100質量部、及びイソホロンジイソシアネート44.4質量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら100〜105℃で6時間反応させた。室温近くまで放冷し、酢酸エチル521質量部、イソプロピルアルコール92質量部を加えた後、イソホロンジアミン15.6質量部を加えて鎖伸長させ、さらにモノエタノールアミン0.31質量部を加え反応させて、その後、イソホロンジアミン2.18質量部、ジエチレントリアミン0.17質量部を加えて反応停止させてポリウレタン樹脂(A)のワニスであるポリウレタン樹脂ワニス(A1)(固形分30質量%、数平均分子量32,000)を得た。
<ポリウレタン樹脂ワニスA2>
撹拌機、冷却管及び窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに平均分子量2,000の3−メチル−1,5−ペンチレンアジペートジオール100質量部、平均分子量2,000のポリプロピレングリコール100質量部、及びイソホロンジイソシアネート44.4質量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら100〜105℃で6時間反応させた。室温近くまで放冷し、酢酸エチル517質量部、イソプロピルアルコール91質量部を加えた後、イソホロンジアミン16.3質量部を加えて鎖伸長させ、さらにモノエタノールアミン0.5質量部を加えて反応させて、ポリウレタン樹脂(A)のワニスであるポリウレタン樹脂ワニス(A2)(固形分30質量%、数平均分子量66,000)を得た。
<ポリウレタン樹脂ワニスA3>
撹拌機、温度計、ジムロートおよび窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに、平均分子量2,000の3−メチル−1,5−ペンチレンアジペートジオール100質量部、平均分子量2,000のポリプロピレングリコール100質量部、およびイソホロンジイソシアネート44.4部を仕込み、窒素ガスを導入しながら100〜105℃で6時間反応させ、冷却後、酢酸エチル425部を加えて均一に溶解し、イソプロピルアルコール182部、イソホロンジアミン13.6部を加えて鎖伸長し、さらに抱水ヒドラジン2部を加えて反応停止させ、ポリウレタン樹脂(A)のワニスであるポリウレタン樹脂ワニス(A3)(固形分30質量%、数平均分子量13,000)を得た。
<分子末端に少なくとも1個のヒドラジン残基を有するポリウレタン樹脂ワニスB1>
撹拌機、温度計、ジムロートおよび窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに平均分子量5,000の3−メチル1,5−ペンチレンアジペートジオール100質量部、イソホロンジイソシアネート8.9質量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら95〜105℃で5時間反応させる。冷却後酢酸プロピル180質量部を加えて均一に溶解させ、イソプロピルアルコール78部、抱水ヒドラジン2.0部を加えて反応停止を行い、ポリウレタン樹脂(B)のワニスであるポリウレタン樹脂ワニス(B1)(固形分30質量%、数平均分子量16,000)を得た。
<分子末端に少なくとも1個のヒドラジン残基を有するポリウレタン樹脂ワニスB2>
撹拌機、温度計、ジムロートおよび窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに平均分子量1,000の3−メチル1,5−ペンチレンアジペートジオール100質量部、イソホロンジイソシアネート44.4質量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら95〜105℃で3時間反応させる。冷却後酢酸プロピル250質量部を加えて均一に溶解させ、イソプロピルアルコール108部、抱水ヒドラジン10.0部を加えて反応停止を行い、ポリウレタン樹脂(B)のワニスであるポリウレタン樹脂ワニス(B2)(固形分30質量%、数平均分子量1,500)を得た。
<軟包装用ラミネートインキ組成物(白色)の製造例>
(実施例1〜7、比較例2)
顔料(酸化チタン)40質量部とポリウレタン樹脂ワニス(A1)又は(A2)30質量部と、イソプロピルアルコール、酢酸エチル及び酢酸プロピルからなる混合溶剤(イソプロピルアルコール:酢酸エチル:酢酸プロピル=1:2:1の割合で混合されてなる混合溶剤)10質量部の混合物を、ペイントコンディショナーを用いて混練し、さらに表1の配合になるように残余のポリウレタン樹脂ワニス(A1)又は(A2)を4質量部、ヒドラジン残基を有するポリウレタン樹脂ワニス(B1)又は(B2)及び混合溶剤を添加混合し、実施例1〜7、比較例2の軟包装用ラミネートインキ組成物を調製した。
(比較例1及び3)
顔料(酸化チタン)40質量部とポリウレタン樹脂ワニス(A2)又は(A3)30質量部と、イソプロピルアルコール、酢酸エチル及び酢酸プロピルからなる混合溶剤10質量部の混合物を、ペイントコンディショナーを用いて混練し、さらに表1の配合になるように残余のポリウレタン樹脂ワニス(A2)又は(A3)4質量部及び混合溶剤を添加混合し、比較例1、比較例3の軟包装用ラミネートインキ組成物を調製した。
<軟包装用ラミネートインキ組成物(藍色)の製造例>
(実施例8及び9)
顔料(フタロシアニンブルーC.I.15:4)10質量部とポリウレタン樹脂ワニス(A1)30質量部、イソプロピルアルコール、酢酸エチル及び酢酸プロピルからなる混合溶剤60質量部の混合物を、ペイントコンディショナーを用いて混練し、さらに表1の配合になるようにヒドラジン残基を有するポリウレタン樹脂(B1)及び混合溶剤を添加混合し、実施例8及び9の軟包装用ラミネートインキ組成物を調製した。
(比較例4及び5)
顔料(フタロシアニンブルーC.I.15:4)10質量部とポリウレタン樹脂ワニス(A2)又は(A3)30質量部、イソプロピルアルコール、酢酸エチル及び酢酸プロピルからなる混合溶剤60質量部の混合物を、ペイントコンディショナーを用いて混練し、さらに表1の配合になるように混合溶剤を添加混合し、比較例4及び5の軟包装用ラミネートインキ組成物を調製した。
<インキ組成物の性能評価>
上記で得られた実施例1〜9、比較例1〜5の軟包装用ラミネートインキ組成物の性能評価を下記方法にて行い、評価結果を表1に示す。
(インキの保存安定性)
実施例1〜9、比較例1〜5の軟包装用ラミネート用印刷ベースインキ組成物の各々をガラス瓶に採取し、40℃の雰囲気温度で14日間保存した時の顔料の沈降の有無から、インキの保存安定性を評価した。
評価基準
○:沈降が見られず、インキの保存安定性は良好である。
×:沈降が見られ、インキの保存安定性は不良である。
(接着性)
実施例1〜9、比較例1〜5の軟包装用ラミネート用印刷ベースインキ組成物を、さらに表1の配合にしたがって希釈溶剤を混合して希釈し、粘度を(株)離合社製ザーンカップ#3で15秒に調整した後、彫刻版(印刷刷板、ヘリオ200線/inch)を備えたグラビア印刷機(東芝(株)製)にて、片面にコロナ放電処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡(株)製、E−5102、厚さ12μm、以後PETフィルムと記載)の処理面、又は片面にコロナ放電処理を施した二軸延伸ポリプロピレンフィルム(商品名:パイレン P−2161、厚さ25μm、東洋紡(株)製、以後OPPフィルムと記載)の処理面に印刷速度100m/分で印刷し、各PETフィルム印刷物、各OPPフィルム印刷物を得た後、印刷面にセロテープ(登録商標)を貼り付け、これを急速に剥したときの、印刷皮膜がフィルムから剥離する程度に基づいて接着性を評価した。
評価基準
A:印刷皮膜がフィルムから全く剥離しないもの
B:印刷皮膜の面積比率として、20%未満がフィルムから剥離するもの
C:印刷皮膜の面積比率として、20%以上50%未満がフィルムから剥離するもの
D:印刷皮膜の面積比率として、50%以上フィルムから剥離するもの
(押出ラミネート強度(OPPフィルム及びPETフィルムに対して))
実施例1〜9、比較例1〜5の軟包装用ラミネート用印刷ベースインキ組成物をグラビア校正機で、上記OPPフィルム、上記PETフィルムに印刷後、OPP系ではイミン系アンカーコート剤(東洋モートン(株)、EL−420)、PET系ではイソシアネート系アンカーコート剤(東洋モートン(株)、EL−433A/C)を塗布し押出しラミネート機にて溶融ポリエチレンを積層して押出ラミネート加工物を得た。これらのラミネート加工物を40℃で3日経時後15mm幅に切断し、(株)安田精機製作所製剥離試験機を用いて、T型剥離強度を測定した。
評価基準
剥離強度(g/15mm)の実測値を記載した。
(ドライラミネート強度(OPPフィルム及びPETフィルムに対して))
実施例1〜9、比較例1〜5の軟包装用ラミネート用印刷ベースインキ組成物をグラビア校正機で、上記OPPフィルム、上記PETフィルムに印刷後、イソシアネート系接着剤(武田薬品工業(株)、タケネートA−385/タケラックA−50酢酸エチル溶液)を塗布し、ドライラミネート機にてCPPフィルムを積層し、ラミネート加工物を得た。これらのドライラミネート加工物を40℃で3日経時後、試料を15mm幅に切断し(株)安田精機製作所製剥離試験機を用いてT型剥離強度を測定した。
評価基準
剥離離強度(g/15mm)の実測値を記載した。
(ボイル適性)
実施例1〜9、比較例1〜5の軟包装用ラミネート用印刷ベースインキ組成物をグラビア校正機で、上記PETフィルムに印刷後、有機溶剤性イソシアネート系接着剤(武田薬品工業(株)、タケネートA−385/タケラックA−50酢酸エチル溶液)を塗布し、ドライラミネート機にてCPPフィルムを積層し、ラミネート加工物を得た。これらのラミネート加工物を製袋し、内部に水/油混合物を入れて封じた後、90℃の熱水中で30分間加熱して、外観のラミ浮きの有無によりボイル適性を判断した。
評価基準
A:全くラミ浮きのないもの
B:ピンホール状のラミ浮きが認められるもの
C:全面にラミ浮きが認められるもの
Figure 2016183339
Figure 2016183339
上記の結果によれば、本発明に沿った例である各実施例によると、インキの保存安定性、OPPフィルム及びPETフィルムに対する接着性とラミネート強度、及びボイル適性に優れたラミネートインキ組成物を得ることができる。
しかしながら、ヒドラジン残基を有するポリウレタン樹脂(B1)又は(B2)を配合しなかった比較例1、3〜5によると、PETフィルムに対する接着性、ラミネート強度、及びボイル適性には問題はないが、インキの保存安定性に劣っていたり、OPPフィルムに対する接着性やラミネート強度が劣っていたりする結果となった。また、ポリウレタン樹脂ワニス(A1)100質量部に対してヒドラジン残基を有するポリウレタン樹脂(B1)38質量部を配合した比較例2によると、インキの保存安定性が悪化した。

Claims (4)

  1. 顔料、ポリウレタン樹脂及び有機溶剤を含有する軟包装用ラミネートインキ組成物であって、該ポリウレタン樹脂は、数平均分子量が20,000〜100,000のポリウレタン樹脂(A)と数平均分子量が1,000〜20,000の分子末端に少なくとも1個のヒドラジン残基を有するポリウレタン樹脂(B)とを含有してなり、該ポリウレタン樹脂(A)100質量部に対して該ポリウレタン樹脂(B)が0.1〜50質量部の割合となるように含有されてなるものであり、該有機溶剤がケト基及びケト基の互換異性体の基のいずれの基も有しない化合物からなる有機溶剤であることを特徴とする軟包装用ラミネートインキ組成物。
  2. さらに分子内に芳香族基を有する有機溶剤を含有しないことを特徴とする請求項1に記載の軟包装用ラミネートインキ組成物。
  3. 前記ポリウレタン樹脂(A)が、末端に第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基を有するポリウレタン樹脂であることを特徴とする請求項1又は2に記載の軟包装用ラミネートインキ組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の軟包装用ラミネートインキ組成物を印刷してなる印刷物。
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