JP2016182836A - 鞍乗り型車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】鞍乗り型車両において、リヤクッションの配置スペースを確保するとともに、メインスタンドによって後輪を浮かせた状態で駐車する。
【解決手段】後輪3を支持する左右のスイングアームピボット部16,16を備え、スイングアームピボット部16,16間よりも後方にリヤクッション56を備える鞍乗り型車両において、スイングアームピボット部16,16の上下に左右を繋ぐクロス部材がそれぞれ設けられ、上側クロスフレーム27には、リヤクッション56の上端部56aが取り付けられ、下側クロスフレーム28には、リヤクッション56の下端部56bとスイングアーム13とを連結するリンク部材57が取り付けされるリンク取付部83と、下側クロスフレーム28から下端部56b及びリンク部材57の下方を後方に延びてその後端にメインスタンド78が取り付けられるスタンドブラケット39とが設けられる。
【選択図】図3

Description

本発明は、鞍乗り型車両に関する。
従来、リヤクッションが後輪の側方に配置された鞍乗り型車両において、メインスタンドを後輪に近付けて配置することで、後輪を浮かせた状態で駐車できるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特公昭63−5312号公報
ところで、リヤクッションが後輪の前方側に設けられる鞍乗り型車両においても、メインスタンドを後輪に近付けて設け、後輪を浮かせた状態で駐車できることが望まれるが、リヤクッションが邪魔になり、メインスタンドを配置することが困難になるという課題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、鞍乗り型車両において、リヤクッションの配置スペースを確保するとともに、メインスタンドによって後輪を浮かせた状態で駐車できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、ヘッドパイプ(15)から後方に延びてパワーユニット(11)の後方を通り、下方へ延びて後輪を支持する左右のスイングアームピボット部(16)を有する車体フレーム(10)を備え、左右の前記スイングアームピボット部(16)間よりも後方にリヤクッション(56)を備える鞍乗り型車両において、左右の前記スイングアームピボット部(16)の上下に左右を繋ぐクロス部材がそれぞれ設けられ、上側クロス部材(27)には、前記リヤクッション(56)の上端(56a)が取り付けられ、下側クロス部材(28)には、前記リヤクッション(56)の下端(56b)とスイングアーム(13)とを連結するリンク部材(57)が取り付けられるリンク取付部(83)と、当該下側クロス部材(28)から前記リヤクッション(56)の下端(56b)及び前記リンク部材(57)の下方を後方に延びてその後端にメインスタンド(78)が取り付けられるスタンドブラケット(39)とが設けられることを特徴とする。
本発明によれば、スイングアームピボット部の下側クロス部材には、リヤクッションとスイングアームとを連結するリンク部材が取り付けられるリンク取付部と、下側クロス部材からリヤクッションの下端及びリンク部材の下方を後方に延びてその後端にメインスタンドが取り付けられるスタンドブラケットとが設けられる。これにより、下側クロス部材から後方に延びるスタンドブラケットにメインスタンドを取り付けることで、鞍乗り型車両を後部側のメインスタンドで支持して後輪を浮かせた状態で駐車できるとともに、リンク取付部及びスタンドブラケットが下側クロス部材に設けられるため、リンク取付部及びスタンドブラケットをコンパクトな構成で支持でき、リヤクッションの配置スペースを確保できる。
また、本発明は、前記リンク取付部(83)が、前記下側クロス部材(28)の両端部から後方へ延びて配置され、前記スタンドブラケット(39)が前記下側クロス部材(28)の中央の下面部から後方へ延びて配置されることを特徴とする。
本発明によれば、リンク取付部が、下側クロス部材の両端部から後方へ延びて配置され、スタンドブラケットが下側クロス部材の中央の下面部から後方へ延びて配置される。このため、両方のリンク取付部の間の間隔を確保してリンク取付部の支持剛性を向上できるとともに、両方のリンク取付部の間のスペースを利用してスタンドブラケットを強固に下側クロス部材に結合できる。また、リンク取付部及びスタンドブラケットが分散して配置されるため、これらの構造を簡略化できるとともに、組み立ても容易となる。
また、本発明は、前記スタンドブラケット(39)は、前記下側クロス部材(28)から左右に分かれて後方に延びる腕部(99L,99R)の後端にメインスタンド取付部(107)を備え、左右の当該メインスタンド取付部(107)の間に、前記メインスタンド(78)の回転軸(108)が取り付けられ、当該回転軸(108)は、前記リヤクッション(56)の下端(56b)と前記リンク部材(57)との取付部(82)の下面に面していることを特徴とする。
本発明によれば、スタンドブラケットは、下側クロス部材から左右に分かれて後方に延びる腕部の後端にメインスタンド取付部を備え、左右のメインスタンド取付部の間に、メインスタンドの回転軸が取り付けられ、回転軸は、リヤクッションの下端とリンク部材との取付部の下面に面している。このため、リヤクッションの下部とリンク部材との取付部の下面に面するメインスタンドの回転軸によって前記取付部を保護できる。
さらに、本発明は、前記スタンドブラケット(39)は、前記下側クロス部材(28)から左右に分かれて後方に延びる腕部(99L,99R)を左右に連結する補強プレート(101)を備え、当該補強プレート(101)は、後方へ延び、前記メインスタンド(78)の使用時のスタンドストッパー部(115)を形成することを特徴とする。
本発明によれば、スタンドブラケットは、下側クロス部材から左右に分かれて後方に延びる腕部を左右に連結する補強プレートを備え、補強プレートは、後方へ延び、メインスタンドの使用時のスタンドストッパー部を形成する。これにより、補強プレートによってスタンドブラケットを補強できるとともに、補強プレートのスタンドストッパー部によってメインスタンドを受けることができ、部材の兼用により軽量化を図ることができる。
また、本発明は、前記スタンドブラケット(39)の左右の前記腕部(99L,99R)の幅(W1)と、前記下側クロス部材(28)に連結される前記リンク部材(57)の左右の腕部(86)の幅(W2)とが等しく形成されることを特徴とする。
本発明によれば、スタンドブラケットの左右の腕部の幅と、下側クロス部材に連結されるリンク部材の左右の腕部の幅とが等しく形成される。このため、スタンドブラケットの左右の腕部の間及びリンク部材の左右の腕部の間の空間を、リヤクッションの配置スペースとして利用できる。このため、リヤクッションの周辺構造をコンパクト化できるとともに、リヤクッションのストローク量を大きく確保できる。
本発明に係る鞍乗り型車両では、メインスタンドによって後輪を浮かせた状態で駐車できるとともに、リヤクッションの配置スペースを確保できる。
また、リンク取付部の支持剛性を向上できるとともに、スタンドブラケットを強固に下側クロス部材に結合できる。
また、メインスタンドの回転軸によってリンク部材の取付部を保護できる。
さらに、補強プレートによってスタンドブラケットを補強できるとともに、スタンドストッパー部によってメインスタンドを受けることができ、部材の兼用により軽量化を図ることができる。
また、リヤクッションの周辺構造をコンパクト化できるとともに、リヤクッションのストローク量を大きく確保できる。
本発明の実施の形態に係る自動二輪車の左側面図である。 車体フレームの斜視図である。 自動二輪車の一部を断面にした左側面図である。 リンク部材及びメインスタンドの周辺部の左側面図である。 図4において自動二輪車をリンク部材の左側方の位置で切断した断面図である。 リンク部材の周辺部を下方から見た図である。 図4のVII−VII断面図である。 スタンドブラケットの周辺部を下方側から見た斜視図である。 スタンドブラケットの左側面図である。 メインスタンドを後方から見た図である。 フロントサイドカバーの内部構造を示す斜視図である。 図1におけるフロントサイドカバーのXII−XII断面図である。 左側の後部サイドバンパーの周辺部を左前方から見た斜視図である。 回転灯の周辺構造を示す右側面図である。 電線接続部及び防水カバーの断面図である。
以下、本発明の実施の形態に係る車両について図面を参照して説明する。なお、以下の説明で、上下、前後、左右の方向は、車両の運転者から見た方向をいう。
図1は、本発明の実施の形態に係る自動二輪車1の左側面図である。
自動二輪車1は、車体フレーム10にパワーユニットとしてのエンジン11が支持され、前輪2を支持するフロントフォーク12が車体フレーム10の前端に操舵可能に支持され、後輪3を支持するスイングアーム13が車体フレーム10の後部側に設けられた車両である。自動二輪車1は、乗員が跨るようにして着座するシート14が車体フレーム10の後部の上方に設けられた鞍乗り型車両である。
図2は、車体フレーム10の斜視図である。
車体フレーム10は、車体フレーム10の前端でフロントフォーク12を操舵可能に支持するヘッドパイプ15と、ヘッドパイプ15の上部から後下方に延びる左右一対のスイングアームピボット部16,16と、ヘッドパイプ15の下部から後下方に延びる左右一対のダウンフレーム部17,17と、スイングアームピボット部16,16の後部から後上がりに車両後端部まで延びる左右一対のシートフレーム部18,18とを備える。
スイングアームピボット部16,16は、ヘッドパイプ15から後下方に延びるメインフレーム19,19と、メインフレーム19,19の後端から下方に延びるピボットフレーム20,20とを備える。
シートフレーム部18,18は、メインフレーム19,19の後端部から後上がりに延びる上側シートフレーム21,21と、ピボットフレーム20,20の上部の後部から後上がりに延びて上側シートフレーム21,21の後端部に結合される下側シートフレーム22,22とを備える。
車体フレーム10は、メインフレーム19,19とダウンフレーム部17,17とを左右でそれぞれ繋ぐ複数のパイプを有する前側トラスフレーム部23,23と、上側シートフレーム21,21と下側シートフレーム22,22とを左右でそれぞれ繋ぐ複数のパイプを有する後側トラスフレーム部24,24とを備える。
また、車体フレーム10は、メインフレーム19,19の前部を左右に繋ぐ前上部クロスフレーム25と、ダウンフレーム部17,17を左右に繋ぐ前下部クロスフレーム26と、ピボットフレーム20,20の上部を左右に繋ぐ上側クロスフレーム27(上側クロス部材)と、ピボットフレーム20,20の下端部を左右に繋ぐ下側クロスフレーム28(下側クロス部材)と、上側シートフレーム21,21の前後の中間部を左右に繋ぐ後部クロスフレーム29と、上側シートフレーム21,21の後端を左右に繋ぐ後端クロスフレーム30とを備える。
ダウンフレーム部17,17の下端には、エンジン11の前下部を支持する前側エンジンハンガ31が連結される。上側クロスフレーム27の前面には、エンジン11の後部を支持する後部エンジンハンガ32が設けられる。下側クロスフレーム28の前面には、エンジン11の後下部を支持する後下部エンジンハンガ33(図3)が設けられる。
ダウンフレーム部17,17の上下の中間部の外側面には、バンパーステー35,35が設けられる。メインフレーム19,19の後部の外側面には、バンパーステー36,36が設けられる。下側シートフレーム22,22の前部の外側面には、バンパーステー37,37が設けられる。
左側(一側)のピボットフレーム20の下端には、サイドスタンドステー38が設けられる。下側クロスフレーム28には、後方に延びるスタンドブラケット39が設けられる。
上側シートフレーム21,21の後部には、上側シートフレーム21,21の上面から上方に延びるシートステー40,40が左右一対で設けられる。シートステー40,40の後方には、上側シートフレーム21,21の上面に設けられる後端部ステー41,41が左右一対で設けられる。
図3は、自動二輪車1の一部を断面にした左側面図である。
図1〜図3を参照し、フロントフォーク12は、ヘッドパイプ15に軸支されるステアリングシャフトを介して支持され、前輪2は、フロントフォーク12の下端部に軸支される。乗員が操作するハンドル42は、フロントフォーク12の上端に設けられる。
エンジン11は、車幅方向に延びるクランク軸が収容されるクランクケース43と、クランクケース43の前部の上面から上方に延びるシリンダ部44とを備える。クランクケース43内の後部には、変速機(不図示)が一体的に設けられている。
シリンダ部44は、ピストンが収容されるシリンダ44aと、シリンダヘッド44bとを備える。シリンダ部44の軸線44cは、鉛直よりもわずかに前傾している。
エンジン11は、前側エンジンハンガ31、後部エンジンハンガ32及び後下部エンジンハンガ33によって、車体フレーム10に支持される。
エンジン11の吸気装置は、シリンダ部44の後方に配置されるエアクリーナーボックス45と、エアクリーナーボックス45の前端部に接続されてエンジン11への空気の供給量を調整するスロットルボディ46とを備える。スロットルボディ46の前端はシリンダヘッド44bの後面の吸気ポートに接続される。エアクリーナーボックス45は、上側クロスフレーム27の上方でシート14の前方に配置され、エアクリーナーボックス45の後部は、上側シートフレーム21,21の前部の間に位置する。
エンジン11の排気管47は、シリンダヘッド44bの前面の吸気ポートから下方に引き出され、エンジン11の下方を通って後方へ延び、後輪3の右側方に配置されるマフラー48に接続される。
エンジン11の冷却水が循環するラジエーター49は、シリンダヘッド44bの前方に配置され、ダウンフレーム部17,17に支持される。
燃料タンク50は、シート14の前方でメインフレーム19,19の上方に配置される。エアクリーナーボックス45は、燃料タンク50の後部の下方に配置される。
シート14は、上側シートフレーム21,21の前部の上方に配置され、上側シートフレーム21,21に支持される。バッテリー51は、シート14の下方に配置される。
ピボットフレーム20,20の前部における上下の中間部には、ピボットフレーム20,20を左右に連結するピボット軸52が挿通される。スイングアーム13は、前端部をピボット軸52に軸支され、ピボット軸52を中心に上下に揺動可能である。
スイングアーム13は、ピボットフレーム20,20側から後輪3の左右側方にそれぞれ延びる左右一対のアーム部53,53と、ピボット軸52に軸支される軸支部54と、軸支部54の後方でアーム部53,53を左右に繋ぐスイングアームクロスメンバ55とを備える。軸支部54は、左右のピボットフレーム20,20の間に配置される。
後輪3は、アーム部53,53の後端部の間にかけ渡される車軸3aに軸支される。エンジン11の出力は、変速機の出力軸(不図示)と後輪3との間にかけ渡されるチェーン58を介して後輪3に伝達される。チェーン58は、左側のアーム部53の上下を通る。
スイングアーム13は、筒状のリヤクッション56を介して車体フレーム10に懸架される。リヤクッション56は、ピボットフレーム20,20の間で車幅方向の中央部に配置され、その上端部56aは上側クロスフレーム27に軸支される。リヤクッション56は、アーム部53,53の間且つ軸支部54とスイングアームクロスメンバ55との間を通って下方に延び、その下端部56bは、スイングアーム13の下方に位置する。
リヤクッション56の下端部56bは、スイングアームクロスメンバ55と下側クロスフレーム28とを連結するリンク部材57に連結されている。
自動二輪車1の車体カバーは、フロントフォーク12の上部を前方から覆うフロントカバー60と、車体フレーム10の前端部、エンジン11及び燃料タンク50の前部を側方から覆う左右一対のフロントサイドカバー61(右側のフロントサイドカバー61は不図示)と、燃料タンク50の後部の下方及びシート14の下方を側方から覆う左右一対のミドルカバー62(右側のミドルカバー62は不図示)と、エンジン11を下方から覆うアンダーカバー63と、シートフレーム部18,18の後部を側方から覆うリヤカウル64と、シートフレーム部18,18の後部を上方から覆うシングルシートカウル65とを備える。リヤカウル64の後端には、テールランプ79が設けられる。
フロントフェンダ66は、フロントフォーク12に固定される。リヤカウル64の下方には、後輪3を上方から覆うリヤフェンダー67が設けられる。スイングアーム13には、後輪3の前上部を覆う後輪カバー68が取り付けられる。
リヤカウル64の左右の側方には、物品を収納可能なサイドボックス69が左右一対で設けられる。シングルシートカウル65の上方には、書類等の物品を収納可能な書類箱70が設けられる。また、自動二輪車1の後端部の右側方には、回転灯71が設けられる。
サイドボックス69の前方には、車体フレーム10から外側方に突出する後部サイドバンパー72が左右一対で設けられる。サイドボックス69の後方には、車体フレーム10から外側方に突出する後端サイドバンパー73が左右一対で設けられる。また、シリンダ部44及びダウンフレーム部17,17の側方には、外側方に突出する前側サイドバンパー74が左右一対で設けられる。
乗員が足を乗せる左右一対のステップ75は、ピボットフレーム20,20の下部の後方に設けられる。シフトペダル76は、左側のステップ75の前方に位置する。
自動二輪車1を左側に傾斜した状態で駐車させるサイドスタンド77は、サイドスタンドステー38に取り付けられる。自動二輪車1を直立した状態で駐車させるメインスタンド78は、スタンドブラケット39に取り付けられる。
図4は、リンク部材57及びメインスタンド78の周辺部の左側面図である。
リンク部材57は、下側クロスフレーム28の後方且つ後輪3の前方に位置するとともに、スイングアーム13の下方且つスタンドブラケット39の上方に位置する。また、リンク部材57及びリヤクッション56は、車幅方向の中央に位置する。
リンク部材57は、下側クロスフレーム28を介して車体フレーム10に連結される第1のリンク81と、第1のリンク81、リヤクッション56の下端部56b、及び、スイングアーム13に連結される第2のリンク82(リヤクッションの下端とリンク部材との取付部)とを備える。
リンク部材57が設けられることで、スイングアーム13の揺動量に対するリヤクッション56のストローク量の増加が2次曲線的となり、リヤクッション56による衝撃の吸収性が向上するとともに、リヤクッション56をコンパクト化できる。
下側クロスフレーム28は、第1のリンク81の前端が連結されるリンク取付部83を備える。スイングアーム13のスイングアームクロスメンバ55は、第2のリンク82の上端が接続されるスイングアーム側リンク取付部84を備える。
図5は、図4において自動二輪車1をリンク部材57の左側方の位置で切断した断面図である。図6は、リンク部材57の周辺部を下方から見た図である。図7は、図4のVII−VII断面図である。ここで、図6では、メインスタンド78が取り外された状態が図示されている。また、図7では前輪2は不図示である。
図5〜図7を参照し、リンク取付部83は、下側クロスフレーム28の車幅方向の両端部から後方に延びる左右一対のリンク取付板部83a,83aを備える。リンク取付板部83a,83aは、板厚方向を車幅方向に向けて配置される前後に長い板である。リンク取付板部83a,83aは、断面略円形のパイプ状の下側クロスフレーム28に突き当てられ、下側クロスフレーム28の後面に溶接で結合されている。リンク取付板部83a,83aは、下側クロスフレーム28の車幅方向の両端部に設けられるため、左右のピボットフレーム20,20の下端部の内面に近接している。
第1のリンク81は、車幅方向に延びる円筒状の前端側連結部85と、前端側連結部85の左右の両端部からそれぞれ後方に延びるリンクアーム86,86(リンク部材の左右の腕部)とを備える。
前端側連結部85は、リンク取付板部83a,83aの間に配置されており、リンク取付板部83a,83a及び前端側連結部85を貫通するフレーム側連結軸85aによってリンク取付部83に連結される。
リンクアーム86,86は、リンク取付板部83a,83aに対し略平行に後方へ延びる板であり、前端側連結部85に一体に結合されている。リンクアーム86,86は、リンク取付板部83a,83aよりも車幅方向の内側に位置する。リンクアーム86,86は、略水平に後方へ延び、その後端部は、スイングアームクロスメンバ55の下方に位置する。リンクアーム86,86の後端部には、第2のリンク82に連結される後端連結部87,87が設けられる。第1のリンク81は、フレーム側連結軸85aを中心に上下に揺動自在である。
リヤクッション56の下端部56bは、車幅方向では左右のリンクアーム86,86の間に配置され、前後方向では前端側連結部85と後端連結部87との間に配置される。下端部56bは、車幅方向に互いに離間して下方に延びる左右一対の下端側取付板部88,88を備える。
スイングアーム側リンク取付部84は、車幅方向に互いに離間して下方に延びる左右一対のスイングアーム側取付板部89,89を備える。
第2のリンク82は、リヤクッション56の下端部56bに連結されるクッション連結部90と、リンクアーム86,86の後端連結部87,87に連結されるリンク連結部91と、スイングアーム13のスイングアーム側リンク取付部84に連結されるスイングアーム連結部92と、クッション連結部90、リンク連結部91及びスイングアーム連結部92を一体に結合する結合体93とを備える。
結合体93は、側面視で略三角形状に形成されるとともに互いに車幅方向に離間して設けられる一対の板である。クッション連結部90、リンク連結部91及びスイングアーム連結部92は、結合体93を車幅方向に貫通して設けられ、結合体93に溶接で結合される。
クッション連結部90は、車幅方向に延びる円筒部材であり、リヤクッション56の下端側取付板部88,88の間に配置される。クッション連結部90は、下端側取付板部88,88及びクッション連結部90を貫通するクッション側連結軸94によって下端部56bに連結され、下端部56bに対し回動自在である。
リンク連結部91は、車幅方向に延びる円筒部材であり、リンクアーム86,86の左右の後端連結部87,87の間に配置され、クッション連結部90の後方に位置する。リンク連結部91は、後端連結部87,87及びリンク連結部91を貫通するリンク側連結軸95によって後端連結部87,87に連結され、後端連結部87,87に対し回動自在である。
スイングアーム連結部92は、車幅方向に延びる円筒部材であり、左右のスイングアーム側取付板部89,89の間に配置され、リンク連結部91の上方に位置する。スイングアーム連結部92は、スイングアーム側取付板部89,89及びスイングアーム連結部92を貫通するスイングアーム側連結軸96によってスイングアーム側リンク取付部84に連結され、スイングアーム側リンク取付部84に対し回動自在である。
図8は、スタンドブラケット39の周辺部を下方側から見た斜視図である。図9は、スタンドブラケット39の左側面図である。
図5〜図9を参照し、スタンドブラケット39は、下側クロスフレーム28の下面に沿うように車幅方向に延びる固定板部98と、固定板部98の下面の車幅方向の両端部からそれぞれ後方に延びる左右一対の腕部99L,99Rと、腕部99L,99Rの前端を車幅方向に繋ぐ前壁部100と、腕部99L,99Rを左右に繋ぐ補強プレート101とを備える。
固定板部98は、側面視では、下側クロスフレーム28の下面に沿う円弧状に形成されており、固定板部98の上面を下側クロスフレーム28の下面に当接させて下側クロスフレーム28に溶接で固定される。固定板部98は、下側クロスフレーム28の下面において、左右のリンク取付板部83a,83aの間の略全体に亘って設けられる。スタンドブラケット39は、その前端の固定板部98を介して、下側クロスフレーム28に片持ちで支持されている。
前壁部100及び腕部99L,99Rは、一枚の板材を下面視で略U字状に曲げ加工して一体に形成されている。
前壁部100は、固定板部98の前縁部から下方に延びる。腕部99L,99Rは、固定板部98の下面の形状に沿って湾曲した当接部を前端部の上縁に備え、この当接部に沿う溶接ビード102によって固定板部98に結合されている。
腕部99L,99Rは、下面視で後方側ほど互いの間隔が車幅方向に広くなるように傾斜して設けられる前側腕部103,103と、前側腕部103,103の後端から互いに平行に後方へ延びる後側腕部104,104とを備える。
側面視において、腕部99L,99Rの前部は、第1のリンク81の前端部を避けるように後下方に延び、腕部99L,99Rの後部は、第1のリンク81、第2のリンク82及びリヤクッション56の下端部56bの下方を後方に延びる。
腕部99L,99Rの前部は、後下がりに延びる下り斜面の前側下縁105,105を備える。腕部99L,99Rの後部は、後上がりに延びる上り斜面の後側下縁106,106を備える。
腕部99L,99Rの後端は、第2のリンク82のクッション連結部90の下方に位置し、この後端には、メインスタンド78が取り付けられるメインスタンド取付部107,107が形成されている。メインスタンド取付部107,107は、腕部99L,99Rを貫通する孔部であり、メインスタンド取付部107,107には、メインスタンド78の回転軸108が挿通される。
左側の腕部99Lのメインスタンド取付部107,107の前方には、雌ねじ部109(図9)が形成されている。また、左側の腕部99Lにおいて雌ねじ部109の上方には、取付孔110が形成されている。また、腕部99L,99Rの前後の中間部には、肉抜き孔111が形成されている。
補強プレート101は、前壁部100の後方で上下に延びて腕部99L,99Rを左右に繋ぐ後壁部112と、後壁部112の下端で後下方へ屈曲し、前側下縁105,105に沿って延びて前側下縁105,105を繋ぐ前側底壁部113と、前側底壁部113の後端で後上方へ屈曲し、後側下縁106,106に沿って延びて後側下縁106,106を繋ぐ後側底壁部114と、後側底壁部114の後端部から腕部99L,99Rよりも車幅方向外側に突出する左右一対のスタンドストッパー部115,115とを一体に備える。後壁部112の上縁は、固定板部98の後部の下面に溶接される。
詳細には、図5及び図9に示すように、補強プレート101の後側底壁部114は、スタンドストッパー部115,115の上面115aが後側下縁106,106の下面に当接するように配置されている。側面視では、後側底壁部114の上面が後側下縁106,106の下面に略重なるように配置されており、後側底壁部114の下面114aは、後側底壁部114の板厚の分だけ後側下縁106,106の下面よりも下方に突出している。後側底壁部114では、後側底壁部114の左右の側面と後側下縁106,106の下面とが溶接される。
スタンドストッパー部115,115は、側面視では後上がりに傾斜している。また、スタンドストッパー部115,115は、メインスタンド取付部107,107、雌ねじ部109及び回転軸108よりも前方に位置する。
前側底壁部113は、上下に貫通する貫通孔116を備える。後側底壁部114は、上下に貫通する貫通孔117を備える。貫通孔116及び貫通孔117からは、スタンドブラケット39に侵入した水等を排出できる。
図6及び図7に示すように、スタンドブラケット39の腕部99L,99Rは、第1のリンク81のリンクアーム86,86の下方に位置し、腕部99L,99Rの後側腕部104,104の車幅方向の幅W1とリンクアーム86,86の車幅方向の幅W2とは等しいとともに、下面視において、後側腕部104,104とリンクアーム86,86とは上下に重なるように配置されている。このため、リンクアーム86,86の間に配置されるリヤクッション56の下端部56bは、上下にストロークする際に、後側腕部104,104の間にも入ることができる。従って、スタンドブラケット39を第1のリンク81の下方に設けた構成であっても、リヤクッション56の配置スペースを大きく確保できる。
ここで、幅W1と幅W2とが等しいとは、後側腕部104,104とリンクアーム86,86とが下面視で重なる程度に等しいことを意味する。
図10は、メインスタンド78を後方から見た図である。
図4、図7、図8及び図10を参照し、メインスタンド78は、左右一対で設けられる脚部120,120と、脚部120,120を上下の中間部で車幅方向に繋ぐ中間クロス部材121と、脚部120,120の上方で脚部120,120を車幅方向に繋ぐ円筒状の連結筒部122と、左側の脚部120の下部から後方に延びる棒状の足踏み部123とを備える。
脚部120,120は、接地面である下端から上方に鉛直に延びた後、車幅方向の内側に屈曲しながら上方に延び、その後、略鉛直に上端まで延びる。すなわち、脚部120,120は、上端部の幅が下端部の幅よりも小さく形成される。
脚部120,120の上端には、受け板124,124が設けられる。受け板124,124は、脚部120,120の上端の径よりも外形が大きな板である。
脚部120,120の上部の後面には、脚部120,120に沿って上下に延びるリブ状のステー部125,125が設けられており、ステー部125,125は、受け板124,124よりも上方まで延出するとともに、上端側ほど後方への突出高さが大きくなっている。連結筒部122は、ステー部125,125の上端を車幅方向に貫通し、この貫通部で、ステー部125,125に溶接されて脚部120,120を車幅方向に繋ぐ。
左側の脚部120は、後方に突出するスプリングステー126を下部に備える。スプリングステー126には、車幅方向に延びるボルト状の下側スプリング支持軸127が締結される。下側スプリング支持軸127は、メインスタンド78のスプリング128の下端が接続される溝部127aを備える。
スタンドブラケット39の取付孔110(図9)には、車幅方向に延びるボルト状の上側スプリング支持軸129(図7)が締結される。上側スプリング支持軸129は、スプリング128の上端が接続される溝部129aを備える。
スプリング128は、上側スプリング支持軸129と下側スプリング支持軸127との間で伸ばされた状態で設けられており、メインスタンド78を格納方向に付勢する。
メインスタンド78は、連結筒部122がスタンドブラケット39の左右のメインスタンド取付部107,107の間に配置され、回転軸108がメインスタンド取付部107,107及び連結筒部122に挿通されることで、スタンドブラケット39に回動自在に連結される。
メインスタンド78の回転軸108は、前方に延びる取付板108aを左側の端に備える。回転軸108は、取付板108aに挿通されて雌ねじ部109(図9)に締結されるボルト(不図示)によってスタンドブラケット39に固定される。
メインスタンド78は、図4に仮想線で図示される格納状態と、図2に実線で図示される駐車状態(使用状態)とをとることができる。
格納状態では、メインスタンド78は、スプリング128によって後方へ回動した状態に付勢されており、脚部120,120は、リンク部材57の下方を略水平に後方へ延びる。格納状態では、脚部120,120の前端の受け板124,124は、側面視で前傾し、その下端側ほど後方に位置している。このため、走行時に、受け板124,124が路面の障害物等に引っ掛かり難くなる。
乗員等が、格納状態から足踏み部123を踏み込んでメインスタンド78を回転軸108を中心に回動させると、メインスタンド78は駐車状態となる。駐車状態では、脚部120,120は、鉛直よりもわずかに後傾した状態で起立し、脚部120,120の上端の受け板124,124は、スタンドブラケット39のスタンドストッパー部115,115に当接する。すなわち、自動二輪車1の駐車時の荷重は、スタンドストッパー部115,115と受け板124,124とによって受けられる。このように、スタンドブラケット39の底面を構成する補強プレート101のスタンドストッパー部115,115で受け板124,124を受けるため、大きな面積の面によって駐車時の荷重を受けることができる。
また、下面視では、駐車状態の受け板124,124は、車幅方向の中間部が腕部99L,99Rの後側下縁106,106に重なる。このため、駐車時の荷重を後側下縁106,106によって効果的に受けることができる。
本実施の形態では、スタンドブラケット39が、下側クロスフレーム28からリンク部材57及びリヤクッション56の下端部56bの下方を後方に延び、スタンドブラケット39の後端のメインスタンド取付部107,107にメインスタンド78が取り付けられるため、後輪3の前方にリヤクッション56を配置した構成であっても、リヤクッション56が邪魔にならず、メインスタンド78を車両の後方側で後輪3に近付けて設けることができる。スタンドブラケット39は、メインスタンド78の回転軸108が第2のリンク82の前端よりも後方に位置するまで、より詳細には、回転軸108がクッション側連結軸94よりも後方に位置するまで後方に延ばされている。このため、後輪3を地面から浮かせた状態で自動二輪車1を駐車できる。また、スタンドブラケット39は、リンク取付部83と共に下側クロスフレーム28に設けられるため、スタンドブラケット39を支持する専用のフレームをリヤクッション56の近傍に設けることなくコンパクトな構成でスタンドブラケット39を設けることができる。このため、リヤクッション56の配置スペースも確保できる。後輪3を地面から浮かせた状態で自動二輪車1を駐車すると、後輪3を手で回してチェーン58等をメンテナンスできるとともに、リヤクッション56等を容易に着脱でき、メンテナンス性が良い。
また、図2に示すように、メインスタンド78を格納した状態では、後輪3の前端部は、メインスタンド78の脚部120,120の後端の間に位置する。このため、脚部120,120の長さを確保して後輪3を浮かせた状態で駐車できるとともに、メインスタンド78を自動二輪車1の後方側に配置した構成であっても、メインスタンド78を格納できる。
図5〜図7に示すように、スタンドブラケット39の後部は、リヤクッション56及びリンク部材57の下方まで延び、スタンドブラケット39の後部及び回転軸108は、第1のリンク81の前部、クッション連結部90及びリヤクッション56の下端部56bを下方から覆う。このため、スタンドブラケット39及び回転軸108によってリヤクッション56及びリンク部材57を保護することができる。
また、メインスタンド78の下側スプリング支持軸127及びスタンドブラケット39の上側スプリング支持軸129は、ボルト状であり、着脱自在である。このため、スプリング128との接続部が使用によって磨耗した場合であっても、下側スプリング支持軸127及び上側スプリング支持軸129だけを容易に交換できる。
図11は、フロントサイドカバー61の内部構造を示す斜視図である。図12は、図1におけるフロントサイドカバー61のXII−XII断面図である。
図1、図11及び図12に示すように、フロントサイドカバー61は、内側カバー140と、内側カバー140を車幅方向外側から覆う外側カバー141とを組み合わせて一体に設けられている。図11では、外側カバー141を取り外して内側カバー140を露出させた状態が示されている。内側カバー140の前方には、前側インナーカバー142が設けられる。
フロントサイドカバー61は、側方に開口する略矩形のバンパー用開口143を前部に備え、バンパー用開口143の後方に、通風口144を備える。
前側サイドバンパー74の上端部は、バンパー用開口143の外側から挿通されてバンパーステー35に接続される。前側サイドバンパー74の後部は、バンパーステー36に接続される。
内側カバー140は、ラジエーター49及びシリンダ部44を側方から覆う導風カバー部145を備える。導風カバー部145は、バンパー用開口143の内側部を形成する内側開口143aと、内側開口143aの後縁部から車幅方向の内側に延びる導風板146とを備える。通風口144は、導風カバー部145に形成され、導風板146の後方に位置する。
外側カバー141は、導風カバー部145に外側から重なる重なり部147を備え、重なり部147には、バンパー用開口143の外側部を形成する外側開口143bが形成されている。バンパー用開口143は、内側開口143aと外側開口143bとが重なることで形成される。
外側カバー141の重なり部147は、内側カバー140の内側開口143aの周縁部に密着して取り付けられ、内側開口143aの周縁部と外側開口143bの周縁部との間は走行風が通過しないようにシールされる。
ラジエーター49から排出される熱風は、自動二輪車1の走行風によって後方へ流れ、内側カバー140の内方を通り、導風板146に導かれるようにして通風口144から後方へ排出される。
本実施の形態では、内側開口143aの周縁部と外側開口143bの周縁部との間が密着しているため、ラジエーター49の熱風が、内側開口143aから外側カバー141と内側カバー140との間に侵入することが防止される。
ここで、自動二輪車1は、前側サイドバンパー74を備えない別仕様に設定されることがある。この別仕様では、外側開口143bを備えない点以外は外側カバー141と同一形状の別仕様外側カバー(不図示)が内側カバー140に取り付けられる。この別仕様においても、内側開口143aの周縁部は別仕様外側カバーの内面に密着するため、内側開口143aから別仕様外側カバーと内側カバー140との間にラジエーター49の熱風が侵入することが防止される。これにより、外側カバー141及び別仕様外側カバーのいずれを用いた場合であっても、ラジエーター49の熱風の流れが大きく変化せず、冷却性能が大きく変化しないため、異なる仕様間で内側カバー140を共用して生産性を向上できる。
図13は、左側の後部サイドバンパー72の周辺部を左前方から見た斜視図である。
後部サイドバンパー72は、バンパーステー37に取り付けられる板状の取付板部150と、取付板部150の外面から外側方に突出するバンパー本体部151とを備える。
取付板部150及びバンパー本体部151は、左右の後部サイドバンパー72,72で同一形状であり、同一部品であるため、製造が容易である。
左側の後部サイドバンパー72は、バンパー本体部151からスイングアーム13の上面側へ前下方に延びるU字状のガードパイプ152を備える。右側の後部サイドバンパー72(不図示)の車幅方向内側には、マフラー48が配置されているため、右側の後部サイドバンパー72は、マフラー48を避けるため、ガードパイプ152を有していない。
バンパー本体部151は、取付板部150の後部から外側方に延出した後、下方に延び、その後、折り返して車幅方向の内側上方に延びる外側パイプ151aと、取付板部150の前部から外側方に延出した後、下方に延び、外側パイプ151aの端に接続される内側パイプ151bとを備える。外側パイプ151a及び内側パイプ151bは、左右の後部サイドバンパー72,72において同一部品である。取付板部150、外側パイプ151a及び内側パイプ151bは、溶接で互いに結合される。
ガードパイプ152は、外側パイプ151aの前面に溶接されて前方へ延びる。ガードパイプ152を設けることで、乗員の足等の後方への移動を制限することができる。
図14は、回転灯71の周辺構造を示す右側面図である。図14ではサイドボックス69は不図示である。
回転灯71は、後端サイドバンパー73に支持されて上方に真っ直ぐ延びるポール160と、ポール160の上端に支持される灯体161と、灯体161の電線を収納する収納筒部162とを備える。
ポール160は、その内側に収納されて上端に灯体161を支持する内側ポール(不図示)が上下に移動することで伸縮可能であり、ポール160が上方に延びると、灯体161の上昇に伴って、収納筒部162内から電線が引き出される。
ポール160の下端には、回転灯71の電線163が接続される電線接続部164が設けられる。電線接続部164は、後輪3の上部の側方に位置する。電線接続部164には、電線接続部164を覆う防水カバー165が取り付けられる。
図15は、電線接続部164及び防水カバー165の断面図である。ここで、図15では電線接続部164の内部構造は不図示である。
電線接続部164は、底面166が塞がれた円筒状に形成されており、電線163は、電線接続部164の外周部に沿って上下に延び、電線接続部164の下端に接続される。電線接続部164の底面166には、電線接続部164内の水を下方に排出する水抜き孔167が形成されている。
防水カバー165は、電線接続部164の外周部及び電線163の下端を覆う筒状部168と、底面166を下方から覆うカバー底面部169とを備える有底円筒状に形成されており、上面の開口を介して下方から電線接続部164に被せられる。防水カバー165は、上端部に巻き付けられるバンド(不図示)によってポール160に固定される。
防水カバー165は、カバー底面部169から一段上方に突出する受け部170を複数備える。受け部170は、水抜き孔167を塞がない位置に配置されている。
防水カバー165は、下方に突出する筒状の水抜き部171を、カバー底面部169の外周近傍に複数備える。
防水カバー165が取り付けられると、受け部170が電線接続部164の底面166に当接し、底面166とカバー底面部169との間には水が流れることが可能な隙間が形成される。このため、水抜き孔167から排出された水は、カバー底面部169を流れて水抜き部171から下方に排出される。このため、防水カバー165によって、電線接続部164を簡単な構造で水から保護できるとともに、内部の水を水抜き部171から排出できる。
防水カバー165は、ディッピング成形により形成される。ディッピング成形では、型を樹脂材料に浸して型に樹脂を付着させ、その後、乾燥した樹脂を型から剥離させて製品を形成する製造方法である。このため、型の構造が簡単になり、防水カバー165を容易に形成できる。
以上説明したように、本発明を適用した実施の形態によれば、自動二輪車1は、ヘッドパイプ15から後方に延びてエンジン11の後方を通り、下方へ延びて後輪3を支持する左右のスイングアームピボット部16,16を有する車体フレーム10を備え、左右のスイングアームピボット部16,16間よりも後方にリヤクッション56を備え、左右のスイングアームピボット部16,16の上下に左右を繋ぐ上側クロスフレーム27及び下側クロスフレーム28がそれぞれ設けられ、上側クロスフレーム27には、リヤクッション56の上端部56aが取り付けられ、下側クロスフレーム28には、リヤクッション56の下端部56bとスイングアーム13とを連結するリンク部材57が取り付けされるリンク取付部83と、下側クロスフレーム28からリヤクッション56の下端部56b及びリンク部材57の下方を後方に延びてその後端にメインスタンド78が取り付けられるスタンドブラケット39とが設けられる。これにより、下側クロスフレーム28から後方に延びるスタンドブラケット39にメインスタンド78を取り付けることで、自動二輪車1を後部側のメインスタンド78で支持して後輪3を浮かせた状態で駐車できるとともに、リンク取付部83及びスタンドブラケット39が下側クロスフレーム28に設けられるため、リンク取付部83及びスタンドブラケット39をコンパクトな構成で支持でき、リヤクッション56の配置スペースを確保できる。
また、リンク取付部83が、下側クロスフレーム28の両端部から後方へ延びて配置され、スタンドブラケット39が下側クロスフレーム28の中央の下面部から後方へ延びて配置される。このため、左右の両方のリンク取付部83の間の間隔を確保してリンク取付部83の支持剛性を向上できるとともに、両方のリンク取付部83の間のスペースを利用してスタンドブラケット39を強固に下側クロスフレーム28に結合できる。また、リンク取付部83及びスタンドブラケット39が分散して配置されるため、これらの構造を簡略化できるとともに、組み立ても容易となる。
また、スタンドブラケット39は、下側クロスフレーム28から左右に分かれて後方に延びる腕部99L,99Rの後端にメインスタンド取付部107,107を備え、左右のメインスタンド取付部107,107の間に、メインスタンド78の回転軸108が取り付けられ、回転軸108は、リヤクッション56の下端部56bとリンク部材57との取付部である第2のリンク82の下面に面している。このため、メインスタンド78の回転軸108によって第2のリンク82を保護できる。
さらに、スタンドブラケット39は、下側クロスフレーム28から左右に分かれて後方に延びる腕部99L,99Rを左右に連結する補強プレート101を備え、補強プレート101は、後方へ延び、メインスタンド78の使用時のスタンドストッパー部115,115を形成する。これにより、補強プレート101によってスタンドブラケット39を補強できるとともに、補強プレート101のスタンドストッパー部115,115によってメインスタンド78を受けることができ、部材の兼用により軽量化を図ることができる。
また、スタンドブラケット39の左右の腕部99L,99Rの幅W1と、下側クロスフレーム28に連結されるリンク部材57の左右のリンクアーム86,86の幅W2とが等しく形成される。このため、腕部99L,99Rの間及びリンクアーム86,86の間の空間を、リヤクッション56の配置スペースとして利用できる。このため、リヤクッション56の周辺構造をコンパクト化できるとともに、リヤクッション56のストローク量を大きく確保できる。
なお、上記実施の形態は本発明を適用した一態様を示すものであって、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
上記実施の形態では、鞍乗り型車両として自動二輪車1を例に挙げて説明したが、鞍乗り型車両は例えば3輪以上の車輪を備える車両であっても良い。
また、上記実施の形態では、パワーユニットとしてエンジン11を例に挙げて説明したが、これに限らず、例えば、パワーユニットは電動モーターであっても良い。
1 自動二輪車
3 後輪
10 車体フレーム
11 エンジン(パワーユニット)
13 スイングアーム
15 ヘッドパイプ
16,16 スイングアームピボット部
27 上側クロスフレーム(上側クロス部材)
28 下側クロスフレーム(下側クロス部材)
39 スタンドブラケット
56 リヤクッション
56a 上端部(上端)
56b 下端部(下端)
57 リンク部材
78 メインスタンド
82 第2のリンク(リヤクッションの下端とリンク部材との取付部)
83 リンク取付部
86,86 リンクアーム(リンク部材の左右の腕部)
99L,99R 腕部
101 補強プレート
107,107 メインスタンド取付部
108 回転軸
115,115 スタンドストッパー部
W1 幅(腕部の幅)
W2 幅(リンク部材の左右の腕部の幅)

Claims (5)

  1. ヘッドパイプ(15)から後方に延びてパワーユニット(11)の後方を通り、下方へ延びて後輪を支持する左右のスイングアームピボット部(16)を有する車体フレーム(10)を備え、左右の前記スイングアームピボット部(16)間よりも後方にリヤクッション(56)を備える鞍乗り型車両において、
    左右の前記スイングアームピボット部(16)の上下に左右を繋ぐクロス部材がそれぞれ設けられ、上側クロス部材(27)には、前記リヤクッション(56)の上端(56a)が取り付けられ、
    下側クロス部材(28)には、前記リヤクッション(56)の下端(56b)とスイングアーム(13)とを連結するリンク部材(57)が取り付けられるリンク取付部(83)と、当該下側クロス部材(28)から前記リヤクッション(56)の下端(56b)及び前記リンク部材(57)の下方を後方に延びてその後端にメインスタンド(78)が取り付けられるスタンドブラケット(39)とが設けられることを特徴とする鞍乗り型車両。
  2. 前記リンク取付部(83)が、前記下側クロス部材(28)の両端部から後方へ延びて配置され、前記スタンドブラケット(39)が前記下側クロス部材(28)の中央の下面部から後方へ延びて配置されることを特徴とする請求項1記載の鞍乗り型車両。
  3. 前記スタンドブラケット(39)は、前記下側クロス部材(28)から左右に分かれて後方に延びる腕部(99L,99R)の後端にメインスタンド取付部(107)を備え、左右の当該メインスタンド取付部(107)の間に、前記メインスタンド(78)の回転軸(108)が取り付けられ、当該回転軸(108)は、前記リヤクッション(56)の下端(56b)と前記リンク部材(57)との取付部(82)の下面に面していることを特徴とする請求項1記載の鞍乗り型車両。
  4. 前記スタンドブラケット(39)は、前記下側クロス部材(28)から左右に分かれて後方に延びる腕部(99L,99R)を左右に連結する補強プレート(101)を備え、当該補強プレート(101)は、後方へ延び、前記メインスタンド(78)の使用時のスタンドストッパー部(115)を形成することを特徴とする請求項2記載の鞍乗り型車両。
  5. 前記スタンドブラケット(39)の左右の前記腕部(99L,99R)の幅(W1)と、前記下側クロス部材(28)に連結される前記リンク部材(57)の左右の腕部(86)の幅(W2)とが等しく形成されることを特徴とする請求項4記載の鞍乗り型車両。
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