JP6166333B2 - 鞍乗り型車両のハーネスガイド構造 - Google Patents

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Description

本発明は、鞍乗り型車両のハーネスガイド構造に関する。
従来、鞍乗り型車両において、フロントフォークを支持するトップブリッジの前方を通るハーネスを、ガイド部材でガイドする構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−86749号公報
上記従来の鞍乗り型車両では、トップブリッジにキーシリンダーを備えておらず、トップブリッジの前方の空間に余裕があるため、上記ガイド部材を設けることができるが、トップブリッジにキーシリンダーを備えた構成では、前方の空間が小さくなるため、ガイド部材を設けることが難しくなる。特に、トップブリッジの前方にウインドスクリーンを備えた構成では、前方の空間の確保が難しくなる。また、ハーネスをむき出しで設けた場合、ハーネスの1本ごとに走行風による渦が発生するため、空気抵抗が増加してしまう。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、トップブリッジの前方の空間が限られた場合であっても、ハーネスをガイドするガイド部材を設けることを可能にし、空気抵抗を低減できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、ハンドル(30a)からのハーネス(116,117)をガイドするガイド部材(130)をトップブリッジ(112)の前方に備えた鞍乗り型車両のハーネスガイド構造において、前記トップブリッジ(112)は、その車幅方向の中央の前部にキーシリンダー(120)が設けられ、前記ハーネス(116,117)は、一方から前記キーシリンダー(120)の前方を通って他方に導かれ、前記ハーネス(116,117)は、当該ハーネス(116,117)を前方から覆う前記ガイド部材(130)と前記キーシリンダー(120)との間に挟まれてガイドされていることを特徴とする。
本発明によれば、トップブリッジは、その車幅方向の中央の前部にキーシリンダーが設けられ、ハーネスは、一方からキーシリンダーの前方を通って他方に導かれ、ハーネスは、ハーネスを前方から覆うガイド部材とキーシリンダーとの間に挟まれてガイドされている。これにより、ハーネスを前方から覆うガイド部材とキーシリンダーとによってハーネスをガイドできる。このため、トップブリッジの前方の空間が限られた場合であっても、ハーネスをガイドするガイド部材を設けることができ、空気抵抗を低減できる。
また、本発明は、前記ガイド部材(130)は、正面視でその長手方向が水平な略長方形状であり、平面視で前方に凸の略V字形状であることを特徴とする。
本発明によれば、ガイド部材は、正面視でその長手方向が水平な略長方形状であり、平面視で前方に凸の略V字形状であるため、ガイド部材をコンパクトに設けることができるとともに、ガイド部材の空気抵抗を低減できる。
また、本発明は、前記キーシリンダー(120)は、前記トップブリッジ(112)に設けられた開口(112d)に挿入される上部(122)と、側面視で前方に突出する突出部(121a)とを備え、前記ハーネス(116,117)は、前記突出部(121a)と前記トップブリッジ(112)との間に形成された凹部(124)に配置されることを特徴とする。
本発明によれば、キーシリンダーは、トップブリッジに設けられた開口に挿入される上部と、側面視で前方に突出する突出部とを備え、ハーネスは、突出部とトップブリッジとの間に形成された凹部に配置される。これにより、ハーネスを突出部とトップブリッジとの間に形成された凹部で位置決めでき、組み付けが容易であるとともに、ハーネスを良好に保持できる。
さらに、本発明は、前記ガイド部材(130)は、左右の両端部にそれぞれ締結部(141)を備え、前記ガイド部材(130)は、前記締結部(141)に挿入される締結部材(150)によって前記キーシリンダー(120)側に取り付けられていることを特徴とする。
本発明によれば、ガイド部材は、左右の両端部の締結部に挿入される締結部材によってキーシリンダー側に取り付けられている。これにより、ガイド部材を締結部材によってキーシリンダー側に簡単に固定できるとともに、左右の両端部を介して良好に固定できる。
また、本発明は、前記ガイド部材(130)は、左右の両端部にそれぞれ締結部(141)を備え、前記ガイド部材(130)は、前記締結部(141)に挿入される締結部材(150)によって、前記キーシリンダー(120)に固定されたガイド固定部材(131)に取り付けられていることを特徴とする。
本発明によれば、ガイド部材は、左右の両端部の締結部に挿入される締結部材によって、キーシリンダーに固定されたガイド固定部材に取り付けられている。これにより、ガイド固定部材を介してガイド部材をキーシリンダーに固定できるため、ガイド部材を簡単にキーシリンダーに固定できる。例えば、従来からあるキーシリンダーにも容易にガイド部材を固定できる。
また、本発明は、前記ガイド部材(130)は、前記ハーネス(116,117)を支持する係止片(142)を、前記締結部(141)よりも車幅方向内側の位置に備えることを特徴とする。
本発明によれば、ガイド部材は、ハーネスを支持する係止片を、締結部よりも車幅方向内側の位置に備えるため、締結部よりも車幅方向の内側の位置でガイド部材をハーネスに止めて置くことができ、組み付け性が良いとともに、ハーネスを良好に保持できる。
また、本発明は、前記係止片(142)は、前記ガイド部材(130)の上下方向の一端部(146)に設けられて上下方向に折り曲げ可能に形成されており、前記係止片の端部(142b)が、前記ガイド部材(130)の上下方向の他端部(147)に延びて当該他端部(147)に係合されていることを特徴とする。
本発明によれば、係止片は、ガイド部材の上下方向の一端部に設けられて上下方向に折り曲げ可能に形成されており、係止片の端部が、ガイド部材の上下方向の他端部に延びて他端部に係合されている。これにより、係止片を折り曲げることで、ハーネスを保持する保持部を簡単に形成でき、別部材の締結部材等を用いずに、簡単な構造でガイド部材をハーネスに取り付けできる。
さらに、本発明は、前記鞍乗り型車両は、当該鞍乗り型車両を左側に傾いた状態で駐車させるサイドスタンド(37)を備え、前記ハーネス(116,117)は、右のハンドル(30a)から前記トップブリッジ(112)側を通り、後方に向けて配策されていることを特徴とする。
本発明によれば、鞍乗り型車両は、鞍乗り型車両を左側に傾いた状態で駐車させるサイドスタンドを備え、ハーネスは、右のハンドルからトップブリッジ側を通り、後方に向けて配策されている。サイドスタンドを使用した状態では、ハーネスを伝って流れる雨水等は、右のハンドル側から左側に下り、その後、下方に落下する。これにより、ハーネスに付着した雨水は、より低い位置から下方に落下するため、落下する水が他の部品に当たり難い。
また、本発明は、前記鞍乗り型車両は、車体の前端部を覆うウインドスクリーン(51a)を備えた自動二輪車であることを特徴とする。
本発明によれば、鞍乗り型車両は、車体の前端部を覆うウインドスクリーンを備えた自動二輪車であるため、ウインドスクリーンを備えてトップブリッジの前方に空間を確保し難い場合であっても、ハーネスのガイド部材を設けることができ、空気抵抗を低減できる。
本発明に係る鞍乗り型車両のハーネスガイド構造では、トップブリッジの前方の空間が限られた場合であっても、ハーネスをガイドするガイド部材を設けることができ、空気抵抗を低減できる。
また、ガイド部材をコンパクトに設けることができるとともに、ガイド部材の空気抵抗を低減できる。
また、ハーネスを突出部とトップブリッジとの間に形成された凹部で位置決めでき、組み付けが容易であるとともに、ハーネスを良好に保持できる。
さらに、ガイド部材を締結部材によってキーシリンダー側に簡単に固定できるとともに、左右の両端部を介して良好に固定できる。
また、ガイド固定部材を介してガイド部材を簡単にキーシリンダーに固定できる。
また、締結部よりも車幅方向の内側の位置で、ガイド部材を係止片によってハーネスに止めて置くことができる。
また、別部材の締結部材等を用いずに、係止片を折り曲げた保持部によって簡単な構造でガイド部材をハーネスに取り付けできる。
さらに、ハーネスから落下する水が他の部品に当たり難くなる。
また、ウインドスクリーンを備えた自動二輪車であっても、ハーネスのガイド部材を設けることができ、空気抵抗を低減できる。
本発明の実施の形態に係る自動二輪車の左側面図である。 車体フレームの左側面図である。 車体フレームの平面図である。 ハンドルの周辺部の構造を前方側から見た斜視図である。 図4のV−V断面図である。 ガイド部材を取り外した状態でハンドルの周辺部の構造を前方側から見た斜視図である。 トップブリッジにコンビネーションスイッチを取り付けた状態を示す斜視図である。 コンビネーションスイッチを後方側から見た斜視図である。 ガイド部材を上方から見た平面図である。 ガイド部材を前方から見た正面図である。 ガイド部材を後方側から見た斜視図である。 図9のXII−XII断面図である。 ハーネスに取り付けられたガイド部材を後方側から見た図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、説明中、前後左右および上下といった方向の記載は、特に記載がなければ車体に対する方向と同一とする。また、各図に示す符号FRは車体前方を示し、符号UPは車体上方を示し、符号LHは車体左方を示している。また、図中には、車体右方を符号RHで示すことがある。
図1は、本発明の実施の形態に係る自動二輪車の左側面図である。なお、図1では、左右一対で設けられるものは、左側のものだけが図示されている。
自動二輪車1は、車体フレームFにパワーユニットとしてのエンジン10が支持され、前輪2を支持するフロントフォーク11が車体フレームFの前端に操舵可能に支持され、後輪3を支持するスイングアーム12が車体フレームFの後部側に設けられた車両である。自動二輪車1は、乗員が跨るようにして着座する前シート13が車体フレームFの後部の上方に設けられた鞍乗り型の車両である。
図2は、車体フレームFの左側面図である。図3は、車体フレームFの平面図である。なお、図2では、左右一対で設けられるものは、左側のものだけが図示されている。
車体フレームFは、前端に設けられてフロントフォーク11を軸支するヘッドパイプ14と、ヘッドパイプ14から後方へ斜め下向きに傾斜して延出する左右一対のメインフレーム15,15と、メインフレーム15,15の後端から下方に延出する左右一対のピボットフレーム16,16と、メインフレーム15,15の前端部から後下方に延びる左右一対のダウンフレーム17,17と、ピボットフレーム16,16の上部及びメインフレーム15,15の後部から後上がりに車両後端部まで延びる左右一対のシートフレーム18,18と、を備える。
各メインフレーム15は、ヘッドパイプ14の上部とピボットフレーム16の上部とを繋ぐ上フレーム部15aと、ヘッドパイプ14の下部とピボットフレーム16の上部とを繋ぐ下フレーム部15bとを備える。平面視では、上フレーム部15aは、下フレーム部15bの車幅方向内側を、下フレーム部15bに沿うように延びる。さらに、各メインフレーム15は、上フレーム部15aと下フレーム部15bとをトラス状に三角形を形成するように上下に繋ぐ複数の連結フレーム部15c,15d,15e,15fを備える。すなわち、各メインフレーム15は、上フレーム部15aと下フレーム部15bとがトラス状の連結フレーム部15c,15d,15e,15fで連結されたトラスフレームである。また、平面視では、メインフレーム15,15は、前シート13の下方に位置する後部が、エンジン10を支持する前部よりも車幅方向に幅狭に形成されている。
各シートフレーム18は、上フレーム部15aの後部から後上がりに延びる上側シートフレーム部18aと、ピボットフレーム16の上部から後上がりに延びて上フレーム部15aの後端部に連結されるサブフレーム部18bと、上フレーム部15aとサブフレーム部18bとを上下に繋ぐ補強フレーム部18cとを備える。
また、車体フレームFは、ダウンフレーム17,17の上下の中間部から後上がりに延びて下フレーム部15bに連結される補強フレーム19,19を備える。
ダウンフレーム17,17は、エンジンハンガ20を下端部に備える。また、ピボットフレーム16,16は、前方に突出するエンジンハンガ21及びエンジンハンガ22を上端部及び下端部に備える。
車体フレームFは、ピボットフレーム16,16の下端部を車幅方向に連結する下部クロスフレーム25と、ピボットフレーム16,16の上端部を車幅方向に連結する上部クロスフレーム26と、上部クロスフレーム26の後方で上側シートフレーム部18a,18aの前部を車幅方向に連結する上面側クロスフレーム27とを備える。
また、車体フレームFは、上側シートフレーム部18a,18aの後部を車幅方向に連結する後部クロスフレーム28と、上側シートフレーム部18a,18aの後端を車幅方向に連結する後端クロスフレーム29とを備える。
図1を参照し、前シート13に着座した運転者は、フロントフォーク11の上端に取り付けられたハンドル30を介して前輪2を操舵する。前輪2は、フロントフォーク11の下端部に設けられた前輪車軸2aに軸支される。
スイングアーム12は、左右のピボットフレーム16,16を車幅方向に連結するピボット軸31に前端部を軸支され、ピボット軸31を中心に上下に揺動する。スイングアーム12と車体フレームFとは、リアサスペンション(不図示)を介して連結される。後輪3は、スイングアーム12の後端部に挿通される後輪車軸3aに軸支される。
運転者用の前シート13は、上側シートフレーム部18a,18aの前部に支持される。前シート13の後方には、同乗者が着座する後シート32が設けられる。
燃料タンク39は、前シート13の前縁に連続してメインフレーム15,15の上方に設けられる。
左右のピボットフレーム16,16の下部の後部には、後方に延びるステップホルダ33,33が左右一対で設けられる。前シート13に着座した運転者が足を乗せる左右一対のメインステップ34,34は、ステップホルダ33,33に取り付けられてピボットフレーム16,16の後方に位置する。
後シート32の同乗者が足を乗せる左右一対のタンデムステップ35,35は、シートフレーム18,18から後下方に延びるタンデムステップホルダ36,36に支持される。
サイドスタンド37は、左側のピボットフレーム16の下部に設けられたスタンド支持部38に支持される。サイドスタンド37は、回動軸37aを中心に回動することで折り畳み自在である。サイドスタンド37を使用して自動二輪車1を駐車すると、自動二輪車1は、車幅方向においてサイドスタンド37が位置する側、すなわち左側に傾斜した状態となる。サイドスタンド37を使用して自動二輪車1を駐車すると、自動二輪車1の左部が低くなり、右部が高くなる。
エンジン10は、車幅方向に延びるクランク軸40を支持するクランクケース41と、クランクケース41の前部上面から上方に延びるシリンダ部42とを備える。クランクケース41の後部には、変速機(不図示)が内蔵される。
エンジン10は、エンジンハンガ20,21,22(図2)に支持される。エンジン10は、車体フレームFに吊り下げられるようにして支持され、ピボットフレーム16,16の前方でメインフレーム15,15の下方に配置される。
エンジン10には、排気管43,43及びマフラー44を備えた排気ユニット45が接続される。排気管43,43は、シリンダ部42の前面に配置される排気ポート(不図示)から引き出され、クランクケース41の下方を通って後方に延びる。マフラー44は、スイングアーム12の右側の外側方に配置され、右側のピボットフレーム16の後方で排気管43,43の後端部に接続される。
エンジン10の出力は、上記変速機の出力軸側と後輪3との間に掛け渡される駆動チェーン46によって後輪3に伝達される。
自動二輪車1は、車体フレームF及びエンジン10等で構成される車体を覆う車体カバー50を備える。車体カバー50は、ヘッドパイプ14の前方に配置されるフロントカウル51と、フロントカウル51に連続して後方へ延びる左右一対のミドルカウル52,52と、ミドルカウル52,52の下部に連続して後方に延びるアンダーカウル53とを備える。
フロントカウル51は、後上がりに後方へ延びてハンドル30の周辺部を前方から覆うウインドスクリーン51aを上部に備える。すなわち、自動二輪車1は、ウインドスクリーン51aを備えたスーパースポーツ系の車両である。
また、車体カバー50は、燃料タンク39を覆うタンクカバー54と、ミドルカウル52,52の上部に連続して後方に延びる左右一対のシート下カウル55と、シートフレーム18,18を覆うリアカウル56とを備える。
後輪3の上方を覆うリアフェンダー57は、リアカウル56の下方で前後に延びる。前輪2を上方から覆うフロントフェンダー58は、フロントフォーク11に支持される。
自動二輪車1は、後述のハーネス116,117をガイド部材130でガイドするハーネスガイド構造を備える。以下、ハーネスガイド構造について説明する。
図4は、ハンドル30の周辺部の構造を前方側から見た斜視図である。図5は、図4のV−V断面図である。図6は、ガイド部材130を取り外した状態でハンドル30の周辺部の構造を前方側から見た斜視図である。図4及び図6では、フロントカウル51の一部は不図示である。図6では、ハンドル30は不図示である。
図1及び図4〜図6を参照し、自動二輪車1の操舵系110は、ヘッドパイプ14に回動自在に軸支されるステアリングシャフト111と、前輪2の左右の両側に配置され前輪2を支持する左右一対のフロントフォーク11,11と、ステアリングシャフト111の上端に固定され左右のフロントフォーク11,11を連結するトップブリッジ112と、ステアリングシャフト111の下端に固定され左右のフロントフォーク11,11を連結するボトムブリッジ119(図1)と、フロントフォーク11,11の上部に固定されるハンドル30とを備える。
トップブリッジ112は、ヘッドパイプ14の上方でステアリングシャフト111の上端に固定され、ボトムブリッジ119は、ヘッドパイプ14の下方でステアリングシャフト111の下端に固定される。ステアリングシャフト111の上端には、トップブリッジ112を固定するステムナット111aが締結される。
ヘッドパイプ14の軸線14aは、自動二輪車1に設定されるキャスター角の分だけ、鉛直方向に対し後方に傾斜している。
ハンドル30は、セパレート型のハンドルであり、トップブリッジ112の下方で右側(車幅方向の一方)のフロントフォーク11に固定されて右側に延びる右ハンドル30a(ハンドル、右のハンドル)と、トップブリッジ112の下方で左側(車幅方向の他方)のフロントフォーク11に固定されて左側に延びる左ハンドル30bとを備える。
右ハンドル30aは、車幅方向の外側から順に、運転者が把持するグリップ部113、運転者が操作するスイッチボックス114、及び、前輪2のブレーキ装置のマスターシリンダー115が設けられる。
スイッチボックス114には、エンジン10のキルスイッチ114a、エンジン10を始動させるスターターボタン、及び、ホーンボタン等の操作部が設けられる。
スイッチボックス114は、上記操作部の操作をECUや操作対象に伝達するハーネス116,117を備える。ここでは、ハーネス116,117は2本設けられている。ハーネス116,117は、トップブリッジ112の前方に設けられるガイド部材130によって支持される。スイッチボックス114に対するハーネス116,117の接続部は、ガイド部材130よりも上方に位置する。なお、以下の説明では、図中のハーネス116,117には見易いようにドットを付すことがある。
マスターシリンダー115は、ブレーキレバー115aの操作による液圧を制動部に伝達するブレーキホース115bを備える。
左ハンドル30bの外端部には、クラッチレバー(不図示)が設けられ、クラッチケーブル118は、クラッチレバー側からヘッドパイプ14側に延びる。
トップブリッジ112は、車幅方向(左右方向)に延びる板部材であり、車幅方向の中央の後部に、ステアリングシャフト111が挿通されて固定されるシャフト固定孔112aを備える。
また、トップブリッジ112は、フロントフォーク11,11の上端部を支持するフォーク支持部孔部112b,112bを、車幅方向の外端部にそれぞれ備える。
トップブリッジ112は、前縁部の車幅方向の中央部が上面視で前方に半円状に突出した前方突出部112cを備える。この前方突出部112cには、上下に貫通するキーシリンダー挿通孔112d(トップブリッジに設けられた開口)が設けられている。
さらに、トップブリッジ112は、前部においてキーシリンダー挿通孔112dの左右の側方の位置に、下面から下方に突出するキーシリンダー固定部112e,112e(図7参照)を備える。
ヘッドパイプ14の前方でトップブリッジ112の下方には、上下に長い柱状のコンビネーションスイッチ120(キーシリンダー)が設けられている。コンビネーションスイッチ120は、自動二輪車1の主電源のオン/オフを切り替えるイグニッションスイッチの機能、及び、操舵系110の回動を規制するハンドルロック機能等を備える。
図7は、トップブリッジ112にコンビネーションスイッチ120を取り付けた状態を示す斜視図である。
図4〜図7を参照し、コンビネーションスイッチ120は、下部に設けられるハンドルロック機構部121と、上部に設けられ、ハンドルロック機構部121の上面から上方に延びる円柱状のキーシリンダー本体部122(上部)とを一体に備える。キーシリンダー本体部122の軸線122aは、ヘッドパイプ14の軸線14aと略平行である。
キーシリンダー本体部122は、その全長に亘り、外径が略同一である。キーシリンダー本体部122は、キーにより回動操作される操作用シリンダー122bを備える。キーは、キーシリンダー本体部122の上面の差し込み口122cに差し込まれる。キーによる操作用シリンダー122bの回動操作に連動して、上記主電源の切り替え、及び、ハンドルロック機能の動作が行われる。
コンビネーションスイッチ120は、トップブリッジ112の前部の下方に位置する。キーシリンダー本体部122は、キーシリンダー挿通孔112dに下方から挿通されて、差し込み口122cがキーシリンダー挿通孔112dから上方に露出する。
キーシリンダー本体部122の上部がキーシリンダー挿通孔112dに挿通されるため、キーシリンダー挿通孔112dが設けられた前方突出部112cの前端部123は、キーシリンダー本体部122よりも前方に位置することになる。
ハンドルロック機構部121の前面は、キーシリンダー本体部122の下部の前面よりも前方に突出する突出部121aを備える。また、キーシリンダー本体部122はハンドルロック機構部121の前面よりも後方の位置から上方に立設されているとも言える。
キーシリンダー本体部122の上部の前方に前端部123が設けられるとともにハンドルロック機構部121に突出部121aが設けられることで、キーシリンダー本体部122の下部の前方には、後方に窪んだ凹部124が形成されている。詳細には、凹部124は、前端部123の下面と、キーシリンダー本体部122の下部の前面と、突出部121aの上面とによって形成されている。凹部124は、キーシリンダー本体部122の外周部における前半部の略全周に亘って形成されている。
ハンドルロック機構部121は、左右の側方に突出する取付部121b,121bを上部に備える。
コンビネーションスイッチ120は、取付部121b,121bがトップブリッジ112のキーシリンダー固定部112e,112eの下面に当接して設けられ、取付部121b,121bに挿通されるキーシリンダー固定ボルト151,151(図8参照)によってキーシリンダー固定部112e,112eに締結される。
コンビネーションスイッチ120は、トップブリッジ112に固定されており、操舵系110と一体に回動する。ハンドルロック機構部121は、操作用シリンダー122bの回動操作に連動してヘッドパイプ14側に突出するロック部材121cを備える。操舵系110の所定の回動位置で、操作用シリンダー122bが操作されてロック部材121cがヘッドパイプ14側に係合することで、操舵系110の回動がロックされる。
図8は、コンビネーションスイッチ120を後方側から見た斜視図である。ここで、図8では、トップブリッジ112の一部等が共に仮想線で図示されている。
図7及び図8を参照し、コンビネーションスイッチ120のハンドルロック機構部121は、キーシリンダー本体部122の後方及び左右の側方に、平坦な上面部121dを備える。突出部121a及び取付部121b,121bの上面は、上面部121dの高さに一致する。
コンビネーションスイッチ120の上面部121dには、ガイド部材130が固定されるガイド固定部材131が設けられる。
ガイド固定部材131は、車幅方向に長い板部材である。ガイド固定部材131は、上面部121dに載置されるベースプレート131aと、ベースプレート131aの左右の端部の前縁から上方に立ち上がる左右一対のガイド固定部131b,131bと、ベースプレート131a上でガイド固定部131b,131bよりも車幅方向内側に設けられる左右一対の固定孔部131c,131cとを備える。
また、ガイド固定部材131は、ベースプレート131aの右端部の後縁から下方に延びる下方延出部131dと、ベースプレート131aの右端部から前方に延びるガイド片131eとを備える。ガイド片131eは、クラッチケーブル118をガイドする。
ガイド固定部材131は、コンビネーションスイッチ120の取付部121b,121bと共に、上記キーシリンダー固定ボルト151,151が挿通されることでトップブリッジ112に固定されている。キーシリンダー固定ボルト151,151は、固定孔部131c,131cに下方から挿通されている。すなわち、ガイド固定部材131は、キーシリンダー固定ボルト151,151によって、トップブリッジ112に対してコンビネーションスイッチ120と共締めされている。
ガイド固定部材131は、取付部121b,121bとキーシリンダー固定部112e,112eとの間に固定孔部131c,131cが狭持されることで、コンビネーションスイッチ120に一体的に取り付けられている。
ガイド固定部材131は、トップブリッジ112の下方で、キーシリンダー本体部122とヘッドパイプ14との間に位置する。
ガイド固定部材131のガイド固定部131b,131bは、キーシリンダー固定部112e,112eよりも車幅方向の外側に位置する。
図4〜図6を参照し、ハーネス116,117は、スイッチボックス114からヘッドパイプ14側へ車幅方向内側に延びる内側延出部135と、キーシリンダー本体部122の前面の凹部124を通ってキーシリンダー本体部122の右側(一方側)から左側(他方側)に延びる被ガイド部136と、被ガイド部136から後方に屈曲してキーシリンダー本体部122の左後方に延びる後方延出部137とを備える。
ガイド部材130は、ハーネス116,117の被ガイド部136及びキーシリンダー本体部122の凹部124を前方から覆うように設けられる。
図9は、ガイド部材130を上方から見た平面図である。図10は、ガイド部材130を前方から見た正面図である。図11は、ガイド部材130を後方側から見た斜視図である。図12は、図9のXII−XII断面図である。図13は、ハーネス116,117に取り付けられたガイド部材130を後方側から見た図である。
図4、図5及び図9〜図13を参照し、ガイド部材130は、正面視では、その長手方向が水平な略長方形状であり、平面視では、前方に凸の略V字形状に形成されている。
ガイド部材130は、ハーネス116,117を前方から覆うガイド部140と、ガイド部140の車幅方向(左右)の両端部に設けられた締結部141,141と、ハーネス116,117の後面側を支持する左右一対の係止片142,142とを備える。
ガイド部材130は樹脂成型品であり、ガイド部140、締結部141,141及び係止片142,142は一体に設けられる。
ガイド部140は、正面視では、その長手方向が水平な略長方形状であり、平面視では、前方に凸の略V字形状に形成されている。
ガイド部140は、ハーネス116,117の被ガイド部136(図6)の湾曲形状に沿うように前方に凸の湾曲形状に形成された湾曲部140aと、湾曲部140aの車幅方向の両端から後方且つ車幅方向外側へ斜めに延びる一対の後側方延出部140b,140bとを備える。
ガイド部140は、ハーネス116,117の前面の湾曲形状に沿って湾曲しながら車幅方向に延びる前壁部145と、前壁部145の上縁から後方に延びる上壁部146と、前壁部145の下縁から後方に延びる下壁部147とを備える。ガイド部140の後面は開放している。
前壁部145はハーネス116,117を前方から覆い、上壁部146はハーネス116,117を上方から覆い、下壁部147はハーネス116,117を下方から覆う。
下壁部147は、上壁部146よりも前後に短く形成されており、下壁部147の後縁部147aは上壁部146の後縁部146aよりも前方に位置する。
上壁部146は、車幅方向において締結部141,141に連続している。下壁部147は、上壁部146よりも車幅方向に短く形成されており、上壁部146の車幅方向の外端と締結部141,141との間には、下方に開放する開放部148,148が形成されている。
下壁部147の後縁部147aにおいて車幅方向の端部には、係止片142,142の先端部が係合される係合部147b,147bが形成されている。
係止片142,142は、上下方向に長い板状に形成されている。係止片142,142は、後側方延出部140b,140bの上壁部146の後縁部146aから上方に立設されている。係止片142,142は、締結部141,141よりも車幅方向の内側に位置する。
係止片142,142は、上壁部146から上方に延びる腕部142a,142aと、腕部142a,142aの上端から屈曲して後方に延びる爪部142b,142b(係止片の端部)とを備える。図9の平面視では、爪部142b,142bは、後側方延出部140b,140bの長手方向に対して略直角に後方へ延びている。
また、係止片142,142は、係止片142,142を折り曲げ可能なように、基端部の板厚が薄く形成された薄板部142c,142cを備える。
図12及び図13を参照し、係止片142,142を薄板部142c,142cを起点に後方に折り曲げることで、爪部142b,142bが下壁部147の係合部147b,147bに係合される。これにより、上壁部146の後縁部146aと下壁部147の後縁部147aとを上下に繋ぐ保持部149,149が一対形成される。保持部149,149は、ハーネス116,117を後方から支持する。
すなわち、係止片142,142は、ガイド部材130の上下方向の一端部である上壁部146に設けられて上下方向に折り曲げ可能に形成されており、係止片142,142の爪部142b,142bの端部が、ガイド部材130の上下方向の他端部である下壁部147に延びて下壁部147に係合されている。
ガイド部材130の締結部141,141は、外側方及び後方に開放する箱状に形成されている。締結部141,141の前面には、固定孔141a,141aが形成されている。固定孔141a,141aには、ガイド部材130をコンビネーションスイッチ120側に固定する一対のガイド部材固定ボルト150,150(締結部材)が挿通される。
ここで、ガイド部材130の組み付け手順の一例を説明する。
図6に示すように、ハーネス116,117は、車幅方向の一側のスイッチボックス114側から車幅方向中央に延び、被ガイド部136が凹部124を通って車幅方向他側に配策されている。この状態では、ハーネス116,117には若干のゆとりがあるため、作業者は、被ガイド部136を前後方向等に動かすことができる。
次に、被ガイド部136に前方側からガイド部材130が被せられ、係止片142,142が折り曲げられて係合部147b,147bに係合することで、保持部149,149が形成される。これにより、ガイド部材130は被ガイド部136に仮組みされた状態となり、作業者が支持しなくとも、ガイド部材130は落下しない。
続いて、図4に示すように、ガイド部材固定ボルト150,150が前方側から固定孔141a,141aに挿通され、ガイド固定部材131のガイド固定部131b,131bに締結される。これにより、ガイド部材130は、ガイド固定部材131を介してコンビネーションスイッチ120に固定される。
ガイド部材130が固定された状態では、被ガイド部136は、ガイド部材130とキーシリンダー本体部122の下部の前面との間に挟まれてガイドされている。
図13に示すように、ハーネス116,117は、下方から右側の開放部148に通され、ガイド部材130にガイドされるようにして左側へ延び、左側の開放部148から下方に通されてガイド部材130の外側に延びる。
また、図5に示すように、ガイド部材130の上壁部146は、トップブリッジ112の前端部123の下方に位置し、後縁部146aがキーシリンダー本体部122の下部の前面に近接または当接する。
ガイド部材130の下壁部147は、凹部124の下方に位置し、後縁部147aがハンドルロック機構部121の突出部121aに近接または当接する。
このように、複数のハーネス116,117をガイド部材130で覆うため、走行風はハーネス116,117の被ガイド部136に直接当たらない。これにより、ガイド部材130で覆われた部分では、ハーネス116,117の1本ごとに走行風による渦が発生しないため、気流の渦の発生による空気抵抗を低減できる。
また、ガイド部材130とコンビネーションスイッチ120とで挟んでハーネス116,117をガイドするため、コンパクトな構成でハーネス116,117をガイドできる。このため、ウインドスクリーン51aを備えてトップブリッジ112の前方に空間を確保し難い構成であっても、ガイド部材130を容易に設けることができる。
また、ガイド部材130が自動二輪車1の進行方向である前方に向かって略V字形状の凸状に設けられているため、走行風による抵抗を低減できる。さらに、ガイド部材130は、正面視でその長手方向が水平な略長方形状であるため、走行風に対する抵抗が小さい。
また、複数のハーネス116,117がガイド部材130で覆われることで、外観がシンプルになるため、外観性を向上できる。
ハーネス116,117は、右ハンドル30a側からトップブリッジ112に延びるため、サイドスタンド37を使用して駐車した場合、ハーネス116,117は、右ハンドル30a側が高くなり、トップブリッジ112側が低くなる。これにより、駐車時にハーネス116,117を伝う雨水は、右ハンドル30a側からトップブリッジ112側に下り、その後、下方に落下する。これにより、ハーネス116,117に付着した雨水は、より低い位置から下方に落下するため、落下する水が他の部品に当たり難い。
以上説明したように、本発明を適用した実施の形態によれば、自動二輪車1のハーネスガイド構造は、右ハンドル30aからのハーネス116,117をガイドするガイド部材130をトップブリッジ112の前方に備え、トップブリッジ112は、その車幅方向の中央の前部にコンビネーションスイッチ120が設けられ、ハーネス116,117は、一方からコンビネーションスイッチ120の前方を通って他方に導かれ、ハーネス116,117は、ハーネス116,117を前方から覆うガイド部材130とコンビネーションスイッチ120との間に挟まれてガイドされている。これにより、ハーネス116,117を前方から覆うガイド部材130とコンビネーションスイッチ120とによってハーネス116,117をガイドできる。このため、トップブリッジ112の前方の空間が限られた場合であっても、ハーネス116,117をガイドするガイド部材130を設けることができ、空気抵抗を低減できる。
また、ガイド部材130は、正面視でその長手方向が水平な略長方形状であり、平面視で前方に凸の略V字形状であるため、ガイド部材130をコンパクトに設けることができるとともに、ガイド部材130の空気抵抗を低減できる。
また、コンビネーションスイッチ120は、トップブリッジ112に設けられたキーシリンダー挿通孔112dに挿入されるキーシリンダー本体部122と、側面視で前方に突出する突出部121aとを備え、ハーネス116,117は、突出部121aとトップブリッジ112との間に形成された凹部124に配置される。これにより、ハーネス116,117を、突出部121aとトップブリッジ112との間に形成された凹部124で位置決めでき、組み付けが容易であるとともに、ハーネス116,117を良好に保持できる。
さらに、ガイド部材130は、左右の両端部にそれぞれ締結部141,141を備え、ガイド部材130は、締結部141,141に挿入されるガイド部材固定ボルト150,150によってコンビネーションスイッチ120側に取り付けられている。これにより、ガイド部材130をガイド部材固定ボルト150,150によってコンビネーションスイッチ120側に簡単に固定できるとともに、左右の両端部を介して良好に固定できる。
また、ガイド部材130は、締結部141,141に挿入されるガイド部材固定ボルト150,150によって、コンビネーションスイッチ120に固定されたガイド固定部材131に取り付けられている。これにより、ガイド固定部材131を介してガイド部材130をコンビネーションスイッチ120に固定できるため、ガイド部材130を簡単にコンビネーションスイッチ120に固定できる。例えば、ガイド固定部材131の形状をキーシリンダーに対応させることで、従来からあるキーシリンダーにも容易にガイド部材130を固定できる。
また、ガイド部材130は、ハーネス116,117を支持する係止片142,142を、締結部141,141よりも車幅方向内側の位置に備えるため、締結部141,141よりも車幅方向の内側の位置でガイド部材130をハーネス116,117に止めて置くことができ、組み付け性が良いとともに、ハーネス116,117を良好に保持できる。
また、係止片142,142は、ガイド部材130の上下方向の一端部である上壁部146に設けられて上下方向に折り曲げ可能に形成されており、係止片142,142の端部である爪部142b,142bが、ガイド部材130の上下方向の他端部である下壁部147に延びて下壁部147に係合されている。これにより、係止片142,142を折り曲げることで、ハーネス116,117を保持する保持部149,149を簡単に形成でき、別部材の締結部材等を用いずに、簡単な構造でガイド部材130をハーネス116,117に取り付けできる。
さらに、自動二輪車1は、自動二輪車1を左側に傾いた状態で駐車させるサイドスタンド37を備え、ハーネス116,117は、右ハンドル30aからトップブリッジ112側を通り、後方に向けて配策されている。サイドスタンド37を使用した状態では、ハーネス116,117を伝って流れる雨水等は、右ハンドル30a側から左側に下り、その後、下方に落下する。これにより、ハーネス116,117に付着した雨水は、より低い位置から下方に落下するため、落下する水が他の部品に当たり難い。
また、自動二輪車1は、車体の前端部を覆うウインドスクリーン51aを備えた自動二輪車であるため、ウインドスクリーン51aを備えてトップブリッジ112の前方に空間を確保し難い場合であっても、ハーネス116,117のガイド部材130を設けることができ、空気抵抗を低減できる。
なお、上記実施の形態は本発明を適用した一態様を示すものであって、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
上記実施の形態では、ハーネス116,117が、車幅方向の一方(右側)からコンビネーションスイッチ120の前方を通って他方(左側)に導かれる構成を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。ハーネスは、車幅方向の一方(左側)からコンビネーションスイッチ120の前方を通って他方(右側)に導かれていても良い。
また、ハーネスには、ケーブル、ホース、ワイヤー、及び電線等が含まれる。
また、上記実施の形態では、キーシリンダーとして、キーシリンダー本体部122とハンドルロック機構部121とを備えるコンビネーションスイッチ120を例に挙げて説明したが、これに限らず、キーシリンダーはハンドルロック機構の機能を備えないものであっても良い。
また、上記実施の形態では、鞍乗り型車両として自動二輪車1を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、3輪以上の車輪を有する鞍乗り型車両に本発明を適用しても良い。
1 自動二輪車(鞍乗り型車両)
30a 右ハンドル(ハンドル、右のハンドル)
37 サイドスタンド
51a ウインドスクリーン
112 トップブリッジ
112d キーシリンダー挿通孔(トップブリッジに設けられた開口)
116,117 ハーネス
120 コンビネーションスイッチ(キーシリンダー)
121a 突出部
122 キーシリンダー本体部(上部)
124 凹部
130 ガイド部材
131 ガイド固定部材
141,141 締結部
142,142 係止片
142b,142b 爪部(係止片の端部)
146 上壁部(上下方向の一端部)
147 下壁部(上下方向の他端部)
150,150 ガイド部材固定ボルト(締結部材)

Claims (9)

  1. ハンドル(30a)からのハーネス(116,117)をガイドするガイド部材(130)をトップブリッジ(112)の前方に備えた鞍乗り型車両のハーネスガイド構造において、
    前記トップブリッジ(112)は、その車幅方向の中央の前部にキーシリンダー(120)が設けられ、前記ハーネス(116,117)は、一方から前記キーシリンダー(120)の前方を通って他方に導かれ、
    前記ハーネス(116,117)は、当該ハーネス(116,117)を前方から覆う前記ガイド部材(130)と前記キーシリンダー(120)との間に挟まれてガイドされていることを特徴とする鞍乗り型車両のハーネスガイド構造。
  2. 前記ガイド部材(130)は、正面視でその長手方向が水平な略長方形状であり、平面視で前方に凸の略V字形状であることを特徴とする請求項1記載の鞍乗り型車両のハーネスガイド構造。
  3. 前記キーシリンダー(120)は、前記トップブリッジ(112)に設けられた開口(112d)に挿入される上部(122)と、側面視で前方に突出する突出部(121a)とを備え、
    前記ハーネス(116,117)は、前記突出部(121a)と前記トップブリッジ(112)との間に形成された凹部(124)に配置されることを特徴とする請求項1または2記載の鞍乗り型車両のハーネスガイド構造。
  4. 前記ガイド部材(130)は、左右の両端部にそれぞれ締結部(141)を備え、
    前記ガイド部材(130)は、前記締結部(141)に挿入される締結部材(150)によって前記キーシリンダー(120)側に取り付けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の鞍乗り型車両のハーネスガイド構造。
  5. 前記ガイド部材(130)は、左右の両端部にそれぞれ締結部(141)を備え、
    前記ガイド部材(130)は、前記締結部(141)に挿入される締結部材(150)によって、前記キーシリンダー(120)に固定されたガイド固定部材(131)に取り付けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の鞍乗り型車両のハーネスガイド構造。
  6. 前記ガイド部材(130)は、前記ハーネス(116,117)を支持する係止片(142)を、前記締結部(141)よりも車幅方向内側の位置に備えることを特徴とする請求項4または5記載の鞍乗り型車両のハーネスガイド構造。
  7. 前記係止片(142)は、前記ガイド部材(130)の上下方向の一端部(146)に設けられて上下方向に折り曲げ可能に形成されており、
    前記係止片の端部(142b)が、前記ガイド部材(130)の上下方向の他端部(147)に延びて当該他端部(147)に係合されていることを特徴とする請求項6記載の鞍乗り型車両のハーネスガイド構造。
  8. 前記鞍乗り型車両は、当該鞍乗り型車両を左側に傾いた状態で駐車させるサイドスタンド(37)を備え、
    前記ハーネス(116,117)は、右のハンドル(30a)から前記トップブリッジ(112)側を通り、後方に向けて配策されていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の鞍乗り型車両のハーネスガイド構造。
  9. 前記鞍乗り型車両は、車体の前端部を覆うウインドスクリーン(51a)を備えた自動二輪車であることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の鞍乗り型車両のハーネスガイド構造。
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