JP2016162053A - 見守り介護記録システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】介護施設12には、介護サービス全体を管理するためのローカルサーバ14を設ける。ローカルサーバ14は介護スタッフ20の操作する端末装置18とネットワークを介して接続されている。ローカルサーバ14は、介護スタッフ20が利用者22に施すべき介護サービスのスケジュールを端末装置18に表示する。介護スタッフ20が利用者22に施した介護サービスの内容の入力を受け付ける。介護スタッフ20により観察された利用者22の健康状態の入力を受け付け、入力時刻データとともに取得してケア管理データファイルに記録する。利用者22の居室環境の測定結果を取得し、居室環境を遠隔操作でき、居室環境の操作の適否を判断してその結果を端末装置18に出力する。利用者22の家族に対して、収集したデータを公開する。
【選択図】図1
Description
介護施設における利用者の状態は、その居住環境に左右されることも少なくない。しかも、利用者毎に最適な居住環境が異なることも考えられる。既存のシステムでは、例えば、利用者の自宅の居住環境と収容された介護施設の居住環境との差異が利用者に与える影響を、介護スタッフが把握するような手段が無い。また、利用者が好む居住環境と実際にその利用者に適した居住環境との相違を確認して最適な作業環境を作るための具体的な情報収集手段がない。
本発明は以上の点に着目してなされたもので、介護施設の運営を最適化するために必要十分な情報を自動的に取得して、関係者に有用な解析データを得る見守り介護記録システムを提供するものである。
介護スタッフの操作する端末装置とネットワークを介して接続されたローカルサーバが設けられ、
上記ローカルサーバの記憶装置には、介護スケジュールデータとケア管理データファイルとが記憶され、
上記ローカルサーバには、
介護スタッフが利用者に施すべき介護サービスのスケジュールを、上記介護スケジュールデータから読み出して上記端末装置に表示する手段と、
上記介護スタッフが上記利用者に施した介護サービスの内容の入力を上記端末装置を通じて受け付ける手段と、
上記介護スタッフにより観察された上記利用者の健康状態の入力を上記端末装置を通じて受け付ける手段と、
入力された上記介護サービスの内容と上記利用者の健康状態を入力時刻データとともに取得して上記ケア管理データファイルに記録する手段と、
上記利用者の居室環境の測定結果を取得する手段と、
特定の利用者について、上記ケア管理データファイルに含まれた、介護サービスの内容と利用者の健康状態と利用者の居室環境とを、指定された期間の範囲で抽出して出力する手段とを備えたことを特徴とする見守り介護記録システム。
上記端末装置には、上記居室環境の測定結果を表示する手段と、上記利用者の居室環境を遠隔操作する手段が設けられ、その遠隔操作がされたとき、上記ケア管理データファイルに記録された適正値を参照してその操作の適否を判断し、その判断結果を上記端末装置に出力する手段と、居室環境の操作結果を操作時刻データとともに取得して、上記ケア管理データファイルに記録する手段を備えたことを特徴とする構成1に記載の見守り介護記録システム。
上記利用者が操作する装置により上記居室環境を遠隔操作する操作がされたとき、上記ケア管理データファイルに記録された適正値を参照してその操作の適否を判断し、その判断結果を上記端末装置に出力する手段を備えたことを特徴とする構成2に記載の見守り介護記録システム。
利用者または介護スタッフが遠隔操作をした結果が適切な範囲と判断されたとき、その遠隔操作の結果を利用者毎の居室の適正値として、ケア管理データファイルに記録する手段を備えたことを特徴とする構成2または3に記載の見守り介護記録システム。
介護施設におけるローカルサーバのケア管理データファイルを読み取って、上記介護施設において施された介護サービスの内容を取得し、訪問介護先に設けられた端末装置を通じて訪問介護先において施された介護サービスの内容を取得し、それぞれにおける居室環境と利用者の健康状態を対比して表示し出力する手段を備えたことを特徴とする構成1乃至4のいずれかに記載の介護記録システム。
上記居室環境の測定結果には、睡眠等の状態を含む上記利用者の生活状態を検出する生活状態把握用センサと、上記利用者の居室の温湿度等を含む環境を測定する居住環境把握用センサと、電気の消費量等を含む利用者の生活行動を検出する生活行動把握用センサの取得したデータを含めることを特徴とする構成1乃至5のいずれかに記載の介護記録システム。
介護施設における介護サービスの内容をその利用者毎に詳細に記録するとともに、指定された期間の範囲でその利用者の健康状態と居室環境とを合わせて出力することで、適切な介護サービスが行われたかどうかを確認できる。この出力を利用者の家族に示して介護責任を全うしていることを証明できる。さらに、より良い介護サービスのための環境作りのための重要な資料になる。
<構成2の効果>
利用者の健康状態と居室環境との関係はきわめて重要で、これを調整した記録も居室環境の最適化のために重要である。介護スタッフの操作する端末装置には、上記居室環境の測定結果が表示され、介護スタッフは、端末装置を使用して遠隔操作により居室環境の最適化を図ることができる。また、ケア管理データファイルには適正値が記録されており、遠隔制御の適否を自動的に判断して、その結果を表示することができるので、介護スタッフが適切な調整をすることができる。
<構成3の効果>
利用者が誤って操作をしたときは、介護スタッフの端末装置にその結果が表示され、介護スタッフが是正することができる。
<構成4の効果>
利用者の居室毎に、居室環境の適正値を自動的に修正することにより、利用者毎に最適な介護が可能になる。
<構成5の効果>
介護施設にいる場合と自宅での訪問介護の場合の利用者の健康状態と居室環境との関係を明確に対比することで、介護施設の設計や介護サービスの最適化を図ることができる。
<構成6の効果>
生活状態把握用センサと居住環境把握用センサと生活行動把握用センサの取得したデータは、いずれも利用者の介護方法の評価とその後の方針選択にきわめて重要な役割を果たす。
図1は本発明の見守り介護記録システムの全体構成を示す概念図である。
介護施設12には、介護サービス関係の情報を管理するためのローカルサーバ14が設けられている。左上の一点鎖線の円内に示した部分である。ローカルサーバ14は、施設内をカバーする無線LAN等のネットワーク16と接続されている。
図2はローカルサーバの構成を説明する機能ブロック図である。
ローカルサーバ14は、演算処理装置30と記憶装置32とを備える。ローカルサーバ14の演算処理装置30は、コンピュータプログラムによって、ケア管理手段34と、環境センサ監視手段36と、適正値判定手段38と、報告書作成手段40と、統計処理手段42として機能する。
ローカルサーバ14にデータを入力するための全ての操作は、例えば、タブレット式の端末装置18で行うようにする。勿論、ノートパソコンでもスマートホンでも構わない。この端末装置18には、提供する介護サービスの内容を入力して記憶する機能、介護サービスのスケジュールをカレンダや表を使用して表示する機能、利用者の生活行動や体の状態を入力する機能が備えられている。さらに、利用者22からの呼び出しの有無を表示する機能、利用者22の居室の温湿度等の環境を表示する機能、居室のエアコンや照明のオンオフを遠隔制御して調整する機能等が備えられている。
図3はケアオペレーション入力画面44の説明図である。
介護スタッフ20は、図3に示したケアオペレーション入力画面44を使用して、利用者22に対する介護サービスの記録を行う。利用者22を指定してこの画面を起動すると、ケアオペレーション入力画面44の先頭に、利用者名54と居室番号56と現在時刻58が自動的に表示される。担当者名は、端末装置18を操作する介護スタッフ20の名前で、ある。また、利用者22によって、介護スタッフ20に対する呼び出しがあった場合には、その状態が呼び出しの有無表示60の部分に表示される。
図4は管理データファイルの一例を示す説明図である。
図のように、ケア管理データファイル46には、ケア管理手段34によって、利用者22毎に、例えば、その居室、家族の連絡先等の事項のほかに、毎日どのようなケアオペレーションが行われたかの記録が追記される。例えば、その日時、オペレーションの内容、健康状態が記録される。さらに、上記のシステムを利用して、居室の温度、湿度、照度が書き込まれる。そして、先に説明したように、利用者本人がエアコン等を操作して居室の環境を調整した記録と、操作誤りの記録、介護スタッフによる居室環境の調整結果が、操作時刻データとともに記録される。これらの記録によって、その利用者のための介護の最適化を図ることができる。
(報告書作成手段)
介護サービスの内容と居室環境等のデータと利用者の健康状態とを、ケア管理データファイル46を使用してデータファイル化し、ローカルサーバ14のケア管理データファイル46に蓄積した。これにより、個々のデータの相関関係を明らかにすることができ、その後の介護サービスの改善に役たてることができる。例えば、図5の(a)に示すように、報告書作成手段40はケア管理データファイル46を読み出して、利用者の健康状態をグラフ化する。体重、体温等の変化と、施された介護サービスの種類を時系列に表示する。図4の下側に示したようなグラフを含めるとよい。
また、利用者の健康状態の推移と、それぞれの時期に施されたケアオペレーションの内容とを時系列的に比較すると、それらのケアオペレーションが適切だったかどうかという判断に使用できる。これに居室環境の推移も含めればなおよい。利用者がどのような状態のときにどのような居室環境を設定して、どのような介護サービスを行うことが最適かを研究できる。また、医療機関への報告データをとし、介護医療のための研究資料とすることができる。また、居室毎の比較データや施設毎の比較データを収集することにより、新たな施設を設計するときの、利用者の居住環境の改善に役立てることができる。
本発明のシステムによれば、介護施設12に一時的に入居してその後施設を離れた利用者について、継続的な管理サービスをすることができる。介護施設12に入居中に利用者22に施した介護サービスと、在宅介護により施されている介護サービスの内容を比較する。また、介護施設12に入居中の居室環境と自宅28での居室環境とを比較し、利用者22の健康状態の変化との関係を見ることができるようにする。
上記の実施例によれば、介護スタッフ20がそれぞれタブレット端末を所持して、タブレット端末から入力されたデータは施設毎に設けられたローカルサーバ14により処理される。しかしながら、ローカルサーバ14に利用者22の個人情報が大量に蓄積されると、セキュリティを確保することが容易でない。その場合には、ローカルサーバ14は必要最小限のデータのみを記憶し、クラウドサーバ27に全てのデータを転送して保存するとよい。このようにして集中管理をすれば、個人情報の取り扱いを一箇所で厳格に管理することができる。
特別の場合を除いて、利用者22の状態を監視カメラで常時監視するのはプライバシーの侵害になるおそれがある。そこで、居室毎に各種の通信機器、例えばカメラ付きの端末装置18を置いて、この端末装置18で利用者22の状態を常時撮影する。また、音声やその他の音等も録音する。そして、端末装置18が取得したデータは、介護サービス上必要不可欠な場合以外、利用者22もしくはその家族の同意無しに見ることができないようにする。利用者22の状態の撮影だけでなく、利用者22の移動やエアコン24操作等の様々な行動をこの端末装置18で取得して標準値と比較判定処理をして、適切な操作を自動的に指示するようにすれば、自動見守り機能を高めることができる。
介護スタッフが所持する端末装置18は、生活状態表示(在・不在)、室内環境表示(温湿度、照度)、生活行動表示(TV鑑賞、入浴、呼出)、環境状況評価(空調、家電の消し忘れ等)、環境制御支援(適正な空調設定、快眠制御)、機器操作機能(遠隔制御)、介護行動記録等の機能を備えることが好ましい。この端末装置18により取得された情報は、ローカルサーバ14を経由してクラウドサーバの記憶装置に記憶される。
この処理により、利用者毎の居室毎の環境設定を自動的に最適化することができる。これは、環境センサ監視手段36と適正値判定手段38との連携処理により実現する。概略は図4を用いて説明した。具体的にはこの図のような手順で制御される。まず、ステップS11で、環境センサ監視手段36は、利用者の居室の室温測定をする。次に、適正値判定手段38は、ステップS12でケア管理データファイルを読む。そして、ステップS13で、室温の適正値を読む。ステップS14では、室温と適正値を比較する。
以上説明したとおり、介護スタッフ20が提供したサービスやとその結果は、端末装置18により漏れなく取得され、ケア管理データファイル46として保存される。利用者22の居室環境や、利用者22自身による操作記録も同様に保存される。これらのデータを解析して、介護サービスの最適化を図ることができる。さらに、複数の介護施設のデータを集約して比較し、介護サービスの標準化を図ることもできる。また、利用者22の家族に対して、収集したデータを公開し、利用者22の介護について十分なサービスを提供して、必要な責任を全うしていることを証明するために役立てることができる。
14 ローカルサーバ
16 ネットワーク
18 端末装置
20 介護スタッフ
22 利用者
23 制御ボード
24 エアコン
26 他の施設
28 自宅
29 端末装置
27 クラウドサーバ
30 演算処理装置
32 記憶装置
34 ケア管理手段
36 環境センサ監視手段
38 適正値判定手段
40 報告書作成手段
42 統計処理手段
44 ケアオペレーション入力画面
46 ケア管理データファイル
48 センサ監視データ
49 センサ管理端末
50 報告書データ
52 統計データ
53 介護スケジュールデータ
54 利用者名
56 居室番号
58 現在時刻
60 呼び出しの有無表示
62 チェックリスト
64 健康状態記録
66 温度測定値
68 湿度測定値
70 照度測定値
72 家電電源状態
74 入力完了ボタン
Claims (6)
- 介護スタッフの操作する端末装置とネットワークを介して接続されたローカルサーバが設けられ、
上記ローカルサーバの記憶装置には、介護スケジュールデータとケア管理データファイルとが記憶され、
上記ローカルサーバには、
介護スタッフが利用者に施すべき介護サービスのスケジュールを、上記介護スケジュールデータから読み出して上記端末装置に表示する手段と、
上記介護スタッフが上記利用者に施した介護サービスの内容の入力を上記端末装置を通じて受け付ける手段と、
上記介護スタッフにより観察された上記利用者の健康状態の入力を上記端末装置を通じて受け付ける手段と、
入力された上記介護サービスの内容と上記利用者の健康状態を入力時刻データとともに取得して上記ケア管理データファイルに記録する手段と、
上記利用者の居室環境の測定結果を取得する手段と、
特定の利用者について、上記ケア管理データファイルに含まれた、介護サービスの内容と利用者の健康状態と利用者の居室環境とを、指定された期間の範囲で抽出して出力する手段とを備えたことを特徴とする見守り介護記録システム。 - 上記端末装置には、上記居室環境の測定結果を表示する手段と、上記利用者の居室環境を遠隔操作する手段が設けられ、その遠隔操作がされたとき、上記ケア管理データファイルに記録された適正値を参照してその操作の適否を判断し、その判断結果を上記端末装置に出力する手段と、居室環境の操作結果を操作時刻データとともに取得して、上記ケア管理データファイルに記録する手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の見守り介護記録システム。
- 上記利用者が操作する装置により上記居室環境を遠隔操作する操作がされたとき、上記ケア管理データファイルに記録された適正値を参照してその操作の適否を判断し、その判断結果を上記端末装置に出力する手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の見守り介護記録システム。
- 利用者または介護スタッフが遠隔操作をした結果が適切な範囲と判断されたとき、その遠隔操作の結果を利用者毎の居室の適正値として、てケア管理データファイルに記録する手段を備えたことを特徴とする請求項2または3に記載の見守り介護記録システム。
- 介護施設におけるローカルサーバのケア管理データファイルを読み取って、上記介護施設において施された介護サービスの内容を取得し、訪問介護先に設けられた端末装置を通じて訪問介護先において施された介護サービスの内容を取得し、それぞれにおける居室環境と利用者の健康状態を対比して表示し出力する手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の介護記録システム。
- 上記居室環境の測定結果には、睡眠等の状態を含む上記利用者の生活状態を検出する生活状態把握用センサと、上記利用者の居室の温湿度等を含む環境を測定する居住環境把握用センサと、電気の消費量等を含む利用者の生活行動を検出する生活行動把握用センサの取得したデータを含めることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の介護記録システム。
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