JP2017045173A - 生体情報処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便な構成により生体情報を生体毎に管理する。【解決手段】生体情報処理装置(104)、端末(100)と、生体情報を含む情報を通信するための通信部と、端末から受信される生体情報、当該生体情報の特徴量および当該端末から受信する端末識別子を記憶部に格納するための格納処理部と、を備える。【選択図】図1

Description

この発明は生体情報処理装置に関し、特に、生体から測定された生体情報を処理する装置に関する。
高齢化社会において、息子や娘と離れて暮らす人々の健康状態を遠隔地で把握するために、居住空間の便座等に生活情報を測定するセンサが設置されつつある。また、居住空間に設置されたセンサから情報を一元管理する「健康情報管理システム」等が市町村に導入されつつある。また、「健康情報管理システム」に関連して緊急通報サービスも(自分でボタンを押すことで消防署などに自動通報するサービス)導入されつつある。
このような「健康情報管理システム」として、例えば特許文献1(特開2003−310560号公報)のシステムが提案されている。特許文献1のシステムは、居住空間の監視対象者の適切な健康管理を目的としたものである。具体的には、特許文献1のシステムは、居住空間のセンサにより、監視対象者から測定された生体情報に基づく生活パターンを記憶しておき、センサから受信された生体情報を記憶された生活パターンと照合し、監視対象者の異常判断を行う。
特開2003−310560号公報
特許文献1では、監視対象者を識別するために、監視対象者に氏名などの情報の登録を要求する。そして、居住空間内に設けられたセンサにより測定された生体情報は、ユーザからの登録情報により割当られた識別IDにより識別される。したがって、特許文献1のシステムは、監視対象者による氏名等の情報の登録操作なしには、監視対象者毎に生体情報を識別しながら収集することができないため、利便性に欠ける。
それゆえに本開示のある局面の目的は、簡便な構成により生体情報を生体毎に管理することが可能な生体情報処理装置を提供することである。
この開示のある局面に従う生体情報処理装置は、端末と、生体情報を含む情報を通信するための通信部と、端末から受信される生体情報、当該生体情報の特徴量および当該端末から受信する端末識別子を記憶部に格納するための格納処理部と、を備える。
本開示によれば、簡便な構成により生体情報を生体毎に管理することが可能となる。
実施の形態1に係る生体情報管理システムの構成を概略的に示す図である。 図1の端末100の構成を概略的に示す図である。 図1の生体情報処理装置104の構成を概略的に示す図である。 図1のサーバ200の構成を概略的に示す図である。 記憶部4の内容の一例を模式的に示す図である。 実施の形態1に係るDB10の構成を模式的に示す図である。 実施の形態1に係る生体情報処理装置104の情報処理のための機能構成を模式的に示す図である。 本実施の形態1に係る生体情報処理のためのフローチャートである。 本実施の形態2に係る生体情報処理のためのフローチャートである。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態に係る生体情報処理装置を説明する。
(概要)
本実施の形態に係る生体情報処理装置は、端末との通信内容から端末識別子を検出し、当該端末から受信する生体情報と、当該生体情報が有する特徴量および当該端末の端末識別子とを関連付けて記憶部に格納する。
これにより、各ユーザに特別な情報入力操作を要求することなく、すなわち自己の生体情報であると意識をさせることなく、当該生体情報を、その特徴量および端末識別子を用いて、他人の生体情報とは識別しながら記憶部において管理することが可能となる。
本実施の形態では、生体情報として血圧を説明するが、これは例示であり、血圧に限定されない。例えば、生体情報として、心電図、呼吸、心拍、睡眠に関する情報(睡眠中の体動、呼吸)、日常の家での行動パターン(トイレ、寝室、リビング、ダイニングキッチン、外出、帰宅などで行動情報)、活動量、排尿、排便の排泄量または排尿、排便速度であっても、本実施の形態の処理を同様に適用することができる。また、生体情報の測定対象は、人に限定されず、ペット等の動物であってもよい。
[実施の形態1]
(装置の構成)
図1は、実施の形態1に係る生体情報管理システムの構成を概略的に示す図である。図2は、図1の端末100の構成を概略的に示す図であり、図3は、図1の生体情報処理装置104の構成を概略的に示す図であり、図4は、図1のサーバ200の構成を概略的に示す図である。図1を参照して、生体情報管理システムは、インターネット等のネットワーク103に接続されたサーバ200、ネットワーク103に接続された無線基地局102と通信可能な端末100および生体情報処理装置104を備える。
サーバ200は、クラウドサーバを含む。生体情報処理装置104は、スマートフォン等の通信機能を有した携帯型端末として示されるが、据え置き型の端末であってもよい。端末100は、生体情報の監視対象者(以下、ユーザともいう)の血圧測定部位(例えば、腕)に装着可能なリストバンド型またはブレスレット型の形態を有する。
図2を参照して、端末100は、CPU(Central Processing Unit)1、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)を含むメモリ2、タイマ3、記憶部4、バッテリ等の電源5、血圧測定部6、ボタン,スイッチ等からなる操作部8、ディスプレイ等の出力部9、および外部機器(生体情報処理装置104、無線基地局102等)と通信するための通信部13を備える。
上記のメモリ2は、主にプログラムの記憶領域およびプログラム実行時の作業領域を有する。また、メモリ2には、端末識別子である個体ID21が格納される。個体ID21は、Bluetooth(登録商標)通信時に端末100を一意に識別するために、製造時等にメモリ2に格納される。記憶部4は、ユーザから測定された生体情報である血圧データを格納する。通信部13は、無線通信のためのアンテナを有する。この無線通信方式として、例えば、Bluetooth(登録商標)に従う方式が用いられるが、通信方式をこれに限定されない。
血圧測定部6は、ユーザの血圧測定部位における血圧と脈拍を測定する。血圧測定部6は最高血圧および最低血圧を測定し、測定血圧値(最高血圧および最低血圧)および測定された脈拍数を、タイマ3から出力される日付、時刻などの時間情報と関連付けて、記憶部4に格納する。なお、血圧測定部6の血圧測定方法としては、周知の方法を適用可能であるから、ここでは説明を繰返さない。
図5は、記憶部4の内容の一例を模式的に示す図である。本実施の形態1では、血圧測定部6により血圧測定が実施される毎に、CPU1は、測定血圧を示すレコードR1を生成し、生成されたレコードR1を記憶部4に格納する。レコードR1は、血圧の測定時間D1と、測定された生体情報(最高血圧D2、最低血圧D3および脈拍数D4)を関連付けて格納する。なお、測定時間D1と生体情報(最高血圧D2、最低血圧D3および脈拍数D4)とを関連付けて可能な形式であれば、レコード形式に限定されない。
図3を参照して、生体情報処理装置104は、CPU(Central Processing Unit)32、メモリ33、記憶部34、アンテナ35Aを有した通信部35、ディスプレイ,スピーカ、バイブレータ等の出力部37、およびスイッチ,ボタン等を含む操作部36を備える。通信部35は、端末100および無線基地局102を含む外部機器と通信する機能を有する。通信部35の通信機能は、上述したBluetooth(登録商標)に従う無線通信機能を含む。
メモリ33は、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)を含み、主にプログラムを記憶する領域、およびプログラム実行時の作業領域を有する。記憶部34は、端末100から受信する生体情報を格納するためのDB(データベースの略)10、および生体情報を評価するためのテーブルTBを含む。
また、図4を参照して、サーバ200は、CPU(Central Processing Unit)11、メモリ12、記憶部18およびネットワーク103との通信部35を備える。通信部35は、ネットワーク103を介して端末100または生体情報処理装置104を含む外部機器と通信する機能を有する。
メモリ12は、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)を含み、主にプログラムを記憶する領域、およびプログラム実行時の作業領域を有する。記憶部18は、端末100または生体情報処理装置104から受信する生体情報を格納するためのDB(データベースの略)10、および生体情報を評価するためのテーブルTBを含む。
(生体情報の格納部)
図6は、実施の形態1に係るDB10の構成を模式的に示す図である。ここでは、DB10として生体情報処理装置104に格納されたものを説明するが、サーバ200のDB10も同様の構成を有する。図6を参照して、DB10は領域E1と領域E2とを含む。領域E1には、特徴レコードMRi(i=1,2,3,・・・)が格納されて、領域E2には、端末100から受信された複数のレコードR1(図5参照)が格納される。特徴レコードMRiは、端末識別子22、特徴データ23およびポインタ24を関連付けて含む。図6の領域E1では、説明のために2つの特徴レコードMR1およびMR2のみが示されるが、格納される特徴レコード数は、1つまたは3つ以上であってもよい。
各特徴レコードMRiは、ポインタ24により、領域E2の1つ以上のレコードR1と紐付け(以下、リンクともいう)される。この紐付の詳細は後述する。特徴データ23は、紐付けされたレコードR1の生体情報から抽出された特徴量を示す。ここでは、特徴量は、紐付けされた各レコードR1の最高血圧D2と最低血圧D3の差(上下差)の平均値を表す。一般的に、血圧の上下差から、動脈硬化の進行具合を判断できることが知られている。なお、ここでは特徴量は、上下差の代表値であれば、平均値に限定されず、例えば最頻値、中央値等であってもよい。
上記の特徴量は上下差に限定されず、脈拍数D4と血圧値の関係を示す特徴量であってもよい。また、端末識別子22は、紐付けされたレコードR1の送信元である端末100を一意に識別するためのデータである。本実施の形態では、端末識別子22として、生体情報の送信元の端末100の個体ID21が用いられる。端末識別子22は、端末100を一意に識別できる情報であればよく、個体ID21に限定されない。
(生体情報処理装置104の機能構成)
図7は、実施の形態1に係る生体情報処理装置104の情報処理のための機能構成を模式的に示す図である。図7の各部の機能は、生体情報処理装置104のCPU32が実行するプログラムにより実現される。これらプログラムは、メモリ33に格納されている。
図7を参照してCPU32は、通信部35を介して端末100から受信する情報から端末100の個体ID21、すなわち端末識別子22を検出するための識別子検出部41、および通信部35を介し受信した生体情報を記憶部34に格納するための格納処理部42を備える。さらに、CPU32は、差検出部43、端末100から受信したレコードR1の生体情報から特徴量を抽出する特徴量抽出部44、アンテナ35Aによる受信電波の強度を検出する受信強度検出部45、および生体情報を評価する評価部46を備える。上記の差検出部43は、端末100から受信するレコードR1の生体情報と、特徴レコードMRiの特徴データが示す特徴量との差(以下、特徴量差という)を検出する。評価部46は、特徴量についてテーブルTBの内容に従い、動脈硬化の進行具合を評価する。評価結果は、出力部37に表示され、または記憶部34に格納され、または通信部35を介して端末100に送信される。
(処理フローチャート)
図8は、本実施の形態1に係る生体情報処理のためのフローチャートである。このフローチャートに従うプログラムは、生体情報処理装置104のメモリ33に予め格納される。CPU32は、メモリ33からプログラムを読出し、読出されたプログラムを実行する。
ここでは、夫婦(二人)で生活をしている場合に、各自が1台の端末100を共用して生体情報を測定すると想定する。各自は、血圧を測定するために端末100を24時間装着する。24時間内において血圧測定部6は定期的に測定を繰返す。血圧測定毎に、生体情報のレコードR1が生成されて、レコードR1が記憶部4に格納される。記憶部4の24時間分のレコードR1は、端末100から生体情報処理装置104にBluetooth(登録商標)に従い送信される。端末100から生体情報処理装置104への送信情報には、送信元を示す当該端末100の個体ID21が含まれる。
図8を参照して、まず、生体情報処理装置104の電源がONされると、CPU32はプログラムを起動し、プログラムをIDLE状態(待ち状態)にセットする(ステップS3)。このIDLE状態において、CPU32は、通信部35の出力に基づき、端末100と通信を開始(接続)しているかを判断する(ステップS5)。端末100が接続されていないと判断されると(ステップS5でNO)、ステップS3の処理が繰返されて、IDLE状態が継続する。
端末100が接続さていると判断されると(ステップS5でYES)、CPU32は、通信部35を介して端末100から24時間分の生体情報(レコードR1)を受信し、受信されたレコードR1を、DB10の領域E2に格納する(ステップS7)。
特徴量抽出部44は、格納された24時間分のレコードR1から特徴量51を抽出する。具体的には、各レコードR1の生体情報から上述の上下差を算出し、24時間分の複数のレコードR1について上下差の平均値を算出する。特徴量51は、算出された上下差の平均値を示す。
CPU32は、DB10の領域E1に特徴レコードMRiが登録されているか否かを判断する(ステップS9)。特徴レコードMRiが登録されていないと判断されると(ステップS9でNO)、格納処理部42は、特徴レコードMRiを生成し、生成された特徴レコードMRiを領域E1に格納する(ステップS19)。このように新たに格納された特徴レコードMRiは、現在接続中の端末100の個体ID21を示す端末識別子22と、特徴量51を示す特徴データ23と、ポインタ24を含む。
格納処理部42は、ステップS19で生成された特徴レコードMRiのポインタ24に値をセットする(ステップS21)。この値は、ステップS7で領域E2に格納された24時間分のレコードR1を、当該特徴レコードMRiに紐付けするための値(例えば、アドレス)を示す。これにより、ユーザの24時間分の生体情報のレコードR1は、その特徴量を示す特徴レコードMRiと紐付けされる。
一方、領域E1に特徴レコードMRiが既に登録されていると判断されると(ステップS9でYES)、当該特徴量51はメモリ2の作業領域に一時的に格納される(ステップS11)。
その後、CPU32は、上記のステップS7で領域E2に格納された生体情報が、領域E2に既に格納されているレコードR1の生体情報と同じ傾向を示すものであるか否かを判断する(ステップS13)。
具体的には、差検出部43は、上記の特徴量51と、領域E1の各特徴レコードMRiの特徴データ23が示す特徴量との差を検出(算出)し、検出結果を格納処理部42に出力する。格納処理部42は、検出された差が閾値以下であれば、特徴量51は、特徴レコードMRiとして登録済である、すなわち今回受信された生体情報の傾向は、DB10に既に登録済の生体情報の傾向と同じであると判断し(ステップS13でYES)、処理は後述のステップS15に移行する。
一方、差が閾値を超えれば、格納処理部42は、特徴量51は、特徴レコードMRiとして未登録である、すなわち今回受信された生体情報の傾向は、DB10に既に登録済の生体情報の傾向とは異なると判断したとき(ステップS13でNO)、処理はステップS19に移行する。ステップS19とステップS21では、上述と同様に新たな特徴レコードMRiが生成されて領域E1に格納される。
今回受信された生体情報の傾向が、DB10に既に登録済の生体情報の傾向とは異なる場合とは、例えば、端末100が装着される生体が夫から妻に変更された場合に相当する。この場合には、生体情報処理装置104は、生体(妻)から測定された生体情報のレコードR1を、当該生体情報の特徴量51を示す特徴レコードMRiと関連付けて領域E2に格納する。
ステップS15では、格納処理部42は、上述の特徴量51は、既に登録済の生体についての特徴量と一致する、すなわち当該生体について認証OKと判断する処理を実施する(ステップS15)。例えば、ステップS13で登録済と判断された特徴レコードMRiについて、その特徴データ23を、当該特徴量51を用いて変更する。具体的には、格納処理部42は、登録済の特徴レコードMRiの特徴データ23の値と、特徴量51との平均を算出し、算出された平均値を特徴データ23として当該特徴レコードMRiにセットする。これにより、特徴レコードMRiの特徴データ23は、紐付けされる生体情報が変化する毎に、最新の特徴量を示すように変更される。なお、ステップS15の特徴量の変更方法は、平均値を用いた変更に限定されない。
ステップS17では、格納処理部42は、ステップS13で登録済と判断された特徴レコードMRiのポインタ24を、ステップS7で領域E2に格納されたレコードR1も紐付けるための値に変更する(ステップS17)。これにより、今回、受信された生体情報のレコードR1は、登録済と判断された特徴レコードMRiと紐付けされる。
このように、生体情報処理装置104は、端末100から受信する生体情報(レコードR1)と、生体の識別情報(特徴データ23および端末識別子22とからなる組)とを、両者を関連付けてDB10に格納する(図6参照)。これにより、ユーザに対して特別な情報入力を要求することなく、当該ユーザの生体情報(レコードR1)を、その特徴量および当該生体情報の送信元の端末100の識別子を用いて、他人の生体情報(レコードR1)と識別しながら管理することが可能となる。
[実施の形態2]
実施の形態2では、実施の形態1の変形例を示す。実施の形態1では、生体情報処理装置104は1台の端末100と通信するとしたが、実施の形態2では、生体情報処理装置104の通信可能圏内に、複数の端末100が存在し得る場合を想定し説明する。
図9は、本実施の形態2に係る生体情報処理のためのフローチャートである。このフローチャートに従うプログラムは、生体情報処理装置104のメモリ33に予め格納される。CPU32は、メモリ33からプログラムを読出し、読出されたプログラムを実行する。実施の形態3でも、実施の形態1と同様に、端末100は24時間の生体情報のレコードR1を、生体情報処理装置104に送信する。
図9を参照して、生体情報処理装置104の電源がONされると、CPU32は、端末100から24時間の生体情報のレコードR1を受信し、受信されたレコードR1をDB10の領域E2に格納し、当該生体情報から特徴量51を抽出する(ステップS23〜S27)。ステップS23〜S27の処理は、図8のステップS3〜S7の処理と同様であり詳細は繰返さない。
CPU32は、DB10の領域E1に特徴レコードMRiが登録されているか否かを判断し(ステップS29)、登録されていない場合は(ステップS29でNO)、上記に述べた特徴量51の特徴レコードMRiが生成されて、領域E1に登録される(ステップS37)。この新たな特徴レコードMRiのポインタ24には、ステップS7において領域E2に格納された24時間分のレコードR1を、当該特徴レコードMRiに紐付けするための値がセットされる。ステップS29とステップS37の処理は、図8のステップS9とステップS19の処理と同様であり、詳細は繰返さない。
一方、領域E1に特徴レコードMRiが登録されていると判断されると(ステップS29でYES)、当該特徴量51がメモリ2の作業領域に一時的に格納される(ステップS31)。その後、上記のステップS27で領域E2に格納された生体情報が、領域E2に既に格納されているレコードR1の生体情報と同じ傾向を示すものであるか否かが判断される(ステップS33)。判断の結果に基づき、登録済と判断された特徴レコードMRiの特徴データ23の変更または新たな特徴レコードMRiの登録(ステップS35、ステップS37)が実施される。この特徴データ23の変更と特徴レコードMRiの新たな登録の処理は、図8のステップS15とS19の処理と同様であり、詳細は繰返さない。
また、ステップS39では、CPU32は、生体情報処理装置104と通信する端末100の個体ID21を取得する(ステップS39)。具体的には、CPU32は、通信部35を介してチャンネルを切替えながら、1台以上の各端末100と通信し、各端末100から受信する情報から、当該端末100の個体ID21を抽出する。
CPU32は、ステップS39において取得された個体ID21の種類から、当該生体情報処理装置104は複数台の端末100と通信するか否かを判断する(ステップS41)。
CPU32は、取得された個体ID21は1種類である、すなわち生体情報処理装置104と通信する端末100は1台であると判断すると(ステップS41でNO)、上記のステップS27で領域E2に格納された生体情報(レコードR1)の蓄積処理を行う(ステップS43)。蓄積処理は、例えば、格納処理部42が、領域E2のこれら生体情報(レコードR1)を、読出し可能な状態に設定する。これにより、当該端末100から受信した生体情報(レコードR1)は読出し可能に設定されることで閲覧可能となり、また、その後の評価部46による評価の対象情報とすることができる。
一方、取得された個体ID21は複数種類である、すなわち生体情報処理装置104と通信している端末100は複数台であると判断されると(ステップS41でYES)、CPU32は、抽出された複数種類の個体ID21を表す一覧表を作成する(ステップS45)。CPU32は、ステップS27〜ステップS37で受信した生体情報(レコードR1)の送信元の端末100を、一覧表から選択する(ステップS47)。ここでは、CPU32は、受信電波強度が最大の端末100(すなわち、最も生体情報処理装置104に接近して位置する端末100)を選択し得る。
具体的には、受信強度検出部45は、一覧表の各個体ID21に対応した端末100から、通信部35のアンテナ35Aによって受信される電波強度(単位:デシベル)を測定し、測定結果に基づき、受信電波の強度が最大である端末100を特定する。CPU32は、特定された端末100の個体ID21と、ステップS35またはステップS37で処理された特徴レコードMRi(すなわち、特徴データ23が変更された特徴レコードMRiまたは新たに登録された特徴レコードMRi)の端末識別子22とを照合し、両者が一致するか否かを判断する。
両者が一致したとき、CPU32は当該端末100を選択可能と判断する(ステップS47でYES)。判断の結果に基づき、格納処理部42は、ステップS27で領域E2に格納された生体情報(レコードR1)について、上記の蓄積処理を実施する(ステップS49)。
一方、両者が一致しないと判断されたとき、CPU32は、選択不可と判断する(ステップS47でNO)。判断の結果に基づき、格納処理部42は、ステップS27で領域E2に格納された生体情報(レコードR1)を活用しない生体情報として処理する(ステップS51)。
ステップS51では、例えば、格納処理部42は、ステップS27で領域E2に格納された生体情報(レコードR1)を読出し不可に設定するか、または領域E2から削除するように処理する。また、ステップS35で特徴データ23が変更された特徴レコードMRiについて、その特徴データ23の値を変更前の値に戻す。またステップS37で新たに登録された特徴レコードMRiを領域E1から削除する。
本実施の形態の背景として、監視対象のユーザが生体情報処理装置104を携帯する。したがって、生体情報処理装置104と通信する端末100であっても、生体情報処理装置104から遠くに位置する(受信電波強度が最大ではない)端末100は、当該ユーザにより装着された端末100ではないと判断することができるから(図9のステップS47でNO)、当該端末100から受信した生体情報については蓄積処理が省略される(ステップS51)。これにより、監視対象のユーザについて、その生体情報を蓄積処理することができる。
なお、実施の形態2では、生体情報処理装置104の近傍に位置する端末100を、受信電波の電界強度を用いて判定したが、受信電波強度に代えて、近接センサを用いてもよい。
[実施の形態3]
実施の形態3は、実施の形態1または2の変形例を示す。本実施の形態では、実施の形態1または2でDB10に格納された生体情報を用いた評価部46による評価処理が実施される。なお、評価処理は、図8または図9の処理後に、引き続き実施されるとしてもよく、または、ユーザから操作部8(または操作部36)を介し指示が入力された時に実施されるとしてもよい。
本実施の形態では、評価部46は、領域E1の特徴レコードMRiの特徴データ23に基づき、テーブルTBの情報に従い生体の動脈硬化の進行具合を評価する。
テーブルTBには、評価のための情報が登録されている。例えば、上下差の正常値と、評価ルールと、メッセージが関連付けて登録されている。評価部46は、テーブルTBの評価ルールに従い、特徴データ23が示す特徴量(上下差)がテーブルTBの正常値を超えているか否かを判断する。超えていると判断すると、テーブルTBから関連のメッセージを読出し、出力する。メッセージとしては、例えば、「心臓から近い方の血管が動脈硬化を起こしている可能性が有る」等の文字情報、または音声等の態様で提示される。
なお、評価方法は、これに限定されない。例えば、或る特徴レコードMRi、すなわち或るユーザ(生体)に関連付けて領域E2に蓄積された生体情報(レコードR1)から、血圧変動について傾向を分析する。例えば、早朝の時間帯の最高血圧が閾値よりも高いと判断した場合には、特徴レコードMRiで識別されるユーザは、いわゆる早朝高血圧の傾向があると評価することができる。また、過去の早朝高血圧の頻度と、現在の早朝高血圧の頻度を比較し、発生頻度が低い(または高い)傾向に変化したと評価することもできる。
なお、生体情報処理装置104は、上記に述べた閾値を、ネットワーク103を介して、公的機関のサーバ装置から受信するとしてもよい。
また、領域E2に格納された過去の蓄積データは、出力部9または37を介してユーザが閲覧可能に提示されるとしてもよい。その場合、例えば、生体情報が行動パターン情報であるときは、各ユーザに自身の過去の行動パターンを認知させることができる。また、行動パターンを評価し、評価結果に基づくレコメンド(運動不足の解消を推奨するためのアドバイス等)を出力するとしてもよい。
(各実施の形態の変形例)
上記の各実施の形態では、端末100はユーザに装着(または携帯)される端末として説明したが、装着型に限定されない。例えば、生体情報として、体重,排泄(尿,便)の量,速度を測定する場合には、端末100は便座または便器に備えられる排泄のためのセンサが端末100に相当する。この場合であっても、上述の各実施の形態に従う生体情報処理を適用することができる。
また、格納処理部42は、端末100から受信した生体情報(レコードR1)を領域E2に蓄積する場合に、当該端末100の受信電波の強度が予め定められた強度以上であるときに、当該生体情報を蓄積すると決定してもよい。
また、各実施の形態では、ユーザが操作部8を操作すると生体情報のレコードR1の生体情報処理装置104への送信が開始されたが、定期的に、または自動で送信が開始されるとしてもよい。
また、生体情報(レコードR1)の特徴量51は、生体情報処理装置104により検出されるとしたが、生体情報処理装置104に代わって端末100が特徴量51を検出し、検出された特徴量51を生体情報処理装置104に送信するとしてもよい。
また、各実施の形態では、端末100において蓄積された24時間の生体情報(レコードR1)が、生体情報処理装置104へ送信されるとしたが、この方法に限定されない。例えば、血圧が測定される毎に、測定された生体情報のレコードR1が、端末100から生体情報処理装置104に送信されて、生体情報処理装置104は24時間分の生体情報が蓄積されたとき、図8または図9の生体情報処理を開始するとしてもよい。
また、端末100がサーバ200と通信する場合、または、生体情報処理装置104を中継してサーバ200のDB10に生体情報が格納される場合は、図8と図9の処理は、生体情報処理装置104に代わって、サーバ200により実施される。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
6 血圧測定部、13,35 通信部、21 個体ID、22 端末識別子、23 特徴データ、24 ポインタ、35A アンテナ、41 識別子検出部、42 格納処理部、43 差検出部、44 特徴量抽出部、45 受信強度検出部、46 評価部、100 端末、102 無線基地局、103 ネットワーク、104 生体情報処理装置、200 サーバ、D1 測定時間、D2 最高血圧、D3 最低血圧、D4 脈拍数、E1,E2 領域、MR1,MR2 特徴レコード、R1 レコード。

Claims (5)

  1. 端末と、生体情報を含む情報を通信するための通信部と、
    前記端末から受信される情報から端末識別子を検出するための識別子検出部と、
    前記端末から受信される前記生体情報、当該生体情報の特徴量および当該端末の端末識別子を記憶部に格納するための格納処理部と、を備える、生体情報処理装置。
  2. 前記端末から受信される前記生体情報が有する前記特徴量と、前記記憶部に格納される前記特徴量との差を検出する差検出部を、さらに備え、
    前記格納処理部は、
    検出された前記差が閾値以下であるとき、前記受信される前記生体情報、前記記憶部の前記特徴量および前記端末識別子を当該記憶部に格納する、請求項1に記載の生体情報処理装置。
  3. 前記格納処理部は、さらに、
    前記検出された差が前記閾値よりも大きいとき、前記端末から受信される前記生体情報、当該生体情報が有する特徴量および当該端末の端末識別子を前記記憶部に格納する、請求項2に記載の生体情報処理装置。
  4. 前記通信部を介し前記端末から受信される電波の強度を検出する受信強度検出部を、さらに備え、
    前記格納処理部は、受信電波の強度が予め定められた強度以上であるとき、前記端末から受信される生体情報を前記記憶部に格納する、請求項2または3に記載の生体情報処理装置。
  5. 前記格納処理部は、
    前記通信部が複数台の前記端末と通信する場合に、当該複数台の端末のうち前記受信電波の強度が最大である端末から受信される前記生体情報を、前記記憶部に格納する、請求項4に記載の生体情報処理装置。
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