JP2019198695A - 通知システム、通知装置、通知方法、及びプログラム - Google Patents

通知システム、通知装置、通知方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】認知症の初期段階の可能性が発見された段階で診断を促すように通知する。【解決手段】音声により短期記憶に関する質問を発してそれに対する音声での回答を記録するとともに、対象者の生活習慣のデータを収集するステップ、前記会話ログ及び前記生活習慣のデータを蓄積するステップ、前記会話ログ及び前記生活習慣のデータから回答解析及び生活解析を行い、スクリーニングテストのスコアを求めるステップ、前記スコアから求められる推定結果を出力するステップ、を実行する。【選択図】図6

Description

この発明は、対象者の認知症の進行のおそれがある際に通知する機械学習技術に関する。
認知症を患う高齢者は増加傾向にある。健常者と認知症との中間にあたる軽度認知障害の段階で適切な対応を採ることができれば、健常者へと回復させられることが知られている。主に認知症や軽度認知障害の診断には、MRIなどの画像診断に加え、医師による診断が行われている。だが、自覚症状がない普段の生活を過ごす中で、軽度認知障害の段階で病院での適切な診断を受けようとすることは難しく、病院での診断を受けた時点で既に認知症となっている場合が多い。
認知症及び軽度認知障害を早期に発見するために、周囲にいる人間が認知症ではないかと疑うべき観察項目が知られている(非特許文献1)。日付の認識が怪しかったり、同じ会話内容を繰り返したり、会話が脈絡無く飛躍したり、といったことが知られている。
Hopman-Rock M, :Int J Geriatr Psychiatry. :2001Apr;16(4):406-14
しかしながら、非特許文献1に記載のような観察項目を多くの人が意識して生活することは難しい。一方で、音声による質問だけで遠隔地から機械的に自動診断しようとすると、音声認識の精度の点から問題が生じるおそれがある。
そこでこの発明は、通常の生活を送る人が特別な手段を実行しなくても、予防可能な段階で認知症の予兆となる特徴を発見しやすくし、病院等での適切な診断や治療を促す通知ができるようにすることを目的とする。
この発明は、
認知症の推定に用いる質問を音声により発する発声部と、
前記質問に対する音声での回答を記録する録音部と、
対象者の生活習慣のデータを収集する収集デバイスと、
を、前記対象者の居住空間に備え、
前記回答についての会話ログと前記生活習慣のデータとを解析する解析を行い、前記解析による認知症スクリーニングテストのスコアを求め、閾値を超える場合には、認知症の可能性があるとして通知を行う通知方法により上記の課題を解決したのである。前記解析としては、具体的には、前記質問を発してから前記回答までの反応時間と、前記回答における発話時間との少なくとも一方を含む回答情報を解析する回答解析と、前記収集デバイスにより収集されたデータの平均及び分散を解析する生活解析とを含む。
この通知方法を実行する通知システムとしては、
通知装置と、前記通知装置へ送信する収集デバイスと、前記通知装置から受信する出力デバイスとを有し、
前記収集デバイスは、
前記録音部により記録された会話ログと、前記生活習慣のデータと、を前記通知装置へ送る送信部を有し、
前記通知装置は、
前記会話ログ及び前記生活習慣のデータから前記解析を行う解析部と、
前記対象者を判別するユーザIDごとに前記解析によるスクリーニングテストのスコアを記録するユーザIDデータベースと、
前記スコアから求められる推定結果を前記出力デバイスに送信する通信部と、
を有し、
前記出力デバイスは
前記推定結果を出力する出力部を有する。
なお、収集デバイスと出力デバイスが一体であってもよい。また、前記発声部と前記録音部は一体のハードウェアに格納されていてもよく、前記収集デバイスと同一のハードウェアに含まれていてもよい。
さらに、前記通知装置は単独のハードウェアであっても複数のハードウェアをネットワークで連結させたものでもよい。通知装置の前記解析部と前記ユーザIDデータベースとは、データを相互にやりとりできるのであれば物理的に異なるハードウェアに格納されていてもよい。
前記通知装置は、
認知症の判別に用いる音声による質問に対する音声での回答を記録した会話ログと、対象者の生活習慣のデータとを収集デバイスから受信する受信部と、
前記会話ログ及び前記生活習慣のデータのログから解析を行う解析部と、
前記対象者を判別するユーザIDごとに前記解析によるスクリーニングテストのスコアを記録するユーザIDデータベースと、
前記スコアから求められる推定結果を出力デバイスに送信する通信部と、
を有する。
前記生活習慣のデータとしては位置情報データや動作データ、睡眠データが挙げられる。これらのデータを収集するために用いる測定装置としては、対象者に装着させるビーコンや、対象者が利用するベッドや扉、その他生活の際に移動したり荷重がかかったりといった物理的力が作用するものに取り付けるセンサが挙げられる。特に、ベッドセンサを備えて、睡眠時間、就寝時刻、寝返り回数、中途覚醒時間等、心拍数等の睡眠データを測定して前記生活習慣のデータとして利用できると好ましい。
この発明により、認知症予防の主なターゲットである高齢者が、デバイスの使用について習熟を重ねる必要なく、日常生活で行う活動のデータを収集し、解析することによって認知症の危険性があるケースの警告となる通知を行うことができる。これにより、広い範囲の高齢者に適用することができる。
また、音声だけの応答の内容のみから診断する場合に比べて、一部の応答の音声認識が不完全でも、生活習慣のデータと並行して解析することができるためエラーに対する冗長性が確保でき、高い精度で認知症への警告となる通知ができる。
この発明にかかるシステムの実施形態例である機能ブロック図 会話ログの例を示すテーブル アンテナが収集デバイスに送るデータの例を示すテーブル ユーザIDデータベースのレコードの例を示すテーブル 収集したログデータから抜粋する特徴量の例を示すテーブル この発明にかかる方法の実行手順例を示すフローチャート
以下、この発明について具体的な実施形態とともに詳細に説明する。この発明は、認知症予防のため、予防可能な段階での早期の診断を促すための通知を可能とする通知システム、及びそのための通知装置、通知方法、及びそのプログラムである。
この発明にかかる通知システム10を構成する構成要素の例を図1の機能ブロック図に示す。
この通知システム10は、認知症の診断を行うべき対象者の居住空間に備えるデバイス群と、それらと通信可能である通知装置11とを有する。デバイス群と通知装置11との間、及び通知装置11を構成する個々の装置の間はネットワークで接続される。専用のネットワークで接続されていてもよいし、インターネットなどの公共ネットワークで接続されていてもよい。それぞれのネットワークは有線でもよいし無線でもよい。図ではいずれも区別せずに表記する。
デバイス群は、前記対象者の居住空間に備えられ、前記対象者が認知症の前段階である場合にその特徴を抽出できるように、前記対象者についてのデータを取得するとともに、通知装置11へ送信する装置群である。機能の点では音声に関する機能と、生活習慣のデータに関する機能との両方を有するため、少なくともそれぞれを実現するためのハードウェアを備えている必要がある。これらは物理的に複数の筐体に分かれて実装されていてもよいし、一つの筐体の中に前記デバイス群となる複数の装置がまとめて実装されていてもよい。さらに、通知装置11からの通知を表示する機能を有していてもよい。
この実施形態では、前記デバイス群として、発声部23a及び録音部23bを有する音声デバイス23と、対象者の生活習慣のデータを収集する収集デバイス24と、通知装置11からの解析結果を出力する出力デバイス25とを有する。この実施形態では音声デバイス23は収集デバイス24を介して通知装置11へデータを送信する例を示すが、音声デバイスと収集デバイス24とが別個に通知装置11へデータを送信する形態でもよい。
発声部23aは、所定のタイミングで認知症の判別に用いる質問を音声により発する。認知症の判別に用いる質問としては、例えば、短期記憶や長期記憶、場所・時間の見当識、意味流暢性等に関する質問が挙げられる。これらの質問は予め音声デバイス23の記憶部(図示せず)に音声ファイルとして保存しておいたものを再生してもよいし、音声合成機能により前記記憶部に保存しておいたテキストファイルを読み上げて再生してもよいし、通知装置11側に保存してある音声ファイルやテキストファイルを受信して適宜再生させてもよい。
録音部23bは、前記質問に対する音声での回答を記録する。この回答内容として、前記質問が発声部23aから発せられてから回答が観測されるまでの反応時間と、それぞれの回答における発話時間との少なくとも一方を記録する。解析精度の点から、反応時間と発話時間との両方を記録できると望ましい。また、発した質問の分野ごとに回答を分類可能であると解析できる情報が増えて望ましい。さらに、可能であれば録音した内容を音声認識して、その録音した内容をテキストで保存し解析に用いるように通知装置11へ送信可能としてもよい。ただし、この音声認識には大きな演算が必要となるため、音声デバイス23又は収集デバイス24を省電力設計で構築する場合には、少なくとも前記の反応時間及び発話時間を主要要素として記録できればよい。
発声部23aとなるスピーカーと録音部23bとなるマイクとを備えた装置であれば、必要なプログラムを実装することでこの発明で用いる音声デバイス23として利用することができる。スマートスピーカー、スマートフォン、ロボット型インターフェースなど、特にハードウェアの構造は限定されない。
この音声デバイス23が管理する、質問内容と回答内容と、反応時間を記録した会話ログを記録したテーブルの例を図2に示す。「ロボットID」は、音声デバイス23の管理IDであり、後述するユーザIDデータベースにおいて前記対象者であるユーザIDと結び付けられており、どの対象者の居住空間にどの音声デバイス23が割り当てて備え付けられているかを示す識別番号である。シナリオNo.は音声で再生させる内容の管理番号である。種別は音声デバイス23が発生する音声と、録音される対象者の音声とを区別するものであり、会話の一連の流れを管理できるように、このような一体のテーブルとして管理しておくと扱いやすい。内容は「種別:ロボ発話」では音声合成で再生させるテキストであり、「内容:音声検知」では音声認識で認識されたテキストである。開始時刻は、再生又は録音されたそれぞれの音声が開始した時刻であり、ここでは秒単位で記録しているが、秒未満の単位まで識別できるように保存しておいてもよい。また、「時間」はそれぞれの音声の再生時間及び録音時間である。なお、ロボ発話の内容が、テキストではなく発話された音声内容によるものでもよい。
「種別:ロボ発話」であるレコードの時刻から次の「内容:音声検知」であるレコードの時刻までの時刻差δt1から、当該「種別:ロボ発話」であるレコードの音声の時間(録音時間)を引いた値が、前記反応時間に対応する。また、「内容:音声検知」であるレコードの録音時間が、前記発話時間に対応する。
収集デバイス24は、他のデバイスからデータを受信可能であり、他のデバイスへ制御信号を送信可能な入出力部24aを有する。入出力部24aを介して、対象者の生活習慣のデータを記録する他の装置である生活デバイス30と接続する。具体的には、収集デバイス24はホームゲートウェイや家庭用ルータがこの発明に必要な機能を有することで実装されていてもよい。また、ホームゲートウェイや家庭用ルータに接続した別個の装置であってもよい。これらの場合は通知装置11との送受信は固定回線となる。また、収集デバイス24が公衆移動体通信網に接続して通知装置11との間で送受信するものでもよい。この場合、収集デバイス24はSIMカード(Subscriber Identity Module Card)を装着可能であり、対応する周波数での移動体通信を行う。また、収集デバイス24自体を対象者に常に携帯させて生活のデータを収集することができるため、生活デバイス30との送受信はIEEE802.11x規格などの無線LANやBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信で行うとよい。
生活デバイス30が集める生活習慣のデータとしては、対象者が存在する部屋に関する位置情報データや、生活にあたって接触したり動作させたりする動作データや、睡眠時の身体状況に関する睡眠データなどが挙げられる。ここでは生活デバイス30として、ビーコン33からの信号を受信するアンテナ32による位置情報データと、ベッドセンサ31による睡眠データを例に説明する。なお、生活デバイス30として、対象者の生活習慣のデータを記録できるのであれば接続する対象はこれらに限定されない。例えば、冷蔵庫や湯沸かし器などの家電製品のように日々の生活で動作させられるものや、ドアやトイレなどに設けられたセンサなどのように生活の動きを検知するものでもよい。
ベッドセンサ31は、寝台や布団に設置し、対象者に対して電極等を接触させることなく、就寝や離床を検知したり、心拍数や呼吸、寝返りなどの動作や状態を検知できるものをいう。収集すると望ましいデータとしては、睡眠時間、就寝時刻、寝返り回数、中途覚醒時間、呼吸数、心拍数など、多種の健康に関するデータが利用でき、特に限定されない。ただしその中でも、認知症の予兆の検知に利用可能であることが知られているデータが含まれていることが望ましい。
ビーコン33は対象者が身につける無線発信機である。アンテナ32はビーコン33が発する電波を受信する無線受信機である。少なくともアンテナ32はビーコン33が発する電波の受信強度を識別できる必要がある。ビーコン33の電波自体は無指向性であるが、アンテナ32は受信するビーコン33の電波の方向を検知できると好ましい。アンテナ32、収集デバイス24、又は解析サーバ13は、アンテナ32の位置を原点として、ビーコン33が居住空間内のどこにいるのかを、受信する電波強度や指向性のデータから分類する分類用データを有し、分類可能である。すなわち、所定の強度及び所定の方向からの電波であれば対象者が自室にいると判断し、また別の所定の強度及び所定の方向からの電波であれば対象者が広間や食堂などの共用部にいると判断する。これにより、ビーコン33を身に着けている対象者がどの時点で居住空間のどこにいるか、生活習慣のデータとして収集することができる。また、電波の変化を検知することで、居住空間内における移動距離を算出することもできる。これらの条件は対象者一人一人の住居構造及びアンテナ32の設置位置により変わるため、分類用データは各個人用にカスタマイズされていることが望ましい。
アンテナ32が収集デバイス24に送るデータの例を図3に示す。「ビーコンID」は対象者が身につける個々のビーコン33を識別するための符号である。「アンテナID」は個々のアンテナ32を識別するための符号である。これらのIDはユーザIDとは直結している必要はなく、通知装置11側又は収集デバイス24側でユーザIDと紐づけできればよい。「電波強度」は測定される電波の強度であり、収集デバイス24でこの電波強度の値に応じて対象者がどこにいるかを分類できるように設定しておく。「時間」はそれぞれの測定時刻である。アンテナ32による測定は定期的に行う必要があるが、測定されたデータはある程度まとめてから送信するものでもよい。実際にはこのような測定データを分単位で取得して生活パターンを解析しやすくすると望ましい。
収集デバイス24は、音声デバイス23及び生活デバイス30からのデータを入出力部24aで受信して、順次、又はまとめて通知装置11へと送信する。
通知装置11は、個々の対象者のデータを保存するとともに、それらの保存したデータを解析して認知症スクリーニングテストのスコアを求める。仮にこの実施形態では、データの保存をデバイス管理サーバ12で、解析を解析サーバ13で行う構成を例に挙げて説明する。単独のサーバで運用してもよいが、対象者のデータは個人情報としての取り扱いに注意を要するため、匿名化した上で解析を行う部分と分けることで運用しやすくなる。
デバイス管理サーバ12は、収集デバイス24の通信部24bから各対象者の会話ログ及び生活習慣のデータを受信する通信部12aを有する。図では収集デバイス24を一つのみ記載しているが、実際にはデバイス管理サーバ12は複数の収集デバイス24からのデータを受信する。すなわち、複数の対象者の居住空間に設けられた収集デバイスから、複数の対象者についての会話ログ及び生活習慣のデータを受信して記憶部12bに記録する。
デバイス管理サーバ12の記憶部12bに記録するユーザごとのデータをまとめたユーザIDデータベースのレコードの例を図4に示す。「ユーザID」は認知症の予兆を監視する対象者を識別するための符号である。システム全体で、ユーザIDによりどの対象者についてのデータであるかを識別するとともに、解析結果の導出や通知先、サービス利用料の処理などを共通して取り扱うとよい。「HDS−R」は長谷川式スケールと呼ばれる認知症スクリーニングテストの結果を示すものであり、テスト受講者に関してはその結果を入力する。「ビーコンID」は上記のビーコン33の識別符号であり、図3に示すものと同じものである。すなわち、ユーザIDが示す対象者が身につけているビーコンを区別するための符号である。「ロボットID」は、音声デバイス23の管理IDであり、図2に示すものと同じものである。また、記載していないがその他の対象者に付属する様々なIDやその他の情報を有していてよい。さらに、これらに加えて会話ログや回答内容及び前記生活習慣のデータを含んでいるか、別途設けたテーブルと紐付けしておくとよい。
解析サーバ13は、前記ユーザIDデータベースに登録または紐付けられた個々のユーザである対象者の前記会話ログ、及び前記生活習慣のデータについて、定期的に解析を行う。ここで解析には会話ログそのものだけではなく、会話ログから得られる情報を間接的に利用する場合も含む。収集したログデータを用いて、図5に抜粋するような特徴量を算出し、それらの数値について決定木・Random Forest・Naive Bayes・リッジ回帰などの推定方法により推定を行う。解析サーバ13はこれらの手法での推定を行うため、認知症又は軽度認知障害に該当するか否かについて、多数のユーザによる診断結果を集めた判断基準データベース(解析部13eに含まれる)を有する。この多数のユーザについてのデータは、デバイス管理サーバ12で記録する個々のユーザのデータを通信部13a経由で読み込んで流用することができ、データ加工部13bにて上記の推定方法に適した形式に加工した上で記憶部13cに保存され、データ抽出部13dにより抽出され、解析部13eにおいて判断基準に基づいて個々のユーザが認知症又は軽度認知障害に該当するか否かを推定され、通信部13aにおいて推定結果が出力デバイス25に送信される。
解析サーバ13で実際に推定するにあたっては、デバイス管理サーバ12より個々のユーザのデータを取得し、データ加工部13bにより推定方式に適した形式に保存され、記憶部13cに保存されたデータについて、条件に合致するか否かを判断すべき個々のユーザのデータを記憶部13cより読み出し(データ抽出部13d)、解析部13eにて解析を行う。
解析に用いるデータのうち、会話ログから得られる情報としては、質問から回答までの反応時間に関しての平均・分散・最大・最小・四分位数と、回答における発話時間に関しての平均・分散・最大・最小・四分位数と、質問に対する回答数のうち、一つ又は複数を選択して用いることができる。これらの会話特徴量の例を図5に示す。例えば、回答となる話しかけが質問の内容によって変化せず一律に短くなっている場合、認知症の疑いがあると推定されるように強い要素となる。
解析に用いるデータのうち、前記生活習慣のデータについては適宜必要なデータを選択できる。このうち、上記のベッドセンサ31による睡眠データを用いる場合には、睡眠時間の平均・分散と、就床時間の平均・分散と、就寝時刻の平均・分散、起床時刻の平均・分散、寝返り回数の平均・分散と、中途覚醒時間の平均・分散と、呼吸数の平均・分散と、心拍数の平均・分散を、一つ又は複数を選択して用いることができる。これらの睡眠特徴量の一部の例を図5に示す。例えば、睡眠時間が異常なほど長かったり、就床・離床時刻が安定しない場合、認知症の疑いがあると推定されるように働く要素となる。
解析に用いるデータのうち、前記生活習慣のデータであって、前記ビーコン33による位置情報データを用いる場合には、1日における自室にいる割合に関しての平均・分散と、広間や食堂などの共用部にいる割合に関しての平均・分散と、移動距離の最大・中間値・四分位数を、一つ又は複数を選択して用いることができる。これらの位置特徴量の分析は終日における割合だけでなく、図5に示すように24時間の内の特定の時間について割合を求めて解析すると、生活習慣の解析精度が向上する。例えば、昼間時において自室に一定時間以上籠もっている場合、認知症の疑いがあると推定されるように働く要素となる。
なお、解析にあたっては、会話ログから得られる情報と生活習慣のデータから得られる情報とを組み合わせる。会話ログは適切に解析できれば高い精度での判断ができるが、音声認識精度の問題から入力されるデータが不完全になりやすい。一方で、生活習慣のデータは個々のデータだけでは高い精度での判断が難しいが、それぞれのデータは数値が中心でエラーに強く、多数のデータを集めた平均や分散等の統計解析がしやすい。これらを組み合わせることで相互に欠点を補い、好適に判断結果を導出することができる。
解析サーバ13の通信部13aは、解析された結果をデバイス管理サーバ12に送ってユーザIDデータベースを更新するとともに、対象者の居住空間又は対象者の関係者宅に設けた出力デバイス25へ送信して通知する。出力デバイス25のアドレスや宛先等の情報はユーザIDデータベースに予め登録してあり、必要に応じて参照できると好ましい。出力デバイス25自体はパソコンやスマートフォン、タブレットなどその他の通信機器を用いることができる。出力デバイス25は通信部25aで受け取ったデータを予め設定された様式に変換して出力する。出力デバイス25の出力部25cとしては、ディスプレイが利用しやすいが、プリンタやFAXによる紙への出力、音声による警告文の再生などでもよい。通知する手段としては、メールやメッセージのようなテキスト情報であったり、出力デバイス25にインストールされたプログラムにより音声や画面表示によって通知するとよい。通知内容としては、解析された結果、認知症や軽度認知障害である可能性が低いと判断される場合には何も通知しないようにしてもよい。また、継続的に測定を続けて、新たなデータを収集デバイス24から送信するように命令できるものでもよい。一方で、可能性があると判断される場合には、実際に具体的な診断を受けるように、病院での医師の診察を受けるように促す表示がされるとよい。
このような通知システム10を利用した通知方法を実行する際の全体的な手順を図6のフローチャートとともに説明する。まず、初期段階でHDS−Rの評価に必要となる認知症か否かの判断を行った症例を集め、判断基準データベースを構築しておく(S101)。次に、それぞれの対象者の居住空間において、音声により短期記憶に関する質問を発してそれに対する音声での回答を記録するとともに、対象者の生活習慣のデータを収集する(S102)。具体的には、対象者にビーコン33を持たせて位置の変遷を測定し続けるとともに、適宜、音声デバイス23から音声による短期記憶に関する質問を発してその返答を記録する。そうして収集したデータを、解析に必要なレコード数となるまで蓄積する(S103)。蓄積は収集デバイス24で行っても良いが、通知装置11側でユーザIDデータベースに連携させて行ってもよい。十分な量のレコードが蓄積されたら、個々の対象者ごとに、認知症スクリーニングテストを行う(S104)。この結果得られるスコアが許容範囲から逸脱していなければ、引き続きデータの収集を続ける(S104→No)。許容範囲を逸脱していれば(S104→Yes)、認知症又は軽度認知障害である可能性があるため、その可能性がある旨を通知する(S105)。通知は対象者本人であってもよいし、対象者の親族宛であってもよく、通知を受けて対象者に医師の診断を受けさせることができ、認知症又は軽度認知障害であった場合は早期発見に繋げることができる(S106)。結果として認知症を防止できるケースに繋がることが期待される。
なお、上記の実施形態では前記会話ログと前記生活習慣のデータを前記デバイス管理サーバ12へ送信し、解析サーバ13へ送った上で解析サーバ13で解析しているが、収集デバイス24が前記会話ログと前記生活習慣のデータを蓄積して、解析を収集デバイス24で行ってもよい。この場合、通知装置11は解析に必要な予測モデルを収集デバイス24へ送信する。予測モデルの生成はバックボーンとなる症例データを機械学習させることが必要であり、収集デバイス24だけでは能力不足となるからである。
10 通知システム
11 通知装置
12 デバイス管理サーバ
12a 通信部
12b 記憶部
13 解析サーバ
13a 通信部
13b データ加工部
13c 記憶部
13d データ抽出部
13e 解析部
23 音声デバイス
23a 発声部
23b 録音部
23c 制御部
24 収集デバイス
24a 入出力部
24b 通信部
24c 制御部
25 出力デバイス
25a 通信部
25b 制御部
25c 出力部
30 生活デバイス
31 ベッドセンサ
32 アンテナ
33 ビーコン

Claims (5)

  1. 通知装置と、前記通知装置へ送信する収集デバイスと、前記通知装置から受信する出力デバイスとを有し、
    前記収集デバイスは、
    認知症の推定に用いる音声による質問に対する音声での回答を記録した会話ログと、生活習慣のデータと、を前記通知装置へ送る通信部を有し、
    前記通知装置は、
    前記会話ログ及び前記生活習慣のデータを用いて解析を行う解析部と、
    対象者を判別するユーザIDごとに前記解析部によるスクリーニングテストのスコアを記録するユーザIDデータベースと、
    前記スコアから求められる推定結果を前記出力デバイスに送信する通信部と、
    を有し、
    前記出力デバイスは、
    前記推定結果を出力する出力部を有する、通知システム。
  2. 認知症の推定に用いる音声による質問に対する音声での回答を記録した会話ログと、対象者の生活習慣のデータとを収集デバイスから受信する受信部と、
    前記会話ログ及び前記生活習慣のデータから解析を行う解析部と、
    対象者を判別するユーザIDごとに前記解析によるスクリーニングテストのスコアを記録するユーザIDデータベースと、
    前記スコアから求められる推定結果を出力デバイスに送信する通信部と、
    を有する通知装置。
  3. 認知症の推定に用いる音声による質問に対する音声での回答を記録した会話ログと、対象者の生活習慣のデータとを、前記会話ログ及び前記生活習慣のデータを用いて解析を行う通知装置に送信する収集デバイス。
  4. 音声により認知症の推定に用いる質問を発してそれに対する音声での回答を会話ログとして記録するとともに、対象者の生活習慣のデータを収集するステップ、
    前記会話ログ及び前記生活習慣のデータを蓄積するステップ、
    前記会話ログ及び前記生活習慣のデータから解析を行い、スクリーニングテストのスコアを求めるステップ、
    前記スコアから求められる推定結果を出力するステップ、
    を実行する、通知方法。
  5. 請求項1に記載の通知システム、請求項2に記載の通知装置、又は請求項3に記載の収集デバイスとしてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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