JP2016151617A - 定着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明によると、両面に発熱セグメントが形成されたヒータを用いる定着装置で、ヒータの表面に形成された発熱セグメントに電力を供給する場合と、裏面に形成された発熱セグメントに電力を供給する場合と、でヒータが接触するフィルムの温度が変わってしまうという課題がある。
【解決手段】 前記制御部は、前記第1の発熱セグメントのみに電力を供給するように前記ヒータの制御を行う第1のヒータ制御と、前記第2の発熱セグメントのみに電力を供給するように前記ヒータの制御を行う第2のヒータ制御と、を実行可能である定着装置において、前記第2のヒータ制御を行う時の前記目標温度が前記第1のヒータ制御を行う時の前記目標温度よりも高い。
【選択図】 図5

Description

本発明は、電子写真技術を用いた複写機やプリンタ等の画像形成装置に搭載される定着装置に関する。
複写機、プリンタ等の画像形成装置に搭載される定着装置として、フィルムを用いた装置が知られている。この定着装置は、筒状のフィルムと、フィルムの内面に接触する板状のヒータと、フィルムを介してヒータ共にニップ部を形成するローラと、を有するものが一般的である。この定着装置における定着処理は、ニップ部でトナー像が形成された記録材を搬送しつつ加熱しトナー像を記録材に定着して行われる。この定着装置は、低熱容量であるフィルムを用いているので、定着装置のウォームアップ時間が短く、画像形成装置のFPOT(First Print Out Time)の短縮に貢献できるというメリットがある。
ところで、近年、画像形成装置の小型化のニーズが高まり、定着装置においてもフィルムやローラの更なる小径化によって装置の小型化を進めることが考えられる。しかしながら、フィルムを小径化するとヒータの記録材の搬送方向の幅も狭くする必要がある。そこで、特許文献1は、長さの異なる発熱抵抗体をヒータの基板の両面に振り分けて配置することで、ヒータの幅が狭くても記録材の幅に応じた発熱分布が形成できるヒータを有する定着装置を開示している。
特開2003−337484
特許文献1の定着装置は、ヒータのフィルムと接触する面と反対側の面の温度を検知する温度検知部を有し、温度検知部の検知温度が目標温度になるようにヒータの両面に設けられた発熱抵抗体に供給する電力を制御するものである。
しかしながら、その目標温度がヒータの一方の面に形成された発熱抵抗体に電力を供給する場合と、他方の面に形成された発熱抵抗体に電力を供給する場合と、で同じであると次のような課題が生じる。
ヒータのフィルムと接触する面に形成された発熱抵抗体から温度検知部までの熱伝導経路の熱抵抗と、ヒータのフィルムと接触する面と反対側の面に形成された発熱抵抗体から温度検知部までの熱伝導経路の熱抵抗は、異なる場合がある。その結果、ヒータの両面のうちいずれの面に電力を供給するかによらず同じ目標温度に設定すると、フィルムの表面温度が異なり、定着不良が発生する場合があるという課題がある。
上記課題を解決するための好適な実施形態は、筒状のフィルムと、基板と、前記基板の一方の面に形成された第1の発熱セグメントと、前記基板の他方の面に形成された第2の発熱セグメントと、を有するヒータと、前記フィルムと共にニップ部を形成するローラと、
前記ヒータの前記第2の発熱セグメントが形成された面の温度を検知する温度検知部と、
前記温度検知部の検知温度が目標温度になるように前記ヒータに供給する電力を制御する制御部と、を備え、前記ヒータは、前記ヒータの前記第1の発熱セグメントが形成された面が前記フィルムの内面と接触するように設けられ、前記制御部は、前記第1の発熱セグメントのみに電力を供給するように前記ヒータの制御を行う第1のヒータ制御と、前記第2の発熱セグメントのみに電力を供給するように前記ヒータの制御を行う第2のヒータ制御と、を実行可能であり、前記ニップ部でトナー像が形成された記録材を搬送しながら加熱して前記トナー像を記録材に定着する定着装置において、前記第2のヒータ制御を行う時の前記目標温度は、前記第1のヒータ制御を行う時の前記目標温度よりも高いことを特徴とする。
本発明によると、両面に発熱セグメントが形成されたヒータを用いる定着装置で、ヒータのいずれの面に形成された発熱セグメントに電力を供給する場合であってもヒータが接触するフィルムの温度を定着可能な温度にすることができる。
実施例1に係る画像形成装置の概略断面図 実施例1に係る定着装置の横断面模式図 実施例1に係るヒータの概略構成を示す図 実施例1の比較例に係るサーミスタの検知温度及びフィルムの表面温度を示す図 実施例1に係るサーミスタの検知温度及びフィルムの表面温度を示す図 実施例2に係るヒータの概略構成を示す図 実施例2に係るヒータの各発熱抵抗体の長手方向の発熱分布を示す図 実施例2の比較例に係るサーミスタの検知温度及びフィルムの表面温度を示す図 実施例3の比較例に係る連続的な定着処理時のフィルムの表面温度を示す図 実施例3に係る連続的な定着処理時のフィルムの表面温度を示す図
〔実施例1〕
以下に図面を用いて、本発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。
図1は本実施例に係る画像形成装置としてのレーザービームプリンタ(以下ではプリンタと記す)の概略構成図である。1は感光ドラムである。感光ドラム1は矢印の方向に回転駆動され、その表面は帯電装置としての帯電ローラ2によって一様帯電される。次に、レーザースキャナ3によって画像情報に応じてON/OFF制御されたレーザービームLによる走査露光が施され、静電潜像が形成される。そして、現像装置4は、この静電潜像にトナーを付着させてトナー像を感光ドラム1上に現像する。その後、感光ドラム1上に形成されたトナー像は、転写ローラ5と感光ドラム1との圧接部である転写ニップ部において、給紙カセット6から所定のタイミングで搬送された被加熱材である記録材Pに転写される。このとき、感光ドラム1上のトナー像の画像形成位置と記録材の先端の書き出し位置が合致するように、搬送ローラ9によって搬送される記録材の先端をトップセンサ8によって検知し、タイミングを合わせている。転写ニップ部に所定のタイミングで搬送された記録材Pは感光ドラム1と転写ローラ5に一定の加圧力で挟持搬送される。トナー像が転写された記録材Pは定着装置7へと搬送され、定着装置7においてトナー像は記録材に加熱定着される。その後、記録材Pは排紙トレイ上に排紙される。
次に、本実施例における定着装置7について説明する。図2は定着装置7の断面図である。定着装置は、筒状のフィルム11と、フィルム11の内面に接触するヒータ12と、ヒータ12と共にフィルム11を介して定着ニップ部Nを形成する加圧ローラ20と、を有する。
定着部材としてのフィルム11は、基層と、基層の外側に形成された離型層と、を有する。基層は、ポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK等の耐熱性樹脂で形成される。本実施例では、厚さ65μmの耐熱性樹脂のポリイミドを使用している。離型層は、PTFE、PFA、FEP等のフッ素樹脂やシリコーン樹脂等の離型性の良好な耐熱樹脂を混合あるいは単独で被覆して形成される。本実施例では厚さ15μmのフッ素樹脂のPFAを被覆している。本実施例のフィルム11の長手方向の長さはレターサイズ(幅216mm)まで通紙可能とするため240mmであり、外径は24mmである。
フィルムガイド13は、フィルム11が回動する際のガイド部材であり、フィルムガイド部材13の外側にはフィルム11がルーズに外嵌されている。また、本実施例においては、フィルムガイド13は、ヒータ12のフィルム11と接触する面と反対側の面を支持する役割も有する。フィルムガイド13は、液晶ポリマー、フェノール樹脂、PPS、PEEK等の耐熱性樹脂で形成されている。
加圧部材としての加圧ローラ20は、芯金21と、芯金の外側に形成された弾性層22と、を有する。芯金21は、SUS、SUM、Al等の金属で形成される。弾性層22は、シリコーンゴムやフッ素ゴム等の耐熱ゴムあるいはシリコーンゴムを発泡して形成させたもので形成される。弾性層22の外側にPFA、PTFE、FEP等の離型性層を形成しても良い。本実施例の加圧ローラ20の外径は25mmであり、弾性層22は肉厚3.5mmのシリコーンゴムで形成されている。また、弾性層22の長手方向の長さは230mmである。尚、フィルム11、ヒータ12、フィルムガイド13等をユニット化したものをフィルムユニット10とする。
加圧ローラ20は上記のフィルムユニット10に向けて不図示の加圧手段により、長手方向の両端部において加圧されている。また、加圧ローラ20は、芯金21の長手方向の端部に設けられた歯車(不図示)に駆動源(不図示)から駆動力が伝達されて回転するそして、フィルム11は定着ニップ部Nにおいて加圧ローラ20から受ける摩擦力で加圧ローラに従動して回転する。
本実施例のヒータ12について説明する。図3(a)は本実施例におけるヒータ12のフィルム11の内面と接触する面と反対側の面(以後、裏面と記す)の平面模式図である。図3(b)はヒータ12のフィルム11の内面と接触する面(以後、表面と記す)の平面模式図である。図3(c)はヒータ12を図3(a)、(b)においてx−x´の線で切断した場合の断面模式図である。
ヒータ12の表面の構成について図3(b)を用いて説明する。基板301は耐熱性の絶縁材料であり、Al(アルミナ)、AlN(窒化アルミ)等のセラミック材料より形成される。本実施例においては幅10mm、長手方向長さ270mm、厚さ1mmのAlで形成された基板を使用している。そして、ヒータ12の基板301の表面には大サイズ記録材に対応する発熱抵抗体309(第1の発熱セグメント)が形成されている。発熱抵抗体309は、Ag/Pd(銀パラジウム)、RuO2(酸化ルテニウム)等の導電剤とガラス、ポリイミド等の成分からなる発熱抵抗体をスクリーン印刷することにより、厚み10μm程度で塗工して形成される。発熱抵抗体309は、長さ225mm、幅1.5mmのものを3.0mmの間隔を空けて 2本短手方向に並べて形成されている。この2本の発熱抵抗体の一方の端部同士を、発熱抵抗体より抵抗値が低い導体パターン307により電気的に接続することで、全体として長手方向に折り返したU字形状となる。本実施例では、発熱抵抗体309の抵抗値を12Ωとした。尚、本実施例で大サイズ記録材用の発熱抵抗体の長さを225mmとしているのは、装置が対応する最大幅の記録材サイズであるレターサイズ(216mm幅)やA4サイズ(210mm幅)に対応するためである。
310は発熱抵抗体309に電力を供給する導体パターンであり、320は電流を供給するコネクタ接点となる電気接点部である。導体パターン307、導体パターン310、および電気接点部320には、発熱抵抗体309よりも抵抗値の低い材料が用いられる。本実施例では、導体パターン307、導体パターン310、および電気接点部320は、Ag(銀)、Pt(白金)の混合粉末を含むペーストをスクリーン印刷することで形成されている。
発熱抵抗体309は保護層308により被覆されている。保護層308は、絶縁性と加熱フィルムとの耐久摩耗性とを確保するために、厚さ65μmのガラスコーティング層からなる。
次に、図3(a)を用いて、ヒータ12の裏面の構成について説明する。ヒータ12の裏面の基板301上には小サイズ紙用の発熱抵抗体305(第2の発熱セグメント)が形成されている。発熱抵抗体305は、表面の発熱抵抗体309と同じ材料で形成された発熱抵抗体をスクリーン印刷することにより形成されている。発熱抵抗体305は、長さ115mm、幅1.5mmの発熱抵抗体を3.0mmの間隔を空けて短手方向に2本に並べて形成している。この2本の発熱抵抗体の一方の端部同士を、発熱抵抗体305より抵抗値の低い導体パターン304により電気的に接続することで、長手方向で折り返したU字形状を持つ。本実施例では、発熱抵抗体305の抵抗値を25Ωとした。尚、発熱抵抗体305の長さを115mmとした理由は、官製はがき(100mm幅)やA6サイズ紙(105mm幅)等の小サイズ記録材に対応するためである。ヒータ12の表面の第1の発熱セグメントの発熱領域は、裏面の第2の発熱セグメントの発熱領域よりも広い。
306は小サイズ記録材用の発熱抵抗体305に電力を供給する導体パターンであり、321は電流を供給するコネクタ接点となる電気接点部である。本実施例では、導体パターン304、導体パターン306、および電気接点部321は、Ag(銀)、Pt(白金)の混合粉末を含むペーストをスクリーン印刷することで形成されている。302は308同様の厚さ65μmのガラスコーティング層からなる保護層である。
次に、本実施例の特徴であるヒータ12の電力制御(ヒータ制御)について説明する。ヒータ12の裏面には、温度検知部としてのサーミスタ14が設けられ、ヒータ12の裏面の温度を検知する。温度検知部14の検知温度が目標温度になるようにヒータ12へ供給する電力を制御する。サーミスタ14の出力信号は制御部としてのCPU52に入力される。CPU52はこの入力信号に基づき、トライアック50あるいは51を介してヒータ12の発熱抵抗体309あるいは305へ供給する電力を制御し、検知温度が目標温度になるようにする。この際、発熱抵抗体305あるいは309への電力制御はAC電圧をトライアックによりON/OFFすることで行われる。発熱抵抗体305および309に供給する電力はそれぞれ独立に制御が可能であり、どちらの発熱抵抗体に電力を供給するかは記録材のサイズによって決定される。
本実施例においては、次に説明する2つのヒータ制御を実行可能である。一つは、大サイズ記録材(本実施例では115mm以上の記録材)を定着処理する際に、ヒータ12の表面の発熱抵抗体309のみに電力を供給する制御(第1のヒータ制御)である。もう一つは、小サイズ紙(本実施例では115mm以下の記録材)を定着処理する際に、ヒータ12の裏面の発熱抵抗体305のみに電力を供給する制御(第2のヒータ制御)である。本実施例では、同じ種類の記録材(大きさ以外の表面粗さや坪量等の物性値が同じ記録材)を定着処理する場合において、サーミスタ14の目標温度を、小サイズ記録材の目標温度の方が大サイズの記録材の目標温度よりも高くなるように設定する。つまり、発熱抵抗体309への供給電力量(Df)と発熱抵抗体305への供給電力量(Db)の比が、Df:Db=1:0と、Df:Db=0:1の2段階を有する場合において、Df:Db=0:1のときの方が、目標温度が高くなるように設定する。
以下、このように目標温度を設定する理由について図3(c)を参照しながら説明する。大サイズ記録材を定着処理する場合は、ヒータ12の表面の発熱抵抗体309のみに電力供給される。ヒータ12の表面の発熱抵抗体309からヒータ12の裏面のサーミスタ14までの熱伝導経路は、発熱抵抗体309から基板301と、保護層305と、を介してサーミスタ14に到達する経路である。この熱伝導経路の熱抵抗をtr1とする。小サイズ紙を定着処理する場合は、ヒータ12の裏面の発熱抵抗体305のみに電力供給される。ヒータ12の裏面の発熱抵抗体302からサーミスタ14までの熱伝導経路は、発熱抵抗体302から保護層305を介してサーミスタ14に到達する。この熱伝導経路の熱抵抗をtr2とする。本実施例の場合は、本実施例のヒータ12は、発熱抵抗体309と305とが短手方向で同じ位置に形成されている。tr1とtr2との熱抵抗を比較すると、tr1の方が基板301を介している分だけtr2よりも大きい。従って、ヒータ12の表面のみに電力を供給する場合は、裏面のみに電力を供給する場合よりもサーミスタ14の検知温度が目標温度に到達しにくいので、電力が絞られずフィルム11の表面温度は高くなりやすい。これとは逆に、ヒータ12の裏面のみに電力を供給する場合は、裏面のみに電力を供給する場合よりもサーミスタ14の検知温度が目標温度に到達しやすいので電力が絞られてフィルム11の表面温度は低くなりやすい。
大サイズ記録材と小サイズ記録材とが同じ種類の記録材であるとき、トナーを記録材に定着させるために必要なフィルム11の表面温度は同じである。本実施例では、大サイズ記録材の定着処理時のフィルム11の表面温度が定着可能温度になるように目標温度が設定されている。したがって、小サイズ記録材の定着処理時は、フィルム11の表面温度を定着可能な温度を下回らないように、大サイズ記録材の定着処理時に比べて、発熱抵抗体の発熱量を大きくする必要がある。そのため、本実施例では、小サイズ紙を定着処理する場合は、大サイズ記録材を定着処理する場合に比べて、サーミスタ14の目標温度を大きくする。
本実施例の効果について、比較例と比較しながら説明する。比較例では、サーミスタ14の目標温度を、小サイズ記録材を定着処理する時の目標温度と、大サイズの記録材を定着処理する時の目標温度と、が同じになるように設定する。図4(a)、図4(b)は、それぞれ比較例におけるサーミスタ14の検知温度およびフィルム11の表面温度を大サイズ記録材の定着処理時と、小サイズ記録材の定着処理時と、で比較した図である。このとき、定着装置の予備加熱を行いFPOTが最短となる条件で定着処理を行った。尚、予備加熱とは、加圧ローラ20とフィルム11とが回転を停止している間において、ヒータ12に電力してサーミスタ14の検知温度が所定の温度になるように制御することである。
比較例では、サーミスタ14の検知温度は、図4(a)に示す通り、大サイズ記録材の定着処理時と小サイズ記録材の定着処理時とでほぼ同じ温度になる。一方、フィルム11の表面温度は、大サイズ記録材の定着処理時に比べて小サイズ記録材の定着処理時の方が低くなる。よって、比較例では、大サイズ記録材の定着処理時のフィルム11の温度が定着可能温度になるように目標温度を設定すると、小サイズ記録材を定着処理する場合にフィルム11の表面温度が定着可能温度を下回る場合がある。その結果、コールドオフセットのような画像不良が発生する可能性がある。これと反対に、小サイズ記録材を定着処理する場合にフィルム11の表面温度が定着可能温度になるようにサーミスタ14の目標温度を設定すると、大サイズ記録材を定着処理する場合に、フィルム11の表面温度が定着可能温度を大きく上回る場合がある。この結果、ホットオフセットのような画像不良が発生する可能性がある。
そこで、本実施例では、大サイズ記録材の定着処理時のフィルム11の温度が定着可能温度になるように目標温度を設定する。そして、小サイズ記録材を定着処理する場合のサーミスタ14の目標温度を大サイズ記録材を定着処理する場合の目標温度よりも10deg高く設定する。図5(a)および図5(b)は、それぞれ本実施例におけるサーミスタ14の検知温度およびフィルム11の表面温度を大サイズ記録材の定着処理時と小サイズ記録材の定着処理時とで比較した図である。尚、定着処理の条件は比較例と同じである。サーミスタ14の検知温度は、図5(a)に示すように、大サイズ記録材の定着処理時に比べてと小サイズ記録材の定着処理時の方が高くなっている。これは、サーミスタ14の目標温度を、小サイズ紙を定着処理する場合の方が大サイズ記録材を定着処理する場合よりも10deg高く設定しているためである。一方、フィルム11の表面温度は、大サイズ記録材の定着処理時と小サイズ記録材の定着処理時とでほぼ同じ値を示している。これは、小サイズ記録材を定着処理する時のサーミスタ14の目標温度を比較例において小サイズ記録材を定着処理する時よりも高く設定することで、ヒータ12の裏面の発熱抵抗体305の発熱量が比較例よりも大きいためである。その結果、小サイズ記録材を定着処理する場合のフィルム11の表面温度は比較例よりも高く、大サイズ記録材を定着処理した場合のフィルム11の表面温度とほぼ等しくなった。
以上説明したことから、本実施例によると、両面に発熱セグメントが形成されたヒータを用いる定着装置で、ヒータのいずれの面に形成された発熱セグメントに電力を供給する場合であってもヒータが接触するフィルムの温度を定着可能な温度にすることができる。
尚、本実施例においては、ヒータ12の表面に大サイズ記録材に対応した発熱抵抗体が形成され、裏面に小サイズ記録材に対応した発熱抵抗体が形成されるものであった。しかしながら、この構成に限らず、ヒータ12の表面に小サイズ記録材に対応した発熱抵抗体が形成され、裏面に大サイズ記録材に対応した発熱抵抗体が形成されるものでも良い。
また、ヒータ12の表と裏とが記録材のサイズ対応に限らず、どのような目的で使い分けられていても良い。
本実施例では、ヒータの表面の発熱セグメントのみに電力を供給するヒータ制御とヒータの裏面のみに電力を供給するヒータ制御とについて示した。しかしながら、これに限定されない。例えば、ヒータの表面よりも裏面の発熱セグメントに供給する電力が大きくなるようにヒータ制御をする時の目標温度をヒータの表面よりも裏面の発熱セグメントに供給する電力が小さくなるようにヒータ制御をする時の目標温度よりも高く設定するものでも良い。
〔実施例2〕
本実施例の定着装置の構成は、ヒータの構成及び制御を除いて実施例1と同じである。したがって、実施例1と共通の構成を有する要素には同一符号を付して説明は省略する。
実施例1では、ヒータの表面に形成された発熱抵抗体への供給電力量(Df)と裏面に形成された発熱抵抗体への供給電力量(Db)の比が、Df:Db=1:0の場合と、Df:Db=0:1の場合の2段階を有する場合の目標温度を設定について説明した。
本実施例では、DfとDbの比が、Df:Db=1:0とDf:Db=0:1だけではなく、その間のDf:Db=0.5:1など多段階有する場合における目標温度について説明する。図6(a)は本実施例のヒータ15の裏面の平面模式図である。図6(b)はヒータ15の表面の平面模式図である。図6(c)はヒータ15の横断面の模式図である。図6(d)はヒータ15を図6(a)、(b)においてy−y´の線で切断した場合の断面模式図である。基板371の表面には、大サイズ記録材用の発熱抵抗体(第1の発熱セグメント)が基板371の長手方向に沿って225mmの長さで形成してある。この大サイズ記録材用の発熱抵抗体は、基板371の長手方向の中央部から端部にかけて基板371の短手方向の幅が異なる2本の発熱抵抗体331と、1本の発熱抵抗体332と、で構成されている。発熱抵抗体331は、基板371の短手方向の両端部に長手方向に沿って形成されている。発熱抵抗体331は、基板371の長手方向において中央部から端部に向かうにつれて発熱抵抗体の短手方向の幅が広くなる発熱抵抗体である。一方、発熱抵抗体332は、短手方向において2本の発熱抵抗体331の間に長手方向に沿って形成されている。発熱抵抗体332は、基板371の長手方向において中央部から端部に向かうにつれて発熱抵抗体の短手方向の幅が狭くなる発熱抵抗体である。発熱抵抗体331と発熱抵抗体332とは基板371の短手方向に並べて配置されている。発熱抵抗体331と、発熱抵抗体332と、は基板371の長手方向の中央に対して線対称となるように配設してある。
また、基板371の表面において、発熱抵抗体331の一方の端部は、導体パターン350を介して電気接点部340に接続され、他方の端部は、導電パターンは導電パターン351を介して電気接点部341に接続されている。発熱抵抗体332の一方の端部は、導電パターン350を介して発熱抵抗体331と共通の電気接点部340に接続される。発熱抵抗体332の他方の端部は、導電パターン352を介して電気接点部342に接続されている。電気接点部341と電気接点部342は、基板371の長手方向の一方の端部に設けられ、電気接点部340は基板371の他方の端部に設けられている。
基板371の裏面には、発熱抵抗体333(第2の発熱セグメント)が基板371の長手方向に沿って115mmの長さで形成してある。この発熱抵抗体333は、基板331の長手方向の中央に対して線対称となるように配設してある。そして、発熱抵抗体333は、基板371の長手方向の中央部から端部に向かうにつれて基板371の短手方向の幅が狭くなり、発熱量が増える。また、基板371の裏面には、発熱抵抗体333の電気接点部340及び343が基板371の長手方向の一端に形成されている。この基板371の裏面の電気接点部340は、基板371のスルーホールを介して基板371の表面の電気接点部340と電気的に繋がっている。
図7に、発熱抵抗体331、332と、333と、の長手方向における発熱量の分布を示す。発熱抵抗体331は長手方向の端部から中央部にかけて段階的に発熱量が大きくなり、発熱抵抗体332は端部から中央部にかけて段階的に発熱量が小さくなる。また、発熱抵抗体333は、長手方向の端部から中央部にかけて段階的に発熱量が大きく。
発熱抵抗体331、332、333は、それぞれトライアック61、62、63と繋がっている。そのため、CPU54は、発熱抵抗体331、332、333に供給する電力D1、D2、D3を各々トライアック61、62、63によって制御する。
本実施例では、大サイズ記録材を定着処理する場合は、表面の発熱抵抗体331及び332に供給する電力(D1+D2)と、裏面の発熱抵抗体333に供給する電力(D3)と、の比を、1:0となるように設定する。つまり、ヒータ15の表面の発熱抵抗体331及び332のみに電力を供給する。尚、制御部は、D1とD2の比率も変更することができる。したがって、ヒータ15の表面においては、長手方向の発熱分布に任意の勾配を持たせることが可能となる。記録材の搬送方向に直交する方向において、記録材の幅がヒータ15の発熱抵抗体333の長さよりも広く、装置で搬送可能な最大幅以下の記録材(本実施例では115mmより大きく216mm以下)である記録材の非通紙部昇温を抑制できる。
一方、小サイズ記録材(115mm以下の幅を有する記録材)を定着処理する場合は、表面の発熱抵抗体331及び332へ供給する電力(D1+D2)と、裏面の発熱抵抗体33へ供給する電力(D3)と、の比を、γ:1となるように設定する(0≦γ≦1)。小サイズ記録材の幅の領域内において長手方向で任意の発熱分布を形成しつつ小サイズ記録材の幅よりも外側の領域におけるヒータ15の発熱量を抑えることできる。尚、本実施例では、小サイズ記録材を定着処理する場合は長手方向の中央部から端部にかけて段階的に発熱量が大きくなる発熱抵抗体331は発熱させないので、D1=0とする。これにより、記録材の幅が発熱抵抗体333の幅以下(115mm以下)である記録材の非通紙部昇温を抑制することが可能となる。
ところで、本発明者の実験でサーミスタ14の目標温度を一定にしたまま、電力(D1+D2):D3を変更して定着処理を行うと、フィルム11の表面温度が変わることがわかった。図8に本実施例の比較例に係るサーミスタの検知温度及びフィルム11の温度について示して説明する。
図8(a)は、大サイズ記録材としてレターサイズ記録材(幅216mm)、小サイズ記録材としてA6サイズ記録材(幅105mm)及びIndexカード(幅76.2mm)を定着処理した時のサーミスタ14の検知温度を示す。図8(b)は、この時のフィルム11の表面温度を示す図である。ここで使用するレターサイズ記録材、A6記録材、IndeXカードの坪量および表面性は、ほぼ同じである。また、各発熱抵抗体に供給する電力の比率は、レターサイズ紙に対しては(D1+D2):D3=1:0、A6サイズ紙に対しては(D1+D2):D3=1:1、Indexカードに対しては(D1+D2):D3=0.5:1に設定した。
サーミスタ14の検知温度に関しては、目標温度が同じなので、電力の比率に依らず同じ値を示している。一方、フィルム11の表面温度は電力の比率によって異なる。小サイズ記録材の定着処理時に関しては、前述したγの値が小さくなるほど、フィルム11の表面温度は高くなる傾向がある。
このようになる理由を以下に説明する。図6(d)に示すように、ヒータ15の裏面の発熱抵抗体333からサーミスタ14までの熱伝導経路には、熱伝導率1.4x10−3W/mm・Kの保護層362が存在し、その間の距離は本実施例では約1.4mmである。これより、発熱抵抗体332とサーミスタ14との間の熱抵抗Tr1は990mm・K/Wと計算できる。一方、ヒータ15の表面の発熱抵抗体332からサーミスタ14までの熱伝導経路には、熱伝導率2.6x10−2W/mm・Kの基板371と、熱伝導率1.4x10−3W/mm・Kの保護層362が存在する。そして、発熱抵抗体332から発生した熱は、基板371を1mm、保護層362を0.065mmの距離を伝わる。これより、発熱抵抗体332とサーミスタ14との間の熱抵抗tr2は、85mm・K/Wと計算できる。つまり、発熱抵抗体333とサーミスタ14との間の熱抵抗tr2は、発熱抵抗体332とサーミスタ14との間の熱抵抗tr1の10倍以上である。つまり、発熱抵抗体333よりもサーミスタ14まで熱が伝わり易い発熱抵抗体332に供給する電力の比率(γ)が大きいほど、サーミスタ14の検知温度は目標温度に達しやすい。その結果、ヒータ15に供給される電力が絞られてフィルム11の表面温度は低くなる。これと逆に、発熱抵抗体333に対する発熱抵抗体332への供給電力の比率(γ)が小さいほど、サーミスタ14の検知温度は目標温度に達しにくい。よってヒータ15に供給される電力が大きくなりフィルム11の表面温度が高くなる。
このように、同じ紙種で記録材のサイズが異なる場合などに記録材のサイズに応じて電力比率に変えた結果、フィルム11の表面温度が変わると、ホットオフセットやコールオフセットが生じる場合があるという課題がある。
そこで、本実施例は、γ=1.0の時のフィルム11の温度が定着可能温度になるように目標温度を第1の目標温度に設定する。そして、γ=0.5の時はフィルム11の温度が定着可能温度よりも過度に高くならないように目標温度を第1の目標温度よりも低い第2の目標温度に設定する。つまり、本実施例は、ヒータの表と裏の発熱抵抗体のうちサーミスタまでの熱伝導経路の熱抵抗の小さい方の発熱抵抗体に供給する電力が熱抵抗の大きい方の発熱抵抗体に供給する電力に対して小さくなるほど、目標温度を低くするものである。
本実施例によると、ヒータの両面に発熱セグメントが形成されたヒータを備える定着装置において次の作用効果を奏する。ヒータの一方の面の発熱セグメントに供給される電力と、他方の面の発熱セグメントに供給される電力と、の比率によらず、ヒータが接触するフィルムの温度を定着可能な温度にすることができる。
〔実施例3〕
本実施例の定着装置の構成は、ヒータの構成及び制御を除いて実施例1と同じである。したがって、実施例1と共通の構成を有する要素には同一符号を付して説明は省略する。
本実施例の特徴は、定着装置の蓄熱量に応じて、サーミスタ14の目標温度を補正する場合において、同じ蓄熱量でも表面の発熱抵抗体に供給する電力量(Df)と裏面の発熱抵抗体に供給する電力量(Db)の比によって補正量を変えることである。
近年、消費電力を極力低く抑えるために、待機時に定着装置に電力を供給しない場合が増えている。そのため、定着装置が比較的冷えている状態で定着処理が開始されることが多くなっている。本実施例の定着装置の場合、トナーの記録材への定着性は、加圧ローラの温度に敏感である。1枚目では加圧ローラ温度が低いため、加圧ローラから記録材への熱供給が少なく、定着不良を起こしやすい。そのため、サーミスタ14の目標温度を高くして定着性を向上させることが望ましい。一方、連続的に複数の記録材の定着処理を行うと、加圧ローラ温度は上昇していくので、加圧ローラから記録材への熱供給が多くなる。これにより、フィルムの表面の温度も上昇し、ホットオフセットが発生しやすくなる。そのため、連続的に定着処理する時には記録材の連続処理枚数に応じてサーミスタ14の目標温度を下げることで、フィルム表面の温度上昇を抑え、ホットオフセットの発生を抑制することが望ましい。また、間欠的に定着処理が行われた場合においても、加圧ローラの温度に応じてサーミスタ14の目標温度を設定することが望ましい。そのために、本実施例では、定着処理枚数や待機時間などを加味して算出される暖気カウント値αを導入し、加圧ローラの温度を予測する。そして、暖気カウント値αに応じてサーミスタの目標温度を決定している。
以下に、暖気カウント値αの管理方法について説明する。暖気カウント値αは、記録材を1枚定着処理するごとに+1加算され、定着処理枚数が多いほどカウント値αは大きくなる。一方、定着処理の終了後の待機状態の際には、加圧ローラが自然と冷えていくのに対応して、暖気カウント値αも時間経過と共にカウントダウンする。具体的には、事前に加圧ローラの冷却特性を調べておき、経過時間を関数とした演算式を用いて暖気カウントを減算する。このように暖気カウント値αを管理することにより、加圧ローラの温度を予測することができる。
ところで、実施例1の定着装置を用いた実験で次のような事が判明した。大サイズ記録材の連続的に定着処理する(発熱抵抗体309のみに電力を供給する)場合と、小サイズ紙を連続的に定着処理する(発熱抵抗体305のみに電力を供給する)場合とで、フィルム11表面の温度上昇の推移が異なる。図9は、同じ種類の記録材である大サイズ記録材と、小サイズ記録材と、を複数枚、連続的に定着処理した時のフィルム11の表面温度の推移を示した図である(本実施例の比較例)。この際、定着装置の温度が常温に馴染んだ状態でプリントを開始し、サーミスタ14の目標温度は、大サイズ記録材と小サイズ記録材とで同じ値に設定している。1枚目に対する40枚目のフィルム11の表面温度の上昇分を比較すると、大サイズ記録材の定着処理時の上昇が3degに対して、小サイズ記録材の定着処理時の上昇は4.3degであった。つまり、小サイズ記録材の方が大サイズ記録材よりもフィルムの表面温度の上昇度合が大きい。また、1枚目においては、フィルム11の表面温が小サイズ記録材の定着処理時は、大サイズ記録材の定着処理時よりも11deg低い。これは、実施例1と同様に、小サイズ記録材の定着処理時の目標温度を高くする必要がことを示している。
したがって、本実施例では、1枚目におけるフィルム11の表面温度が小サイズ記録材と大サイズ記録材とで同じになるように、実施例1に示した通りサーミスタ14の目標温度を設定する。更に、本実施例においては、暖気カウント値αに応じたサーミスタ14の目標温度の補正量を大サイズ記録材の定着処理時と小サイズ記録材の定着処理時とで変更する。具体的な補正量は表1に示すように設定した。
Figure 2016151617
次に、本実施例の効果について説明する。図10は本実施例を用いて、同じ種類の記録材を用いて、大サイズ記録材を定着処理した時と、小サイズ記録材を定着処理した時と、のフィルム11の表面温度の推移を示した図である。定着装置の温度が常温に馴染んだ状態で定着処理を開始している。フィルム11の表面温度は、大サイズ記録材の定着処理時と、小サイズ記録材の定着処理時と、でほぼ同じ値を示している。つまり、暖気カウント値αに応じた目標温度の補正を大サイズ記録材の定着処理時と、小サイズ記録材の定着処理時と、にそれぞれ適用することで、両者のフィルム11の表面温度を連続的な定着処理中を通して同じにすることができる。
以上述べたことから、本実施例によると、ヒータの両面のうちいずれの面に形成された発熱セグメントに電力を供給する場合であってもヒータが接触するフィルムの温度を、装置の温まり具合によらず定着可能な温度にすることができる。
尚、本実施例では、装置の蓄熱量を表すパラメータとして暖気カウント値αを用いたが、これに限定されない。例えば、プリント枚数、プリント時間、装置の停止時間、発熱抵抗体への電力供給時間または電力非供給時間のうち少なくとも1つを用いても良い。他にも、加圧ローラなどの定着装置を構成する部材の温度を直接検知して用いても良い。
11 フィルム
12 ヒータ
14 サーミスタ
15 ヒータ
20 加圧ローラ
52 CPU
301 基板
302 裏面の発熱抵抗体
309 表面の発熱抵抗体
331 表面の発熱抵抗体
332 表面の発熱抵抗体
333 裏面の発熱抵抗体
371 基板

Claims (5)

  1. 筒状のフィルムと、
    基板と、前記基板の一方の面に形成された第1の発熱セグメントと、前記基板の他方の面に形成された第2の発熱セグメントと、を有するヒータと、
    前記フィルムと共にニップ部を形成するローラと、
    前記ヒータの前記第2の発熱セグメントが形成された面の温度を検知する温度検知部と、
    前記温度検知部の検知温度が目標温度になるように前記ヒータに供給する電力を制御する制御部と、
    を備え、前記ヒータは、前記ヒータの前記第1の発熱セグメントが形成された面が前記フィルムの内面と接触するように設けられ、
    前記制御部は、前記第1の発熱セグメントのみに電力を供給するように前記ヒータの制御を行う第1のヒータ制御と、前記第2の発熱セグメントのみに電力を供給するように前記ヒータの制御を行う第2のヒータ制御と、を実行可能であり、前記ニップ部でトナー像が形成された記録材を搬送しながら加熱して前記トナー像を記録材に定着する定着装置において、
    前記第2のヒータ制御を行う時の前記目標温度は、前記第1のヒータ制御を行う時の前記目標温度よりも高いことを特徴とする定着装置。
  2. 前記第2の発熱セグメントの発熱領域の記録材の搬送方向に直交する方向の幅は、前記第1の発熱セグメントの発熱領域の幅よりも狭いことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 第1の記録材を定着処理する場合に前記第1のヒータ制御を実行し、前記第1の記録材と種類が同じであって前記第1の記録材よりも幅が狭い第2の記録材を定着処理する場合に前記第2のヒータ制御を実行することを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 前記第1の発熱セグメントは、記録材の搬送方向に直交する方向において、中央部の発熱量が端部よりも大きい第1の発熱抵抗体と、中央部の発熱量が端部よりも小さく前記第1の発熱抵抗体と記録材の搬送方向に並んで形成された第2の発熱抵抗体と、を有し、
    前記第2の発熱セグメントは、記録材の搬送方向に直交する方向において、中央部の発熱量が端部よりも大きい第3の発熱抵抗体を有し、
    前記第1の発熱抵抗体と、前記第2の発熱抵抗体と、に独立して電力を供給することが可能であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の定着装置。
  5. 前記ヒータは、前記フィルムを介して前記ローラと共に前記ニップ部を形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の定着装置。
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