JP2016024321A - 定着装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 筒状のフィルムと、フィルムの内面に接触し、基板の両面に独立して電力供給可能な発熱抵抗体を有するヒータと、を備える定着装置において、ヒータの裏面に形成された発熱抵抗体を発熱させて定着装置のウォームアップを行うと、ウォームアップ時間が長くなる。【解決手段】 ヒータへの電力供給を開始してから所定のタイミングまでの期間において、ヒータの表面に形成された第1の発熱抵抗体に供給する電力は、ヒータの裏面に形成された第2の発熱抵抗体に供給する電力よりも大きい、もしくは、第1の発熱抵抗体のみに電力を供給する。【選択図】 図5
Description
本発明は、電子写真複写機や電子写真プリンタ等の画像形成装置に搭載する定着装置に関する。
複写機、レーザービームプリンタ等の画像形成装置に搭載される定着装置として、オンデマンド性に優れた筒状のフィルムを用いた定着装置が広く用いられている。
この定着装置は、筒状のフィルムと、フィルムの内面に接触する板状のヒータと、ヒータと共にフィルムを介してニップ部を形成するためのバックアップ部材と、を有するものが一般的である。ニップ部でトナー像が形成された記録材を搬送しながら加熱しトナー像を記録材に定着する。
この定着装置に用いられるヒータは、酸化アルミニウムや窒化アルミニウム等のセラミックス材料で形成された基板と、基板に形成される発熱抵抗体と、発熱抵抗体を覆うガラス等で形成された絶縁層と、を有する。
このようなヒータの中には、基板の両面にそれぞれ独立に電力を供給可能な発熱抵抗体が形成され、それらの発熱抵抗体を記録材のサイズ等に応じて選択的に使用するものが知られている(特許文献1)。
基板の両面に発熱抵抗体が形成されたヒータは以下のような課題がある。基板のフィルムの内面に接触する側の面(以下、表面と記す)の発熱抵抗体を発熱させる場合は、ヒータと記録材との間にフィルムを介しているだけなのでヒータの熱が記録材に伝わるのが速い。しかしながら、基板の表面と反対側の面(以下、裏面と記す)の発熱抵抗体を発熱させる場合は、ヒータと記録材との間にフィルムだけでなく基板も介しているので、基板の表面の発熱抵抗体を発熱させる場合よりもヒータの熱が記録材に伝わるのが遅くなる。
ここで、基板の材料として用いられる窒化アルミニウムと酸化アルミニウムの伝熱時間を表1に記す。この伝熱時間は、熱物性から1mmの距離を熱が伝わる時間として算出している。基板の裏面の発熱抵抗体を発熱させる場合は、表面の発熱抵抗体を発熱させるよりもヒータの熱が記録材に伝わるのが表1に示した時間遅くなる。
この伝熱時間は、特に定着装置のウォームアップ時間に影響する。基板の裏面の発熱抵抗体に電力を供給してウォームアップを開始した場合は、基板の表面の発熱抵抗体に電力を供給してウォームアップを開始した場合よりもウォームアップ時間が長くなる。従って、特許文献1のように記録材のサイズに応じて基板の表面と裏面の発熱抵抗体を選択的に使用する場合は、記録材のサイズによってウォームアップ時間が異なるという課題がある。
上記課題を解決するための本発明に係る好適な実施形態は、筒状のフィルムと、基板と、前記基板の第1の面に形成された第1の発熱抵抗体と、前記基板の前記第1の面と反対側の面である第2の面に形成された第2の発熱抵抗体と、を有し、前記第1の面が前記フィルムの内面に接触するヒータと、前記フィルムと接触して圧接部を形成するバックアップ部材と、前記第1の発熱抵抗体と、前記第2の発熱抵抗体と、に供給する電力を独立に制御することが可能な制御部と、を備え、前記フィルムの熱によりトナー像が形成された記録材を加熱して前記トナー像を記録材に定着する定着装置において、前記ヒータへの電力供給を開始してから所定のタイミングまでの期間において、前記第1の発熱抵抗体に供給する電力は前記第2の発熱抵抗体に供給する電力よりも大きい、もしくは、前記第1の発熱抵抗体のみに電力を供給することを特徴とするものである。
上記課題を解決するための本発明に係るその他の好適な実施形態は、筒状のフィルムと、基板と、前記基板の第1の面に形成された第1の発熱抵抗体及び第2の発熱抵抗体と、前記基板の前記第1の面と反対側の面である第2の面に形成された第3の発熱抵抗体と、を有し、前記第1の面が前記フィルムの内面に接触するヒータと、前記フィルムと接触して圧接部を形成するバックアップ部材と、前記第1の発熱抵抗体と、前記第2の発熱抵抗体と、前記第3の発熱抵抗体と、に供給する電力を独立に制御することが可能な制御部と、を備え、前記フィルムの熱によりトナー像が形成された記録材を加熱して前記トナー像を記録材に定着する定着装置において、前記ヒータへの電力供給を開始してから所定のタイミングまでの期間において、前記第1の発熱抵抗体及び前記第2の発熱抵抗体に供給する総電力は前記第3の発熱抵抗体に供給する電力よりも大きい、もしくは、前記第1の発熱抵抗体と前記第2の発熱抵抗体の少なくとも一方のみに電力を供給することを特徴とするものである。
本発明によれば、基板の両面に独立して電力供給を行うことが可能な発熱抵抗体を有するヒータを備える定着装置において、ヒータの裏面の発熱抵抗体を発熱させる場合であっても定着装置のウォームアップ時間を短くすることができる。
(実施例1)
以下に図面を用いて、本発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。図1は本実施例における画像形成装置の一例であるレーザービームプリンタの概略構成図である。1は感光ドラムである。感光ドラム1は矢印の方向に回転駆動され、まず、その表面は帯電装置としての帯電ローラ2によって一様帯電される。次に、レーザースキャナ3によって画像情報に応じてON/OFF制御されたレーザービームLによる走査露光が施され、静電潜像が形成される。そして、現像装置4は、この静電潜像にトナーを付着させてトナー像を感光ドラム1上に現像する。その後、感光ドラム1上に形成されたトナー像は、転写ローラ5と感光ドラム1とで形成される転写ニップ部において、給紙カセット6から所定のタイミングで搬送された記録材である記録材Pに転写される。このとき、感光ドラム1上のトナー像の画像形成位置と記録材の先端の書き出し位置が合致するように、搬送ローラ9によって搬送される記録材の先端をトップセンサ8によって検知し、タイミングを合わせている。転写ニップ部に所定のタイミングで搬送された記録材Pは転写ニップ部で挟持搬送される。トナー像が転写された記録材Pは定着装置7へと搬送され、定着装置7においてトナー像は記録材に加熱定着される。その後、記録材Pは排紙トレイ上に排紙される。
以下に図面を用いて、本発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。図1は本実施例における画像形成装置の一例であるレーザービームプリンタの概略構成図である。1は感光ドラムである。感光ドラム1は矢印の方向に回転駆動され、まず、その表面は帯電装置としての帯電ローラ2によって一様帯電される。次に、レーザースキャナ3によって画像情報に応じてON/OFF制御されたレーザービームLによる走査露光が施され、静電潜像が形成される。そして、現像装置4は、この静電潜像にトナーを付着させてトナー像を感光ドラム1上に現像する。その後、感光ドラム1上に形成されたトナー像は、転写ローラ5と感光ドラム1とで形成される転写ニップ部において、給紙カセット6から所定のタイミングで搬送された記録材である記録材Pに転写される。このとき、感光ドラム1上のトナー像の画像形成位置と記録材の先端の書き出し位置が合致するように、搬送ローラ9によって搬送される記録材の先端をトップセンサ8によって検知し、タイミングを合わせている。転写ニップ部に所定のタイミングで搬送された記録材Pは転写ニップ部で挟持搬送される。トナー像が転写された記録材Pは定着装置7へと搬送され、定着装置7においてトナー像は記録材に加熱定着される。その後、記録材Pは排紙トレイ上に排紙される。
次に、本実施例における定着装置7について説明する。図2は定着装置7の断面図である。定着装置は、筒状のフィルム11と、フィルム11の内面に接触するヒータ12と、フィルム12に接触して圧接部を形成するバックアップ部材としての加圧ローラ20と、を有する。圧接部は、ヒータ12がフィルム11を介して加圧ローラ20と共に形成する記録材を搬送するためのニップ部Nである。ニップ部Nでトナー像が形成された記録材Pを搬送しながら加熱しトナー像を記録材に定着する。
フィルム11は、クイックスタートを可能にするために総厚80μmとする。フィルムは、基層と、基層の外側に離型層と、を有する。基層の材料としては、ポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK等の耐熱性樹脂を使用することができ、本実施例では厚さ65μmのポリイミドを使用している。また、離型層の材料としては、PTFE、PFA、FEP等のフッ素樹脂やシリコーン樹脂等の離型性の良好な耐熱樹脂を混合あるいは単独で被覆することができ、本実施例では厚さ15μmのフッ素樹脂のPFAを被覆している。
本実施例のフィルム11のフィルム11の母線方向の長さはレターサイズ(幅216mm)に対応するため240mmとしており、外径は24mmである。
フィルムガイド13はフィルム11の内面に接触しフィルム11の回転をガイドする部材である。フィルム11は、フィルムガイド13に対してルーズに外嵌され、矢印の方向に回転自在である。また、フィルムガイド13は、ヒータ12のフィルム11と接触する面と反対側の面を支持する機能も有し、液晶ポリマー、フェノール樹脂、PPS、PEEK等の材料で形成されている。フィルム11、ヒータ12、フィルムガイド13と、はアセンブリ化され、フィルムユニット10を構成している。
加圧ローラ20は、芯金21と、芯金の外側に形成されたゴム層22と、を有する。芯金21は、SUS、SUM、Al等の金属で形成される。ゴム層22は、シリコーンゴムやフッ素ゴム等の耐熱ゴムあるいはシリコーンゴムを発泡させたゴムで形成される。また、ゴム層22の外側にPFA、PTFE、FEP等の離型性層を形成しても良い。本実施例の加圧ローラ20の外径は25mmであり、ゴム層として厚さ3.5mmのシリコーンゴムを用いている。また、ゴム層の長手方向の長さは230mmである。
フィルムユニット10は、ヒータ12が加圧ローラ20に対向する向きで、加圧ローラ20に対して押圧され、ニップ部Nが形成される。また、不図示の駆動源から加圧ローラ20の芯金21の長手方向の端部に設けられた不図示の駆動部材へ駆動が伝達されて、加圧ローラ20は回転する。フィルム11は、ニップ部Nにおいて回転する加圧ローラ20から摩擦力を受けて加圧ローラ20の回転に従動して回転する。
図3に示すように、ヒータ12は、細長い基板301と、基板301の両側の面に形成された発熱抵抗体(305、309)と、発熱抵抗体(305、309)と、を被覆する保護層(302、308)と、を有する。発熱抵抗体309は基板301のフィルム11の内面と接触する面である第1の面に形成され、発熱抵抗体305は基板301の第1の面と反対側の面である第2の面に形成される。図3(b)は、本実施例のヒータ12の第1の面の模式図である。図3(a)はヒータ12の第2の面の模式図である。図3(d)はヒータ12の図3(a)、(b)におけるx−x’断面の模式図である。
ここで、図3(b)を用いて、ヒータ12の第1の面の構成について説明する。基板301は、Al2O3(酸化アルミニウム)、AlN(窒化アルミニウム)等のセラミック材料で形成される。本実施例の基板301は、幅10mm、長手方向の長さ270mm、厚さ1mmのサイズのAl2O3で形成されたものを使用している。基板301の第1の面には、第1の発熱抵抗体としての発熱抵抗体309が形成されている。発熱抵抗体309は、Ag/Pd(銀パラジウム)等の材料を基板301の第1の面に厚み10μm程度でスクリーン印刷したものである。発熱抵抗体309は、長さ225mm、幅1.5mmの発熱抵抗体を基板301の短手方向において3.0mmの間隔を設けて2本並べて形成されている。発熱抵抗体309は、この2本の発熱抵抗体の一方の端部同士を、導体307により電気的に接続し、2本の発熱抵抗体を直列に接続したものである。本実施例では、発熱抵抗体309の抵抗値を12Ωとした。尚、発熱抵抗体309の基板301の長手方向の長さを225mmとしているのは、本実施例の装置で搬送可能な最大幅の記録材であるレターサイズ(216mm幅)やA4サイズ(210mm幅)の記録材に形成されたトナー像に対応させるためである。つまり、発熱抵抗体309は、大サイズ記録材に対応した発熱抵抗体である。また、310は発熱抵抗体309に電力を供給する導体であり、320は電流を供給するコネクタ接点となる給電接点部である。導体307、導体310、および給電接点部320は、発熱抵抗体309よりも抵抗値の低い材料で形成されている。本実施例では、導体307、導体310、および、給電接点部320は、Ag(銀)、Pt(白金)の混合粉末を含むペーストをスクリーン印刷することで形成されている。発熱抵抗体309は保護層308により被覆されている。保護層308は、絶縁性とフィルムとの耐久摩耗性とを確保するために、厚さ65μmのガラスコーティング層からなる。
次に、図3(a)を用いて、ヒータ12の第2の面の構成について説明する。基板301の第2の面には第2の発熱抵抗体としての発熱抵抗体305が形成されている。発熱抵抗体305は、発熱抵抗体309と同様に基板301の第2の面にスクリーン印刷することによって形成されている。発熱抵抗体パターン305は、長さ115mm、幅1.5mmの発熱抵抗体2本を、基板301の短手方向で3.0mmの間隔を空けて並べて形成されている。発熱抵抗体305は、この2本の発熱抵抗体の一方の端部同士を、導体304で電気的に接続し、2本の発熱抵抗体を直接に接続して形成されている。本実施例では、発熱抵抗体305の抵抗値を25Ωとした。尚、発熱抵抗体305の基板301の長手方向の長さを115mmとした理由は、官製はがき(100mm幅)やA6サイズ紙(105mm幅)等の小サイズ記録材に形成されたトナー像に対応させるためである。つまり、発熱抵抗体305は、小サイズ記録材に対応した発熱抵抗体である。
306は、発熱抵抗体305に電力を供給する導体であり、321は電力を供給するためのコネクタの接点部を接触させる給電接点部である。本実施例では、導体304、導体306、および給電接点部321は、Ag(銀)、Pt(白金)の混合粉末を含むペーストをスクリーン印刷することで形成されている。保護層302は、保護層308と同様に厚さ65μmのガラスコーティング層からなる保護層である。
図3(c)に、ヒータ12の第1の面の発熱抵抗体309と、及び第2の面の発熱抵抗体305と、の長手方向の発熱分布を示す。発熱抵抗体309の発熱分布701、及び発熱抵抗体305の発熱分布700は、長手方向において発熱領域の長さは異なるものの発熱分布は均一である。
次に、ニップ部において記録材を搬送しながら加熱しトナー画像を記録材に定着させる定着処理の工程について説明する。加圧ローラ20を回転駆動され且つヒータ12の発熱抵抗体に電力が供給されヒータ12が所定の温度に達した状態において、未定着トナー画像を担持した記録材Pがトナー画像を担持する面がフィルム11に対向する向きでニップ部Nに導入される。この記録材Pはニップ部Nにおいてフィルム11表面と加圧ローラ20表面とで挟持搬送される。このニップ部Nでの搬送過程において、記録材Pのトナー画像はフィルム11を介してヒータ12の発熱抵抗体が発する熱によって加熱されて溶融するとともにニップ部Nの圧力で記録材P上に定着される。そしてトナー画像が加熱定着された記録材Pはニップ部Nから排出される。
次に、ヒータ12の電力制御について説明する。ヒータ12の制御はヒータ12の長手方向の中央部に設けられた温度検知部材としてのメインサーミスタ14aの検知温度が目標温度になるようにヒータ12への供給電力を制御することによって行われる。メインサーミスタ14aの出力信号はCPUとROMやRAMなどのメモリから構成される制御部としてのCPU52に入力される。CPU52はこの入力信号に基づいてヒータ12の検知温度が目標温度に維持されるようにトライアック50及び51を介してヒータ12の発熱抵抗体305及び309への供給電力を制御する。発熱抵抗体305及び309への供給電力の制御はAC電圧をトライアックによりON/OFFすることで行われる。ヒータ12の第2の面に設けられたサブサーミスタ14bは、ヒータ12のA4サイズ記録材の非通紙部に設けられている。このサブサーミスタ14bは、ヒータ12の端部の温度を検知し、フィルム11の温度がフィルム11の上限温度より高くならないように監視する安全装置としての役割を有する。
次に本実施例の特徴である、ヒータ12の発熱抵抗体(305、309)へ供給する電力制御について説明する。まず、幅が110mm以下の小サイズ記録材を定着処理する場合の電力制御について説明する。表1にヒータ12に電力供給を開始してから所定のタイミング(D)までの期間である第1の期間と、第1の期間の後に開始される第2の期間と、における発熱抵抗体305及び309に供給可能な最大電力について示した。更に、第1の期間から第2の期間にかけて、発熱抵抗体305及び309に供給する最大電力をどのように推移させるかについて図5(a)に示した。尚、一般的に、画像形成装置が消費する電力を使用電源の定格値以下にする必要があるため、本実施例の画像形成装置においては、ヒータ12に供給可能な最大電力を電圧100Vで850Wと定めている。従って、発熱抵抗体305(100V時において最大400W相当)と309(100V時において最大833W相当)の双方に対し同時に最大電力を供給すると定格電力をオーバーする。従って、本実施例では、第1の期間において、幅が110mm以下の小サイズ記録材を定着処理する場合であっても、フィルム11の内面に近い第1の面に形成された発熱抵抗体309のみに電力を供給する制御である第1の電力制御を行う。これは、フィルム11等の定着装置の部材が温まっていない状況が想定される第1の期間において、フィルム11の内面に接触している発熱抵抗体309のみに集中して電力を供給する第1の電力制御を行うことで、フィルム11を速く温めるためである。この第1の期間における第1の電力制御によって、定着装置のウォームアップ時間を短縮するという効果が得られる。そして、第1の期間の後に開始される第2の期間においては、ヒータ12の第2の面に形成された発熱抵抗体305のみに電力を供給する制御である第2の電力制御を行う。これは、第1の期間でフィルム11が温まった後は、小サイズ記録材のサイズに対応した発熱抵抗体305のみを発熱させてフィルム11を加熱することで非通紙部昇温を抑制するためである。よって、図5(a)に示すように、幅が110mm以下の記録材を定着処理する場合は、第1の期間において発熱抵抗体305に供給可能な最大電力(WB1)はゼロであり、第2の期間において発熱抵抗体309に供給可能な最大電力(WS2)はゼロである。
一方、幅が110mmを超える記録材の定着処理する場合は、ヒータ12に電力供給を開始してから定着処理が終了するまで第1の電力制御を行う。
次に、本実施例の電力制御のフローチャートを図4(a)に示す。まず、プリントJOBを開始(S1)し、記録材の記録材の搬送方向に直交する方向の幅が110mm以下の小サイズ記録材であるかどうかを判断(S2)する。S2において、記録材の幅が110mm以下であると判断された場合は、第1の期間で第1の電力制御を実行(S3)し、所定のタイミングDに到達した(S5)後、第2の期間で第2の電力制御を実行(S6)した後に、プリントJOBを終了する(S7)。一方、S2で記録材の幅が110mmを超えると判断された場合は、第1の電力制御を実行(S4)した後、プリントJOBを終了する(S7)。また、本実施例において、所定のタイミングDはサブサーミスタ14bが所定温度に達した時点としている。すなわち、記録材Pの連続プリントによって、非通紙部の温度が徐々に上昇し始め、ヒータ12及び定着装置7が全体的に暖まってきた段階で第2の期間に移行する。
次に、本実施例の作用効果を本実施例と比較例とを比較して確認した結果を示す。比較例の定着装置の構成は、本実施例と同じであり、ヒータ12の電力制御のみが異なる。図4(b)に比較例の電力制御のフローチャートを示す。プリントJOBを開始(S100)し、記録材の記録材の搬送方向に直交する方向の幅が110mm以下であるかどうかを判断(S101)する。S101で記録材の幅が110mm以下であると判断された場合は発熱抵抗体305のみに電力供給を行う第2の電力制御を実行(S102)し、プリントJOBを終了(S104)する。一方、S101で記録材の幅が110mmを超えると判断された場合は、発熱抵抗体309のみに電力供給を行う第1の電力制御を実行(S103)し、プリントJOBを終了(S104)する。また、図5(b)に比較例において、発熱抵抗体309及び305それぞれに供給可能な最大電力の推移を示す。図5(b)に示すように、比較例において定着処理する記録材の幅が110mm以下である場合は、ヒータ12に電力供給を開始してから定着処理を終えるまでの期間における発熱抵抗体305および309に供給可能な最大電力は次のようになる。発熱抵抗体305に供給可能な最大電力はゼロでないWBであるものの、発熱抵抗体309に供給可能な最大電力であるWSはゼロである。
図6に、本実施例の画像形成装置で小サイズ記録材(A6サイズ:幅105mm)をプリントした場合の次のものを示す。図6(a)は、定着装置のウォームアップ期間におけるフィルムの表面のうち通紙部の温度の時間推移であり、図6(b)は、連続して定着処理を実行している時のフィルム表面のうち非通紙部の温度の時間推移である。また、図6(c)は、小サイズ記録材(A6サイズ)をプリントした場合のフィルムの表面の長手方向の温度分布である。図6(a)と、図6(b)と、におけるフィルムの表面の温度の測定ポイントは、それぞれ、図6(c)における位置X1、X2である。X1は通紙部の中央位置、X2はフィルム表面の温度がピークになる位置である。図6(a)(b)において実線は図4(a)及び図5(a)で説明した本実施例の電力制御を行った場合、破線は図4(b)及び図5(b)で説明した比較例の電力制御を実施した場合を示す。図6(a)に示すように、本実施例は、比較例よりもフィルム11の通紙部の温度を定着可能な目標温度T1まで到達させる時間(ウォームアップ時間)が短い。これは、比較例のようにヒータ12への電力供給を開始してからヒータ12の第2の面に形成された発熱抵抗体305のみに電力供給すると、ヒータ12の熱がフィルム11の表面まで伝わるのに時間を要することを示す。一方、本実施例では、ヒータ12への電力供給を開始してから所定のタイミングまでの間、第1の面に形成された発熱抵抗体309のみに電力を供給しているため、フィルム11の通紙部の温度が比較例よりも速く上昇している。一方、図6(b)に示すように連続プリント時の非通紙部の温度は、比較例と本実施例とで殆ど変わらない。これは本実施例で非通紙部の温度に応じて第1の電力制御から第2の電力制御に切り替えているからである。
表3に、本実施例と比較例とで、A6サイズ記録材を連続してプリントした時のFPOTとフィルム11の非通紙部の最高温度について示す。尚、FPOT(First Print Out Time)は、プリントJOBを入力してから1枚目の記録材のプリントを完了するまでの時間であり、定着装置のウォームアップ時間はFPOTに影響しやすい。表3から、本実施例の電力制御によって、非通紙部昇温を悪化させることなくFPOTを短縮できていることがわかる。
以上述べたことから、本実施例によると、基板の両面に独立して電力供給が可能な発熱抵抗体を有するヒータを備える定着装置において、ヒータの裏面の発熱抵抗体を発熱させる場合であっても定着装置のウォームアップ時間を短くすることができる。
本実施例では第1の電力制御を行う第1の期間の終了タイミングである所定のタイミングDを、サブサーミスタ14bの検知温度に応じて決めるものとしたが、これに限定されない。所定のタイミングDは、ヒータ12が十分に暖まっている状態であれば良いので、ヒータ12へ電力供給を開始してから所定時間経過後のタイミングであっても良い。
また、本実施例においては、幅が110mm以下の記録材を定着処理する場合、第1の期間で発熱抵抗体309のみに電力を供給する制御であったものの、これに限定されない。そこで、本実施例の変形例1は、幅が110mm以下の記録材を定着処理する場合に、第1の期間に発熱抵抗体309及び305の双方に電力を供給し、第2の期間に発熱抵抗体305にのみ電力を供給する。ただし、第1の期間においては、発熱抵抗体305に供給する電力は、発熱抵抗体309に供給する電力よりも小さい電力になるように設定する。
第1の期間における発熱抵抗体305と309とに供給する電力の比率によって、発熱抵抗体305と309とに供給可能な最大電力であるWS1とWB1との比率が決定される。また、図7(a)のように、第1の期間において発熱抵抗体305に供給可能な最大電力(WB1)は、第2の期間においては発熱抵抗体305に供給可能な最大電力(WB2)よりも小さくなるように設定する。
次に、本実施例の変形例2は、幅が110mm以下の記録材の場合に、第1の期間と第2の期間との両期間において、発熱抵抗体309及び305の双方に電力を供給する。ただし、第1の期間において発熱抵抗体305に供給する電力が発熱抵抗体309に供給する電力よりも小さい電力になるように、第2の期間において発熱抵抗体309に供給する電力が発熱抵抗体305に供給する電力よりも小さい電力になるように設定する。
この第1の期間における発熱抵抗体305と309とに供給する電力の比率によって、発熱抵抗体305と309とに供給可能な最大電力であるWB1とWS1との比率が決定される。同じく第2の期間における発熱抵抗体305と309とに供給する電力の比率によって、発熱抵抗体305と309とに供給可能な最大電力であるWB2とWS2との比率が決定される。また、発熱抵抗体309に供給可能な最大電力は、図7(b)のように、第2の期間の最大電力(WS2)が第1の期間の最大電力(WS1)よりも小さくなるように設定する。これに加えて、発熱抵抗体305に供給可能な最大電力は、第1の期間の最大電力(WB1)が第2の期間の最大電力(WB2)よりも小さくなるように設定する。
また、変形例3として、第1の期間の電力制御は実施例1と同じで、第2の期間において発熱抵抗体309に供給可能な最大電力(WS2)が発熱抵抗体305に供給可能な最大電力(WB2)よりも大きい制御でも良い。
次に、本実施例においては長さが異なる発熱体を有するヒータ構成について説明したが、これに限らず、長手方向における発熱領域を複数に分割して発熱領域を切り替え調整する両面ヒータでもよい。また、発熱体長さが同じで抵抗値が異なる複数の発熱抵抗体を切り替える構成でもかまわない。
また、本実施例の技術思想は、図8のようにフィルムユニット10の対向に、加圧ベルト606、加圧ベルト606の内面に接触する加圧パッド605、加圧ステー607を有する加圧ベルトユニットを設ける定着装置であっても適用可能である。
更に、本実施例は、フィルムユニット10は、加圧ローラ20との間に記録材を搬送するためのニップ部Nを形成する構成であった。しかしながら、図9のように、加熱フィルム11と、加熱フィルム11の内面に接触するヒータ12と、定着ローラ23と、定着ローラとニップ部N2を形成する加圧ローラ20と、を有する構成であっても良い。この構成においては、ヒータ12は加熱フィルム11を介して定着ローラ23と共に加熱圧接部N1を形成する。定着ローラ23の表面は、加熱圧接部N1を介してヒータ12の熱による加熱される。
(実施例2)
本発明に係る実施例2について説明する。本実施例は実施例1に対してヒータ12の両側の面に形成される発熱抵抗体と、ヒータ12の電力制御と、が異なるだけであり、その他は実施例1と同じである。本実施例にて特徴的な点についてのみ説明し、実施例1と重複する説明は省略する。
本発明に係る実施例2について説明する。本実施例は実施例1に対してヒータ12の両側の面に形成される発熱抵抗体と、ヒータ12の電力制御と、が異なるだけであり、その他は実施例1と同じである。本実施例にて特徴的な点についてのみ説明し、実施例1と重複する説明は省略する。
図10(b)は本実施例に係るヒータ12のフィルムの内面に接触する側の面(第1の面)の模式図である。図10(a)は本実施例に係るヒータ12の第1の面と反対側の面(第2の面)の模式図である。図10(d)は、ヒータ12の図10(a)、(b)におけるx−x’断面の模式図である。
図10(b)に示すように、基板301の第1の面には、第1の発熱抵抗体としての発熱抵抗体381と、第2の発熱抵抗体としての発熱抵抗体382と、が形成されている。発熱抵抗体381及び382は、基板301の長手方向に沿って225mmの長さで形成されている。発熱抵抗体381は、基板301の長手方向において、中央部から端部に向かって基板301の短手方向の幅が徐々に広くなるパターンを有する。発熱抵抗体382は、基板301の長手方向において、中央部から端部に向かって基板301の短手方向の幅が徐々に狭くなるパターンを有する。発熱抵抗体381と発熱抵抗体382は、基板301の長手方向における中央に対して対称となるパターンを有する。発熱抵抗体381の抵抗値は20Ωであり、発熱抵抗体382の抵抗値は33Ωである。
次に、図10(a)に示すように基板301の第2の面には第3の発熱抵抗体としての発熱抵抗体380が形成されている。発熱抵抗体380は、基板301の長手方向に沿って115mmの長さで形成されている。発熱抵抗体380は、基板301の長手方向における中央に対して対称となるパターンを有する。発熱抵抗体380は、基板301の長手方向において、中央部から端部に向かって、基板301の短手方向の幅が徐々に広くなるパターンを有する。発熱抵抗体380の抵抗値を25Ωとした。
図10(c)に、発熱抵抗体381と、発熱抵抗体382と、発熱抵抗体380と、基板301の長手方向における発熱分布を示す。図10(c)に示すように、発熱抵抗体381の発熱分布は、長手方向の中央部から端部にかけて徐々に発熱量が小さくなる発熱分布703になる。発熱抵抗体382の発熱分布は長手方向の中央部から端部にかけて徐々に発熱量が大きくなる発熱分布704になる。発熱抵抗体380は長手方向の中央部から端部にかけて徐々に発熱量が小さくなる発熱分布702となる。
本実施例の定着装置は、発熱抵抗体381、382、380に対して、それぞれ独立して電力を供給する制御が可能な装置である。発熱抵抗体381と382は、これらに供給する電力の比率を変更することによって、発熱抵抗体380が対応できる幅(110mm)よりも広く、装置で搬送可能な記録材の最大幅(216mm)以下の幅の記録材に対応することができる。
更に、発熱抵抗体380と、発熱抵抗体382と、に対して独立に電力制御することによって、記録材の幅が発熱抵抗体380の幅(110mm)以下である記録材に対応することができる。つまり、発熱抵抗体381と、382と、380と、に対して独立して電力制御を行うことで、実施例1のヒータよりも多くのサイズの記録材に対応することができて、非通紙部昇温を抑制することができる。
本実施例の特徴であるヒータ12の発熱抵抗体(381、382、380)への電力制御について説明する。まず、幅が110mm以下の小サイズ記録材を定着処理する場合の電力制御について説明する。表4に、ヒータ12に電力供給を開始してから所定のタイミング(D)までの期間である第1の期間と、第1の期間の後に開始される第2の期間と、における発熱抵抗体(381、382、380)に供給可能な最大電力について示した。更に、第1の期間から第2の期間にかけて、発熱抵抗体(381、382、380)に供給可能な最大電力をどのように推移させるかについて図12に示した。
本実施例では、第1の期間において、110mm以下の小サイズ記録材を定着処理する場合であっても、フィルム11の内面に接触している第1の面に形成された発熱抵抗体381、382のみに電力を供給する制御である第3の電力制御を行う。これは、フィルム11等の定着装置の部材が温まっていない状況が想定される第1の期間において、第1の面に形成された発熱抵抗体381及び382のみに集中して電力を供給する第3の電力制御を行うことで、フィルム11を速く温めるためである。この第1の期間における第3の電力制御によって、定着装置のウォームアップ時間を短縮するという効果が得られる。そして、第1の期間の後に開始される第2の期間においては、ヒータ12の第1の面に形成された発熱抵抗体382と第2の面に形成された発熱抵抗体380とのみに電力を供給する制御である第4の電力制御を行う。これは、第1の期間でフィルム11が温まった後は、110mm以下の小サイズ記録材の幅に対応した発熱分布を形成してフィルム11を加熱することで非通紙部昇温を抑制するためである。
一方、幅が110mmを超える記録材を定着処理する場合は、ヒータ12に電力供給を開始してから定着処理が終了するまで第3の制御を行う。
図11に、本実施例の電力制御を示すフローチャート示し説明する。プリントJOBが開始(S200)された後、記録材の幅が110mm以下の小サイズ記録材であるかどうかを判断(S201)する。S201で記録材の幅が110mm以下であると判断された場合、第3の電力制御を行い(S202)、所定のタイミングDに到達する(S204)と、第4の電力制御に移行(S205)した後にプリントJOBを終える(S207)。一方、S201において、記録材の幅が110mmを超えると判断された場合は、第3の電力制御に移行(S203)した後、プリントジョブを終える(S207)。
次に、図12に本実施例において、幅が110mm以下の記録材を定着処理する場合における、発熱抵抗体381、382、380に供給可能な最大電力の推移について説明する。第1の期間において発熱抵抗体380には電力を供給しないので、供給可能な最大電力(WBM1)はゼロである。同じく、第2の期間において発熱抵抗体381には電力を供給しないので、供給可能な最大電力(WSM2)はゼロである。また、第1の期間における発熱抵抗体382に供給可能な最大電力(WSS1)は、第2の期間における発熱抵抗体382に供給可能な最大電力(WSS2)と同じになるように設定している。第1の期間における発熱抵抗体381と382とに供給可能な最大電力であるWSM1とWSS1との比率は、記録材のサイズ等に応じて決定される発熱抵抗体381と382とに供給する電力の比率によって決まる。同じく、第2の期間において、発熱抵抗体382と380とに供給可能な最大電力であるWSS2とWBM2との比率は、記録材のサイズ等に応じて決定される発熱抵抗体382と380とに供給する電力の比率によって決まる。
表5に、本実施例と、実施例1に記載した比較例と、で、A6サイズ記録材を連続してプリントした時のFPOTとフィルム11の非通紙部の最高温度について示す。表5から、本実施例の電力制御によって、非通紙部昇温を悪化させることなくFPOTを短縮できていることがわかる。
以上述べたことから、本実施例によると、基板の両面に独立して電力供給が可能な発熱抵抗体を有するヒータを備える定着装置において、ヒータの裏面の発熱抵抗体を発熱させる場合であっても定着装置のウォームアップ時間を短くすることができる。
本実施例では第1の電力制御を行う第1の期間の終了タイミングである所定のタイミングDを、サブサーミスタ14bの検知温度に応じて決めるものとしたが、これに限定されない。所定のタイミングDは、ヒータ12が十分に暖まっている状態であれば良いので、ヒータ12へ電力供給を開始してから所定時間経過後のタイミングであっても良い。
尚、本実施例では、フィルム11の内面に接触している第1の面に形成された発熱抵抗体381、382のみに電力を供給する制御を実行したものの、第1の期間において補助的に発熱抵抗体380にも電力を供給しても良い。ただし、発熱抵抗体381及び382に供給する総電力は、発熱抵抗体380に供給する電力よりも大きくなるように設定する。
また、本実施例において第2の期間において、発熱抵抗体382と発熱抵抗体380との双方に電力を供給したものの、少なくとも発熱抵抗体382と発熱抵抗体380とのいずれか一方に供給する制御であっても良い。
7 定着装置
10 ヒータ
11 フィルム
12 ヒータ
20 バックアップ部材
301 基板
305 第2の発熱抵抗体
309 第1の発熱抵抗体
380 第5の発熱抵抗体
381 第3の発熱抵抗体
382 第4の発熱抵抗体
N 圧接部
P 記録材
10 ヒータ
11 フィルム
12 ヒータ
20 バックアップ部材
301 基板
305 第2の発熱抵抗体
309 第1の発熱抵抗体
380 第5の発熱抵抗体
381 第3の発熱抵抗体
382 第4の発熱抵抗体
N 圧接部
P 記録材
Claims (13)
- 筒状のフィルムと、
基板と、前記基板の第1の面に形成された第1の発熱抵抗体と、前記基板の前記第1の面と反対側の面である第2の面に形成された第2の発熱抵抗体と、を有し、前記第1の面が前記フィルムの内面に接触するヒータと、
前記フィルムと接触して圧接部を形成するバックアップ部材と、
前記第1の発熱抵抗体と、前記第2の発熱抵抗体と、に供給する電力を独立に制御することが可能な制御部と、
を備え、前記フィルムの熱によりトナー像が形成された記録材を加熱して前記トナー像を記録材に定着する定着装置において、
前記ヒータへの電力供給を開始してから所定のタイミングまでの期間において、前記第1の発熱抵抗体に供給する電力は前記第2の発熱抵抗体に供給する電力よりも大きい、もしくは、前記第1の発熱抵抗体のみに電力を供給することを特徴とする定着装置。 - 前記ヒータへの電力供給を開始してから所定のタイミングまでの期間を第1の期間とすると、前記第1の発熱抵抗体に供給可能な最大電力は、前記第1の期間よりも前記第1の期間より後に開始される期間である第2の期間の方が小さく、前記第2の発熱抵抗体に供給可能な最大電力は、前記第1の期間よりも前記第2の期間の方が大きいことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記第2の期間において、前記第2の発熱抵抗体に供給する電力は前記第1の発熱抵抗体に供給する電力よりも大きいことを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
- 前記所定のタイミングは、前記ヒータの前記母線方向の端部の温度に応じて決定されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記フィルムの母線方向において、前記第1の発熱抵抗体の端部の発熱量は中央部の発熱量よりも大きく、前記第2の発熱抵抗体の端部の発熱量は中央部の発熱量よりも小さいこと特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記第1の発熱抵抗体の前記フィルムの母線方向の長さは、前記第2の発熱抵抗体の長さよりも長いことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記装置で搬送可能な最大幅の記録材よりも幅の狭い記録材を定着処理する場合に、前記ヒータへの電力供給を開始してから所定のタイミングまでの期間において、前記第1の発熱抵抗体に供給する電力は前記第2の発熱抵抗体に供給する電力よりも大きい、もしくは、前記第1の発熱抵抗体のみに電力を供給することを特徴とする請求項5又は6に記載の定着装置。
- 前記圧接部は記録材を搬送しながら加熱するためのニップ部であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記ヒータは、前記フィルムを介して前記バックアップ部材と共に前記ニップ部を形成することを特徴とする請求項8に記載の定着装置。
- 筒状のフィルムと、
基板と、前記基板の第1の面に形成された第1の発熱抵抗体及び第2の発熱抵抗体と、前記基板の前記第1の面と反対側の面である第2の面に形成された第3の発熱抵抗体と、を有し、前記第1の面が前記フィルムの内面に接触するヒータと、
前記フィルムと接触して圧接部を形成するバックアップ部材と、
前記第1の発熱抵抗体と、前記第2の発熱抵抗体と、前記第3の発熱抵抗体と、に供給する電力を独立に制御することが可能な制御部と、
を備え、前記フィルムの熱によりトナー像が形成された記録材を加熱して前記トナー像を記録材に定着する定着装置において、
前記ヒータへの電力供給を開始してから所定のタイミングまでの期間において、前記第1の発熱抵抗体及び前記第2の発熱抵抗体に供給する総電力は前記第3の発熱抵抗体に供給する電力よりも大きい、もしくは、前記第1の発熱抵抗体と前記第2の発熱抵抗体の少なくとも一方のみに電力を供給することを特徴とする定着装置。 - 前記第2の期間において、前記第1の発熱抵抗体と前記第3の発熱抵抗体とのみに電力を供給することを特徴とする請求項10に記載の定着装置。
- 前記フィルムの母線方向において、前記第1の発熱抵抗体の端部の発熱量は、中央部の発熱量よりも大きく、前記第2の発熱抵抗体の端部の発熱量は、中央部の発熱量よりも小さく、前記第3の発熱抵抗体の端部の発熱量は、中央部の発熱量よりも小さいことを特徴とする請求項10又は11に記載の定着装置。
- 前記装置で搬送可能な最大幅の記録材よりも幅の狭い記録材を定着処理する場合に、記ヒータへの電力供給を開始してから所定のタイミングまでの期間において、前記第1の発熱抵抗体及び前記第2の発熱抵抗体に供給する総電力は前記第3の発熱抵抗体に供給する電力よりも大きいことを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項に記載の定着装置。
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