JPH11231713A - 加熱定着装置 - Google Patents

加熱定着装置

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JPH11231713A
JPH11231713A JP10029841A JP2984198A JPH11231713A JP H11231713 A JPH11231713 A JP H11231713A JP 10029841 A JP10029841 A JP 10029841A JP 2984198 A JP2984198 A JP 2984198A JP H11231713 A JPH11231713 A JP H11231713A
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JP
Japan
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heating element
circuit
resistance heating
resistance
roller
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JP10029841A
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English (en)
Inventor
Takahiro Tsujimoto
隆浩 辻本
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/2039Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat with means for controlling the fixing temperature

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  • Control Of Temperature (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 抵抗発熱体層への入力電流を所定の制限電流
以下に抑制することができ、その割りには加熱定着ロー
ラの昇温速度を低下させずに該ローラ温度を所定の定着
温度へ速やかに上昇させることができる加熱定着装置を
提供する。 【解決手段】 電気絶縁体層11を介在させて重ねて形
成されている抵抗発熱体層(芯ローラ)10及び抵抗発
熱体層12を含む加熱定着ローラ1と、抵抗発熱体層1
0にのみ通電可能の第1回路又は抵抗発熱体層10及び
抵抗発熱体層12を並列接続してそれらに通電可能の第
2回路を形成できる電源回路8と、各抵抗発熱体層への
電源回路8による通電を制御する制御部CONTとを備
えており、制御部CONTは、加熱定着ローラ1の昇温
開始から所定時間経過するまでは抵抗発熱体層10のみ
に通電し、該所定時間経過後から抵抗発熱体層10及び
抵抗発熱体層12を並列接続してそれらに通電するよう
に電源回路8を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複写機、プリンタ及
びファクシミリ機等の画像形成装置に用いられる加熱定
着装置、特に通電により発熱する抵抗発熱体層の面状発
熱を利用して未定着画像を保持した記録媒体に該画像を
加熱定着させる加熱定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機、プリンタ及びファクシミリ機等
の画像形成装置における加熱定着装置は、一般的には、
加熱定着ローラを備えており、トナー像等の未定着画像
を保持した記録媒体を該定着ローラとバックアップ部材
(一般的には加圧ローラ)との間に挟持しつつ通過させ
ることで該未定着画像を記録媒体上に加熱加圧して定着
させる。
【0003】この定着ローラを加熱するために多くの熱
量が必要となる。最近では省エネルギのために画像形成
装置の画像形成中は勿論、待機中においても消費電力低
減が求められている。その消費電力低減効果に寄与する
要素の一つとして加熱定着装置の省電力化を挙げること
ができる。既述のように未定着画像を保持した記録媒体
に該画像を加熱加圧して定着させる加熱定着装置には、
例えば、加熱定着ローラにハロゲンヒータ等の発熱ヒー
タを内蔵して、該ヒータからの輻射熱により該定着ロー
ラを加熱するものや、定着ローラに含まれる芯ローラに
形成され通電により発熱する物質からなる抵抗発熱体、
いわゆる面状発熱ヒータの発熱により該定着ローラを加
熱するものがある。
【0004】これらのうち、ハロゲンヒータ等の内蔵発
熱ヒータを熱源とする加熱定着装置では、電気・熱変換
効率は70%程度と言われており、残りの30%程度は
変換ロスになっている。一方、面状発熱ヒータを熱源と
する加熱定着装置では、電気・熱変換効率はきわめて良
く、画像形成装置の消費電力値を低く設定することがで
き、大幅な省電力化を行える。
【0005】また、ハロゲンヒータ等の内蔵発熱ヒータ
と同じ容量の面状発熱ヒータを用いるとすれば、該面状
発熱ヒータの電気・熱変換効率が高い分、定着ローラが
所定温度に到達するまでの予熱時間(いわゆるウォーミ
ングアップ時間)は大幅に短縮される。よって、省電力
下の面では、加熱定着装置の熱源として電気・熱変換効
率に優れた面状発熱ヒータを採用する方が有効である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、面状発熱ヒ
ータを採用する加熱定着装置では、昇温開始時、すなわ
ち定着ローラが未だ暖まっていない状態(室温の状態)
から発熱体層に電流を流しはじめたときに、該定着ロー
ラが暖まっている状態のときよりも多くの電流が流れる
という特性がある。低温時に多くの電流が流れることは
導電性材料の一般的な特性であるが、この発熱体層にお
いても同様である。温度上昇に伴って電気抵抗値は上昇
する。
【0007】したがって、面状発熱ヒータを熱源とする
加熱定着装置では、定着ローラが所定の定着適正温度と
なった後に発熱体層に流れる電流が低いものであって
も、定着ローラの温度が低い昇温初期では該発熱体層の
電気抵抗値が低い分、多くの電流が流れることがある。
これを防止するために、例えば発熱体層の電気抵抗値を
高くしておき、定着ローラの昇温初期の発熱体層への電
流を制限するという方法が考えられるが、それでは、発
熱体に流れる電流が減少するので定着ローラの昇温速度
が遅くなってしまう。
【0008】そこで本発明は、熱源として通電により発
熱する抵抗発熱体層を利用した加熱定着ローラを備えて
おり、未定着画像を保持した記録媒体に該画像を加熱定
着させることができる加熱定着装置であって、抵抗発熱
体層への入力電流を所定の制限電流以下に抑制すること
ができ、その割りには加熱定着ローラの昇温速度を低下
させずに該ローラ温度を所定の定着温度へ速やかに上昇
させることができる加熱定着装置を提供することを課題
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するため、次の第1及び第2の各加熱定着装置を提供す
る。 (1)第1加熱定着装置 未定着画像を保持した記録媒体に該画像を加熱定着させ
る加熱定着装置であり、少なくとも二つの複数の抵抗発
熱体層を含む加熱定着ローラと、前記複数の抵抗発熱体
層のうちその全数より少ない所定の1又は2以上のもの
にのみ通電する第1回路と、前記複数の抵抗発熱体層の
うち前記未定着画像の定着のために使用する全ての抵抗
発熱体層に通電する第2回路とをそれぞれ形成できる電
源回路と、前記各抵抗発熱体層への前記電源回路による
通電を制御する制御部とを備えており、前記制御部は、
前記加熱定着ローラの昇温開始から所定時間経過するま
では前記第1回路を形成し、該所定時間経過後から前記
第2回路を形成するように前記電源回路を制御するもの
であり、前記第1回路は、前記所定時間が経過するまで
該第1回路を構成する前記一つの抵抗発熱体層又は2以
上の抵抗発熱体層への入力電流が所定の制限電流以下と
なる回路であり、前記第2回路は、前記所定時間経過後
において、前記未定着画像の定着のために使用する全て
の抵抗発熱体層による合成抵抗の抵抗値が、前記第1回
路を構成していた前記一つの抵抗発熱体層の抵抗値又は
2以上の抵抗発熱体層群による合成抵抗の抵抗値より低
くなり、且つ、該未定着画像の定着のために使用する全
ての抵抗発熱体層による合成抵抗のもとにおけるそれら
抵抗発熱体層への入力電流が所定の制限電流以下となる
回路であることを特徴とする加熱定着装置。 (2)第2加熱定着装置 未定着画像を保持した記録媒体に該画像を加熱定着させ
る加熱定着装置であり、少なくとも二つの複数の抵抗発
熱体層を含む加熱定着ローラと、前記複数の抵抗発熱体
層のうちその全数より少ない所定の1又は2以上のもの
にのみ通電する第1回路と、前記複数の抵抗発熱体層の
うち前記未定着画像の定着のために使用する全ての抵抗
発熱体層に通電する第2回路とをそれぞれ形成できる電
源回路と、前記各抵抗発熱体層への前記電源回路による
通電を制御する制御部と、前記加熱定着ローラの温度を
検出する装置とを備えており、前記制御部は、前記加熱
定着ローラが昇温開始から前記温度検出装置が所定温度
を検出するまでは前記第1回路を形成し、前記温度検出
装置が該所定温度検出後から前記第2回路を形成するよ
うに前記電源回路を制御するものであり、前記第1回路
は、前記温度検出装置が所定温度を検出するまでは、該
第1回路を構成する前記一つの抵抗発熱体層又は2以上
の抵抗発熱体層への入力電流が所定の制限電流以下とな
る回路であり、前記第2回路は、前記温度検出装置が所
定温度検出後において、前記未定着画像の定着のために
使用する全ての抵抗発熱体層による合成抵抗の抵抗値
が、前記第1回路を構成していた前記一つの抵抗発熱体
層の抵抗値又は2以上の抵抗発熱体層群による合成抵抗
の抵抗値より低くなり、且つ、該未定着画像の定着のた
めに使用する全ての抵抗発熱体層による合成抵抗のもと
におけるそれら抵抗発熱体層への入力電流が所定の制限
電流以下となる回路であることを特徴とする加熱定着装
置。
【0010】前記第1及び第2の各加熱定着装置による
と、前記加熱定着ローラを室温(加熱定着ローラの加熱
前の温度)から定着に適した所定の温度(例えば、それ
には限定されないが、150℃〜200℃)にまで昇温
するにあたり、前記電源回路においては制御部の指示の
もとに、当初は、第1回路が形成され、該第1回路によ
り該回路における1又は2以上の抵抗発熱体層にのみ通
電される。この第1回路による抵抗発熱体層への通電に
おいては、第1回路を構成している一つの抵抗発熱体層
又は2以上の抵抗発熱体層への入力電流が所定の制限電
流以下に抑制される。
【0011】すなわち、抵抗発熱体層はそれ自身の温度
上昇により抵抗が増していくのであるが、該1又は2以
上の抵抗発熱体層として、それへの通電による加熱定着
ローラの昇温開始から、第1加熱定着装置では所定時間
経過するまでは、また第2加熱定着装置では前記温度検
出装置による検出温度が所定温度に達するまでは、該一
つの抵抗発熱体層又は2以上の抵抗発熱体層への入力電
流が所定の制限電流以下に抑制されるのであり、一つの
抵抗発熱体層の場合には、通電開始当初においてもかか
る制限電流以下を達成するそのような抵抗発熱体層が採
用され、2以上の抵抗発熱体層の場合には、通電開始当
初においてもかかる制限電流以下を達成するように個々
の抵抗発熱体層が選択採用されるとともにそれらが接続
されるのである。
【0012】既述のように抵抗発熱体層は、それ自身ま
だ昇温していないときは抵抗値が低く、昇温とともに抵
抗値が増していく性質がある。従ってこのような第1回
路を採用せず、当初から未定着画像を定着するために使
用する全抵抗発熱体層へ一斉に通電するとすれば、それ
ら抵抗発熱体層へ流入する電流が制限電流を超える恐れ
があるが、ここでは前記第1回路を採用するのでそのよ
うな恐れはない。
【0013】また、仮に第1回路だけで加熱定着ローラ
を昇温させようとすると、抵抗発熱体層の昇温とともに
その抵抗値が増大し、流れる電流量が次第に低下するか
らローラの昇温速度は遅くなってしまうが、これに対し
第1加熱定着装置においては前記所定時間経過後から前
記第2回路が採用され、第2加熱定着装置においては温
度検出装置による所定温度検出後から前記第2回路が採
用される。
【0014】第1加熱定着装置の場合の前記所定時間、
第2加熱定着装置の場合の前記所定温度は、採用する抵
抗発熱体層の種類、サイズなどや、それらの接続状態、
さらには該抵抗発熱体層が設けられる相手方部材の材
質、熱容量等に応じて、前記第2回路に切り換えたとき
でも抵抗発熱体層への入力電流が所定の制限電流以下に
抑制されるように、或いはさらに制限電流以下を達成し
つつ加熱定着ローラの昇温速度を速めるように、実験等
により予め決定しておくことができる。
【0015】第1加熱定着装置においては前記所定時間
経過後から、また第2加熱定着装置においては前記所定
温度検出後から、電源回路において制御部の指示のもと
に第2回路が形成され、該第2回路により未定着画像の
定着のために使用する全ての抵抗発熱体層に通電され
る。この第2回路による抵抗発熱体層への通電において
は、未定着画像の定着のために使用する抵抗発熱体層へ
の入力電流は所定の制限電流以下に抑制される。
【0016】また、第2回路による抵抗発熱体層への通
電においては入力電流が制限電流以下に抑制されるもの
の、この通電時における、未定着画像の定着のために使
用する全ての抵抗発熱体層による合成抵抗の抵抗値は、
前記第1回路を構成していた一つの抵抗発熱体層の抵抗
値又は2以上の抵抗発熱体層群による合成抵抗の抵抗値
より低く設定され、それだけ流れる電流が大きくなり、
抵抗発熱体層のジュール熱損が増し、さらに使用する抵
抗発熱体層の数が増すから、加熱定着ローラの昇温速度
を実用上無視できない程度まで遅らせることはなく、速
やかに該ローラを所定の定着温度まで上昇させることが
できる。
【0017】第2回路を構成する全抵抗発熱体層のうち
第1回路を構成していた抵抗発熱体層以外のものは、こ
のように制限電流以下を達成するとともに合成抵抗の抵
抗値を低下させるように選択採用されるとともに第1回
路を構成していた一つの抵抗発熱体層又は2以上の抵抗
発熱体層群に対し接続されるのである。かかる接続状態
としては、普通には、合成抵抗の抵抗値が低くなるよう
に、第2回路を構成する全抵抗発熱体層のうち第1回路
を構成していた抵抗発熱体層以外のもののそれそぞれ
を、第1回路を構成していた一つの抵抗発熱体層又は2
以上の抵抗発熱体層群に対し並列に接続する場合を挙げ
ることができる。
【0018】以上により、第1及び第2の加熱定着装置
では、加熱定着ローラの抵抗発熱体層に流れる電流を制
限電流以下に抑制しつつ定着ローラの昇温速度を遅らせ
ることなく、速やかに該ローラ温度を所定の定着温度へ
向け上昇させることができる。第1及び第2の加熱定着
装置のいずれにおいても、加熱定着ローラが未定着画像
の定着に適する所定の定着温度に到達したのちは、前記
第2回路を採用しなくてもよく、例えば前記電源回路に
おいて該所定の定着温度を維持できる適当な回路を形成
してそれを用いてもよい。
【0019】なお、前記制限電流値としては、通常使用
される供給電源の定格電流値である15Aを例示でき
る。第1及び第2のいずれの加熱定着装置においても、
前記電源回路及びこれを制御する前記制御部として例え
ば、次のものを挙げることができる。すなわち、電源回
路については、全ての抵抗発熱体層のそれぞれにSSR
(ソリッドステートリレー)、光半導体が組み合わされ
たフォトカプラ等のスイッチ装置を直列に接続し、その
それぞれの直列に接続されたスイッチ装置及び抵抗発熱
体層の組を並列に接続した回路を含む電源回路を例示で
き、制御部についてはかかる電源回路におけるスイッチ
装置のうち第1回路を構成するための所定の1又は2以
上の抵抗発熱体層に直列接続されたスイッチ装置のみを
オンさせることで第1回路を形成し、未定着画像の定着
に使用するすべての抵抗発熱体層のそれぞれに直列接続
されたスイッチ装置をすべてオンさせることで第2回路
を形成できるものを例示できる。
【0020】第1及び第2のいずれの加熱定着装置にお
いても、前記加熱定着ローラとして、導電性材料からな
る中空芯ローラであって前記複数の抵抗発熱体層のうち
の一つを兼ねる芯ローラを含んでおり、前記複数の抵抗
発熱体層のうち他のものが電気絶縁体層を介して該芯ロ
ーラの外周面及び(又は)内周面に重ね形成されている
ものを例示できる。この場合、該芯ローラは前記第1回
路を形成するための抵抗発熱体層を兼ねていてもよい。
【0021】前記導電性材料からなる中空芯ローラとし
ては、例えば、炭素鋼管、ステンレス合金管、或いはア
ルミニウム合金管など挙げることができる。かかる導電
性材料からなる芯ローラを採用する場合、複数の抵抗発
熱体層のうち他のものの例として、該芯ローラの外周面
及び(又は)内周面に電気絶縁体層を介して重ね形成さ
れた銀パラジゥムを含むカーボン等からなる抵抗発熱体
層を例示できる。
【0022】また、前記中空芯ローラの外周面側に、最
外層として離型性を向上させるためのポリテトラフルオ
ロエチレン(PTFE)等のフッソ樹脂などからなる離
型層を形成してもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1に本発明の一実施形態である
加熱定着装置の1例の概略断面図を示す。この加熱定着
装置は、未定着のトナー像を保持するシート状記録材上
に、該トナー像を加熱定着させるためのものである。
【0024】この加熱定着装置は、加熱定着ローラ1及
び加熱定着ローラ1に対向する加圧ローラ2を備えてい
る。加熱定着ローラ1はその両端部において軸受け3
1、31により回転可能に支持されている。図中左側の
軸受け31は、定着装置ハウジングHにネジ留めされた
樹脂製ホルダー41の筒状突出部413の内周面に合成
樹脂で一体的に形成されている。また、図中右側の軸受
け31もハウジングHにネジ留めされた樹脂製ホルダー
42の断面円形凹部423の内周面に合成樹脂で一体的
に形成されている。加熱定着ローラ1の右側端部の外周
面には、リングギア14が設けられており、リングギア
14はギア列(図示省略)を介してモータ(図示省略)
により駆動でき、これにより加熱定着ローラ1は回転駆
動される。
【0025】加圧ローラ2は、軸芯の周囲に表面離型性
耐熱ゴム層(本例では、シリコンゴム層)がコーティン
グされたものである。その両端部に設けられた軸21が
支持部材32により回転可能に支持されており、また、
支持部材32に一方向から接するバネ321により加熱
定着ローラ1に向けて押圧されている。加圧ローラ2
は、加熱定着ローラ1の回転に従動して、或いは、両ロ
ーラの間に通される記録シートの移動に従動して回転す
る。
【0026】加熱定着ローラ1は、ここではアルミニゥ
ム合金管からなる中空円筒パイプ状の芯ローラ10を主
体とするもので、該芯ローラ10の内周面には電気絶縁
体層11を介して抵抗発熱体層12が積層形成さてい
る。該抵抗発熱体層12は、ここでは銀パラジュウムを
含むカーボンからなっている。芯ローラ10の外周面に
は離型層13が形成されている。
【0027】芯ローラ10は抵抗発熱体層を兼ねてお
り、通電により自らジュール発熱する。抵抗発熱体層1
2も、通電により自らジュール発熱する。離型層13
は、未定着のトナー像を保持する記録シートが加熱定着
ローラ1とこれに対向する加圧ローラ2との間に挟持さ
れつつ通過するときに、加熱されるトナー像が加熱ロー
ラ1から剥がれやすくするために形成されており、本例
ではポリテトラフルオロエチレン(PTFE)からな
る。
【0028】これら絶縁層11、抵抗発熱体層12及び
離型層13は抵抗発熱体層(芯ローラ)10と一体的に
回転する。加熱定着ローラ1の回転中心軸線方向の両端
部には、それぞれ受電部材15が装着されている。それ
には限定されないが、ここでは抵抗発熱体層(芯ロー
ラ)10の内周面側に嵌装されている。各受電部材15
は、ローラ1の回転中心軸線と中心線を一致させた平坦
円形状の頂面152を有するものである。なお、該頂面
152は正確には内側円形頂面とこれを間隔をおいて囲
むリング形状の頂面からなっている。
【0029】各受電部材15は導電性材料からなる受電
端子153、154からなっている。これら受電端子1
53、154は前記頂面152の内側円形頂面とこれを
囲むリング形状の頂面の間に嵌め込んだ絶縁リング部材
155により電気的に絶縁されている。受電端子15
3、154及び絶縁部材155は一体的に形成されてい
る。
【0030】受電端子153は導電性接着剤により抵抗
発熱体層12に接着固定され、該発熱体層12に電気的
に接続している。受電端子154は導電性接着剤により
抵抗発熱体層(芯ローラ)10に接着固定され、抵抗発
熱体層(芯ローラ)10に電気的に接続している。受電
端子153、154からなるこの受電部材15は、抵抗
発熱体層(芯ローラ)10と一体的に回転する。
【0031】各受電部材15の平坦頂面152には、加
熱定着ローラ1の回転中心軸線方向外側から、給電部材
16がそれぞれ面接触している。各給電部材16は給電
端子163とこれを間隔をおいて囲む筒形状の給電端子
164を有しており、いずれも導電性材料からなってい
る。これら給電端子163、164はこれらの間に嵌め
込まれた絶縁円筒部材165により電気的に絶縁されて
おり、給電端子163、164及び絶縁部材165は一
体的に形成されている。
【0032】図1中左側の給電部材16は、ホルダー4
1に設けた凹所411に嵌入されて、該凹所411のロ
ーラ1側に設けた孔411aから一部突出して受電部材
15に臨み、前記凹所411に嵌装したバネ161にて
受電部材15に適圧下に接触し、給電端子163が受電
端子153に、給電端子164が受電端子154にそれ
ぞれ接触している。また、右側の給電部材16も右側ホ
ルダー42の凹所421に嵌入されて、ホルダー孔42
1aから一部突出して右側受電部材15に臨み、該凹所
421に嵌められたバネ161にて右側受電部材15に
適圧下に接触し、給電端子163が受電端子153に、
給電端子164が受電端子154にそれぞれ接触してい
る。なお各バネ161は給電端子163には接触せず、
給電端子164に接触しつつ給電部材16全体を受電部
材15へ向け押圧している。各バネ161はホルダー外
端部にネジ留めした導電性端子板33にて外端を支持さ
れている。かくして、受電部材15が抵抗発熱体層(芯
ローラ)10と一体的に回転しても受電端子153、1
54と給電端子163、164との電気的接続が保たれ
るようになっている。各給電端子163は端子板33に
貫通した電線36に電気的に接続されている。また、各
給電端子164はリード線162によりそれぞれ端子板
33に電気的に接続されている。
【0033】左側端子板33には、電源81(図3も参
照)の一端に接続された電線34が圧着端子341によ
り接続されており、右側端子板33には、第1ソリッド
ステートリレーSSR1(図3も参照)を介して電源8
1の他端に接続された電線34が圧着端子341により
接続されている。また、左側電線36は、電源81(図
3も参照)の一端に接続されており、右側電線36は、
第2ソリッドステートリレーSSR2(図3も参照)を
介して電源81の他端に接続されている。また、この加
熱定着装置には、後述する制御部CONTが設けられて
おり、第1リレーSSR1及び第2リレーSSR2は制
御部CONTに接続されている。
【0034】図2は図1に示す加熱定着装置の加熱定着
ローラ1(一部切欠状態)及び加圧ローラ2の斜視図で
あり、受電部材15と給電部材16との接触状態及び加
熱定着ローラ1と加圧ローラ2との間に通過する記録シ
ートSの通紙状態を示している。既述のとおり受電部材
15は、芯ローラ10の回転中心軸線方向の両端部に装
着され該芯ローラ10と共に回される。また、給電部材
16は受電部材15に芯ローラ10の回転中心軸線方向
外側から接触する。
【0035】かかる加熱定着装置は複写機、プリンタ等
の画像形成装置に搭載される。加熱定着ローラ1は図中
反時計方向Aに回転駆動され、加圧ローラ2は図中時計
方向Bに従動回転する。未定着のトナー像を保持する記
録シートSが加熱定着ローラ1と加圧ローラ2との間に
挟持されつつ、それらの間に通され、該両ローラのニッ
プ部において、記録シートS上のトナー像は所定の定着
温度に達している加熱定着ローラの熱により溶融し、両
ローラから作用する圧力により記録シートSに定着され
る。そのあと、加熱定着ローラ1及び加圧ローラ2の回
転に伴い、記録シートSは図示を省略した排紙ローラに
よって図中矢印C方向へ搬送され、排紙トレイに排出さ
れる。
【0036】図3に抵抗発熱体層(芯ローラ)10及び
抵抗発熱体層12への通電を行う電源回路8の概略ブロ
ック図を、その通電制御を行う制御部CONTとともに
示す。なお、図3においては、受電部材15、給電部材
16、バネ161、リード線162等は図示を省略して
ある。抵抗発熱体層(芯ローラ)10、抵抗発熱体層1
2には、そのそれぞれに直列接続される第1ソリッドス
テートリレーSSR1、第2ソリッドステートリレーS
SR2をオンすることにより電源81から交流電流を通
電することができる。第1リレーSSR1、第2リレー
SSR2には、加熱定着装置全体の動作制御を行う、中
央演算処理装置(CPU)を含む制御部CONTが接続
されており、制御部CONTにより第1リレーSSR
1、第2リレーSSR2はオン、オフされる。なお、本
例では抵抗発熱体層(芯ローラ)10及び抵抗発熱体層
12への通電は第1リレーSSR1、第2SSR2を用
いてそのオン、オフにて行うが、SSRに代えて光半導
体が組み合わされたフォトカプラなどを用いてそのオ
ン、オフを行ってもよい。
【0037】制御部CONTは、後述する加熱定着ロー
ラ1の昇温動作により、加熱定着ローラ1を定着に適し
た所定の温度(本例では200℃)になるまで加熱指示
する。それ以降は第2リレーSSR2はオフ状態とする
一方、加熱定着ローラ1の離型層13の外周面上に当接
された温度検出素子であるサーミスタTH(図1におい
て図示を省略)の検出する加熱定着ローラ1の温度に基
づいて、第1リレーSSR1のオン、オフを行う。すな
わち、サーミスタTHの検出する加熱定着ローラ1の温
度に基づき、制御部CONTは抵抗発熱体層(芯ロー
ラ)10への通電制御を行い、加熱定着ローラ1を所定
の温度に維持する。
【0038】なお、加熱定着ローラ1の温度制御のため
の上記サーミスタTHとは別に、加熱定着ローラ1の異
常昇温防止のための温度検出素子を設けてもよい。該温
度検出素子が検出する温度に基づき開閉する安全スイッ
チを、図3に示す抵抗発熱体層(芯ローラ)10及び抵
抗発熱体層12と電源81との間に直列に接続すれば、
何らかの原因により制御部CONTによる通電制御が正
常に動作せず、加熱定着ローラ1が異常昇温するような
ときにも、該安全スイッチにより加熱定着ローラ1やそ
の周辺部品が熱的損傷を受ける前に通電回路を遮断する
ことができる。該温度検出素子も、加熱定着ローラ1の
外周面上に当接して設ければよい。該温度検出素子とし
ては、例えばサーミスタや熱電対を採用することがで
き、また、温度検出機能を備える安全スイッチとして、
例えば温度ヒューズを採用することができる。
【0039】次に、以上説明した加熱定着装置におい
て、図4を参照しながら図1及び図3に示す電源回路8
での昇温動作について説明する。図4に加熱定着ローラ
1の昇温開始から所定の適正定着温度になるまでの電源
回路8の入力電流値の変化を示す。図4において、図中
実線α、βは本発明にかかる制御部の制御の1例による
電流変化を示しており、図中点線α’、β’は芯ローラ
10にのみ通電した場合の電流変化を示してる。
【0040】この加熱定着装置によると、加熱定着ロー
ラ1の昇温初期段階においては、加熱定着ローラ1を室
温(加熱定着ローラ1の加熱開始前の温度)から昇温さ
せるために、制御部CONTは、所定の時間t1まで
は、電源回路8(図3参照)に、抵抗発熱体層(芯ロー
ラ)10及び抵抗発熱体層12のうち抵抗発熱体層(芯
ローラ)10のみに通電可能な第1回路を形成させる。
すなわち、制御部CONTは、所定の時間t1までは、
第1リレーSSR1をオンし、第2リレーSSR2をオ
フし、抵抗発熱体層(芯ローラ)10のみに交流電流を
通電させる。この回路における抵抗発熱体層の抵抗値は
芯ローラ10の抵抗値であり、それは加熱定着ローラ1
が室温状態のとき、すなわち芯ローラの温度が未だ低
く、従ってその抵抗値が未だ低いときでさえ、抵抗発熱
体層(芯ローラ)10への入力電流値が制限電流値(本
例では15A)を超えないものである。換言すれば芯ロ
ーラ10としてそのようなものが採用されている。
【0041】この抵抗発熱体層(芯ローラ)10のみ通
電可能な回路での通電により、抵抗発熱体層(芯ロー
ラ)10の温度が上昇し、抵抗発熱体層(芯ローラ)1
0の抵抗値がしだいに上昇する。これに伴って、図4中
の実線α、点線α’に示すように、抵抗発熱体層(芯ロ
ーラ)10への入力電流が略15Aから減少していく。
これにより、加熱定着ローラ1の昇温初期において抵抗
発熱体層(芯ローラ)10に流れる電流を制限電流以下
に抑制できるが、このままでは、さらに該抵抗発熱体層
の温度が上昇し、図4中の点線β’に示すように、抵抗
発熱体層(芯ローラ)10への入力電流がさらに減少
し、加熱定着ローラ1が適正定着温度(本例では200
℃)に達するころには略5Aにまで減少するので、該適
正定着温度に達するまでに時間(図4中昇温開始から時
間t3までの時間)がかかってしまう。しかし、この加
熱定着装置では、次のような制御を行って加熱定着ロー
ラ1の昇温速度を大きくしている。
【0042】すなわち、所定の時間t1経過のときに、
制御部CONTは電源回路8に、抵抗発熱体層(芯ロー
ラ)10及び抵抗発熱体層12を並列接続してそれらに
通電可能な第2回路を形成させる。すなわち、制御部C
ONTが、第1リレーSSR1及び第2リレーSSR2
をともにオンし、抵抗発熱体層(芯ローラ)10及び抵
抗発熱体層12の両方に交流電流を通電する。この回路
で形成される合成抵抗の抵抗値は、抵抗発熱体層(芯ロ
ーラ)10と抵抗発熱体層12が並列に接続されるの
で、抵抗発熱体層10、12の抵抗をR1、R2とする
と、1/(1/R1+1/R2)となり、抵抗発熱体層
(芯ローラ)10のみ通電可能な回路の抵抗値R1より
減少する。またここでは、このとき、並列接続された抵
抗発熱体層(芯ローラ)10及び抵抗発熱体層12への
入力電流値が制限電流値(本例では15A)を超えない
ようにしている。すなわち、抵抗発熱体層10、12の
抵抗値はそれらの温度(換言すればそれらにより加熱さ
れる加熱定着ローラ1の温度)によってきまるので、並
列接続された抵抗発熱体層(芯ローラ)10及び抵抗発
熱体層12への入力電流が制限電流を超えない合成抵抗
値が得られる加熱定着ローラ1の温度(図4中温度T
1)を予め実験で求めておき、加熱定着ローラ1が室温
状態からその温度になるまでの時間として前記時間t1
を設定している。なお、抵抗発熱体層(芯ローラ)10
及び抵抗発熱体層12の抵抗値は該抵抗発熱体層の大き
さ(例えば、加熱定着ローラ1の回転中心軸線方向の長
さ、加熱定着ローラ1の直径、抵抗発熱体層の層厚な
ど)や材質に影響されるので、これらを考慮して抵抗発
熱体層(芯ローラ)10及び抵抗発熱体層12の抵抗値
を設定している。
【0043】所定の時間t1経過後から、並列接続され
た抵抗発熱体層(芯ローラ)10及び抵抗発熱体層12
への通電により、それら抵抗発熱体層の温度が上昇し、
それら抵抗発熱体層の抵抗値がしだいに上昇するが、そ
れらによる合成抵抗の抵抗値は既述のように抵抗発熱体
層(芯ローラ)10のみに通電するときの抵抗値よりも
小さく、従って並列接続された抵抗発熱体層(芯ロー
ラ)10及び抵抗発熱体層12への入力電流がそれだけ
大きくなるので、抵抗発熱体層(芯ローラ)10及び抵
抗発熱体層12のジュール熱損が上昇し、また、二つの
抵抗発熱体層10、12を用いるので、それだけ加熱定
着ローラ1の昇温速度を遅らせることなく、該ローラを
速やかに所定定着温度まで昇温させることができる。図
4の例では時間t2(<t3)で所定の定着温度200
℃に到達する。
【0044】このことを図4を参照しながらさらに説明
すると、時間t1までは抵抗発熱体層(芯ローラ)10
にのみ通電し、時間t1経過後、時間t2までの間にお
いては芯ローラ10及び抵抗発熱体層12を並列接続し
た回路に通電して加熱定着ローラ1を所定定着温度20
0℃まで昇温させる場合の熱量は、図4中の実線βと点
線α’とで挟まれる領域の面積Y’に図4中点線α’下
方の白抜き斜線部分の面積Xを加えた面積に相当する。
この合計面積のうち、面積Y’は、抵抗発熱体層(芯ロ
ーラ)10のみに時間t2からt3(所定定着温度20
0℃になるとき)まで通電したときの熱量に相当する、
図4中点線α’及びβ’下方の面積から前記面積Xを差
し引いた残りの面積Y、すなわち時間t2からt3まで
の熱量に相当する面積に等しい。すなわち、抵抗発熱体
層(芯ローラ)10と抵抗発熱体層12との並列接続に
よる合成抵抗の抵抗値が制限電流を超えなくなる時間t
1経過後から、並列接続された抵抗発熱体層(芯ロー
ラ)10と抵抗発熱体層12とに通電することで、速や
かに加熱定着ローラ1を所定の適正定着温度まで昇温さ
せることができるのである。所定の適正定着温度の検出
は、図3に示すサーミスタTHが検出する。
【0045】本例では熱定着ローラ1が所定の適正定着
温度に達すると、既述のとおりその後(図中時間t2以
降)は、所定の適正定着温度を保つために、制御部CO
NTがサーミスタTHの検出する加熱定着ローラ1の温
度に基づいて、第1リレーSSR1のオン、オフを行
う。第2リレーSSR2は所定の適正定着温度に達する
とオフされ、それ以降は常にオフ状態である。
【0046】なお、以上説明した加熱定着装置では、制
御部CONTが電源回路8に抵抗発熱体層(芯ローラ)
10のみ通電可能な第1回路から抵抗発熱体層(芯ロー
ラ)10及び抵抗発熱体層12を並列接続してそれらに
通電可能な第2回路を形成させるタイミングを予め実験
等により求めておくことができる所定の時間t1によっ
て定めているが、サーミスタTHが同様のタイミングを
検出できる加熱定着ローラ1の所定の温度を予め実験等
により求めておき、制御部CONTが、サーミスタTH
によるこの所定温度検出までは電源回路8において抵抗
発熱体層(芯ローラ)10にのみ通電させ、該所定温度
検出後から所定の適正定着温度検出までは、電源回路8
において抵抗発熱体層(芯ローラ)10及び抵抗発熱体
層12を並列接続させてそれらに通電させるようにして
もよい。
【0047】なお、以上説明した加熱定着ローラ1にお
いては、抵抗発熱体層12を芯ローラ10の内周面に設
けたが、芯ローラ10の外周面、或いは内外周面に設け
てもよい。次に、本発明に係る加熱定着装置の他の例に
ついて図5を参照して説明する。この装置における加熱
定着ローラも芯ローラ10を備えているが、該芯ローラ
10は抵抗発熱体層を兼ねていない。
【0048】図5に示す加熱定着装置は、加熱定着ロー
ラ1’を備えており、該加熱定着ローラ1’は芯ローラ
10と、その外周面に電気絶縁層111を介して積層さ
れた抵抗発熱体層120、内周面に電気絶縁層112を
介して積層さた抵抗発熱体層121を含んでいる。抵抗
発熱体層120の外周面には離型層131が形成されて
おり、これに加熱定着ローラ温度検出用のサーミスタT
Hが当接している。
【0049】抵抗発熱体層120には一対のリング形状
の受電部材254’が外嵌され、電気的に接続されてお
り、各受電部材254’に定位置の給電部材264’が
相対的摺動可能に接触している。一方の給電部材26
4’は交流電源81の一端に電気的に接続され、他方の
給電部材264’は第1ソリッドステートリレーSSR
1を介して電源81の他端に接続されている。
【0050】抵抗発熱体層121には一対のリング形状
の受電部材253’が内嵌され、電気的に接続されてお
り、各受電部材253’に定位置の給電部材263’が
相対的摺動可能に接触している。一方の給電部材26
3’は交流電源81の一端に電気的に接続され、他方の
給電部材263’は第2ソリッドステートリレーSSR
2を介して電源81の他端に接続されている。
【0051】前記と同様の制御部CONTが設けられて
おり、各リレーSSR1、SSR2は該制御部からの指
示基づいてオン、オフされる。サーミスタTHの検出温
度情報は制御部CONTに入力される。この加熱定着装
置においても、図1から図3に示す加熱定着装置と同様
に、制御部CONTからの指示で前記と同様の第1回
路、第2回路を形成して、抵抗発熱体層に流れる電流を
制限電流以下に抑制しつつ、加熱定着ローラ1’を速や
かに所定定着温度まで上昇させ、その温度に維持するこ
とができる。
【0052】この他、芯ローラの内周面側には抵抗発熱
体層を設けずに、芯ローラの外周面側に2層、或いはそ
れ以上の抵抗発熱体層を設けてもよい。図6は芯ローラ
10の外周面側に2層の抵抗発熱体層120、122を
設けた例を示している。図6において、図5の定着装置
における部品、部分と実質上同じ機能の部品、部分には
図5と同じ参照符号を付してある。なお、図6中113
は絶縁層である。芯ローラの外周面側には抵抗発熱体層
を設けずに、芯ローラの内周面側に2層、或いはそれ以
上の抵抗発熱体層を設けてもよい。また、受電部材及び
給電部材は各抵抗発熱体層について一対ずつ設けてもよ
いが、制御部からの指示基づいてオン、オフするソリッ
ドステートリレー等のスイッチ装置を介さずに直接電源
に接続される側の受電部材及び給電部材については、複
数の抵抗発熱体層のうち2以上のものに電気的に接続し
てそれらに共通のものとしてもよい。図7はその1例を
示している。いずれにしても前記のような第1回路、第
2回路を形成できる電源回路を設け、これを制御部にて
コントロールし、抵抗発熱体層に流れる電流を制限電流
以下に抑制しつつ、加熱定着ローラを速やかに所定定着
温度まで上昇させ、その温度に維持することができる。
【0053】
【発明の効果】本発明によると、熱源として通電により
発熱する抵抗発熱体層を利用した加熱定着ローラを備え
ており、未定着画像を保持した記録媒体に該画像を加熱
定着させることができる加熱定着装置であって、抵抗発
熱体層への入力電流を所定の制限電流以下に抑制するこ
とができ、その割りには加熱定着ローラの昇温速度を低
下させずに該ローラ温度を所定の定着温度へ速やかに上
昇させることができる加熱定着装置を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である加熱定着装置の概略
断面図である。
【図2】図1に示す加熱定着装置の加熱定着ローラ及び
加圧ローラの斜視図である。
【図3】抵抗発熱体層を兼ねる芯ローラ及びもう一つの
抵抗発熱体層のための電源回路及び通電制御を行う制御
回路の概略図である。
【図4】加熱定着ローラの昇温開始から所定の適正定着
温度になるまでの電源回路の入力電流値の変化を示す図
である。
【図5】本発明に係る加熱定着装置の他の例の概略断面
図である。
【図6】本発明に係る加熱定着装置のさらに他の例の概
略断面図である。
【図7】本発明に係る加熱定着装置のさらに他の例の概
略断面図である。
【符号の説明】
1、1’ 加熱定着ローラ 2 加圧ローラ 31 軸受け H 定着装置ハウジング 41 樹脂製ホルダー 411 ホルダーに設けた凹所 411a 凹所の加熱定着ローラ側に設けた孔 413 筒状突出部 42 樹脂製ホルダー 421 右側ホルダーの凹所 421a ホルダー孔 423 断面円形凹部 21 軸 32 支持部材 321 バネ 33 導電性端子板 34、36 電線 341 圧着端子 10 抵抗発熱体層(芯ローラ) 11、111、112、113 電気絶縁層 12、120、121、122 抵抗発熱体層 13、131 離型層 14 リングギア 15 受電部材 152 平坦円形頂面 153、154 受電端子 155 絶縁部材 16 給電部材 161 バネ 162 リード線 163、164 給電端子 165 絶縁部材 253’、254’ リング状受電部材 263’、264’ リング状給電部材 8 電源回路 81 電源 SSR1 第1ソリッドステートリレー SSR2 第2ソリッドステートリレー S 記録シート CONT 制御部 TH サーミスタ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】未定着画像を保持した記録媒体に該画像を
    加熱定着させる加熱定着装置であり、 少なくとも二つの複数の抵抗発熱体層を含む加熱定着ロ
    ーラと、 前記複数の抵抗発熱体層のうちその全数より少ない所定
    の1又は2以上のものにのみ通電する第1回路と、前記
    複数の抵抗発熱体層のうち前記未定着画像の定着のため
    に使用する全ての抵抗発熱体層に通電する第2回路とを
    それぞれ形成できる電源回路と、 前記各抵抗発熱体層への前記電源回路による通電を制御
    する制御部とを備えており、 前記制御部は、前記加熱定着ローラの昇温開始から所定
    時間経過するまでは前記第1回路を形成し、該所定時間
    経過後から前記第2回路を形成するように前記電源回路
    を制御するものであり、 前記第1回路は、前記所定時間が経過するまで該第1回
    路を構成する前記一つの抵抗発熱体層又は2以上の抵抗
    発熱体層への入力電流が所定の制限電流以下となる回路
    であり、 前記第2回路は、前記所定時間経過後において、前記未
    定着画像の定着のために使用する全ての抵抗発熱体層に
    よる合成抵抗の抵抗値が、前記第1回路を構成していた
    前記一つの抵抗発熱体層の抵抗値又は2以上の抵抗発熱
    体層群による合成抵抗の抵抗値より低くなり、且つ、該
    未定着画像の定着のために使用する全ての抵抗発熱体層
    による合成抵抗のもとにおけるそれら抵抗発熱体層への
    入力電流が所定の制限電流以下となる回路であることを
    特徴とする加熱定着装置。
  2. 【請求項2】前記加熱定着ローラは導電性材料からなる
    中空芯ローラであって前記複数の抵抗発熱体層のうちの
    一つを兼ねる芯ローラを含んでおり、前記複数の抵抗発
    熱体層のうち他のものが電気絶縁体層を介して該芯ロー
    ラの外周面及び(又は)内周面に重ね形成されている請
    求項1記載の加熱定着装置。
  3. 【請求項3】前記芯ローラは前記第1回路を形成するた
    めの抵抗発熱体層を兼ねている請求項2記載の加熱定着
    装置。
  4. 【請求項4】未定着画像を保持した記録媒体に該画像を
    加熱定着させる加熱定着装置であり、 少なくとも二つの複数の抵抗発熱体層を含む加熱定着ロ
    ーラと、 前記複数の抵抗発熱体層のうちその全数より少ない所定
    の1又は2以上のものにのみ通電する第1回路と、前記
    複数の抵抗発熱体層のうち前記未定着画像の定着のため
    に使用する全ての抵抗発熱体層に通電する第2回路とを
    それぞれ形成できる電源回路と、 前記各抵抗発熱体層への前記電源回路による通電を制御
    する制御部と、 前記加熱定着ローラの温度を検出する装置とを備えてお
    り、 前記制御部は、前記加熱定着ローラが昇温開始から前記
    温度検出装置が所定温度を検出するまでは前記第1回路
    を形成し、前記温度検出装置が該所定温度検出後から前
    記第2回路を形成するように前記電源回路を制御するも
    のであり、 前記第1回路は、前記温度検出装置が所定温度を検出す
    るまでは、該第1回路を構成する前記一つの抵抗発熱体
    層又は2以上の抵抗発熱体層への入力電流が所定の制限
    電流以下となる回路であり、 前記第2回路は、前記温度検出装置が所定温度検出後に
    おいて、前記未定着画像の定着のために使用する全ての
    抵抗発熱体層による合成抵抗の抵抗値が、前記第1回路
    を構成していた前記一つの抵抗発熱体層の抵抗値又は2
    以上の抵抗発熱体層群による合成抵抗の抵抗値より低く
    なり、且つ、該未定着画像の定着のために使用する全て
    の抵抗発熱体層による合成抵抗のもとにおけるそれら抵
    抗発熱体層への入力電流が所定の制限電流以下となる回
    路であることを特徴とする加熱定着装置。
  5. 【請求項5】前記加熱定着ローラは導電性材料からなる
    中空芯ローラであって前記複数の抵抗発熱体層のうちの
    一つを兼ねる芯ローラを含んでおり、前記複数の抵抗発
    熱体層のうち他のものが電気絶縁体層を介して該芯ロー
    ラの外周面及び(又は)内周面に重ね形成されている請
    求項4記載の加熱定着装置。
  6. 【請求項6】前記芯ローラは前記第1回路を形成するた
    めの抵抗発熱体層を兼ねている請求項5記載の加熱定着
    装置。
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