JPH05274047A - 加熱装置 - Google Patents

加熱装置

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JPH05274047A
JPH05274047A JP10160592A JP10160592A JPH05274047A JP H05274047 A JPH05274047 A JP H05274047A JP 10160592 A JP10160592 A JP 10160592A JP 10160592 A JP10160592 A JP 10160592A JP H05274047 A JPH05274047 A JP H05274047A
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temperature
heat source
heating
supply
power
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Yasumasa Otsuka
康正 大塚
Koichi Okuda
幸一 奥田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加熱装置について、加熱体の暴走トラブルを
生じても温度ヒューズが作動する前に加熱体への通電を
遮断することができるようにして、装置の熱損破壊防
止、安全性の確保をすること。 【構成】 電力供給により発熱する発熱源4を含み該発
熱源の発熱で昇温する加熱体2と、加熱体の温度を検出
する温度検出手段8と、温度検出手段の検出温度情報に
より前記発熱源への供給電力を制御して前記加熱体の温
度を所定に制御する供給電力制御手段23・24と、前
記発熱源への供給電圧を検出する供給電圧検出手段25
と、前記発熱源への供給電力を検出する供給電力検出手
段23を有し、加熱体の温度制御は、前記発熱源への供
給電圧に応じて供給電力に上限値を設けて前記供給電力
制御手段による発熱源への供給電力制御を前記供給電力
上限値以下で行ない、加熱体の温度を制御すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電力供給により発熱す
る発熱源を含み該発熱源の発熱で昇温する加熱体を有す
る加熱装置に関する。より詳しくは、該加熱装置の温度
制御・安全対策に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のような加熱装置の具体例として画
像形成装置における画像加熱定着装置がある。
【0003】図2にその一例の概略構成図を示した。本
例はフィルム加熱方式の画像加熱定着装置である(特開
昭 63-313182号公報、特開平2-157878号公報等)。
【0004】1はエンドレスベルト状のポリイミド等の
耐熱性定着フィルムであり、互いに略並行に配設した駆
動ローラ11と、テンションローラを兼ねる従動ローラ
12と、加熱体(ヒータ)2の3部材間に懸回張設させ
てある。
【0005】13は加熱体2を断熱支持させたヒータホ
ルダ、10は加熱体2との間にフィルム1を挟んでフィ
ルムを加熱体2の面に圧接する加圧ローラである。
【0006】フィルム1は駆動ローラ11の回転によ
り、少なくとも画像定着実行時は矢示の時計方向に加熱
体2面に密着して該加熱体面を摺動しながら所定の周速
度、即ち不図示の画像形成部(A)側から搬送されてく
る未定着トナー画像Tを担持した記録材Pの搬送速度と
略同じ周速度で回転駆動される。
【0007】加熱体2は後述するように電力供給により
発熱する発熱源4を含み、該発熱源4の発熱により昇温
する。
【0008】加熱体2が発熱源4に対する電力供給によ
り加熱され、またフィルム1が回転駆動されている状態
において、加熱体2と加圧ローラ10との圧接部N(定
着ニップ部)の、フィルム1と加圧ローラ10との間に
記録材Pが導入されることで、該記録材Pがフィルム1
に密着してフィルムと一緒の重なり状態で圧接部Nを通
過していく。
【0009】この圧接部通過過程で加熱体2からフィル
ム1を介して記録材Pに熱エネルギーが付与されて記録
材P上の未定着トナー画像Tが加熱溶融定着される。記
録材Pは圧接部N通過後フィルム1から分離して排出さ
れていく。
【0010】図3は加熱体2の一部切欠き平面模型図
と、通電制御系のブロック図である。本例の加熱体2
は、 a.Al23 (アルミナ),AlN,SiC等の電気
絶縁性・耐熱性・低熱容量の細長のセラミック基板3
と、 b.この基板3の一方面側(表面側)の基板幅方向中央
部に基板長手に沿って直線細帯状に形成した発熱源とし
てのAg/Pd,RuO2 ,Ta2N等の通電発熱抵抗
体4と、 c.この通電発熱抵抗体4の両端部にそれぞれ導通させ
て基板面に形成した電極端子(給電パターン)5・6
と、 d.基板3の通電発熱抵抗体形成面を被覆させたヒータ
ー表面保護層としてのガラス等の電気絶縁性オーバーコ
ート層7と、 e.基板3の他方面側(背面側)にそれぞれ接触させて
設けたサーミスタ等の温度検出素子8、及び温度ヒュー
ズ(安全ヒューズ)9 等よりなる。
【0011】加熱体2のオーバーコート層7側がフィル
ム接触摺動面側であり、この面側を外部露呈させて加熱
体2を断熱性のヒーターホルダ13を介して不図示の支
持部に固定支持させてある。
【0012】加熱体2は通電発熱抵抗体4の両端電極端
子5・6間に交流電源20より電圧が印加され、該通電
発熱抵抗体4が発熱することで昇温する。
【0013】加熱体2の温度は基板背面の温度検出素子
8で検出されてその検出情報が通電制御回路15へフィ
ードバックされて交流電源20から通電発熱抵抗体4へ
の通電が制御されることで定着実行時に温度検出素子8
で検出される加熱体2の温度が所定の温度(定着温度)
になるように温調制御される。
【0014】加熱体2の温調制御は通電発熱抵抗体4に
対する印加電圧または電流をコントロールするか、通電
時間をコントロールする方法が採られている。通電時間
をコントロールする方法には、電源波形の半波ごとに、
通電する、通電しない、を制御するゼロクロス波数制
御、電源波形の半波ごとに通電する位相角を制御する位
相制御がある。
【0015】温度ヒューズ9は通電発熱抵抗体4に対す
る通電路に直列に接続して加熱体2の基板3の背面に接
触させて配設してあり、通電発熱抵抗体4への通電制御
が不能の事態を生じて加熱体2が異常昇温(加熱体の暴
走)すると、該温度ヒューズ9が作動して通電発熱抵抗
体4への通電回路が解放され通電発熱抵抗体に対する通
電がオフされる。
【0016】図4は他のフィルム加熱方式の画像加熱定
着装置である。この装置は半円弧状のフィルムガイド部
材14の外面中央部に形成した加熱体収容凹部に加熱体
2を嵌め入れて取付け、このフィルムガイド部材14に
円筒状の耐熱性定着フィルム1をルーズに外嵌し、加熱
体2との間にフィルム1を挟ませて加圧ローラ10を加
熱体2に圧接させてある。加圧ローラ10を駆動ローラ
として矢示の反時計方向に回転駆動することで該ローラ
との摩擦力で円筒状フィルム1が加熱体2面に密着して
摺動しながら回転駆動される。
【0017】この装置の場合も加熱体2と加圧ローラ1
0との圧接ニップ部Nのフィルム1と加圧ローラ10と
の間に記録材Pを導入・通過させることにより加熱体2
からフィルム1を介して記録材Pに熱エネルギーが付与
されて記録材P上の未定着トナー画像Tが加熱溶融定着
される。加熱体2の構成、通電制御は図2・図3のもの
と同様である。
【0018】フィルム1はロール巻の長尺フィルムに
し、これを繰り出させて加熱体2面に密着走行させる構
成にすることもできる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上述例のような加熱装
置において、温度ヒューズ9を用いて加熱体2の過昇温
発生時には通電路を遮断させる方法は温度ヒューズ9が
作動したときにはフィルム1・加圧ローラ10等に既に
大なり小なりダメージ(熱損破壊)が加わっている場合
が多く、装置全体を交換しなければならない場合もあっ
た。
【0020】そこで制御回路で温度検出素子としてのサ
ーミスタ8の出力を検出して、通電路の断線やショート
に対しては加熱体2の加熱を停止させる方法が併用され
てきた。
【0021】しかしこの方法もサーミスタ8が加熱体2
から浮き上がったような場合に対しては故障として検出
することはできなかった。
【0022】本発明は加熱体の暴走トラブルを生じても
温度ヒューズが作動する前に加熱体への通電を遮断する
ことができるようにして、装置の熱損破壊防止、安全性
の確保ができるようにしたものを提供することを目的と
する。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする加熱装置である。
【0024】(1)電力供給により発熱する発熱源を含
み該発熱源の発熱で昇温する加熱体と、該加熱体の温度
を検出する温度検出手段と、該温度検出手段の検出温度
情報により前記発熱源への供給電力を制御して前記加熱
体の温度を所定に制御する供給電力制御手段と、前記発
熱源への供給電圧を検出する供給電圧検出手段と、前記
発熱源への供給電力を検出する供給電力検出手段を有
し、加熱体の温度制御は、前記発熱源への供給電圧に応
じて供給電力に上限値を設けて前記供給電力制御手段に
よる発熱源への供給電力制御を前記供給電力上限値以下
で行ない、加熱体の温度を制御することを特徴とする加
熱装置。
【0025】(2)供給電力の上限値でも加熱体の温度
を所定の温度に制御できない場合には発熱源への電力の
供給を遮断するように制御することを特徴とする(1)
に記載の加熱装置。
【0026】(3)発熱源への電力供給が、加熱体の温
度立ち上げ状態と、加熱体の制御温度での温調状態とで
切り換わるものであって、それぞれの状態に対して発熱
源への供給電力の上限が設けられたことを特徴とする
(1)又は(2)に記載の加熱装置。
【0027】(4)発熱源への供給電力を制御する供給
電力制御手段が交流電流の波数ないし位相角を制御する
ものであることを特徴とする(1)乃至(3)の何れか
に記載の加熱装置。
【0028】(5)電力供給により発熱する発熱源を含
み該発熱源の発熱で昇温する加熱体と、該加熱体の温度
を検出する温度検出手段と、該温度検出手段の検出温度
情報により前記発熱源への供給電力を制御して前記加熱
体の温度を所定に制御する供給電力制御手段と、前記発
熱源への供給電圧を検出する供給電圧検出手段と、前記
発熱源への供給電力を検出する供給電力検出手段を有
し、加熱体の温度制御は、発熱源への必要とされる供給
電力が急増ないし急減したことを検知して発熱源への電
力の供給を遮断することを特徴とする加熱装置。
【0029】(6)発熱源への電力供給が、加熱体の温
度立ち上げ状態と、加熱体の制御温度での温調状態とで
切り換わるものであって、それぞれの状態に於いて発熱
源への必要とされる電力供給が急増ないし急減したこと
を検知して発熱源への電力の供給を遮断することを特徴
とする(5)に記載の加熱装置。
【0030】(7)発熱源への供給電力を制御する供給
電力制御手段が交流電流の波数ないし位相角を制御する
ものであることを特徴とする(5)又は(6)に記載の
加熱装置。
【0031】
【作用】
(A)即ち、加熱体の発熱源に供給される電圧を検出
し、その電圧に対して供給電力の上限値を定める。そし
て、この上限値を超えないと加熱体の温度を所定に制御
できないと判断される場合は、装置故障と判定して加熱
体の発熱源への通電を停止させるようにすることで、温
度ヒューズが作動する前に加熱体発熱源への通電を遮断
することができるので、装置の熱損破壊に至るような加
熱体暴走を生じさせることがなくなる。
【0032】(B)また、加熱体温度と、加熱体発熱源
に供給される電力を検出し、その電力に対して供給電力
の増加ないし減少を検知する。そして急速に供給電力の
増加ないし減少を行なわないと加熱体の温度を所定に制
御できないと判断される場合は、装置故障と判定して加
熱体発熱源への通電を停止させるようにすることで、上
記(1)の場合と同様に装置の熱損破壊に至るような加
熱体暴走を生じさせることがなくなる。
【0033】
【実施例】
<実施例1> (1)本実施例は前述図4の画像加熱定着装置に本発明
を適用した例である。
【0034】円筒状フィルム1として、内径24mm、
肉厚45μmの円筒状ポリイミドフィルムの外面にPT
FEを10μm厚コーティングしたものを用いた。長さ
は226mmとした。
【0035】加熱体2は、幅6.5mm、長さ236m
m、厚さ0.635mmのアルミナ基板3の表面に、銀
パラジウム(Ag/Pd)の通電発熱抵抗体4をスクリ
ーン印刷で塗布した後、焼成して28.3Ωになるよう
にした。
【0036】サーミスタ8は加熱体2の長手中央部より
40mmの基板背面位置に取り付けた。
【0037】加圧ローラ10は外径8mmのステンレス
シャフトに厚さ4mmのシリコーンゴム層をローラ状に
形成し、表層にフッ素ラテックスコート(ダイキン社
製、商品名GLS213にFEPを10wt%混入した
もの)を30μmコーティングして焼成したもので、硬
度は50°(Asker−C硬度)のものを用いた。
【0038】装置の記録材送り速度は23.8mm/s
ecとした。
【0039】図1は該装置の加熱体2についての通電制
御系のブロック図である。
【0040】22はアナログ/デジタル変換器であり、
サーミスタ8の出力を電圧変換してCPU23へ入力す
る。この値によって加熱体2の温度が所定よりも低いと
判断されればACドライバー24を通して加熱体2の通
電発熱抵抗体4へ通電を行なう。
【0041】本実施例では、電圧検出回路25によって
通電発熱抵抗体4へ供給される電圧が検出される。
【0042】通常の商用電源では−15%〜+10%の
電圧変動を見込まなくてはならない。また100V(日
本)と115V(米国)とで単一加熱体で使用できるこ
とが部品の共通化が図れる点で好ましいが、そのために
は85Vから132Vまで変動を見込まなければならな
い。
【0043】これだけ電圧が異なるとそのまま全波を通
電すると加熱体出力が2.41倍異なることになる。
【0044】そこで電圧検出回路24によって電圧が高
いとONする波数を減らして最大出力を減らす制御をと
っている。
【0045】例えば室温から150℃迄加熱する際には
1/2周期を1波と数えて20波中の何個の波をONす
るかを電圧ごとに切り換えて最大出力を制限するように
する。
【0046】実験に使った装置では、7.5℃環境化で
加熱体に85V入力した際に15秒以内に180℃まで
昇温させるためには、20波中の20波を通電して25
5Wを出力させなければならなかった。
【0047】しかし、133V入力では、20波中20
波を通電すると加熱体出力が625Wにも達して急激な
昇温のために加熱体が割れたり、急に大電流が流れてブ
レーカーが落ちたりする問題が生じた。そこで85Vか
ら133Vまでを表1のように割けて最大消費電力を2
0波中の通電する波数で制限するようにした。
【0048】
【表1】 そして通常はプリント開始時に電圧検知を行ない、その
電圧に基づいて表2のイニシャルの立ち上げ波数を定め
た。
【0049】
【表2】 この波数で処置の温度T1 (例えば90℃)まで立ち上
げて、その所要時間が遅い場合に1波ずつ波数を増やし
て、立ち上げ速度を増すように制御する。これによって
表2より1波多くした表1の波数を使うことになる。
【0050】この波数でT1 (90℃)からT2 (10
0℃)まで達する時間は長い場合でも95Vから132
Vの入力が有れば287W以上の電力が最低でも得られ
るので0.85秒も有れば良い。
【0051】逆に電圧検知で95V以上が検知された場
合に、T1 より1波増やしても0.85秒以内でT2
で昇温しない場合には、サーミスタ8の導通不良が生じ
ているか、加熱体の通電発熱抵抗体4への給電がリーク
していることが考えられるので、安全のためにCPU2
3はリレー26を切って通電発熱抵抗体4への通電を遮
断する。
【0052】このように制御することで、サーミスタ8
の故障や、加熱体の故障に対してすみやかに通電発熱抵
抗体4への通電を遮断できるので、加熱体2の暴走を装
置に熱損破壊を生じさせる前に停めることができる。
【0053】(2)上記(1)は加熱体2の温度を立ち
上げる場合につて述べたが、加熱体2が所定の温度に達
した場合は、熱量的にも余裕が生じるので制御波数が下
がる。従って、上限の電力値すなわち波数を下げること
が可能である。
【0054】例えば前述の(1)で加熱体2の温度を1
80℃に制御しようとした場合に、一旦180℃に達し
た後は100Wから250Wも有れば通紙しながらも1
80℃に維持することが可能である。
【0055】従ってこの上限値250Wを越えないと1
80℃を維持できない状態は故障と判断して加熱体の通
電発熱抵抗体4への通電を遮断する。
【0056】本例では、通紙中の温度リップルを小さく
するため14波内でONする波数を制御するように切り
換える制御も加えた。そして表3のように上限の波数を
定めた。この場合は85V入力でも充分な電力が得られ
るので85V〜132Vまで全域での検知が行なえる。
【0057】
【表3】 そして、通常は180℃に達するとすぐ下記の表4のH
ighレベルの波数とLowレベルの波数を組み合わせ
て180℃に保つようにしておき、Highレベルが2
回続くと1波ずつHighとLowの波数を増し、Lo
wレベルが2回つづくと1波ずつHighとLowの波
数を減じるように制御する。そして表3の波数になって
も180℃が保てない場合に故障と判断してリレー26
を切る。
【0058】
【表4】 このように通紙中の制御波数のサイクルを小さくしてお
けば画像上の光沢ムラだけでなく、故障に対しても早期
に発見して通電を遮断できる。
【0059】(3)前述(1)と(2)の2つの例では
波数制御によって加熱体2出力を制御するものであった
が、位相制御についても同様の故障検知をすることがで
きる。即ち、波数の代りに電圧に対してそれぞれ通電す
る位相角を決めれば良い。
【0060】例えば温度を上昇させるために通電する位
相角を増加させる制御を行なう場合にも前記表1に代え
て表5のような上限値を決めれば良い。位相角は0〜1
80°とする。
【0061】
【表5】 もしこの位相角を越えても通電を続ける必要が有る場合
は立ち上げる時に故障と判断して加熱体の通電発熱抵抗
体4への通電をリレー26で遮断する。
【0062】同様に通紙中も表6の定める最大位相角を
越える必要が生じた場合には故障と判断して加熱体の通
電発熱抵抗体4への通電を停止するようにすれば良い。
【0063】
【表6】 以上説明したように供給する電力を検出する手段とヒー
ターの温度を検出する手段とを有し、供給する電力に上
限を設け、この上限値まで供給を増加させても所定の温
度ないし温度上昇が検出できない場合に故障と判断する
ことにした。
【0064】これによって温度ヒューズが作動する前に
加熱体への通電を遮断することができるので、装置の熱
損破壊に至るような加熱体暴走を生じさせることがな
く、安全な装置とすることができる。
【0065】本実施例においては電力を検出する手段と
して電圧検知及び波数・位相角等の通電割り合いを用い
たが、電圧変動がなければ通電発熱抵抗体4の抵抗変動
はないので通電割合だけで電力検出ができる。また、電
圧検知は電流ピーク検知でもかまわない。平均電流値を
検出すれば通電割合を用いなくとも電力検出ができる。
さらに電力検知回路を設けCPUを用いずに一定値と比
較しエラー検出をしてもよい。
【0066】<実施例2> (1)本例は、前記実施例1の(1)の画像加熱定着装
置について、通常はプリント開始時に電圧検知を行な
い、その電圧に基づいて前記表2のイニシャルの立ち上
げ波数を定めた。
【0067】そしてこの波数で立ち上げた場合には、2
55W〜338Wの電力におさまっているので昇温速度
は12deg/secになる。
【0068】これに対して装置が冷えていた場合や低温
環境に有る場合には、この昇温速度を保つためにさらに
出力が必要になるが波数にして1波増やせば充分であ
る。95V以上であれば1波当り15.9W〜30.8
Wを増やすことができる。
【0069】逆に装置が暖まっていた場合には出力が過
剰となり1波へらす操作をすれば良い。波数を増減する
操作はいずれも昇温速度が 12deg/sec〜100deg/sec からずれた状態が0.8secに達すると操作する。
【0070】通常であればこの波数を1波増減させる操
作で次の0.8秒以内に適正な昇温速度となるがサーミ
スタ8が断線した場合や通電発熱抵抗体が断線した場合
には1波増しても0.8秒後にまだ温度が上がらないと
判断され供給電力不足のようにCPU23は判断し、さ
らに1波増そうとする。
【0071】逆にサーミスタ8がショートした場合には
1波減らして0.8秒後にまだ温度が下がらず供給電力
過剰にCPU23は判断しさらに1波減らそうとする。
【0072】そこでこのような故障に対してはCPU2
3が連続して2波以上増加または減少しようとする場
合、すなわち急激に供給電力を変化させようとした場合
に故障と判断し、リレー26を切って加熱体の通電発熱
抵抗体4への通電を遮断するものである。
【0073】これによって加熱体2やサーミスタの故障
を迅速に検知し加熱体の発熱を停止するので、装置が熱
損・破壊するに至る以前に停止し加熱体やサーミスタの
交換で装置を再生することができる利点が有る。
【0074】(2)前述(1)の例では、装置の加熱体
2の温度を立ち上げる場合について述べたが、加熱体2
が所定の温度に達した場合は熱量的にも余裕が生じるの
で、制御波数が下がる。従って上限の電力値即ち波数を
下げることが可能である。
【0075】例えば前述の実施例で180°に制御しよ
うとした場合に一旦180℃に達した後は、100〜2
50Wの間に有れば通紙しながらも180℃に維持する
ことが可能である。
【0076】本例では通紙中の温度リップルを小さくす
るために14波を基準波数とする制御を行なった。そし
て通常は所定の温度を保つために必要な電力より少し多
い目の電力供給状態(High状態)と、少し少な目の
電力供給状態(Low状態)を適宜切り換える方法をと
る。
【0077】しかし装置が暖まった場合には、電力が過
剰供給となるので0.98秒以上Low状態が続いた場
合には、High,Low状態共に供給電力を減じるた
めに14波中の通電を一律1波減じるようにしていた。
【0078】逆に記録材Pが厚手であったり、低温環境
であった場合に電力が不足するようになるので、0.9
8秒以上High状態が続いた場合には、High,L
ow状態共に一律1波増やすようにしていた。
【0079】このように、装置が暖まった場合や記録材
に熱がうばわれる場合には、0.98秒で1波ずつ増減
させるすなわち出力を増減させる操作を一回行えば充分
でる。
【0080】ところが、サーミスタ8がショートした場
合にはLow状態の出力を減少させる操作を2回以上続
けて行なってもCPUは温度の低下を検知できない。
【0081】逆にサーミスタ8が加熱体2から浮いた場
合や、通電発熱抵抗体4が断線した場合にはHigh状
態の出力を増加させる操作を2回以上続けて行なっても
CPU23は温度上昇を検知できない。
【0082】従って出力の増加減を2回以上連続して行
なう場合は、故障と判断して、通電発熱抵抗体4への通
電を遮断する。
【0083】このように制御すれば、故障になっても加
熱体2が発火・発煙に至る程高温になることはなく、サ
ーミスタ8又は、加熱体2を交換すれば加熱定着装置と
して引き続き利用できる。
【0084】なお、波数制御も基準波数を14波に限る
ものでなく、また1波ずつの増減の操作も0.98秒に
限るものではない。
【0085】さらに故障の判断も増加または減少の操作
を2回以上であれば良い。これらの数値は通電発熱抵抗
体4の抵抗値や装置の熱容量によって適宜決めれば良
い。
【0086】(3)前述(1)・(2)の2つの例では
波数制御によって加熱体の出力を制御するものであった
が、位相制御についても同様の故障検知をすることがで
きる。即ち、急激に位相角を変えて電力をかえようとす
る場合には、故障と判断して通電発熱抵抗体4への通電
を停止すれば良い。
【0087】以上説明したように、供給する電力を検出
する手段とヒーターの温度を検出する手段とを有し、所
定の温度ないし所定の温度上昇率が検出できない場合に
急激に電力を増加減少する必要が生じた場合に故障と判
断することにした。
【0088】これによって温度ヒューズが作動する前に
加熱体への通電を遮断することができるので装置の熱損
破壊に至るような加熱体暴走を生じさせることがなく、
安全な装置とすることができる。
【0089】本実施例においても電力を検出する手段と
して電圧検知及び波数・位相角等の通電割合を用いた
が、電圧変動がなければ通電発熱抵抗体4の抵抗変動は
ないので通電割合だけで電力検出ができる。また、電圧
検知は電流ピーク検知でもかまわない。平均電流値を検
出すれば通電割合を用いなくとも電力検出ができる。さ
らに電力検知回路を設けCPUを用いずに一定値と比較
しエラー検出をしてもよい。
【0090】以上の実施例1・同2はフィルム加熱方式
の画像加熱定着装置についてのものであるが、本発明は
熱ローラ式の画像加熱定着装置、その他、通電により発
熱する発熱源を含み該発熱源の発熱で昇温する加熱体を
有する各種の加熱装置について応用できる。
【0091】
【発明の効果】以上のように本発明の加熱装置は加熱体
の暴走が生じても温度ヒューズが作動する前に加熱体発
熱源への通電が遮断されるので、装置の熱損破壊の防
止、安全性の確保がなされ、信頼性が高い装置である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施例としての加熱装置の加熱体制御系の
ブロック図
【図2】 加熱装置の一例としてのフィルム加熱方式の
画像加熱定着装置の概略構成図
【図3】 加熱体の一部切欠き平面模型図と通電制御系
のブロック図
【図4】 他のフィルム加熱方式の画像加熱定着装置の
概略構成図
【符号の説明】
1 耐熱性定着フィルム 2 加熱体(ヒータ) 3 ヒータ基板 4 通電発熱抵抗体 5・6 通電用電極端子 7 表面保護層 8 温度検出素子としてのサーミスタ 9 温度ヒューズ 10 加圧ローラ 11 フィルム駆動ローラ 12 従動ローラ(テンションローラ) 15・21 通電制御回路 22 A/D変換器 23 CPU 24 ACドライバー 25 電圧検出回路 26 リレー P 記録材 T トナー像

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力供給により発熱する発熱源を含み該
    発熱源の発熱で昇温する加熱体と、 該加熱体の温度を検出する温度検出手段と、 該温度検出手段の検出温度情報により前記発熱源への供
    給電力を制御して前記加熱体の温度を所定に制御する供
    給電力制御手段と、 前記発熱源への供給電圧を検出する供給電圧検出手段
    と、 前記発熱源への供給電力を検出する供給電力検出手段を
    有し、加熱体の温度制御は、前記発熱源への供給電圧に
    応じて供給電力に上限値を設けて前記供給電力制御手段
    による発熱源への供給電力制御を前記供給電力上限値以
    下で行ない、加熱体の温度を制御することを特徴とする
    加熱装置。
  2. 【請求項2】 供給電力の上限値でも加熱体の温度を所
    定の温度に制御できない場合には発熱源への電力の供給
    を遮断するように制御することを特徴とする請求項1に
    記載の加熱装置。
  3. 【請求項3】 発熱源への電力供給が、加熱体の温度立
    ち上げ状態と、加熱体の制御温度での温調状態とで切り
    換わるものであって、それぞれの状態に対して発熱源へ
    の供給電力の上限が設けられたことを特徴とする請求項
    1又は同2に記載の加熱装置。
  4. 【請求項4】 発熱源への供給電力を制御する供給電力
    制御手段が交流電流の波数ないし位相角を制御するもの
    であることを特徴とする請求項1乃至同3の何れかに記
    載の加熱装置。
  5. 【請求項5】 電力供給により発熱する発熱源を含み該
    発熱源の発熱で昇温する加熱体と、 該加熱体の温度を検出する温度検出手段と、 該温度検出手段の検出温度情報により前記発熱源への供
    給電力を制御して前記加熱体の温度を所定に制御する供
    給電力制御手段と、 前記発熱源への供給電圧を検出する供給電圧検出手段
    と、 前記発熱源への供給電力を検出する供給電力検出手段を
    有し、加熱体の温度制御は、発熱源への必要とされる供
    給電力が急増ないし急減したことを検知して発熱源への
    電力の供給を遮断することを特徴とする加熱装置。
  6. 【請求項6】 発熱源への電力供給が、加熱体の温度立
    ち上げ状態と、加熱体の制御温度での温調状態とで切り
    換わるものであって、それぞれの状態に於いて発熱源へ
    の必要とされる電力供給が急増ないし急減したことを検
    知して発熱源への電力の供給を遮断することを特徴とす
    る請求項5に記載の加熱装置。
  7. 【請求項7】 発熱源への供給電力を制御する供給電力
    制御手段が交流電流の波数ないし位相角を制御するもの
    であることを特徴とする請求項5又は同6に記載の加熱
    装置。
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