JPH11249488A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

定着装置及び画像形成装置

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JPH11249488A
JPH11249488A JP6431498A JP6431498A JPH11249488A JP H11249488 A JPH11249488 A JP H11249488A JP 6431498 A JP6431498 A JP 6431498A JP 6431498 A JP6431498 A JP 6431498A JP H11249488 A JPH11249488 A JP H11249488A
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JP
Japan
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temperature
rotation
heating
heating temperature
sheet
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JP6431498A
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Inventor
Kazuro Ono
和朗 小野
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Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加圧ローラ温度が高い状態での間欠プリント
時に、最初の所定枚数でのホットオフセットを防止する
信頼性に優れた定着装置及び画像形成装置を提供する。 【解決手段】 前回転時でのサーミスタ検知温度の出力
により、加圧ローラ温度が高温であると判断された場
合、1枚目の加熱温度を可変として低下させ、1枚目に
続いての連続する2枚目以降の加熱温度を上昇させて基
本加熱温度に戻す制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば複写機やプ
リンター等の電子写真法を利用した画像形成装置におい
て、トナー像を記録材に加熱定着させるために使用され
る定着装置に関し、特に、加熱体に耐熱性フィルムを介
して記録材を密着させたフィルム加熱方式の定着装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】定着装置に代表されるトナー像定着装置
としては、従来から熱ローラ方式や、フィルム加熱方式
等の接触加熱方式が広く用いられている。
【0003】このような定着装置はハロゲンランプや、
発熱抵抗体に電流を流して発熱させ、ローラやフィルム
を介して、トナー像の加熱を行っている。
【0004】そこで、アルミナ等のセラミック基板上に
発熱抵抗体のパターンを設けて加熱体を作り、これを発
熱させて、薄いフィルムを介して記録材を加熱する方法
が特開昭63−313182で提案されている。
【0005】図20はフィルム定着装置の概略断面図で
ある。2はエンドレスの耐熱性フィルムであり、加熱体
3を含むフィルムのガイド部材である加熱体支持体1に
外環させてある。このエンドレスの耐熱性フィルム2の
内周長は、加熱体3を含む加熱体支持体1の外周長よ
り、例えば3mm程度大きくしてあり、従ってフィルム
2は加熱体支持体1に対し、周長が余裕を持ってルーズ
に外環している。
【0006】フィルム2は伝熱性を高めて、熱容量を小
さくし、クイックスタート性を向上させるために、フィ
ルム膜厚は100μm以下、好ましくは10〜50μm
程度の耐熱性のあるPTFE、PFA、FEPの単層、
あるいはポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、P
ES、PPS等の外周表面にPTFE、PFA、FEP
等をコーティングした複合層フィルムを使用できる。
【0007】3は加熱体であり、アルミナ等のセラミッ
ク基板6表面に、発熱抵抗体8として、例えばAg/P
d(銀パラジウム)等の電気抵抗材料を厚み10μm、
幅1〜3mmにスクリーン印刷等により塗工・焼成し、
その上に保護層7としてガラスやフッ素樹脂等をコート
してある。
【0008】4は加熱体3との間でフィルム2を挾んで
ニップを形成し、フィルム2を駆動する加圧ローラであ
り、芯金4aと、シリコンゴム等の離型性の良い耐熱ゴ
ム4bから構成され、芯金4aの端部より不図示の手段
により駆動する。
【0009】温度制御は、加熱体3上の通紙域の発熱抵
抗体8と逆側(裏面)に設けられた温度検知素子として
のサーミスタ5の出力をA/D変換し、CPUに取り込
み、その情報を基にトライアックにより加熱体3の発熱
抵抗体8に通電するAC電圧を位相、波数制御等によ
り、加熱体3への通電電力を制御することで行ってい
る。
【0010】図19は、連続プリント時の加熱温度制御
の一例を示したものである。
【0011】加熱温度制御には、立ち上げ温度制御、通
常温度制御、紙間温度制御の3つの温度制御を持つ。
【0012】5〜6時間本体を動作させていない場合、
定着装置はほぼ室温まで冷え切っている。その時のサー
ミスタ検知温度の出力である加熱体3の温度はa〔℃〕
を示している。プリントを開始(b)すると、加圧ロー
ラ4が回転し、立ち上げ温度制御(b〜c)によって、
加熱体3は急激に温度上昇を始め、加熱温度である目標
温度、例えば目標温度を200℃と設定したときには、
目標温度より低い温度、例えば190℃(200℃−1
0℃)にまで上昇した時に、通常温度制御に移行して
(c〜)、緩やかな温度上昇として、オーバーシュート
(目標温度より加熱体3温度が上昇すること)およびア
ンダーシュート(目標温度より加熱体3温度が下降する
こと)を防止している。
【0013】加熱体3は、未定着トナー画像を担持した
記録材(不図示)の先端がニップに入るdより前に、記
録材に未定着トナー画像を永久固着させるために必要な
加熱温度、例えば200℃を保つように通常温度制御に
よって、加熱体3は加熱温度制御される。
【0014】ここで、プリント開始から1枚目までの記
録材先端がニップに挿通されるb〜d間を前回転と称す
る。
【0015】そして記録材がニップを通過しているd〜
e時にも加熱温度200℃を維持するように加熱体3は
通常温度制御され、記録材の後端がニップを抜けて
(e)、未定着トナー画像は記録材上に永久定着され
る。
【0016】そして、次の記録材の先端がニップに挿通
される(f)までの間のe〜f時の紙間加熱温度は、例
えば「加熱温度−20deg」の180℃に制御される
紙間温度制御となる。そして、2枚目の記録材の先端が
ニップに入り(f)、後端がニップを抜ける(g)間の
f〜g時は再び加熱温度200℃の通常温度制御とな
る。
【0017】このように、従来の加熱制御では、「加熱
温度≧紙間加熱温度」で制御され、これは、「加熱温度
<紙間加熱温度」で制御すると、記録材により熱量が奪
われないために、機内の温度が上昇してトナー現像装置
(不図示)内のトナーが固まってしまったり、加圧ロー
ラ4の温度が上昇し過ぎて加圧ローラ4を劣化させる等
の問題が発生するために、「加熱温度≧紙間加熱温度」
の関係を満たすように加熱体3が制御される。
【0018】また、従来の連続プリント時の加熱温度制
御では、加熱温度を複数段階有し、例えば、図15(枚
数制御:プリント開始直前のサーミスタ検知温度が50
℃未満の場合の連続プリント)、および図17(図15
の枚数制御:連続プリント枚数に対する通常温度制御時
の加熱温度のみを記載、立ち上げ温度制御、および紙間
温度制御は省略)で示すように、加熱温度を、例えば4
段階(200℃、190℃、180℃、170℃)持
ち、プリント枚数に応じて、加熱温度を低下させるよう
な「枚数制御」を行っている。
【0019】枚数制御とは、定着装置が冷えているよう
な朝一状態からの連続プリント時においては、例えば加
熱温度を200℃で1〜3枚通紙して、4〜12枚目は
190℃、13〜30枚目は180℃、31枚目以降は
170℃というように、記録材を連続通紙する際に、通
紙枚数に応じて加熱温度を低下させていくものである。
【0020】これは、加圧ローラ温度が連続プリントし
ていくと上昇し、また、記録材に与える熱量は「加熱体
の発熱量+加圧ローラの発熱量=一定」により定着性を
一定に維持するのが好ましく、加圧ローラ温度が上昇し
て、加圧ローラ4の発熱量が大きくなると、加熱体3の
加熱温度を低下させて、加熱体3の発熱量を小さくし、
記録材に付与する熱量を一定にする必要があるためであ
る。
【0021】図15および図17は、室温まで定着装置
が冷えている状態からの連続プリント時の枚数制御であ
るが、間欠プリント時(プリント終了後、本体が停止し
て、すぐのプリント等のように定着装置が暖まっている
状態)には、特開平5−165368で知られているよ
うにプリント開始直前の静止時の加熱体3の温度に基づ
いて、記録材一枚目の加熱温度を決定する等の制御手段
が提案されている。
【0022】間欠プリント時の加熱温度制御の一例を図
16(図15および図17に対する導入枚数を記載)、
および図17、図18(定着装置が暖まっている状態か
らの連続プリント時の立ち上げ温度制御、通常温度制御
時の加熱温度の一例を記載、紙間温度制御は省略)で説
明する。
【0023】加熱温度の決定は、まず、図16より、プ
リント開始直前のサーミスタ検知温度に応じて、基本加
熱温度を決定する。そして、図15で示す枚数制御によ
り、加熱温度は制御される。
【0024】例えば、プリント開始直前のサーミスタ検
知温度が室温まで冷えている場合(50℃未満の場
合)、図16より基本加熱温度は200℃であるから、
図15の1枚目からの枚数制御に従い、加熱温度は図1
7のように枚数制御される。
【0025】また、前回のプリント終了の本体の休止時
間が短い間欠プリントの場合(定着装置が暖まっている
場合)には、例えば、サーミスタ検知温度が70℃の状
態でプリントが開始される場合には、図16に従って基
本加熱温度が190℃に決定され、図15の枚数制御の
4枚目から導入される。
【0026】すなわち、1枚目が、図15および図17
における加熱温度190℃である4枚目からのプリント
となる。このときの実際の連続プリント時の加熱温度は
図18で示すように、1〜9枚目は190℃、10〜2
7枚目は180℃、28枚目〜は170℃に加熱温度が
制御されることになる。
【0027】加熱体3の加熱温度制御は、発熱抵抗体8
に対する印加電圧または電流をコントロールするか、通
電時間をコントロールする方法が採られている。通電時
間をコントロールする方法には、電源波形の半波ごと
に、通電する、通電しない、を制御するゼロクロス波数
制御、電源波形の半波ごとに通電する位相角を制御する
位相制御等がある。
【0028】上記2つの制御方式の内、波数制御は位相
制御に比べノイズが少ないという利点がある。波数制御
は、ある特定の波数の内の何波かをON、残りをOFF
する方法である。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】近年、電子写真法を利
用した複写機やプリンターは、全世界に普及している。
そして、フィルム加熱方式は、加熱部材を瞬時に目標の
加熱温度に加熱できるために、熱ローラ方式に比べて、
スタンバイ時の消費電力を小さくできる等の利点を持
つ。
【0030】しかしながら、従来のフィルム方式の定着
装置においては、連続プリント時には、記録材に加圧ロ
ーラ4の熱が奪われるので、それほど加圧ローラ温度の
上昇はないが、間欠プリントの繰り返し時等には、前回
転で記録材に熱が奪われないために、加圧ローラ温度が
上昇して、1枚目の画像において、トナーが過剰に熔融
され、定着フィルム2に付着し、定着フィルム2の1周
後に記録材に再定着するホットオフセットという問題が
発生した。
【0031】間欠プリントでの1枚目に続いて連続での
2枚目では、1枚目の記録材が加圧ローラ4の熱を奪う
ために、ホットオフセットは発生しない。
【0032】また、加圧ローラ温度が高い状態からの間
欠プリント時の1枚目のホットオフセットを防止するた
めに、加熱温度を低く設定すると、1枚目でのホットオ
フセットは防止できるが、1枚目の記録材が加圧ローラ
の熱を奪うために、1枚目に続いて連続での2枚目以降
の定着性が低下するという問題が発生した。
【0033】本発明は上記の従来技術の課題を解決する
ためになされたもので、その目的とするところは、加圧
ローラ温度が高い状態での間欠プリント時に、最初の所
定枚数でのホットオフセットを防止する信頼性に優れた
定着装置及び画像形成装置を提供することにある。
【0034】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の定着装置にあっては、加熱体と、加熱体の温
度を検知する温度検知素子と、加熱体に摺動移動するフ
ィルムと、フィルムを介して加熱体と圧接してニップを
形成する加圧ローラとを、有し、未定着トナー像を担持
した記録材をニップに搬送し、ニップで前記記録材にト
ナー像を加熱定着する定着装置において、温度検知素子
の前回転時の検知温度に応じて、最初の所定枚数の加熱
温度を、基本加熱温度よりも低い所定温度にする制御を
行うことを特徴とする。
【0035】従って、加圧ローラ温度が所定枚数にホッ
トオフセットが発生する高温となったことを、前回転時
の検知温度で判断して、ホットオフセットを防止し、か
つ連続する所定枚数の次以降の記録材において所定枚数
の記録材に加圧ローラの熱が奪われることによる定着性
低下を防止することができる。
【0036】温度検知素子の前回転終了時の検知温度
と、予め定められた比較温度と、を比較して、前回転終
了時の検知温度が比較温度以上の時、前記制御を行うこ
とが好ましい。
【0037】これにより、加圧ローラ温度が所定枚数に
ホットオフセットが発生する高温となったことを、前回
転終了時の検知温度と比較温度を比較して判断でき、ホ
ットオフセットを防止し、かつ連続する所定枚数の次以
降の記録材において所定枚数の記録材に加圧ローラの熱
が奪われることによる定着性低下を防止することができ
る。
【0038】第1前回転と、第1前回転に連続すると共
に第1前回転温度よりも高温に設定された第2前回転温
度を有する第2前回転と、を前回転に有し、温度検知素
子の第1前回転終了時の検知温度と、予め定められた比
較温度と、を比較して、第1前回転終了時の検知温度が
比較温度以上の時、前記加圧ローラ温度の高温を検出す
ることが好ましい。
【0039】これにより、加圧ローラ温度が所定枚数に
ホットオフセットが発生する高温となったことを、第1
前回転終了時の検知温度と比較温度で判断して、ホット
オフセットを防止でき、さらに前回転から加熱温度への
立ち上がりが早くなり、より定着性が向上する。
【0040】温度検知素子の第1前回転終了時の検知温
度に応じて、第2前回転を設定したことが好ましい。
【0041】これにより、前回転から加熱温度への立ち
上がりが早くなり、所定枚数のホットオフセットをより
効果的に防止することができる。
【0042】加熱体への通電を所定時間遮断する遮断時
間を有する第1前回転と、第1前回転に連続する第2前
回転と、を前回転に有し、第1前回転の遮断時間前後の
温度検知素子の検知温度の温度変化と、予め定められた
所定の比較値と、を比較して、検知温度の温度変化が所
定の比較値以下の時、前記加圧ローラ温度の高温を検出
することが好ましい。
【0043】これにより、加圧ローラ温度が所定枚数に
ホットオフセットが発生する高温となったことを、温度
変化と比較値で判断して、ホットオフセットを防止で
き、また、遮断時間における温度変化が大きいので、第
1前回転時間を短縮でき、前回転に要する時間を短縮す
ることができる。
【0044】本発明の画像形成装置にあっては、上記の
定着装置を備え、記録材に画像形成を行うことを特徴と
する。
【0045】従って、加圧ローラ温度が非常に高温とな
って発生する所定枚数でのホットオフセットを防止し、
かつ連続する所定枚数の次以降の記録材において所定枚
数の記録材に加圧ローラの熱が奪われることによる定着
性低下を防止することができ、より良い画像を得ること
ができる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、この発明
の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただ
し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、
材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載が
ないかぎりは、この発明の範囲をそれらのみに限定する
趣旨のものではない。
【0047】(第1の実施の形態)図7は本発明の第1
の実施の形態に係るフィルム定着装置の概略断面図であ
る。
【0048】この定着装置は画像形成装置に備えられる
ものであるが、画像形成装置については公知技術である
ので詳細については省略し、以下に簡単に説明する。
【0049】画像形成装置は、装置内部に備えられた画
像読取手段によって読み取った画像情報、あるいは外部
から送られて来る画像情報に基づいて、像担持体に潜像
を形成した後に、トナーによって現像化し、その後、搬
送される記録材上にこのトナー画像を転写して、この未
定着のトナー画像が形成された記録材を定着装置に搬送
し、定着装置により加熱、加圧されトナー画像を定着さ
せるものである。
【0050】次に、図7を用いて本実施の形態に係る定
着装置について説明する。
【0051】2はエンドレスの耐熱性フィルムであり、
加熱体3を含むフィルムのガイド部材である加熱体支持
体1に外環させてある。このエンドレスの耐熱性フィル
ムの内周長は、加熱体3を含む加熱体支持体1の外周長
より、例えば3mm程度大きくしてあり、従ってフィル
ム2は加熱体支持体1に対し、周長が余裕を持ってルー
ズに外環している。
【0052】フィルム2は伝熱性を高めて、熱容量を小
さくし、クイックスタート性を向上させるために、フィ
ルム膜厚は100μm以下、好ましくは10〜50μm
程度の耐熱性のあるPTFE、PFA、FEPの単層、
あるいはポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、P
ES、PPS等の外周表面にPTFE、PFA、FEP
等をコーティングした複合層フィルムを使用できる。本
実施の形態ではポリイミドの外周表面にPTFEをコー
ティングしたフィルムを用いた。
【0053】3は加熱体であり、アルミナ等のセラミッ
ク基板6表面に、発熱抵抗体8として、例えばAg/P
d(銀パラジウム)等の電気抵抗材料を厚み10μm、
幅1〜3mmにスクリーン印刷等により塗工・焼成し、
その上に保護層7としてガラスやフッ素樹脂等をコート
してある。
【0054】4は加熱体3との間でフィルム2を挾んで
ニップNを形成し、フィルム2を駆動する加圧ローラで
あり、芯金4aと、シリコンゴム等の離型性の良い耐熱
ゴム4bから構成され、芯金4aの端部より不図示の手
段により駆動する。
【0055】温度制御は、加熱体3上の記録材通紙域の
発熱抵抗体8と逆側(裏面)に設けられた温度検知素子
としてのサーミスタ5の出力をA/D変換し、CPUに
取り込み、その情報を基にトライアックにより加熱体3
の発熱抵抗体8に通電するAC電圧を位相、波数制御等
により、加熱体3への通電電力を制御することで行って
いる。
【0056】また、連続プリント時の加熱温度制御で
は、加熱体3の加熱温度を複数段階有し、例えば、図3
(枚数制御:プリント開始直前のサーミスタ検知温度が
50℃未満の場合の連続プリント)、および図5(図3
の枚数制御:連続プリント枚数に対する通常温度制御時
の加熱温度のみを記載、立ち上げ温度制御、および紙間
温度制御は省略)で示すように、加熱温度を、例えば4
段階(200℃、190℃、180℃、170℃)持
ち、プリント枚数に応じて、加熱温度を低下させるよう
な「枚数制御」を行っている。
【0057】枚数制御とは、定着装置が冷えているよう
な朝一状態からの連続プリント時において、例えば図3
に示すように、加熱温度を200℃で1〜3枚通紙し
て、4〜12枚目は190℃、13〜30枚目は180
℃、31枚目以降は170℃というように、記録材を連
続通紙する際に、通紙枚数に応じて加熱温度を低下させ
ていくものである。
【0058】これは、加圧ローラ温度が連続プリントし
ていくと上昇し、また、記録材に与える熱量は「加熱体
の発熱量+加圧ローラの発熱量=一定」にし、定着性を
一定に維持するのが好ましく、加圧ローラ温度が上昇し
て加圧ローラ4の発熱量が大きくなると、加熱体3の加
熱温度を低下させて加熱体3の発熱量を小さくし、記録
材に付与する熱量を一定にする必要があるためである。
【0059】図3および図5は、室温まで定着装置が冷
えている状態からの連続プリント時の枚数制御である
が、間欠プリント時(プリント終了後、本体が停止し
て、すぐのプリント等のように定着装置が暖まっている
状態)には、プリント開始直前の静止時の加熱体3の温
度に基づいて、記録材一枚目の加熱温度を決定する等の
制御を行う。
【0060】間欠プリント時の加熱温度制御の一例を図
4(図3および図5に対する導入枚数を記載)、および
図5、図6(定着装置が暖まっている状態からの連続プ
リント時の立ち上げ温度制御、通常温度制御時の加熱温
度の一例を記載、紙間温度制御は省略)で説明する。
【0061】加熱温度の決定は、まず、図4より、プリ
ント開始直前のサーミスタ検知温度に応じて、基本加熱
温度を決定する。そして、図3で示す枚数制御により、
加熱温度は制御される。
【0062】例えば、プリント開始直前のサーミスタ検
知温度が室温まで冷えている場合(50℃未満の場
合)、図4より基本加熱温度は200℃であるから、図
3の1枚目からの枚数制御に従い、加熱温度は図5のよ
うに枚数制御される。
【0063】また、前回のプリント終了の本体の休止時
間が短い場合(定着装置が暖まっている場合)には、例
えば、サーミスタ検知温度が70℃の状態でプリントが
開始される場合には、図4に従って基本加熱温度が19
0℃に決定され、図3の枚数制御の4枚目から導入され
る。
【0064】すなわち、1枚目が、図3および図5にお
ける加熱温度190℃である4枚目からのプリントとな
る。このときの実際の連続プリント時の加熱温度は図6
で示すように、1〜9枚目は190℃、10〜27枚目
は180℃、28枚目〜は170℃に加熱温度が制御さ
れることになる。
【0065】加熱体3の加熱温度制御は、発熱抵抗体8
に対する印加電圧または電流をコントロールするか、通
電時間をコントロールする方法が採られている。通電時
間をコントロールする方法には、電源波形の半波ごと
に、通電する、通電しない、を制御するゼロクロス波数
制御、電源波形の半波ごとに通電する位相角を制御する
位相制御等がある。
【0066】上記2つの制御方式の内、本実施の形態で
使用した波数制御は位相制御に比べノイズが少ないとい
う利点がある。波数制御は、ある特定の波数の内の何波
かをON、残りをOFFする方法である。
【0067】図1、および図2により本実施の形態の特
徴的な制御について説明する。
【0068】最大通紙幅がA4縦サイズで、記録材の送
りスピード(プロセススピード)が51mm/secの
画像形成装置における定着装置において、従来の間欠プ
リント時は、図4で示すように、例えば、プリント開始
直前の定着装置が静止状態でのサーミスタ検知温度に応
じて、通常の加熱体3の加熱温度を決定していた。
【0069】特に、加圧ローラ温度が高い状態からのプ
リントの場合、例えば、プリント開始直前の静止状態で
のサーミスタ検知温度が120℃以上の場合には、図4
で示す最低の加熱温度が170℃となっていた。
【0070】しかしながら、間欠プリントを繰り返し、
加圧ローラ温度が高温となった場合に、間欠プリントの
最初の所定枚数としての1枚目において、ホットオフセ
ットが発生した。1枚目に続いて連続での2枚目では、
1枚目の記録材が加圧ローラ4の熱を奪うために、ホッ
トオフセットは発生しない。
【0071】また、この時にプリント開始直前の静止状
態でのサーミスタ検知温度が120℃以上の場合に、加
熱温度を下げて165℃に入るような制御とした場合に
は、1枚目のホットオフセットは防止できたが、1枚目
に続いて連続での2枚目以降の定着性が低下するという
問題が発生した。
【0072】そこで、本実施の形態では、プリント開始
直前の定着装置がプリント開始直前の静止状態でのサー
ミスタ検知温度に応じて、図4に従う基本加熱温度を決
定することに加え、さらに、前回転時でのサーミスタ検
知温度の出力により、加圧ローラ温度が高温であると判
断された場合、1枚目の加熱温度を可変として低下さ
せ、1枚目に続いての連続する2枚目以降の加熱温度を
上昇させて基本加熱温度に戻すような構成とすることに
よって、間欠プリント1枚目でのホットオフセットを防
止し、かつ1枚目に連続してプリントする2枚目以降の
定着性を確保する。
【0073】ここで、前回転とは、プリント開始から1
枚目の記録材先端が定着装置のニップに挿通されるまで
の間をいう。
【0074】実際に、本実施の形態では、例えば、プリ
ント開始直前の静止状態でのサーミスタ検知温度が12
0℃以上の場合には、図4で示すように基本加熱温度を
170℃に設定する。
【0075】次に、図1と図2で示すように、プリント
開始(b)から、予め定められた比較温度としての前回
転温度120℃で前回転が開始され、前回転時間を4秒
(b〜h)とする。
【0076】前回転終了時(h)でのサーミスタ検知温
度が、前回転温度120℃にまで低下する場合、例えば
123℃未満の場合には、加圧ローラ温度がホットオフ
セットが発生するほど高温になっていないため、定着性
を確保するために、図1に従う図2(a)で示すよう
に、上記で決定した基本加熱温度である170℃を用い
て、1枚目(i〜j)の加熱温度を170℃、1枚目に
続いて連続での2枚目(k〜l)以降も170℃の基本
加熱温度で制御する。
【0077】前回転終了時(h)でのサーミスタ検知温
度が、前回転温度120℃に制御しているにもかかわら
ず、サーミスタ検知温度が120℃まで低下しない場
合、例えば123℃以上の場合には、加圧ローラ温度が
高温でホットオフセットが発生するため、図1に従う図
2(b)で示すように、1枚目(i〜j)の加熱温度
を、上記で決定した基本加熱温度よりも低い所定温度と
しての「上記で決定した基本加熱温度−5℃」である1
65℃として、1枚目のホットオフセットを防止し、1
枚目に続いて連続での2枚目以降(k〜l)以降の加熱
温度を1枚目の加熱温度より5℃高くした上記で決定し
た基本加熱温度である170℃に上昇させることによ
り、1枚目に続いて連続での2枚目以降において、1枚
目の記録材に加圧ローラ4の熱が奪われることによる定
着性低下を防止することができ、ホットオフセットがな
く、定着性を確保した定着装置を提供することができ
た。
【0078】本実施の形態では、前回転時のサーミスタ
検知温度が前回転温度である120℃まで低下するかし
ないかによって、加圧ローラ温度がホットオフセットが
発生するほどの高温になっているかどうかを判断する目
的のために、1つの構成として、前回転終了時でのサー
ミスタ検知温度を検知して、温度制御の振れ等を考慮
し、分岐温度を123℃に設定して制御する構成に関し
て述べたが、前記目的を達成する構成として、例えば前
回転時(b〜h)に常時サーミスタ検知温度を検知さ
せ、サーミスタ検知温度が一度でも120℃を検知する
か、しないかを検知する等、他の構成を用いても良い。
【0079】ここで、前回転終了時(h)から1枚目の
加熱温度に立ち上げるために、前回転終了時(h)を、
1枚目の記録材先端が定着ニップに突入する15mm程
度前に設定して加熱温度への立ち上げを行い、記録材先
端が定着ニップに突入するi時には、サーミスタ検知温
度出力が目標温度である加熱温度となるように設定され
ている。
【0080】上記では、図1および図4に従った構成に
関して述べたが、図4によるプリント開始直前のサーミ
スタ検知温度の分岐温度、および基本加熱温度、図1に
よる前回転温度・時間、前回転終了時のサーミスタ検知
温度の分岐温度、加圧ローラ温度が高温でホットオフセ
ットが発生する時での1枚目加熱温度等に関しては、前
回転時のサーミスタ検知温度出力に応じて、1枚目加熱
温度を低下させ、1枚目に続いて連続での2枚目以降の
加熱温度を1枚目加熱温度より高い基本加熱温度に変更
するような構成であれば、上記の諸設定値は画像形成装
置および定着装置構成に応じて、任意に設定して良い。
【0081】また、ホットオフセットが1枚目だけでな
く、最初の所定枚数続くような場合には、例えば、2枚
目までホットオフセットが発生する場合には、1、2枚
目の加熱温度を低下させ、3枚目以降の加熱温度を1、
2枚目より高い基本加熱温度に変更するような構成とし
て、基本加熱温度よりも加熱温度を低下させる枚数を最
初の所定枚数目までとしても良い。
【0082】(第2の実施の形態)図8および図9によ
り本発明に係る第2の実施の形態について説明する。
【0083】第1の実施の形態では、1つの前回転温度
によるサーミスタ検知温度によって、加圧ローラ温度を
検知して制御したが、この構成では、前回転温度が基本
加熱温度よりもかなり低く設定する必要があるため、図
2(b)のように加圧ローラ温度が高温の場合には、前
回転から加熱温度まで立ち上がりが早いので問題はない
が、図2(a)のように、加圧ローラ温度がホットオフ
セットが発生するほど高温になっていない場合には、前
回転から加熱温度までの立ち上がりが遅いので、定着性
が悪化する等の問題が発生した。
【0084】そこで、本実施の形態では、前回転時に、
図8および図9で示すように、加圧ローラ温度を検知す
るための第1前回転と、さらに立ち上がりを早める第2
前回転を追加することにより、第2前回転から加熱温度
までの立ち上がり時間を短縮し、定着性を確保する構成
とした。
【0085】また、前回転での温度制御は「第1前回転
温度<第2前回転温度」とする。
【0086】その他の構成および作用については第1の
実施の形態と同一なので、同一の構成部分については同
一の符号を付して、その説明は省略する。
【0087】実際に、本実施の形態では、第1の実施の
形態で用いた画像形成装置において、例えば、プリント
開始直前の静止状態でのサーミスタ検知温度が予め定め
られた比較温度としての120℃以上の場合には、図4
で示すように基本加熱温度を170℃に設定する。
【0088】次に、図8と図9で示すように、プリント
開始(b)から、第1前回転温度120℃で第1前回転
が開始され、第1前回転時間を3秒(b〜h)とし、第
2前回転温度165℃で第2前回転が開始(h)され、
第2前回転時間を2秒(h〜m)とする。
【0089】第1前回転終了時(h)でのサーミスタ検
知温度が、第1前回転温度120℃まで低下する場合、
例えば123℃未満の場合には、加圧ローラ温度がホッ
トオフセットが発生するほど高温になっていないため、
定着性を確保するために、表4に従う図9(a)で示す
ように、上記で決定した基本加熱温度である170℃を
用いて、第2前回転温度165℃から、1枚目(i〜
j)が基本加熱温度である170℃に移行し、1枚目に
続いて連続での2枚目(k〜l)以降も170℃の加熱
温度で制御することによって、第2前回転から1枚目の
加熱温度までの立ち上がり時間を短縮し、定着性低下を
防止することができた。
【0090】第1前回転終了時(h)でのサーミスタ検
知温度が、第1前回転温度120℃に制御しているにも
かかわらず、サーミスタ検知温度が120℃まで低下し
ない場合、例えば123℃以上の場合には、加圧ローラ
温度がホットオフセットが発生するほど高温になってい
るため、図8に従う図9(b)で示すように、1枚目
(i〜j)の加熱温度を、上記で決定した基本加熱温度
よりも低い所定温度である「上記で決定した基本加熱温
度−5℃」とする165℃として、第2前回転温度16
5℃のままとし、1枚目のホットオフセットを防止し、
1枚目に続いて連続での2枚目(k〜l)以降の加熱温
度を1枚目の加熱温度より5℃高くした上記で決定した
基本加熱温度である170℃に上昇させることにより、
1枚目に続いて連続での2枚目以降において、1枚目の
記録材に加圧ローラの熱が奪われることによる定着性低
下を防止することができ、ホットオフセットがなく、定
着性を確保した定着装置を提供することができた。
【0091】ここで、第2前回転終了時(m)は、第2
前回転終了時(m)から1枚目の加熱温度に立ち上げる
ために、1枚目の記録材先端が定着ニップに突入する1
5mm程度前に設定して加熱温度への立ち上げを行い、
記録材先端が定着ニップに突入するi時には、サーミス
タ検知温度出力が目標温度である加熱温度となるように
設定されている。
【0092】上記では、図4および図8に従った構成に
関して述べたが、図4によるプリント開始直前のサーミ
スタ検知温度の分岐温度、および基本加熱温度、図8に
よる第1前回転温度及び第1前回転時間、第2前回転温
度及び第2前回転時間、第1前回転終了時のサーミスタ
検知温度の分岐温度、加圧ローラ温度が高温でホットオ
フセットが発生する時での1枚目加熱温度等に関して
は、第1前回転時のサーミスタ検知温度出力に応じて、
1枚目加熱温度を低下させ、1枚目に続いて連続での2
枚目以降の加熱温度を1枚目加熱温度より高く変更する
ような構成であれば、上記の諸設定値は画像形成装置お
よび定着装置構成に応じて、任意に設定して良い。
【0093】また、ホットオフセットが1枚目だけでな
く、最初の所定枚数続くような場合には、例えば、2枚
目までホットオフセットが発生する場合には、1、2枚
目の加熱温度を低下させ、3枚目以降の加熱温度を1、
2枚目より高い基本加熱温度に変更するような構成とし
て、基本加熱温度よりも加熱温度を低下させる枚数を最
初の所定枚数目までとしても良い。
【0094】また、さらに本実施の形態において、第1
前回転時によるサーミスタ検知温度に応じて第2前回転
を設定する構成にして、第2前回転温度および第2前回
転時間を可変とすることを追加することによって、加圧
ローラ温度がホットオフセットが発生するほど高温にな
っていない場合の定着性確保と、加圧ローラ温度が高温
でホットオフセットが発生する場合の1枚目のホットオ
フセット防止を、より効果的に行うことができる。
【0095】実際には、第2前回転温度を可変とする例
として、図10で示すように、第1前回転終了時のサー
ミスタ検知温度が、123℃未満の場合には、第2前回
転温度を170℃として定着性を確保し、123℃以上
の場合には、第2前回転温度を下げて140℃として1
枚目のホットオフセットを防止することにより、より効
果的に実施することができた。
【0096】また、第2前回転時間を可変とする例とし
て、図11で示すように、第1前回転終了時のサーミス
タ検知温度が、123℃未満の場合には、第2前回転時
間を3秒と長くして定着性を確保し、123℃以上の場
合には、第2前回転時間を1秒と短くして1枚目のホッ
トオフセットを防止することにより、より効果的に実施
することができた。
【0097】図10と図11で示した第2前回転温度及
び第2前回転時間の設定変更を行う第2前回転の設定に
関しては、画像形成装置構成、および定着装置構成に応
じて、任意の設定値として良い。
【0098】(第3の実施の形態)図12および図13
により本発明に係る第3の実施の形態について説明す
る。
【0099】第2の実施の形態では、第1前回転温度を
設定し、第1前回転終了時のサーミスタ検知温度が第1
前回転温度まで低下するか、あるいは第1前回転温度ま
で低下しないかによって、加圧ローラ温度を検知して制
御したが、本実施の形態では、第1前回転で加熱体への
通電を遮断した遮断時間を有してヒータを発熱させず、
第1前回転開始時サーミスタ検知温度(α)と、第1前
回転終了時サーミスタ検知温度(β)を検知し、検知温
度の温度変化ΔT(ΔT=(α)−(β)[℃])を検
知することにより、加圧ローラ温度を検出して制御する
構成を提案する。
【0100】その他の構成および作用については第2の
実施の形態と同一なので、同一の構成部分については同
一の符号を付して、その説明は省略する。
【0101】温度変化ΔTが小さい場合には、加圧ロー
ラ温度が高温でホットオフセットが発生するほどになっ
ているため、1枚目の加熱温度を可変として基本加熱温
度よりも低下させ、1枚目に続いての連続する2枚目以
降の加熱温度を上昇させて基本加熱温度に戻す。
【0102】逆に、温度変化ΔTが大きい場合には、加
圧ローラ温度がホットオフセットが発生するほど高温に
なっていないため、定着性を確保するために、1枚目、
および2枚目以降の加熱温度を基本加熱温度にするよう
な構成とすることによって、間欠プリント1枚目でのホ
ットオフセットを防止し、かつ1枚目に連続してプリン
トする2枚目以降の定着性を確保することができる。
【0103】本実施の形態での利点としては、第1前回
転で加熱体3への通電を遮断して温度変化ΔTを検知す
ることにより、加熱体3への通電遮断による温度変化が
大きいので、第1前回転時間を短縮でき、また温度変化
ΔTに応じて、1枚目の加熱温度を複数設定することが
可能となり、より精密に定着装置を制御することができ
る。
【0104】実際に、本実施の形態では、第1の実施の
形態で用いた画像形成装置において、例えば、プリント
開始直前の静止状態でのサーミスタ検知温度が120℃
以上の場合には、図4で示すように基本加熱温度を17
0℃に設定する。
【0105】次に、図12と図13で示すように、プリ
ント開始(b)から、加熱体3への通電が遮断されたま
ま第1前回転が開始され、第1前回転時間を0.5秒
(b〜h)とし、第2前回転温度165℃で第2前回転
が開始(h)され、第2前回転時間を2秒(h〜m)と
する。
【0106】第1前回転開始(b)時のサーミスタ検知
温度(α)と、第1前回転終了時(h)でのサーミスタ
検知温度(β)を検知し、その温度変化ΔT(=(α)
−(β))が、例えば「ΔT≧15℃」の場合には、加
圧ローラ温度がホットオフセットが発生するほど高温に
なっていないため、図12に従う図13(a)で示すよ
うに、上記で決定した基本加熱温度である170℃を用
いて、第2前回転温度165℃から、1枚目(i〜j)
が基本加熱温度である170℃に移行し、1枚目に続い
て連続での2枚目(k〜l)以降も170℃の加熱温度
で制御することによって、定着性を確保することができ
た。
【0107】そして、上記温度変化ΔT(=(α)−
(β))が、例えば「ΔT<15℃」の場合には、加圧
ローラ温度が高温でホットオフセットが発生するため、
図12に従う図13(b)に示すように、1枚目(i〜
j)の加熱温度を、上記で決定した基本加熱温度よりも
低い所定温度である「上記で決定した基本加熱温度−5
℃」とする165℃として、第2前回転温度165℃の
ままとし、1枚目のホットオフセットを防止し、1枚目
に続いて連続での2枚目(k〜l)以降の加熱温度を1
枚目の加熱温度より5℃高くした上記で決定した基本加
熱温度である170℃に上昇させることにより、1枚目
に続いて連続での2枚目以降において、1枚目の記録材
に加圧ローラ4の熱が奪われることによる定着性低下を
防止することができ、ホットオフセットがなく、定着性
を確保した定着装置を提供することができた。
【0108】本実施の形態では、第1前回転の開始・終
了時のサーミスタ検知温度を検知して、温度変化ΔTを
検知する構成であるが、第1前回転中の加熱体3への通
電を遮断した任意の遮断時間に対するサーミスタ検知温
度変化ΔTを検知する構成であれば、他の構成でも良
い。
【0109】例えば、第1前回転時間を1.5秒とし、
第1前回転開始(b)から0.5秒後から1秒後の0.
5秒間でのサーミスタ検知温度変化ΔTを検知する構成
でも良い。
【0110】ここで、第2前回転終了時(m)は、第2
前回転終了時(m)から1枚目の加熱温度に立ち上げる
ために、1枚目の記録材先端が定着ニップに突入する1
5mm程度前に設定して加熱温度への立ち上げを行い、
記録材先端が定着ニップに突入するi時には、サーミス
タ検知温度出力が目標温度である基本加熱温度となるよ
うに設定されている。
【0111】上記では、図4および図12に従った構成
に関して述べたが、図4によるプリント開始直前のサー
ミスタ検知温度の分岐温度、および基本加熱温度、図1
2による第1前回転温度および第1前回転時間、第2前
回転温度および第2前回転時間、温度変化ΔTの分岐温
度、加圧ローラ温度が高温でホットオフセットが発生す
る時での1枚目加熱温度等に関しては、第1前回転時の
サーミスタ検知温度出力に応じて、1枚目加熱温度を低
下させ、1枚目に続いて連続での2枚目以降の加熱温度
を1枚目加熱温度より高く変更するような構成であれ
ば、上記の諸設定値は画像形成装置および定着装置構成
に応じて、任意に設定して良い。
【0112】また、ホットオフセットが1枚目だけでな
く、所定枚数続くような場合には、例えば、2枚目まで
ホットオフセットが発生する場合には、1、2枚目の加
熱温度を基本加熱温度よりも低下させ、3枚目以降の加
熱温度を1、2枚目より高い基本加熱温度に変更するよ
うな構成として、基本加熱温度よりも加熱温度を低下さ
せる枚数を1枚目から所定枚数目までとしても良い。
【0113】また、上記では、第1前回転で検知する温
度変化ΔTによる1枚目加熱温度変更の分岐値を予め所
定の比較値である15℃として、2つに分岐したが、分
岐温度を2つ設定して、1枚目加熱温度を3段階に分岐
すると、より精密にホットオフセットと定着性の両立が
可能となる。
【0114】実際に、上記で用いた画像形成装置におい
て、例えば、プリント開始直前の静止状態でのサーミス
タ検知温度が120℃以上の場合には、図4で示すよう
に基本加熱温度を170℃に設定する。
【0115】次に、図14で示すように、プリント開始
から、加熱体3への通電が遮断されたまま第1前回転が
開始され、第1前回転時間を0.5秒とし、第2前回転
温度160℃で第2前回転が開始され、第2前回転時間
を2秒とする。
【0116】第1前回転開始時のサーミスタ検知温度
(a)と、第1前回転終了時でのサーミスタ検知温度
(b)を検知し、その温度変化ΔT(=(a)−
(b))が、例えば「ΔT≧15℃」の場合には、加圧
ローラ温度がホットオフセットが発生するほど高温にな
っていないため、定着性を確保するために、図14で示
すように、上記で決定した基本加熱温度である170℃
を用いて、第2前回転温度160℃から、1枚目が基本
加熱温度である170℃に移行し、1枚目に続いて連続
での2枚目以降も170℃の基本加熱温度で制御するこ
とによって、定着性を確保することができた。
【0117】そして、上記温度変化ΔT(=(a)−
(b))が、例えば「7℃≦ΔT<15℃」の場合に
は、加圧ローラ温度が高温でホットオフセットが発生す
るため、図14で示すように、1枚目の加熱温度を「上
記で決定した基本加熱温度−5℃」とする165℃とし
て、第2前回転温度160℃から、1枚目の加熱温度で
ある165℃に移行し、1枚目のホットオフセットを防
止し、1枚目に続いて連続での2枚目以降の加熱温度を
1枚目の加熱温度より5℃高くした上記で決定した基本
加熱温度である170℃に上昇させることにより、1枚
目に続いて連続での2枚目以降において、1枚目の記録
材に加圧ローラ4の熱が奪われることによる定着性低下
を防止することができ、ホットオフセットがなく、定着
性を確保できた。
【0118】さらに、上記温度変化ΔT(=(a)−
(b))が、例えば「ΔT<7℃」の場合には、加圧ロ
ーラ温度が非常に高温でホットオフセットが発生するた
め図14で示すように、1枚目の加熱温度を「上記で決
定した基本加熱温度−10℃」とする160℃として、
第2前回転温度160℃のままとして、1枚目のホット
オフセットを防止し、1枚目に続いて連続での2枚目以
降の加熱温度を1枚目の加熱温度より10℃高くした上
記で決定した基本加熱温度である170℃に上昇させる
ことにより、1枚目に続いて連続での2枚目以降におい
て、1枚目の記録材に加圧ローラ4の熱が奪われること
による定着性低下を防止することができ、ホットオフセ
ットがなく、定着性を確保した定着装置を提供すること
ができた。
【0119】上記では図14に従った構成に関して述べ
たが、図14による温度変化ΔTの分岐温度/分岐個
数、加圧ローラ温度が高温でホットオフセットが発生す
る時での1枚目加熱温度等に関しては、画像形成装置お
よび定着装置構成に応じて、任意に設定して良い。
【0120】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
による定着装置は、温度検知素子の前回転時の検知温度
に応じて、最初の所定枚数の加熱温度を、基本加熱温度
よりも低い所定温度にする制御を行うことで、加圧ロー
ラ温度が所定枚数にホットオフセットが発生する高温と
なったことを、前回転時の検知温度で判断して、ホット
オフセットを防止し、かつ連続する所定枚数の次以降の
記録材において所定枚数の記録材に加圧ローラの熱が奪
われることによる定着性低下を防止することができる。
【0121】温度検知素子の前回転終了時の検知温度
と、予め定められた比較温度と、を比較して、前回転終
了時の検知温度が比較温度以上の時、前記制御を行うこ
とで、加圧ローラ温度が所定枚数にホットオフセットが
発生する高温となったことを、前回転終了時の検知温度
と比較温度を比較して判断でき、ホットオフセットを防
止し、かつ連続する所定枚数の次以降の記録材において
所定枚数の記録材に加圧ローラの熱が奪われることによ
る定着性低下を防止することができる。
【0122】第1前回転と、第1前回転に連続すると共
に第1前回転温度よりも高温に設定された第2前回転温
度を有する第2前回転と、を前回転に有し、温度検知素
子の第1前回転終了時の検知温度と、予め定められた比
較温度と、を比較して、第1前回転終了時の検知温度が
比較温度以上の時、前記加圧ローラ温度の高温を検出す
ることで、加圧ローラ温度が所定枚数にホットオフセッ
トが発生する高温となったことを、第1前回転終了時の
検知温度と比較温度で判断して、ホットオフセットを防
止でき、さらに前回転から加熱温度への立ち上がりが早
くなり、より定着性が向上する。
【0123】温度検知素子の第1前回転終了時の検知温
度に応じて、第2前回転を設定したことで、前回転から
加熱温度への立ち上がりが早くなり、所定枚数のホット
オフセットをより効果的に防止することができる。
【0124】加熱体への通電を所定時間遮断する遮断時
間を有する第1前回転と、第1前回転に連続する第2前
回転と、を前回転に有し、第1前回転の遮断時間前後の
温度検知素子の検知温度の温度変化と、予め定められた
所定の比較値と、を比較して、検知温度の温度変化が所
定の比較値以下の時、前記加圧ローラ温度の高温を検出
することで、加圧ローラ温度が所定枚数にホットオフセ
ットが発生する高温となったことを、温度変化と比較値
で判断して、ホットオフセットを防止でき、また、遮断
時間における温度変化が大きいので、第1前回転時間を
短縮でき、前回転に要する時間を短縮することができ
る。
【0125】本発明の画像形成装置は、上記の定着装置
を備え、記録材に画像形成を行うことで、加圧ローラ温
度が非常に高温となって発生する所定枚数でのホットオ
フセットを防止し、かつ連続する所定枚数の次以降の記
録材において所定枚数の記録材に加圧ローラの熱が奪わ
れることによる定着性低下を防止することができ、より
良い画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は第1の実施の形態に係る定着装置の制御
を示す表図である。
【図2】図2は第1の実施の形態に係る定着装置の温度
制御を示すグラフ図である。
【図3】図3は第1の実施の形態に係る枚数制御を示す
表図である。
【図4】図4は第1の実施の形態に係る加熱温度設定を
示す表図である。
【図5】図5は第1の実施の形態に係る枚数と加熱温度
の関係を示すグラフ図である。
【図6】図6は第1の実施の形態に係る枚数と加熱温度
の関係を示すグラフ図である。
【図7】図7は第1の実施の形態に係る定着装置を示す
概略断面図である。
【図8】図8は第2の実施の形態に係る定着装置の制御
を示す表図である。
【図9】図9は第2の実施の形態に係る定着装置の温度
制御を示すグラフ図である。
【図10】図10は第2の実施の形態に係る定着装置の
制御を示す表図である。
【図11】図11は第2の実施の形態に係る定着装置の
制御を示す表図である。
【図12】図12は第3の実施の形態に係る定着装置の
制御を示す表図である。
【図13】図13は第3の実施の形態に係る定着装置の
温度制御を示すグラフ図である。
【図14】図14は第3の実施の形態に係る定着装置の
制御を示す表図である。
【図15】図15は従来技術に係る枚数制御を示す表図
である。
【図16】図16は従来技術に係る加熱温度設定を示す
表図である。
【図17】図17は従来技術に係る枚数と加熱温度の関
係を示すグラフ図である。
【図18】図18は従来技術に係る枚数と加熱温度の関
係を示すグラフ図である。
【図19】図19は従来技術に係る連続プリント時の加
熱温度制御を示すグラフ図である。
【図20】図20は従来技術に係る定着装置を示す概略
断面図である。
【符号の説明】
1 加熱体支持体 2 フィルム 3 加熱体 4 加圧ローラ 4a 芯金 4b 耐熱性ゴム 5 温度検知素子 6 セラミック基板 7 ガラス層 8 発熱抵抗体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱体と、加熱体の温度を検知する温度
    検知素子と、加熱体に摺動移動するフィルムと、フィル
    ムを介して加熱体と圧接してニップを形成する加圧ロー
    ラとを、有し、 未定着トナー像を担持した記録材をニップに搬送し、ニ
    ップで前記記録材にトナー像を加熱定着する定着装置に
    おいて、 温度検知素子の前回転時の検知温度に応じて、 最初の所定枚数の記録材加熱温度を、基本記録材加熱温
    度よりも低い所定温度にする制御を行うことを特徴とす
    る定着装置。
  2. 【請求項2】 温度検知素子の前回転終了時の検知温度
    と、予め定められた比較温度と、を比較して、前回転終
    了時の検知温度が比較温度以上の時、前記制御を行うこ
    とを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 【請求項3】 第1前回転と、第1前回転に連続すると
    共に第1前回転温度よりも高温に設定された第2前回転
    温度を有する第2前回転と、を前回転に有し、 温度検知素子の第1前回転終了時の検知温度と、予め定
    められた比較温度と、を比較して、第1前回転終了時の
    検知温度が比較温度以上の時、前記制御を行うことを特
    徴とする請求項1に記載の定着装置。
  4. 【請求項4】 温度検知素子の第1前回転終了時の検知
    温度に応じて、第2前回転を設定したことを特徴とする
    請求項3に記載の定着装置。
  5. 【請求項5】 加熱体への通電を遮断する遮断時間を有
    する第1前回転と、第1前回転に連続する第2前回転
    と、を前回転に有し、 第1前回転の遮断時間前後の温度検知素子の検知温度の
    温度変化と、予め定められた所定の比較値と、を比較し
    て、検知温度の温度変化が所定の比較値以下の時、前記
    制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の定着装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか一つの定着装
    置を備え、記録材に画像形成を行うことを特徴とする画
    像形成装置。
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