JP3780064B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式などを利用したレーザビームプリンタなどの画像形成装置であって、特に画像形成のプロセススピード切り替え可能な画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像形成装置としてレーザービームプリンタを例に挙げて次に説明する。
【0003】
レーザビームプリンタは、ホストコンピュータから入力した画像情報をもつ電気信号をレーザービームに変換し、スキャナユニット内で回転するポリゴンミラーにより反射して感光ドラムに露光走査し、感光ドラムに潜像を形成する。この感光ドラム上の潜像に現像装置からトナーを付与して可視像化する。この感光ドラム上の可視像を、記録材に転写する。次いで、この未定者画像を担持した記録材は、加熱定着装置に搬送され、未定者画像が定着処理される。
【0004】
ところで、近年、プリンタの高解像度化が進み、例えば900dpi、1200dpiというような高解像度モードを持つプリンタが製品化されるようになってきている。
【0005】
ところが、解像度を例えば600dpiから1200dpiに高めると、スキャナユニット内のポリゴンミラーの回転数を2倍にしなければならず、12枚/分のプリンタでは30000rpm 以上の回転数が必要となり、技術的、コスト的に問題が生じてくる。
【0006】
そこで、この問題に対処するため、解像度の高低に応じてプロセススピードを切り替え可能としたプリンタが製品化されている。例えば、600dpi、12枚/分(プロセススピード約70m/sec)のプリンタであれば、1200dpiモードのときには、プロセススピードを半分に切り替えて1200dpi、6枚/分(プロセススピード約35m/sec)で動作させる解像度およびプロセススピード切り替えタイプのプリンタが製品化されている。この方式であれば、ポリゴンミラーの回転数が解像度によらず一定で済むため、スキャナユニットの技術的、コスト的問題が生じない。
【0007】
このようなプロセススピードを切り替え可能な画像形成装置にあっては、例えば600dpi、12枚/分(高速モード)と、1200dpi、6枚/分(低速モード)とでは、プロセススピードが異なるのに応じて、定着に必要な温度も異なる。そのため、プロセススピードを切り替え可能な画像形成装置に用いられる加熱定着装置は、プロセススピード切り替え時に素早い定着温度の切り替えが可能なことが必要となる。したがって、加熱定着装置として、熱容量が大きく熱応答性が悪い熱ローラ方式よりも、熱容量が小さく熱応答性の良いフィルム加熱方式が適している。
【0008】
このフィルム加熱方式の加熱定着装置は、例えば特開昭63−313182号公報、特開平2−157878号公報、特開平4−44075号公報、特開平4−204980号公報などに開示されている。
【0009】
このフィルム加熱方式の加熱定着装置の一例が図8に示されている。
【0010】
この加熱定着装置は、支持体102に固定して支持された加熱手段としてのヒータ101と、このヒータ101にフィルム103を挟んでニップ部Nを形成して圧接された加圧ローラ110とを有する。
【0011】
ここで、ヒータ101は、一般に、セラミックヒータが使用される。ヒータ101は、例えば、アルミナなどからなるセラミック基板101aと、このセラミック基板101aの加圧ローラ110に対向する側の面(前面)に形成された通電発熱抵抗層101bと、この通電発熱抵抗層101bを覆ったガラス保護層101cとを有している。セラミック基板101aは、背面にサーミスタなどの温度検知素子104が当接して設けられる。
【0012】
ヒータ101は、通電発熱抵抗層101bに通電がなされることにより、通電発熱抵抗層101bが発熱して、ヒータ101全体が急速昇温する。このヒータ101の温度が温度検知素子104により検和されて不図示のCPUなどからなる通電制御部ヘフイードバックされる。通電制御部は、ヒータ101の温度が所定の定着温度に維持されるように、通電発熱抵抗層101bへの通電を制御する。
【0013】
また、フィルム103は、例えば加圧ローラ110の回転に従動して、ニップ部Nにおいてヒータ101面に密着して摺動しつつ矢印aの方向に搬送移動される。
【0014】
また、加圧ローラ110は、弾性層111が形成され、フィルム103を介したヒータ101との圧接部において、扁平になってニップ部Nを形成する。
【0015】
ヒータ101を所定の温度に加熱、温調させ、フィルム103を矢印aの方向に搬送移動させた状態において、ニップ部Nにおけるフィルム103と加圧ローラ110との間に、未定者画像(符号tは未定着トナーを示す)を担持した記録材Pを導入する。すると、記録材Pはフィルム103に密着して、フィルム103と一緒にニップ部Nを扶持、搬送される。このニップ部Nにおいて、記録材P上の未定着画像がヒータ101によりフィルム103を介して加熱され、記録材Pに定着される。
【0016】
次に、ヒータ101の通電発熱抵抗層101bと加圧ローラ110との配置関係を図9(a),(b)を参照して説明する。ヒータ101の前面が図9(a)、背面が図9(b)に示されている。
【0017】
まず、図9(a)に示すように、ヒータ101の通電発熱抵抗層101bの幅Wは、フィルム103を介してヒータ101に当接される加圧ローラ110の幅(加圧ローラ当接領域)Dに比べ若干短く形成されており、また記録材Pの搬送領域と比べると同程度か若干広い幅で形成される。これにより、ヒータ101の通電発熱抵抗層101bに通電することで発した熱は、十分、記録材Pに与えられ、記録材P上の未定者画像を溶融し、固着するために用いられる。
【0018】
また、符号Sは記録材搬送基準を示しており、図示する例では片側基準となっている。
【0019】
また、図9(b)に示すように、ヒータ101の背面には、サーミスタなどの温度検知素子104と、昇温が止まらない暴走時に通電発熱抵抗層101bへの通電を遮断するための温度ヒューズあるいはサーモスイッチなどからなるサーモプロテクタ105とが当接されている。これら温度検知素子104およびサーモプロテクタ105は、最小幅の記録材Pの搬送域(記録材最小搬送域)内に配置されているので、最小幅の記録材Pであっても確実に作動する。
【0020】
記録材Pのサイズが小さいほど、ヒー夕101における非通紙領域(記録材が搬送されない領域)が広くなる。
【0021】
ところで、このフィルム加熱方式の加熱定着装置は、温度制御が、熱容量の大きい加圧ローラ110の温度状態により、次のように大きな影響を受ける。
【0022】
加熱定着装置が冷えた状態(加圧ローラ110が冷えた状態)からの1枚目のプリントでは、ヒータ101の熱が加圧ローラ110に奪われ、記録材Pへの熱供給が不足しがちで、その結果、定着不良を起こしやすい。これに対して、複数枚連続してプリントする連続プリント中では、加圧ローラ110が高温になるので、記録材Pへの熱供給過多が生じ、記録材P上のトナーがフィルム103や加圧ローラ110に付着するホットオフセットが発生しやすい。
【0023】
そこで、連続プリント時には、プリント枚数が増加するのに応じて(つまり、加圧ローラ110の温度が上昇するのに応じて)、定着温度を段階的に下げていき、もってホットオフセットの発生を防止するようにしている。
【0024】
例えば1200dpi、8枚/分(8ppmの低速モード)の場合と、600dpi、16枚/分(16ppmの低速モード)の場合のようにプロセススピードが異なる場合、図10のプリント枚数−定者温度の関係を示すグラフのように、それぞれのプロセススピードに分けて、プリント枚数に応じて定着温度を変えるように設定している。この図10(a),(b)の温度制御にあっては、まず、低速モードの場合が図10(a)、高速モードの場合が図10(b)と分けられる。次いで、プリント枚数(5段階)に応じて、第1温調〜第5温調のいずれかの定着温度が決定される。図10(b)の高速モードは、図10(a)の低速モードに比べて、定着温度が高温側にシフトされる。このようにした理由は、低速モードの場合には加圧ローラ20が暖まるので、定着温度を低めに設定したのに対して、高速モードの場合には加圧ローラ20が暖まりにくいので、定着温度を高めに設定したからである。
【0025】
また、短い時間をおいてプリントが行なわれる場合には、最新にプリントスタートする時の加熱定着装置の温度状態(加圧ローラ110の暖まり具合)に合った定着温度を決定する必要がある。例えば、プリントスタート時に、すでにヒータ101が十分暖まっている場合には、定着温度を低めに設定する。そのため、プリントスタート時に温度検知素子104により検知されたヒータ101の検知温度から定着温度を決定する方法が知られている。
【0026】
以上要約すると次のとおりとなる。
【0027】
プロセススピード切り替え可能な画像形成装置にはフィルム加熱方式が好適であることが知られている。また、従来、そのフィルム加熱定着装置の温度制御として、プロセススピードが異なるのに対応して定着温度を異なるものとすること、また連続プリント時にはプリント枚数の増加につれて定着温度を下げること、またヒータ101の検知温度により定着温度を決定することが知られている。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】
上記の複数のプロセススピードを切り替え可能なプリンタは、プロセススピードを切り替えた直後にプリントを行う場合、加熱定着装置の温度状態(加圧ローラ110の暖まり具合)に合った定着温度を設定する必要がある。
【0029】
しかしながら、従来、次に述べるように、プロセススピードを切り替えた直後の加熱定着装置の温度状態(加圧ローラ110暖まり具合)を正しく把握できないという問題があった。
【0030】
図11に示すように、高速モードのように短時間で記録材Pに熱を与える場合には、熱平衡状態から大きくずれた状態、つまりヒータ101の温度と加圧ローラ110との間の温度差が大きい状態であるため、加圧ローラ110は暖まりにくい。一方、低速モードでは、記録材Pに熱を与える時間が長く、高速モードに比べて熱平衡状態に近い状態、つまりヒータ101の温度と加圧ローラ110との温度差が小さい状態であるため、加圧ローラ110の温度は暖まりやすい。したがって、プロセススピード切り替え直後にヒータ101の検知温度のみから定着温度を決定する従来方法では、加熱定着装置の温度状態(加圧ローラ110の暖まり具合)を正確に知ることは困難であった。
【0031】
そのため、加圧ローラ110が暖まっているにもかかわらず、高い定着温度を選択してホットオフセットが発生したり、あるいは加圧ローラ110が暖まっていないのにかかわらず、低い定着温度を選択して定着不良を生じることがあった。
【0032】
本発明は、このような従来例における課題を解決するために創案されたものである。
【0033】
本発明の目的は、プロセススピード切り替え後、加熱定着装置の状態にあった適切な定着温度の設定を可能として、定着不良やホットオフセットの発生を防ぐことができる画像形成装置を提供することにある。
【0034】
【課題を解決するための手段】
本出願に係る第1の発明によれば、上記目的は、定着温度を維持するように制御される加熱手段と、この加熱手段にフィルムを介して圧接される加圧手段とを有し、フィルムと加圧手段との間に形成されたニップ部に記録材を通過させながら加熱手段から記録材に熱を付与して記録材上の未定着画像を定着処理する加熱定着装置を備えており、画像形成のプロセススピードを切り替え可能な画像形成装置において、プロセススピード切り替え後で、加熱手段と加圧手段とが熱平衡に達する前の所定の時間内には、プロセススピード切り替え前のプロセススピードモードおよびプリント枚数からなるプリント履歴により、定着温度を決定するように設定された制御手段を有することにより達成される。
【0035】
また、本出願に係る第2の発明によれば、上記目的は、第1の発明の制御手段が、プロセススピード切り替え後で、加熱手段と加圧手段とが熱平衡に達する前の所定の時間内に、ラフペーパモード指定のプリントがあった場合には、プロセススピード切り替え前のプロセススピードモードおよびプリント枚数からなるプリント履歴により、記録材の加熱定着装置への突入タイミングを変更するように設定されていることにより達成される。
【0036】
また、本出願に係る第3の発明によれば、上記目的は、第1の発明の制御手段が、プロセススピード切り替え後で、加熱手段と加圧手段とが熱平衡に達する前の所定の時間内に、ローカールモード指定のプリントがあった場合には、プロセススピード切り替え前のプロセススピードモードおよびプリント枚数からなるプリント履歴によりいったん求められた定着温度を低温側にシフトするように設定されていることにより達成される。
【0037】
また、本出願に係る第4の発明によれば、上記目的は、第1の発明の制御手段が、プロセススピード切り替え後で、加熱手段と加圧手段とが熱平衡に達する前の所定の時間内のプリントに対して、プロセススピード切り替え前のプロセススピードモードおよびプリント枚数からなるプリント履歴と記録材のサイズとにより、記録材のスループットを変更するタイミングを決定するように設定されていることにより達成される。
【0038】
また、本出願に係る第5の発明によれば、上記目的は、第1の発明の制御手段が、プロセススピード切り替え後で、加熱手段と加圧手段とが熱平衡に達する前の所定の時間内のプリントに対して、プロセススピード切り替え前のプロセススピードモードおよびプリント枚数からなるプリント履歴と記録材のサイズとにより、プリント休止モードに入るタイミングを決定するように設定されていることにより達成される。
【0039】
すなわち、本出願に係る第1の発明にあっては、プロセススピード切り替え後、所定の時間には、プロセススピード切り替え前のプリント履歴により定着温度を決定することによって、加熱定着装置の温度状態にあった適切な定着温度が設定される。
【0040】
また、本出願に係る第2の発明にあっては、プロセススピード切り替え後、所定の時間内にラフペーパモード指定のプリントがあった場合に、プロセススピード切り替え前のプリント履歴により記録材の加熱定着装置への突入タイミングを変更する。したがって、表面性の悪いラフペーパの定着性が向上される。
【0041】
また、本出願に係る第3の発明にあっては、プロセススピード切り替え後、所定の時間内にローカールモード指定のプリントがあった場合に、プロセススピード切り替え前のプリント履歴により求められた温調温度を低温側にシフトさせる。したがって、記録材のカールが軽減される。
【0042】
また、本出願に係る第4の発明にあっては、プロセススピード切り替え後、所定の時間内のプリントに対して、切り替え前のプリント履歴と紙サイズとによりスループットを変更する。したがって、非通紙部の過度の昇温による加圧ローラなどの溶融が防止される。
【0043】
また、本出願に係る第5の発明にあっては、プロセススピード切り替え後、所定の時間内のプリントに対して、切り替え前のプリント履歴と紙サイズとにより異なる枚数でプリント休止モードに入る。したがって、非通紙部の過度の昇温による加圧ローラなどの溶融が防止される。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施形態を図1〜図7、図10を参照し説明する。
【0045】
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態を図1〜図3、図10を参照して説明する。
【0046】
図1には、本発明の画像形成装置の一例としてのレーザビームプリンタの要部が示されている。
【0047】
感光ドラム1は、周辺に、帯電ローラ2と、現像装置4と、転写ローラ5と、クリーニング装置7とを有する。
【0048】
感光ドラム1は、矢印の方向に回転駆動され、その表面が帯電ローラ2によって一様帯電され、次に画像情報に応じてON/OFF制御されるレーザビーム3で不図示の回転するポリゴンミラーによる走査露光が施され、静電潜像が形成され、次にこの静電潜像に現像装置4からトナーが付与されて可視化される。
【0049】
一方、記録材Pは、感光ドラム1と転写ローラ5との間に一定の加圧力で狭持されながら搬送される。これにより、感光ドラム1上のトナー画像は、記録材P上に転写される。このトナー像が転写された記録材Pは、加熱定着装置6(以下、定着器6と略称する)へと搬送され、定着処理される。
【0050】
本実施形態のレーザビームプリンタは、低解像度モード600dpi、16枚/分(約94m/secの高速モード)、高解像度モード1200dpi、8枚/分(約47m/secの低速モード)のプロセススピード切り替えタイプである。そして、スキャナーユニットのポリゴンミラーの回転数は、一定で約20000rpmとなっている。
【0051】
また、このレーザビームプリンタの動作は、不図示のCPUなどの制御手段により制御されるようになっている。
【0052】
本実施形態の定着器6の構成が図2に示されている。
【0053】
この定着器6は、支持体12に支持された加熱手段としてのヒータ(発熱体)11と、このヒータ11にエンドレス状のフィルム13を介して圧接されニップ部Nを形成する加圧手段としての加圧ローラ20とを有している。
【0054】
そして、不図示の駆動装置により回転される加圧ローラ20に従動してフィルム13が回転される。記録材Pは、加圧ローラ20とフィルム13との間に狭持されて搬送されニップ部Nを通過するとき、ヒータ11からフィルム13を介して熱を付与されて、定着処理される。
【0055】
このフィルム加熱方式の定着器6は、フィルム13の熱容量が小さく、熱応答性が高いので、プリント時のみヒータ11をONする。
【0056】
そのため、連続プリントの一枚目では加圧ローラ20の温度が低いが、数十枚目では加圧ローラ20の温度が高いというように、連続プリント中における加圧ローラ20の温度が極端に異なるものとなる。そこで、例えば1200dpi、8枚/分(8ppmの低速モード)の場合と、600dpi、16枚/分(16ppmの高速モード)のようにプロセススピードが異なる場合、図10(a),(b)のプリント枚数−定者温度の関係を示すグラフのように、それぞれのプロセススピードに分けて、プリント枚数に応じて定着温度を変えるようにしている。この図10(a),(b)の制御自体は、従来公知である。
【0057】
また、プロセススピード切り替え直後にプリントを行う場合、定着器6の温度状態(加圧ローラ20の暖まり具合)を正確に知り、定着器6の温度状態(加圧ローラ20の暖まり具合)に合った定着温度の設定が必要になる。高速モードと低速モードとでは、定着器6の温度状態(加圧ローラ20の暖まり具合)が異なるからである。
【0058】
そこで、本実施形態では、プロセススピード切り替え後、所定の時間内(定着器6においてヒータ11と加圧ローラ20とがほぼ熱平衡状態に落ち着くまでの間)にプリントを行う場合は、プロセススピード切り替え前のプリント履歴により、定着温度を決定するシーケンスとした。このシーケンスは、加圧ローラ20の暖まり具合がプリント履歴に依存することを利用したものである。
【0059】
8ppmの低速モード、16ppmの高速モード共に約50秒で、ほぼ熱平衡状態に近い状態(ヒータ11の温度と加圧ローラ20の温度とが近い値になる)になる。そのため、最後のプリント終了後50秒以内にプロセススピードを切り替えたプリントが発生する場合、プロセススピード切り替え前のプリント履歴により定着温度を決定することとした。一方、50秒経過後には、ヒータ11の検知温度より定着温度を設定することとした。
【0060】
この動作を図3のフローチャートを参照して次に説明する。
【0061】
あるプロセススピードでのプリント動作が終了した後(ステップS51,S50秒以内にプロセススピードを切り替えてプリント信号が発したら(ステップS52,S53)、プロセススピード切り替え前のプリント履歴により、定着温度を設定する(ステップS54)。
【0062】
一方、50秒経過後に、プロセススピードを切り替えてプリント信号が発したら、ヒータ11の温度により定着温度を設定するものとする(ステップS52、S53,S55)。
【0063】
こうして定着温度が設定されたら、プリントを開始する(ステップS54、S55,S56)。
【0064】
表1に、記録材としてPLOVER BOND90を用いて、低速モード8ppm、高速モード16ppmで連続プリントしたときの、プリント枚数に応じた加圧ローラ20の温度(定着性の厳しい紙後端での温度)を示した。
【0065】
【表1】
Figure 0003780064
また、表2には、定着器6が冷えた状態(加圧ローラ20が冷えた状態)から各枚数プリントし、50秒後(本シーケンス適用範囲で最も加圧ローラ20の温度が下がった状態)にプロセススピードを低速モード→高速モード、高速モード→低速モードに切り替えてプリントを行ったときの加圧ローラ温度(紙後端)を示した。なお、記録材はPLOVER BOND90gを使用した。
【0066】
【表2】
Figure 0003780064
この表1および表2から次のようなことがわかった。すなわち、表2における低速モードから高速モードヘの切り替え時のプリント枚数を+10枚、高速モードから低速モードヘの切り替え時のプリント根数を+20枚した枚数にすると、表1に示した連続プリント時と定着器6の温度状態(加圧ローラ20の温度状態)とほぼ同じとなる。これは、表2に示したプロセススピード切り替え時にプリントする場合、連続プリント時の定着器6とほぼ同じ温度状態で定着するように温度制御できるということである。したがって、まず、表1の低速モードから高速モードヘの切り替え時にはプリント枚数を+10枚、高速モードから低速モードヘの切り替え時にはプリント枚数を+20枚した枚数に対応した表2の連続プリント時の定着温度が第1温調〜第5温調のいずれであるかを決定し、次いで、上記の図10(a),(b)に従って当該温調の定着温度を設定する。これにより、定着不良やホットオフセットが発生しない良好な定着性が確保される。つまり、図10(a),(b)に示したプロセススピード別の連続プリント時の定着温度設定が、プロセススピード切り替え後の定着温度設定にも適用可能であるということである。
【0067】
一方、定着器6が十分暖まった状態(加圧ローラ20が十分暖まった状態)から様々な枚数をプリント後、即座に(本シーケンス適用範囲で最も加圧ローラ20の温度が高い状態)プロセススピードを切り替えて薄紙のプリントを行ったが、低速モード→高速モード、高速モード→低速モード、いずれの場合でも、ホットオフセットが発生することはなかった。
【0068】
上述のように、本実施形態は、プロセススピード切り替え後、所定の時間内にプリントを行う場合には、プロセススピード切り替え前のプリント履歴により定着温度を決定することにより、定着器6の温度状態にあった適切な定着温度で定着が可能となり、定着不良やホットオフセットが防止される。
【0069】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態を図2および図4を参照して説明する。
【0070】
上述した第1の実施形態では、プロセススピード切り替え後、所定の時間内にプリントを行う場合には、プロセススピード切り替え前のプリント履歴により定着温度を決定することにより、定着器6の温度状態にあった適切な定着温度での定着を可能とした。
【0071】
本実施形態は、この第1の実施形態に加えて、プロセススピード切り替え後、所定の時間内に、ラフペーパモード(ボンド紙などのように表面性の悪く定着性が悪い記録材とするモード)指定のプリントを行う場合には、切り替え前のプリント履歴により、加圧ローラ20が十分暖まっていない状態には記録材の定着器6への突入タイミングを遅らせ、定着器6を空回転し、ヒータ11への通電により加圧ローラ20の外周面全体を暖めてから定着を開始するシーケンスとした。なお、その他の条件は第1の実施形態と同様なので、ここでは再度の説明を省略する。
【0072】
このシーケンスを図2および図4のフローチャートを参照しながら次に説明する。
【0073】
あるプロセススピードでのプリント動作が終了した後(ステップS61)、50秒以内にプロセススピードを切り替え且つラフペーパモード指定がされたプリント信号が発せられたら(ステップS62〜S64)、プロセススピード切り替え前のプリント履歴により、定着温度を設定する(ステップS65)と共に記録材の定着器6への突入タイミングを変更する(ステップS66)。
【0074】
このような本実施形態のシーケンスにより、プロセススピード切り替え後で、加圧ローラ20が十分に暖まっていないときだけ、定着器6の空回転を行って加圧ローラ20を暖めるため、ラフペーパーの定着性が向上する。また、加圧ローラ20が暖まっている場合には、空回転を行わないため、プリント待ち時間が短縮される。
【0075】
本実施形態では、プロセススピード切り替え後、50秒以内にラフペーパモード指定のプリントがなされたとき、低速モード→高速モード切り替え時には切り替え前のプリント根数が10枚以下、高速モード→低速モード時には切り替え前のプリント枚数が20枚以下であった場合には、加圧ローラ20が十分暖まっていないものとみて、記録材Pが定着器6に突入する時間を遅らせ、その間、ヒー夕11の温度180℃で5秒間、定着器6を空回転させた後に定着を行うシーケンスとした。なお、低速モード時には6ppm、高速モード時には12ppm とした。
【0076】
上述のようなシーケンスで、加圧ローラ20が十分に暖まっていない状態からのプロセススピード切り替え後にラフペーパとしてのNCL105gの定着性を評価した。その結果を表3に示している。
【0077】
【表3】
Figure 0003780064
この表3からわかるように、定着器6が十分に暖まっていない状態で、プロセススピード切り替え後に記録材の定着器6への突入タイミングを遅らせることにより、ラフペーパの定着性が向上する。
【0078】
一方、定着器6が十分に暖まった状態からプロセススピードを切り替えてNCL105gの定着を行ったところ、空回転無しでスループット(搬送速度)のダウンのみで良好な定着性を得ることができた。
【0079】
上述のように本実施形態にあっては、プロセススピード切り替え後、所定の時間内にラフペーパモード指定のプリントを行う場合に、プロセススピード切り替え前のプリント履歴により記録材の定着器6への突入タイミングを遅らせることにより、定着器が十分暖まった状態で定着するので、表面性の悪いラフペーパの定着性が向上する。
【0080】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態を図5のフローチャートを参照して説明する。
【0081】
定着温度は、ボンド紙や厚紙でも一定の定着性を確保できるように決められている。したがって、普通紙や薄紙などの場合では、記録材への熱供給が過剰ぎみになり、紙の状態によっては、カールを起こしやすい。そこで、本実施形態では、普通紙や薄紙でプリントを行う場合、定着温度を低くすることによって、記録材への過剰な熱供給を防ぎカールを軽減するようにした。
【0082】
すなわち、本実施形態は、第1の実施形態に加えて、プロセススピード切り替え後、所定の時間内に、ローカールモード(記録材のカールを軽減するモード)指定のプリントを行う場合、プロセススピード切り替え前のプリント履歴によりいったん求められた定着温度(第1実施形態で説明)を低温側にシフトさせた定着温度で定着を行うシーケンスとした。なお、その他の条件は第1 実施形態と同様なので、ここでは再度の説明は省略する。
【0083】
このシーケンスを図5のフローチャートを参照して次に説明する。
【0084】
あるプロセススピードでのプリント動作が終了した後(ステップS71)、50秒以内にプロセススピードを切り替え且つローカールモード指定がされたプリント信号が発せられたら(ステップS72〜S74)、プロセススピード切り替え前のプリント履歴により求められた定着温度を低温側にシフトする(ステップS75、S76)。
【0085】
表4に、普通紙や薄紙をローカールモード指定で定着を行った場合と、ローカールモード指定しない場合とのカールのレベル比較を行った結果を示した。なお、定着温度は、プロセススピード切り替え前のプリント履歴により決まる定着温度に対して、一律10℃ダウンするようにシフトさせた。
【0086】
【表4】
Figure 0003780064
この表4からわかるように、ローカールモード指定をすることにより、普通紙や薄紙のカールのレベルが軽減された。
【0087】
上述のように、本実施形態にあっては、プロセススピード切り替え後、所定の時間内に、ローカルモード指定のプリントが行われた場合、プロセススピード切り替え前のプリント履歴によりいったん求められた定着温度を低温側にシフトさせた定着温度で定着を行うことにより、カールの少ない良好な定着が可能となった。
【0088】
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態を図2、図6を参照して説明する。
【0089】
本実施形態では、第1の実施形態に加えて、プロセススピード切り替え直後に、封筒などの小サイズの記録材(小サイズ紙)を通紙する場合には、プロセススピード切り替え前のプリント履歴に応じて、小サイズ紙のスループット(搬送速度)を低速に変更するタイミングを決定するシーケンスを用いた。なお、その他の条件は、第1実施形態と同様なので、再度の説明を省略する。スループットを遅くすると、ヒータ11における通紙部と非通紙部との温度差が小さくなる。
【0090】
このシーケンスを図6のフローチャートを参照して次に説明する。
【0091】
あるプロセススピードでのプリントが終了した後(ステップS81)、50秒以内にプロセススピードを切り替えて小サイズ紙でプリントする場合(ステップS82〜S84)、プロセススピード切り替え前のプリント履歴により、定着温度を設定する(ステップS85)と共にスループット変更タイミングを設定する(ステップS86)。
【0092】
本実施形態は、プロセススピード切り替え後、所定の時間内に、小サイズ紙を通紙する場合、プロセススピード切り替え前のプリント履歴により、小サイズ紙のスループット変更タイミングを決定する。すなわち、プロセススピード切り替え前のプリント履歴に依存する加圧ローラ20の暖まり具合によってスループット低速に変更するタイミングを設定した。そして、それにより、加圧ローラ20や支持体12の非通紙部(記録材が通らない部分)における過度の昇温による加圧ローラ20や支持体12などの溶融を防ぐようにした。
【0093】
表5に、普通紙10枚、20枚、30枚、40枚をプリントした直後にプロセススピードを切り替え、小サイズ紙である封筒を連続通紙した場合に加圧ローラ20などの非通紙部が溶融するまでの枚数を測定した結果を示している。なお、低速モードではスループット6ppm、高速モードではスループット9ppm とした。
【0094】
【表5】
Figure 0003780064
この表5からわかるように、プロセススピード切り替え前のプリント履歴(加圧ローラ20の温度状態)により、同じスループットで連続通紙可能なプリント枚数が異なることがわかる。
【0095】
この表5の結果に基づいて、次の表6の枚数のタイミングで低速モードの場合には6ppmを4ppmにスループットを変更し、高速モードの場合には9ppmを6ppmにスループットを変更するシーケンスとした。
【0096】
【表6】
Figure 0003780064
プロセススピード切り替え後、所定の時間内に小サイズ紙指定のプリントを行った場合に、表6に基づいてプロセススピード切り替え前のプリント履歴に応じて、プリント何枝目から小サイズ紙のスループットを遅く変更するかを決定する。これにより、非通紙部の過度の昇温による加圧ローラ20などの溶融が防止された。また、スループット変更タイミングに満たない小サイズ紙の少量プリントであれば、スループットを落とすことなくプリント可能なので、プリンタ処理速度を低下させる必要がない。
【0097】
なお、さらに、封筒の他にB5やEXEなどの紙サイズによって、より細かなスループット変更タイミングを設定するようにしてもよい。
【0098】
上述のように、本実施形態にあっては、プロセススピード切り替え後、所定の時間内に小サイズ紙指定のプリントを行う場合、プロセススピード切り替え前のプリント履歴によりスループット変更タイミングを決定することにより、非通紙部の過度の昇温による加圧ローラ20などの昇温が防止される。
【0099】
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態を図2、図7を参照して説明する。
【0100】
本実施形態では、プロセススピード切り替え直後に封筒などの小サイズ紙を通紙する場合、プロセススピード切り替え前のプリント履歴と紙サイズとにより、異なるタイミングでプリント休止モードに入るシーケンスとした。なお、その他の条件は第1の実施形態と同様なので、ここでは再度の説明を省略する。プリントが休止されれば、ヒータ11における通紙部と非通紙部との温度差は小さくなる。
【0101】
このシーケンスを図7のフローチャートを参照して次に説明する。
【0102】
あるプロセススピードでのプリントが終了した後(ステップS91)、50秒以内にプロセススピードを切り替えて小サイズ紙でプリントする場合(ステップS92〜S94)、プロセススピード切り替え前のプリント履歴により、定着温度を設定する(ステップS95)と共にプリント休止タイミングを設定する(ステップS96)。
【0103】
本実施例のように、プロセススピード切り替え後、所定の時間内では、プロセススピード切り替え前のプリント履歴によりプリント休止モードに入る枚数を設定する。つまり、加圧ローラ20の暖まり具合により、プリント休止モードに入る枚数を決定する。これにより、非通紙部の過度の昇温による加圧ローラ20などの溶融を防ぐことができる。
【0104】
表7に、普通紙10枚、20枚、30枚、40枚をプリントした直後にプロセススピードを切り替え、小サイズ紙である封筒を連続通紙した場合に、非通紙部の加圧ローラ20などが溶融するまでの枚数を測定した結果を示している。なお、低速モードではスループット8ppm、高速モードではスループット12ppmとした。
【0105】
【表7】
Figure 0003780064
この表7の結果に基づいて、次の表8の枚数で5分間のプリント休止モードに入るシーケンスとした。
【0106】
【表8】
Figure 0003780064
このようなシーケンスによりプロセススピード切り替え後、所定の時間内に小サイズ紙指定のプリントを行った場合に、非通紙部の過度の昇温による加圧ローラ20などの溶融を防ぐことができる。また、小サイズ紙の少量プリントであれば、スループットを落とすことなく高速プリント処理が可能となった。
【0107】
また、さらに、封筒の他にB5やEXEなどの紙サイズによって、より細かにプリント休止モードに入るまでの枚数を決定するようにしてもよい。
【0108】
このように、プロセススピード切り替え後、所定の時間内に小サイズ紙指定のプリントを行う場合に、プロセススピード切り替え前のプリント履歴と紙サイズとによりプリント休止モードに入るタイミングを決定することにより、非通紙部の過度の昇温による加圧ローラ20などの昇温が防止される。
【0109】
【発明の効果】
以上説明したように、本出願に係る第1の発明によれば、プロセススピード切り替え後で、加熱手段と加圧手段とが熱平衡に達する前の所定時間のときには、プロセススピード切り替え前のプロセススピードおよびプリント枚数からなるプリント履歴に応じて、定着温度を決定する。すなわち、プロセススピード切り替え後、加熱定着装置の温度状態にあった適切な定着温度の設定が可能となり、もって定着不良やホットオフセットの発生を防止できる。
【0110】
また、本出願に係る第2の発明によれば、第1の発明において、プロセススピード切り替え後、所定時間内にラフペーパモード指定してプリントされた場合、プロセススピード切り替え前のプリント履歴により、記録材の加熱定着装置への突入タイミングを決定する。すなわち、加熱定着装置の温度状態が十分に暖まってから記録材を加熱定着装置に突入させる。したがって、ラフペーパの定着性を向上できる。
【0111】
また、本出願に係る第3の発明によれば、第1の発明において、プロセススピード切り替え後、所定時間内にローカールモード指定してプリントされた場合、プリント履歴によりいったん求められた定着温度を低温側にシフトして最終の定着温度とする。したがって、定着温度が高すぎることに起因する普通紙や薄紙のカールを防止できる。
【0112】
また、本出願に係る第4の発明によれば、第1の発明において、小サイズの記録材の場合、プリント履歴により定まる加熱定着装置の温度状態により、スループットを低速に変更するタイミングを決定する。したがって、加熱定着装置における加圧手段などが溶融することを防止できる。
【0113】
また、本出願に係る第5の発明によれば、第1の発明において、小サイズの記録材の場合、プリント履歴により定まる加熱定着装置の温度状態により、プリント休止するタイミングを決定する。したがって、加熱定着装置における加圧手段などが溶融することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の画像形成部とフィルム加熱方式の加熱定着装置との一例を示す概略構成図である。
【図2】図1のフィルム加熱方式の加熱定着装置を拡大した概略構成図である。
【図3】本発明の第1実施形態であって、プロセススピード切り替え後のプリント制御を表すフローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施形態であって、プロセススピード切り替え後にラフペーパモード指定があった場合のプリント制御を表すフローチャートである。
【図5】本発明の第3の実施形態であって、プロセススピード切り替え後にローカールモード指定があった場合のプリント制御を表すフローチャートである。
【図6】本発明の第4の実施形態であって、プロセススピード切り替え後に小サイズ紙のプリントを行う場合のスループットダウン制御を表しているフローチャートである。
【図7】本発明の第5の実施形態であって、プロセススピード切り替え後に小サイズ紙のプリントを行う場合のプリント休止モード制御を表しているフローチャートである。
【図8】フィルム加熱定着方式の加熱定着装置の一般例の要部構成図である。
【図9】図8の加熱定着装置のヒータ部分を示す図であり、図10(a)はヒータ部分の前面図、図10(b)はヒータ部分の背面図である。
【図10】フィルム加熱定着方式による連続プリント時のプリント枚数−定着温度の関係を示すグラフであり、図10(a)は高速モードの場合、図10(b)は低速モードの場合を示している。
【図11】高速モードと低速モードとでのプリント終了後時間−ヒータ温度および加圧ローラ温度との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
6 定着器(加熱定着装置)
11 ヒータ(発熱手段)
13 フィルム
20 加圧ローラ(加圧手段)
N ニツプ部
P 記録材

Claims (5)

  1. 定着温度を維持するように制御される加熱手段と、この加熱手段にフィルムを介して圧接される加圧手段とを有し、フィルムと加圧手段との間に形成されたニップ部に記録材を通過させながら加熱手段から記録材に熱を付与して記録材上の未定着画像を定着処理する加熱定着装置を備えており、画像形成のプロセススピードを切り替え可能な画像形成装置において、プロセススピード切り替え後で、加熱手段と加圧手段とが熱平衡に達する前の所定の時間内には、プロセススピード切り替え前のプロセススピードモードおよびプリント枚数からなるプリント履歴により、定着温度を決定するように設定された制御手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 制御手段は、プロセススピード切り替え後で、加熱手段と加圧手段とが熱平衡に達する前の所定の時間内に、ラフペーパモード指定のプリントがあった場合には、プロセススピード切り替え前のプロセススピードモードおよびプリント枚数からなるプリント履歴により、記録材の加熱定着装置への突入タイミングを変更するように設定されていることとする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 制御手段は、プロセススピード切り替え後で、加熱手段と加圧手段とが熱平衡に達する前の所定の時間内に、ローカールモード指定のプリントがあった場合には、プロセススピード切り替え前のプロセススピードモードおよびプリント枚数からなるプリント履歴によりいったん求められた定着温度を低温側にシフトするように設定されていることとする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 制御手段は、プロセススピード切り替え後で、加熱手段と加圧手段とが熱平衡に達する前の所定の時間内のプリントに対して、プロセススピード切り替え前のプロセススピードモードおよびプリント枚数からなるプリント履歴と記録材のサイズとにより、記録材のスループットを変更するタイミングを決定するように設定されていることとする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 制御手段は、プロセススピード切り替え後で、加熱手段と加圧手段とが熱平衡に達する前の所定の時間内のプリントに対して、プロセススピード切り替え前のプロセススピードモードおよびプリント枚数からなるプリント履歴と記録材のサイズとにより、プリント休止モードに入るタイミングを決定するように設定されていることとする請求項1に記載の画像形成装置。
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