JPH10301443A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH10301443A
JPH10301443A JP9127837A JP12783797A JPH10301443A JP H10301443 A JPH10301443 A JP H10301443A JP 9127837 A JP9127837 A JP 9127837A JP 12783797 A JP12783797 A JP 12783797A JP H10301443 A JPH10301443 A JP H10301443A
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雅彦 鈴見
Satoru Izawa
悟 伊澤
Toshio Miyamoto
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プロセススピード切り替え後、加熱定着処理
装置の状態にあった適切な定着温度の設定を可能とし
て、定着不良やホットオフセットの発生を防ぐことがで
きる画像形成装置を提供する。 【解決手段】 ヒータ11と、ヒータ11にフィルム1
3を介して圧接される加圧ローラ20とを有し、フィル
ム13と加圧ローラ20との間のニップ部Nに記録材を
通過させながらヒータ11から熱を付与する加熱定着処
理装置を備えており、画像形成のプロセススピードを切
り替え可能な画像形成装置において、プロセススピード
切り替え後で、ヒータ11と加圧ローラ20とが熱平衡
に達する前の所定の時間内には、プロセススピード切り
替え前のプロセススピードモードおよびプリント枚数か
らなるプリント履歴により、定着温度を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式など
を利用したレーザビームプリンタなどの画像形成装置で
あって、特に画像形成のプロセススピード切り替え可能
な画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】画像形成装置としてレーザービームプリ
ンタを例に挙げて次に説明する。
【0003】レーザビームプリンタは、ホストコンピュ
ータから入力した画像情報をもつ電気信号をレーザービ
ームに変換し、スキャナユニット内で回転するポリゴン
ミラーにより反射して感光ドラムに露光走査し、感光ド
ラムに潜像を形成する。この感光ドラム上の潜像に現像
装置からトナーを付与して可視像化する。この感光ドラ
ム上の可視像を、記録材に転写する。次いで、この未定
者画像を担持した記録材は、加熱定着装置に搬送され、
未定者画像が定着処理される。
【0004】ところで、近年、プリンタの高解像度化が
進み、例えば900dpi、1200dpiというよう
な高解像度モードを持つプリンタが製品化されるように
なってきている。
【0005】ところが、解像度を例えば600dpiか
ら1200dpiに高めると、スキャナユニット内のポ
リゴンミラーの回転数を2倍にしなければならず、12
枚/分のプリンタでは30000rpm 以上の回転数
が必要となり、技術的、コスト的に問題が生じてくる。
【0006】そこで、この問題に対処するため、解像度
の高低に応じてプロセススピードを切り替え可能とした
プリンタが製品化されている。例えば、600dpi、
12枚/分(プロセススピード約70m/sec)のプ
リンタであれば、1200dpiモードのときには、プ
ロセススピードを半分に切り替えて1200dpi、6
枚/分(プロセススピード約35m/sec)で動作さ
せる解像度およびプロセススピード切り替えタイプのプ
リンタが製品化されている。この方式であれば、ポリゴ
ンミラーの回転数が解像度によらず一定で済むため、ス
キャナユニットの技術的、コスト的問題が生じない。
【0007】このようなプロセススピードを切り替え可
能な画像形成装置にあっては、例えば600dpi、1
2枚/分(高速モード)と、1200dpi、6枚/分
(低速モード)とでは、プロセススピードが異なるのに
応じて、定着に必要な温度も異なる。そのため、プロセ
ススピードを切り替え可能な画像形成装置に用いられる
加熱定着装置は、プロセススピード切り替え時に素早い
定着温度の切り替えが可能なことが必要となる。したが
って、加熱定着装置として、熱容量が大きく熱応答性が
悪い熱ローラ方式よりも、熱容量が小さく熱応答性の良
いフィルム加熱方式が適している。
【0008】このフィルム加熱方式の加熱定着装置は、
例えば特開昭63−313182号公報、特開平2−1
57878号公報、特開平4−44075号公報、特開
平4−204980号公報などに開示されている。
【0009】このフィルム加熱方式の加熱定着装置の一
例が図8に示されている。
【0010】この加熱定着装置は、支持体102に固定
して支持された加熱手段としてのヒータ101と、この
ヒータ101にフィルム103を挟んでニップ部Nを形
成して圧接された加圧ローラ110とを有する。
【0011】ここで、ヒータ101は、一般に、セラミ
ックヒータが使用される。ヒータ101は、例えば、ア
ルミナなどからなるセラミック基板101aと、このセ
ラミック基板101aの加圧ローラ110に対向する側
の面(前面)に形成された通電発熱抵抗層101bと、
この通電発熱抵抗層101bを覆ったガラス保護層10
1cとを有している。セラミック基板101aは、背面
にサーミスタなどの温度検知素子104が当接して設け
られる。
【0012】ヒータ101は、通電発熱抵抗層101b
に通電がなされることにより、通電発熱抵抗層101b
が発熱して、ヒータ101全体が急速昇温する。このヒ
ータ101の温度が温度検知素子104により検和され
て不図示のCPUなどからなる通電制御部ヘフイードバ
ックされる。通電制御部は、ヒータ101の温度が所定
の定着温度に維持されるように、通電発熱抵抗層101
bへの通電を制御する。
【0013】また、フィルム103は、例えば加圧ロー
ラ110の回転に従動して、ニップ部Nにおいてヒータ
101面に密着して摺動しつつ矢印aの方向に搬送移動
される。
【0014】また、加圧ローラ110は、弾性層111
が形成され、フィルム103を介したヒータ101との
圧接部において、扁平になってニップ部Nを形成する。
【0015】ヒータ101を所定の温度に加熱、温調さ
せ、フィルム103を矢印aの方向に搬送移動させた状
態において、ニップ部Nにおけるフィルム103と加圧
ローラ110との間に、未定者画像(符号tは未定着ト
ナーを示す)を担持した記録材Pを導入する。すると、
記録材Pはフィルム103に密着して、フィルム103
と一緒にニップ部Nを扶持、搬送される。このニップ部
Nにおいて、記録材P上の未定着画像がヒータ101に
よりフィルム103を介して加熱され、記録材Pに定着
される。
【0016】次に、ヒータ101の通電発熱抵抗層10
1bと加圧ローラ110との配置関係を図9(a),
(b)を参照して説明する。ヒータ101の前面が図9
(a)、背面が図9(b)に示されている。
【0017】まず、図9(a)に示すように、ヒータ1
01の通電発熱抵抗層101bの幅Wは、フィルム10
3を介してヒータ101に当接される加圧ローラ110
の幅(加圧ローラ当接領域)Dに比べ若干短く形成され
ており、また記録材Pの搬送領域と比べると同程度か若
干広い幅で形成される。これにより、ヒータ101の通
電発熱抵抗層101bに通電することで発した熱は、十
分、記録材Pに与えられ、記録材P上の未定者画像を溶
融し、固着するために用いられる。
【0018】また、符号Sは記録材搬送基準を示してお
り、図示する例では片側基準となっている。
【0019】また、図9(b)に示すように、ヒータ1
01の背面には、サーミスタなどの温度検知素子104
と、昇温が止まらない暴走時に通電発熱抵抗層101b
への通電を遮断するための温度ヒューズあるいはサーモ
スイッチなどからなるサーモプロテクタ105とが当接
されている。これら温度検知素子104およびサーモプ
ロテクタ105は、最小幅の記録材Pの搬送域(記録材
最小搬送域)内に配置されているので、最小幅の記録材
Pであっても確実に作動する。
【0020】記録材Pのサイズが小さいほど、ヒー夕1
01における非通紙領域(記録材が搬送されない領域)
が広くなる。
【0021】ところで、このフィルム加熱方式の加熱定
着装置は、温度制御が、熱容量の大きい加圧ローラ11
0の温度状態により、次のように大きな影響を受ける。
【0022】加熱定着装置が冷えた状態(加圧ローラ1
10が冷えた状態)からの1枚目のプリントでは、ヒー
タ101の熱が加圧ローラ110に奪われ、記録材Pへ
の熱供給が不足しがちで、その結果、定着不良を起こし
やすい。これに対して、複数枚連続してプリントする連
続プリント中では、加圧ローラ110が高温になるの
で、記録材Pへの熱供給過多が生じ、記録材P上のトナ
ーがフィルム103や加圧ローラ110に付着するホッ
トオフセットが発生しやすい。
【0023】そこで、連続プリント時には、プリント枚
数が増加するのに応じて(つまり、加圧ローラ110の
温度が上昇するのに応じて)、定着温度を段階的に下げ
ていき、もってホットオフセットの発生を防止するよう
にしている。
【0024】例えば1200dpi、8枚/分(8pp
mの低速モード)の場合と、600dpi、16枚/分
(16ppmの低速モード)の場合のようにプロセスス
ピードが異なる場合、図10のプリント枚数−定者温度
の関係を示すグラフのように、それぞれのプロセススピ
ードに分けて、プリント枚数に応じて定着温度を変える
ように設定している。この図10(a),(b)の温度
制御にあっては、まず、低速モードの場合が図10
(a)、高速モードの場合が図10(b)と分けられ
る。次いで、プリント枚数(5段階)に応じて、第1温
調〜第5温調のいずれかの定着温度が決定される。図1
0(b)の高速モードは、図10(a)の低速モードに
比べて、定着温度が高温側にシフトされる。このように
した理由は、低速モードの場合には加圧ローラ20が暖
まるので、定着温度を低めに設定したのに対して、高速
モードの場合には加圧ローラ20が暖まりにくいので、
定着温度を高めに設定したからである。
【0025】また、短い時間をおいてプリントが行なわ
れる場合には、最新にプリントスタートする時の加熱定
着装置の温度状態(加圧ローラ110の暖まり具合)に
合った定着温度を決定する必要がある。例えば、プリン
トスタート時に、すでにヒータ101が十分暖まってい
る場合には、定着温度を低めに設定する。そのため、プ
リントスタート時に温度検知素子104により検知され
たヒータ101の検知温度から定着温度を決定する方法
が知られている。
【0026】以上要約すると次のとおりとなる。
【0027】プロセススピード切り替え可能な画像形成
装置にはフィルム加熱方式が好適であることが知られて
いる。また、従来、そのフィルム加熱定着装置の温度制
御として、プロセススピードが異なるのに対応して定着
温度を異なるものとすること、また連続プリント時には
プリント枚数の増加につれて定着温度を下げること、ま
たヒータ101の検知温度により定着温度を決定するこ
とが知られている。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】上記の複数のプロセス
スピードを切り替え可能なプリンタは、プロセススピー
ドを切り替えた直後にプリントを行う場合、加熱定着装
置の温度状態(加圧ローラ110の暖まり具合)に合っ
た定着温度を設定する必要がある。
【0029】しかしながら、従来、次に述べるように、
プロセススピードを切り替えた直後の加熱定着装置の温
度状態(加圧ローラ110暖まり具合)を正しく把握で
きないという問題があった。
【0030】図11に示すように、高速モードのように
短時間で記録材Pに熱を与える場合には、熱平衡状態か
ら大きくずれた状態、つまりヒータ101の温度と加圧
ローラ110との間の温度差が大きい状態であるため、
加圧ローラ110は暖まりにくい。一方、低速モードで
は、記録材Pに熱を与える時間が長く、高速モードに比
べて熱平衡状態に近い状態、つまりヒータ101の温度
と加圧ローラ110との温度差が小さい状態であるた
め、加圧ローラ110の温度は暖まりやすい。したがっ
て、プロセススピード切り替え直後にヒータ101の検
知温度のみから定着温度を決定する従来方法では、加熱
定着装置の温度状態(加圧ローラ110の暖まり具合)
を正確に知ることは困難であった。
【0031】そのため、加圧ローラ110が暖まってい
るにもかかわらず、高い定着温度を選択してホットオフ
セットが発生したり、あるいは加圧ローラ110が暖ま
っていないのにかかわらず、低い定着温度を選択して定
着不良を生じることがあった。
【0032】本発明は、このような従来例における課題
を解決するために創案されたものである。
【0033】本発明の目的は、プロセススピード切り替
え後、加熱定着装置の状態にあった適切な定着温度の設
定を可能として、定着不良やホットオフセットの発生を
防ぐことができる画像形成装置を提供することにある。
【0034】
【課題を解決するための手段】本出願に係る第1の発明
によれば、上記目的は、定着温度を維持するように制御
される加熱手段と、この加熱手段にフィルムを介して圧
接される加圧手段とを有し、フィルムと加圧手段との間
に形成されたニップ部に記録材を通過させながら加熱手
段から記録材に熱を付与して記録材上の未定着画像を定
着処理する加熱定着装置を備えており、画像形成のプロ
セススピードを切り替え可能な画像形成装置において、
プロセススピード切り替え後で、加熱手段と加圧手段と
が熱平衡に達する前の所定の時間内には、プロセススピ
ード切り替え前のプロセススピードモードおよびプリン
ト枚数からなるプリント履歴により、定着温度を決定す
るように設定された制御手段を有することにより達成さ
れる。
【0035】また、本出願に係る第2の発明によれば、
上記目的は、第1の発明の制御手段が、プロセススピー
ド切り替え後で、加熱手段と加圧手段とが熱平衡に達す
る前の所定の時間内に、ラフペーパモード指定のプリン
トがあった場合には、プロセススピード切り替え前のプ
ロセススピードモードおよびプリント枚数からなるプリ
ント履歴により、記録材の加熱定着装置への突入タイミ
ングを変更するように設定されていることにより達成さ
れる。
【0036】また、本出願に係る第3の発明によれば、
上記目的は、第1の発明の制御手段が、プロセススピー
ド切り替え後で、加熱手段と加圧手段とが熱平衡に達す
る前の所定の時間内に、ローカールモード指定のプリン
トがあった場合には、プロセススピード切り替え前のプ
ロセススピードモードおよびプリント枚数からなるプリ
ント履歴によりいったん求められた定着温度を低温側に
シフトするように設定されていることにより達成され
る。
【0037】また、本出願に係る第4の発明によれば、
上記目的は、第1の発明の制御手段が、プロセススピー
ド切り替え後で、加熱手段と加圧手段とが熱平衡に達す
る前の所定の時間内のプリントに対して、プロセススピ
ード切り替え前のプロセススピードモードおよびプリン
ト枚数からなるプリント履歴と記録材のサイズとによ
り、記録材のスループットを変更するタイミングを決定
するように設定されていることにより達成される。
【0038】また、本出願に係る第5の発明によれば、
上記目的は、第1の発明の制御手段が、プロセススピー
ド切り替え後で、加熱手段と加圧手段とが熱平衡に達す
る前の所定の時間内のプリントに対して、プロセススピ
ード切り替え前のプロセススピードモードおよびプリン
ト枚数からなるプリント履歴と記録材のサイズとによ
り、プリント休止モードに入るタイミングを決定するよ
うに設定されていることにより達成される。
【0039】すなわち、本出願に係る第1の発明にあっ
ては、プロセススピード切り替え後、所定の時間には、
プロセススピード切り替え前のプリント履歴により定着
温度を決定することによって、加熱定着装置の温度状態
にあった適切な定着温度が設定される。
【0040】また、本出願に係る第2の発明にあって
は、プロセススピード切り替え後、所定の時間内にラフ
ペーパモード指定のプリントがあった場合に、プロセス
スピード切り替え前のプリント履歴により記録材の加熱
定着装置への突入タイミングを変更する。したがって、
表面性の悪いラフペーパの定着性が向上される。
【0041】また、本出願に係る第3の発明にあって
は、プロセススピード切り替え後、所定の時間内にロー
カールモード指定のプリントがあった場合に、プロセス
スピード切り替え前のプリント履歴により求められた温
調温度を低温側にシフトさせる。したがって、記録材の
カールが軽減される。
【0042】また、本出願に係る第4の発明にあって
は、プロセススピード切り替え後、所定の時間内のプリ
ントに対して、切り替え前のプリント履歴と紙サイズと
によりスループットを変更する。したがって、非通紙部
の過度の昇温による加圧ローラなどの溶融が防止され
る。
【0043】また、本出願に係る第5の発明にあって
は、プロセススピード切り替え後、所定の時間内のプリ
ントに対して、切り替え前のプリント履歴と紙サイズと
により異なる枚数でプリント休止モードに入る。したが
って、非通紙部の過度の昇温による加圧ローラなどの溶
融が防止される。
【0044】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施形態
を図1〜図7、図10を参照し説明する。
【0045】(第1の実施形態)まず、第1の実施形態
を図1〜図3、図10を参照して説明する。
【0046】図1には、本発明の画像形成装置の一例と
してのレーザビームプリンタの要部が示されている。
【0047】感光ドラム1は、周辺に、帯電ローラ2
と、現像装置4と、転写ローラ5と、クリーニング装置
7とを有する。
【0048】感光ドラム1は、矢印の方向に回転駆動さ
れ、その表面が帯電ローラ2によって一様帯電され、次
に画像情報に応じてON/OFF制御されるレーザビー
ム3で不図示の回転するポリゴンミラーによる走査露光
が施され、静電潜像が形成され、次にこの静電潜像に現
像装置4からトナーが付与されて可視化される。
【0049】一方、記録材Pは、感光ドラム1と転写ロ
ーラ5との間に一定の加圧力で狭持されながら搬送され
る。これにより、感光ドラム1上のトナー画像は、記録
材P上に転写される。このトナー像が転写された記録材
Pは、加熱定着装置6(以下、定着器6と略称する)へ
と搬送され、定着処理される。
【0050】本実施形態のレーザビームプリンタは、低
解像度モード600dpi、16枚/分(約94m/s
ecの高速モード)、高解像度モード1200dpi、
8枚/分(約47m/secの低速モード)のプロセス
スピード切り替えタイプである。そして、スキャナーユ
ニットのポリゴンミラーの回転数は、一定で約2000
0rpmとなっている。
【0051】また、このレーザビームプリンタの動作
は、不図示のCPUなどの制御手段により制御されるよ
うになっている。
【0052】本実施形態の定着器6の構成が図2に示さ
れている。
【0053】この定着器6は、支持体12に支持された
加熱手段としてのヒータ(発熱体)11と、このヒータ
11にエンドレス状のフィルム13を介して圧接されニ
ップ部Nを形成する加圧手段としての加圧ローラ20と
を有している。
【0054】そして、不図示の駆動装置により回転され
る加圧ローラ20に従動してフィルム13が回転され
る。記録材Pは、加圧ローラ20とフィルム13との間
に狭持されて搬送されニップ部Nを通過するとき、ヒー
タ11からフィルム13を介して熱を付与されて、定着
処理される。
【0055】このフィルム加熱方式の定着器6は、フィ
ルム13の熱容量が小さく、熱応答性が高いので、プリ
ント時のみヒータ11をONする。
【0056】そのため、連続プリントの一枚目では加圧
ローラ20の温度が低いが、数十枚目では加圧ローラ2
0の温度が高いというように、連続プリント中における
加圧ローラ20の温度が極端に異なるものとなる。そこ
で、例えば1200dpi、8枚/分(8ppmの低速
モード)の場合と、600dpi、16枚/分(16p
pmの高速モード)のようにプロセススピードが異なる
場合、図10(a),(b)のプリント枚数−定者温度
の関係を示すグラフのように、それぞれのプロセススピ
ードに分けて、プリント枚数に応じて定着温度を変える
ようにしている。この図10(a),(b)の制御自体
は、従来公知である。
【0057】また、プロセススピード切り替え直後にプ
リントを行う場合、定着器6の温度状態(加圧ローラ2
0の暖まり具合)を正確に知り、定着器6の温度状態
(加圧ローラ20の暖まり具合)に合った定着温度の設
定が必要になる。高速モードと低速モードとでは、定着
器6の温度状態(加圧ローラ20の暖まり具合)が異な
るからである。
【0058】そこで、本実施形態では、プロセススピー
ド切り替え後、所定の時間内(定着器6においてヒータ
11と加圧ローラ20とがほぼ熱平衡状態に落ち着くま
での間)にプリントを行う場合は、プロセススピード切
り替え前のプリント履歴により、定着温度を決定するシ
ーケンスとした。このシーケンスは、加圧ローラ20の
暖まり具合がプリント履歴に依存することを利用したも
のである。
【0059】8ppmの低速モード、16ppmの高速
モード共に約50秒で、ほぼ熱平衡状態に近い状態(ヒ
ータ11の温度と加圧ローラ20の温度とが近い値にな
る)になる。そのため、最後のプリント終了後50秒以
内にプロセススピードを切り替えたプリントが発生する
場合、プロセススピード切り替え前のプリント履歴によ
り定着温度を決定することとした。一方、50秒経過後
には、ヒータ11の検知温度より定着温度を設定するこ
ととした。
【0060】この動作を図3のフローチャートを参照し
て次に説明する。
【0061】あるプロセススピードでのプリント動作が
終了した後(ステップS51,S50秒以内にプロセス
スピードを切り替えてプリント信号が発したら(ステッ
プS52,S53)、プロセススピード切り替え前のプ
リント履歴により、定着温度を設定する(ステップS5
4)。
【0062】一方、50秒経過後に、プロセススピード
を切り替えてプリント信号が発したら、ヒータ11の温
度により定着温度を設定するものとする(ステップS5
2、S53,S55)。
【0063】こうして定着温度が設定されたら、プリン
トを開始する(ステップS54、S55,S56)。
【0064】表1に、記録材としてPLOVER BO
ND90を用いて、低速モード8ppm、高速モード1
6ppmで連続プリントしたときの、プリント枚数に応
じた加圧ローラ20の温度(定着性の厳しい紙後端での
温度)を示した。
【0065】
【表1】 また、表2には、定着器6が冷えた状態(加圧ローラ2
0が冷えた状態)から各枚数プリントし、50秒後(本
シーケンス適用範囲で最も加圧ローラ20の温度が下が
った状態)にプロセススピードを低速モード→高速モー
ド、高速モード→低速モードに切り替えてプリントを行
ったときの加圧ローラ温度(紙後端)を示した。なお、
記録材はPLOVER BOND90gを使用した。
【0066】
【表2】 この表1および表2から次のようなことがわかった。す
なわち、表2における低速モードから高速モードヘの切
り替え時のプリント枚数を+10枚、高速モードから低
速モードヘの切り替え時のプリント根数を+20枚した
枚数にすると、表1に示した連続プリント時と定着器6
の温度状態(加圧ローラ20の温度状態)とほぼ同じと
なる。これは、表2に示したプロセススピード切り替え
時にプリントする場合、連続プリント時の定着器6とほ
ぼ同じ温度状態で定着するように温度制御できるという
ことである。したがって、まず、表1の低速モードから
高速モードヘの切り替え時にはプリント枚数を+10
枚、高速モードから低速モードヘの切り替え時にはプリ
ント枚数を+20枚した枚数に対応した表2の連続プリ
ント時の定着温度が第1温調〜第5温調のいずれである
かを決定し、次いで、上記の図10(a),(b)に従
って当該温調の定着温度を設定する。これにより、定着
不良やホットオフセットが発生しない良好な定着性が確
保される。つまり、図10(a),(b)に示したプロ
セススピード別の連続プリント時の定着温度設定が、プ
ロセススピード切り替え後の定着温度設定にも適用可能
であるということである。
【0067】一方、定着器6が十分暖まった状態(加圧
ローラ20が十分暖まった状態)から様々な枚数をプリ
ント後、即座に(本シーケンス適用範囲で最も加圧ロー
ラ20の温度が高い状態)プロセススピードを切り替え
て薄紙のプリントを行ったが、低速モード→高速モー
ド、高速モード→低速モード、いずれの場合でも、ホッ
トオフセットが発生することはなかった。
【0068】上述のように、本実施形態は、プロセスス
ピード切り替え後、所定の時間内にプリントを行う場合
には、プロセススピード切り替え前のプリント履歴によ
り定着温度を決定することにより、定着器6の温度状態
にあった適切な定着温度で定着が可能となり、定着不良
やホットオフセットが防止される。
【0069】(第2の実施形態)次に、第2の実施形態
を図2および図4を参照して説明する。
【0070】上述した第1の実施形態では、プロセスス
ピード切り替え後、所定の時間内にプリントを行う場合
には、プロセススピード切り替え前のプリント履歴によ
り定着温度を決定することにより、定着器6の温度状態
にあった適切な定着温度での定着を可能とした。
【0071】本実施形態は、この第1の実施形態に加え
て、プロセススピード切り替え後、所定の時間内に、ラ
フペーパモード(ボンド紙などのように表面性の悪く定
着性が悪い記録材とするモード)指定のプリントを行う
場合には、切り替え前のプリント履歴により、加圧ロー
ラ20が十分暖まっていない状態には記録材の定着器6
への突入タイミングを遅らせ、定着器6を空回転し、ヒ
ータ11への通電により加圧ローラ20の外周面全体を
暖めてから定着を開始するシーケンスとした。なお、そ
の他の条件は第1の実施形態と同様なので、ここでは再
度の説明を省略する。
【0072】このシーケンスを図2および図4のフロー
チャートを参照しながら次に説明する。
【0073】あるプロセススピードでのプリント動作が
終了した後(ステップS61)、50秒以内にプロセス
スピードを切り替え且つラフペーパモード指定がされた
プリント信号が発せられたら(ステップS62〜S6
4)、プロセススピード切り替え前のプリント履歴によ
り、定着温度を設定する(ステップS65)と共に記録
材の定着器6への突入タイミングを変更する(ステップ
S66)。
【0074】このような本実施形態のシーケンスによ
り、プロセススピード切り替え後で、加圧ローラ20が
十分に暖まっていないときだけ、定着器6の空回転を行
って加圧ローラ20を暖めるため、ラフペーパーの定着
性が向上する。また、加圧ローラ20が暖まっている場
合には、空回転を行わないため、プリント待ち時間が短
縮される。
【0075】本実施形態では、プロセススピード切り替
え後、50秒以内にラフペーパモード指定のプリントが
なされたとき、低速モード→高速モード切り替え時には
切り替え前のプリント根数が10枚以下、高速モード→
低速モード時には切り替え前のプリント枚数が20枚以
下であった場合には、加圧ローラ20が十分暖まってい
ないものとみて、記録材Pが定着器6に突入する時間を
遅らせ、その間、ヒー夕11の温度180℃で5秒間、
定着器6を空回転させた後に定着を行うシーケンスとし
た。なお、低速モード時には6ppm、高速モード時に
は12ppmとした。
【0076】上述のようなシーケンスで、加圧ローラ2
0が十分に暖まっていない状態からのプロセススピード
切り替え後にラフペーパとしてのNCL105gの定着
性を評価した。その結果を表3に示している。
【0077】
【表3】 この表3からわかるように、定着器6が十分に暖まって
いない状態で、プロセススピード切り替え後に記録材の
定着器6への突入タイミングを遅らせることにより、ラ
フペーパの定着性が向上する。
【0078】一方、定着器6が十分に暖まった状態から
プロセススピードを切り替えてNCL105gの定着を
行ったところ、空回転無しでスループット(搬送速度)
のダウンのみで良好な定着性を得ることができた。
【0079】上述のように本実施形態にあっては、プロ
セススピード切り替え後、所定の時間内にラフペーパモ
ード指定のプリントを行う場合に、プロセススピード切
り替え前のプリント履歴により記録材の定着器6への突
入タイミングを遅らせることにより、定着器が十分暖ま
った状態で定着するので、表面性の悪いラフペーパの定
着性が向上する。
【0080】(第3の実施形態)次に、第3の実施形態
を図5のフローチャートを参照して説明する。
【0081】定着温度は、ボンド紙や厚紙でも一定の定
着性を確保できるように決められている。したがって、
普通紙や薄紙などの場合では、記録材への熱供給が過剰
ぎみになり、紙の状態によっては、カールを起こしやす
い。そこで、本実施形態では、普通紙や薄紙でプリント
を行う場合、定着温度を低くすることによって、記録材
への過剰な熱供給を防ぎカールを軽減するようにした。
【0082】すなわち、本実施形態は、第1の実施形態
に加えて、プロセススピード切り替え後、所定の時間内
に、ローカールモード(記録材のカールを軽減するモー
ド)指定のプリントを行う場合、プロセススピード切り
替え前のプリント履歴によりいったん求められた定着温
度(第1実施形態で説明)を低温側にシフトさせた定着
温度で定着を行うシーケンスとした。なお、その他の条
件は第1 実施形態と同様なので、ここでは再度の説明
は省略する。
【0083】このシーケンスを図5のフローチャートを
参照して次に説明する。
【0084】あるプロセススピードでのプリント動作が
終了した後(ステップS71)、50秒以内にプロセス
スピードを切り替え且つローカールモード指定がされた
プリント信号が発せられたら(ステップS72〜S7
4)、プロセススピード切り替え前のプリント履歴によ
り求められた定着温度を低温側にシフトする(ステップ
S75、S76)。
【0085】表4に、普通紙や薄紙をローカールモード
指定で定着を行った場合と、ローカールモード指定しな
い場合とのカールのレベル比較を行った結果を示した。
なお、定着温度は、プロセススピード切り替え前のプリ
ント履歴により決まる定着温度に対して、一律10℃ダ
ウンするようにシフトさせた。
【0086】
【表4】 この表4からわかるように、ローカールモード指定をす
ることにより、普通紙や薄紙のカールのレベルが軽減さ
れた。
【0087】上述のように、本実施形態にあっては、プ
ロセススピード切り替え後、所定の時間内に、ローカル
モード指定のプリントが行われた場合、プロセススピー
ド切り替え前のプリント履歴によりいったん求められた
定着温度を低温側にシフトさせた定着温度で定着を行う
ことにより、カールの少ない良好な定着が可能となっ
た。
【0088】(第4の実施形態)次に、第4の実施形態
を図2、図6を参照して説明する。
【0089】本実施形態では、第1の実施形態に加え
て、プロセススピード切り替え直後に、封筒などの小サ
イズの記録材(小サイズ紙)を通紙する場合には、プロ
セススピード切り替え前のプリント履歴に応じて、小サ
イズ紙のスループット(搬送速度)を低速に変更するタ
イミングを決定するシーケンスを用いた。なお、その他
の条件は、第1実施形態と同様なので、再度の説明を省
略する。スループットを遅くすると、ヒータ11におけ
る通紙部と非通紙部との温度差が小さくなる。
【0090】このシーケンスを図6のフローチャートを
参照して次に説明する。
【0091】あるプロセススピードでのプリントが終了
した後(ステップS81)、50秒以内にプロセススピ
ードを切り替えて小サイズ紙でプリントする場合(ステ
ップS82〜S84)、プロセススピード切り替え前の
プリント履歴により、定着温度を設定する(ステップS
85)と共にスループット変更タイミングを設定する
(ステップS86)。
【0092】本実施形態は、プロセススピード切り替え
後、所定の時間内に、小サイズ紙を通紙する場合、プロ
セススピード切り替え前のプリント履歴により、小サイ
ズ紙のスループット変更タイミングを決定する。すなわ
ち、プロセススピード切り替え前のプリント履歴に依存
する加圧ローラ20の暖まり具合によってスループット
低速に変更するタイミングを設定した。そして、それに
より、加圧ローラ20や支持体12の非通紙部(記録材
が通らない部分)における過度の昇温による加圧ローラ
20や支持体12などの溶融を防ぐようにした。
【0093】表5に、普通紙10枚、20枚、30枚、
40枚をプリントした直後にプロセススピードを切り替
え、小サイズ紙である封筒を連続通紙した場合に加圧ロ
ーラ20などの非通紙部が溶融するまでの枚数を測定し
た結果を示している。なお、低速モードではスループッ
ト6ppm、高速モードではスループット9ppmとし
た。
【0094】
【表5】 この表5からわかるように、プロセススピード切り替え
前のプリント履歴(加圧ローラ20の温度状態)によ
り、同じスループットで連続通紙可能なプリント枚数が
異なることがわかる。
【0095】この表5の結果に基づいて、次の表6の枚
数のタイミングで低速モードの場合には6ppmを4p
pmにスループットを変更し、高速モードの場合には9
ppmを6ppmにスループットを変更するシーケンス
とした。
【0096】
【表6】 プロセススピード切り替え後、所定の時間内に小サイズ
紙指定のプリントを行った場合に、表6に基づいてプロ
セススピード切り替え前のプリント履歴に応じて、プリ
ント何枝目から小サイズ紙のスループットを遅く変更す
るかを決定する。これにより、非通紙部の過度の昇温に
よる加圧ローラ20などの溶融が防止された。また、ス
ループット変更タイミングに満たない小サイズ紙の少量
プリントであれば、スループットを落とすことなくプリ
ント可能なので、プリンタ処理速度を低下させる必要が
ない。
【0097】なお、さらに、封筒の他にB5やEXEな
どの紙サイズによって、より細かなスループット変更タ
イミングを設定するようにしてもよい。
【0098】上述のように、本実施形態にあっては、プ
ロセススピード切り替え後、所定の時間内に小サイズ紙
指定のプリントを行う場合、プロセススピード切り替え
前のプリント履歴によりスループット変更タイミングを
決定することにより、非通紙部の過度の昇温による加圧
ローラ20などの昇温が防止される。
【0099】(第5の実施形態)次に、第5の実施形態
を図2、図7を参照して説明する。
【0100】本実施形態では、プロセススピード切り替
え直後に封筒などの小サイズ紙を通紙する場合、プロセ
ススピード切り替え前のプリント履歴と紙サイズとによ
り、異なるタイミングでプリント休止モードに入るシー
ケンスとした。なお、その他の条件は第1の実施形態と
同様なので、ここでは再度の説明を省略する。プリント
が休止されれば、ヒータ11における通紙部と非通紙部
との温度差は小さくなる。
【0101】このシーケンスを図7のフローチャートを
参照して次に説明する。
【0102】あるプロセススピードでのプリントが終了
した後(ステップS91)、50秒以内にプロセススピ
ードを切り替えて小サイズ紙でプリントする場合(ステ
ップS92〜S94)、プロセススピード切り替え前の
プリント履歴により、定着温度を設定する(ステップS
95)と共にプリント休止タイミングを設定する(ステ
ップS96)。
【0103】本実施例のように、プロセススピード切り
替え後、所定の時間内では、プロセススピード切り替え
前のプリント履歴によりプリント休止モードに入る枚数
を設定する。つまり、加圧ローラ20の暖まり具合によ
り、プリント休止モードに入る枚数を決定する。これに
より、非通紙部の過度の昇温による加圧ローラ20など
の溶融を防ぐことができる。
【0104】表7に、普通紙10枚、20枚、30枚、
40枚をプリントした直後にプロセススピードを切り替
え、小サイズ紙である封筒を連続通紙した場合に、非通
紙部の加圧ローラ20などが溶融するまでの枚数を測定
した結果を示している。なお、低速モードではスループ
ット8ppm、高速モードではスループット12ppm
とした。
【0105】
【表7】 この表7の結果に基づいて、次の表8の枚数で5分間の
プリント休止モードに入るシーケンスとした。
【0106】
【表8】 このようなシーケンスによりプロセススピード切り替え
後、所定の時間内に小サイズ紙指定のプリントを行った
場合に、非通紙部の過度の昇温による加圧ローラ20な
どの溶融を防ぐことができる。また、小サイズ紙の少量
プリントであれば、スループットを落とすことなく高速
プリント処理が可能となった。
【0107】また、さらに、封筒の他にB5やEXEな
どの紙サイズによって、より細かにプリント休止モード
に入るまでの枚数を決定するようにしてもよい。
【0108】このように、プロセススピード切り替え
後、所定の時間内に小サイズ紙指定のプリントを行う場
合に、プロセススピード切り替え前のプリント履歴と紙
サイズとによりプリント休止モードに入るタイミングを
決定することにより、非通紙部の過度の昇温による加圧
ローラ20などの昇温が防止される。
【0109】
【発明の効果】以上説明したように、本出願に係る第1
の発明によれば、プロセススピード切り替え後で、加熱
手段と加圧手段とが熱平衡に達する前の所定時間のとき
には、プロセススピード切り替え前のプロセススピード
およびプリント枚数からなるプリント履歴に応じて、定
着温度を決定する。すなわち、プロセススピード切り替
え後、加熱定着装置の温度状態にあった適切な定着温度
の設定が可能となり、もって定着不良やホットオフセッ
トの発生を防止できる。
【0110】また、本出願に係る第2の発明によれば、
第1の発明において、プロセススピード切り替え後、所
定時間内にラフペーパモード指定してプリントされた場
合、プロセススピード切り替え前のプリント履歴によ
り、記録材の加熱定着装置への突入タイミングを決定す
る。すなわち、加熱定着装置の温度状態が十分に暖まっ
てから記録材を加熱定着装置に突入させる。したがっ
て、ラフペーパの定着性を向上できる。
【0111】また、本出願に係る第3の発明によれば、
第1の発明において、プロセススピード切り替え後、所
定時間内にローカールモード指定してプリントされた場
合、プリント履歴によりいったん求められた定着温度を
低温側にシフトして最終の定着温度とする。したがっ
て、定着温度が高すぎることに起因する普通紙や薄紙の
カールを防止できる。
【0112】また、本出願に係る第4の発明によれば、
第1の発明において、小サイズの記録材の場合、プリン
ト履歴により定まる加熱定着装置の温度状態により、ス
ループットを低速に変更するタイミングを決定する。し
たがって、加熱定着装置における加圧手段などが溶融す
ることを防止できる。
【0113】また、本出願に係る第5の発明によれば、
第1の発明において、小サイズの記録材の場合、プリン
ト履歴により定まる加熱定着装置の温度状態により、プ
リント休止するタイミングを決定する。したがって、加
熱定着装置における加圧手段などが溶融することを防止
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の画像形成部とフィルム
加熱方式の加熱定着装置との一例を示す概略構成図であ
る。
【図2】図1のフィルム加熱方式の加熱定着装置を拡大
した概略構成図である。
【図3】本発明の第1実施形態であって、プロセススピ
ード切り替え後のプリント制御を表すフローチャートで
ある。
【図4】本発明の第2の実施形態であって、プロセスス
ピード切り替え後にラフペーパモード指定があった場合
のプリント制御を表すフローチャートである。
【図5】本発明の第3の実施形態であって、プロセスス
ピード切り替え後にローカールモード指定があった場合
のプリント制御を表すフローチャートである。
【図6】本発明の第4の実施形態であって、プロセスス
ピード切り替え後に小サイズ紙のプリントを行う場合の
スループットダウン制御を表しているフローチャートで
ある。
【図7】本発明の第5の実施形態であって、プロセスス
ピード切り替え後に小サイズ紙のプリントを行う場合の
プリント休止モード制御を表しているフローチャートで
ある。
【図8】フィルム加熱定着方式の加熱定着装置の一般例
の要部構成図である。
【図9】図8の加熱定着装置のヒータ部分を示す図であ
り、図10(a)はヒータ部分の前面図、図10(b)
はヒータ部分の背面図である。
【図10】フィルム加熱定着方式による連続プリント時
のプリント枚数−定着温度の関係を示すグラフであり、
図10(a)は高速モードの場合、図10(b)は低速
モードの場合を示している。
【図11】高速モードと低速モードとでのプリント終了
後時間−ヒータ温度および加圧ローラ温度との関係を示
すグラフである。
【符号の説明】
6 定着器(加熱定着装置) 11 ヒータ(発熱手段) 13 フィルム 20 加圧ローラ(加圧手段) N ニツプ部 P 記録材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 定着温度を維持するように制御される加
    熱手段と、この加熱手段にフィルムを介して圧接される
    加圧手段とを有し、フィルムと加圧手段との間に形成さ
    れたニップ部に記録材を通過させながら加熱手段から記
    録材に熱を付与して記録材上の未定着画像を定着処理す
    る加熱定着装置を備えており、画像形成のプロセススピ
    ードを切り替え可能な画像形成装置において、プロセス
    スピード切り替え後で、加熱手段と加圧手段とが熱平衡
    に達する前の所定の時間内には、プロセススピード切り
    替え前のプロセススピードモードおよびプリント枚数か
    らなるプリント履歴により、定着温度を決定するように
    設定された制御手段を有することを特徴とする画像形成
    装置。
  2. 【請求項2】 制御手段は、プロセススピード切り替え
    後で、加熱手段と加圧手段とが熱平衡に達する前の所定
    の時間内に、ラフペーパモード指定のプリントがあった
    場合には、プロセススピード切り替え前のプロセススピ
    ードモードおよびプリント枚数からなるプリント履歴に
    より、記録材の加熱定着装置への突入タイミングを変更
    するように設定されていることとする請求項1に記載の
    画像形成装置。
  3. 【請求項3】 制御手段は、プロセススピード切り替え
    後で、加熱手段と加圧手段とが熱平衡に達する前の所定
    の時間内に、ローカールモード指定のプリントがあった
    場合には、プロセススピード切り替え前のプロセススピ
    ードモードおよびプリント枚数からなるプリント履歴に
    よりいったん求められた定着温度を低温側にシフトする
    ように設定されていることとする請求項1に記載の画像
    形成装置。
  4. 【請求項4】 制御手段は、プロセススピード切り替え
    後で、加熱手段と加圧手段とが熱平衡に達する前の所定
    の時間内のプリントに対して、プロセススピード切り替
    え前のプロセススピードモードおよびプリント枚数から
    なるプリント履歴と記録材のサイズとにより、記録材の
    スループットを変更するタイミングを決定するように設
    定されていることとする請求項1に記載の画像形成装
    置。
  5. 【請求項5】 制御手段は、プロセススピード切り替え
    後で、加熱手段と加圧手段とが熱平衡に達する前の所定
    の時間内のプリントに対して、プロセススピード切り替
    え前のプロセススピードモードおよびプリント枚数から
    なるプリント履歴と記録材のサイズとにより、プリント
    休止モードに入るタイミングを決定するように設定され
    ていることとする請求項1に記載の画像形成装置。
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