JP2008032815A - 定着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 弾性層を有する定着ローラの表面を加熱することによって画像定着する定着装置において、加熱部材の暴走時に加熱部材への給電を瞬断する構成を備えた定着装置を構成する。
【解決手段】 定着ローラの被加熱域且つ通紙域外に、定着ローラ外周に嵌り合う金属製の嵌合環を設け、安全装置をこれに当接させることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は電子写真方式の画像形成装置に用いられる定着装置に関する。
従来、電子写真方式、静電記録方式を採用する画像形成装置の定着装置においては、未定着トナー像を担持した記録材を、互いに圧接して回転する定着ローラと加圧ローラとで形成されるニップ部を通過させることにより記録材上に永久画像として定着させる、所謂熱ローラ方式の加熱定着器が広く用いられている。図6にその熱ローラ方式による加熱定着装置の概略構成を示す。
定着ローラ201は、アルミニウムや鉄製の中空芯金の内側に、ハロゲンランプ等の加熱源202を設け、最表層にはトナーのオフセットを防止するためのフッ素樹脂等の離型性層を備えたものである。また、加圧ローラ203は、アルミニウムや鉄製の中実芯金の外部にシリコーンゴム等で形成した弾性層あるいはシリコーンゴムを発泡して成るスポンジ弾性層を形成し、更にその外層には定着ローラと同様のフッ素樹脂等の離型性層が形成されている。
しかしながら近年、環境対応の1つとして消費電力の低減が、また市場のニーズから高画質及び高速での画像出力が望まれている状況に於いて、上述した熱ローラ方式においては、定着ローラの熱容量が大きく、急速加熱が困難であるため、ファーストプリント時間を短縮し、高速化するためには常時スタンバイ状態で定着ローラを予熱しておかなければならず、無駄なエネルギー消費を要していた。
そこで、このような消費電力の低減と高速・高画質の要求に応えるために、前記熱ローラ方式の加熱定着装置に対して種々の改善が試みられている。図7には、スタンバイ時に加熱定着装置に電力を供給せず、消費電力を極力抑えた方法、詳しくはヒータ部と加圧ローラの間に熱容量の小さい薄肉フィルムを介して記録材上のトナー像を定着するフィルム加熱方式による加熱定着方法を例示する。(例えば、特許文献1〜4を参照)
図7において、211はAl2O3やAlN等のセラミック板上に発熱抵抗層が形成された加熱ヒータ、212は加熱ヒータ211を保持するホルダー(支持体)、213は加熱ヒータ211に密着したポリイミドやSUS等を基層とする耐熱性フィルム(以下、定着フィルムと記す)、214は定着フィルム213を挟んで加熱ヒータ211に圧接する加圧ローラである。
定着フィルム213は加圧ローラ214の回転力により、定着ニップ部Nにおいてヒータ面に密着・摺動しつつ矢印方向に移動される。ヒータの温度は、ヒータ背面に設置された温度検知手段215により検知し、不図示の通電制御部へフィードバックされ、ヒータ温度が一定温度(定着温度)になるように加熱・温調される。このようなフィルム加熱方式の定着装置を用いたプリンター、複写機等の各種画像形成装置は、加熱効率の高さや立ち上りの早さにより、待機中の予備加熱の不要化や、ウェイトタイムの短縮化等、従来の熱ローラ方式に比べて多くの利点を有している。
しかしながら、上述したフィルム加熱方式の加熱定着装置でも、立ち上り時の昇温時間の短縮、消費電力の低減、更には高速、高画質、カラー定着といった全てにおいて優れた性能を両立させることは非常に困難である。例えば、立ち上り時間の短縮と消費電力の低減に関しては、非常に優れているが、ポリイミドやSUS等から成る定着フィルムの硬さに起因して、紙表面の凹凸や紙表面上のトナー層の凹凸に追従して接触することが困難である。従って、高速化するにつれて紙もしくはトナー層に対し一様に熱を伝達できず、結果、トナーの溶融状態の差によって画像表面が視覚的にガサガサした感じとなる。同様に、カラー定着の場合には、積層された各色の未定着トナー層を十分に溶融しないと、トナー混色不足による色再現性不良や光沢ムラ、あるいはOHT(オーバーヘッドトランスペアレンシー)の透過性不良等の問題が発生することがあった。以上のような点から考えると、プリント速度の更なる高速化や、カラートナーを用いて高品位なフルカラー画像を得るためには定着フィルムとして弾性層を有することが重要なポイントとなる。
例えば、図7に示すフィルム加熱方式を更に改良した不図示の方式として、定着フィルム213のポリイミドや金属チューブの基層の上に、0.2mm〜0.5mm程度のシリコーンゴム等で弾性層を設けた構成も考案され、実用化されている(特許文献5、6を参照)。しかしながら更なる高速化を図った場合には、逆に弾性層によって定着フィルム表面への熱伝導が妨げられ、結果、上述する課題が再び顕在化することになる。また薄膜定着フィルムの蛇行及び損傷は定着ニップ部に作用する加圧力に起因するため、これを防止するためには軽圧力で使いこなす必要があった。一方、定着画像の光沢度は定着ニップ部の加圧力に応じて高まる傾向があるため、フルカラー写真画像に求められる高光沢画質を得る場合に、上記フィルム加熱方式は加圧力を高められる熱ローラ方式に対し不利であった。
そこで、上記の課題を解決するための新たな方式として、図8に示すような弾性層を有する定着ローラ221とその定着ローラ221の外周面を加熱する加熱部材222と、定着ローラ221に圧接して定着ニップ部を形成する加圧部材223とを有し、上記定着ニップ部で未定着トナー画像を加熱定着する方式が提案されている(特許文献7〜10を参照)。図8に示す構成では、定着ローラの弾性層により紙やトナーとの密着性が高まる上、定着ニップ部に作用する加圧力を上述したフィルム加熱装置よりも高くすることが可能であるため、高画質化あるいはフルカラー画像の高光沢化に対しても対応することができる。また前記弾性層を断熱層とし、定着ローラ表面温度を表面加熱によって得る構成であるため、立ち上り時間の短縮及び低消費電力を達成することができ、結果、省エネ、高速、高画質、カラー定着といった様々な要求を満足することが可能となる。
特開昭63−313182号公報 特開平2−157878号公報 特開平4−44075号公報 特開平4−204980号公報 特開平11−15303号公報 特開2004−029233号公報 特開平10−301417号公報 特開平11−073050号公報 特開平8−129313号公報 特開2003−270985号公報
しかしながら、図8に示す定着装置では以下のような課題があった。
加熱部材を定着ローラに対し接触状態に構成した場合、上述した立ち上り時間の短縮及び低消費電力を達成するためには、例えば面状ヒータ222等の熱容量の小さい加熱源を用い,高速回転する定着ローラ表面を加熱領域H内で所定温度(例えば200℃)に急速加熱する必要がある。従って、仮に定着ローラが駆動されず、且つ前記面状ヒータが加熱するような異常が発生した場合、面状ヒータに接する定着ローラ表層(例えばシリコーンゴム等の弾性層)は瞬時に溶融破壊する温度に達する。このため、例えばサーモSW223等の安全装置は面状ヒータに当接配置し、先述の異常時には定着ローラが溶融破壊する前にヒータへの給電を瞬断する様に構成する必要がある。しかしながらサーモSW等の安全装置は前記ヒータに対し熱容量が大きく、ヒータの熱を当接部分で吸熱するため、通常プリント時において定着ローラ表面に温度ムラが発生し、結果、画像の光沢ムラ等の不具合が生じることがあった。
同様に、加熱部材を定着ローラに対し非接触状態に構成した場合にも以下の課題がある。非接触加熱手段として、例えば図9に示すハロゲンヒータ231を用いた構成では、高速回転する定着ローラ表面を加熱領域H内で輻射加熱により所定温度に急速加熱する。ハロゲンヒータの破損及び安全装置の耐熱性等の理由から、その近傍に安全装置を配置することはできないため、輻射加熱方式による安全装置は加熱領域H近傍の定着ローラ表面に当接して配置される。しかしながら、このような構成では、先述した異常が発生した場合、サーモSWが定着ローラ表面の熱伝導によって作動する前に、加熱領域H内の定着ローラ表層が溶融破壊温度に達してしまうため、必然的にサーモSWの作動温度を低く設定しなければならなかった。ところが作動温度を低く設定し過ぎると、加熱領域H近傍にあるサーモSWは通常プリント時において、例えば非通紙部昇温等により作動してしまうことがあった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、図8および23に示す定着装置により省エネ、高速、高画質、カラー定着に対応しつつ、異常時に加熱部材への給電を瞬断するよう安全装置を構成した加熱定着装置を提供することにある。
本発明は、弾性層もしくは弾性層上に積層された離型層を最外周に有する定着ローラと、定着ローラに圧接して定着ニップを形成する例えばローラ形状の加圧部材と、定着ローラ最外周を加熱する加熱部材とを有する定着装置に於いて、定着ローラ長手方向の被加熱域且つ通紙域外に定着ローラ外周に嵌り合う、例えば金属材料から成る嵌合環を配置し、安全装置をこれに当接させたことを特徴とするものである。このような技術的手段に於いて本願の適用対象は、加熱部材としてハロゲンランプ等の輻射加熱の形態や面状ヒータ等の接触加熱の形態をも含む。また加圧部材についてはローラ形状、ベルト形状の形態をも含む。また、本願の定着装置の駆動方式については、定着及び加圧部材のいずれを駆動しても差し支えはない。
本発明の手段を用いた定着装置では、以下の効果がある。
加熱手段の接触、非接触によらず、定着ローラが静止している状態で、その表層が加熱されるような異常が発生した場合に、定着ローラの被加熱域に設けた金属環の熱伝導により、金属環に接する安全装置を作動させることができる。また、安全装置が通常使用時に作動しないように、安全装置を加熱域外の任意の位置に配置することが可能である。更には、定着ローラの通紙域外に金属環を設けることにより、画像定着に際しては先述した定着ローラ弾性層を介した良好な定着を行うことが可能であり、結果、省エネルギー化と高速化に対応しつつ高画質・高光沢な定着画像が得られる定着器を、より安全性を高めて提供することができる。
(実施例1)
本発明による実施例1を最も良く表す定着装置の断面図および側面図を図1、2に示す。1は加熱源としてのハロゲンヒータ、2は反射板、3は定着ローラ、4は定着ローラ外周に嵌り合う嵌合環、5は安全装置、6は加圧ローラである。定着ローラ3は例えばφ14のアルミあるいは鉄製の芯金31の外側に弾性層32が形成されている。ここで弾性層32の熱容量・熱伝導率が大きいと、定着ローラ3の外周面に受ける熱は吸収・拡散され易く、結果、定着ローラ表面温度がハロゲンヒータによる加熱領域H内で上昇しにくくなる。すなわち、本構成に必要な弾性層32は低熱容量且つ低熱伝導率あって、断熱効果の高い材質が好ましい。例えばシリコーンのソリッドゴム、スポンジゴム・気泡ゴムの熱伝導率は各々、0.25〜0.29W/m・K、0.11〜0.16W/m・Kであり、また熱容量に関係する比重はソリッドゴムが約1.05〜1.30、スポンジゴム・気泡ゴムが約0.75〜0.85である。従って、弾性層32の好ましい形態としては、熱伝導率が約0.16W/m・K以下で、比重が0.85以下の断熱効果の高いスポンジゴムや気泡ゴムである。また弾性層32の厚みは、薄くすれば熱容量が抑えられるとともに、加熱領域H内に定着ローラ3を全体を収めることができる。しかしながら薄過ぎると、金属の芯金に熱が逃げたり、加圧ローラ6に対する定着ニップNが減少してしまうので適度な厚みが必要である。以上を考慮し、本実施例の形態では弾性層32に3mmの気泡ゴムを用いた定着ローラを例示している。上記弾性層32の上には例えば30μmの厚みで、パープルオロアルコキシ樹脂(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン樹脂(FEP)等のフッ素樹脂離型層33を積層している。離型層33はチューブを被覆させたものでも、表面を塗料でコートしたものであっても良い。
反射板2はハロゲンヒータ1の輻射熱で効率良く定着ローラ3表面を加熱するよう略放物線形状であり、加熱領域Hを形成する。また反射板2の定着ローラ3対向側には、例えば透明ガラスにより形成された防塵ガラス21が設けられている。防塵ガラス21はオフセットトナー等により反射板2が汚れることを防止する一方、定着ローラ3に巻き付いた紙が反射板2内に入り込むことを防止している。加熱領域Hと定着ニップNの間には、定着ローラ3表面温度を検出する非接触サーミスタ7が配置されている。不図示の定着装置制御回路はサーミスタ7の検出温度と所定の設定温度を比較し、検出温度が低い場合にはハロゲンヒータ1を点灯、検出温度が高い場合にはハロゲンゲンヒータ1を消灯し定着ローラ3の表面温度を設定温度に保つ。
本発明において、加圧ローラ6への要求性能は、定着ローラ3と類似のものとなる。すなわち、できるだけ低熱容量で熱伝導率が低く、断熱効果の高い材質の方が、定着ローラ3表面から定着ニップNを介して加圧ローラ6へ伝達される熱量を小さくすることができるため、定着ローラ3の表面温度を速やかに設定温度に到達させることができるのである。従って、本実施例における加圧ローラ6は、定着ローラ3と同様の構成のものを用いている。加圧ローラ6は、例えばφ14のアルミあるいは鉄製の芯金61の外側に、3mm厚のシリコーンゴム(気泡ゴム)を用いて弾性層62を形成し、弾性層62の上にはパープルオロアルコキシ樹脂(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン樹脂(FEP)等のフッ素樹脂離型層
63が設けられている。また加圧ローラ6は不図示の付勢手段により定着ローラ3に対し、例えば10Kgf〜100Kgfの加圧力で圧接し、定着ニップNを形成している。定着ローラ3が不図示の画像形成装置本体の駆動源によりギア34を介して図1中のA方向に駆動されると、加圧ローラ6は定着ローラ3表面との摩擦により従動回転する。このような状態に於いて、定着ローラ3の外周面側に未定着画像を持った紙Pが不図示の画像形成装置転写部より図中B方向より定着ニップNに送られる。紙Pは定着ローラ3及び加圧ローラ6と一体となって定着ニップNを通過して加熱・加圧され、画像定着がなされる。
図2に於いて嵌合環4は定着ローラ3の被加熱領域H内かつ通紙域外にあって、定着ローラ3の外周に嵌り合い、略定着ニップを形成するよう加圧ローラ6と圧接している。嵌合環4は例えば銅やアルミニウムのように熱伝導率の高い金属で、例えば1.0mmの厚みで形成されている。安全装置5は内部にバイメタルを用いたサーモSWであり、ハロゲンヒータ1と電気的に直列接続されている。感温部51があらかじめ設定された温度を検知すると、内部のバイメタルが作動しハロゲンヒータ1への給電が遮断される。安全装置5は不図示の付勢手段によって嵌合環4の外周面に感温部51を圧接しつつ固定されるとともに、通常プリント時において誤動作しないようにハロゲンヒータ1から直接輻射加熱されない位置、即ち、図1中の加熱領域Hに入らない位置に配置されている。通常プリント時において嵌合環4は、定着ローラ3とともに回転し、ハロゲンヒータ1からの加熱、加圧ローラ6への熱伝達、雰囲気への放熱を繰返し、サーミスタ7で温度制御される定着ローラ3表面と略同じ温度となるため、嵌合環4に圧接する安全装置5が動作することはない。しかしながら定着ローラ3の駆動が停止しているにもかかわらず、ハロゲンヒータ1が点灯する異常、所謂ヒータの暴走状態では、定着ローラ3と同様に停止している嵌合環4の加熱領域H部が加熱され続け、異常昇温する。安全装置5は嵌合環4からの熱伝導によりその異常昇温を検知し、加熱領域H部で停止している定着ローラ3が溶融破壊する前に、確実に作動することができる。
本実施例1では定着ローラ及び加圧ローラの最表層に離型層を設けた構成を例示したが、離型層を設けない場合も同様の効果が得られる。また安全装置としてサーモSWを例示しているが、感温ペレットを揮発させて動作する温度ヒューズを用いた場合も同様の効果があり、適宜設計変更できることは勿論である。更には本実施例1では嵌合環と定着ローラを別体として例示したが、これらを一体として構成しても同様の効果が得られることは言うまでもない。
(実施例2)
本発明による実施例2を最も良く表す定着装置の断面図および側面図を図3、4に示す。尚、実施例1と同様な構成要素については実施例1と同様な符号を付してここではその詳細な説明を省略する。図3に於いて、8は加熱源としての面状ヒータであり、9は面状ヒータ8上に設けられた摺動シートである。面状ヒータ8はアルミナ等でできた絶縁基板表面に、例えばAg/Pd(銀パラジウム)等の電気抵抗材料を厚み約10μm、幅1〜3mmにスクリーン印刷等により塗工し発熱パターンを形成し、その上にガラス等の絶縁層をコートしてある。面状ヒータ8は不図示の付勢手段により定着ローラ3表面に圧接しつつ、サーミスタ7により定着ローラ表面温度が設定温度となるよう加熱制御されている。また、実施例1と同様に、面状ヒータ8と安全装置5は電気的に直列接続されており、安全装置5が作動すれば面状ヒータ8への給電が遮断される。摺動シート9は例えば30μm厚のPFA、PTFE、FEP等のフッ素樹脂で形成され、定着ローラ3表面と面状ヒータ8の摩擦係数を軽減するとともに、定着ローラ3によって加熱領域Hへ運ばれるオフセットトナーの堆積を防止している。
本実施例2には実施例1と同様の効果がある他、以下の特有な効果がある。
面状ヒータにより定着ローラ表面を直接加熱するため、定着ローラ表面を実施例1よりも効率的に加熱することができる。結果、定着ローラ表面温度の昇温速度は実施例1よりも速く、より高速化に対応することが可能である。
(実施例3)
本発明による実施例3を最も良く表す定着装置の断面図を図5に示す。尚、実施例1と同様な構成要素については実施例1と同様な符号を付してここではその詳細な説明を省略する。前述した実施例1における加圧部材は、図5に示す加圧部材11のような構成としても良い。10は加圧ベルト、11は加圧ベルト内面にあって定着ローラ3に圧接されている加圧パッドである。加圧ベルト10は例えばNiやSUSのような金属や、ポリイミドのような耐熱樹脂で50〜100μmの基層を形成し、表層には30μm厚のPFA等の離型層が設けられたエンドレスベルトである。加圧パッド11が不図示の加圧機構により図中C方向に押圧され、加圧ベルト10と定着ローラ3が圧接し、例えば約1.0Kgf/cm2の圧力が均一に作用する定着ニップNを形成する。加圧パッド11は金属等からなる基材に、例えば1〜2mm厚のシリコーンゴムやシリコーンスポンジのような弾性層111と、PFA等の離型層112を積層して構成される。加圧ベルト10は加圧パッド11対してルーズに外嵌しており、定着ローラ3が駆動されると定着ニップNにおける摩擦力によって定着ローラに従動回転する。
本実施例3には実施例1と同様の効果がある他、以下の特有な効果がある。
加圧部材に加圧ベルトを用いることにより、加圧ローラに対し低熱容量化が図れるとともに、ベルトの可撓性を利用することによって幅の広い定着ニップを確保することができる。従って紙が定着ニップを通過する時間が長くなり、比較的低い定着温度であっても画像定着することが可能で、結果、省エネルギ化と高速化に対応することができる。
以上、本発明は上述した実施例に限定されるものではないことは言うまでもない。本発明は、本発明の主旨の範囲において、適宜変形、組み合わせが可能である。
実施例1による定着装置を説明する図である。 実施例1による定着装置を説明する図である。 実施例2による定着装置を説明する図である。 実施例2による定着装置を説明する図である。 実施例3による定着装置を説明する図である。 従来の構成例を示す図である。 従来の構成例を示す図である。 従来の構成例を示す図である。 従来の構成例を示す図である。
符号の説明
1 ハロゲンヒータ
2 反射板
3 定着ローラ
4 嵌合環
5 安全装置
6 加圧ローラ
7 サーミスタ
8 面状ヒータ
9 摺動シート
10 加圧ベルト
11 加圧パッド
201 従来の熱ローラ方式による定着ローラ
202 従来の熱ローラ方式によるハロゲンランプ
203 従来の熱ローラ方式による加圧ローラ
211 従来のフィルム加熱方式による加熱ヒータ
212 従来のフィルム加熱方式によるヒータホルダ
213 従来のフィルム加熱方式による定着フィルム
214 従来のフィルム加熱方式による加圧ローラ
215 従来のフィルム加熱方式による温度検知手段
221 従来の表面加熱方式による定着ローラ
222 従来の表面加熱方式による加熱部材
213 従来の表面加熱方式による加圧部材

Claims (3)

  1. 弾性層もしくは弾性層上に積層されたフッ素樹脂から成る離型層を最外周に有し、画像形成された転写紙(以下紙と呼ぶ)の画像担持面に該外周面を対向する定着部材と、前記紙の画像担持面とは逆側に外周面を対向し、前記定着部材に圧接して定着ニップ部を形成する加圧部材と、前記定着部材の外周面を加熱する加熱部材と、前記定着部材の外周に嵌り合う嵌合環と、前記嵌合環に当接し、前記嵌合環が所定温度を超えた場合に、前記加熱部材への給電を遮断するよう作動する安全装置とを有し、前記定着ニップ部に紙を通過させることによって紙上の画像を加圧・加熱する定着装置に於いて、前記嵌合環の長手方向位置を前記定着部材の通紙域外、且つ前記加熱部材による加熱域内とすることを特徴とする定着装置。
  2. 前記嵌合環は金属環であることを特徴とする前記請求項1記載の定着装置。
  3. 前記嵌合環が前記定着部材と一体で形成されていることを特徴とする前記請求項1記載の定着装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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