JP2016130090A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】性能への影響を抑えつつ、ショルダー部分におけるベアの発生が防止された空気入りタイヤ2の提供。
【解決手段】このタイヤ2は、そのショルダー部分のプロファイルが円弧で表されたトレッド4を備える。このトレッド4には、軸方向外側に位置し周方向に延在するショルダーリブ50sが形成されている。このショルダーリブ50sには、多数のショルダーブロック56sが形成されている。ショルダーブロック56sの表面58には、この表面から突出する凸部62で構成された凹凸模様60が設けられている。この凹凸模様60の輪郭Lfにおいて、この輪郭Lfの軸方向内側端を基準点Ppとしたとき、上記円弧の中心とこの基準点Ppとを結ぶ直線がこの円弧の中心とその頂点とを結ぶ直線に対してなす角度の絶対値は20°以下である。
【選択図】図3

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
タイヤは、モールドとブラダーとに囲まれたキャビティにおいてローカバー(未架橋タイヤとも称される)を加圧及び加熱することにより得られる。タイヤの製造方法では、このローカバーを加圧及び加熱する工程は、加硫工程とも称される。
加硫工程では、ブラダーは、モールドのキャビティ面にローカバーを押し付ける。ゴムが流動し、キャビティ面とローカバーとの間にあるエアが排出される。ゴムがキャビティ面にめり込み、タイヤの外面が形成される。
ローカバーとキャビティ面との間に、エアが残留することがある。この場合、タイヤの表面にベアが形成されてしまう。ベアは、タイヤの品質を損なう。
タイヤの品質の観点から、ベアの発生を防止するために、エアの排出に関して、様々な検討がなされている。この検討例が、特開2007−076532公報及び特開2010−274740公報に開示されている。
特開2007−076532公報に記載のタイヤでは、そのショルダー部分に凹部が設けられている。これにより、このタイヤでは、エアの排出を促し、ベアの発生が防止されている。
特開2010−274740公報に記載のタイヤでは、その最大幅位置よりも半径方向内側領域に、ベントラインと、このベントラインで囲まれたセレーションとが設けられている。これにより、このタイヤでは、エアの排出を促し、ベアの発生が防止されている。
特開2007−076532公報 特開2010−274740公報
タイヤには、ベルト及びバンドのような補強層が設けられる。高速耐久性の観点から、幅の広い補強層を採用することがある。幅の広い補強層を採用したタイヤでは、補強層の端はショルダー部分に存在する。
上記特開2007−076532公報に記載の凹部は、補強層の端から外面までの距離に影響する。幅の広い補強層を採用したタイヤに凹部を設けると、この補強層の端から外面までの距離を十分に確保できない。補強層の端が外面の近くにあると、走行中に損傷を生じる恐れがある。
タイヤは、路面を踏みしめる。このタイヤの接地面の端は、ショルダー部分に存在する。
上記特開2010−274740公報に記載のベントラインは、外面から外向きに突出する突起である。ショルダー部分におけるベアの防止の観点から、このベントラインを採用したタイヤでは、このベントラインの位置によっては、このベントラインが接地面に含まれることがある。この場合、このベントラインがタイヤに偏摩耗を招来する恐れがある。
本発明の目的は、性能への影響を抑えつつ、ショルダー部分におけるベアの発生が防止された空気入りタイヤの提供にある。
本発明に係る空気入りタイヤは、そのショルダー部分のプロファイルが円弧で表されたトレッドを備えている。上記トレッドは、周方向に延在する複数の主溝を有している。これらの主溝は上記トレッドに刻まれており、これによりこのトレッドには、軸方向外側に位置し周方向に延在するショルダーリブが形成されている。上記ショルダーリブは、軸方向に延在する多数の横溝を備えている。これらの横溝は上記ショルダーリブに刻まれており、これによりこのショルダーリブには多数のショルダーブロックが形成されている。上記ショルダーブロックの表面には、この表面から突出する凸部で構成された凹凸模様が設けられている。上記凹凸模様の輪郭において、この輪郭の軸方向内側端を基準点としたとき、上記円弧の中心と上記基準点とを結ぶ直線がこの円弧の中心とその頂点とを結ぶ直線に対してなす角度の絶対値は20°以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記凹凸模様は、上記表面から突出し上記輪郭に沿って延在する囲いと、この囲いで囲まれたセレーションとを備えている。上記セレーションは、並列された複数のリッジを有している。それぞれのリッジは、上記表面から突出している。このリッジは、その両端において上記囲いと接続されている。上記基準点を通り周方向に延びる直線を基準線としたとき、上記囲いの始端部分及び終端部分のそれぞれは上記基準線に対して傾斜している。上記始端部分の傾斜角度は、上記終端部分の傾斜角度よりも小さく、2°以上である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記囲いの高さは0.3mm以上2mm以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記リッジの高さは0.2mm以上である。このリッジの高さは、上記囲いの高さと同等である、又は、この囲いの高さよりも小さい。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記リッジの幅は0.2mm以上0.8mm以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記セレーションにおいて、第一リッジと、この第一リッジの隣に位置する第二リッジとの間隔は0.2mm以上0.8mm以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記凹凸模様は、上記表面から突出する円柱状のポールをさらに備えている。上記ポールの外径は、1mm以上4mm以下である。上記ポールは、上記基準点に位置している。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記囲いの幅は、上記ポールの外径と同等である、又は、このポールの外径よりも小さい。この囲いの幅は、0.3mm以上である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記ショルダーブロックの表面の面積に対する上記凹凸模様の面積の比率は、10%以上である。
本発明に係る空気入りタイヤでは、そのショルダー部分に凹凸模様が設けられている。この凹凸模様は、エアの排出に寄与する。このタイヤでは、このショルダー部分におけるベアの発生が防止される。この凹凸模様は、ショルダーブロックの表面から突出する凸部で構成されている。この凹凸模様は、ベルト及びバンドのような補強層の端から外面までの距離の確保に寄与する。このタイヤでは、幅の広い補強層を採用しても、この補強層の端を起点とする損傷が防止される。さらにこのタイヤでは、この凹凸模様の軸方向内側部分の位置が適切に調整されている。このタイヤでは、この凹凸模様を起点とした偏摩耗の発生も効果的に防止される。本発明によれば、性能への影響を抑えつつ、ショルダー部分におけるベアの発生が防止された空気入りタイヤが得られる。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの一部が示された断面図である。 図2は、図1のタイヤのトレッド面の一部が示された展開図である。 図3は、図2のトレッド面の一部が示された拡大展開図である。 図4は、図3のIV−IV線に沿った断面図である。 図5は、図3のV−V線に沿った断面図である。 図6は、図1のタイヤの製造の様子が表された断面図である。 図7は、図6とは別の様子が表された断面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1には、空気入りタイヤ2が示されている。図1において、上下方向がタイヤ2の半径方向であり、左右方向がタイヤ2の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ2の周方向である。図1において、一点鎖線CLはタイヤ2の赤道面を表わす。このタイヤ2の形状は、トレッドパターンを除き、赤道面に対して対称である。
本発明では、特に言及がない限り、タイヤ2の各部材の寸法及び角度は、タイヤ2が正規リム(図示されず)に組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤ2に空気が充填された状態で測定される。測定時には、タイヤ2には荷重がかけられない。
本明細書において正規リムとは、タイヤ2が依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。
本明細書において正規内圧とは、タイヤ2が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。乗用車用タイヤの場合は、内圧が180kPaの状態で、寸法及び角度が測定される。
このタイヤ2は、トレッド4、一対のサイドウォール6、一対のクリンチ8、一対のビード10、カーカス12、補強層14、インナーライナー16、一対のクッション層18及び一対のチェーファー20を備えている。このタイヤ2は、チューブレスタイプである。このタイヤ2は、乗用車又は商用車に装着される。
トレッド4は、半径方向外向きに凸な形状を呈している。トレッド4は、路面を踏みしめる。トレッド4は、ベース層22とキャップ層24とを有している。キャップ層24は、ベース層22の半径方向外側に位置している。キャップ層24は、ベース層22に積層されている。ベース層22は、接着性に優れた架橋ゴムからなる。ベース層22の典型的な基材ゴムは、天然ゴムである。キャップ層24は、耐摩耗性、耐熱性及びグリップ性に優れた架橋ゴムからなる。
トレッド4の外面は、トレッド面26と称される。図1に示されたタイヤ2の断面において、トレッド面26のプロファイル28は、軸方向に並列された複数の円弧で表される。これらの円弧のうち、ショルダー部分30のプロファイル28を表す円弧が、ショルダー円弧と称される。このタイヤ2のトレッド4では、そのショルダー部分30のプロファイル28は円弧で表されている。
図1において、矢印Rshはショルダー円弧の曲率半径を表している。符号Pbは、このショルダー円弧の中心である。符号Ptは、このショルダー円弧の頂点である。このトレッド面26のプロファイル28では、ショルダー円弧は、このプロファイル28を構成する複数の円弧の曲率半径の仲で、最も小さな曲率半径を有している。通常このショルダー円弧の曲率半径Rshは、5mm以上40mm以下である。
図1において、符号Pcは接地面の端である。この接地面は、キャンバー角を0°とし、内圧を正規内圧とした状態で、その向きが鉛直方向とされた正規荷重を、タイヤ2に付与して得られる。前述された、ショルダー円弧の頂点Ptは、軸方向において、接地面の端Pcよりも外側に位置している。
本明細書において正規荷重とは、タイヤ2が依拠する規格において定められた荷重を意味する。JATMA規格における「最高負荷能力」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「LOAD CAPACITY」は、正規荷重である。
それぞれのサイドウォール6は、トレッド4の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール6の半径方向外側部分は、トレッド4と接合されている。このサイドウォール6の半径方向内側部分は、クリンチ8と接合されている。このサイドウォール6は、耐カット性及び耐候性に優れた架橋ゴムからなる。このサイドウォール6は、カーカス12の損傷を防止する。このタイヤ2では、サイドウォール6の半径方向外側端32は外面上にある。このタイヤ2は、SOT(Sidewall on Tread)構造を有している。
それぞれのクリンチ8は、サイドウォール6の半径方向略内側に位置している。クリンチ8は、軸方向において、ビード10及びカーカス12よりも外側に位置している。クリンチ8は、耐摩耗性に優れた架橋ゴムからなる。クリンチ8は、リムのフランジと当接する。
それぞれのビード10は、クリンチ8の軸方向内側に位置している。ビード10は、コア34と、このコア34から半径方向外向きに延びるエイペックス36とを備えている。コア34はリング状であり、巻回された非伸縮性ワイヤーを含む。ワイヤーの典型的な材質は、スチールである。エイペックス36は、半径方向外向きに先細りである。エイペックス36は、高硬度な架橋ゴムからなる。
カーカス12は、カーカスプライ38からなる。カーカスプライ38は、両側のビード10の間に架け渡されている。カーカスプライ38は、トレッド4及びサイドウォール6に沿っている。カーカスプライ38は、コア34の周りにて、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、カーカスプライ38には、主部と折り返し部とが形成されている。
図示されていないが、カーカスプライ38は、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。それぞれのコードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、75°から90°である。換言すれば、このカーカス12はラジアル構造を有する。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。カーカス12が、2枚以上のカーカスプライ38から形成されてもよい。
補強層14は、トレッド4の半径方向内側に位置している。補強層14は、カーカス12と積層されている。このタイヤ2では、補強層14はベルト40で構成されている。
ベルト40は、カーカス12を補強する。ベルト40は、内側層42及び外側層44からなる。図1から明らかなように、軸方向において、内側層42の幅は外側層44の幅よりも若干大きい。図示されていないが、内側層42及び外側層44のそれぞれは、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。それぞれのコードは、赤道面に対して傾斜している。傾斜角度の一般的な絶対値は、10°以上35°以下である。内側層42のコードの赤道面に対する傾斜方向は、外側層44のコードの赤道面に対する傾斜方向とは逆である。コードの好ましい材質は、スチールである。コードに、有機繊維が用いられてもよい。ベルト40の軸方向幅は、タイヤ2の最大幅の0.7倍以上が好ましい。ベルト40が、3以上の層を備えてもよい。
このタイヤ2では、補強層14は、前述されたベルト40とともに、螺旋状に巻かれたコードを含むバンドを備えてもよい。この場合、バンドは、ベルト40の半径方向外側に設けられる。
インナーライナー16は、カーカス12の内側に位置している。インナーライナー16は、カーカス12の内面に接合されている。インナーライナー16は、空気遮蔽性に優れた架橋ゴムからなる。インナーライナー16の典型的な基材ゴムは、ブチルゴム又はハロゲン化ブチルゴムである。インナーライナー16は、タイヤ2の内圧を保持する。
ぞれぞれのクッション層18は、ベルト40の端46の近傍において、カーカス12と積層されている。クッション層18は、軟質な架橋ゴムからなる。クッション層18は、ベルト40の端46の応力を吸収する。このクッション層18により、ベルト40のリフティングが抑制される。
それぞれのチェーファー20は、ビード10の近傍に位置している。タイヤ2がリムに組み込まれると、このチェーファー20がリムと当接する。この当接により、ビード10の近傍が保護される。この実施形態では、チェーファー20は、布とこの布に含浸したゴムとからなる。このチェーファー20が、クリンチ8と一体とされてもよい。この場合、チェーファー20の材質はクリンチ8の材質と同じとされる。
このタイヤ2では、トレッド4は複数の主溝48を有している。これらの主溝48はそれぞれ、周方向に延在している。主溝48は、3.5mm〜12.0mmの幅を有している。これらの主溝48は、トレッド4に刻まれている。これにより、このトレッド4には、複数のリブ50が形成されている。これらのリブ50は、周方向に延在している。これらのリブ50は、軸方向に並んでいる。軸方向において外側に位置するリブ50sは、ショルダーリブと称される。赤道面上に位置するリブ50cは、センターリブと称される。軸方向においてこのセンターリブ50cとショルダーリブ50sとの間に位置するリブ50mは、ミドルリブと称される。このタイヤ2のトレッド4には、ショルダーリブ50sの軸方向外側に、周方向に延在する副溝52がさらに設けられている。
図2は、トレッド面26の展開図である。図2において、上下方向がタイヤ2の周方向であり、左右方向がタイヤ2の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ2の半径方向である。
ショルダーリブ50sは、多数の第一横溝54fを有している。これらの第一横溝54fはそれぞれ、概ね軸方向に延在している。第一横溝54fは、1.0mm〜5.0mmの幅を有している。これらの第一横溝54fは、ショルダーリブ50sに刻まれている。これにより、このショルダーリブ50sには、多数のショルダーブロック56sが形成されている。これらのショルダーブロック56sは、周方向に並んでいる。
ミドルリブ50mは、多数の第二横溝54sを有している。これらの第二横溝54sはそれぞれ、概ね軸方向に延在している。第二横溝54sは、1.0mm〜5.0mmの幅を有している。これらの第二横溝54sは、ミドルリブ50mに刻まれている。これにより、このミドルリブ50mには、多数のミドルブロック56mが形成されている。これらのミドルブロック56mは、周方向に並んでいる。
このタイヤ2では、センターリブ50cには、ショルダーリブ50sの第一横溝54f又はミドルリブ50mの第二横溝54sような、横溝は設けられていない。このセンターリブ50cは、周方向に連続している。
図3には、図2のトレッド面26の一部が示されている。図3において、上下方向がタイヤ2の周方向であり、左右方向がタイヤ2の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ2の半径方向である。この図3には、ショルダーブロック56sの一部が示されている。
このタイヤ2のショルダーブロック56sの表面58には、凹凸模様60が設けられている。この凹凸模様60は、この表面58から突出する凸部62で構成されている。この凹凸模様60において、凸部62以外は凹んでいる。
図3において、一点鎖線Lfはこの凹凸模様60の輪郭を表している。この輪郭Lfにおいて、軸方向内側に位置する端が符号Ppで表されている。本発明においては、この輪郭Lfの軸方向内側端Ppは基準点である。この基準点Ppを通り周方向に延びる直線Lpは、基準線である。
このタイヤ2では、凹凸模様60はポール64、囲い66及びセレーション68を備えている。ポール64は、輪郭Lfの基準点Ppに位置している。囲い66は、輪郭Lfに沿って延在している。このタイヤ2では、囲い66は、基準点Ppに位置するポール64を始点とし、この基準点Ppに位置するポール64を終点としている。この囲い66は、ループをなしている。囲い66の始端部分70は、ポール64と接続されている。囲い66の終端部分72は、ポール64と接続されている。ポール64が基準点Ppに設けられていない場合は、囲い66の始端部分70とその終端部分72とは、この基準点Ppにおいて、直接接合される。セレーション68は、囲い66で囲まれている。セレーション68は、複数のリッジ74を備えている。これらのリッジ74は、一定のピッチで配置されている。各リッジ74は、その両端において囲い66と接続されている。
このタイヤ2では、リッジ74は直線状に延びている。このリッジ74の延在方向は、周方向に対して傾斜している。この傾斜角度は、10°から40°である。
図4には、図3のIV−IV線に沿った断面が示されている。このIV−IV線は、基準点Ppを通り、リッジ74の延在方向と直交している。図5には、図3のV−V線に沿った断面が示されている。このV−V線は、基準点Ppを通り、囲い66の始端部分70の延在方向と直交している。
図4に示されているように、ポール64はショルダーブロック56sの表面58から外向きに突出している。このタイヤ2では、ポール64は円柱状である。図5に示されているように、囲い66はショルダーブロック56sの表面58から外向きに突出している。このタイヤ2では、囲い66の断面形状は矩形である。この形状が、台形とされてもよいし、三角形とされてもよい。図4及び5に示されているように、セレーション68を構成するリッジ74はそれぞれ、ショルダーブロック56sの表面58から外向きに突出している。このタイヤ2では、リッジ74の断面形状は矩形である。この形状が、台形とされてもよいし、三角形とされてもよい。このタイヤ2では、凹凸模様60を構成する凸部62は、ポール64、囲い66及びリッジ74からなる。
このタイヤ2の製造では、トレッド4、サイドウォール6等の複数のゴム部材がアッセンブリーされて、ローカバー(未加硫タイヤ)が得られる。このローカバーが、モールドに投入される。ローカバーの外面は、モールドと当接する。ローカバーの内面は、ブラダー又は中子に当接する。ローカバーは、モールド内で加圧及び加熱される。加圧及び加熱により、ローカバーのゴム組成物が流動する。加熱によりゴムが架橋反応を起こし、タイヤ2が得られる。
モールドは、キャビティ面を備えている。モールドに投入されたローカバーは、このキャビティ面と当接する。キャビティ面の形態は、タイヤ2の外面に対応する。ローカバーがこのキャビティ面と当接することにより、タイヤ2の外面が形作られる。
図6及び7には、ローカバー76の外面がモールド76のキャビティ面80と当接した直後の状態が模式的に示されている。図6には、図4の凹凸模様60の断面に対応するキャビティ面80が示されている。図7には、図5の凹凸模様60の断面に対応するキャビティ面80が示されている。このモールド76のキャビティ面80には、ベントホール82、ベントライン84及び溝86が設けられている。
ベントホール82は、凹凸模様60のポール64に対応している。このベントホール82は、ショルダーブロック56sの表面58に対応する基準面88から窪んでいる。図6に示されているように、このベントホール82には、モールド76の内側とその外側とを連通する細管90が設けられている。
ベントライン84は、凹凸模様60の囲い66に対応している。このベントライン84も、ベントホール82と同じように、基準面88から窪んでいる。前述したように、囲い66はループをなしており、この囲い66の始端部分70及びその終端部分72はポール64に接続している。したがって、図示されていないが、ベントライン84はループをなしており、このベントライン84の始端部分及び終端部分はベントホール82と繋がっている。
溝86は、凹凸模様60のリッジ74に対応している。この溝86も、ベントホール82及びベントライン84と同じように、基準面88から窪んでいる。前述したように、リッジ74はその両端において囲い66に接続している。したがって、図示されていないが、この溝86は、その両端において、ベントライン84と繋がっている。
このタイヤ2の製造では、ローカバー76がキャビティ面80と当接していく過程において、このローカバー76のゴム組成物は溝86を埋めていく。これにより、ローカバー76とキャビティ面80との間に存在するエアは、溝86に沿って移動しベントライン84に誘導される。このゴム組成物はさらに、ベントライン84を埋めていく。これにより、このベントライン84に誘導されたエアは、このベントライン84に沿って移動しベントホール82に誘導される。そしてこのゴム組成物は、ベントホール82を埋めていく。これにより、ベントホール82に誘導されたエアが細管90を通じてモールド76の外側に排出される。溝86、ベントライン84及びベントホール82を埋めたゴム組成物により、凹凸模様60が形成される。この凹凸模様60は、エアの排出に寄与する。
前述したように、トレッド面26のプロファイル28において、ショルダー円弧は小さな曲率半径Rshを有している。このため、このショルダー円弧の部分、すなわち、タイヤ2のショルダー部分30には、エアが残りやすい。
このタイヤ2では、このショルダー部分30に凹凸模様60が設けられている。凹凸模様60はエアの排出に寄与するので、このタイヤ2では、このショルダー部分30におけるベアの発生が防止される。
タイヤ2の補強層14の端46は、ショルダー部分30の近くに位置している。走行状態にあるタイヤ2では、撓み(すなわち変形)と復元とが繰り返される。このため、この補強層14の端46の部分は動きやすい。この動きは、この端46を基点とする損傷を引き起こす恐れがある。
このタイヤ2では、凹凸模様60は、ショルダーブロック56sの表面58から突出する凸部62で構成されている。この凹凸模様60は、補強層14の端46から外面までの距離の確保に寄与する。このタイヤ2では、この補強層14の端46の部分が動いても、ベルトエッジルースのような損傷は生じにくい。このタイヤ2では、幅の広い補強層14を採用しても、この補強層14の端46を起点とする損傷が効果的に防止される。
前述したように、凹凸模様60は、ショルダーブロック56sの表面58から突出する凸部62で構成されている。この凹凸模様60が接地面に含まれると、この凹凸模様60が偏摩耗の原因になることがある。
このタイヤ2では、凹凸模様60の基準点Ppはショルダー円弧の頂点Ptの近くに位置している。言い換えれば、このタイヤ2では、この凹凸模様60の軸方向内側部分の位置が適切に調整されている。これにより、タイヤ2の接地面が凹凸模様60を含むことが防止されている。このタイヤ2では、この凹凸模様60を起点とした偏摩耗の発生が効果的に防止されている。
このように、このタイヤ2では、凹凸模様60がショルダー部分30におけるベアの発生を防止するとともに、この凹凸模様60を設けたことにより生じる恐れのある性能への影響が抑えられている。本発明によれば、性能への影響を抑えつつ、ショルダー部分30におけるベアの発生が防止された空気入りタイヤ2が得られる。
図1において、二点鎖線Ltbはショルダー円弧の中心Pbとその頂点Ptとを結ぶ直線である。実線Lpbは、この中心Pbと凹凸模様60の基準点Ppとを結ぶ直線である。角度θpは、直線Lpbが直線Ltbに対してなす角度である。
このタイヤ2では、角度θpの絶対値は20°以下である。これにより、基準点Ppが頂点Ptよりも軸方向内側にある場合には、タイヤ2の接地面が凹凸模様60を含むことが防止される。このタイヤ2では、この凹凸模様60を起点とした偏摩耗の発生が効果的に防止されている。基準点Ppが頂点Ptよりも軸方向外側にある場合には、凹凸模様60がエアの排出に効果的に寄与する。このタイヤ2では、ベアの発生が防止される。偏摩耗及びベアの防止の観点から、この角度θpの絶対値は15°以下がより好ましく、10°以下が特に好ましい。なお、本明細書においては、基準点Ppが頂点Ptよりも軸方向内側にある場合、角度θpは正の数で表され、この基準点Ppがこの頂点Ptよりも軸方向外側にある場合、角度θpは負の数で表される。
図3において、角度α1は囲い66の始端部分70が基準線Lpに対してなす角度を表している。角度α2は、この囲い66の終端部分72が基準線Lpに対してなす角度を表している。
このタイヤ2では、囲い66の始端部分70及びその終端部分72のそれぞれは周方向に対して傾斜しており、始端部分70の傾斜角度α1は終端部分72の傾斜角度α2よりも小さいのが好ましい。これにより、軸方向内向きに先細りな凹凸模様60が得られる。このタイヤ2では、この凹凸模様60が接地面に含まれたとしても、この凹凸模様60による偏摩耗への影響が効果的に抑えられる。
このタイヤ2では、傾斜角度α1は2°以上が好ましい。これにより、囲い66の始端部分70が偏摩耗の基点になることが効果的に防止される。この観点から、この傾斜角度α1は5°以上がより好ましい。このタイヤ2では、傾斜角度α1は45°以下が好ましい。これにより、ベアの防止に寄与する十分な大きさの凹凸模様60が得られる。この観点から、この傾斜角度α1は40°以下がより好ましい。
このタイヤ2では、傾斜角度α2は178°以下が好ましい。これにより、囲い66の終端部分72が偏摩耗の基点になることが効果的に防止される。この観点から、この傾斜角度α2は175°以下がより好ましい。このタイヤ2では、傾斜角度α2は135°以上が好ましい。これにより、ベアの防止に寄与する十分な大きさの凹凸模様60が得られる。この観点から、この傾斜角度α1は140°以上がより好ましい。
このタイヤ2では、傾斜角度α2と傾斜角度α1との差(α2−α1)は90°以上が好ましい。これにより、ベアの防止に寄与する十分な大きさの凹凸模様60が得られる。この観点から、この差(α2−α1)は100°以上がより好ましい。このタイヤ2では、この差(α2−α1)は170°以下が好ましい。これにより、囲い66の始端部分70及び/又はその終端部分72が偏摩耗の基点になることが効果的に防止される。この観点から、この差(α2−α1)は160°以下がより好ましい。
図4において、両矢印Rpはポール64の外径である。両矢印Hpは、このポール64の高さである。この高さHpは、ショルダーブロック56sの表面58からポール64の頂までの高さで表される。両矢印Wrは、リッジ74の幅である。両矢印Hrは、このリッジ74の高さである。この高さHrは、ショルダーブロック56sの表面58からリッジ74の頂までの高さで表される。両矢印Drは、一のリッジ74と、この一のリッジ74の隣に位置する他のリッジ74との間隔である。両矢印Hsは、囲い66の高さである。この高さHsは、ショルダーブロック56sの表面58から囲い66の頂までの高さで表される。図5において、両矢印Wsは囲い66の幅である。この図5における、両矢印Hsは囲い66の高さであり、両矢印Hrはリッジ74の高さである。
このタイヤ2では、ポール64の外径Rpは1mm以上4mm以下が好ましい。この外径Rpが1mmに設定されることにより、ポール64がエアの排出に効果的に寄与する。このタイヤ2では、ベアの発生が抑えられる。この外径Rpが4mm以下に設定されることにより、このポール64が偏摩耗の基点になることが効果的に防止される。
このタイヤ2では、ポール64の高さHpは1mm以上4mm以下が好ましい。この高さHpが1mmに設定されることにより、このポール64がエアの排出に効果的に寄与する。このタイヤ2では、ベアの発生が抑えられる。この高さHpが4mm以下に設定されることにより、このポール64が偏摩耗の基点になることが効果的に防止される。
このタイヤ2では、囲い66の幅Wsは0.3mm以上が好ましい。この幅Wsが0.3mm以上に設定されることにより、囲い66がエアの排出に効果的に寄与する。このタイヤ2では、ベアの発生が抑えられる。このタイヤ2では、エアの排出が促されるとの観点から、この囲い66の幅Wsはポール64の外径Rpと同等である、又は、この外径Rpよりも小さいのが好ましい。この幅Wsは、外径Rpよりも小さいのがより好ましい。詳細には、この外径Rpに対する幅Wsの比は、0.9以下が好ましく、0.8以下がより好ましい。
このタイヤ2では、囲い66の高さHsは0.3mm以上2mm以下が好ましい。この高さHpが0.3mm以上に設定されることにより、囲い66がエアの排出に効果的に寄与する。このタイヤ2では、ベアの発生が抑えられる。この高さHsが2mm以下に設定されることにより、この囲い66が偏摩耗の基点になることが効果的に防止される。
このタイヤ2では、リッジ74の幅Wrは0.2mm以上が好ましい。この幅Wrが0.2mm以上に設定されることにより、リッジ74がエアの排出に効果的に寄与する。このタイヤ2では、ベアの発生が抑えられる。大きな幅Wrを有するリッジ74は、外観に影響する。この観点から、この幅Wrは0.8mm以下が好ましい。
このタイヤ2では、リッジ74の高さHrは0.2mm以上が好ましい。この高さHrが0.2mm以上に設定されることにより、リッジ74がエアの排出に効果的に寄与する。このタイヤ2では、ベアの発生が抑えられる。大きな高さHrを有するリッジ74は、外観に影響する。この観点から、この高さHrは囲い66の高さHsと同等である、又は、この高さHsよりも小さいのが好ましい。この高さHrは、高さHsよりも小さいのがより好ましい。詳細には、この高さHsに対する高さHrの比は、0.9以下が好ましく、0.8以下がより好ましい。
このタイヤ2では、リッジ74の間隔Drは0.2mm以上0.8mm以下が好ましい。この間隔Drが0.2mm以上に設定されることにより、適切な幅Wrを有するリッジ74で構成されたセレーション68が得られる。このセレーション68は、良好な外観に寄与する。この間隔Drが0.8mm以下に設定されることにより、十分な幅Wrを有するリッジ74が得られる。このリッジ74は、エアの排出に効果的に寄与する。このタイヤ2では、ベアの発生が抑えられる。
このタイヤ2では、ショルダーブロック56sの表面58の面積に対する凹凸模様60の面積に対する比率は10%以上が好ましい。これにより、凹凸模様60がエアの排出に効果的に寄与する。このタイヤ2では、ベアの発生が抑えられる。凹凸模様60が偏摩耗の基点になることが効果的に防止されるとの観点から、この比率は40%以下が好ましい。なお、このショルダーブロック56sの表面58の面積及び凹凸模様60の面積は、図2に示された展開図において得られる。
図2及び3に示されているように、このタイヤ2では、凹凸模様60の輪郭Lfは平行四辺形状を呈している。この輪郭Lfが、三角形状とされてもよく、矩形状とされてもよい。この輪郭Lfが、その一部に円弧を含むように構成されてもよい。この輪郭Lfは、エアの排出、偏摩耗への影響、デザイン性等を考慮して適宜決められる。
このタイヤ2では、凹凸模様60は周方向に並ぶ全てのショルダーブロック56sの表面に設けられてもよい。一部のショルダーブロック56sの表面に、この凹凸模様60が設けられてもよい。周方向における凹凸模様60の配置は、エアの排出、偏摩耗への影響、デザイン性等を考慮して適宜決められる。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1−5に示されたタイヤを製作した。このタイヤのサイズは、215/35R18である。トレッドのショルダー円弧の曲率半径Rshは、28mmとされた。凹凸模様の面積のショルダーブロックの表面の面積に対する比率は、30%とされた。凹凸模様の基準点Ppの位置を表す角度θpは、0°とされた。この基準点Ppに、凹凸模様のポールが設けられている。このポールを基点として囲いが設けられ、この囲いの内側にセレーションが設けられている。セレーションを構成する複数のリッジの延在方向が周方向に対してなす角度(傾斜角度)は、20°とされた。ポール、囲い及びセレーションの仕様は、下記の表1の通りである。
[比較例1]
実施例1の凹凸模様を凹部(深さは1mm)に置き換えた他は実施例1と同様にして、比較例1のタイヤを得た。この比較例1は、従来のタイヤである。この比較例1には、ポール、囲い及びセレーションは設けられていない。
[比較例2]
角度θpを25°としポールを設けなかった他は実施例1と同様にして、比較例2のタイヤを得た。
[実施例2]
ポールを設けなかった他は実施例1と同様にして、実施例2のタイヤを得た。
[実施例3−4及び比較例3−4]
角度θpを下記の表2の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例3−4及び比較例3−4のタイヤを得た。
[実施例5−8]
外径Rpを下記の表3の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例5−8のタイヤを得た。
[実施例9−12]
角度α1及び角度α2を下記の表4の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例9−12のタイヤを得た。
[実施例13−17]
幅Wsを下記の表5の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例13−17のタイヤを得た。
[実施例18−21]
高さHsを下記の表6の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例18−21のタイヤを得た。
[実施例22−25]
幅Wrを下記の表7の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例22−25のタイヤを得た。
[実施例26−29]
高さHrを下記の表8の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例26−29のタイヤを得た。
[実施例30−33]
間隔Drを下記の表9の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例30−33のタイヤを得た。
[実施例34−36]
凹凸模様の面積の比率を下記の表10の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例34−36のタイヤを得た。
[外観評価]
製作後のタイヤの外観を目視で観察した。この結果を、次のように格付けを行った。その結果が、下記の表1−10に示されている。各表には、「Good」は「G」で、「Safe」は「S」で、「No Good」は「NG」で表している。
Good・・・・・・ベアの発生なし
Safe・・・・・・僅かにベアの発生が認められるが、製品として問題はない
No Good・・・ベアの発生が認められ、製品とすることができない
[高速耐久性評価]
ECE30規格に準拠した高速耐久性について、評価を行った。速度を段階的に上昇させて、試作タイヤに損傷が生じた速度及び、その速度に到達してから損傷が生じるまでの時間を得た。この結果が、下記表1−10に示されている。速度が高いほど、時間が長いほど、高速耐久性に優れていることを表している。速度は、230km/hから290km/hまで、10km/hずつ上昇させた。それぞれの速度に到達してから20分保持された。
[偏摩耗]
タイヤを7.5Jのリムに組み込み、このタイヤに内圧が290kPaとなるように空気を充填した。このタイヤを、排気量が2000ccである乗用車に装着した。ドライバーに、この乗用車を一般道路で運転させた。走行距離が50000kmである時点での、ショルダーリブの摩耗量を測定した。この摩耗量の逆数に基づいて、偏摩耗に関する評価を行った。その結果が、比較例1を100とした指数で、下記の表1−10に示されている。数値が小さいほど、摩耗が抑えられている、つまり、良好である。
Figure 2016130090
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表1−10に示されるように、実施例のタイヤでは、比較例のタイヤに比べて評価が高い。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
以上説明されたベアを抑制する技術は、種々の車両用のタイヤにも適用されうる。
2・・・タイヤ
4・・・トレッド
6・・・サイドウォール
8・・・クリンチ
10・・・ビード
12・・・カーカス
14・・・補強層
26・・・トレッド面
28・・・プロファイル
30・・・ショルダー部分
40・・・ベルト
42・・・内側層
44・・・外側層
46・・・ベルト40(補強層14)の端
48・・・主溝
50、50s、50c、50m・・・リブ
54f、54s・・・横溝
56s、56m・・・ブロック
58・・・ショルダーブロック56sの表面
60・・・凹凸模様
62・・・凸部
64・・・ポール
66・・・囲い
68・・・セレーション
70・・・囲い66の始端部分
72・・・囲い66の終端部分
74・・・リッジ
76・・・ローカバー
78・・・モールド
80・・・キャビティ面
82・・・ベントホール
84・・・ベントライン
86・・・溝

Claims (9)

  1. そのショルダー部分のプロファイルが円弧で表されたトレッドを備えており、
    上記トレッドが周方向に延在する複数の主溝を有しており、
    これらの主溝が上記トレッドに刻まれており、これによりこのトレッドには、軸方向外側に位置し周方向に延在するショルダーリブが形成されており、
    上記ショルダーリブが軸方向に延在する多数の横溝を備えており、
    これらの横溝が上記ショルダーリブに刻まれており、これによりこのショルダーリブには多数のショルダーブロックが形成されており、
    上記ショルダーブロックの表面には、この表面から突出する凸部で構成された凹凸模様が設けられており、
    上記凹凸模様の輪郭において、この輪郭の軸方向内側端を基準点としたとき、
    上記円弧の中心と上記基準点とを結ぶ直線がこの円弧の中心とその頂点とを結ぶ直線に対してなす角度の絶対値が20°以下である、空気入りタイヤ。
  2. 上記凹凸模様が、上記表面から突出し上記輪郭に沿って延在する囲いと、この囲いで囲まれたセレーションとを備えており、
    上記セレーションが並列された複数のリッジを有しており、それぞれのリッジが上記表面から突出し、このリッジがその両端において上記囲いと接続されており、
    上記基準点を通り周方向に延びる直線を基準線としたとき、
    上記囲いの始端部分及び終端部分のそれぞれが、上記基準線に対して傾斜しており、
    上記始端部分の傾斜角度が上記終端部分の傾斜角度よりも小さく、2°以上である、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 上記囲いの高さが0.3mm以上2mm以下である、請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 上記リッジの高さが0.2mm以上であり、
    このリッジの高さが、上記囲いの高さと同等である、又は、この囲いの高さよりも小さい、請求項2又は3に記載の空気入りタイヤ。
  5. 上記リッジの幅が0.2mm以上0.8mm以下である、請求項2から4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 上記セレーションにおいて、第一リッジと、この第一リッジの隣に位置する第二リッジとの間隔が0.2mm以上0.8mm以下である、請求項2から5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 上記凹凸模様が、上記表面から突出する円柱状のポールをさらに備えており、
    上記ポールの外径が、1mm以上4mm以下であり、
    上記ポールが、上記基準点に位置している、請求項1から6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  8. 上記囲いの幅が、上記ポールの外径と同等である、又は、このポールの外径よりも小さく、
    この囲いの幅が0.3mm以上である、請求項7に記載の空気入りタイヤ。
  9. 上記ショルダーブロックの表面の面積に対する上記凹凸模様の面積の比率が、10%以上である、請求項1から8のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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