JP2016123154A - ステータカフサ - Google Patents
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Abstract
【課題】ステータカフサにおいて、外側環状部に位置決め突部を有する構成で使用時における歪の発生を抑制する。
【解決手段】ステータカフサ20は、ステータコア12の軸方向端面に重ね配置される。ステータカフサ20は、外側環状部21と、内側環状部23と、外側環状部21及び内側環状部23の間に放射状に連結配置された複数のカフサティース25とを有する。外側環状部21には、外周面の外側に突出する位置決め突部28が設けられ、位置決め突部28の厚みは外側環状部21の厚みよりも小さい。
【選択図】図1
【解決手段】ステータカフサ20は、ステータコア12の軸方向端面に重ね配置される。ステータカフサ20は、外側環状部21と、内側環状部23と、外側環状部21及び内側環状部23の間に放射状に連結配置された複数のカフサティース25とを有する。外側環状部21には、外周面の外側に突出する位置決め突部28が設けられ、位置決め突部28の厚みは外側環状部21の厚みよりも小さい。
【選択図】図1
Description
本発明は、ステータコアの軸方向端面に重ね配置されるステータカフサに関する。
従来から、回転電機を構成するステータコアのステータティースには、ステータコイルが巻回される。ここでステータティースに対するステータコイルの巻回作業の作業性を向上させるために、ステータコアの軸方向端面に、樹脂により形成されるステータカフサを重ね配置する場合がある。
引用文献1には、ステータコアの軸方向端面にステータカフサを配置した回転電機ステータが記載されている。ステータカフサは、外側環状部及び内側環状部と、外側環状部及び内側環状部の間に両者を放射状に連結配置した複数のカフサティースとを含んで構成される。外側環状部は、ステータコアのヨークに重ね配置され、複数のカフサティースは、それぞれ対応するステータティースに重ね配置される。
引用文献1に記載された構成では、ステータカフサの内側環状部のステータコア側の側面において、隣り合うステータティースの間のスロットに向けて突出する位置決め突部が形成されている。位置決め突部は、スロットの端部に嵌め込まれる。このような構成では、位置決め突部を利用して、ステータコアに対してステータカフサを位置決めして配置することができる。しかしながら、ステータにおけるステータコイルの占積率を高くし、かつステータカフサとロータとの干渉を防止するために、ステータカフサの内側環状部の径方向長さを小さくすることが望まれる。これによって、内側環状部の位置決め突部が形成される部分の径方向長さが小さくなってしまう。このような位置決め構造において、ステータコイルの曲げ形成時にステータカフサに力が加わると、幅の細い(小さい)内側環状部に応力が集中し、破損の原因となる。そのため、位置決め突部を径方向長さ(幅)の広い外周側の外側環状部に設けることが考えられるが、円環状の外側環状部に異形である突部を形成すると、使用時に歪が発生してしまう。
本発明の目的は、外側環状部に位置決め突部を有する構成で使用時における歪の発生を抑制できるステータカフサを提供することである。
本発明に係るステータカフサは、ステータコアの軸方向端面に重ね配置されるステータカフサであって、外側環状部と、内側環状部と、前記外側環状部及び前記内側環状部の間に放射状に連結配置された複数のカフサティースとを含み、前記外側環状部には、外周面の外側に突出する位置決め突部が設けられ、前記位置決め突部の厚みは前記外側環状部の厚みよりも小さい。
本発明に係るステータカフサによれば、外側環状部に位置決め突部を有する構成で使用時における歪の発生を抑制できる。
以下に図面を用いて本発明に係る実施形態につき、詳細に説明する。以下で説明する形状、材質、数量などは説明のための例示であって、ステータカフサまたは回転電機ステータの仕様により変更が可能である。以下では、同様の構成には同一の符号を付して説明する。なお、ステータカフサが組み込まれる回転電機ステータは、回転軸に固定されたロータと組み合わせて回転電機を構成する。回転電機は、モータまたは発電機、またはモータ及び発電機の両方の機能を有するモータジェネレータとして用いられる。
図1は、本実施形態のステータカフサ20を組み込んだ回転電機ステータ10の周方向一部を示す斜視図である。以下、回転電機ステータ10は単にステータ10という。
ステータ10は、ステータコア12と、ステータカフサ20と、ステータコイル40とを備える。ステータコイル40は、U相コイル41u、V相コイル41v、及びW相コイル41wの集合体として構成される。
ステータコア12は、磁性材である電磁鋼板を複数個、軸方向に積層することにより形成される。ステータコア12は、円環状のヨーク13と、ヨーク13の内周面の周方向複数位置から径方向内側に突出する複数のステータティース14(図7)とを有する。ステータコア12は、隣り合うステータティース14の間に形成された複数のスロット15を有する。
ステータコア12は、樹脂バインダと磁性材粉末を加圧成形することにより形成されてもよい。ここで、「周方向」とは、ステータ10の中心軸O(図6参照)を中心とする円周方向をいう。なお、「径方向」とは、中心軸Oに対し直交する放射方向をいい、「軸方向」とはステータ10の軸方向をいう。
ステータカフサ20は、ステータコア12の軸方向一端面(図1の上端面)に重ね配置される。図2は、図1からステータカフサ20を取り出して周方向一部を上から見た図である。図3は、図2のA部を斜め上側から見た斜視図である。図4は図2のB−B断面図である。図5は図3のC部の拡大図である。
ステータカフサ20は、ステータコイル40を構成する後述する導体セグメント42の曲げ成形作業の補助のために用いられる。ステータカフサ20は、外側環状部21及び内側環状部23と、複数のカフサティース25と、位置決め突部28とを含み、全体が絶縁材料である樹脂の射出成形によって一体形成される。
外側環状部21は円環の板状であり、使用時にステータコア12のヨーク13の軸方向一端面(図1の上端面)に重ね配置される。内側環状部23は円環状に形成され、外側環状部21の内側に外側環状部21とそれぞれの中心軸が一致するように配置される。図4に示すように、内側環状部23の軸方向の厚みT1は外側環状部21の軸方向の厚みT2より小さい(T1<T2)。内側環状部23の径方向の長さd1は外側環状部21の径方向の長さd2よりも小さい(d1<d2)。外側環状部21の外周面の2個所位置には後述の位置決め突部28が形成される。
複数のカフサティース25は、外側環状部21及び内側環状部23の間に放射状に配置され、両者を連結する。各カフサティース25の径方向内側端部のステータコア12と対向する側の部分は、内側環状部23におけるステータコア12側の側面にまで伸びてこの側面に結合されている。各カフサティース25においてステータコア12側の下面は、ステータコア12のステータティース14(図7)上に位置し、この下面が各ステータティース14と同等の周方向の幅を有する。また、隣り合うカフサティース25の間に孔であるカフサスロット26が形成される。
図4に示すように各カフサティース25の軸方向の厚みT3は、外側環状部21の軸方向の厚みT2よりも大きい(T3>T2)。カフサティース25及び外側環状部21の下面は、平面上に配置される。各カフサティース25は、ステータコア12の対応する複数のステータティース14(図7)の軸方向一端面にこの軸方向一端面を覆うように径方向に伸びて重ね配置される。各カフサティース25の軸方向外端部(図3から図5の上端部)の外周面において周方向両端部には、断面円弧形の面取り25aが形成される。
各カフサティース25の面取り25aにはステータ10の製造時に、導体セグメント42が接触して曲げられる。このようなステータカフサ20によって、導体セグメント42の曲げ形成時に曲げ部の位置が規制される。
位置決め突部28は、図6に示すように、ステータカフサ20の外側環状部21の外周面において、位相が180度異なる軸対称の2個所位置に径方向外側に突出形成される。これによって、2つの位置決め突部28は、外側環状部21の外周面の周方向において等間隔で離れた2つの位置に形成される。
2つの位置決め突部28の形状は同じであるので、以下、図1から図5を用いて2つの位置決め突部28のうちの1つの位置決め突部28を中心に説明する。図2に示すようにステータカフサ20を軸方向に見た場合において位置決め突部28の形状は略三角形の山形である。図4に示すように位置決め突部28の軸方向の厚みT4は、外側環状部21の軸方向の厚みT2よりも小さい(T4<T2)。例えば位置決め突部28の厚みT4は、外側環状部21の厚みT2の2/3以下、好ましくは1/2以下である。位置決め突部28の下面も、カフサティース25及び外側環状部21の下面とともに平面上に配置される。
また、図2に示すようにステータカフサ20を軸方向に見た場合に、位置決め突部28の外周面と外側環状部21の外周面とは、凹状に窪んだ円弧形の断面を有する曲面部29で滑らかに連続する。曲面部29は、曲率半径Rを有する。この曲率半径Rを大きくすることで位置決め突部28の外周面と外側環状部21の外周面との連続部での応力集中の緩和を図れる。
図6は、ステータカフサ20を治具によりステータコアの軸方向端面に位置決めして重ね配置する状態を示す概略斜視図である。各位置決め突部28は、ステータコア12の軸方向一端面にステータカフサ20を位置決めして重ね配置する場合に、係止治具50の凹部52に位置決め突部28を係合させて位置決めするために用いられる。
具体的には、ステータコア12にステータカフサ20を固定する場合、図6に示すようにステータコア12の軸方向を上下方向に一致させ図示しない支持部材にステータコア12を支持した状態で、ステータコア12の上端面にステータカフサ20を配置する。そしてステータコア12の径方向外側に予め退避させておいた2つの係止治具50を径方向外側から径方向内側に移動させる。各係止治具50は、回転電機の製造装置の一部として設けられ、ブロック状に形成される。各係止治具50において、ステータカフサ20の外周面との対向面には、断面V字形の凹部52が形成される。そして、各係止治具50の凹部52が対応する位置決め突部28に係合しながら、各係止治具50が径方向内側に移動して、ステータカフサ20の外周面を径方向外側から挟むように押圧する。これによって、ステータカフサ20が所定位置に位置決め配置される。この状態で、ステータカフサ20とステータコア12との中心軸の芯合わせが行われ、かつ、周方向について所定位置に位置決めされる。
また、ステータカフサ20が位置決めされた状態で、ステータティース14上にステータカフサ20のカフサティース25が重ね配置され、ステータコア12のヨーク13上にステータカフサ20の外側環状部21が重ね配置される。各係止治具50は、ステータコア12の径方向にのみ移動可能に図示しない固定部分に支持される。各係止治具50は、位置決め突部28と係合する凹部を有するものであれば、図6に示すブロック状に限定せず、柱状など種々の形状を有する構成を採用できる。
上記のように位置決め突部28が形成されることにより、後述のように位置決め突部28の強度を高くでき、かつ使用時における歪の発生を抑制できる。
また、ステータコア12上にステータカフサ20が位置決めされて配置された状態でステータティース14にステータコイル40が巻回される。図7は、ステータコア12の軸方向端面にステータカフサ20を重ね配置し、ステータティース14にステータコイル40を巻回した状態における図2のD−D断面対応図である。図7に示すようにステータカフサ20はステータコア12の軸方向一端面だけでなく、軸方向他端面に重ね配置されてもよい。ステータコア12の軸方向他端面に配置されるステータカフサ20にも位置決め突部28が形成される。
ステータコイル40は、ステータカフサ20を介してステータティース14に巻回されている。ステータコイル40を形成する場合、複数のU字形の導体セグメント42を径方向に並べた状態でステータコア12の軸方向他端(図7の下端)より外側に配置する。図7では、導体セグメント42が曲げ形成されてU字形から変化した後の状態を示している。各導体セグメント42は、導体素線が絶縁皮膜で被覆されるとともに、導体素線の両端部が絶縁皮膜から露出している。そして、ステータコア12の下側から上側に、各導体セグメント42の直線状の脚部をステータコア12の周方向に離れた2つのスロット15に挿入し、ステータコア12の上端から突出させた部分を周方向に対し傾斜する方向に曲げ形成する。このとき、導体セグメント42の脚部がステータカフサ20のカフサティース25の面取り25aに接触して曲げられる。ステータカフサ20は樹脂により形成されるので、導体セグメント42が接触しても絶縁皮膜の損傷を防止できる。
導体セグメント42の脚部の両端部でステータコア12の軸方向一端面から上側に突出した部分の先端部には、軸方向に伸びる軸方向端部44(図1参照)が形成される。導体セグメント42の軸方向端部44は、別の導体セグメント42の軸方向端部44と径方向に重ね合されて溶接接合される。これによって、複数のステータティース14を跨ぐようにコイルの1巻き部分が形成される。これを径方向に並んで配置された複数の導体セグメント42の軸方向端部44の径方向に重ね合された部分を接合するように繰り返すことで、1つの単位コイルであるコイル要素が形成される。そしてステータコア12の周方向複数個所に巻回され配置されたコイル要素が環状に連結されることによって、U,V,W相の各相コイル41u、41v、41wが形成される。
図1では、複数のコイル要素が環状に連結されてなる、U相第1連結コイル要素45uと、別の複数のコイル要素が環状に連結されてなるU相第2連結コイル要素46uとを形成した場合を示している。U相第1連結コイル要素45uの一端とU相第2連結コイル要素46uの一端とが連結されて、U相コイル41uが形成される。U相第2連結コイル要素46uは、U相第1連結コイル要素45uに対し周方向一方側(図1の右側)に1つずれたスロット15(図7参照)に挿入される。
V相コイル41v及びW相コイル41wもU相コイル41uと同様に形成される。U相コイル41u、V相コイル41v及びW相コイル41wは、ステータコア12の周方向にずれたスロット15に挿入される。これによって、ステータコア12のステータティース14に分布巻きで巻回された3相のステータコイル40が形成される。
また、ステータティース14にステータコイル40が巻回された状態で、ステータコア12にステータコイル40が固定される。このとき、例えばステータコア12及びステータコイル40の上側からワニスを滴下するなどによって、ステータコア12とステータコイル40との間にワニスを含浸させ固化させる。
本例ではステータコイル40はステータティース14に分布巻きで巻回されるが、ステータティース14に集中巻きで巻回されてもよい。また、位置決め突部28は、ステータカフサ20の外周面の1個所のみに形成されてもよいが、位置決め作業の作業性を高くする面からは、位置決め突部28はステータカフサ20の外周面の2個所以上に形成することが好ましい。例えば、外側環状部21の外周面において、外周に沿って等間隔で離れた3個所以上の位置に位置決め突部28が形成されてもよい。位置決め突部が外側環状部の外周面の周方向において等間隔で離れた複数位置に外側に突出するように形成されることによって、外側環状部21に加わる力が周方向においてほぼ均等に分配される。これによって、外側環状部21の応力を周方向において複数位置にほぼ均等に分配できる。
図8は、ステータカフサ20の別例を示している図5に対応する図である。図5に示した位置決め突部28は、略三角形の山形の形状を有するが、図8の位置決め突部28のように断面円弧形の形状を有する構成としてもよい。位置決め突部28は、図5、図8に示した構成以外の形状を有する構成としてもよい。
上記のステータカフサ20によれば、ステータコア12に対する位置決めのための位置決め突部28を外側環状部21に有する構成で使用時における歪の発生を抑制できる。具体的には、外側環状部21の外周面に位置決め突部28が突出形成され、この位置決め突部28の厚みT4が外側環状部21の厚みT2より小さい。このため、ステータカフサ20の使用時における歪の発生を抑制できる。より具体的には、ステータカフサ20は金型内での樹脂の射出成形により形成される。そして、ステータカフサ20の周方向一部で位置決め突部28が形成されると、金型内でステータカフサ20の周方向一部の径方向長さが大きくなる。これによって、金型を高温から低温に温度変化させる場合において、冷却による樹脂の固化の程度が周方向一部で残りの部分と異なってしまう。このことから、樹脂が周方向一部で大きく収縮するといういわゆるヒケが発生する可能性がある。このヒケによってステータカフサ20に歪が発生することにより下側面に反りが発生して、ステータカフサ20の最下端から上端までの高さが外周側と内周側とで大きく異なる可能性がある。実施形態では、位置決め突部28の厚みT4が外側環状部21の厚みT2より小さいので、歪の発生を抑制して反りの発生を抑制できる。これによってステータカフサ20の下側面の平面度が向上する。
また、位置決め突部28が外側環状部21の外周面に突出形成されるので、外側環状部21の外周面に対して位置決め突部28が突出する部分の周方向長さS1(図2)及び径方向長さd4(図4)をいずれも大きくできる。そして係止治具50と位置決め突部28との係合部での接触面積を大きくできる。これによって、ステータコイル40の曲げ形成時などにおいて、位置決め突部28から係止治具50に周方向に力が加わった場合でも外側環状部21に対する位置決め突部28の結合強度を高くでき、位置決め突部28自体の強度も高くできる。
また、実施形態と異なり、径方向長さが小さい内側環状部23に位置決め突部を形成する場合には、ステータコイル40の曲げ形成時にステータカフサにステータコイル40から力が加わる場合に内側環状部23に応力が過度に集中する可能性がある。これによって、ステータカフサの必要な強度を確保できない可能性がある。これについて、実施形態では、外側環状部21に位置決め突部28が形成される。この外側環状部の径方向長さd2は、内側環状部23の径方向長さd1よりも大きくしやすい。これによって、ステータコイル40の曲げ形成時にステータカフサ20にステータコイル40から周方向に力が加わる場合でもステータカフサ20の必要な強度を確保できる構造を、容易に実現できる。
さらに位置決め突部28の代わりに外側環状部21の外周面に位置決め凹部を形成する場合と異なり、ステータカフサ20の一部に過度に応力が集中することを防止できる。
また、位置決め突部28及び外側環状部21の外周面が、凹状に窪んだ円弧形の断面を有する曲面部29で滑らかに連続するので、外側環状部21と位置決め突部28との結合部での応力集中の緩和を図れる。
図9は、実施形態のステータカフサ20において、位置決め突部28の厚みを外側環状部21の厚みと同等とした場合での、冷熱サイクルを所定回数繰り返して実行した場合における、位置決め突部28の周辺部での応力分布の1例を示している。図9の位置決め突部28を軸方向に見た場合の形状は、図5に示した位置決め突部28の形状と同様である。「冷熱サイクル」は、所定の低温にステータカフサ20を温度低下させる状態と、所定の高温にステータカフサ20を温度上昇させる状態とを1回ずつ順に行うことである。そしてこの冷熱サイクルを所定回数繰り返した後のステータカフサ20の応力分布をシミュレーションで計算して求めた。冷熱サイクルの繰り返しを実行することで、回転電機の起動と停止とで温度変化の繰り返しが発生することに伴う応力の発生を模擬的に実現できる。図9では、斜格子で示す部分で最も応力が高くなっており、散点状に丸を付した部分で最も応力が低くなっている。図9に砂地で示す部分は応力が中間であることを示している。
図9から分かるように図9の構成ではステータカフサ20の応力が高くなる領域を小さくできた。また、その応力が高くなる領域での応力の最高値を比較的小さくできた。さらに位置決め突部28と外側環状部21との外周面の連続部である凹部30での形状が急激に変化することがなく、凹部30での応力集中を緩和できた。また、図1から図8に示す実施形態の場合も図9の構成と同様に、外側環状部21の形状を確保でき、外側環状部21の外周面が周方向一部で削られるように小さくなることがない。これによって、図1から図8に示す実施形態の応力分布を、図9の構成の応力分布と同等とできるか、または改善できる。
図10は、実施形態のステータカフサ20において、位置決め突部28の厚みを外側環状部21の厚みと同等とした場合での、カフサティース25の周方向位置と、最下端から対応する周方向位置でのステータカフサ20の上端までの高さとの関係を示している。図10に示す例でも、図9に示した構成の場合と同様に、冷熱サイクルを所定回数繰り返して実行した場合について示している。
また、図10の例では、ステータカフサ20が48本のカフサティース25を有し、1から48までの番号でカフサティース25の位置を規定している。また、位置決め突部28は外側環状部21の周方向において等間隔で離れた4個所位置に突出形成されている。図10の横軸は、カフサティース25の周方向位置としてカフサティース25の番号を示している。図10の縦軸は、ステータカフサ20を水平面に載置した状態でステータカフサ20の最下端から対応するカフサティース25と同じ周方向位置での上端までの高さを示している。この高さの値が全体的に小さいことは、ステータカフサ20の下面の平面度が高いことを意味する。高さは、ステータカフサ20の径方向が異なる2つの位置で分けて示している。具体的には、図2の点P1で示すように、外側環状部21において内周端から所定長さ分外側にずれた径方向位置の上面についての高さを、図10に黒い菱形で示している。また、図2の点P2で示すように、カフサティース25において径方向外端から所定長さ分内側にずれた径方向位置の上面についての高さを、図10に白い四角で示している。図2の点P3で示すように、カフサティース25において、内側環状部23の径方向内端から所定長さ分外側にずれた径方向位置の上面についての高さは、図2の点P3の場合(図10の白い四角)とほぼ同程度であった。図10のシミュレーション結果から、ステータカフサ20の径方向位置に関係なく、最下端からの高さを小さくできることを確認できた。
また、図1から図8に示す実施形態の場合でも図9の構成と同様に、外側環状部21の形状を確保でき、周方向一部で外周面が削られるように小さくなることがない。これによって、図1から図8に示す実施形態のステータカフサ20も、図10に示した結果と同様に、ステータカフサ20の径方向位置に関係なく、最下端からの高さを小さくできる。
次に図11から図14を用いて比較例のステータカフサ20を説明する。図11は、比較例のステータカフサ20を組み込んだ回転電機ステータ10を示している図1に対応する図である。図12は、図11からステータカフサ20を取り出して上側から見た図である。
図11、図12に示す比較例では、ステータカフサ20の周方向の1個所位置において外側環状部21の厚みを大きくして、周方向において同じ位置のカフサティース25の厚みと同じになるようにしている。そして外側環状部21の厚みを大きくした部分の径方向外側面に断面V字形の凹部を形成することによって、位置決め凹部31が形成されている。位置決め凹部31も、図1から図6、図8で示した実施形態の位置決め突部28と同様に、ステータコア12に対しステータカフサ20を位置決めする機能を有する。比較例の位置決め凹部31を用いる場合、回転電機の製造装置の一部として設けられた位置決めピンがステータカフサ20の径方向外側から内側に移動し、位置決め凹部31に係合しながらステータカフサ20を両側から押圧する。これによって、ステータコア12にステータカフサ20が位置決めされて、芯合わせと周方向の位置決めが行われる。比較例において、その他の構成は、図1から図6、図8の実施形態の場合と同様である。
図13は、比較例のステータカフサ20に冷熱サイクルを所定回数繰り返して実行した場合において、位置決め凹部31の周辺部での応力分布の1例を示している。図13において、斜格子、砂地、散点状の丸を付した部分の意味は、図9の場合と同様である。図13から分かるように、比較例では位置決め凹部31の奥端の近傍で最も応力が高くなった。また、この応力が高くなった部分での応力の最高値は、図9に示した構成の場合で斜格子を付した部分の応力の最高値よりも高くなった。これによって、比較例では冷熱サイクルの繰り返しにより熱応力が発生し位置決め凹部31の近くでステータカフサ20の下面に反りが発生して、破損しやすくなることにより、耐久性が低下する可能性がある。図9、図13の比較から、図13に示す比較例のように位置決め凹部31を形成した場合には、図9に示す構成のように位置決め突部28を形成した場合に比べて、応力の高くなる部分の範囲が大きくなり、かつ、応力の最高値が高くなった。このため、実施形態では冷熱サイクルを繰り返した場合でも、比較例に比べてステータカフサ20に発生する応力を小さくできることが理解される。
図14は、比較例のステータカフサ20において冷熱サイクルを所定回数繰り返して実行した場合における、カフサティース25の周方向位置と、最下端から周方向位置に対応するステータカフサ20の上端までの高さとの関係を示している。図14では、黒い菱形により図12の点P1の位置についての高さを示している。また、図14の白い四角により図12の点P2の位置についての高さを示している。図14の白い三角により図12の点P3の位置についての高さを示している。図14におけるその他の意味は、図13の場合と同様である。なお、図14でカフサティース25の周方向位置での「25」は位置決め凹部31の形成位置を示している。
図14と図12との比較から、比較例ではステータカフサ20の下面での反りが大きくなって、最下端から径方向内端付近の上端までの高さが大きくなった。このため、実施形態では冷熱サイクルを繰り返した場合でも、比較例に比べてステータカフサ20の歪を小さくでき、反りも小さくできることが理解される。
10 回転電機ステータ(ステータ)、12 ステータコア、13 ヨーク、14 ステータティース、15 スロット、20 ステータカフサ、21 外側環状部、23 内側環状部、25 カフサティース、25a 面取り、26 カフサスロット、28 位置決め突部、29 曲面部、30 凹部、31 位置決め凹部、40 ステータコイル、41u U相コイル、41v V相コイル、41w W相コイル、42 導体セグメント、44 軸方向端部、45u U相第1連結コイル要素、46u U相第2連結コイル要素、50 係止治具、52 凹部。
Claims (3)
- ステータコアの軸方向端面に重ね配置されるステータカフサであって、
外側環状部と、内側環状部と、前記外側環状部及び前記内側環状部の間に放射状に連結配置された複数のカフサティースとを含み、
前記外側環状部には、外周面の外側に突出する位置決め突部が設けられ、
前記位置決め突部の厚みは前記外側環状部の厚みよりも小さい、ステータカフサ。 - 請求項1に記載のステータカフサにおいて、
前記位置決め突部は、前記外側環状部の外周面の周方向において等間隔で離れた複数位置に外側に突出するように形成される、ステータカフサ。 - 請求項1または請求項2に記載のステータカフサにおいて、
前記位置決め突部及び前記外側環状部の外周面は、凹状に窪んだ円弧形の断面を有する曲面部で滑らかに連続する、ステータカフサ。
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