JP2016121864A - 空気調和機の室外機 - Google Patents

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Abstract

【課題】上吹出しタイプの室外機において、小型化を可能にしつつ、圧損の影響を可及的に小さくする。
【解決手段】側面に空気吸込口が形成されるとともに、上面に空気吹出口が形成された筐体7と、前記筐体7の内部に前記側面に沿って設けられた熱交換器と、前記筐体7の内部において前記空気吹出口に臨んで設けられた送風ファンと、前記筐体7の内部において前記送風ファン4よりも下側に設けられ、空調用制御部品を収容する制御ボックス9とを具備し、上面視において、前記制御ボックス9が、前記空気吹出口と重ならない位置に設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、空気調和機の室外機に関するものである。
従来、空気調和機における上吹出しタイプの室外機では、その性能及び容量を増大させるために、熱交換器の伝熱面積(伝熱管の有効長さ)を可能な限り増加させることや、送風ファンによる風量を増加させること等の手段が講じられている。
ところが、伝熱面積を増加させると熱交換器のサイズが大きくなり、また、風量を増加させると送風ファンのサイズが大きくなってしまうので、室外機の筐体内部の空間が狭くなってしまう。また、容量増加に伴ってそれらの制御部品もサイズが大きくなってしまい、制御部品を収容する制御ボックスのサイズも大きくなってしまう。その結果、制御ボックスを筐体の内部に配置した場合、当該制御ボックスによって、送風ファンの気流の圧損となり、熱交換効率が低下してしまうだけでなく、騒音も増加してしまうという問題がある。
一方で、特許文献1に示すように、上吹出しタイプの室外機において、送風ファンの側方に制御ボックスを配置した構成のものが考えられている。
ところが、この構成では、送風ファン及び制御ボックスが横に並んで配置されているので、送風ファンのサイズが制御ボックスのサイズに制限されてしまい、送風ファンの風量増加が阻害されてしまう。また、制御ボックスの高さ寸法により、室外機全体の高さが押し上げられてしまい、室外機のコンパクト化も阻害されてしまう。
特許第5270377号公報
そこで本発明は、上記問題点を解決すべくなされたものであり、上吹出しタイプの室外機において、小型化を可能にしつつ、圧損の影響を可及的に小さくすることを主たる課題とするものである。
すなわち本発明に係る空気調和機の室外機は、側面に空気吸込口が形成されるとともに、上面に空気吹出口が形成された筐体と、前記筐体の内部に前記側面に沿って設けられた熱交換器と、前記筐体の内部において前記空気吹出口に臨んで設けられた送風ファンと、前記筐体の内部において前記送風ファンよりも下側に設けられ、空調用制御部品を収容する制御ボックスとを具備し、上面視において、前記制御ボックスが、前記空気吹出口と重ならない位置に設けられていることを特徴とする。
このように構成した空気調和機の室外機によれば、筐体の内部において制御ボックスが送風ファンの下側に設けられているので、上吹出しタイプの室外機の高さ寸法の小型化を可能にしつつ、送風ファンを可及的に大きくすることができる。また、上面視において、制御ボックスが、空気吹出口と重ならない位置に設けられているので、送風ファンの気流の圧損を可及的に小さくすることができ、熱交換器の熱交換効率の低下を防ぐことができ、騒音に低減することができる。
また、本発明に係る空気調和機の室外機は、側面に空気吸込口が形成されるとともに、上面に空気吹出口が形成された筐体と、前記筐体の内部に前記側面に沿って設けられた熱交換器と、前記筐体の内部において前記空気吹出口に臨んで設けられた送風ファンと、前記筐体の内部において前記送風ファンよりも下側に設けられ、空調用制御部品を収容する制御ボックスとを具備し、前記空気吹出口の水平投影面積をS1とし、前記空気吹出口からの高さ方向の距離をHとし、当該距離Hにおける前記制御ボックスの水平投影及び前記空気吹出口の水平投影の重複面積をS2とし、及び、前記空気吹出口及び前記制御ボックスの重複面積率をSc(=S2/S1)としたときに、Sc≦25.33×H−1.20×H+0.52×H+0.09の関係を満たすように構成されていることを特徴とする。なお、複数の送風ファン及びこれに対応して形成された複数の空気吹出口を有する場合には、S1は、全ての空気吹出口の水平投影面積の合計である。
このように構成した空気調和機の室外機によれば、制御ボックスの形状や配置を、重複面積率等をパラメータとして設計することができ、送風ファンの気流の圧損を可及的に小さくすることができ、熱交換器の熱交換効率の低下を防ぐことができ、騒音に低減することができる。
さらに、本発明に係る空気調和機の室外機は、側面に空気吸込口が形成されるとともに、上面に空気吹出口が形成された筐体と、前記筐体の内部に前記側面に沿って設けられた熱交換器と、前記筐体の内部において前記空気吹出口に臨んで設けられた送風ファンと、前記筐体の内部において前記送風ファンよりも下側に設けられ、空調用制御部品を収容する制御ボックスとを具備し、前記空気吹出口の水平投影面積をS1とし、前記空気吹出口からの高さ方向の距離をHとし、当該距離Hにおける前記制御ボックスの水平投影及び前記空気吹出口の水平投影の重複面積をS2とし、前記空気吹出口及び前記制御ボックスの重複面積率をSa(=S2/S1)とし、及び、前記空気吸込口の風速をUとしたときに、Sc≦1/(3.71×U)の関係を満たすように構成されていることを特徴とする。
このように構成した空気調和機の室外機によれば、制御ボックスの形状や配置を、重複面積率等をパラメータとして設計することができ、送風ファンの気流の圧損を可及的に小さくすることができ、熱交換器の熱交換効率の低下を防ぐことができ、騒音に低減することができる。
前記筐体が概略直方体形状をなすものであり、前記筐体の上面に1つの空気吹出口が形成されており、前記制御ボックスが、前記筐体の上面視における角部に設けられていることが望ましい。
この構成ならば、1つの送風ファンを有する上吹出しタイプの室外機において、デッドスペースを有効に活用しつつ制御ボックスを無理なく配置することができる。
前記筐体が概略直方体形状をなすものであり、前記筐体の上面に2つの空気吹出口が形成されており、前記制御ボックスが、前記筐体の上面視における角部、又は、上面視において前記2つの空気吹出口と側面との間に設けられていることが望ましい。
この構成ならば、2つの送風ファンを有する上吹出しタイプの室外機において、デッドスペースを有効に活用しつつ制御ボックスを無理なく配置することができる。
前記制御ボックスが、前記空気吹出口の輪郭に沿った面を有していることが望ましい。つまり、制御ボックスが、送風ファンの回転方向に沿った面を有していることが望ましい。
この構成ならば、制御ボックスが送風ファンにより生じる気流に対して抵抗となり難くすることができ、圧損を一層低減することができる。
前記制御ボックスの具体的な形状としては、上面視において概略三角形状又は概略台形状であることが考えられる。
前記制御ボックスが、上面視において、概略三角形状又は概略台形状をなす第1ボックス部と、当該第1ボックス部の底辺部に連続して設けられ、前記第1ボックス部よりも薄い薄型直方体形状をなす第2ボックス部とを有することが望ましい。
この構成ならば、単一の制御ボックスに全ての制御部品の収納が難しい場合や、熱的な問題から互いに分離する必要のある場合などにおいて、第1ボックス部及び第2ボックス部に分けて収容することができる。
インバータ回路等の駆動系基板は、コイルやキャパシタを有しており、比較的大型となるだけでなく、高熱になる。このため、前記第1ボックス部にインバータ回路等の駆動系基板が収容されていることが望ましい。
第1ボックス部に駆動系基板を収容することで、無理なく制御ボックスに収容することができるとともに、それによって生じた熱を他の制御部品に伝わりにくくすることができる。
前記第2ボックス部が、前記第1ボックス部との接続部を回転中心として回転可能とされていることが望ましい。また、前記第2ボックス部が、前記第1ボックス部に対して分離可能に構成されていることが望ましい。
この構成ならば、制御ボックスを筐体の取り付けた後に、当該制御ボックスの後部に位置する配管部品の組み立て性やメンテナンス性を阻害することが無い。
制御ボックスの下方に空気が滞留し難くするためには、前記制御ボックスの下部が、下側に行くに連れて水平投影面積が小さくなるように構成されていることが望ましい。
組み立て性を向上させるためには。前記制御ボックスは、前記重複面積率が前記制御ボックスの上部から下部において段階的に大きくなるように構成されていることが望ましい。
前記筐体の上面視における四つ角に設けられた枠体とは別に、前記筐体の上下に延びる支柱を有し、前記制御ボックスが前記支柱に固定されていることが望ましい。
この構成ならば、枠体とは別に支柱を設けているので、当該支柱が補強部材として機能し、室外機の強度を向上させることができる。また、当該支柱に制御ボックスが固定されているので、制御ボックスに収容された制御部品に振動が伝わりにくくなり、振動による制御部品の信頼性の低下を防ぐことができる。
このように構成した本発明によれば、筐体の内部において制御ボックスが送風ファンの下側に設けられるとともに、上面視において、制御ボックスが、空気吹出口と重ならない位置に設けられているので、上吹出しタイプの室外機において、小型化を可能にしつつ、圧損の影響を可及的に小さくすることができる。
第1実施形態における空気調和機の室外機の前面板を取り外した状態の斜視図。 第1実施形態の室外機の上面図。 第1実施形態の制御ボックスを示す斜視図。 第1実施形態の制御ボックスの横断面図。 第1実施形態の制御ボックス回転状態を示す横断面図。 制御ボックスの変形例を示す斜視図。 第2実施形態の室外機の上面図。 第2実施形態の高さ方向の距離H及び面積S1、S2を示す模式図。 吹出し開口部及び電装部品の距離(mm)と、吹出し開口部及び電装部品の重複面積率(%)と、全機内圧損に対する電装部品の圧損の割合(%)との関係を示すグラフ。 制御ボックスの一例を示す斜視図及び側面図。
<<第1実施形態>>
以下に本発明に係る空気調和機の室外機の第1実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態に係る空気調和機の室外機100は、少なくとも室内熱交換器を有する室内機と配管接続されて空気調和機を構成するものであり、図1及び図2に示すように、少なくとも圧縮機2、室外熱交換器3、それらを接続する冷媒配管(不図示)、送風ファン4及び空調制御を行うための制御機器5を有している。その他、室外機100には、四方弁及び膨張弁(いずれも不図示)などが設けられている。
具体的に室外機100は、上吹出しタイプのものであり、前記圧縮機2及び前記室外熱交換器3が搭載される概略矩形状をなすベース板6と、前記圧縮機2及び前記室外熱交換器3を覆うように設けられた概略直方体形状をなす筐体7とを備えている。
ベース板6は、左右に長手方向を有する概略矩形状をなすものであり、2つの圧縮機2(21、22)及び当該2つの圧縮機21、22を取り囲むように設けられた室外熱交換器3が搭載されている。
前記室外熱交換器3は、特に図2に示すように、前記ベース板6上において、2つの圧縮機21、22を取り囲むように設けられている。具体的に室外熱交換器3は、上面視において、左側の圧縮機21の左側及び後側の全体を取り囲むとともに、右側の圧縮機22の右側及び後側の全体を取り囲む屈曲した形状をなすものである。これにより、室外熱交換器3は、上面視において、ベース板6の左右側辺及び後辺に沿って設けられる構成となる。
前記筐体7は、左右側面7a、7b及び後面(背面)7cにそれぞれ空気吸込口7Pが形成されている(図2参照)。これにより、筐体7の内部において左右側面7a、7b及び背面7cに沿って、熱交換器3が設けられる構成となる。
また、筐体7は、特に図2に示すように、上面7eに2つの空気吹出口7Qが左右に並んで形成されている。具体的には、筐体7の上部に、送風ファン4が設けられるベルマウス8が左右に並んで配置されており、当該ベルマウス8の上部開口が、前記筐体7の上面7eに設けられた空気吹出口7Qとなる。これにより、筐体7の内部において、前記空気吹出口7Qに臨んで送風ファン4が設けられる構成となる。
さらに、筐体7の内部において、前記ベルマウス8よりも下側に、制御機器5を構成する空調用制御部品51を収容する制御ボックス9が設けられている。これにより、筐体7の内部において、送風ファン4よりも下側に制御ボックス9が設けられる構成となる(図1参照)。つまり、制御ボックス9は、空気吸込口7P及び空気吹出口7Qの間において送風ファン4により生じる空気流の流路上に配置されている。
しかして本実施形態の制御ボックス9は、図2に示すように、室外機100の上面視において、前記空気吹出口7Qと重ならない位置に設けられている。つまり、制御ボックス9は、室外機100の上面視において、ベルマウス8の開口空間、言い換えれば、送風ファン4の回転領域と重ならない位置に設けられている。具体的に制御ボックス9は、上面視において、前記2つの空気吹出口7Qと筐体7の前面7dとの間に設けられている。
具体的に制御ボックス9は、図3及び図4に示すように、上面視において、概略台形状をなす第1ボックス部91と、当該第1ボックス部91の底辺部に連続して側方に設けられ、前記第1ボックス部91よりも薄い薄型直方体形状をなす第2ボックス部92とを有する。なお、この制御ボックス9は、上下方向において概略等断面形状をなすものである。また、本実施形態の第1ボックス部91及び第2ボックス部92はともに、前面側が開口しており、筐体7の前面7dにより覆われる。
第1ボックス部91には、制御部品51のうち駆動系基板51aが収容されている。この駆動系基板51aとしては、例えば圧縮機2を回転駆動させるインバータ回路や送風ファン4を回転駆動させるインバータ回路等である。そして、この第1ボックス部91において、上底(後側面)と下底(前側面)との間に形成される2つの傾斜壁911、912の内面に、各駆動系基板51aが取り付けられる。つまり、駆動系基板51aを構成するコイルやキャパシタは、第1ボックス部91の内部において中央部を向いて斜めに配置される。また、第2ボックス部92には、前記第1ボックス部91とは仕切られた空間を有し、制御部品51のうちメイン制御基板51b、通信基板51c、中継基板51d等が収容されている。
このように第1ボックス部91に駆動系基板51aを収容し、第2ボックス部92にそれ以外の制御部品51を収容しているので、制御部品51を無理なく制御ボックス9に収容することができるとともに、駆動系基板51aによって生じた熱を他の制御部品51に伝わりにくくすることができる。
このように構成された制御ボックス9は、図2に示すように、上面視において、前記2つの空気吹出口7Qと筐体7の前面7dとの間に位置するように取り付けられている。具体的には、上面視において、前記2つの空気吸込口7Qの間に前記第1ボックス部91が位置するように取り付けられている。つまり、前記第1ボックス部91の両側に設けられた2つの傾斜壁911、912の外面が、前記2つの空気吸込口7Qに沿うように取り付けられている。このように取り付けることによって、2つの傾斜壁911、912の外面が、前記空気吹出口7Qの輪郭に沿った面となる。つまり、2つの傾斜壁911、912の外面が、送風ファン4により生じる気流を送風ファン4の回転方向に沿ってガイドする面となり、抵抗が生じ難くなるように構成されている。また、第2ボックス部92は、右側の空気吹出口7Qと前記筐体7の前面7dとの間に位置するように取り付けられている。
この制御ボックス9は、筐体7の上面視における四つ角に設けられた枠体とは別に、前記筐体7の前面側において上下に延びる支柱10に固定されている(図1参照)。具体的に制御ボックス9の第1ボックス部91が支柱10にねじ固定されている。このように枠体とは別に支柱10を設けているので、当該支柱10が補強部材として機能し、室外機100の強度を向上させることができる。また、当該支柱10に制御ボックス9が固定することで、制御ボックス9に収容された制御部品51に振動が伝わりにくくなり、振動による制御部品51の信頼性の低下を防ぐことができる。
さらに、図5に示すように、第2ボックス部92が、前記第1ボックス部91との接続部(第1ボックス部91の右側端部)を回転中心として回転可能とされている。この回転可能にする構成としては、例えば、第1ボックス部91の右側端部に引っ掛け用の孔を設け、第2ボックス部92の左側端部に引っ掛け用の爪を設けて、それら孔と爪とを係合させることにより回転可能にしても良い。この場合、第2ボックス部92は、第1ボックス部91に対して分離可能に構成される。第1ボックス部91の右側端部及び第2ボックス部92の左側端部に接続された蝶番等のヒンジ部により回転可能にしても良い。これならば、制御ボックス9を筐体7の取り付けた後であっても、第2ボックス部92を第1ボックス部91に対して回転可能にしているので、当該制御ボックス9の後部に位置する配管部品、四方弁又は膨張弁へのアクセスが容易となり、組み立て性やメンテナンス性を阻害することが無い。なお、第2ボックス部92を第1ボックス部91に対して着脱可能に構成しても良い。
このように構成した空気調和機の室外機100によれば、筐体7の内部において制御ボックス9が送風ファン4の下側に設けられているので、上吹出しタイプの室外機100の高さ寸法の小型化を可能にしつつ、送風ファン4を可及的に大きくすることができる。
また、上面視において、制御ボックス9が、空気吹出口7Qと重ならない位置に設けられているので、送風ファン4の気流の圧損を可及的に小さくすることができ、室外熱交換器3の熱交換効率の低下を防ぐことができ、騒音に低減することができる。
このとき、制御ボックス9を、上面視において前記2つの空気吹出口7Qと筐体7の前面7dとの間に設けられているので、2つの送風ファン4を有する上吹出しタイプの室外機100において、デッドスペースを有効に活用しつつ制御ボックス9を空気吹出口と重ならない位置に無理なく配置することができる。
さらに、制御ボックス9が、制御ボックス9を空気吹出口7Qと重ならない形状を有するとともに、空気吹出口7Qの輪郭に沿った面911、912を有しているので、制御ボックス9が送風ファン4により生じる気流に対して抵抗となり難くすることができ、圧損を一層低減することができる。
なお、本発明は前記第1実施形態に限られるものではない。
例えば、前記第1実施形態において、制御ボックス9を、前記筐体7の上面視における角部、具体的には、筐体7の前面及び左側面の間の角部、又は、筐体7の前面又は右側面の間の角部に設けても良い。
また、室外機は、2つの送風ファン4を有するものに限られず、1つの送付ファンを有するものであっても良い。この場合、制御ボックス9を、前記筐体7の上面視における角部に設けることで、デッドスペースを有効に活用しつつ制御ボックス9を空気吹出口と重ならない位置に無理なく配置することができる。
さらに、制御ボックス9は、前記第1実施形態の形状に限られず、上面視において概略台形状をなす第1ボックス部91のみを有するものであっても良いし、上面視において概略三角形状をなす第1ボックス部91のみを有するものであっても良い。また、第2ボックス部92は、薄い薄型直方体形状をなすものに限られず、第1ボックス部91から離れる従って徐々に薄くなる概略くさび形状をなすものであっても良い。
その上、図6に示すように、制御ボックス9の下部に空気導入部(空気導入孔)9aを設け、制御ボックス9の上部に空気導出部(空気導出孔)9bを設けても良い。これにより、送風ファン4の気流に引っ張られて制御ボックス9内を空気が通過する構成とし、制御ボックス9内部の熱を外部に排出することができる。したがって、基板上の部品の温度が耐熱温度を超えないようにして、基板の熱破損を防ぐことができる。図6では、制御ボックス9の下壁に空気導入部9aが形成され、制御ボックス9の上壁に空気導出部9bが形成されている。また、図6では、空気導出部9bは側方に開口しているが、上方に開口したものであっても良い。
ここで、2つの送風ファン4を有する室外機の場合、制御ボックス9の2つの傾斜壁は、左右ぞれぞれの2つの送風ファン4の回転方向接線と一致しており、制御ボックス9の上壁に形成された空気導出部9bは、2つの傾斜壁911、912それぞれに沿って2つ形成されている。これにより、左側の傾斜壁911の内面に取り付けられた駆動系基板51aからの熱は、左側の送風ファン4により引っ張られる気流によって左側の空気導出部9bから排熱され、右側の傾斜壁912の内面に取り付けられた駆動系基板51aからの熱は、右側の送風ファン4により引っ張られる気流によって右側の空気導出部9bから排熱される。なお、この図6においては、第2ブロック部92の下壁にも空気導入孔9aが形成され、第1ブロック部91及び第2ブロック部92の間の仕切壁に連通孔91cが形成されており、第2ブロック部92の熱を空気導出口9aから排熱されるように構成されている。
<<第2実施形態>>
次に本発明に係る空気調和機の室外機の第2実施形態について図面を参照して説明する。なお、前記第1実施形態と同一又は対応する部材には同一の符号を付して説明する。
第2実施形態の室外機100は、前記第1実施形態とは空気吹出口7Qと制御ボックス9との位置関係が異なる。具体的には、図7に示すように、制御ボックス9は、制御器100の上面視において、前記空気吹出口7Qと一部重なるように設けられている。つまり、制御ボックス9は、室外機100の上面視において、ベルマウス8の開口空間と一部重なるように設けられている。なお、図7では、制御ボックスが上面視概略三角形状(具体的には二等辺三角形)をなすものであり、具体的には、筐体7の奥行き寸法をA、2つの空気吹出口7Qの中心距離(2つの送風ファン4の回転中心距離)をLとしたときに、三角形の奥行き寸法(高さ)が略A/2であり、三角形の幅寸法(底辺)がLとなる二等辺三角形である。
そして、図8に示すように、前記空気吹出口7Qの水平投影面積をS1とし、前記空気吹出口7Qを形成する開口部(ベルマウス8)の下端からの高さ方向の距離をHとし、及び、当該距離Hにおける前記制御ボックス9の水平投影及び前記開口部の水平投影の重複面積をS2とし、前記開口部及び前記制御ボックス9の重複面積率をSc(=S2/S1)としたときに、Sc≦25.33×H−1.20×H+0.52×H+0.09の関係を満たすように、空気吹出口7Q(開口部)及び制御ボックス9との位置関係が設定されている。なお、前記水平投影面積S1は、2つの開口部それぞれの水平投影面積Sa、Sbの合計(S1=Sa+Sb)である。上記の関係式は、全機内圧損に対する制御ボックス9の圧損の割合が20%以内となるための関係式である。また、開口部(吹出し開口部)及び制御ボックス(電装部品)の距離(mm)と、開口部(吹出し開口部)及び制御ボックス(電装部品)の重複面積率(%)と、全機内圧損に対する制御ボックス(電装部品)の圧損の割合(%)との関係は、図9に示す通りである。その他、全機内圧損に対する制御ボックス9の圧損の割合を12.5%以内とした場合、前記関係式は、Sc≦7.80×H−1.85×H+0.40×H+0.04となる。
この関係式を満たすように制御ボックス9の形状及び位置を設定することによって、全機内圧損に対する制御ボックス9の圧損の割合が20%以内にすることができる。例えば、図10に示すように、制御ボックス9は、前記重複面積率Scが前記制御ボックス9の上部から下部において段階的に大きくなるように構成することが考えられる。この場合、各段毎(図10では、上段9m及び下段9n)に分離可能にしても良い。
また、前記制御ボックス9の下部(図10では、下段9nの下部)が、下側に行くに連れて水平投影面積が小さくなるように構成することも考えられる。つまり、下段9nの下部において、内側に傾斜面9nxが形成されている。これにより、制御ボックス9の下方における空気の滞留を防ぐことができる。
このように構成した空気調和機の室外機100によれば、制御ボックス9の形状や配置を、重複面積率等をパラメータとして設計することができ、送風ファン4の気流の圧損を可及的に小さくすることができ、熱交換器3の熱交換効率の低下を防ぐことができ、騒音に低減することができる。
なお、本発明は前記第2実施形態に限られるものではない。
例えば、空気吹出口を形成する開口部の水平投影面積をS1とし、前記開口部からの高さ方向の距離をHとし、及び、当該距離Hにおける前記制御ボックスの水平投影及び前記開口部の水平投影の重複面積をS2とし、前記開口部及び前記制御ボックスの重複面積率をSa(=S2/S1)とし、前記空気吸込口の風速をUとしたときに、Sc≦1/(3.71×U)の関係を満たすように、空気吹出口7Q(開口部)及び制御ボックス9との位置関係を設定しても良い。
また、制御ボックスは、前記第2実施形態に記載したものに限られず、例えば制御ボックスは、前記重複面積率Scが前記制御ボックスの上部から下部において連続的に大きくなるように構成しても良い。
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
100・・・空気調和機の室外機
2 ・・・圧縮機
3 ・・・室外熱交換器
4 ・・・送風ファン
51 ・・・空調用制御部品
51a・・・駆動系基板
7 ・・・筐体
7a ・・・左側面
7b ・・・右側面
7c ・・・後面
7d ・・・前面
7e ・・・上面
7P ・・・空気吸込口
7Q ・・・空気吹出口
9 ・・・制御ボックス
91 ・・・第1ボックス部
92 ・・・第2ボックス部
10 ・・・支柱

Claims (14)

  1. 側面に空気吸込口が形成されるとともに、上面に空気吹出口が形成された筐体と、
    前記筐体の内部に前記側面に沿って設けられた熱交換器と、
    前記筐体の内部において前記空気吹出口に臨んで設けられた送風ファンと、
    前記筐体の内部において前記送風ファンよりも下側に設けられ、空調用制御部品を収容する制御ボックスとを具備し、
    上面視において、前記制御ボックスが、前記空気吹出口と重ならない位置に設けられている空気調和機の室外機。
  2. 側面に空気吸込口が形成されるとともに、上面に空気吹出口が形成された筐体と、
    前記筐体の内部に前記側面に沿って設けられた熱交換器と、
    前記筐体の内部において前記空気吹出口に臨んで設けられた送風ファンと、
    前記筐体の内部において前記送風ファンよりも下側に設けられ、空調用制御部品を収容する制御ボックスとを具備し、
    前記空気吹出口の水平投影面積をS1とし、前記空気吹出口を形成する開口部からの高さ方向の距離をHとし、及び、当該距離Hにおける前記制御ボックスの水平投影及び前記開口部の水平投影の重複面積をS2とし、前記開口部及び前記制御ボックスの重複面積率をSc(=S2/S1)としたときに、
    Sc≦25.33×H−1.20×H+0.52×H+0.09の関係を満たすように構成されている空気調和機の室外機。
  3. 側面に空気吸込口が形成されるとともに、上面に空気吹出口が形成された筐体と、
    前記筐体の内部に前記側面に沿って設けられた熱交換器と、
    前記筐体の内部において前記空気吹出口に臨んで設けられた送風ファンと、
    前記筐体の内部において前記送風ファンよりも下側に設けられ、空調用制御部品を収容する制御ボックスとを具備し、
    前記空気吹出口の水平投影面積をS1とし、前記空気吹出口を形成する開口部からの高さ方向の距離をHとし、及び、当該距離Hにおける前記制御ボックスの水平投影及び前記開口部の水平投影の重複面積をS2とし、前記開口部及び前記制御ボックスの重複面積率をSa(=S2/S1)とし、前記空気吸込口の風速をUとしたときに、
    Sc≦1/(3.71×U)の関係を満たすように構成されている空気調和機の室外機。
  4. 前記筐体が概略直方体形状をなすものであり、
    前記筐体の上面に1つの空気吹出口が形成されており、
    前記制御ボックスが、前記筐体の上面視における角部に設けられている請求項1乃至3の何れか一項に記載の空気調和機の室外機。
  5. 前記筐体が概略直方体形状をなすものであり、
    前記筐体の上面に2つの空気吹出口が形成されており、
    前記制御ボックスが、前記筐体の上面視における角部、又は、上面視において前記2つの空気吹出口と側面との間に設けられている請求項1乃至3の何れか一項に記載の空気調和機の室外機。
  6. 前記制御ボックスが、前記空気吹出口の輪郭に沿った面を有している請求項1乃至5の何れか一項に記載の空気調和機の室外機。
  7. 前記制御ボックスが、上面視において概略三角形状又は概略台形状である請求項1乃6の何れか一項に記載の空気調和機の室外機。
  8. 前記制御ボックスが、上面視において、概略三角形状又は概略台形状をなす第1ボックス部と、当該第1ボックス部の底辺部に連続して設けられ、前記第1ボックス部よりも薄い薄型直方体形状をなす第2ボックス部とを有する請求項1乃至6の何れか一項に記載の空気調和機の室外機。
  9. 前記第1ボックス部にインバータ回路等の駆動系基板が収容されている請求項7記載の空気調和機の室外機。
  10. 前記第2ボックス部が、前記第1ボックス部との接続部を回転中心として回転可能とされている請求項8又は9記載の空気調和機の室外機。
  11. 前記第2ボックス部が、前記第1ボックス部に対して分離可能に構成されている請求項8又は9記載の空気調和機の室外機。
  12. 前記制御ボックスの下部が、下側に行くに連れて水平投影面積が小さくなるように構成されている請求項1乃至6の何れか一項に記載の空気調和機の室外機。
  13. 前記制御ボックスは、前記重複面積率が前記制御ボックスの上部から下部において段階的に大きくなるように構成されている請求項1乃至6の何れか一項に記載の空気調和機の室外機。
  14. 前記筐体の上面視における四つ角に設けられた枠体とは別に、前記筐体の上下に延びる支柱を有し、
    前記制御ボックスが前記支柱に固定されている請求項1乃至13の何れか一項に記載の空気調和機の室外機。
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