JP2016121095A - 油中水型乳化化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗布初期にひっかかり感を生じにくく、塗布後の肌に白浮きがなく、肌の荒れが目立たない油中水型乳化化粧料の提供。
【解決手段】次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
(A)パーフルオロアルキルシランで表面処理した、粒子径0.01μm以上1.0μm以下の球状有機樹脂粉体 0.1〜20質量%、
(B)カルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するビニル系重合体 0.1〜20質量%、
(C)揮発性油、
(D)水 1〜70質量%
を含有し、成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)が、0.02〜30である油中水型乳化化粧料。
【選択図】なし

Description

本発明は、油中水型乳化化粧料に関する。
カルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するビニル系重合体を含有する化粧料は、毛穴の凹凸が目立たず、化粧持続が良好である。
例えば、特許文献1には、カルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するビニル系重合体と、不揮発性油及び疎水化処理粉体を含有する油中水型乳化化粧料が、乳化安定性が良好で、のびが良く、べたつきが少なく、皮膜感などの違和感が少なく、毛穴などの肌の凹凸が目立たず、化粧持続が良好で、経時での小じわ、毛穴などの凹凸目立ちやよれが起こりにくいことが記載されている。
特開2010−18612号公報
本発明者らは、カルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するビニル系重合体を含有する油中水型乳化化粧料を肌に塗ると、塗布初期にひっかかり感を生じやすく、心地よく使うことができず、また、塗布後の肌に白浮きがあり、肌の荒れを目立たせてしまうなど、仕上がりに課題があることを見出した。
本発明者らは、カルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するビニル系重合体と、パーフルオロアルキルシランで表面処理した特定粒径の球状有機樹脂粉体を、特定の割合で組み合わせて用いることにより、上記課題を解決した油中水型乳化化粧料が得られることを見出した。
本発明は、次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
(A)パーフルオロアルキルシランで表面処理した、粒子径0.01μm以上1.0μm以下の球状有機樹脂粉体 0.1〜20質量%、
(B)カルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するビニル系重合体 0.1〜20質量%、
(C)揮発性油、
(D)水 1〜70質量%
を含有し、成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)が、0.02〜30である油中水型乳化化粧料に関する。
本発明の油中水型乳化化粧料は、塗布初期のひっかかり感が少なく、塗布直後の肌の白浮きや肌荒れの目立ちを抑制し、肌にハリやつやがあるように見えるものである。
本発明で用いる成分(A)の有機樹脂粉体は、球状のものである。球状とは、真球、略球状、回転楕円体を含み、表面に凹凸がある球状粉体等であっても良い。
球状樹脂粉体としては、通常の化粧料に用いられるものであればいずれでも良く、例えば、ポリアミド樹脂、ナイロン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ四フッ化エチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポリメチルベンゾグアナミン樹脂、ポリウレタン樹脂、ビニル樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂;ジメチルシリコーンを架橋したシリコーンエラストマーやポリメチルシルセスキオキサン等のシリコーン樹脂;アクリル酸ブチル・酢酸ビニル共重合体、スチレン・アクリル酸共重合体、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体から選ばれる1種または2種以上の重合体または共重合体のパウダー等の架橋型あるいは非架橋型の有機粉体が挙げられる。
これらのうち、アクリル樹脂粉体が好ましく、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリル酸アルキレングリコール、メタクリル酸アルキレングリコールから選ばれる1種又は2種以上の重合体がより好ましい。
また、成分(A)の球状有機樹脂粉体は、パーフルオロアルキルシランで表面処理したものである。パーフルオロアルキルシランのうち、下記式で示されるトリデカフルオロオクチルトリエトキシシランで表面処理されたものが好ましい。
3C−(CF2)5−(CH2)2−Si−(OCH2CH3)3
トリデカフルオロオクチルトリエトキシシランとしては、大東化成工業株式会社より販売されているFHSが好適である。
粉体をトリデカフルオロオクチルトリエトキシシランで表面処理する方法としては、例えば、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシランをミキサー内で滴下または添加して粉体と混合した後、熱処理を行い、必要に応じて解砕する方法や、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシランを溶解又は分散させた有機溶剤液と粉体とを混合した後、有機溶剤を除去し、乾燥後解砕する方法などが挙げられる。
中でも、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシランを有機溶剤に溶解又は分散させ、粉体とミキサー内で混合しながら、ミキサーを減圧下で加温して有機溶剤を除去した後、必要に応じて熱処理及び解砕する製造方法が好ましい。ここで用いる有機溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、イソブタノール、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、ジクロロメタン、クロロホルムに代表される極性有機溶剤や、ノルマルヘキサン、トルエン、キシレンのような炭化水素系有機溶剤が適当である。
パーフルオロアルキルシランの処理量は粉体によって異なるが、塗布初期のひっかかり感が少なく、塗布直後の肌の白浮きや肌荒れの目立ちを抑制する点から、球状有機樹脂粉体の質量に対して、0.05質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上がさらに好ましく、50質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、8質量%以下がさらに好ましい。また、パーフルオロアルキルシランの処理量は、球状有機樹脂粉体の質量に対して、0.05〜50質量%であるのが好ましく、0.1〜20質量%であるのがより好ましく、0.5〜8質量%であるのがさらに好ましい。
成分(A)の粉体は、塗布初期のひっかかり感が少なく、塗布直後の肌の白浮きや肌荒れの目立ちを抑制する点から、粒子径0.01μm以上1.0μm以下であり、0.1〜0.7μmが好ましく、0.2〜0.5μmがより好ましい。
また、成分(A)の粉体は、塗布初期のひっかかり感が少なく、塗布直後の肌の白浮きや肌荒れの目立ちを抑制する点から、平均粒子径0.1〜0.5μmであるのが好ましく、0.3〜0.4μmがより好ましい。
なお、本発明において、成分(A)の粒子径は、パーフルオロアルキルシランで表面処理した状態で測定したものを指し、その測定方法は、電子顕微鏡の映像で観察し、測定粒子100個中の粒子の数を測定され、ヒストグラムを作成して得られる個数基準の粒子径分布である。また、平均粒子径は、個数基準の粒子径のメディアン径(50%径)分布により求められる。
また、本発明においては、塗布初期のひっかかり感が少なく、塗布直後の肌の白浮きや肌荒れの目立ちを抑制する点から、全ての球状有機樹脂粉体の30質量%以上が、粒子径0.01μm以上1.0μm以下の球状有機樹脂粉体であるのが好ましく、50質量%以上がより好ましく、75質量%以上がさらに好ましい。
成分(A)は、1種又は2種以上を用いることができ、塗布初期のひっかかり感が少なく、塗布直後の肌の白浮きや肌荒れの目立ちを抑制する点から、含有量は、全組成中に0.1質量%以上であり、0.3質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましく、20質量%以下であり、15質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、8質量%以下がさらに好ましい。また、成分(A)の含有量は、全組成中に0.1〜20質量%であり、0.3〜15質量%が好ましく、0.5〜10質量%がより好ましく、1〜8質量%がさらに好ましい。
本発明で用いる成分(B)のカルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するビニル系重合体において、カルボシロキサンデンドリマー構造としては、次式(1)で表される基が好ましい。
Figure 2016121095
式中、Zは2価の有機基であり、pは0又は1であり、R1は炭素原子数1〜10のアルキル基又はアリール基である。尚、複数のR1は、同じであっても、異なっても良い。
1はi=1とした場合の次式で示されるシリルアルキル基である。
Figure 2016121095
式中、R1は前記と同じであり、R2は炭素原子数2〜10のアルキレン基であり、R3は炭素原子数1〜10のアルキル基である。尚、複数のR1は、同じであっても、異なっても良い。
i+1は水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、アリール基及び上記シリルアルキル基からなる群から選択される基である。iは該シリルアルキル基の階層を示している1〜10の整数であり、aiは0〜3の整数である。
式(1)中、Zは2価の有機基であり、アルキレン基、アリーレン基、アラルキレン基、エステル含有2価有機基、エーテル含有2価有機基、ケトン含有2価有機基、アミド基含有2価有機基が例示される。これらの中でも、次式で示される有機基が好ましい。
Figure 2016121095
式中、R4は炭素原子数1〜10のアルキレン基であり、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基が例示される。これらの中でもエチレン基、プロピレン基が好ましい。R5は炭素原子数1〜10のアルキル基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基が例示される。これらの中でもメチル基が好ましい。R6は炭素原子数1〜10のアルキレン基であり、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等のアルキレン基が例示される。これらの中でもエチレン基が好ましい。dは0〜4の整数であり、eは0又は1である。
また、式(1)中、R1は炭素原子数1〜10のアルキル基又はアリール基であり、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が例示され、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基が例示される。これらの中でもメチル基、フェニル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
1はi=1とした場合の次式で示されるシリルアルキル基である。
Figure 2016121095
式中、R1は前記と同じである。R2は炭素原子数2〜10のアルキレン基であり、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基などの直鎖状アルキレン基;メチルメチレン基、メチルエチレン基、1−メチルペンチレン基、1,4−ジメチルブチレン基等の分岐状アルキレン基が例示される。これらの中でも、エチレン基、メチルエチレン基、ヘキシレン基、1−メチルペンチレン基、1,4−ジメチルブチレン基が好ましい。R3は炭素原子数1〜10のアルキル基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基が例示される。Xi+1は水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、アリール基および上記シリルアルキル基からなる群から選択される基である。aiは0〜3の整数である。iは1〜10の整数であり、これは該シリルアルキル基の階層数、即ち、該シリルアルキル基の繰り返し数を示している。
成分(B)のビニル系重合体としては、(B1)、(B2)以外のビニル系単量体 0〜99.9質量部と、(B2)一般式(2):
Figure 2016121095
(式中、Yはラジカル重合可能な有機基であり、R1及びX1は前記と同じである。)
で表されるラジカル重合可能な有機基を有するカルボシロキサンデンドリマー 100〜0.1質量部とを(共)重合させてなるカルボシロキサンデンドリマー構造を含有するビニル系重合体が好ましい。
上記式中、Yはラジカル重合可能な有機基であり、R1は炭素原子数1〜10のアルキル基もしくはアリール基である。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が例示される。アリール基としては、フェニル基、ナフチル基が例示される。これらの中でもメチル基,フェニル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
このビニル系重合体において、(B1)成分のビニル系単量体は、ラジカル重合性のビニル基を有するものであれば良く、その種類等については特に限定されない。かかるビニル系単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の低級アルキル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル等の高級アルキル(メタ)アクリレート;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等の脂肪酸ビニルエステル;スチレン、ビニルトルエン、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の芳香族含有単量体;(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、イソブトキシメトキシ(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、ビニルピロリドン、N−ビニルアセトアミド等のアミド基含有ビニル型単量体;(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、グリセリル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチルアクリルアミド等の水酸基含有ビニル型単量体;(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸等のカルボン酸含有ビニル型単量体及びそれらの塩;テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、2ーエチルヘキシルビニルエーテル等のエーテル結合含有ビニル型単量体;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アリルグリシジルエーテル、メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の反応性基含有モノマー;片末端に(メタ)アクリル基を含有したポリジメチルシロキサン、片末端にスチリル基を含有するポリジメチルシロキサンなどのマクロモノマー類;ブタジエン;塩化ビニル;塩化ビニリデン;(メタ)アクリロニトリル;フマル酸ジブチル;無水マレイン酸;スチレンスルホン酸、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸のようなスルホン酸基を有するラジカル重合性不飽和単量体、およびそれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩;2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドのような(メタ)アクリル酸から誘導される4級アンモニウム塩;メタクリル酸ジエチルアミノエチルのような3級アミノ基を有するアルコールのメタクリル酸エステル、ビニルピリジンおよびそれらの4級アンモニウム塩などが例示される。
また、多官能ビニル系単量体も使用可能であり、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、スチリル基封鎖ポリジメチルシロキサンなどの不飽和基含有シリコ−ン化合物等が例示される。
成分(B2)のカルボシロキサンデンドリマーは、一般式(2)で表されるラジカル重合可能な有機基を有するものであれば良く、その種類等については特に限定されない。一般式(2)中、Yはラジカル重合可能な有機基であり、ラジカル反応可能な有機基であればよいが、具体的には、下記一般式で表される(メタ)アクリロキシ基含有有機基、(メタ)アクリルアミド基含有有機基、スチリル基含有有機基、炭素原子数2〜10のアルケニル基等が挙げられる。
Figure 2016121095
(式中、R7及びR9は水素原子又はメチル基であり、R8及びR11は炭素原子数1〜10のアルキレン基であり、R10は炭素原子数1〜10のアルキル基である。bは0〜4の整数であり、cは0または1である。)
このようなラジカル重合可能な有機基としては、例えば、2−アクリロイルオキシエチル基、3−アクリロイルオキシプロピル基、2−メタクリロイルオキシエチル基、3−メタクリロイルオキシプロピル基、4−ビニルフェニル基、3−ビニルフェニル基、4−(2−プロペニル)フェニル基、3−(2−プロペニル)フェニル基、2−(4−ビニルフェニル)エチル基、2−(3−ビニルフェニル)エチル基、ビニル基、アリル基、メタリル基、5−ヘキセニル基が挙げられる。
一般式(2)において、i=1、すなわちシリルアルキル基の階層数が1である場合、(B2)成分のカルボシロキサンデンドリマーは、一般式:
Figure 2016121095
(式中、Y,R1,R2およびR3は前記と同じであり、R12は水素原子または前記R1と同じである。a1は前記aiと同じであるが、1分子中のa1の平均合計数は0〜7である。)で表される。
このようなラジカル重合可能な有機基を含有するカルボキシデンドリマー(B2)としては、下記平均組成式で示されるカルボシロキサンデンドリマーが例示される。
Figure 2016121095
Figure 2016121095
このようなカルボシロキサンデンドリマーは、例えば、特開平11―1530号公報、特開2000−63225号公報等に記載された製造方法に従って製造することができる。
本発明で用いられるデンドリマー構造を含有するビニル系重合体において、上記(B1)成分と(B2)成分の質量割合は、(B1):(B2)=0:100〜99.9:0.1が好ましく、5:95〜90:10がより好ましく、更に10:90〜80:20となる範囲であるのが好ましい。
本発明で用いられる成分(B)のカルボシロキサンデンドリマー構造を有するビニル系重合体の数平均分子量は、化粧品原料としての配合のしやすさから、好ましくは、3,000〜2,000,000であり、さらに好ましくは、5,000〜800,000である。また、その性状は、25℃で液状、ガム状、ペースト状、固体状などのいずれでも良いが、得られる化粧皮膜の持続性の観点から、固体状のものが好ましい。また、配合性の観点からは、溶媒によって希釈された溶液や分散液であることが好ましい。なかでも、化粧料中への分散性、作業性の点から、液状油によって希釈された分散液として用いるのが好ましく、シリコーン油、炭化水素油を用いるのが好ましく、ジメチルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、イソドデカンを用いるのがより好ましい。
カルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するビニル系重合体としては、シリコーンデンドリマー・アクリル共重合体が好ましく、FA4001CM(デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)、FA4002ID(イソドデカン溶液)(以上、東レ・ダウコーニング社製)等の市販品を用いることができる。
成分(B)は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、のびが良く、皮膜形成性・密着性に優れる点から、全組成中に0.1質量%以上であり、0.2質量%以上が好ましく、0.3質量%以上がより好ましく、20質量%以下であり、15質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましい。また、成分(B)の含有量は、全組成中に0.1〜20質量%であり、0.2〜15質量%が好ましく、0.3〜10質量%がより好ましい。
本発明において、成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)は、塗布初期のひっかかり感が少なく、化粧持ちに優れ、塗布直後の肌の白浮きや肌荒れの目立ちを抑制し、肌にハリやつやがあるように見える点から、0.02以上であり、0.05以上が好ましく、0.08以上がより好ましく、0.3以上がさらに好ましく、30以下であり、20以下が好ましく、10以下がより好ましく、8以下がさらに好ましい。また、成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)は、0.02〜30であり、0.05〜20が好ましく、0.08〜10がより好ましく、0.3〜8がさらに好ましい。
成分(C)の揮発性油としては、揮発性炭化水素油、揮発性シリコーン油が好ましい。揮発性とは、35〜87℃の引火点を有するものである。
揮発性炭化水素油としては、例えば、n−デカン、n−ウンデカン、n−ドデカン等のパラフィン系炭化水素油;イソデカン、イソドデカン等のイソパラフィン系炭化水素油;シクロデカン、シクロドデカン等の環状パラフィン炭化水素油が挙げられる。これらのうち、イソパラフィン系炭化水素油が好ましく、イソドデカンがより好ましい。
また、揮発性シリコーン油としては、例えば、ジメチルポリシロキサン(1.5cs)、ジメチルポリシロキサン(2cs)等の直鎖状ジメチルポリシロキサン;トリス(トリメチルシリル)メチルシラン、テトラキス(トリメチルシリル)シラン等の分岐状シロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状ジメチルシロキサンなどが挙げられる。
成分(C)の揮発性油としては、油中水型乳化化粧料を肌に塗布した後、成分(C)が揮発した後の使用感が良好で、塗布初期のひっかかり感が少ない点から、揮発性シリコーン油が好ましい。
成分(C)は、1種又は2種以上を用いることができ、油中水型乳化化粧料を肌に塗布した後、成分(C)が揮発した後の使用感が良好で、塗布初期のひっかかり感が少ない点から、含有量は、全組成中に1質量%以上が好ましく、7質量%以上がより好ましく、15質量%以上がさらに好ましく、50質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましく、30質量%以下がさらに好ましい。また、成分(C)の含有量は、全組成中に、1〜50質量%が好ましく、7〜40質量%がより好ましく、15〜30質量%がさらに好ましい。
成分(D)の水の含有量は、使用感や安定性に優れる点から、全組成中に1質量%以上であり、15質量%以上が好ましく、25質量%以上がより好ましく、70質量%以下であり、45質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましい。また、成分(D)の含有量は、全組成中に1〜70質量%であり、15〜45質量%が好ましく、25〜40質量%がより好ましい。
本発明の油中水型乳化化粧料は、さらに、成分(E)として、25℃で液状のエステル油を含有することができ、塗布初期のひっかかり感を抑制することができる。ここで、液状とは流動性を有するもので、ペースト状のものも含まれる。
25℃で液状のエステル油としては、通常の化粧料に用いられるものであればいずれでも良く、例えば、アボガド油、マカデミアナッツ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、小麦胚芽油、アマニ油、綿実油、大豆油、パーム油。ヤシ油、ヒマシ油、ホホバ油、ヒマワリ油、ツバキ油、トウモロコシ油、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソプロピル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸オレイル、リシノレイン酸オクチルドデシル、ヒドロキシステアリン酸オクチル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ポリグリセリル、ジイソステアリン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン等が挙げられる。また、クリーム状やペースト状として、ラノリン、トリラノリン脂肪酸グリセリル、軟質ラノリン脂肪酸、ワセリン、分岐又はヒドロキシル化した脂肪酸コレステリル、ジペンタエリトリット脂肪酸エステル(ヘキサオキシステアリン酸ジペンタエリトリット等)、イソステアリン酸硬化ヒマシ油、モノヒドロキシステアリン酸硬化ヒマシ油、トリ(カプリル・カプリン・ミリスチン・ステアリン酸)グリセリド、乳酸ミリスチル、ダイマージリノール酸水添ヒマシ油、ダイマージリノール酸(フィトルテリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、オレイン酸フィトステリル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・ベヘニル・2−オクチルドデシル)が挙げられる。
なかでも、ホホバ油、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソプロピル、イソノナン酸イソトリデシル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジイソステアリン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・ベヘニル・2−オクチルドデシル)が好ましい。
さらに、イソノナン酸イソトリデシル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリルがより好ましく、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルがさらに好ましい。
これらエステル油は、1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
成分(E)の25℃で液状のエステル油は、1種又は2種以上用いることができ、塗布初期のひっかかり感を抑制できる点から、含有量は、全組成中に0.1質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、2質量%以上がさらに好ましく、15質量%以下が好ましく、7質量%以下がより好ましく、5質量%以下がさらに好ましい。また、成分(E)の25℃で液状のエステル油の含有量は、全組成中に0.1〜15質量%が好ましく、1〜7質量%がより好ましく、2〜5質量%がさらに好ましい。
本発明において、成分(E)に対する成分(A)の質量割合(A)/(E)は、塗布初期のひっかかり感を抑制できる点から、0.03以上が好ましく、0.05以上がより好ましく、0.1以上がさらに好ましく、20以下が好ましく、5以下がより好ましく、3以下がさらに好ましい。また、成分(E)に対する成分(A)の質量割合(A)/(E)は、0.03〜20が好ましく、0.05〜5がより好ましく、0.1〜3がさらに好ましい。
本発明の油中水型乳化化粧料は、前記成分のほか、通常の化粧料に用いられる成分、例えば、成分(A)以外の粉体、前記以外の油性成分、界面活性剤、顔料、水溶性及び油溶性ポリマー、エタノール、多価アルコール、防腐剤、酸化防止剤、色素、増粘剤、pH調整剤、香料、紫外線吸収剤、保湿剤、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤、保湿剤などを含有することができる。
本発明の油中水型乳化化粧料は、通常の方法に従って製造することができ、剤型としては、液状、乳液状、ペースト状、クリーム状、ジェル状等の剤型にすることができ、乳液状、クリーム状が好ましい。
また、本発明の油中水型乳化化粧料は、化粧下地、ファンデーション、コンシーラー;ほお紅、アイシャドウ、マスカラ、アイライナー、アイブロウ、オーバーコート剤、口紅等のメイクアップ化粧料;日やけ止め乳液、日焼け止めクリーム等の紫外線防御化粧料などとして適用することができる。なかでも、化粧下地、リキッドファンデーション、コンシーラーがより好ましい。
本発明の油中水型乳化化粧料は、単品のみの使用においても、リキッドファンデーションやパウダーファンデーション・白粉等の粉体化粧料の重ね付けにおいても使用することができる。
本発明の油中水型乳化化粧料は、配合安定性、使用性、使用感の点から、25℃における粘度が2000〜200000mPa・sであるのが好ましく、3000〜100000mPa・sがより好ましく、3500〜15000mPa・sがさらに好ましい。
ここで、粘度は、25℃において、粘度計(東機産業社製、VISCOMETER TVB-10形粘度計、回転数6r/min,ローターNo.M3、1min)で測定する。
上述した実施形態に関し、本発明は、更に以下の組成物を開示する。
<1>次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
(A)パーフルオロアルキルシランで表面処理した、粒子径0.01μm以上1.0μm以下の球状有機樹脂粉体 0.1〜20質量%、
(B)カルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するビニル系重合体 0.1〜20質量%、
(C)揮発性油、
(D)水 1〜70質量%
を含有し、成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)が、0.02〜30である油中水型乳化化粧料。
<2>成分(A)の有機樹脂粉体が、好ましくは、アクリル樹脂粉体であって、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリル酸アルキレングリコール、メタクリル酸アルキレングリコールから選ばれる1種又は2種以上の重合体がより好ましい前記<1>記載の油中水型乳化化粧料。
<3>成分(A)の球状有機樹脂粉体が、好ましくは、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシランで表面処理されたものである前記<1>又は<2>記載の油中水型乳化化粧料。
<4>成分(A)の球状有機樹脂粉体において、パーフルオロアルキルシランの処理量が、好ましくは、アクリル樹脂粉体の質量に対して、0.05質量%以上であって、0.1質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上がさらに好ましく、50質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、8質量%以下がさらに好ましい前記<1>〜<3>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<5>成分(A)の粉体が、好ましくは、粒子径0.1〜0.7μmであって、0.2〜0.5μmがより好ましい前記<1>〜<4>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<6>成分(A)の粉体が、好ましくは、平均粒子径0.1〜0.5μmであって、0.3〜0.4μmがより好ましい前記<1>〜<5>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<7>全ての球状有機樹脂粉体の30質量%以上が、粒子径0.01μm以上1.0μm以下の球状有機樹脂粉体であるのが好ましく、50質量%以上がより好ましく、75質量%以上がさらに好ましい前記<1>〜<6>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<8>成分(A)の含有量が、好ましくは、全組成中に0.3質量%以上であって、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましく、15質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、8質量%以下がさらに好ましい前記<1>〜<7>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<9>成分(B)において、カルボシロキサンデンドリマー構造が、次式(1)
Figure 2016121095
{式中、Zは2価の有機基であり、pは0又は1であり、R1は炭素原子数1〜10のアルキル基又はアリール基である。X1はi=1とした場合の次式で示されるシリルアルキル基である。
Figure 2016121095
(式中、R1は前記と同じであり、R2は炭素原子数2〜10のアルキレン基であり、R3は炭素原子数1〜10のアルキル基であり、Xi+1は水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、アリール基及び上記シリルアルキル基からなる群から選択される基である。iは該シリルアルキル基の階層を示している1〜10の整数であり、aiは0〜3の整数である。)}
で表される基である前記<1>〜<8>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<10>成分(B)のビニル系重合体が、(B1)ビニル系単量体 0〜99.9質量部と、(B2)一般式(2):
Figure 2016121095
{式中、Yはラジカル重合可能な有機基であり、R1は炭素原子数1〜10のアルキル基又はアリール基であり、X1はi=1とした場合の次式で示されるシリルアルキル基である。
Figure 2016121095
(式中、R1は前記と同じであり、R2は炭素原子数2〜10のアルキレン基であり、R3は炭素原子数1〜10のアルキル基であり、Xi+1は水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、アリール基及び上記シリルアルキル基からなる群から選択される基である。iは該シリルアルキル基の階層を示している1〜10の整数であり、aiは0〜3の整数である。)}
で表されるラジカル重合可能な有機基を有するカルボシロキサンデンドリマー 100〜0.1質量部とを重合させてなるものである前記<1>〜<9>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<11>(B2)中のラジカル重合可能な有機基Yが、一般式
Figure 2016121095
(式中、R7は水素原子又はメチル基であり、R8は炭素原子数1〜10のアルキレン基である。)
で表されるアクリル基又はメタクリル基含有有機基、一般式:
Figure 2016121095
(式中、R9は水素原子又はメチル基であり、R10は炭素原子数1〜10のアルキル基であり、R11は炭素原子数1〜10のアルキレン基であり、bは0〜4の整数であり、cは0又は1である。)
で表されるスチリル基含有有機基及び炭素原子数2〜10のアルケニル基からなる群から選択される基である前記<10>記載の油中水型乳化化粧料。
<12>成分(B)のカルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するビニル系重合体が、好ましくは、シリコーンデンドリマー・アクリル共重合体である前記<1>〜<11>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<13>成分(B)の含有量が、好ましくは、全組成中に0.2質量%以上であって、0.3質量%以上がより好ましく、15質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましい前記<1>〜<12>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<14>成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)が、好ましくは、0.05以上であって、0.08以上がより好ましく、0.3以上がさらに好ましく、20以下が好ましく、10以下がより好ましく、8以下がさらに好ましい前記<1>〜<13>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<15>成分(C)の揮発性油が、好ましくは、揮発性炭化水素油、揮発性シリコーン油であって、揮発性シリコーン油がより好ましい前記<1>〜<14>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<16>成分(C)の含有量が、好ましくは、全組成中に1質量%以上であって、7質量%以上がより好ましく、15質量%以上がさらに好ましく、50質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましく、30質量%以下がさらに好ましい前記<1>〜<15>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<17>成分(D)の水の含有量が、好ましくは、全組成中に15質量%以上であって、25質量%以上がより好ましく、45質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましい前記<1>〜<16>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<18>さらに、成分(E)として、25℃で液状のエステル油を含有することができ、25℃で液状のエステル油が、好ましくは、ホホバ油、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソプロピル、イソノナン酸イソトリデシル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジイソステアリン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・ベヘニル・2−オクチルドデシル)であって、イソノナン酸イソトリデシル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリルがより好ましく、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルがさらに好ましい前記<1>〜<17>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<19>成分(E)の25℃で液状のエステル油の含有量が、好ましくは、全組成中に0.1質量%以上であって、1質量%以上がより好ましく、2質量%以上がさらに好ましく、15質量%以下が好ましく、7質量%以下がより好ましく、5質量%以下がさらに好ましい前記<1>〜<18>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<20>成分(E)に対する成分(A)の質量割合(A)/(E)が、好ましくは、0.03以上であって、0.05以上がより好ましく、0.1以上がさらに好ましく、20以下が好ましく、5以下がより好ましく、3以下がさらに好ましい前記<1>〜<19>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<21>25℃における粘度が、好ましくは、2000〜200000mPa・sであって、3000〜100000mPa・sがより好ましく、3500〜15000mPa・sがさらに好ましい前記<1>〜<20>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
実施例1〜8及び比較例1〜3
表1に示す組成の油中水型乳化化粧料(ファンデーション)を製造し、塗布初期のひっかかり感のなさ、塗布直後の肌の白浮きのなさ、塗布直後の肌の荒れの目立たなさ、塗布直後の肌のハリを評価した。結果を表1に併せて示す。
(製法)
粉体相成分を混合粉砕し、別途混合した油相成分に添加してディスパーで分散した。その後、水相成分を添加し、ディスパーで分散後、ホモミキサーで撹拌することにより、油中水型乳化化粧料を得た。
(評価方法)
専門評価者10名が、各油中水型乳化化粧料を肌に塗布したとき、塗布初期のひっかかり感のなさ、塗布直後の肌の白浮きのなさ、塗布直後の肌の荒れの目立たなさ、塗布直後の肌のハリを、以下の基準で官能評価した。なお、表中の評価結果は、専門評価者10人が下記の5段階で官能評価し、10人の合計点で示した。
(1)塗布初期のひっかかり感のなさ:
5;塗布初期のひっかかり感を感じない。
4;塗布初期のひっかかり感をほとんど感じない。
3;塗布初期のひっかかり感を少し感じる。
2;塗布初期のひっかかり感を感じる。
1;塗布初期のひっかかり感をかなり感じる。
(2)塗布直後の肌の白浮きのなさ:
5;肌の白浮きが見えない。
4;肌の白浮きがほとんど見えない。
3;肌の白浮きを少し見える。
2;肌の白浮きを見える。
1;肌の白浮きをかなり見える。
(3)塗布直後の肌の荒れの目立たなさ:
5;肌の荒れが目立たない。
4;肌の荒れがほとんど目立たない。
3;肌の荒れが少し目立つ。
2;肌の荒れが目立つ。
1;肌の荒れが非常に目立つ。
(4)塗布直後の肌のハリ:
5;頬に非常にハリがあるように見える
4;頬にハリがあるように見える。
3;頬に少しハリがあるように見える。
2;頬にあまりハリがなく見える。
1;頬にハリがなく見える。
Figure 2016121095

Claims (8)

  1. 次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
    (A)パーフルオロアルキルシランで表面処理した、粒子径0.01μm以上1.0μm以下の球状有機樹脂粉体 0.1〜20質量%、
    (B)カルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するビニル系重合体 0.1〜20質量%、
    (C)揮発性油、
    (D)水 1〜70質量%
    を含有し、成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)が、0.02〜30である油中水型乳化化粧料。
  2. 成分(A)が、球状アクリル樹脂粉体である請求項1記載の油中水型乳化化粧料。
  3. 成分(A)が、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリル酸アルキレングリコール及びメタクリル酸アルキレングリコールから選ばれる1種又は2種以上の重合体である請求項1又は2記載の油中水型乳化化粧料。
  4. 成分(A)の表面処理が、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン処理である請求項1〜3のいずれか1項記載の化粧料。
  5. 成分(B)において、カルボシロキサンデンドリマー構造が、次式(1)
    Figure 2016121095
    {式中、Zは2価の有機基であり、pは0又は1であり、R1は炭素原子数1〜10のアルキル基又はアリール基である。X1はi=1とした場合の次式で示されるシリルアルキル基である。
    Figure 2016121095
    (式中、R1は前記と同じであり、R2は炭素原子数2〜10のアルキレン基であり、R3は炭素原子数1〜10のアルキル基であり、Xi+1は水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、アリール基及び上記シリルアルキル基からなる群から選択される基である。iは該シリルアルキル基の階層を示している1〜10の整数であり、aiは0〜3の整数である。)}
    で表される基である請求項1〜4のいずれか1項記載の油中水型乳化化粧料。
  6. 成分(B)のビニル系重合体が、(B1)ビニル系単量体 0〜99.9質量部と、(B2)一般式(2):
    Figure 2016121095
    {式中、Yはラジカル重合可能な有機基であり、R1は炭素原子数1〜10のアルキル基又はアリール基であり、X1はi=1とした場合の次式で示されるシリルアルキル基である。
    Figure 2016121095
    (式中、R1は前記と同じであり、R2は炭素原子数2〜10のアルキレン基であり、R3は炭素原子数1〜10のアルキル基であり、Xi+1は水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、アリール基及び上記シリルアルキル基からなる群から選択される基である。iは該シリルアルキル基の階層を示している1〜10の整数であり、aiは0〜3の整数である。)}
    で表されるラジカル重合可能な有機基を有するカルボシロキサンデンドリマー 100〜0.1質量部とを重合させてなるものである請求項1〜5のいずれか1項記載の油中水型乳化化粧料。
  7. (B2)中のラジカル重合可能な有機基Yが、一般式
    Figure 2016121095
    (式中、R7は水素原子又はメチル基であり、R8は炭素原子数1〜10のアルキレン基である。)
    で表されるアクリル基又はメタクリル基含有有機基、一般式:
    Figure 2016121095
    (式中、R9は水素原子又はメチル基であり、R10は炭素原子数1〜10のアルキル基であり、R11は炭素原子数1〜10のアルキレン基であり、bは0〜4の整数であり、cは0又は1である。)
    で表されるスチリル基含有有機基及び炭素原子数2〜10のアルケニル基からなる群から選択される基である請求項1〜6のいずれか1項記載の油中水型乳化化粧料。
  8. 全ての球状有機樹脂粉体の30質量%以上が、粒子径0.01μm以上1.0μm以下の球状有機樹脂粉体である請求項1〜7のいずれか1項記載の油中水型乳化化粧料。
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