JP2016112588A - 表面状態が制御されたAu−Sn系はんだ合金及びこれを用いて封止若しくは接合された電子部品 - Google Patents

表面状態が制御されたAu−Sn系はんだ合金及びこれを用いて封止若しくは接合された電子部品 Download PDF

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Abstract

【課題】 高い信頼性が要求される電子部品の封止用や接合用として使用される各種特性に優れた高温用のAu−Sn系はんだ合金はんだを安価に提供する。【解決手段】 Snを16.0質量%以上24.0質量%以下、好ましくは19.0質量%以上23.5質量%以下含有し、残部が製造上不可避的に含まれる元素を除きAuからなるAu−Sn系はんだ合金であって、その表面はJIS Z8781−4に準拠したL*a*b*表示系におけるL*が47.0以上67.0以下、a*が−1.0以上1.2以下、b*が1.1以上14.7以下である。【選択図】 なし

Description

本発明は、Au及びSnを主成分とする高温用のPbフリーはんだ合金に関し、とくに水晶デバイス等の電子部品の接合用又は封止用として使用される表面状態が制御されたAu−Sn系はんだ合金及びこれを用いて封止若しくは接合された電子部品に関する。
近年、環境に有害な化学物質に対する規制がますます厳しくなってきており、この規制は電子部品などを基板に接合する目的で使用されるはんだ材料に対しても例外ではない。はんだ材料には古くから鉛(Pb)が主成分として使われ続けてきたが、すでにRoHS指令などで鉛は規制対象物質になっている。このため、鉛を含まないはんだ(以降、Pbフリーはんだ又は無鉛はんだとも称する)の開発が盛んに行われている。
電子部品を基板に接合する際に使用するはんだは、その使用限界温度によって高温用(約260℃〜400℃)と中低温用(約140℃〜230℃)とに大別され、それらのうち、中低温用のはんだに関してはSnを主成分とするもので鉛フリーはんだが実用化されている。例えば中低温用の鉛フリーはんだ材料としては、特許文献1にSnを主成分とし、Agを1.0〜4.0質量%、Cuを2.0質量%以下、Niを1.0質量%以下、Pを0.2質量%以下含有する無鉛はんだ合金組成が開示されており、特許文献2にはAgを0.5〜3.5質量%、Cuを0.5〜2.0質量%含有し、残部がSnからなる合金組成の無鉛はんだが開示されている。
一方、高温用のPbフリーはんだ材料に関しても様々な機関で研究開発が進められており、例えば特許文献3には、Biを30〜80at%含み、溶融温度が350〜500℃のBi/Agロウ材が開示されている。また、特許文献4には、Biを含む共昌合金に2元共昌合金を加え、更に添加元素を加えたはんだ合金が開示されており、このはんだ合金は4元系以上の多元系はんだではあるものの、ボイド発生の少ないはんだが得られると記載されている。
また、Auを主成分とする高価な高温用のPbフリーはんだ材料としては、Au−Sn合金やAu−Ge合金などが水晶デバイス、SAWフィルター、MEMS(微小電子機械システム)等の電子部品を有する電子機器で使用されている。Au−Sn合金は、Au−20質量%Sn(Auが80質量%及びSnが20質量%からなる組成を意味しており、以下においても同様である)が共晶点の組成であり、その融点は280℃である。一方、Au−Ge合金は、Au−12.5質量%Geが共晶点の組成であり、その融点は356℃である。
これらAu−Sn合金とAu−Ge合金との使い分けは、まずはこの融点の違いによる。すなわち、高温用の温度範囲の中でも比較的温度の低い箇所の接合にはAu−Sn合金を用い、比較的温度の高い箇所の接合にはAu−Ge合金を用いる。しかし、これらAu系合金はPb系はんだやSn系はんだに比較して非常に硬い性質を有している。特にAu−Ge合金はGeが半金属であることから、シート形状などに加工することが非常に難しい。そのため、生産性や収率を上げることが難しく、これがコストアップの原因になっていた。
Au−Sn合金においてもAu−Ge合金ほどではないものの加工しづらく、特にプリフォーム材などへの加工時における生産性や収率が低くなる傾向にある。これは、Au−20質量%Snは共晶点であるとはいえ、金属間化合物から構成されているため転位が移動しづらく、よって変形させるのが困難なため、薄く圧延したりプレスで打抜いたりするとクラックやバリが発生しやすいからである。しかも、Au−20質量%Sn合金は材料コストが他のはんだ材料と比較して桁違いに高い。そのため、Au−Sn合金はその融点や加工性の点から、とくに高信頼性が要求される水晶デバイス封止用としてもっぱら使用されているのが実状である。
そこで、Au−Sn合金のコストをできるだけ抑えると共に使いやすくすることを目的として、特許文献5に示すようなAu−Sn−Ag系はんだ合金が開発されている。この特許文献5のはんだ合金は、比較的低融点で扱いやすく、強度及び接着性に優れ、かつ安価なロウ材及び圧電デバイスを提供することを目的として、Au、Ag及びSnの三元組成図において質量%基準の組成比を(Au、Ag、Sn)として表したとき、点A1(41.8、7.6、50.5)、点A2(62.6、3.4、34.0)、点A3(75.7、3.2、21.1)、点A4(53.6、22.1、24.3)、点A5(30.3、33.2、36.6)で囲まれる領域にあるロウ材を用いる技術が開示されている。
特開平11−077366号公報 特開平8−215880号公報 特開2002−160089号公報 特開2008−161913号公報 特開2008−155221号公報
高温用の鉛フリーはんだ材料に関しては、上記した引用文献以外にもさまざまな機関で開発されてはいるが、未だ低コストで汎用性のあるはんだ材料は見つかっていない。すなわち、一般的に電子部品や基板には熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂などの比較的耐熱温度の低い材料が多用されているため、作業温度を400℃未満、望ましくは370℃以下にする必要がある。しかしながら、例えば特許文献3に開示されているBi/Agロウ材では、液相線温度が400〜700℃と高いため、接合時の作業温度も400〜700℃以上になると推測され、接合される電子部品や基板の耐熱温度を超えてしまうことになる。
また、Au−Sn系はんだやAu−Ge系はんだの場合は非常に高価なAuを多量に使用するため、汎用のPb系はんだやSn系はんだなどに比較して非常に高価であり、実用化されてはいるものの、その使用範囲は水晶デバイス、SAWフィルター、及びMEMSなどのとくに高い信頼性が必要とされる箇所のはんだ付けの用途に限られている。加えて、Au系はんだは非常に硬くて加工しづらいため、例えば、シート形状に圧延加工する際に時間がかかったり、ロールに疵のつきづらい特殊な材質のものを用いたりしなければならず、コストがかかる要因になっている。また、プレス成形時にもAu系はんだの硬くて脆い性質のため、クラックやバリが発生し易く、他のはんだに比べて収率が格段に低い。ワイヤ形状に加工する場合にも似たような深刻な問題があり、非常に圧力の高い押出機を使用しても硬いため押出速度が遅く、Pb系はんだの数百分の1程度の生産性しかない。
さらに、このような加工性の悪さを解決するため、Au系はんだをはんだペースト化するなどの工夫もされているが、この場合はボイド発生やさらなるコストアップなどの新たな問題を引き起こすおそれがある。特許文献5に示すAu−Sn−Ag系はんだ合金は、上記したようなAu系はんだのさまざまな課題を解決すべく、前述した点A1〜点A5に囲まれる領域内の組成にする技術が開示されており、特に、Agを添加することによってAu−Sn合金の強度や接着性が向上すると記載されている。しかし、熱力学的にはAgはAuより酸化されやすいため濡れ性が向上するとは考えにくく、よって接合性を向上させるのは難しいと思われる。さらに、前述した点A1〜点A5に囲まれる領域内の組成は、AuやAgに比べて極めて酸化され易いSnが一般的に使用されているAu−20質量%Snよりかなり多く含まれるため濡れ性が低下しやすく、よって強度や接着性を向上させるのは困難であると考えられる。
本発明は、上記したようにAu−Sn系はんだが抱える様々な課題に鑑みてなされたものであり、水晶デバイス、SAWフィルター、MEMS等の非常に高い信頼性が要求される電子部品の封止用や接合用として十分に使用できる各種特性に優れた高温用のAu−Sn系はんだ合金をより安価に提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明が提供するAu−Sn系はんだ合金は、Snを16.0質量%以上24.0質量%以下含有し、残部が製造上不可避的に含まれる元素を除きAuからなるAu−Sn系はんだ合金であって、その表面はJIS Z8781−4に準拠したL*a*b*表示系におけるL*が47.0以上67.0以下、a*が−1.0以上1.2以下、b*が1.1以上14.7以下であることを特徴としている。
本発明によれば、従来のAu系はんだに比べて濡れ広がり性及び接合性に優れたはんだ合金を提供できる。更に、諸特性の経時変化が少なく保管性に優れるうえ、品質のバラつきによる不良品の発生を抑えて歩留まりを高めることができるので、高価なAu系はんだ合金を低コストで効率よく作製することができる。
Niめっき層を有するCu基板の上にはんだ合金が接合された接合体を示す模式的な断面図である。 はんだ合金の濡れ広がり性の指標となる縦横比を示す模式図である。 Niめっき層を有するCu基板とSiチップとを各試料のはんだ合金ではんだ付けした接合体を示す模式的な断面図である。 ボール状のはんだ合金又はこれを潰して円板状体にしたはんだ合金の長短比を示す模式図である。
先ず、本発明の第1の実施形態のAu−Sn系はんだ合金について説明する。この本発明の第1の実施形態のAu−Sn系はんだ合金は、Au及びSnの二成分で構成されるものであり、Snの含有量は16.0質量%以上24.0質量%以下であり、残部が製造上不可避に含まれる元素を除きAuからなることを特徴としている。更にこのはんだ合金の表面は、JIS Z8781−4に準拠したL*a*b*表示系におけるL*が47.0以上67.0以下、a*が−1.0以上1.2以下、b*が1.1以上14.7以下である。
これにより、従来のAu系はんだ合金に比べて濡れ広がり性や接合性に優れるうえ、諸特性の経時変化が少なくて保管性に優れ且つ品質のバラつきが抑えられたはんだ合金を提供することができる。よって水晶デバイス、SAWフィルター、MEMSなどを有する電子機器のように極めて高い信頼性が要求される電子機器や該電子機器を搭載する電子装置の接合用や封止用として使われるはんだ合金を従来のAu系はんだよりも安価に提供できる。
Auは非常に酸化されにくいため、高い信頼性が要求される電子部品類用のはんだとして、特性面においては最も適している。このため、水晶デバイスやSAWフィルターの接合用又は封止用としてAu系はんだが多用されている。但し、このように高い信頼性が要求される電子部品類の用途では優れた接合信頼性が要求されている。
優れた接合信頼性を得るためには、はんだ合金と接合面とが均質な金属間化合物を生成した状態で接合されることが望ましい。そのため、まずはんだが接合面に均一に濡れ広がり、均一な金属間化合物を生成することが望ましい条件となる。均一な濡れ広がりは、ボール状のはんだ合金を溶解した時に、上から見たはんだの縦横比を所定の値以下に抑えることで規定することができ、これを満たすべく後述するような色の限定が行われる。一方、金属間化合物を均一に生成するには、はんだ合金組成をSnを16.0質量%以上24.0質量%以下、好ましくは19.0質量%以上23.5質量%以下含有し、残部を不可避不純物を除いてAuとする。この組成はAu−20質量%Snの共晶点を基本としている。
このような共晶点付近の合金組成であれば、金属組織が微細で均一になり、接合面に均質な合金層を形成しやすくなる。Snの含有量が16.0質量%未満であると液相線温度が高くなりすぎたり、接合時に溶け別れ現象などが発生してしまう。Snの含有量が24.0質量%を超えてしまうと結晶粒が大きくなりすぎ、接合面に形成される金属間化合物が不均一になったり、Snの含有量が多くなりすぎて接合時に酸化が進み、濡れ広がりが不均一になったり、酸化膜により十分な接合ができなくなってしまう。
次に、本発明の第2の実施形態のAu−Sn系はんだ合金について説明する。この本発明の第2の実施形態のAu−Sn系はんだ合金は、Snを16.0質量%以上24.0質量%以下含有し、Ag、Al、Cu、Ge、In、Mg、Ni、Sb、Zn及びPからなる群のうちの1種以上をさらに含有しており、残部が製造上不可避的に含まれる元素を除きAuからなるAu−Sn系はんだ合金であって、はんだ合金の表面はJIS Z8781−4に準拠したL*a*b*表示系におけるL*が47.0以上67.0以下、a*が−1.0以上1.2以下、b*が1.1以上14.7以下である。
そして、Agを含有する場合は0.01質量%以上8.0質量%以下、Alを含有する場合は0.01質量%以上0.8質量%以下、Cuを含有する場合は0.01質量%以上1.0質量%以下、Geを含有する場合は0.01質量%以上1.0質量%以下、Inを含有する場合は0.01質量%以上1.0質量%以下、Mgを含有する場合は0.01質量%以上0.5質量%以下、Niを含有する場合は0.01質量%以上0.7質量%以下、Sbを含有する場合は0.01質量%以上0.5質量%以下、Znを含有する場合は0.01質量%以上5.0質量%以下、Pを含有する場合は0.500質量%以下それぞれ含有するものである。以下、かかる本発明の第2の実施形態のAu−Sn系はんだ合金に含まれ得る各元素について説明する。
<Ag>
Agは本発明の第2の実施形態のAu−Sn系はんだ合金の各種特性を改善または調整するために必要に応じて含有させる元素であり、Agを含有させることによって得られる主な効果は濡れ性や接合性の向上にある。Agは基板等の最上面に使用されるCuやNiなどと反応性がよく、濡れ性を向上させることができる。当然、半導体素子の接合面によく使用されるAgやAuメタライズ層との反応性に優れることは言うまでもない。このような効果を有するAgの含有量は0.01質量%以上8.0質量%以下である。0.01質量%未満では含有量が少なすぎてAgを含有させた効果が実質的に現れず、8.0質量%を超えてしまうと共晶点の組成から大きくはずれてしまい、結晶の粗大化や液相線温度と固相線温度の差が大きくなり過ぎて溶け別れ現象などを生じてしまい好ましくない。
<Al、Ge、Mg>
Al、Ge、Mgは本発明において各種特性を改善または調整するために必要に応じて含有させる元素であり、これらの元素を含有させることによって得られる主な効果はほぼ同じであり、濡れ性の向上にある。Alは、Auに数質量%固溶し、Snに僅かに固溶する。このようにAlは固体の状態ではAu−Sn系合金に少量固溶した状態であるが、接合時に溶融した状態ではAlはAuやSnよりも酸化され易いため、Alが優先的に酸化されて薄い酸化膜がはんだ表面に生成され、これが母相の酸化進行を抑制することによって濡れ性を向上させる。
このような濡れ性向上効果のあるAlの含有量は0.01質量%以上0.8質量%以下であり、0.1質量%以上0.5質量%以下がより好ましい。この含有量が0.01質量%未満では少なすぎてAlを含有させた効果が実質的に現れず、0.8質量%を超えると酸化膜が厚くなりすぎて逆に濡れ性を低下させてしまう。なお、Alの含有量が0.1質量%以上0.5質量%以下であれば含有させた効果がより一層顕著に現れる。
Geは、Auと固溶体から成る共晶合金を生成し、Snにはほとんど固溶しない。Snと金属間化合物を生成しない程度にGeを含有することがはんだ合金の脆化等を起こさせないために好ましい。Geが濡れ性を向上させるメカニズムは以下のとおりである。Geは比重が比較的小さいため、溶融はんだ中においてある程度はんだ表面に浮いて酸化され、薄い酸化膜を生成する。これにより母相の酸化進行を抑制して濡れ性を向上させる。このような効果のあるGeの含有量は0.01質量%以上1.0質量%以下である。Ge含有量が0.01質量%未満では含有量が少なすぎて実質的に効果が現れず、1.0質量%を超えると含有量が多すぎてはんだ合金の脆化やGeの偏析等を起こし接合性や信頼性を低下させてしまう。
Mgは、AuとAuMg金属間化合物を生成し、Snにはほとんど固溶せずMgSn金属間化合物を生成する。Mgを含有させることにより得られる主な効果は濡れ性の向上であるが、このように金属間化合物を多く生成して脆くなる傾向があるので多くを含有させることはできない。Mgの濡れ性向上のメカニズムは次のとおりである。Mgは非常に酸化されやすいため少量含有させることで自らが酸化して濡れ性を向上させる。前述したように多くを含有させることはできないが還元性が非常に強いため少量含有させただけでも効果を発揮させることができる。Mgの含有量は0.01質量%以上0.5質量%以下である。この含有量が0.01質量%未満では含有量が少なすぎて実質的に効果が現れない。一方、この含有量が0.5質量%を超えると、上記したように脆いAuMg金属間化合物やMgSn金属間化合物を生成してしまい、信頼性等が極端に低下してしまう。
<Cu、In、Sb>
Cu、In、Sbは本発明において各種特性を改善または調整するために必要に応じて含有させる元素であり、これらの元素を含有させることによって得られる主な効果はほぼ同じであり、はんだ中のクラック進展の抑制にある。Cuは、AuとAuCu金属間化合物を生成し、Snには固溶する。金属間化合物は許容範囲を超えて生成したり粗大なものが存在したりすると脆くなり、チップ傾き等の問題も発生するため避けるのが望ましい。
しかし、適量の金属間化合物が生成してはんだ中に微細に分散した場合は、はんだの引張強度が向上してクラックの抑制効果が発揮される。つまり、熱応力等によってはんだ中にクラックが進展する際、金属間化合物が分散しているとクラックの先端が金属間化合物にぶつかり、硬い金属間化合物によってクラック進展が止められるのである。このメカニズムは例えばPb−Sn−Ag系はんだのAgSn金属間化合物のクラック抑制効果、すなわち信頼性向上効果と基本的に同じメカニズムである。このような優れた効果を発揮するCuの含有量は0.01質量%以上1.0質量%以下である。Cu含有量が0.01質量%未満では含有量が少なすぎて効果が発揮されず、1.0質量%を超えると金属間化合物が許容量を超えて発生し、硬くて脆くなり、信頼性等を低下させてしまう。
Inは、Auにはほとんど固溶せず、Snには1質量%程度固溶する。Inをはんだ合金中に含有させると固溶強化によりはんだの引張強度が適度に上がり、クラックが進展しづらくなる。このような効果を有するInの含有量は0.01質量%以上1.0質量%以下である。In含有量が0.01質量%未満では含有量が少なすぎて効果が現れず、1.0質量%を超えると強度が上がりすぎて応力緩和効果が低下し、チップ接合体に熱応力等が加わった際に、はんだが応力を緩和できずチップが割れるおそれがある。
Sbは、AuとAu固溶体とAuSbからなる共晶合金を生成し、Snには僅かに固溶する。Sbを含有させることにより得られる効果ははんだ中のクラック進展の抑制であり、そのメカニズムはInと同様である。すなわち、Sbをはんだ合金中に含有させると固溶強化によりはんだの引張強度が適度に上がりクラックが進展しづらくなる。このような効果を有するSbの含有量は0.01質量以上%0.5質量%以下である。Sb含有量が0.01質量%未満では含有量が少なすぎて効果が現れず、0.5質量%を超えると強度が上がりすぎてチップ接合後の冷却時にはんだが収縮する際、はんだの硬さに負けてチップが割れるおそれがある。
<Ni>
Niは本発明において各種特性を改善または調整するために必要に応じて含有させる元素であり、その効果は結晶微細化による接合信頼性等の向上にある。NiはSnに僅かにではあるが固溶する。そして、このように僅かにはんだ合金に含有されたNiははんだが溶融状態から冷却されて固化する際、まず高融点のNiがはんだ中に分散して生成し、そのNiを核として結晶が生成する。このため、はんだの結晶が微細化した構造となる。このように微細結晶化されたはんだは引張強度が向上し、かつクラックは基本的に粒界を沿うように進展していくためクラックがより進展しづらくなり、よってヒートサイクル試験等の信頼性が向上する。このような効果を発揮するNiの含有量は0.01質量%以上0.7質量%以下である。Ni含有量が0.01質量%未満では含有量が少なすぎて効果が現れず、0.7質量%を超えると逆に結晶粒が粗大になってしまい信頼性等を低下させてしまう。
<Zn>
Znは本発明において各種特性を改善または調整するために必要に応じて含有させる元素であり、その主な効果は濡れ性及び接合性の向上にある。ZnはAuに約4質量%固溶し、Snとは固溶体同士の共晶合金を生成する。このようにはんだ合金に固溶したり共晶合金を生成するZnは硬くて脆い金属間化合物を許容範囲以上に生成することはなく、よって機械的特性等には大きな影響は及ぼさない。また、Znは基板の主成分であるCuなどとの反応性がよいため、濡れ性や接合性を向上させる。つまりはんだ中のZnはCu等と反応し、基板に濡れ広がりながら合金化して強固な合金層を生成するのである。
このような効果を有するZnの含有量は0.01質量%以上5.0質量%以下である。Zn含有量が0.01質量%未満では含有量が少なすぎて実質的に効果が現れず、5.0質量%を超えると合金層が厚くなり過ぎたり酸化され易いZnによってはんだ表面の酸化膜が厚くなりすぎて濡れ性低下等を引き起こしてしまう。そして濡れ性が低下すると合金層が十分に生成できなかったりボイドが多くなったりして接合強度などの低下も顕著に起きてしまう。
<P>
Pは本発明においてはんだ特性の改善や調整を行うために必要に応じて含有させる元素であり、その効果は濡れ性の向上にある。Pが濡れ性を向上させるメカニズムは、Pは還元性が強いため自ら酸化することによってはんだ合金表面の酸化を抑制すると共に基板面を還元し、濡れ性を向上させることにある。一般にAu系はんだは酸化され難くて濡れ性に優れていると言っても、接合面の酸化物を除去することはできない。ところが、Pは、はんだ表面の酸化膜の除去だけではなく、基板などの接合面の酸化膜も除去することができる。このはんだ表面及び接合面の酸化膜除去の効果により、酸化膜によって形成される隙間(ボイド)を低減することができる。このPの効果によって、接合性や信頼性等が更に向上する。
尚、Pは、はんだ合金や基板を還元して酸化物になると同時に気化し、雰囲気ガスに流されるため、はんだや基板等に残らない。このため、Pの残渣が信頼性等に悪影響を及ぼす可能性はほとんどなく、この点からもPは優れた元素と言える。本発明のはんだ合金がPを含有する場合、Pの含有量は0.500質量%以下が好ましい。Pは非常に還元性が強いため、微量を含有させれば濡れ性向上の効果が得られるが、0.500質量%を超えて含有しても濡れ性向上の効果はあまり変わらず、過剰な含有によってPやP酸化物の気体が多量に発生し、ボイド率を上げてしまったり、Pが脆弱な相を形成して偏析し、はんだ接合部を脆化して信頼性を低下させたりするおそれがある。
<L*、a*、b*>
本発明者は上記したようなAuを主成分とする無鉛はんだ合金について鋭意研究を重ねた結果、はんだ合金のはんだ表面状態を正確に把握して制御することにより、濡れ広がり性、接合性、及び長期保管性等に優れ、かつ品質を安定化できることを見出した。具体的には、前述したようにJIS Z8781−4に準拠したL*a*b*表示系におけるL*、a*及びb*によってAu−Sn系はんだ合金の表面状態を限定することで、上記した種々の特性に優れたはんだ合金になり得ることを見出した。
すなわち、Au−Sn系はんだ合金の表面の色について前述したように色に関するJIS Z8781−4に準拠したL*a*b*表示系における明度のL*が47.0以上67.0以下、色相と彩度のa*が−1.0以上1.2以下、b*が1.1以上14.7以下となるように限定することによって、はんだ合金の表面状態を清浄でほぼ均一な状態に制御することができる。
はんだはどのような配慮をしても金属である以上、表面に酸化膜が存在し、その酸化状態も場所によって異なる。さらにどんなにきれいに洗浄等を行ったとしても微量な不純物を一掃することは現実的には困難である。従って、このような表面状態を正確に把握して制御することができなければ、酸化状態等が局所的に異なるため、濡れ性や接合性等が局所的にばらついてしまう。逆に、はんだ表面状態を正確に把握して制御することにより、濡れ広がり性、接合性、及び長期保管性等に優れ、かつ品質を安定化させることが可能になる。
また、一般的にはんだ合金をレーザー等で溶融する際、はんだ合金の表面状態によってエネルギーの吸収量が異なる。このような現象は個々のはんだ合金(例えば個々のはんだボール)間ではもちろん、1つのはんだ合金試料であっても場所によって異なる場合がある。すなわち、個々の間の溶融過程が異なるのはもちろん、1つはんだ合金においても表面状態が異なることによって場所により溶融過程が異なる。したがって、はんだにエネルギーが与えられてから溶融が開始する時間や溶融完了時間、溶融後の濡れ広がり、基板等と反応して生成した合金相、金属組織などに違いが生じてしまう。このようなはんだ合金の溶融時及び接合後の状態を安定的に同程度にするためにも表面状態を制御することが必要となる。
すなわち、Au−Sn系はんだ合金のL*、a*、b*を上記の範囲内とすることによって、酸化膜や除去しきれない微量の不純物がはんだ表面に存在していてもそれを許容できる範囲内に制御、管理することができ、はんだ合金の濡れ広がり性、接合性、長期保管性等を向上させ、かつ品質を安定させることができる。さらにはんだ合金をレーザーなどで溶融接合する際、はんだ合金表面のエネルギー吸収量のバラつきが抑えられ、よってレーザー照射からはんだ合金が溶融するまでの時間やはんだ合金が基板等に濡れ広がる際の濡れ広がり方が同じようになり、濡れ広がり面積や濡れ広がり方が均一になって均一な合金相の生成が可能になる。その結果、優れた接合性が安定的に得られ、接合信頼性を向上させることが可能になる。
はんだ合金の色を、上記したようにL*a*b*表示系においてL*を47.0以上67.0以下、a*を−1.0以上1.2以下、b*を1.1以上14.7以下に規定する理由は実験結果によるものである。条件を様々に変えて実験を行ったところ、L*、a*、及びb*がそれぞれ上記した範囲から外れてしまうと品質的に劣るはんだ合金が増加した。また、はんだに照射するレーザーのエネルギーや焦点などを調整しても十分に溶融しないものや逆に急速に溶けるものが生じ、濡れ広がりが不均一になったり、部分的にしか溶融しなかったりした。この実験では、はんだの形状により上記した溶融性や濡れ広がり性が異なることも分かった。そこで、はんだ形状が平板状の場合は、上記したL*a*b*表示系のうちa*を−1.0以上1.0以下、b*を1.1以上9.1以下とし、はんだ形状がボール状である場合は、L*を53.0以上65.0以下、a*を−0.2以上1.2以下、b*を8.7以上14.7以下にするのが好ましい。
本発明のAu−Sn系はんだ合金は形状に特に制約はないが、はんだ合金がボール状の場合は形状特性として真球度が求められる場合がある。その理由は、真球度が悪いと搬送時に移動方向が定まらない他、溶融した際に真円状に広がらず、近接する電極や配線などと短絡したり、チップを接合する場合は接合面全体にはんだが接触したりするおそれがあるからである。そこで、ボール状のAu−Sn系はんだ合金の場合は、図4(a)の平面図に示すように、その中心を通るあらゆる断面のうちで最小の短径L1で最大の長径L2を割った下記計算式1に示す長短比(L2/L1)が1.00以上1.20以下であるのが好ましい。この長短比が1.20以下であれば、はんだ溶融時に表面張力によってはんだがより真球に近づきやすく、接合面に均一に濡れ広げることができる。この長短比が1.20を超えてしまうとはんだ溶融時に表面張力が働いても、接合面に均一に濡れ広がることが難しくなる。
[計算式1]
長短比=長径L2/短径L1
あるいは、図4(b)の斜視図に示すように、該ボール状のはんだ合金を一方向から潰して表裏面に互いに平行な平面部10a、10bを有する円板状体10にし、平面部10a、10bの一方を下にして水平面11に置いた時、円板状体10の平面部10a、10bにおける押し潰した方向(上下方向)の厚さをZ1、円板状体10を真上から水平面11に投影した時の投影図に外接する外接円のうち最も小さい円の直径をZ2とすると、下記計算式2に示す長短比(Z2/Z1)が1.00を超え1.50以下であるのが好ましい。
[計算式2]
長短比=最小外接円の直径Z2/上下方向の厚さZ1
このように一方向から潰したはんだ合金は、接合面に置いた時、潰された平らな平面が接合面に面で接することになる。このため、接合面に置かれたはんだを真上から見た時、はんだは円状になっている。この状態ではんだを溶融させるとはんだは円状に濡れ広がるのである。しかし、一方向から潰したAu−Sn系はんだ合金の上記した長短比が1.50を超えてしまうと比較的硬いAu−Sn系合金にクラックが入って円状に濡れ広がらなかったり、場合によってははんだが割れるおそれがある。
このようにAu−Sn系はんだ合金の形状を制御することによって、はんだ合金が接合面上に溶融した時に、該接合面に垂直な方向から見て真円に近い状態にはんだ合金を濡れ広げることができる。その結果、より良好な接合や封止が可能になって、接合や封止された電子機器の不良発生率を下げることができ、極めて高価なAu系はんだ合金を用いて接合又は封止した電子機器や該電子機器を搭載する半導体装置のコストを大幅に下げることが可能になる。また、接合性に優れることから接合信頼性も当然に向上する。
これに対して、はんだ合金が球状から大きく外れたり上記のボールを潰した時の長短比が1.5を超えたりするような場合は、はんだ溶融時にはんだが接合面に円状に濡れ広がらず、接合したい部分から部分的にはみ出したり、良好なはんだ接合のためのはんだ量が不足して接合できない部分が発生したりして、十分な合金化ができていない部分が生じるおそれがある。さらにはんだの厚さが不均一になりチップの傾き等の問題が生じる原因にもなる。
[実施例1]
原料として、それぞれ純度99.99質量%以上のAu、Sn、Ag、Al、Cu、Ge、In、Mg、Ni、Sb、Zn及びPを準備した。大きな薄片やバルク状の原料については、溶解後の合金においてサンプリング場所による組成のバラツキがなく、均一になるように留意しながら、切断及び粉砕などにより3mm以下の大きさに細かくした。次に、これら原料から所定量を秤量して、高周波溶解炉用のグラファイト製坩堝に入れた。
上記原料の入った坩堝を高周波溶解炉に入れ、酸化を抑制するために窒素を原料1kg当たり0.7リットル/分以上の流量で流した。この状態で溶解炉の電源を入れ、原料を加熱溶融させた。原料が溶融しはじめたら混合棒でよく撹拌し、局所的な組成のばらつきが起きないように均一に混合した。十分溶融したことを確認した後、高周波電源を切り、速やかに坩堝を取り出し、坩堝内の溶湯をはんだ母合金の鋳型に流し込んだ。
打抜き品を製造するため、鋳造後に圧延プレスが行われる試料1〜42、及び85〜102には鋳込み部が幅45mm×厚さ5mm×長さ250mmの鋳型を用いて平板状のはんだ母合金を作製した。一方、ボールを製造するため、アトマイズが行われる試料43〜84、及び103〜120には鋳込み部が直径20mm×長さ150mmの鋳型を用いて円柱状のはんだ母合金を作製した。
このようにして、上記各原料の混合比率を変えた試料1〜120のAu−Sn系はんだ母合金を作製した。得られた試料1〜120のはんだ母合金の各々の組成を、ICP発光分光分析器(SHIMAZU S−8100)を用いて組成分析した。得られた組成分析結果を下記表1〜4に示す。
Figure 2016112588
Figure 2016112588
Figure 2016112588
Figure 2016112588
<四角形状の打抜き品の製造>
次に、試料1〜42、及び85〜102の打抜き品製造用の上記板状のはんだ母合金(厚さ5mmの板状インゴット)に対して、圧延機を用いて厚さ50μmまで圧延した。圧延作業に際して以下の点に注意を払い加工した。まず、試料がロールに貼り付かないように必要に応じて潤滑油を適量かけながら圧延した。このようにロールとリボン及びリボンとリボンの間に油膜を作ることによって、ロールとリボン又はリボン同士が貼り付くことを抑えることができる。そして、試料の送り速度に配慮しながら圧延した。すなわち、送り速度が速すぎるとリボン同士が貼り付きやすくなったり、張力がかかりすぎて切れてしまったりする。逆に送り速度が遅すぎると撓みが発生して巻きずれを起こしたり、均一な厚みのリボンが得られなかったりする。
得られた各リボンはプレス機を用いて打抜き品に加工した。具体的にはリボンをプレス機にセットして、その後、潤滑油を供給しながら10.0mm×10.0mmの四角形状(以下、□10mm品)に打抜いていき、打抜き品を有機溶剤の入った容器に回収していった。その後、打抜き品を有機溶剤によって洗浄し、真空乾燥機で真空引きしながら2時間乾燥し、評価用の試料を得た。このようにして得た四角形状の試料に対して様々な表面状態になるように試料ごとに大気、窒素、又は水素雰囲気で処理温度及び処理時間がそれぞれ50〜200℃、0.1〜3時間の範囲内で異なるようにして熱処理を行った。熱処理後はオイルに漬けて軽い洗浄を行った。なお、実際のはんだ製造では事前に上記した熱処理を行うことでこれら熱処理温度、熱処理時間及び熱処理雰囲気の諸条件と表面状態との関係を求めておき、これに基づいて所望の表面状態から必要となる熱処理条件を定め、その条件で熱処理を行えば良い。
<ボールの製造>
上記したボールの製造用の円柱状の試料43〜84、103〜120の各はんだ母合金に対して、下記の方法により液中アトマイズ装置を用いてボール状に加工した。その際の液体としては、はんだの酸化抑制効果が大きい油を用いた。また、様々な表面状態にするため、上記した打抜き品の場合と同様に試料ごとに熱処理温度、熱処理時間及び熱処理雰囲気を様々に変えて熱処理を行った。以下、ボールの製造方法について詳述する。
準備した試料43〜84、103〜120のはんだ母合金(直径20mm)を各々液中アトマイズ装置のノズルに投入し、このノズルを250℃に加熱した油の入った石英管の上部(高周波溶解コイルの中)にセットした。ノズル中の母合金を高周波により540℃まで加熱して5分保持した後、不活性ガスによりノズルに圧力を加えてアトマイズを行い、ボール状のはんだ合金を形成した。尚、ボール直径は設定値を0.30mmとし、予めノズル先端の直径を調整した。得られた各試料のボールに対してエタノール洗浄を3回行い、その後、真空乾燥機を用いて40℃の真空中で3時間の乾燥を行った。
<L*、a*、b*の測定>
上記した試料1〜120について、L*、a*、b*を分光色測計(コニカミノルタオプティクス株式会社製、型式:CM−5)を用いて測定した。試料1〜42、及び85〜102は打抜き平板状品、試料43〜84、及び103〜120はボール状品で測定を行った。まず、標準光源によって装置の校正を行った。その後、試料を測定台に載せ、蓋を閉じて自動で測定を行った。測定は正反射光を除去した測定とした(本装置においてSCEモード、正反射光を除去する測定モード)。
次に、打抜き平板状品の各試料に対して、接合性の評価(ボイド率の測定)、保管性の評価、信頼性の評価(ヒートサイクル試験)を行った。また、ボール状品の各試料に対して、濡れ広がり性評価(縦横比の測定)を行った。ボール状品の接合性、保管性、信頼性の評価に関しては、打ち抜き平板状品でほぼ同等の組成及び色の試料が得られており、溶融接合において同等の効果が得られることは自明であるため改めての評価は行わなかった。以下、それぞれの評価について、詳しく説明する。
<濡れ広がり性の評価(縦横比の測定)>
濡れ広がり性を評価するため、ボール試料を用いて基板との接合体を作り、濡れ広がったはんだの縦横比を測定した。具体的にはレーザーはんだ付け装置(YAGレーザー、波長1064nm)を起動し、窒素ガスを50L/分の流量で流した。そしてNiめっき層2(膜厚:3.0μm)を有するCu基板1(板厚:0.3mm)をレーザー照射部に自動搬送し、次に直径0.30mmのボール試料を供給して上記NiめっきされたCu基板1上に載せてレーザーにより0.3秒間、加熱・溶融し、その後該Cu基板1をレーザー照射部から自動搬送して、窒素雰囲気が保たれている搬送部で冷却し、十分に冷却した後大気中に取り出した。
得られた接合体、即ち図1に示すようにCu基板のNi層にはんだ合金が接合された接合体について、濡れ広がったはんだ合金の縦横比を求めた。具体的には、図2に示す最大のはんだ濡れ広がり長さを長径(X1)、最小のはんだ濡れ広がり長さ短径(X2)を測定し、下記計算式3により縦横比を算出した。計算式3の縦横比が1に近いほど基板上に円形状に濡れ広がっており、濡れ広がり性がよいと判断できる。1より大きくなるに従い、濡れ広がり形状が円形からずれていき、溶融はんだの移動距離にバラつきがでて反応が不均一になり合金層の厚みや成分バラつきが大きくなったりして均一で良好な接合ができなくなってしまう。さらにある方向に多くのはんだが流れるように広がってはんだ量が過剰な箇所とはんだが無い箇所がでてき、接合不良や場合よっては接合できなかったりしてしまう。濡れ広がり性を示す縦横比を表6と表8に示す。
[計算式3]
縦横比=長径÷短径
<接合性の評価(ボイド率の測定)>
接合性を評価するため、□10mm品を用いて基板との接合体を作り、ボイド率を測定した。具体的にはレーザーはんだ付け装置(YAGレーザー、波長1064nm)を起動し、窒素ガスを50L/分の流量で流した。そしてNiめっき層2(膜厚:3.0μm)を有するCu基板1(板厚:0.3mm)をレーザー照射部に自動搬送し、次に□10mm品の試料(はんだ合金3)を供給して上記NiめっきされたCu基板1上に載せてレーザーにより0.5秒間、加熱・溶融し、その直後にSiチップ4を載せて3秒間スクラブした。スクラブが終了した後はこのSiチップ接合体をレーザー照射部から自動搬送して、窒素雰囲気が保たれている搬送部で冷却し、十分に冷却した後大気中に取り出した(図3参照)。
接合性を確認するため、得た接合体のボイド率をX線透過装置(株式会社 東芝製 TOSMICRON−6125)を用いて測定した。試料(はんだ合金)でSiチップとCu基板が接合された接合体の接合面をSiチップ上部から垂直にX線を透過し、下記計算式4を用いてボイド率(%)を算出した。Siチップ接合体のボイド率(%)を表5と表7に示す。
[計算式4]
ボイド率=ボイド面積÷(ボイド面積+はんだとCu基板の接合面積)×100
<保管性の評価>
はんだ試料を長期間保管した場合、はんだ表面が腐食したり、酸化したりして表面状態が変わってしまうと濡れ性や接合性を低下させてしまい、良好な接合ができなくなってしまう。さらにはんだ表面が経時変化してしまうと接合状態にバラつきを生じてしまう。従って、はんだ表面が環境によって変化しないことは良好な接合を得るために重要なことである。この保管性を評価するため、高温恒湿下での試験を行った。すなわち、各□10mm品を恒温恒湿槽(ヤマト科学株式会社製、型式:IW242)に入れ、温度85℃、湿度85%RHの条件で1000時間の試験を行った。
試料1の恒温恒湿試験前の酸化膜の厚さを100として、各試料の恒温恒湿試験開始前と開始してから100時間後及び1000時間後の酸化膜厚を相対評価した。酸化膜厚の定義ははんだ合金表面付近の最高酸化濃度を100%として、はんだ表面から深さ方向に酸素濃度を測定していったときに酸素濃度が50%まで減少したときのはんだ表面からの深さ(距離)とした。はんだ合金表面付近の酸化物層の厚さは電界放射型オージェ電子分光装置(ULVAC−PHI製、型式:SAM−4300)により行った。酸化膜厚の相対評価結果を表5と表7に示す。
<信頼性の評価(ヒートサイクル試験)>
はんだ接合の信頼性を評価するためにヒートサイクル試験を行った。この試験は、上記した接合性の評価においてはんだ合金でCu基板とSiチップを接合した接合体を各々2個ずつ用いて行った。即ち、各試料のはんだ合金が接合されたCu基板2個のうちの1個に対しては、−40℃の冷却と+150℃の加熱を1サイクルとするヒートサイクル試験を途中確認のため500サイクルまで繰り返した。残る1個に対しては、同様のヒートサイクル試験を1000サイクルまで繰り返した。
その後、500サイクル及び1000サイクルのヒートサイクル試験を実施した各試料について、はんだ合金が接合されたCu基板を樹脂に埋め込み、断面研磨を行い、SEM(装置名:HITACHI S−4800)により接合面の観察を行った。この観察の結果、接合面に剥がれが生じるか又ははんだにクラックが入った場合を「×」、そのような不良がなく、初期状態と同様の接合面を保っていた場合を「○」とした。得られた評価結果を色(SCE)と共に下記の表5と表7に示す。
Figure 2016112588
Figure 2016112588
Figure 2016112588
Figure 2016112588
上記表5〜8から分るように、本発明の要件を満たす試料1〜84の各Au−Sn系はんだ合金の試料は、全ての評価項目において良好な特性を示している。即ち、濡れ広がり性の評価では、縦横比が1.09以下であり、接合性評価ではボイド率が0.4%以下であり、均一な濡れ広がり、非常に優れた接合性を示した。さらに保管性の評価では試験前後で酸化膜厚がほとんど変化なく、はんだ合金表面が変化しづらく非常に優れた保管性を示し、信頼性評価では500サイクルまでに不良は一切発生しなかった。また、L*、a*、b*の数値がそれぞれ平板状及びボール状に適した範囲内の試料に関しては、濡れ広がり性の評価では縦横比が1.02以下であり、接合性評価ではボイド率が0.2%以下であり、信頼性評価で1000サイクルまで不良は一切発生せず、非常に良好な結果が得られた。このように優れた結果が得られた理由は本発明のはんだ合金においてL*、a*、b*が適正な範囲内にあり、かつはんだ合金組成が適切な範囲内にあることによるものと考えられる。
一方、比較例である試料85〜120の各はんだ合金は、L*、a*、b*が適切な範囲にないか、又は各元素の含有量の何れかが適切でなかったため、各種評価で好ましくない結果となった。すなわち、濡れ広がり性評価では全ての試料が1.2以上であり、接合性の評価ではボイド率が8%以上であり、保管性の評価では試験前の酸化膜が相対比較で実施例の1.5倍以上あり、さらに試験後で2.5倍以上に厚くなっている。そして、信頼性評価では試料98、102を除いて500サイクルまでに不良が発生し、試料98、102においても1000サイクルまでに不良が発生した。
[実施例2]
上記実施例1では、本発明のはんだ合金の要件である組成及び表面の色を満たすはんだ合金であれば良好な接合状態が得られることを確認した。しかし、はんだ合金をボール状で使用する場合は、特に搬送や濡れ広がりの点からその形状に制限がかかる場合がある。そこで、実施例2でははんだ合金の形状がボール状の場合に求められ得る限定的な要件に関して評価を行った。
先ず、上記実施例1と同様にしてAu及びSnの二元素からなる試料121〜143の円柱状のはんだ母合金を作製した。これらの試料121〜143の各はんだ母合金に対して、実施例1と同様にICP発光分光分析器(SHIMAZU S−8100)を用いて組成分析を行った。次に、上記試料121〜143の各はんだ母合金に対して、上記実施例1と同様にして液中アトマイズ装置によりボール状に加工し、分光色測計(コニカミノルタオプティクス株式会社製、型式:CM−5)を用いてL*、a*、b*を測定した。なお、ボールについては直径2.5±0.03mmとなるようにノズル径等を調整して製造した。
これらボール状の試料のうち、試料133〜137、142、143についてはボールを一方向から圧力をかけて潰し、図4(b)に示すような表裏面を有する略おはじき状の円板状体に成形した。具体的には温間プレスを用い、酸化抑制のために窒素を5L/分の流量で流しながら200℃に加熱した金型で試料ボールを潰し、30秒保持した後、窒素を満たしたサイドボックスに移動し、ここで常温まで冷却してから取出した。潰しの程度は金型の隙間を制御して所定の潰し量となるように調整した。
試料121〜132、138〜141については各々三次元測定機によって任意の50カ所について直径を測定し、前述した計算式1のように、それらのうちの最大の長さ(長径L2)を最小の長さ(短径L1)で割って長短比(L2/L1)を求めた。一方、ボールを潰して円板状体に成形した試料133〜137、142、143については、前述した計算式2のように、各々潰した方向の幅(厚さ)を任意に10カ所測定して最小の厚さ(図4(b)のZ1に該当する)を求めると共に、この潰した方向に垂直な方向の長さを任意に10カ所測定してそれらの最大の長さ(図4(b)の円板状体10を真上から水平面11に投影した時の投影図の外接円のうち最も小さい円の直径Z2に該当する)を求めた。そしてこの最大の長さ(Z2)を最小の厚さ(Z1)で割って長短比(Z2/Z1)を求めた。このようにして得たはんだ合金試料の長短比の測定結果を組成分析の結果及び色の測定結果と共に下記表9に示す。
Figure 2016112588
上記の様にして得たボール状体あるいは円板状体のはんだ合金の濡れ性は、上記実施例1と同様の評価(接合体を真上から見た時の縦横比の測定)で行った。また、この濡れ性の評価に用いたものと同様の接合体に対して接合性の評価(不着率の測定)を行った。具体的には、X線透過装置(株式会社 東芝製 TOSMICRON−6125)を用いて接合体の真上から接合体の接合面にX線を透過し、その測定結果から下記計算式5に示す不着率(%)を算出した。
[計算式5]
不着率=(相当円内においてはんだ合金が存在していない面積+相当円内のボイドの面積)÷相当円の面積×100
ここで、相当円とは、溶融前のはんだ合金試料の基板上の中心部分を中心とする円であって、該はんだ合金試料が溶融して基板上に濡れ広がった時の該濡れ広がった面積に等しい面積を有する円のことである。この不着率による評価は、ボイド発生による接合不良のみならず、溶融したはんだ合金が真円状に濡れ広がらないことによって所望の被接合面にはんだ合金が行き渡らないで接合不良となる場合も含めて接合性を評価することができる。この評価結果を上記した濡れ性の評価と共に下記表10に示す。
Figure 2016112588
上記表10から分かるように、試料121〜137の各はんだ合金は、はんだ合金ボールの濡れ広がり性の評価である接合体を真上から見た時の縦横比は全て1.1未満でありほぼ真円状に濡れ広がっており、試料138〜143の各はんだ合金に比べてより良好な濡れ性が得られることが分かる。また、試料121〜137の各はんだ合金の不着率は全て0.0%であって試料138〜143の各はんだ合金に比べてより良好に接合されていることが分かる。尚、長短比が1.51及び1.55と潰し過ぎた試料142及び143のボール状はんだ合金は、クラックを発生して花びら状となった。
このように試料121〜137の各はんだ合金において良好な結果が得られた理由は、試料121〜137のはんだ合金は適切な組成及び色を有していることに加えて、形状がより真球に近いボール状であるか、又は平面視においてより真円に近い円板形状に成形されたものであるため、優れた濡れ広がり性が得られたことによるものと考えられる。すなわち、ボール状はんだの場合は、その真球度あるいはこれを一方向から潰した時はその方向から見た真円度を限定することにより、厳密な濡れ広がり性を要求される特別な用途においても良好にはんだ接合を行い得ることが分かる。
1 Cu基板
2 Niめっき層
3 はんだ合金
4 Siチップ
10 円板状体のはんだ合金
11 水平面

Claims (12)

  1. Snを16.0質量%以上24.0質量%以下含有し、残部が製造上不可避的に含まれる元素を除きAuからなるAu−Sn系はんだ合金であって、その表面はJIS Z8781−4に準拠したL*a*b*表示系におけるL*が47.0以上67.0以下、a*が−1.0以上1.2以下、b*が1.1以上14.7以下であることを特徴とするAu−Sn系はんだ合金。
  2. Snを16.0質量%以上24.0質量%以下含有し、Ag、Al、Cu、Ge、In、Mg、Ni、Sb、Zn及びPからなる群のうちの1種以上をさらに含有し、残部が製造上不可避的に含まれる元素を除きAuからなるAu−Sn系はんだ合金であって、Agを含有する場合は0.01質量%以上8.0質量%以下、Alを含有する場合は0.01質量%以上0.8質量%以下、Cuを含有する場合は0.01質量%以上1.0質量%以下、Geを含有する場合は0.01質量%以上1.0質量%以下、Inを含有する場合は0.01質量%以上1.0質量%以下、Mgを含有する場合は0.01質量%以上0.5質量%以下、Niを含有する場合は0.01質量%以上0.7質量%以下、Sbを含有する場合は0.01質量%以上0.5質量%以下、Znを含有する場合は0.01質量%以上5.0質量%以下、Pを含有する場合は0.500質量%以下それぞれ含有し、その表面はJIS Z8781−4に準拠したL*a*b*表示系におけるL*が47.0以上67.0以下、a*が−1.0以上1.2以下、b*が1.1以上14.7以下であることを特徴とするAu−Sn系はんだ合金。
  3. はんだ形状が平板状の場合は、前記a*が−1.0以上1.0以下、前記b*が1.1以上9.1以下であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のAu−Sn系はんだ合金。
  4. はんだ形状がボール状の場合は、前記L*が53.0以上65.0以下、前記a*が−0.2以上1.2以下、前記b*が8.7以上14.7以下であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のAu−Sn系はんだ合金。
  5. はんだ形状がボール状の場合は、その中心を通るあらゆる断面のうちで最大の長さを最小の長さで割った長短比が1.00以上1.20以下であることを特徴とする、請求項4に記載のAu−Sn系はんだ合金。
  6. 前記長短比が1.00以上1.10以下であることを特徴とする、請求項5に記載のAu−Sn系はんだ合金。
  7. はんだ形状がボール状の場合は、これを一方向から潰して表裏面に互いに平行な平面部を有する円板状体にした時に、該平面部の一方を下にして水平面に置いて真上から該円板状体を投影した図の最小外接円の直径を、該円板状体の該平面部における押し潰した方向の厚さで割った長短比が1.00を超え1.50以下であることを特徴とする、請求項4に記載のAu−Sn系はんだ合金。
  8. Snを19.0質量%以上23.5質量%以下含有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載のAu−Sn系はんだ合金。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のAu−Sn系はんだ合金を用いて封止したことを特徴とする水晶デバイス。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のAu−Sn系はんだ合金を用いて封止したことを特徴とするSAWフィルター。
  11. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のAu−Sn系はんだ合金を用いて接合された電子部品を含むことを特徴とする電子機器。
  12. 請求項11に記載の電子機器を搭載していることを特徴とする半導体装置。
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