JP2016107392A - 押切切断用刃型及び押切切断用刃型の製造方法並びに押切切断用刃型を用いた被加工物の押切切断方法 - Google Patents

押切切断用刃型及び押切切断用刃型の製造方法並びに押切切断用刃型を用いた被加工物の押切切断方法 Download PDF

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Abstract

【課題】粘着性を有する粘着性被加工物又は切断時に変形し易い弾性軟質性被加工物等の粘弾柔軟性被加工物を所定形状に切断又は切抜する際に、刃への粘着性被加工物の付着や再癒着が抑制されるとともに所望形状に正確に切断又は切抜でき、被加工物の分離が容易な押切切断用刃型を提供する。【解決手段】ベース5から突出する突条に形成され、所定角度の刃先部2pと、少なくとも一方の側面の第一刃中間側面22aが他方の側面方向に向かって断面直線状又は湾曲線状に傾斜する直線状アンダーカット傾斜側面2u又は湾曲線状アンダーカット傾斜側面2uを形成した刃部2を有する押切切断用刃型1であり、望ましくは、エッチング加工によりベースから突出する突条を形成し、その後、その突条を切削加工して製造される。【選択図】図1

Description

本発明は、押圧により、被加工物を所定形状に切断または切抜するために使用される押切用刃型、その押切用刃型を用いた被加工物の切断切抜方法及び押切用刃型の製造方法に関する。
押圧により、被加工物を所定形状に切断又は切抜するために使用される押切用刃型としては種々の刃型が使用され、また、これらの押切用刃型を構成した装置としても種々押切装置が使用されている。
従来の押切用刃型を説明する概略断面模式図を図21に示す。図21において、(A)、(B)、(C)、(D)はベース105とベース105に一体的に形成された刃部102と刃部102の先端に形成された両刃または片刃形状の刃先103を有する押切用刃型機100であり、これらの従来の押切用刃型100は、特に明記されない場合には、切削などの機械加工により調製される。
(E)は基材の化学的腐食エッチング加工により調製されるベース105とベース105と一体的に形成された刃部102と刃部102の先端に形成された両刃または片刃形状の刃先103を有する押切用刃型機100であり、これらの従来の押切用刃型100は、腐食刃またはエッチング刃と呼ばれる。
このような押切用刃型の他に、化学的腐食エッチング加工と切削などの機械加工との双方の加工方法を利用して所定の刃型を形成した押切用刃型も公知であり、(F)、(H)は、基材の化学的腐食エッチング加工によりベース105と一体的な突部104を形成し、その後、突部を機械加工などにより刃部102と両刃または片刃形状の刃先103を形成する方法により加工された押切用刃型機100である。
(G)は、ベース105に形成された溝に帯状の刃部112の一端を埋め込んで固定部材116により固定した構成のトムソン刃であり、帯状刃部の先端に両刃または片刃形状の刃先113を有する。
また、これらの押切用刃型を構成した公知の押切装置の概略模式図を図22に示す。図22において、(A)は平板型押切装置であり、上下動自在の上盤92の表面に押切用刃型100が装着され、上盤92に対向する位置の上下動自在の第二基盤93に受板94が装着され、これらの押切用刃型100と受板94との間に被加工物108が配置され、この状態で、上盤92と第二基盤93の内の少なくとも一つが稼働することにより、押切用刃型100が被加工物108を押圧して、所定形状に切断または切抜かれた加工物が得られる。
この平板型押切装置において、被加工物108が帯状形状の場合には、上盤92と第二基盤93の内の少なくとも一つの稼働に連動して、押切用刃型100と受板94との間に、被加工物108が断続的に供給されて所定形状に切断切抜加工される。また、図示されていないが、被加工物が受板94の上に載置できる程度の形状の場合には、上盤92と第二基盤93の内の少なくとも一つの稼働に連動して、押切用刃型100と受板94との間に、被加工物108を載置供給されて所定形状に切断切抜加工される。
図22の(B)は、ロール状押切装置であり、回転自在の円筒状ロール96の表面に押切用刃型100が装着され、回転自在のアンビルロール97が円筒状ロール96に対向する位置に構成され、これらの円筒状ロール96とアンビルロール97との間に被加工物108が配置され、この状態で、円筒状ロール96とアンビルロール97が稼働することにより、押切用刃型100が被加工物108を押圧して、所定形状に切断または切抜かれた加工物が得られる。この場合、押切用刃型100としては、円筒状ロール96の周囲に装着可能な程度のフレキシブル性を有する押切用刃型100が可能であり、又は、円筒状ロール96の所定位置に固定治具により固定されたフレキシブル性のない押切用刃型100も可能である。又は、円筒状ロール96の表面に直接に刃部102が形成された構成も実施されている。
この、ロール状押切装置においては、円筒状ロール96とアンビルロール97との間に帯状の被加工物108が連続して供給され、この状態で、円筒状ロール96とアンビルロール97が稼働することにより、押切用刃型100が被加工物108を押圧して、所定形状に切断または切抜かれた加工物が得られる。
被加工物としては、紙類、各種プラスチック材料、ゴム、軟質材料、柔軟材料、皮革、布、金属などの種々の材料、及び、段ボール紙、プラスチック製品、皮革製品、布製品、金属製品、エンブレムなどの各種製品、並びに、ラベル、接着テープ、粘着剤、貼付剤などの複数の材料から構成された複合構成製品など、の種々の被加工物の切断切抜に利用されている。押切用刃型100に形成される刃部のパターンは、所望の直線や曲線を利用した紋様・図柄・絵柄などの任意のパターン形状の刃部を有する押切用刃型100が実施されている。また、一般に、このような押切用刃型100は、鋼鉄、真鍮、銅、マグネシウム、樹脂等により作製され、被加工物よりも硬い材料を用いて作製されている。
一般に、押切用刃型100の刃型の形状は、被加工物の材質や所望の切断切抜形状に対応した刃型が使用されている。
所望の形状を有する刃型としては、例えば、下記の技術が開示されている。
特開平9−267299には、切刃の延設方向に直交する断面が非対称に形成された切刃形状を有する刃型が、円柱状のダイの外周面に形成されたロータリーダイカッターが開示され、これにより、切刃強度を損なうことなく、切れ味を向上させる効果を有することが開示されている。
特開平11−188698には、刃先先端平滑部とその平滑部に隣接して50〜90度の傾斜面を有する凸状押切刃を形成したダイカットロールが開示され、これにより、運転初期の凸状押切刃の刃先の微少なチッピングの発生を低減して長寿命化を図った効果が開示されている。
特開2000−117699には、拡径部と刃型とを有し、刃型の三角鋭角形状の刃先が拡径部の面よりも所定長突出させた構成を有するロータリーダイカッターが図示開示され、これにより、ダイの撓みによる切断不良、刃先のチッピングが回避される効果が開示されている。
これらの刃型の製造方法としては明確に記載されていないが、一般的には、研削などの機械加工により製作されている。
化学的腐食エッチング加工による刃型の製造方法、又は、エッチング加工と切削などの機械加工とを組み合わせた刃型の製造方法としては、例えば、下記の技術が開示されている。
特開昭50−47598及び特開昭63−105980には、化学的腐食エッチング加工により、ラベル等を打抜くための、所望形状の刃型の製造方法が開示されている。
特開平8−85099には、化学的腐食エッチング加工により、高刃部と低刃部とを有する抜き型の製造方法が開示され、また、エッチングの後、低刃部先端をヤスリ等で丸く機械加工する方法が記載され、さらに、従来技術として、エッチング後に、グラインダ等で削り低刃を形成する方法も開示されている。
再表2002−53332には、エッチングによりフレキシブルベースとこのベースから突出する突部を形成した後、その突部の側面を切削して垂直突部を形成し、次いで垂直突部の先端に両刃または片刃の刃先を加工して押切刃を形成するフレキシブルダイ及びフレキシブルダイの製造方法が開示され、これにより、押切刃の根元側面の幅を、従来のフレキシブルダイの根元側面の幅よりも小さくすることができ、厚みの厚い材料を打抜く場合であっても、材料の加工部分の上下の寸法の差を小さくすることができ、加工精度を高めることができ、しかも、垂直突部の先端のみに刃先加工しているので、材料を打抜く際に押切刃に掛かる圧力が小さくて済み、押切刃の耐久性が向上し、生産性の向上とともに製品コストを抑えることができる効果が開示されている。
また、接着テープ、粘着テープ、ラベル、貼付剤などの粘着剤や接着剤などの粘着性被加工物を有する軟質被加工物の切断または切抜に用いられる切断切抜装置、又は、押切用刃型の刃先形状に関しては下記の技術が提案されている。
切断切抜装置については、例えば、次の技術が開示されている。
特開2004−330364には、打抜刃の表面に厚さ5〜10μmのフッ素樹脂被膜を形成した打ち抜き刃が開示され、これにより、ラベル、シール等の粘着剤を構成した貼付物を打抜く時に、打抜刃への粘着剤の付着を防止することができる効果を奏する技術が開示されている。
特開2003−75338には、切断刃に塗布油を供給する油供給装置を備えるゲルシート切断用カットロール装置が開示され、これにより、切断時に、切断刃にゲルが付着することを防止できる効果を有する技術が開示されている。
特開2003−25280には、基材の片面に粘着層を有する粘着シートの切断部を含む部位に押圧操作を行った後に切断加工を行うことを特徴とする粘着シートの切断加工方法が開示され、これにより、粘着剤のはみ出しを防止できる技術が開示されている。
特開平11−320499には、弾性を有する接着剤層にカバーテープが積層されてなる接着テープをパンチにより打ち抜くテープ切断金型装置において、接着テープが上型のストリッパープレートと下型のダイとによりクランプされる際に、ダイに突起状に形成された切断刃に接着剤層側を接触させて切込みを形成し、パンチをカバーテープ側より押動させて接着テープを打抜くテープ切断用金型装置が開示され、これにより、接着テープが搬送される際に、接着テープが金型面に接触して貼り付くことがなく、また、接着テープの切断が極めてスムーズに行える効果が開示されている。
特に、基材と粘着剤層とを有する積層構成の粘着性被加工物の切断または切抜に用いられる押切用刃型の刃先形状に関しては、例えば、次の技術が開示されている。
特開2009−178825には、基材と粘着剤層と台紙とが構成されてなるラベルを、基材の上方から台紙に向かって打ち込むことにより、基材と粘着剤層とを切断するための打抜き刃であって、基材と粘着剤層とを切断するカット部と、このカット部の左右につながっていると共に、切断された基材の切断端部を台紙側に抑え込み可能な一対の傾斜押圧部とを有することを特徴とする打抜き刃が開示されている。すなわち、刃先と傾斜押圧部とが形成された両刃形状の刃型が開示され、これにより、切断時に、切断端部で粘着剤を基材と台紙との間に閉じ込めて、粘着剤の外部への浸出し現象が防止できる効果が開示されている。
特開2010−23136には、凸状押切刃を有するダイカットロールを用いて、支持体と粘着剤層と剥離ライナーとが構成されてなる貼付剤を、支持体側から剥離ライナー側に向かって押切る貼付剤の製造方法であって、凸状押切刃の先端部を通る切刃中心線に対してなす刃先角度において、貼付剤側を向く面の刃先角度aが貼付剤側を向かない面の刃先角度bよりも大きい刃先形状を有する凸状押切刃を用いた凸状押切刃が開示され、これにより、粘着剤が端部からはみ出したり流れ出すことを抑制し得る貼付剤が得られる効果が開示されている。
特開2008−155332には、基材・粘着層・ガラス微小球体を構成する原反を製品形状に打抜くロータリー式の打抜刃であって、刃先に形成された両刃の外側傾斜角度が内側傾斜角度よりも穏やかな角度からなる打抜刃が開示され、これにより、打ち抜く際に、ガラス微小球体の脱落を防止できる効果が開示されている。
実開平4−13299には、打抜刃の刃先の断面形状が、刃先端から垂直に下降する第1刃内面と、刃内面から外側へ向かう段部と、段部につながり第1刃内面より内径の大きい第2刃内面と、刃先端から外側へ向かう第1傾斜面とを有して構成されてなるシート材打抜刃が開示され、これにより、打抜カスが打抜刃内に詰め込まれてしまう不都合がなく、打抜処理の繰り返しに応じて徐々に外部に排出されていくので、打抜装置が相乗不能になるといった不都合が生じない効果が開示されている。
特開平9−267299号公報 特開平11−188698号公報 特開2000−117699号公報 特開昭50−47598号公報 特開昭63−105980号公報 特開平8−85099号公報 再表2002−53332号公報 特開2004−330364号公報 特開2003−75338号公報 特開2003−25280号公報 特開平11−320499号公報 特開2009−178825号公報 特開2010−23136号公報 特開2008−155332号公報 実開平4−13299号公報
粘着剤等を有する粘着性被加工物を所定形状に切断又は切抜加工する場合、次のような課題がある。
▲1▼上記の図21に示される従来の刃形状を有する刃型を用いた時、及び、特開平9−267299、特開平11−188698、特開2000−117699、特開昭50−47598、特開昭63−105980、特開平8−85099、再表2002−53332に示される従来の刃形状を有する刃型を用いた時、切断又は切抜時に、被加工物の粘着剤が刃に付着し易くなり、そのため、繰り返し切断切抜する量産時に、刃の洗浄を必要とし、量産性が劣る。
▲2▼上記の特開2004−330364、特開2003−75338、特開2003−25280、特開平11−320499示される従来の切断切抜装置を利用した時、特別な機構を備えた切断切抜装置を必要とするため、切断切抜装置の費用コストが高くなり、生産コストが増大する。
▲3▼上記の特開2009−178825又は特開2010−23136は、基材又は支持体を備えた粘着剤を含む被加工物の打抜きのみ有効であり、基材又は支持体を構成した粘着剤のみに有効であり、基材を構成しないものに対しては効果を有しない。
▲4▼上記の特開2008−155332は、基材・粘着層・ガラス微小球体を構成する原反の打抜きのみ有効であり、基材又は支持体を構成した粘着剤のみに有効であり、ガラス微小球体を構成しないものに対しては効果を奏さない。
▲5▼上記の実開平4−13299は、粘着剤等を有する粘着性被加工物の所定領域を切り抜いた際に、切り抜かれた被加工物と残存する被加工物とが、切抜動作直後に変形して、再度癒着してしまい、完全に分離できない場合が生じる。切り抜かれた被加工物と残存する被加工物との完全分離のための工夫を必要とし、量産性が劣る。
本発明は、粘着性材料を含有する被加工物を所定形状に切断又は切抜する際に、刃への粘着性材料の付着が抑制されるとともに、所望形状に正確に切断又は切抜できる押切用刃型を提供する。また、切断時に変形し易い程度の弾性、軟質性又は柔軟性を有する被加工物を所定形状に切断又は切抜する際に、切断動作の直後に切断された被加工物の再癒着が抑制されるとともに、所望形状に正確に切断又は切抜できる押切用刃型を提供する。さらに、切断時に変形し易い程度の弾性、軟質性又は柔軟性を有する被加工物の所定領域を切抜する際に、切り抜かれた被加工物と残存する被加工物との分離が容易になり、量産性の優れた押切切抜用刃型を提供する。
本発明の押切切断用刃型は、ベースに一体的に突出する突条に形成された刃部を有し、前記突条を横断する断面において、前記刃部は、刃先端から前記ベースに向かって互いに対向する第一側面と第二側面を有し、前記第一側面は、前記刃先端を含む第一側面側方向に傾斜する第一刃先側面と、該第一刃先側面に連続する第一刃中間側面と、該第一刃中間側面に連続するとともに前記ベースから突出して一体的に形成された第一刃根元側面を有し、前記第二側面は、前記刃先端を含む第二側面側方向に傾斜する第二刃先側面と、該第二刃先側面に連続する第二刃中間側面と、該第二刃中間側面に連続するとともに前記ベースから突出して一体的に形成された第二刃根元側面を有し、前記第一刃先側面と前記第二刃先側面とにより刃先部を形成する押切切断用刃型であって、前記第一刃中間側面と前記第二刃中間側面とのうちの少なくとも一つの刃中間側面が、他方の側面方向に向かって、(i)断面直線状に傾斜する直線状アンダーカット傾斜側面と(ii)断面湾曲線状に傾斜する湾曲線状アンダーカット傾斜側面、のうちの少なくとも一つのアンダーカット傾斜側面を有することを特徴とする。
本発明の押切切断用刃型において、望ましくは、少なくとも、前記第一側面が前記アンダーカット傾斜側面を有し、 前記第一側面における前記第一刃先側面は前記刃先端を起点として前記第二側面から離れる方向のベース方向に向かって断面直線状に傾斜するに第一刃先側面を有するとともに、該第一刃先側面は前記アンダーカット傾斜側面に連続して形成されてなり、前記第二側面における前記第二刃先側面は前記刃先端から前記第一側面から離れる方向のベース方向に向かって断面直線状に傾斜するに第二刃先側面を有し、前記刃先部は前記第一刃先側面と前記第二刃先側面とにより両刃形状を形成することを特徴とする。
本発明の押切切断用刃型において、望ましくは、 少なくとも、前記第一側面が前記アンダーカット傾斜側面を有し、 前記第一側面における前記第一刃先側面は前記刃先端を起点として前記第二側面から離れる方向のベース方向に向かって膨らみをもって断面湾曲線状に傾斜するに第一刃先側面を有するとともに、該第一刃先側面は前記アンダーカット傾斜側面に連続して形成されてなり、前記第二側面における前記第二刃先側面は前記刃先端から前記第一側面から離れる方向のベース方向に向かって膨らみをもって断面湾曲線状に傾斜するに第二刃先側面を有し、前記刃先部は前記第一刃先側面と前記第二刃先側面とにより両刃形状を形成することを特徴とする。
望ましくは、前記突条を横断する断面において、前記第一刃根元側面は前記第一刃中間側面に対して段差を伴って略平坦状の第一刃根元部平坦縁領域を形成した略断面台形の第一刃断面略台形根元側面を有し、前記第一刃断面略台形根元側面が前記第一刃根元部平坦縁領域を残した状態で前記第一刃中間側面に連続して形成され、前記第二刃根元側面は前記第二刃中間側面に対して段差を伴って略平坦状の第二刃根元部平坦縁領域を形成した略断面台形の第二刃断面略台形根元側面を有し、前記第二刃断面略台形根元側面が前記第二刃根元部平坦縁領域を残した状態で前記第二刃中間側面に連続して形成されてなることを特徴とする型。
望ましくは、前記突条を横断する断面において、前記第一刃根元側面は前記第一刃中間側面から段差を伴って第一側面方向に延びる第一刃根元側面傾斜縁領域を形成した第一刃断面傾斜根元側面を有し、前記第一刃断面傾斜根元側面が前記第一刃中間側面に連続して形成され、前記第二刃根元側面は前記第二刃中間側面から段差を伴って第二側面方向に延びる第二刃根元側面傾斜縁領域を形成した第二刃断面傾斜根元側面を有し、前記第二刃断面傾斜根元側面が前記第二刃中間側面に連続して形成されてなることを特徴とする。
望ましくは、前記突条を横断する断面において、前記第一刃根元側面と前記第二刃根元側面を形成することなく、前記第一刃根元側面は前記第一刃中間側面をベース方向に延長した側面に相当し、
前記第二刃根元側面は前記第二刃中間側面をベース方向に延長した側面に相当し、前記第一刃中間側面が前記ベースに一体的に突出した状態で形成され、前記第二刃中間側面が前記ベースに一体的に突出した状態で形成されてなることを特徴とする。
望ましくは、前記刃部は被加工物の所定領域を切り抜き可能な端のない連続した刃先部を形成した切抜用刃部を有し、少なくとも、前記切抜用刃部の内周側の側面が前記アンダーカット傾斜側面を形成してなることを特徴とする。
望ましくは、前記第一側面の前記第一刃中間側面が前記アンダーカット傾斜側面を形成するとともに、前記第二側面の前記第二刃中間側面も前記アンダーカット傾斜側面を形成してなることを特徴とする。
望ましくは、前記第二側面が前記アンダーカット傾斜側面を形成することなく、前記第一側面のみが前記アンダーカット傾斜側面を有し、前記第二側面において、前記第二刃先側面と前記第二刃中間側面は同じ角度で傾斜する傾斜側面を形成し、前記第二刃先側面と第二刃先側面とは連続して前記刃先端を起点として前記第一側面から離れる方向のベース方向に向かって断面直線状に傾斜するに傾斜側面を形成することを特徴とする。
望ましくは、前記第二側面が前記アンダーカット傾斜側面を形成することなく、前記第一側面のみが前記アンダーカット傾斜側面を有し、前記第一側面において、前記第一刃先側面が形成されることなく前記第一刃中間側面の前記アンダーカット傾斜側面が前記刃先端に連続して形成されてなり、前記刃先部は前記アンダーカット傾斜側面と前記第二刃先側面とにより形成されてなることを特徴とする。
望ましくは、前記第二側面が前記アンダーカット傾斜側面を形成することなく、前記第一側面のみが前記アンダーカット傾斜側面を有し、前記第二側面において、前記第二刃中間側面は前記ベースに対して垂直な第二垂直側面を有し、前記第二垂直側面は前記第二刃先側面に連続して形成されてなることを特徴とする。
望ましくは、前記第二側面が前記アンダーカット傾斜側面を形成することなく、前記第一側面のみが前記アンダーカット傾斜側面を有し、前記第二側面において、(i)少なくとも前記第二刃中間側面は前記第一側面から離れる方向の前記ベース方向に向かって膨らんで湾曲線状に傾斜する膨湾曲線状傾斜側面を形成した形状、または、(ii)前記第二刃先側面が形成されることなく前記第二刃中間側面が前記刃先端に連続して形成され、前記第二刃中間側面は前記第一側面から離れる方向の前記ベース方向に向かって膨らんで湾曲線状に傾斜する膨湾曲線状傾斜側面を形成した形状、を有することを特徴とする。
望ましくは、前記第二側面が前記アンダーカット傾斜側面を形成することなく、前記第一側面のみが前記アンダーカット傾斜側面を有し、前記刃部は被加工物の所定領域を切り抜き可能な端のない連続した刃先部を形成した切抜用刃部を有し、前記切抜用刃部の内周側の側面が前記アンダーカット傾斜側面を有する前記第一側面であるように構成してなることを特徴とする。
望ましくは、前記ベースが、フレキシブル性を有する厚さ形状を有し、ロール状押切装置の円柱状ロールの表面に巻き付けて使用される構成を備えることを特徴とする。
望ましくは、(i)前記ベースが屈曲不可能な程度の板状を有する厚さ形状を有し、前記刃部が前記ベースに一体的に形成され、平板型押圧装置に装着されて用いられる構成、(ii)前記ベースがフレキシブル性を有する厚さ形状を有し、平板型押圧装置に装着されて用いられる構成、及び、(iii)前記ベースが屈曲不可能な程度の板状を有する厚さ形状を有し、円柱状ロールの表面の所定位置に固定されて使用される構成、からなる群から選択されるいずれか一つの構成を備えることを特徴とする。
望ましくは、(i)粘着性を有する粘着性被加工物、及び、(ii)切断時に変形し易い程度の弾性、軟質性又は柔軟性を有する弾性軟質性被加工物、のうちの少なくとも一つの粘弾柔軟性被加工物を、所定形状に切断又は切抜するために用いられ、前記刃部の高さ寸法が前記粘弾柔軟性被加工物の厚さ寸法よりも大きい寸法を有することを特徴とする。
本発明の押切切断用刃型の製造方法は、(A)金属製材料からなる略平板状基材を使用して、化学的腐食エッチング加工により、前記基材の不要部分を除去して、ベースから突出する突条を形成するエッチング突条形成工程、及び、(B)前記エッチング突条形成工程により形成された前記突条を、機械的加工により、請求項1乃至15のいずれかに記載の押切切断用刃型の形状に形成加工する機械的刃部形成工程を備えることを特徴とする。
本発明の押切切断用刃型の製造方法において、望ましくは、前述の押切切断用刃型の製造方法であって、(A)金属製材料からなる略平板状基材を使用して、機械的切削加工により、前記基材の不要部分を除去して、ベースから突出する突条を形成する機械的突条形成工程、及び、(B)前記機械的突条形成工程により形成された前記突条を、機械的加工により、前記のいずれかに記載の押切切断用刃型の形状に形成加工する機械的刃部形成工程を備えることを特徴とする。
本発明の押切切断用刃型の製造方法において、望ましくは、前述の押切切断用刃型の製造方法であって、(A)金属製材料からなる略平板状基材を使用して、化学的腐食エッチング加工により、前記基材の不要部分を除去して、ベースから突出する突条を形成するエッチング突条形成工程、及び、(B−1)機械的加工手段により、前記エッチング突条形成工程により形成された前記突条を切削加工して、前記第一刃先傾斜面、前記第二刃先傾斜面、前記第一刃中間側面、及び、前記第二刃中間側面を形成する切削刃部形成工程、を備え、前記(B−1)工程において、前記第一刃根元側面と前記第二刃根元側面の側面を切削することなく前記突条の一部を残した前記刃部の形状になるように前記突条を切削加工することを特徴とする押切切断用刃型の製造方法。
本発明の粘弾柔軟性被加工物の押切切断方法は、前述の押切切断用刃型を用いて、(i)粘着性を有する粘着性被加工物、及び、(ii)切断時に変形し易い程度の弾性、軟質性又は柔軟性を有する弾性軟質性被加工物、のうちの少なくとも一つの粘弾柔軟性被加工物を、所定形状に切断又は切抜することを特徴とする。
本発明の粘弾柔軟性被加工物の押切切断方法において、望ましくは、前記粘弾柔軟性被加工物が、少なくとも基材層と該基材層に付着固定された粘弾柔軟性被加工物とを備え、前記基材層と粘弾柔軟性被加工物とを所定形状に切断又は切抜することを特徴とする。
本発明の粘弾柔軟性被加工物の押切切断方法は、前述の押切切断用刃型を用いて、被加工物を所定形状に切断して切抜する被加工物の押切切断方法であって、前記押切切断用刃型が前記被加工物の表面から裏面に達するまで前記被加工物を押圧して、前記被加工物を所定形状に切断し切抜き、その後、前記押切切断用刃型の前記内周側に切抜かれた加工物を保持した状態で、前記押切切断用刃型を前記被加工物から離れるように押圧を解除し、これにより、切抜かれた加工物と、切り抜かれて残存する残存被加工物と分離する工程、を備えることを特徴とする。
本発明の粘弾柔軟性被加工物の押切切断方法において、望ましくは、 前記被加工物が(i)粘着性を有する粘着性被加工物、及び、(ii)切断時に変形し易い程度の弾性、軟質性又は柔軟性を有する弾性軟質性被加工物、のうちの少なくとも一つの粘弾柔軟性被加工物であることを特徴とする。
なお、本発明において、「切断」という語句は、「被加工物を所定の形状に切断すること」、「被加工物の所定領域を切抜くこと」、又は、「被加工物の所定領域を切抜いて、切り抜かれた加工物と切り抜かれて残った残存被加工物とを分離すること」を意味する。すなわち、「切断」は「切断して切り抜く切抜」をも含む意味である。
「粘弾柔軟性被加工物」という語句は、「少なくとも、切断時に変形し易い程度の弾性、軟質性又は柔軟性を含有する弾性軟質性被加工物」及び/又は「少なくとも、粘着性材料を含有する粘着性被加工物」を意味するとともに、「このような粘着性被加工物又は弾性軟質性被加工物を含む層を含むと共に、プラスチック製フィルム層及び/または不織布・織布・紙等により製造された基材層より構成された複合被加工物」をも意味する。
「切断時に変形し易い程度の弾性、軟質性又は柔軟性を有する弾性軟質性被加工物」は、「押切切断用刃型を用いて被加工物を切断する時に、被加工物表面に刃型を押圧した時に被加工物表面が凹んで変形する性質を有する被加工物」、「押切切断用刃型を用いて被加工物を切断していった時に、刃型に接する被加工物の面が歪んで変形する程度の軟質性又は柔軟性を有する被加工物」、又は、「押切切断用刃型を用いて被加工物を切断して切抜いた時に、切り抜かれた加工物が元の形状に戻ろうとする程度の弾性を有し、または、切り抜かれて残存する残存被加工物が元の形状に戻ろうとする程度の弾性を有する被加工物」を意味する。
「粘着性被加工物」は「鉄などの金属類、エポキシ樹脂等の合成樹脂類、ポリエステル樹脂やポリアミド樹脂等のプラスチック類などに、粘着または接着し易い性質を有する被加工物」を意味する。
「端のない略環状の連続した刃先部を形成した切抜用刃部」は、環状に限定されなく、「端のない連続した刃先部を形成した切抜用刃部」を意味し、例えば、平面図において、略四角形、略三角形、略多角形、ハート形、台形、等の任意の形状であって、端のない連続した刃先部を形成し、「被加工物を押切により切抜できる切抜用刃部」を意味する。
本発明の押切用刃型、粘弾柔軟性被加工物の押切切断方法により、次の作用効果が得られる。
(効果イ:被加工物の刃部への付着抑制防止効果)本発明のアンダーカット傾斜側面を形成した押切切断用刃型を用いて、弾性軟質性被加工物や粘着性被加工物等の粘弾柔軟性被加工物を所定形状に切断又は切抜する際に、刃への粘弾柔軟性被加工物の付着が抑制され防止されるとともに、所望形状に正確に切断又は切抜できる押切用刃型が得られるとともに、該粘弾柔軟性被加工物を繰り返し切断する切断動作時に、押切用刃型に付着した付着物の洗浄作業が不要になるために量産性が著しく向上する。特に、強い粘着性を有する粘着性被加工物の場合には、著しく優れた上記の効果が得られる。
(効果ロ:切断生成加工物と残存被加工物との再癒着抑制防止効果)本発明のアンダーカット傾斜側面を形成した押切切断用刃型を用いて、弾性軟質性被加工物や粘着性被加工物等の粘弾柔軟性被加工物を所定形状に切断又は切抜する際に、切断動作の直後に切断されて生成した加工物と切断されて残った残存被加工物との再癒着が抑制され防止されるとともに、所望形状に正確に切断又は切抜された加工物を切断生成することができる押切用刃型が得られる。
(効果ハ:切断生成加工物と残存被加工物との容易分離効果)本発明のアンダーカット傾斜側面を形成した押切用刃型を用いて、粘弾柔軟性被加工物を繰り返し切断、切り抜く等の切断動作時に、切断されて生成した切断生成加工物と切断されて残った残存被加工物との再癒着が抑制され防止されるために、切断生成加工物と残存被加工物との混在が抑制されて、切断生成加工物と残存被加工物との分離が容易になり、その結果、分別装置を必要としなくなるために量産性が著しく向上する。
(効果ニ:端のない切抜用刃部による切抜生成加工物の容易保持効果及び切抜生成加工物と残存被加工物との容易分離効果)特に、アンダーカット傾斜側面を形成するとともに端のない連続した刃先部を形成した切抜用刃部を有する押切切断用刃型を用いて、弾性軟質性被加工物や粘着性被加工物等の粘弾柔軟性被加工物の所定領域を切抜する際に、前記(効果イ)と(効果ロ)の作用効果が得られると共に、切り抜かれた切抜生成加工物が押切用刃型に容易に保持されて、切り抜かれた切抜生成加工物と残存する残存被加工物との分離が容易になり、切抜生成加工物と残存被加工物との混在が抑制される押切用刃型が得られ、その結果、分別装置を必要としなくなるために量産性が著しく向上する。
(効果ホ:刃部根元側面の変形防止効果)特に、アンダーカット傾斜側面を形成するとともに断面略台形根元側面を形成した押切用刃型を用いて、粘弾柔軟性被加工物を所定形状に切断又は切抜する際に、押圧力が強すぎた場合に、刃部の根元側面の変形が防止される。すなわち、一般に、アンダーカット傾斜側面を形成することによりアンダーカット部の刃幅が小さくなるためにアンダーカット部の刃部の強度が弱くなる傾向があるが、断面略台形根元側面を形成した押切用刃型の場合には、そのアンダーカット部の刃部の強度の低下の度合いが抑制されて、刃部根元側面の変形が防止される効果が得られる。従って、断面略台形根元側面を形成しない押切用刃型を用いた場合と比べて、より硬い粘弾柔軟性被加工物を所定形状に切断又は切抜することが可能になり、また、より強い押圧力で押切加工することができ、その結果、押切できる被加工物の粘弾柔軟性範囲が拡大するとともに、押切用刃型の設計の自由度が向上する。
(効果ヘ:化学的腐食エッチングと切削加工との併用による刃型の製造コスト低減効果)化学的腐食エッチング加工により不要部分を除去してベースから突出する突条を形成し、その後、その突条を切削などの機械的加工によりアンダーカット傾斜側面を有する所定形状の刃部を形成する押切切断用刃型の製造方法により、ベースから突出する突条を短時間に形成できて、刃型の製造コストを安くする効果が得られる。すなわち、切削加工のみにより刃型を製造する方法と比べて、短時間に刃型を製造可能であり、刃型の製造コストが安くなるとともに、設計に正確に、精密な所定形状の刃型を製造できる。
(効果ト:切削加工による刃型の精密な刃型を製造できる効果)切削などの機械的加工によりアンダーカット傾斜側面を有する所定形状の刃部を形成する押切切断用刃型の製造方法により、設計に正確に、精密な所定形状の刃型を製造できる効果が得られる。
(効果チ:刃先部が断面湾曲線状に傾斜するに第一刃先側面と断面湾曲線状に傾斜するに第二刃先側面とにより形成された両刃形状による刃先の変形抑制効果)刃先部が断面湾曲線状に傾斜するに第一刃先側面と断面湾曲線状に傾斜するに第二刃先側面とにより形成されたやや丸みの刃先端形状を有する両刃形状においては、鋭角の刃先形状に比べて、被加工物を押し切るためにやや大きな加圧力を必要とするが、しかしながら、押し圧動作を繰り返した時の刃先の変形が抑制される効果がある。特に、粘弾柔軟性被加工物を切断する場合には、鋭角刃先形状でなくても、やや丸みの刃先端形状を有する両刃形状である場合でも、所望の形状に容易に切断できる。
(効果リ:第一側面のみがアンダーカット傾斜側面を有し、第二刃中間側面は第一側面から離れる方向の前記ベース方向に向かって膨らんで湾曲線状に傾斜する膨湾曲線状傾斜側面を形成した形状による刃部の変形抑制効果)本発明のアンダーカット傾斜側面を形成することにより、刃部の機械的強度は弱くなる傾向にある。これに対して、第二側面がアンダーカット傾斜側面を形成することなく、第一側面のみがアンダーカット傾斜側面を有し、第二側面において、第二刃中間側面は第一側面から離れる方向の前記ベース方向に向かって膨らんで湾曲線状に傾斜する膨湾曲線状傾斜側面を形成した形状により、刃部の幅が太くなって機械的強度が向上し、その結果、第一側面に形成されたアンダーカット傾斜側面による機械的強度の低下を防止して、刃部の変形を抑制する効果が得られる。
(A)は本発明の一実施例の押切切断用刃型の形状を説明するための模式的概略図であり、(B)は(A)の押切切断用刃型を用いて被加工物を切断するときの形状を説明するための模式的概略図 (A)は本発明の他の実施例の押切切断用刃型の形状を説明するための模式的概略図であり、(B)は(A)の押切切断用刃型を用いて被加工物を切断するときの形状を説明するための模式的概略図 (A)は本発明の他の実施例の押切切断用刃型の形状を説明するための模式的概略図であり、(B)は(A)の押切切断用刃型を用いて被加工物を切断するときの形状を説明するための模式的概略図 (A)は本発明の他の実施例の押切切断用刃型の形状を説明するための模式的概略図であり、(B)は(A)の押切切断用刃型を用いて被加工物を切断するときの形状を説明するための模式的概略図 (A)は本発明の他の実施例の押切切断用刃型の形状を説明するための模式的概略図であり、(B)は(A)の押切切断用刃型を用いて被加工物を切断するときの形状を説明するための模式的概略図 (A)は本発明の他の実施例の押切切断用刃型の形状を説明するための模式的概略図であり、(B)は(A)の押切切断用刃型を用いて被加工物を切断するときの形状を説明するための模式的概略図 (A)は本発明の他の実施例の押切切断用刃型の形状を説明するための模式的概略図であり、(B)は(A)の押切切断用刃型を用いて被加工物を切断するときの形状を説明するための模式的概略図 (A)は本発明の他の実施例の押切切断用刃型の形状を説明するための模式的概略図であり、(B)は(A)の押切切断用刃型を用いて被加工物を切断するときの形状を説明するための模式的概略図 (A)は本発明の他の実施例の押切切断用刃型の形状を説明するための模式的概略図であり、(B)は(A)の押切切断用刃型を用いて被加工物を切断するときの形状を説明するための模式的概略図 は本発明の他の実施例の押切切断用刃型の形状を説明するための模式的概略図 (A)は本発明の他の実施例の押切切断用刃型の形状を説明するための模式的概略図であり、(B)は(A)の押切切断用刃型を用いて被加工物を切断するときの形状を説明するための模式的概略図 (A)は本発明の他の実施例の押切切断用刃型の形状を説明するための模式的概略図であり、(B)は(A)の押切切断用刃型を用いて被加工物を切断するときの形状を説明するための模式的概略図 本発明の一実施例の切抜用空間を有する押切切断用刃型の模式的概略図 本発明の他の実施例の切抜用空間を有する押切切断用刃型の模式的概略図 本発明の一実施例の押切切断用刃型を用いて被加工物を切断するときの形状を説明するための模式的概略図であり、(A)は被加工物に押切切断用刃型を切断していった時の模式的概略図であり、(B)は切断して切抜かれた加工物と刃型の状態を説明するための模式的概略図 本発明の他の実施例の押切切断用刃型を用いて被加工物を切断するときの形状を説明するための模式的概略図であり、(A)は被加工物に押切切断用刃型を切断していった時の模式的概略図であり、(B)は切断して切抜かれた加工物と刃型の状態を説明するための模式的概略図 本発明の他の実施例の押切切断用刃型の形状を説明するための模式的概略図 本発明の他の実施例の押切切断用刃型の形状を説明するための模式的概略図 本発明の一実施例のエッチング工程と切削工程による押切切断用刃型の製造方法の模式的概略図 本発明の一実施例のエッチング後の切削加工工程の模式的概略図 従来の押切切断用刃型の形状を説明するための模式的概略図 押切用刃型を構成した公知の押切装置であって、本発明の押切切断用刃型にも使用可能な押切装置の概略模式図であり、(A)は平板型押切装置であり、(B)はロール状押切装置 従来の押切切断用刃型を用いて被加工物を切断するときの形状を説明するための模式的概略図であり、(A)は被加工物に押切切断用刃型を切断していった時の模式的概略図であり、(B)は切断して切抜かれた加工物と刃型の状態を説明するための模式的概略図 従来の他の押切切断用刃型を用いて被加工物を切断するときの形状を説明するための模式的概略図であり、(A)は被加工物に押切切断用刃型を切断していった時の模式的概略図であり、(B)は切断して切抜かれた加工物と刃型の状態を説明するための模式的概略図 従来の他の押切切断用刃型を用いて被加工物を切断するときの形状を説明するための模式的概略図であり、(A)は被加工物に押切切断用刃型を切断していった時の模式的概略図であり、(B)は切断して切抜かれた加工物と刃型の状態を説明するための模式的概略図
以下に本発明の押切切断用刃型について、図面を示しながら説明する。図面において、押切切断用刃型及び構成要素等の形状・大きさ・寸法等は正確に示すものではなく、形状、構成、システム、作用効果等の特徴を説明するための模式的概略を示すものである。
本件発明の押切切断用刃型の形状について説明する。
図1(A)は本発明の押切切断用刃型の一実施例の形状を説明するための模式的概略図であり、(B)は(A)の押切切断用刃型を用いて被加工物を切断するときの形状を説明するための模式的概略図である。
図2(A)は本発明の押切切断用刃型の他の実施例の形状を説明するための模式的概略図であり、(B)は(A)の押切切断用刃型を用いて被加工物を切断するときの形状を説明するための模式的概略図である。
図1、図2において、押切切断用刃型1は、ベース5に一体的に突出する突条に形成された刃部1を有し、前記突条を横断する断面において、刃部1は刃先端2cからベース5に向かって互いに対向する第一側面2aと第二側面2bを有する。第一側面2aは、刃先端2cを含む第一刃先側面21aと、第一刃先側面21aに連続する第一刃中間側面22aと、第一刃中間側面22aに連続するとともにベース5から突出して一体的に形成された第一刃根元側面23aを有する。第二側面2bは、刃先端2cを含む第二刃先側面21bと、第二刃先側面21bに連続する第二刃中間側面22bと、第二刃中間側面22bに連続するとともにベース5から突出して一体的に形成された第二刃根元側面23bを有する。第一刃先側面21aと第二刃先側面21bとにより、刃先部2pが形成されている。そして、第一刃中間側面22aと第二刃中間側面22bとのうちの少なくとも一つの刃中間側面が、他方の側面方向に向かって傾斜するアンダーカット傾斜側面2uを有する。
アンダーカット傾斜側面2uとしては、他方の側面方向に向かって断面直線状に傾斜する直線状アンダーカット傾斜側面、又は、他方の側面方向に向かって断面湾曲線上に傾斜する湾曲線状アンダーカット傾斜側面が実施できる。
「アンダーカット傾斜側面」という語句は、「押切切断用刃型の突条の刃部2の横断面形状において、ベース5に垂直な垂直線に対して、一方の中間側面が刃先部の方向からベース方向の他方の側面側に向かって傾斜する傾斜側面」を意味し、または、「押切切断用刃型の突条の刃部2の立体的形状において、ベース5に垂直な垂直面に対して、一方の中間側面が刃先部の方向からベース方向の他方の側面側に向かって窪み部又は凹部を形成する傾斜側面」を意味する。
具体例としては、図1の押切切断用刃型1においては、第一刃中間側面22aが、第二側面2bの方向に向かって断面直線状に傾斜する直線状アンダーカット傾斜側面2uを有する。垂直線(点線)と第一刃中間側面22aとのなす角度2tでもって直線状アンダーカット傾斜側面2u(22a)が形成されている。
図2の押切切断用刃型1においては、第一刃中間側面22aが、第二側面2bの方向に向かって断面湾曲線状に傾斜する湾曲線状アンダーカット傾斜側面を有する。具体例としては、図2の押切切断用刃型1においては、第一刃中間側面22aが、第二側面2bの方向に向かって断面湾曲線状に傾斜する湾曲線状アンダーカット傾斜側面2uを有する。湾曲線状アンダーカット傾斜側面2uとしては、その湾曲線の形状は特に限定されなく、刃部2の上方向から見た平面図において、第一側面2aのアンダーカット傾斜側面2uと第一刃根元平坦縁領域24aとの接点の位置が、アンダーカット傾斜側2uと第一刃先側面21aとの接点よりも、第二側面2bの方向に位置するようにアンダーカット傾斜側面が形成された形状が望ましい。
なお、刃部2の上方向から見た平面図において、第一側面2aのアンダーカット傾斜側面2uと第一刃根元平坦縁領域24aとの接点の位置が、アンダーカット傾斜側面2uと第一刃先側面21aとの接点よりも、第二側面2bの方向に位置するようにアンダーカット傾斜側面が形成された形状が望ましい。
この押切切断用刃型により、前記説明した(効果イ:被加工物の刃部への付着抑制防止効果)、(効果ロ:切断生成加工物と残存被加工物との再癒着抑制防止効果)及び(効果ハ:切断生成加工物と残存被加工物との容易分離効果)の作用効果が得られる。
図1、図2において、第一側面2aがアンダーカット傾斜側面2uを有し、 第一側面2aにおける第一刃先側面21aは、刃先端2cを起点として第二側面2bから離れる方向のベース5方向に向かって傾斜するに第一刃先側面21aを有するとともに、第一刃先側面21aはアンダーカット傾斜側面2uに連続して形成されてなり、第二側面2bにおける第二刃先側面21bは刃先端2cから第一側面2aから離れる方向のベース方向に向かって傾斜するに第二刃先側面21bを有し、刃先部2pは第一刃先側面21aと前記第二刃先側面21bとにより両刃形状を形成する。
第一刃先側面21aと第二刃先側面21bとにより形成される刃先部2pの刃先端2cの刃先角度は、被加工物8を押し切る際に容易に切込み可能になるように、両刃形状に形成される。
図1、図2において、刃先部2pは、断面直線状に傾斜するに第一刃先側面21aを有するとともに断面直線状に傾斜するに第二刃先側面21bを有する形状であるが、これに限定されることなく、図17に示されるように、刃先部2pとしては、断面湾曲線状に傾斜するに第一刃先側面21aを有する形状、断面湾曲線状に傾斜するに第二刃先側面21bを有する形状(例えば、通称、ハマグリ型刃先形状)も実施可能である。また、刃先端2cの形状が、第一刃先側面21aと第二刃先側面21bとにより形成された鋭角を有する形状に限定されることなく、刃先端2cに丸みを形成した丸み形状も実施可能である。図17におけるその他の形状は図1、図2と同じである。この押切切断用刃型により、前記説明した(効果チ:刃先部が断面湾曲線状に傾斜するに第一刃先側面と断面湾曲線状に傾斜するに第二刃先側面とにより形成された両刃形状による刃先の変形抑制効果)が得られる。
アンダーカット傾斜側面2uを形成した側面に対向する側面の形状としては、刃先側面の角度と刃中間側面の角度とが互いに異なる傾斜面を有する構成、又は、刃先側面の角度と刃中間側面の角度とが同じ傾斜面を有する押切切断用刃型が実施可能である。
具体例としては、図1の押切切断用刃型1においては、第二刃先側面21bの角度が第二刃中間側面22bの角度と互いに異なる傾斜面を有して構成され、第二刃先側面21bと第二刃中間側面22bとが角度的に段差をもって形成されている。図2の押切切断用刃型1においては、第二刃先側面21bの角度と第二刃中間側面22bの角度が互いに同じ傾斜面を有する構成が実施可能であり、第二刃先側面21bと第二刃中間側面22bとは角度的に段差なく断面直線状に連続して形成されている。
第一刃根元側面23a、第二刃根元側面23bとしては、下記の形状が実施可能である。図1、図2に示されるように、刃部2はベース5と一体的に突出して形成され、突条を横断する断面において、第一刃根元側面23aは第一刃中間側面22aに対して段差を伴って略平坦状の第一刃根元部平坦縁領域24aを形成した略断面台形の第一刃断面略台形根元側面を有し、第一刃断面略台形根元側面が第一刃根元部平坦縁領域24aを残した状態で第一刃中間側面22aに連続して形成され、第二刃根元側面23bは第二刃中間側面22bに対して段差を伴って略平坦状の第二刃根元部平坦縁領域24bを形成した略断面台形の第二刃断面略台形根元側面を有し、第二刃断面略台形根元側面が第二刃根元部平坦縁領域24bを残した状態で第二刃中間側面22bに連続して形成されている。
すなわち、押切切断用刃型の突条の刃部2の立体的形状において、ベース5から突出する突条が形成され、その突条に、断面略台形の根元側面の上面に台形の両端略平面領域を残した状態で、少なくとも、一方の側面にアンダーカット傾斜側面を有する刃部2が一体的に形成された形状を有する。
本発明の押切切断用刃型の他の構成として、前記第二側面が前記アンダーカット傾斜側面を形成することなく、前記第一側面のみが前記アンダーカット傾斜側面を有し、前記第二側面において、前記第二刃先側面と前記第二刃中間側面は同じ角度で傾斜する傾斜側面を形成し、前記第二刃先側面と第二刃先側面とは連続して前記刃先端を起点として前記第一側面から離れる方向のベース方向に向かって断面直線状に傾斜するに傾斜側面を形成する構成も実施可能である。
例えば、図3(A)は本発明の押切切断用刃型の他の実施例の形状を説明するための模式的概略図であり、(B)は(A)の押切切断用刃型を用いて被加工物を切断するときの形状を説明するための模式的概略図である。
図3の押切切断用刃型において、図1の押切切断用刃型と異なる形状は、第二刃先側面21bの角度と第二刃中間側面22bの角度が互いに同じ傾斜面を有するとともに、第二刃先側面21bと第二刃中間側面22bとは角度的に段差なく断面直線状に連続して形成されている点であり、その他の形状は図1と同じ形状を有する。
図3において、この形状に限定されることなく、図17に示されるように、刃先部2pは、断面湾曲線状に刃外側方向に膨らみをもって傾斜するに第一刃先側面21aを有する形状、断面湾曲線状刃外側方向に膨らみをもって傾斜するに第二刃先側面21bを有する形状(例えば、通称、ハマグリ型刃先形状)も実施可能である。また、刃先端2cの形状が、第一刃先側面21aと第二刃先側面21bとにより形成された鋭角を有する形状に限定されることなく、刃先端2cに微少な丸みを形成した丸み形状も実施可能である。この押切切断用刃型により、前記説明した(効果チ:刃先部が断面湾曲線状に傾斜するに第一刃先側面と断面湾曲線状に傾斜するに第二刃先側面とにより形成された両刃形状による刃先の変形抑制効果)が得られる。
本発明の押切切断用刃型の他の構成として、前記第二側面が前記アンダーカット傾斜側面を形成することなく、前記第一側面のみが前記アンダーカット傾斜側面を有し、前記第一側面において、前記アンダーカット傾斜側面は前記刃先端に連続して形成されてなり、前記刃先部は前記アンダーカット傾斜側面と前記第二刃先側面とにより形成されてなる押切切断用刃型も実施可能である。
例えば、図4と図5のそれぞれの(A)は本発明の押切切断用刃型の他の実施例の形状を説明するための模式的概略図であり、(B)は(A)の押切切断用刃型を用いて被加工物を切断するときの形状を説明するための模式的概略図である。
図4の押切切断用刃型の第一側面2aにおいて、アンダーカット傾斜側面2uは刃先端2cに連続して形成されてなり、刃先部2pはアンダーカット傾斜側面2uと第二刃先側面21bとにより形成されている。
図5の押切切断用刃型の第一側面2aにおいて、アンダーカット傾斜側面2uは刃先端2cに連続して形成されてなり、刃先部2pはアンダーカット傾斜側面2uと第二刃先側面21bとにより形成されている。
本発明の押切切断用刃型の他の構成として、前記第二側面が前記アンダーカット傾斜側面を形成することなく、前記第一側面が前記アンダーカット傾斜側面を有し、前記第二側面において、前記第二刃中間側面は前記ベースに対して垂直な第二垂直側面を有し、前記第二垂直側面は前記第二刃先側面に連続して形成されてなる押切切断用刃型も実施可能である。
例えば、図6と図7のそれぞれの(A)は本発明の押切切断用刃型の他の実施例の形状を説明するための模式的概略図であり、(B)は(A)の押切切断用刃型を用いて被加工物を切断するときの形状を説明するための模式的概略図である。
図6の押切切断用刃型において、図1の押切切断用刃型と異なる形状は、第二側面2bがアンダーカット傾斜側面を形成することなく、第一側面2aがアンダーカット傾斜側面2uを有し、第二側面2aにおいて、第二刃中間側面22bはベース5に対して垂直な第二垂直側面を有し、第二刃刃先側面21bもベース5に対して垂直な第二垂直側面を有し、第二垂直側面は第二刃先側面21bに連続する同じ垂直側面となって形成されてなる点である。また、刃根元側面23a、23bは切削により所定の傾斜角度に形成されている。その他の形状は図1と同じ形状を有する。このような構成の押切切断用刃型も実施可能である。
図7の押切切断用刃型において、図3の押切切断用刃型と異なる形状は、第二側面2bがアンダーカット傾斜側面を形成することなく、第一側面2aがアンダーカット傾斜側面2uを有し、第二側面2aにおいて、第二刃中間側面22bはベース5に対して垂直な第二垂直側面を有し、第二刃刃先側面21bは刃先端2cから第一側面から離れる方向のベース方向に向かって断面直線状に傾斜するに第二刃先側面21bを有し、第二垂直側面は第二刃先側面21bに段差を持って連続して形成されてなる。また、刃根元側面23a、23bは切削により所定の傾斜角度に形成されている。その他の形状は図3と同じ形状を有する。
図6、7において、刃根元側面の形状はこれらの形状に限定されることなく任意の形状が実施可能である。
本発明の押切切断用刃型の他の構成として、第二側面がアンダーカット傾斜側面を形成することなく、第一側面のみがアンダーカット傾斜側面を有し、第二側面において、第二刃中間側面は第一側面から離れる方向の前記ベース方向に向かって膨らんで湾曲線状に傾斜する膨湾曲線状傾斜側面を形成した形状が実施可能である。
例えば、図4において、第二刃中間側面22bは、第一側面2aから離れる方向のベース5の方向に向かって膨らんで湾曲線状に傾斜する膨湾曲線状傾斜側面を形成する。
本発明の押切切断用刃型の他の構成として、第二側面が前記アンダーカット傾斜側面を形成することなく、第一側面のみが前記アンダーカット傾斜側面を有し、第二側面において、第二刃先側面が形成されることなく第二刃中間側面が刃先端に連続して形成されてなり、第二刃中間側面は前記第一側面から離れる方向の前記ベース方向に向かって膨らんで湾曲線状に傾斜する膨湾曲線状傾斜側面を形成した形状が実施可能である。
例えば、図9において、第二刃先側面が形成されることなく第二刃中間側面22bが前記刃先端に連続して形成されてなり、第二刃中間側面22bは第一側面2aから離れる方向のベース5の方向に向かって膨らんで湾曲線状に傾斜する膨湾曲線状傾斜側面を形成する。
このような、図4、図9の構成により、前述の(効果リ:第一側面のみがアンダーカット傾斜側面を有し、第二刃中間側面は第一側面から離れる方向の前記ベース方向に向かって膨らんで湾曲線状に傾斜する膨湾曲線状傾斜側面を形成した形状による刃部の変形抑制効果)が得られる。
本発明の押切切断用刃型の他の構成として、前記突条を横断する断面において、前記第一刃根元側面は前記第一刃中間側面に対して段差を伴って略平坦状の第一刃根元部平坦縁領域を形成した略断面台形の第一刃断面略台形根元側面を有し、前記第一刃断面略台形根元側面が前記第一刃根元部平坦縁領域を残した状態で前記第一刃中間側面に連続して形成され、前記第二刃根元側面は前記第二刃中間側面に対して段差を伴って略平坦状の第二刃根元部平坦縁領域を形成した略断面台形の第二刃断面略台形根元側面を有し、前記第二刃断面略台形根元側面が前記第二刃根元部平坦縁領域を残した状態で前記第二刃中間側面に連続して形成されてなる構成も実施可能である。
例えば、図1〜図7のそれぞれの押切切断用刃型において、第一刃根元側面23aは第一刃中間側面22aに対して段差を伴って略平坦状の第一刃根元部平坦縁領域24aを形成した略断面台形の第一刃断面略台形根元側面を有し、第一刃断面略台形根元側面が第一刃根元部平坦縁領域24aを残した状態で第一刃中間側面22aに連続して形成され、第二刃根元側面23bは第二刃中間側面22bに対して段差を伴って略平坦状の第二刃根元部平坦縁領域24bを形成した略断面台形の第二刃断面略台形根元側面を有し、第二刃断面略台形根元側面が第二刃根元部平坦縁領域24bを残した状態で第二刃中間側面22bに連続して形成されている。
図1〜図7の押切切断用刃型において、図1、2、3、5、6は、エッチング工程によりベース5から突出する突条を形成し、その後、その突条を切削等の機械加工に刃部2を形成して製造された概略図であり、特に、第一刃断面略台形根元側面23aと第二刃断面略台形根元側面23bの一部の側面はエッチング工程により形成された突条の痕跡を残して切削されていない形状を例示している。これに対して、図4、図7はエッチング工程によりベース5から突出する突条を形成し、その後、その突条を切削等の機械加工に刃部2を形成して製造された概略図であるが、特に、第一刃断面略台形根元側面23aと第二刃断面略台形根元側面23bの側面も切削加工によりベースに対して所望の側面を形成している。図4、図7における刃断面略台形根元側面23a、23bは垂直側面を形成しているが、これに限定されることなく所望の角度の傾斜面である形状、及び、図4に示すような一方の刃断面略台形根元側面のみが切削加工により所望の傾斜角度に切削された形状も実施可能である。また、図4、図7において、刃断面略台形根元側面23a、23bがエッチング工程により形成された突条の痕跡を残して切削されていない形状も実施可能である。
これにより、前記に説明した(効果ホ:刃部根元側面の変形防止効果)が得られる。
本発明の押切切断用刃型の他の構成として、前記突条を横断する断面において、
前記第一刃根元側面は前記第一刃中間側面から段差を伴って第一側面方向に延びる第一刃根元側面傾斜縁領域を形成した第一刃断面傾斜根元側面を有し、前記第一刃断面傾斜根元側面が前記第一刃根元側面傾斜縁領域を残した状態で前記第一刃中間側面に連続して形成され、
前記第二刃根元側面は前記第二刃中間側面から段差を伴って第二側面方向に延びる第二刃根元側面傾斜縁領域を形成した第二刃断面傾斜根元側面を有し、前記第二刃断面傾斜根元側面が前記第二刃根元側面傾斜縁領域を残した状態で前記第二刃中間側面に連続して形成されてなる押切切断用刃型も実施可能である。
例えば、図10(A)の押切切断用刃型において、前記第一刃根元側面23aは第一刃中間側面22aから段差を伴って第一側面2aの方向に延びる第一刃根元側面傾斜縁領域を形成した第一刃断面傾斜根元側面を有し、第二刃根元側面23bは第二刃中間側面22bから段差を伴って第二側面2bの方向に延びる第二刃根元側面傾斜縁領域を形成した第二刃断面傾斜根元側面を有しする点において、図1の押切切断用刃型と異なり、その他の形状は図1と同じ形状を有する。
例えば、図10(B)の押切切断用刃型において、前記第一刃根元側面23aは第一刃中間側面22aから段差を伴って第一側面2aの方向に延びる第一刃根元側面傾斜縁領域を形成した第一刃断面傾斜根元側面を有し、第二刃根元側面23bは第二刃中間側面22bから段差を伴って第二側面2bの方向に延びる第二刃根元側面傾斜縁領域を形成した第二刃断面傾斜根元側面を有しする点において、図3の押切切断用刃型と異なり、その他の形状は図3と同じ形状を有する。
本発明の押切切断用刃型の他の構成として、前記突条を横断する断面において、前記第一根元側面と前記第二根元側面を形成することなく、前記第一根元側面は前記第一刃中間側面をベース方向に延長した側面に相当し、前記第二根元側面は前記第二刃中間側面をベース方向に延長した側面に相当し、
前記第一刃中間側面が前記ベースに一体的に突出した状態で形成され、前記第二刃中間側面が前記ベースに一体的に突出した状態で形成されてなる構成も実施可能である。
すなわち、第一根元側面と第二根元側面において、根元部平坦縁領域を形成した略断面台形の刃断面略台形根元側面を形成することなく、それぞれの根元側面はそれぞれの刃中間側面をベース方向に延長した側面に相当する構成であるような押切切断用刃型も実施可能である。
例えば、図8の押切切断用刃型において、第一刃根元側面23aは第一刃中間側面22aをベース方向に延長した側面に相当し、第二根元側面23bは第二刃中間側面23bをベース方向に延長した側面に相当し、第一刃中間側面22aがベース5に一体的に突出した状態で形成され、第二刃中間側面22bがベース5に一体的に突出した状態で形成されてなる点において、図1の押切切断用刃型と異なり、その他の形状は図1と同じ形状を有する。
例えば、図9の押切切断用刃型において、第一刃根元側面23aは第一刃中間側面22aをベース方向に延長した側面に相当し、第二根元側面23bは第二刃中間側面23bをベース方向に延長した側面に相当し、第一刃中間側面22aがベース5に一体的に突出した状態で形成され、第二刃中間側面22bがベース5に一体的に突出した状態で形成されてなる点において、図3の押切切断用刃型と異なり、その他の形状は図3と同じ形状を有する。
本発明の押切切断用刃型の他の構成として、前記第一側面と前記第二側面との双方の側面が前記アンダーカット傾斜側面を形成してなる押切切断用刃型も実施可能である。
例えば、図11、図12に示されるように、刃部1は、 第一側面2aと第二側面2bを有し、第一側面2aにおける第一刃先側面21aは、刃先端2cを起点として第二側面2bから離れる方向のベース5方向に向かって傾斜するに第一刃先側面21aを有するとともに、第一刃先側面21aはアンダーカット傾斜側面2uに連続して形成されてなる。また、第二側面2bにおける第二刃先側面21bは、刃先端2cを起点として第一側面2aから離れる方向のベース5方向に向かって傾斜するに第二刃先側面21bを有するとともに、第二刃先側面21bはアンダーカット傾斜側面2uに連続して形成されてなる。
図11は、第一刃先側面21aと第二刃先側面21aの双方が、直線状アンダーカット傾斜側面2uを形成した押切切断用刃型1であり、図12は、第一刃先側面21aと第二刃先側面21aの双方が、湾曲線状アンダーカット傾斜側面2uを形成した押切切断用刃型1である。
刃先部2pは第一刃先側面21aと前記第二刃先側面21bとにより両刃形状を形成する。
第一刃先側面21aと第二刃先側面21bとにより形成される刃先部2pの刃先端2cの刃先角度は、被加工物8を押し切る際に容易に切込み可能になるように、両刃の鋭角に形成される。
第一刃根元側面23aと第二刃根元側面23b等の刃根元側面としては、刃中間側面22a,22bに対して段差を伴って略平坦状の刃根元部平坦縁領域24a,24bを形成した略断面台形の刃断面略台形根元側面を有し、刃断面略台形根元側面が刃根元部平坦縁領域24a,24bを残した状態で刃中間側面22a,22bに連続して形成されてなる。
上記の図1〜図12に関連して説明したアンダーカット傾斜側面を備えた押切切断用刃型は、前述の[発明の効果]欄において説明した(効果イ:被加工物の刃部への付着抑制防止効果)、(効果ロ:切断生成加工物と残存被加工物との再癒着抑制防止効果)及び(効果ハ:切断生成加工物と残存被加工物との容易分離効果)の作用効果が得られる。
第一側面2aと第二側面2bとの双方の側面がアンダーカット傾斜側面2uを形成してなる押切切断用刃型1としては、図11、図12に示される押切切断用刃型1の形状に限定されることなく下記の形状も実施可能である。
図11、図12において、刃先部2pは、断面直線状に傾斜するに第一刃先側面21aを有するとともに断面直線状に傾斜するに第二刃先側面21bを有する形状であるが、これに限定されることなく、図18に示されるように、刃先部2pは、断面湾曲線状に外側方向に膨らみをもって傾斜するに第一刃先側面21aを有する形状、断面湾曲線状に外側方向に膨らみをもって傾斜するに第二刃先側面21bを有する形状(例えば、通称、ハマグリ型刃先形状)も実施可能である。また、刃先端2cの形状が、第一刃先側面21aと第二刃先側面21bとにより形成された鋭角を有する形状に限定されることなく、刃先端2cに丸みを形成した丸み形状も実施可能である。図18において、その他の形状は図11、図12と同じである。この押切切断用刃型により、前記説明した(効果チ:刃先部が断面湾曲線状に傾斜するに第一刃先側面と断面湾曲線状に傾斜するに第二刃先側面とにより形成された両刃形状による刃先の変形抑制効果)が得られる。
また、第一根元側面23aと第二根元側面23bのうちの少なくとも一方の根元側面を形成することなく、アンダーカット傾斜側面2uがベース5に一体的に突出した状態で形成された形状の押切切断用刃型も実施可能である。例えば、第一刃先側面21aと第二刃先側面21bの一方の刃先側面が形成されることなく、アンダーカット傾斜側面2uが刃先端2cに直接に連続して形成された押切切断用刃型も実施可能である。例えば、第一側面2aに直線状アンダーカット傾斜側面2uが形成され、第二側面2bに湾曲線状アンダーカット傾斜側面2uが形成された押切切断用刃型も実施可能である。また、刃先部2pの刃先端2cの形状としては、図示されていないが、柔軟な形状の被加工物のような、刃先角度が鋭角でなくても容易に切断できる被加工物を切断する場合には、刃先端2cの頂部に微少な丸みを形成した刃先形状を有する刃先部2pも実施可能である。
[被加工物の所定領域を切り抜き可能な端のない連続した刃先部を形成した押切切断用刃型について]
本発明の押切切断用刃型の他の構成として、前記刃部は被加工物の所定領域を切り抜き可能な端のない連続した刃先部を形成した切抜用刃部を有し、少なくとも、前記切抜用刃部の内周側の側面が前記アンダーカット傾斜側面を形成してなる押切切断用刃型も実施可能である。
図13は本発明の一実施例の切抜用刃部を有する押切切断用刃型の模式的概略図である。
図13(A)において、刃部2は、ベース5から一体的に突出し、端のない連続した刃先端2cを形成した切抜用刃部2を有し、内周側の第一刃中間側面が他方の側面方向に向かって断面直線状に傾斜する直線状アンダーカット傾斜側面2uを有すると共に、第一刃根元側面23aはベースに対して垂直面を有し、切抜用刃部2の内周側に切抜用空間2gを形成している。
(B)において、刃部2は、ベース5から一体的に突出し、端のない連続した刃先端2cを形成した切抜用刃部2を有し、内周側の第一刃中間側面が他方の側面方向に向かって断面直線状に傾斜する直線状アンターカット傾斜側面2uを有すると共に、第一刃根元側面23aと第一刃中間側面は連続した傾斜側面を有し、切抜用刃部2の内周側に切抜用空間2gを形成している。
図13(C)において、刃部2は、ベース5から一体的に突出し、端のない連続した刃先端2cを形成した切抜用刃部2を有し、内周側の第一刃中間側面が他方の側面方向に向かって断面湾曲線状に傾斜する湾曲線状アンダーカット傾斜側面2uを有すると共に、第一刃根元側面23aはベースに対して垂直面を有し、切抜用刃部2の内周側に切抜用空間2gを形成している。
(D)において、刃部2は、ベース5から一体的に突出し、端のない連続した刃先端2cを形成した切抜用刃部2を有し、内周側の第一刃中間側面が他方の側面方向に向かって断面湾曲線状に傾斜する湾曲線状アンダーカット傾斜側面2uを有すると共に、第一刃根元側面23aと第一刃中間側面は連続した湾曲側面を有し、切抜用刃部2の内周側に切抜用空間2gを形成している。
なお、図13の(A)、(B)、(C)、(D)において、外周側の先端刃先側面と刃中間傾斜面は同じ傾斜側面を有する形状であるが、これに限定されることなく、外周側の先端刃先側面と刃中間傾斜面は段差を持って異なる傾斜面を形成した形状も実施可能である。
また、図13に示される押切切断用刃型に限定されることなく、刃部は端のない連続した刃先端2cを形成した切抜用刃部を有するとともに、図1、2、4、6、8、10、17で説明した直線状アンダーカット傾斜側面2uを内周側に形成した押切切断用刃型1も実施可能である。また、刃部は端のない連続した刃先部を有する切抜用刃部を有するとともに、図3、5、7、9、11、17で説明した湾曲線状アンダーカット傾斜側面2uを内周側に形成した刃型1を有する押切切断用刃型1も実施可能である。
このような端のない連続した刃先端2cを形成した切抜用刃部2を有し、内周側の第一刃中間側面が他方の側面方向に向かって断面直線状に傾斜する直線状アンダーカット傾斜側面2uを有すると共に、第一刃根元側面23aはベースに対して垂直面を有し、切抜用刃部2の内周側に切抜用空間2gを有する押切切断用刃型を使用して、被加工物を押切り切抜することにより、切抜された加工物が切抜用空間2gに保持されて、残渣被加工物から分離される。
図14は本発明の一実施例の切抜用刃部を有する押切切断用刃型の模式的概略図であり、被加工物を切り抜くために、端のない連続した刃先端2cを形成した切抜用刃部2を有するとともに、切抜用刃部2の内周側と外周側の双方の側面にアンダーカット傾斜側面を形成した押切切断用刃型である。
図14(A)において、刃部2は、ベース5から一体的に突出し、端のない連続した刃先端2cを形成した切抜用刃部2を有し、内周側の第一側面と外周側の第二側面の双方の側面において、刃中間側面が他方の側面方向に向かって断面直線状に傾斜する直線状アンダーカット傾斜側面2uを有し、切抜用刃部2の内周側に切抜用空間2gを形成している。
(B)において、刃部2は、ベース5から一体的に突出し、端のない連続した刃先端2cを形成した切抜用刃部2を有し、内周側の第一側面と外周側の第二側面の双方の側面において、刃中間側面が他方の側面方向に向かって断面直線状に傾斜する直線状アンダーカット傾斜側面2uを有する。切抜用刃部2の外周側の刃根元側面と刃中間側面は連続した傾斜側面を有し、内周側の直線状アンダーカット傾斜側面2uは裏面に達する傾斜側面を形成して、貫通孔2hを形成している。このよう押切切断用刃型が押切装置の一方の基盤92に装着されて使用される。
なお、この構成に限定されることなく、外周側の側面がアンダーカット傾斜側面を形成することなく、図1に示す第二刃中間傾斜側面22bや第二刃根元側面のような所望の傾斜側面を有する形状の押切切断用刃型も実施可能である。
(C)において、内周側の第一側面と外周側の第二側面の双方の側面において、刃部2は、ベース5から一体的に突出し、端のない連続した刃先端2cを形成した切抜用刃部2を有し、刃中間側面が他方の側面方向に向かって断面湾曲線状に傾斜する湾曲線状アンダーカット傾斜側面2uを有すると共に、第一刃根元側面23aはベースに対して垂直面を有し、切抜用刃部2の内周側に切抜用空間2gを形成している。
(D)において、刃部2はベース5から一体的に突出し、端のない連続した刃先端2cを形成した切抜用刃部2を有し、内周側の第一側面と外周側の第二側面の双方の側面において、刃中間側面が他方の側面方向に向かって断面湾曲線状に傾斜する湾曲線状アンダーカット傾斜側面2uを有する。切抜用刃部2の外周側の刃根元側面と刃中間側面は連続した傾斜側面を有し、内周側の湾曲状アンダーカット傾斜側面2uは裏面に達する傾斜側面を形成して、貫通孔2hを形成している。このよう押切切断用刃型が押切装置の一方の基盤92に装着されて使用される。なお、この構成に限定されることなく、外周側の側面がアンダーカット傾斜側面を形成することなく、図2に示す第二刃中間傾斜側面22bや第二刃根元側面のような所望の傾斜側面を有する形状の押切切断用刃型も実施可能である。
また、図14に示される押切切断用刃型において、刃先部が、図18に示されるように、断面湾曲線状に外側方向に膨らみをもって傾斜するに刃先側面を有する形状も実施可能である。
なお、図14の(B)や(D)のような切抜用刃部2の内周側に貫通孔を形成した押切切断用刃型は、刃根元部の機械的強度が弱くなる傾向にあり、その為に、被加工物を押切操作したときの押圧力に対して刃部が変形しやすい性質を有するために、硬い被加工物を切断・切抜く場合、又は、強い押し圧力で操作する場合には、刃部の変形が生じない程度で操作する点に注意を要する。また、貫通孔2hを形成した押切切断用刃型の場合、押切切断用刃型と基盤92との間に切抜された被加工物が通る空洞を有する金型を設置する方法も実施可能である。また、図13に示されるような刃型において、図14の(B)や(D)のような切抜用刃部2の内周側に貫通孔を形成した押切切断用刃型も実施可能である。
図13、図14において、「被加工物の所定領域を切り抜き可能な端のない連続した刃先部を形成した切抜用刃部を有し刃部の形状」としては、平面図において、多角形、ハート形、円、楕円、星形、雲形、動物、植物、食物、果物などの任意の図柄・図形の外郭を示す外郭形状に相当する形状が可能である。例えば、このような切抜用刃部を備えた押切切断用刃型は、所望の形状の絵柄や図柄のラベル、接着シート、両面接着シート、両面粘着性弾性材などの基材層と粘着性材料層とより構成される粘着性被加工物、又は、弾力性を有する弾性製シーリング材、弾力性を有するシリコーンゴム製シートなどの弾性軟質性被加工物を切り抜くことができる。
上記の図13、図14に関連して説明した被加工物の所定領域を切り抜き可能な端のない連続した刃先部を形成した切抜用刃部を有し、少なくとも、前記切抜用刃部の内周側の側面が前記アンダーカット傾斜側面を形成してなる押切切断用刃型は、前述の[発明の効果]欄において説明した(効果イ:被加工物の刃部への付着抑制防止効果)、(効果ロ:切断生成加工物と残存被加工物との再癒着抑制防止効果)及び(効果ハ:切断生成加工物と残存被加工物との容易分離効果)の作用効果が得られるとともに、(効果ニ:端のない切抜用刃部による切抜生成加工物の容易保持効果及び切抜生成加工物と残存被加工物との容易分離効果)が得られる。また、断面湾曲線状に傾斜する刃先部を形成した押切切断用刃型は、(効果チ:刃先部が断面湾曲線状に傾斜するに第一刃先側面と断面湾曲線状に傾斜するに第二刃先側面とにより形成された両刃形状による刃先の変形抑制効果)が得られる。
但し、図14に示されるような端のない連続した刃先端2cを形成した切抜用刃部2であって内周側と外周側の双方の側面にアンダーカット傾斜側面を形成した押切切断用刃型を使用して、粘弾柔軟性被加工物を切断切抜する場合、刃部2の内周側に位置する切断生成加工物は勿論、外周側に位置する残存被加工物も、押切操作後の被加工物は刃部2の内周側と外周側に保持された状態で切断分離される。そのため、この場合には、刃部2の内周側に位置する切抜された切断生成加工物と外周側に位置する残存被加工物とを刃型から取り出して分離する機構を必要とする。
これに対して、図13に示されるような端のない連続した刃先端2cを形成した切抜用刃部2であって内周側の側面のみにアンダーカット傾斜側面を形成した押切切断用刃型を使用して、粘弾柔軟性被加工物を切断切抜する場合、刃部2の内周側に位置する切断生成加工物のみが、押切操作後の被加工物は刃部2の内周側に保持された状態で切断分離され、刃部2の内周側に位置する残存被加工物は刃部2に保持されることなく分離される。
従って、使用する被加工物の種類、形状、切断打抜目的によって、図13及び図14に示されるような刃型の形状を選択設計する必要がある。
[押切切断用刃型を装着する押切装置について]
以下に、押切切断用刃型を装着する押切装置について説明する。
このような押切切断用刃型は、従来の公知の押切装置に装着されて押切切断される。例えば、図22(A)の平板型押切装置、又は、図22(B)のロール状押切装置に装着して使用される。
図22において、(A)は平板型押切装置であり、上下動自在の上盤92の表面に押切用刃型1が装着され、上盤92に対向する位置の上下動自在の第二基盤93に受板94が装着され、これらの押切用刃型1と受板94との間に被加工物8が配置され、この状態で、上盤92と第二基盤93の内の少なくとも一つが稼働することにより、押切用刃型1が被加工物8を押圧して、所定形状に切断または切抜かれた加工物が得られる。
この平板型押切装置において、被加工物8が帯状形状の場合には、上盤92と第二基盤93の内の少なくとも一つの稼働に連動して、押切用刃型1と受板94との間に、被加工物8が断続的に供給されて所定形状に切断切抜加工される。また、図示されていないが、被加工物が受板94の上に載置できる程度の形状の場合には、上盤92と第二基盤93の内の少なくとも一つの稼働に連動して、押切用刃型1と受板94との間に、被加工物8を載置供給されて所定形状に切断切抜加工される。
図22の(B)は、ロール状押切装置であり、回転自在の円筒状ロール96の表面に押切用刃型1が装着され、回転自在のアンビルロール97が円筒状ロール96に対向する位置に構成され、これらの円筒状ロール96とアンビルロール97との間に被加工物8が配置され、この状態で、円筒状ロール96とアンビルロール97が稼働することにより、押切用刃型1が被加工物8を押圧して、所定形状に切断または切抜かれた加工物が得られる。この場合、押切用刃型1としては、円筒状ロール96の周囲に装着可能な程度のフレキシブル性を有する押切用刃型1が可能であり、又は、円筒状ロール96の所定位置に固定治具により固定されたフレキシブル性のない押切用刃型1も可能である。又は、円筒状ロール96の表面に直接に刃部102が形成された構成も実施されている。
この、ロール状押切装置においては、円筒状ロール96とアンビルロール97との間に帯状の被加工物8が連続して供給され、この状態で、円筒状ロール96とアンビルロール97が稼働することにより、押切用刃型0が被加工物8を押圧して、所定形状に切断または切抜かれた加工物が得られる。
[押切切断用刃型の具体的大きさ寸法形状について]
以下に押切切断用刃型の具体的大きさ寸法形状について説明する。
押切切断用刃型1の大きさ寸法や形状としては、特に限定されなく、被加工物の厚さ、硬さ、柔軟性、形状など、及び、ロータリー式加工装置や平板式加工装置などの加工装置の種類等に対応して、最良の形状・大きさ寸法の押切切断用刃型1が実施可能である。
例えば、粘着性材料層の厚さ8aが約0.1mm〜約3mm,基材層の厚さ8bが約0.1mm〜約0.2mmを有する粘着性被加工物を所定形状に押切して切断するために、図21(B)のロール状押切装置に装着して使用されるフレキシブル性を有する押切切断用刃型1である場合、図1に示される押切切断用刃型1において、ベース5の厚さBが約0.1mm〜約2mm(望ましくは約0.1mm〜約1.5mm)、刃部2の高さHが約0.2mm〜約5mm(望ましくは約0.3mm〜約3mm)、刃先部高さMが約0.1mm〜約2mm(望ましくは約0.1mm〜約1.5mm)、刃中間部高さLが約0.2mm〜約5mm(望ましくは約0.2mm〜約4mm)、刃先部高さMと刃中間部高さLとの合計が約0.25〜約5mm(望ましくは約0.25mm〜約4.5mm)、根元側面の高さNが約0.05mm〜約1mm(望ましくは約0.05mm〜約0.5mm)、刃部2の幅W1が約0.2mm〜約5mm(望ましくは約0.25mm〜約3mm)、刃部2の第一側面と第二側面との最大刃厚W2は約0.15mm〜約3mm(望ましくは約0.15mm〜約2mm)であり、刃先部2pの第一側面と第二側面とにより形成される刃先角度は約15度〜約80度(望ましくは約30度〜約70度)である。
これらの押切切断用刃型の寸法形状は、上記に限定されることなく、被加工物の材質・構成・厚さ・その他の種類に対応して、最適な寸法形状が選択設定される。
例えば、押切切断用刃型1の刃部2の高さ寸法が粘弾柔軟性被加工物の厚さ寸法よりも大きい寸法を有する形状が望ましい。押切切断用刃型1の刃部2の高さ寸法が粘弾柔軟性被加工物の厚さ寸法よりも小さい場合には、粘弾柔軟性被加工物を完全に切断又は切り抜くことができなくなる傾向がある。
図1の押切切断用刃型1の直線状アンダーカット傾斜側面2uにおいて、垂直線(点線)と第一刃中間側面22aとのなす角度2tとしては、特に限定されないが、例えば、約0.5度〜約15度(望ましくは約1度〜約10度)のアンダーカット傾斜側面2uを形成した押切切断用刃型1が望ましく実施できる。
また、図2の押切切断用刃型1の湾曲線状アンダーカット傾斜側面2uとしては、その湾曲線の形状は特に限定されなく、刃部2の上方向から見た平面図において、第一側面2aのアンダーカット傾斜側2uと第一刃根元平坦縁領域24aとの接点の位置が、アンダーカット傾斜側2uと第一刃先側面21aとの接点よりも、第二側面2bの方向に位置するようにアンダーカット傾斜側面が形成された形状が望ましい。
アンダーカット傾斜側面2uの角度2tが約0.5度未満の場合には、前述の(効果イ)、(効果ロ)、(効果ハ)、(効果ニ)の効果がやや劣る傾向にある。
また、アンダーカット傾斜側面2uの角度2tが約15度を超えて刃部のアンダーカット傾斜側面を形成した刃部の幅寸法が薄くなる形状の場合には、押切切断用刃型を押圧装置に装着して、被加工物を押切切断した場合に、刃部のアンダーカット傾斜側面を形成した刃部が変形しやすくなり、その結果、繰り返しの押圧切断操作している過程において、被加工物を所定形状に正確に切断打抜できなくなる傾向がある。
以上に説明した本願発明の押切切断用刃型により、前述の(効果イ:被加工物の刃部への付着抑制防止効果)、(効果ロ:切断生成加工物と残存被加工物との再癒着抑制防止効果)、及び、(効果ハ:切断生成加工物と残存被加工物との容易分離効果)が得られる。
特に、切抜用刃部を有する押切切断用刃型により、前述の(効果ニ:切抜用刃部による切抜生成加工物の容易保持効果及び切抜生成加工物と残存被加工物との容易分離効果)が得られる。
また、アンダーカット傾斜側面を形成するとともに断面略台形根元側面を形成した押切用刃型により、前述の(効果ホ:刃部根元側面の変形防止効果)が得られる。
[エッチング後の切削による押切切断用刃型の製造方法]
本発明の押切切断用刃型の製造方法の一実施例の製造工程概略模式図を図19に示す。本発明の押切切断用刃型の製造方法は、(A)金属製材料からなる略平板状基材を使用して、化学的腐食エッチング加工により、不要部分を除去して、ベースから突出する突条を形成するエッチング突条形成工程、及び、(B)前記エッチング突条形成工程により形成された前記突条を機械的加工により、前述したアンダーカット傾斜側面を形成した押切切断用刃型の形状に形成加工する方法である。
例えば、図19において、(A)エッチングは公知の腐食エッチング方法により突条を形成することができる。すなわち、図19(a)に示すような金属製材料からなる略平板状基材50を準備する。次に、基材50の表面に感光性レジスト膜を塗布・乾燥形成する工程(レジスト塗布工程)、所望の刃型形状平面図を形成した露光用マスクを使用して、レジスト膜を露光する工程(露光工程)、露光により化学的に変化したレジスト膜の不要領域を除去して所望の刃型形状平面図に合致するレジストパターンを形成する工程(現像工程)、基材50の表面に形成されたレジストパターンをマスクとして基材50のエッチングを開始し、所望の深さに達した時点でエッチングを停止し、図19(b)に示されるような、ベース5から突出した突条3を形成する(突条形成工程)。この場合、感光性レジストとしては感光によりレジストが溶媒に不溶になるネガ型レジスト又は感光によりレジストが溶媒に可溶になるポジ型レジストのいずれかが使用できる。
次に、エッチング突条形成工程により形成された突条3を切削等の機械加工により切削して、刃部となる第側面と第二側面の刃先側面、刃中間側面、刃根元側面を形成して刃部2を形成し、このようにして図19(c)に示されるような押切切断用刃型する(機械的刃部形成工程)。
本発明の押切切断用刃型の製造方法における機械加工方法の一実施例の概略模式図を図20に示す。図19の(B)に示されるようなエッチング工程により形成されたベース5から突出する突条3を、切削工具を用いて所定形状の刃部2を形成する工程について説明する。図20において、(A)に示されるように、所望の角度を有する円錐状切削工具(円錐状エンドミル)7aを用いて、突条3の先端部の両側面を切削して刃先側面21を形成して刃先部を形成できる。この場合、円錐の角度を変えた円錐状切削工具7aを使用することにより所望の刃先角度を持つ刃先を形成できる。(B)に示されるように、逆傾斜状切削工具(逆傾斜状エンドミル)7bを用いて、突条3の中間部を切削して直線状アンダーカット傾斜側面2uを形成できる。(C)に示されるように、湾曲状切削工具(湾曲状エンドミル)7cを用いて、突条3の中間部を切削して湾曲線状アンダーカット傾斜側面2uを形成できる。この場合、角度を変えた逆傾斜状切削工具(逆傾斜状エンドミル)7b又は湾曲形状を変えた湾曲状切削工具(湾曲状エンドミル)7cを使用することにより所望のアンダーカット傾斜側面を形成できる。図示されていないが、円柱状切削工具(円柱状エンドミル)を用いて所定の側面に垂直側面を形成することも可能である。また、刃先側面及び刃中間側面を膨らんだ湾曲線状に切削する場合には、所定の湾曲線形状の湾曲状切削工具を用いて切削形成できる。
なお、このような機械切削加工においては、公知のNC(数値制御)機械加工装置を用いてNCデータに基づいて、所定の形状に忠実に精確精密に加工できる。
なお、本発明においては、レーザー光線などを使用した物理的加工により、刃部を所望形状に仕上げ加工をすることも可能である。
本発明の押切切断用刃型の製造方法において、刃先側面、刃中間側面、刃根元側面を所望の形状に形成できる。例えば、図20及び図1、図2、図3に示されるように、刃先部2pと刃中間側面22aのみを所定の形状に切削して突条3の刃根元側面23aを切削することなく残して刃部2を形成する。又は、図4、図5に示されるように刃先側面21aと刃中間側面22aを一体化してアンダーカット傾斜側面2uを切削形成し突条3の刃根元側面23aを切削することなく残して刃部2を形成する。又は、図7に示されるように、円柱状切削工具を用いて、刃根元側面23a、23b及び第二刃中間側面を垂直に形成する。又は、図8、図9に示されるように、第一刃中間側面22aと第一刃根元側面23aとを一体化してアンダーカット傾斜側面2uを形成し、第二刃先側面21bと第二刃中間側面22bと第二刃根元側面23bとを連続一体化して第二中間側面を形成する。
以上に説明したような、エッチング加工によりベースから突出する突条を形成した後、その突条を切削加工して刃部を形成する押切切断用刃型の製造方法により、前述の(効果ヘ:化学的腐食エッチングと切削加工との併用による刃型の製造コスト低減効果)が得られる。また、突条の根元部を切削することなく刃部を形成した押切切断用刃型、又は、突条の根元部を所定の断面略台形形状に形成した押切切断用刃型は、前述の(効果ホ:刃部根元側面の変形防止効果)が得られる。
[切削加工のみによる押切切断用刃型の製造方法]
本発明の押切切断用刃型の他の製造方法は、(A)金属製材料からなる略平板状基材を使用して、機械的切削加工により、不要部分を除去して、ベースから突出する突条を形成する機械的突条形成工程、及び、(B)前記機械的突条形成工程により形成された前記突条を、機械的加工により、アンダーカット傾斜側面を備えた押切切断用刃型の形状に形成加工する機械的刃部形成工程を備える。
例えば、金属製材料からなる略平板状基材を使用して、切削等の機械的加工によりにより、ベースと一体的な突条を形成し、その後、切削により、図6〜図9に示されるような形状の刃先側面、刃中間側面、刃根元側面を加工形成する。この場合、アンダーカット傾斜側面2u及び刃先側面などは、前述の図20に示される円錐状切削工具(円錐状エンドミル)7a、逆傾斜状切削工具(逆傾斜状エンドミル)7b、又は、湾曲状切削工具(湾曲状エンドミル)7cを用いて切削加工して形成される。
これにより、前述の(効果ト:切削加工による刃型の精密な刃型を製造できる効果)が得られる。
[エッチングにより形成された突条の刃根元側面を切削することなく刃部を形成した押切切断用刃型の製造方法]
本発明の押切切断用刃型の他の製造方法は、(A)金属製材料からなる略平板状基材を使用して、化学的腐食エッチング加工により、不要部分を除去して、ベースから突出する突条を形成するエッチング突条形成工程、及び、(B−1)機械的加工手段により、前記エッチング突条形成工程により形成された前記突条を切削加工して、前記第一刃先側面、前記第二刃先側面、前記第一刃中間側面、前記第二刃中間側面を形成する切削刃部形成工程、を備え、前記(B−1)工程において、前記第一刃根元側面と前記第二刃根元側面の側面を切削することなく前記突条の一部を残した前記刃部の形状になるように前記突条を切削加工する方法である。
例えば、図1、2、3、5、10、11、12に示される押切切断用刃型のように、第一刃根元側面23aと第二刃根元側面23bの側面を切削することなく突条の一部を残した形状で、第一刃先側面21a、第一刃中間側面22a、第二刃先側面21b、第二刃中間側面22bを切削して押切切断用刃型1が製造される。
これにより、前記で説明した(効果ホ:刃部根元側面の変形防止効果)と(効果ヘ:化学的腐食エッチングと切削加工との併用による刃型の製造コスト低減効果)の作用効果が得られる。
[押切切断用刃型を用いて被加工物を押切切断又は切抜する方法]
本件発明の押切切断用刃型を用いて押切切断される被加工物としては、特に、(i)粘着性を有する粘着性被加工物、及び、(ii)切断時に変形し易い程度の弾性、軟質性又は柔軟性を有する弾性軟質性被加工物のうちの少なくとも一つの粘弾柔軟性被加工物が望ましい。なお、このような粘着性被加工物と弾性軟質性被加工物とは明確に分類できるものではなく、これら両方の性質を有する被加工物もあり、また、これらの両方の性質を有するが一方の性質が多く発揮され他方の性質が少なく発揮されるような被加工物も適用できる。
この場合、押切切断用刃型の刃部の高さ寸法が粘弾柔軟性被加工物の厚さ寸法よりも大きい寸法を有する形状であることは当然である。
本発明に適用される被加工物の厚さ等の形状としては、特に限定されないが、厚が約20mm以下の被加工物が望ましい。厚が約20mmを超える被加工物を加工する目的で使用する押切切断用刃型の場合、20mm以上の刃部高さを有する刃型を用いる必要があり、このような20mm以上の刃部高さを有する刃型をエッチング工程と切削工程により刃型を製造する際に、エッチング工程において、金属材料製の板を20mmを超える所定の深さまでエッチングにより除去して刃部の高さに相当する突条を形成する必要があるために、エッチング深さが深いためにエッチングに長時間を必要とし、また、エッチングの時に突条の側面が凹んだ形状のサイドエッチング現象が生じるなどの設計通りに正確にエッチングできなくなる傾向がある。これに対して、厚さが約20mm以内の被加工物を切断する押切切断用刃型には、金属材料製板を所定の深さまでエッチングにより除去して、設計通りの突条を形成することが極めて容易になり、設計通りの押切切断用刃型を製作できる。
また、略円環状の切取用刃型を使用する場合、厚さが約20mmを超える被加工物を切断して切り取って刃部の内周面側に保持する時に、刃型の内周側に保持された加工物の厚さが厚すぎるためにその加工物を取り出すために強い勢い強い圧搾空気を必要とするなどの分離操作に不都合が生じる傾向がある。また、約20mmを超える暑さの木材のように平面方向に不均一な硬度の木目を有する板状木材などの弾性軟質性被加工物の場合を切断して切り取って刃部の内周面側に保持する時に、刃部の外周側に位置する木材が変形する弾性に欠けるために、押し圧装置の押圧時に強い押圧力を必要とし、アンダーカット傾斜側面を形成した刃部が変形しやすい傾向にあり、注意を要する。
粘着性を有する粘着性被加工物としては、例えば、基材層に接着剤層又は粘着剤層が付着固定されて積層された接着テープ、粘着テープ、ラベル、消炎鎮痛効能を奏する医療用貼付剤等が適用できる。この場合、基材層としては、ポリエチレンやポリエステル製のプラスチック製フィルム基材、織布製基材、紙製基材、合成繊維系の不織布製基材、振動防止などに使用されるゴム製基材、などが適用される。また、接着剤層としては、クロロプレンゴム、アクリルゴム等の合成ゴム、天然ゴムなどのゴム系接着剤が適用される。特に、消炎鎮痛効能を奏する医療用貼付剤においては、例えば、ゴム系接着剤の中に鎮痛消炎成分が含有された粘着剤が適用される。また、人体の発熱時の発熱患部に貼付して使用される冷却用貼付剤のような基材層に含水水溶性ゲル化合物を付着固定した冷却用貼付剤が適用される。このような粘着性を有する粘着性被加工物として、基材層と粘着剤層(又は接着剤層)にさらに剥離層(使用時に剥離される)を積層した多層構成の粘着性被加工物も適用できる。また、基材の両面に粘着剤層(又は接着剤層)を積層するとともに該粘着剤層(又は接着剤層)の表面に剥離層(使用時に剥離される)を積層した多層構成の粘着性被加工物(例えば、接着シート、両面接着シート等)も適用できる。「粘着性被加工物」としては、ポリエステル、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド等のプラスチック製シート、紙、布、不織布などの材料に、「粘着または接着し易い材料を含有する被加工物」が適用される。
このような粘着性被加工物の厚さ等の形状としては、特に限定されない。例えば、前述の接着テープ、粘着テープ、ラベル等の基材層に粘着剤層(又は接着剤層)を積層した粘着性被加工物の場合、基材層の厚さが約0.01mm〜約5mm、粘着剤層の厚さが約0.01mm〜約1mmの粘着性被加工物が適用できる。基材層に消炎鎮痛効能を奏するアクリル系粘着剤層を積層した医療用貼付剤の場合、基材層の厚さが約0.05mm〜約2mm、アクリル系粘着剤層の厚さが約0.05mm〜約2mmの粘着性被加工物が適用できる。基材層に冷却性能を奏する含水水溶性ゲル化合物層を積層付着固定した冷却用貼付剤の場合、基材層の厚さが約0.05mm〜約5mm、含水水溶性ゲル化合物層の厚さが約0.1mm〜約5mmの粘着性被加工物が適用できる。基材層と粘着剤層(又は接着剤層)にさらに剥離層(使用時に剥離される)を積層した多層構成の粘着性被加工物の場合、上記の厚さ形状に加えて、剥離層の厚さ約0.01mm〜約1mmを積層した粘着性被加工物が適用できる。
切断時に変形し易い程度の弾性、軟質性又は柔軟性を有する弾性軟質性被加工物としては、特に限定されないが、例えば、振動防止に使用される振動吸収性防振ゴム、加圧により隙間をなくすための水道用パッキング、加圧により隙間をなくすための部品間の連結用シーリング材、軟質ポリウレタンフォームやポリエチレンフォームやその他の軟質発泡プラスチック製品、弾性シリコーンゴム、軟質塩化ビニールその他の軟質プラスチック製品、柔軟性不織布製品、軟質性皮革製品、布製エンブレムなどが適用される。
このように、弾性軟質性被加工物としては、「押切切断用刃型を用いて被加工物を切断する時に、被加工物表面に刃型を押圧した時に被加工物表面が凹んで変形する性質を有する被加工物」、「押切切断用刃型を用いて被加工物を切断していった時に、刃型に接する被加工物の面が歪んで変形する程度の軟質性又は柔軟性を有する被加工物」、又は、「押切切断用刃型を用いて被加工物を切断又は切抜いた時に、切断又は切り抜かれた加工物が元の形状に戻ろうとする程度の弾性を有し、または、切り抜かれて残存する残存被加工物が元の形状に戻ろうとする程度の弾性を有する被加工物」が適用される。例えば、前述の振動吸収性防振ゴム製シートの場合、厚さが約0.2mm〜約20mmの弾性軟質性被加工物が適用できる。水道用パッキングの場合、厚さが約0.2mm〜約5mmの弾性軟質性被加工物が適用できる。部品間の連結用シーリング材の場合、厚さが約0.2mm〜約5mmの弾性軟質性被加工物が適用できる。軟質プラスチック製シート、軟質発泡プラスチック製シート、柔軟性不織布製シート、軟質性皮革シート、布製エンブレムなどの場合、所望の厚さのものを適用可能であるが、厚さが約0.2mm〜約20mmの弾性軟質性被加工物が適用できる。
粘着性被加工物と弾性軟質性被加工物との双方の性質を有する粘弾柔軟性被加工物としては、例えば、ゴム系成形シートや弾性発泡成形シート等の弾性を有する材料の片面又は両面に粘着剤層又は接着剤層を付着固定すると共に、該粘着剤層又は接着剤層の表面に剥離層(使用時に剥離される)を積層した多層構成の接着機能を有する粘弾柔軟性被加工物が適用される。
このような粘弾柔軟性被加工物の厚さ等の形状としては、特に限定されない。例えば、このような粘弾柔軟性被加工物の場合、ゴム系成形シート又は弾性発泡成形シート等の厚さが約0.1mm〜約20mm、粘着剤層又は接着剤層の厚さが約0.05mm〜約1mm、剥離層の厚さが約0.05mm〜約1mmを積層した粘弾柔軟性被加工物が適用できる。
[切抜用刃部を有する押切切断用刃型を用いて被加工物を切抜する方法]
本発明の他の押切切断方法は、端のない連続した刃先部を形成した切抜用刃部を有する押切切断用刃型を用いて、被加工物を所定形状に切断して切抜する被加工物の押切切断方法であって、前記押切切断用刃型が前記被加工物の表面から裏面に達するまで前記被加工物を押圧して、前記被加工物を所定形状に切断し切抜き、その後、前記押切切断用刃型の前記内周側に切抜かれた加工物を保持した状態で、前記押切切断用刃型を前記被加工物から離れるように押圧を解除し、これにより、切抜かれた加工物と、切り抜かれて残存する残存被加工物と分離する工程、を備えることを特徴とする被加工物から所定領域を切抜くための被加工物の押切切断方法である。
端のない連続した刃先部を形成した切抜用刃部としては、特に限定されなく、例えば、平面図において、略四角形、略三角形、略多角形、ハート形、台形、星形、雲形、動物、植物、食物、果物などの任意の図柄・図形の外郭を示す外郭形状に相当する任意の形状であって、端のない連続した刃先部を形成した切抜用刃部が適用できる。例えば、このような切抜用刃部を備えた押切切断用刃型は、所望の形状の絵柄や図柄のラベル(基材層と粘着性材料層とより構成される粘着性被加工物)、又は、弾力性を有する弾性製シーリング材、弾力性を有するシリコーンゴム製シート、などの弾性軟質性被加工物を切り抜くことができる。
図15は、端のない連続した刃先部を形成した切抜用刃部を有する押切切断用刃型を用いて、粘弾柔軟性被加工物を所定形状に切断して切抜する被加工物の押切切断方法を説明するための模式図である。図15において、押切切断用刃型は、ベースから突出して形成された切抜用刃部2を有し、切抜用刃部2の内周側に直線状アンダーカット傾斜側面2uが形成されると共に、その直線状アンダーカット傾斜側面2uの内周側に切抜用空間部2gが形成されている。粘弾柔軟性被加工物8は基材層8bの上に粘着性材料層8aが付着固定された二層構成を有する。(A)に示されるように、押切切断用刃型の切抜用刃部2の刃先端2cが被加工物8の粘着性材料層8aの表面から基材層8bの裏面に達するまで、押切切断用刃型を押圧する。この時、刃先部2pは粘着性材料層8aと基材層8bとを押切・切断しながらの押切していき、刃先端2cが裏面まで達する。その後、被加工物8から刃部2が離れるように押切切断用刃型と被加工物とを離反させるように駆動することにより、この場合、(B)に示されるように、切断して切抜された切抜加工物88が切抜用刃部2の切抜用空間部2gに保持された状態で被加工物8から切断分離される。この場合、粘弾柔軟性被加工物8が「切断時に変形し易い程度の弾性、軟質性又は柔軟性」を有するため、切抜用刃部2の内周側に位置する切断された切抜切断加工物88がアンダーカット傾斜側面2uの方向に弾性力により僅かに膨張変形して、切抜切断加工物88が切抜用空間部2gに保持された状態になり、その状態で切抜切断加工物88が粘弾柔軟性被加工物8から切断切抜されて分離される。その後、切抜切断加工物88が押切切断用刃型の切抜用刃部2から取り出されて、切り抜かれた切抜切断加工物88が得られる。
押切切断用刃型の切抜用刃部2から切抜切断加工物88を取り出す方法としては、特に限定されなく、例えば、刃型が切抜用刃部2の内周側に切抜用空間部2gを形成した刃型の場合には、切抜用刃部2の内周側のベースに細穴を形成し、その細穴の裏面から圧搾空気を送り込んでの刃先側から切抜切断加工物88が取り出される方法、又は、切抜用空間部2gに弾性ゴムや弾性発泡プラスチック材のような弾性部材を設置しておき、その弾性の弾力により刃先側から切抜切断加工物88が取り出される方法などが実施可能である。
図16は、端のない連続した刃先部を形成した切抜用刃部を有する押切切断用刃型を用いて、粘弾柔軟性被加工物を所定形状に切断して切抜する被加工物の押切切断方法を説明するための模式図である。図16において、押切切断用刃型は、ベースから突出して形成された切抜用刃部2を有し、切抜用刃部2の内周側に湾曲線状アンダーカット傾斜側面2uが形成されると共に、その湾曲線状アンダーカット傾斜側面2uの内周側に切抜用空間部2gが形成されている。粘弾柔軟性被加工物8は基材層8bの上に粘着性材料層8aが付着固定され、さらに、その粘着性材料層8aの表面に剥離部材層8cが積層された三層構成を有する。その他の構成は、前述の図15において説明した構成と同じである。また、このような刃型を使用して粘弾柔軟性被加工物8を切断切抜する方法は、前述の図15を用いて粘弾柔軟性被加工物8を切断切抜する方法と同じである。
図15又は図16で説明した押切切断用刃型に替えて、図13、図14に示されるような押切切断用刃型を使用して、粘弾柔軟性被加工物を所定形状に切断して切抜する被加工物の押切切断方法も実施可能である。この場合も、前述の図15又は図16で説明した押切切断方法と同じ方法により粘弾柔軟性被加工物を所定形状に切断して切抜できる。
図15又は図16で説明した粘弾柔軟性被加工物は、主として、粘着性を有する粘着性被加工物を構成した粘弾柔軟性被加工物を切断切抜く方法について説明したが、これに替えて、切断時に変形し易い程度の弾性、軟質性又は柔軟性を有する弾性軟質性被加工物を使用することも実施可能である。この場合、被加工物8としては、前述したように、特に限定されないが、例えば、振動防止に使用される振動吸収性防振ゴム、加圧により隙間をなくすための水道用パッキング、加圧により隙間をなくすための部品間の連結用シーリング材、軟質ポリウレタンフォームやポリエチレンフォームやその他の軟質発泡プラスチック製品、弾性シリコーンゴム、軟質塩化ビニールその他の軟質プラスチック製品、柔軟性不織布製品、軟質性皮革製品、布製エンブレムなどが適用される。この場合、弾性軟質性被加工物が「切断時に変形し易い程度の弾性、軟質性又は柔軟性」を有するため、切抜用刃部2の内周側に位置する切断された切抜切断加工物がアンダーカット傾斜側面2uの方向に弾性力により僅かに膨張変形して、切抜切断加工物が切抜用空間部2gに保持された状態になり、その状態で切抜切断加工物が弾性軟質性被加工物から切断切抜されて分離される。その後、切抜切断加工物88が押切切断用刃型の切抜用刃部2から取り出されて、切り抜かれた切抜切断加工物88か得られる。押切切断用刃型の切抜用刃部2から切抜切断加工物を取り出す方法としても、前述の粘着性被加工物を使用した場合の説明と同じ方法が実施できる。
本発明において、(i)刃部2の第一側面2aのみにアンダーカット傾斜側面を形成した押切切断用刃型であって、(i−A)被加工物の少なくとも所定領域を切断して切り抜きための、端のない連続した刃先部を形成した切断切抜用刃部2を形成した押切切断用刃型、(i−B)被加工物を切り抜くことなく少なくとも2以上に切断するための、所定形状の切断用刃部2を形成した押切切断用刃型、及び、(ii)刃部2の第一側面2aと第二側面2bの双方の側面にアンダーカット傾斜側面を形成した押切切断用刃型であって、(ii−A)被加工物の少なくとも所定領域を切断して切り抜きための、端のない連続した刃先部を形成した切断切抜用刃部2を形成した押切切断用刃型、(ii−B)被加工物を切り抜くことなく少なくとも2以上に切断するための、所定形状の切断用刃部2を形成した押切切断用刃型、等の変形例が実施可能である。これらの変形例は、切断又は切断切抜く被加工物の種類、切断又は切り抜く形状、などによって、最適に選択設計されて実施できる。
これにより、押切切断用刃型を使用して粘弾柔軟性被加工物を切断又は切り抜く場合、アンダーカット傾斜側面を形成した側面の刃部を有する押切切断用刃型は、前述の[発明の効果]の欄で説明した(効果イ:被加工物の刃部への付着抑制防止効果)、(効果ロ:切断生成加工物と残存被加工物との再癒着抑制防止効果)、(効果ニ:端のない切抜用刃部による切抜生成加工物の容易保持効果及び切抜生成加工物と残存被加工物との容易分離効果)、などの効果が得られる。
但し、刃部の第一側面のみにアンダーカット傾斜側面を形成し、他方の第二側面にアンダーカット傾斜側面を形成しない側の刃部の第二側面は、これらの(効果イ)、(ロ)効果が十分に発揮されない現象が生じる傾向にあり、使用する粘弾柔軟性被加工物に対応して、通常には、これらの現象が生じないように押切切断用刃型が設計されることが望ましい。押切切断用刃型の設計においてその現象が弊害となる場合には、その現象を除去できる対策を講じる押切切断用刃型又は押切装置が必要である。例えば、第二側面にアンダーカット傾斜側面を形成しない側の刃側面に付着する被加工物残渣を洗浄又はふき取る機構を備えた押切装置の構成が実施される。
また、刃部の第一側面と第二側面の両側面にアンダーカット傾斜側面を形成した押切切断用刃型を使用して粘弾柔軟性被加工物を切断又は切り抜く場合、刃部の両側面側に位置する被加工物が刃部の両側面に保持されるために、使用する粘弾柔軟性被加工物に対応して、これらの現象が生じないように押切切断用刃型が設計される。そのいずれかの側面に被加工物が保持される現象が弊害となる場合には、その現象を除去できる対策を講じる押切切断用刃型又は押切装置が必要である。例えば、加工物が保持される必要がない側の刃側面の側に、被加工物の保持を防止する突起を形成した押切切断用刃型又は押切装置の構成、被加工物の保持を防止するために圧搾気体を吹き付ける機構などが実施される。
以下に本発明の押切切断用刃型、押切切断用刃型の製造方法、及び、粘弾柔軟性被加工物の押切切断方法について、典型的実施例を説明する。図面において、構成要素の形状・大きさ・寸法等は正確に示すものではなく形状、構成、作用効果等の特徴を説明するための概略を示すものである。
図19と図20に本発明の押切切断用刃型の製造方法の模式的説明図を示す。
図19に金属板のエッチングと切削加工により押切切断用刃型を製造する模式的説明図を示す。図20に突条を切削加工して所定の刃側面を形成する工程の模式的説明図を示す。
図19において、略薄板状の鋼鉄製金属基材50を準備する。その鋼鉄製金属基材50の全表面に感光性レジスト(ネガ型レジスト)を均一厚に積層し、所定形状のパターンを有する感光用マスクを装着した紫外線露光機を使用してその感光性レジスト膜を露光した後、現像して不要部のレジスト膜を除去することにより、その金属基材50の表面上に押切切断用刃型の刃部に相当する形状のレジストパターンを形成する。その後、そのレジストパターンをマスクとして、所定のエッチング液を使用して、金属基材50を所定深さに達するまでエッチングすることにより、ベース5とこのベースから突出した刃部に相当する形状の突条3を形成する。
その後、NC数値制御切削加工装置を使用して、図20の(A)に示すように、円錐状切削工具7aを装着して、突条の一方の側面の先端部を切削して所定角度の刃先側面21を形成する。さらに、(B)に示すような逆傾斜切削工具7bを使用して所定角度の刃中間側面としての直線状アンダーカット傾斜側面2uを形成する。また、(C)に示すような湾曲状切削工具7cを使用して所定形状の刃中間側面としての湾曲線状アンダーカット傾斜側面2uを形成する。なお、刃根元側面23は切削することなく突条3の根元部を残した状態の形状である。
図20に図示していないが、突条3の他方の側面も、所定の切削工具を装着して、同じように切削加工して所定形状の刃先側面21と刃中間側面とを形成する。
このようにして、例えば、図19の(c)のような形状を有する押切切断用刃型が製造される。
実施例1の押切切断用刃型の製造方法により、図1(A)に示すような押切切断用刃型1を調製した。
図1の(A)において、押切切断用刃型1の形状は、鋼鉄製の金属基材の厚さ(1.5mm)、金属基材の硬度(HRC48)、ベース5の厚さB(0.5mm)、刃部の第一側面2aの高さH(1.0mm)、第一刃先側面21aの高さM(0.2mm)、第一刃先側面21aの第一刃先傾斜角(30度)、第一刃中間側面2aの高さL(0.6mm)、第一刃中間側面22a(直線状アンダーカット傾斜側面2u)のアンダーカット傾斜角度(−2度)、第一刃根元側面23aの高さN(0.2mm)、刃部の第二側面2bの高さH(1.0mm)、第二刃先側面21bの高さM(0.2mm)、第二刃先側面21bの第一刃先傾斜角(30度)、第二刃中間側面2bの高さL(0.6mm)、第二刃中間側面22bの傾斜角度(15度)、第二刃根元側面23bの高さN(0.2mm)、刃先部2pの角度(60度)、刃幅W(1.0mm)である。このような断面形状であって、平面図において略直線状の刃部2を有する押切切断用刃型を製造した。この押切切断用刃型は平板型押切装置又はロール状押切装置に装着して使用可能である。
なお、それぞれの傾斜角度は傾斜面と垂直面との間の角度を意味し、アンダーカット傾斜角度はマイナス角度で示す。
上記のように製造したフレキシブルな押切切断用刃型1を図22の(B)に示されるロール型押切装置の円筒状ロール96の表面に装着する。他方、図1(B)に示すような、粘弾柔軟性被加工物8として、合成繊維不織布製基材層8bの表面にアクリル系粘着性材料層8aを積層し(合成繊維不織布製基材層8bとアクリル系粘着性材料層8aとの厚さ合計は約0.25mm)、さらに、その表面にPETポリエステル製プラスチックフィルム製剥離部材8c(剥離部材の厚さは約0.1mm)を積層した約0.35mm厚の3層構成の粘着ラベル用粘弾柔軟性被加工物8を準備する。
押切切断用刃型1を装着した円筒状ロール96とアンビルロール97との間に、この粘弾柔軟性被加工物8を位置した状態で被加工物8を連続して送り込むと共に押切装置を駆動させることにより、図1(B)に示すように、刃先側面21a、21bとアンダーカット傾斜側面2u(第一刃中間側面22a)と第二刃中間傾斜側面22bを形成した刃部2の刃先端2cが粘弾柔軟性被加工物8の表面から裏面に達するようにして粘弾柔軟性被加工物8が押し切られた。この場合、円筒状ロール96とアンビルロール97との間隔は押切切断用刃型1の刃先端2cが粘弾柔軟性被加工物8の基材層8bの裏面に達するように予め調整される。
粘弾柔軟性被加工物8が押切切断用刃型1により押し切られた時、アンダーカット傾斜側面2uを形成しない第二刃中間傾斜側面側22bに位置する粘弾柔軟性被加工物8の表面はアクリル系粘着性材料層8aの変形に起因して盛り上がった状態となった。しかしながら、他方のアンダーカット傾斜側面2uを形成した第一刃中間傾斜側面側22aの表面には盛り上がりは認められなかった。
その後、押切切断用刃型1が粘弾柔軟性被加工物8から離れるように押切装置を駆動させる。これにより、粘弾柔軟性被加工物8が切断されて、刃部2の第一側面側2aに位置する切断加工物が得られ、第二側面側2bに位置する残存切断被加工物が得られた。
第一側面側2aに位置して得られた切断加工物の切口は変形が少なく設計通りの形状の切断加工物が得られた。これに対して、第二側面側2aに位置して得られた残存切断被加工物の切口は盛り上がりの大部分は元の状態に戻ったが僅かな変形が生じていた。
また、粘弾柔軟性被加工物8から離れた押切切断用刃型1のアンダーカット傾斜側面2uを形成した第一刃中間傾斜側面側22a及び第一刃先側面21aには粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。これに対して、第二刃中間傾斜側面22bには若干の粘弾柔軟性被加工物8に含有されるアクリル系粘着材料の残渣の付着を確認した。
押切切断用刃型1を洗浄することなく、上記の動作を10回繰り返した結果、第一側面側2aに位置して得られた切断加工物の切口は変形が少なく設計通りの形状の切断加工物が得られた。また、アンダーカット傾斜側面2uを形成した第一刃中間傾斜側面側22a及び第一刃先側面21aには粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。これに対して、第二側面側2aに位置して得られた残存切断被加工物の切口は盛り上がりは第一回の駆動後と同程度で大きな変化がなく、特に問題となる変形量ではなかったが、第二刃中間傾斜側面22bのアクリル系粘着材料の残渣の付着量は駆動回数毎に若干ではあるが増加していく傾向にあった。
実施例1の押切切断用刃型の製造方法により、図2(A)に示すような押切切断用刃型1を調製した。本実施例において、第一刃中間側面22aが湾曲線状アンダーカット傾斜側面2uを有し、第二刃先側面21bと第二刃中間側面22bの傾斜角度が同じであり連続して30度の傾斜角度で形成されている点であり、その他の形状は実施例2と同じである。
すなわち、図2の(A)において、押切切断用刃型1の形状は、鋼鉄製の金属基材の厚さ(1.5mm)、金属基材の硬度(HRC48)、ベース5の厚さB(0.5mm)、刃部の第一側面2aの高さH(1.0mm)、第一刃先側面21aの高さM(0.2mm)、第一刃先側面21aの第一刃先傾斜角(30度)、第一刃中間側面2aの高さL(0.6mm)、第一刃中間側面22a(湾曲線状アンダーカット傾斜側面2u)の形状(上方向から見た平面図において、第一側面2aの湾曲線状アンダーカット傾斜側2uと第一刃根元平坦縁領域24aとの接点の位置が、湾曲線状アンダーカット傾斜側2uと第一刃先側面21aとの接点よりも、約0.01mmの距離で第二側面2bの方向に位置する形状)、第一刃根元側面23aの高さN(0.2mm)、刃部の第二側面2bの高さH(1.0mm)、第二刃先側面21bの高さM(0.2mm)、第二刃先側面21bの第一刃先傾斜角(30度)、第二刃中間側面2bの高さL(0.6mm)、第二刃中間側面22bの傾斜角度(30度)、第二刃根元側面23bの高さN(0.2mm)、刃先部2pの角度(60度)、刃幅W(1.0mm)である。このような断面形状であって、平面図において略直線状の刃部2を有する押切切断用刃型を製造した。この押切切断用刃型は平板型押切装置又はロール状押切装置に装着して使用可能である。
なお、それぞれの傾斜角度は傾斜面と垂直面との間の角度を意味する。
上記のように製造したフレキシブルな押切切断用刃型1を図22の(B)に示されるロール型押切装置の円筒状ロール96の表面に装着する。他方、図2(B)に示すような、粘弾柔軟性被加工物8として、実施例2と同じ3層構成の粘着ラベル用粘弾柔軟性被加工物8を準備する。
押切切断用刃型1を装着した円筒状ロール96とアンビルロール97との間に、この粘弾柔軟性被加工物8を位置した状態で被加工物8を連続して送り込むと共に押切装置を駆動させることにより、図2(B)に示すように、刃先側面21a、21bとアンダーカット傾斜側面2u(第一刃中間側面22a)と第二刃中間傾斜側面22bを形成した刃部2の刃先端2cが粘弾柔軟性被加工物8の表面から裏面に達するようにして粘弾柔軟性被加工物8が押し切られた。この場合、円筒状ロール96とアンビルロール97との間隔は押切切断用刃型1の刃先端2cが粘弾柔軟性被加工物8の基材層8bの裏面に達するように予め調整される。
粘弾柔軟性被加工物8が押切切断用刃型1により押し切られた時、アンダーカット傾斜側面2uを形成しない第二刃中間傾斜側面側22bに位置する粘弾柔軟性被加工物8の表面はアクリル系粘着性材料層8aの変形に起因して盛り上がった状態となった。しかしながら、他方のアンダーカット傾斜側面2uを形成した第一刃中間傾斜側面側22aの表面には盛り上がりは認められなかった。
その後、押切切断用刃型1が粘弾柔軟性被加工物8から離れるように押切装置を駆動させる。これにより、粘弾柔軟性被加工物8が切断されて、刃部2の第一側面側2aに位置する切断加工物が得られ、第二側面側2bに位置する残存切断被加工物が得られた。
第一側面側2aに位置して得られた切断加工物の切口は変形が少なく設計通りの形状の切断加工物が得られた。これに対して、第二側面側2aに位置して得られた残存切断被加工物の切口は盛り上がりの大部分は元の状態に戻ったが僅かな変形が生じていた。
また、粘弾柔軟性被加工物8から離れた押切切断用刃型1のアンダーカット傾斜側面2uを形成した第一刃中間傾斜側面側22a及び第一刃先側面21aには粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。これに対して、第二刃中間傾斜側面22bには若干の粘弾柔軟性被加工物8に含有されるアクリル系粘着材料の残渣の付着を確認した。
押切切断用刃型1を洗浄することなく、上記の動作を10回繰り返した結果、第一側面側2aに位置して得られた切断加工物の切口は変形が少なく設計通りの形状の切断加工物が得られた。また、アンダーカット傾斜側面2uを形成した第一刃中間傾斜側面側22a及び第一刃先側面21aには粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。これに対して、第二側面側2aに位置して得られた残存切断被加工物の切口は盛り上がりは第一回の駆動後と同程度で大きな変化がなく、特に問題となる変形量ではなかったが、第二刃中間傾斜側面22bのアクリル系粘着材料の残渣の付着量は駆動回数毎に若干ではあるが増加していく傾向にあった。
実施例1の押切切断用刃型の製造方法により、図15(A)に示すような切抜用刃部2を有する押切切断用刃型1を調製した。図15(A)に示す切抜用刃部2の形状は、前述の実施例2において説明した図1に類似する刃部2の形状において、被加工物の所定領域を切り抜くための、端のない連続した刃先部を形成した切抜用刃部を有するものであり、第一側面2aを内周側として平面図において、切抜用刃部の内周側の側面がアンダーカット傾斜側面を形成してなる。
すなわち、直径約10mmの子供顔図柄を有する略環状の所定領域を切断し切り抜くための形状に形成された押切切断用刃型である。図1と異なる点は、刃部2が被加工物の所定領域を切り抜き可能な端のない連続した刃先部を形成した切抜用刃部を有し、その切抜用刃部2の内周側の直線状アンダーカット傾斜側面の傾斜角が−3度である点であり、その他の形状は図1と概略同じである。
被加工物8として、基材層に子供顔図柄を印刷形成すると共に粘着剤層と剥離部材とを積層した3層構成の粘着ラベル用粘弾柔軟性被加工物8を使用する。上記の切抜用刃部2を有する押切切断用刃型1を使用して、前述の実施例2と同じ押切切断方法により、実施例2と同じ厚さの3層構成の粘着ラベル用粘弾柔軟性被加工物8から、直径約10mmの子供顔図柄を有する略環状の所定領域を切断し切抜きする。
押切切断用刃型1を装着した円筒状ロール96とアンビルロール97との間に、この粘弾柔軟性被加工物8を位置した状態で被加工物8を連続して送り込むと共に押切装置を駆動させることにより、図15(B)に示すように、刃先側面21a、21bとアンダーカット傾斜側面2u(第一刃中間側面22a)と第二刃中間傾斜側面22bを形成した刃部2の刃先端2cが粘弾柔軟性被加工物8の表面から裏面に達するようにして粘弾柔軟性被加工物8が押し切られた。この場合、円筒状ロール96とアンビルロール97との間隔は押切切断用刃型1の刃先端2cが粘弾柔軟性被加工物8の基材層8bの裏面に達するように予め調整される。
その時、アンダーカット傾斜側面2uを形成しない切抜用刃部2の外周側に位置する粘弾柔軟性被加工物8の表面はアクリル系粘着性材料層8aの変形に起因して盛り上がった状態となった。しかしながら、他方のアンダーカット傾斜側面2uを形成した切抜用刃部2の内周側の粘弾柔軟性被加工物8の表面には盛り上がりは認められなかった。
その後、押切切断用刃型1が粘弾柔軟性被加工物8から離れるように押切装置を駆動させる。これにより、粘弾柔軟性被加工物8が切断されると共に切抜されて、切抜された切抜切断加工物88が押切切断用刃型1の内周側に保持された状態で、残存する粘弾柔軟性被加工物8から分離される。
なお、図15に、図示されていないが、切抜用刃部2の内周側に予め高い弾性復元力を有するゴム製弾性部材を設置しておくことにより、その高い弾性復元力を有するゴム製弾性部材の復元力により、刃型1の内周側に保持された切抜切断加工物88が刃部2から押し出される。
このようにして粘弾柔軟性被加工物8から分離されて切抜された切抜切断加工物88の切口は変形が少なく設計通りの形状の略環状ラベルの切断加工物88が得られた。これに対して、押切切断用刃型1の外周側に位置する残存切断被加工物の切口は盛り上がりの大部分は元の状態に戻ったが僅かな変形が生じていた。
また、粘弾柔軟性被加工物8から離れた切抜用刃部2の内周側の押切切断用刃型1のアンダーカット傾斜側面2uを形成した第一刃中間傾斜側面側22a及び第一刃先側面21aには粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。これに対して、切抜用刃部2の外周側の第二刃中間傾斜側面22bには若干の粘弾柔軟性被加工物8に含有されるアクリル系粘着材料の残渣の付着を確認した。
押切切断用刃型1を洗浄することなく、上記の動作を10回繰り返した結果、切断加工物88の切口は変形が少なく設計通りの環状の切断加工物88が得られた。また、切抜用刃部2の内周側のアンダーカット傾斜側面2uを形成した第一刃中間傾斜側面側22a及び第一刃先側面21aには粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。これに対して、切抜用刃部2の外周側の第二側面側2aに位置して得られた残存切断被加工物の切口は盛り上がりは第一回の駆動後と同程度で大きな変化がなく、特に問題となる変形量ではなかったが、切抜用刃部2の外周側の第二刃中間傾斜側面22bのアクリル系粘着材料の残渣の付着量は駆動回数毎に若干ではあるが増加していく傾向にあった。
実施例1の押切切断用刃型の製造方法により、図16(A)に示すような切抜用刃部2を有する押切切断用刃型1を調製した。図16(A)に示す切抜用刃部2の形状は前述の実施例3において説明した図2に示す刃部2が第一側面2aを内周側として平面図において直径約10mmの環状に形成されたものであり、その他の形状は図2と概略同じである。
このような切抜用刃部2を有する押切切断用刃型1を使用して、前述の実施例4と同じ押切切断方法により、実施例4と同じ粘弾柔軟性被加工物8からその被加工物8の所定領域を切断し切抜きする。
すなわち、押切切断用刃型1を装着した円筒状ロール96とアンビルロール97との間に、この粘弾柔軟性被加工物8を位置した状態で被加工物8を連続して送り込むと共に押切装置を駆動させることにより、図16(B)に示すように、刃先側面21a、21bとアンダーカット傾斜側面2u(第一刃中間側面22a)と第二刃中間傾斜側面22bを形成した刃部2の刃先端2cが粘弾柔軟性被加工物8の表面から裏面に達するようにして粘弾柔軟性被加工物8が押し切られた。この場合、円筒状ロール96とアンビルロール97との間隔は押切切断用刃型1の刃先端2cが粘弾柔軟性被加工物8の基材層8bの裏面に達するように予め調整される。
その時、アンダーカット傾斜側面2uを形成しない切抜用刃部2の外周側に位置する粘弾柔軟性被加工物8の表面はアクリル系粘着性材料層8aの変形に起因して盛り上がった状態となった。しかしながら、他方のアンダーカット傾斜側面2uを形成した切抜用刃部2の内周側の粘弾柔軟性被加工物8の表面には盛り上がりは認められなかった。
その後、押切切断用刃型1が粘弾柔軟性被加工物8から離れるように押切装置を駆動させる。これにより、粘弾柔軟性被加工物8が切断されると共に切抜されて、切抜された切抜切断加工物88が押切切断用刃型1の内周側に保持された状態で、残存する粘弾柔軟性被加工物8から分離される。
なお、図16に、図示されていないが、切抜用刃部2の内周側に予め高い弾性復元力を有するゴム製弾性部材を設置しておくことにより、その高い弾性復元力を有するゴム製弾性部材の復元力により、刃型1の内周側に保持された切抜切断加工物88が刃部2から押し出される。
このようにして粘弾柔軟性被加工物8から分離されて切抜された切抜切断加工物88の切口は変形が少なく設計通りの形状の略環状の切断加工物88が得られた。これに対して、押切切断用刃型1の外周側に位置する残存切断被加工物の切口は盛り上がりの大部分は元の状態に戻ったが僅かな変形が生じていた。
また、粘弾柔軟性被加工物8から離れた切抜用刃部2の内周側の押切切断用刃型1のアンダーカット傾斜側面2uを形成した第一刃中間傾斜側面側22a及び第一刃先側面21aには粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。これに対して、切抜用刃部2の外周側の第二刃中間傾斜側面22bには若干の粘弾柔軟性被加工物8に含有されるアクリル系粘着材料の残渣の付着を確認した。
押切切断用刃型1を洗浄することなく、上記の動作を10回繰り返した結果、切断加工物88の切口は変形が少なく設計通りの環状の切断加工物88が得られた。また、切抜用刃部2の内周側のアンダーカット傾斜側面2uを形成した第一刃中間傾斜側面側22a及び第一刃先側面21aには粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。これに対して、切抜用刃部2の外周側の第二側面側2aに位置して得られた残存切断被加工物の切口は盛り上がりは第一回の駆動後と同程度で大きな変化がなく、特に問題となる変形量ではなかったが、切抜用刃部2の外周側の第二刃中間傾斜側面22bのアクリル系粘着材料の残渣の付着量は駆動回数毎に若干ではあるが増加していく傾向にあった。
実施例1の押切切断用刃型の製造方法により、図11(A)に示すような押切切断用刃型1を調製した。図11(A)の押切切断用刃型1の特徴とする主な点は、第二側面2bにも第一側面2aと同じ形状の直線状アンダーカット傾斜側面2uが形成されている点である。
すなわち、 図11の(A)において、押切切断用刃型1の形状は、金属製の金属基材の厚さ(1.5mm)、ベース5の厚さB(0.5mm)、刃部の第一側面2aの高さH(1.0mm)、第一刃先側面21aの高さM(0.2mm)、第一刃先側面21aの第一刃先傾斜角(30度)、第一刃中間側面2aの高さL(0.6mm)、第一刃中間側面22a(直線状アンダーカット傾斜側面2u)のアンダーカット傾斜角度(−2度)、第一刃根元側面23aの高さN(0.2mm)、刃部の第二側面2bの高さH(1.0mm)、第二刃先側面21bの高さM(0.2mm)、第二刃先側面21bの第一刃先傾斜角(30度)、第二刃中間側面2bの高さL(0.6mm)、第二刃中間側面22b(直線状アンダーカット傾斜側面2u)のアンダーカット傾斜角度(−2度)、第二刃根元側面23bの高さN(0.2mm)、刃先部2pの角度(60度)、刃幅W(1.0mm)である。このような断面形状であって、平面図において略直線状の刃部2を有する押切切断用刃型を製造した。この押切切断用刃型は平板型押切装置又はロール状押切装置に装着して使用可能である。
上記のように製造したフレキシブルな押切切断用刃型1を図22の(B)に示されるロール型押切装置の円筒状ロール96の表面に装着する。他方、図11(B)に示すような、粘弾柔軟性被加工物8として、合成繊維不織布製基材層8bの表面にアクリル系粘着性材料層8aを積層し(合成繊維不織布製基材層8bとアクリル系粘着性材料層8aとの厚さ合計は約0.25mm)、さらに、その表面にPETポリエステル製プラスチックフィルム製剥離部材8c(剥離部材の厚さは約0.1mm)を積層した約0.35mm厚の3層構成の粘着ラベル用粘弾柔軟性被加工物8を準備する。
押切切断用刃型1を装着した円筒状ロール96とアンビルロール97との間に、この粘弾柔軟性被加工物8を位置した状態で被加工物8を連続して送り込むと共に押切装置を駆動させることにより、図11(B)に示すように、刃先側面21a、21bとアンダーカット傾斜側面2u(第一刃中間側面22a)と第二刃中間傾斜側面22bを形成した刃部2の刃先端2cが粘弾柔軟性被加工物8の表面から裏面に達するようにして粘弾柔軟性被加工物8が押し切られた。この場合、円筒状ロール96とアンビルロール97との間隔は押切切断用刃型1の刃先端2cが粘弾柔軟性被加工物8の基材層8bの裏面に達するように予め調整される。
粘弾柔軟性被加工物8が押切切断用刃型1により押し切られた時、アンダーカット傾斜側面2uを形成した第一側面2aと第二側面2bの双方の側面側の粘弾柔軟性被加工物8の表面には盛り上がり現象は認められなかった。
その後、押切切断用刃型1が粘弾柔軟性被加工物8から離れるように押切装置を駆動させる。これにより、粘弾柔軟性被加工物8が切断されて、刃部2の第一側面側2aに位置する切断加工物が得られ、第二側面側2bに位置する残存切断被加工物が得られた。
第一側面側2aと第二側面側2bに位置して得られた切断加工物の切口は変形が少なく設計通りの形状の切断加工物が得られた。また、粘弾柔軟性被加工物8から離れた刃部2の両側面には粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。
押切切断用刃型1を洗浄することなく、上記の動作を10回繰り返した結果、第一側面側2a及び第二側面側2bの双方の側面に位置して得られた切断加工物の切口は変形が少なく設計通りの形状の切断加工物が得られ、また、アンダーカット傾斜側面2uを形成した双方の刃中間傾斜側面側22a、22b及び刃先側面21a、21bには粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。
実施例1の押切切断用刃型の製造方法により、図12(A)に示すような押切切断用刃型1を調製した。図12(A)の押切切断用刃型1の特徴とする主な点は、第二側面2bにも第一側面2aと同じ形状の湾曲線状アンダーカット傾斜側面2uが形成されている点である。
すなわち、 図12の(A)において、押切切断用刃型1の形状は、金属製の金属基材の厚さ(1.5mm)、ベース5の厚さB(0.5mm)、刃部の第一側面2aの高さH(1.0mm)、第一刃先側面21aの高さM(0.2mm)、第一刃先側面21aの第一刃先傾斜角(30度)、第一刃中間側面2aの高さL(0.6mm)、第一刃中間側面22a(湾曲線状アンダーカット傾斜側面2u)の形状(上方向から見た平面図において、第一側面2aの湾曲線状アンダーカット傾斜側2uと第一刃根元平坦縁領域24aとの接点の位置が、湾曲線状アンダーカット傾斜側2uと第一刃先側面21aとの接点よりも、約0.01mmの距離で第二側面2bの方向に位置する形状)、第一刃根元側面23aの高さN(0.2mm)、刃部の第二側面2bの高さH(1.0mm)、第二刃先側面21bの高さM(0.2mm)、第二刃先側面21bの第一刃先傾斜角(30度)、第二刃中間側面2bの高さL(0.6mm)、第二刃中間側面22b(湾曲線状アンダーカット傾斜側面2u)のアンダーカット傾斜角度(第一側面と同じの左右対称の傾斜形状)、第二刃根元側面23bの高さN(0.2mm)、刃先部2pの角度(60度)、刃幅W(1.0mm)である。このような断面形状であって、平面図において略直線状の刃部2を有する押切切断用刃型を製造した。この押切切断用刃型は平板型押切装置又はロール状押切装置に装着して使用可能である。
上記のように製造したフレキシブルな押切切断用刃型1を図22の(B)に示されるロール型押切装置の円筒状ロール96の表面に装着する。他方、図12(B)に示すような、粘弾柔軟性被加工物8として、合成繊維不織布製基材層8bの表面にアクリル系粘着性材料層8aを積層し(合成繊維不織布製基材層8bとアクリル系粘着性材料層8aとの厚さ合計は約0.25mm)、さらに、その表面にPETポリエステル製プラスチックフィルム製剥離部材8c(剥離部材の厚さは約0.1mm)を積層した約0.35mm厚の3層構成の粘着ラベル用粘弾柔軟性被加工物8を準備する。
押切切断用刃型1を装着した円筒状ロール96とアンビルロール97との間に、この粘弾柔軟性被加工物8を位置した状態で被加工物8を連続して送り込むと共に押切装置を駆動させることにより、図12(B)に示すように、刃先側面21a、21bとアンダーカット傾斜側面2u(第一刃中間側面22a)と第二刃中間傾斜側面22bを形成した刃部2の刃先端2cが粘弾柔軟性被加工物8の表面から裏面に達するようにして粘弾柔軟性被加工物8が押し切られた。この場合、円筒状ロール96とアンビルロール97との間隔は押切切断用刃型1の刃先端2cが粘弾柔軟性被加工物8の基材層8bの裏面に達するように予め調整される。
粘弾柔軟性被加工物8が押切切断用刃型1により押し切られた時、アンダーカット傾斜側面2uを形成した第一側面2aと第二側面2bの双方の側面側の粘弾柔軟性被加工物8の表面には盛り上がり現象は認められなかった。
その後、押切切断用刃型1が粘弾柔軟性被加工物8から離れるように押切装置を駆動させる。これにより、粘弾柔軟性被加工物8が切断されて、刃部2の第一側面側2aに位置する切断加工物が得られ、第二側面側2bに位置する残存切断被加工物が得られた。
第一側面側2aと第二側面側2bに位置して得られた切断加工物の切口は変形が少なく設計通りの形状の切断加工物が得られた。また、粘弾柔軟性被加工物8から離れた押切切断用刃型1の両側面には粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。
押切切断用刃型1を洗浄することなく、上記の動作を10回繰り返した結果、第一側面側2a及び第二側面側2bの双方の側面に位置して得られた切断加工物の切口は変形が少なく設計通りの形状の切断加工物が得られ、また、アンダーカット傾斜側面2uを形成した双方の刃中間傾斜側面側22a、22b及び刃先側面21a、21bには粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。
実施例1の押切切断用刃型の製造方法により、実施例6で説明した図11(A)に類似して、刃部の両側面がアンダーカット傾斜側面を形成した切抜用刃部2を有するとともに、被加工物の所定領域を切り抜くための、端のない連続した刃先部を形成した切抜用刃部を有する押切切断用刃型1を調製した。
すなわち、切抜用刃部が四隅を滑らかにアール形状に形成した約10mm四方の略正方形図柄を有する略環状の所定領域を切断し切り抜くための形状に形成された押切切断用刃型である。
実施例6と異なる点は、刃部2が被加工物の所定領域を切り抜き可能な端のない連続した刃先部を形成した切抜用刃部を有するであり、その他の形状は図11(A)と概略同じである。
被加工物8として、実施例6と同じ基材層に子供顔図柄を印刷形成すると共に粘着剤層と剥離部材とを積層した3層構成の粘着ラベル用粘弾柔軟性被加工物8を使用する。上記の切抜用刃部2を有する押切切断用刃型1を使用して、前述の実施例6と同じ押切切断方法により、実施例6と同じ厚さの3層構成の粘着ラベル用粘弾柔軟性被加工物8から、約10mm四方の略正方形図柄を有する略環状の所定領域を切断し切抜きする。
押切切断用刃型1を装着した円筒状ロール96とアンビルロール97との間に、この粘弾柔軟性被加工物8を位置した状態で被加工物8を連続して送り込むと共に押切装置を駆動させることにより、図15(B)に示すように、刃先側面21a、21bとアンダーカット傾斜側面2u(第一刃中間側面22a)と第二刃中間傾斜側面22bを形成した刃部2の刃先端2cが粘弾柔軟性被加工物8の表面から裏面に達するようにして粘弾柔軟性被加工物8が押し切られた。この場合、円筒状ロール96とアンビルロール97との間隔は押切切断用刃型1の刃先端2cが粘弾柔軟性被加工物8の基材層8bの裏面に達するように予め調整される。
粘弾柔軟性被加工物8が押切切断用刃型1により押し切られた時、アンダーカット傾斜側面2uを形成した内周側の第一側面2aと外周側の第二側面2bの双方の側面側に位置する粘弾柔軟性被加工物8の表面には盛り上がり現象は認められなかった。
その後、押切切断用刃型1が粘弾柔軟性被加工物8から離れるように押切装置を駆動させる。これにより、粘弾柔軟性被加工物8が切断されると共に切抜されて、切抜された切抜切断加工物88が刃部2の内周側に保持された状態で、残存する粘弾柔軟性被加工物8から分離される。なお、切抜用刃部2の内周側に予め高い弾性復元力を有するゴム製弾性部材を設置しておくことにより、その高い弾性復元力を有するゴム製弾性部材の復元力により、刃型1の内周側に保持された切抜切断加工物88が刃部2から押し出される。
このようにして粘弾柔軟性被加工物8から分離されて切抜された切抜切断加工物88の切口は変形が少なく設計通りの形状の略環状ラベルの切断加工物88が得られた。また、押切切断用刃型1の外周側に位置する残存切断被加工物の切口も盛り上がり現象も認められなかった。
また、粘弾柔軟性被加工物8から離れた押切切断用刃型1において、切抜用刃部2の内周側及び外周側の両側面には粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。
さらに、押切切断用刃型1を洗浄することなく、上記の動作を10回繰り返した結果、切断加工物88の切口は変形が少なく設計通りの環状の切断加工物88が得られた。また、切抜用刃部2の内周側及び外周側の両側面には粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。また、
切抜用刃部2の外周側の第二側面側2aに位置して得られた残存切断被加工物の切口は盛り上がりも第一回の駆動後と同程度で大きな変化がなく、特に問題となる変形量ではなかった。
但し、本実施例においては、刃部2の外周側にもアンダーカット傾斜側面が形成されていることに起因して、刃部2の外周側に位置する残存被加工物も刃部2の外周側に保持された状態になろうとするために、刃部2の外周側に位置する残存被加工物が刃部2の外周側に保持された状態が弊害となる場合には、その弊害を除去するために、押切装置に特別な機構を必要とする。例えば、被加工物の保持を防止するための突起を構成、又は、圧搾気体を吹き付ける機構を構成した押切装置が実施できる。
実施例1の押切切断用刃型の製造方法により、図6(A)に示すような押切切断用刃型1を調製した。
図6の(A)において、押切切断用刃型1の形状は、金属基材の厚さ(1.5mm)、ベース5の厚さB(0.5mm)、刃部の第一側面2aの高さH(1.0mm)、第一刃先側面21aの高さM(0.2mm)、第一刃先側面21aの第一刃先傾斜角(60度)、第一刃中間側面2aの高さL(0.6mm)、第一刃中間側面22a(直線状アンダーカット傾斜側面2u)のアンダーカット傾斜角度(−3度)、第一刃根元側面23aの高さN(0.2mm)、刃部の第二側面2bの高さH(1.0mm)、第二刃先側面21bの高さM(0.2mm)、第二刃先側面21bの第一刃先傾斜角(0度)、第二刃中間側面2bの高さL(0.6mm)、第二刃中間側面22bの傾斜角度(0度)、第二刃根元側面23bの高さN(0.2mm)、刃先部2pの角度(60度)、刃幅W(1.0mm)である。すなわち、第二刃先側面21bと第二刃中間側面22bは連続して形成されベースに対して垂直な側面を有する形状である。また、第一刃根元側面23aと二刃根元側面23bは切削加工されて断面直線状側面を有すると共に第一刃根元部平坦縁領域24aと二刃根元部平坦縁領域24bを有する形状である。このようにして、押切切断用刃型を製造した。この押切切断用刃型は平板型押切装置又はロール状押切装置に装着して使用可能である。
なお、それぞれの傾斜角度は傾斜面と垂直面との間の角度を意味し、アンダーカット傾斜角度はマイナス角度で示す。
上記のように製造したフレキシブルな押切切断用刃型1を図22の(B)に示されるロール型押切装置の円筒状ロール96の表面に装着する。他方、図6(B)に示すような、粘弾柔軟性被加工物8として、厚さ約0.4mmの合成繊維不織布製基材層8bの表面に、厚さ約0.3mmのアクリル系粘着性材料層8aを積層し、さらにその表面に厚さ約0.1mmのプラスチック製フィルム製剥離部材8cを積層した3層構成の粘弾柔軟性被加工物8を準備する。
押切切断用刃型1を装着した円筒状ロール96とアンビルロール97との間に、この粘弾柔軟性被加工物8を位置した状態で被加工物8を連続して送り込むと共に押切装置を駆動させることにより、図6(B)に示すように、刃部2の刃先端2cが粘弾柔軟性被加工物8の表面から裏面に達するようにして粘弾柔軟性被加工物8が押し切られた。この場合、円筒状ロール96とアンビルロール97との間隔は押切切断用刃型1の刃先端2cが粘弾柔軟性被加工物8の基材層8bの裏面に達するように予め調整される。
粘弾柔軟性被加工物8が押切切断用刃型1により押し切られた時、アンダーカット傾斜側面2uを形成しない第二刃中間傾斜側面側22bに位置する粘弾柔軟性被加工物8の表面はアクリル系粘着性材料層8aの変形に起因して若干の盛り上がった状態となった。但し、その盛り上がり量は実施例2の盛り上がり量よりも少ない。しかしながら、他方のアンダーカット傾斜側面2uを形成した第一刃中間傾斜側面側22aの表面には盛り上がりは認められなかった。
その後、押切切断用刃型1が粘弾柔軟性被加工物8から離れるように押切装置を駆動させる。これにより、粘弾柔軟性被加工物8が切断されて、刃部2の第一側面側2aに位置する切断加工物が得られ、第二側面側2bに位置する残存切断被加工物が得られた。
第一側面側2aに位置して得られた切断加工物の切口は変形が少なく設計通りの形状の切断加工物が得られた。これに対して、第二側面側2aに位置して得られた残存切断被加工物の切口は盛り上がりの大部分は元の状態に戻ったが僅かな変形が生じていた。
また、粘弾柔軟性被加工物8から離れた押切切断用刃型1のアンダーカット傾斜側面2uを形成した第一刃中間傾斜側面側22a及び第一刃先側面21aには粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。これに対して、第二刃中間傾斜側面22bには若干の粘弾柔軟性被加工物8に含有されるアクリル系粘着材料の残渣の付着を確認した。但し、その残渣付着量は実施例2、3の傾斜側面を形成した押切切断用刃型よりも少ない。
押切切断用刃型1を洗浄することなく、上記の動作を10回繰り返した結果、第一側面側2aに位置して得られた切断加工物の切口は変形が少なく設計通りの形状の切断加工物が得られた。また、アンダーカット傾斜側面2uを形成した第一刃中間傾斜側面側22a及び第一刃先側面21aには粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。これに対して、第二側面側2aに位置して得られた残存切断被加工物の切口は盛り上がりは第一回の駆動後と同程度で大きな変化がなく、特に問題となる変形量ではなかったが、第二刃中間傾斜側面22bのアクリル系粘着材料の残渣の付着量は駆動回数毎に若干ではあるが増加していく傾向にあった。
実施例1の押切切断用刃型の製造方法により、図7(A)に示すような押切切断用刃型1を調製した。図7の(A)において、押切切断用刃型1の形状は、金属基材の厚さ(1.5mm)、金属基材の硬度(HRC48)、ベース5の厚さB(0.5mm)、刃部の第一側面2aの高さH(1.0mm)、第一刃先側面21aの高さM(0.2mm)、第一刃先側面21aの第一刃先傾斜角(30度)、第一刃中間側面2aの高さL(0.6mm)、第一刃中間側面22aの湾曲線状アンダーカット傾斜側面2uの形状(上方向から見た平面図において、第一側面2aの湾曲線状アンダーカット傾斜側2uと第一刃根元平坦縁領域24aとの接点の位置が、湾曲線状アンダーカット傾斜側2uと第一刃先側面21aとの接点よりも、約0.01mmの距離で第二側面2bの方向に位置する形状)、第一刃根元側面23aの高さN(0.2mm)、刃部の第二側面2bの高さH(1.0mm)、第二刃先側面21bの高さM(0.3mm)、第二刃先側面21bの第一刃先傾斜角(30度)、第二刃中間側面2bの高さL(0.5mm)、第二刃中間側面22bの傾斜角度(0度)、第二刃根元側面23bの高さN(0.2mm)、刃先部2pの角度(60度)、刃幅W(1.0mm)である。すなわち、第二刃中間側面22bはベースに対して垂直な側面を有する形状である。また、第一刃根元側面23aと二刃根元側面23bは切削加工されてベースに対して断面直線状側面を有すると共に第一刃根元部平坦縁領域24aと二刃根元部平坦縁領域24bを有する形状である。このようにして、押切切断用刃型を製造した。この押切切断用刃型は平板型押切装置又はロール状押切装置に装着して使用可能である。
上記のように製造したフレキシブルな押切切断用刃型1を図22の(B)に示されるロール型押切装置の円筒状ロール96の表面に装着する。他方、図7(B)に示すような、粘弾柔軟性被加工物8として、合成繊維不織布製基材層8bの表面にアクリル系粘着性材料層8aを積層し(合成繊維不織布製基材層8bとアクリル系粘着性材料層8aとの厚さ合計は約0.25mm)、さらに、その表面にPETポリエステル製プラスチックフィルム製剥離部材8c(剥離部材の厚さは約0.1mm)を積層した約0.35mm厚の3層構成の粘着ラベル用粘弾柔軟性被加工物8を準備する。
押切切断用刃型1を装着した円筒状ロール96とアンビルロール97との間に、この粘弾柔軟性被加工物8を位置した状態で被加工物8を連続して送り込むと共に押切装置を駆動させることにより、図7(B)に示すように、刃部2の刃先端2cが粘弾柔軟性被加工物8の表面から裏面に達するようにして粘弾柔軟性被加工物8が押し切られた。この場合、円筒状ロール96とアンビルロール97との間隔は押切切断用刃型1の刃先端2cが粘弾柔軟性被加工物8の基材層8bの裏面に達するように予め調整される。
粘弾柔軟性被加工物8が押切切断用刃型1により押し切られた時、アンダーカット傾斜側面2uを形成しない第二刃中間傾斜側面側22bに位置する粘弾柔軟性被加工物8の表面はアクリル系粘着性材料層8aの変形に起因して若干の盛り上がった状態となった。但し、その盛り上がり量は実施例3の盛り上がり量よりも少ない。しかしながら、他方のアンダーカット傾斜側面2uを形成した第一刃中間傾斜側面側22aの表面には盛り上がりは認められなかった。
その後、押切切断用刃型1が粘弾柔軟性被加工物8から離れるように押切装置を駆動させる。これにより、粘弾柔軟性被加工物8が切断されて、刃部2の第一側面側2aに位置する切断加工物が得られ、第二側面側2bに位置する残存切断被加工物が得られた。
第一側面側2aに位置して得られた切断加工物の切口は変形が少なく設計通りの形状の切断加工物が得られた。これに対して、第二側面側2aに位置して得られた残存切断被加工物の切口は盛り上がりの大部分は元の状態に戻ったが僅かな変形が生じていた。
また、粘弾柔軟性被加工物8から離れた押切切断用刃型1のアンダーカット傾斜側面2uを形成した第一刃中間傾斜側面側22a及び第一刃先側面21aには粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。これに対して、第二刃中間傾斜側面22bには若干の粘弾柔軟性被加工物8に含有されるアクリル系粘着材料の残渣の付着を確認した。但し、その残渣付着量は実施例2、3の傾斜側面を形成した押切切断用刃型よりも少ない。
押切切断用刃型1を洗浄することなく、上記の動作を10回繰り返した結果、第一側面側2aに位置して得られた切断加工物の切口は変形が少なく設計通りの形状の切断加工物が得られた。また、アンダーカット傾斜側面2uを形成した第一刃中間傾斜側面側22a及び第一刃先側面21aには粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。これに対して、第二側面側2aに位置して得られた残存切断被加工物の切口は盛り上がりは第一回の駆動後と同程度で大きな変化がなく、特に問題となる変形量ではなかったが、第二刃中間傾斜側面22bのアクリル系粘着材料の残渣の付着量は駆動回数毎に若干ではあるが増加していく傾向にあった。
実施例1の押切切断用刃型の製造方法により、図3(A)に示すような押切切断用刃型1を調製した。
図3の(A)において、押切切断用刃型1の形状は、金属製基材の厚さ(7.0mm)、ベース5の厚さB(2.0mm)、刃部の第一側面2aの高さH(5.0mm)、第一刃先側面21aの高さM(0.5mm)、第一刃先側面21aの第一刃先傾斜角(25度)、第一刃中間側面2aの高さL(3.5mm)、第一刃中間側面22a(直線状アンダーカット傾斜側面2u)のアンダーカット傾斜角度(−1.5度)、第一刃根元側面23aの高さN(1.0mm)、刃部の第二側面2bの高さH(5.0mm)、第二刃先側面21bの高さM(0.5mm)、第二刃先側面21bの第一刃先傾斜角(25度)、第二刃中間側面2bの高さL(3.5mm)、第二刃中間側面22bの傾斜角度(25度)、第二刃根元側面23bの高さN(1.0mm)、刃先部2pの角度(50度)、刃幅W(約7mm)である。この形状において、第二刃先側面21bと第二刃中間側面2bは互いに同じ傾斜角度を有し連続して形成されている。このような断面形状であって、平面図において略直線状の刃部2を有する押切切断用刃型を製造した。この押切切断用刃型は平板型押切装置に装着して使用可能である。
なお、それぞれの傾斜角度は傾斜面と垂直面との間の角度を意味し、アンダーカット傾斜角度はマイナス角度で示す。
上記のように製造した押切切断用刃型1を図22の(A)に示される平板型押切装置の第一基盤92に装着する。他方、図3(B)に示すような、粘弾柔軟性被加工物8として、厚さ約2.0mmの弾力性を有する弾性ゴム製シーリング材の弾性柔軟性被加工物8を準備する。弾性ゴム製シーリング材の弾性柔軟性被加工物8は押圧圧縮力により縮み、押圧圧縮力の解除により元の形状に戻る性質を有する材料である。本実施例において使用される粘弾柔軟性被加工物8は、弾性を有するが、粘着性を有しない弾性柔軟性被加工物8である。
押切切断用刃型1を装着した第一基盤92と第二基盤93との間に、この粘弾柔軟性被加工物8を位置した状態で被加工物8を位置すると共に押切装置を駆動させることにより、図3(B)に示すように、刃先側面21a、21bとアンダーカット傾斜側面2u(第一刃中間側面22a)と第二刃中間傾斜側面22bを形成した刃部2の刃先端2cが粘弾柔軟性被加工物8の表面から裏面に達するようにして粘弾柔軟性被加工物8が押し切られた。
粘弾柔軟性被加工物8が押切切断用刃型1により押し切られた時、アンダーカット傾斜側面2uを形成しない第二刃中間傾斜側面側22bに位置する粘弾柔軟性被加工物8の表面は弾性ゴム製被加工物8の圧縮変形に起因して盛り上がった状態となった。しかしながら、他方のアンダーカット傾斜側面2uを形成した第一刃中間傾斜側面側22aの表面には盛り上がりは認められなかった。
その後、押切切断用刃型1が粘弾柔軟性被加工物8から離れるように押切装置を駆動させる。これにより、粘弾柔軟性被加工物8が切断されて、刃部2の第一側面側2aに位置する切断加工物が得られ、第二側面側2bに位置する残存切断被加工物が得られた。
第一側面側2aに位置して得られた切断加工物の切口は変形が少なく設計通りの形状の切断加工物が得られた。これに対して、第二側面側2aに位置して得られた残存切断被加工物の切口は盛り上がりの大部分は元の状態に戻ったが僅かな変形が生じていた。また、アンダーカット傾斜側面2uを形成した第一側面側2a及びアンダーカット傾斜側面2uを形成しない第二側面側2bの何れにも粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。
押切切断用刃型1を洗浄することなく、上記の動作を10回繰り返した結果、第一側面側2aに位置して得られた切断加工物の切口は変形が少なく設計通りの形状の切断加工物が得られた。これに対して、第二側面側2aに位置して得られた残存切断被加工物の切口の盛り上がりは第一回の駆動後と同程度で大きな変化がなく、特に問題となる変形量ではなかった。また、アンダーカット傾斜側面2uを形成した第一側面側2a及びアンダーカット傾斜側面2uを形成しない第二側面側2bには粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。
実施例1の押切切断用刃型の製造方法により、図4(A)に示すような押切切断用刃型1を調製した。
図4の(A)において、押切切断用刃型1の形状は、第一側面のみがアンダーカット傾斜側面を有し、第二側面が前記アンダーカット傾斜側面を形成することなく、第二刃中間側面は第一側面から離れる方向の前記ベース方向に向かって膨らんで湾曲線状に傾斜する膨湾曲線状傾斜側面を形成した形状である。
金属基材の厚さ(7.0mm)、ベース5の厚さB(2.0mm)、刃部の第一側面2aの高さH(5.0mm)、第一刃先側面21aの高さM(0.5mm)、第一刃中間側面2aの高さL(3.5mm)、第一刃中間側面22a(直線状アンダーカット傾斜側面2u)のアンダーカット傾斜角度(−1.5度)、第一刃根元側面23aの高さN(1.0mm)、刃部の第二側面2bの高さH(5.0mm)、第二刃先側面21bの高さM(0.5mm)、第二刃中間側面2bの高さL(3.5mm)、第二刃根元側面23bの高さN(1.0mm)、刃幅W(約7mm)である。この形状において、第一刃先側面21aと第一刃中間側面2aは互いに同じ傾斜角度を有し連続して形成された直線状アンダーカット傾斜側面2uを有する形状である。刃先部2pは直線状アンダーカット傾斜側面2uと第二刃先側面21b戸により形成され、刃先部2pの角度は約30度である。また、第一刃根元側面23aはベースに対して垂直側面を有し、第二刃根元側面23aは、切削加工されることなくエッチングにより形成された状態の突条の一部を残した側面である。但し、本実施例において、この垂直側面を有する第一刃根元側面23aの形状は切断後の粘弾柔軟性被加工物8の形状に影響を及ぼすことは少ない。
このような断面形状であって、平面図において略直線状の刃部2を有する押切切断用刃型を製造した。この押切切断用刃型は平板型押切装置に装着して使用可能である。
上記のように製造した押切切断用刃型1を図22の(A)に示される平板型押切装置の第一基盤92に装着する。他方、図4(B)に示すような、粘弾柔軟性被加工物8として、厚さ約2.0mmの弾性ゴム製シーリング材の弾性柔軟性被加工物8を準備する。弾性ゴム製シーリング材の弾性柔軟性被加工物8は押圧圧縮力により縮み、押圧圧縮力の解除により元の形状に戻る性質を有する材料である。
押切切断用刃型1を装着した第一基盤92と第二基盤93との間に、この粘弾柔軟性被加工物8を位置した状態で被加工物8を位置すると共に押切装置を駆動させることにより、図4(B)に示すように、刃部2の刃先端2cが粘弾柔軟性被加工物8の表面から裏面に達するようにして粘弾柔軟性被加工物8が押し切られた。
粘弾柔軟性被加工物8が押切切断用刃型1により押し切られた時、アンダーカット傾斜側面2uを形成しない第二刃中間傾斜側面側22bに位置する粘弾柔軟性被加工物8の表面は弾性ゴム製被加工物8の圧縮変形に起因して盛り上がった状態となった。しかしながら、他方のアンダーカット傾斜側面2uを形成した第一刃中間傾斜側面側22aの表面には盛り上がりは認められなかった。
その後、押切切断用刃型1が粘弾柔軟性被加工物8から離れるように押切装置を駆動させる。これにより、粘弾柔軟性被加工物8が切断されて、刃部2の第一側面側2aに位置する切断加工物が得られ、第二側面側2bに位置する残存切断被加工物が得られた。
アンダーカット傾斜側面2uを形成した第一側面側2aに位置して得られた切断加工物の切口は変形が少なく設計通りの形状の切断加工物が得られた。これに対して、第二側面側2aに位置して得られた残存切断被加工物の切口は盛り上がりの大部分は元の状態に戻ったが僅かな変形が生じていた。また、アンダーカット傾斜側面2uを形成した第一側面側2a及びアンダーカット傾斜側面2uを形成しない第二側面側2bの何れにも粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。
押切切断用刃型1を洗浄することなく、上記の動作を10回繰り返した結果、アンダーカット傾斜側面2uを形成した第一側面側2aに位置して得られた切断加工物の切口は変形が少なく設計通りの形状の切断加工物が得られた。これに対して、第二側面側2aに位置して得られた残存切断被加工物の切口の盛り上がりは第一回の駆動後と同程度で大きな変化がなく、特に問題となる変形量ではなかった。また、アンダーカット傾斜側面2uを形成した第一側面側2a及びアンダーカット傾斜側面2uを形成しない第二側面側2bには粘弾柔軟性被加工物8の僅かな残渣等の付着が認められたが、問題となる量ではなかった。
実施例1の押切切断用刃型の製造方法により、図8(A)に示すような押切切断用刃型1を調製した。図8の(A)の押切切断用刃型は刃根元部を刃中間部と連続して形成して刃根元側面も刃中間側面と同じ傾斜角度に形成した形状である。図8(A)において、押切切断用刃型1の形状は、金属製基材の厚さ(7.0mm)、ベース5の厚さB(2.0mm)、刃部の第一側面2aの高さH(5.0mm)、第一刃先側面21aの高さM(0.5mm)、第一刃先側面21aの第一刃先傾斜角(25度)、第一刃中間側面2aの高さL(4.5mm)、第一刃中間側面22a(直線状アンダーカット傾斜側面2u)のアンダーカット傾斜角度(−1.5度)、第一刃根元側面23aの高さN(0mm)、刃部の第二側面2bの高さH(5.0mm)、第二刃先側面21bの高さM(0.5mm)、第二刃先側面21bの第一刃先傾斜角(25度)、第二刃中間側面2bの高さL(4.5mm)、第二刃中間側面22bの傾斜角度(25度)、第二刃根元側面23bの高さN(0mm)、刃先部2pの角度(50度)である。この形状において、第一刃中間側面22a(直線状アンダーカット傾斜側面2u)と第一刃根元側面は連続して直線状アンダーカット傾斜側面2uとして形成されるとともに、第二刃先側面21bと第二刃中間側面2bと第二刃根元側面は互いに同じ傾斜角度を有し連続して形成されている。このようにして、押切切断用刃型を製造した。この押切切断用刃型は平板型押切装置に装着して使用可能である。
上記のように製造した押切切断用刃型1を図22の(A)に示される平板型押切装置の第一基盤92に装着する。他方、図8(B)に示すような、粘弾柔軟性被加工物8として、厚さ約2.0mmの弾性ゴム製シーリング材の弾性柔軟性被加工物8を準備する。弾性ゴム製シーリング材の弾性柔軟性被加工物8は押圧圧縮力により縮み、押圧圧縮力の解除により元の形状に戻る性質を有する材料である。本実施例において使用される粘弾柔軟性被加工物8は、弾性を有するが、粘着性を有しない弾性柔軟性被加工物8である。
押切切断用刃型1を装着した第一基盤92と第二基盤93との間に、この粘弾柔軟性被加工物8を位置した状態で被加工物8を位置すると共に押切装置を駆動させることにより、図8(B)に示すように、刃先側面21a、21bとアンダーカット傾斜側面2u(第一刃中間側面22a)と第二刃中間傾斜側面22bを形成した刃部2の刃先端2cが粘弾柔軟性被加工物8の表面から裏面に達するようにして粘弾柔軟性被加工物8が押し切られた。
粘弾柔軟性被加工物8が押切切断用刃型1により押し切られた時、アンダーカット傾斜側面2uを形成しない第二刃中間傾斜側面側22bに位置する粘弾柔軟性被加工物8の表面は弾性ゴム製被加工物8の圧縮変形に起因して盛り上がった状態となった。しかしながら、他方のアンダーカット傾斜側面2uを形成した第一刃中間傾斜側面側22aの表面には盛り上がりは認められなかった。
その後、押切切断用刃型1が粘弾柔軟性被加工物8から離れるように押切装置を駆動させる。これにより、粘弾柔軟性被加工物8が切断されて、刃部2の第一側面側2aに位置する切断加工物が得られ、第二側面側2bに位置する残存切断被加工物が得られた。
第一側面側2aに位置して得られた切断加工物の切口は変形が少なく設計通りの形状の切断加工物が得られた。これに対して、第二側面側2aに位置して得られた残存切断被加工物の切口は盛り上がりの大部分は元の状態に戻ったが僅かな変形が生じていた。また、アンダーカット傾斜側面2uを形成した第一側面側2a及びアンダーカット傾斜側面2uを形成しない第二側面側2bの何れにも粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。
押切切断用刃型1を洗浄することなく、上記の動作を10回繰り返した結果、第一側面側2aに位置して得られた切断加工物の切口は変形が少なく設計通りの形状の切断加工物が得られた。これに対して、第二側面側2aに位置して得られた残存切断被加工物の切口の盛り上がりは第一回の駆動後と同程度で大きな変化がなく、特に問題となる変形量ではなかった。また、アンダーカット傾斜側面2uを形成した第一側面側2a及びアンダーカット傾斜側面2uを形成しない第二側面側2bには粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。
実施例1の押切切断用刃型の製造方法により、図9(A)に示すような押切切断用刃型1を調製した。図9の(A)の押切切断用刃型において、第一側面にアンダーカット傾斜側面が形成され、第二刃先側面が形成されることなく第二刃中間側面が刃先端に連続して形成され、第二刃中間側面は第一側面から離れる方向のベース方向に向かって膨らんで湾曲線状に傾斜する膨湾曲線状傾斜側面を形成した形状である。また、刃根元部は刃中間部と連続して形成して刃根元側面も刃中間側面と同じ傾斜角度に形成された形状である。
図9の(A)において、押切切断用刃型1の形状は、金属基材の厚さ(7.0mm)、ベース5の厚さB(2.0mm)、刃部の第一側面2aの高さH(5.0mm)、第一刃先側面21aの高さM(0.5mm)、第一刃先側面21aの傾斜角度(30度)第一刃中間側面2aの高さL(4.5mm)、第一刃中間側面22aの湾曲線状アンダーカット傾斜側面2uの形状(上方向から見た平面図において、第一側面2aの湾曲線状アンダーカット傾斜側2uと第一刃根元平坦縁領域24aとの接点の位置が、湾曲線状アンダーカット傾斜側2uと第一刃先側面21aとの接点よりも、約0.1mmの距離で第二側面2bの方向に位置する形状)、第一刃根元側面23aの高さN(0mm)、刃部の第二側面2bの高さH(5.0mm)、第二刃先側面21bと第二刃中間側面2bの合計高さL(5.0mm)、第二側面方向に膨らんで湾曲線状に傾斜する膨湾曲線状傾斜側面を形成した第二刃中間側面22b、第二刃根元側面23bの高さN(0mm)であり、刃先部2pは第一刃先側面21aと第二刃中間側面22bとにより形成され、略60度である。この形状において、第一刃先側面21aと第一刃根元側面23aは互いに同じ湾曲線を有し連続して形成された湾曲線状アンダーカット傾斜側面2uを有するとともに、第二刃先側面21bと第二刃中間側面2bと第二刃根元側面は同じ膨湾曲線状傾斜側面を有し連続して形成されている。このようにして、押切切断用刃型を製造した。この押切切断用刃型は平板型押切装置に装着して使用可能である。
上記のように製造した押切切断用刃型1を図22の(A)に示される平板型押切装置の第一基盤92に装着する。他方、図9(B)に示すような、粘弾柔軟性被加工物8として、厚さ約2.0mmの弾性ゴム製シーリング材の弾性柔軟性被加工物8を準備する。弾性ゴム製シーリング材の弾性柔軟性被加工物8は押圧圧縮力により縮み、押圧圧縮力の解除により元の形状に戻る性質を有する材料である。本実施例において使用される粘弾柔軟性被加工物8は、弾性を有するが、粘着性を有しない弾性柔軟性被加工物8である。
押切切断用刃型1を装着した第一基盤92と第二基盤93との間に、この粘弾柔軟性被加工物8を位置した状態で被加工物8を位置すると共に押切装置を駆動させることにより、図9(B)に示すように、刃部2の刃先端2cが粘弾柔軟性被加工物8の表面から裏面に達するようにして粘弾柔軟性被加工物8が押し切られる。
粘弾柔軟性被加工物8が押切切断用刃型1により押し切られた時、アンダーカット傾斜側面2uを形成しない第二刃中間傾斜側面側22bに位置する粘弾柔軟性被加工物8の表面は弾性ゴム製被加工物8の圧縮変形に起因して盛り上がった状態となる。しかしながら、他方のアンダーカット傾斜側面2uを形成した第一刃中間傾斜側面側22aの表面には盛り上がりは認められない。
その後、押切切断用刃型1が粘弾柔軟性被加工物8から離れるように押切装置を駆動させる。これにより、粘弾柔軟性被加工物8が切断されて、刃部2の第一側面側2aに位置する切断加工物が得られ、第二側面側2bに位置する残存切断被加工物が得られる。
第一側面側2aに位置して得られた切断加工物の切口は変形が少なく設計通りの形状の切断加工物が得られる。これに対して、第二側面側2aに位置して得られた残存切断被加工物の切口は盛り上がりの大部分は元の状態に戻ったが僅かな変形が生じる。また、アンダーカット傾斜側面2uを形成した第一側面側2a及びアンダーカット傾斜側面2uを形成しない第二側面側2bの何れにも粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められない。
押切切断用刃型1を洗浄することなく、上記の動作を10回繰り返した結果、第一側面側2aに位置して得られた切断加工物の切口は変形が少なく設計通りの形状の切断加工物が得られる。これに対して、第二側面側2aに位置して得られた残存切断被加工物の切口の盛り上がりは第一回の駆動後と同程度で大きな変化がなく、特に問題となる変形量ではない。また、アンダーカット傾斜側面2uを形成した第一側面側2a及びアンダーカット傾斜側面2uを形成しない第二側面側2bには粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められない。
実施例1の押切切断用刃型の製造方法により、図11(A)に示すような押切切断用刃型1を調製した。
図11の(A)において、押切切断用刃型1の形状は、鋼鉄製の金属基材の厚さ(7.0mm)、金属基材の硬度(HRC48)、ベース5の厚さB(2.0mm)、刃部の第一側面2aの高さH(5.0mm)、第一刃先側面21aの高さM(0.5mm)、第一刃先側面21aの第一刃先傾斜角(30度)、第一刃中間側面2aの高さL(3.5mm)、第一刃中間側面22a(直線状アンダーカット傾斜側面2u)のアンダーカット傾斜角度(−2度)、第一刃根元側面23aの高さN(1.0mm)、刃部の第二側面2bの高さH(5.0mm)、第二刃先側面21bの高さM(0.5mm)、第二刃先側面21bの第二刃先傾斜角(30度)、第二刃中間側面2bの高さL(3.5mm)、第二刃中間側面22b(直線状アンダーカット傾斜側面2u)のアンダーカット傾斜角度(−2度)、第二刃根元側面23bの高さN(1.0mm)、刃先部2pの角度(60度)である。このような断面形状であって、平面図において略直線状の刃部2を有する押切切断用刃型を製造した。なお、それぞれの傾斜角度は傾斜面と垂直面との間の角度を意味し、アンダーカット傾斜角度はマイナス角度で示す。
上記のように製造した押切切断用刃型1を図22の(A)に示される平板型押切装置の第一基盤92に装着する。粘弾柔軟性被加工物8として、図11(B)に示すような、粘弾柔軟性被加工物8に替えて、厚さ約2.0mmの弾性ゴム製シーリング材の弾性柔軟性被加工物8を準備する。弾性ゴム製シーリング材の弾性柔軟性被加工物8は押圧圧縮力により縮み、押圧圧縮力の解除により元の形状に戻る性質を有する材料である。
押切切断用刃型1を装着した第一基盤92と第二基盤93との間に、この粘弾柔軟性被加工物8を位置した状態で被加工物8を位置すると共に押切装置を駆動させることにより、刃部2の刃先端2cが粘弾柔軟性被加工物8の表面から裏面に達するようにして粘弾柔軟性被加工物8が押し切られる。
粘弾柔軟性被加工物8が押切切断用刃型1により押し切られた時、アンダーカット傾斜側面2uを形成した刃部2の両側面2a、2b側に位置する粘弾柔軟性被加工物8の表面には盛り上がりは認められなかった。
その後、押切切断用刃型1が粘弾柔軟性被加工物8から離れるように押切装置を駆動させる。これにより、粘弾柔軟性被加工物8が切断されて、刃部2の第一側面側2aに位置する切断加工物が得られ、第二側面側2bに位置する残存切断被加工物が得られた。
第一側面側2aに位置して得られた切断加工物、及び、第二側面側2aに位置して得られた残存切断被加工物のそれぞれの切口は変形が少なく設計通りの形状の切断加工物が得られた。また、アンダーカット傾斜側面2uを形成した両側面2a、2bのいずれにも、粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。
押切切断用刃型1を洗浄することなく、上記の動作を10回繰り返した結果、第一側面側2aに位置して得られた切断加工物の切口は変形が少なく設計通りの形状の切断加工物が得られるとともに、第二側面側2bに位置して得られた残存切断被加工物の切口も変形が少なかった。また、押切切断用刃型1の両側面2a,2bのいずれにも、粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。
実施例1の押切切断用刃型の製造方法により、図12(A)に示すような押切切断用刃型1を調製した。
図12の(A)において、押切切断用刃型1の形状は、鋼鉄製の金属基材の厚さ(7.0mm)、金属基材の硬度(HRC48)、ベース5の厚さB(2.0mm)、刃部の第一側面2aの高さH(5.0mm)、第一刃先側面21aの高さM(0.5mm)、第一刃先側面21aの第一刃先傾斜角(30度)、第一刃中間側面2aの高さL(3.5mm)、第一刃中間側面22a(湾曲状アンダーカット傾斜側面2u)、第一刃根元側面23aの高さN(1.0mm)、刃部の第二側面2bの高さH(5.0mm)、第二刃先側面21bの高さM(0.5mm)、第二刃先側面21bの第一刃先傾斜角(30度)、第二刃中間側面2bの高さL(3.5mm)、第二刃中間側面22b(湾曲状アンダーカット傾斜側面2u)、第二刃根元側面23bの高さN(1.0mm)、刃先部2pの角度(60度)である。このような断面形状であって、平面図において略直線状の刃部2を有する押切切断用刃型を製造した。
上記のように製造した押切切断用刃型1を図22の(A)に示される平板型押切装置の第一基盤92に装着する。粘弾柔軟性被加工物8として、図12(B)に示すような、粘弾柔軟性被加工物8に替えて、厚さ約2.0mmの弾性ゴム製シーリング材の弾性柔軟性被加工物8を準備する。弾性ゴム製シーリング材の弾性柔軟性被加工物8は押圧圧縮力により縮み、押圧圧縮力の解除により元の形状に戻る性質を有する材料である。
押切切断用刃型1を装着した第一基盤92と第二基盤93との間に、この粘弾柔軟性被加工物8を位置した状態で被加工物8を位置すると共に押切装置を駆動させることにより、刃部2の刃先端2cが粘弾柔軟性被加工物8の表面から裏面に達するようにして粘弾柔軟性被加工物8が押し切られる。
粘弾柔軟性被加工物8が押切切断用刃型1により押し切られた時、アンダーカット傾斜側面2uを形成した刃部2の両側面2a、2b側に位置する粘弾柔軟性被加工物8の表面には盛り上がりは認められなかった。
その後、押切切断用刃型1が粘弾柔軟性被加工物8から離れるように押切装置を駆動させる。これにより、粘弾柔軟性被加工物8が切断されて、刃部2の第一側面側2aに位置する切断加工物が得られ、第二側面側2bに位置する残存切断被加工物が得られた。
第一側面側2aに位置して得られた切断加工物、及び、第二側面側2aに位置して得られた残存切断被加工物のそれぞれの切口は変形が少なく設計通りの形状の切断加工物が得られた。また、アンダーカット傾斜側面2uを形成した両側面2a、2bのいずれにも、粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。
押切切断用刃型1を洗浄することなく、上記の動作を10回繰り返した結果、第一側面側2aに位置して得られた切断加工物の切口は変形が少なく設計通りの形状の切断加工物が得られるとともに、第二側面側2bに位置して得られた残存切断被加工物の切口も変形が少なかった。また、押切切断用刃型1の両側面2a,2bのいずれにも、粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。
実施例1の押切切断用刃型の製造方法により、刃部の両側面がアンダーカット傾斜側面を形成した刃部の断面が図18(A)に示す刃部を有する押切切断用刃型1を調製した。
すなわち、図18の(A)において、押切切断用刃型1の形状は、鋼鉄製の金属基材の厚さ(7.0mm)、金属基材の硬度(HRC48)、ベース5の厚さB(2.0mm)、刃部の第一側面2aの高さH(5.0mm)、第一刃先側面21aの高さM(0.5mm)、第一刃先側面21aの形状(刃部の外側方向に膨らみをもって湾曲した刃先形状)、第一刃中間側面2aの高さL(3.5mm)、第一刃中間側面22a(直線状アンダーカット傾斜側面2u、傾斜角度−2度)、第一刃根元側面23aの高さN(1.0mm)、刃部の第二側面2bの高さH(5.0mm)、第二刃先側面21bの高さM(0.5mm)、第二刃先側面21bの形状(刃部の外側方向に膨らみをもって湾曲した刃先形状)、第二刃中間側面2bの高さL(3.5mm)、第二刃中間側面22b(直線線状アンダーカット傾斜側面2u、傾斜角度−2度)、第二刃根元側面23bの高さN(1.0mm)、ふくらみを有する刃先部2pの概略角度(接線の角度が略60度)である。このような断面形状であって、平面図において略直線状の刃部を有する押切切断用刃型1を調製した。
上記のように製造した押切切断用刃型1を図22の(A)に示される平板型押切装置の第一基盤92に装着する。粘弾柔軟性被加工物8として、図11(B)に示すような、粘弾柔軟性被加工物8に替えて、厚さ約2.0mmの弾性ゴム製シーリング材の弾性柔軟性被加工物8を準備する。弾性ゴム製シーリング材の弾性柔軟性被加工物8は押圧圧縮力により縮み、押圧圧縮力の解除により元の形状に戻る性質を有する材料である。
押切切断用刃型1を装着した第一基盤92と第二基盤93との間に、この粘弾柔軟性被加工物8を位置した状態で被加工物8を位置すると共に押切装置を駆動させることにより、刃部2の刃先端2cが粘弾柔軟性被加工物8の表面から裏面に達するようにして粘弾柔軟性被加工物8が押し切られる。
粘弾柔軟性被加工物8が押切切断用刃型1により押し切られた時、アンダーカット傾斜側面2uを形成した第一側面2aと第二側面2bの双方の側面側に位置する粘弾柔軟性被加工物8の表面には盛り上がり現象は認められなかった。
その後、押切切断用刃型1が粘弾柔軟性被加工物8から離れるように押切装置を駆動させる。これにより、粘弾柔軟性被加工物8が切断される。切断された切断加工物が刃部の第一側面側に保持され、切抜された残存被加工物が刃部の第二側面側に保持された状態で、切断加工物と残存被加工物とが分離される。
このようにして粘弾柔軟性被加工物8から分離されて切抜された切抜切断加工物88の切口は変形が少なく設計通りの形状の略環状ラベルの切断加工物88が得られた。また、刃部2の第二側面側に位置する残存被加工物の切口も盛り上がり現象も認められなかった。
また、粘弾柔軟性被加工物8から離れた押切切断用刃型1において、切抜用刃部2の第一側面側及び第二側面側の両側面には粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。
さらに、押切切断用刃型1を洗浄することなく、上記の動作を10回繰り返した結果、切断加工物88の切口は変形が少なく設計通りの切断加工物88が得られた。また、刃部2の両側面には粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。
なお、本実施例において、刃先側面21a,21bは膨らみをもって刃部の外側方向に湾曲した刃先部形状を有するが、このような鋭利な刃先角度を有しない刃先形状においても、本実施例に使用したような弾性ゴム製シーリング材の弾性柔軟性被加工物8を設計通りに正確に切断できる。
実施例1の押切切断用刃型の製造方法により、図1に相当する形状であって、被加工物の所定領域を切り抜くための、端のない連続した刃先部を形成した切抜用刃部を有する図15(A)に類似する切抜用刃部2を有する押切切断用刃型1を調製する。但し、本実施例においては、弾性柔軟性被加工物8としては、図15に示す粘着性被加工物に替えて、厚さ約2.0mmの弾性ゴム製シーリング材の粘段柔軟性被加工物8を使用して、直径約20mmの略円環状に切断して切抜くために使用される。弾性ゴム製シーリング材の弾性柔軟性被加工物8は押圧圧縮力により縮み、押圧圧縮力の解除により元の形状に戻る性質を有する材料である。
押切切断用刃型1の形状は、金属製基材の厚さ(7.0mm)、ベース5の厚さB(2.0mm)、刃部の第一側面2aの高さH(5.0mm)、第一刃先側面21aの高さM(0.5mm)、第一刃先側面21aの第一刃先傾斜角(30度)、第一刃中間側面2aの高さL(3.5mm)、第一刃中間側面22a(直線状アンダーカット傾斜側面2u)のアンダーカット傾斜角度(−1.5度)、第一刃根元側面23aの高さN(1.0mm)、刃部の第二側面2bの高さH(5.0mm)、第二刃先側面21bの高さM(0.5mm)、第二刃先側面21bの第一刃先傾斜角(30度)、第二刃中間側面2bの高さL(3.5mm)、第二刃中間側面22bの傾斜角度(25度)、第二刃根元側面23bの高さN(1.0mm)、刃先部2pの角度(60度))である。このような第一側面と第二側面を有して、アンダーカット傾斜側面を形成してなる第一側面が内周面となり、アンダーカット傾斜側面を形成しない第二側面が外周面となるように、直径が略20mmの略円環状の端のない連続した刃先部を形成した切抜用刃部を有する押切切断用刃型1を調製する。
上記のように製造した押切切断用刃型1を図22の(A)に示される平板型押切装置の第一基盤92に装着する。粘弾柔軟性被加工物8として、図15(B)に示すような、粘弾柔軟性被加工物8に替えて、厚さ約2.0mmの弾性ゴム製シーリング材の弾性柔軟性被加工物8を準備する。弾性ゴム製シーリング材の弾性柔軟性被加工物8は押圧圧縮力により縮み、押圧圧縮力の解除により元の形状に戻る性質を有する材料である。
押切切断用刃型1を装着した第一基盤92と第二基盤93との間に、この粘弾柔軟性被加工物8を位置した状態で被加工物8を位置すると共に押切装置を駆動させることにより、刃部2の刃先端2cが粘弾柔軟性被加工物8の表面から裏面に達するようにして粘弾柔軟性被加工物8が押し切られる。
その時、アンダーカット傾斜側面2uを形成しない切抜用刃部2の外周側に位置する粘弾柔軟性被加工物8の表面は弾性柔軟性被加工物8の弾性力に起因して盛り上がった状態となった。しかしながら、他方のアンダーカット傾斜側面2uを形成した切抜用刃部2の内周側の粘弾柔軟性被加工物8の表面には盛り上がりは認められなかった。
その後、押切切断用刃型1が粘弾柔軟性被加工物8から離れるように押切装置を駆動させる。これにより、粘弾柔軟性被加工物8が切断されると共に切抜されて、切抜された切抜切断加工物88が押切切断用刃型1の内周側に保持された状態で、残存する粘弾柔軟性被加工物8から分離される。
なお、図15に、図示されていないが、切抜用刃部2の内周側に予め高い弾性復元力を有するゴム製弾性部材を設置しておくことにより、その高い弾性復元力を有するゴム製弾性部材の復元力により、刃型1の内周側に保持された切抜切断加工物88が刃部2から押し出される。
このようにして粘弾柔軟性被加工物8から分離されて切抜された切抜切断加工物88の切口は変形が少なく設計通りの形状の略環状の切断加工物88が得られた。これに対して、押切切断用刃型1の外周側に位置する残存切断被加工物の切口は盛り上がりの大部分は元の状態に戻ったが僅かな変形が生じていた。
また、粘弾柔軟性被加工物8から離れた切抜用刃部2の内周側の押切切断用刃型1のアンダーカット傾斜側面2uを形成した第一刃中間傾斜側面側22a及び第一刃先側面21aには粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。これに対して、切抜用刃部2の外周側の第二刃中間傾斜側面22bには若干の粘弾柔軟性被加工物8の残渣の付着を確認した。
押切切断用刃型1を洗浄することなく、上記の動作を10回繰り返した結果、切断加工物88の切口は変形が少なく設計通りの環状の切断加工物88が得られた。また、切抜用刃部2の内周側のアンダーカット傾斜側面2uを形成した第一刃中間傾斜側面側22a及び第一刃先側面21aには粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。これに対して、切抜用刃部2の外周側の第二側面側2aに位置して得られた残存切断被加工物の切口は盛り上がりは第一回の駆動後と同程度で大きな変化がなく、特に問題となる変形量ではなかったが、切抜用刃部2の外周側の第二刃中間傾斜側面22bの被加工物残渣の付着量は駆動回数毎に若干ではあるが増加していく傾向にあった。
実施例1の押切切断用刃型の製造方法により、図12に相当するような刃部の両側面がアンダーカット傾斜側面を形成した刃形状であって、被加工物の所定領域を切り抜くための、端のない連続した刃先部を形成した切抜用刃部を有する押切切断用刃型1を調製する。
すなわち、図12(A)において、押切切断用刃型1の形状は、鋼鉄製の金属基材の厚さ(7.0mm)、金属基材の硬度(HRC48)、ベース5の厚さB(2.0mm)、刃部の第一側面2aの高さH(5.0mm)、第一刃先側面21aの高さM(0.5mm)、第一刃先側面21aの傾斜角度(30度)、第一刃中間側面2aの高さL(3.5mm)、第一刃中間側面22a(湾曲状アンダーカット傾斜側面2u)、第一刃根元側面23aの高さN(1.0mm)、刃部の第二側面2bの高さH(5.0mm)、第二刃先側面21bの高さM(0.5mm)、第二刃先側面21bの傾斜角度(30度)、第二刃中間側面2bの高さL(3.5mm)、第二刃中間側面22b(湾曲線状アンダーカット傾斜側面2u、第二刃根元側面23bの高さN(1.0mm)、刃先部2pの角度(60度)である。このような断面形状であって、平面図において被加工物の所定領域を切り抜くための、端のない連続した刃先部を形成した直径が約30mmの切抜用刃部を有する押切切断用刃型1を調製する。
上記のように製造した押切切断用刃型1を図22の(A)に示される平板型押切装置の第一基盤92に装着する。粘弾柔軟性被加工物8として、図12(B)に示すような、粘弾柔軟性被加工物8に替えて、厚さ約2.0mmの弾性ゴム製シーリング材の弾性柔軟性被加工物8を準備する。弾性ゴム製シーリング材の弾性柔軟性被加工物8は押圧圧縮力により縮み、押圧圧縮力の解除により元の形状に戻る性質を有する材料である。
押切切断用刃型1を装着した第一基盤92と第二基盤93との間に、この粘弾柔軟性被加工物8を位置した状態で被加工物8を位置すると共に押切装置を駆動させることにより、刃部2の刃先端2cが粘弾柔軟性被加工物8の表面から裏面に達するようにして粘弾柔軟性被加工物8が押し切られる。
粘弾柔軟性被加工物8が押切切断用刃型1により押し切られた時、アンダーカット傾斜側面2uを形成した内周側の第一側面2aと外周側の第二側面2bの双方の側面側に位置する粘弾柔軟性被加工物8の表面には盛り上がり現象は認められなかった。
その後、押切切断用刃型1が粘弾柔軟性被加工物8から離れるように押切装置を駆動させる。これにより、粘弾柔軟性被加工物8が切断されると共に切抜されて、切抜された切抜切断加工物88が刃部2の内周側に保持された状態で、残存する粘弾柔軟性被加工物8から分離される。
なお、切抜用刃部2の内周側に予め高い弾性復元力を有するゴム製弾性部材を設置しておくことにより、その高い弾性復元力を有するゴム製弾性部材の復元力により、刃型1の内周側に保持された切抜切断加工物88が刃部2から押し出される。
このようにして粘弾柔軟性被加工物8から分離されて切抜された切抜切断加工物88の切口は変形が少なく設計通りの形状の略環状ラベルの切断加工物88が得られた。また、押切切断用刃型1の外周側に位置する残存切断被加工物の切口も盛り上がり現象も認められなかった。
また、粘弾柔軟性被加工物8から離れた押切切断用刃型1において、切抜用刃部2の内周側及び外周側の両側面には粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。
さらに、押切切断用刃型1を洗浄することなく、上記の動作を10回繰り返した結果、切断加工物88の切口は変形が少なく設計通りの環状の切断加工物88が得られた。また、切抜用刃部2の内周側及び外周側の両側面には粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。また、
切抜用刃部2の外周側の第二側面側2aに位置して得られた残存切断被加工物の切口は盛り上がりも第一回の駆動後と同程度で大きな変化がなく、特に問題となる変形量ではなかった。
但し、本実施例においては、刃部2の外周側にもアンダーカット傾斜側面が形成されていることに起因して、刃部2の外周側に位置する残存被加工物も刃部2の外周側に保持された状態になろうとするために、刃部2の外周側に位置する残存被加工物が刃部2の外周側に保持された状態が弊害となる場合には、その弊害を除去するために、押切装置に特別な機構を必要とする。例えば、被加工物の保持を防止するための突起を構成、又は、圧搾気体を吹き付ける機構を構成した押切装置が実施できる。
前述の実施例18と全く同じの、被加工物の所定領域を切り抜くための、端のない連続した刃先部を形成した切抜用刃部を有するとともに、刃部の内周面側にアンダーカット傾斜側面を形成し、外周面側にアンダーカット傾斜側面を形成しない形状の切抜用刃部を有する押切切断用刃型1を調製する。
実施例18と異なる単は、被加工物として、弾性ゴム系基材の両面にゴム系接着剤を積層し、その双方の接着剤の表面にPETポリエステルフィルム製の剥離部材を積層した5層構造の弾性柔軟性被加工物8を使用する点であり、押切切断用刃型1の形状構成は、実施例18において説明した押切切断用刃型1と同じである。弾性柔軟性被加工物8において、弾性ゴム系基材と両面のゴム系接着剤との合計厚さは約2mmであり、両面に積層された剥離部材の厚さは0.1mmであり、計約2.2mmの厚さを有する弾性柔軟性被加工物8を使用して、直径が約20mmの略円環状に切抜きできる押切切断用刃型1を調製する。
上記のように製造した押切切断用刃型1を図22の(A)に示される平板型押切装置の第一基盤92に装着する。
押切切断用刃型1を装着した第一基盤92と第二基盤93との間に、この粘弾柔軟性被加工物8を位置した状態で被加工物8を位置すると共に押切装置を駆動させることにより、刃部2の刃先端2cが粘弾柔軟性被加工物8の表面から裏面に達するようにして粘弾柔軟性被加工物8が押し切られる。
粘弾柔軟性被加工物8が押切切断用刃型1により押し切られた時、アンダーカット傾斜側面2uを形成した内周側の第一側面2aの側面側に位置する粘弾柔軟性被加工物8の表面には盛り上がり現象は認められなかった。
その後、押切切断用刃型1が粘弾柔軟性被加工物8から離れるように押切装置を駆動させる。これにより、粘弾柔軟性被加工物8が切断されると共に切抜されて、切抜された切抜切断加工物88が押切切断用刃型1の内周側に保持された状態で、残存する粘弾柔軟性被加工物8から分離される。
なお、切抜用刃部2の内周側に予め高い弾性復元力を有するゴム製弾性部材を設置しておくことにより、その高い弾性復元力を有するゴム製弾性部材の復元力により、刃型1の内周側に保持された切抜切断加工物88が刃部2から押し出される。
このようにして粘弾柔軟性被加工物8から分離されて切抜された切抜切断加工物88の切口は変形が少なく設計通りの形状の略環状の切断加工物88が得られた。これに対して、押切切断用刃型1の外周側に位置する残存切断被加工物の切口は盛り上がりの大部分は元の状態に戻ったが僅かな変形が生じていた。
また、粘弾柔軟性被加工物8から離れた切抜用刃部2の内周側の押切切断用刃型1のアンダーカット傾斜側面2uを形成した第一刃中間傾斜側面側22a及び第一刃先側面21aには粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。これに対して、切抜用刃部2の外周側の第二刃中間傾斜側面22bには若干の粘弾柔軟性被加工物8の残渣の付着を確認した。
押切切断用刃型1を洗浄することなく、上記の動作を10回繰り返した結果、切断加工物88の切口は変形が少なく設計通りの環状の切断加工物88が得られた。また、切抜用刃部2の内周側のアンダーカット傾斜側面2uを形成した第一刃中間傾斜側面側22a及び第一刃先側面21aには粘弾柔軟性被加工物8の残渣等の付着が認められなかった。これに対して、切抜用刃部2の外周側の第二側面側2aに位置して得られた残存切断被加工物の切口は盛り上がりは第一回の駆動後と同程度で大きな変化がなく、特に問題となる変形量ではなかったが、切抜用刃部2の外周側の第二刃中間傾斜側面22bの被加工物残渣の付着量は駆動回数毎に若干ではあるが増加していく傾向にあった。
(比較例1)
前述の実施例2、実施例3、実施例6、実施例7、実施例9、実施例10の押切切断用刃型に替えて、アンダーカット傾斜側面を有しない押切切断用刃型を調製した。すなわち、実施例1と類似して、エッチングによりベースから突出する突条を形成し、その後、その突条を切削して、図21(A)に示すような押切切断用刃型1を調製した。図21の(A)において、押切切断用刃型100の形状は、鋼鉄製の金属基材の厚さ(1.5mm)、金属基材の硬度(HRC48)、ベース105の厚さ(0.5mm)、刃部102の高さH(1.0mm)であり、第一側面側と第二側面側の傾斜角度は対称に形成され、刃先部の角度が50度、その50度の角度でベース表面まで傾斜する傾斜側面を有する刃部102を有する。このような断面形状であって、平面図において略直線状の刃部102を有する押切切断用刃型を製造した。
上記のように製造したフレキシブルな押切切断用刃型100を図22の(B)に示されるロール型押切装置の円筒状ロール96の表面に装着する。他方、実施例2において使用した粘弾柔軟性被加工物8と同じの、合成繊維不織布製基材層8bの表面にアクリル系粘着性材料層8aを積層し(合成繊維不織布製基材層8bとアクリル系粘着性材料層8aとの厚さ合計は約0.25mm)、さらに、その表面にPETポリエステル製プラスチックフィルム製剥離部材8c(剥離部材の厚さは約0.1mm)を積層した約0.35mm厚の3層構成の粘着ラベル用粘弾柔軟性被加工物8を準備する。
押切切断用刃型100を装着した円筒状ロール96とアンビルロール97との間に、この粘弾柔軟性被加工物8を位置した状態で被加工物8を連続して送り込むと共に押切装置を駆動させることにより、刃部の刃先端が粘弾柔軟性被加工物8の表面から裏面に達するようにして粘弾柔軟性被加工物8が押し切られた。この場合、円筒状ロール96とアンビルロール97との間隔は押切切断用刃型100の刃先端が粘弾柔軟性被加工物8の基材層8bの裏面に達するように予め調整される。
粘弾柔軟性被加工物8が押切切断用刃型1により押し切られた時、粘弾柔軟性被加工物8の表面はアクリル系粘着性材料層8aの変形に起因して盛り上がった状態となった。
その後、押切切断用刃型100が粘弾柔軟性被加工物8から離れるように押切装置を駆動させる。これにより、粘弾柔軟性被加工物8が切断されて、刃部102の一方の側に位置する切断加工物が得られ、他方の側に位置する残存切断被加工物が得られた。
刃部102の一方の側に位置する切断加工物と他方の側に位置する残存切断被加工物のそれぞれの切口は盛り上がりの大部分は元の状態に戻ったが僅かな変形が生じていた。
また、切断動作後の刃部102の両方の側面には若干の粘弾柔軟性被加工物8に含有されるアクリル系粘着材料の残渣の付着が確認された。
刃部102を洗浄することなく、上記の動作を10回繰り返した結果、切断加工物の切口は変形の盛り上がりは第一回の駆動後と同程度で大きな変化がなく特に問題となる変形量ではなかったが、しかしながら、押切切断用刃型100の刃部の両側面に付着したアクリル系粘着材料の残渣の付着量は駆動回数毎に若干ではあるが増加していく傾向にあり、切断された被加工物の切断精度が徐々に劣る傾向にあった。
(比較例2)
前述の実施例2、実施例3、実施例6、実施例7、実施例9、実施例10の押切切断用刃型に替えて、アンダーカット傾斜側面を有しない他の押切切断用刃型を調製した。すなわち、実施例1と類似して、エッチングによりベースから突出する突条を形成し、その後、その突条を切削して、図21(F)に示すような押切切断用刃型1を調製した。図21の(F)において、押切切断用刃型100の形状は、鋼鉄製の金属基材の厚さ(1.5mm)、金属基材の硬度(HRC48)、ベース105の厚さ(0.5mm)、刃部102の高さH(1.0mm)であり、第一側面側と第二側面側は互いに同じ形状であって、刃先部の高さが2mm、刃先部の刃先角度が50度、刃中間側面の高さが6mm、刃根元側面の高さが2mmであり、刃中間側面がベースに対して垂直な側面を有する形状である。このような断面形状であって、平面図において略直線状の刃部102を有する押切切断用刃型を製造した。
上記のように製造したフレキシブルな押切切断用刃型100を図22の(B)に示されるロール型押切装置の円筒状ロール96の表面に装着する。他方、実施例2において使用した粘弾柔軟性被加工物8と同じの、約0.35mm厚の3層構成の粘着ラベル用粘弾柔軟性被加工物8を準備する。
押切切断用刃型100を装着した円筒状ロール96とアンビルロール97との間に、この粘弾柔軟性被加工物8を位置した状態で被加工物8を連続して送り込むと共に押切装置を駆動させることにより、刃部の刃先端が粘弾柔軟性被加工物8の表面から裏面に達するようにして粘弾柔軟性被加工物8が押し切られた。この場合、円筒状ロール96とアンビルロール97との間隔は押切切断用刃型100の刃先端が粘弾柔軟性被加工物8の基材層8bの裏面に達するように予め調整される。
粘弾柔軟性被加工物8が押切切断用刃型1により押し切られた時、粘弾柔軟性被加工物8の表面はアクリル系粘着性材料層8aの変形に起因して盛り上がった状態となったが、しかし、前述の比較例1よりもその盛り上がり量は少なかった。
その後、押切切断用刃型100が粘弾柔軟性被加工物8から離れるように押切装置を駆動させる。これにより、粘弾柔軟性被加工物8が切断されて、刃部102の一方の側に位置する切断加工物が得られ、他方の側に位置する残存切断被加工物が得られた。
刃部102の一方の側に位置する切断加工物と他方の側に位置する残存切断被加工物のそれぞれの切口は盛り上がりの大部分は元の状態に戻ったが僅かな変形が生じていた。
また、切断動作後の刃部102の両方の側面には若干の粘弾柔軟性被加工物8に含有されるアクリル系粘着材料の残渣の付着が確認されたが、しかし、前述の比較例1よりもその付着量は若干少なかった。
刃部102を洗浄することなく、上記の動作を10回繰り返した結果、切断加工物の切口は変形の盛り上がりは第一回の駆動後と同程度で大きな変化がなく特に問題となる変形量ではなかったが、しかしながら、刃部102の刃部の両側面に付着したアクリル系粘着材料の残渣の付着量は駆動回数毎に若干ではあるが増加していく傾向にあり、切断された被加工物の切断精度が徐々に劣る傾向にあった。
(比較例3)
前述の実施例4、実施例5、実施例8の押切切断用刃型に替えて、アンダーカット傾斜側面を有しない押切切断用刃型を調製した。すなわち、実施例4、実施例5、実施例8と類似して、エッチングによりベースから突出する突条を形成し、その後、その突条を切削して、図21(A)に示すような押切切断用刃型1であって、平面図において直径約10mmの子供顔図柄を有する略環状ラベルを切り抜くための形状に形成された押切切断用刃型を製造した。すなわち、押切切断用刃型の形状が、鋼鉄製の金属基材の厚さ(1.5mm)、金属基材の硬度(HRC48)、ベースの厚さ(0.5mm)、刃部の高さH(1.0mm)であり、刃先部の角度が60度、その60度の角度でベース表面まで傾斜する傾斜側面を有する刃部を有する。このような断面形状であって、平面図において直径約10mmの略環状の刃部を有する押切切断用刃型を製造した。
このような切抜用刃部を有する押切切断用刃型を使用して、前述の実施例4と同じ押切切断方法により、絵柄を印刷した約0.35mm厚の3層構成の粘着ラベル用粘弾柔軟性被加工物8からその被加工物8の所定領域を切断し切抜きする。
すなわち、押切切断用刃型1を装着した円筒状ロール96とアンビルロール97との間に、この粘弾柔軟性被加工物8を位置した状態で被加工物8を連続して送り込むと共に押切装置を駆動させることにより、刃部の刃先端が粘弾柔軟性被加工物8の表面から裏面に達するようにして粘弾柔軟性被加工物8が押し切られた。この場合、円筒状ロール96とアンビルロール97との間隔は押切切断用刃型の刃先端が粘弾柔軟性被加工物8の基材層8bの裏面に達するように予め調整される。
その時、アンダーカット傾斜側面2uを形成しない切抜用刃部2の内周側及び外周側に位置する粘弾柔軟性被加工物8の表面はアクリル系粘着性材料層8aの変形に起因して盛り上がった状態となった。
その後、押切切断用刃型1が粘弾柔軟性被加工物8から離れるように押切装置を駆動させる。これにより、粘弾柔軟性被加工物8が切断された状態となるが、しかしながら、切断された切抜切断加工物88は刃部102の内周側に保持されることなく、残存する粘弾柔軟性被加工物8と隣り合った状態であり、完全に分離されなかった。
また、粘弾柔軟性被加工物8から離れた切抜用刃部の内周側及び外周側の刃部の側面には若干の粘弾柔軟性被加工物8に含有されるアクリル系粘着材料の残渣の付着を確認した。
押切切断用刃型を洗浄することなく、上記の動作を10回繰り返した結果、切抜用刃部2の内周側及び外周側に位置する側面切口の盛り上がりは第一回の駆動後と同程度で大きな変化がなく、特に問題となる変形量ではなかったが、切抜用刃部2の内周側及び外周側の側面のアクリル系粘着材料の残渣の付着量は駆動回数毎に若干ではあるが増加していく傾向にあった。
(比較例4)
前述の実施例4、実施例5、実施例8の押切切断用刃型に替えて、アンダーカット傾斜側面を有しない押切切断用刃型を調製した。すなわち、実施例4、実施例5、実施例8と類似して、エッチングによりベースから突出する突条を形成し、その後、その突条を切削して、図21(D)に示すような押切切断用刃型1であって、平面図において直径約10mmの子供顔図柄を有する略環状ラベルを切り抜くための形状に形成された押切切断用刃型を製造した。すなわち、押切切断用刃型の形状が、鋼鉄製の金属基材の厚さ(1.5mm)、金属基材の硬度(HRC48)、ベースの厚さ(0.5mm)、刃部の高さH(1.0mm)であり、刃先側面の高さ(0.2mm)、垂直側面を有する刃中間側面の高さ(0.6mm)、刃根元側面の高さ(0.2mm)、刃先部の角度(60度)を有する刃部を有する。このような断面形状であって、平面図において直径約10mmの略環状の刃部を有する押切切断用刃型を製造した。
このような切抜用刃部を有する押切切断用刃型を使用して、前述の実施例4と同じ押切切断方法により、絵柄を印刷した約0.35mm厚の3層構成の粘着ラベル用粘弾柔軟性被加工物8からその被加工物8の所定領域を切断し切抜きする。
すなわち、押切切断用刃型1を装着した円筒状ロール96とアンビルロール97との間に、この粘弾柔軟性被加工物8を位置した状態で被加工物8を連続して送り込むと共に押切装置を駆動させることにより、刃部の刃先端が粘弾柔軟性被加工物8の表面から裏面に達するようにして粘弾柔軟性被加工物8が押し切られた。この場合、円筒状ロール96とアンビルロール97との間隔は押切切断用刃型の刃先端が粘弾柔軟性被加工物8の基材層8bの裏面に達するように予め調整される。
その時、アンダーカット傾斜側面を形成しない切抜用刃部の内周側及び外周側に位置する粘弾柔軟性被加工物8の表面はアクリル系粘着性材料層8aの変形に起因して盛り上がった状態となった。
その後、押切切断用刃型が粘弾柔軟性被加工物8から離れるように押切装置を駆動させる。これにより、粘弾柔軟性被加工物8が切断された状態となるが、しかしながら、切断された切抜切断加工物88は刃部102の内周側に保持されることなく、残存する粘弾柔軟性被加工物8と隣り合った状態であり、完全に分離されなかった。
また、粘弾柔軟性被加工物8から離れた切抜用刃部の内周側及び外周側の刃部の側面には若干の粘弾柔軟性被加工物8に含有されるアクリル系粘着材料の残渣の付着を確認した。
押切切断用刃型を洗浄することなく、上記の動作を10回繰り返した結果、切抜用刃部2の内周側及び外周側に位置する側面切口の盛り上がりは第一回の駆動後と同程度で大きな変化がなく、特に問題となる変形量ではなかったが、切抜用刃部2の内周側及び外周側の側面のアクリル系粘着材料の残渣の付着量は駆動回数毎に若干ではあるが増加していく傾向にあった。
(比較例5)
前述の実施例11〜実施例17の押切切断用刃型に替えて、アンダーカット傾斜側面を有しない押切切断用刃型を調製した。すなわち、実施例1と類似して、エッチングによりベースから突出する突条を形成し、その後、その突条を切削して、図21(A)に示すような押切切断用刃型1を調製した。図21の(A)において、押切切断用刃型100の形状は、金属製基材の厚さが7.0mm、ベース105の厚さが2.0mm、刃部102の高さが5mmであり、第一側面側と第二側面側は対称に形成され、刃先部の角度は50度であり、その50度の角度でベース表面まで傾斜する傾斜側面を有する刃部102を有する。このような断面形状であって、平面図において略直線状の刃部102を有する押切切断用刃型を製造した。この押切切断用刃型は平板型押切装置に装着して使用可能である。
上記のように製造した押切切断用刃型100を図22の(A)に示される平板型押切装置の第一基盤92に装着する。粘弾柔軟性被加工物8として、厚さ約2.0mmの弾性ゴム製シーリング材の弾性柔軟性被加工物8を準備する。弾性ゴム製シーリング材の弾性柔軟性被加工物8は押圧圧縮力により縮み、押圧圧縮力の解除により元の形状に戻る性質を有する材料である。本比較例において使用される粘弾柔軟性被加工物8は、弾性を有するが、粘着性を有しない弾性柔軟性被加工物8である。
押切切断用刃型1を装着した第一基盤92と第二基盤93との間に、この弾性柔軟性被加工物8を位置した状態で被加工物8を位置すると共に押切装置を駆動させることにより、刃部の刃先端が弾性柔軟性被加工物8の表面から裏面に達するようにして弾性柔軟性被加工物8が押し切られた。
弾性柔軟性被加工物8が押切切断用刃型100により押し切られた時、弾性柔軟性被加工物8の表面は弾性ゴム製被加工物8の圧縮変形に起因して盛り上がった状態となった。その後、押切切断用刃型100が弾性柔軟性被加工物8から離れるように押切装置を駆動させる。これにより、弾性柔軟性被加工物8が切断されて、押切切断用刃型100の第一側面側に位置する切断加工物が得られ、第二側面側に位置する残存切断被加工物が得られた。
第一側面側に位置する切断加工物及び第二面側に位置する残存切断被加工物の切口は、弾性柔軟性被加工物8の柔軟性に起因して若干の盛り上がりが認められた。
その後、押切切断用刃型100が弾性柔軟性被加工物8から離れるように押切装置を駆動させる。これにより、弾性柔軟性被加工物8が切断されて、刃部102の一方の側に位置する切断加工物が得られ、他方の側に位置する残存切断被加工物が得られた。刃部102の一方の側に位置する切断加工物と他方の側に位置する残存切断被加工物のそれぞれの切口は盛り上がりの大部分は元の状態に戻ったが僅かな変形が生じていた。また、切断動作後の押切切断用刃型100の両方の側面には若干の弾性柔軟性被加工物8に含有される材料の残渣の付着が確認された。
押切切断用刃型100を洗浄することなく、上記の動作を10回繰り返した結果、切断加工物の切口は変形の盛り上がりは第一回の駆動後と同程度で大きな変化がなく特に問題となる変形量ではなかったが、しかしながら、刃部102の刃部の両側面に付着した弾性柔軟性被加工物材料の残渣の付着量は駆動回数毎に若干ではあるが増加していく傾向にあり、切断された被加工物の切断精度が徐々に劣る傾向にあった。
(比較例6)
前述の実施例11〜実施例17の押切切断用刃型に替えて、アンダーカット傾斜側面を有しない押切切断用刃型を調製した。すなわち、実施例1と類似して、エッチングによりベースから突出する突条を形成し、その後、その突条を切削して、図21(C)に示すような押切切断用刃型1を調製した。図21の(C)において、押切切断用刃型100の形状は、金属製基材の厚さが7.0mm、ベース105の厚さが2.0mm、刃部102の高さが5mmであり、第一側面側と第二側面側は対称に形成され、刃先部の角度は50度である。刃先部の高さは0.5mm、刃中間部の高さは4.5mmであり刃中間部は垂直側面を有し、刃根元部まで垂直側面に形成されている。このような断面形状であって、平面図において略直線状の刃部102を有する押切切断用刃型を製造した。この押切切断用刃型は平板型押切装置に装着して使用可能である。
上記のように製造した押切切断用刃型100を図22の(A)に示される平板型押切装置の第一基盤92に装着する。粘弾柔軟性被加工物8として、厚さ約2.0mmの弾性ゴム製シーリング材の弾性柔軟性被加工物8を準備する。弾性ゴム製シーリング材の弾性柔軟性被加工物8は押圧圧縮力により縮み、押圧圧縮力の解除により元の形状に戻る性質を有する材料である。本比較例において使用される粘弾柔軟性被加工物8は、弾性を有するが、粘着性を有しない弾性柔軟性被加工物8である。
押切切断用刃型1を装着した第一基盤92と第二基盤93との間に、この弾性柔軟性被加工物8を位置した状態で被加工物8を位置すると共に押切装置を駆動させることにより、刃部の刃先端が弾性柔軟性被加工物8の表面から裏面に達するようにして弾性柔軟性被加工物8が押し切られた。
弾性柔軟性被加工物8が押切切断用刃型100により押し切られた時、弾性柔軟性被加工物8の表面は弾性ゴム製被加工物8の圧縮変形に起因して盛り上がった状態となった。その後、押切切断用刃型100が弾性柔軟性被加工物8から離れるように押切装置を駆動させる。これにより、弾性柔軟性被加工物8が切断されて、刃部102の第一側面側に位置する切断加工物が得られ、第二側面側に位置する残存切断被加工物が得られた。
第一側面側に位置する切断加工物及び第二面側に位置する残存切断被加工物の切口は、弾性柔軟性被加工物8の柔軟性に起因して若干の盛り上がりが認められたが、その盛り上がり量は前述の比較例3よりも若干少ない。
その後、押切切断用刃型100が弾性柔軟性被加工物8から離れるように押切装置を駆動させる。これにより、弾性柔軟性被加工物8が切断されて、刃部102の一方の側に位置する切断加工物が得られ、他方の側に位置する残存切断被加工物が得られた。刃部102の一方の側に位置する切断加工物と他方の側に位置する残存切断被加工物のそれぞれの切口は盛り上がりの大部分は元の状態に戻ったが僅かな変形が生じていた。また、切断動作後の押切切断用刃型100の両方の側面には若干の弾性柔軟性被加工物8に含有される材料の残渣の付着が確認された。
押切切断用刃型100を洗浄することなく、上記の動作を10回繰り返した結果、切断加工物の切口は変形の盛り上がりは第一回の駆動後と同程度で大きな変化がなく特に問題となる変形量ではなかったが、しかしながら、押切切断用刃型100の刃部の両側面に付着した弾性柔軟性被加工物材料の残渣の付着量は駆動回数毎に若干ではあるが増加していく傾向にあり、切断された被加工物の切断精度が徐々に劣る傾向にあった。
(比較例7)
前述の実施例18、実施例19の押切切断用刃型に替えて、アンダーカット傾斜側面を有しない押切切断用刃型を調製した。すなわち、実施例18、実施例19と類似して、エッチングによりベースから突出する突条を形成し、その後、その突条を切削して、図21(A)に示すような押切切断用刃型1であって、厚さ約2.0mmの弾性ゴム製シーリング材の弾性柔軟性被加工物8を直径約20mmの略円環状に切り抜くための形状に形成された押切切断用刃型を製造した。
すなわち、押切切断用刃型の形状が、鋼鉄製の金属基材の厚さ(7.0mm)、金属基材の硬度(HRC48)、ベースの厚さ(2.0mm)、刃部の高さH(5.0mm)であり、第一側面側と第二側面側の傾斜角度は対称に形成され、刃先部の角度が50度、その50度の角度でベース表面まで傾斜する傾斜側面を有する刃部102を有する。このような断面形状であって、平面図において、直径約20mmの略円環状の刃部102を有する押切切断用刃型を製造した。
上記のように製造した押切切断用刃型100を図22の(A)に示される平板型押切装置の第一基盤92に装着する。粘弾柔軟性被加工物8として、厚さ約2.0mmの弾性ゴム製シーリング材の弾性柔軟性被加工物8を準備する。弾性ゴム製シーリング材の弾性柔軟性被加工物8は押圧圧縮力により縮み、押圧圧縮力の解除により元の形状に戻る性質を有する材料である。本比較例において使用される粘弾柔軟性被加工物8は、弾性を有するが、粘着性を有しない弾性柔軟性被加工物8である。
押切切断用刃型1を装着した第一基盤92と第二基盤93との間に、この弾性柔軟性被加工物8を位置した状態で被加工物8を位置すると共に押切装置を駆動させることにより、刃部の刃先端が弾性柔軟性被加工物8の表面から裏面に達するようにして弾性柔軟性被加工物8が押し切られた。
弾性柔軟性被加工物8が押切切断用刃型100により押し切られた時、弾性柔軟性被加工物8の表面は弾性ゴム製被加工物8の圧縮変形に起因して盛り上がった状態となった。その後、押切切断用刃型100が弾性柔軟性被加工物8から離れるように押切装置を駆動させる。これにより、弾性柔軟性被加工物8が切断されて、刃部102の内周面側に位置する切断加工物が得られ、外周面側に位置する残存切断被加工物が得られた。
内周面側に位置する切断加工物及び外周面側に位置する残存切断被加工物の切口は、弾性柔軟性被加工物8の柔軟性に起因して盛り上がりが認められた。
その後、押切切断用刃型100が弾性柔軟性被加工物8から離れるように押切装置を駆動させる。これにより、弾性柔軟性被加工8が切断されて、刃部102の内周面側に位置する切断加工物が得られ、外周面側に位置する残存切断被加工物が得られた。刃部102の内周面側に位置する切断された加工物は、刃部の内周面側に保持されることなく、外周側に位置する残存切断被加工物と隣り合わせの状態で切断されたままであった。また、切断動作後の刃部102の両方の側面には弾性柔軟性被加工物8に含有される材料の残渣の付着が確認された。
押切切断用刃型100を洗浄することなく、上記の動作を10回繰り返した結果、切断加工物の切口は変形の盛り上がりは第一回の駆動後と同程度で大きな変化がなく特に問題となる変形量ではなかったが、しかしながら、刃部102の両側面に付着した弾性柔軟性被加工物材料の残渣の付着量は駆動回数毎に増加していく傾向にあり、切断された被加工物の切断精度が徐々に劣る傾向にあった。
(比較例8)
前述の実施例20の押切切断用刃型に替えて、アンダーカット傾斜側面を有しない押切切断用刃型を調製した。すなわち、前述の比較例8と同じ押切切断用刃型100を使用して、前述の実施例20で使用したところの、弾性ゴム系基材の両面にゴム系接着剤を積層し、その双方の接着剤の表面にPETポリエステルフィルム製の剥離部材を積層した5層構造の弾性柔軟性被加工物8を使用した。
前述の比較例8と同じ押切切断用刃型100を図22の(A)に示される平板型押切装置の第一基盤92に装着する。粘弾柔軟性被加工物8として、前述の実施例20と同じの弾性ゴム系基材の両面にゴム系接着剤を積層し、その双方の接着剤の表面にPETポリエステルフィルム製の剥離部材を積層した5層構造の弾性柔軟性被加工物8を使用した。
押切切断用刃型1を装着した第一基盤92と第二基盤93との間に、この弾性柔軟性被加工物8を位置した状態で被加工物8を位置すると共に押切装置を駆動させることにより、刃部の刃先端が弾性柔軟性被加工物8の表面から裏面に達するようにして弾性柔軟性被加工物8が押し切られた。
弾性柔軟性被加工物8が押切切断用刃型100により押し切られた時、弾性柔軟性被加工物8の表面は盛り上がった状態となった。その後、押切切断用刃型100が弾性柔軟性被加工物8から離れるように押切装置を駆動させる。これにより、弾性柔軟性被加工物8が切断されて、刃部102の内周面側に位置する切断加工物が得られ、外周面側に位置する残存切断被加工物が得られた。
内周面側に位置する切断加工物及び外周面側に位置する残存切断被加工物の切口は、弾性柔軟性被加工物8の柔軟性に起因して盛り上がりが認められた。
その後、押切切断用刃型100が弾性柔軟性被加工物8から離れるように押切装置を駆動させる。これにより、弾性柔軟性被加工物8が切断されて、刃部102の内周面側に位置する切断加工物が得られ、外周面側に位置する残存切断被加工物が得られた。刃部102の内周面側に位置する切断された加工物は、刃部の内周面側に保持されることなく、外周側に位置する残存切断被加工物と隣り合わせの状態で切断されたままであった。また、切断動作後の刃部102の両方の側面には弾性柔軟性被加工物8に含有される材料の残渣の付着が確認された。
押切切断用刃型100を洗浄することなく、上記の動作を10回繰り返した結果、切断加工物の切口は変形の盛り上がりは第一回の駆動後と同程度で大きな変化がなく特に問題となる変形量ではなかったが、しかしながら、刃部102の両側面に付着した弾性柔軟性被加工物材料の残渣の付着量は駆動回数毎に増加していく傾向にあり、切断された被加工物の切断精度が徐々に劣る傾向にあった。
本発明のアンダーカット傾斜側面を形成した押切切断用刃型を用いて、弾性軟質性被加工物や粘着性被加工物等の粘弾柔軟性被加工物を所定形状に切断又は切抜する際に、(効果イ)刃への粘弾柔軟性被加工物の付着が抑制され防止されるとともに、所望形状に正確に切断又は切抜できる押切用刃型が得られるとともに、該粘弾柔軟性被加工物を繰り返し切断する切断動作時に、押切用刃型に付着した付着物の洗浄作業が不要になるために量産性が著しく向上する。特に、強い粘着性を有する粘着性被加工物の場合には、著しく優れた上記の効果が得られる。また、(効果ロ)切断動作の直後に切断されて生成した加工物と切断されて残った残存被加工物との再癒着が抑制され防止されるとともに、所望形状に正確に切断又は切抜された加工物を切断生成することができる押切用刃型が得られる。さらに、(効果ハ)粘弾柔軟性被加工物を繰り返し切断、切り抜く等の切断動作時に、切断されて生成した切断生成加工物と切断されて残った残存被加工物との再癒着が抑制され防止されるために、切断生成加工物と残存被加工物との混在が抑制されて、切断生成加工物と残存被加工物との分離が容易になり、その結果、分別装置を必要としなくなるために量産性が著しく向上する。
特に、アンダーカット傾斜側面を形成するとともに端のない連続した刃先部を形成した切抜用刃部を有する押切切断用刃型を用いて、弾性軟質性被加工物や粘着性被加工物等の粘弾柔軟性被加工物の所定領域を切抜する際に、前記(効果イ)と(効果ロ)の作用効果が得られると共に、(効果ニ)切り抜かれた切抜生成加工物が押切用刃型に容易に保持されて、切り抜かれた切抜生成加工物と残存する残存被加工物との分離が容易になり、切抜生成加工物と残存被加工物との混在が抑制される押切用刃型が得られ、その結果、分別装置を必要としなくなるために量産性が著しく向上する。
特に、アンダーカット傾斜側面を形成するとともに断面略台形根元側面を形成した押切用刃型を用いて、粘弾柔軟性被加工物を所定形状に切断又は切抜する際に、押圧力が強すぎた場合に、刃部の根元側面の変形が防止される。すなわち、断面略台形根元側面を形成した押切用刃型の場合には、そのアンダーカット部の刃部の強度の低下の度合いが抑制されて、刃部根元側面の変形が防止される効果が得られる。従って、断面略台形根元側面を形成しない押切用刃型を用いた場合と比べて、より硬い粘弾柔軟性被加工物を所定形状に切断又は切抜することが可能になり、また、より強い押圧力で押切加工することができ、その結果、押切できる被加工物の粘弾柔軟性範囲が拡大するとともに、押切用刃型の設計の自由度が向上する(効果ホ)。
本発明の、金属製材料からなる略平板状基材を使用して、化学的腐食エッチング加工により基材の不要部分を除去してベースから突出する突条を形成し、その後、その突条を切削などの機械的加工によりアンダーカット傾斜側面を有する所定形状の刃部を形成する押切切断用刃型の製造方法により、ベースから突出する突条を短時間に形成できて、刃型の製造コストを安くする効果が得られる。すなわち、切削加工のみにより刃型を製造する方法と比べて、短時間に刃型を製造可能であるとともに、刃型の製造コストが安くなるとともに、設計に正確に、精密な所定形状の刃型を製造できる(効果ヘ)。
1 刃型
2 刃部
2a 刃部の第一側面
2b 刃部の第二側面
2c 刃先端
2u アンダーカット傾斜側面
2g 切抜用空間
2h 貫通孔
2p 刃部の刃先部
2t アンダーカット傾斜角度
21 刃先側面
21a 第一刃先側面
21b 第二刃先側面
22 刃中間側面
22a 第一刃中間側面(直線状アンダーカット傾斜側面、湾曲線状アンダーカット傾斜側面)
22b 第二刃中間側面
23 刃根元側面
23a 第一刃根元側面(第一刃断面略台形根元側面、第一刃断面傾斜根元側面)
23b 第二刃根元側面(第二刃断面略台形根元側面、第二刃断面傾斜根元側面)
24 刃根元部平坦縁領域
24a 第一刃根元部平坦縁領域
24b 第二刃根元部平坦縁領域
3 突条
5 ベース
50 金属製板
7a 円錐状切削工具
7b 逆傾斜状切削工具
7c 彎曲状切削工具
8 粘弾柔軟性被加工物
8a 粘着性材料層
8b 基材層
8c 剥離部材層
88 切抜切断加工物
88a 切抜切断加工物の粘着性材料層
88b 切抜切断加工物の基材層
88c 切抜切断加工物の剥離部材
88e 切抜切断加工物の切抜切断付着物
92 平板型押切装置の第一基盤
93 平板型押切装置の第二基板
94 平板型押切装置の受板
96 ロール状押切装置の円筒状ロール
97 ロール状押切装置のアンビルロール
100 従来の押切用刃型
105 ベース
102 刃部
103 刃先
108 被加工物
112 帯状刃部
113 帯状刃部の刃先
116 固定部材

Claims (23)

  1. ベースに一体的に突出する突条に形成された刃部を有し、
    前記突条を横断する断面において、
    前記刃部は、刃先端から前記ベースに向かって互いに対向する第一側面と第二側面を有し、
    前記第一側面は、前記刃先端を含む第一側面側方向に傾斜する第一刃先側面と、該第一刃先側面に連続する第一刃中間側面と、該第一刃中間側面に連続するとともに前記ベースから突出して一体的に形成された第一刃根元側面を有し、
    前記第二側面は、前記刃先端を含む第二側面側方向に傾斜する第二刃先側面と、該第二刃先側面に連続する第二刃中間側面と、該第二刃中間側面に連続するとともに前記ベースから突出して一体的に形成された第二刃根元側面を有し、
    前記第一刃先側面と前記第二刃先側面とにより刃先部を形成する押切切断用刃型であって、
    前記第一刃中間側面と前記第二刃中間側面とのうちの少なくとも一つの刃中間側面が、他方の側面方向に向かって、(i)断面直線状に傾斜する直線状アンダーカット傾斜側面と(ii)断面湾曲線状に傾斜する湾曲線状アンダーカット傾斜側面、のうちの少なくとも一つのアンダーカット傾斜側面を有することを特徴とする押切切断用刃型。
  2. 少なくとも、前記第一側面が前記アンダーカット傾斜側面を有し、
    前記第一側面における前記第一刃先側面は前記刃先端を起点として前記第二側面から離れる方向のベース方向に向かって断面直線状に傾斜するに第一刃先側面を有するとともに、該第一刃先側面は前記アンダーカット傾斜側面に連続して形成されてなり、
    前記第二側面における前記第二刃先側面は前記刃先端から前記第一側面から離れる方向のベース方向に向かって断面直線状に傾斜するに第二刃先側面を有し、
    前記刃先部は前記第一刃先側面と前記第二刃先側面とにより両刃形状を形成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の押切切断用刃型。
  3. 少なくとも、前記第一側面が前記アンダーカット傾斜側面を有し、
    前記第一側面における前記第一刃先側面は前記刃先端を起点として前記第二側面から離れる方向のベース方向に向かって膨らみをもって断面湾曲線状に傾斜するに第一刃先側面を有するとともに、該第一刃先側面は前記アンダーカット傾斜側面に連続して形成されてなり、
    前記第二側面における前記第二刃先側面は前記刃先端から前記第一側面から離れる方向のベース方向に向かって膨らみをもって断面湾曲線状に傾斜するに第二刃先側面を有し、
    前記刃先部は前記第一刃先側面と前記第二刃先側面とにより両刃形状を形成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の押切切断用刃型。
  4. 前記突条を横断する断面において、
    前記第一刃根元側面は前記第一刃中間側面に対して段差を伴って略平坦状の第一刃根元部平坦縁領域を形成した略断面台形の第一刃断面略台形根元側面を有し、前記第一刃断面略台形根元側面が前記第一刃根元部平坦縁領域を残した状態で前記第一刃中間側面に連続して形成され、
    前記第二刃根元側面は前記第二刃中間側面に対して段差を伴って略平坦状の第二刃根元部平坦縁領域を形成した略断面台形の第二刃断面略台形根元側面を有し、前記第二刃断面略台形根元側面が前記第二刃根元部平坦縁領域を残した状態で前記第二刃中間側面に連続して形成されてなる
    ことを特徴とする請求項1乃3のいずれかに記載の押切切断用刃型。
  5. 前記突条を横断する断面において、
    前記第一刃根元側面は前記第一刃中間側面から段差を伴って第一側面方向に延びる第一刃根元側面傾斜縁領域を形成した第一刃断面傾斜根元側面を有し、前記第一刃断面傾斜根元側面が前記第一刃中間側面に連続して形成され、
    前記第二刃根元側面は前記第二刃中間側面から段差を伴って第二側面方向に延びる第二刃根元側面傾斜縁領域を形成した第二刃断面傾斜根元側面を有し、前記第二刃断面傾斜根元側面が前記第二刃中間側面に連続して形成されてなる
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の押切切断用刃型。
  6. 前記突条を横断する断面において、
    前記第一刃根元側面と前記第二刃根元側面を形成することなく、
    前記第一刃根元側面は前記第一刃中間側面をベース方向に延長した側面に相当し、
    前記第二刃根元側面は前記第二刃中間側面をベース方向に延長した側面に相当し、
    前記第一刃中間側面が前記ベースに一体的に突出した状態で形成され、
    前記第二刃中間側面が前記ベースに一体的に突出した状態で形成されてなる
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の押切切断用刃型。
  7. 前記刃部は被加工物の所定領域を切り抜き可能な端のない連続した刃先部を形成した切抜用刃部を有し、少なくとも、前記切抜用刃部の内周側の側面が前記アンダーカット傾斜側面を形成してなることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の押切切断用刃型。
  8. 前記第一側面の前記第一刃中間側面が前記アンダーカット傾斜側面を形成するとともに、
    前記第二側面の前記第二刃中間側面も前記アンダーカット傾斜側面を形成してなることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の押切切断用刃型。
  9. 前記第二側面が前記アンダーカット傾斜側面を形成することなく、前記第一側面のみが前記アンダーカット傾斜側面を有し、
    前記第二側面において、
    前記第二刃先側面と前記第二刃中間側面は同じ角度で傾斜する傾斜側面を形成し、
    前記第二刃先側面と第二刃先側面とは連続して前記刃先端を起点として前記第一側面から離れる方向のベース方向に向かって断面直線状に傾斜するに傾斜側面を形成する
    ことを特徴とする請求項1,2,4,5,6または7に記載の押切切断用刃型。
  10. 前記第二側面が前記アンダーカット傾斜側面を形成することなく、前記第一側面のみが前記アンダーカット傾斜側面を有し、
    前記第一側面において、
    前記第一刃先側面が形成されることなく前記第一刃中間側面の前記アンダーカット傾斜側面が前記刃先端に連続して形成されてなり、
    前記刃先部は前記アンダーカット傾斜側面と前記第二刃先側面とにより形成されてなる
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の押切切断用刃型。
  11. 前記第二側面が前記アンダーカット傾斜側面を形成することなく、前記第一側面のみが前記アンダーカット傾斜側面を有し、
    前記第二側面において、
    前記第二刃中間側面は前記ベースに対して垂直な第二垂直側面を有し、
    前記第二垂直側面は前記第二刃先側面に連続して形成されてなる
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の押切切断用刃型。
  12. 前記第二側面が前記アンダーカット傾斜側面を形成することなく、前記第一側面のみが前記アンダーカット傾斜側面を有し、
    前記第二側面において、
    (i)少なくとも前記第二刃中間側面は前記第一側面から離れる方向の前記ベース方向に向かって膨らんで湾曲線状に傾斜する膨湾曲線状傾斜側面を形成した形状、または、
    (ii)前記第二刃先側面が形成されることなく前記第二刃中間側面が前記刃先端に連続して形成され、前記第二刃中間側面は前記第一側面から離れる方向の前記ベース方向に向かって膨らんで湾曲線状に傾斜する膨湾曲線状傾斜側面を形成した形状、
    を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の押切切断用刃型。
  13. 前記第二側面が前記アンダーカット傾斜側面を形成することなく、前記第一側面のみが前記アンダーカット傾斜側面を有し、
    前記刃部は被加工物の所定領域を切り抜き可能な端のない連続した刃先部を形成した切抜用刃部を有し、
    前記切抜用刃部の内周側の側面が前記アンダーカット傾斜側面を有する前記第一側面であるように構成してなることを特徴とする請求項9乃至12のいずれかに記載の押切切断用刃型。
  14. 前記ベースが、フレキシブル性を有する厚さ形状を有し、ロール状押切装置の円柱状ロールの表面に巻き付けて使用される構成を備えることを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の押切切断用刃型。
  15. (i)前記ベースが屈曲不可能な程度の板状を有する厚さ形状を有し、前記刃部が前記ベースに一体的に形成され、平板型押圧装置に装着されて用いられる構成、
    (ii)前記ベースがフレキシブル性を有する厚さ形状を有し、平板型押圧装置に装着されて用いられる構成、及び、
    (iii)前記ベースが屈曲不可能な程度の板状を有する厚さ形状を有し、円柱状ロールの表面の所定位置に固定されて使用される構成、
    からなる群から選択されるいずれか一つの構成を備えることを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の押切切断用刃型。
  16. (i)粘着性を有する粘着性被加工物、及び、
    (ii)切断時に変形し易い程度の弾性、軟質性又は柔軟性を有する弾性軟質性被加工物
    のうちの少なくとも一つの粘弾柔軟性被加工物を、所定形状に切断又は切抜するために用いられ、
    前記刃部の高さ寸法が前記粘弾柔軟性被加工物の厚さ寸法よりも大きい寸法を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の押切切断用刃型。
  17. 請求項1乃至16のいずれかに記載の押切切断用刃型の製造方法であって、
    (A)金属製材料からなる略平板状基材を使用して、化学的腐食エッチング加工により、前記基材の不要部分を除去して、ベースから突出する突条を形成するエッチング突条形成工程、及び、
    (B)前記エッチング突条形成工程により形成された前記突条を、機械的加工により、請求項1乃至16のいずれかに記載の押切切断用刃型の形状に形成加工する機械的刃部形成工程を
    備えることを特徴とする押切切断用刃型の製造方法。
  18. 請求項1乃至16のいずれかに記載の押切切断用刃型の製造方法であって、
    (A)金属製材料からなる略平板状基材を使用して、機械的切削加工により、前記基材の不要部分を除去して、ベースから突出する突条を形成する機械的突条形成工程、及び、
    (B)前記機械的突条形成工程により形成された前記突条を、機械的加工により、請求項1乃至16のいずれかに記載の押切切断用刃型の形状に形成加工する機械的刃部形成工程を
    備えることを特徴とする押切切断用刃型の製造方法。
  19. 請求項1〜請求項5及び請求項7〜請求項16のいずれかに記載の押切切断用刃型の製造方法であって、
    (A)金属製材料からなる略平板状基材を使用して、化学的腐食エッチング加工により、前記基材の不要部分を除去して、ベースから突出する突条を形成するエッチング突条形成工程、及び、
    (B−1)機械的加工手段により、前記エッチング突条形成工程により形成された前記突条を切削加工して、前記第一刃先傾斜面、前記第二刃先傾斜面、前記第一刃中間側面、及び、前記第二刃中間側面を形成する切削刃部形成工程、を備え、
    前記(B−1)工程において、前記第一刃根元側面と前記第二刃根元側面の側面を切削することなく前記突条の一部を残した前記刃部の形状になるように前記突条を切削加工することを特徴とする押切切断用刃型の製造方法。
  20. 請求項1乃至16のいずれかに記載の押切切断用刃型を用いて、
    (i)粘着性を有する粘着性被加工物、及び、
    (ii)切断時に変形し易い程度の弾性、軟質性又は柔軟性を有する弾性軟質性被加工物
    のうちの少なくとも一つの粘弾柔軟性被加工物を、所定形状に切断又は切抜することを特徴とする粘弾柔軟性被加工物の押切切断方法。
  21. 前記粘弾柔軟性被加工物が、少なくとも基材層と該基材層に付着固定された粘弾柔軟性被加工物とを備え、
    前記基材層と粘弾柔軟性被加工物とを所定形状に切断又は切抜することを特徴とする請求項20に記載の押切切断方法。
  22. 請求項13に記載の押切切断用刃型を用いて、被加工物を所定形状に切断して切抜する被加工物の押切切断方法であって、
    前記押切切断用刃型が前記被加工物の表面から裏面に達するまで前記被加工物を押圧して、前記被加工物を所定形状に切断し切抜き、その後、
    前記押切切断用刃型の前記内周側に切抜かれた加工物を保持した状態で、前記押切切断用刃型を前記被加工物から離れるように押圧を解除し、これにより、切抜かれた加工物と、切り抜かれて残存する残存被加工物と分離する工程、
    を備えることを特徴とする被加工物から所定領域を切抜くための被加工物の押切切断方法。
  23. 前記被加工物が
    (i)粘着性を有する粘着性被加工物、及び、
    (ii)切断時に変形し易い程度の弾性、軟質性又は柔軟性を有する弾性軟質性被加工物
    のうちの少なくとも一つの粘弾柔軟性被加工物であることを特徴とする請求項22に記載の押切切断方法。
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