JP2000176896A - 抜き型の製造方法および抜き型 - Google Patents
抜き型の製造方法および抜き型Info
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Abstract
してより確実に製造できるような抜き型の製造方法及び
抜き型を提供することを目的としている。 【解決手段】 本発明に係る抜き型の第1の製造方法
は、金属板上に、感光膜を設け、刃部の形状に対応する
マスクを介して感光膜を露光し、刃部の形状に対応する
レジスト部を形成し、該レジスト部よりも幅広のマスキ
ングフィルムを該レジスト部に貼着し、現像し、この状
態で金属板に第1エッチング処理を施し、該マスキング
フィルムのみを除去し、再度現像し、さらに金属板に第
2エッチング処理を施すことを特徴としている。
Description
に関し、さらに詳しくはラベル等の製造に使用される抜
き型の製造方法及び抜き型に関する。
ためのラベルシートや、紙あるいは布、フィルム等のシ
ート状長尺材から所定の大きさ、形状のラベルを製造す
るために、シート状長尺材と粘着剤と剥離シートとを積
層した長尺積層材に対し打抜き加工を施して、粘着剤付
きシート状長尺材を所定の形状・大きさに打ち抜く方法
が行われてきている。そしてこの打抜きのための方法と
しては、上下動する抜き型によって所要の大きさに打ち
抜く方法や、所要の刃部を形成した薄板状の抜き型をマ
グネットロールに巻き付け固定し、これを用いて連続的
に打抜きをする輪転方法等が知られている。
て製造されている。 (1)支持台をパターン打抜き模様状に彫刻し、その彫
刻された溝にリボン状の刃を入れて抜き型を製造する方
法。 (2)基板上に感光材によってレジスト膜を形成し、エ
ッチングによって抜き型を製造する方法。
持台に彫刻するために、多分に職人芸的な要素が強く、
誰にでもできるというものではない。このため、その製
造には非常に時間がかかり、高価でもある。これに比べ
後者(2)の方法によれば、より効率的に、低廉な価格
で製造することが可能であるが、エッチング法で刃部を
形成しているため、より鋭利な刃先を得ようとすると、
レジスト膜の画線を細くしなければならず、その結果と
して全体的に細い刃型形状となるため、打抜き時の圧力
に耐えるのが難しくなり、打抜きは不良となりやすい。
逆に画線を太くすると刃先が鋭利とならないため、ラベ
ル製品の商品価値が低減することになる。
ば特開平5−318399号公報には、基材に感光材を
塗布または貼着し、一定の図柄を焼き付けて第1レジス
ト膜を形成して現像し、さらにその上に感光材を塗布ま
たは貼着し、前記図柄(第1レジスト膜)を中心により
太い第2レジスト膜を焼き付けて現像して二重レジスト
膜を形成し、まず最初に第2レジスト膜部分のサイドエ
ッチング(第1エッチング)を行った後に第2レジスト
膜のみを選択的に除去し、引き続いて残った第1レジス
ト膜部分のサイドエッチング(第2エッチング)を施す
ことを特徴とするエッチング方法が開示されている。
ような問題点が存在することが本発明者らにより見出さ
れた。すなわち、第1エッチング終了後、第2レジスト
膜のみを除去し、刃部形状に対応する第1レジスト膜を
基材上に残留させているが、物理的に第2レジスト膜の
みを除去しようとすると、第1レジスト膜も同伴して剥
離してしまう。このため、実際には、第1レジスト膜と
第2レジスト膜とをそれぞれ異なるレジスト液で形成
し、それぞれのレジスト膜の溶剤(剥離剤)への溶解度
差を利用して第1レジスト膜と第2レジスト膜との分離
を行うことになる。この場合には、2種のレジスト液
と、2種の剥離剤が必要であり、プロセス的には煩雑に
なる。
な問題点を解決するためになされたものであって、ラベ
ル等の抜き型をより容易に、安価に、そしてより確実に
製造できるような抜き型の製造方法及び抜き型を提供す
ることを目的としている。
1の製造方法は、金属板上に、感光膜を設け、刃部の形
状に対応するマスクを介して感光膜を露光し、刃部の形
状に対応するレジスト部を形成し、該レジスト部よりも
幅広のマスキングフィルムを該レジスト部に貼着し、現
像し、この状態で金属板に第1エッチング処理を施し、
該マスキングフィルムのみを除去し、再度現像し、さら
に金属板に第2エッチング処理を施すことを特徴として
いる。
金属板上に、感光膜を設け、刃部の形状に対応するマス
クを介して感光膜を露光し、刃部の形状に対応するレジ
スト部を形成し、現像し、該レジスト部よりも幅広のマ
スキングフィルムを該レジスト部に貼着し、この状態で
金属板に第1エッチング処理を施し、該マスキングフィ
ルムのみを除去し、さらに金属板に第2エッチング処理
を施すことを特徴としている。
られることを特徴としている。
製造方法を図面を参照しながら具体的に説明する。
1に示すように、金属板1上に、感光膜2を設け、これ
を目的とする刃部の形状に対応するマスク3を介して露
光する。
鋼、調質鋼、合金鋼等の鋼板が特に制限されることなく
用いられる。これらの中でも通常は、炭素鋼、ステンレ
ス鋼等の鋼板が用いられる。金属板1の厚さも特に制限
されないが、抜き型をマグネットロール等に取り付けて
使用する場合には、適度な柔軟性を有することが好まし
く、また平台カッターとして用いる場合には、適度な剛
性を有することが好ましい。なお、平台カッターとして
使用する場合には、適度な剛性を有する金属板あるいは
合成樹脂板等で補強して使用することもできる。
〜3000μm、特に好ましくは300μm〜1000
μmである。
1上に塗布して形成してもよく、またシート状の感光物
質を金属板1に貼着することで形成してもよい。レジス
ト液もしくは感光物質としては、従来より公知のものが
制限なく用いられ、ネガ型であっても、ポジ型であって
もよい。なお、以下の説明では、ネガ型レジストを例と
して説明する。またレジスト液の塗布方法としても、ス
プレー法、ロールコート法等の公知の手法を採用でき、
レジスト液の塗布後、これを乾燥することで、感光膜2
が形成される。
m、特に好ましくは8〜30μmである。マスク3には、
目的とする刃部の形状と略同一形状の透光部4が設けら
れている。透光部4の線幅は、後述するレジスト部の線
幅W1と等しい。
1、感光膜2およびマスク3をこの順で積層し、マスク
3を介して感光膜2を露光する。露光に用いる光源は、
レジスト液もしくは感光物質の種類により様々であり、
通常は、紫外線が用いられる。
膜2に、レジスト部5が形成される。レジスト部の線幅
W1は、好ましくは30〜1000μm、特に好ましく
は50〜500μmの範囲にある。ネガ型レジストを用
いた場合には、感光膜2の露光した部分が硬化し、現像
液に対して不溶化し、レジスト部5が形成される。一
方、ポジ型レジストを用いた場合には、露光した部分が
可溶化し、露光されていない部分にレジスト部5が形成
される。
よりも幅広のマスキングフィルム6をレジスト部5上に
貼着する。マスキングフィルム6としては、一般に使用
されている種々の粘着マスキングフィルムが用いられ得
るが、特に耐水性、耐薬品性に優れたポリオレフィン系
フィルムやポリエステル系フィルムなどの合成樹脂フィ
ルムを基材とし、片面に粘着剤層が設けられたマスキン
グフィルムが好ましく用いられる。具体的にはポリエチ
レンテレフタレートを基材とし、片面に再剥離性の粘着
剤層が設けられたマスキングフィルムが好ましく用いら
れる。マスキングフィルム6の線幅W2は、上記レジス
ト部5の線幅よりも広く、好ましくは1〜50mmであ
り、特に好ましくは3〜30mmの範囲にある。またレジ
スト部5の線幅W1と、マスキングフィルム6の線幅W
2との比(W1/W2)は、好ましくは1/1000〜
1/10、特に好ましくは1/500〜1/20の範囲
とすることが望ましい。
像する。この結果、図3に示すように、マスキングフィ
ルム6により覆われた部分のみ金属板1上に残留する。
すなわち、不溶化されたレジスト部5と、マスキングフ
ィルム6により覆われ現像されなかった未硬化部が残留
することになる。
理を施し(第1エッチング工程)、マスキングフィルム
6により覆われた部分に所定の高さの凸部7を形成する
(図4参照)。エッチング液としては、塩化第2鉄、塩
酸、硝酸、又はそれらの混合液等従来公知の種々のエッ
チング液を用いることができる。またエッチング時間
は、エッチング液の種類によっても異なるが、通常5〜
60分である。凸部7の幅は、上記マスキングフィルム
の線幅に略等しく、またその高さは、エッチング時間に
応じて適宜に設定でき、好ましくは50〜500μm、
さらに好ましくは100〜300μm程度が適当であ
る。また第1エッチング前の金属板1の厚み(T)に対
して、エッチングされ残った部分の厚み(h1)が、好
ましくは50〜90%程度、さらに好ましくは60〜8
0%程度の厚みになるようにエッチングすることが望ま
しい。
再度現像を行う。現像によって、マスキングフィルムに
よって保護され残留していた未硬化部が除去され、凸部
7の頂部にレジスト部5が残る(図5参照)。
理を施し(第2エッチング工程)、所定の高さの刃部8
を形成する(図6参照)。エッチング液、エッチング時
間等は、前記と同様であり、従来公知の条件から適宜に
選択されるが、第2エッチング時間は、通常5〜60分
である。また本発明では、第1エッチング前の金属板1
の厚み(T)に対して第2エッチングのみ処理された部
分の厚み(h2)が、好ましくは50〜90%程度、さ
らに好ましくは60〜80%程度となるように第2エッ
チングを行うことが好ましい。尚、第1エッチングと第
2エッチングの両方のエッチングを施された金属板1の
部分の厚み(h3)は、第1エッチング前の金属板1の
厚み(T)の10〜60%程度、好ましくは20〜50
%程度となる。
護された部分に、刃部8が形成される。また凸部7の他
の部分はエッチングされ、なだらかな裾となる。したが
って、以上の操作により、金属板1上に、刃高が高く、
また刃幅も広く強靭な土台(凸部7)を有する刃部8が
形成されることになる。しかもエッチング時間をコント
ロールすることで金属板の厚みを適宜に設定できるの
で、金属板を極めて薄くでき、適度な柔軟性を有する抜
き型が得られ、マグネットロール等への取り付けが容易
になる。
8の頂部からレジスト部5をレジスト剥離剤により除去
する。かくして得られた金属板1に、必要に応じ、仕上
げエッチング処理を施すことにより、刃部8の段差がさ
らに解消され、刃部頂部が鋭利となり、より打抜き加工
性の優れた抜き型10が得られる(図7参照)。なお、
仕上げエッチング工程でのエッチング時間は、エッチン
グ液の種類によっても異なるが、通常0.5 〜10分であ
る。
について説明する。第2の製法でも、上記第1の製法と
同様に、まず金属板1上に、感光膜2を設け、刃部の形
状に対応するマスク3を介して感光膜2を露光する(図
1と同様)。
グフィルムを貼着する前に現像を行う。現像により金属
板上に、刃部の形状に対応したレジスト部5のみが残留
することになる。
グフィルム6をレジスト部5に貼着する(図8参照)。
この状態で、前記第1の製法と同様にして、金属板に第
1エッチング処理を施す。第1エッチング後、マスキン
グフィルムのみを除去すると、図5に示したと同様に、
凸部7の頂部にレジスト部5が残る。その後、同様にし
第2エッチング処理を施して抜き型10が得られる。こ
の場合にも、前記第1の製法と同様に、仕上げエッチン
グ等を施してもよい。
ば、刃先が鋭利で、刃高が高く、また刃幅も広く強靭な
刃部を備えた抜き型を、容易かつ安価に、そして確実に
製造できる。
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。以下の実施例において、金属板、エッチング機、エ
ッチング液は、次のものを使用をした。 金属板:炭素鋼板(日新製鋼(株)製、商品名SK鋼、
0.47mm厚) レジスト液:光陽化学工業(株)製、商品名FE−100
(アクリル系) エッチング機:(株)タカノ機械製作所製、商品名LT−
300 エッチング液:塩化第2鉄液(比重:43.5Be’
(ボーメ)) またエッチングは、液温40℃にて行なった。
μmとなるように塗布し感光膜付き炭素鋼板を作成し
た。
状の透光部を有するマスクを作成した。透光部の幅は1
75μmとした。このマスクを感光膜上に載せ、紫外線
露光機(出力25kW)で4分間露光した。次いで、幅10
mmのマスキングフィルム(厚さ50μmのポリエステル
フィルムの片面に厚さ20μmの再剥離型粘着剤層が設
けられたマスキングフィルム)を、レジスト部上に貼付
し、現像液(メタけい酸ナトリウム水溶液,濃度5%)
で現像した。
1エッチング(12分)を行い、高さ170μmの凸部を形
成した。その後マスキングフィルムを剥離し、再び現像
した後、さらに第2エッチングを行った(12分)。そ
の後残留したレジスト部を剥離し、仕上げエッチング
(0.5分)を行い、高さ150μmの凸部7上に刃幅
約15μm、刃高165μmの刃部8が形成された抜き
型を得た。
μmとなるように塗布し感光膜付き炭素鋼板を作成し
た。
状の透光部を有するマスクを作成した。透光部の幅は2
00μmとした。このマスクを感光膜上に載せ、紫外線
露光機(出力25kW)で4分間露光し、現像液(メタけい
酸ナトリウム水溶液、濃度5%)で現像した。水洗い
し、十分に乾燥させ、幅10mmのマスキングフィルム
(実施例1と同じマスキングフィルム)を、レジスト部
上に貼付した。
1エッチング(10分)を行い、高さ150μmの凸部
を形成した。その後マスキングフィルムを剥離し、さら
に第2エッチング(20分)を行った。その後残留した
レジスト部を剥離し、仕上げエッチング(0.5分)を
行い、高さ130μmの凸部7上に、刃先幅20μm、
刃高195μmの刃部8が形成された抜き型を得た。
す。
す。
す。
す。
す。
す。
す。
示す。
Claims (3)
- 【請求項1】 金属板上に、感光膜を設け、刃部の形状
に対応するマスクを介して感光膜を露光し、刃部の形状
に対応するレジスト部を形成し、 該レジスト部よりも幅広のマスキングフィルムを該レジ
スト部に貼着し、 現像し、 この状態で金属板に第1エッチング処理を施し、 該マスキングフィルムのみを除去し、再度現像し、 さらに金属板に第2エッチング処理を施すことからなる
ことを特徴とする抜き型の製造方法。 - 【請求項2】 金属板上に、感光膜を設け、刃部の形状
に対応するマスクを介して感光膜を露光し、刃部の形状
に対応するレジスト部を形成し、現像し、 該レジスト部よりも幅広のマスキングフィルムを該レジ
スト部に貼着し、 この状態で金属板に第1エッチング処理を施し、 該マスキングフィルムのみを除去し、 さらに金属板に第2エッチング処理を施すことからなる
ことを特徴とする抜き型の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1又は2の何れかに記載の製造方
法により得られる抜き型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10350171A JP2000176896A (ja) | 1998-12-09 | 1998-12-09 | 抜き型の製造方法および抜き型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10350171A JP2000176896A (ja) | 1998-12-09 | 1998-12-09 | 抜き型の製造方法および抜き型 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000176896A true JP2000176896A (ja) | 2000-06-27 |
Family
ID=18408707
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10350171A Pending JP2000176896A (ja) | 1998-12-09 | 1998-12-09 | 抜き型の製造方法および抜き型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000176896A (ja) |
Cited By (8)
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---|---|---|---|---|
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-
1998
- 1998-12-09 JP JP10350171A patent/JP2000176896A/ja active Pending
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