JP2000133124A - フラット型シャドウマスク - Google Patents
フラット型シャドウマスクInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】フラット型シャドウマスクにおいて、前のシャ
ドウマスクの余白部取り開始孔2と、後のシャドウマス
クの余白部取り開始線1とが、断裁していない状態で確
実に連結させる工夫を提供する。 【解決手段】余白部取り開始線が画像面エリアを囲むス
カート成形エリアの外形輪郭線に連結し、かつ、余白部
取り開始線または余白部取り開始孔の少なくとも一方
が、各個に断裁されたフラット型シャドウマスクの端部
にまで届いているフラット型シャドウマスクであって、
余白部取り開始線の先端を、余白部取り開始孔の貫通孔
の幅と同程度の間隔に、さすまた状またはフォーク状に
複数本分岐させたことを特徴とするフラット型シャドウ
マスク。
ドウマスクの余白部取り開始孔2と、後のシャドウマス
クの余白部取り開始線1とが、断裁していない状態で確
実に連結させる工夫を提供する。 【解決手段】余白部取り開始線が画像面エリアを囲むス
カート成形エリアの外形輪郭線に連結し、かつ、余白部
取り開始線または余白部取り開始孔の少なくとも一方
が、各個に断裁されたフラット型シャドウマスクの端部
にまで届いているフラット型シャドウマスクであって、
余白部取り開始線の先端を、余白部取り開始孔の貫通孔
の幅と同程度の間隔に、さすまた状またはフォーク状に
複数本分岐させたことを特徴とするフラット型シャドウ
マスク。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー受像管等に
用いられるシャドウマスクに係わり、特に、金属の薄板
に形成されるフラット型シャドウマスクの余白部の切り
離しのための工夫に関する。
用いられるシャドウマスクに係わり、特に、金属の薄板
に形成されるフラット型シャドウマスクの余白部の切り
離しのための工夫に関する。
【0002】
【従来の技術】カラー受像管等に用いられるシャドウマ
スクの製造方法としてフォトエッチング法が知られてお
り、その一例を図3を用い簡単に説明する。まず、シャ
ドウマスクとなる金属板をアルカリ脱脂液に接触するこ
とにより、金属板の表面に付着している油分や有機系の
ゴミ等を除去する脱脂処理を行う。次いで、次工程の感
光性樹脂の塗布の際に、金属板の表面に感光性樹脂を付
き易くするために、金属板を酸処理液に接触することに
より、金属板の表面の整面処理を行う。
スクの製造方法としてフォトエッチング法が知られてお
り、その一例を図3を用い簡単に説明する。まず、シャ
ドウマスクとなる金属板をアルカリ脱脂液に接触するこ
とにより、金属板の表面に付着している油分や有機系の
ゴミ等を除去する脱脂処理を行う。次いで、次工程の感
光性樹脂の塗布の際に、金属板の表面に感光性樹脂を付
き易くするために、金属板を酸処理液に接触することに
より、金属板の表面の整面処理を行う。
【0003】次いで、金属板の両面にネガ型感光性樹脂
を塗布する。次いで、孔形パターン部が遮光部となった
大孔小孔二種類のパターンマスクを用い、金属板の片面
に大孔パターンマスクを密着して当て、金属板の他方の
片面に小孔パターンマスクを対応する位置に密着して当
て、同時に両面から紫外線を照射することによりパター
ン露光を行い、孔形パターン部以外の領域の感光性樹脂
の光硬化を行なう。
を塗布する。次いで、孔形パターン部が遮光部となった
大孔小孔二種類のパターンマスクを用い、金属板の片面
に大孔パターンマスクを密着して当て、金属板の他方の
片面に小孔パターンマスクを対応する位置に密着して当
て、同時に両面から紫外線を照射することによりパター
ン露光を行い、孔形パターン部以外の領域の感光性樹脂
の光硬化を行なう。
【0004】次いで、例えば温水スプレーにて現像を行
い未露光未硬化部の感光性樹脂を除去後、残った感光性
樹脂の硬膜処理およびバーニングを行ない、図3(a)
に示すように、所定パターンに従って一部金属面を感光
性樹脂層13より露出した金属板4を得る。次いで、金属
板4両面に一定のエッチングを行ない、図3(b)に示
すように、金属板4に小孔凹部15a および大孔凹部15b
を得る。次いで、小孔側感光性樹脂層13a 上に、例えば
ニスを塗布して、小孔凹部15aを充填するエッチング防
止層14を形成し、図3(c)を得る。次いで、金属板の
大孔側に二次エッチングを行い、小孔と貫通した開孔16
を形成し図3(d)を得る。次いで、アルカリ液等を用
いエッチング防止層14および感光性樹脂層13を剥膜し図
3(e)に示す、金属板4上に所定パターンに従って孔
パターンが穿設されたシャドウマスク17を得るものであ
る。
い未露光未硬化部の感光性樹脂を除去後、残った感光性
樹脂の硬膜処理およびバーニングを行ない、図3(a)
に示すように、所定パターンに従って一部金属面を感光
性樹脂層13より露出した金属板4を得る。次いで、金属
板4両面に一定のエッチングを行ない、図3(b)に示
すように、金属板4に小孔凹部15a および大孔凹部15b
を得る。次いで、小孔側感光性樹脂層13a 上に、例えば
ニスを塗布して、小孔凹部15aを充填するエッチング防
止層14を形成し、図3(c)を得る。次いで、金属板の
大孔側に二次エッチングを行い、小孔と貫通した開孔16
を形成し図3(d)を得る。次いで、アルカリ液等を用
いエッチング防止層14および感光性樹脂層13を剥膜し図
3(e)に示す、金属板4上に所定パターンに従って孔
パターンが穿設されたシャドウマスク17を得るものであ
る。
【0005】なお通常は、上記の製造工程にて使用され
る金属板4は金属ロールより供給され長尺帯状になって
おり、帯状の金属板上に一定の間隔を置き連続してシャ
ドウマスク17が形成されている。そのため、剥膜を終了
した後、帯状の金属板から一枚づつ断裁し、図8に示す
ような一枚毎の金属板4、すなわち、フラット型シャド
ウマスクを得るものである。次いで、図8の金属板4か
ら周辺の不要な余白部7等を除去し、外形輪郭線8以内
を取り出し、成形前のシャドウマスクとするものであ
る。
る金属板4は金属ロールより供給され長尺帯状になって
おり、帯状の金属板上に一定の間隔を置き連続してシャ
ドウマスク17が形成されている。そのため、剥膜を終了
した後、帯状の金属板から一枚づつ断裁し、図8に示す
ような一枚毎の金属板4、すなわち、フラット型シャド
ウマスクを得るものである。次いで、図8の金属板4か
ら周辺の不要な余白部7等を除去し、外形輪郭線8以内
を取り出し、成形前のシャドウマスクとするものであ
る。
【0006】ここで、図8中の画像面エリア5は多数の
孔パターンが穿設されたシャドウマスクの画面部を示
し、スカート成形エリア6は外形部を示し、カラー受像
管に組み込む際に、プレス等により立体的に成形される
部位である。また、外形輪郭線8は最終的に必要とされ
るシャドウマスクの外形輪郭を示している。
孔パターンが穿設されたシャドウマスクの画面部を示
し、スカート成形エリア6は外形部を示し、カラー受像
管に組み込む際に、プレス等により立体的に成形される
部位である。また、外形輪郭線8は最終的に必要とされ
るシャドウマスクの外形輪郭を示している。
【0007】ここで、図8の金属板4から不要な余白部
7を除去し、シャドウマスクを外形輪郭線8の形に取り
出す方法として以下の方法等があげられていた。すなわ
ち、外形輪郭線8の形に似せた金型を作成し、金型を用
い機械的に金属板4からシャドウマスクを打ち抜く方法
であり、また、あらかじめ金属板4上に貫通線および易
破断性のハーフエッチング線により外形輪郭線8を形成
しておき、人手により余白部7をムシリ取る方法であ
る。
7を除去し、シャドウマスクを外形輪郭線8の形に取り
出す方法として以下の方法等があげられていた。すなわ
ち、外形輪郭線8の形に似せた金型を作成し、金型を用
い機械的に金属板4からシャドウマスクを打ち抜く方法
であり、また、あらかじめ金属板4上に貫通線および易
破断性のハーフエッチング線により外形輪郭線8を形成
しておき、人手により余白部7をムシリ取る方法であ
る。
【0008】しかし、金型を用いる機械的方法では、打
ち抜き時に金属板4に無理な力が掛かり、シャドウマス
クが歪み形状不良となり、また、金型の作成に手間がか
かるという問題があった。また、金属板4上に外形輪郭
線8を形成しておく方法は、金属板端から外形輪郭線8
まで、図8に示すように人手により鋏等で切り込み線9
を入れる作業が必要であり、この作業は手作業によるた
め時間が掛かり非能率的で生産性が悪いという問題があ
った。また、鋏で切り込み線9を入れる際、誤って外形
輪郭線8の内部にまで切り込みをいれる等で、シャドウ
マスクの形状不良を生じるという問題等もあげられてい
た。
ち抜き時に金属板4に無理な力が掛かり、シャドウマス
クが歪み形状不良となり、また、金型の作成に手間がか
かるという問題があった。また、金属板4上に外形輪郭
線8を形成しておく方法は、金属板端から外形輪郭線8
まで、図8に示すように人手により鋏等で切り込み線9
を入れる作業が必要であり、この作業は手作業によるた
め時間が掛かり非能率的で生産性が悪いという問題があ
った。また、鋏で切り込み線9を入れる際、誤って外形
輪郭線8の内部にまで切り込みをいれる等で、シャドウ
マスクの形状不良を生じるという問題等もあげられてい
た。
【0009】そのため、本発明者は以下のシャドウマス
クを提案していたものである。すなわち、長尺帯状金属
板からフォトエッチング法を用いて多数連結して製造さ
れ、各個に断裁されたフラット型シャドウマスクにおい
て、図5に示すように貫通孔よりなる余白部取り開始孔
2、および貫通線よりなる余白部取り開始線1を設ける
ものである。なお、余白部取り開始線1は、画像面エリ
アを囲む、貫通線および易破断性のハーフエッチング線
により形成された外形輪郭線8に連結し、かつ、余白部
取り開始孔2または余白部取り開始孔1の少なくとも一
方が、前記の断裁された端部Aにまで届いていることを
特徴としているものである。付言すれば、上記の提案に
おいては、上記の余白部取り開始線1を貫通線に代え
て、ハーフエッチング溝よりなる易破断線で構成するこ
と、または、貫通線および易破断線の両方で構成するこ
とも可能である。
クを提案していたものである。すなわち、長尺帯状金属
板からフォトエッチング法を用いて多数連結して製造さ
れ、各個に断裁されたフラット型シャドウマスクにおい
て、図5に示すように貫通孔よりなる余白部取り開始孔
2、および貫通線よりなる余白部取り開始線1を設ける
ものである。なお、余白部取り開始線1は、画像面エリ
アを囲む、貫通線および易破断性のハーフエッチング線
により形成された外形輪郭線8に連結し、かつ、余白部
取り開始孔2または余白部取り開始孔1の少なくとも一
方が、前記の断裁された端部Aにまで届いていることを
特徴としているものである。付言すれば、上記の提案に
おいては、上記の余白部取り開始線1を貫通線に代え
て、ハーフエッチング溝よりなる易破断線で構成するこ
と、または、貫通線および易破断線の両方で構成するこ
とも可能である。
【0010】また、前記余白部取り開始孔2となる貫通
孔の大きさは、シャドウマスク製造の際のエッチング時
に金属小片としては脱落しないで溶解する程度の小面積
に設定するのが良い。これは、エッチングにより金属板
4に貫通孔を形成する際、貫通孔が大面積であると、金
属小片が、溶解せずに金属板4より抜け落ちることがあ
る。この金属片が画像面エリア5に再付着した場合、付
着部位への所望されるエッチングを妨げ、これにより画
像面エリア5に孔形不良等が生じるという問題がある。
小面積の貫通孔は、この問題を避けるためである。
孔の大きさは、シャドウマスク製造の際のエッチング時
に金属小片としては脱落しないで溶解する程度の小面積
に設定するのが良い。これは、エッチングにより金属板
4に貫通孔を形成する際、貫通孔が大面積であると、金
属小片が、溶解せずに金属板4より抜け落ちることがあ
る。この金属片が画像面エリア5に再付着した場合、付
着部位への所望されるエッチングを妨げ、これにより画
像面エリア5に孔形不良等が生じるという問題がある。
小面積の貫通孔は、この問題を避けるためである。
【0011】上記の提案により製造された、図5に示す
フラット型シャドウマスクにおいては、金属板4端から
外形輪郭線8まで事前に切れ込みがあることで、金属板
4からの外形輪郭線8以内のシャドウマスク部の抜き出
しは、鋏等の器具を用いず機械による金属板4の余白部
部7のムシリ取りにより容易に行えるようになり、か
つ、金属板4を数枚重ねた状態でも、まとめて金属板4
の余白部7のムシリ取りを機械にて行なうことも可能で
ある等、生産効率の向上につながるものであった。
フラット型シャドウマスクにおいては、金属板4端から
外形輪郭線8まで事前に切れ込みがあることで、金属板
4からの外形輪郭線8以内のシャドウマスク部の抜き出
しは、鋏等の器具を用いず機械による金属板4の余白部
部7のムシリ取りにより容易に行えるようになり、か
つ、金属板4を数枚重ねた状態でも、まとめて金属板4
の余白部7のムシリ取りを機械にて行なうことも可能で
ある等、生産効率の向上につながるものであった。
【0012】しかし、上記提案のシャドウマスクにおい
てもなお、以下の問題が生じていた。すなわち、上記提
案のシャドウマスクにおいては、余白部取り開始孔2と
なる貫通孔の大きさは、小面積であり、仮に貫通孔の形
状を長方形とした場合、その幅は、せいぜい3mm程度
が限度、長さは7mm程度である。しかるに、図4に示
すように、シャドウマスクのパターン作成の工程をみる
と、エッチングレジストとなる感光性樹脂を両面に塗布
された長尺帯状の金属板4は、2枚の実用版マスク12
の間に挿入され、両側から一定照度で露光されるのであ
る。1枚のシャドウマスクを露光すると、長尺帯状の金
属板4を1枚分移送して、次のパターン露光を行なう。
問題は、長尺帯状の金属板4を1枚分移送するとき、金
属板4がなんらかの原因により「蛇行」し、前のシャド
ウマスクの余白部取り開始孔2と、後のシャドウマスク
の余白部取り開始線1とが、連ならないことである。
てもなお、以下の問題が生じていた。すなわち、上記提
案のシャドウマスクにおいては、余白部取り開始孔2と
なる貫通孔の大きさは、小面積であり、仮に貫通孔の形
状を長方形とした場合、その幅は、せいぜい3mm程度
が限度、長さは7mm程度である。しかるに、図4に示
すように、シャドウマスクのパターン作成の工程をみる
と、エッチングレジストとなる感光性樹脂を両面に塗布
された長尺帯状の金属板4は、2枚の実用版マスク12
の間に挿入され、両側から一定照度で露光されるのであ
る。1枚のシャドウマスクを露光すると、長尺帯状の金
属板4を1枚分移送して、次のパターン露光を行なう。
問題は、長尺帯状の金属板4を1枚分移送するとき、金
属板4がなんらかの原因により「蛇行」し、前のシャド
ウマスクの余白部取り開始孔2と、後のシャドウマスク
の余白部取り開始線1とが、連ならないことである。
【0013】すでに理解されるように、発明の目的は、
フラット型シャドウマスクにおいて、余白部取り開始線
1または余白部取り開始孔2の少なくとも一方が、各個
に断裁されたフラット型シャドウマスクの端部にまで届
いていることである。そのためには、前のシャドウマス
クの余白部取り開始孔2と、後のシャドウマスクの余白
部取り開始線1とが、断裁していない状態で連なってい
る必要がある。しかし、前記したように、余白部取り開
始孔2の貫通孔の幅は最大3mm程度しかとれないので
あり、これでは、許容される「蛇行」の範囲は±1.5
mmしかないことになる。
フラット型シャドウマスクにおいて、余白部取り開始線
1または余白部取り開始孔2の少なくとも一方が、各個
に断裁されたフラット型シャドウマスクの端部にまで届
いていることである。そのためには、前のシャドウマス
クの余白部取り開始孔2と、後のシャドウマスクの余白
部取り開始線1とが、断裁していない状態で連なってい
る必要がある。しかし、前記したように、余白部取り開
始孔2の貫通孔の幅は最大3mm程度しかとれないので
あり、これでは、許容される「蛇行」の範囲は±1.5
mmしかないことになる。
【0014】現実には、長尺帯状の金属板4の移送の際
の横移動精度は±1.5mmを越えることがあり、この
場合は、図7に示すように、余白部取り開始線1および
余白部取り開始孔2のいずれも、各個に断裁されたフラ
ット型シャドウマスクの端部にまで届かないことにな
る。これでは、人手により鋏等でフラット型シャドウマ
スクの端部より切り込み線を入れる作業が必要である。
の横移動精度は±1.5mmを越えることがあり、この
場合は、図7に示すように、余白部取り開始線1および
余白部取り開始孔2のいずれも、各個に断裁されたフラ
ット型シャドウマスクの端部にまで届かないことにな
る。これでは、人手により鋏等でフラット型シャドウマ
スクの端部より切り込み線を入れる作業が必要である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、フラ
ット型シャドウマスクにおいて、前のシャドウマスクの
余白部取り開始孔2と、後のシャドウマスクの余白部取
り開始線1とが、断裁していない状態で確実に連結させ
る工夫を提供することである。言い換えると、余白部取
り開始線1または余白部取り開始孔2の少なくとも一方
が、各個に断裁されたフラット型シャドウマスクの端部
にまで届いていることである。そのことを高い確率をも
って実現する工夫が提供される。
ット型シャドウマスクにおいて、前のシャドウマスクの
余白部取り開始孔2と、後のシャドウマスクの余白部取
り開始線1とが、断裁していない状態で確実に連結させ
る工夫を提供することである。言い換えると、余白部取
り開始線1または余白部取り開始孔2の少なくとも一方
が、各個に断裁されたフラット型シャドウマスクの端部
にまで届いていることである。そのことを高い確率をも
って実現する工夫が提供される。
【0016】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、貫
通線もしくは易破断線の少なくとも一方よりなる余白部
取り開始線と、貫通孔よりなる余白部取り開始孔が設け
られ、余白部取り開始線が画像面エリアを囲むスカート
成形エリアの外形輪郭線に連結し、かつ、余白部取り開
始線または余白部取り開始孔の少なくとも一方が、各個
に断裁されたフラット型シャドウマスクの端部にまで届
いているフラット型シャドウマスクであって、前記貫通
孔の大きさを、シャドウマスク製造の際のエッチング時
に金属小片としては脱落しないで溶解する程度の小面積
に設定し、かつ、余白部取り開始線の先端を、前記余白
部取り開始孔の貫通孔の幅と同程度の間隔に、さすまた
状もしくはフォーク状に複数本分岐させたことを特徴と
するフラット型シャドウマスクである。
通線もしくは易破断線の少なくとも一方よりなる余白部
取り開始線と、貫通孔よりなる余白部取り開始孔が設け
られ、余白部取り開始線が画像面エリアを囲むスカート
成形エリアの外形輪郭線に連結し、かつ、余白部取り開
始線または余白部取り開始孔の少なくとも一方が、各個
に断裁されたフラット型シャドウマスクの端部にまで届
いているフラット型シャドウマスクであって、前記貫通
孔の大きさを、シャドウマスク製造の際のエッチング時
に金属小片としては脱落しないで溶解する程度の小面積
に設定し、かつ、余白部取り開始線の先端を、前記余白
部取り開始孔の貫通孔の幅と同程度の間隔に、さすまた
状もしくはフォーク状に複数本分岐させたことを特徴と
するフラット型シャドウマスクである。
【0017】
【発明の実施の形態】シャドウマスク製造におけるパタ
ーン露光の際に使用するパターンマスクにおいては、従
来通りの貫通孔および易破断性を持つ線よりなる外形輪
郭線を含むパターンの他に、例えば、図2に示すように
従来の外形輪郭線8用パターンと連結するさすまた状の
余白部取り開始線1および余白部取り開始孔2用パター
ンを設けたパターンマスク10を用いるものである。
ーン露光の際に使用するパターンマスクにおいては、従
来通りの貫通孔および易破断性を持つ線よりなる外形輪
郭線を含むパターンの他に、例えば、図2に示すように
従来の外形輪郭線8用パターンと連結するさすまた状の
余白部取り開始線1および余白部取り開始孔2用パター
ンを設けたパターンマスク10を用いるものである。
【0018】次いで、該パターンマスク10を用い、公知
の製造工程、例えば図3の工程フローに従い従来通りに
長尺帯状金属板にパターン露光機にてパターン露光後、
現像、エッチング等の処理を行う。しかるのち、長尺帯
状金属板を一つ毎に断裁し、図1に示す前記提案による
フラット型シャドウマスクを得るものである。
の製造工程、例えば図3の工程フローに従い従来通りに
長尺帯状金属板にパターン露光機にてパターン露光後、
現像、エッチング等の処理を行う。しかるのち、長尺帯
状金属板を一つ毎に断裁し、図1に示す前記提案による
フラット型シャドウマスクを得るものである。
【0019】図9に示すように、先端がさすまた状もし
くはフォーク状の余白部取り開始線1を採用すると、そ
の分岐した先端のいずれかが余白部取り開始孔2に重な
る可能性が劇的に増大する。そのためには、さすまた状
もしくはフォーク状に分岐した先端の各線の間隔は、余
白部取り開始孔2の幅と同等もしくはそれ以下とするの
が良い。
くはフォーク状の余白部取り開始線1を採用すると、そ
の分岐した先端のいずれかが余白部取り開始孔2に重な
る可能性が劇的に増大する。そのためには、さすまた状
もしくはフォーク状に分岐した先端の各線の間隔は、余
白部取り開始孔2の幅と同等もしくはそれ以下とするの
が良い。
【0020】ここで、図1中の余白部取り開始線1は画
像面エリア5を囲むスカート成形エリア6の外形輪郭線
8に連結し、貫通線で構成されている。なお、この余白
部取り開始線1は易破断性を持つ線で構成される、また
は、貫通線および易破断性を持つ線の両方で一定の長さ
づつ交互に構成されていても構わない。また、貫通孔よ
りなる余白部取り開始孔2または余白部取り開始線1の
少なくとも一方が、フラット型シャドウマスクが形成さ
れた金属板4の断裁された端部Aにまで届いているもの
である。なお、外形輪郭線8は従来通り貫通孔および易
破断性の線より構成され、機械によるムシリ取りが可能
となっている。
像面エリア5を囲むスカート成形エリア6の外形輪郭線
8に連結し、貫通線で構成されている。なお、この余白
部取り開始線1は易破断性を持つ線で構成される、また
は、貫通線および易破断性を持つ線の両方で一定の長さ
づつ交互に構成されていても構わない。また、貫通孔よ
りなる余白部取り開始孔2または余白部取り開始線1の
少なくとも一方が、フラット型シャドウマスクが形成さ
れた金属板4の断裁された端部Aにまで届いているもの
である。なお、外形輪郭線8は従来通り貫通孔および易
破断性の線より構成され、機械によるムシリ取りが可能
となっている。
【0021】次いで、余白部取り開始孔2が四角形等の
領域を持つ貫通孔とする理由を以下に述べる。長尺帯状
金属板にシャドウマスクを製造する場合、パターン露光
の際、図2の余白部取り開始線1および余白部取り開始
孔2を設けたパターンマスク10を用い、図6に示すよう
に長尺帯状金属板4上に連続してパターン露光を行なう
ものである。次いで、長尺帯状金属板4は現像、エッチ
ング等の工程の後、例えば、図6中の点線で示す断裁線
3部で一つ毎に切り離され図1のフラット型シャドウマ
スクを得ているものである。
領域を持つ貫通孔とする理由を以下に述べる。長尺帯状
金属板にシャドウマスクを製造する場合、パターン露光
の際、図2の余白部取り開始線1および余白部取り開始
孔2を設けたパターンマスク10を用い、図6に示すよう
に長尺帯状金属板4上に連続してパターン露光を行なう
ものである。次いで、長尺帯状金属板4は現像、エッチ
ング等の工程の後、例えば、図6中の点線で示す断裁線
3部で一つ毎に切り離され図1のフラット型シャドウマ
スクを得ているものである。
【0022】上述したように、長尺帯状金属板4上に形
成されるシャドウマスクにおいて、図6に示すように各
々隣接するシャドウマスク同士が切れ目なく連続した余
白部取り開始線を得ている。これにより、シャドウマス
クを一枚毎にする金属板の断裁は、各々のシャドウマス
クにおいて、図6中の外形輪郭線8および隣接した外形
輪郭線8’の間の領域D内であればどこで行っても問題
ないことになる。
成されるシャドウマスクにおいて、図6に示すように各
々隣接するシャドウマスク同士が切れ目なく連続した余
白部取り開始線を得ている。これにより、シャドウマス
クを一枚毎にする金属板の断裁は、各々のシャドウマス
クにおいて、図6中の外形輪郭線8および隣接した外形
輪郭線8’の間の領域D内であればどこで行っても問題
ないことになる。
【0023】さらに言えば、この余白部取り開始線1と
外形輪郭線8との接続は以下の理由により、外形輪郭線
8が貫通孔である部分で行われることが望ましい。すな
わち、例えば外形輪郭線8が易破断性の線である部分で
余白部取り開始線1との接続が丁字状に行われた場合、
余白部部をムシリ取る際、ムシリの力の方向が二方向に
分かれるため、その接続部位で金属板にシワが発生し易
いという理由等による。
外形輪郭線8との接続は以下の理由により、外形輪郭線
8が貫通孔である部分で行われることが望ましい。すな
わち、例えば外形輪郭線8が易破断性の線である部分で
余白部取り開始線1との接続が丁字状に行われた場合、
余白部部をムシリ取る際、ムシリの力の方向が二方向に
分かれるため、その接続部位で金属板にシワが発生し易
いという理由等による。
【0024】また、余白部取り開始線1が、例えば、波
線等の曲線または金属板の搬送方向と直角方向に走る直
線等で構成された場合、長尺帯状金属板の搬送時に搬送
方向に働く引っ張り張力、搬送ローラーを通る際の曲げ
応力等により余白部取り開始線1付近の金属板が暴れる
ことでめくれを生じ、ローラーに巻き込まれる等により
シャドウマスクの形状不良を生じ易い。このため、余白
部取り開始線1は出来るだけ長尺帯状金属板の搬送方向
と同じ向きの直線で構成し、必要により図1に示すよう
に外形輪郭線8の近傍で、例えば、搬送方向と直角に曲
げる等の角度を持たせた上で外形輪郭線8との接続を行
うことが望ましいといえる。
線等の曲線または金属板の搬送方向と直角方向に走る直
線等で構成された場合、長尺帯状金属板の搬送時に搬送
方向に働く引っ張り張力、搬送ローラーを通る際の曲げ
応力等により余白部取り開始線1付近の金属板が暴れる
ことでめくれを生じ、ローラーに巻き込まれる等により
シャドウマスクの形状不良を生じ易い。このため、余白
部取り開始線1は出来るだけ長尺帯状金属板の搬送方向
と同じ向きの直線で構成し、必要により図1に示すよう
に外形輪郭線8の近傍で、例えば、搬送方向と直角に曲
げる等の角度を持たせた上で外形輪郭線8との接続を行
うことが望ましいといえる。
【0025】また、余白部取り開始線1が折れ曲がり部
等で角度を持つ場合、その角部の金属板は金属板の搬送
時に搬送方向に働く引っ張り張力、搬送ローラーを通る
際の曲げ応力等により暴れやめくれを生じ易いため、余
白部取り開始線の角部付近に適宜易破断性の、例えば、
ハーフエッチング部を付加することで、金属板の強化を
行うことが望ましいといえる。
等で角度を持つ場合、その角部の金属板は金属板の搬送
時に搬送方向に働く引っ張り張力、搬送ローラーを通る
際の曲げ応力等により暴れやめくれを生じ易いため、余
白部取り開始線の角部付近に適宜易破断性の、例えば、
ハーフエッチング部を付加することで、金属板の強化を
行うことが望ましいといえる。
【0026】また、金属板に貫通孔および貫通線が形成
された段階で、貫通部位のニスが付着する支持体を無く
し、金属板より剥離し画像面エリアに孔形不良等を生じ
る問題においても、余白部取り開始線を形成する貫通線
および外形輪郭線8を形成する貫通線の線巾を50〜 300
μm とすることで解決できることを、後述する実施例等
から経験的に得たものである。ここで、金属板が貫通
し、ニスが付着する支持体を無くしたとしても、貫通線
の線巾を50〜 300μm とし巾が狭いことで、ニスは周囲
のニスからの支持で貫通部から剥離することが防止でき
るといえる。
された段階で、貫通部位のニスが付着する支持体を無く
し、金属板より剥離し画像面エリアに孔形不良等を生じ
る問題においても、余白部取り開始線を形成する貫通線
および外形輪郭線8を形成する貫通線の線巾を50〜 300
μm とすることで解決できることを、後述する実施例等
から経験的に得たものである。ここで、金属板が貫通
し、ニスが付着する支持体を無くしたとしても、貫通線
の線巾を50〜 300μm とし巾が狭いことで、ニスは周囲
のニスからの支持で貫通部から剥離することが防止でき
るといえる。
【0027】
【実施例】本発明の実施例を、以下に示す。 <実施例>シャドウマスク用金属板として、厚さ0.13mm
の鉄とニッケルを主成分とする長尺帯状の合金材(アン
バー材)を用い、図3に示すように小孔側にエッチング
防止層を形成する工程を用いシャドウマスクの製造を行
い、一つ毎に断裁したフラット型シャドウマスクとして
大きさ約31.6×42.0cmの長方形の金属板を得た。前記金
属板中に、大きさ約30.0×37.6cmの四隅に曲線部を持つ
略長方形の外形輪郭線および、大きさ約23.5×31.5cmの
長方形の画像面エリアが形成されているものである。な
お、金属板、外形輪郭線および画像面エリアの中心は一
致しているものであり、シャドウマスク製造時における
金属板の搬送方向は、前記一つ毎に断裁した金属板の短
辺と平行方向としている。
の鉄とニッケルを主成分とする長尺帯状の合金材(アン
バー材)を用い、図3に示すように小孔側にエッチング
防止層を形成する工程を用いシャドウマスクの製造を行
い、一つ毎に断裁したフラット型シャドウマスクとして
大きさ約31.6×42.0cmの長方形の金属板を得た。前記金
属板中に、大きさ約30.0×37.6cmの四隅に曲線部を持つ
略長方形の外形輪郭線および、大きさ約23.5×31.5cmの
長方形の画像面エリアが形成されているものである。な
お、金属板、外形輪郭線および画像面エリアの中心は一
致しているものであり、シャドウマスク製造時における
金属板の搬送方向は、前記一つ毎に断裁した金属板の短
辺と平行方向としている。
【0028】ここで、パターン露光の際、パターン露光
に用いるパターンマスクとして、従来通りの画像部パタ
ーンと、貫通孔および易破断性を持つ線よりなる外形輪
郭線パターンの他に、本発明による余白部取り開始孔と
して、図2に示すように余白部取り開始線を外形輪郭線
パターンの両側に金属板の搬送方向と平行に各々2本設
けたパターンマスクを用いた。
に用いるパターンマスクとして、従来通りの画像部パタ
ーンと、貫通孔および易破断性を持つ線よりなる外形輪
郭線パターンの他に、本発明による余白部取り開始孔と
して、図2に示すように余白部取り開始線を外形輪郭線
パターンの両側に金属板の搬送方向と平行に各々2本設
けたパターンマスクを用いた。
【0029】大孔パターンマスク上に、余白部取り開始
線の先端を、3本フォークの形状に分岐させた。先端の
各々の線同士の距離は3mmに設定して、いずれかの開
始線が余白部取り開始孔に係るように構成した。 ま
た、使用したパターン露光機の金属板搬送方向に対し左
右方向および金属板の搬送方向への位置合わせ精度が各
々± 3.0mmおよび± 3.5mmであったことから、余白部取
り開始孔は 3× 7mmの四角形状の遮光パターン領域と
し、四角形の長辺を金属板の搬送方向と平行とした。ま
た、搬送方向左右の金属板端から 3cm内側の位置、すな
わち、搬送方向左右の画像面エリア端と外形輪郭線との
間の領域内に位置するよう搬送方向左右に各々一個ずつ
余白部取り開始孔を設けた。すなわち、余白部取り開始
孔は、図7に示すように帯状の金属板状では、隣接する
シャドウマスクの間に二箇所設けたことになる。なお、
余白部取り開始線の先端の3本の開始線の中央線が余白
部取り開始孔の中心を通るよう設定した。
線の先端を、3本フォークの形状に分岐させた。先端の
各々の線同士の距離は3mmに設定して、いずれかの開
始線が余白部取り開始孔に係るように構成した。 ま
た、使用したパターン露光機の金属板搬送方向に対し左
右方向および金属板の搬送方向への位置合わせ精度が各
々± 3.0mmおよび± 3.5mmであったことから、余白部取
り開始孔は 3× 7mmの四角形状の遮光パターン領域と
し、四角形の長辺を金属板の搬送方向と平行とした。ま
た、搬送方向左右の金属板端から 3cm内側の位置、すな
わち、搬送方向左右の画像面エリア端と外形輪郭線との
間の領域内に位置するよう搬送方向左右に各々一個ずつ
余白部取り開始孔を設けた。すなわち、余白部取り開始
孔は、図7に示すように帯状の金属板状では、隣接する
シャドウマスクの間に二箇所設けたことになる。なお、
余白部取り開始線の先端の3本の開始線の中央線が余白
部取り開始孔の中心を通るよう設定した。
【0030】上記のパターンマスクを用い、図3の工程
フローに従ってシャドウマスクを製造し、長尺帯状金属
板を一つ毎に断裁を行い図1に示すフラット型シャドウ
マスクを得た。その結果、エッチング後のシャドウマス
ク上では、余白部取り開始線のハーフエッチング部の破
線部として、大孔パターン側に長さ 477μm 、巾 147μ
m 、深さ 102μm 、ピッチ 500μm の長円形の凹部を、
また、小孔パターン側に長さ 131μm 、巾84μm 、深さ
32μm 、ピッチ 500μm の長円形の凹部を各々破線状に
得た。また、他の余白部取り開始線部は巾約 0.3mmの貫
通線となり、かつ、余白部取り開始孔は 3× 7mmの貫通
孔となっているものである。
フローに従ってシャドウマスクを製造し、長尺帯状金属
板を一つ毎に断裁を行い図1に示すフラット型シャドウ
マスクを得た。その結果、エッチング後のシャドウマス
ク上では、余白部取り開始線のハーフエッチング部の破
線部として、大孔パターン側に長さ 477μm 、巾 147μ
m 、深さ 102μm 、ピッチ 500μm の長円形の凹部を、
また、小孔パターン側に長さ 131μm 、巾84μm 、深さ
32μm 、ピッチ 500μm の長円形の凹部を各々破線状に
得た。また、他の余白部取り開始線部は巾約 0.3mmの貫
通線となり、かつ、余白部取り開始孔は 3× 7mmの貫通
孔となっているものである。
【0031】上記実施例で製造されたフラット型シャド
ウマスクにおいては、一つ毎の断裁後の金属板からのシ
ャドウマスクの抜き出しは、鋏等を使わず機械による金
属板の余白部部のムシリ取りによりに容易に行え、か
つ、金属板を数枚重ねた状態でも、まとめて金属板の余
白部部のムシリ取りを機械にて行うことも可能であっ
た。しかも、余白部取り開始線の角部は、一定の強度を
持っており、製造工程中の金属板への外圧による金属板
の変形は皆無であった。また、上記実施例で製造された
フラット型シャドウマスクを調べたところ、金属板にエ
ッチングにより貫通部を形成する際に、金属小片および
ニスが脱落し、金属板に再付着することで生じる、孔形
不良は認められなかった。
ウマスクにおいては、一つ毎の断裁後の金属板からのシ
ャドウマスクの抜き出しは、鋏等を使わず機械による金
属板の余白部部のムシリ取りによりに容易に行え、か
つ、金属板を数枚重ねた状態でも、まとめて金属板の余
白部部のムシリ取りを機械にて行うことも可能であっ
た。しかも、余白部取り開始線の角部は、一定の強度を
持っており、製造工程中の金属板への外圧による金属板
の変形は皆無であった。また、上記実施例で製造された
フラット型シャドウマスクを調べたところ、金属板にエ
ッチングにより貫通部を形成する際に、金属小片および
ニスが脱落し、金属板に再付着することで生じる、孔形
不良は認められなかった。
【0032】
【発明の効果】本発明により製造される余白部取り開始
孔を設けたフラット型シャドウマスクにおいては、金属
板端から外形輪郭線まで切れ込みがあることで、金属板
からのシャドウマスク部の抜き出しは、鋏等の器具を用
いず機械による金属板の余白部部のムシリ取りにより容
易に行えるようになり、かつ、金属板を数枚重ねた状態
でも、まとめて金属板の余白部のムシリ取りを機械にて
行うことも可能である等、生産効率の向上につながる。
孔を設けたフラット型シャドウマスクにおいては、金属
板端から外形輪郭線まで切れ込みがあることで、金属板
からのシャドウマスク部の抜き出しは、鋏等の器具を用
いず機械による金属板の余白部部のムシリ取りにより容
易に行えるようになり、かつ、金属板を数枚重ねた状態
でも、まとめて金属板の余白部のムシリ取りを機械にて
行うことも可能である等、生産効率の向上につながる。
【0033】また、余白部取り開始線の形状を、さすま
た状あるいはフォーク状としたので、連続パターン露光
時の金属板の送り搬送の際の大幅な蛇行に対しても、余
白部取り開始線と余白部取り開始孔を連続させることが
でき、上記の効果を実現することかできる。
た状あるいはフォーク状としたので、連続パターン露光
時の金属板の送り搬送の際の大幅な蛇行に対しても、余
白部取り開始線と余白部取り開始孔を連続させることが
でき、上記の効果を実現することかできる。
【0034】また、貫通孔の大きさを上記のものとした
ことで、シャドウマスク製造時に、貫通部の金属片およ
びニスが金属板より脱落することを防止でき、これによ
り画像面エリアに金属片およびニスが付着し、孔形不良
が発生することを防止できる等、本発明は実用上優れて
いるといえる。
ことで、シャドウマスク製造時に、貫通部の金属片およ
びニスが金属板より脱落することを防止でき、これによ
り画像面エリアに金属片およびニスが付着し、孔形不良
が発生することを防止できる等、本発明は実用上優れて
いるといえる。
【0035】
【図1】本発明のフラット型シャドウマスクの一実施例
を示す平面図。
を示す平面図。
【図2】本発明に用いるシャドウマスク用パターンマス
クの一例を示す説明図。
クの一例を示す説明図。
【図3】(a)〜(e)はシャドウマスクの製造方法の
一例を工程順に示す説明図。
一例を工程順に示す説明図。
【図4】本発明による長尺帯状金属板への連続したパタ
ーン露光の例を示す説明図。
ーン露光の例を示す説明図。
【図5】従来のフラット型シャドウマスクの一例を示す
平面図。
平面図。
【図6】本発明を用い長尺帯状金属板上に連続して製造
したフラット型シャドウマスクの一例を示す平面図。
したフラット型シャドウマスクの一例を示す平面図。
【図7】従来の余白部取り開始線を用いたときの問題点
を示す平面図。
を示す平面図。
【図8】従来のフラット型シャドウマスクの一例を示す
平面図。
平面図。
【図9】本発明のフラット型シャドウマスクの余白部取
り開始線と余白部取り開始孔の形状の一例を示す平面
図。
り開始線と余白部取り開始孔の形状の一例を示す平面
図。
1 余白部取り開始線 2 余白部取り開始孔 3 断裁線 4 金属板 5 画像面エリア 6 スカート成形エリア 7 余白部部 8 外形輪郭線 9 切り込み線 10 マスク 11 光源 12 マスクホルダー 13 感光性樹脂層 14 エッチング防止層 15 凹部 16 開孔
Claims (3)
- 【請求項1】貫通線もしくは易破断線の少なくとも一方
よりなる余白部取り開始線と、貫通孔よりなる余白部取
り開始孔が設けられ、余白部取り開始線が画像面エリア
を囲むスカート成形エリアの外形輪郭線に連結し、か
つ、余白部取り開始線または余白部取り開始孔の少なく
とも一方が、各個に断裁されたフラット型シャドウマス
クの端部にまで届いているフラット型シャドウマスクで
あって、前記貫通孔の大きさを、シャドウマスク製造の
際のエッチング時に金属小片としては脱落しないで溶解
する程度の小面積に設定し、かつ、余白部取り開始線の
先端を、さすまた状もしくはフォーク状に複数本分岐さ
せたことを特徴とするフラット型シャドウマスク。 - 【請求項2】さすまた状もしくはフォーク状に分岐した
先端の各線の間隔を、余白部取り開始孔の幅と同等もし
くはそれ以下とする請求項1記載のフラット型シャドウ
マスク。 - 【請求項3】余白部取り開始孔の貫通孔の幅を1〜3mm
としたことを特徴とする請求項1記載のフラット型シャ
ドウマスク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10302111A JP2000133124A (ja) | 1998-10-23 | 1998-10-23 | フラット型シャドウマスク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10302111A JP2000133124A (ja) | 1998-10-23 | 1998-10-23 | フラット型シャドウマスク |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000133124A true JP2000133124A (ja) | 2000-05-12 |
Family
ID=17905069
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10302111A Pending JP2000133124A (ja) | 1998-10-23 | 1998-10-23 | フラット型シャドウマスク |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000133124A (ja) |
-
1998
- 1998-10-23 JP JP10302111A patent/JP2000133124A/ja active Pending
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