JP2016106153A - ロキソプロフェン含有医薬製剤 - Google Patents

ロキソプロフェン含有医薬製剤 Download PDF

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Abstract

【課題】キサンチン誘導体等と、ロキソプロフェン又はその塩との間の安定性の問題が改善された医薬組成物の提供。【解決手段】下記成分(A)及び(B)を含有する医薬組成物が気密保存可能な包装体で包装されていることを特徴とする医薬製剤。(A)ロキソプロフェン又はその塩(B)キサンチン誘導体等【選択図】なし

Description

本発明は、ロキソプロフェン又はその塩を含有する医薬製剤に関する。
ロキソプロフェンは、非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAID)の一種であり、関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、歯痛、急性上気道炎、手術後・外傷後・抜歯後等の消炎・鎮痛・解熱に有効なものとして知られており(非特許文献1)、その優れた解熱鎮痛作用から、総合感冒薬や解熱鎮痛剤等への配合も期待される。
一方、これまでに、総合感冒薬、解熱鎮痛剤においては、解熱鎮痛成分のほか、抗ヒスタミン成分、去痰成分、消炎酵素成分、鎮咳成分、中枢神経興奮成分、催眠鎮静成分、抗コリン成分、抗プラスミン成分、生薬成分など多種多様の成分の組み合わせが配合されている。
抗ヒスタミン成分としては、具体的には例えば、クロルフェニラミン又はその塩;クレマスチン又はその塩;カルビノキサミン又はその塩;ジフェニルピラリン又はその塩等が挙げられ、総合感冒薬のほか、鼻炎用内服薬、アレルギー用剤など様々の医薬品に用いられている(非特許文献2〜5)。上記のうち、クロルフェニラミンは、下記式
Figure 2016106153
で表される化合物である。また、クレマスチンは、下記式
Figure 2016106153
で表される化合物である。また、カルビノキサミンは、下記式
Figure 2016106153
で表される化合物である。また、ジフェニルピラリンは、下記式
Figure 2016106153
で表される化合物である。
去痰成分としては、具体的には例えば、ブロムヘキシン又はその塩;アンブロキソール又はその塩;グアヤコールスルホン酸又はその塩、グアイフェネシン、クレゾールスルホン酸又はその塩等のフェノール誘導体又はその塩などが挙げられる。
上記のうち、ブロムヘキシンは、下記式
Figure 2016106153
で表される化合物であり、気道粘膜の分泌促進による粘液の希釈をはかる粘稠調整作用に基づく去痰作用を有し、スイッチOTC薬物として認可され、総合感冒薬に用いられるほか、医療用としては、急性・慢性気管支炎や塵肺症等の去痰に用いられている(非特許文献6)。
また、アンブロキソールは、下記式
Figure 2016106153
で表される化合物であり、去痰成分である上記ブロムヘキシンの活性代謝物として知られ、粘膜潤滑成分とも呼ばれている。スイッチOTC薬物として認可され、総合感冒薬にも用いられるほか、医療用としては、急性・慢性気管支炎や塵肺症等の去痰に用いられる(非特許文献7)。
また、グアヤコールスルホン酸又はその塩、グアイフェネシン、クレゾールスルホン酸又はその塩等のフェノール誘導体又はその塩は、気道分泌促進作用等を有する成分である(非特許文献8)。
また、カルボシステイン又はその塩、メチルシステイン又はその塩、エチルシステイン又はその塩などのシステイン誘導体は、痰の粘度の低下作用をもたらす去痰剤である(非特許文献6、9)。
消炎酵素成分としては、具体的には例えば、リゾチーム又はその塩などが挙げられる。これらは、ムコ多糖分解作用や抗炎症作用等を示し、ムコ多糖分解作用による痰や鼻汁の膿粘液の分解や抗炎症作用を期待して、総合感冒薬のほか、鎮咳去痰剤や鼻炎用内服薬等にも用いられる薬物である(非特許文献10)。
鎮咳成分としては、具体的には例えば、コデイン類;エフェドリン類;デキストロメトルファン又はその塩等が挙げられる。
上記のうち、コデイン類は、咳中枢の機能を抑制することによる鎮咳作用を有する麻薬性鎮咳成分であることが知られている。そして、この作用に基づき、総合感冒薬のほか、鎮咳去痰薬等にも用いられている薬物である(非特許文献11)。
また、エフェドリン類は、交感神経興奮作用に基づく気管支拡張作用により、鎮咳作用をもたらすことが知られている。そして、鎮咳成分として、総合感冒薬、鎮咳去痰薬に用いられるほか、血管収縮作用による鼻づまりの緩和を目的として鼻炎用内服薬等にも用いられている薬物である(非特許文献12及び13)。
また、デキストロメトルファン又はその塩は、中枢性非麻薬性鎮咳成分であり、咳中枢に直接作用し、咳反射を抑制することで鎮咳作用を示すことが知られている。そして、この作用に基づき、総合感冒薬のほか、鎮咳去痰薬にも用いられている薬物である(非特許文献12)。
中枢神経興奮成分としては、具体的には例えば、カフェインを始めとするキサンチン誘導体が挙げられる。カフェインは中枢興奮作用、強心・利尿作用、胃酸分泌亢進作用、平滑筋弛緩作用等を示し、総合感冒薬のほか、解熱鎮痛剤、鎮咳去痰薬等に用いられる薬物である(非特許文献14)。また、カフェインと類似の構造を有するテオフィリン、パラキサンチン、テオブロミン、アミノフィリン、ジプロフィリン、プロキシフィリン等の他のキサンチン誘導体も、カフェインと類似の薬理作用を有する。テオフィリンは中枢興奮作用、強心・利尿作用、平滑筋弛緩作用等を示し、鎮咳去痰薬や鎮暈薬等に用いられる薬物である。アミノフィリンはテオフィリンとエチレンジアミンの複塩であり、テオフィリンと同様の作用を示し、ジプロフィリンも、テオフィリンと同様の作用を示す(非特許文献15)。プロキシフィリンもテオフィリンと同様の作用を示し(非特許文献16)、パラキサンチンやテオブロミンも同様の作用を示す。
催眠鎮静成分としては、具体的には例えば、ブロムワレリル尿素、アリルイソプロピルアセチル尿素等のイソバレリル尿素誘導体が挙げられる。
上記のうち、ブロムワレリル尿素は、下記式
Figure 2016106153
で表される化合物である。
また、アリルイソプロピルアセチル尿素は、下記式
Figure 2016106153
で表される化合物である。これらのイソバレリル尿素誘導体はいずれも鎮静作用を有し、解熱鎮痛剤等に配合される成分である(非特許文献17)。
また、アセトアミノフェン、エテンザミド等のフェノール誘導体又はその塩は、解熱鎮痛作用を有する成分である(非特許文献18)。
ロキソプロフェンは、その優れた薬理作用から、様々な薬物と組み合せることが検討されており、上述した総合感冒薬に用いられる成分等との組み合わせも種々知られている。
例えば、特許文献1には、(1)クレマスチン類、フェニラミン類、マレイン酸カルビノキサミン、エフェドリン類、コデイン類、塩酸フェニルプロパノールアミン、セラペプターゼ、塩化リゾチーム及び塩酸ブロムヘキシンより選択される1種又は2種以上の薬剤、並びに(2)ロキソプロフェン類を有効成分として含有する医薬組成物が記載され、当該文献には、マレイン酸カルビノキサミン、d−マレイン酸クロルフェニラミン又は塩酸フェニルプロパノールアミンと組み合わせることによる鎮痛作用の増強作用;リン酸ジヒドロコデイン、マレイン酸カルビノキサミン又は塩酸ブロムヘキシンと組み合わせることによる抗炎症作用の増強作用;マレイン酸カルビノキサミン又は塩化リゾチームと組合わせることによる解熱作用の増強作用;フマル酸クレマスチン又はd−マレイン酸クロルフェニラミンと組合わせることによる抗ヒスタミン作用の増強作用などが開示されている。
また、特許文献2には、(a)ロキソプロフェン類並びに(b)抗アレルギー薬及び抗ヒスタミン薬からなる群から選ばれる少なくとも1種を配合してなる感冒・鼻炎用組成物が記載されており、マレイン酸カルビノキサミン又はマレイン酸クロルフェニラミンと組み合わせることによる鼻閉症状の改善作用が開示されている。
また、特許文献3には、去痰薬、及びロキソプロフェン又はその塩類を配合することを特徴とする風邪用組成物が記載されており、塩酸ブロムヘキシン又はアンブロキソールと組み合わせることによる咳嗽症状に対する効果の増強作用が開示されている。
また、特許文献4には、ロキソプロフェンと、アンブロキソール又はブロムヘキシンから選ばれる1種又は2種以上とを含有する去痰又は気道の杯細胞過形成を抑制するための医薬組成物が記載され、塩酸アンブロキソール又は塩酸ブロムヘキシンと組み合わせることにより杯細胞過形成抑制作用が発現することが開示されている。
また、特許文献5には、ロキソプロフェン並びに、カフェイン類、エフェドリン類及びコデイン類から選ばれる1種又は2種以上を含有する鎮咳又は去痰のための医薬組成物が記載され、リン酸コデイン又は無水カフェインと組み合わせることによる杯細胞過形成抑制作用の発現が開示されている。
また、特許文献6には、ロキソプロフェン並びに、カフェイン類、アリルイソプロピルアセチル尿素、ブロムワレリル尿素、アセトアミノフェン類及びエテンザミドより選ばれる1種又は2種以上を含有する鎮痛・抗炎症・解熱を目的とするための医薬組成物が記載され、エテンザミドと組み合わせることによる鎮痛の増強作用等が開示されている。
また、特許文献1〜6には、ロキソプロフェンと、上述の各種成分を含む固形製剤が開示されている。しかしながら、製剤中において、ロキソプロフェン又はその塩と上述の各種成分との間にこれら化合物の保存安定性等に影響を与えるような相互作用等が生じるか否かについては開示されていない。
特開2000−143505号公報 特開2001−199882号公報 特開2001−172175号公報 特開2008−13542号公報 特開2007−314517号公報 特開平11−139971号公報
第15改正日本薬局方解説書 株式会社廣川書店 第C−4790−4795頁 OTCハンドブック 2008−09 株式会社学術情報流通センター 第230頁 OTCハンドブック 2008−09 株式会社学術情報流通センター 第231頁 OTCハンドブック 2008−09 株式会社学術情報流通センター 第232頁 OTCハンドブック 2008−09 株式会社学術情報流通センター 第365頁 OTCハンドブック 2008−09 株式会社学術情報流通センター 第292頁 OTCハンドブック 2008−09 株式会社学術情報流通センター 第235頁 OTCハンドブック 2008−09 株式会社学術情報流通センター 第291−292頁 OTCハンドブック 2008−09 株式会社学術情報流通センター 第234頁 OTCハンドブック 2008−09 株式会社学術情報流通センター 第232頁 OTCハンドブック 2008−09 株式会社学術情報流通センター 第289頁 OTCハンドブック 2008−09 株式会社学術情報流通センター 第290頁 OTCハンドブック 2008−09 株式会社学術情報流通センター 第369頁 OTCハンドブック 2008−09 株式会社学術情報流通センター 第198−199頁 OTCハンドブック 2008−09 株式会社学術情報流通センター 第292−294頁 OTCハンドブック 2008−09 株式会社学術情報流通センター 第688頁 OTCハンドブック 2008−09 株式会社学術情報流通センター 第199−200頁 OTCハンドブック 2008−09 株式会社学術情報流通センター 第197頁
本発明者らは、ロキソプロフェン又はその塩とある種成分を含有する医薬組成物を開発するため、各種混合物を調製して保存したところ、ロキソプロフェン又はその塩と以下の成分1〜10のうちいずれか:
1 クロルフェニラミン又はその塩、クレマスチン又はその塩、カルビノキサミン又はその塩、ジフェニルピラリン又はその塩などを包含する、下記一般式(1)
Figure 2016106153
[式(1)中、Xは単結合又は酸素原子を示し、Yはメチン基又は窒素原子を示し、R1は水素原子、水酸基又はアルキル基を示し、R2は置換基を有してもよい環状アミノ基、又は置換基を有してもよいアミノアルキル基を示し、R3は水素原子又はハロゲン原子を示す。]
で表されるジアリールメチル誘導体又はその塩
2 ブロムヘキシン又はその塩、アンブロキソール又はその塩などを包含する、下記一般式(2)
Figure 2016106153
[式(2)中、R4は水素原子又はメチル基を示し、R5は水素原子又は水酸基を示す。]
で表される化合物又はその塩
3 グアヤコールスルホン酸又はその塩、グアイフェネシン、クレゾールスルホン酸又はその塩、アセトアミノフェン、エテンザミドなどを包含する、下記一般式(3)
Figure 2016106153
[式(3)中、R6は水素原子、アルキル基、カルバモイル基又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を示し、R7は水素原子、アシルアミノ基又はスルホ基を示す。なお、式(3)中のフェノール性水酸基はエーテル化されていてもよい。]
で表される化合物又はその塩
4 システイン誘導体
5 リゾチーム又はその塩
6 コデイン類
7 エフェドリン類
8 デキストロメトルファン又はその塩
9 キサンチン誘導体
10 イソバレリル尿素誘導体
とを混合して保存すると、意外にも、混合物の経時的な湿潤、固化、変色等の状態変化が生じ、安定性に問題が生じることを見出した。
従って、本発明の課題は、ロキソプロフェン又はその塩と上記1〜10から選ばれる成分の1種以上との間の安定性の問題が改善された医薬組成物を提供することである。
本発明者は、上述の安定性の問題を解決すべく検討したところ、ロキソプロフェン又はその塩と上記1〜10から選ばれる成分の1種以上(以下、「相互作用性成分」と称することがある。)とが接触することによる相互作用が安定性問題の原因であることを明らかにした。
そこで、本発明者は、医薬組成物中のロキソプロフェン又はその塩と、上記相互作用性成分との相互作用の抑制技術につき鋭意検討したところ、ロキソプロフェン又はその塩、及び相互作用性成分を含有する医薬組成物を気密保存することにより、相互作用を抑制できることを見出した。
すなわち、本発明は、次の成分(A)及び(B)を含有する医薬組成物を気密保存可能な包装体で包装した成分(A)及び(B)を含有する医薬製剤を提供するものである。
(A)ロキソプロフェン又はその塩、
(B)次の成分(B−1)〜(B−10)からなる群より選ばれる1種又は2種以上
(B−1)下記一般式(1)
Figure 2016106153
[式(1)中、Xは単結合又は酸素原子を示し、Yはメチン基又は窒素原子を示し、R1は水素原子、水酸基又はアルキル基を示し、R2は置換基を有してもよい環状アミノ基、又は置換基を有してもよいアミノアルキル基を示し、R3は水素原子又はハロゲン原子を示す。]
で表される化合物又はその塩
(B−2)下記一般式(2)
Figure 2016106153
[式(2)中、R4は水素原子又はメチル基を示し、R5は水素原子又は水酸基を示す。]
で表される化合物又はその塩
(B−3)下記一般式(3)
Figure 2016106153
[式(3)中、R6は水素原子、アルキル基、カルバモイル基又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を示し、R7は水素原子、アシルアミノ基又はスルホ基を示す。なお、式(3)中のフェノール性水酸基はエーテル化されていてもよい。]
で表される化合物又はその塩
(B−4)システイン誘導体
(B−5)リゾチーム又はその塩
(B−6)コデイン類
(B−7)エフェドリン類
(B−8)デキストロメトルファン又はその塩
(B−9)キサンチン誘導体
(B−10)イソバレリル尿素誘導体
本発明によれば、本発明において見出された相互作用性成分とロキソプロフェン又はその塩との相互作用を抑制できる。従って、保存安定性が優れた、ロキソプロフェン又はその塩、及び相互作用性成分を含有する医薬組成物を提供することができる。
また、複雑な工程を経ることなく、簡便かつ安価に、ロキソプロフェン又はその塩、及び相互作用性成分を含有する、相互作用が抑制された医薬組成物を提供することができる。
本発明は、ロキソプロフェン又はその塩、及び相互作用性成分を含有する医薬組成物を気密保存することを特徴とするものであり、本発明の医薬製剤は、ロキソプロフェン又はその塩、及び相互作用性成分を含有する医薬組成物を気密保存可能な包装体で包装したものである。
本発明において、「ロキソプロフェン又はその塩」には、ロキソプロフェンそのもののほか、ロキソプロフェンの薬学上許容される塩、さらにはロキソプロフェンやその薬学上許容される塩と水やアルコール等との溶媒和物も含まれる。これらは公知の化合物であり、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。本発明において、ロキソプロフェン又はその塩としては、ロキソプロフェンナトリウム水和物(化学名: Monosodium 2-[4-[(2-oxocyclopentyl)methyl]phenyl]propanoate dihydrate)が好ましい。
本発明の医薬組成物におけるロキソプロフェン又はその塩の含有量は特に限定されず、服用者の性別、年齢、症状等に応じて、適宜検討して決定すればよい。例えば、1日あたり、ロキソプロフェンナトリウム無水物換算で10〜300mg、より好適には30〜240mg、特に好適には60〜180mg服用できる量を含有せしめることができる。本発明においては、ロキソプロフェン又はその塩を医薬組成物全質量に対して、ロキソプロフェンナトリウム無水物換算で、0.4〜90質量%含有するのが好ましく、0.4〜50質量%含有するのがより好ましく、1.2〜30質量%含有するのがさらに好ましく、1.2〜25質量%含有するのが特に好ましい。
本発明において、一般式(1)
Figure 2016106153
[式(1)中、Xは単結合又は酸素原子を示し、Yはメチン基又は窒素原子を示し、R1は水素原子、水酸基又はアルキル基を示し、R2は置換基を有してもよい環状アミノ基、又は置換基を有してもよいアミノアルキル基を示し、R3は水素原子又はハロゲン原子を示す。]
で表される化合物又はその塩には、上記一般式(1)で表される化合物そのもののほか、一般式(1)で表される化合物の薬学上許容される塩も含まれる。一般式(1)で表される化合物又はその塩の具体例としては例えば、一般式(1)で表される化合物、一般式(1)で表される化合物の無機酸塩や有機酸塩(例えば、塩酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、ジフェニルジスルホン酸塩、テオクル酸塩、サリチル酸塩、タンニン酸塩、ベシル酸塩、リン酸塩など)等が挙げられる。また、一般式(1)で表される化合物の化学構造中、不斉炭素が存する場合は、種々の光学異性体を有するが、本発明においては、いずれの光学異性体をも含み、単一の光学異性体でもよく、各種光学異性体の混合物でもよい。さらに、一般式(1)で表される化合物又はその塩は溶媒和物の状態にあってもよく、一般式(1)で表される化合物やその塩と水やアルコール等との溶媒和物も「一般式(1)で表される化合物又はその塩」に含まれる。
上記R1において、アルキル基としては、直鎖又は分枝鎖の炭素数1〜3のアルキル基が好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基が挙げられるが、メチル基が好ましい。
また、上記R1としては、水素原子、アルキル基が好ましく、水素原子、メチル基がより好ましい。
上記R2において、置換基を有してもよい環状アミノ基における「環状アミノ基」とは、環構成原子として窒素原子を少なくとも1個、好適には1又は2個有する5〜7員の脂環式基を意味する。
このような環状アミノ基としては、具体的には例えば、ピロリジニル基、ピラゾリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、ホモピペリジニル基、ホモピペラジニル基等が挙げられる。中でも、ピペリジニル基、ピペラジニル基、ホモピペラジニル基が好ましく、ピペリジニル基、ピペラジニル基がより好ましい。
また、置換基を有してもよい環状アミノ基における「置換基」としては、例えば、アルキルベンゾイル基、1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン−1−イル基、カルボキシアルコキシ基、カルボキシル基、カルボキシアルキルフェニル基及び水酸基から選ばれる1種以上の基が置換していてもよいアルキル基等が挙げられる。中でも、アルキル基、カルボキシアルコキシアルキル基、カルボキシアルキルフェニル(ヒドロキシ)アルキル基が好ましい。
上記「置換基」の具体例としては、例えば、メチル基、3−(4−tert−ブチルベンゾイル)プロピル基、3−(1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン−1−イル)プロピル基、2−(カルボキシメトキシ)エチル基、4−[4−(2−カルボキシプロパン−2−イル)フェニル]−4−ヒドロキシブチル基、3−カルボキシプロピル基等が挙げられる。
上記R2において、「置換基を有してもよい環状アミノ基」としては、1−メチルピペリジン−4−イル基、4−メチルホモピペラジン−1−イル基、1−[3−(4−tert−ブチルベンゾイル)プロピル]ピペリジン−4−イル基、4−[3−(1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン−1−イル)プロピル]ピペラジン−1−イル基、4−[2−(カルボキシメトキシ)エチル]ピペラジン−1−イル基、1−{4−[4−(2−カルボキシプロパン−2−イル)フェニル]−4−ヒドロキシブチル}ピペリジン−4−イル基、1−(3−カルボキシプロピル)ピペリジン−4−イル基が好ましい。
上記R2において、置換基を有してもよいアミノアルキル基における「アミノアルキル基」は、アミノ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基又は環状アミノ基(当該「環状アミノ基」は、上記した「置換基を有してもよい環状アミノ基」における「環状アミノ基」と同義である。)が置換したアルキル基を意味する。中でも、ジアルキルアミノ基又は環状アミノ基が置換したアルキル基が好ましい。なお、当該環状アミノ基としては、ピロリジニル基が好ましい。
このようなアミノアルキル基としては、具体的には例えば、2−(ジメチルアミノ)エチル基、2−(ピロリジン−2−イル)エチル基、2−[(イソプロピル)(メチル)アミノ]エチル基等が挙げられる。また、置換基を有してもよいアミノアルキル基における「置換基」としては、例えば、水酸基、フェニル基、アルキル基等が挙げられる。
上記R2において、「置換基を有してもよいアミノアルキル基」としては、2−(ジメチルアミノ)エチル基、2−(1−メチルピロリジン−2−イル)エチル基、2−[(メチル)(1−フェニル−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)アミノ]エチル基が好ましい。
なお、上記R2において、「アルキル基」、「アルキルベンゾイル基」、「カルボキシアルキルフェニル基」、「アミノアルキル基」、「モノアルキルアミノ基」、「ジアルキルアミノ基」におけるアルキル基部分としては、炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖のアルキル基が好ましく、具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。
また、上記R2において、「カルボキシアルコキシ基」におけるアルコキシ基部分としては、炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖のアルコキシ基が好ましく、具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等が挙げられる。
上記R3において、「ハロゲン原子」としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、本発明においては、塩素原子が好ましい。また、一般式(1)においてR3のフェニル基上の置換位置は特に限定されないが、4位に置換するのが好ましい。
また、X、Y、R1、R2及びR3の組み合わせとしては、以下の(i)〜(iv)が好ましい。
(i)Xが単結合であり、Yが窒素原子であり、R1が水素原子であり、R2が置換基を有していてもよいアミノアルキル基であり、R3がハロゲン原子である組み合わせ
(ii)Xが酸素原子であり、Yがメチン基であり、R1がアルキル基であり、R2が置換基を有していてもよいアミノアルキル基であり、R3がハロゲン原子である組み合わせ
(iii)Xが酸素原子であり、Yが窒素原子であり、R1が水素原子であり、R2が置換基を有していてもよいアミノアルキル基であり、R3がハロゲン原子である組み合わせ
(iv)Xが酸素原子であり、Yがメチン基であり、R1が水素原子であり、R2が置換基を有していてもよい環状アミノ基であり、R3が水素原子である組み合わせ
本発明において、一般式(1)で表される化合物又はその塩は、ジアリールメチル構造をその共通骨格として有するものであり、具体的には例えば、エバスチン又はその塩;オキサトミド又はその塩;カルビノキサミンジフェニルジスルホン酸塩、カルビノキサミンマレイン酸塩等のカルビノキサミン又はその塩;クレマスチンフマル酸塩等のクレマスチン又はその塩;d−クロルフェニラミンマレイン酸塩、dl−クロルフェニラミンマレイン酸塩等のクロルフェニラミン又はその塩;ジフェテロール塩酸塩、ジフェテロールリン酸塩等のジフェテロール又はその塩;ジフェニルピラリン塩酸塩、ジフェニルピラリンテオクル酸塩等のジフェニルピラリン又はその塩;ジフェンヒドラミン塩酸塩、ジフェンヒドラミンサリチル酸塩、ジフェンヒドラミンタンニン酸塩等のジフェンヒドラミン又はその塩;セチリジン塩酸塩等のセチリジン又はその塩;フェキソフェナジン又はその塩;ベポタスチンベシル酸塩等のベポタスチン又はその塩;ホモクロルシクリジン塩酸塩等のホモクロルシクリジン又はその塩等が挙げられる。
上記一般式(1)で表される化合物及びその塩、特に上記した化合物及びその塩は公知であり、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。
本発明の医薬組成物における一般式(1)で表される化合物又はその塩の含有量は特に限定されず、服用者の性別、年齢、症状等に応じて、適宜検討して決定すればよい。例えば、1日あたり、一般式(1)で表される化合物又はその塩を0.01〜400mg、より好適には0.03〜300mg、特に好適には0.1〜200mg服用できる量を含有せしめることができる。なお、一般式(1)で表される化合物又はその塩として具体的な成分を用いる場合における好適な含有量を以下に例示するが、本発明は何らこれに限定されるものではない。
本発明の医薬組成物において、一般式(1)で表される化合物又はその塩としてエバスチン又はその塩を用いる場合、その含有量は、1日あたり、0.1〜50mg服用できる量が好ましく、0.5〜30mg服用できる量がより好ましく、1〜20mg服用できる量がさらに好ましい。
本発明の医薬組成物において、一般式(1)で表される化合物又はその塩としてオキサトミド又はその塩を用いる場合、その含有量は、1日あたり、0.3〜200mg服用できる量が好ましく、1〜100mg服用できる量がより好ましく、6〜60mg服用できる量がさらに好ましい。
本発明の医薬組成物において、一般式(1)で表される化合物又はその塩としてカルビノキサミン又はその塩を用いる場合、その含有量は、1日あたり、0.1〜60mg服用できる量が好ましく、0.5〜30mg服用できる量がより好ましく、1〜16mg服用できる量がさらに好ましい。
本発明の医薬組成物において、一般式(1)で表される化合物又はその塩としてクレマスチン又はその塩を用いる場合、その含有量は、1日あたり、クレマスチンのフリー体換算で、0.01〜5mg服用できる量が好ましく、0.05〜3mg服用できる量がより好ましく、0.1〜2mg服用できる量がさらに好ましい。なお、クレマスチンフマル酸塩1.34mgはクレマスチンのフリー体として1mgに相当するものである。
本発明の医薬組成物において、一般式(1)で表される化合物又はその塩としてクロルフェニラミン又はその塩を用いる場合、その含有量は、1日あたり、0.1〜20mg服用できる量が好ましく、0.6〜12mg服用できる量がより好ましい。なお、クロルフェニラミン又はその塩として、d−クロルフェニラミンマレイン酸塩を用いる場合、1日あたり、0.1〜15mg服用できる量が好ましく、0.6〜6mg服用できる量がより好ましく、1〜5mg服用できる量がさらに好ましい。dl−クロルフェニラミンマレイン酸塩を用いる場合は、1日あたり、0.5〜20mg服用できる量が好ましく、1〜12mg服用できる量がより好ましく、2〜10mg服用できる量がさらに好ましい。
本発明の医薬組成物において、一般式(1)で表される化合物又はその塩としてジフェテロール又はその塩を用いる場合、その含有量は、1日あたり、1〜300mg服用できる量が好ましく、5〜150mg服用できる量がより好ましく、10〜100mg服用できる量がさらに好ましい。
本発明の医薬組成物において、一般式(1)で表される化合物又はその塩としてジフェニルピラリン又はその塩を用いる場合、その含有量は、1日あたり、0.1〜13.5mg服用できる量が好ましく、1〜4.5mg服用できる量がより好ましい。なお、ジフェニルピラリン又はその塩として、ジフェニルピラリン塩酸塩を用いる場合、1日あたり、0.1〜12mg服用できる量が好ましく、1〜4mg服用できる量がより好ましい。ジフェニルピラリンテオクル酸塩を用いる場合は、1日あたり、0.1〜13.5mg服用できる量が好ましく、1〜4.5mg服用できる量がより好ましい。
本発明の医薬組成物において、一般式(1)で表される化合物又はその塩としてジフェンヒドラミン又はその塩を用いる場合、その含有量は、1日あたり、1〜300mg服用できる量が好ましく、5〜200mg服用できる量がより好ましく、15〜150mg服用できる量がさらに好ましい。
本発明の医薬組成物において、一般式(1)で表される化合物又はその塩としてセチリジン又はその塩を用いる場合、その含有量は、1日あたり、0.1〜50mg服用できる量が好ましく、0.3〜30mg服用できる量がより好ましく、1〜20mg服用できる量がさらに好ましい。
本発明の医薬組成物において、一般式(1)で表される化合物又はその塩としてフェキソフェナジン又はその塩を用いる場合、その含有量は、1日あたり、0.3〜200mg服用できる量が好ましく、1〜100mg服用できる量がより好ましく、6〜60mg服用できる量がさらに好ましい。
本発明の医薬組成物において、一般式(1)で表される化合物又はその塩としてベポタスチン又はその塩を用いる場合、その含有量は、1日あたり、0.1〜40mg服用できる量が好ましく、0.5〜30mg服用できる量がより好ましく、2〜20mg服用できる量がさらに好ましい。
本発明の医薬組成物において、一般式(1)で表される化合物又はその塩としてホモクロルシクリジン又はその塩を用いる場合、その含有量は、1日あたり、0.3〜180mg服用できる量が好ましく、1〜90mg服用できる量がより好ましく、3〜60mg服用できる量がさらに好ましい。
本発明においては、一般式(1)で表される化合物又はその塩として、「クロルフェニラミン又はその塩」、「クレマスチン又はその塩」、「カルビノキサミン又はその塩」又は「ジフェニルピラリン又はその塩」を用いるのが好ましい。
本発明において、「クロルフェニラミン又はその塩」には、クロルフェニラミンそのもののほか、クロルフェニラミンの薬学上許容される塩も含まれる。
クロルフェニラミンには不斉炭素が存するため、光学異性体を有するが、本発明においては、いずれの光学異性体をも含み、単一の光学異性体でもよく、各種光学異性体の混合物でもよい。これらのうち、本発明においては、d−体、dl−体が好ましい。当該クロルフェニラミン又はその塩の具体例としては例えば、クロルフェニラミン、クロルフェニラミンマレイン酸塩、d−クロルフェニラミンマレイン酸塩、dl−クロルフェニラミンマレイン酸塩等が挙げられる。本発明においては、d−クロルフェニラミンマレイン酸塩、dl−クロルフェニラミンマレイン酸塩が好ましく、d−クロルフェニラミンマレイン酸塩が特に好ましい。これらは公知の化合物であり、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。
本発明の医薬組成物におけるクロルフェニラミン又はその塩の含有量は特に限定されず、上述した1日あたりの服用量に応じて適宜検討して決定すればよいが、クロルフェニラミン又はその塩を医薬組成物全質量に対して0.004〜1.5質量%含有するのが好ましく、0.02〜0.8質量%含有するのがより好ましく、0.04〜0.7質量%含有するのが特に好ましい。
本発明の医薬組成物に含まれるロキソプロフェン又はその塩、及びクロルフェニラミン又はその塩の含有比は特に限定されず、上述した各成分の1日あたりの服用量に応じて適宜検討して決定すればよいが、ロキソプロフェン又はその塩をロキソプロフェンナトリウム無水物換算で1質量部に対し、クロルフェニラミン又はその塩を0.0001〜1.5質量部含有するものが好ましく、0.0005〜0.7質量部含有するものがより好ましく、0.001〜0.5質量部含有するものが特に好ましい。
本発明において、「クレマスチン又はその塩」には、クレマスチンそのもののほか、クレマスチンの薬学上許容される塩も含まれる。クレマスチン又はその塩の具体例としては例えば、クレマスチン、クレマスチンフマル酸塩等が挙げられ、本発明においては、クレマスチンフマル酸塩が好ましい。これらは公知の化合物であり、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。
本発明の医薬組成物におけるクレマスチン又はその塩の含有量は特に限定されず、上述した1日あたりの服用量に応じて適宜検討して決定すればよいが、クレマスチン又はその塩を医薬組成物全質量に対してクレマスチンのフリー体換算で0.008〜0.4質量%含有するのが好ましく、0.01〜0.2質量%含有するのがより好ましく、0.015〜0.15質量%含有するのが特に好ましい。
本発明の医薬組成物におけるロキソプロフェン又はその塩とクレマスチン又はその塩の含有比は特に限定されず、上述した各成分の1日あたりの服用量に応じて適宜検討して決定すればよいが、ロキソプロフェン又はその塩をロキソプロフェンナトリウム無水物換算で1質量部に対し、クレマスチン又はその塩をクレマスチンのフリー体換算で0.0006〜0.5質量部含有するものが好ましく、0.0012〜0.1質量部含有するものがより好ましく、0.002〜0.03質量部含有するものがさらに好ましい。
本発明において、「カルビノキサミン又はその塩」には、カルビノキサミンそのもののほか、カルビノキサミンの薬学上許容される塩も含まれる。カルビノキサミン又はその塩の具体例としては例えば、カルビノキサミン、カルビノキサミンマレイン酸塩、カルビノキサミンジフェニルジスルホン酸塩等が挙げられ、本発明においては、カルビノキサミンマレイン酸塩がより好ましい。これらは公知の化合物であり、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。
本発明の医薬組成物におけるカルビノキサミン又はその塩の含有量は特に限定されず、上述した1日あたりの服用量に応じて適宜検討して決定すればよいが、カルビノキサミン又はその塩を医薬組成物全質量に対して0.004〜4質量%含有するのが好ましく、0.02〜2質量%含有するのがより好ましく、0.04〜1質量%含有するのが特に好ましい。
本発明の医薬組成物に含まれるロキソプロフェン又はその塩、及びカルビノキサミン又はその塩の含有比は特に限定されず、上述した各成分の1日あたりの服用量に応じて適宜検討して決定すればよいが、ロキソプロフェン又はその塩をロキソプロフェンナトリウム無水物換算で1質量部に対し、カルビノキサミン又はその塩を0.0003〜6質量部含有するものが好ましく、0.002〜1質量部含有するものがより好ましく、0.005〜0.3質量部含有するものがさらに好ましい。
本発明において、「ジフェニルピラリン又はその塩」には、ジフェニルピラリンそのもののほか、ジフェニルピラリンの薬学上許容される塩も含まれる。ジフェニルピラリン又はその塩の具体例としては例えば、ジフェニルピラリン、ジフェニルピラリン塩酸塩、ジフェニルピラリンテオクル酸塩等が挙げられ、本発明においては、ジフェニルピラリン塩酸塩、ジフェニルピラリンテオクル酸塩が好ましく、ジフェニルピラリン塩酸塩が特に好ましい。これらは公知の化合物であり、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。
本発明の医薬組成物におけるジフェニルピラリン又はその塩の含有量は特に限定されず、上述した1日あたりの服用量に応じて適宜検討して決定すればよいが、ジフェニルピラリン又はその塩を医薬組成物全質量に対して0.004〜1.5質量%含有するのが好ましく、0.004〜1質量%含有するのがより好ましい。このうち、0.04〜0.5質量%含有するのが好ましく、0.04〜0.3質量%含有するのがより好ましく、0.06〜0.25質量%含有するのが特に好ましい。
本発明の医薬組成物に含まれるロキソプロフェン又はその塩、及びジフェニルピラリン又はその塩の含有比は特に限定されず、上述した各成分の1日あたりの服用量に応じて適宜検討して決定すればよいが、ロキソプロフェン又はその塩をロキソプロフェンナトリウム無水物換算で1質量部に対し、ジフェニルピラリン又はその塩を0.0001〜3質量部含有するものが好ましく、0.0005〜2.5質量部含有するものがより好ましく、0.001〜1質量部含有するものがさらに好ましく、0.001〜0.3質量部含有するものが特に好ましい。
本発明において、一般式(2)
Figure 2016106153
[式(2)中、R4は水素原子又はメチル基を示し、R5は水素原子又は水酸基を示す。]
で表される化合物又はその塩には、一般式(2)で表される化合物そのもののほか、一般式(2)で表される化合物の薬学上許容される塩も含まれる。一般式(2)で表される化合物又はその塩の具体例としては例えば、一般式(2)で表される化合物、一般式(2)で表される化合物の塩酸塩等の無機酸塩や有機酸塩が挙げられ、一般式(2)で表される化合物の塩酸塩がより好ましい。
一般式(2)で表される化合物又はその塩としては、(a)ブロムヘキシン(R4がメチル基であり、R5が水素原子である化合物)又はその塩(b)アンブロキソール(R4が水素原子であり、R5が水酸基である化合物)又はその塩(c)R4がメチル基であり、R5が水酸基である化合物又はその塩(d)R4及びR5が水素原子である化合物又はその塩が挙げられるが、(a)ブロムヘキシン又はその塩、(b)アンブロキソール又はその塩が好ましく、ブロムヘキシン塩酸塩、アンブロキソール塩酸塩が特に好ましい。
また、一般式(2)において、R5が水酸基である場合は、当該置換基のα炭素は不斉中心となり、S体及びR体から選ばれる異性体が存在するが、本発明においては、それらのいずれでもよく、また、それらの混合物であってもよい。なお、これらの化合物は、単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。これらは公知の化合物であり、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。
本発明の医薬組成物における一般式(2)で表される化合物又はその塩の含有量は特に限定されず、服用者の性別、年齢、症状等に応じて、適宜検討して決定すればよい。例えば、一般式(2)で表される化合物又はその塩がブロムヘキシン又はその塩の場合、1日あたり、ブロムヘキシン又はその塩をブロムヘキシン塩酸塩に換算して0.1〜50mg、より好適には0.5〜25mg、特に好適には1〜15mg服用できる量を含有せしめることができる。また、一般式(2)で表される化合物又はその塩がアンブロキソール又はその塩の場合、1日あたり、アンブロキソール又はその塩をアンブロキソール塩酸塩に換算して0.1〜150mg、より好適には0.5〜100mg、特に好適には1〜50mg服用できる量を含有せしめることができる。
本発明においては、一般式(2)で表される化合物又はその塩を医薬組成物全質量に対して0.001〜20質量%含有するのが好ましい。また、一般式(2)で表される化合物又はその塩がブロムヘキシン又はその塩の場合、医薬組成物全質量に対してブロムヘキシン塩酸塩に換算して0.004〜4質量%含有するのが好ましく、0.02〜2質量%含有するのがより好ましく、0.04〜1質量%含有するのが特に好ましい。さらに、一般式(2)で表される化合物又はその塩がアンブロキソール又はその塩の場合、医薬組成物全質量に対してアンブロキソール塩酸塩に換算して0.004〜10質量%含有するのが好ましく、0.02〜7質量%含有するのがより好ましく、0.04〜5質量%含有するのが特に好ましい。
本発明の医薬組成物に含まれるロキソプロフェン又はその塩、及び一般式(2)で表される化合物又はその塩の含有比は特に限定されず、上述した各成分の1日あたりの服用量に応じて適宜検討して決定すればよいが、一般式(2)で表される化合物又はその塩がブロムヘキシン又はその塩である場合、ロキソプロフェン又はその塩をロキソプロフェンナトリウム無水物換算で1質量部に対し、ブロムヘキシン又はその塩をブロムヘキシン塩酸塩に換算して0.0001〜10質量部含有するものが好ましく、0.0005〜2質量部含有するものがより好ましく、0.001〜1質量部含有するものが特に好ましい。また、一般式(2)で表される化合物又はその塩がアンブロキソール又はその塩である場合、ロキソプロフェン又はその塩をロキソプロフェンナトリウム無水物換算で1質量部に対し、アンブロキソール又はその塩をアンブロキソール塩酸塩に換算して0.0001〜10質量部含有するものが好ましく、0.0005〜5質量部含有するものがより好ましく、0.001〜3質量部含有するものが特に好ましい。
本発明において、下記一般式(3)
Figure 2016106153
[式(3)中、R6は水素原子、アルキル基、カルバモイル基又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を示し、R7は水素原子、アシルアミノ基又はスルホ基を示す。なお、式中のフェノール性水酸基はエーテル化されてもよい。]
で表される化合物又はその塩には、一般式(3)で表される化合物そのもののほか、一般式(3)で表される化合物の薬学上許容される塩も含まれる。当該一般式(3)で表される化合物又はその塩の具体例としては例えば、一般式(3)で表される化合物、一般式(3)で表される化合物のカリウム塩等のアルカリ金属塩が挙げられ、一般式(3)で表される化合物のカリウム塩がより好ましい。
上記R6において、アルキル基としては、直鎖又は分枝鎖の炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。本発明においては、メチル基が好ましい。
また、アルコキシ基としては、直鎖又は分枝鎖の炭素数1〜6のアルコキシ基が好ましく、具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等が挙げられる。本発明においては、メトキシ基が好ましい。
当該アルコキシ基に置換し得る基としては、水酸基;臭素原子、塩素原子、フッ素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子が挙げられ、これらを1個又は複数個有していてもよい。
上記R7において、アシルアミノ基としては、炭素数2〜6のアシルアミノ基が好ましく、具体例としては、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基等が挙げられる。本発明においては、アセチル基が好ましい。
上記一般式(3)において、フェノール性水酸基がエーテル化された場合としては、例えば、直鎖又は分枝鎖の炭素数1〜3の一価アルコールでフェノール性水酸基がエーテル化されたもの、直鎖又は分枝鎖の炭素数1〜3の多価アルコールでフェノール性水酸基がエーテル化されたもの等が挙げられる。一価アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノールが挙げられる。また、多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等が挙げられる。本発明においては、直鎖又は分枝鎖の炭素数1〜3の一価アルコールとして、エタノールでフェノール性水酸基がエーテル化されたものが好ましく、直鎖又は分枝鎖の炭素数1〜3の多価アルコールとして、グリセリンでフェノール性水酸基がエーテル化されたものが好ましい。なお、フェノール性水酸基がエーテル化された場合において、エーテル化反応は特に限定されるものではない。
また、式(3)中のフェノール性水酸基、R6及びR7の組み合わせとしては、以下の(v)〜(ix)が好ましい。
(v)フェノール性水酸基が、エーテル化されていないフェノール性水酸基であり、R6が、置換基を有していてもよいアルコキシ基であり、R7が、スルホ基である組み合わせ
(vi)フェノール性水酸基が、エーテル化されているフェノール性水酸基であり、R6が、置換基を有していてもよいアルコキシ基であり、R7が、水素原子である組み合わせ
(vii)フェノール性水酸基が、エーテル化されていないフェノール性水酸基であり、R6が、アルキル基であり、R7が、スルホ基である組み合わせ
(viii)フェノール性水酸基が、エーテル化されていないフェノール性水酸基であり、R6が、水素原子であり、R7が、アシルアミノ基である組み合わせ
(ix)フェノール性水酸基が、エーテル化されているフェノール性水酸基であり、R6が、カルバモイル基であり、R7が、水素原子である組み合わせ
本発明の一般式(3)で表される化合物又はその塩としては、2−メトキシフェノール誘導体(グアヤコール誘導体)又はその塩、2−メチルフェノール誘導体(クレゾール誘導体)又はその塩が好適な具体例として挙げられる。
グアヤコール誘導体又はその塩としては、グアイフェネシン(グアヤコールグリセリンエーテル;(2RS)−3−(2−メトキシフェノキシ)プロパン−1,2−ジオール)又はその塩;グアヤコールスルホン酸、グアヤコールスルホン酸カリウム等のグアヤコールスルホン酸又はその塩が好ましい。また、クレゾール誘導体又はその塩としては、クレゾールスルホン酸(2−メチルフェノールスルホン酸)、クレゾールスルホン酸カリウム等のクレゾールスルホン酸又はその塩が好ましい。
また、一般式(3)で表される化合物又はその塩としては、アセトアミノフェン(N−(4−ヒドロキシフェニル)アセトアミド)、エテンザミド(エトキシベンズアミド)も好適な具体例として挙げられる。
本発明において、一般式(3)で表される化合物又はその塩としては、グアヤコール誘導体又はその塩、アセトアミノフェン、エテンザミドが好ましく、グアヤコールスルホン酸又はその塩、グアイフェネシン、アセトアミノフェン、エテンザミドがより好ましく、グアヤコールスルホン酸カリウム、グアイフェネシン、アセトアミノフェン、エテンザミドが特に好ましい。
これらは公知の化合物であり、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。
本発明の医薬組成物における一般式(3)で表される化合物又はその塩の含有量は特に限定されず、服用者の性別、年齢、症状等に応じて、適宜検討して決定すればよい。例えば、1日あたり、一般式(3)で表される化合物又はその塩を5〜2000mg、より好適には10〜1700mg、特に好適には25〜1500mg服用できる量を含有せしめることができる。
なお、一般式(3)で表される化合物又はその塩として、グアヤコール誘導体又はその塩を用いる場合、1日あたり、グアヤコール誘導体又はその塩を10〜600mg、より好適には20〜450mg、特に好適には30〜300mg服用できる量を含有せしめるのが好ましい。また、一般式(3)で表される化合物又はその塩として、クレゾール誘導体又はその塩を用いる場合、1日あたり、クレゾール誘導体又はその塩を5〜550mg、より好適には10〜400mg、特に好適には25〜270mg服用できる量を含有せしめるのが好ましい。一般式(3)で表される化合物又はその塩として、アセトアミノフェンを用いる場合、1日あたり、アセトアミノフェンを10〜1500mg、より好適には50〜1200mg、特に好適には100〜1000mg服用できる量を含有せしめるのが好ましい。一般式(3)で表される化合物又はその塩として、エテンザミドを用いる場合、1日あたり、エテンザミドを50〜2000mg、より好適には100〜1700mg、特に好適には150〜1500mg服用できる量を含有せしめるのが好ましい。
本発明においては、一般式(3)で表される化合物又はその塩を医薬組成物全質量に対して0.2〜85質量%含有するのが好ましい。また、一般式(3)で表される化合物又はその塩がグアヤコール誘導体又はその塩である場合、医薬組成物全質量に対して0.4〜40質量%含有するのが好ましく、0.8〜30質量%含有するのがより好ましく、1.2〜25質量%含有するのが特に好ましい。さらに、一般式(3)で表される化合物又はその塩がクレゾール誘導体又はその塩である場合、医薬組成物全質量に対して0.2〜35質量%含有するのが好ましく、0.4〜25質量%含有するのがより好ましく、1〜20質量%含有するのが特に好ましい。一般式(3)で表される化合物又はその塩がアセトアミノフェンである場合、医薬組成物全質量に対して0.4〜65質量%含有するのが好ましく、2〜50質量%含有するのがより好ましく、4〜45質量%含有するのが特に好ましい。
一般式(3)で表される化合物又はその塩がエテンザミドである場合、医薬組成物全質量に対して2〜85質量%含有するのが好ましく、4〜70質量%含有するのがより好ましく、6〜65質量%含有するのが特に好ましい。
本発明の医薬組成物に含まれるロキソプロフェン又はその塩、及び一般式(3)で表される化合物又はその塩の含有比は特に限定されず、上述した各成分の1日あたりの服用量に応じて適宜検討して決定すればよいが、ロキソプロフェン又はその塩をロキソプロフェンナトリウム無水物換算で1質量部に対し、一般式(3)で表される化合物又はその塩を0.015〜200質量部含有するものが好ましく、0.04〜60質量部含有するものがより好ましく、0.13〜25質量部含有するものがさらに好ましい。
本発明において、「システイン誘導体」としては、下記一般式(4)で表される化合物又はその塩が好ましい。
Figure 2016106153
[式(4)中、R8は水素原子又はアルキル基を示し、R9は水素原子又はカルボキシアルキル基を示す。]
上記R8において、アルキル基としては、直鎖又は分枝鎖の炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。中でも、メチル基、エチル基が好ましい。
上記R9において、カルボキシアルキル基としては、カルボキシ基が置換した直鎖又は分枝鎖の炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、具体例としては、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、カルボキシプロピル基、カルボキシブチル基、カルボキシペンチル基、カルボキシヘキシル基等が挙げられる。本発明においては、カルボキシメチル基が好ましい。
上記一般式(4)において、R8としては水素原子が好ましく、R9としてはカルボキシアルキル基、特にカルボキシメチル基が好ましい。
上記一般式(4)で表される化合物又はその塩には、一般式(4)で表される化合物そのもののほか、その薬学上許容される塩も含まれる。一般式(4)で表される化合物又はその塩の具体例としては例えば、一般式(4)で表される化合物、一般式(4)で表される化合物の塩酸塩等の無機酸塩や有機酸塩が挙げられ、一般式(4)で表される化合物の塩酸塩がより好ましい。
また、一般式(4)で表される化合物には不斉炭素が存するため、光学異性体を有するが、本発明においては、いずれの光学異性体をも含み、単一の光学異性体でもよく、各種光学異性体の混合物でもよい。これらのうち、本発明においては、一般式(4)に係る基本骨格を構成するシステインの立体配置がL型であるのが好ましい。
なお、上記一般式(4)において、
(1)R8が水素原子であり、R9がカルボキシメチル基であるものは、カルボシステインを意味するものである。
(2)R8がメチル基であり、R9が水素原子であるものは、メチルシステインを意味するものである。
(3)R8がエチル基であり、R9が水素原子であるものは、エチルシステインを意味するものである。
一般式(4)で表される化合物及びその塩、とりわけ上述の化合物及びその塩は公知であり、本発明においては、公知の方法により製造したもののほか、市販のものを用いることができる。
本発明において、システイン誘導体としては、カルボシステイン又はその塩、メチルシステイン又はその塩及びエチルシステイン又はその塩からなる群より選ばれる1種以上が好ましく、L−カルボシステイン、L−メチルシステイン又はその塩及びL−エチルシステイン又はその塩からなる群より選ばれる1種以上がより好ましく、L−カルボシステイン、L−メチルシステイン塩酸塩及びL−エチルシステイン塩酸塩からなる群より選ばれる1種以上がより好ましく、L−カルボシステインが特に好ましい。
本発明の医薬組成物におけるシステイン誘導体の含有量は特に限定されず、服用者の性別、年齢、症状等に応じて、適宜検討して決定すればよい。例えば、1日あたり、システイン誘導体を50〜3000mg、より好適には100〜2000mg、特に好適には150〜1500mg服用できる量を含有せしめることができる。本発明においては、システイン誘導体を医薬組成物全質量に対して1〜90質量%含有するのが好ましく、1〜80質量%含有するのがより好ましく、1〜75質量%含有するのがさらに好ましい。このうち、5〜70質量%含有するのが好ましく、6〜60質量%含有するのが好ましく、7〜50質量%含有するのが特に好ましい。
また、本発明の医薬組成物に含まれるロキソプロフェン又はその塩、及びシステイン誘導体の含有比は特に限定されず、上述した各成分の1日あたりの服用量に応じて適宜検討して決定すればよいが、ロキソプロフェン又はその塩をロキソプロフェンナトリウム無水物換算で1質量部に対し、システイン誘導体を0.1〜25質量部含有するものが好ましく、0.2〜15質量部含有するものがより好ましく、0.3〜10質量部含有するものが特に好ましい。
本発明において、「リゾチーム又はその塩」には、リゾチームそのもののほか、リゾチームの薬学上許容される塩も含まれる。当該リゾチーム又はその塩の具体例としては例えば、リゾチーム、リゾチーム塩酸塩等が挙げられ、リゾチーム塩酸塩が好ましい。これらは公知の化合物であり、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。
本発明の医薬組成物におけるリゾチーム又はその塩の含有量は特に限定されず、服用者の性別、年齢、症状等に応じて、適宜検討して決定すればよい。例えば、1日あたり、リゾチーム又はその塩をリゾチーム塩酸塩の力価換算で、5〜450mg(力価)、より好適には10〜360mg(力価)、特に好適には15〜270mg(力価)服用できる量を含有せしめることができる。なお、リゾチーム又はその塩として、リゾチーム塩酸塩を用いる場合、1日あたり、リゾチーム塩酸塩を5〜450mg(力価)、より好適には10〜360mg(力価)、特に好適には15〜270mg(力価)服用できる量を含有せしめるのが好ましい。
本発明においては、リゾチーム又はその塩を医薬組成物全質量に対してリゾチーム塩酸塩の力価換算で、0.2〜30質量%(力価)含有するのが好ましく、0.4〜25質量%(力価)含有するのがより好ましく、0.6〜20質量%(力価)含有するのが特に好ましい。
本発明の医薬組成物に含まれるロキソプロフェン又はその塩、及びリゾチーム又はその塩の含有比は特に限定されず、上述した各成分の1日あたりの服用量に応じて適宜検討して決定すればよいが、ロキソプロフェン又はその塩をロキソプロフェンナトリウム無水物換算で1質量部に対し、リゾチーム又はその塩をリゾチーム塩酸塩の力価換算で、0.01〜45質量部(力価)含有するものが好ましく、0.04〜12質量部(力価)含有するものがより好ましく、0.08〜5質量部(力価)含有するものがさらに好ましい。
本発明において、「コデイン類」とは、コデイン、ジヒドロコデイン及びこれらの塩並びにこれらの溶媒和物からなる群より選ばれる1種又は2種以上のものを意味する。この群にはコデインやジヒドロコデインそのもののほか、コデインやジヒドロコデインの薬学上許容される塩やこれらの溶媒和物も含まれる。コデイン類の具体例としては例えば、コデイン、ジヒドロコデイン、コデインリン酸塩水和物、ジヒドロコデインリン酸塩等が挙げられ、本発明の医薬組成物を総合感冒薬等として利用した場合の観点から、コデインリン酸塩水和物、ジヒドロコデインリン酸塩がより好ましく、ジヒドロコデインリン酸塩がさらに好ましい。これらは公知の化合物であり、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。
本発明の医薬組成物におけるコデイン類の含有量は特に限定されず、服用者の性別、年齢、症状等に応じて、適宜検討して決定すればよい。例えば、1日あたり、コデイン類を2〜60mg、より好適には4〜48mg、特に好適には6〜36mg服用できる量を含有せしめることができる。なお、コデイン類として、コデインリン酸塩水和物を用いる場合、1日あたり、コデインリン酸塩水和物を4〜60mg、より好適には8〜48mg、特に好適には12〜36mg服用できる量を含有せしめるのが好ましい。また、ジヒドロコデインリン酸塩を用いる場合は、1日あたり、ジヒドロコデインリン酸塩を2〜30mg、より好適には4〜24mg、特に好適には6〜24mg服用できる量を含有せしめるのが好ましい。
本発明においては、コデイン類を医薬組成物全質量に対して0.08〜4質量%含有するのが好ましい。また、コデイン類がコデインリン酸塩水和物である場合、医薬組成物全質量に対して0.15〜4質量%含有するのが好ましく、0.3〜3質量%含有するのがより好ましく、0.5〜2.5質量%含有するのが特に好ましい。さらに、コデイン類がジヒドロコデインリン酸塩である場合、医薬組成物全質量に対して0.08〜2質量%含有するのが好ましく、0.16〜1.5質量%含有するのがより好ましく、0.24〜1.5質量%含有するのが特に好ましい。
本発明の医薬組成物に含まれるロキソプロフェン又はその塩、及びコデイン類の含有比は特に限定されず、上述した各成分の1日あたりの服用量に応じて、適宜検討して決定すればよいが、ロキソプロフェン又はその塩を、ロキソプロフェンナトリウム無水物換算で1質量部に対し、コデイン類を0.005〜4質量部含有するものが好ましく、0.01〜2質量部含有するものがより好ましく、0.02〜1質量部含有するものが特に好ましい。
本発明において、「エフェドリン類」とは、エフェドリン及びエフェドリンの誘導体並びにそれらの塩からなる群より選ばれる1種以上を意味する。ここで、エフェドリンの誘導体としては、ノルエフェドリン(フェニルプロパノールアミン)、メチルエフェドリン等が挙げられる。また、塩としては、薬学上許容される無機酸や有機酸の塩が挙げられ、好適な具体例としては、塩酸塩、硫酸塩、サッカリン塩が挙げられる。また、エフェドリンには2つの不斉炭素が存するため、種々の光学異性体が存するが、本発明においては、いずれの光学異性体をも含み、単一の光学異性体でもよく、各種光学異性体の混合物でもよい。本発明においては、l−体、dl−体が好ましい。
本発明において、エフェドリン類の具体例としては例えば、l−メチルエフェドリン塩酸塩、dl−メチルエフェドリン塩酸塩、l−メチルエフェドリンサッカリン塩、dl−メチルエフェドリンサッカリン塩、プソイドエフェドリン塩酸塩、プソイドエフェドリン硫酸塩等が挙げられ、これらを単独で、又は2種以上を組合わせて用いることができる。なお、エフェドリンとプソイドエフェドリンは互いにエナンチオマーの関係にあるものである。これらのうち、本発明においては、dl−メチルエフェドリン塩酸塩が好ましい。これらは公知の化合物であり、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。
また、本発明において「エフェドリン類」としては、これらを成分として含有するマオウ(麻黄)も用いることができる。
マオウは、第十五改正日本薬局方に掲載されているとおり、Ephedra sinica Stapf、Ephedra intermedia Schrenk et C. A. Meyer又はEphedra equisetina Bunge (Ephedraceae) の地上茎を意味する。マオウは必要に応じてその形態を調節することができ、小片、小塊に切断若しくは破砕、又は粉末に粉砕することができる。例えば、マオウの粉末は「マオウ末」という。
また、マオウは、第十五改正日本薬局方 製剤総則等に記載の公知の方法に基づき、適当な大きさとした後に、適当な浸出剤を加えて浸出した液や浸出液を濃縮した液、すなわち「エキス」や「チンキ」等としてもよい。浸出剤としては、メタノール、エタノール及びn−ブタノール等の低級一価アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール及びグリセリン等の低級多価アルコール;ジエチルエーテル等のエーテル類;アセトン及びエチルメチルケトン等のケトン類;酢酸エチルエステル等のエステル類;ジクロロメタン及びクロロホルム等のハロゲノアルカン類;ベンゼン及びトルエン等の芳香族炭化水素;及び水等が挙げられる。これらは各々単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。さらにエキスは乾燥することもできる。
本発明において、エフェドリン類としてマオウを用いる場合、マオウ末、マオウ流エキス、マオウ軟エキス、マオウ乾燥エキス、マオウエキス等が好ましく、これらを単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。さらに、マオウを用いる場合は、マオウを含む漢方処方である、カッコントウ(葛根湯)、ショウセイリュウトウ(小青竜湯)、マオウトウ(麻黄湯)等を用いることもできる。これらは、公知の方法により製造してもよいし、市販品を用いてもよい。
本発明の医薬組成物におけるエフェドリン類の含有量は特に限定されず、服用者の性別、年齢、症状等に応じて、適宜検討して決定すればよい。例えば、1日あたり、エフェドリン類を5〜500mg、より好適には10〜360mg、特に好適には20〜240mg服用できる量を含有せしめることができる。
なお、エフェドリン類の一部又は全ては、上述のマオウに代替することができる。エフェドリン類としてマオウを用いる場合は、例えば、1日あたり、マオウを0.1〜25g(原生薬換算量)、より好適には0.25〜10g(原生薬換算量)、特に好適には0.4〜4g(原生薬換算量)服用できる量を含有せしめることができる。
本発明においては、エフェドリン類を医薬組成物全質量に対して0.1〜40質量%含有するのが好ましく、0.5〜20質量%含有するのがより好ましく、1〜10質量%含有するのがさらに好ましく、2〜10質量%含有するのが特に好ましい。また、エフェドリン類としてマオウを用いる場合は、マオウを医薬組成物全質量に対して1〜98質量%含有するのが好ましく、2〜50質量%含有するのがより好ましく、4〜20質量%含有するのが特に好ましい。
本発明の医薬組成物に含まれるロキソプロフェン又はその塩、及びエフェドリン類の含有比は特に限定されず、上述した各成分の1日あたりの服用量に応じて、適宜検討して決定すればよいが、ロキソプロフェン又はその塩を、ロキソプロフェンナトリウム無水物換算で1質量部に対し、エフェドリン類を、0.001〜50質量部含有するものが好ましく、0.005〜50質量部含有するものがより好ましく、0.015〜50質量部含有するものがさらに好ましい。このうち、0.05〜12質量部含有するものがより好ましく、0.1〜4質量部含有するものが特に好ましい。
本発明において、「デキストロメトルファン又はその塩」には、デキストロメトルファンそのもののほか、デキストロメトルファンの薬学上許容される塩、さらにはデキストロメトルファンやデキストロメトルファンの薬学上許容される塩と水やアルコール等との溶媒和物も含まれる。デキストロメトルファン又はその塩の具体例としては例えば、デキストロメトルファン、デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物、デキストロメトルファンフェノールフタリン塩等が挙げられ、デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物、デキストロメトルファンフェノールフタリン塩が好ましく、デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物が特に好ましい。これらは公知の化合物であり、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。
本発明の医薬組成物におけるデキストロメトルファン又はその塩の含有量は特に限定されず、服用者の性別、年齢、症状等に応じて、適宜検討して決定すればよい。例えば、1日あたり、デキストロメトルファン又はその塩を0.1〜270mg、より好適には0.5〜180mg、特に好適には1〜90mg服用できる量を含有せしめることができる。なお、デキストロメトルファン又はその塩がデキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物である場合、1日あたり、デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物を6〜60mg、より好適には15〜60mg、特に好適には20〜60mg服用できる量を含有せしめるのが好ましい。また、デキストロメトルファン又はその塩がデキストロメトルファンフェノールフタリン塩である場合、1日あたり、デキストロメトルファンフェノールフタリン塩を9〜90mg、より好適には22〜90mg、特に好適には30〜90mg服用できる量を含有せしめるのが好ましい。
本発明においては、デキストロメトルファン又はその塩を医薬組成物全質量に対して0.004〜20質量%含有するのが好ましく、0.02〜15質量%含有するのがより好ましく、0.04〜10質量%含有するのが特に好ましい。
本発明の医薬組成物に含まれるロキソプロフェン又はその塩、及びデキストロメトルファン又はその塩の含有比は特に限定されず、上述した各成分の1日あたりの服用量に応じて、適宜検討して決定すればよいが、ロキソプロフェン又はその塩を、ロキソプロフェンナトリウム無水物換算で1質量部に対し、デキストロメトルファン又はその塩を、0.0001〜20質量部含有するものが好ましく、0.0005〜10質量部含有するものがより好ましく、0.001〜5質量部含有するものが特に好ましい。
本発明において、「キサンチン誘導体」としては、下記一般式(5)で表される化合物が好ましい。
Figure 2016106153
[式(5)中、R10及びR11は各々独立して水素原子又はメチル基を示し、R12は水素原子、メチル基、モノヒドロキシプロピル基又はジヒドロキシプロピル基を示す。]
式(5)中、R12において、モノヒドロキシプロピル基としては、2−ヒドロキシプロピル基が好ましい。また、ジヒドロキシプロピル基としては、2,3−ジヒドロキシプロピル基が好ましい。
なお、上記一般式(5)において、
(1)R10がメチル基であり、R11がメチル基であり、R12がメチル基であるものは、カフェインを意味するものである。
(2)R10がメチル基であり、R11がメチル基であり、R12が水素原子であるものは、テオフィリンを意味するものである。
(3)R10が水素原子であり、R11がメチル基であり、R12がメチル基であるものは、テオブロミンを意味するものである。
(4)R10がメチル基であり、R11が水素原子であり、R12がメチル基であるものは、パラキサンチンを意味するものである。
(5)R10がメチル基であり、R11がメチル基であり、R12が2−ヒドロキシプロピル基であるものは、プロキシフィリンを意味するものである。
(6)R10がメチル基であり、R11がメチル基であり、R12が2,3−ジヒドロキシプロピル基であるものは、ジプロフィリンを意味するものである。
一般式(5)の化合物、とりわけ上述の化合物は公知であり、本発明においては、公知の方法により製造したもののほか、市販のものを用いることができる。
上記カフェインやテオフィリンとしては、複塩を形成したもの(安息香酸ナトリウムカフェイン(安息香酸ナトリウムとカフェインの複塩)、アミノフィリン(テオフィリンとエチレンジアミンとの複塩))等を用いることもできる。なお、本発明においては、これらキサンチン誘導体のうち、1種又は2種以上を用いることができる。
本発明においてキサンチン誘導体としては、本発明の医薬組成物を解熱鎮痛剤や総合感冒薬等として利用した場合の観点から、カフェインが好ましい。当該カフェインとしては、カフェイン水和物、無水カフェイン、安息香酸ナトリウムカフェイン、クエン酸カフェインが好適な具体例として挙げられ、このうち、カフェイン水和物、無水カフェイン、安息香酸ナトリウムカフェインが特に好ましい。
本発明の医薬組成物におけるキサンチン誘導体の含有量は、服用者の性別、年齢、症状等に応じて、適宜検討して決定すればよい。例えば、1日あたり、キサンチン誘導体を10〜1000mg、より好適には20〜800mg、さらに好適には30〜700mg、特に好適には40〜600mg服用できる量を含有せしめることができる。キサンチン誘導体として、カフェイン水和物を用いる場合の含有量は、1日あたり、30〜300mgが好ましく、無水カフェインを用いる場合の含有量は、1日あたり、30〜300mgが好ましく、安息香酸ナトリウムカフェインを用いる場合の含有量は、1日あたり、30〜300mgが好ましく、クエン酸カフェインを用いる場合の含有量は、1日あたり、60〜300mgが好ましい。本発明においては、キサンチン誘導体を医薬組成物全質量に対して0.4〜65質量%含有するのが好ましく、0.8〜50質量%含有するのがより好ましく、1.6〜40質量%含有するのが特に好ましい。
また、本発明の医薬組成物に含まれるロキソプロフェン又はその塩、及びキサンチン誘導体の配合比は、上述した各成分の1日あたりの服用量に応じて、適宜検討して決定すればよいが、ロキソプロフェン又はその塩を、ロキソプロフェンナトリウム無水物換算で1質量部に対し、キサンチン誘導体を、0.03〜100質量部含有するものが好ましく、0.08〜27質量部含有するものがより好ましく、0.2〜10質量部含有するものがさらに好ましい。
本発明において「イソバレリル尿素誘導体」とは、ブロムワレリル尿素及びアリルイソプロピルアセチル尿素からなる群より選ばれる1種以上を意味する。イソバレリル尿素誘導体には不斉炭素が存するため、種々の光学異性体が存するが、本発明においては、いずれの光学異性体をも含み、単一の光学異性体でもよく、各種光学異性体の混合物でもよい。
本発明の医薬組成物におけるイソバレリル尿素誘導体の含有量は特に限定されず、服用者の性別、年齢、症状等に応じて適宜検討して決定すればよい。例えば、イソバレリル尿素誘導体がブロムワレリル尿素又はその塩である場合、1日あたり、ブロムワレリル尿素をフリー体換算で10〜1000mg、より好適には30〜800mg、特に好適には60〜600mg服用できる量を含有せしめることができる。また、イソバレリル尿素誘導体がアリルイソプロピルアセチル尿素又はその塩である場合、1日あたり、アリルイソプロピルアセチル尿素をフリー体換算で1〜500mg、より好適には10〜300mg、特に好適には20〜180mg服用できる量を含有せしめることができる。
本発明においては、イソバレリル尿素誘導体を医薬組成物全質量に対して0.1〜95質量%含有するのが好ましい。特に、イソバレリル尿素誘導体がブロムワレリル尿素又はその塩である場合、医薬組成物全質量に対してブロムワレリル尿素をフリー体換算で1〜95質量%含有するのが好ましく、4〜90質量%含有するのがより好ましく、8〜80質量%含有するのが特に好ましい。また、イソバレリル尿素誘導体がアリルイソプロピルアセチル尿素又はその塩である場合、医薬組成物全質量に対してアリルイソプロピルアセチル尿素をフリー体換算で0.1〜70質量%含有するのが好ましく、1〜40質量%含有するのがより好ましく、2〜24質量%含有するのが特に好ましい。
本発明の医薬組成物に含まれるロキソプロフェン又はその塩、及びイソバレリル尿素誘導体の含有比は特に限定されず、上述した各成分の1日あたりの服用量に応じて適宜検討して決定すればよいが、イソバレリル尿素誘導体がブロムワレリル尿素又はその塩である場合、ロキソプロフェン又はその塩をロキソプロフェンナトリウム無水物換算で1質量部に対し、ブロムワレリル尿素又はその塩をフリー体換算で0.03〜100質量部含有するものが好ましく、0.1〜30質量部含有するものがより好ましく、0.3〜10質量部含有するものが特に好ましい。また、イソバレリル尿素誘導体がアリルイソプロピルアセチル尿素又はその塩である場合、ロキソプロフェン又はその塩をロキソプロフェンナトリウム無水物換算で1質量部に対し、アリルイソプロピルアセチル尿素又はその塩をフリー体換算で0.003〜50質量部含有するものが好ましく、0.04〜10質量部含有するものがより好ましく、0.1〜3質量部含有するものが特に好ましい。
本発明において、「気密保存可能な包装体」とは、通常の取扱いや保存等の状態において、液状又は固形の異物が浸入しないようにし得る包装体を意味し、定形、不定形のいずれのものも用いることができる。当該包装体としては、SP(Strip Package)包装、PTP(Press Through Package)包装やスティック包装等が挙げられる。本発明においては、実施例においても明らかなように、後述する本発明の医薬組成物の剤形として好ましい固形製剤を1個又は1投与単位ずつ気密保存可能なSP包装、PTP包装やスティック包装が好ましい。以下、本発明に係る医薬組成物をSP包装、PTP包装やスティック包装したものを、SP包装体、PTP包装体、スティック包装体と称することもある。
SP包装、PTP包装やスティック包装等の気密保存可能な包装体に用いられる包装材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、二軸延伸ポリエステル(PET)、グルコール変性PET(PET−G)、二軸延伸ナイロン(ONy、PA)、セロハン、紙、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、無延伸ポリプロピレン(CPP、IPP)、アイオノマー樹脂(IO),エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、ポリアクリロニトリル(PAN)、二軸延伸ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂(EVOH)、ポリ塩化ビニル(PVC)、環状ポリオレフィン(COC)、無延伸ナイロン(CNy)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、硬質塩化ビニル(VSC)等の樹脂やアルミニウム箔(AL)のような金属箔等が挙げられる。
SP包装、PTP包装やスティック包装等するに際しては、上記包装材料の1種以上を用いたシートを用いて、公知の方法で製造すればよく、当該包装材料は適宜組合せた多層構造とすることもできる。シートとして、2種以上の包装材料を用いた多層構造とする方法としては、当該包装材料をラミネートして積層シートを製造する方法が挙げられる。積層シートは、押出しラミネート、ドライラミネート、共押出しラミネート、サーマルラミネート、ウェットラミネート、ノンソルベントラミネート、ヒートラミネート等の公知の方法で製造することができる。また、SP包装、PTP包装やスティック包装用のシートは、公知の市販品を用いることもできる。
上記シートにおいて、1種の包装材料を用いた単層シートとしては、PVCシートやCPPシート等が挙げられ、また2種以上の包装材料を用いた積層シートとしては、そのシート構成が、例えば、PVCとPVDCを積層したもの(PVC/PVDC。以下、同様に略する。)、PVC/PVDC/PE/PVC、PVC/PVDC/PE/PVDC/PVC、CPP/COC/CPP、PVC/PCTFE、CPP/PCTFE、PVC/AL/PA、PVC/AL、CPP/AL、CPP/CPP/CPP(左記シートは、CPPとして、2種以上を用いるものである。)等が挙げられるが、これらのみに限定されるものではない。
市販の積層シートとしては、例えば、住友ベークライト株式会社製のスミライト(登録商標)VSS、スミライトVSL、スミライトNS、スミライトFCL、大成化工株式会社製のTASシリーズ、三菱樹脂株式会社製のPTP用ビニホイル(登録商標)、PTP用スーパーホイル(登録商標)等のシート、日本製箔株式会社製のニッパクアルミ箔、大和化学工業株式会社製のアルミ箔銀無地等のPTP用アルミ箔等が挙げられるが、これらのみに限定されるものではない。
PTP包装の形態としては、公知の方法で所望数のポケットを成形したシートのポケットに、本発明に係る固形製剤を1個又は1投与単位ずつを格納し、次いで、アルミニウム箔等の金属箔を構成材料とするシートをフタ材として用いて、蓋をすることが好ましい。また、相互作用抑制の点から、PTP包装をさらにピロー包装するのが好ましく、ピロー包装する際には、アルミピロー包装するのがより好ましい。
いわゆる「通常のPTP包装」では、ポケットを成形した樹脂製の単層シート又は積層シートを用いるが、ポケットを成形するシートにもアルミニウム箔を構成材料とするものを用いた、いわゆる「両面アルミPTP包装」としてもよい。
また、SP包装やスティック包装の形態としては、樹脂シートを用いて、本発明に係る固形製剤を1個又は1投与単位ずつを包装することもできるし、片面にアルミニウム箔を構成材料とするシートを用いてもよいし、両面にアルミニウム箔を構成材料とするシートを用いた「アルミSP包装」や「アルミスティック包装」としてもよい。また、相互作用抑制の点から、SP包装やスティック包装をさらにピロー包装するのが好ましく、ピロー包装する際には、アルミピロー包装するのがより好ましい。
なお、本発明の医薬組成物の、包装体に対する占有率は、通常、30〜98%であり、40〜95%が好ましく、45〜93%がより好ましく、50〜90%が特に好ましい。
本発明のPTP包装体、SP包装体やスティック包装体等は、前述のピロー包装のほか、一定数量をまとめた小包装単位として、缶、ビン、袋等で二次包装等することができる。
本発明の医薬組成物において、ロキソプロフェン又はその塩、及び相互作用性成分との相互作用抑制の観点で、これらを実質的に互いに接しないように含有せしめることが好ましい。ここで、「実質的に互いに接しないように含有する」とは、医薬組成物中、ロキソプロフェン又はその塩、及び相互作用性成分が相互作用を発現しない程度に接触しないよう含有することを意味し、ロキソプロフェン又はその塩と相互作用性成分が接触しないように含有することが好ましい。
また、本発明の医薬組成物の剤形は、特に限定されないが、服用のしやすさ等の観点から、固形製剤が好ましい。
なお、固形製剤の具体例としては、例えば、カプセル剤、丸剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、錠剤(口腔内崩壊錠、チュアブル錠、分散錠、溶解錠;トローチ剤、舌下錠、バッカル錠、付着錠、ガム剤等の口腔用錠剤も含む)、ドライシロップ剤、ゼリー剤等の経口投与製剤や坐剤等の非経口投与製剤が挙げられるが、経口固形製剤が好ましい。本発明の医薬組成物は、公知の方法により、糖衣やフィルムコーティング等により、被覆されていてもよい。
また、本発明の医薬組成物としての固形製剤の剤形は、PTP包装する固形製剤としてはカプセル剤や錠剤が好ましく、SP包装やストリップ包装する固形製剤としては、丸剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、錠剤やドライシロップ剤等が好ましい。
上記固形製剤は、公知の方法により製造、製剤化することができるが、相互作用抑制の観点で、(A)ロキソプロフェン又はその塩そのもの、若しくはロキソプロフェン又はその塩を含有する固形組成物と、(B)相互作用性成分そのもの、若しくは相互作用性成分を含有する固形組成物とを含有し、これらの固形組成物を構成する成分によって、ロキソプロフェン又はその塩と相互作用性成分とが互いに接しないように配置されているものが具体例として挙げられる。これらの固形組成物の形態は、粉状、粒状、錠剤状のような形態である。
上記固形製剤のうち、ロキソプロフェン又はその塩と相互作用性成分とが互いに接しないように配置されているものとしての具体的な形態として、以下の(イ)−(チ)等を例示することができ、これらは前述のとおり公知の方法、例えば、第十五改正日本薬局方製剤総則等に記載の公知の方法により、適宜製剤添加物を用いて、製造、製剤化することができる。
(イ)ロキソプロフェン又はその塩及び相互作用性成分のうちいずれか一方を適当な方法で造粒して粒状物とし、これに他方のロキソプロフェン若しくはその塩又は相互作用性成分を造粒せずに含有せしめて製した散剤や顆粒剤等、並びに当該粒状物を更に適当な方法で被覆した製剤。
(ロ)ロキソプロフェン又はその塩、及び相互作用性成分をそれぞれ適当な方法で別個に造粒して粒状物とし、これらを含有せしめて製した散剤や顆粒剤等、並びに当該粒状物を更に適当な方法で被覆した製剤。
(ハ)上記(イ)又は(ロ)で製した散剤や顆粒剤等をカプセルに充填したカプセル剤。
(ニ)上記(イ)又は(ロ)で製した粒状物等を適当な方法で製錠して得た錠剤。製錠は、圧縮法のほか、適当な方法により一定の形状に成形することでも達成できる。
(ホ)ロキソプロフェン又はその塩、及び相互作用性成分が実質的に互いに接触しないように製した多層錠、並びに当該多層錠を更に適当な方法で被覆した製剤。当該多層錠としては、ロキソプロフェン又はその塩、及び相互作用性成分を、互いに異なる層に位置させたものが好ましく、三層以上の多層錠として、ロキソプロフェン又はその塩を含む層と相互作用性成分を含む層が互いに接しないように位置させたものがより好ましい。なお、ロキソプロフェン又はその塩、及び相互作用性成分として、上記(イ)や(ロ)で製した粒状物を用いることができる。
(ヘ)ロキソプロフェン又はその塩、及び相互作用性成分のいずれか一方を核錠(芯錠、中心錠ともいう)に配置し、ロキソプロフェン又はその塩、及び相互作用性成分が実質的に互いに接触しないように製した有核錠、並びに当該有核錠を更に適当な方法で被覆した製剤。なお、ロキソプロフェン又はその塩、及び相互作用性成分として、上記(イ)や(ロ)で製した粒状物を用いることができる。
(ト)上記(イ)又は(ロ)の粒状物に換えて、ロキソプロフェン又はその塩、及び相互作用性成分のいずれか一方又は両方をα−シクロデキストリン、β−シクロデキストリンやγ−シクロデキストリン等のシクロデキストリン類等で包接した包接化合物を用いた製剤であって、ロキソプロフェン又はその塩、及び相互作用性成分が実質的に互いに接しないように製した製剤。
(チ)ロキソプロフェン又はその塩、及び相互作用性成分のいずれか一方を通常の方法で製した製剤中に含有し、糖衣層やフィルムコーティング層を設けた製剤であって、当該糖衣層やコーティング層に他方を含有し、ロキソプロフェン又はその塩、及び相互作用性成分が実質的に互いに接しないように製した製剤(剤形が錠剤である場合、糖衣錠やフィルムコーティング錠と称される。)。
上記(イ)及び(ロ)等における粒状物は、押し出し造粒、転動造粒、撹拌造粒、流動層造粒、噴霧乾燥造粒、破砕造粒、溶融造粒等の公知の造粒方法により、適宜製剤添加物を用いて製すればよい。本発明においては、ロキソプロフェン又はその塩を含有する粒状物、及び相互作用性成分を含有する粒状物のいずれもが同一の造粒方法により製されていてもよいし、相異なる造粒方法により製されていてもよい。
ロキソプロフェン又はその塩を含有する粒状物は、公知の方法に基づき、適当な方法により造粒すれば製することができるが、市販のものを用いることができる。
市販品としては、例えば、辰巳化学株式会社製のロゼオール(登録商標)細粒10%(当該細粒は、ロキソプロフェンナトリウム水和物、乳糖水和物、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、二酸化ケイ素、三二酸化鉄を含み、1g中ロキソプロフェンナトリウム水和物を113.4mg(無水物として100mg)含有する。)、長生堂製薬株式会社製のロキソプロフェンナトリウム細粒10%「CH」(当該細粒は、ロキソプロフェンナトリウム水和物、乳糖水和物、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、タルク、二酸化ケイ素、三ニ酸化鉄、ポリソルベート40を含み、1g中ロキソプロフェンナトリウム水和物を113.4mg(無水物として100mg)含有する。)、メディサ新薬株式会社製のケンタン(登録商標)細粒10%(当該細粒は、ロキソプロフェンナトリウム水和物、軽質無水ケイ酸、三二酸化鉄、ステアリン酸マグネシウム、乳糖水和物、ヒドロキシプロピルセルロース、フマル酸、D−マンニトールを含み、1g中ロキソプロフェンナトリウム水和物を113.4mg(無水物として100mg)含有する。)、株式会社ビオメディクス製のポナペルト(登録商標)細粒10%(当該細粒は、ロキソプロフェンナトリウム水和物、乳糖水和物、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、三二酸化鉄を含み、1g中ロキソプロフェンナトリウム水和物を113.4mg(無水物として100mg)含有する。)、株式会社陽進堂製のリンゲリーズ(登録商標)細粒10%(当該細粒は、ロキソプロフェンナトリウム水和物、乳糖水和物、クロスポビドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、三二酸化鉄を含み、1g中ロキソプロフェンナトリウム水和物を113.4mg(無水物として100mg)含有する。)、第一三共株式会社製のロキソニン(登録商標)細粒10%(当該細粒は、ロキソプロフェンナトリウム水和物、ヒドロキシプロピルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、三二酸化鉄、乳糖水和物、ステアリン酸マグネシウムを含み、1g中ロキソプロフェンナトリウム水和物を113.4mg(無水物として100mg)含有する。)、日医工株式会社製のロルフェナミン(登録商標)細粒10%(当該細粒は、ロキソプロフェンナトリウム水和物、乳糖水和物、カルボキシメチルスターチナトリウム、ヒドロキシプロピルスターチ、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、タルク、三二酸化鉄を含み、1g中ロキソプロフェンナトリウム水和物を113.4mg(無水物として100mg)含有する。)等が挙げられる。なお、左記の1g中にロキソプロフェンナトリウム水和物113.4mg(無水物として100mg)含有する細粒は、公知の方法に基づけば、適宜ロキソプロフェンナトリウム水和物の含有量を増減させたものとすることができる。
本発明の医薬組成物を製するにあたり、用いられうる製剤添加物としては、例えば、結合剤、賦形剤、崩壊剤、滑沢剤、流動化剤、着色剤等が挙げられる。
結合剤としては、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、カルメロースナトリウム、デキストリン、部分アルファー化デンプン、プルラン、アラビアゴム、カンテン、ゼラチン、トラガント、アルギン酸ナトリウム、ポビドン、ポリビニルアルコール等が挙げられる。なお、上記(イ)及び(ロ)等における粒状物を製する際に溶融造粒を用いる場合は、常温時に固体であって、加熱により溶融又は軟化するような融点(凝固点)が低い結合剤を用いることが好ましい。このような結合剤の融点(凝固点)としては、本発明に係る成分(ロキソプロフェン又はその塩、及び相互作用性成分等)の融点よりも低いものが好ましい。具体的には、融点(凝固点)が30〜100℃の結合剤が好ましく、50〜80℃のものがより好ましい。このようなものとしては、例えば、マクロゴール類(例えば、マクロゴール4000、マクロゴール6000、マクロゴール20000等);油脂類(例えば、牛脂硬化油、硬化油、水素添加植物油、ダイズ硬化油、カルナウバロウ、サラシミツロウ、ミツロウ、モクロウ等);炭化水素類(例えば、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス等);高級アルコール類(例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコール等);脂肪酸類(例えば、ステアリン酸等);脂肪酸エステル類(例えば、アセチルグリセリン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、モノステアリン酸グリセリン等)等が挙げられる。
賦形剤としては、例えば、結晶セルロース、粉末セルロース、乳糖水和物、白糖、ブドウ糖、マンニトール、エリスリトール、キシリトール、トレハロース、マルチトール、ラクチトール、ソルビトール、コムギデンプン、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、無水リン酸水素カルシウム、炭酸カルシウム、二酸化ケイ素等が挙げられる。
崩壊剤としては、例えば、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルエチルセルロース、カルボキシメチルスターチナトリウム、低置換度ヒドロキシプピルセルロース、クロスポビドン、ヒドロキシプロピルスターチ等が挙げられる。
滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、フマル酸ステアリルナトリウム等が挙げられる。
流動化剤としては、例えば、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、酸化チタン等が挙げられる。
着色剤としては、例えば、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、食用青色1号、食用青色2号、食用黄色4号、食用黄色5号、食用緑色3号、食用赤色2号、食用赤色3号、食用赤色102号、食用赤色104号、食用赤色105号、食用赤色106号等が挙げられる。
本発明の医薬組成物としては、次の成分(A)及び(B):
(A)ロキソプロフェン又はその塩;
(B)次の成分(B−1)〜(B−9−1)からなる群より選ばれる1種又は2種以上;(B−1−1)クロルフェニラミン又はその塩、(B−1−2)クレマスチン又はその塩、(B−1−3)カルビノキサミン又はその塩、(B−1−4)ジフェニルピラリン又はその塩、(B−2−1)ブロムヘキシン又はその塩、(B−2−2)アンブロキソール又はその塩、(B−3−1)グアヤコール誘導体又はその塩、(B−3−2)クレゾール誘導体又はその塩、(B−3−3)アセトアミノフェン、(B−3−4)エテンザミド、(B−4)システイン誘導体、(B−5)リゾチーム又はその塩、(B−6)コデイン類、(B−7)エフェドリン類、(B−8)デキストロメトルファン又はその塩、(B−9−1)カフェイン、(B−10−1)ブロムワレリル尿素及びアリルイソプロピルアセチル尿素からなる群より選ばれる1種以上
を含有する医薬組成物が好ましく、
次の成分(A)及び(B):
(A)ロキソプロフェン又はその塩;
(B)次の成分(B−1)〜(B−10−1−1)からなる群より選ばれる1種又は2種以上;
(B−1−1)クロルフェニラミン又はその塩、(B−1−2)クレマスチン又はその塩、(B−1−3)カルビノキサミン又はその塩、(B−1−4)ジフェニルピラリン又はその塩、(B−2−1)ブロムヘキシン又はその塩、(B−2−2)アンブロキソール又はその塩、(B−3−1−1)グアイフェネシン又はその塩、(B−3−1−2)グアヤコールスルホン酸又はその塩、(B−3−2−1)クレゾールスルホン酸又はその塩、(B−3−3)アセトアミノフェン、(B−3−4)エテンザミド、(B−4)システイン誘導体、(B−5)リゾチーム又はその塩、(B−6)コデイン類、(B−7)エフェドリン類、(B−8)デキストロメトルファン又はその塩、(B−9−1)カフェイン、(B−10−1−1)ブロムワレリル尿素
を含有する医薬組成物が特に好ましい。
本発明の医薬組成物の服用経路としては、経口及び経直腸や経膣等の非経口が挙げられ、本発明においては、経口投与製剤が好ましい。また、本発明の医薬組成物は、1日につき1〜4回程度に分けて、食前、食間、食後、就寝前等に服用することができる。
本発明の医薬組成物には、医薬成分として、ロキソプロフェン又はその塩、相互作用性成分以外の薬物、例えば、解熱鎮痛剤、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、ノスカピン類、気管支拡張剤、去痰剤、ビタミン類、抗炎症剤、胃粘膜保護剤、抗コリン剤、生薬類、漢方処方等からなる群より選ばれる1種又は2種以上を含んでいてもよい。これら成分は、上記固形製剤中に配合するのが好ましい。
解熱鎮痛剤としては、例えば、アスピリン、アスピリンアルミニウム、イソプロピルアンチピリン、イブプロフェン、サザピリン、サリチルアミド、サリチル酸ナトリウム、チアラミド塩酸塩、ラクチルフェネチジン等が挙げられる。
抗ヒスタミン剤としては、例えば、アゼラスチン塩酸塩、アリメマジン酒石酸塩、イソチペンジル塩酸塩、イプロヘプチン塩酸塩、エピナスチン塩酸塩、エメダスチンフマル酸塩、ケトチフェンフマル酸塩、トリプロリジン塩酸塩、トリペレナミン塩酸塩、トンジルアミン塩酸塩、フェネタジン塩酸塩、プロメタジン塩酸塩、プロメタジンメチレン二サリチル酸塩、メキタジン、メトジラジン塩酸塩、メブヒドロリンナパジシル酸塩等が挙げられる。
鎮咳剤としては、例えば、アロクラミド塩酸塩、エプラジノン塩酸塩、カルベタペンタンクエン酸塩、クロペラスチン塩酸塩、クロペラスチンフェンジゾ酸塩、ジブナートナトリウム、ジメモルファンリン酸塩、チペピジンクエン酸塩、チペピジンヒベンズ酸塩等が挙げられる。
ノスカピン類としては、例えば、ノスカピン塩酸塩、ノスカピン等が挙げられる。
気管支拡張剤としては、例えば、トリメトキノール塩酸塩、フェニレフリン塩酸塩、メトキシフェナミン塩酸塩等が挙げられる。
去痰剤としては、例えば、アンモニア・ウイキョウ精、塩化アンモニウム、l−メントール等が挙げられる。
ビタミン類としては、例えば、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB5、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ヘスペリジン及びその誘導体並びにそれらの塩類等(例えば、チアミン、チアミン塩化物塩酸塩、チアミン硝化物、ジセチアミン塩酸塩、セトチアミン塩酸塩、フルスルチアミン、フルスルチアミン塩酸塩、オクトチアミン、シコチアミン、チアミンジスルフィド、ビスイブチアミン、ビスベンチアミン、プロスルチアミン、ベンフォチアミン、リボフラビン、リボフラビンリン酸エステル、リボフラビン酪酸エステル、リン酸リボフラビンナトリウム、パンテノール、パンテチン、パントテン酸ナトリウム、ピリドキシン塩酸塩、ピリドキサールリン酸エステル、シアノコバラミン、メコバラミン、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カルシウム、ヘスペリジン等)が挙げられる。
抗炎症剤としては、例えば、グリチルリチン酸及びその誘導体並びにそれらの塩類(例えば、グリチルリチン酸二カリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム等)、セアプローゼ、セミアルカリプロティナーゼ、セラペプターゼ、トラネキサム酸、プロクターゼ、プロナーゼ、ブロメライン等が挙げられる。
胃粘膜保護剤としては、例えば、ゲファルナート、セトラキサート塩酸塩、ソファルコン、テプレノン、メチルメチオニンスルホニウムクロリド等が挙げられる。
抗コリン薬としては、例えば、オキシフェンサイクリミン塩酸塩、ジサイクロミン塩酸塩、メチキセン塩酸塩、スコポラミン臭化水素酸塩、ダツラエキス、チペピジウム臭化物、メチルアトロピン臭化物、メチルアニソトロピン臭化物、メチルスコポラミン臭化物、メチル−l−ヒヨスチアミン臭化物、メチルベナクチジウム臭化物、ピレンゼピン塩酸塩、ブチルスコポラミン臭化物、ベラドンナアルカロイド、ベラドンナエキス、ベラドンナ総アルカロイド、ヨウ化イソプロパミド、ヨウ化ジフェニルピペリジノメチルジオキソラン、ロートエキス、ロート根、ロート根総アルカロイドクエン酸塩等が挙げられる。
生薬類としては、例えば、アカメガシワ(赤芽柏)、アセンヤク(阿仙薬)、インヨウカク(淫羊霍)、ウイキョウ(茴香)、エンゴサク(延胡索)、オウゴン(黄岑)、オウセイ(黄精)、オウバク(黄柏)、オウヒ(桜皮)、オウレン(黄連)、オンジ(遠志)、ガジュツ(我朮)、カノコソウ(鹿子草)、カミツレ、カロニン(か楼仁)、キキョウ(桔梗)、キョウニン(杏仁)、クコシ(枸杞子)、クコヨウ(枸杞葉)、ケイガイ(荊芥)、ケイヒ (桂皮)、ケツメイシ(決明子)、ゲンチアナ、ゲンノショウコ(現証拠)、コウブシ(香附子)、ゴオウ(牛黄)、ゴミシ(五味子)、サイシン(細辛)、サンショウ(山椒)、シオン(紫苑)、ジコッピ(地骨皮)、シャクヤク(芍薬)、ジャコウ(麝香)、シャジン (沙参)、シャゼンシ(車前子)、シャゼンソウ(車前草)、獣胆(ユウタン(熊胆)を含む)、ショウキョウ(生姜)、ジリュウ(地竜)、シンイ(辛夷)、セキサン(石蒜)、セネガ、センキュウ(川きゅう)、ゼンコ(前胡)、センブリ(千振)、ソウジュツ(蒼朮)、ソウハクヒ(桑白皮)、ソヨウ(蘇葉)、タイサン(大蒜)、チクセツニンジン(竹節人参)、チョウジ(丁子)、チンピ(陳皮)、トウキ(当帰)、トコン(吐根)、ナンテンジツ(南天実)、ニンジン(人参)、バイモ(貝母)、バクモンドウ(麦門冬)、ハンゲ(半夏)、バンコウカ(番紅花)、ハンピ(反鼻)、ビャクシ(白し)、ビャクジュツ(白朮)、ブクリョウ(茯苓)、ボタンピ(牡丹皮)、ロクジョウ(鹿茸)等の生薬及びこれらの抽出物(エキス、チンキ、乾燥エキス等)等が挙げられる。
漢方処方としては、例えば、ケイシトウ(桂枝湯)、コウソサン(香蘇散)、サイコケイシトウ(柴胡桂枝湯)、ショウサイコトウ(小柴胡湯)、バクモンドウトウ(麦門冬湯)、ハンゲコウボクトウ(半夏厚朴湯)等が挙げられる。
また、本発明の医薬組成物は、ロキソプロフェン又はその塩及び相互作用性成分に加えて、さらに酸中和能を有する塩基性化合物を含有するものとすることができる。本発明において「酸中和能を有する塩基性化合物」とは、酸中和能を有する塩基性の化合物を意味するものであり、「酸中和能」は、第十五改正日本薬局方 一般試験法に記載の制酸力試験法に従い試験を行なうことにより判定することができるものである。
本発明において、酸中和能を有する塩基性化合物としては、例えば、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム等のアルカリ土類金属及び/又は土類金属系塩基性無機化合物、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属系塩基性無機化合物、アミン系塩基性無機化合物等の塩基性無機化合物;マグネシウム、アルミニウム、カルシウム等のアルカリ土類金属及び/又は土類金属系塩基性有機化合物、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属系塩基性有機化合物、アミン系塩基性有機化合物等の塩基性有機化合物が挙げられる。
上記塩基性無機化合物において、アルカリ土類金属及び/又は土類金属系塩基性無機化合物としては、例えば、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム・硫酸アルミニウムカリウムの共沈生成物、炭酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、乾燥水酸化アルミニウムゲル、合成ケイ酸アルミニウム、合成ケイ酸アルミニウム・ヒドロキシプロピルスターチ・結晶セルロース、水酸化アルミナマグネシウム、水酸化アルミニウムゲル、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈生成物、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム混合乾燥ゲル、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム・炭酸カルシウム共沈生成物、ベントナイト、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、無水リン酸水素カルシウム等のマグネシウム、アルミニウム及びカルシウムから選ばれる金属の無機塩等が挙げられる。
また、アルカリ金属系塩基性無機化合物としては、例えば、乾燥炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム水和物、ピロリン酸四ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸水素ナトリウム水和物、無水ピロリン酸ナトリウム、無水リン酸一水素ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム等のナトリウム及びカリウムから選ばれる金属の無機塩等が挙げられる。
本発明において、酸中和能を有する塩基性無機化合物としては、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム・硫酸アルミニウムカリウムの共沈生成物、炭酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、乾燥水酸化アルミニウムゲル、合成ケイ酸アルミニウム、合成ケイ酸アルミニウム・ヒドロキシプロピルスターチ・結晶セルロース、水酸化アルミナマグネシウム、水酸化アルミニウムゲル、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈生成物、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム混合乾燥ゲル、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム・炭酸カルシウム共沈生成物、ベントナイト、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、無水リン酸水素カルシウム、炭酸水素ナトリウムが好ましい。
また、上記塩基性有機化合物において、アルカリ土類金属及び/又は土類金属系塩基性有機化合物としては、例えば、アルジオキサ、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート、スクラルファート水和物、パントテン酸カルシウム等が挙げられる。
また、アルカリ金属系塩基性有機化合物としては、例えば、クエン酸ナトリウム水和物、コハク酸二ナトリウム六水和物、DL−酒石酸ナトリウム、L−酒石酸ナトリウム、銅クロロフィリンナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、5´−リボヌクレオチド二ナトリウム、銅クロロフィリンカリウム等が挙げられる。
また、アミン系塩基性有機化合物としては、例えば、アミノ酢酸、L−アルギニン、メグルミン等が挙げられる。
本発明において、酸中和能を有する塩基性有機化合物としては、アルジオキサ、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート、スクラルファート水和物が好ましい。
なお、本発明においては、前記塩基性化合物として、烏賊骨、石決明、ボレイ(牡蠣)等の塩基性化合物を含有する生薬を用いてもよい。
本発明において、前記酸中和能を有する塩基性化合物の好適な具体例としては、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、沈降炭酸カルシウム、無水リン酸水素カルシウム及びメタケイ酸アルミン酸マグネシウムからなる群より選ばれる1種以上が挙げられ、特に好ましくは、相互作用抑制の点で、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、沈降炭酸カルシウム、無水リン酸水素カルシウム及びメタケイ酸アルミン酸マグネシウムからなる群より選ばれる1種以上が挙げられる。
なお、前記塩基性化合物は単独でもよく、2種以上を組み合わせてもよい。これらは公知の化合物であり、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。
また、前記酸中和能を有する塩基性化合物としては、制酸剤として用いられ得るものが好ましい具体例として挙げられる。制酸剤として用いられ得る酸中和能を有する塩基性化合物としては、具体的には例えば、アミノ酢酸、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、合成ヒドロタルサイト、酸化マグネシウム、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート、水酸化アルミナマグネシウム、水酸化アルミニウムゲル、乾燥水酸化アルミニウムゲル、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム混合乾燥ゲル、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウムの共沈生成物、水酸化アルミニウム・炭酸カルシウム・炭酸マグネシウムの共沈生成物、水酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム・硫酸アルミニウムカリウムの共沈生成物、炭酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、沈降炭酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、無水リン酸水素カルシウム、リン酸水素カルシウム、烏賊骨、石決明、ボレイ等が挙げられる。制酸剤は、その性質から吸収性制酸剤と局所性制酸剤とに大別されるが、本発明においては、アルカローシス予防の観点で、局所性制酸剤が好ましい。
本発明の医薬組成物における酸中和能を有する塩基性化合物の含有量は特に限定されず、ロキソプロフェンと相互作用性成分との相互作用の抑制効果等に応じて、適宜検討して決定すればよい。例えば、1日あたり、1〜20000mg服用できる量が好ましく、10〜10000mg服用できる量がより好ましく、20〜5000mg服用できる量が特に好ましい。本発明においては、酸中和能を有する塩基性化合物を医薬組成物全質量に対して0.04〜99.9質量%含有するのが好ましく、0.4〜99.9質量%含有するのがより好ましく、0.8〜99.9質量%含有するのが特に好ましい。
なお、酸中和能を有する塩基性化合物として、アルジオキサを用いる場合、1日あたり10〜800mg服用できる量が好ましく、30〜400mg服用できる量がより好ましい。
烏賊骨を用いる場合、1日あたり10〜6000mg服用できる量が好ましく、30〜3000mg服用できる量がより好ましい。
乾燥水酸化アルミニウムゲルを用いる場合、1日あたり10〜6000mg服用できる量が好ましく、30〜3000mg服用できる量がより好ましい。
ケイ酸アルミン酸マグネシウムを用いる場合、1日あたり10〜8000mg服用できる量が好ましく、30〜4000mg服用できる量がより好ましい。
ケイ酸カルシウムを用いる場合、1日あたり1〜600mg服用できる量が好ましく、30〜300mg服用できる量がより好ましい。
ケイ酸マグネシウムを用いる場合、1日あたり10〜12000mg服用できる量が好ましく、30〜6000mg服用できる量がより好ましい。
ケイ酸マグネシウムアルミニウムを用いる場合、1日あたり1〜500mg服用できる量が好ましく、20〜225mg服用できる量がより好ましい。
合成ケイ酸アルミニウムを用いる場合、1日あたり10〜20000mg服用できる量が好ましく、30〜10000mg服用できる量がより好ましい。
合成ケイ酸アルミニウム・ヒドロキシプロピルスターチ・結晶セルロースを用いる場合、1日あたり10〜3500mg服用できる量が好ましく、30〜1800mg服用できる量がより好ましい。
合成ヒドロタルサイトを用いる場合、1日あたり10〜8000mg服用できる量が好ましく、30〜4000mg服用できる量がより好ましい。
酸化マグネシウムを用いる場合、1日あたり10〜2000mg服用できる量が好ましく、30〜1000mg服用できる量がより好ましい。
ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテートを用いる場合、1日あたり10〜6000mg服用できる量が好ましく、30〜3000mg服用できる量がより好ましい。
水酸化アルミナマグネシウムを用いる場合、1日あたり10〜8000mg服用できる量が好ましく、30〜4000mg服用できる量がより好ましい。
水酸化アルミニウムゲルを用いる場合、乾燥水酸化アルミニウムゲル換算で1日あたり10〜6000mg服用できる量が好ましく、30〜3000mg服用できる量がより好ましい。
水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈生成物を用いる場合、1日あたり10〜4000mg服用できる量が好ましく、30〜2000mg服用できる量がより好ましい。
水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム混合乾燥ゲルを用いる場合、1日あたり10〜6000mg服用できる量が好ましく、30〜3000mg服用できる量がより好ましい。
水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム・炭酸カルシウム共沈生成物を用いる場合、1日あたり10〜8000mg服用できる量が好ましく、30〜4000mg服用できる量がより好ましい。
水酸化マグネシウムを用いる場合、1日あたり10〜5000mg服用できる量が好ましく、30〜2400mg服用できる量がより好ましい。
水酸化マグネシウム・硫酸アルミニウムカリウムの共沈生成物を用いる場合、1日あたり10〜4000mg服用できる量が好ましく、30〜2000mg服用できる量がより好ましい。
スクラルファート水和物を用いる場合、1日あたり10〜6500mg服用できる量が好ましく、30〜3250mg服用できる量がより好ましい。
石決明を用いる場合、1日あたり10〜6000mg服用できる量が好ましく、30〜3000mg服用できる量がより好ましい。
炭酸水素ナトリウムを用いる場合、1日あたり10〜10000mg服用できる量が好ましく、30〜5000mg服用できる量がより好ましい。
炭酸カルシウムを用いる場合、1日あたり10〜1500mg服用できる量が好ましく、30〜700mg服用できる量がより好ましい。
炭酸マグネシウムを用いる場合、1日あたり10〜4000mg服用できる量が好ましく、30〜2000mg服用できる量がより好ましい。
沈降炭酸カルシウムを用いる場合、1日あたり10〜6000mg服用できる量が好ましく、30〜3000mg服用できる量がより好ましい。
ベントナイトを用いる場合、1日あたり1〜200mg服用できる量が好ましく、10〜100mg服用できる量がより好ましい。
ボレイ(牡蠣)を用いる場合、1日あたり10〜6000mg服用できる量が好ましく、30〜3000mg服用できる量がより好ましい。
無水リン酸水素カルシウムを用いる場合、1日あたり10〜5000mg服用できる量が好ましく、30〜2400mg服用できる量がより好ましい。
メタケイ酸アルミン酸マグネシウムを用いる場合、1日あたり10〜8000mg服用できる量が好ましく、30〜4000mg服用できる量がより好ましい。
リン酸水素カルシウムを用いる場合、1日あたり10〜9000mg服用できる量が好ましく、30〜4500mg服用できる量がより好ましい。
本発明の医薬組成物において、医薬組成物中に含まれるロキソプロフェン又はその塩、及び酸中和能を有する塩基性化合物の含有比は特に限定されず、ロキソプロフェンと相互作用性成分の相互作用の抑制効果に応じて適宜検討して決定すればよいが、ロキソプロフェン又はその塩を、ロキソプロフェンナトリウム無水物換算で1質量部に対し、酸中和能を有する塩基性化合物を0.003〜2000質量部含有するものが好ましく、0.01〜100質量部含有するものがより好ましく、0.02〜30質量部含有するものが特に好ましい。
本発明の医薬組成物は、さらに乾燥剤存在下で気密保存してもよい。すなわち、本発明の医薬組成物を気密保存下さらに乾燥剤を存在させた医薬製剤としてもよく、また、本発明の医薬組成物を乾燥剤存在下気密保存した医薬製剤としてもよい。
本発明の医薬製剤において、乾燥剤は特に限定されるものではない。当然にその形状も限定されず、例えば、板状や袋状のシート型、円柱状(錠剤型)に成形されたもの等が挙げられ、円柱状のものにペーパーラッピングやフィルムコーティングを施したものでもよい。
乾燥剤としては、具体的には例えば、シリカゲル、シリカアルミナゲル(アロフェン)、天然ゼオライト、合成ゼオライト(モレキュラーシーブ)、塩化カルシウム、生石灰(酸化カルシウム)、ベントナイトクレイ(モンモリロナイト)、塩化マグネシウム、酸化マグネシウム等が挙げられ、これらと活性炭を混合したものであってもよい。これらのうち、シリカゲル、シリカアルミナゲル(アロフェン)、合成ゼオライト(モレキュラーシーブ)、及び塩化カルシウムからなる群より選ばれる1種以上がより好ましい。
乾燥剤としては市販品を用いることができ、市販品としては例えば、株式会社東海化学工業所製のシブレット、MS−タブレット、MS−セラムW、トーカイゲル、デシカイト25、アルプシート、山仁薬品株式会社製のドライヤーン(登録商標)分包品、ドライヤーン(登録商標)タブレット、ドライヤーン(登録商標)シート、品川化成株式会社製のセカード、アロシート、ゼオシート、株式会社OZO化学技研製のOZO、株式会社アイディ製のアイディシート、アイディパッキング乾燥剤等が挙げられる。
本発明の医薬製剤において、乾燥剤の含有量は適宜検討して決定すればよいが、本発明に係る医薬組成物中に含まれるロキソプロフェン又はその塩1質量部に対して、0.05〜35質量部が好ましく、0.15〜17質量部がより好ましい。
また、本発明の医薬組成物1質量部に対しては、0.001〜1質量部が好ましく、0.004〜0.4質量部がより好ましい。
本発明の医薬製剤において、乾燥剤が存在する形態は、特に限定されるものではなく、気密保存可能な包装体で本発明に係る医薬組成物と乾燥剤を併せて包装してもよく、また、気密保存可能な包装体で本発明に係る医薬組成物を包装し、さらに乾燥剤を存在させた形態とすることもできる。
例えば、本発明の医薬組成物を、前述したとおり、SP包装、PTP包装、スティック包装等により一旦包装して気密保存し、次いで包装された医薬組成物と乾燥剤を袋に同封した形態とすること等が挙げられる。より具体的には、SP包装、PTP包装やスティック包装した医薬組成物と、板状や袋状のシート型乾燥剤とを併せてピロー包装する形態等が挙げられる。さらに当該ピロー包装形態のものは箱等に格納されてもよい。ピロー包装に用いられる材料としては、特に限定されず、例えば、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム等の樹脂フィルムやこれら樹脂フィルムにアルミニウム箔を付着させたものを用いるこができる。
本発明の医薬組成物は、NSAIDの一種であるロキソプロフェン又はその塩を含有することから、頭痛・歯痛・抜歯後の疼痛・咽頭痛・耳痛・関節痛・神経痛・腰痛・筋肉痛・肩こり痛・打撲痛・骨折痛・ねんざ痛・月経痛(生理痛)・外傷痛の鎮痛、悪寒・発熱時の解熱、かぜの諸症状(のどの痛み、悪寒、発熱、頭痛、関節の痛み、筋肉の痛み)等に効能又は効果を有し、総合感冒薬(かぜ薬)や解熱鎮痛薬として有用である。
また、後記実施例からも明らかなように、各種相互作用性成分は、ロキソプロフェンに起因する消化管障害を抑制・軽減する。従って、消化性潰瘍の罹患者や既往歴のある患者も、ロキソプロフェンに起因する消化管障害の虞なく、ロキソプロフェン又はその塩を服用することができる。
以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
[試験例1]相互作用の検討(1)
ロキソプロフェンナトリウム水和物(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方 ロキソプロフェンナトリウム水和物)500mg及びジヒドロコデインリン酸塩(塩野義製薬製:商品名 リン酸ジヒドロコデイン「シオノギ」)60mgを混合し、ガラス瓶(3K規格瓶)に入れ、60℃で1週間保存した(参考例1)。比較対照として、ロキソプロフェンナトリウム水和物単独(対照例1)、ジヒドロコデインリン酸塩単独(対照例2)を同様に60℃で1週間保存した。保存開始直後、1日後、3日後、1週間後のガラス瓶内の状態を評価し、結果を表1に示した。
Figure 2016106153
表1から明らかなように、ロキソプロフェンナトリウム水和物とジヒドロコデインリン酸塩の混合物を保存すると、混合物は固化し、さらに変色した(参考例1)。一方、ロキソプロフェンナトリウム水和物、ジヒドロコデインリン酸塩を各々単独で保存したものには変化は生じなかった(対照例1及び2)。このことから、混合物の状態変化は、ロキソプロフェンとコデイン類が相互作用を生じた結果であることが判明した。
[試験例2]相互作用の検討(2)
ロキソプロフェンナトリウム水和物(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方 ロキソプロフェンナトリウム水和物)204.3g及びジヒドロコデインリン酸塩(塩野義製薬製:商品名 リン酸ジヒドロコデイン「シオノギ」)2.043gを混合し、混合物を調製した。次いで、得られた混合物のうち0.5gをガラス瓶(2K規格瓶)に入れ、40℃で19日間保存した(比較例1)。
一方、前述の混合物のうち0.5gを、予めポケット部分を成形した樹脂シート(住友ベークライト製:商品名 スミライトVSS−1202)のポケット部分に入れ、次いでPTP用アルミ箔(大和化学工業製:商品名 アルミ箔銀無地)で蓋をしてPTP包装し、40℃で19日間保存した(実施例1)。
また、樹脂シートをスミライトVSS−1202からスミライトVSL−4603に換え、実施例1と同様に、40℃で19日間保存した(実施例2)。
さらに、実施例1と同様のPTP包装を、アルミラミネート袋(生産日本社製:商品名 ラミジップALシリーズ)でアルミピロー包装して、40℃で19日間保存した(実施例3)。
また、実施例1と同様のPTP包装と合成ゼオライト(新越化成工業製:商品名 MS−W1506)1gを一緒にアルミラミネート袋(生産日本社製:商品名 ラミジップALシリーズ)でアルミピロー包装して、40℃で19日間保存した(実施例4)。
比較例1、実施例1及び実施例2について、保存開始時、1日後、2日後、6日後、及び19日後の混合物の状態を評価した。また、実施例3及び4については、19日間の保存後、ピロー包装を開封して、混合物の状態を評価した。結果を表2に示した。
Figure 2016106153
表2から明らかなように、ロキソプロフェンナトリウム水和物とジヒドロコデインリン酸塩を混合しただけで保存したものは、相互作用が生じた結果、保存開始6日後には、混合物は湿潤した(比較例1)。
一方、ロキソプロフェンナトリウム水和物とジヒドロコデインリン酸塩を混合して気密保存したものについては、開始時と同じ状態が保たれた。
この結果、ロキソプロフェン又はその塩と、コデイン類とを気密保存することにより、相互作用を抑制できることが判明した(実施例1〜4)。
[製造例1]PTP包装体(1)
ロキソプロフェンナトリウム水和物(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方ロキソプロフェンナトリウム水和物)68.1g、29.2gのマクロゴール6000(日本油脂製:商品名 マクロゴール6000P)及びトウモロコシデンプン(日澱化学製:商品名 トウモロコシデンプンST−C)24.3gを65℃湯浴上のガラスビーカー中にて撹拌し、次いで冷却した後、18号篩で篩過して、造粒物を得た。得られた造粒物にジヒドロコデインリン酸塩(塩野義製薬製:商品名 リン酸ジヒドロコデイン「シオノギ」)8g、カルメロースカルシウム(五徳薬品製:商品名 ECG505)81g、乳糖水和物(DMV製:商品名 乳糖200M)591.3g及びステアリン酸マグネシウム(太平化学工業製:商品名 ステアリン酸マグネシウム(植物性))8.1gを混合した後、直径8.5mmの杵を取り付けた打錠機(畑鉄工所製:HT−AP18SS型)を用いて打錠し、1錠の質量が270mgの錠剤を得た。次いで、得られた錠剤を、予めポケット部分を成形した樹脂シート(住友ベークライト製:商品名 スミライトVSS−1202)のポケット部分に入れ、次いでPTP用アルミ箔(大和化学工業製:商品名 アルミ箔銀無地)で蓋をしてPTP包装し、PTP包装体を得た。
[製造例2]PTP包装体(2)
マクロゴール6000を硬化油(川研ファインケミカル製:商品名 K−3ワックス−200)に換える以外は、製造例1と同様にして、PTP包装体を得た。
[製造例3]PTP包装体(3)
ロキソプロフェンナトリウム水和物(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方ロキソプロフェンナトリウム水和物)68.1g、29.2gのマクロゴール6000(日本油脂製:商品名 マクロゴール6000P)及びトウモロコシデンプン(日澱化学製:商品名 トウモロコシデンプンST−C)24.3gを65℃湯浴上のガラスビーカー中にて撹拌し、次いで冷却した後、18号篩で篩過して、造粒物を得た。得られた造粒物にジヒドロコデインリン酸塩(塩野義製薬製:商品名 リン酸ジヒドロコデイン「シオノギ」)8g、カルメロースカルシウム(五徳薬品製:商品名 ECG505)81g、乳糖水和物(DMV製:商品名 乳糖200M)295.7g、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ製:商品名 セオラスPH−101)295.6g及びステアリン酸マグネシウム(太平化学工業製:商品名 ステアリン酸マグネシウム(植物性))8.1gを混合した後、直径8.5mmの杵を取り付けた打錠機(畑鉄工所製:HT−AP18SS型)を用いて打錠し、1錠の質量が270mgの錠剤を得た。次いで、製造例2と同様にして、PTP包装体を得た。
[製造例4]PTP包装体(4)
ジヒドロコデインリン酸塩(塩野義製薬製:商品名 リン酸ジヒドロコデイン「シオノギ」)8g、3.4gのマクロゴール6000(日本油脂製:商品名 マクロゴール6000P)及びトウモロコシデンプン(日澱化学製:商品名 トウモロコシデンプンST−C)2.9gを65℃湯浴上のガラスビーカー中にて撹拌し、次いで冷却した後、18号篩で篩過して、造粒物を得た。得られた造粒物に、ロキソプロフェンナトリウム水和物(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方 ロキソプロフェンナトリウム水和物)68.1g、カルメロースカルシウム(五徳薬品製:商品名 ECG505)81g、乳糖水和物(DMV製:商品名 乳糖200M)638.5g及びステアリン酸マグネシウム(太平化学工業製:商品名 ステアリン酸マグネシウム(植物性))8.1gを混合した後、直径8.5mmの杵を取り付けた打錠機(畑鉄工所製:HT−AP18SS型)を用いて打錠し、1錠の質量が270mgの錠剤を得た。次いで、製造例2と同様にして、PTP包装体を得た。
[製造例5]PTP包装体(5)
ロキソプロフェンナトリウム水和物(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方ロキソプロフェンナトリウム水和物)68.1g、ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達製:商品名 HPC−L)24.3g、カルメロースカルシウム(五徳薬品製:商品名 ECG505)81g、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ製:商品名 セオラスPH−101)620.5gを高速攪拌造粒機(パウレック製:VG−05型)に投入して混合後、精製水328.8gを添加して練合した。この造粒物を流動層乾燥機(フロイント産業製:FLO−5型)に投入して乾燥後、整粒機(岡田精工製:ND−10型)を用いて整粒した。この整粒物793.9g、ジヒドロコデインリン酸塩(塩野義製薬製:商品名 リン酸ジヒドロコデイン「シオノギ」)8g及びステアリン酸マグネシウム(太平化学工業製:商品名 ステアリン酸マグネシウム(植物性))8.1gを混合機(コトブキ製:PM50型)に投入して混合した後、直径8.5mmの杵を取り付けた打錠機(畑鉄工所製:HT−AP18SS型)を用いて打錠し、1錠の質量が270mgの錠剤を得た。次いで、製造例2と同様にして、PTP包装体を得た。
[製造例6]PTP包装体(6)
ジヒドロコデインリン酸塩(塩野義製薬製:商品名 リン酸ジヒドロコデイン「シオノギ」)8g、ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達製:商品名 HPC−L)24.3g、カルメロースカルシウム(五徳薬品製:商品名 ECG505)81g、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ製:商品名 セオラスPH−101)620.5gを高速攪拌造粒機(パウレック製:VG−05型)に投入して混合後、精製水328.8gを添加して練合した。この造粒物を流動層乾燥機(フロイント産業製:FLO−5型)に投入して乾燥後、整粒機(岡田精工製:ND−10型)を用いて整粒した。この整粒物733.8g、ロキソプロフェンナトリウム水和物(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方 ロキソプロフェンナトリウム水和物)68.1g及びステアリン酸マグネシウム(太平化学工業製:商品名 ステアリン酸マグネシウム(植物性))8.1gを混合機(コトブキ製:PM50型)に投入して混合した後、直径8.5mmの杵を取り付けた打錠機(畑鉄工所製:HT−AP18SS型)を用いて打錠し、1錠の質量が270mgの錠剤を得た。次いで、製造例2と同様にして、PTP包装体を得た。
[製造例7]PTP包装体(7)
ロキソプロフェンナトリウム水和物(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方ロキソプロフェンナトリウム水和物)68.1g、ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達製:商品名 HPC−L)12.1g、カルメロースカルシウム(五徳薬品製:商品名 ECG505)40.5g、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ製:商品名 セオラスPH−101)280.2gを高速攪拌造粒機(パウレック製:VG−05型)に投入して混合後、精製水164.3gを添加して練合した。この造粒物を流動層乾燥機(フロイント産業製:FLO−5型)に投入して乾燥後、整粒機(岡田精工製:ND−10型)を用いて整粒した(整粒物A)。また、ジヒドロコデインリン酸塩(塩野義製薬製:商品名 リン酸ジヒドロコデイン「シオノギ」)8g、ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達製:商品名 HPC−L)12.1g、カルメロースカルシウム(五徳薬品製:商品名 ECG505)40.5g、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ製:商品名 セオラスPH−101)340.3gを高速攪拌造粒機(パウレック製:VG−05型)に投入して混合後、精製水164.3gを添加して練合した。この造粒物を流動層乾燥機(フロイント産業製:FLO−5型)に投入して乾燥後、整粒機(岡田精工製:ND−10型)を用いて整粒した(整粒物B)。整粒物A 400g、整粒物B 400g及びステアリン酸マグネシウム(太平化学工業製:商品名 ステアリン酸マグネシウム(植物性))8gを混合機(コトブキ製:PM50型)に投入して混合した後、直径8.5mmの杵を取り付けた打錠機(畑鉄工所製:HT−AP18SS型)を用いて打錠し、1錠の質量が270mgの錠剤を得た。次いで、製造例2と同様にして、PTP包装体を得た。
[試験例3]ロキソプロフェン誘発消化管障害抑制作用(1)
Wistar系ラット(Std:Wistar/ST、雄、8週齢、体重188.9〜227.9g)を用い、1群6匹として試験を実施した。ラットは、試験開始前日(16時間以上)より絶食とした。水の摂取は試験開始前1時間までは自由摂取とし、以後絶水とした。
被験薬物として、ジヒドロコデインリン酸塩(DP)を0.5%メチルセルロース(MC)溶液に懸濁し、所定量(8、24、72mg/5mL/kg)経口投与した。
なお、対照群には溶媒(0.5%MC)のみをそれぞれ同容量(5mL/kg)経口投与した。
被験薬物投与1時間後に、ロキソプロフェンナトリウム水和物120mg/2mL生理食塩水/kgを各群のラットに経口投与し、胃粘膜障害を誘発した。ロキソプロフェンナトリウム水和物の投与5時間後、ラットを頚椎脱臼により安楽死させ、噴門部を結紮し胃を摘出した。幽門部から胃内に1%ホルマリン溶液10mLを注入し、幽門部を結紮後、胃全体を同ホルマリン溶液中に約20分間浸漬して軽度に固定した。
胃粘膜障害の程度の評価は、胃を大弯に沿って切開した後、実体顕微鏡下にて腺胃部に発生した個々の損傷(びらん)の長さ(mm)を測定することにより行い、ラット1匹当たりの損傷の総和を潰瘍指数として算出した。次式に従い、被験薬物における潰瘍抑制率(%)を算出し、結果を表3に示した。
潰瘍抑制率(%)={1−(被験薬物の潰瘍指数/対照群の潰瘍指数)}×100
Figure 2016106153
表3から明らかなように、ジヒドロコデインリン酸塩はロキソプロフェンに起因する胃粘膜障害を軽減した。
[試験例4]相互作用の検討(3)
ロキソプロフェンナトリウム水和物(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方 ロキソプロフェンナトリウム水和物)584mg及びd−クロルフェニラミンマレイン酸塩(金剛化学製:商品名 D−マレイン酸クロルフェニラミン)10mgを混合し、ガラス瓶(3K規格瓶)に入れ、60℃で1週間保存した(参考例2)。比較対照として、ロキソプロフェンナトリウム水和物単独(対照例3)、d−クロルフェニラミンマレイン酸塩単独(対照例4)を同様に60℃で1週間保存した。保存開始直後、1日後、3日後、1週間後のガラス瓶内の状態を評価し、結果を表4に示した。
Figure 2016106153
表4から明らかなように、ロキソプロフェンナトリウム水和物とクロルフェニラミンマレイン酸塩の混合物を保存すると、混合物は湿潤・固化し、さらに変色した(参考例2)。一方、ロキソプロフェンナトリウム水和物、クロルフェニラミンマレイン酸塩を各々単独で保存したものには変化は生じなかった(対照例3及び4)。このことから、混合物の状態変化は、ロキソプロフェンナトリウム水和物とクロルフェニラミンマレイン酸塩が相互作用を生じた結果であることが判明した。
[試験例5]相互作用の検討(4)
ジヒドロコデインリン酸塩2.043gをd−クロルフェニラミンマレイン酸塩(金剛化学製:商品名 D−マレイン酸クロルフェニラミン)3.5gに換えた以外は、試験例2の比較例1と同様にして得た混合物のうち0.5gをガラス瓶(2K規格瓶)に入れ、40℃で19日間保存した(比較例2)。
また、ロキソプロフェンナトリウム水和物とd−クロルフェニラミンマレイン酸塩との前述の混合物のうち0.5gを、実施例3と同様に、PTP包装した上でアルミピロー包装したもの(実施例5)、実施例4と同様に、PTP包装と合成ゼオライト(新越化成工業製:商品名 MS−W1506)1gを一緒にアルミピロー包装したもの(実施例6)を、40℃で19日間保存した。
比較例2については、保存開始時、1日後、2日後、6日後、及び19日後の混合物の状態を評価した。また、実施例5及び6については、19日間の保存後に、ピロー包装を開封して、混合物の状態を評価した。結果を表5に示した。
Figure 2016106153
表5から明らかなように、ロキソプロフェンナトリウム水和物とクロルフェニラミンマレイン酸塩を混合しだけで保存したものは相互作用が生じた結果、保存開始6日後には、混合物は湿潤した(比較例2)。
一方、ロキソプロフェンナトリウム水和物とクロルフェニラミンマレイン酸塩を混合して気密保存したものについては、開始時と同じ状態が保たれた。
この結果、ロキソプロフェン又はその塩と、クロルフェニラミンを含む一般式(1)で表される化合物又はその塩とを気密保存することにより、相互作用を抑制できることが判明した(実施例5及び6)。
[製造例8]PTP包装体(8)
ジヒドロコデインリン酸塩8gをd−クロルフェニラミンマレイン酸塩(金剛化学製:商品名 D−マレイン酸クロルフェニラミン)1.2gに換えて、トウモロコシデンプンを31.1gに換える以外は、製造例2と同様にして、PTP包装体を得た。
[製造例9]PTP包装体(9)
マクロゴール6000を硬化油(川研ファインケミカル製:商品名 K−3ワックス−200)に換える以外は製造例8と同様にして、PTP包装体を得た。
[試験例6]ロキソプロフェン誘発消化管障害抑制作用(2)
被験薬物として、d−クロルフェニラミンマレイン酸塩(CM)を0.5%メチルセルロース(MC)溶液に懸濁したものを用い、所定量(5、40mg/5mL/kg)を経口投与することにより、試験例3と同様に試験を実施し、被験薬物投与における潰瘍抑制率(%)を算出し、結果を表6に示した。
Figure 2016106153
表6から明らかなように、クロルフェニラミンマレイン酸塩はロキソプロフェンに起因する胃粘膜障害を軽減した。
[試験例7]相互作用の検討(5)
ロキソプロフェンナトリウム水和物(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方 ロキソプロフェンナトリウム水和物)381mg及びクレマスチンフマル酸塩(ダイト製:商品名 クレマスチンフマル酸塩)2.5mgを混合し、ガラス瓶(3K規格瓶)に入れ、60℃で1週間保存した(参考例3)。比較対照として、ロキソプロフェンナトリウム水和物単独(対照例5)、クレマスチンフマル酸塩単独(対照例6)を同様に60℃で1週間保存した。保存開始直後、1日後、3日後、1週間後のガラス瓶内の状態を評価し、結果を表7に示した。
Figure 2016106153
表7から明らかなように、ロキソプロフェンナトリウム水和物とクレマスチンフマル酸塩の混合物を保存すると、混合物は湿潤し、さらに変色した(参考例3)。一方、ロキソプロフェンナトリウム水和物、クレマスチンフマル酸塩を各々単独で保存したものには変化は生じなかった(対照例5及び6)。このことから、混合物の状態変化は、ロキソプロフェンナトリウム水和物とクレマスチンフマル酸塩が相互作用を生じた結果であることが判明した。
[試験例8]相互作用の検討(6)
ジヒドロコデインリン酸塩2.043gをクレマスチンフマル酸塩(ダイト製:商品名 クレマスチンフマル酸塩)1.34gに換えた以外は、試験例2の比較例1と同様にして得た混合物のうち0.5gをガラス瓶(2K規格瓶)に入れ、40℃で19日間保存した(比較例3)。
また、ロキソプロフェンナトリウム水和物とクレマスチンフマル酸塩との前述の混合物のうち0.5gを、実施例1と同様に、PTP包装したもの(実施例7)、実施例2と同様に、PTP包装したもの(実施例8)を40℃で19日間保存した。
また、ロキソプロフェンナトリウム水和物とクレマスチンフマル酸塩との前述の混合物のうち0.5gを、実施例3と同様に、PTP包装した上でアルミピロー包装したもの(実施例9)、実施例4と同様に、PTP包装と合成ゼオライト(新越化成工業製:商品名 MS−W1506)1gを一緒にアルミピロー包装したもの(実施例10)を、40℃で19日間保存した。
比較例3、実施例7及び実施例8について、保存開始時、1日後、2日後、6日後、及び19日後の混合物の状態を評価した。また、実施例9及び実施例10については、19日間の保存後、ピロー包装を開封して、混合物の状態を評価した。結果を表8に示した。
Figure 2016106153
表8から明らかなように、ロキソプロフェンナトリウム水和物とクレマスチンフマル酸塩を混合しただけで保存したものは、相互作用が生じた結果、保存開始6日後には、混合物は湿潤した(比較例3)。
一方、ロキソプロフェンナトリウム水和物とクレマスチンフマル酸塩を混合して気密保存したものについては、開始時と同じ状態が保たれた。
この結果、ロキソプロフェン又はその塩と、クレマスチンを含む一般式(1)で表される化合物又はその塩とを気密保存することにより、相互作用を抑制できることが判明した(実施例7〜10)。
[製造例10]PTP包装体(10)
ジヒドロコデインリン酸塩8gをクレマスチンフマル酸塩(ダイト製:商品名 クレマスチンフマル酸塩)0.5gに換えて、トウモロコシデンプンを31.8gに換える以外は、製造例2と同様にして、PTP包装体を得た。
[製造例11]PTP包装体(11)
マクロゴール6000を硬化油(川研ファインケミカル製:商品名 K−3ワックス−200)に換える以外は製造例10と同様にして、PTP包装体を得た。
[試験例9]ロキソプロフェン誘発消化管障害抑制作用(3)
被験薬物として、クレマスチンフマル酸塩(CF)を0.5%メチルセルロース(MC)溶液に懸濁したものを用い、所定量(1mg/5mL/kg)を経口投与することにより、試験例3と同様に試験を実施し、被験薬物投与における潰瘍抑制率(%)を算出し、結果を表9に示した。
Figure 2016106153
表9から明らかなように、クレマスチンフマル酸塩はロキソプロフェンに起因する胃粘膜障害を軽減した。
[試験例10]鎮痛試験
5〜6週齢のWistar系雄性ラット(体重102.7〜120.5g)の右後肢足の疼痛閾値を測定し、「炎症惹起前疼痛閾値」とした。
炎症惹起前疼痛閾値の測定後、右後肢足蹠に20%酵母液を100μL皮下投与して炎症を惹起した。炎症惹起3時間後に疼痛閾値を測定し、「薬物投与前疼痛閾値」とした。
薬物投与前疼痛閾値の測定直後に被験薬物を経口投与し、当該薬物投与の1時間後を測定ポイントとして疼痛閾値を測定し、「薬物投与後疼痛閾値」とした。
なお、疼痛閾値は、ランダルセリット式鎮痛効果測定装置(MK−201D:室町機械(株)製)を用いて測定した。以下の群構成(群(い)〜群(ほ))の各被験薬物を投与した。
群(い):ロキソプロフェンナトリウム水和物 単独投与群(以下、「LX単独」と表記する。)
ロキソプロフェンナトリウム水和物を0.1mg/kg体重の用量で、0.5%メチルセルロース溶液に溶解又は懸濁させて投与した。
群(ろ):クレマスチンフマル酸塩3mg/kg 単独投与群(以下、「CF単独(3mg/kg)」と表記する。)
クレマスチンフマル酸塩を3mg/kg体重の用量で、0.5%メチルセルロース溶液に溶解又は懸濁させて投与した。
群(は):ロキソプロフェンナトリウム水和物とクレマスチンフマル酸塩3mg/kgの2成分併用投与群(以下、「LX+CF(3mg/kg)」と表記する。)
ロキソプロフェンナトリウム水和物を0.1mg/kg体重の用量で、クレマスチンフマル酸塩を3mg/kg体重の用量で、0.5%メチルセルロース溶液に溶解又は懸濁させて、同時に投与した。
群(に):クレマスチンフマル酸塩30mg/kg 単独投与群(以下、「CF単独(30mg/kg)」と表記する。)
クレマスチンフマル酸塩を30mg/kg体重の用量で、0.5%メチルセルロース溶液に溶解又は懸濁させて投与した。
群(ほ):ロキソプロフェンナトリウム水和物とクレマスチンフマル酸塩30mg/kgの2成分併用投与群(以下、「LX+CF(30mg/kg)」と表記する。)
ロキソプロフェンナトリウム水和物を0.1mg/kg体重の用量で、クレマスチンフマル酸塩を30mg/kg体重の用量で、0.5%メチルセルロース溶液に溶解又は懸濁させて、同時に投与した。上記試験にて得られた疼痛閾値から、以下の式に従い、疼痛改善率を算出した。
疼痛改善率(%)=(薬物投与後疼痛閾値−薬物投与前疼痛閾値)/(炎症惹起前疼痛閾値−薬物投与前疼痛閾値)×100
なお、被験薬物投与群それぞれ各群につき、4匹のラットを使用した。
結果を表10に示した。なお、疼痛改善率は、各群当りの平均値±標準誤差で表示した。
Figure 2016106153
表10から明らかなように、ロキソプロフェンナトリウム水和物とクレマスチンフマル酸塩の組み合わせは、優れた鎮痛作用を有することが明らかとなった(群(は)の疼痛改善率:約41%、群(ほ)の疼痛改善率:約68%)。
したがって、ロキソプロフェンナトリウム水和物とクレマスチンフマル酸塩の組み合わせは、優れた鎮痛作用を示し、クレマスチンはロキソプロフェンの鎮痛作用を増強させることが明らかとなった。
[試験例11]相互作用の検討(7)
ロキソプロフェンナトリウム水和物(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方 ロキソプロフェンナトリウム水和物)482.3mg及びカルビノキサミンマレイン酸塩(金剛化学製:商品名 マレイン酸カルビノキサミン)17.7mgを混合し、ガラス瓶(3K規格瓶)に入れ、60℃で1週間保存した(参考例4)。比較対照として、ロキソプロフェンナトリウム水和物単独(対照例7)、カルビノキサミンマレイン酸塩単独(対照例8)を同様に60℃で1週間保存した。保存開始直後、1日後、2日後、1週間後のガラス瓶内の状態を評価し、結果を表11に示した。
Figure 2016106153
表11から明らかなように、ロキソプロフェンナトリウム水和物とカルビノキサミンマレイン酸塩の混合物を保存すると、混合物は固化し、さらに変色した(参考例4)。一方、ロキソプロフェンナトリウム水和物、カルビノキサミンマレイン酸塩を各々単独で保存したものには変化は生じなかった(対照例7及び8)。このことから、混合物の状態変化は、ロキソプロフェンナトリウム水和物とカルビノキサミンマレイン酸塩が相互作用を生じた結果であることが判明した。
[製造例12]PTP包装体(12)
ジヒドロコデインリン酸塩8gをカルビノキサミンマレイン酸塩(金剛化学製:商品名 マレイン酸カルビノキサミン)2.5gに換えて、トウモロコシデンプンを29.8gに換える以外は、製造例2と同様にして、PTP包装体を得た。
[製造例13]PTP包装体(13)
マクロゴール6000を硬化油(川研ファインケミカル製:商品名 K−3ワックス−200)に換える以外は製造例12と同様にして、PTP包装体を得た。
[試験例12]ロキソプロフェン誘発消化管障害抑制作用(4)
被験薬物として、カルビノキサミンマレイン酸塩(CAM)を0.5%メチルセルロース(MC)溶液に懸濁したものを用い、所定量(0.75、75mg/5mL/kg)を経口投与することにより、試験例3と同様に試験を実施し、被験薬物投与における潰瘍抑制率(%)を算出し、結果を表12に示した。
Figure 2016106153
表12から明らかなように、カルビノキサミンマレイン酸塩はロキソプロフェンに起因する胃粘膜障害を軽減した。
[試験例13]相互作用の検討(7)
ロキソプロフェンナトリウム水和物(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方 ロキソプロフェンナトリウム水和物)490.4mg及びジフェニルピラリン塩酸塩(金剛化学製:商品名 塩酸ジフェニルピラリン)9.6mgを混合し、ガラス瓶(3K規格瓶)に入れ、60℃で1週間保存した(参考例5)。比較対照として、ロキソプロフェンナトリウム水和物単独(対照例9)、ジフェニルピラリン塩酸塩単独(対照例10)を同様に60℃で1週間保存した。保存開始直後、1日後、3日後、1週間後のガラス瓶内の状態を評価し、結果を表13に示した。
Figure 2016106153
表13から明らかなように、ロキソプロフェンナトリウム水和物とジフェニルピラリン塩酸塩の混合物を保存すると、混合物は湿潤し、さらに変色した(参考例5)。一方、ロキソプロフェンナトリウム水和物、ジフェニルピラリン塩酸塩を各々単独で保存したものには変化は生じなかった(対照例9及び10)。このことから、混合物の状態変化は、ロキソプロフェンナトリウム水和物とジフェニルピラリン塩酸塩が相互作用を生じた結果であることが判明した。
[製造例14]PTP包装体(14)
ジヒドロコデインリン酸塩8gをジフェニルピラリン塩酸塩(金剛化学製:商品名 塩酸ジフェニルピラリン)1.3gに換えて、トウモロコシデンプンを31gに換える以外は、製造例2と同様にして、PTP包装体を得る。
[製造例15]PTP包装体(15)
マクロゴール6000を硬化油(川研ファインケミカル製:商品名 K−3ワックス−200)に換える以外は製造例14と同様にして、PTP包装体を得る。
[試験例14]ロキソプロフェン誘発消化管障害抑制作用(5)
被験薬物として、ジフェニルピラリン塩酸塩(PP)を0.5%メチルセルロース(MC)溶液に懸濁したものを用い、所定量(3、10mg/5mL/kg)を経口投与することにより、試験例3と同様に試験を実施し、被験薬物投与における潰瘍抑制率(%)を算出し、結果を表14に示した。
Figure 2016106153
表14から明らかなように、ジフェニルピラリン塩酸塩はロキソプロフェンに起因する胃粘膜障害を軽減した。
[試験例15]相互作用の検討(9)
ロキソプロフェンナトリウム水和物(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方 ロキソプロフェンナトリウム水和物)170mg及びブロムヘキシン塩酸塩(山洋化学製:商品名 ブロムヘキシン塩酸塩)10mgを混合し、ガラス瓶(3K規格瓶)に入れ、60℃で1週間保存した(参考例6)。比較対照として、ロキソプロフェンナトリウム水和物単独(対照例11)、ブロムヘキシン塩酸塩単独(対照例12)を同様に60℃で1週間保存した。保存開始直後、1日後、2日後、1週間後のガラス瓶内の状態を評価し、結果を表15に示した。
Figure 2016106153
表15から明らかなように、ロキソプロフェンナトリウム水和物とブロムヘキシン塩酸塩の混合物を保存すると、混合物は固化し、さらに変色した(参考例6)。一方、ロキソプロフェンナトリウム水和物、ブロムヘキシン塩酸塩を各々単独で保存したものには変化は生じなかった(対照例11及び12)。このことから、混合物の状態変化は、ロキソプロフェンナトリウム水和物とブロムヘキシン塩酸塩が相互作用を生じた結果であることが判明した。
[製造例16]PTP包装体(16)
ジヒドロコデインリン酸塩8gをブロムヘキシン塩酸塩(山洋化学製:商品名 ブロムヘキシン塩酸塩)4gに換えて、トウモロコシデンプンを28.3gに換える以外は、製造例2と同様にして、PTP包装体を得る。
[製造例17]PTP包装体(17)
マクロゴール6000を硬化油(川研ファインケミカル製:商品名 K−3ワックス−200)に換える以外は製造例16と同様にして、PTP包装体を得る。
[試験例16]相互作用の検討(10)
ロキソプロフェンナトリウム水和物(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方 ロキソプロフェンナトリウム水和物)500mg及びアンブロキソール塩酸塩(静岡カフェイン工業所製:商品名 塩酸アンブロキソール)500mgを混合し、ガラス瓶(3K規格瓶)に入れ、60℃で1週間保存した(参考例7)。比較対照として、ロキソプロフェンナトリウム水和物単独(対照例13)、アンブロキソール塩酸塩単独(対照例14)を同様に60℃で1週間保存した。保存開始直後、1日後、3日後、1週間後のガラス瓶内の状態を評価し、結果を表16に示した。
Figure 2016106153
表16から明らかなように、ロキソプロフェンナトリウム水和物とアンブロキソール塩酸塩の混合物を保存すると、混合物は固化し、さらに変色した(参考例7)。一方、ロキソプロフェンナトリウム水和物、アンブロキソール塩酸塩を各々単独で保存したものには変化は生じなかった(対照例13及び14)。このことから、混合物の状態変化は、ロキソプロフェンナトリウム水和物とアンブロキソール塩酸塩が相互作用を生じた結果であることが判明した。
[製造例18]PTP包装体(18)
ジヒドロコデインリン酸塩8gをアンブロキソール塩酸塩(静岡カフェイン工業所製:商品名 塩酸アンブロキソール)15gに換えて、マクロゴール6000を25.7gに、トウモロコシデンプンを20.8gに換える以外は、製造例2と同様にして、PTP包装体を得る。
[製造例19]PTP包装体(19)
マクロゴール6000を硬化油(川研ファインケミカル製:商品名 K−3ワックス−200)に換える以外は製造例18と同様にして、PTP包装体を得る。
[試験例17]相互作用の検討(11)
ロキソプロフェンナトリウム水和物(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方 ロキソプロフェンナトリウム水和物)224.9mg及びグアヤコールスルホン酸カリウム(米沢浜理薬品工業製:商品名 グアヤコールスルホン酸カリウム)275.1mgを混合し、ガラス瓶(3K規格瓶)に入れ、60℃で1週間保存した(参考例8)。比較対照として、ロキソプロフェンナトリウム水和物単独(対照例15)、グアヤコールスルホン酸カリウム単独(対照例16)を同様に60℃で1週間保存した。保存開始直後、1日後、3日後、1週間後のガラス瓶内の状態を評価し、結果を表17に示した。
Figure 2016106153
表17から明らかなように、ロキソプロフェンナトリウム水和物とグアヤコールスルホン酸カリウムの混合物を保存すると、混合物は湿潤した(参考例8)。一方、ロキソプロフェンナトリウム水和物、グアヤコールスルホン酸カリウムを各々単独で保存したものには変化は生じなかった(対照例15及び16)。このことから、混合物の状態変化は、ロキソプロフェンナトリウム水和物とグアヤコールスルホン酸カリウムが相互作用を生じた結果であることが判明した。
[試験例18]相互作用の検討(12)
ロキソプロフェンナトリウム水和物347.1mg(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方 ロキソプロフェンナトリウム水和物)及びリゾチーム塩酸塩152.9mg(エーザイ製:商品名 塩化リゾチーム)を混合し、ガラス瓶(3K規格瓶)に入れ、60℃で1週間保存した(参考例9)。比較対照として、ロキソプロフェンナトリウム水和物単独(対照例17)、リゾチーム塩酸塩単独(対照例18)を同様に60℃で1週間保存した。保存開始直後、1日後、3日後、1週間後のガラス瓶内の状態を評価し、結果を表18に示した。
Figure 2016106153
表18から明らかなように、ロキソプロフェンナトリウム水和物とリゾチーム塩酸塩の混合物を保存すると、混合物は湿潤し、さらに固化した(参考例9)。一方、ロキソプロフェンナトリウム水和物、リゾチーム塩酸塩を各々単独で保存したものには変化は生じなかった(対照例17及び18)。このことから、混合物の状態変化は、ロキソプロフェンナトリウム水和物とリゾチーム塩酸塩が相互作用を生じた結果であることが判明した。
[製造例20]PTP包装体(20)
ジヒドロコデインリン酸塩8gをリゾチーム塩酸塩(エーザイ製:商品名 塩化リゾチーム)30gに換えて、マクロゴール6000を18.2gに、トウモロコシデンプンを13.3gに換える以外は、製造例2と同様にして、PTP包装体を得る。
[製造例21]PTP包装体(21)
マクロゴール6000を硬化油(川研ファインケミカル製:商品名 K−3ワックス−200)に換える以外は製造例20と同様にして、PTP包装体を得る。
[試験例19]相互作用の検討(13)
ロキソプロフェンナトリウム水和物(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方 ロキソプロフェンナトリウム水和物)500mg及びdl−メチルエフェドリン塩酸塩(アルプス薬品工業製:商品名 日本薬局方 dl−塩酸メチルエフェドリン末)150mgを混合し、ガラス瓶(3K規格瓶)に入れ、60℃で1週間保存した(参考例10)。比較対照として、ロキソプロフェンナトリウム水和物単独(対照例19)、dl−メチルエフェドリン塩酸塩単独(対照例20)を同様に60℃で1週間保存した。保存開始直後、1日後、3日後、1週間後のガラス瓶内の状態を評価し、結果を表19に示した。
Figure 2016106153
表19から明らかなように、ロキソプロフェンナトリウム水和物とdl−メチルエフェドリン塩酸塩の混合物を保存すると、混合物は湿潤し、さらに変色した(参考例10)。一方、ロキソプロフェンナトリウム水和物、dl−メチルエフェドリン塩酸塩を各々単独で保存したものには変化は生じなかった(対照例19及び20)。このことから、混合物の状態変化は、ロキソプロフェンナトリウム水和物とdl−メチルエフェドリン塩酸塩が相互作用を生じた結果であることが判明した。
[試験例20]相互作用の検討(14)
ロキソプロフェンナトリウム水和物(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方 ロキソプロフェンナトリウム水和物)204.3g及びdl−メチルエフェドリン塩酸塩(アルプス薬品工業製:商品名 日本薬局方 dl−塩酸メチルエフェドリン末)20.43gを混合し、混合物を調製した。次いで、得られた混合物のうち0.5gをガラス瓶(2K規格瓶)に入れ、40℃で19日間保存した(比較例4)。
一方、前述の混合物のうち0.5gをアルミラミネート袋(生産日本社製:商品名 ラミジップALシリーズ)でアルミピロー包装して、40℃で19日間保存した(実施例11)。
比較例4について、保存開始時、1日後、2日後、6日後、及び19日後の混合物の状態を評価した。また、実施例11については、19日間の保存後、ピロー包装を開封して、混合物の状態を評価した。結果を表20に示した。
Figure 2016106153
表20から明らかなように、ロキソプロフェンナトリウム水和物とメチルエフェドリン塩酸塩を混合しただけで保存したものは、相互作用が生じた結果、保存開始1日後には、混合物は固化した(比較例4)。
一方、ロキソプロフェンナトリウム水和物とメチルエフェドリン塩酸塩を混合して気密保存したものについては、開始時と同じ状態が保たれた。
この結果、ロキソプロフェン又はその塩と、メチルエフェドリン塩酸塩とを気密保存することにより、相互作用を抑制できることが判明した(実施例11)。
[製造例22]PTP包装体(22)
ジヒドロコデインリン酸塩8gをdl−メチルエフェドリン塩酸塩(アルプス薬品工業製:商品名 日本薬局方 dl−塩酸メチルエフェドリン末)20gに換えて、マクロゴール6000を23.2gに、トウモロコシデンプンを18.3gに換える以外は、製造例2と同様にして、PTP包装体を得る。
[製造例23]PTP包装体(23)
マクロゴール6000を硬化油(川研ファインケミカル製:商品名 K−3ワックス−200)に換える以外は製造例22と同様にして、PTP包装体を得る。
[試験例21]ロキソプロフェン誘発消化管障害抑制作用(6)
被験薬物として、dl−メチルエフェドリン塩酸塩(ME)を0.5%メチルセルロース(MC)溶液に懸濁したものを用い、所定量(20、60、180mg/5mL/kg)を経口投与することにより、試験例3と同様に試験を実施し、被験薬物投与における潰瘍抑制率(%)を算出し、結果を表21に示した。
Figure 2016106153
表21から明らかなように、dl−メチルエフェドリン塩酸塩はロキソプロフェンに起因する胃粘膜障害を軽減した。
[試験例22]相互作用の検討(15)
ロキソプロフェンナトリウム水和物(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方 ロキソプロフェンナトリウム水和物)404.9mg及びデキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物(第一ファインケミカル製:商品名 デキストロメトルファン HBR)95.1mgを混合し、ガラス瓶(3K規格瓶)に入れ、60℃で1週間保存した(参考例11)。比較対照として、ロキソプロフェンナトリウム水和物単独(対照例21)、デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物単独(対照例22)を同様に60℃で1週間保存した。保存開始直後、1日後、3日後、1週間後のガラス瓶内の状態を評価し、結果を表22に示した。
Figure 2016106153
表22から明らかなように、ロキソプロフェンナトリウム水和物とデキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物の混合物を保存すると、混合物は湿潤した(参考例11)。一方、ロキソプロフェンナトリウム水和物、デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物を各々単独で保存したものには変化は生じなかった(対照例21及び22)。このことから、混合物の状態変化は、ロキソプロフェンナトリウム水和物とデキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物が相互作用を生じた結果であることが判明した。
[製造例24]PTP包装体(24)
ジヒドロコデインリン酸塩8gをデキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物(第一ファインケミカル製:商品名 デキストロメトルファン HBR)16gに換えて、マクロゴール6000を25.2gに、トウモロコシデンプンを20.3gに換える以外は、製造例2と同様にして、PTP包装体を得る。
[製造例25]PTP包装体(25)
マクロゴール6000を硬化油(川研ファインケミカル製:商品名 K−3ワックス−200)に換える以外は製造例24と同様にして、PTP包装体を得る。
[試験例23]相互作用の検討(16)
ロキソプロフェンナトリウム水和物(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方 ロキソプロフェンナトリウム水和物)224.9mg及びグアイフェネシン(アルプス薬品製:商品名 グアイフェネシン)224.9mgを混合し、ガラス瓶(3K規格瓶)に入れ、60℃で1週間保存した(参考例12)。比較対照として、ロキソプロフェンナトリウム水和物単独(対照例23)、グアイフェネシン単独(対照例24)を同様に60℃で1週間保存した。保存開始直後、1日後、3日後、1週間後のガラス瓶内の状態を評価し、結果を表23に示した。
Figure 2016106153
表23から明らかなように、ロキソプロフェンナトリウム水和物とグアイフェネシンの混合物を保存すると、混合物は透明液体に変化した(参考例12)。一方、ロキソプロフェンナトリウム水和物、グアイフェネシンを各々単独で保存したものには変化は生じなかった(対照例23及び24)。このことから、混合物の状態変化は、ロキソプロフェンナトリウム水和物とグアイフェネシンが相互作用を生じた結果であることが判明した。
[製造例26]PTP包装体(26)
ジヒドロコデインリン酸塩8gをグアイフェネシン(アルプス薬品製:商品名 グアイフェネシン)83gに換えて、マクロゴール6000を292gに、トウモロコシデンプンを243gに、乳糖水和物を34.8gに換える以外は、製造例2と同様にして、PTP包装体を得る。
[製造例27]PTP包装体(27)
マクロゴール6000を硬化油(川研ファインケミカル製:商品名 K−3ワックス−200)に換える以外は製造例26と同様にして、PTP包装体を得る。
[試験例24]相互作用の検討(17)
ロキソプロフェンナトリウム水和物(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方 ロキソプロフェンナトリウム水和物)202.6mg及び安息香酸ナトリウムカフェイン(静岡カフェイン工業所製:商品名 安息香酸ナトリウムカフェイン)297.4mgを混合し、ガラス瓶(3K規格瓶)に入れ、60℃で1週間保存した(参考例13)。保存開始直後、1日後、3日後、1週間後のガラス瓶内の状態を評価し、結果を表24に示した。
Figure 2016106153
表24から明らかなように、ロキソプロフェンナトリウム水和物と安息香酸ナトリウムカフェインの混合物を保存すると、保存開始1日後には、混合物は固化し、相互作用が生じることが判明した。
[製造例28]PTP包装体(28)
ジヒドロコデインリン酸塩8gを安息香酸ナトリウムカフェイン(静岡カフェイン工業所製:商品名 安息香酸ナトリウムカフェイン)100gに換えて、マクロゴール6000を292gに、トウモロコシデンプンを243gに、乳糖水和物を17.8gに換える以外は、製造例2と同様にして、PTP包装体を得る。
[製造例29]PTP包装体(29)
マクロゴール6000を硬化油(川研ファインケミカル製:商品名 K−3ワックス−200)に換える以外は製造例28と同様にして、PTP包装体を得る。
[試験例25]相互作用の検討(18)
ロキソプロフェンナトリウム水和物(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方 ロキソプロフェンナトリウム水和物)204.3g及び無水カフェイン(静岡カフェイン工業所製:商品名 無水カフェイン)250gを混合し、混合物を調製した。次いで、得られた混合物のうち0.5gをガラス瓶(2K規格瓶)に入れ、40℃、75%RHで6日間保存した(比較例5)。
一方、前述の混合物のうち0.5gを予めポケット部分を成形した樹脂シート(住友ベークライト製:商品名 スミライトVSL−4603)のポケット部分に入れ、次いでPTP用アルミ箔(大和化学工業製:商品名 アルミ箔銀無地)で蓋をしてPTP包装し、40℃で19日間保存した(実施例12)。
比較例5及び実施例12について、保存開始直後、1日後、2日後及び6日後の混合物の状態を評価した。結果を表25に示した。
Figure 2016106153
表25から明らかなように、ロキソプロフェンナトリウム水和物と無水カフェインを混合しただけで保存したものは、相互作用が生じた結果、保存開始6日後には、混合物は湿潤した(比較例5)。
一方、ロキソプロフェンナトリウム水和物と無水カフェインを混合して気密保存したものについては、開始時と同じ状態が保たれた。
この結果、ロキソプロフェン又はその塩と、無水カフェインとを気密保存することにより、相互作用を抑制できることが判明した(実施例12)。
[試験例26]相互作用の検討(19)
ロキソプロフェンナトリウム水和物(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方 ロキソプロフェンナトリウム水和物)127mg及びブロムワレリル尿素(八代製薬製:商品名 日本薬局方 ブロモバレリル尿素P)373mgを混合し、ガラス瓶(3K規格瓶)に入れ、60℃で1週間保存した(参考例14)。保存開始直後、1日後、3日後、1週間後のガラス瓶内の状態を評価し、結果を表26に示した。
Figure 2016106153
表26から明らかなように、ロキソプロフェンナトリウム水和物とブロムワレリル尿素の混合物を保存すると、保存開始1日後には、混合物は固化し、相互作用が生じることが判明した。
この結果、ロキソプロフェン又はその塩と、イソバレリル尿素誘導体とを実質的に接触させないと相互作用を抑制することができることが判明した。
[製造例30]PTP包装体(30)
ジヒドロコデインリン酸塩8gをブロムワレリル尿素(八代製薬製:商品名 日本薬局方 ブロモバレリル尿素P)67gに換えて、マクロゴール6000を233.6gに、トウモロコシデンプンを194.4gに、乳糖水和物を157.8gに換える以外は、製造例2と同様にして、PTP包装体を得る。
[製造例31]PTP包装体(31)
マクロゴール6000を硬化油(川研ファインケミカル製:商品名 K−3ワックス−200)に換える以外は製造例30と同様にして、PTP包装体を得る。
[試験例27]相互作用の検討(20)
ロキソプロフェンナトリウム水和物(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方 ロキソプロフェンナトリウム水和物)204.3mg及びカルボシステイン(妙中鉱業製:商品名 カルボシステイン)1500mgを混合し、ガラス瓶(3K規格瓶)に入れ、60℃で1週間保存した(参考例15)。保存開始直後、1日後、3日後、1週間後のガラス瓶内の状態を評価し、結果を表27に示した。
Figure 2016106153
表27から明らかなように、ロキソプロフェンナトリウム水和物とカルボシステインの混合物を保存すると、保存開始1日後には、混合物は固化し、相互作用が生じることが判明した。
[試験例28]相互作用の検討(21)
ジヒドロコデインリン酸塩8gをカルボシステイン(妙中鉱業製:商品名 カルボシステイン)100gに換えて、ロキソプロフェンナトリウム水和物とカルボシステインとを混合(比較例8)し、50℃で28日間保存し、保存開始直後、1日後、3日後、7日後、14日後、28日後に評価した以外は、試験例2と同様に試験を実施した。結果を表28に示した。
Figure 2016106153
表28から明らかなように、ロキソプロフェンナトリウム水和物とカルボシステインを混合しだけで保存したものは相互作用が生じた結果、保存開始1日後には、混合物は固化し、7日後には変色して固化した(比較例8)。
[製造例32]PTP包装体(32)
ジヒドロコデインリン酸塩8gをカルボシステイン(妙中鉱業製:商品名 カルボシステイン)100gに換えて、マクロゴール6000を292gに、トウモロコシデンプンを243gに、乳糖水和物を17.8gに換える以外は、製造例2と同様にして、PTP包装体を得る。
[製造例33]PTP包装体(33)
マクロゴール6000を硬化油(川研ファインケミカル製:商品名 K−3ワックス−200)に換える以外は製造例32と同様にして、PTP包装体を得る。
[試験例29]相互作用の検討(22)
ジヒドロコデインリン酸塩8gをアセトアミノフェン(不二化学薬品製:商品名 アセトアミノフェン)100gに換えて、ロキソプロフェンナトリウム水和物とアセトアミノフェンとを混合(比較例9)し、50℃で28日間保存し、保存開始直後、1日後、3日後、7日後、14日後、28日後に評価した以外は、試験例2と同様に試験を実施した。結果を表29に示した。
Figure 2016106153
表29から明らかなように、ロキソプロフェンナトリウム水和物とアセトアミノフェンを混合しだけで保存したものは相互作用が生じた結果、保存開始7日後には、混合物は湿潤し、14日後には極めて強く湿潤した(比較例9)。
[製造例34]PTP包装体(34)
ジヒドロコデインリン酸塩8gをアセトアミノフェン(不二化学薬品製:商品名 アセトアミノフェン)100gに換えて、マクロゴール6000を292gに、トウモロコシデンプンを243gに、乳糖水和物を17.8gに換える以外は、製造例2と同様にして、PTP包装体を得る。
[製造例35]PTP包装体(35)
マクロゴール6000を硬化油(川研ファインケミカル製:商品名 K−3ワックス−200)に換える以外は製造例34と同様にして、PTP包装体を得る。
[試験例30]相互作用の検討(23)
ジヒドロコデインリン酸塩8gをエテンザミド(エーピーアイコーポレーション製:商品名 エテンザミド)100gに換えて、ロキソプロフェンナトリウム水和物とエテンザミドとを混合(比較例10)し、50℃で28日間保存し、保存開始直後、1日後、3日後、7日後、14日後、28日後に評価した以外は、試験例2と同様に試験を実施した。結果を表30に示した。
Figure 2016106153
表30から明らかなように、ロキソプロフェンナトリウム水和物とエテンザミドを混合しだけで保存したものは相互作用が生じた結果、保存開始14日後には、混合物は湿潤した(比較例10)。
[製造例36]PTP包装体(36)
ジヒドロコデインリン酸塩8gをエテンザミド(エーピーアイコーポレーション製:商品名 エテンザミド)100gに換えて、マクロゴール6000を292gに、トウモロコシデンプンを243gに、乳糖水和物を17.8gに換える以外は、製造例2と同様にして、PTP包装体を得る。
[製造例37]PTP包装体(37)
マクロゴール6000を硬化油(川研ファインケミカル製:商品名 K−3ワックス−200)に換える以外は製造例36と同様にして、PTP包装体を得る。
[製造例38]ロキソプロフェンナトリウム水和物と相互作用性成分とを含む顆粒剤を含有するSP包装体(総合感冒薬)
3包(1日量)中に以下の成分を含有する顆粒剤を、製造例2に記載の方法に準じて、SP包装体を製造する。
ロキソプロフェンナトリウム水和物 204.3mg
クレマスチンフマル酸塩 1.34mg(クレマスチンとして1mg)
ブロムヘキシン塩酸塩 12mg
dl−メチルエフェドリン塩酸塩 60mg
ジヒドロコデインリン酸塩 24mg
チアミン硝化物 25mg
リボフラビン 12mg
アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS 96mg
エリスリトール 973.5mg
トレハロース 590.2mg
結晶セルロース 300mg
プルラン 184mg
クロスカルメロースナトリウム 40mg
アスパルテーム 82mg
[製造例39]PTP包装体(38)
ロキソプロフェンナトリウム水和物(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方ロキソプロフェンナトリウム水和物)68.1g、29.2gのマクロゴール6000(日本油脂製:商品名 マクロゴール6000P)及びトウモロコシデンプン(日澱化学製:商品名 トウモロコシデンプンST−C)24.3gを65℃湯浴上のガラスビーカー中にて撹拌し、次いで冷却した後、18号篩で篩過して、造粒物を得た。得られた造粒物にジヒドロコデインリン酸塩(塩野義製薬製:商品名 リン酸ジヒドロコデイン「シオノギ」)8g、カルメロースカルシウム(五徳薬品製:商品名 ECG505)81g、乳糖水和物(DMV製:商品名 乳糖200M)524.6g、水酸化マグネシウム(協和化学工業製:商品名 キョーワスイマグ)及びステアリン酸マグネシウム8.1g(太平化学工業製:商品名 ステアリン酸マグネシウム(植物性))66.7gを混合した後、直径8.5mmの杵を取り付けた打錠機(畑鉄工所製:HT−AP18SS型)を用いて打錠し、1錠の質量が270mgの錠剤を得た。次いで、得られた錠剤を、予めポケット部分を成形した樹脂シート(住友ベークライト製:商品名 スミライトVSS−1202)のポケット部分に入れ、次いでPTP用アルミ箔(大和化学工業製:商品名 アルミ箔銀無地)で蓋をしてPTP包装し、PTP包装体を得た。
[製造例40]PTP包装体(39)
9錠中に以下の成分・分量を有する錠剤を含有するPTP包装体を、製造例39と同様の方法により製造した。
ロキソプロフェンナトリウム水和物 204.3mg
ジヒドロコデインリン酸塩 24mg
マクロゴール6000 87.6mg
トウモロコシデンプン 72.9mg
カルメロースカルシウム 243mg
乳糖水和物 1573.9mg
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(富士化学工業製:商品名 ノイシリンUFL2) 200mg
ステアリン酸マグネシウム 24.3mg
[製造例41]PTP包装体(40)
9錠中に以下の成分・分量を有する錠剤を含有するPTP包装体を、製造例39と同様の方法により製造した。
ロキソプロフェンナトリウム水和物 204.3mg
ジヒドロコデインリン酸塩 24mg
硬化油(川研ファインケミカル製:商品名 K−3ワックス−200) 87.6mg
トウモロコシデンプン 72.9mg
カルメロースカルシウム 243mg
乳糖水和物 1573.9mg
無水リン酸水素カルシウム(協和化学工業製:商品名 無水リン酸水素カルシウム GS−H) 200mg
ステアリン酸マグネシウム 24.3mg
[製造例42]PTP包装体(41)
9錠中に以下の成分・分量を有する錠剤を含有するPTP包装体を、製造例39と同様の方法により製造した。
ロキソプロフェンナトリウム水和物 204.3mg
ジヒドロコデインリン酸塩 24mg
マクロゴール6000 87.6mg
トウモロコシデンプン 72.9mg
カルメロースカルシウム 243mg
乳糖水和物 1573.9mg
沈降炭酸カルシウム(三共精粉製:商品名 沈降炭酸CA) 200mg
ステアリン酸マグネシウム 24.3mg
[製造例43]PTP包装体(42)
9錠中に以下の成分・分量を有する錠剤を含有するPTP包装体を、製造例41と同様の方法により製造した。
ロキソプロフェンナトリウム水和物 204.3mg
ジヒドロコデインリン酸塩 24mg
硬化油 87.6mg
トウモロコシデンプン 72.9mg
カルメロースカルシウム 243mg
乳糖水和物 1573.9mg
酸化マグネシウム(富田製薬製:商品名 重質酸化マグネシウム) 200mg
ステアリン酸マグネシウム 24.3mg
[製造例44]PTP包装体(43)
9錠中に以下の成分・分量を有する錠剤を含有するPTP包装体を、製造例39と同様の方法により製造した。
ロキソプロフェンナトリウム水和物 204.3mg
ジヒドロコデインリン酸塩 24mg
マクロゴール6000 87.6mg
トウモロコシデンプン 72.9mg
カルメロースカルシウム 243mg
乳糖水和物 1573.9mg
酸化マグネシウム(富田製薬製:商品名 重質酸化マグネシウム) 200mg
ステアリン酸マグネシウム 24.3mg
[製造例45]PTP包装体(44)
9錠中に以下の成分・分量を有する錠剤を含有するPTP包装体を、製造例39と同様の方法により製造した。
ロキソプロフェンナトリウム水和物 204.3mg
d−クロルフェニラミンマレイン酸塩(金剛化学製:商品名 D−マレイン酸クロルフェニラミン) 3.5mg
マクロゴール6000 87.6mg
トウモロコシデンプン 72.9mg
カルメロースカルシウム 243mg
乳糖水和物 1594.4mg
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(富士化学工業製:商品名 ノイシリンUFL2) 200mg
ステアリン酸マグネシウム 24.3mg
[製造例46]PTP包装体(45)
9錠中に以下の成分・分量を有する錠剤を含有するPTP包装体を、製造例41と同様の方法により製造した。
ロキソプロフェンナトリウム水和物 204.3mg
d−クロルフェニラミンマレイン酸塩(金剛化学製:商品名 D−マレイン酸クロルフェニラミン) 3.5mg
硬化油 87.6mg
トウモロコシデンプン 72.9mg
カルメロースカルシウム 243mg
乳糖水和物 1594.4mg
酸化マグネシウム(富田製薬製:商品名 重質酸化マグネシウム) 200mg
ステアリン酸マグネシウム 24.3mg
[製造例47]PTP包装体(46)
9錠(1日量)中に以下の成分を含有する錠剤を含有するPTP包装体を、製造例41と同様の方法により製造した。
ロキソプロフェンナトリウム水和物 204.3mg
クレマスチンフマル酸塩(ダイト製:商品名 クレマスチンフマル酸塩) 1.34mg
硬化油 87.6mg
トウモロコシデンプン 72.9mg
カルメロースカルシウム 243mg
乳糖水和物 1596.6mg
無水リン酸水素カルシウム(協和化学工業製:商品名 無水リン酸水素カルシウム GS−H) 200mg
ステアリン酸マグネシウム 24.3mg
[製造例48]PTP包装体(47)
9錠(1日量)中に以下の成分を含有する錠剤を含有するPTP包装体を、製造例39と同様の方法により製造した。
ロキソプロフェンナトリウム水和物 204.3mg
カルビノキサミンマレイン酸塩(金剛化学製:商品名 マレイン酸カルビノキサミン) 7.5mg
マクロゴール6000 87.6mg
トウモロコシデンプン 72.9mg
カルメロースカルシウム 243mg
乳糖水和物 1590.4mg
無水リン酸水素カルシウム(協和化学工業製:商品名 無水リン酸水素カルシウム GS−H) 200mg
ステアリン酸マグネシウム 24.3mg
[製造例49]PTP包装体(48)
9錠(1日量)中に以下の成分を含有する錠剤を含有するPTP包装体を、製造例41と同様の方法により製造した。
ロキソプロフェンナトリウム水和物 204.3mg
カルビノキサミンマレイン酸塩(金剛化学製:商品名 マレイン酸カルビノキサミン) 7.5mg
硬化油 87.6mg
トウモロコシデンプン 72.9mg
カルメロースカルシウム 243mg
乳糖水和物 1590.4mg
沈降炭酸カルシウム(三共精粉製:商品名 沈降炭酸CA) 200mg
ステアリン酸マグネシウム 24.3mg
[製造例50]PTP包装体(49)
9錠(1日量)中に以下の成分を含有する錠剤を含有するPTP包装体を、製造例39と同様の方法により製造した。
ロキソプロフェンナトリウム水和物 204.3mg
カルビノキサミンマレイン酸塩(金剛化学製:商品名 マレイン酸カルビノキサミン) 7.5mg
マクロゴール6000 87.6mg
トウモロコシデンプン 72.9mg
カルメロースカルシウム 243mg
乳糖水和物 1590.4mg
酸化マグネシウム(富田製薬製:商品名 重質酸化マグネシウム) 200mg
ステアリン酸マグネシウム 24.3mg
[製造例51]PTP包装体(50)
9錠(1日量)中に以下の成分を含有する錠剤を含有するPTP包装体を、製造例39と同様の方法により製造した。
ロキソプロフェンナトリウム水和物 204.3mg
ジフェニルピラリン塩酸塩(金剛化学製:商品名 塩酸ジフェニルピラリン)4mg
マクロゴール6000 87.6mg
トウモロコシデンプン 72.9mg
カルメロースカルシウム 243mg
乳糖水和物 1593.9mg
無水リン酸水素カルシウム(協和化学工業製:商品名 無水リン酸水素カルシウム GS−H) 200mg
ステアリン酸マグネシウム 24.3mg
[製造例52]PTP包装体(51)
9錠(1日量)中に以下の成分を含有する錠剤を含有するPTP包装体を、製造例41と同様の方法により製造した。
ロキソプロフェンナトリウム水和物 204.3mg
ジフェニルピラリン塩酸塩(金剛化学製:商品名 塩酸ジフェニルピラリン)4mg
硬化油 87.6mg
トウモロコシデンプン 72.9mg
カルメロースカルシウム 243mg
乳糖水和物 1593.9mg
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(富士化学工業製:商品名 ノイシリンUFL2) 200mg
ステアリン酸マグネシウム 24.3mg
[製造例53]PTP包装体(52)
9錠(1日量)中に以下の成分を含有する錠剤を含有するPTP包装体を、製造例39と同様の方法により製造した。
ロキソプロフェンナトリウム水和物 204.3mg
ブロムヘキシン塩酸塩(山洋化学製:商品名 ブロムヘキシン塩酸塩)12mg
マクロゴール6000 87.6mg
トウモロコシデンプン 72.9mg
カルメロースカルシウム 243mg
乳糖水和物 1585.9mg
無水リン酸水素カルシウム(協和化学工業製:商品名 無水リン酸水素カルシウム GS−H) 200mg
ステアリン酸マグネシウム 24.3mg
[製造例54]PTP包装体(53)
9錠(1日量)中に以下の成分を含有する錠剤を含有するPTP包装体を、製造例41と同様の方法により製造した。
ロキソプロフェンナトリウム水和物 204.3mg
ブロムヘキシン塩酸塩(山洋化学製:商品名 ブロムヘキシン塩酸塩)12mg
硬化油 87.6mg
トウモロコシデンプン 72.9mg
カルメロースカルシウム 243mg
乳糖水和物 1585.9mg
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(富士化学工業製:商品名 ノイシリンUFL2) 200mg
ステアリン酸マグネシウム 24.3mg
[製造例55]PTP包装体(54)
9錠(1日量)中に以下の成分を含有する錠剤を含有するPTP包装体を、製造例41と同様の方法により製造した。
ロキソプロフェンナトリウム水和物 204.3mg
ブロムヘキシン塩酸塩(山洋化学製:商品名 ブロムヘキシン塩酸塩)12mg
硬化油 87.6mg
トウモロコシデンプン 72.9mg
カルメロースカルシウム 243mg
乳糖水和物 1585.9mg
沈降炭酸カルシウム(三共精粉製:商品名 沈降炭酸CA) 200mg
ステアリン酸マグネシウム 24.3mg
[製造例56]PTP包装体(55)
9錠(1日量)中に以下の成分を含有する錠剤を含有するPTP包装体を、製造例39と同様の方法により製造した。
ロキソプロフェンナトリウム水和物 204.3mg
アンブロキソール塩酸塩(静岡カフェイン工業所製:商品名 塩酸アンブロキソール)45mg
マクロゴール6000 87.6mg
トウモロコシデンプン 72.9mg
カルメロースカルシウム 243mg
乳糖水和物 1552.9mg
無水リン酸水素カルシウム(協和化学工業製:商品名 無水リン酸水素カルシウムステアリン酸マグネシウム 24.3mg
[製造例57]PTP包装体(56)
9錠(1日量)中に以下の成分を含有する錠剤を含有するPTP包装体を、製造例41と同様の方法により製造した。
ロキソプロフェンナトリウム水和物 204.3mg
アンブロキソール塩酸塩(静岡カフェイン工業所製:商品名 塩酸アンブロキソール)45mg
硬化油 87.6mg
トウモロコシデンプン 72.9mg
カルメロースカルシウム 243mg
乳糖水和物 1552.9mg
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(富士化学工業製:商品名 ノイシリンUFL2) 200mg
ステアリン酸マグネシウム 24.3mg
[製造例58]PTP包装体(57)
9錠(1日量)中に以下の成分を含有する錠剤を含有するPTP包装体を、製造例39と同様の方法により製造した。
ロキソプロフェンナトリウム水和物 204.3mg
アンブロキソール塩酸塩(静岡カフェイン工業所製:商品名 塩酸アンブロキソール)45mg
マクロゴール6000 87.6mg
トウモロコシデンプン 72.9mg
カルメロースカルシウム 243mg
乳糖水和物 1552.9mg
沈降炭酸カルシウム(三共精粉製:商品名 沈降炭酸CA) 200mg
ステアリン酸マグネシウム 24.3mg
[製造例59]PTP包装体(58)
9錠(1日量)中に以下の成分を含有する錠剤を含有するPTP包装体を、製造例39と同様の方法により製造する。
ロキソプロフェンナトリウム水和物 204.3mg
グアヤコールスルホン酸カリウム(米沢浜理薬品工業製:商品名 グアヤコールスルホン酸カリウム)250mg
マクロゴール6000 87.6mg
トウモロコシデンプン 72.9mg
カルメロースカルシウム 243mg
乳糖水和物 1347.9mg
水酸化マグネシウム(協和化学工業製:商品名 キョーワスイマグ) 200mg
ステアリン酸マグネシウム 24.3mg
[製造例60]PTP包装体(59)
9錠(1日量)中に以下の成分を含有する錠剤を含有するPTP包装体を、製造例41と同様の方法により製造する。
ロキソプロフェンナトリウム水和物 204.3mg
グアヤコールスルホン酸カリウム(米沢浜理薬品工業製:商品名 グアヤコールスルホン酸カリウム)250mg
硬化油 87.6mg
トウモロコシデンプン 72.9mg
カルメロースカルシウム 243mg
乳糖水和物 1347.9mg
ケイ酸アルミン酸マグネシウム(富田製薬製:商品名 ケイ酸アルミン酸マグネシウム) 200mg
ステアリン酸マグネシウム 24.3mg
[製造例61]PTP包装体(60)
9錠(1日量)中に以下の成分を含有する錠剤を含有するPTP包装体を、製造例39と同様の方法により製造する。
ロキソプロフェンナトリウム水和物 204.3mg
安息香酸ナトリウムカフェイン(静岡カフェイン製:商品名 安息香酸ナトリウムカフェイン)300mg
マクロゴール6000 87.6mg
トウモロコシデンプン 72.9mg
カルメロースカルシウム 243mg
乳糖水和物 1297.9mg
無水リン酸水素カルシウム(協和化学工業製:商品名 無水リン酸水素カルシウム GS−H) 200mg
ステアリン酸マグネシウム 24.3mg
[製造例62]PTP包装体(61)
9錠(1日量)中に以下の成分を含有する錠剤を含有するPTP包装体を、製造例41と同様の方法により製造する。
ロキソプロフェンナトリウム水和物 204.3mg
ブロムワレリル尿素(八代製薬製:商品名 日本薬局方 ブロモバレリル尿素P)600mg
硬化油 87.6mg
トウモロコシデンプン 72.9mg
カルメロースカルシウム 243mg
乳糖水和物 997.9mg
酸化マグネシウム(富田製薬製:商品名 重質酸化マグネシウム) 200mg
ステアリン酸マグネシウム 24.3mg
[製造例63]PTP包装体(62)
9錠(1日量)中に以下の成分を含有する錠剤を含有するPTP包装体を、製造例39と同様の方法により製造した。
ロキソプロフェンナトリウム水和物 204.3mg
アセトアミノフェン(不二化学薬品製:商品名 アセトアミノフェン)900mg
マクロゴール6000 87.6mg
トウモロコシデンプン 72.9mg
カルメロースカルシウム 243mg
乳糖水和物 697.9mg
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(富士化学工業製:商品名 ノイシリンUFL2) 200mg
ステアリン酸マグネシウム 24.3mg
[製造例64]PTP包装体(63)
9錠(1日量)中に以下の成分を含有する錠剤を含有するPTP包装体を、製造例41と同様の方法により製造した。
ロキソプロフェンナトリウム水和物 204.3mg
エテンザミド(エーピーアイコーポレーション製:商品名 エテンザミド)1000mg
硬化油 87.6mg
トウモロコシデンプン 72.9mg
カルメロースカルシウム 243mg
乳糖水和物 597.9mg
沈降炭酸カルシウム(三共精粉製:商品名 沈降炭酸CA) 200mg
ステアリン酸マグネシウム 24.3mg
本発明によれば、ロキソプロフェン又はその塩と相互作用性成分との相互作用を抑制できる。従って、保存安定性が優れた、ロキソプロフェン又はその塩、及び相互作用性成分を含む医薬組成物を提供することができる。

Claims (10)

  1. 下記成分(A)及び(B)を含有する医薬組成物が気密保存可能な包装体で包装されていることを特徴とする医薬製剤。
    (A)ロキソプロフェン又はその塩
    (B)下記成分(B−9)、(B−2)〜(B−8)及び(B−10)からなる群より選ばれる1種又は2種以上
    (B−9)キサンチン誘導体
    (B−2)下記一般式(2)
    Figure 2016106153
    [式(2)中、R4は水素原子又はメチル基を示し、R5は水素原子又は水酸基を示す。]
    で表される化合物又はその塩
    (B−3)下記一般式(3)
    Figure 2016106153
    [式(3)中、R6は水素原子、アルキル基、カルバモイル基又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を示し、R7は水素原子、アシルアミノ基又はスルホ基を示す。なお、式(3)中のフェノール性水酸基はエーテル化されていてもよい。]
    で表される化合物又はその塩
    (B−4)システイン誘導体
    (B−5)リゾチーム又はその塩
    (B−6)コデイン類
    (B−7)エフェドリン類
    (B−8)デキストロメトルファン又はその塩
    (B−10)イソバレリル尿素誘導体
  2. 医薬組成物が、固形製剤である請求項1に記載の医薬製剤。
  3. ロキソプロフェン又はその塩が、ロキソプロフェンナトリウム水和物である請求項1又は2に記載の医薬製剤。
  4. ロキソプロフェンナトリウム水和物を、ロキソプロフェンナトリウム無水物換算で、10〜300mgを1日量として含有する請求項3に記載の医薬製剤。
  5. キサンチン誘導体を、10〜1000mgを1日量として含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の医薬製剤。
  6. キサンチン誘導体が、カフェインである請求項1〜5のいずれか1項に記載の医薬製剤。
  7. カフェインが、カフェイン水和物、無水カフェイン、安息香酸ナトリウムカフェイン及びクエン酸カフェインからなる群より選ばれる1種又は2種以上である請求項6に記載の医薬製剤。
  8. カフェインが、カフェイン水和物:1日量として30〜300mg、無水カフェイン:1日量として30〜300mg、安息香酸ナトリウムカフェイン:1日量として30〜300mg、及びクエン酸カフェイン:1日量として60〜300mgからなる群より選ばれる1種又は2種以上である請求項6又は7に記載の医薬製剤。
  9. 医薬組成物の剤形が、錠剤、散剤、顆粒剤、細粒剤、丸剤又はカプセル剤である請求項1〜8のいずれか1項に記載の医薬製剤。
  10. 気密保存可能な包装体がPTP包装、SP包装又はスティック包装である請求項1〜9のいずれか1項に記載の医薬製剤。
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