JP2018030838A - 固形製剤、錠剤の製造方法およびコーティング錠の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロキソプロフェン(塩)とアセトアミノフェンとを含有する固形製剤において、変色しにくい固形製剤、錠剤の製造方法およびコーティング錠の製造方法の提供。【解決手段】本発明の固形製剤は、下記(A)成分、(B)成分および(C)成分を含有する。本発明の錠剤の製造方法は、下記(A)成分、(B)成分および(C)成分を含む薬物含有粉体を打錠成形して錠剤を得る工程を有する。本発明のコーティング錠の製造方法は、前記錠剤の製造方法により錠剤を製造し、得られた錠剤を素錠とし、前記素錠の表面にコーティング層を設ける工程を有する。(A)成分:ロキソプロフェンおよびその塩からなる群より選ばれる1種以上(B)成分:アセトアミノフェン(C)成分:エチルセルロース、メチルセルロース、α化デンプン、部分α化デンプンおよびヒドロキシプロピルスターチからなる群より選ばれる1種以上【選択図】なし

Description

本発明は、固形製剤、錠剤の製造方法およびコーティング錠の製造方法に関する。
非ステロイド系抗炎症剤(NSAIDs)の中でもロキソプロフェンおよびその塩(以下、これらをまとめて「ロキソプロフェン(塩)」ともいう。)は、優れた消炎、鎮痛、解熱作用を有し、副作用が比較的少ないことから解熱鎮痛剤の成分として広く使用されている。解熱鎮痛薬や感冒薬等の一般用医薬品には、種々の症状に対する幅広い薬理効果を期待して複数の有効成分が配合されており、ロキソプロフェン(塩)においても様々な薬剤と組み合せて用いることが検討されている。
しかし、ロキソプロフェン(塩)とアセトアミノフェンとを併用すると、これらを含有する組成物や錠剤等の固形製剤の保存中に、両者の相互作用によりロキソプロフェン(塩)およびアセトアミノフェンがそれぞれ変色するという問題があった。
ロキソプロフェン(塩)とアセトアミノフェンとの相互作用を抑制する技術として、例えば特許文献1には、ロキソプロフェン(塩)とアセトアミノフェンとの組み合わせにおいて、キサンチン誘導体を共存させる方法が開示されている。
特許文献2には、ロキソプロフェン(塩)とアセトアミノフェンとを含有する固形製剤を気密保存可能な包装体で包装して保存する方法が開示されている。
国際公開第2012/157752号 特開2015−227347号公報
しかしながら、特許文献1、2に記載の方法では、必ずしも変色抑制の効果が十分ではなかった。加えて、特許文献2に記載の方法では、固形製剤を保存する容器(包装体)が限定されてしまう。
本発明は、ロキソプロフェン(塩)とアセトアミノフェンとを含有する固形製剤において、変色しにくい固形製剤、錠剤の製造方法およびコーティング錠の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、ロキソプロフェン(塩)とアセトアミノフェンとの組み合わせにおいて、特定の添加剤をさらに用いることで、変色しにくい固形製剤が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の態様を有する。
[1] 下記(A)成分、(B)成分および(C)成分を含有する、固形製剤。
(A)成分:ロキソプロフェンおよびその塩からなる群より選ばれる1種以上
(B)成分:アセトアミノフェン
(C)成分:エチルセルロース、メチルセルロース、α化デンプン、部分α化デンプンおよびヒドロキシプロピルスターチからなる群より選ばれる1種以上
[2] 前記(A)成分の含有量が、固形製剤の総質量に対して3〜85質量%である、[1]に記載の固形製剤。
[3] 前記(B)成分の含有量が、固形製剤の総質量に対して3〜85質量%である、[1]または[2]に記載の固形製剤。
[4] 前記(C)成分の含有量が、固形製剤の総質量に対して1〜85質量%である、[1]〜[3]のいずれか1つに記載の固形製剤。
[5] (C)成分/((A)成分+(B)成分)で表される質量比が0.01〜8である、[1]〜[4]のいずれか1つに記載の固形製剤。
[6] (B)成分/(A)成分で表される質量比が0.25〜15である、[1]〜[5]のいずれか1つに記載の固形製剤。
[7] 錠剤である、[1]〜[6]のいずれか1つに記載の固形製剤。
[8] 表面にコーティング層を有する、[1]〜[7]のいずれか1つに記載の固形製剤。
[9] 下記(A)成分、(B)成分および(C)成分を含む薬物含有粉体を打錠成形して錠剤を得る工程を有する、錠剤の製造方法。
(A)成分:ロキソプロフェンおよびその塩からなる群より選ばれる1種以上
(B)成分:アセトアミノフェン
(C)成分:エチルセルロース、メチルセルロース、α化デンプン、部分α化デンプンおよびヒドロキシプロピルスターチからなる群より選ばれる1種以上
[10] 下記(A)成分を含む粉体Aと、下記(B)成分を含む粉体B(ただし、粉体Aおよび粉体Bの少なくとも一方には、下記(C)成分が含まれる)とを臼に充填し、打錠成形して錠剤を得る工程を有する、錠剤の製造方法。
(A)成分:ロキソプロフェンおよびその塩からなる群より選ばれる1種以上
(B)成分:アセトアミノフェン
(C)成分:エチルセルロース、メチルセルロース、α化デンプン、部分α化デンプンおよびヒドロキシプロピルスターチからなる群より選ばれる1種以上
[11] [9]または[10]に記載の錠剤の製造方法により錠剤を製造し、得られた錠剤を素錠とし、前記素錠の表面にコーティング層を設ける、コーティング錠の製造方法。
本発明によれば、ロキソプロフェン(塩)とアセトアミノフェンとを含有する固形製剤において、変色しにくい固形製剤、錠剤の製造方法およびコーティング錠の製造方法を提供できる。
本発明の固形製剤は、以下に示す(A)成分、(B)成分および(C)成分を含有する。
本発明の固形製剤の剤形としては、例えば、粒状剤(散剤、顆粒剤、腸溶性顆粒剤等)、錠剤(素錠、糖衣錠、コーティング錠、腸溶錠、口腔内崩壊錠、チュアブル錠、発泡錠等)、カプセル剤、丸剤、トローチ剤などが挙げられる。これらの中でも、本発明の効果(変色抑制)をより享受しやすい点から、錠剤が好ましい。
本発明の固形製剤が錠剤の場合、錠剤の寸法は特に限定されないが、錠剤の取り扱いやすさと嚥下性の観点から錠剤の径として5〜14mmφが好ましく、6〜13mmφがより好ましく、7〜12mmφがさらに好ましい。また1錠あたりの錠剤質量は、150mg〜550mgが好ましい。
また、錠剤の形状としては特に限定されないが、スミ角平錠、スミ丸平錠、丸みを帯びたR錠もしくは2段階R錠が好ましい。
また、本発明の固形製剤が錠剤の場合、錠剤は単層構造(単層錠)であってもよいし、積層構造(積層錠)であってもよい。本発明の効果をより享受しやすい点から、以下に示す(A)成分、(B)成分および(C)成分を併有する層を有する(すなわち、(A)成分、(B)成分および(C)成分が同一層に存在する)ことが好ましい。以下、(A)成分、(B)成分および(C)成分を併有する層を「薬物層」ともいう。固形製剤が単層錠の場合、固形製剤は薬物層で構成される。固形製剤が積層錠の場合、固形製剤は薬物層と薬物層以外の層(任意層)とで構成される。
なお、本発明の固形製剤を、(A)成分と(B)成分とが別々の層に存在し、かつこれらの層が隣接する積層錠とする場合、(C)成分は少なくとも一方の層に含有させればよい。すなわち、(A)成分が存在する層を「A層」とし、(B)成分が存在する層を「B層」とした場合、(C)成分は、A層およびB層の少なくとも一方に含有させればよく、こうすることで本発明の効果が十分に得られる。
<(A)成分>
(A)成分は、ロキソプロフェンおよびその塩(ロキソプロフェン(塩))からなる群より選ばれる1種以上である。
ロキソプロフェン(塩)は、日本薬局方に収載されている解熱鎮痛成分である。
ロキソプロフェンの塩としては、ロキソプロフェンの薬学上許容される塩であれば特に制限されず、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩等が挙げられる。
ロキソプロフェン(塩)は、水和物の状態で存在していてもよい。水和物の状態のロキソプロフェン(塩)の好適例としては、ロキソプロフェンナトリウム二水和物が挙げられる。ロキソプロフェンナトリウム二水和物の場合、原末の水分量は約12質量%である。
なお、(A)成分が水和物の場合、後述する(A)成分の含有量、1回当たりの服用量および他の成分との質量比には、(A)成分中の水分量も含まれるものとする。
(A)成分としては、ロキソプロフェンの塩が好ましく、ロキソプロフェンナトリウムがより好ましく、ロキソプロフェンナトリウム二水和物がさらに好ましい。
(A)成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(A)成分の含有量は、固形製剤の総質量に対して3〜85質量%が好ましく、5〜50質量%がより好ましい。
固形製剤が積層錠であって、(A)成分、(B)成分および(C)成分が同一層に存在する場合、(A)成分の含有量は、薬物層の総質量に対して3〜90質量%が好ましく、5〜55質量%がより好ましい。
固形製剤が積層錠であって、(A)成分と(B)成分とが別々の層に存在する場合、(A)成分の含有量は、A層の総質量に対して3〜90質量%が好ましく、10〜65質量%がより好ましい。
(A)成分の含有量が多くなるほど(B)成分との相互作用による固形製剤の変色が顕著となるため、(C)成分の添加による本発明の効果が発揮されやすい。加えて、解熱鎮痛効果が十分に得られる。(A)成分の含有量が上記上限値以下であれば製造工程における製造機への付着を抑制できる。
なお、固形製剤が単層錠の場合、薬物層の総質量に対する(A)成分の含有量は、固形製剤の総質量に対する(A)成分の含有量と同じである。
(A)成分の1回当たりの服用量は、11〜170mgが好ましく、22〜113mgがより好ましい。(A)成分の1回当たりの服用量が、上記下限値以上であれば解熱鎮痛効果が十分に得られ、上記上限値以下であれば製造工程における製造機への付着を抑制できる。
<(B)成分>
(B)成分は、アセトアミノフェンである。
アセトアミノフェン(N−(4−ヒドロキシフェニル)アセトアミド)は、別名パラセタモールとも呼ばれ、日本薬局方に収載されている解熱鎮痛成分である。
(B)成分の含有量は、固形製剤の総質量に対して3〜85質量%が好ましく、20〜80質量%がより好ましい。
固形製剤が積層錠であって、(A)成分、(B)成分および(C)成分が同一層に存在する場合、(B)成分の含有量は、薬物層の総質量に対して5〜90質量%が好ましく、20〜85質量%がより好ましい。
固形製剤が積層錠であって、(A)成分と(B)成分とが別々の層に存在する場合、(B)成分の含有量は、B層の総質量に対して5〜90質量%が好ましく、20〜85質量%がより好ましい。
(B)成分の含有量が多くなるほど(A)成分との相互作用による固形製剤の変色が顕著となるため、(C)成分の添加による本発明の効果が発揮されやすい。加えて、解熱鎮痛効果が十分に得られる。(B)成分の含有量が上記上限値以下であれば固形製剤が錠剤の場合、錠剤硬度を良好に維持できる。
なお、固形製剤が単層錠の場合、薬物層の総質量に対する(B)成分の含有量は、固形製剤の総質量に対する(B)成分の含有量と同じである。
固形製剤中の(A)成分と(B)成分との配合比率は任意に設定できるが、本発明の効果をより得られやすくするためには(B)成分/(A)成分で表される質量比(以下、「B/A比」ともいう。)は、0.25〜15が好ましく、1〜10がより好ましく、4.5〜7がさらに好ましい。B/A比が上記下限値以上であれば、保存後の変色をより効果的に抑制できると共に、製造工程における製造機への付着を抑制できる。一方、B/A比が上記上限値以下であれば固形製剤が錠剤の場合、錠剤硬度を良好に維持できる。
(B)成分の1回当たりの服用量は、30〜500mgが好ましく、50〜300mgがより好ましい。(B)成分の1回当たりの服用量が、上記下限値以上であれば解熱鎮痛効果が十分に得られ、上記上限値以下であれば固形製剤が錠剤の場合、錠剤硬度を良好に維持できる。
<(C)成分>
(C)成分は、エチルセルロース、メチルセルロース、α化デンプン、部分α化デンプンおよびヒドロキシプロピルスターチからなる群より選ばれる1種以上である。
(C)成分としては、変色抑制効果がより得られやすい観点から、エチルセルロース、メチルセルロース、α化デンプン、部分α化デンプンが好ましい。
(C)成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(C)成分の含有量は、固形製剤の総質量に対して1〜85質量%が好ましく、2〜80質量%がより好ましく、4〜60質量%がさらに好ましい。
固形製剤が積層錠であって、(A)成分、(B)成分および(C)成分が同一層に存在する場合、(C)成分の含有量は、薬物層の総質量に対して1〜90質量%が好ましく、2〜80質量%がより好ましく、4〜60質量%がさらに好ましい。
固形製剤が積層錠であって、(A)成分と(B)成分とが別々の層に存在する場合、A層中の(C)成分の含有量は、A層の総質量に対して0〜90質量%が好ましく、2〜80質量%がより好ましく、4〜60質量%がさらに好ましい。また、B層中の(C)成分の含有量は、B層の総質量に対して0〜90質量%が好ましく、2〜80質量%がより好ましく、4〜60質量%がさらに好ましい。ただし、A層中の(C)成分の含有量の合計と、B層中の(C)成分の含有量の合計が、1〜90質量%となることが好ましく、より好ましくは2〜80質量%であり、さらに好ましくは4〜60質量%である。
(C)成分の含有量が、上記下限値以上であれば固形製剤の変色をより効果的に抑制でき、上記上限値以下であれば1回当たりの服用量を抑えることができる。
なお、固形製剤が単層錠の場合、薬物層の総質量に対する(C)成分の含有量は、固形製剤の総質量に対する(C)成分の含有量と同じである。
固形製剤中の(A)成分、(B)成分および(C)成分の含有量の合計は、固形製剤の総質量に対して7〜99.5質量%が好ましく、20〜99.5質量%がより好ましく、40〜99.5質量%がさらに好ましい。
また、固形製剤が積層錠であって、(A)成分、(B)成分および(C)成分が同一層に存在する場合、(A)成分、(B)成分および(C)成分の含有量の合計は、薬物層の総質量に対して7〜99.5質量%が好ましく、20〜99.5質量%がより好ましく、40〜99.5質量%がさらに好ましい。
(A)成分、(B)成分および(C)成分の含有量の合計が、上記下限値以上であれば固形製剤の変色を抑制しつつ解熱鎮痛効果が十分に得られ、上記上限値以下であれば服用性に優れた固形製剤とすることができる。
固形製剤中の(A)成分および(B)成分の合計と、(C)成分との配合比率は任意に設定できるが、本発明の効果をより得られやすくするためには(C)成分/((A)成分+(B)成分)で表される質量比(以下、「C/(A+B)比」ともいう。)は、0.01〜8が好ましい。C/(A+B)比が、上記下限値以上であれば固形製剤の変色をより効果的に抑制でき、上記上限値以下であれば服用性に優れた固形製剤とすることができる。
(C)成分の1回当たりの服用量は、5〜500mgが好ましく、10〜300mgがより好ましく、20〜200mgがさらに好ましい。(C)成分の1回当たりの服用量が、上記下限値以上であれば(A)成分と(B)成分との相互作用による変色をより効果的に抑制でき、上記上限値以下であれば1回当たりの服用量を抑えることができる。
また、1回当たりの服用量は、(A)成分、(B)成分および(C)成分の合計で、46〜1170mgが好ましく、82〜713mgがより好ましく、180〜470mgがさらに好ましい。(A)成分、(B)成分および(C)成分の合計の1回当たりの服用量が、上記下限値以上であれば変色を抑制しつつ解熱鎮痛効果が十分に得られ、上記上限値以下であれば服用性に優れた固形製剤とすることができる。
<任意成分>
本発明の固形製剤は、本発明の効果や保存安定性等の物性を損なわない範囲内であれば、(A)成分、(B)成分および(C)成分以外の成分(任意成分)を含有してもよい。
任意成分としては、(A)成分および(B)成分以外の生理活性成分、(C)成分以外の添加剤などが挙げられる。
生理活性成分としては、例えば(A)成分および(B)成分以外の解熱鎮痛成分(ピロキシカム、メロキシカム、アンピロキシカム、セロコキシブ、ロフェコキシブ、チアラミド、エテンザミド、スルピリン等)が挙げられる。
また、解熱鎮痛成分以外の生理活性成分も配合可能である。解熱鎮痛成分以外の生理活性成分としては、例えば鎮静催眠成分(アリルイソプロピルアセチル尿素、ブロムワレリル尿素等)、抗ヒスタミン成分(塩酸イソチペンジル、塩酸ジフェニルピラリン、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸ジフェテロール、塩酸トリプロリジン、塩酸トリペレナミン、塩酸トンジルアミン、塩酸フェネタジン、塩酸メトジラジン、サリチル酸ジフェンヒドラミン、ジフェニルジスルホン酸カルビノキサミン、酒石酸アリメマジン、タンニン酸ジフェンヒドラミン、テオクル酸ジフェニルピラリン、ナパジシル酸メブヒドロリン、プロメタジンメチレン二サリチル酸塩、マレイン酸カルビノキサミン、dl−マレイン酸クロルフェニラミン、d−マレイン酸クロルフェニラミン、リン酸ジフェテロール等)、中枢興奮成分(安息香酸ナトリウムカフェイン、カフェイン、無水カフェイン等)、鎮咳去痰成分(コデインリン酸塩、デキストロメトルファン臭化水素酸塩、ジメモルファンリン酸塩、チペピジンヒベンズ酸塩、メトキシフェナミン塩酸塩、トリメトキノール塩酸塩、カルボシステイン、アセチルシステイン、エチルシステイン、dl−メチルエフェドリン、ブロムヘキシン塩酸塩、セラペプターゼ、塩化リゾチーム、アンブロキソール、テオフィリン、アミノフィリン等)、ビタミン成分(ビタミンB1およびその誘導体並びにそれらの塩類、ビタミンB2およびその誘導体並びにそれらの塩類、ビタミンCおよびその誘導体並びにそれらの塩類、ヘスペリジンおよびその誘導体並びにそれらの塩類等)、制酸剤(乾燥水酸化アルミニウムゲル、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウム等)などが挙げられる。
これら生理活性成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
添加剤としては、例えば結合剤、賦形剤、崩壊剤、香料、滑沢剤、甘味剤、酸味剤、着色剤などが挙げられる。
結合剤としては、例えば澱粉、ショ糖、ゼラチン、アラビアゴム末、ポリビニルピロリドン、プルラン、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどが挙げられる。
賦形剤としては、例えば結晶セルロース、乳糖、乳糖造粒物、コーンスターチ、粉糖、マンニトール、L−システインなどが挙げられる。
崩壊剤としては、例えばクロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどが挙げられる。
香料としては、例えばメントール、リモネン、植物精油(ハッカ油、ミント油、ライチ油、オレンジ油、レモン油等)などが挙げられる。
滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル、軽質無水ケイ酸などが挙げられる。
甘味剤としては、例えばサッカリンナトリウム、アスパルテーム、ステビア、グリチルリチン酸二カリウム、アセスルファムカリウム、ソーマチン、スクラロースなどが挙げられる。
酸味剤としては、例えばクエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、フマル酸、乳酸およびこれらの塩などが挙げられる。
着色剤としては、例えば食用着色剤、食用着色剤以外の有機顔料及び無機顔料、動植物抽出物などが挙げられる。食用着色剤としては、例えばオレンジエッセンス、カラメル、カルミン、β−カロテン、食用青色1号、食用黄色4号、食用黄色4号アルミニウムレーキ、食用黄色5号、食用赤色2号、食用赤色3号、食用赤色102号などが挙げられる。有機顔料としては、例えば銅クロロフィリンナトリウム、銅クロロフィル、リボフラビンなどが挙げられる。無機顔料としては、例えば三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、黒酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、黒酸化鉄、褐色酸化鉄、酸化亜鉛、金箔、薬用炭などが挙げられる。動植物抽出物としては、例えばカンゾウエキス、アセンヤクタンニン末、ウコン抽出液、緑茶末などが挙げられる。これらの中でも、保存後も固形製剤が退色しにくく、変色のマスキング効果が高く、製造機への付着性を低減できる点から、無機顔料が好ましく、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、黒酸化鉄等の鉄を主成分とする無機顔料、酸化亜鉛、酸化チタンが好ましく、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタンがより好ましく、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄がさらに好ましい。
これら添加剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、固形製剤が積層錠であって、(A)成分、(B)成分および(C)成分が同一層に存在する場合、任意成分は任意層のみに含まれていてもよいし、任意成分の一部が薬物層に含まれていてもよい。また、(C)成分の一部は任意層にも含まれていてもよい。
固形製剤が積層錠であって、(A)成分と(B)成分とが別々の層に存在する場合、任意成分はA層およびB層の少なくとも一方に含まれていてもよいし、A層およびB層以外の層に含まれていてもよい。
<水分量>
固形製剤中の水分量は、固形製剤の総質量に対して1〜15質量%が好ましく、1.5〜13質量%がより好ましく、1.5〜7質量%がより好ましい。
水分量が上記範囲内であれば、保存後の不快な臭いおよび変色をより効果的に抑制できる。
水分量の測定法は電子水分計で、固形製剤を120℃で10分間熱したときの乾燥減量から算出することができる。電子水分計としては、例えは株式会社島津製作所製の「MOISTURE BALANCE MOC−120H」などを用いることができる。
固形製剤中の水分量は、固形製剤の製造時における加水または乾燥により調整できる。なお、(A)成分としてロキソプロフェンナトリウム二水和物等の水和物を用いる場合、固形製剤中の水分量には、この水和物により持ち込まれる水分量も含まれる。
<コーティング層>
本発明の固形製剤は、表面にコーティング層を有していてもよい。特に固形製剤が錠剤である場合、表面にコーティング層を有する錠剤を「コーティング錠」ともいう。コーティング錠において、コーティング層を除いた部分を「素錠」ともいう。
コーティング層は、コーティング剤を含む構成素材より形成されている層である。かかるコーティング剤としては、崩壊性を著しく損なわないものを選択することが好ましく、中でも水溶性高分子化合物や可塑剤が好ましい。
水溶性高分子化合物としては、例えばメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(ヒプロメロース)、カルメロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース等のセルロース類;アラビアゴム、カルボキシビニルポリマー、ポビドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、単糖類、二糖類以上の多糖類(砂糖(グラニュー糖等)、乳糖、麦芽糖、キシロース、異性化乳糖等)、糖アルコール(パラチニット、ソルビトール、ラクチトール、エリスリトール、キシリトール、還元澱粉糖化物、マルチトール、マンニトール等)、水飴、異性化糖類、オリゴ糖、スクロース、トレハロース、還元澱粉糖化物(還元澱粉分解物等)などが挙げられる。特に、製造性および防湿性に優れる点からヒドロキシプロピルメチルセルロース(ヒプロメロース)、ポリビニルアルコールが好ましい。
可塑剤としては、例えばクエン酸トリエチル、トリアセチン、カルナウバロウ等の日本薬局方(広川書店)および医薬品添加物規格(株式会社薬事日報社)等の公定書に記載されているものが挙げられる。
これらコーティング剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、コーティング層は、製造性や防湿性の観点から着色剤を含むことが好ましい。着色剤としては、保存後も退色しにくく、経時の崩壊遅延を抑制可能な点から、無機顔料が好ましい。その中でも特に、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、黒酸化鉄等の鉄を主成分とする無機顔料、酸化亜鉛、酸化チタンが好ましく、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタンがより好ましく、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、酸化チタンがさらに好ましい。
なお、固形製剤が表面にコーティング層を有する場合、上述した(A)成分、(B)成分および(C)成分の各含有量および水分量は、コーティング層を除いた部分の固形製剤の総質量に対する含有量とする。例えば、固形製剤がコーティング錠の場合、上述した(A)成分、(B)成分および(C)成分の各含有量および水分量は、素錠の総質量に対する含有量とする。
<製造方法>
本発明の固形製剤は、例えば(A)成分、(B)成分および(C)成分と、必要に応じて任意成分とを混合することで得られる。
各成分は、公知の製造方法により得られたものでもよく、市販のものを用いてもよい。
また、各成分は、原末がそのまま用いられてもよく、造粒されたものでもよい。
固形製剤が錠剤の場合、例えば薬物層を構成する粉体(以下、「薬物含有粉体」という。)を打錠成形して薬物層を形成することで得られる。このようにして得られる錠剤は、(A)成分、(B)成分および(C)成分が同一錠剤中に存在する。
錠剤の製造方法としては、例えば、臼と杵とを有する打錠機を用いて、薬物含有粉体を打錠成形して錠剤を得る工程(打錠工程)を有するものが挙げられる。
薬物含有粉体は、(A)成分、(B)成分および(C)成分を含有する粉体であればよく、必要に応じて任意成分を含有してもよい。
薬物含有粉体は、例えば粉体の(A)成分と、粉体の(B)成分と、粉体の(C)成分との粉体混合物でもよいし、(A)成分、(B)成分および(C)成分を含む造粒物でもよい。
薬物含有粉体は、予め混合されたものでもよく、新たに調製されたものでもよい。すなわち、錠剤の製造方法は、粉体の各成分を混合して薬物含有粉体を調製する工程(粉体調製工程)を有してもよい。
粉体調製工程は、粉体の(A)成分と、粉体の(B)成分と、粉体の(C)成分とを混合して薬物含有粉体を得る。
粉体調製工程における混合方法としては特に限定されず、従来公知の粉体混合方法が挙げられる。
粉体調製工程に用いられる各成分は、公知の製造方法により得られたものでもよく、市販のものを用いてもよい。各成分は、原末がそのまま用いられてもよく、造粒されたものでもよい。
造粒したものを用いる場合、造粒方法は公知の造粒方法を採用できる。
打錠工程で用いられる打錠機としては、例えばロータリー式打錠機(株式会社菊水製作所製、「リブラ3L」)などが挙げられる。
打錠圧、回転盤の回転速度等の打錠条件は適宜設定される。
なお、錠剤が積層錠である場合、薬物含有粉体は、臼に最初に充填されてもよく、任意層を構成する成分よりも後に充填されてもよい。
(A)成分と(B)成分とが別々の層に存在する積層錠を製造する場合は、薬物含有粉体の代わりに、A層を構成する粉体(以下、「粉体A」ともいう。)とB層を構成する粉体(以下、「粉体B」ともいう。)とを臼に充填し、打錠すればよい。
粉体Aは、臼に最初に充填されてもよく、粉体Bよりも後に充填されてもよい。
粉体Aは、(A)成分を含有する粉体であればよく、必要に応じて任意成分を含有してもよい。粉体Bは、(B)成分を含有する粉体であればよく、必要に応じて任意成分を含有してもよい。ただし、粉体Aおよび粉体Bの少なくとも一方には、(C)成分が含まれているものとする。
粉体Aは、粉体の(A)成分や他の粉体の成分との粉体混合物でもよいし、(A)成分を含む造粒物でもよい。粉体Bは、粉体の(B)成分や他の粉体の成分との粉体混合物でもよいし、(B)成分を含む造粒物でもよい。
(コーティング錠の製造方法)
コーティング錠は、前記製造方法により錠剤を製造し、得られた錠剤を素錠とし、この素錠の表面に上述したコーティング層を設けることで製造することができる。コーティング剤の調製方法、コーティング剤を含むコーティング層を素錠の表面に設ける方法は、従来知られた方法を用いることができる。例えば、まず、コーティング剤を水などの溶媒に分散させたコーティング剤の分散液に必要に応じて着色剤を添加し、コーティング液を得る。その後、前記コーティング液を噴霧などによって素錠を被覆するように設ける。その後、コーティング液の前記溶媒の成分を乾燥させ、コーティング錠を得る。
<作用効果>
本発明によれば、(A)成分と(B)成分との組み合わせにおいて、(C)成分をさらに用いるので、(A)成分と(B)成分との相互作用による固形製剤の変色を抑制できる。よって、本発明の固形製剤は、変色しにくい。
また、本発明の固形製剤は(C)成分の作用により変色が抑制されるので、固形製剤を保存する容器が限定されない。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。
各実施例および比較例で使用した原料、打錠条件、保存条件および評価方法は、以下の通りである。
[使用原料]
(A)成分として、以下に示す化合物を用いた。
・ロキソプロフェンナトリウム二水和物:大和薬品工業株式会社製、「日本薬局方 ロキソプロフェンナトリウム水和物」
(B)成分として、以下に示す化合物を用いた。
・アセトアミノフェン:岩城製薬株式会社製、「ピレチノール」
(C)成分またはその代替品((C’)成分)として、以下に示す化合物を用いた。
・エチルセルロース:ダウ・ケミカル日本株式会社製、「ETHOCEL STD」(登録商標)
・メチルセルロース:信越化学工業株式会社製、「メトローズ SM−4000」(登録商標)
・α化デンプン:旭化成ケミカルズ株式会社製、「SWELSTAR WB−1」(登録商標)
・部分α化デンプン:旭化成ケミカルズ株式会社製、「PCS PC−10」(登録商標)
・ヒドロキシプロピルスターチ:フロイント産業株式会社製、「HPS−101」
・トウモロコシデンプン:松谷化学工業株式会社製、「局方松谷コーンスターチ」
・カルボキシメチルスターチナトリウム:DFE Pharma社製、「PRIMOJEL」(登録商標)
任意成分として、以下に示す化合物を用いた。
・ステアリン酸マグネシウム:太平化学産業株式会社製、「ステアリン酸マグネシウム」
・結晶セルロース:旭化成ケミカルズ株式会社製、「CEOLUS UF−702」(登録商標)
コーティング層を形成する材料として、以下に示す化合物を用いた。
・コーティング剤:日本カラコン合同会社製、「オパドライ(ポリマーとしてヒドロキシプロピルメチルセルロースを使用)」(商標)
・三二酸化鉄:癸巳化成株式会社製、「三二酸化鉄」
[打錠条件]
・打錠機:ロータリー式打錠機(株式会社菊水製作所製、「リブラ3L」)
・盤回転速度:20rpm
・臼杵(実施例1〜9、11〜26):直径8.5mm(2段R)×12本立て、刻印無し(キャップ高さ0.1mm、R1=3.4、R2=10)
・臼杵(実施例10)直径9.5mm(2段R)×12本立て、刻印無し(キャップ高さ0.1mm、R1=3.8、R2=10)
・予圧:2kN(約20MPa、約200kg/cm
・本圧:10kN(約100MPa、約1000kg/cm
[保存条件]
粉体混合物は、ガラス瓶(4K規格瓶)に入れ、蓋をのせた状態で50℃75%RH条件下にて保存した。
錠剤もしくはコーティング錠は、予め成形した樹脂シート(大成化工株式会社製、「TAS−230」、ポリプロピレン−環状ポリオレフィン−ポリプロピレンの積層体)のポケットに入れ、アルミニウム箔でPTP(プレススルーパッケージ)包装し、50℃75%RH条件下にて保存した。
[評価方法]
<変色評価>
保存前と、保存開始から4週間後の粉体混合物、または錠剤もしくはコーティング錠について、色差計(コニカミノルタ株式会社製)を用いてb値を測定し、保存後のb値から保存前のb値を差し引くことで、保存前後におけるb値の差(Δb)を求め、以下の評価基準にて評価した。4点以上を合格とする。
7:Δbが5.00未満。
6:Δbが5.00以上、6.50未満。
5:Δbが6.50以上、8.00未満。
4:Δbが8.00以上、9.50未満。
3:Δbが9.50以上、11.00未満。
2:Δbが11.00以上、15.00未満。
1:Δbが15.00以上。
[実施例1〜26]
混合容器に、表1〜3に示す配合組成となるように、(A)成分と(B)成分と(C)成分とを投入して混合し、粉体混合物を得た。
実施例1〜20で得られた粉体混合物について、変色評価を行った。結果を表1、2に示す。
別途、混合容器に、1錠当たりの組成が表1〜3に示す配合組成となるように、(A)成分と(B)成分と(C)成分と任意成分とを投入して混合した後、前記打錠条件にて打錠成形し、薬物層からなる錠剤(単層錠)を得た。ただし、実施例1〜9、11〜26については直径8.5mmの臼杵を用い、実施例10については直径9.5mmの臼杵を用いた。
実施例1〜20で得られた錠剤について、変色評価を行った。結果を表1、2に示す。
実施例21〜26については、得られた錠剤を素錠とし、以下のようにして素錠の表面にコーティング層を設けた。
すなわち、濃度が20質量%となるようにコーティング剤を水に分散させた分散液をコーティング液として用いた。アクアコーター48型(フロイント産業株式会社製)を用いて、給気温度60℃、給気風量2.3m/分、排気温度42±2℃の条件下で、1錠当たりのコーティング剤の量(コーティング量)が表3に示す値となるように、前記コーティング液を素錠に噴霧した。その後、給気温度60℃、給気風量2.3m/分で20分間乾燥させ、素錠の表面にコーティング層が設けられたコーティング錠を得た。
なお、実施例24〜26については、1錠当たりの着色剤の量(コーティング量)が表3に示す値となるように、着色剤として三二酸化鉄をさらに配合したコーティング液を用いた。
実施例21〜26で得られたコーティング錠について、変色評価を行った。結果を表3に示す。
[比較例1〜3]
混合容器に、表4に示す配合組成となるように、(A)成分と(B)成分と(C’)成分とを投入して混合し、粉体混合物を得た。
得られた粉体混合物について、変色評価を行った。結果を表4に示す。
[参考例A]
(A)成分について、粉体混合物と同様にして変色評価を行った。結果を表4に示す。
[参考例B]
(B)成分について、粉体混合物と同様にして変色評価を行った。結果を表4に示す。
Figure 2018030838
Figure 2018030838
Figure 2018030838
Figure 2018030838
表中、「B/A比」は、(B)成分/(A)成分で表される質量比である。「C/(A+B)比」は、(C)成分/((A)成分+(B)成分)で表される質量比である。「C’/(A+B)比」は、(C’)成分/((A)成分+(B)成分)で表される質量比である。「(A)+(B)+(C)」は、錠剤(素錠)中の(A)成分、(B)成分および(C)成分の合計含有量の割合である。
表1〜3の結果より、各実施例で得られた粉体混合物、および錠剤もしくはコーティング錠は、保存しても変色しにくかった。
一方、表4の結果より、各比較例で得られた粉体混合物は変色しやすかった。
また、(A)成分単独、(B)成分単独の場合は、保存しても変色しにくかった(参考例A、B)。これらの結果からも明らかなように、保存後の変色は、(A)成分と(B)成分との組み合わせのときに発生する。
このように、本発明によれば、(A)成分および(B)成分に(C)成分を添加するという簡便な方法により、固形製剤の変色を抑制できた。

Claims (7)

  1. 下記(A)成分、(B)成分および(C)成分を含有する、固形製剤。
    (A)成分:ロキソプロフェンおよびその塩からなる群より選ばれる1種以上
    (B)成分:アセトアミノフェン
    (C)成分:エチルセルロース、メチルセルロース、α化デンプン、部分α化デンプンおよびヒドロキシプロピルスターチからなる群より選ばれる1種以上
  2. 前記(C)成分の含有量が、固形製剤の総質量に対して1〜85質量%である、請求項1に記載の固形製剤。
  3. (C)成分/((A)成分+(B)成分)で表される質量比が0.01〜8である、請求項1または2に記載の固形製剤。
  4. 錠剤である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の固形製剤。
  5. 表面にコーティング層を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の固形製剤。
  6. 下記(A)成分、(B)成分および(C)成分を含む薬物含有粉体を打錠成形して錠剤を得る工程を有する、錠剤の製造方法。
    (A)成分:ロキソプロフェンおよびその塩からなる群より選ばれる1種以上
    (B)成分:アセトアミノフェン
    (C)成分:エチルセルロース、メチルセルロース、α化デンプン、部分α化デンプンおよびヒドロキシプロピルスターチからなる群より選ばれる1種以上
  7. 請求項6に記載の錠剤の製造方法により錠剤を製造し、得られた錠剤を素錠とし、前記素錠の表面にコーティング層を設ける、コーティング錠の製造方法。
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