JP5798734B2 - ロキソプロフェン含有医薬の組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、ロキソプロフェン又はその塩を含む医薬組成物に関する。
ロキソプロフェンは、非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAID)の一種であり、関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、歯痛、急性上気道炎、手術後・外傷後・抜歯後等の消炎・鎮痛・解熱に有効なものとして知られている(非特許文献1)。
ロキソプロフェンは、その優れた薬理作用から、様々な薬物と組み合せることが検討されている。当該組み合わせにより得られる作用としては、例えば、エテンザミドやアセトアミノフェンと組み合せることによる消炎・鎮痛・解熱効果の増強作用(特許文献1)、カルビノキサミンマレイン酸塩、クロルフェニラミンマレイン酸塩、ケトチフェンフマル酸塩、メキタジンやエピナスチン塩酸塩と組み合わせることによる鼻閉症状の改善作用(特許文献2)、アゼラスチン塩酸塩やメキタジンと組み合わせることによる杯細胞過形成抑制作用(特許文献3)などが挙げられる。
また、ロキソプロフェンをブロムヘキシン塩酸塩やアンブロキソール塩酸塩と組み合わせることによる、咳嗽症状に対する効果の増強作用(特許文献4)及び杯細胞過形成抑制作用(特許文献5)並びにロキソプロフェンをブロムヘキシン塩酸塩と組み合わせることによる消炎・鎮痛・解熱効果の増強作用(特許文献6)等が知られている。
また、特許文献6には、ロキソプロフェンが、クロルフェニラミンマレイン酸塩やクレマスチンフマル酸塩の抗ヒスタミン作用を増強することが開示されている。当該特許文献においては、ロキソプロフェンと様々な薬物との組み合せが検討されており、またロキソプロフェンと様々な薬物を組み合せた製剤例が記載されている。
一方、エフェドリン類は、交感神経興奮作用に基づく気管支拡張作用により、鎮咳効果をもたらすことが知られている。このため、OTC薬としては、鎮咳成分として、かぜ薬、鎮咳去痰薬に用いられ、また血管収縮作用による鼻づまりの緩和を目的として鼻炎用内服薬等に用いられる薬物である(非特許文献2及び3)。
また、キサンチン誘導体としては、カフェイン、テオフィリン、パラキサンチン、テオブロミン、アミノフィリン、ジプロフィリン、プロキシフィリン等が知られ、カフェインは中枢興奮作用、強心・利尿作用、胃酸分泌亢進作用、平滑筋弛緩作用等を示し、解熱鎮痛剤、総合感冒薬や鎮咳去痰薬等に用いられる薬物である(非特許文献4)。また、テオフィリンは平滑筋弛緩作用、中枢興奮作用、強心・利尿作用等を示し、鎮咳去痰薬や鎮暈薬等に用いられる薬物である。アミノフィリンはテオフィリンとエチレンジアミンの複塩であり、テオフィリンと同様の作用を示し、ジプロフィリンも、テオフィリンと同様の作用を示す(非特許文献5)。プロキシフィリンもテオフィリンと同様の作用を示し(非特許文献6)、パラキサンチンやテオブロミンも同様の作用を示す。
また、特許文献7、8及び9には、カフェイン又はアミノフィリンとロキソプロフェンを含有する錠剤が記載されている。また、特許文献2及び4には、ロキソプロフェン又はその塩、エフェドリン類、及びキサンチン誘導体を含有する液剤が記載されている。
しかしながら、製剤中において、ロキソプロフェン又はその塩とエフェドリン類とが相互作用するか否かは知られておらず、このような相互作用をキサンチン誘導体が抑制することも当然に知られていない。また、ロキソプロフェン又はその塩、エフェドリン類、及びキサンチン誘導体を含有する固形製剤は知られていない。
特開平11−139971号公報 特開2001−199882号公報 特開2008−169193号公報 特開2001−172175号公報 特開2008−13542号公報 特開2000−143505号公報 特開2006−52210号公報 国際公開第2004/050110号 特開2007−314517号公報
第15改正日本薬局方解説書 株式会社廣川書店 第C−4790−4795頁 OTCハンドブック 2008−09 株式会社学術情報流通センター 第290頁 OTCハンドブック 2008−09 株式会社学術情報流通センター 第369頁 OTCハンドブック 2008−09 株式会社学術情報流通センター 第198−199頁 OTCハンドブック 2008−09 株式会社学術情報流通センター 第292−294頁 OTCハンドブック 2008−09 株式会社学術情報流通センター 第688頁
本発明者らは、まず、ロキソプロフェン又はその塩とエフェドリン類とを含有する固形製剤を開発するため、それらの保存安定性について検討したところ、ロキソプロフェン又はその塩とエフェドリン類とを混合して保存すると、意外にも、これらの化合物の間に相互作用が生じ、この相互作用により混合物が固化、変色等を生じ、安定性に問題が生じることを見出した。
従って、本発明の課題は、ロキソプロフェン又はその塩とエフェドリン類を含有する安定な医薬組成物の提供である。
ところで、本発明者らは、別途、ロキソプロフェン又はその塩とキサンチン誘導体とを含有する固形製剤の保存安定性について検討した。その結果、ロキソプロフェン又はその塩とキサンチン誘導体とを混合して保存すると、これらの化合物の間に相互作用が生じ、この相互作用により混合物が固化し、安定性に問題が生じた。
しかしながら、本発明者らは、前記の課題を解決すべくさらに検討したところ、前記のようなロキソプロフェン又はその塩と相互作用を生じるキサンチン誘導体を、ロキソプロフェン又はその塩及びエフェドリン類に共存せしめると、驚くべきことに、ロキソプロフェン又はその塩とエフェドリン類との相互作用が抑制され、安定性に優れた医薬組成物が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、ロキソプロフェン又はその塩、エフェドリン類及びキサンチン誘導体を含有する医薬組成物を提供するものである。
また、本発明は、ロキソプロフェン又はその塩、エフェドリン類及びキサンチン誘導体を含有する解熱剤を提供するものである。
また、本発明は、前記医薬組成物と乾燥剤とを容器中に含む医薬製剤を提供するものである。
キサンチン誘導体は、ロキソプロフェン又はその塩とエフェドリン類との相互作用を抑制できる。従って、本発明によれば、保存安定性が優れた、ロキソプロフェン又はその塩及びエフェドリン類を含有する医薬組成物を提供することができる。
<医薬組成物>
まず、本発明の医薬組成物について説明する。
本発明の医薬組成物は、ロキソプロフェン又はその塩、エフェドリン類及びキサンチン誘導体を含む。
本発明の医薬組成物に用いられるロキソプロフェン又はその塩には、ロキソプロフェンのみならず、ロキソプロフェンの薬学上許容される塩、さらには水やアルコール等との溶媒和物が含まれる。これらは公知の化合物であり、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。本発明において、ロキソプロフェン又はその塩としては、ロキソプロフェンナトリウム水和物(化学名:Monosodium 2-[4-[(2-oxocyclopentyl)methyl]phenyl]propanoate dihydrate)が好ましい。
本発明の医薬組成物におけるロキソプロフェン又はその塩の含有量は、服用者の性別、年齢、症状等に応じて、適宜検討して決定すればよいが、1日あたり、ロキソプロフェンナトリウム無水物換算で10〜300mg服用できる量が好ましく、30〜240mg服用できる量がより好ましく、60〜180mg服用できる量がさらに好ましい。
本発明の医薬組成物に用いられるエフェドリン類とは、エフェドリン及びエフェドリンの誘導体並びにそれらの塩からなる群より選ばれる1種以上を意味する。ここで、エフェドリンの誘導体としては、ノルエフェドリン(フェニルプロパノールアミン)、メチルエフェドリン等が挙げられる。また、塩としては、薬学上許容される無機酸や有機酸の塩が挙げられ、好ましい具体例としては、塩酸塩、硫酸塩、サッカリン塩が挙げられる。また、エフェドリンには2つの不斉炭素が存するため、種々の光学異性体が存するが、本発明においては、いずれの光学異性体をも含み、単一の光学異性体でもよく、各種光学異性体の混合物でもよい。本発明においては、l−体、dl−体が好ましい。
本発明において、エフェドリン類としては、例えば、l−メチルエフェドリン塩酸塩、dl−メチルエフェドリン塩酸塩、l−メチルエフェドリンサッカリン塩、dl−メチルエフェドリンサッカリン塩、プソイドエフェドリン塩酸塩、プソイドエフェドリン硫酸塩等が挙げられ、これらを単独で、又は2種以上を組合わせて用いることができる。なお、エフェドリンとプソイドエフェドリンは互いにエナンチオマーの関係にあるものである。これらのうち、本発明においては、dl−メチルエフェドリン塩酸塩が好ましい。これらは公知の化合物であり、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。
また、本発明において、エフェドリン類としては、これらを成分として含有するマオウ(麻黄)も用いることができる。
マオウは、第十五改正日本薬局方に掲載されているとおり、Ephedra sinica Stapf、Ephedra intermedia Schrenk et C. A. Meyer又はEphedra equisetina Bunge (Ephedraceae) の地上茎を意味する。マオウは必要に応じてその形態を調節することができ、小片、小塊に切断若しくは破砕、又は粉末に粉砕することができる。例えば、マオウの粉末は「マオウ末」という。
また、マオウは、第十五改正日本薬局方 製剤総則等に記載の公知の方法に基づき、適当な大きさとした後に、適当な浸出剤を加えて浸出した液や浸出液を濃縮した液、すなわち、エキスやチンキ等としてもよい。浸出剤としては、メタノール、エタノール及びn−ブタノール等の低級一価アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール及びグリセリン等の低級多価アルコール;ジエチルエーテル等のエーテル類;アセトン及びエチルメチルケトン等のケトン類;酢酸エチルエステル等のエステル類;ジクロロメタン及びクロロホルム等のハロゲノアルカン類;ベンゼン及びトルエン等の芳香族炭化水素;及び水等が挙げられる。これらは各々単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。さらにエキスは乾燥することもできる。
本発明において、エフェドリン類としてマオウを用いる場合、マオウ末、マオウ流エキス、マオウ軟エキス、マオウ乾燥エキス、マオウエキス等が好ましく、これらを単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。さらに、マオウを用いる場合は、マオウを含む漢方処方である、カッコントウ(葛根湯)、ショウセイリュウトウ(小青竜湯)、マオウトウ(麻黄湯)等を用いることもできる。これらは、公知の方法により製造してもよいし、市販品を用いてもよい。
本発明の医薬組成物におけるエフェドリン類の含有量は、服用者の性別、年齢、症状等に応じて、適宜検討して決定すればよいが、1日あたり、5〜500mg服用できる量が好ましく、10〜360mg服用できる量がより好ましく、10〜300mg服用できる量がさらに好ましく、20〜240mg服用できる量が特に好ましい。
なお、エフェドリン類の一部又は全ては、上述のマオウに代替することができる。エフェドリン類としてマオウを用いる場合は、例えば、1日あたり、マオウを0.1〜25g(原生薬換算量)、より好適には0.25〜10g(原生薬換算量)、さらに好適には0.4〜4g(原生薬換算量)服用できる量を含有せしめることができる。
本発明の医薬組成物に用いられるキサンチン誘導体としては、下記一般式(I)で表される化合物が好ましい。
Figure 0005798734
[式中、R1及びR2は各々独立して水素原子又はメチル基を示し、R3は水素原子、メチル基、モノヒドロキシプロピル基又はジヒドロキシプロピル基を示す。]
上記R3において、モノヒドロキシプロピル基としては、2−ヒドロキシプロピル基が好ましい。また、ジヒドロキシプロピル基としては、2,3−ジヒドロキシプロピル基が好ましい。
なお、上記一般式(I)において、
(1)R1がメチル基であり、R2がメチル基であり、R3がメチル基であるものは、カフェインを意味するものである。
(2)R1がメチル基であり、R2がメチル基であり、R3が水素原子であるものは、テオフィリンを意味するものである。
(3)R1が水素原子であり、R2がメチル基であり、R3がメチル基であるものは、テオブロミンを意味するものである。
(4)R1がメチル基であり、R2が水素原子であり、R3がメチル基であるものは、パラキサンチンを意味するものである。
(5)R1がメチル基であり、R2がメチル基であり、R3が2−ヒドロキシプロピル基であるものは、プロキシフィリンを意味するものである。
(6)R1がメチル基であり、R2がメチル基であり、R3が2,3−ジヒドロキシプロピル基であるものは、ジプロフィリンを意味するものである。
一般式(I)の化合物、とりわけ上述の化合物は公知であり、本発明においては、公知の方法により製造したもののほか、市販のものを用いることができる。なお、前記カフェインやテオフィリンとしては、複塩を形成したもの(安息香酸ナトリウムカフェイン(安息香酸ナトリウムとカフェインの複塩)、アミノフィリン(テオフィリンとエチレンジアミンとの複塩))等を用いることもできる。
本発明の医薬組成物におけるキサンチン誘導体としては、本発明の医薬組成物を解熱鎮痛剤や総合感冒薬等として利用した場合の観点や相互作用抑制等の点から、カフェインが好ましい。当該カフェインとしては、カフェイン水和物、無水カフェイン、安息香酸ナトリウムカフェイン、クエン酸カフェインが好適な具体例として挙げられる。この中でも、カフェイン水和物、無水カフェイン、安息香酸ナトリウムカフェインが特に好ましい。
本発明の医薬組成物におけるキサンチン誘導体の含有量は、ロキソプロフェンとエフェドリン類の相互作用抑制効果や服用者の性別、年齢、症状等に応じて、適宜検討して決定すればよいが、1日あたり、10〜1000mg服用できる量が好ましく、20〜800mg服用できる量がより好ましく、40〜600mg服用できる量がさらに好ましい。
本発明の医薬組成物におけるロキソプロフェン又はその塩の含有量は特に限定されず、上述した1日あたりの服用量に応じて適宜決定すればよいが、医薬組成物全質量に対して、ロキソプロフェンナトリウム無水物換算で0.4〜80質量%含有するのが好ましく、0.4〜50質量%含有するのがより好ましい。
本発明の医薬組成物におけるエフェドリン類の含有量は特に限定されず、医薬組成物全質量に対して、0.1〜40質量%含有するのが好ましく、0.5〜20質量%含有するのがより好ましく、1〜10質量%含有するのがさらに好ましく、2〜10質量%含有するのが特に好ましい。また、エフェドリン類としてマオウを用いる場合は、マオウを医薬組成物全質量に対して1〜98質量%含有するのが好ましく、2〜50質量%含有するのがより好ましく、4〜20質量%含有するのが特に好ましい。
本発明の医薬組成物に含まれるロキソプロフェン又はその塩、及びエフェドリン類の含有比は、上述した各成分の1日あたりの服用量等に応じて、適宜検討して決定すればよいが、ロキソプロフェン又はその塩を、ロキソプロフェンナトリウム無水物換算で1質量部に対し、エフェドリン類を0.001〜50質量部含有するものが好ましく、0.005〜50質量部含有するものがより好ましく、0.015〜50質量部含有するものがさらに好ましい。このうち、0.05〜12質量部含有するものがより好ましく、0.1〜4質量部含有するものが特に好ましい。
また、本発明の医薬組成物に含まれるロキソプロフェン又はその塩、及びキサンチン誘導体の含有比は、上述した各成分の1日あたりの服用量等に応じて、適宜検討して決定すればよいが、ロキソプロフェン又はその塩を、ロキソプロフェンナトリウム無水物換算で1質量部に対し、キサンチン誘導体を0.03〜100質量部含有するものが好ましく、0.08〜27質量部含有するものがより好ましく、0.2〜10質量部含有するものがさらに好ましい。
本発明の医薬組成物の服用経路としては、経口、及び経直腸や経膣等の非経口が挙げられ、経口投与製剤が好ましい。また、本発明の医薬組成物は、1日につき1〜4回程度に分けて、食前、食間、食後、就寝前等に服用することができる。
本発明の医薬組成物は、第十五改正日本薬局方製剤総則等に記載の公知の方法に基づき製造、製剤化することができる。医薬組成物の剤形は、特に限定されないが、例えば、錠剤、散剤、顆粒剤、細粒剤、丸剤、カプセル剤等の固形製剤等が挙げられる。
本発明の医薬組成物は、服用の簡便性や薬物服用量の管理等の点で、ロキソプロフェン又はその塩、エフェドリン類及びキサンチン誘導体を含む固形製剤であるのが好ましい。
当該固形製剤は、ロキソプロフェン又はその塩及びエフェドリン類の相互作用抑制の点でキサンチン誘導体を含有するものであるが、固形製剤中のロキソプロフェン又はその塩及びエフェドリン類を実質的に互いに接触しないように含有せしめ、製造、製剤化したものでもよい。当該実質的に互いに接触しないように含有せしめて製した製剤とは、一般の製剤技術研究者であれば、容易に理解されるものであり、公知の方法に基づき、適宜製剤添加物を用いて製造、製剤化できる。具体的には、固形製剤の形態としては、以下の(イ)−(ヘ)を例示することができ、これらは公知の方法により製造、製剤化できる。
(イ)ロキソプロフェン又はその塩、及びエフェドリン類のいずれか一方を適当な方法で造粒して粒状物とし、これに他方を造粒せずに含有せしめて製した散剤や顆粒剤等、並びに当該粒状物を更に適当な方法で被覆した製剤。なお、本発明で用いられるキサンチン誘導体は、当該粒状物中に含有させてもよいし、粒状物とは別に含有させてもよい。
(ロ)ロキソプロフェン又はその塩、及びエフェドリン類をそれぞれ適当な方法で造粒して粒状物とし、これらを含有せしめて製した散剤や顆粒剤等、並びに当該粒状物を更に適当な方法で被覆した製剤。なお、本発明で用いられるキサンチン誘導体は、いずれか一方の粒状物中に含有させてもよいし、両方の粒状物中に含有させてもよいし、また、これら粒状物とは別に含有させてもよい。
(ハ)上記(イ)又は(ロ)で製した散剤や顆粒剤等をカプセルに充填したカプセル剤。
(ニ)上記(イ)又は(ロ)で製した粒状物等を製錠して得た錠剤。
(ホ)ロキソプロフェン又はその塩、及びエフェドリン類が互いに接触しないように製した多層錠、並びに当該多層錠を更に適当な方法で被覆した製剤。当該多層錠としては、ロキソプロフェン又はその塩、及びエフェドリン類を、互いに異なる層に位置させたものでもよく、三層以上の多層錠として、ロキソプロフェン又はその塩を含む層とエフェドリン類を含む層が互いに接しないように位置させたものでもよい。なお、ロキソプロフェン又はその塩、及びエフェドリン類として、上記(イ)や(ロ)で製した粒状物を用いることができる。多層錠において、キサンチン誘導体は、ロキソプロフェン又はその塩を含む層か、エフェドリン類を含む層のいずれかに位置させてもよいし、分けて、両方の層に位置させてもよい。さらに、いずれかの層の中間層に位置させてもよい。
(ヘ)ロキソプロフェン又はその塩、及びエフェドリン類のいずれか一方を核錠に配置した有核錠、並びに当該有核錠を更に適当な方法で被覆した製剤。なお、ロキソプロフェン又はその塩、及びエフェドリン類として、上記(イ)や(ロ)で製した粒状物を用いることができる。有核錠においては、キサンチン誘導体は核錠に位置させてもよいし、外殻に位置させても良いし、分けて、核錠と外殻のいずれにも位置させてもよい。
本発明の医薬組成物には、医薬成分として、ロキソプロフェン又はその塩とエフェドリン類とキサンチン誘導体以外の薬物、例えば、解熱鎮痛剤、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、ノスカピン類、気管支拡張剤、去痰剤、催眠鎮静剤、ビタミン類、抗炎症剤、胃粘膜保護剤、抗コリン剤、生薬類、漢方処方、カフェイン類及びキサンチン系成分等からなる群より選ばれる1種又は2種以上を含んでいてもよい。これら成分は、上記固形製剤中に含有するのが好ましい。
解熱鎮痛剤としては、例えば、アスピリン、アスピリンアルミニウム、アセトアミノフェン、イソプロピルアンチピリン、イブプロフェン、エテンザミド、サザピリン、サリチルアミド、サリチル酸ナトリウム、チアラミド塩酸塩、ラクチルフェネチジン等が挙げられる。
抗ヒスタミン剤としては、例えば、アゼラスチン塩酸塩、アリメマジン酒石酸塩、イソチペンジル塩酸塩、イプロヘプチン塩酸塩、エピナスチン塩酸塩、エメダスチンフマル酸塩、カルビノキサミンジフェニルジスルホン酸塩、カルビノキサミンマレイン酸塩、クレマスチンフマル酸塩、dl−クロルフェニラミンマレイン酸塩、d−クロルフェニラミンマレイン酸塩、ケトチフェンフマル酸塩、ジフェテロール塩酸塩、ジフェテロールリン酸塩、ジフェニルピラリン塩酸塩、ジフェニルピラリンテオクル酸塩、ジフェンヒドラミン塩酸塩、ジフェンヒドラミンサリチル酸塩、ジフェンヒドラミンタンニン酸塩、トリプロリジン塩酸塩、トリペレナミン塩酸塩、トンジルアミン塩酸塩、フェネタジン塩酸塩、プロメタジン塩酸塩、プロメタジンメチレン二サリチル酸塩、メキタジン、メトジラジン塩酸塩、メブヒドロリンナパジシル酸塩等が挙げられる。
鎮咳剤としては、例えば、アロクラミド塩酸塩、エプラジノン塩酸塩、カルベタペンタンクエン酸塩、クロペラスチン塩酸塩、クロペラスチンフェンジゾ酸塩、コデインリン酸塩、ジヒドロコデインリン酸塩、ジブナートナトリウム、ジメモルファンリン酸塩、デキストロメトルファン臭化水素酸塩、デキストロメトルファン・フェノールフタリン塩、チペピジンクエン酸塩、チペピジンヒベンズ酸塩等が挙げられる。
ノスカピン類としては、例えば、ノスカピン塩酸塩、ノスカピン等が挙げられる。
気管支拡張剤としては、例えば、トリメトキノール塩酸塩、フェニルプロパノールアミン塩酸塩、フェニレフリン塩酸塩、メトキシフェナミン塩酸塩等が挙げられる。
去痰剤としては、例えば、アンブロキソール塩酸塩、アンモニア・ウイキョウ精、エチルシステイン塩酸塩、塩化アンモニウム、カルボシステイン、グアイフェネシン、グアヤコールスルホン酸カリウム、クレゾールスルホン酸カリウム、ブロムヘキシン塩酸塩、メチルシステイン塩酸塩、l−メントール等が挙げられる。
催眠鎮静剤としては、例えば、アリルイソプロピルアセチル尿素、ブロムワレリル尿素等が挙げられる。
ビタミン類としては、例えば、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB5、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ヘスペリジン及びその誘導体並びにそれらの塩類等(例えば、チアミン、チアミン塩化物塩酸塩、チアミン硝化物、ジセチアミン塩酸塩、セトチアミン塩酸塩、フルスルチアミン、フルスルチアミン塩酸塩、オクトチアミン、シコチアミン、チアミンジスルフィド、ビスイブチアミン、ビスベンチアミン、プロスルチアミン、ベンフォチアミン、リボフラビン、リボフラビンリン酸エステル、リボフラビン酪酸エステル、リン酸リボフラビンナトリウム、パンテノール、パンテチン、パントテン酸カルシウム、パントテン酸ナトリウム、ピリドキシン塩酸塩、ピリドキサールリン酸エステル、シアノコバラミン、メコバラミン、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カルシウム、ヘスペリジン等)が挙げられる。
抗炎症剤としては、例えば、リゾチーム塩酸塩、グリチルリチン酸及びその誘導体並びにそれらの塩類(例えば、グリチルリチン酸二カリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム等)、セアプローゼ、セミアルカリプロティナーゼ、セラペプターゼ、トラネキサム酸、プロクターゼ、プロナーゼ、ブロメライン等が挙げられる。
胃粘膜保護剤としては、例えば、アミノ酢酸、アルジオキサ、ケイ酸マグネシウム、ゲファルナート、合成ケイ酸アルミニウム、合成ヒドロタルサイト、酸化マグネシウム、ジヒドロキシアルミニウム・アミノ酢酸塩(アルミニウムグリシネート)、水酸化アルミニウムゲル、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム混合乾燥ゲル、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウムの共沈生成物、水酸化アルミニウム・炭酸カルシウム・炭酸マグネシウムの共沈生成物、水酸化マグネシウム・硫酸アルミニウムカリウムの共沈生成物、スクラルファート、セトラキサート塩酸塩、ソファルコン、炭酸マグネシウム、テプレノン、銅クロロフィリンカリウム、銅クロロフィリンナトリウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、メチルメチオニンスルホニウムクロリド等が挙げられる。
抗コリン薬としては、例えば、オキシフェンサイクリミン塩酸塩、ジサイクロミン塩酸塩、メチキセン塩酸塩、スコポラミン臭化水素酸塩、ダツラエキス、チペピジウム臭化物、メチルアトロピン臭化物、メチルアニソトロピン臭化物、メチルスコポラミン臭化物、メチル−l−ヒヨスチアミン臭化物、メチルベナクチジウム臭化物、ピレンゼピン塩酸塩、ブチルスコポラミン臭化物、ベラドンナアルカロイド、ベラドンナエキス、ベラドンナ総アルカロイド、ヨウ化イソプロパミド、ヨウ化ジフェニルピペリジノメチルジオキソラン、ロートエキス、ロート根、ロート根総アルカロイドクエン酸塩等が挙げられる。
生薬類としては、例えば、アカメガシワ(赤芽柏)、アセンヤク(阿仙薬)、インヨウカク(淫羊霍)、ウイキョウ(茴香)、ウコン(鬱金)、エンゴサク(延胡索)、エンメイソウ(延命草)、オウゴン(黄岑)、オウセイ(黄精)、オウバク(黄柏)、オウヒ(桜皮)、オウレン(黄連)、オンジ(遠志)、ガジュツ(我朮)、カノコソウ(鹿子草)、カミツレ、カロニン(か楼仁)、カンゾウ(甘草)、キキョウ(桔梗)、キョウニン(杏仁)、クコシ(枸杞子)、クコヨウ(枸杞葉)、ケイガイ(荊芥)、ケイヒ(桂皮)、ケツメイシ(決明子)、ゲンチアナ、ゲンノショウコ(現証拠)、コウブシ(香附子)、ゴオウ(牛黄)、ゴミシ(五味子)、サイシン(細辛)、サンショウ(山椒)、シオン(紫苑)、ジコッピ(地骨皮)、シャクヤク(芍薬)、ジャコウ(麝香)、シャジン(沙参)、シャゼンシ(車前子)、シャゼンソウ(車前草)、獣胆(ユウタン(熊胆)を含む)、ショウキョウ(生姜)、ジリュウ(地竜)、シンイ(辛夷)、セキサン(石蒜)、セネガ、センキュウ(川きゅう)、ゼンコ(前胡)、センブリ(千振)、ソウジュツ(蒼朮)、ソウハクヒ(桑白皮)、ソヨウ(蘇葉)、タイサン(大蒜)、チクセツニンジン(竹節人参)、チョウジ(丁子)、チンピ(陳皮)、トウキ(当帰)、トコン(吐根)、ナンテンジツ(南天実)、ニンジン(人参)、バイモ(貝母)、バクモンドウ(麦門冬)、ハッカ(薄荷)、ハンゲ(半夏)、バンコウカ(番紅花)、ハンピ(反鼻)、ビャクシ(白し)、ビャクジュツ(白朮)、ブクリョウ(茯苓)、ボタンピ(牡丹皮)、ボレイ(牡蠣)、ロクジョウ(鹿茸)等の生薬及びこれらの抽出物(エキス、チンキ、乾燥エキス等)等が挙げられる。
漢方処方としては、例えば、桂枝湯、香蘇散、柴胡桂枝湯、小柴胡湯、麦門冬湯、半夏厚朴湯等が挙げられる。
本発明の医薬組成物としては、以下の(i)〜(iii)以外のものが好ましい。
(i)ロキソプロフェンナトリウム水和物 90g、d−クロルフェニラミンマレイン酸塩 6g、プソイドエフェドリン塩酸塩 200g、テオフィリン 450g、グアイフェネシン 200g、乳糖 400g、微結晶セルロース 375g、ステアリン酸マグネシウム 20g、硬化ヒマシ油 19gを混合した後、打錠して得られた1錠230mgの錠剤。
(ii)pH調整剤(リン酸緩衝液pH4.5)を溶解した水溶液に防腐剤 適量、甘味剤 適量及び香料 適量を加え完全に溶解し、その溶液にショ糖脂肪酸エステル 15gを均一に分散した後、ロキソプロフェンナトリウム水和物 100g、ジヒドロコデインリン酸塩 24g、エピナスチン塩酸塩 20g、dl−メチルエフェドリン塩酸塩 60g、アンブロキソール塩酸塩 45g、無水カフェイン 75g、ビタミンB1硝酸塩 8g、ビタミンB2硝酸塩 4gを加え溶解させた後、精製水を加えて全量を1000mlにして製した液剤。
(iii)pH調整剤(リン酸緩衝液)を溶解した水溶液(pH=4.5)に、アミノ安息香酸エチル 5g、ステビア 10g及びオレンジフレーバー 0.8gを加え完全に溶解し、その溶液にショ糖脂肪酸エステル 15gを均一に分散した後、ロキソプロフェンナトリウム水和物 120g、ジヒドロコデインリン酸塩 24g、エピナスチン塩酸塩 20g、dl−メチルエフェドリン塩酸塩 60g、アンブロキソール塩酸塩 45g、無水カフェイン 75g、ビタミンB1硝酸塩 8g、ビタミンB2硝酸塩 4gを加え溶解させた後、精製水を加えて全量を1000mlにして製した液剤。
本発明において、ロキソプロフェン又はその塩、エフェドリン類、及びキサンチン誘導体を含む医薬組成物は、相互作用抑制の点から、さらに乾燥剤存在下で保存してもよい。 以下、本発明の医薬組成物及び乾燥剤を容器中に含むものを、本発明の「医薬製剤」ということもある。
<医薬製剤>
次に、上記本発明の医薬製剤について説明する。
本発明において、乾燥剤は、本発明の医薬組成物とともに保存した際に、相互作用をより抑制ないし改善できるものであれば、特に限定されるものではない。また、その形状も限定されず、例えば、板状や袋状のシート型、円柱状(錠剤型)に成形されたもの等が挙げられ、円柱状のものにペーパーラッピングやフィルムコーティングを施したものでもよい。
乾燥剤としては、例えば、シリカゲル、シリカアルミナゲル(アロフェン)、天然ゼオライト、合成ゼオライト(モレキュラーシーブ)、塩化カルシウム、生石灰(酸化カルシウム)、ベントナイトクレイ(モンモリロナイト)、塩化マグネシウム及び酸化マグネシウムから選択される1種又は2種以上を挙げられ、これらと活性炭を混合したものであってもよい。これらのうち、シリカゲル、シリカアルミナゲル(アロフェン)、合成ゼオライト(モレキュラーシーブ)及び塩化カルシウムから選択される1種又は2種以上がより好ましく、相互作用抑制の点で、合成ゼオライトが特に好ましい。
乾燥剤は種々市販されており、例えば、株式会社東海化学工業所製のシブレット、MS−タブレット、MS−セラムW、トーカイゲル、デシカイト25、アルプシート、山仁薬品株式会社製のドライヤーン(登録商標)分包品、ドライヤーン(登録商標)タブレット、ドライヤーン(登録商標)シート、品川化成株式会社製のセカード、アロシート、ゼオシート、株式会社OZO化学技研製のOZO、株式会社アイディ製のアイディシート、アイディパッキング乾燥剤等が挙げられる。
乾燥剤の含有量は、適宜検討して決定すればよいが、ロキソプロフェン又はその塩1質量部に対して、0.05〜35質量部が好ましく、0.15〜17質量部がより好ましい。
また、ロキソプロフェン又はその塩、エフェドリン類及びキサンチン誘導体を含有する本発明の医薬組成物1質量部に対しては、乾燥剤の含有量は、0.001〜1.5質量部が好ましく、0.001〜1質量部がより好ましく、0.004〜0.4質量部がさらに好ましい。
本発明の医薬製剤に用いられる容器は、食品、サプリメント、医薬品や健康食品等の容器として使用可能なものであれば特に限定されず、定形容器、不定形容器のいずれも用いることができ、密閉可能なものが好ましい。当該定形容器としては、例えば、瓶、缶、箱等が挙げられる。不定形容器としては、例えば、袋(ピロー包装、スティック包装、PTP包装、SP包装等)等が挙げられる。これら容器のうち、具体的には瓶、袋が好ましい。
容器の形成部材は、特に限定されるものではなく、例えば、紙、ガラス、樹脂若しくは樹脂フィルム、又は金属若しくは金属フィルム等の部材を挙げることができ、これら部材を適宜組み合わせた複合構造や多層構造としたものでもよい。また、紙などの透湿性を有する部材については透湿防止処理が施されていることが好ましい。
当該容器は透明、半透明、不透明のいずれでもよい。
本発明に用いられる、ロキソプロフェン又はその塩、エフェドリン類及びキサンチン誘導体を含む医薬組成物と乾燥剤を容器中へ収納する方法は、特に限定されるものではなく、いずれをも容器内へ投入等の適当な手段により配置することで達成できる。
容器内への収納は、例えば、容器が瓶の場合、乾燥剤(好ましくは、円柱状(錠剤型))を瓶内に配置、又は瓶蓋の裏側(内キャップ)に格納するとともに、ロキソプロフェン又はその塩、エフェドリン類及びキサンチン誘導体を含有する医薬組成物を瓶内に格納する等により達成できる。瓶内に格納するに際して、ロキソプロフェン又はその塩、エフェドリン類及びキサンチン誘導体を含有する医薬組成物は、これらを含む固形製剤としたものが好ましい。
また、容器が袋の場合は、乾燥剤(好ましくは、板状や袋状のシート型)とロキソプロフェン又はその塩、エフェドリン類及びキサンチン誘導体を袋内に格納する等により達成できる。袋内に格納するに際して、ロキソプロフェン又はその塩、エフェドリン類及びキサンチン誘導体を含有する医薬組成物は、これらを含む固形製剤としたものが好ましい。
さらに、本発明の医薬組成物をSP包装、PTP包装や袋等により一旦包装し、次いで包装された医薬組成物と乾燥剤を容器中に同封した形態とすることもできる。例えば、スティック包装、PTP包装又はSP包装された、ロキソプロフェン又はその塩、エフェドリン類及びキサンチン誘導体を含有する医薬組成物と、ピロー包装又はスティック包装された乾燥剤とを含む形態が挙げられる。より具体的には、SP包装又はPTP包装した医薬組成物と、板状や袋状のシート型乾燥剤とを併せてピロー包装する形態等が挙げられる。さらに当該ピロー包装形態のものは箱等に格納されてもよい。
そして、本発明の医薬組成物は、NSAIDの一種であるロキソプロフェン又はその塩、鎮咳作用、血管収縮作用等を有するエフェドリン類、及び中枢興奮作用、強心・利尿作用、胃酸分泌亢進作用、平滑筋弛緩作用等を有するキサンチン誘導体を含有することから、頭痛・歯痛・抜歯後の疼痛・咽頭痛・耳痛・関節痛・神経痛・腰痛・筋肉痛・肩こり痛・打撲痛・骨折痛・ねんざ痛・月経痛(生理痛)・外傷痛の鎮痛、悪寒・発熱時の解熱、かぜの諸症状(のどの痛み、せき、たん、悪寒、発熱、頭痛、関節の痛み、筋肉の痛み)、せき、たん等に効能又は効果を有し、かぜ薬、解熱鎮痛剤として有用である。
また、下記実施例の通り、本発明の医薬組成物に係るエフェドリン類は、ロキソプロフェンに起因する消化管障害(胃粘膜刺激、小腸での潰瘍形成等)を軽減又は抑制作用を有する。従って、ロキソプロフェン又はその塩、エフェドリン類及びキサンチン誘導体を含有する本発明の医薬組成物は、消化性潰瘍の罹患者や既往歴のある患者も、ロキソプロフェンに起因する消化管障害の虞なく、ロキソプロフェン又はその塩を服用することができ、有用なものである。
更に、ロキソプロフェン又はその塩に、エフェドリン類及びキサンチン誘導体を併用すると解熱作用を増強されるので、本発明の医薬組成物は解熱剤として有用なものである。すなわち、本発明によれば、ロキソプロフェン又はその塩、エフェドリン類及びキサンチン誘導体を含有する解熱剤を提供できる。
以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
[試験例1]相互作用の検討(1)
例1:ロキソプロフェンナトリウム水和物0.5g(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方 ロキソプロフェンナトリウム水和物)及び無水カフェイン0.61g(静岡カフェイン工業所製:商品名 無水カフェイン)を混合し、混合物を得た。
例2:ロキソプロフェンナトリウム水和物0.5g(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方 ロキソプロフェンナトリウム水和物)及び安息香酸ナトリウムカフェイン0.74g(静岡カフェイン工業所製:商品名 安息香酸ナトリウムカフェイン)を混合し、混合物を得た。
上記例1及び2の混合物を各々ガラス瓶(3K規格瓶)に入れ、40℃75%RHで保存した。保存開始直後、1週間後、1ヶ月後及び2ヶ月後の混合物の状態、すなわち相互作用の有無を評価し、結果を表1に示した。
Figure 0005798734
表1から明らかなように、ロキソプロフェンナトリウム水和物と、無水カフェイン又は安息香酸ナトリウムカフェインとを混合しただけで保存すると、相互作用が生じた結果、混合物は1週間後に固化状態に変化した。
[試験例2]相互作用の検討(2)
ロキソプロフェンナトリウム水和物202.6mg(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方 ロキソプロフェンナトリウム水和物)及び安息香酸ナトリウムカフェイン297.4mg(静岡カフェイン工業所製:商品名 安息香酸ナトリウムカフェイン)を混合し、ガラス瓶(3K規格瓶)に入れ、60℃で保存した。保存開始直後、1日後、2日後及び1週間後の混合物の状態、すなわち相互作用の有無を評価し、結果を表2に示した。
Figure 0005798734
表2から明らかなように、ロキソプロフェンナトリウム水和物と安息香酸ナトリウムカフェインを混合しただけで保存すると、相互作用が生じた結果、混合物は1日後には固化状態に変化し、前記例2と同様の結果となった。
前記試験例1及び2の結果から、ロキソプロフェン又はその塩とキサンチン誘導体とを混合すると、これら化合物の間に相互作用が生じることが明らかとなった。
[試験例3]相互作用の検討(3)
ロキソプロフェンナトリウム水和物0.9g(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方 ロキソプロフェンナトリウム水和物)及びdl−メチルエフェドリン塩酸塩0.1g(アルプス薬品工業製:商品名 日本薬局方 dl−塩酸メチルエフェドリン末)を混合し、ガラス瓶(3K規格瓶)に入れ、60℃で保存した。保存開始直後、1日後、3日後及び1週間後の混合物の状態、すなわち相互作用の有無を評価し、結果を表3に示した。
Figure 0005798734
表3から明らかなように、ロキソプロフェンナトリウム水和物とdl−メチルエフェドリン塩酸塩を混合しただけで保存すると、相互作用が生じた結果、混合物は1日後には固化し、1週間後に変色した。
前記試験例3の結果から、ロキソプロフェン又はその塩とエフェドリン類とを混合すると、これら化合物の間に相互作用が生じることが明らかとなった。
[試験例4]相互作用の検討(4)
比較例1:ロキソプロフェンナトリウム水和物0.9g(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方 ロキソプロフェンナトリウム水和物)及びdl−メチルエフェドリン塩酸塩0.1g(アルプス薬品工業製:商品名 日本薬局方 dl−塩酸メチルエフェドリン末)を混合し、混合物を得た。
実施例1:ロキソプロフェンナトリウム水和物0.9g(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方 ロキソプロフェンナトリウム水和物)、dl−メチルエフェドリン塩酸塩0.1g(アルプス薬品工業製:商品名 日本薬局方 dl−塩酸メチルエフェドリン末)及び無水カフェイン1.0g(静岡カフェイン工業所製:商品名 無水カフェイン)を混合し、混合物を得た。
実施例2:無水カフェインの含有量を1.0gから2.0gに換えたこと以外は実施例1と同様にして混合物を得た。
実施例3:無水カフェインの含有量を1.0gから4.0gに換えたこと以外は実施例1と同様にして混合物を得た。
上記比較例1及び実施例1〜3の混合物を各々ガラス瓶(3K規格瓶)に入れ、50℃で保存した。保存開始直後、1日後、4日後及び1週間後の混合物の状態、すなわち相互作用の有無を評価し、結果を表4に示した。
Figure 0005798734
表4から明らかなように、ロキソプロフェンナトリウム水和物とdl−メチルエフェドリン塩酸塩を混合した比較例1の混合物は、相互作用が生じた結果、保存開始1日後には固化した(比較例1)。これに対し、ロキソプロフェンナトリウム水和物とdl−メチルエフェドリン塩酸塩に加えて、無水カフェインを配合した実施例1〜3の混合物は、1週間経過しても白色粉体であった。
試験例1〜4の結果から、ロキソプロフェン若しくはその塩とキサンチン誘導体、又はロキソプロフェン若しくはその塩とエフェドリン類をそれぞれ混合すると、これら化合物の間に相互作用が生じるにも拘わらず(試験例1〜3)、驚くべきことに、ロキソプロフェンとエフェドリン類との相互作用を、キサンチン誘導体が抑制することが判明した(試験例4)。
[試験例5]解熱試験
Wistar系ラット(Std:Wistar/ST、雄、8週齢、体重202.0〜251.0g)を用い、1群4〜7匹として試験を実施した。
まず、微小精密温度計(BAT−12、Physitemp)を直腸に4.5cm挿入し、ラットの直腸温を測定して、これを平常時体温とした。次いで、粉砕したビール酵母(エビオス錠、アサヒフードアンドヘルスケア)を生理食塩液に懸濁し20%濃度としたものを、ラット背部皮下に10mL/kg投与した。
ラットを酵母投与後絶食(水は自由摂取とした。)し、投与後約16時間経過後、直腸温を測定し、これを発熱時体温とした。発熱量(発熱時温度−平常時温度)が1℃以上の個体を、平均発熱量がほぼ等しくなるように群(1)〜(3)(被験薬物投与群)及び対照群に群分けした。次いで、各群のラットに、以下の手順に従い経口投与を行った。
群(1)のラットには、被験薬物として、ロキソプロフェンナトリウム水和物(LX)を0.5%メチルセルロース(MC)溶液に懸濁し、所定量(1mg/kg)経口投与した。
また、群(2)のラットには、被験薬物として、無水カフェイン(Caf)とdl−メチルエフェドリン塩酸塩(ME)を0.5%MC溶液に懸濁し、所定量(Caf:0.15mg/kg、ME:60mg/kg)経口投与した。
また、群(3)のラットには、被験薬物として、LX、Caf及びCMを0.5%MC溶液に懸濁し、所定量(LX:1mg/kg、Caf:0.15mg/kg、ME:60mg/kg)経口投与した。
また、対照群のラットには、溶媒(0.5%MC)のみを経口投与した。
なお、いずれの群も、投与容量は5ml/kgとした。
そして、被験薬物投与1時間後に、直腸温を測定し、被験薬物投与群の発熱量及び対照群の発熱量を算出して、以下の数式に基づき、発熱抑制率(%)及び相対指数を算出した。結果を表5に示した。
発熱抑制率(%)=(1−発熱量[被験薬物投与群]/発熱量[対照群])×100
相対指数=発熱量[被験薬物投与群]/発熱量[対照群]
Figure 0005798734
表5から明らかなように、ロキソプロフェンは発熱抑制、すなわち解熱作用を示した(群(1))。一方、カフェインとメチルエフェドリンの併用投与した場合は、群(1)よりも低い解熱作用となった(群(2))。
これらの結果に対し、ロキソプロフェンとカフェインとメチルエフェドリンとを組み合わせて併用した場合、驚くべきことに、ロキソプロフェンの有する解熱作用が増強されることが判明し、上記3成分を組み合わせることによる優れた解熱作用が確認された(群(3))。
この優れた解熱作用が格別顕著であることは、バルジの方法による相乗効果の判定により裏付けられる。すなわち、群(3)の対照群に対する発熱量の相対指数(0.26)は、群(1)と群(2)の相対指数の積(0.34=0.5×0.67)よりも小さいため、群(3)の効果は、3成分を組み合わせたことによって奏される相乗効果であると判断できる。
[試験例6]ロキソプロフェン誘発消化管障害抑制作用
Wistar系ラット(Std:Wistar/ST、雄、8週齢、体重200.6〜239.4g)を用い、1群6匹として試験を実施した。ラットは、試験開始前日(16時間以上)より絶食とした。水の摂取は試験開始前1時間までは自由摂取とし、以後絶水とした。
被験薬物として、dl−メチルエフェドリン塩酸塩(ME)を0.5%メチルセルロース(MC)溶液に懸濁し、所定量(20、60、180mg/5mL/kg)経口投与した。また、対照群には溶媒(0.5%MC)のみをそれぞれ同容量(5mL/kg)経口投与した。
被験薬物投与1時間後に、ロキソプロフェンナトリウム水和物120mg/2mL生理食塩水/kgを各群のラットに経口投与し、胃粘膜障害を誘発した。ロキソプロフェンナトリウム水和物の投与5時間後、ラットを頚椎脱臼により安楽死させ、噴門部を結紮し胃を摘出した。幽門部から胃内に1%ホルマリン溶液10mLを注入し、幽門部を結紮後、胃全体を同ホルマリン溶液中に約20分間浸漬して軽度に固定した。
胃粘膜障害の程度の評価は、胃を大弯に沿って切開した後、実体顕微鏡下にて腺胃部に発生した個々の損傷(びらん)の長さ(mm)を測定することにより行い、ラット1匹当たりの損傷の総和を潰瘍指数として算出した。次式に従い、被験薬物における潰瘍抑制率(%)を算出し、結果を表6に示した。
潰瘍抑制率(%)={1−(被験薬物の潰瘍指数/対照群の潰瘍指数)}×100
Figure 0005798734
表6から明らかなように、メチルエフェドリンはロキソプロフェンに起因する胃粘膜障害を軽減した。
[実施例4]錠剤(1)
ロキソプロフェンナトリウム水和物(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方 ロキソプロフェンナトリウム水和物)408.6g、dl−メチルエフェドリン塩酸塩(アルプス薬品工業製:商品名 日本薬局方 dl−塩酸メチルエフェドリン末)120g、無水カフェイン(静岡カフェイン工業所製:商品名 無水カフェイン)150g、ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達製:商品名 HPC−L)145.8g、カルメロースカルシウム(五徳薬品製:商品名 ECG505)486g、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ製:商品名 セオラスPH−101)3501gを高速攪拌造粒機(パウレック製:VG−25型)に投入して混合後、精製水1972.6gを添加して練合し、造粒物を得た。この造粒物を流動層乾燥機(フロイント産業製:FLO−5型)に投入して乾燥後、整粒機(岡田精工製:ND−10型)を用いて整粒した。この整粒物4811.4g及びステアリン酸マグネシウム(太平化学工業製:商品名 ステアリン酸マグネシウム(植物性))48.6gを混合機(コトブキ製:PM50型)に投入して混合した後、直径8.5mmの杵を取り付けた打錠機(畑鉄工所製:HT−AP18SS型)を用いて打錠し、1錠の質量が270mgの錠剤を得た。
[実施例5]錠剤(2)
ロキソプロフェンナトリウム水和物(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方 ロキソプロフェンナトリウム水和物)408.6g、dl−メチルエフェドリン塩酸塩(アルプス薬品工業製:商品名 日本薬局方 dl−塩酸メチルエフェドリン末)120g、無水カフェイン(静岡カフェイン製:商品名 無水カフェイン)150g、ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達製:商品名 HPC−L)145.8g、カルメロースカルシウム(五徳薬品製:商品名 ECG505)486g、及び乳糖水和物(DMV製:商品名 乳糖200M)3501gを高速攪拌造粒機(パウレック製:VG−25型)に投入して混合後、精製水232gを添加して練合し、造粒物を得た。これを流動層乾燥機(フロイント産業製:FLO−5型)に投入して乾燥後、整粒機(岡田精工製:ND−10型)を用いて整粒した。この整粒物4811.4g及びステアリン酸マグネシウム(太平化学工業製:商品名 ステアリン酸マグネシウム(植物性))48.6gを混合機(コトブキ製:PM50型)に投入して混合した後、直径8.5mmの杵を取り付けた打錠機(畑鉄工所製:HT−AP18SS型)を用いて打錠し、1錠の質量が270mgの錠剤を得た。
[実施例6]錠剤(3)
ロキソプロフェンナトリウム水和物(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方 ロキソプロフェンナトリウム水和物)408.6g、dl−メチルエフェドリン塩酸塩(アルプス薬品工業製:商品名 日本薬局方 dl−塩酸メチルエフェドリン末)120g、無水カフェイン(静岡カフェイン製:商品名 無水カフェイン)150g、ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達製:商品名 HPC−L)145.8g、カルメロースカルシウム(五徳薬品製:商品名 ECG505)486g、乳糖水和物(DMV製:商品名 乳糖200M)1751g、及び結晶セルロース(旭化成ケミカルズ製:商品名 セオラスPH−101)1750gを高速攪拌造粒機(パウレック製:VG−25型)に投入して混合後、精製水696.2gを添加して練合し、造粒物を得た。これを流動層乾燥機(フロイント産業製:FLO−5型)に投入して乾燥後、整粒機(岡田精工製:ND−10型)を用いて整粒した。この整粒物4811.4g及びステアリン酸マグネシウム(太平化学工業製:商品名 ステアリン酸マグネシウム(植物性))48.6gを混合機(コトブキ製:PM50型)に投入して混合した後、直径8.5mmの杵を取り付けた打錠機(畑鉄工所製:HT−AP18SS型)を用いて打錠し、1錠の質量が270mgの錠剤を得た。
[実施例7]錠剤(4)
ロキソプロフェンナトリウム水和物(大和薬品工業製:商品名 日本薬局方 ロキソプロフェンナトリウム水和物)408.6g、dl−メチルエフェドリン塩酸塩(アルプス薬品工業製:商品名 日本薬局方 dl−塩酸メチルエフェドリン末)120g、無水カフェイン(静岡カフェイン製:商品名 無水カフェイン)150g、ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達製:商品名 HPC−L)145.8g、カルメロースカルシウム(五徳薬品製:商品名 ECG505)486g、乳糖水和物(DMV製:商品名 乳糖200M)1167g、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ製:商品名 セオラスPH−101)1167g、及びトウモロコシデンプン(日澱化学製:商品名 トウモロコシデンプン ST−C)1167gを高速攪拌造粒機(パウレック製:VG−25型)に投入して混合後、精製水928.2gを添加して練合し、造粒物を得た。これを流動層乾燥機(フロイント産業製:FLO−5型)に投入して乾燥後、整粒機(岡田精工製:ND−10型)を用いて整粒した。この整粒物4811.4g及びステアリン酸マグネシウム(太平化学工業製:商品名 ステアリン酸マグネシウム(植物性))48.6gを混合機(コトブキ製:PM50型)に投入して混合した後、直径8.5mmの杵を取り付けた打錠機(畑鉄工所製:HT−AP18SS型)を用いて打錠し、1錠の質量が270mgの錠剤を得た。
[製造例1]
実施例4で得た錠剤30錠及び合成ゼオライト(新越化成工業製:商品名 MS−W1506)1gをガラス瓶(3K規格瓶)に入れ、医薬製剤を製した。
[製造例2]
実施例5で得た錠剤30錠及び合成ゼオライト(新越化成工業製:商品名 MS−W1506)1gをガラス瓶(3K規格瓶)に入れ、医薬製剤を製した。
[製造例3]
実施例6で得た錠剤30錠及び合成ゼオライト(新越化成工業製:商品名 MS−W1506)1gをガラス瓶(3K規格瓶)に入れ、医薬製剤を製した。
[製造例4]
実施例7で得た錠剤30錠及び合成ゼオライト(新越化成工業製:商品名 MS−W1506)1gをガラス瓶(3K規格瓶)に入れ、医薬製剤を製した。
本発明によれば、キサンチン誘導体は、ロキソプロフェン又はその塩とエフェドリン類との相互作用を抑制する。また、エフェドリン類はロキソプロフェンに起因する消化管障害を軽減又は抑制する。
従って、本発明によれば、保存安定性が優れ、またロキソプロフェンに起因する消化管障害が軽減又は抑制された、ロキソプロフェン又はその塩、及びエフェドリン類を含む、優れた医薬組成物を提供することができる。
更に、ロキソプロフェン又はその塩に、エフェドリン類及びキサンチン誘導体を併用すると解熱作用が増強されるので、本発明によれば、ロキソプロフェン又はその塩、エフェドリン類及びキサンチン誘導体を含有する解熱剤を提供できる。

Claims (6)

  1. ロキソプロフェン又はその塩と、l−メチルエフェドリン塩酸塩、dl−メチルエフェドリン塩酸塩、l−メチルエフェドリンサッカリン塩、dl−メチルエフェドリンサッカリン塩、プソイドエフェドリン塩酸塩及びプソイドエフェドリン硫酸塩から選ばれる1種以上のエフェドリン類と、カフェインとを含有し、剤形が固形製剤である医薬組成物。
  2. ロキソプロフェン又はその塩が、ロキソプロフェンナトリウム水和物である請求項1記載の医薬組成物。
  3. ロキソプロフェンナトリウム水和物を、ロキソプロフェンナトリウム無水物換算で、10〜300mgを1日量として含有する請求項2記載の医薬組成物。
  4. エフェドリン類を、5〜500mgを1日量として含有する請求項1〜いずれか1項記載の医薬組成物。
  5. カフェインが、カフェイン水和物、無水カフェイン、安息香酸ナトリウムカフェイン及びクエン酸カフェインから選ばれる1種以上である請求項1〜いずれか1項記載の医薬組成物。
  6. カフェインを、10〜1000mgを1日量として含有する請求項1〜いずれか1項記載の医薬組成物。

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