JP2016098866A - 波動歯車装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低速回転軸を介して入力される過大な回転力に対する耐性を向上させた波動歯車装置を提供する。【解決手段】波動歯車装置100は、環状の剛性内歯歯車11と、剛性内歯歯車の径方向内側に配置された環状の可撓性外歯歯車12と、可撓性外歯歯車の径方向内側に配置され、可撓性外歯歯車より高速回転する波動発生器13とを有する。波動発生器は、可撓性外歯歯車を径方向に撓ませて剛性内歯歯車に部分的に噛み合わせ、噛み合い位置を周方向に移動させることにより、歯数差を有する剛性内歯歯車と可撓性外歯歯車とを相対的に回転させる。可撓性外歯歯車は、軸方向に延びる円筒部121と、円筒部の一端から径方向に延びるディスク部122とを有する。波動歯車装置は、低速回転軸2と、低速回転軸に固定されるトルク伝達部材3と、ディスク部からトルク伝達部材へのトルク伝達を制限するトルク制限装置4とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、波動歯車装置に係り、更に詳しくは、波動発生器が、可撓性外歯歯車を径方向に撓ませて剛性内歯歯車に部分的に噛み合わせ、噛み合い位置を周方向に移動させることにより、剛性内歯歯車と可撓性外歯歯車とを相対的に回転させる波動歯車装置の改良に関する。
波動歯車式の減速機は、1/50程度の高い減速比が容易に得られ、バックラッシが小さい小型の減速装置であり、ロボットアームを駆動するアクチュエータなどに使用することができる(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載の波動歯車装置1は、環状の剛性内歯歯車2と、剛性内歯歯車2の内側に配置された環状の可撓性外歯歯車3と、可撓性外歯歯車3の内側に嵌め込まれた波動発生器4とを有する波動歯車式の減速機であり、電動モータの回転力を減速して出力する。
波動発生器4は、楕円形などの輪郭形状を有し、可撓性外歯歯車3を半径方向に撓めて剛性内歯歯車2に部分的に噛み合わせた状態を形成する。また、波動発生器4は、電動モータの高速回転軸が連結され、両歯車の噛み合い位置を円周方向に移動させることにより、両歯車の歯数差に応じた相対回転運動を両歯車間に発生させる。剛性内歯歯車2は、電動モータのハウジングなどに固定され、可撓性外歯歯車3から減速回転出力が得られる。
また、波動歯車装置1は、高速回転軸と波動発生器4との間で伝達されるトルクを制限するためのトルクリミット機構を有する。このトルクリミット機構は、波動発生器4の剛性カム板41とハブ43とを締結するナット46により構成され、一定以上のトルク伝達状態が発生した場合に、剛性カム板41とハブ43との間に回転方向の滑りが発生し、伝達トルクが一定限度に制限される(特許文献1の図1)。
特開平11−118003号公報
上述した従来の波動歯車装置では、許容負荷を超える過大な負荷から電動モータを保護するために、伝達トルクを制限するトルク制限装置が高速回転軸側に配置される。この様なトルク制限装置を設けることにより、伝達トルクが上限値を超えた場合に、波動発生器から高速回転軸へのトルクの伝達が遮断されるため、電動モータを保護することができる。しかしながら、波動歯車装置は、低速回転軸を介して回転力を入力した場合に、可撓性外歯歯車が回転せず、いわゆるセルフロック状態になる。このため、上述した従来の波動歯車装置では、低速回転軸を介して入力される過大な回転力から波動歯車装置自体を保護することはできなかった。
例えば、ロボットの関節部分に波動歯車装置を含むアクチュエータを配置した場合、ロボットの可動部が動作中に人などに衝突すれば、衝突により発生した回転力は、電動モータから波動歯車装置を経由して駆動対象物に至る動力伝達経路を逆向きに伝達する。その際、動力伝達経路を構成する波動歯車装置はセルフロック状態となる。このため、波動歯車装置の可撓性外歯歯車には、低速回転軸から衝突に起因する過大な回転力が作用することになり、可撓性外歯歯車が塑性変形し、或いは、破損する虞があった。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、低速回転軸を介して入力される過大な回転力に対する耐性を向上させた波動歯車装置を提供することを目的とする。
本発明による波動歯車装置は、環状の剛性内歯歯車と、前記剛性内歯歯車の径方向内側に配置された環状の可撓性外歯歯車と、前記可撓性外歯歯車の径方向内側に配置され、前記可撓性外歯歯車と比較して相対的に高速回転する波動発生器とを有し、前記波動発生器が、前記可撓性外歯歯車を径方向に撓ませて前記剛性内歯歯車に部分的に噛み合わせ、かつ、噛み合い位置を周方向に移動させることにより、歯数差を有する前記剛性内歯歯車及び前記可撓性外歯歯車を相対的に回転させ、前記可撓性外歯歯車が、軸方向に延びる円筒部と、前記円筒部の一端から径方向に延びるディスク部とを有することを前提とする。そして、本発明による波動歯車装置は、低速回転軸と、前記ディスク部と軸方向に対向する位置において、前記低速回転軸に固定されるトルク伝達部材と、前記ディスク部から前記トルク伝達部材へのトルクの伝達を制限するトルク制限装置とにより構成される。
前記トルク制限装置は、低速回転軸に固定されるトルク伝達部材と可撓性外歯歯車のディスク部との間で伝達されるトルクを制限する。このため、前記波動歯車装置は、低速回転軸を介して過大な回転力が入力された場合に、低速回転軸と可撓性外歯歯車との間に周方向の滑りを生じさせることができる。
本発明による波動歯車装置は、低速回転軸を介して過大な回転力が入力された場合に、低速回転軸と可撓性外歯歯車との間に滑りが生じるため、可撓性外歯歯車が塑性変形し、或いは、破損するのを防止することができる。
図1は、実施の形態1による波動歯車装置100の断面図である。 図2は、実施の形態2による波動歯車装置100の断面図である。 図3は、トルク伝達部材3のディスク対向面32を示した図である。 図4は、実施の形態3による波動歯車装置100の断面図である。 図5は、実施の形態4による波動歯車装置100の断面図である。 図6は、実施の形態5による波動歯車装置100の断面図である。 図7は、可撓性外歯歯車12を入力側から見た図である。 図8は、実施の形態6による波動歯車装置100の断面図である。 図9は、実施の形態7による波動歯車装置100の断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。本明細書では、便宜上、回転中心軸の方向を水平方向として説明するが、本発明による波動歯車装置の使用時における姿勢を限定するものではない。また、本明細書では、回転中心軸の方向を単に「軸方向」と呼び、回転中心軸を中心とする径方向及び周方向を単に「径方向」及び「周方向」と呼ぶ。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による波動歯車装置100の一構成例を示した断面図であり、回転中心軸Jを含む平面により波動歯車装置100を切断した場合の切断面が示されている。
波動歯車装置100は、電動モータ(図示せず)から得られる回転運動を減速して出力する減速装置であり、波動歯車式の減速機1と、低速回転軸2、トルク伝達部材3及びトルク制限装置4とにより構成される。図1では、紙面の右側を入力側とし、左側を出力側として、トルク制限装置4を出力側に配置した波動歯車装置100が描画されている。
<減速機1>
減速機1は、環状の剛性内歯歯車11と、剛性内歯歯車11の径方向内側に配置された環状の可撓性外歯歯車12と、可撓性外歯歯車12の径方向内側に配置された波動発生器13とにより構成される。
<剛性内歯歯車11>
剛性内歯歯車11は、内周に歯が形成された歯車であり、金属剛体により形成される。例えば、剛性内歯歯車11は、電動モータと共通のケーシングに固定される。この剛性内歯歯車11には、ケーシングに取り付けるための取付孔111及び112が形成されている。
<可撓性外歯歯車12>
可撓性外歯歯車12は、外周に歯が形成された歯車であり、金属弾性体により形成される。図1に示した可撓性外歯歯車12は、有底円筒形状の部材であり、軸方向に延びる円筒部121と、円筒部121の出力側の端部から径方向内方へ延びるディスク部122とを有する。可撓性外歯歯車12は、剛性内歯歯車11よりも歯数が少ない。
外歯は、円筒部121の入力側の端部に形成されている。ディスク部122は、円環形状の底部であり、内周縁部に、軸方向の厚さを他の領域よりも厚くした肉厚部6が形成されている。このディスク部122は、肉厚部6の内周面を低速回転軸2の外周面と対向させて配置される。
<波動発生器13>
波動発生器13は、可撓性外歯歯車12を径方向に撓ませることにより、可撓性外歯歯車12を剛性内歯歯車11に対して部分的に噛み合わせる。また、波動発生器13は、電動モータの回転力により、可撓性外歯歯車12と比較して相対的に高速回転し、可撓性外歯歯車12と剛性内歯歯車11との噛み合い位置を周方向に移動させる。この様な波動発生器13の作用により、歯数差を有する剛性内歯歯車11及び可撓性外歯歯車12は、相対的に低速回転する。
この波動発生器13は、可撓性外歯歯車12の径方向内側に配置される可撓性軸受131と、可撓性軸受131の径方向内側に配置される剛性カム板132とにより構成される。
剛性カム板132は、回転中心軸Jを中心とする回転運動により、可撓性軸受131及び可撓性外歯歯車12に径方向の揺動を周期的に発生させる部材であり、金属剛体により形成される。例えば、剛性カム板132は、楕円形状の外周を有する。この剛性カム板132を可撓性外歯歯車12の内側に配置された可撓性軸受131の内周面に嵌め込むことにより、可撓性外歯歯車12及び可撓性軸受131は、楕円形状に変形する。この様に可撓性外歯歯車12及び可撓性軸受131が楕円形状に変形した状態では、楕円の長軸の両端に可撓性外歯歯車12と剛性内歯歯車11との噛み合い位置が形成されることになる。
この剛性カム板132には、電動モータのシャフト(図示せず)を収容するシャフト孔1321が形成されている。シャフト孔1321は、剛性カム板132を軸方向に貫通する貫通孔である。シャフト孔1321には、剛性カム板132をシャフトに固定するためのキー溝1322が形成されている。
可撓性軸受131は、可撓性外歯歯車12を剛性カム板132に対して回転可能に支持する軸受であり、外輪と外輪の径方向内側に配置される内輪とが金属弾性体により形成される。例えば、可撓性軸受131は、多数の球状の転動体が外輪と内輪との間に配置された玉軸受である。
波動発生器13が入力側から見て時計回りに回転する場合、剛性内歯歯車11と可撓性外歯歯車12との噛み合い位置も時計回りに移動する。このとき、可撓性外歯歯車12は、剛性内歯歯車11よりも歯数が少ないことから、反時計回りに回転することになる。
可撓性軸受131は、可撓性軸受131の内側に剛性カム板132を入力側から嵌め込むことにより、剛性カム板132の周面上に配置される。波動発生器13は、可撓性軸受131が剛性カム板132に取り付けられた状態で、可撓性外歯歯車12の内側に嵌め込まれる。
<低速回転軸2>
低速回転軸2は、回転中心軸Jを中心として低速回転する出力用シャフトであり、剛性内歯歯車11と同軸に配置され、減速機1の回転力を出力する。この低速回転軸2は、トルク伝達部材3よりも入力側の径が出力側に比べて太くなっている。また、低速回転軸2の入力側の端部には、後述する調整ねじ45を螺合させるためのねじ山が形成されている。
<トルク伝達部材3>
トルク伝達部材3は、可撓性外歯歯車12の回転力を低速回転軸2に伝達するための部材であり、可撓性外歯歯車12のディスク部122と軸方向に対向する位置において、低速回転軸2に固定される。例えば、トルク伝達部材3は、低速回転軸2の周面を取り囲む鍔状の板部材により構成され、低速回転軸2と一体的に形成される。
<トルク制限装置4>
トルク制限装置4は、可撓性外歯歯車12のディスク部122からトルク伝達部材3へのトルクの伝達を制限するトルクリミッタであり、上限値を超えないトルクを伝達する一方、上限値を超えるトルクを遮断する。
このトルク制限装置4は、摩擦式のクラッチであり、ディスク部122を軸方向両側より保持する一対の摩擦板41及び42と、押え板43、皿ばね44及び調整ねじ45とにより構成される。
押え板43、皿ばね44及び調整ねじ45は、軸方向において、ディスク部122よりも円筒部121の他端側、すなわち、入力側であって、かつ、円筒部121の他端、すなわち、入力側の端部よりもディスク部122側に配置される。また、押え板43、皿ばね44及び調整ねじ45は、円筒部121の径方向内側に配置される。
波動発生器13が、軸方向において、可撓性外歯歯車12の外歯形成領域5と重複させて配置されるのに対し、トルク制限装置4の押え板43、皿ばね44及び調整ねじ45は、外歯形成領域5よりも出力側に配置される。
<摩擦板41,42>
摩擦板41及び42は、伝達トルクの上限値を制御するための部材であり、低速回転軸2を取り囲む円環形状を有する。摩擦板41は、トルク伝達部材3とディスク部122との間に配置され、入力側の側面が肉厚部6に接触し、出力側の側面がトルク伝達部材3に接触している。摩擦板42は、ディスク部122と押え板43との間に配置され、出力側の側面が肉厚部6に接触し、入力側の側面が押え板43に接触している。
<押え板43>
押え板43は、可撓性外歯歯車12のディスク部122がトルク伝達部材3に対して軸方向に移動するのを制限するための部材であり、低速回転軸2を取り囲む円環形状を有する。この押え板43は、軸方向に移動可能である一方、回り止めピン431により、低速回転軸2に対する周方向への回転が制限される。
回り止めピン431は、径方向に延びる棒状の部材であり、低速回転軸2の外周面に形成されたピン挿入用の孔に差し込むことにより、低速回転軸2の外周面から先端部が突出する状態で低速回転軸2に固定される。押え板43の内周面には、軸方向に延びるピン溝432が形成される。押え板43は、ピン溝432内に回り止めピン431の先端部を収容することにより、軸方向への移動を可能としつつ、周方向への回転が制限される。
<皿ばね44>
皿ばね44は、ディスク部122を低速回転軸2に対して軸方向のトルク伝達部材3側へ付勢する付勢部材であり、低速回転軸2を取り囲む形状を有し、軸方向の応力によって弾性変形する。この皿ばね44は、押え板43と調整ねじ45との間に配置され、押え板43を軸方向出力側へ付勢する。
<調整ねじ45>
調整ねじ45は、皿ばね44の付勢力を調整するための付勢力調整部材であり、低速回転軸2と螺合するナットにより構成される。調整ねじ45を軸方向に移動させることにより、皿ばね44の付勢力が調整される。皿ばね44の付勢力を調整することにより、一対の摩擦板41及び42をディスク部122に押し付ける力が調整されるため、伝達トルクの上限値を制御することができる。
本実施の形態による波動歯車装置100を構成する各部品は、上述した通りである。以下では、これらの部品相互の関係や、それによって生じる作用効果について詳しく説明する。
(1)過大な回転力に対する耐性
本実施の形態による波動歯車装置100では、損傷以下のトルクに設定することで低速回転軸2を介して過大な回転力が入力された場合に、トルク制限装置4の作用により、低速回転軸2のトルク伝達部材3と可撓性外歯歯車12のディスク部122との間に滑りが生じる。このため、波動歯車装置100は、低速回転軸2を介して入力される過大な回転力に対して可撓性外歯歯車12が塑性変形し、或いは、破損するのを防止することができる。また、波動歯車装置100は、可撓性外歯歯車12を肉厚にして強度を増す場合に比べ、伝達損失が増大するのを抑制することができる。
(2)波動歯車装置100の薄型化
本実施の形態による波動歯車装置100では、トルク制限装置4の押え板43、皿ばね44及び調整ねじ45が軸方向において可撓性外歯歯車12の円筒部121と重複させて配置される。このため、波動歯車装置100は、押え板43、皿ばね44及び調整ねじ45を可撓性外歯歯車12のディスク部122よりも出力側に配置する場合や、円筒部121からはみ出して配置する場合に比べ、軸方向のサイズを薄型化することができる。
また、波動歯車装置100では、押え板43、皿ばね44及び調整ねじ45が可撓性外歯歯車12の円筒部121内に配置される。このため、波動歯車装置100は、押え板43、皿ばね44及び調整ねじ45を円筒部121の径方向外側に配置する場合に比べ、径方向のサイズを小型化することができる。
(3)伝達損失の低減
通常、波動歯車装置100では、可撓性外歯歯車12の円筒部121が剛性による変形抵抗を低下させるため、極力薄い形状に設定される。このため、可撓性外歯歯車12は、低速回転軸2を介して入力される過大な回転力に対して壊れ易い。これに対し、本実施の形態による波動歯車装置100では、可撓性外歯歯車12と低速回転軸2との間にトルク制限装置4を設けることにより、可撓性外歯歯車12の損傷を免れるため、可撓性外歯歯車12をさらに薄型化することができる。このため、波動歯車装置100は、可撓性外歯歯車12の変形抵抗が低下するため、伝達損失を低減させることができる。
(4)トルク調整の容易化
本実施の形態による波動歯車装置100では、トルク制限装置4が一対の摩擦板41及び42と、押え板43、皿ばね44及び調整ねじ45とにより構成される。このため、波動歯車装置100は、トルク伝達部材3と可撓性外歯歯車12のディスク部122との間で伝達可能なトルクの上限値を容易に調整することができる。
特に、波動歯車装置100は、調整ねじ45を回して軸方向に移動させることにより、皿ばね44の付勢力が調整されるため、伝達トルクの上限値を容易に調整することができる。また、皿ばね44を弾性係数の異なるものに変更し、或いは、摩擦板41及び42を摩擦係数の異なるものに変更し、或いは、押え板43を厚さの異なるものに変更することによっても、伝達トルクの上限値をより微細に調整することができる。
(5)トルク制限装置の簡素化
本実施の形態による波動歯車装置100では、トルク制限装置4が摩擦式クラッチにより構成される。このため、波動歯車装置100は、トルク制限装置4を噛み合い式のクラッチにより構成する場合に比べ、トルク制限装置4が簡素な構造となり、波動歯車装置100の製造が容易である。
(6)上限トルクのばらつきを抑制
本実施の形態による波動歯車装置100では、回り止めピン431により、トルク制限装置4の押え板43が低速回転軸2に対して回転するのが制限される。このため、波動歯車装置100は、トルク伝達部材3と可撓性外歯歯車12のディスク部122との間で伝達可能なトルクの上限値がばらつくのを抑制することができる。
なお、本実施の形態では、トルク伝達部材3が低速回転軸2と一体的に形成される場合の例について説明したが、本発明は、トルク伝達部材3の構成をこれに限定するものではない。例えば、トルク伝達部材3を低速回転軸2とは別部材により形成し、当該低速回転軸2に固定するような構成であっても良い。
また、本実施の形態では、トルク制限装置4の押え板43、皿ばね44及び調整ねじ45が軸方向において可撓性外歯歯車12の円筒部121と重複させて配置される場合の例について説明したが、本発明は、トルク制限装置4の構成をこれに限定するものではない。例えば、波動歯車装置100は、トルク伝達部材3を軸方向において可撓性外歯歯車12のディスク部122よりも入力側に配置し、押え板43、皿ばね44及び調整ねじ45をディスク部122よりも出力側に配置するような構成であっても良い。
また、本実施の形態では、可撓性外歯歯車12のディスク部122をトルク伝達部材3に向けて軸方向に付勢する付勢部材が皿ばね44である場合の例について説明したが、本発明は、付勢部材をこれに限定するものではない。例えば、波動歯車装置100は、低速回転軸2を貫通させるコイルばねにより付勢部材を構成しても良い。
また、本実施の形態では、低速回転軸2に固定された回り止めピン431によって押え板43が周方向に回転するのを制限する場合の例について説明したが、本発明は、押え板43の回転を制限する方法をこれに限定するものではない。例えば、キー又はスプラインなどの回り止め部材は、先端部が押え板43の内周面から突出する状態で押え板43に固定される。低速回転軸2の外周面には、回り止め部材を収容するための軸方向に延びる溝が形成される。押え板43は、この溝内に回り止め部材の先端部を収容することにより、軸方向への移動を可能としつつ、周方向への回転が制限される。
実施の形態1では、トルク制限装置4が摩擦式クラッチにより構成される場合の例について説明した。これに対し、以下の実施の形態2〜5では、トルク制限装置4が噛み合い式クラッチにより構成される場合について説明する。
実施の形態2.
図2は、本発明の実施の形態2による波動歯車装置100の一構成例を示した断面図であり、トルク制限装置4の切断面が示されている。図中には、回転中心軸Jを含む平面により波動歯車装置100を切断した場合の切断面が示されている。また、図2では、回転中心軸Jよりも上側に、可動ピン46の先端部がトルク伝達部材3の凹部31に収容されている状態が示され、回転中心軸Jよりも下側に、可動ピン46が凹部31から外れた位置に移動した状態が示されている。図3は、図2に示したトルク伝達部材3のディスク対向面32を示した図である。
この波動歯車装置100は、図1の波動歯車装置100と比較すれば、トルク伝達部材3及びトルク制限装置4の構成が異なる。低速回転軸2の入力側の端部には、調整ねじ45を螺合させるためのねじ山が形成されている。
<トルク伝達部材3>
トルク伝達部材3には、可撓性外歯歯車12のディスク部122と対向するディスク対向面32に、後述する可動ピン46の先端部を収容するための凹部31が形成される。ディスク対向面32は、トルク伝達部材3の入力側の側面である。
例えば、凹部31は、開口の形状が円形であり、回転中心軸Jと平行な平面による切断面の形状が三角形の円錐穴により構成される。また、2以上の凹部31が回転中心軸Jを中心とする同一の円周上に配置される。各凹部31は、周方向に一定の間隔を空けて配置される。図3に示したトルク伝達部材3では、8つの凹部31が等間隔に配置されている。
<トルク制限装置4>
トルク制限装置4は、噛み合い式のクラッチであり、調整ねじ45、可動ピン46、補助板47、押え板48及び皿ばね49により構成される。調整ねじ45、補助板47、押え板48及び皿ばね49は、軸方向において、可撓性外歯歯車12のディスク部122よりも円筒部121の他端側、すなわち、入力側であって、かつ、円筒部121の他端、すなわち、入力側の端部よりもディスク部122側に配置される。また、調整ねじ45、補助板47、押え板48及び皿ばね49は、円筒部121の径方向内側に配置される。
補助板47は、低速回転軸2を取り囲む円環形状のスペーサであり、ディスク部122と押え板48との間に配置される。この補助板47は、連結ピン7によりディスク部122の肉厚部6に固定される。
<可動ピン46>
可動ピン46は、ディスク部122及び補助板47を貫通する棒状の部材であり、ディスク部122及び補助板47に対して軸方向に移動可能に配置される。可動ピン46の先端部は、半球形状である。
<押え板48>
押え板48は、可撓性外歯歯車12のディスク部122がトルク伝達部材3に対して軸方向に移動するのを制限するための部材であり、低速回転軸2を取り囲む円環形状を有する。この押え板48は、軸方向に移動可能である。
<皿ばね49>
皿ばね49は、可動ピン46を低速回転軸2に対して軸方向のトルク伝達部材3側へ付勢する付勢部材であり、低速回転軸2を取り囲む形状を有し、軸方向の応力によって弾性変形する。この皿ばね49は、押え板48と調整ねじ45との間に配置され、押え板48を介して可動ピン46を軸方向出力側へ付勢する。
トルク伝達部材3の凹部31は、可動ピン46がトルク伝達部材3に対して周方向に移動するのを制限し、ディスク部122からトルク伝達部材3へのトルク伝達において、上限値を超えないトルクを伝達する一方、上限値を超えるトルクを遮断する。すなわち、図2に示した波動歯車装置100では、トルク制限装置4の可動ピン46が凹部31からトルク伝達部材3の入力側の側面(ディスク対向面32)に乗り上げることにより(図2の回転中心軸Jよりも下側に示した状態)、クラッチが外れ、可撓性外歯歯車12と低速回転軸2との周方向の相対的変位が可能になる。
本実施の形態による波動歯車装置100では、低速回転軸2に過大な回転力が付加された場合に、トルク制限装置4の作用により、低速回転軸2のトルク伝達部材3と可撓性外歯歯車12のディスク部122との間に滑りが生じる。このため、波動歯車装置100は、可撓性外歯歯車12を肉厚にして強度を増す場合に比べ、伝達損失を増大させることなく、低速回転軸2を介して入力される過大な負荷に対して可撓性外歯歯車12が塑性変形し、或いは、破損するのを防止することができる。
また、本実施の形態による波動歯車装置100では、トルク制限装置4の調整ねじ45、補助板47、押え板48及び皿ばね49が軸方向において可撓性外歯歯車12の円筒部121と重複させて配置される。このため、波動歯車装置100は、調整ねじ45、補助板47、押え板48及び皿ばね49を可撓性外歯歯車12のディスク部122よりも出力側に配置する場合や、円筒部121からはみ出して配置する場合に比べ、軸方向のサイズを薄型化することができる。
また、本実施の形態による波動歯車装置100では、トルク制限装置4が調整ねじ45、可動ピン46、補助板47、押え板48及び皿ばね49により構成される。このため、波動歯車装置100は、トルク伝達部材3と可撓性外歯歯車12のディスク部122との間で伝達可能なトルクの上限値が設定し易い。
例えば、皿ばね49を弾性係数の異なるものに変更し、或いは、可動ピン46の先端部又はディスク対向面32の凹部31の形状を変更することにより、トルクの上限値をより微細に調整することができる。
なお、本実施の形態では、トルク制限装置4の調整ねじ45、補助板47、押え板48及び皿ばね49が軸方向において可撓性外歯歯車12の円筒部121と重複させて配置される場合の例について説明したが、本発明は、トルク制限装置4の構成をこれに限定するものではない。例えば、波動歯車装置100は、トルク伝達部材3を軸方向において可撓性外歯歯車12のディスク部122よりも入力側に配置し、調整ねじ45、補助板47、押え板48及び皿ばね49をディスク部122よりも出力側に配置するような構成であっても良い。
また、本実施の形態では、可動ピン46をトルク伝達部材3に向けて軸方向に付勢する付勢部材が皿ばね49である場合の例について説明したが、本発明は、付勢部材をこれに限定するものではない。例えば、波動歯車装置100は、低速回転軸2を貫通させるコイルばねにより付勢部材を構成しても良い。
また、本実施の形態では、トルク伝達部材3の凹部31にディスク部122を貫通する可動ピン46の先端部を収容させる場合の例について説明したが、本発明は、トルク制限装置4の構成をこれに限定するものではない。例えば、波動歯車装置100は、可撓性外歯歯車12のディスク部122に凹部を形成し、この凹部にトルク伝達部材3を貫通する可動ピンの先端部を収容させることにより、トルク制限装置4を構成しても良い。
実施の形態3.
図4は、本発明の実施の形態3による波動歯車装置100の一構成例を示した断面図であり、トルク制限装置4の切断面が示されている。図中には、回転中心軸Jを含む平面により波動歯車装置100を切断した場合の切断面が示されている。また、図4では、回転中心軸Jよりも上側に、トルク伝達ボール50の一部がトルク伝達部材3の凹部31に収容されている状態が示され、回転中心軸Jよりも下側に、トルク伝達ボール50が凹部31から外れた位置に移動した状態が示されている。
この波動歯車装置100は、図2の波動歯車装置100と比較すれば、可動ピン46及び補助板47に代えてトルク伝達ボール50を備えている点で異なる。トルク制限装置4は、調整ねじ45、押え板48、皿ばね49及びトルク伝達ボール50により構成される。
<トルク伝達ボール50>
トルク伝達ボール50は、可撓性外歯歯車12のディスク部122からトルク伝達部材3へ回転力を伝達するための球状の部材であり、ディスク部122を軸方向に貫通するボール収容孔123内に収容される。このトルク伝達ボール50は、ディスク部122に対して軸方向に移動可能に配置される。
押え板48は、ディスク部122がトルク伝達部材3に対して軸方向に移動するのを制限する。皿ばね49は、押え板48を介してトルク伝達ボール50を軸方向出力側へ付勢する。トルク伝達部材3の凹部31は、トルク伝達ボール50がトルク伝達部材3に対して周方向に移動するのを制限し、ディスク部122からトルク伝達部材3へのトルク伝達において、上限値を超えないトルクを伝達する一方、上限値を超えるトルクを遮断する。
図4に示した波動歯車装置100では、トルク制限装置4のトルク伝達ボール50が凹部31からトルク伝達部材3の入力側の側面(ディスク対向面32)に乗り上げることにより(図4の回転中心軸Jよりも下側に示した状態)、クラッチが外れ、可撓性外歯歯車12と低速回転軸2との周方向の相対的変位が可能になる。
本実施の形態による波動歯車装置100では、トルク制限装置4が調整ねじ45、押え板48、皿ばね49及びトルク伝達ボール50により構成される。このため、波動歯車装置100は、トルク伝達部材3と可撓性外歯歯車12のディスク部122との間で伝達可能なトルクの上限値が設定し易い。
実施の形態4.
図5は、本発明の実施の形態4による波動歯車装置100の一構成例を示した断面図であり、トルク制限装置4の切断面が示されている。図中には、回転中心軸Jを含む平面により波動歯車装置100を切断した場合の切断面が示されている。
この波動歯車装置100は、図4の波動歯車装置100と比較すれば、トルク制限装置4の構成が異なる。トルク制限装置4は、調整ねじ45、押え板48、トルク伝達ボール50、コイルばね51及び補助板52により構成される。
補助板52は、低速回転軸2を取り囲む円環形状のスペーサであり、ディスク部122と押え板48との間に配置される。この補助板52は、連結ピン7によりディスク部122の肉厚部6に固定される。
トルク伝達ボール50は、可撓性外歯歯車12のディスク部122からトルク伝達部材3へ回転力を伝達するための球状の部材であり、ディスク部122を貫通するボール収容孔123内に収容される。
コイルばね51は、トルク伝達ボール50を低速回転軸2に対して軸方向のトルク伝達部材3側へ付勢する付勢部材であり、軸方向の応力によって弾性変形する。このコイルばね51は、補助板52を軸方向に貫通する貫通孔内に収容され、入力側の端部が押え板48に接触し、出力側の端部がトルク伝達ボール50に接触する。
トルク伝達部材3の凹部31は、トルク伝達ボール50がトルク伝達部材3に対して周方向に移動するのを制限し、ディスク部122からトルク伝達部材3へのトルク伝達において、上限値を超えないトルクを伝達する一方、上限値を超えるトルクを遮断する。
図5に示した波動歯車装置100では、トルク制限装置4のトルク伝達ボール50が凹部31からトルク伝達部材3の入力側の側面(ディスク対向面32)に乗り上げることにより(図5の回転中心軸Jよりも下側に示した状態)、クラッチが外れ、可撓性外歯歯車12と低速回転軸2との周方向の相対的変位が可能になる。
本実施の形態による波動歯車装置100では、トルク制限装置4が調整ねじ45、押え板48、トルク伝達ボール50、コイルばね51及び補助板52により構成される。このため、波動歯車装置100は、トルク伝達部材3と可撓性外歯歯車12のディスク部122との間で伝達可能なトルクの上限値が設定し易い。
実施の形態5.
図6は、本発明の実施の形態5による波動歯車装置100の一構成例を示した断面図であり、トルク制限装置4の切断面が示されている。図中には、回転中心軸Jを含む平面により波動歯車装置100を切断した場合の切断面が示されている。また、図6の回転中心軸Jよりも上側には、ディスク部122の凸部124がトルク伝達部材3の凹部31に収容されている状態が示され、回転中心軸Jよりも下側には、凸部124が凹部31から外れた位置に移動し、ディスク部122の内周縁部が入力側へ弾性変形した状態が示されている。
図7は、可撓性外歯歯車12を入力側から見た図である。ディスク部122の入力側の側面には、内周縁部から径方向外方へ延びる2以上のスリット125が形成されている。このスリット125は、ディスク部122の弾性変形を容易にするものであり、周方向に一定の間隔を空けて配置される。また、2以上の凸部124が回転中心軸Jを中心とする同一の円周上に配置される。各凸部124は、周方向に一定の間隔を空けて配置される。図7に示したディスク部122では、4つの凸部124が等間隔に配置されている。
この波動歯車装置100は、図2の波動歯車装置100と比較すれば、トルク制限装置4の構成が異なる。低速回転軸2の入力側の端部には、後述する止め輪55を収容するための溝22が形成されている。溝22は、低速回転軸2を取り囲む凹部である。
トルク制限装置4は、可撓性外歯歯車12のディスク部122がトルク伝達部材3に対して軸方向に移動するのを制限する押え板53と、ディスク部122に設けられた凸部124と、トルク伝達部材3に設けられた凹部31と、止め輪55とにより構成される。
ディスク部122の凸部124は、軸方向におけるトルク伝達部材3側に突出した突出部である。トルク伝達部材3の凹部31は、ディスク対向面32に形成され、凸部124を収容する。この凹部31は、凸部124がトルク伝達部材3に対して周方向に移動するのを制限する。例えば、2以上の凸部124が回転中心軸Jを中心とする同一の円周上に配置される。各凸部124は、周方向に一定の間隔を空けて配置される。
押え板53は、低速回転軸2を取り囲む円環形状を有し、弾性変形して入力側に移動したディスク部122の内周縁部を収容するための収容部54が出力側に形成されている。この押え板53は、溝22内に収容された止め輪55により、軸方向入力側への移動が制限される。
図6に示した波動歯車装置100では、トルク制限装置4の凸部124が凹部31からトルク伝達部材3の入力側の側面(ディスク対向面32)に乗り上げることにより(図6の回転中心軸Jよりも下側に示した状態)、クラッチが外れ、可撓性外歯歯車12と低速回転軸2との周方向の相対的変位が可能になる。
本実施の形態による波動歯車装置100では、トルク制限装置4が押え板53、ディスク部122の凸部124及びトルク伝達部材3の凹部31により構成される。このため、波動歯車装置100は、トルク制限装置4が簡素な構造であり、製造が容易である。
なお、本実施の形態では、トルク伝達部材3の凹部31にディスク部122の凸部124を収容させる場合の例について説明したが、本発明は、可撓性外歯歯車12のディスク部122に凹部を設けるとともに、トルク伝達部材3のディスク対向面32に凸部を設け、この凸部をディスク部122の凹部に収容させるような構成であっても良い。
実施の形態1〜5では、可撓性外歯歯車12が有底円筒形状の部材により構成される場合の例について説明した。これに対し、以下の実施の形態6及び7では、可撓性外歯歯車12が、出力側の端部に鍔状のディスク部122を有する円筒形状の部材により構成される場合について説明する。
実施の形態6.
図8は、本発明の実施の形態6による波動歯車装置100の一構成例を示した断面図であり、回転中心軸Jを含む平面により波動歯車装置100を切断した場合の切断面が示されている。図8では、紙面の右側を入力側とし、左側を出力側として、トルク制限装置4を出力側に配置した波動歯車装置100が描画されている。
この波動歯車装置100は、減速機1、トルク伝達部材3、トルク制限装置4、低速回転軸8及びクロスローラベアリング9により構成される。減速機1の可撓性外歯歯車12は、出力側の端部に鍔状のディスク部122を有する円筒形状の部材であり、軸方向に延びる円筒部121と、円筒部121の出力側の端部から径方向外方へ延びるディスク部122とを有する。
外歯は、円筒部121の入力側の端部に形成されている。ディスク部122は、円環形状であり、外周縁部に、軸方向の厚さを他の領域よりも厚くした肉厚部6が形成されている。このディスク部122は、肉厚部6の外周面を低速回転軸8の内周面と対向させて配置される。
波動発生器13の剛性カム板132は、配線ケーブルなどを軸方向に貫通させる貫通孔1323が形成されている。低速回転軸8は、回転中心軸Jを中心として低速回転する出力用部材であり、剛性内歯歯車11と同軸に配置され、減速機1の回転力を出力する。
この低速回転軸8は、減速機1及びトルク制限装置4を外囲する円筒形状を有し、フランジ側部材81及び減速機側部材82により構成される。フランジ側部材81及び減速機側部材82は、ボルト84により連結される。また、低速回転軸8には、負荷となる相手部材を取り付けるための取付孔83が形成されている。
クロスローラベアリング9は、剛性内歯歯車11の径方向外側に配置され、剛性内歯歯車11に対して低速回転軸8を回転可能に支持する軸受である。このクロスローラベアリング9は、内輪と外輪との間にころを交差させて配置したころ軸受であり、軸方向の荷重や径方向の荷重を支持する。また、クロスローラベアリング9は、低速回転軸8の減速機側部材82と剛性内歯歯車11との間に配置される。
<トルク伝達部材3>
トルク伝達部材3は、可撓性外歯歯車12の回転力を低速回転軸8に伝達するための部材であり、低速回転軸8の内周面から径方向内方へ延びる円環形状を有し、可撓性外歯歯車12のディスク部122と軸方向に対向する位置において、低速回転軸8に固定される。例えば、トルク伝達部材3は、鍔状の板部材により構成され、低速回転軸8のフランジ側部材81と一体的に形成される。
<トルク制限装置4>
このトルク制限装置4は、摩擦式のクラッチであり、ディスク部122を軸方向両側より保持する一対の摩擦板41及び42と、押え板43及び皿ばね44とにより構成される。押え板43及び皿ばね44は、軸方向において、ディスク部122よりも円筒部121の他端側、すなわち、入力側であって、かつ、円筒部121の他端、すなわち、入力側の端部よりもディスク部122側に配置される。また、押え板43及び皿ばね44は、円筒部121の径方向外側に配置される。
<摩擦板41,42>
摩擦板41及び42は、伝達トルクの上限値を制御するための部材であり、円環形状を有する。摩擦板41は、トルク伝達部材3とディスク部122との間に配置され、入力側の側面が肉厚部6に接触し、出力側の側面がトルク伝達部材3に接触している。摩擦板42は、ディスク部122と押え板43との間に配置され、出力側の側面が肉厚部6に接触し、入力側の側面が押え板43に接触している。摩擦板41及び42は、低速回転軸8と周方向の位置がずれないように、軸方向に貫通する回り止めピン85によってトルク伝達部材3に固定される。
<押え板43>
押え板43は、可撓性外歯歯車12のディスク部122がトルク伝達部材3に対して軸方向に移動するのを制限するための部材であり、可撓性外歯歯車12の円筒部121を取り囲む円環形状を有する。
<皿ばね44>
皿ばね44は、ディスク部122を低速回転軸8に対して軸方向のトルク伝達部材3側へ付勢する付勢部材であり、可撓性外歯歯車12の円筒部121を取り囲む形状を有し、軸方向の応力によって弾性変形する。この皿ばね44は、円筒部121の径方向外側に配置される。また、皿ばね44は、軸方向においてクロスローラベアリング9よりもディスク部122側に配置される。具体的に説明すれば、皿ばね44は、押え板43と減速機側部材82の出力側側面との間に配置され、押え板43を軸方向出力側へ付勢する。
本実施の形態による波動歯車装置100では、損傷以下のトルクに設定することで低速回転軸8を介して過大な回転力が入力された場合に、トルク制限装置4の作用により、低速回転軸8のトルク伝達部材3と可撓性外歯歯車12のディスク部122との間に滑りが生じる。このため、波動歯車装置100は、低速回転軸8を介して入力される過大な回転力に対して可撓性外歯歯車12が塑性変形し、或いは、破損するのを防止することができる。また、波動歯車装置100は、可撓性外歯歯車12を肉厚にして強度を増す場合に比べ、伝達損失が増大するのを抑制することができる。
また、本実施の形態による波動歯車装置100では、可撓性外歯歯車12と低速回転軸8との間にトルク制限装置4を設けることにより、可撓性外歯歯車12の損傷を免れるため、可撓性外歯歯車12をさらに薄型化することができる。このため、波動歯車装置100は、可撓性外歯歯車12の変形抵抗が低下するため、伝達損失を低減させることができる。
本実施の形態による波動歯車装置100では、トルク制限装置4の押え板43及び皿ばね44が軸方向において可撓性外歯歯車12の円筒部121と重複させて配置される。このため、波動歯車装置100は、押え板43及び皿ばね44を可撓性外歯歯車12のディスク部122よりも出力側に配置する場合や、円筒部121からはみ出して配置する場合に比べ、軸方向のサイズを薄型化することができる。
実施の形態7.
実施の形態6では、トルク制限装置4が摩擦式クラッチにより構成される場合の例について説明した。これに対し、本実施の形態では、トルク制限装置4が噛み合い式クラッチにより構成される場合について説明する。
図9は、本発明の実施の形態7による波動歯車装置100の一構成例を示した断面図であり、トルク制限装置4の切断面が示されている。図中には、回転中心軸Jを含む平面により波動歯車装置100を切断した場合の切断面が示されている。また、図9の回転中心軸Jよりも下側には、ディスク部122の凸部126がトルク伝達部材3の凹部31に収容されている状態が示され、回転中心軸Jよりも上側には、凸部126が凹部31から外れた位置に移動し、ディスク部122の外周縁部が入力側へ弾性変形した状態が示されている。
この波動歯車装置100は、図8の波動歯車装置100と比較すれば、トルク制限装置4の構成が異なる。トルク制限装置4は、可撓性外歯歯車12のディスク部122がトルク伝達部材3に対して軸方向に移動するのを制限するための押え板56と、ディスク部122に設けられた凸部126と、トルク伝達部材3に設けられた凹部31と、コイルばね57とにより構成される。
ディスク部122の凸部126は、軸方向におけるトルク伝達部材3側に突出した突出部である。トルク伝達部材3の凹部31は、ディスク対向面32に形成され、凸部126を収容する。この凹部31は、凸部126がトルク伝達部材3に対して周方向に移動するのを制限する。例えば、2以上の凸部126が回転中心軸Jを中心とする同一の円周上に配置される。各凸部126は、周方向に一定の間隔を空けて配置される。
押え板56は、円筒部121を取り囲む円環形状を有する。コイルばね57は、押え板56を低速回転軸8に対して軸方向のトルク伝達部材3側へ付勢する付勢部材であり、軸方向の応力によって弾性変形する。このコイルばね57は、低速回転軸8の減速機側部材82に設けられたばね収容穴821内に配置される。
図9に示した波動歯車装置100では、トルク制限装置4の凸部126が凹部31からトルク伝達部材3の入力側の側面(ディスク対向面32)に乗り上げることにより(図9の回転中心軸Jよりも上側に示した状態)、クラッチが外れ、可撓性外歯歯車12と低速回転軸8との周方向の相対的変位が可能になる。
本実施の形態による波動歯車装置100では、トルク制限装置4の押え板56及びコイルばね57が軸方向において可撓性外歯歯車12の円筒部121と重複させて配置される。このため、波動歯車装置100は、押え板56及びコイルばね57を可撓性外歯歯車12のディスク部122よりも出力側に配置する場合や、円筒部121からはみ出して配置する場合に比べ、軸方向のサイズを薄型化することができる。
なお、実施の形態1〜7では、剛性内歯歯車11がケーシングに固定され、低速回転軸2を介して電動モータの回転運動が出力される場合の例について説明した。本発明は、低速回転軸2をケーシングに固定し、剛性内歯歯車11を介して電動モータの回転運動を出力するような構成の波動歯車装置にも適用することができる。
100 波動歯車装置
1 波動歯車式の減速機
11 剛性内歯歯車
12 可撓性外歯歯車
121 円筒部
122 ディスク部
123 ボール収容孔
124,126 凸部
13 波動発生器
131 可撓性軸受
132 剛性カム板
2 低速回転軸
3 トルク伝達部材
31 凹部
32 ディスク対向面
4 トルク制限装置
41,42 摩擦板
43,48,53,56 押え板
431 回り止めピン
44,49 皿ばね
45 調整ねじ
46 可動ピン
47,52 補助板
50 トルク伝達ボール
51,57 コイルばね
55 止め輪
5 外歯形成領域
6 肉厚部
7 連結ピン
8 低速回転軸
81 フランジ側部材
82 減速機側部材
821 ばね収容穴
9 クロスローラベアリング
J 回転中心軸

Claims (11)

  1. 環状の剛性内歯歯車と、
    前記剛性内歯歯車の径方向内側に配置された環状の可撓性外歯歯車と、
    前記可撓性外歯歯車の径方向内側に配置され、前記可撓性外歯歯車と比較して相対的に高速回転する波動発生器とを有し、
    前記波動発生器が、前記可撓性外歯歯車を径方向に撓ませて前記剛性内歯歯車に部分的に噛み合わせ、かつ、噛み合い位置を周方向に移動させることにより、歯数差を有する前記剛性内歯歯車及び前記可撓性外歯歯車を相対的に低速回転させ、
    前記可撓性外歯歯車は、軸方向に延びる円筒部と、前記円筒部の一端から径方向に延びるディスク部とを有する波動歯車装置において、
    低速回転軸と、
    前記ディスク部と軸方向に対向する位置において、前記低速回転軸に固定されるトルク伝達部材と、
    前記ディスク部から前記トルク伝達部材へのトルクの伝達を制限するトルク制限装置とを有することを特徴とする波動歯車装置。
  2. 前記トルク制限装置は、前記ディスク部を軸方向両側より保持する一対の摩擦板と、
    前記ディスク部を前記トルク伝達部材に向けて軸方向に付勢する付勢部材とを有することを特徴とする請求項1に記載の波動歯車装置。
  3. 前記付勢部材は、軸方向において前記ディスク部よりも前記円筒部の他端側に配置されることを特徴とする請求項2に記載の波動歯車装置。
  4. 前記ディスク部は、前記円筒部の一端から径方向内方へ延びる円環形状を有し、
    前記トルク制限装置の前記付勢部材は、前記円筒部の径方向内側に配置されることを特徴とする請求項2又は3に記載の波動歯車装置。
  5. 前記ディスク部は、前記円筒部の一端から径方向外方へ延びる円環形状を有し、
    前記トルク制限装置の前記付勢部材は、前記円筒部の径方向外側に配置されることを特徴とする請求項2又は3に記載の波動歯車装置。
  6. 前記剛性内歯歯車の径方向外側に配置され、前記剛性内歯歯車に対して前記低速回転軸を回転可能に支持するクロスローラベアリングを有し、
    前記トルク伝達部材は、前記低速回転軸の内周面から径方向内方へ延びる円環形状を有し、
    前記付勢部材は、軸方向において前記クロスローラベアリングよりもディスク部側に配置されることを特徴とする請求項5に記載の波動歯車装置。
  7. 前記トルク制限装置は、前記可撓性外歯歯車の前記ディスク部が前記トルク伝達部材に対して軸方向に移動するのを制限する押え板と、
    前記ディスク部に対して軸方向に移動可能に配置され、前記ディスク部を貫通する可動ピンと、
    前記可動ピンを前記低速回転軸に対して軸方向の前記トルク伝達部材側へ付勢する付勢部材とを有し、
    前記トルク伝達部材は、前記ディスク部と対向するディスク対向面に前記可動ピンの先端部を収容する凹部を有し、前記凹部は、前記可動ピンが前記トルク伝達部材に対して周方向に移動するのを制限することを特徴とする請求項1に記載の波動歯車装置。
  8. 前記トルク制限装置は、前記可撓性外歯歯車の前記ディスク部が前記トルク伝達部材に対して軸方向に移動するのを制限する押え板と、
    前記ディスク部を貫通する貫通孔内に収容され、前記ディスク部に対して軸方向に移動可能なトルク伝達ボールと、
    前記トルク伝達ボールを前記低速回転軸に対して軸方向の前記トルク伝達部材側へ付勢する付勢部材とを有し、
    前記トルク伝達部材は、前記ディスク部と対向するディスク対向面に前記トルク伝達ボールの一部を収容する凹部を有し、前記凹部は、前記トルク伝達ボールが前記トルク伝達部材に対して周方向に移動するのを制限することを特徴とする請求項1に記載の波動歯車装置。
  9. 前記ディスク部は、前記円筒部の一端から径方向内方へ延びる円環形状を有し、
    前記トルク制限装置の前記押え板及び前記付勢部材が、前記円筒部の径方向内側に配置されることを特徴とする請求項7又は8に記載の波動歯車装置。
  10. 前記付勢部材は、皿ばね又はコイルばねにより構成されることを特徴とする請求項2〜9のいずれかに記載の波動歯車装置。
  11. 前記トルク制限装置は、前記可撓性外歯歯車の前記ディスク部が前記トルク伝達部材に対して軸方向に移動するのを制限する押え板を有し、
    前記ディスク部は、軸方向における前記トルク伝達部材側に突出した凸部を有し、
    前記トルク伝達部材は、前記ディスク部と対向するディスク対向面に前記凸部を収容する凹部を有し、前記凹部は、前記凸部が前記トルク伝達部材に対して周方向に移動するのを制限することを特徴とする請求項1に記載の波動歯車装置。
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