JP2016085768A - 磁気記録用バインダーおよび磁気記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 磁性粉の分散性に優れ、また磁気テープの機械的強度が維持され、磁気テープの剥離及び破れ等が発生しにくく、耐久性に優れたバインダーを提供する。
【解決手段】
活性水素成分(A)とポリイソシアネート成分(B)とを反応させてなるポリウレタン樹脂(C)を含有する磁気記録媒体用バインダーであって、(A)が、下記一般式(1)で示される活性水素化合物(a11)および/または下記一般式(2)で示される活性水素化合物(a12)である活性水素化合物(a1)、高分子ポリオール(a2)並びに低分子ポリオール(a3)を含む磁気記録用バインダー。
[H−(OA1)m]2NSO3X1 (1)
[H−(OA2)n]2NSO3 −X2 (2)
[OA1、OA2は炭素数2〜4のオキシアルキレン基、m、nは2〜13の整数、X1は水素原子、X2はアルカリ金属イオン、NH4 +、有機アンモニウム又は第4級アンモニウムを表す。]
【選択図】 なし
【解決手段】
活性水素成分(A)とポリイソシアネート成分(B)とを反応させてなるポリウレタン樹脂(C)を含有する磁気記録媒体用バインダーであって、(A)が、下記一般式(1)で示される活性水素化合物(a11)および/または下記一般式(2)で示される活性水素化合物(a12)である活性水素化合物(a1)、高分子ポリオール(a2)並びに低分子ポリオール(a3)を含む磁気記録用バインダー。
[H−(OA1)m]2NSO3X1 (1)
[H−(OA2)n]2NSO3 −X2 (2)
[OA1、OA2は炭素数2〜4のオキシアルキレン基、m、nは2〜13の整数、X1は水素原子、X2はアルカリ金属イオン、NH4 +、有機アンモニウム又は第4級アンモニウムを表す。]
【選択図】 なし
Description
本発明は、磁気テープ、磁気カード、磁気ディスク等の磁気記録媒体の製造に用いられるバインダー及びそのバインダーを用いた磁気記録媒体に関する。
従来から磁気記録媒体用のバインダーとしては、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ニトロセルロース、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体等が用いられている。ところが近年、磁気記録媒体の高性能化に伴い、磁性粉の微粒子化や高磁力化が図られ、上述のような従来のバインダーでは十分な分散性、表面平滑性、耐久性等が得られていない状況にある。このため磁性粉の微粒子化等に対応するために、スルファミン酸塩基含有するポリウレタン樹脂をバインダーとして用いることが提案されている(例えば特許文献1参照)。しかしながら、近年のさらなる微粒子化した磁性粉に対して、優れた分散性を示す磁気記録用バインダーが要望されている。
本発明の目的は、さらなる微粒子化した磁性粉に対して優れた分散性を示す磁気記録用バインダーを提供することにある。
本発明者は、これらの課題を解決するべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
即ち本発明は、活性水素成分(A)とポリイソシアネート成分(B)とを反応させてなるポリウレタン樹脂(C)を含有する磁気記録媒体用バインダーであって、前記活性水素成分(A)が、下記一般式(1)で示される活性水素化合物(a11)および/または下記一般式(2)で示される活性水素化合物(a12)である活性水素化合物(a1)、高分子ポリオール(a2)並びに低分子ポリオール(a3)を含む磁気記録用バインダー;および該磁気記録用バインダーを含有してなる磁気記録媒体である。
[H−(OA1)m]2NSO3X1 (1)
[H−(OA2)n]2NSO3 −X2 (2)
[式中、OA1またはOA2は、1種または2種以上の炭素数2〜4のオキシアルキレン基を表し、2種以上の場合の付加形式はブロックまたはランダムのいずれでもよい。m、nはそれぞれ独立に2〜13の整数を表す。X1は水素原子、X2はアルカリ金属イオン、NH4 +、有機アンモニウムおよび第4級アンモニウムからなる群より選ばれるカチオンを表す。]
即ち本発明は、活性水素成分(A)とポリイソシアネート成分(B)とを反応させてなるポリウレタン樹脂(C)を含有する磁気記録媒体用バインダーであって、前記活性水素成分(A)が、下記一般式(1)で示される活性水素化合物(a11)および/または下記一般式(2)で示される活性水素化合物(a12)である活性水素化合物(a1)、高分子ポリオール(a2)並びに低分子ポリオール(a3)を含む磁気記録用バインダー;および該磁気記録用バインダーを含有してなる磁気記録媒体である。
[H−(OA1)m]2NSO3X1 (1)
[H−(OA2)n]2NSO3 −X2 (2)
[式中、OA1またはOA2は、1種または2種以上の炭素数2〜4のオキシアルキレン基を表し、2種以上の場合の付加形式はブロックまたはランダムのいずれでもよい。m、nはそれぞれ独立に2〜13の整数を表す。X1は水素原子、X2はアルカリ金属イオン、NH4 +、有機アンモニウムおよび第4級アンモニウムからなる群より選ばれるカチオンを表す。]
本発明の磁気記録媒体用バインダーは、磁性粉の分散性に優れ、また磁気テープの機械的強度が維持され、磁気テープの剥離及び破れ等が発生しにくく、耐久性(耐熱性や耐摩擦性等)に優れる。
本発明の磁気記録媒体用バインダーは、活性水素成分(A)とポリイソシアネート成分(B)とを反応させてなるポリウレタン樹脂(C)を含有する磁気記録媒体用バインダーであって、前記活性水素成分(A)が、下記一般式(1)で示される活性水素化合物(a11)および/または下記一般式(2)で示される活性水素化合物(a12)である活性水素化合物(a1)、高分子ポリオール(a2)並びに低分子ポリオール(a3)を含む磁気記録用バインダーである。
[H−(OA1)m]2NSO3X1 (1)
[H−(OA2)n]2NSO3 −X2 (2)
式(1)、(2)中、OA1またはOA2は、1種または2種以上の炭素数2〜4のオキシアルキレン基を表し、2種以上の場合の付加形式はブロックまたはランダムのいずれでもよい。X1は水素原子を表す。X2はアルカリ金属イオン、NH4 +、有機アンモニウムおよび第4級アンモニウムからなる群より選ばれるカチオンを表す。アルカリ金属イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオン等である。有機アンモニウムとしては、トリメチルアミン、トリエチルアミン等である。第4級アンモニウムとしては、メチルトリエチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム等である
そのうち、磁性粉の分散性の観点から、Xとしては、アルカリ金属イオンがこのましい。
[H−(OA1)m]2NSO3X1 (1)
[H−(OA2)n]2NSO3 −X2 (2)
式(1)、(2)中、OA1またはOA2は、1種または2種以上の炭素数2〜4のオキシアルキレン基を表し、2種以上の場合の付加形式はブロックまたはランダムのいずれでもよい。X1は水素原子を表す。X2はアルカリ金属イオン、NH4 +、有機アンモニウムおよび第4級アンモニウムからなる群より選ばれるカチオンを表す。アルカリ金属イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオン等である。有機アンモニウムとしては、トリメチルアミン、トリエチルアミン等である。第4級アンモニウムとしては、メチルトリエチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム等である
そのうち、磁性粉の分散性の観点から、Xとしては、アルカリ金属イオンがこのましい。
炭素数2〜4のオキシアルキレン基としては、エチレンオキシド基、プロピレンオキシド基およびブチレンオキシド基が例示できる。
m、nはそれぞれ独立に2〜13の整数を表す。mが1の場合またはnが1の場合、得られるポリウレタン樹脂の溶剤に対する溶解性が低下する。一方、mが14以上の場合またはnが14以上の場合、得られるポリウレタン樹脂の樹脂物性が低下する。
また、活性水素化合物(a11)および(a12)のうち、磁性粉に対する分散性の観点から(a12)の方が好ましく、さらに好ましくは、X2がアルカリ金属イオンである(a12)である。
m、nはそれぞれ独立に2〜13の整数を表す。mが1の場合またはnが1の場合、得られるポリウレタン樹脂の溶剤に対する溶解性が低下する。一方、mが14以上の場合またはnが14以上の場合、得られるポリウレタン樹脂の樹脂物性が低下する。
また、活性水素化合物(a11)および(a12)のうち、磁性粉に対する分散性の観点から(a12)の方が好ましく、さらに好ましくは、X2がアルカリ金属イオンである(a12)である。
さらに磁性粉の分散性を向上させる目的で、前記活性水素化合物(a11)のうち、下記一般式(3)で示される活性水素化合物(a111)を使用することが好ましく、前記活性水素化合物(a12)のうち、下記一般式(4)で示される活性水素化合物(a121)を使用することが好ましい。
[H−(OA11)p(OA12)q]2NSO3X1 (3)
[H−(OA21)s(OA22)t]2NSO3 −X2 (4)
式(3)、(4)中、OA11、OA21はオキシプロピレン基、OA12、OA22はオキシエチレン基を表す。p、sはそれぞれ独立に1〜3の整数を表し、好ましくは2〜3である。q、tはそれぞれ独立に1〜10の整数を表し、好ましくは2〜10である。X1は一般式(1)と同じであり、X2は一般式(2)と同じである。また、活性水素化合物(a111)および(a121)のうち、磁気テープの耐久性の観点から、活性水素化合物(a121)を使用することが好ましく、さらに好ましくはX2がアルカリ金属イオンである(a121)である。
[H−(OA11)p(OA12)q]2NSO3X1 (3)
[H−(OA21)s(OA22)t]2NSO3 −X2 (4)
式(3)、(4)中、OA11、OA21はオキシプロピレン基、OA12、OA22はオキシエチレン基を表す。p、sはそれぞれ独立に1〜3の整数を表し、好ましくは2〜3である。q、tはそれぞれ独立に1〜10の整数を表し、好ましくは2〜10である。X1は一般式(1)と同じであり、X2は一般式(2)と同じである。また、活性水素化合物(a111)および(a121)のうち、磁気テープの耐久性の観点から、活性水素化合物(a121)を使用することが好ましく、さらに好ましくはX2がアルカリ金属イオンである(a121)である。
活性水素化合物(a1)の製造方法としては、例えば、(i)スルファミン酸(塩)と炭素数2〜4のアルキレンオキシド(具体的には、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドおよびブチレンオキサイド単独またはこれら2〜3種からの混合物とを反応させる方法;(ii)ジエタノールアミンをスルホン化して得られるスルファミン酸(塩)含有ジオール(例えば特開平8−165372号公報)と炭素数2〜4のアルキレンオキシドとを反応させる方法などが挙げられるが、反応工程の簡素化の点で、(i)の製造方法が好ましい。また、製造時、反応性の観点から、炭素数2〜4のアルキレンオキシドは、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドが好ましい。
前記製造法(i)において使用するスルファミン酸(塩)としては、スルファミン酸、スルファミン酸アルカリ金属塩(たとえばスルファミン酸ナトリウム、スルファミン酸カリウム)、スルファミン酸有機アミン塩(たとえばスルファミン酸アンモニウム塩、スルファミン酸トリエチルアミン塩、スルファミン酸ジエタノールアミン塩)および下記一般式(5)で示されるスルファミン酸第4級アンモニウム塩(たとえばスルファミン酸メチルトリエチルアンモニウム塩)が挙げられ、磁性粉の分散性の観点から好ましいものはスルファミン酸アルカリ金属塩であり、特に好ましいものはスルファミン酸カリウムである。
該製造法(ii)におけるスルファミン酸(塩)とエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドの反応は、アルカリ性触媒の存在下で常圧もしくは加圧下、通常80℃〜200℃で行う。この反応を行う方法としては、例えば、スルファミン酸(塩)をエチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイド中に混合し、スラリー状で徐々に加温して80℃〜200℃で反応させ方法;スルファミン酸(塩)を不活性有機溶媒中にスラリー状に分散せしめて80℃〜200℃でエチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドを反応させる方法;等が挙げられる。これらの方法のうち工業的見地から特に好ましいのは、(i)の製造方法である。
該製造法(i)におけるスルファミン酸(塩)にエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドを付加させる時の結合形式は、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドがブロックまたはランダム形式で付加させる形式があるが、磁性粉の分散性の観点からブロックの方が良く、さらにエチレンオキサイドを付加させた後プロピレンオキサイドを付加させる形式がよい
上記製造法(ii)の方法で用いられる不活性有機溶媒としては、エステル系溶媒(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、エーテル系溶媒(ジオキサン、テトラヒドロフラン等)、ケトン系溶媒(シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)、芳香族炭化水素系溶媒(トルエン、キシレン等)およびこれらの2種以上の混合溶媒が挙げられる。これらのうち特に好ましいものは芳香族炭化水素系溶媒である。
活性水素化合物(a1)を構成する該(a11)、(a12)の量は、最終的に得られるポリウレタン樹脂(C)中のスルファミン酸基(−NSO3H)の含有量とスルファミン酸塩基(−NSO3 −X)の合計量が、(C)106gに対して、通常1〜1000モル、好ましくは5〜500モル、さらに好ましくは10〜300モルとなる量である。スルファミン酸基の含有量とスルファミン酸塩基の含有量の合計量が1モル未満では、磁性粉に対する分散性が低下し、1000モルを超えると磁性塗料としたときの粘度が高くなり作業性が悪くなる。
活性水素成分(A)としては、活性水素化合物(a11)および/または活性水素化合物(a12)である活性水素化合物(a1)、高分子ポリオール(a2)および低分子ポリオール(a3)を含有する。
上記各成分の重量比率は、活性水素成分(A)の重量に基づいて、活性水素化合物(a1)は、1〜30重量%、好ましくは2〜28重量%、さらに好ましくは3〜25重量%、高分子ポリオール(a2)は、30〜90重量%、および低分子ポリオール(a3)は、1〜40重量%である。
(a1)が活性水素化合物(a11)および活性水素化合物(a12)の混合物である場合の重量比率は、(a11)および(a12)の合計重量に基づいて(a11)の重量比率が20〜80重量%である。
高分子ポリオール(a2)としては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール等が挙げられる。
上記各成分の重量比率は、活性水素成分(A)の重量に基づいて、活性水素化合物(a1)は、1〜30重量%、好ましくは2〜28重量%、さらに好ましくは3〜25重量%、高分子ポリオール(a2)は、30〜90重量%、および低分子ポリオール(a3)は、1〜40重量%である。
(a1)が活性水素化合物(a11)および活性水素化合物(a12)の混合物である場合の重量比率は、(a11)および(a12)の合計重量に基づいて(a11)の重量比率が20〜80重量%である。
高分子ポリオール(a2)としては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール等が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、多価アルコール(エチレングリコール、1,4−ブタンジオールおよびトリメチロールプロパン等)と多価カルボン酸(アジピン酸、フタル酸等)との重縮合反応から得られる縮合型ポリエステルポリオール;上記多価アルコールに1種以上を開始剤としてラクトンの開環重合により得られるポリラクトン系のポリオール等が挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレンエーテルポリオール、ポリプロピレンエーテルポリオール、ポリテトラメチレンエーテルおよびこれらの共重合(ランダムまたはブロック)ポリエーテルポリオール等が挙げられる。
ポリカーボネートポリオールとしては、例えば1,6−ヘキサンジオールとジエチルカーボネートあるいはジフェニルカーボネートとの重縮合反応により得られるポリヘキサメチレンカーボネートジオール等が挙げられる。
上記(a2)のうち好ましいものは、ポリエステルポリオールおよびポリエーテルポリオールであり、特に好ましいものはポリエステルポリオールである。
活性成分(A)中の(a2)の量は、通常30〜90重量%であり、好ましくは35〜80重量%である。(a2)が30重量%未満の場合、得られるポリウレタン樹脂が脆くなり、磁気記録媒体の耐磨耗性および耐久性が低下し、90重量%を越えると得られるポリウレタン樹脂が軟らかくなり、磁気記録媒体の耐磨耗性および耐久性が低下する。
低分子ポリオール(a3)としては、アルキレングリコール類(エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタメチレンジオール、1,10−デカンジオール等);環状基を有する低分子ジオール類{シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール等のグリコール類、および特公昭45−1474号記載のもの[ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、キシリレングリコール、ビス(ヒドロキシエチル)ベンゼン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−ジフェニルプロパン(ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物)等〕};およびこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。また、必要によりトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリストール等の3価以上の多価アルコールを併用してもよい。
(A)中の該(a3)の量は通常1〜40重量%であり、好ましくは5〜30重量%である。(a3)が1重量%未満の場合、得られるポリウレタン樹脂が軟らかくなり、磁気記録媒体の耐磨耗性および耐久性が低下する。一方(a3)が40重量%を越えると得られるポリウレタン樹脂が脆くなり、磁気記録媒体の耐磨耗性および耐久性が低下する。
本発明における有機ポリイソシアネート(B)としては、芳香族ジイソシアネート[1,3−または1,4−フェニレンジイソシアネート(PDI)、2,4−または2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’−または2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)等];脂肪族ジイソシアネート[ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等];脂環式ジイソシアネート[イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)等];ポリイソシアネート変性体(ヘキサメチレンジイソシアネートのビュレット体、イソホロンジイソシアネートの三量化物等);およびこれらの2種以上の混合物等が挙げれる。
これらのうち、磁気記録媒体の耐久性の観点から、好ましいものは、芳香族ジイソシアネート・脂環式ジイソシアネートである。
これらのうち、磁気記録媒体の耐久性の観点から、好ましいものは、芳香族ジイソシアネート・脂環式ジイソシアネートである。
本発明におけるポリウレタン樹脂(C)は、(A)および(B)を反応させることにより得られる。(A)および(B)を反応させる際、活性水素含有基/NCO基の当量比は通常0.6〜1.5、好ましくは0.9〜1.2である。活性水素含有基/NCO基の当量比が0.6未満または1.5を越えると得られるポリウレタンの分子量が低くなり、ポリウレタン樹脂が脆くなり、磁気記録媒体の耐磨耗性および耐久性が低下する。
上記反応はイソシアネート基に対して不活性な溶媒の存在下で行なうことができる。この溶媒としてはエステル系溶媒(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、エーテル系溶媒(ジオキサン、テトラハイドロフラン等)、ケトン系溶媒(シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)、芳香族炭化水素系溶媒(トルエン、キシレン等)およびこれらの2種以上の混合溶媒等が挙げられる。
活性水素成分(A)とポリイソシアネート成分(B)とを反応させてポリウレタン樹脂(C)を得る際の反応方法としては、公知の方法を用いることができ、(1)(A)および(B)を一括して反応容器に仕込み反応させる方法;(2)(A)および(B)を分割して多段反応をさせる方法;(3)(a1)、(a2)および(a3)の一部と(B)とを反応させその後(a3)の残部を反応させる方法などが挙げられる。反応温度は通常30〜180℃、好ましくは60〜120℃である。反応においては、反応を促進させるため通常のウレタン反応において用いられる触媒を用いてもよい。該触媒としては、錫系触媒(トリメチルチンラウレート、トリメチルチンヒドロキサイド、ジメチルチンジラウレート、ジブチルチンジラウレート、スタナスオクトエート等)、鉛系触媒(レッドオレート、レッド2−エチルヘキソエート等)等が挙げられる。また、必要により(B)あるいは生成する(D)の熱重合等の副反応を抑制するために公知の重合禁止剤(ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテルなど)を用いてもよい。
ポリウレタン樹脂(C)の数平均分子量は、通常2,500〜100,000、好ましくは3,000〜80,000である。(C)の数平均分子量が2,500未満の場合、ポリウレタン樹脂が脆くなり、100,000を越えると磁性塗料の粘度が高くなるので好ましくない。
本発明におけるポリウレタン樹脂(C)のMnは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて以下の条件で測定される。
装置 : 東ソー(株)製 HLC−8120(一例)
カラム : TSK GEL GMH6 2本 〔東ソー(株)製〕(一例)
測定温度 : 40℃
試料溶液 : 0.25重量%のTHF溶液
溶液注入量 : 100μl
検出装置 : 屈折率検出器
基準物質 : 東ソー製 標準ポリスチレン(TSKstandard POLYSTYRENE)12点(分子量 500 1,050 2,800 5,970 9,100 18,100 37,900 96,400 190,000 355,000 1,090,000 2,890,000)
尚、測定に際しては、試料をTHFに溶解し、不溶解分をグラスフィルターでろ別したものを試料溶液とする。
装置 : 東ソー(株)製 HLC−8120(一例)
カラム : TSK GEL GMH6 2本 〔東ソー(株)製〕(一例)
測定温度 : 40℃
試料溶液 : 0.25重量%のTHF溶液
溶液注入量 : 100μl
検出装置 : 屈折率検出器
基準物質 : 東ソー製 標準ポリスチレン(TSKstandard POLYSTYRENE)12点(分子量 500 1,050 2,800 5,970 9,100 18,100 37,900 96,400 190,000 355,000 1,090,000 2,890,000)
尚、測定に際しては、試料をTHFに溶解し、不溶解分をグラスフィルターでろ別したものを試料溶液とする。
本発明の磁気記録用バインダーは、ポリウレタン樹脂(C)および必要により他の樹脂(F)を含有する。
ポリウレタン樹脂(C)に対して他の樹脂(F)の重量比率は、通常0〜70重量%である。
該他の樹脂(F)としては、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアコール共重合体、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、アクリル酸エステル・アクリロニトリル共重合体、ポリフッ化ビニル、塩化ビニリデン・アクリロニトリル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール、セルロース誘導体、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリブタジエン等の合成ゴム系熱可塑性樹脂等が挙げられる。
ポリウレタン樹脂(C)に対して他の樹脂(F)の重量比率は、通常0〜70重量%である。
該他の樹脂(F)としては、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアコール共重合体、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、アクリル酸エステル・アクリロニトリル共重合体、ポリフッ化ビニル、塩化ビニリデン・アクリロニトリル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール、セルロース誘導体、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリブタジエン等の合成ゴム系熱可塑性樹脂等が挙げられる。
上記の他の樹脂(F)は、樹脂中に極性基として有機酸基(カルボキシル基、スルホン酸基、スルファミン酸基、燐酸エステル基等)またはこれらの塩〔金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、第4級アンモニウム塩等〕、アミノ基、スルホベタイン基、水酸基などの官能基を含有していてもよい。
本発明の磁気記録媒体は、本発明の磁気記録用バインダー、磁性粉、架橋剤、溶媒および添加剤からなり、これらを混合・分散し磁性塗料(E)を非磁性支持体上に塗布して磁性層を形成させることにより得られる。また、本発明の磁気記録用バインダーは、磁性層とは反対側のバックコート層用の塗料用バインダーとしても用いることができる。
上記磁性塗料(E)は、本発明の磁気記録用バインダー、磁性粉、架橋剤、溶媒および添加剤を含有しており、各成分の含有量は、磁性塗料に対して、通常それぞれ5〜10重量%,30〜50重量%、0.5〜3重量%、40〜60重量%および0.1〜3.0重量%である。
上記磁性塗料(E)に用いられる磁性粉としては、酸化鉄〔例えばγ−Fe2O3(γ−ヘマタイト)〕、CrO3(三酸化クロム)、合金系の磁性体〔例えばCo−γ−Fe2O3(コバルトフェライト、コバルトドープγ−酸化鉄等)、Fe−Co−Cr〕、バリウムフェライト、純鉄Fe(メタルパウダー)、窒化鉄および炭化鉄などが挙げられる。
上記磁性塗料(E)に用いられる架橋剤は、磁気記録媒体の磁性層の強度向上の目的のために用いられる。該架橋剤としては、例えばポリイソシアネート(TDI,MDIなど)と活性水素化合物(低分子ポリオール、ポリアミン、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールなど)とからのNCO基末端プレポリマー[例えば、「コロネートL」(日本ポリウレタン工業製)、「コロネートHL」(日本ポリウレタン工業製)]などが挙げられる。
上記磁性塗料(E)に用いられる溶媒としては、エステル系溶媒(酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、エーテル系溶媒(ジオキサン、テトラヒドロフランなど)、ケトン系溶媒(シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルルケトンなど)、芳香族炭化水素系溶媒(トルエン、キシレンなど);およびこれらの2種以上の混合溶媒が挙げられる。これらのうち好ましいものはケトン系溶媒と芳香族炭化水素系溶媒との混合溶媒である。
上記磁性塗料(E)に用いられる添加剤としては、公知の分散剤、潤滑剤、研磨剤、帯電防止剤、防錆剤などが挙げられる。
分散剤としては、炭素数12〜18個の脂肪酸(カプリル酸、カプリン酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、ステアロール酸など);金属石鹸[前記の脂肪酸のアルカリ金属(カリウム、ナトリウムなど)塩およびアルカリ土類金属(マグネシウム、カルシウム、バリウムなど)塩]などが挙げられる。
潤滑剤としては、ジアルキルポリシロキサン(アルキルは炭素数1〜5個)、ジアルコキシポリシロキサン(アルコキシは炭素数1〜4個)、モノアルキルモノアルコキシポリシロキサン(アルキルは炭素数1〜5、アルコキシは炭素数1〜4個)、フェニルポリシロキサン、フロロアルキルポリシロキサン、シリコンオイル、導電性微粉末(グラファイトなど)、無機粉末(二硫化モリブデン、二硫化タングステンなど)、プラスチック微粉末、脂肪酸エステル類、フルオロカーボン類などが挙げられる。
研磨剤としては、アルミナ、炭化珪素、酸化クロム、コランダム、人造コランダム、ダイヤモンド、人造ダイヤモンドなどが挙げられる。
帯電防止剤としては、導電性粉末(カーボンブラック、カーボンブラックグラフトポリマーなど)、天然界面活性剤(サポニンなど)、ノニオン型界面界面活性剤(アルキレンオキサイド系、グリセリン系、グリシドール系など)、カチオン型界面活性剤(高級アルキルアミン類、第四級アンモニウム塩類、ピリジンその他の複素環類、ホスホニウム類など)、アニオン型界面活性剤(カルボン酸型、スルホン酸型、リン酸型、硫酸エステル基型、燐酸エステル基型など)、両性界面活性剤(アミノ酸類、アミノスルホン酸類、アミノアルコールの硫酸または燐酸エステル類など)などが挙げられる。
防錆剤としては、燐酸、スルフィド、グアニジン、ピリジン、アミン、尿素、ジンククロメート、カルシウムクロメート、ストロンチウムクロメートなどが挙げられる。また、特にジシクロヘキシルアミンナイトライト、シクロヘキシルアミンクロメート、ジイソプロピルアミンナイトライト、ジエタノールアミンホスフェート、シクロヘキシルアンモニウムカーボネート、プロピレンジアミンステアレート、グアニジンカーボネート、トリエタノールアミンナイトライト、モルフォリンステアレートなどの気化性防錆剤(アミン、アミドまたはイミドの無機酸塩もしくは有機酸塩)を使用すると防錆効果が向上する。磁性塗料(E)は、本発明の磁気記録用バンダーの他、上記磁性粉、架橋剤、溶媒および添加剤を混合・分散して得られる。
本発明において磁気記録媒体を構成する非磁性支持体の素材としては、ポリエステル類(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレートなど);ポリオレフィン類(ポリエチレン、ポリプロピレンなど);セルロース誘導体(セルローストリアセテート、セルロースダイアセテート、セルロースダイアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネートなど);ビニル系樹脂(ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなど);その他のプラスチック(ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミドイミドなど);非磁性金属類(アルミニウム、銅、スズ、亜鉛またはこれらを含む非磁性合金など);セラミック類(ガラス、陶器、磁器など);オレフィン類(バライタ、ポリエチレン、エチレン−ブテン共重合体など)を塗布またはラミネートした紙などが挙げられる。また、非磁性支持体の形態はフイルム、テープ、シート、ディスク、カード、ドラムなどのいずれでもよい。非磁性支持体上に塗布する磁性層の厚さは、乾燥膜厚で通常0.01〜10μmである。
磁気記録媒体(磁気テープなど)を製造する方法としては、たとえば本発明のバインダー、磁性粉、溶媒および必要により添加剤を予めプレミキサーなどで混合したのち、混合分散機(ボールミル、ペイントコンディショナー、サンドグラインダー、サンドミル、プラストミルなど)で磁性粉を分散させて磁性塗料を作成し、これに架橋剤を配合したのち、この磁性塗料を、ドクターブレード法、転写印刷法(グラビア法、リバースロール法など)の方法により非磁性支持体に塗布後、配向、乾燥、表面加工、加熱硬化、切断、巻取りなどの工程を経て磁気記録媒体とする方法が例示できる。
磁気記録媒体は、非磁性支持体と磁性層(磁性粉およびバインダーなど)からなるものが一般的であるが、非磁性支持体と磁性層の間に中間層(下塗層、アンダーコート層)を設けたもの、非磁性支持体の両面に磁性層を有するもの、磁気特性の異なる磁性層を重積したもの、磁性層の上に保護層を設けたもの、非磁性支持体にバックコート層を設けたものなどであってもよい。
以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下において、部は重量部を示す。
製造例1[活性水素化合物(a11−1)の製造]
攪拌機、温度計の付いた加圧反応容器に、水酸化カリウム6部、スルファミン酸96部(1モル)およびキシレン600部を仕込みスラリー状に混合分散させた。この分散液を徐々に加温して130℃でエチレンオキサイド616部(14モル)を約10時間かけて圧入し反応を行った。反応混合物に合成ケイ酸アルミニウム30部を配合し、約80℃で約1時間かけて触媒の水酸化カリウムを吸着させた後濾過した。ロ液を減圧下、約100℃で脱溶媒を行い生成物(a11−1)721部を得た。該(a11−1)の構造は、NMRおよびIR分析により、
[H−(OCH2CH2)7]2NSO3H
であることを確認した。該(a11−1)の収率は96%であった。
攪拌機、温度計の付いた加圧反応容器に、水酸化カリウム6部、スルファミン酸96部(1モル)およびキシレン600部を仕込みスラリー状に混合分散させた。この分散液を徐々に加温して130℃でエチレンオキサイド616部(14モル)を約10時間かけて圧入し反応を行った。反応混合物に合成ケイ酸アルミニウム30部を配合し、約80℃で約1時間かけて触媒の水酸化カリウムを吸着させた後濾過した。ロ液を減圧下、約100℃で脱溶媒を行い生成物(a11−1)721部を得た。該(a11−1)の構造は、NMRおよびIR分析により、
[H−(OCH2CH2)7]2NSO3H
であることを確認した。該(a11−1)の収率は96%であった。
製造例2[活性水素化合物(a12−1)の製造]
製造例1と同様に、水酸化カリウム6部、スルファミン酸カリウム135部(1モル)およびキシレン600部を仕込みスラリー状に混合分散させた。この分散液を徐々に加温して130℃でエチレンオキサイド616部(14モル)を約10時間かけて圧入し反応を行った。反応混合物に合成ケイ酸アルミニウム30部を配合し、約80℃で約1時間かけて触媒の水酸化カリウムを吸着させた後濾過した。ロ液を減圧下、約100℃で脱溶媒を行い生成物(a12−1)721部を得た。該(a12−1)の構造は、NMRおよびIR分析により、
[H−(OCH2CH2)7]2NSO3K
であることを確認した。該(a12−1)の収率は96%であった。
製造例1と同様に、水酸化カリウム6部、スルファミン酸カリウム135部(1モル)およびキシレン600部を仕込みスラリー状に混合分散させた。この分散液を徐々に加温して130℃でエチレンオキサイド616部(14モル)を約10時間かけて圧入し反応を行った。反応混合物に合成ケイ酸アルミニウム30部を配合し、約80℃で約1時間かけて触媒の水酸化カリウムを吸着させた後濾過した。ロ液を減圧下、約100℃で脱溶媒を行い生成物(a12−1)721部を得た。該(a12−1)の構造は、NMRおよびIR分析により、
[H−(OCH2CH2)7]2NSO3K
であることを確認した。該(a12−1)の収率は96%であった。
製造例3[活性水素化合物(a121−1)の製造]
製造例1と同様に、水酸化カリウム6部、スルファミン酸カリウム135部(1モル)およびキシレン600部を仕込みスラリー状に混合分散させた。この分散液を徐々に加温して130℃でエチレンオキサイド352部(8モル)を約10時間かけて圧入し反応を行った。さらにこの温度でプロピレンオキサイド348部(6モル)を約20時間かけて圧入し反応を行った。反応混合物に合成ケイ酸アルミニウム30部を配合し、約80℃で約1時間かけて触媒の水酸化カリウムを吸着させた後濾過した。ロ液を減圧下、約100℃で脱溶媒を行い生成物(a121−1)802部を得た。該(a121−1)の構造は、NMRおよびIR分析により、
[H−〔OCH(CH3)CH2〕3(OCH2CH2)4]2NSO3K
であることを確認した。該(a121−1)の収率は96%であった。
製造例1と同様に、水酸化カリウム6部、スルファミン酸カリウム135部(1モル)およびキシレン600部を仕込みスラリー状に混合分散させた。この分散液を徐々に加温して130℃でエチレンオキサイド352部(8モル)を約10時間かけて圧入し反応を行った。さらにこの温度でプロピレンオキサイド348部(6モル)を約20時間かけて圧入し反応を行った。反応混合物に合成ケイ酸アルミニウム30部を配合し、約80℃で約1時間かけて触媒の水酸化カリウムを吸着させた後濾過した。ロ液を減圧下、約100℃で脱溶媒を行い生成物(a121−1)802部を得た。該(a121−1)の構造は、NMRおよびIR分析により、
[H−〔OCH(CH3)CH2〕3(OCH2CH2)4]2NSO3K
であることを確認した。該(a121−1)の収率は96%であった。
製造例4[活性水素化合物(a121−2)の製造]
製造例1と同様に、水酸化カリウム6部、スルファミン酸ナトリウム119部(1モル)およびキシレン600部を仕込みスラリー状に混合分散させた。この分散液を徐々に加温して130℃でエチレンオキサイド352部(8モル)を約10時間かけて圧入し反応を行った。さらにこの温度でプロピレンオキサイド348部(6モル)を約20時間かけて圧入し反応を行った。反応混合物に合成ケイ酸アルミニウム30部を配合し、約80℃で約1時間かけて触媒の水酸化カリウムを吸着させた後濾過した。ロ液を減圧下、約100℃で脱溶媒を行い生成物(a121−2)778部を得た。該(a121−2)の構造は、NMRおよびIR分析により、
[H−〔OCH(CH3)CH2〕3(OCH2CH2)4]2NSO3Na
であることを確認した。該(a121−2)の収率は95%であった。
製造例1と同様に、水酸化カリウム6部、スルファミン酸ナトリウム119部(1モル)およびキシレン600部を仕込みスラリー状に混合分散させた。この分散液を徐々に加温して130℃でエチレンオキサイド352部(8モル)を約10時間かけて圧入し反応を行った。さらにこの温度でプロピレンオキサイド348部(6モル)を約20時間かけて圧入し反応を行った。反応混合物に合成ケイ酸アルミニウム30部を配合し、約80℃で約1時間かけて触媒の水酸化カリウムを吸着させた後濾過した。ロ液を減圧下、約100℃で脱溶媒を行い生成物(a121−2)778部を得た。該(a121−2)の構造は、NMRおよびIR分析により、
[H−〔OCH(CH3)CH2〕3(OCH2CH2)4]2NSO3Na
であることを確認した。該(a121−2)の収率は95%であった。
製造例5[活性水素化合物(a121−3)の製造]
製造例3のエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドをそれぞれ704部(16モル)、464部(8モル)用いた以外は同様に合成し、該(a121−3)の構造は、NMRおよびIR分析により、
[H−〔OCH(CH3)CH2〕4(OCH2CH2)8]2NSO3K
であることを確認した。(a121−3)の収率は95%だった。
製造例3のエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドをそれぞれ704部(16モル)、464部(8モル)用いた以外は同様に合成し、該(a121−3)の構造は、NMRおよびIR分析により、
[H−〔OCH(CH3)CH2〕4(OCH2CH2)8]2NSO3K
であることを確認した。(a121−3)の収率は95%だった。
製造例6[活性水素化合物(a121−4)の製造]
製造例4のエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドをそれぞれ704部(16モル)、464部(8モル)用いた以外は同様に合成し、該(a121−4)の構造は、NMRおよびIR分析により、
[H−〔OCH(CH3)CH2〕4(OCH2CH2)8]2NSO3 Na
であることを確認した。(a121−4)の収率は96%だった。
製造例4のエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドをそれぞれ704部(16モル)、464部(8モル)用いた以外は同様に合成し、該(a121−4)の構造は、NMRおよびIR分析により、
[H−〔OCH(CH3)CH2〕4(OCH2CH2)8]2NSO3 Na
であることを確認した。(a121−4)の収率は96%だった。
比較製造例1[活性水素化合物(a11−1’)の製造]
製造例1のエチレンオキサイド1232部(28モル)用いた以外は同様に合成し、該(a11−1‘)の構造は、NMRおよびIR分析により、
[H−(OCH2CH2)14]2NSO3H
であることを確認した。(a11−1‘)の収率は95%だった。
製造例1のエチレンオキサイド1232部(28モル)用いた以外は同様に合成し、該(a11−1‘)の構造は、NMRおよびIR分析により、
[H−(OCH2CH2)14]2NSO3H
であることを確認した。(a11−1‘)の収率は95%だった。
比較製造例2[活性水素化合物(a121−1’)の製造]
製造例3のエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドをそれぞれ880部(20モル)、580部(10モル)用いた以外は同様に合成し、該(a121−1‘)の構造は、NMRおよびIR分析により、
[H−〔OCH(CH3)CH2〕5(OCH2CH2)10]2NSO3K
であることを確認した。(a121−1‘)の収率は95%だった
製造例3のエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドをそれぞれ880部(20モル)、580部(10モル)用いた以外は同様に合成し、該(a121−1‘)の構造は、NMRおよびIR分析により、
[H−〔OCH(CH3)CH2〕5(OCH2CH2)10]2NSO3K
であることを確認した。(a121−1‘)の収率は95%だった
比較製造例3[活性水素化合物(a121−2’)の製造]
製造例4のエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドをそれぞれ880部(20モル)、580部(10モル)用いた以外は同様に合成し、該(a121−2‘)の構造は、NMRおよびIR分析により、
[H−〔OCH(CH3)CH2〕5(OCH2CH2)10]2NSO3 Na
であることを確認した。(a121−2‘)の収率は96%だった。
製造例4のエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドをそれぞれ880部(20モル)、580部(10モル)用いた以外は同様に合成し、該(a121−2‘)の構造は、NMRおよびIR分析により、
[H−〔OCH(CH3)CH2〕5(OCH2CH2)10]2NSO3 Na
であることを確認した。(a121−2‘)の収率は96%だった。
実施例1[スルファミン酸カリウム塩基含有ポリウレタン樹脂(C−1)の製造]
攪拌機および冷却管を備えた四つ口フラスコに、平均分子量1,000のポリテトラメチレングリコール(以下、PTMGと略記)48.0部、エチレングリコール(以下、EGと略記)11.0部、製造例1で合成した(a11−1)12.5部、IPDI75.5部、シクロヘキサノン162.9部およびジブチルチンジラウリレート0.005部を仕込み75〜85℃で4時間反応させ、その後トリメチロールプロパン(以下、TMPと略記)13.6部を加え、さらに、6時間反応させ、ポリウレタン樹脂(C−1)を得、これを本発明の磁気記録用バインダーとした。(C−1)の数平均分子量は12,800、スルファミン酸塩基含有量は樹脂106g当たり85モルであった。
攪拌機および冷却管を備えた四つ口フラスコに、平均分子量1,000のポリテトラメチレングリコール(以下、PTMGと略記)48.0部、エチレングリコール(以下、EGと略記)11.0部、製造例1で合成した(a11−1)12.5部、IPDI75.5部、シクロヘキサノン162.9部およびジブチルチンジラウリレート0.005部を仕込み75〜85℃で4時間反応させ、その後トリメチロールプロパン(以下、TMPと略記)13.6部を加え、さらに、6時間反応させ、ポリウレタン樹脂(C−1)を得、これを本発明の磁気記録用バインダーとした。(C−1)の数平均分子量は12,800、スルファミン酸塩基含有量は樹脂106g当たり85モルであった。
実施例2[スルファミン酸カリウム塩基含有ポリウレタン樹脂(C−2)の製造]
実施例1と同様にして、平均分子量1,000のポリテトラメチレングリコール(以下、PTMGと略記)48.0部、エチレングリコール(以下、EGと略記)11.0部、製造例2で合成した(a12−1)12.5部、IPDI75.5部、シクロヘキサノン162.9部およびジブチルチンジラウリレート0.005部を仕込み75〜85℃で4時間反応させ、その後トリメチロールプロパン(以下、TMPと略記)13.6部を加え、さらに、6時間反応させ、ポリウレタン樹脂(C−2)を得、これを本発明の磁気記録用バインダーとした。(C−2)の数平均分子量は11,800、スルファミン酸塩基含有量は樹脂106g当たり85モルであった。
実施例1と同様にして、平均分子量1,000のポリテトラメチレングリコール(以下、PTMGと略記)48.0部、エチレングリコール(以下、EGと略記)11.0部、製造例2で合成した(a12−1)12.5部、IPDI75.5部、シクロヘキサノン162.9部およびジブチルチンジラウリレート0.005部を仕込み75〜85℃で4時間反応させ、その後トリメチロールプロパン(以下、TMPと略記)13.6部を加え、さらに、6時間反応させ、ポリウレタン樹脂(C−2)を得、これを本発明の磁気記録用バインダーとした。(C−2)の数平均分子量は11,800、スルファミン酸塩基含有量は樹脂106g当たり85モルであった。
実施例3[スルファミン酸カリウム塩基含有ポリウレタン樹脂(C−3)の製造]
実施例1と同様にして、平均分子量1,000のポリテトラメチレングリコール(以下、PTMGと略記)48.0部、エチレングリコール(以下、EGと略記)11.0部、製造例3で合成した(a121−1)12.5部、IPDI75.5部、シクロヘキサノン162.9部およびジブチルチンジラウリレート0.005部を仕込み75〜85℃で4時間反応させ、その後トリメチロールプロパン(以下、TMPと略記)13.6部を加え、さらに、6時間反応させ、ポリウレタン樹脂(C−3)を得、これを本発明の磁気記録用バインダーとした。(C−3)の数平均分子量は15,800、スルファミン酸塩基含有量は樹脂106g当たり82モルであった。
実施例1と同様にして、平均分子量1,000のポリテトラメチレングリコール(以下、PTMGと略記)48.0部、エチレングリコール(以下、EGと略記)11.0部、製造例3で合成した(a121−1)12.5部、IPDI75.5部、シクロヘキサノン162.9部およびジブチルチンジラウリレート0.005部を仕込み75〜85℃で4時間反応させ、その後トリメチロールプロパン(以下、TMPと略記)13.6部を加え、さらに、6時間反応させ、ポリウレタン樹脂(C−3)を得、これを本発明の磁気記録用バインダーとした。(C−3)の数平均分子量は15,800、スルファミン酸塩基含有量は樹脂106g当たり82モルであった。
実施例4[スルファミン酸ナトリウム塩基含有ポリウレタン樹脂(C−4)の製造]
実施例1と同様にして、平均分子量1,000のブチレンアジペート48.0部、ネオペンチルグリコール(以下、NPGと略記)19.0部、製造例4で合成した(a121−2)10.1部、MDI63.2部およびシクロヘキサノン134.0部を65〜75℃で3時間反応させた。その後TMP0.45部を加え、さらに6時間反応させてポリウレタン樹脂(C−4)を得、これを本発明の磁気記録用バインダーとした。た。(C−4)の数平均分子量は32,800、スルファミン酸塩基含有量は樹脂106g当たり87モルであった。
実施例1と同様にして、平均分子量1,000のブチレンアジペート48.0部、ネオペンチルグリコール(以下、NPGと略記)19.0部、製造例4で合成した(a121−2)10.1部、MDI63.2部およびシクロヘキサノン134.0部を65〜75℃で3時間反応させた。その後TMP0.45部を加え、さらに6時間反応させてポリウレタン樹脂(C−4)を得、これを本発明の磁気記録用バインダーとした。た。(C−4)の数平均分子量は32,800、スルファミン酸塩基含有量は樹脂106g当たり87モルであった。
実施例5[スルファミン酸カリウム塩基含有ポリウレタン樹脂(C−5)の製造]
実施例1と同様にして、平均分子量1,250のポリカプロラクトンジオール(以下PCLと略記)28.2部、1,4−ブタンジオール(以下、1,4BGと略記)6.9部、製造例5で合成した(a121−3)10.1部、TMP4.4部、IPDI47.5部、トルエン50.9部、メチルエチルケトン50.9部、ジブチルチンジラウリレート0.003部を、75〜85℃で8時間反応させて、ポリウレタン樹脂(C−4)を得、これを本発明のバインダーとした。該(C−4)の数平均分子量は8,200、スルファミン酸塩基の含有量は樹脂106g当たり125モルであった。
実施例1と同様にして、平均分子量1,250のポリカプロラクトンジオール(以下PCLと略記)28.2部、1,4−ブタンジオール(以下、1,4BGと略記)6.9部、製造例5で合成した(a121−3)10.1部、TMP4.4部、IPDI47.5部、トルエン50.9部、メチルエチルケトン50.9部、ジブチルチンジラウリレート0.003部を、75〜85℃で8時間反応させて、ポリウレタン樹脂(C−4)を得、これを本発明のバインダーとした。該(C−4)の数平均分子量は8,200、スルファミン酸塩基の含有量は樹脂106g当たり125モルであった。
実施例6[スルファミン酸ナトリウム塩基含有ポリウレタン樹脂(C−6)の製造]
実施例2において(a12−1)の代わりに製造例6の(a121−4)12.5部を用いた以外は同様にしてポリウレタン樹脂(C−6)を得た。該(C−6)の数平均分子量は15,800、スルファミン酸塩基含有量は樹脂106g当たり49モルであった。
実施例2において(a12−1)の代わりに製造例6の(a121−4)12.5部を用いた以外は同様にしてポリウレタン樹脂(C−6)を得た。該(C−6)の数平均分子量は15,800、スルファミン酸塩基含有量は樹脂106g当たり49モルであった。
比較例1[スルファミン酸基含有ポリウレタン樹脂(C−1’)の製造]
実施例1において(a11−1)の代わりに比較製造例1の(a11−1’)12.5部を用いた以外は同様にしてポリウレタン樹脂(C−1’)を得た。該(C−1’)の数平均分子量は17,800、スルファミン酸塩基含有量は樹脂106g当たり45モルであった。
実施例1において(a11−1)の代わりに比較製造例1の(a11−1’)12.5部を用いた以外は同様にしてポリウレタン樹脂(C−1’)を得た。該(C−1’)の数平均分子量は17,800、スルファミン酸塩基含有量は樹脂106g当たり45モルであった。
比較例2[スルファミン酸カリウム塩基含有ポリウレタン樹脂(C−2’)の製造]
実施例1において(a11−1)の代わりに比較製造例2の(a121−1’)12.5部を用いた以外は同様にしてポリウレタン樹脂(C−2’)を得た。該(C−2’)の数平均分子量は18,800、スルファミン酸塩基含有量は樹脂106g当たり42モルであった。
実施例1において(a11−1)の代わりに比較製造例2の(a121−1’)12.5部を用いた以外は同様にしてポリウレタン樹脂(C−2’)を得た。該(C−2’)の数平均分子量は18,800、スルファミン酸塩基含有量は樹脂106g当たり42モルであった。
比較例3[スルファミン酸ナトリウム塩基含有ポリウレタン樹脂(C−3’)の製造]
実施例1において(a11−1)の代わりに比較製造例3の(a121−2‘)12.5部を用いた以外は同様にしてポリウレタン樹脂(C−3’)を得た。該(C−3’)の数平均分子量は19,800、スルファミン酸塩基含有量は樹脂106g当たり48モルであった。
実施例1において(a11−1)の代わりに比較製造例3の(a121−2‘)12.5部を用いた以外は同様にしてポリウレタン樹脂(C−3’)を得た。該(C−3’)の数平均分子量は19,800、スルファミン酸塩基含有量は樹脂106g当たり48モルであった。
<引張り破断強度の測定>
実施例1〜5及び比較例1〜2で得られたポリウレタン樹脂を250℃に温調したホットプレスで厚さ1mmになるように30秒プレスし、フィルムを得た。
フィルム化したポリウレタン樹脂から、JIS K 6251:2004の引裂試験片ダンベル3号形を3枚打ち抜いた。膜厚は標線間の5カ所の測定値の最小値をとった。これを恒温槽の設置されたオートグラフに取り付け、25℃に温調し、2時間静置した後、200mm/minの速さで引っ張り、試験片が破断にいたる最大強度を測定した。その結果を表1に示す。
実施例1〜5及び比較例1〜2で得られたポリウレタン樹脂を250℃に温調したホットプレスで厚さ1mmになるように30秒プレスし、フィルムを得た。
フィルム化したポリウレタン樹脂から、JIS K 6251:2004の引裂試験片ダンベル3号形を3枚打ち抜いた。膜厚は標線間の5カ所の測定値の最小値をとった。これを恒温槽の設置されたオートグラフに取り付け、25℃に温調し、2時間静置した後、200mm/minの速さで引っ張り、試験片が破断にいたる最大強度を測定した。その結果を表1に示す。
<磁性塗料>
実施例1〜6及び比較例1〜3で得られたポリウレタン樹脂(C)をバインダーとして使用し、下記組成物をペイントコンディショナーで混合、分散させて磁性塗料(E−1)〜(E−6)及び比較用の磁性塗料(E−1’)〜(E−3’)を作製した。
メタル粉(商品名「HIE−3」関東電化製) 100部
ポリウレタン樹脂(C)10部
塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体 10部
(商品名「VAGH」;UCC社製)
レシチン 1部
メチルエチルケトン 75部
トルエン 75部
得られた上記組成物にに硬化剤[「コロネートL」:日本ポリウレタン工業(株)製トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート3モル付加物]を5部添加し、10分混合して磁性塗料を得た。
実施例1〜6及び比較例1〜3で得られたポリウレタン樹脂(C)をバインダーとして使用し、下記組成物をペイントコンディショナーで混合、分散させて磁性塗料(E−1)〜(E−6)及び比較用の磁性塗料(E−1’)〜(E−3’)を作製した。
メタル粉(商品名「HIE−3」関東電化製) 100部
ポリウレタン樹脂(C)10部
塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体 10部
(商品名「VAGH」;UCC社製)
レシチン 1部
メチルエチルケトン 75部
トルエン 75部
得られた上記組成物にに硬化剤[「コロネートL」:日本ポリウレタン工業(株)製トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート3モル付加物]を5部添加し、10分混合して磁性塗料を得た。
<粘度の測定>
得られた磁性塗料の粘度をBL型粘度計(東京計器製)を用いて25℃にて測定した。結果を表1に示す。粘度が低いほど、磁性塗料を塗布しやすい。
得られた磁性塗料の粘度をBL型粘度計(東京計器製)を用いて25℃にて測定した。結果を表1に示す。粘度が低いほど、磁性塗料を塗布しやすい。
この磁性塗料をポリエステルフイルムに塗布して乾燥させ(乾燥膜厚0.1ミクロン)、1,000eの磁場をかけて、配向させてテープを得た。更に、このテープをカレンダーで処理し、磁気テープ(F−1)〜(F−6)及び比較用の磁気テープ(F−1’)〜(F−3’)を得た。
<光沢度の測定>
磁気テープの磁性粉の分散性をみるために表面光沢度を測定した。結果を表2に示す。光沢度が高いほど分散性が良好である。
尚、表面光沢度は、日本電子工業製デジタル変角光沢計を用いて、75°の正反射率を測定した。
数値は標準板の反射率を95とした場合と比較し、相対値(%)で表示した。
磁気テープの磁性粉の分散性をみるために表面光沢度を測定した。結果を表2に示す。光沢度が高いほど分散性が良好である。
尚、表面光沢度は、日本電子工業製デジタル変角光沢計を用いて、75°の正反射率を測定した。
数値は標準板の反射率を95とした場合と比較し、相対値(%)で表示した。
<耐久性の評価>
磁気テープの耐久性を、学振式摩耗堅牢度試験機(大栄化学精機製作所製)を用いて100gの荷重で30回摩耗後の粉落ち量(mg)を測定することにより評価した。結果を表1に示す。数値が小さいほど、磁気テープの耐久性が良好であることを示す。
磁気テープの耐久性を、学振式摩耗堅牢度試験機(大栄化学精機製作所製)を用いて100gの荷重で30回摩耗後の粉落ち量(mg)を測定することにより評価した。結果を表1に示す。数値が小さいほど、磁気テープの耐久性が良好であることを示す。
本発明の磁気記録媒体用バインダーは、磁性粉の分散性に優れることにより磁気テープの磁気特性を向上させることができ、かつ耐久性に優れる磁気記録媒体を得ることができることから、オーディオテープ、ビデオテープ、コンピューターテープ、データーレコーダーテープ、メタルテープ、フロッピー(登録商標)ディスク及び磁気カード等の磁気記録媒体用バインダーとして有用である。
Claims (4)
- 活性水素成分(A)とポリイソシアネート成分(B)とを反応させてなるポリウレタン樹脂(C)を含有する磁気記録媒体用バインダーであって、前記活性水素成分(A)が、下記一般式(1)で示される活性水素化合物(a11)および/または下記一般式(2)で示される活性水素化合物(a12)である活性水素化合物(a1)、高分子ポリオール(a2)並びに低分子ポリオール(a3)を含む磁気記録用バインダー。
[H−(OA1)m]2NSO3X1 (1)
[H−(OA2)n]2NSO3 −X2 (2)
[式中、OA1またはOA2は、1種または2種以上の炭素数2〜4のオキシアルキレン基を表し、2種以上の場合の付加形式はブロックまたはランダムのいずれでもよい。m、nはそれぞれ独立に2〜13の整数を表す。X1は水素原子、X2はアルカリ金属イオン、NH4 +、有機アンモニウムおよび第4級アンモニウムからなる群より選ばれるカチオンを表す。] - 前記活性水素成分(a1)が、下記一般式(3)で示される活性水素化合物(a111)および/または下記一般式(4)で示される活性水素化合物(a121)である請求項1に記載のバインダー。
[H−(OA11)p(OA12)q]2NSO3X1 (3)
[H−(OA21)s(OA22)t]2NSO3 −X2 (4)
[式中、OA11、OA21はオキシプロピレン基、OA12、OA22はオキシエチレン基を表す。p、sはそれぞれ独立に1〜3、q、tはそれぞれ独立に1〜10の整数を表す。X1は一般式(1)と同じであり、X2は一般式(2)と同じである。] - 前記ポリウレタン樹脂(C)中のスルファミン酸基の含有量とスルファミン酸塩基の含有量の合計量が、前記ポリウレタン樹脂(C)106g当たり1〜1000モルである請求項1または2に記載のバインダー。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の磁気記録用バインダーを含有してなる磁性塗料を非磁性支持体に塗布してなる磁性層を有する磁気記録媒体。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014215916A JP2016085768A (ja) | 2014-10-23 | 2014-10-23 | 磁気記録用バインダーおよび磁気記録媒体 |
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JP2014215916A JP2016085768A (ja) | 2014-10-23 | 2014-10-23 | 磁気記録用バインダーおよび磁気記録媒体 |
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JP (1) | JP2016085768A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114196005A (zh) * | 2021-12-31 | 2022-03-18 | 南京红宝丽醇胺化学有限公司 | N,n-二取代基氨基磺酸化合物的制备方法及其应用 |
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2014
- 2014-10-23 JP JP2014215916A patent/JP2016085768A/ja active Pending
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