JP2016084174A - ラミネートされた袋体及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】フィルムラミネートが施された安価な用紙を使用して、雨等による水濡れ及び破損に強く、連続的な流れ作業により容易に製造が可能で、しかも保管に関しても場所を取らないラミネートされた袋体及びその製造方法を提供する。
【解決手段】両縁辺に完全接着フィルムシートを被覆すると共に、残りの表裏面の所定の領域をフィルムシートにより被覆したフィルムラミネート用紙を折り曲げて、前面部、背面部、両側面部及び底面部からなる角袋状に形成したことを特徴としたラミネートされた袋体により解決される。
【選択図】図6
【解決手段】両縁辺に完全接着フィルムシートを被覆すると共に、残りの表裏面の所定の領域をフィルムシートにより被覆したフィルムラミネート用紙を折り曲げて、前面部、背面部、両側面部及び底面部からなる角袋状に形成したことを特徴としたラミネートされた袋体により解決される。
【選択図】図6
Description
本発明は、例えばショッピングの際に商品を入れる例えば紙製に代表される袋に関する。
従来、紙製の手提げ袋として、例えば特開平10−194297号公報に開示される袋体がある。このものは平面状のライナー材と波形段を形成した段材が貼り合わされると共に、該波形段における山部の頂面が該山部の稜線方向に見て断続的に陥没された積層紙を用いて構成されたものであり、前記構成により紙製でありながらも形態保持が良く、丈夫であり、従って様々な袋形状にすることができる。また収納物の形状や大きさに対応して、柔軟な収納性を示す。しかも廃棄に際してその環境への悪影響が少なく、また安価であるという効果を奏するとしている。
前記特許文献の袋体は、特殊な加工が施された高価な積層紙を使用するため、安価であるとのうたい文句とは逆に確実にコストが上がる。また底面に特殊な局面の舟型形状を有するため複雑な展開図となり、前記展開図に沿った抜き加工や組み立て工程においても時間及びコストが掛かる。また完成後の保管に関しても、平面に折り畳み積載することができず場所を取る等の欠点がある。
本発明は、上記問題に鑑み、フィルムラミネートが施された極めて安価な用紙を使用して、雨等による水濡れ及び破損に強く、連続的な流れ作業により容易に製造が可能で、しかも保管に関しても場所を取らないラミネートされた袋体及びその製造方法を提供するものである。
上記問題を解決するために、本発明のラミネートされた袋体は、両縁辺に完全接着フィルムシートを被覆すると共に、残りの表裏面の所定の領域をフィルムシートにより被覆したフィルムラミネート用紙を折り曲げて、前面部、背面部、両側面部及び底面部からなる角袋状に形成したことを特徴としている。
また、上記問題を解決するために、本発明の異なる態様のラミネートされた袋体の製造方法は、両縁辺に完全接着フィルムシートを被覆すると共に、残りの表裏面の所定の領域をフィルムシートにより被覆したフィルムラミネート用紙を折り曲げて、全面部、背面部、両側面部及び底面部からなる角袋状に形成したラミネートされた袋体の製造方法であって、前記ラミネートされた袋体の単位シートが連続的に印刷された長尺シートを繰り出す繰り出し工程、繰り出された長尺シートの完全接着予定面を完全接着フィルムシートで被覆すると共にフィルムシート被覆予定面にフィルムシートを被覆する被覆工程、各種フィルムシートが被覆された長尺シートを折り手段から折り畳む第一の折り畳み工程、折り畳まれた長尺シートを単位シート毎に断裁する断裁工程、断裁された単位シートを中央から二つ折りに折り畳む第二の折り畳み工程、第二の折り畳みを完了した単位シートの完全接着予定面同士を完全接着する接着工程とからなることを特徴としている。
なお前記長尺シートを用いたラミネートされた袋体の製造方法における任意の工程間に、長尺シートの両縁辺に設けられたマージナル部分を切除する切除工程が設けられていても構わない。
さらに、上記課題を解決するために、本発明の異なる態様のラミネートされた袋体の製造方法は、両縁辺に完全接着フィルムシートを被覆すると共に、残りの表裏面の所定の領域をフィルムシートにより被覆したフィルムラミネート用紙を折り曲げて、全面部、背面部、両側面部及び底面部からなる角袋状に形成したラミネートされた袋体の製造方法であって、前記ラミネートされた袋体の単位シートが印刷された枚葉シートを順次繰り出す繰り出し工程、順次繰り出される枚葉シートの完全接着予定面に完全接着フィルムシートを被覆すると共にフィルムシート被覆予定面にフィルムシートを被覆する被覆工程、各種フィルムシートが被覆された枚葉シートを折り手段から折り畳む第一の折り畳み工程、折り畳まれた長尺シートを単位シート毎に断裁する断裁工程、断裁された単位シートを中央から二つ折りに折り畳む第二の折り畳み工程、第二の折り畳みを完了した単位シートの完全接着予定面同士を完全接着する接着工程とからなることを特徴としている。
なお前記枚葉シートを用いたラミネートされた袋体の製造方法における任意の工程間に、枚葉シートの両縁辺に設けられた縦方向の余白部分を切除する切除工程が設けられていても構わない。
前記長尺シート及び枚葉シートを使用した製造方法において、両者共に繰り出し工程に予め折り手段が形成された各種シートを配置しているが、繰り出し工程の後に折り手段形成工程を設けておいて該工程で折り手段を形成した後に、続く被覆工程へ移行するようにしても構わない。
また、予め任意の必要部分に折り手段を形成しておいて、繰り出し工程の後の折り手段形成工程で残りの必要部分に折り手段を形成するようにしても構わない。
さらに、被覆工程の下流に、折り手段形成工程が配置されていても構わず、前記各折り手段形成工程の配置個所の何れの個所で、一気に或いは段階的に折り手段が形成されても構わない。
本発明に好適に使用される長尺シート或いは枚葉シートは、例えば各種銘柄の上質紙、マット紙、コート紙等の通常の用紙を始め、各種樹脂からなるフィルムシート、合成紙、不織布等を使用することができる。また用紙等の斤量にも格別な制限はなく、用紙においては例えば四六判換算で70kg〜180kgの範囲のものを好適に使用することができる。
また本発明に使用される完全接着フィルムシートは、公知のヒートシール性のプリントラミネート用のものを、またフィルムシートは透明或いは半透明の通常のプリントラミネート用のものから適宜選択すればよいが、特に基材の一方の面に感熱接着剤層が予め形成されたサーマルラミネートに対応したプリントラミネート用のフィルムシートを好適に使用することができる。
なお、後述する実施例で使用される長尺シートS1の完全接着予定面に被覆する前記公知のヒートシール性の完全接着フィルムシートは、表面がヒート処理されており、被覆後ヒート処理が施された表面同士が対向するように折り畳み或いは切重ね、加熱・加圧処理を施すと前記ヒート処理面同士が剥離不能に完全接着するものである。
また本発明のラミネートされた袋体の角袋状の形態を構成する全面部、背面部、両側面部及び底面部の表裏面の何れかが各種フィルムシートにより、結果的に内部に水が浸透しづらいように被覆されていればよい。そのような被覆の例として、例えば被覆面が全面とも袋の表側に配置されていても、或いは全面とも内側に配置されていても構わない。また表側と裏側が入り交じった状態で被覆されていても、結果的に相補う配置で袋体を全面的に各種フィルムシートで被覆している配置であれば構わない。
本発明の長尺シート及び枚葉シートの折り線(必ずしも記載される必要はない)に形成される折り手段は、例えば折りミシンや折り筋等が好適に使用される。前記折りミシンのカットとアンカットの比率に格別な制限はないが、後の工程でフィルムが被覆され補強される場合にはカット比率が大きくて比較的折り易いものが至便である。なお折りミシンの形状にも制限はなく、通常の直線状の破線以外に複数の微細な孔や複数の曲線状の切れ込み、複数の屈曲した直線や曲線の組み合わせ等でも構わない。また折り筋の幅や深さにも格別な制限はない。要はフィルムが被覆されても容易に折り畳みできるような折り手段であれば他の公知手段でも構わない。
また既述の折り手段形成工程の配置個所により様々な態様を選択することができる。例えば折りミシンを被覆工程の上流側で長尺シート或いは枚葉シートに予め形成した後に各種フィルムシートを被覆する態様。また各種フィルムシートを被覆してから折りミシンを形成する態様等を選択することができる。前者の場合シートのみに貫通ミシンが形成されるが後者の場合シートと各種フィルムシートの両者を貫通するミシンが形成される。さらに前記2者のミシンの上から折り筋を加えて形成し、より折り畳みやすい折り手段としても構わない。
本発明の断裁工程では、断裁刃と固定刃の組み合わせによるギロチン方式の断裁手段を好適に使用することができるが他の公知の断裁手段を採用しても構わない。またダイカットロールとバックアップロールの組み合わせによる断裁手段を採用しても構わない。その場合、ダイカットロールをマグネット仕様(例えばフレキシブルピナクルダイ:株式会社塚谷刃物製作所製)にして様々な形状の打ち抜き刃を使用した断裁手段も可能である。前記断裁手段を使用すればラミネートされた袋体の形状に変化を付けることが可能になり美的感覚がより一層向上する。
本発明のラミネートされた袋体は通常は折り畳まれた平面状で保管ができ、使用時に立体的に広げることにより商品等の物品が収納できる。また開口部には公知の手提げ用部分パーツを貼着することにより、より至便に利用することもできる。
本発明のラミネートされた袋体は、角袋状の形態を構成する全面部、背面部、両側面部及び底面部の表裏面の何れかが各種フィルムシートにより、場合によっては相補う形で被覆されているので水が浸透しづらく、内部の商品等を水濡れにより汚損することがない。またフィルムシートの被覆によりラミネートされた袋体の強度が高まる。
さらに本発明のラミネートされた袋体の製造方法によれば、少部数であっても用紙の種類や斤量を自由に選択でき、連続的な流れ作業により極めて効率的に製造することができる。
さらに本発明のラミネートされた袋体の製造方法によれば、少部数であっても用紙の種類や斤量を自由に選択でき、連続的な流れ作業により極めて効率的に製造することができる。
以下、本発明を図面と共に分かりやすく説明する。
[実施例1:ラミネートされた袋体]
まず本発明のラミネートされた袋体について説明する。図1に示すように、ラミネートされた袋体Jは、同図(A)に示す「BAG」の記載がある前面部と、同図(B)に示す(A)における矢印X側から見た右側面部、及び同図(C)に示す(A)における矢印Y側から見た底面部が、それぞれ全面部においては全面的にフィルムシートFが被覆され、側面部においては中央部分を残して(内面側において中央部分はフィルムシートFが被覆されている)被覆されると共に、底面部においては全面的(左右の折り返し部分は内面側においてフィルムシートFが被覆されている)にフィルムシートFが被覆されている。なお前記前面部及び右側面部に対応する背面部及び左側面部はそれぞれ対応する各部と同様の状態にフィルムシートFが被覆されている。
[実施例1:ラミネートされた袋体]
まず本発明のラミネートされた袋体について説明する。図1に示すように、ラミネートされた袋体Jは、同図(A)に示す「BAG」の記載がある前面部と、同図(B)に示す(A)における矢印X側から見た右側面部、及び同図(C)に示す(A)における矢印Y側から見た底面部が、それぞれ全面部においては全面的にフィルムシートFが被覆され、側面部においては中央部分を残して(内面側において中央部分はフィルムシートFが被覆されている)被覆されると共に、底面部においては全面的(左右の折り返し部分は内面側においてフィルムシートFが被覆されている)にフィルムシートFが被覆されている。なお前記前面部及び右側面部に対応する背面部及び左側面部はそれぞれ対応する各部と同様の状態にフィルムシートFが被覆されている。
図1(A)中にI−I線及びII−II線で示す断面図である図2(A)及び(B)は、複雑化を避けるために一層の断面で示されているが、実際は紙材等のシートSとそれを被覆している各種フィルムシート(フィルムシートF及び完全接着フィルムシートK)により構成されている。例えば図2(A)の二点鎖線の円で囲まれた部分の詳細は、図3(A)により詳しく示されているがシートS表面がフィルムシートFにより被覆されている。図2(B)の二点鎖線の円で囲まれた部分は、図3(B)に示すように側面部において完全接着フィルムシートKによりシートS同士が完全接着されており、その他の領域はフィルムシートFにより被覆されている。なお全面部、底面部及び各側面部の外観を図4及び図5に斜視図で示したので参照されたし。
なお、この様に構成されたラミネートされた袋体Jは、図6に示すように、例えば開口部の縁辺に沿って公知の手提げ部材Tを貼着することにより手提げ袋として提供することが可能であり、そのようにすることでより至便になる。また図7に示すように、袋体の深さを深く設けると共に開口部に折り返し部分Gを設け、折り返した折り返し部Gの外側に手提げ部材Tを配置することにより、前記手提げ部材Tが開口部の自然開封を防ぐ封緘作用を果たすため極めて至便である。
[実施例2:ラミネートされた袋体の製造方法1]
図8に示すように、本発明のラミネートされた袋体の製造方法に使用される長尺シートS1表面は、折りミシンm1からm11が形成された単位シートt1が天地の切取予定線L(ミシン等に代えても構わない)を介して縦方向に連接されている。なお前記単位シートt1の両外側には、切取予定線1(ミシン等に代えても構わない)を介してマージナル孔2が設けられたマージナル部分3が連接されている。そして完成後に前面部となる面に「BAG」の記載がなされている。
図8に示すように、本発明のラミネートされた袋体の製造方法に使用される長尺シートS1表面は、折りミシンm1からm11が形成された単位シートt1が天地の切取予定線L(ミシン等に代えても構わない)を介して縦方向に連接されている。なお前記単位シートt1の両外側には、切取予定線1(ミシン等に代えても構わない)を介してマージナル孔2が設けられたマージナル部分3が連接されている。そして完成後に前面部となる面に「BAG」の記載がなされている。
図9に示すようにシート裏面は天側の切取予定線Lの近傍にマークMが記載されている。このマークMは後に天地の切取予定線Lから単位シートt1を個別に断裁する際にセンサ19が読取るための識別マークである。
既述のように構成された長尺シートS1は、図10に示すラミネートされた袋体の製造システムの最上流の左下に載置される。そして最上面の単位シートt1から順番に図9に示す裏面側を上面にして上方のサポートローラ11へ引き上げられる。前記サポートローラ11の右側にはピントラクタ12が配置されており、前記引き上げられた長尺シートS1のマージナル孔2とピンを嵌合させてさらに右側に配置された一対のヒートローラ13a、13bからなる被覆工程へと長尺シートS1を送り出す。
なお、長尺シートS1に折り縦方向のミシンが全て形成されていない場合、或いは全く形成されていない場合には、図30(A)に示すように一対のヒートローラ13a、13bからなる被覆工程の上流側に、例えばミシン刃50等をバックアップローラ51上に単数或いは複数並列に配置した折り手段形成工程を配置してミシン加工等を完了しても構わない。また前記ミシン刃50をダイカットローラに代えて、縦横斜めのすべてのミシンをこの場所で形成するようにしても構わない。
前記被覆工程では、上方に並列に待機している2巻のロールからフィルムシートF、Fが繰り出されると、一対のヒートローラ13a、13bにより図11及び図10におけるIII−III線断面図である図17(A)に斜線で示すように、長尺シートS1の裏面の所定の位置と整合され被覆される。同様に下方に並列で待機している3巻のロールから各種フィルムシートが繰り出されると、図12に斜線で示すように長尺シートS1の表面の所定の位置と前記各フィルムシートが整合され被覆される。
そして前記表裏面に各種フィルムシートが被覆された長尺シートS1は、右側に並列に配置されたスリット刃14aとバックアップローラ14bからなる切除工程へと送られる。そして前記切除工程により両外側の切取予定線1からマージナル部分3が切除され、図13、図14及び図10におけるIV−IV線断面図である図17(B)の状態となった長尺シートS1は右側に配置された一対のニップローラ15a、15bによりさらに右側に配置された第一の折り畳み工程へと送られるのである。
なお、図示は省略するが、前記被覆工程と第一の折り畳み工程間に折り手段形成工程を配置してミシン加工を完了しても構わない。
第一の折り畳み工程では、下方に設けられたサポートローラ16を通過した長尺シートS1の両外側の折り返し部分が、図15、図16及び図10におけるV−V線断面図である図17(C)に示すようにミシンm1及びm4から表面側に貼り込まれた完全接着フィルムシートKが表出するように折り返され、サポートローラ17でほぼ水平に向きを変えると右側の一対のニップローラ18a、18bによりさらに右側に配置された断裁刃20aと固定刃20bからなる断裁工程へと送られる。
断裁工程では、図15の状態で送り込まれる長尺シートS1のマークMを上流側に配置されたセンサ19が読み取ると距離のカウントを開始する。そして切断予定線Lまでをカウントすると断裁刃20aが動作して断裁を行う。この動作を繰り返し単位シートt1が連続的に個切りされるのである。
そして個切りされた単位シートt1は、右側に配置されたストッパ23、チョッパーブレード22及び一対の折りローラ24a、24bからなる第二の折り畳み工程へと送り込まれる。前記第二の折り畳み工程では図18(A)及び(B)に示すように、上流側から送り込まれる単位シートt1がストッパ23に突き当たると、図示されないセンサが反応し前記単位シートt1のほぼ中央に位置するチョッパーブレード22が下降する。そしてそのまま図19(A)及び(B)に示すように、チョッパーブレード22にほぼ中央を折り込まれた単位シートt1は、下方へ押し出すように回転する一対の折りローラ24a、24bに掴まれて下方へ押し出され、図20に示す状態に二つ折りされる。
前記二つ折りされた単位シートt1は、前記一対の折りローラ24a、24bの下方に配置された一対のヒートローラ25a、25bからなる接着工程を通過して加熱・加圧処理を施されることにより、図20(A)におけるVII−VII線断面図の同図(C)のさらにその拡大図である図22に示す、袋体の両側面部で対向して接する完全接着フィルムシートK同士が剥離不能に接着される。
そして既述の各工程を経て完成したラミネートされた袋体は下方へ排出され、ガイド板26に姿勢を制御されながら、下方で待機するベルトコンベア等からなるスタッカ27上に積載されるのである。
このように製造されたラミネートされた袋体は、通常は図20に示すように折り畳まれて平坦な状態で保管される。そして必要な時に取り出し、開口部から手を入れて強制的に広げることにより図1乃至図5に示すような立体的形状に仕上げて使用する。なお、場合により図6及び図7に示すような、市販の手提げ部材Tを貼り付ければより機能的になる。
[実施例3:ラミネートされた袋体の製造方法2]
図23に示すように、本発明のラミネートされた袋体の製造方法に使用される枚葉シートS2表面は、折りミシンm1からm11が形成された単位シートt2が天地の切取予定線7及び左右の切取予定線8に囲まれる配置で1丁印刷されている。なお前記単位シートt2の周囲には、前記切取予定線7及び8を介して横方向の余白部分Wと縦方向の余白部分Vが設けられている。そして完成後に前面部となる面に「BAG」の記載がなされている。
図23に示すように、本発明のラミネートされた袋体の製造方法に使用される枚葉シートS2表面は、折りミシンm1からm11が形成された単位シートt2が天地の切取予定線7及び左右の切取予定線8に囲まれる配置で1丁印刷されている。なお前記単位シートt2の周囲には、前記切取予定線7及び8を介して横方向の余白部分Wと縦方向の余白部分Vが設けられている。そして完成後に前面部となる面に「BAG」の記載がなされている。
図24に示すようにシート裏面は天側の切取予定線7の近傍にマークMが記載されている。このマークMは後に天地の切取予定線7から断裁して単位シートt2に個別に断裁する際にセンサ39が読取るための識別マークである。
既述のように構成された枚葉シートS2は、図25に示すラミネートされた袋体の製造システムの最上流の左に載置される。そして最上面の単位シートt2から順番に図24に示す裏面側を上面にして、吸着パッド31等からなる繰り出し装置により右側の搬送テーブル上に一枚ずつ一定の間隔を保ちながら或いは突き合すよう、又は前後する枚葉シートの端部が重なるように繰り出される。そして順次繰り出された枚葉シートS2は右側の一対のニップローラ32a、32bにより右側に配置された一対のヒートローラ33a、33bからなる被覆工程へと送り込まれる。
なお、枚葉シートS2に折り縦方向のミシンが全て形成されていない場合、或いは全く形成されていない場合には、図30(B)に示すように一対のヒートローラ33a、33bからなる被覆工程の上流側に、例えばミシン刃60等をバックアップローラ61上に単数或いは複数並列に配置した折り手段形成工程を配置してミシン加工を完了しても構わない。また前記ミシン刃60をダイカットローラに代えて、縦横斜めのすべてのミシンをこの場所で形成するようにしても構わない。
前記被覆工程では、上方に並列に待機している2巻のロールからフィルムシートF、Fが繰り出されると、一対のヒートローラ33a、33bにより図26に斜線で示すように、枚葉シートS2の裏面の所定の位置と整合され被覆される。同様に下方に並列で待機している3巻のロールから各種フィルムシートが繰り出されると、図27に斜線で示すように枚葉シートS2の表面の所定の位置と前記各フィルムシートが整合され被覆される。
枚葉シートS2は、前記被覆工程を通過した後に、両面に連続的に被覆された各種フィルムシートにより連続状態となり、実施例2と同じ工程を経ることになる。即ち、右側に並列に配置されたスリット刃34aとバックアップローラ34bからなる切除工程により、左右の切取予定線8から両外側の縦方向の余白部分Vが切除され、その後第一の折り畳み工程により、両外側の折り返し部分が、例えば図15、図16及び図25におけるVIII−VIII線断面図に該当する図17(C)に示すように、ミシンm1及びm4から表面側に貼り込まれた完全接着フィルムシートKが表出するように折り返され、サポートローラ37でほぼ水平に向きを変えると右側の一対のニップローラ38a、38bによりさらに右側に配置された断裁刃40aと固定刃40bからなる断裁工程へと送られる。
なお、図示は省略するが、前記被覆工程と第一の折り畳み工程間に折り手段形成工程を配置してミシン加工を完了しても構わない。
断裁工程では各種フィルムシートの被覆及び折り畳みにより、図28に示すよう連続状態となった枚葉シートS2のマークM1を、上流側に配置されたセンサ39が読み取ると距離のカウントを開始する。そして切断予定線L1までをカウントすると断裁刃40aが動作して第一の断裁を行う。引き続きカウントは行われて切断予定線L2で第二の断裁を行い単位シートt2が切り出される。この動作は後続の枚葉シートS2のマークM2でも繰り返し行われ、このようにして単位シートt2が連続的に順次切り出されるのである。その後の第二の折り畳み工程以後は実施例2と全く同様なため割愛する。
なお本発明は、上記実施例に限られるものではない。
例えば、前記実施例の図12では「BAG」の表示がある表面側がフィルムシートFと完全接着フィルムシートKで被覆されているが、図12における前記フィルムシートFの被覆を省略し、代わりに図13側において裏面側のほぼ全域を被覆(図29を参照されたし)するようにしても構わない。このように表裏面で相補うように各種フィルムシートを被覆することにより、防水効果を発揮させると共に耐久性を向上させることができる。また表裏面共にフィルムシートFが被覆され中央にシートSがサンドイッチされるように加工しても構わない。
例えば、前記実施例の図12では「BAG」の表示がある表面側がフィルムシートFと完全接着フィルムシートKで被覆されているが、図12における前記フィルムシートFの被覆を省略し、代わりに図13側において裏面側のほぼ全域を被覆(図29を参照されたし)するようにしても構わない。このように表裏面で相補うように各種フィルムシートを被覆することにより、防水効果を発揮させると共に耐久性を向上させることができる。また表裏面共にフィルムシートFが被覆され中央にシートSがサンドイッチされるように加工しても構わない。
前記実施例の製造方法の被覆工程或いは接着工程で、加熱・加圧手段として一対のヒートローラからなる装置が記載されているが前記工程での手段はこれに限らない。例えばヒータパネルで加熱した後に加圧ローラで加圧する装置や他の公知の加熱・加圧手段でも構わない。
J ラミネートされた袋体
F フィルムシート
K 完全接着フィルムシート
m1、m2、m3、m4、m5、m6、m7、m8、m9、m10、m11 折りミシン
T 手提げ部材
G 折り返し部分
S シート
S1 長尺シート
S2 枚葉シート
t1、t2 単位シート
L、L1、L2、1、7、8 切取予定線
M、M1、M2 マーク
V 縦方向の余白部分
W、W′ 横方向の余白部分
2 マージナル孔
3 マージナル部分
11、16、17、36、37 サポートローラ
12 ピントラクタ
13a、13b、25a、25b、33a、33b、45a、45b ヒートローラ
14a、34a スリット刃
14b、34b、51、61 バックアップローラ
15a、15b、18a、18b、21a、21b、24a、24b、32a、32b、35a、35b、38a、38b、41a、41b、44a、44b ニップローラ
19、39 センサ
20a、40a 断裁刃
20b、40b 固定刃
22、42 チョッパーブレード
23、43 ストッパ
31 吸着パッド
26、46 ガイド板
27、47 スタッカ
50、60 ミシン刃
F フィルムシート
K 完全接着フィルムシート
m1、m2、m3、m4、m5、m6、m7、m8、m9、m10、m11 折りミシン
T 手提げ部材
G 折り返し部分
S シート
S1 長尺シート
S2 枚葉シート
t1、t2 単位シート
L、L1、L2、1、7、8 切取予定線
M、M1、M2 マーク
V 縦方向の余白部分
W、W′ 横方向の余白部分
2 マージナル孔
3 マージナル部分
11、16、17、36、37 サポートローラ
12 ピントラクタ
13a、13b、25a、25b、33a、33b、45a、45b ヒートローラ
14a、34a スリット刃
14b、34b、51、61 バックアップローラ
15a、15b、18a、18b、21a、21b、24a、24b、32a、32b、35a、35b、38a、38b、41a、41b、44a、44b ニップローラ
19、39 センサ
20a、40a 断裁刃
20b、40b 固定刃
22、42 チョッパーブレード
23、43 ストッパ
31 吸着パッド
26、46 ガイド板
27、47 スタッカ
50、60 ミシン刃
Claims (7)
- 両縁辺に完全接着フィルムシートを被覆すると共に、残りの表裏面の所定の領域をフィルムシートにより被覆したフィルムラミネート用紙を折り曲げて、前面部、背面部、両側面部及び底面部からなる角袋状に形成したことを特徴としたラミネートされた袋体。
- 両縁辺に完全接着フィルムシートを被覆すると共に、残りの表裏面の所定の領域をフィルムシートにより被覆したフィルムラミネート用紙を折り曲げて、全面部、背面部、両側面部及び底面部からなる角袋状に形成したラミネートされた袋体の製造方法であって、前記ラミネートされた袋体の単位シートが連続的に印刷された長尺シートを繰り出す繰り出し工程、繰り出された長尺シートの完全接着予定面を完全接着フィルムシートで被覆すると共にフィルムシート被覆予定面にフィルムシートを被覆する被覆工程、各種フィルムシートが被覆された長尺シートを折り手段から折り畳む第一の折り畳み工程、折り畳まれた長尺シートを単位シート毎に断裁する断裁工程、断裁された単位シートを中央から二つ折りに折り畳む第二の折り畳み工程、第二の折り畳みを完了した単位シートの完全接着予定面同士を完全接着する接着工程とからなることを特徴としたラミネートされた袋体の製造方法。
- 請求項2における任意の工程間に、長尺シートの両縁辺に設けられたマージナル部分を切除する切除工程が設けられたことを特徴としたラミネートされた袋体の製造方法。
- 両縁辺に完全接着フィルムシートを被覆すると共に、残りの表裏面の所定の領域をフィルムシートにより被覆したフィルムラミネート用紙を折り曲げて、全面部、背面部、両側面部及び底面部からなる角袋状に形成したラミネートされた袋体の製造方法であって、前記ラミネートされた袋体の単位シートが印刷された枚葉シートを順次繰り出す繰り出し工程、順次繰り出される枚葉シートの完全接着予定面に完全接着フィルムシートを被覆すると共にフィルムシート被覆予定面にフィルムシートを被覆する被覆工程、各種フィルムシートが被覆された枚葉シートを折り手段から折り畳む第一の折り畳み工程、折り畳まれた長尺シートを単位シート毎に断裁する断裁工程、断裁された単位シートを中央から二つ折りに折り畳む第二の折り畳み工程、第二の折り畳みを完了した単位シートの完全接着予定面同士を完全接着する接着工程とからなることを特徴としたラミネートされた袋体の製造方法。
- 請求項4における任意の工程間に、枚葉シートの両縁辺に設けられた縦方向の余白部分を切除する切除工程が設けられたことを特徴としたラミネートされた袋体の製造方法。
- 繰り出し工程と被覆工程の間に折り手段形成工程を配置したことを特徴とした請求項2乃至5の何れかに記載されたラミネートされた袋体の製造方法。
- 被覆工程の下流側に折り手段形成工程を配置したことを特徴とした請求項2乃至6の何れかに記載されたラミネートされた袋体の製造方法。
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