JP2016055998A - 画像形成装置およびシート後処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】画像形成部21で画像が形成されたシートSを排出ローラー対18から排出して画像形成部21よりも上に配された後処理トレイ31に排出する画像形成装置において、排出された複数枚のシートSが後処理トレイ31上に積載されると、その複数枚のシートSからなるシート束を整合し、整合後のシート束のシート排出方向下流側の端部に、後処理トレイ31のシート排出方向下流側の端部近傍に配置されたステープラー103により綴じ処理を行う。
【選択図】図2
Description
この画像形成装置では、次の動作が行われる。すなわち、画像形成部により画像が形成された後のシートを上方に搬送した後、排出ローラーなどの排出部から排出し、排出されたシートを1枚ずつ、シート後処理部の排紙トレイ上に積載収容する。そして、積載収容された複数枚のシートからなるシート束に整合を行った後、そのシート束のシート排出方向上流側の端部にステープラーによるステープル綴じが施される。
ステープラーは、シート束に針を打ち込む綴じ部の下に、これを駆動するモーターなどの駆動機構と補給用の針カートリッジなどが配置される構成が多い。このためステープラーは、上下方向に縦長形状になり易く、それだけステープラーの設置に必要なスペースが上下方向に大きくなる。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、ステープラーによる綴じ機能を実行可能かつ画像形成装置の高さ方向の小型化を図ることができる画像形成装置およびシート後処理装置を提供することを目的としている。
ここで、前記ステープラーは、前記後処理トレイの前記シート排出方向下流側かつ前記画像形成装置の装置背面側の端部近傍の所定位置に配されているとしても良い。
さらに、装置正面側から見たときに前記正面トレイに対して前記シート排出方向上流側に配置され、ユーザーからの操作入力を受け付ける操作部を備えるとしても良い。
さらに、前記ステープラーは、前記綴じ処理を行うためのホーム位置と綴じ用の針の補給を行うための補給位置とに切換可能であり、前記画像形成装置は、前記シート排出方向下流側の側面を構成する開閉カバーを備え、前記補給位置は、前記開閉カバーが開状態にあるときに、ユーザーが前記針の補給を行うことが可能な位置であるとしても良い。
ここで、前記遮蔽部材は、前記遮蔽位置にあるときに、前記搬送手段により搬送中のシート束の搬送方向先端に当たって押されると当該押圧力により前記退避位置まで動くことにより前記切換を行うとしても良い。
また、前記搬送手段は、前記整合後のシート束を前記ステープラーの綴じ位置まで搬送する搬送手段を兼用するとしても良い。
本発明に係るシート後処理装置は、画像形成部で画像が形成されたシートを下方から上方に向けて搬送後、排出部から排出する画像形成装置に装着されるシート後処理装置であって、前記画像形成部よりも上に配され、前記排出部からシート排出方向に排出されたシートが載置される後処理トレイと、前記後処理トレイ上に積載された複数枚のシートからなるシート束を整合する整合手段と、前記後処理トレイの前記シート排出方向に関して前記排出部とは反対側に配され、前記整合後のシート束の前記シート排出方向下流側の端部に綴じ処理を施すステープラーと、を備えることを特徴とする。
<画像形成装置の構成>
図1は、画像形成装置の外観を示す斜視図であり、図2は、画像形成装置の構成を示す図である。
図1と図2に示すように、画像形成装置1は、スキャナー部2と、プリンター部3と、シート後処理部4と、操作部5と、制御部6を備え、スキャナー部2の直下位置に、装置正面側が開口された内部空間(空洞部)7aが設けられてなる胴内排紙型のものである。
プリンター部3は、電子写真方式により、スキャナー部2によって得られた画像データまたは外部端末からのプリントジョブのデータに基づいてシート上に画像を形成(プリント)するものである。
露光部20は、形成すべき画像の画像データに基づき、感光体ドラム10Y〜10Kを露光走査するためのレーザー光を出射する。このレーザー光の出射前に感光体ドラム10Y〜10Kは、帯電部により一様に帯電されており、帯電された感光体ドラム10Y〜10Kの表面が露光部20からのレーザー光により露光されて静電潜像が形成される。
給紙カセット13は、記録用のシートSを格納するものであり、給紙カセット13に格納されたシートSは、繰り出しローラー14により1枚ずつ搬送路19に繰り出される。
二次転写ローラー16は、二次転写位置で中間転写ベルト12に接して中間転写ベルト12との間で転写ニップを形成しており、その転写ニップをシートSが通過する際に、中間転写ベルト12上のカラートナー像がそのシートSに一括して二次転写される。これにより、シートS上にカラートナー画像が形成される。この意味で、作像部11Y〜11K、中間転写ベルト12、露光部20、二次転写ローラー16などが、搬送されるシートSに画像を形成する画像形成部21を構成する。
定着部17は、二次転写後のシートS上のカラートナー像を加熱、加圧して、シートSに定着させる。定着部17を通過したシートSは、シート排出部を構成する排出ローラー対18により排出され、シート後処理部4に送られる。なお、画像形成部21は、電子写真方式に限られず、例えばインクジェット方式によるものであっても良い。
制御部6は、操作部5からのユーザーによる入力情報を受け付けると共に、ユーザーの指示によるジョブをスキャナー部2とプリンター部3を制御して円滑に実行させる。また、後処理の実行が指示された場合には、その旨をシート後処理部4に伝え、指示された後処理を実行させる。
<シート後処理部の構成>
シート後処理部4は、プリンター部3から排出された複数枚のシートSからなるシート束に対してステープル綴じするステープル綴じ機能を有し、ステープル綴じ後のシート束を装置正面側に設けられた正面トレイ51に収容するものである。以下、シート後処理部4の具体的構成を図3以降の各図を用いて説明する。
同図に示すように、シート後処理部4は、第1収容部101と、第2収容部102と、ステープラー103と、制御部104などを備える。
<第1収容部101の構成>
第1収容部101は、プリンター部3の排出ローラー対18から排出されたシートを一時的に収容するものであり、後処理トレイ31と、CD基準板32と、CD整合板33と、FD整合部材34と、FD搬送部材35を備える。
固定トレイ38は、シート後処理部4の筐体80に固定支持されている。
図3は、揺動トレイ39の端部39cが最下位置に位置する傾斜姿勢になっている状態を示しているが、後述のように揺動トレイ39上のシートを装置正面側へ移送する際には、揺動トレイ39の端部39cが上昇して揺動トレイ39が水平になる水平姿勢(図9)に遷移するようになっている。揺動トレイ39の揺動は、例えば揺動トレイ39よりも下に配されたカム機構(不図示)をモーター(不図示)の駆動力で駆動させる構成により実行することができる。なお、揺動トレイ39を上下方向に揺動可能な機構であれば、カム機構以外の機構であっても良い。
シート載置面38aのシート排出方向上流側の端部には、2つの板状のストッパー38dが装置前後方向に沿って間隔を開けた状態で立設されている。各ストッパー38dは、後処理トレイ31上のシートをシート排出方向に整合するときの規制部材として用いられるものである。以下、シートをシート排出方向に整合することをFD整合という。
ガイド9を通過して固定トレイ38上に導かれた1枚のシートは、固定トレイ38のシート載置面38aに載置されるが、シート排出方向長さが固定トレイ38よりも長いシートの場合には、固定トレイ38と揺動トレイ39の両方に跨った状態でシート載置面38a,39aに載置される。
また、CD基準板32は、後述のように最も装置正面側の位置まで移動することにより、後処理トレイ31上のシートを装置正面側に向かって搬送して第2収容部102の正面トレイ51に積載収容させる移送手段を兼用するものでもある。CD基準板32の移動は、例えば2個以上のプーリーに張架された回転ワイヤー(不図示)を介してCD基準板32とモーター(不図示)の回転軸を接続して、モーターの駆動力で回転ワイヤーを回転させてその駆動力をCD基準板32に伝達するワイヤー駆動機構により実行できる。なお、ワイヤー駆動に限られず、例えばねじ送り機構によりCD基準板32を直動させる構成などとすることもできる。次に説明するCD整合板33、FD整合部材34、FD搬送部材35についても、CD基準板32と同様の移動機構を採用することができる。これらの移動機構や上記の揺動機構は、筐体80内において後処理トレイ31の下に設けられた空間80b(図2)に配置される。
固定トレイ38の装置背面側の端部であり、CD整合板33に対向する位置かつCD基準板32よりもシート排出方向上流側の位置には、CD基準板36が配置されている。
なお、CD基準板36は、不図示の引張ばねによる装置背面側に向かう方向の付勢力の作用により、CD基準板36の装置背面側の面36aがCD基準板32のシート排出方向上流側の端部に設けられた突起32aに常時、当接した状態になっている。
FD整合部材34は、図3に示すホーム位置では、揺動トレイ39の溝39d内に入っている退避姿勢になるが、ホーム位置からシート排出方向とは逆方向(矢印Yで示す方向)に移動してホーム位置よりもシート排出方向上流側に位置しているときには、上端が溝39dから起き上がって突出した突出姿勢(図5)になる。
<第2収容部102の構成>
第2収容部102は、正面トレイ51と立壁部52を備える。
<ステープラー103の構成>
ステープラー103は、揺動トレイ39の装置背面側かつシート排出方向下流側の隅部(端部)近傍に配置されており、筐体61と、綴じ部62と、針カートリッジ63と、遮蔽部材64を備える。
綴じ部62は、ステープル綴じ用間隙68を有し、揺動トレイ39上に載置されたシート束における装置背面側かつシート排出方向下流側の角部がステープル綴じ用間隙68に位置した状態で、そのシート束の角度に綴じ針を打ち込むことにより、ステープル綴じを実行する。この綴じ針の打ち込みは、不図示のモーターなどからなる駆動部の駆動力により行われる。
このように縦長形状のステープラー103が後処理トレイ31のシート排出方向に関して排出ローラー対18とは反対側に配置されている。そして、図2に示すように固定トレイ38と揺動トレイ39のシート載置面38a,39aは、排出ローラー対18からシート排出方向下流側に向かうに従って上方に傾斜する傾斜面になっている。
また、仮に、図4に示す比較例において、ステープラー103がシート排出方向上流側かつ装置正面側に配置され、かつ作像部11Y〜11Kのそれぞれに補給用のトナーを供給するための4個の補給ボトル(不図示)も装置正面側に配置される構成とすれば、シート排出方向上流側かつ装置正面側では、画像形成部21、ステープラー103、補給ボトルなどの各部材がより密集したようになる。その密集の程度によっては、例えば補給ボトルの設置位置を装置正面側かつステープラー103よりも上方に移動し、これに伴って操作部5の設置位置をシート排出方向上流側(装置右側)に代えてシート排出方向下流側(装置左側)に変更させなければならない場合も生じ得る。
これに対し、図2に示す実施の形態では、ステープラー103がシート排出方向上流側に存在しないので、装置正面側に補給ボトルを設置する構成でも、図4に示す構成に比べて補給ボトルの設置スペースに余裕ができ、操作部5を装置正面側、かつ、装置正面側から見たときに正面トレイ51に対してシート排出方向上流側、上記では装置右側に配置することが可能になる。
なお、図4に示す比較例において、ステープラー103がシート排出方向上流側かつ装置正面側に配置される場合には、後処理トレイ31上にフェースダウンの状態で載置されたシート束のシート排出方向上流側かつ装置正面側の角部にステープル綴じが施される。
具体的に、図4に示す比較例において1枚のシート上の形成画像の天がシート排出方向上流側、地がシート排出方向下流側であれば、図2に示す実施の形態ではシート上の形成画像の天がシート排出方向下流側、地がシート排出方向上流側になるように画像形成が行われる。例えば、図4に示す比較例において、画像の地から天の順に画像データを読み出してその読み出し順に露光走査による画像の書込みが実行される場合、図2に示す実施の形態では、その逆順である天から地の順に画像データを読み出してその読み出し順に画像の書込みを実行すれば、シート上における形成画像の天地を反転させることができる。なお、形成画像の天地を反転することができる方法であれば、他の方法でも良い。
<ステープル綴じする場合の動作説明>
次に、画像形成装置1から排出されたN(複数)枚のシートSに対してステープル綴じする動作を具体的に説明する。このN枚が1部のシート束を構成するシートSの枚数(綴じ枚数)になる。
図5は、1枚目のシートSが後処理トレイ31上に載置されている様子を示す概略斜視図である。
シートSが後処理トレイ31上に載置される前に、CD基準板32,36がホーム位置から同図に示す基準位置まで移動しており、シートSが後処理トレイ31上に載置されると、FD整合を行うべく、FD整合部材34がホーム位置からシートSのシートサイズに応じたFD整合位置まで矢印Yで示す方向に移動する。
ここで、シートSの縦の搬送姿勢とは、シートSの長辺と短辺のうち、長辺がシート排出方向に沿った姿勢でシートSが搬送される場合の姿勢であり、横の搬送姿勢とは、シートSの短辺がシート排出方向に沿った姿勢でシートSが搬送される場合の姿勢をいう。
FD整合が終了すると、次にCD整合を行うべく、CD整合板33がホーム位置からシートSのシートサイズに応じたCD整合位置まで矢印Aで示す方向(装置背面側に向かう方向)に移動する。
CD整合板33がCD整合位置まで移動することにより、後処理トレイ31上のシートSがCD整合板33により矢印Aで示す方向に押されて、シートSの幅方向一方の端縁がCD整合板33に当接しつつ、その他方の端縁がCD基準板32,36に当接した状態になる。これにより、後処理トレイ31上においてシートSがCD基準板32,36の位置を基準に装置前後方向に整合されることになる(CD整合)。
2枚目のシートSが後処理トレイ31上に搬入されると、2枚目のシートSが1枚目のシートSの上に積載された状態で上記のFD整合とCD整合が再度、実行される。N枚全てのシートSの搬入が終了するまで、1枚のシートSの搬入ごとにFD整合とCD整合が繰り返し実行される。これにより、後処理トレイ31上に複数枚のシートSが整合された状態で積載されていく。
次に、FD搬送部材35がホーム位置から矢印Xで示す方向に移動する。これにより、CD基準板32,36とCD整合板33とに挟まれているシート束SbがFD搬送部材35により矢印Xで示す方向に押されて、後処理トレイ31の傾斜に沿って上向きに移動する。そして、シート束Sbがステープラー103のステープル綴じ位置まで移動するとFD搬送部材35が停止する。
また、シート束Sbをステープル綴じ位置まで移動させるためのFD搬送部材35の移動距離は、予めシートサイズと移動距離とを対応付けたステープル位置情報を参照することにより決められる。
これにより、水平姿勢にある揺動トレイ39上に載置されているシート束SbがCD基準板32により装置正面側に押されて搬送され、立壁部52を通過すると、装置正面側の正面トレイ51のシート載置面51aに落下して、シート載置面51a上に載置される。
シート束Sbが揺動トレイ39から正面トレイ51に移送されると、CD基準板32が矢印B方向とは逆方向(装置背面側に向かう方向)に移動してホーム位置に戻り、その後、揺動トレイ39が水平姿勢から傾斜姿勢に戻る(図3)。揺動トレイ39が傾斜姿勢に戻ると、CD基準板32の突起32aがCD基準板36の装置背面側の面36aに当接して、CD基準板32とCD基準板36とが再び係合した状態に戻る。なお、上記では、シート束Sbに対する整合、ステープル綴じ、装置正面側への移送の各動作について説明したが、1枚のシートSだけがプリントされた場合には、ステープル綴じ以外の動作が実行される。上記のシート後処理部4における各動作は、制御部104により制御される。
図11は、画像形成装置1の左側面の一部を装置正面側斜め左上から見たときの概略斜視図である。同図に示すように、画像形成装置1の左側面の外観を構成するカバーとして、プリンター部3の左側面カバー8と、シート後処理部4の開閉カバー71と左側面カバー72と、スキャナー部2の左側面カバー2aが設けられている。
開閉カバー71および左側面カバー72の下にプリンター部3の左側面カバー8が配置され、これら各カバーの表面は、略面一になっている(図1、図2)。
このように画像形成装置1におけるシート排出方向下流側に存する左側面に開口7bを設けることにより、図8に示すように大サイズのシート束Sbが揺動トレイ39上で矢印X方向に搬送されたときにそのシート束Sbの先端部Saが開口7bを介して揺動トレイ39から左側にはみ出すことが許容され、そのシート束Sbを押し出し位置まで搬送することができるようになる。
図12(a)と(b)は、図11に示す遮蔽部材64を装置正面側から見たときの概略正面図であり、遮蔽部材64とは別の、説明に必要な一部の部材も示されている。
図12(a)に示すように遮蔽部材64は、ステープラー103の筐体61の上部かつ開口7bが位置する側(装置左側)の面61bに、装置前後方向に沿った支軸65を中心に矢印E方向に回転自在になるように取り付けられている。
この状態では遮蔽部材64は、遮蔽部材64の下垂片64aが開口7bとステープル綴じ用間隙68との間の空間に介在して、開口7bを介してステープル綴じ用間隙68が外に露出しないように遮蔽する遮蔽位置に位置する。
このように装置左側面に設けられた開口7bを介してユーザーが装置内部を視認できる構成であっても、遮蔽部材64を配置することにより、ユーザーが手指をステープル綴じ用間隙68に差し入れるといった誤った操作を防止することができる。
図13は、針カートリッジ63の交換方法を説明するための概略平面図であり、スキャナー部2を透視してステープラー103を上方から見たときのステープラー103の姿勢変更の様子を示している。図13(a)は、ステープラー103の通常時のホーム位置を示し、図13(b)は、針カートリッジ63の交換時の補給位置を示している。
ホーム位置では図13(a)に示すように、閉状態の開閉カバー71に隣接した位置でステープル綴じが可能な姿勢で停止した状態になっている。
針カートリッジ63の交換時には、図13(b)に示すようにカバー71が開状態にされた後、ステープラー103がホーム位置に対して矢印G方向(反時計方向)に所定角度、例えば45°だけ回転した姿勢に遷移する。この姿勢が針の補給を行うための補給位置に相当する。補給位置において、ステープラー103の筐体61の装置背面側の面61aが画像形成装置1の左側面から露出されるようになる。
ユーザーによる新の針カートリッジ63の装着後、ステープラー103が補給位置に対して矢印G方向とは反対方向(時計方向)に所定角度、例えば45°だけ回転した姿勢であるホーム位置に戻った後、カバー71が閉状態にされる(図13(a))。
例えば、画像形成装置1が装置背面側の壁の前に少しの隙間を開けた状態で設置されている場合に、仮に針カートリッジ63の交換作業を装置背面側から行う構成をとれば、その交換作業のためのスペースを確保すべく、画像形成装置1を装置正面側に引き出す作業を行ってから、針カートリッジ63の交換を行う必要が生じる。
なお、上記ではカートリッジによる綴じ針の交換方式の例を説明したが、新たな針をステープラー103に補給できる構成であれば、カートリッジに限られることはなく、他の補給方法を用いるとしても良い。
この駆動部を用いる構成をとる場合、例えば開閉カバー71の開閉に伴ってステープラー103の位置を切り換える制御をとることができる。具体的には、開閉カバー71の閉状態をセンサー等の検出部により検出するとステープラー103をホーム位置に切り換え、開閉カバー71の開状態を検出するとステープラー103を補給位置に切り換える制御が考えられる。また、これに代えて、例えばユーザーにより操作されるスイッチのオンとオフによりステープラー103の位置をホーム位置と補給位置のいずれかに切り換える制御とすることもできる。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態では、ステープラー103のホーム位置と補給位置の切り換えを、ステープラー103をその支軸69を中心に回転させることにより行う構成例を説明したが、これに限られない。ステープラー103の位置をホーム位置と補給位置とに切り換え可能であれば良い。例えば、回転に代えて、ステープラー103がスライド自在に移動する構成をとることもできる。
(2)上記実施の形態では、整合後のシート束Sbをステープル綴じ位置まで移動させる搬送部材としてFD搬送部材35を用いる構成例を説明したが、これに限られない。後処理トレイ31上のシート束Sbをステープル綴じ位置まで搬送する搬送手段が設けられていれば良く、FD搬送部材35に代えて他の部材、例えばベルトなどを有する搬送手段を設ける構成をとることもできる。
(3)また、ステープル綴じ後のシート束Sbをシート排出方向には搬送しない構成をとることも考えられる。例えば、使用可能な最大サイズのシートよりも揺動トレイ39の方が大きいような場合、ステープル綴じ後のシート束Sbをさらにシート排出方向に搬送させる必要がなくなるので、ステープル綴じ位置を押し出し位置と同じ位置として、ステープル綴じ後にそのシート束Sbを装置正面側に押し出す構成をとることができる。
なお、開口7bを設けない構成をとる場合には、針カートリッジ63の交換作業を行うための開閉可能なカバー部材を別途、設ける構成とすることができる。
この構成をとれば、ステープラー103の移動により、シート束Sbのシート排出方向下流側の端部のうち、装置背面側の角部、装置前後方向中央部、装置正面側の角部を含む3以上の箇所に選択的にステープル綴じを行うことが可能になる。
また、ステープル綴じ後のシート束Sbを揺動トレイ39から装置正面側の正面トレイ51に移送する構成例を説明したが、これに限られない。
例えば、図14に示す後処理トレイ31を、傾斜姿勢に代えて水平姿勢で固定される構成をとった場合でも、後処理トレイ31のシート排出方向下流側の端部31aの下方に設置スペース106があれば、ステープラー103を配置することができる。
すなわち、作像部11Y〜11Kや中間転写ベルト12などを含む画像形成部21により画像が形成されたシートSを下方から上方に搬送路19上を縦搬送して、排出ローラー対18などの排出部から排出した後、画像形成部21の上方に配された後処理トレイ31に載置される構成では、後処理トレイ31のシート排出方向上流側は、画像形成部21を構成する作像部11Y〜11Kや中間転写ベルト12など、およびシート搬送系を構成する搬送路19や排出ローラー対18などが密集している領域に近くなる。
つまり、図2や図14に示すように後処理トレイ31が傾斜している構成では、シート排出方向下流側に向かうに従って後処理トレイ31と中間転写ベルト12との上下方向の間隔Lが広くなる。この間隔により生じるスペース(空間)をステープラー103の設置スペース106に利用すれば、画像形成装置1の高さ方向の小型化を図ることができる。
一方で、図14に示す後処理トレイ31が仮に水平姿勢になっている構成では、後処理トレイ31のシート排出方向下流側の端部31aが中間転写ベルト12のシート排出方向下流側の端部12aよりもシート排出方向下流側に位置する場合、すなわち後処理トレイ31の端部31aの下方に画像形成部21が存在しない場合には、後処理トレイ31の端部31aの下方のスペースをステープラー103の設置スペースに利用することにより、上記同様に画像形成装置1の高さ方向の小型化を図ることができる。このことから、画像形成部21と後処理トレイ31とが、画像形成部21の上方に、少なくとも後処理トレイ31のシート排出方向上流側の端部31b(図14)が位置する関係にある構成に適用できるといえる。
また、上記実施の形態及び上記変形例の内容を可能な限り、それぞれ組み合わせるとしても良い。
2 スキャナー部
3 プリンター部
4 シート後処理部
6,104 制御部
7a 内部空間
7b 開口
18 排出ローラー対
21 画像形成部
31 後処理トレイ
31a 後処理トレイのシート排出方向下流側の端部
31b 後処理トレイのシート排出方向上流側の端部
35 FD搬送部材
38a,39a シート載置面
51 正面トレイ
61,80 筐体
62 綴じ部
63 針カートリッジ
64 遮蔽部材
68 ステープル綴じ用間隙
71 開閉カバー
103 ステープラー
S シート
Sa シート束の先端部
Sb シート束
Sd シート束のシート排出方向下流側かつ装置背面側の角部
Sz 綴じ針
X シート排出方向
Claims (13)
- 搬送されるシートに画像形成部で画像を形成した後、そのシートを排出部を介して前記画像形成部よりも上に配された後処理トレイに排出する画像形成装置であって、
前記排出部からシート排出方向に1枚ずつ排出されて前記後処理トレイ上で積載された複数枚のシートからなるシート束を整合する整合手段と、
前記後処理トレイの前記シート排出方向に関して前記排出部とは反対側に配され、前記整合後のシート束の前記シート排出方向下流側の端部に綴じ処理を施すステープラーと、
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記後処理トレイに対して装置正面側に配置された正面トレイと、
前記綴じ処理後のシート束を前記後処理トレイから前記正面トレイに移送する移送手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記ステープラーは、
前記後処理トレイの前記シート排出方向下流側かつ前記画像形成装置の装置背面側の端部近傍の所定位置に配されていることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。 - 前記画像形成部は、
前記シートのシート排出方向先端側が形成画像の天になり、かつ、前記後処理トレイ上に載置された場合にフェースダウンの状態になるように、前記シートに対して画像形成を行うことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。 - さらに、装置正面側から見たときに前記正面トレイに対して前記シート排出方向上流側に配置され、ユーザーからの操作入力を受け付ける操作部を備えることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記後処理トレイ上のシートを載置する載置面は、
前記シート排出方向上流側よりも下流側の高さの方が高くなるように傾斜していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記ステープラーは、
前記綴じ処理を行うためのホーム位置と綴じ用の針の補給を行うための補給位置とに切換可能であり、
前記画像形成装置は、
前記シート排出方向下流側の側面を構成する開閉カバーを備え、
前記補給位置は、
前記開閉カバーが開状態にあるときに、ユーザーが前記針の補給を行うことが可能な位置であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記ステープラーは、
ステープル綴じ用間隙を有し、前記シート束のシート排出方向下流側の端部を前記ステープル綴じ用間隙内に位置させた状態で当該シート束に綴じ処理を施す綴じ部を備え、
前記画像形成装置は、
前記シート排出方向下流側に存する側面に設けられた開口と、
前記ステープル綴じ用間隙が前記開口を介して露出しないように遮蔽する遮蔽部材と、
を備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記ステープラーによる綴じ処理後のシート束をさらに前記シート排出方向下流側に搬送する搬送手段を備え、
前記遮蔽部材は、
前記遮蔽を行う遮蔽位置と、
前記搬送手段により搬送され、前記ステープル綴じ用間隙を通過するシート束の搬送路から退避する退避位置と、
に切換可能であることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。 - 前記遮蔽部材は、
前記遮蔽位置にあるときに、前記搬送手段により搬送中のシート束の搬送方向先端に当たって押されると当該押圧力により前記退避位置まで動くことにより前記切換を行うことを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。 - 前記遮蔽部材は、
支軸を中心に揺動する部材であることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。 - 前記搬送手段は、
前記整合後のシート束を前記ステープラーの綴じ位置まで搬送する搬送手段を兼用することを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 画像形成部で画像が形成されたシートを下方から上方に向けて搬送後、排出部から排出する画像形成装置に装着されるシート後処理装置であって、
前記画像形成部よりも上に配され、前記排出部からシート排出方向に排出されたシートが載置される後処理トレイと、
前記後処理トレイ上に積載された複数枚のシートからなるシート束を整合する整合手段と、
前記後処理トレイの前記シート排出方向に関して前記排出部とは反対側に配され、前記整合後のシート束の前記シート排出方向下流側の端部に綴じ処理を施すステープラーと、
を備えることを特徴とするシート後処理装置。
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