JP4037296B2 - 原稿給送装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真プロセスを用いた複写機、プリンター、又はファクシミリ装置等の画像形成装置で用いられ、複数の原稿を一枚ずつ分離してスキャナー装置等の画像読取装置に給送する原稿給送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、画像形成装置においては、多数の原稿(以下原稿束と呼ぶ)を一枚ずつ分離して、スキャナー装置等の画像読取装置に給送する原稿給送装置が備えられており、例えば、この種の原稿給送装置では、原稿束が載置される原稿載置部(原稿給紙トレイ)と、この原稿載置部に載置された原稿束から順次一枚ずつ原稿を分離して給紙する原稿給送機構とが備えられている。
【0003】
片面印刷モードにおいては、原稿給送機構から給送される原稿は、原稿読取位置(例えば、画像読取装置)に送られて、ここで、原稿上の画像が読み取られた後、原稿給紙トレイの下側に配置された原稿排紙トレイに排紙される。そして、画像読取装置で読み取られた画像データに応じて、例えば、電子写真プロセスに応じて記録用紙に画像形成が行われる。
【0004】
一方、両面印刷モードの際には、画像読取装置によって一面側の画像が読み取られた原稿を反転させて、原稿給送機構によって再度画像読取装置に給送して、他面側の画像を読み取ることになる。このため、原稿給送装置においては、原稿給紙トレイと原稿排出トレイとの間に原稿反転トレイを配置して、この原稿反転トレイを用いて両面印刷モードの際、原稿を反転させるようにしている。そして、原稿給紙トレイの下側に原稿反転トレイを配置して、原稿を所謂スイッチバックして再度読取位置に反転して返送することによって、原稿両面読取の際の原稿搬送路を短くしている。
【0005】
上述のような原稿給送装置において、原稿給送機構と原稿給紙トレイとの間で原稿詰まり(以下単にジャムと呼ぶ)が発生した際には、原稿給送機構に備えられた保護カバーを開いてジャム処理を行い、一方、原稿反転トレイ側でジャムが発生した際には、原稿反転トレイが原稿給紙トレイの下側に位置している関係上、原稿給紙トレイを持ち上げて、原稿反転トレイを露出させてジャム処理を行うことになる。さらに、原稿排出トレイ側でジャムが発生した際には、原稿排出トレイが最も下側に位置づけられている関係上、原稿給紙トレイを持ち上げた後、さらに原稿反転トレイを持ち上げて、原稿排出トレイと原稿給送機構との間で発生したジャム処理を行うことになる。
【0006】
ところで、生産性の優れた片面・両面コピーを行えるようにするため、原稿トレイと第1〜第3の原稿排紙トレイとを備えて、原稿トレイ又は第1及び第2の原稿排紙トレイに積載された原稿を1枚ずつ給送してコンタクトガラス上に搬送した後、第1〜第3の原稿排紙トレイのいずれかに選択的に切り換えて送出するようにしたものがある(特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平9−34184公報(段落(0027)〜段落(0032)、第1図及び第2図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、原稿給送装置において、原稿のジャムが発生した際には、そのジャムが原稿給紙トレイ、原稿反転トレイ、及び原稿排出トレイのいずれで発生したかによって、ジャム処理を行う際の操作が異なり、原稿給送機構と原稿排出トレイとの間でジャムが発生した際には、前述のように、原稿給紙トレイ及び原稿反転トレイを順次持ち上げなければならず、ジャム処理が極めて面倒である。
【0009】
しかも、原稿反転トレイ及び原稿排出トレイのいずれでジャムが発生したかが分からないこともあり、この際にも、順次原稿給紙トレイ及び原稿排出トレイを持ち上げて、ジャムを確認しなければならない。
【0010】
いずれにしても、従来の原稿給送装置では、原稿給送機構と原稿反転トレイ又は原稿排出トレイとの間でジャムが発生するとその処理が面倒であるという課題がある。
【0011】
本発明の目的は、原稿反転トレイ及び原稿排出トレイにおけるジャム処理を容易に行うことのできる原稿給送装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、原稿が載置される原稿載置部と、原稿読取位置で読み取られた原稿を反転させて、再度前記原稿読取位置に送る際に用いられる原稿反転部と、前記原稿読取位置で読み取られた原稿が排紙される原稿排紙部と、前記原稿載置部から前記原稿を前記原稿読取位置に送り、前記原稿読取位置から前記原稿反転部及び前記原稿排紙部に選択的に前記原稿を送る原稿送り機構とを有し、前記原稿載置部の下側に前記原稿反転部が位置づけられ、前記原稿反転部の下側に前記原稿排紙部が位置づけられた原稿給送装置であって、
前記原稿載置部及び前記原稿反転部は、それぞれその一端部を回動中心として回動可能に配設されており、前記原稿載置部が予め規定された位置から上向きに回動された際、
前記原稿載置部22の回動角度が所定の角度となると、前記原稿載置部22と前記原稿反転部23が連結し、前記原稿反転部の回動を開始させるリンク手段51/52とを具えたことを特徴とする。
例えば図2に示すように、前記原稿載置部22及び前記原稿反転部23は、それぞれその一端部が支持軸体を中心として回動可能に支持されており、前記原稿載置部22には下方に延在する係合部51aを具えたリンク部材51が設けられており、該リンク部材51の前記係合部51aの予め規定された位置で前記原稿反転部23の係合部52が係合され、前記原稿載置部が上向き回動されることにより前記原稿載置部の回動角度が所定の角度となった時点で、前記原稿載置部22と前記原稿反転部23の係合部同士51a/52が連結し、前記原稿反転部の回動を開始させる原稿給送装置が得られる。
【0013】
このようにして、原稿載置部及び原稿反転部を、それぞれその一端部を回動中心として回動可能に配設して、原稿載置部が予め規定された位置から上向き回動された際、原稿載置部の回動に連動して、原稿反転部を上向き回動させて原稿載置部の回動角度に応じて原稿反転部の回動角度を規制するようにすれば、原稿載置部と原稿反転部との間隔及び原稿反転部と原稿排出部との間隔が広くなり、しかも、原稿載置部を回動させるだけでよいから、原稿反転部及び原稿排出部におけるジャム処理を容易に行うことができる。
【0014】
例えば、図2に示すように、前記リンク手段は、下方に延びる穴部51aが形成され前記原稿載置部に設けられたリンク部材51と、前記原稿反転部に設けられ前記穴部51aに挿入された挿入部材52とを具え、前記原稿載置部22が前記予め規定された位置にある際前記穴部51aの最下点と前記挿入部材52との間には所定の間隔が設定されている。
【0015】
このように、原稿載置部の回動角度が所定の角度となると、原稿反転部の回動が開始するようにすれば、ジャム処理の際、原稿載置部を回動させるだけで、常に原稿載置部と原稿反転部との間隔及び原稿反転部と原稿排出部との間隔を大きくすることができ、ジャム処理を簡単に行うことができることになる。
【0016】
また、第2の発明は、原稿が載置される原稿載置部と、原稿読取位置で読み取られた原稿を反転させて、再度前記原稿読取位置に送る際に用いられる原稿反転部と、前記原稿読取位置で読み取られた原稿が排紙される原稿排紙部と、前記原稿載置部から前記原稿を前記原稿読取位置に送り、前記原稿読取位置から前記原稿反転部及び前記原稿排紙部に選択的に前記原稿を送る原稿送り機構とを有し、前記原稿載置部の下側に前記原稿反転部が位置づけられ、前記原稿反転部の下側に前記原稿排紙部が位置づけられた原稿給送装置であって、
前記原稿載置部及び前記原稿反転部は、それぞれその一端部を回動中心として回動可能に配設されており、
前記原稿載置部が予め規定された位置から上向き回動された際、該原稿載置部の回動に連動して前記原稿反転部を上向き回動させる連結部材62と、前記原稿排紙部と前記原稿反転部間に係合部材を介在させ、両者間に係合状態で位置づけられたリンク手段とよりなり、前記リンク手段は、前記原稿載置部が上向き回動されることにより前記原稿載置部の回動角度が所定の角度となった時点で、前記係合部61a/52同士が連結し、前記原稿反転部23の回動を停止させるリンク手段であることを特徴とする。なお、前記原稿載置部及び前記原稿反転部はその回転支点を同一とすることが望ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。但し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
【0018】
まず、図1を参照して、本発明による原稿給送装置が用いられる画像形成装置について説明する。画像形成装置筐体10の下部には、給紙カセット11が備えられ、この給紙カセット11から給紙経路Pに一枚ずつ記録用紙(以下単に用紙と呼ぶ)が給紙される。給紙経路Pの下流側には画像形成ユニット12が配置され、後述するようにして、記録用紙に画像が形成される。画像形成ユニット12の下流側には用紙搬送路Qを介して定着ユニット13が配置されている。また、給紙カセット11と画像形成ユニット12との間には両面印刷ユニット14が配置され、この両面印刷ユニット14は、前述の給紙経路Pに連結されている。さらに、定着ユニット13の出口側には経路切り換えユニット15が配置され、この経路切り換えユニット15は定着ユニット13から排出された用紙を選択的に用紙排紙トレイ16又は両面印刷ユニット14に送る。
【0019】
図示のように、画像形成ユニット12の上側には露光ユニット17が配置され、露光ユニット17の上側には画像読取装置18が配置されている。そして、画像形成装置筐体10の上端部には原稿給送装置19が配設されている。図1には示されていないが、原稿給送装置19は、原稿給送機構、原稿給紙トレイ(原稿載置部)、原稿反転トレイ(原稿反転部)、及び原稿排出トレイ(原稿排出部)が備えられており、後述するように、原稿給紙トレイ、原稿反転トレイ、及び原稿排出トレイはその一端部が原稿給送機構に連結され、原稿給紙トレイの下側に原稿反転トレイが配置され、原稿反転トレイの下側に原稿排出トレイが位置づけられている。そして、印刷(コピー)を行う際には、原稿が原稿給送トレイにセットされる。
【0020】
図示の例では、画像形成ユニット12は、像担持体である感光体ドラム12aを備えており、感光体ドラム12aの回転方向に沿って、帯電器12b、現像器12c、転写ローラ12d、クリーニングユニット12e、及び除電器12fが配設されている。
【0021】
片面印刷(片面コピー)を行う際には、原稿給紙トレイに原稿を配置した後、例えば、片面コピーを操作パネル(図示せず)で選択して、印刷ボタン(コピーボタン)を押すと、原稿給送機構によって、原稿が一枚ずつ画像読取位置(画像読取装置18)に送られて、画像が読み取られて画像データとされる。その後、原稿は原稿排出トレイに排出される。
【0022】
一方、感光体ドラム12aは帯電器12bでその表面が均一に帯電された後、露光ユニット17によって画像データに応じて感光体ドラム12aの表面が露光されて、感光体ドラム12a上に静電潜像が形成される。その後、静電潜像は現像器12cによって現像されてトナー像となる。給紙カセット11から給紙経路Pを介して用紙が感光体ドラム12aと転写ローラ12dとのニップ部に送られて、感光体ドラム12a上のトナー像が転写像として用紙の片面に転写される。その後、記録用紙は用紙搬送路Qを介して定着ユニット13に送られて、ここでトナー像が用紙に定着される。そして、片面コピーであるから、経路切り替えユニット15は用紙を用紙排紙トレイ16に排紙する。
【0023】
両面印刷の際には、操作パネルで両面コピーが選択され、原稿給送機構によって、原稿給紙トレイから原稿が一枚ずつ画像読取位置(画像読取装置18)に送られて、ここで片面の画像が読み取られて画像データとされる。その後、原稿は一時的に原稿反転トレイに排出され、反転された後、再度画像読取位置に送られ、ここで他面の画像が読み取られて、画像データとされる。一方、前述のように、片面に画像が形成された用紙は、経路切り替えユニット15によって両面印刷ユニット14に送られて、ここで用紙が反転される。その後、用紙は給紙経路Pを介して画像形成ユニット12に送られて、原稿の他面側画像データに応じた画像が用紙の他面側に画像が形成される。そして、用紙は定着ユニット13で画像の定着が行われた後、経路切り替えユニット15によって用紙排紙トレイ16に排紙される。
【0024】
ここで、図2を参照すると、図2は原稿給送装置19の断面図であり、前述のように、原稿給送装置19は、原稿給送機構21、原稿給紙トレイ22、原稿反転トレイ23、及び原稿排出トレイ24を備えている。そして、原稿給紙トレイ22及び原稿反転トレイ23の一端部は原稿給送機構21に着脱可能に取り付けられており、最上位に原稿給紙トレイ22が位置づけられ、原稿給紙トレイ22の下側に原稿反転トレイ23が配置され、原稿反転トレイ23の下側に原稿排紙トレイ24が位置づけられている。なお、原稿反転トレイ23には一枚ずつ原稿が排出される関係上、原稿給紙トレイ22と原稿反転トレイ23との間隔は、原稿反転トレイ23と原稿排出トレイ24との間隔に比べて狭い。
【0025】
原稿自動給送装置19は、例えば、ヒンジ機構等によって画像形成装置本体に連結されており、画像形成装置本体に対して開閉自在となっている。原稿給送機構21には、原稿給紙ローラ部31が備えられており、この原稿給紙ローラ部31は、ローラハウジング31a、ピックアップローラ(ピックアップコロ)31b、フィードローラ(フィードコロ)31c、及び分離パッド31dを有している。そして、ピックアップローラ31b及びフィードローラ31cはローラハウジング31aに収納されており、分離パッド31dは、フィードローラ31cと対向して原稿自動給送装置19のベース19aに備えられている。
【0026】
ローラハウジング31aの上面は平坦であり、図中右端部には開口部が形成されている。前述のピックアップローラ31bはローラハウジング31aの長手方向(つまり、原稿搬送方向)に直交する方向に延びる軸体(図示せず)によってローラハウジング31aに回転可能に支持されている。
【0027】
原稿給紙トレイ22から原稿を搬送する際には、ローラハウジング31aは下降状態となって、ピックアップローラ31bが原稿の上面に当接状態となり、一方、原稿の搬送を行わない状態では、ローラハウジング31aは上昇状態となり、ピックアップローラ31bは原稿面から離間している。原稿給紙トレイ22に原稿束がセットされると、ピックアップローラ31bによって原稿がピックアップされ、分離パッド31dによってピックアップローラ31bでピックアップされた原稿は、その一枚のみが分離されてフィードローラ31cによって原稿は、図中実線矢印で示すように、搬送ローラ32a及び32bによって画像読取位置に給送されることになる。
【0028】
そして、原稿読取位置で画像が読み取られた原稿は、片面印刷モードであるか両面印刷モードであるかに応じて選択的に原稿反転トレイ23又は原稿排出トレイ24に排出される。片面印刷モードである際には、実線矢印で示すように、搬送ローラ32a及び32cによって排紙経路に搬送されて、排紙ローラ33a及び33bによって原稿排出トレイ24に排出される。
【0029】
一方、両面印刷モードの際には、破線矢印で示すように、搬送ローラ32a及び32cによって反転経路に搬送されて、排出ローラ34a及び34bによって一旦原稿反転トレイ23に排出される。この際、原稿の排紙方向後端は排出ローラ34a及び34bによって挟持されている。その後、排出ローラ34a及び34bが逆転駆動されて、破線矢印で示すように、原稿が逆方向に搬送されて、搬送ローラ32a及び32bによって原稿読取位置に搬送される。そして、他面側の画像が読み取られた原稿は原稿排出トレイ24に排出される。
【0030】
原稿給送機構21の後端(図中左端)には、紙面の表方向から裏方向に延びる軸部材によって、保護カバー35の一端が回動可能に取り付けられており、この保護カバー35を回動させて、保護カバー35を開くと、原稿給送機構21が露出した状態となる。この保護カバー35には図示しないストッパー部材が備えられており、保護カバー35を所定の角度開くと、ストッパー部材によって保護カバー35がその位置で保持される。
【0031】
一方、原稿給送機構21の前端(図中右端)には、原稿搬送方向に直交する方向に延びる支持軸体41が配置されており、この支持軸体41によって原稿給紙トレイ22及び原稿反転トレイ23の一端(図中左端)が回動可能に取り付けられており、後述するように、原稿給紙トレイ22及び原稿反転トレイ23は支持軸体41を中心として回動することになる。
【0032】
原稿給紙トレイ22の下面には、その両側端にそれぞれ下方に延びるリンク部材51が設けられており、このリンク部材51には、原稿給紙トレイ22の下面から下方に延在する開口部(長穴)51aが形成されている。図2に示す状態においては(つまり、原稿給紙トレイ22が支持軸体41の回りに回動されていない状態)、リンク部材51の下端は原稿反転トレイ23よりも下側に位置し、同様に、長穴51aの最下点も原稿反転トレイ23よりも下側に位置している。
【0033】
一方、原稿反転トレイ23の両側面(側縁)にはそれぞれ紙面の表から裏方向(つまり、原稿搬送方向に直交する方向)に延びる突起部52が形成されており、この突起部52は、例えば、円柱状のピン軸体である。これら突起部52はそれぞれ前述の長穴51aに挿入されて、長穴51aを通過して外側に達している。
【0034】
いま、原稿給紙トレイ22と原稿給送機構21との間でジャムが発生したとすると、保護カバー35を回動させて、保護カバー35を開いて、原稿給送機構21を露出させて、原稿給送機構21に詰まった原稿を除去すればよい。そして、ジャム処理を行った後、保護カバー35を逆方向に回動させて、保護カバー35を閉じる。
【0035】
原稿給送機構21と原稿反転トレイ23又は原稿排出トレイ24との間でジャムが発生した際には、保護カバー35を開いた後、原稿給紙トレイ22を引き上げて、予め規定された位置(この位置は原稿給紙トレイ22が使用可能な位置である)から支持軸体41回りに回動させる。原稿給紙トレイ22を支持軸体41回りに回動させるにつれて、前述のリンク部材51が徐々に上昇することになって、長穴51aの最下点が原稿反転トレイ23に形成された突起部52に当接することになる。さらに、原稿給紙トレイ22を回動させると、長穴51aの最下点に当接した突起部52がリンク部材51の上昇によって持ち上げられることになり、これによって、原稿反転トレイ23は支持軸体41回りに回動を開始する。
【0036】
上述のようにして、原稿反転トレイ23は原稿給紙トレイ22の回動から遅れて、回動を開始する結果、原稿給紙トレイ22と原稿反転トレイ23との間隔が大きくなって、この間隔を保った状態で原稿反転トレイ23は引き上げられていくことになる。そして、原稿給紙トレイ22を保護カバー35の自由端側に当接させて、保護カバー35によって原稿給紙トレイ22が支持される。
【0037】
この状態においては、原稿反転トレイ23と水平方向とのなす角度は90度よりも小さく、原稿反転トレイ23には自重によって下向きの力が作用する結果、突起部52は長穴51aの最下点に当接した状態であり、原稿反転トレイ23は原稿給紙トレイ22との間隔が大きく開いた状態でリンク部材51(つまり、原稿給紙トレイ22)によって支持されることになる。
【0038】
そして、原稿反転トレイ23が、上述のようにして、支持軸体41回りに回動した状態では、原稿反転トレイ23と原稿排出トレイ24との間隔も広くなっており、ユーザは、容易に原稿給送機構21と原稿反転トレイ23及び原稿排出トレイ24との間のジャムを確認でき、簡単に原稿反転トレイ23又は原稿排出トレイ24におけるジャム処理を行うことができる。
【0039】
上述のようにして、原稿給紙トレイ22を持ち上げて支持軸体回りに回動させると、原稿給紙トレイ22が所定の角度回動した際、原稿反転トレイ23が原稿給紙トレイ22の回動につれて、原稿反転トレイ23が支持軸体回りに回動するようにしたから、原稿給紙トレイ22を操作するだけで、原稿反転トレイ23及び原稿排出トレイ24におけるジャム処理を行うことができ、その結果、原稿反転トレイ23及び原稿排出トレイ24におけるジャム処理が簡単となって、ジャム処理性能が向上することになる。
【0040】
なお、上述の所定の角度は、原稿給紙トレイ22を回動させる前の状態(図2に示す状態)で長穴51aの最下点から突起部52までの距離に依存することになり、長穴51aの長さを変更すれば、原稿反転トレイ23が回動を開始するまでの、原稿給紙トレイ22の角度を変えることができる。つまり、ジャム処理を行う際の原稿給紙トレイ22と原稿反転トレイ23との間隔を変化させることができる。
【0041】
また、ジャム処理が終了した後には、原稿給紙トレイ22を元の位置に回動させれば、原稿反転トレイ23はリンク部材51に支持された状態で支持軸体41回りに回動し、長穴51aの最下点から突起部52が離れて、原稿給紙トレイ22及び原稿反転トレイ23が元の位置に戻ることになる。そして、保護カバー35を閉じればよい。
【0042】
さらに、原稿給紙トレイ22を回動させると、原稿反転トレイ23が連動して回動を開始し、原稿反転トレイ23が所定の角度(所定の回動角度)となると、原稿反転トレイ23の回動が停止するようにしてもよい。例えば、図3(a)に示すように、原稿反転トレイ23の一端部を係止部61に係止する。この係止部61は前述の支持軸体41(図3(a)及び(b)には示さず)よりも原稿排紙方向下流側に位置している。係止部61には図中上下方向に延び、支持軸体41を中心とする円弧状の長穴61aが形成されており、この長穴61aには原稿反転トレイ23の側面(原稿排紙方向に沿った面)に形成された突起部52が挿入されている。さらに、図示のように、原稿給紙トレイ22と原稿反転トレイ23とは引っ張りバネ62によって連結されている(この引っ張りバネ62は原稿排紙を妨げない位置に設けられる)。
【0043】
いま、図3(b)に実線矢印で示すように、原稿給紙トレイ22を引き上げて、予め規定された位置から支持軸体41回りに回動させる。原稿給紙トレイ22を支持軸体41回りに回動させるにつれて、引っ張りバネ62によって原稿反転トレイ23が引っ張られ、原稿反転トレイ23は支持軸体41回りに回動を開始する。原稿反転トレイ23が支持軸体41回りに回動するにつれて、突起部52が長穴61a内を上側に移動し、原稿反転トレイ23の回動角度が所定の角度となると、突起部52が長穴61aの最上点に達し、原稿反転トレイ23の回動が阻止される。この所定の回動角度は、原稿給紙トレイ22を回動させる前の状態で長穴61aの最上点から突起部52までの距離に依存する。
【0044】
そして、所定の回動角度となると、長穴61aによって原稿反転トレイ23の回動が阻止される結果、原稿給紙トレイ22を回動させても、原稿反転トレイ23は原稿給紙トレイ22に連動して回動しない。その結果、原稿給紙トレイ22と原稿反転トレイ23との間隔が徐々に大きくなっていくことになり、図2で説明したように、原稿反転トレイ23及び原稿排出トレイ24におけるジャム処理を簡単に行うことができる。
【0045】
図2及び図3で説明した例から容易に理解できるように、図示の例においては、原稿給紙トレイ22の回動に連動して原稿反転トレイ23が回動するようにして、この際、原稿給紙トレイ22と原稿反転トレイ23との間隔が広がるようにすればよいことになる。つまり、原稿給紙トレイ22の回動に連動して、原稿反転トレイ23を回動させて、原稿給紙トレイ22の回動角度に応じて原稿反転トレイ23の回動角度を規制するようにすればよい。
【0046】
ジャム処理が終了した後には、原稿給紙トレイ22を元の位置に回動させれば、原稿反転トレイ23は自重によって支持軸体41回りに回動して、長穴61aの最上点から突起部52が離れて、原稿給紙トレイ22及び原稿反転トレイ23が元の位置に戻ることになる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、原稿載置部及び原稿反転部を、それぞれその一端部を回動中心として回動可能に配設して、原稿載置部が予め規定された位置から上向き回動された際、原稿載置部の回動に連動して、原稿反転部を上向き回動させて原稿載置部の回動角度に応じて原稿反転部の回動角度を規制するようにしたから、原稿載置部と原稿反転部との間隔及び原稿反転部と原稿排出部との間隔が広くなり、しかも、原稿載置部を回動させるだけでよいから、原稿反転部及び原稿排出部におけるジャム処理を容易に行うことができるという効果がある。
【0048】
本発明では、原稿載置部の回動角度が所定の角度となると、原稿反転部の回動が開始するようにしたから、ジャム処理の際、原稿載置部を回動させるだけで、常に原稿載置部と原稿反転部との間隔及び原稿反転部と原稿排出部との間隔を大きくすることができ、ジャム処理を簡単に行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による原稿給送装置が用いられる画像形成装置の概略図である。
【図2】 図1に示す原稿給送装置の一例を示す断面図である。
【図3】 図1に示す原稿給送装置の他の例を説明するための概略図であり、(a)は原稿給紙トレイを回動させる前の状態を示す概略図、(b)は原稿給紙トレイを回動させて、原稿給紙トレイと原稿反転トレイとの間隔が広がった状態を示す概略図である。
【符号の説明】
19 原稿給送装置
21 原稿給送機構
22 原稿給紙トレイ
23 原稿反転トレイ
24 原稿排出トレイ
35 保護カバー
41 支持軸体
51 リンク部材
52 突起部
61 係止部
62 引っ張りバネ
Claims (4)
- 原稿が載置される原稿載置部と、原稿読取位置で読み取られた原稿を反転させて、再度前記原稿読取位置に送る際に用いられる原稿反転部と、前記原稿読取位置で読み取られた原稿が排紙される原稿排紙部と、前記原稿載置部から前記原稿を前記原稿読取位置に送り、前記原稿読取位置から前記原稿反転部及び前記原稿排紙部に選択的に前記原稿を送る原稿送り機構とを有し、前記原稿載置部の下側に前記原稿反転部が位置づけられ、前記原稿反転部の下側に前記原稿排紙部が位置づけられた原稿給送装置であって、
前記原稿載置部及び前記原稿反転部は、それぞれその一端部を回動中心として回動可能に配設されており、前記原稿載置部が予め規定された位置から上向きに回動された際、前記原稿載置部の回動角度が所定の角度となると、前記原稿載置部と前記原稿反転部が連結し、前記原稿反転部の回動を開始させるリンク手段を具えたことを特徴とする原稿給送装置。 - 前記リンク手段は、下方に延びる穴部が形成され前記原稿載置部に設けられたリンク部材と、前記原稿反転部に設けられ前記穴部に挿入された挿入部材とを具え、
前記原稿載置部が前記予め規定された位置にある際前記穴部の最下点と前記挿入部材との間には所定の間隔が設定されていることを特徴とする請求項1に記載の原稿給送装置。 - 原稿が載置される原稿載置部と、原稿読取位置で読み取られた原稿を反転させて、再度前記原稿読取位置に送る際に用いられる原稿反転部と、前記原稿読取位置で読み取られた原稿が排紙される原稿排紙部と、前記原稿載置部から前記原稿を前記原稿読取位置に送り、前記原稿読取位置から前記原稿反転部及び前記原稿排紙部に選択的に前記原稿を送る原稿送り機構とを有し、前記原稿載置部の下側に前記原稿反転部が位置づけられ、前記原稿反転部の下側に前記原稿排紙部が位置づけられた原稿給送装置であって、
前記原稿載置部及び前記原稿反転部は、それぞれその一端部を回動中心として回動可能に配設されており、
前記原稿載置部が予め規定された位置から上向き回動された際、該原稿載置部の回動に連動して前記原稿反転部を上向き回動させる連結部材と、前記原稿排紙部と前記原稿反転部間に係合部材を介在させ、両者間に係合状態で位置づけられたリンク手段とよりなり、前記リンク手段は、前記原稿載置部が上向き回動されることにより前記原稿載置部の回動角度が所定の角度となった時点で、前記係合部同士が連結し、前記原稿反転部の回動を停止させるリンク手段であることを特徴とする原稿給送装置。 - 前記原稿載置部及び前記原稿反転部はその回転支点が同一であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の原稿給送装置。
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