JP2016051130A - 画像形成装置 - Google Patents

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真治 加藤
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Abstract

【課題】感光体の帯電ムラをより正確に把握して、画像濃度ムラをより確実に抑える。【解決手段】感光体を帯電させる帯電ローラ71Yについて所定の回転姿勢になったことを検知する回転姿勢検知センサー76Yと、帯電ローラ71Yに印加する帯電バイアスの出力値を所定のパターンで変化させるための変化パターンデータを構築するデータ構築処理を所定のタイミングで実施する制御部とを備える複写機にて、感光体の表面電位を検知する表面電位センサーを設け、且つ、データ構築処理にて、帯電ローラ71Yに一定の帯電バイアスを印加しながら、感光体の回転方向における複数箇所の表面電位を表面電位センサーによって検知した結果と、回転姿勢検知センサー76Yによる検知結果とに基づいて、変化パターンデータを構築するように、制御手段を構成した。【選択図】図4

Description

本発明は、潜像担持体を帯電させる帯電部材について所定の回転姿勢になったことを回転姿勢検知手段によって検知した結果及び所定の変化パターンデータに基づいて、帯電電源からのバイアスの出力値を変化させる画像形成装置に関するものである。
従来、この種の画像形成装置として、特許文献1に記載のものが知られている。この画像形成装置は、潜像担持体たる感光体、これに当接しながら回転する帯電ローラ、これに印加するためのバイアスを出力する帯電電源、潜像書き込み装置、現像装置などを備えている。そして、帯電ローラによって一様に帯電せしめた感光体の表面に静電潜像を書き込んだ後、その静電潜像を現像装置によって現像してトナー像を得る。かかる構成において、帯電部材としての帯電ローラに周方向の電気抵抗ムラがあると、感光体に周方向の帯電ムラを発生させて、画像濃度ムラを引き起こしてしまう。特に、画像におけるハイライト部やハーフトーン部などの中間調部においては、画像濃度が感光体の帯電電位に影響を受け易いことから、前述の画像濃度ムラが目立ってしまう。
かかる画像濃度ムラを低減する狙いで、特許文献1に記載の画像形成装置は、所定のタイミングで次のような抵抗ムラ検知処理を実施する。即ち、まず、帯電ローラを感光体から離間させるとともに、導電性ローラに当接させる。次に、帯電ローラの回転を開始した後、回転姿勢センサーによって帯電ローラについて所定の回転姿勢になったことが検知されると、帯電ローラに一定のバイアスを印加する。そして、帯電ローラと導電性ローラとの間に流れる電流量の変化に基づいて帯電ローラの一周分の電気抵抗ムラを把握する処理である。かかる抵抗ムラ検知処理を終えると、その電気抵抗ムラに応じたローラ一周期分に相当するバイアス変化パターンデータを構築する。そして、帯電ローラを感光体に当接させてプリントジョブを開始すると、先に構築しておいたバイアス変化パターンデータに従って帯電電源からの出力値を変化させながら感光体を帯電させる。これにより、帯電ローラの電気抵抗ムラに起因する感光体の帯電ムラを低減することで、画像濃度ムラの発生を抑えることができる。
しかしながら、帯電ローラ回転周期で感光体に発生する帯電ムラのパターンと、抵抗検出手段によって検出した帯電ローラの1周あたりにおける電気抵抗ムラのパターンとが全く同じものになるとは限らない。例えば、感光体の帯電電位は、帯電ローラの電気抵抗の他に、帯電ローラと感光体との当接幅(表面移動方向の当接長さ)の平均値、帯電ローラの偏心に起因する当接幅や当接圧の変動などといった当接条件にも影響を受ける。また、帯電ローラを感光体に接触させない非接触帯電方式では、帯電ローラに対向する感光体の曲率、帯電ローラと感光体との間に形成されるギャップの平均値、帯電ローラの偏心に起因するギャップの変動などといった対向条件にも影響を受ける。装置のレイアウト上の制約や寸法精度などの限界により、電気抵抗検出時における帯電ローラと導電性ローラとの当接条件や対向条件と、プリントジョブ時における帯電ローラと感光体との当接条件や対向条件とを全く同じにすることは困難である。このため、特許文献1に記載の画像形成装置では、帯電ローラの電気抵抗ムラのパターンに基づいて感光体に実際に発生している帯電ムラのパターンを正確に把握することができずに、画像濃度ムラを十分に抑えることができなくなるおそれがある。
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、潜像担持体の帯電ムラをより正確に把握して、画像濃度ムラをより確実に抑えることができる画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、潜像担持体と、回転しながら前記潜像担持体の表面を帯電させる帯電部材と、前記帯電部材に印加するためのバイアスを出力する帯電電源と、帯電した前記潜像担持体の表面に潜像を書き込む潜像書込手段と、前記潜像を現像してトナー像を得る現像手段と、前記帯電部材について所定の回転姿勢になったことを検知する回転姿勢検知手段と、前記帯電電源からの帯電バイアスの出力値を所定のパターンで変化させるための変化パターンデータを構築するデータ構築処理を所定のタイミングで実施し、且つ、プリントジョブにて前記回転姿勢検知手段による検知結果、及び前記変化パターンデータに基づいて前記帯電電源からの帯電バイアスの出力値を変化させるバイアス変化処理を実施する制御手段とを備える画像形成装置において、前記潜像担持体の表面電位を検知する表面電位検知手段を設け、且つ、前記データ構築処理にて、前記帯電電源から一定の帯電バイアスを出力させながら、前記潜像担持体の回転方向における複数箇所の表面電位を前記表面電位検知手段によって検知した結果と、前記表面電位を検知している期間中における前記回転姿勢検知手段による検知結果とに基づいて、前記変化パターンデータを構築するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
本発明によれば、潜像担持体の帯電ムラをより正確に把握して、画像濃度ムラをより確実に抑えることができるという優れた効果がある。
実施形態に係る複写機を示す概略構成図。 同複写機の画像形成部を拡大して示す拡大構成図。 同画像形成部におけるY用の感光体及び帯電装置を拡大して示す拡大構成図。 同帯電装置における帯電ローラを拡大して示す拡大斜視図。 同帯電装置におけるY用の回転姿勢検知センサーからの出力電圧の経時変化を示すグラフ。 同複写機の電気回路の要部を示すブロック図。 同画像形成部の中間転写ベルトに転写されたパッチパターン像を示す模式図。 帯電ローラの1周期内における帯電用直流出力値の経時変化を示すグラフ。 Y用の作像ユニットにおいて取得された表面電位サンプリングデータ及び基準姿勢サンプリングデータに基づいて作成される感光体表面電位及び基準姿勢タイミングの挙動を示すグラフ。 10個の表面電位周期データの平均周期データを説明するためのグラフ。 感光体表面電位の変動曲線、相殺曲線、及び安定電位の関係の一例を示すグラフ。 同複写機の制御部によって実施されるデータ構築処理の処理フローを示すフローチャート。
以下、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式のフルカラー複写機(以下、単に複写機という)の実施形態について説明する。まず、実施形態に係る複写機の基本的な構成について説明する。図1は、実施形態に係る複写機を示す概略構成図である。同図において、複写機は、記録シートに画像を形成する画像形成部100、画像形成部100に対して記録シート5を供給する給紙装置200、原稿の画像を読み取るスキャナ300などを備えている。また、スキャナ300の上部に取り付けられた原稿自動搬送装置(ADF)400なども備えている。画像形成部100には、記録シート5を手差しでセットするための手差しトレイ6や、画像形成済みの記録シート5をスタックするためのスタックトレイ7などが設けられている。
図2は、画像形成部100を拡大して示す拡大構成図である。画像形成部100には、転写体たる無端状の中間転写ベルト10が設けられている。中間転写ベルト10は、3つの支持ローラ14,15,16に張架された状態で、それら支持ローラの何れか1つの回転駆動により、図中時計回り方向に無端移動せしめられる。支持ローラ14,15,16のうちの第1支持ローラ14と第2支持ローラ15との間で移動するベルト部分のおもて面には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の4つの作像ユニットが対向している。また第2支持ローラ15と第3支持ローラ16との間で移動するベルト部分のおもて面には、中間転写ベルト10上に形成されたトナー像の画像濃度(単位面積あたりのトナー付着量)を検知するための光学センサユニット150が対向している。
図1において、作像ユニット18Y,18C,18M,18Kの上方には、レーザー書込装置21が設けられている。このレーザー書込装置21は、スキャナ300で読み取られた原稿の画像情報に基づいて、図示しないレーザー制御部によって半導体レーザー(図示せず)を駆動して書込光を出射する。そして、その書込光により、各作像ユニット18Y,18C,18M,18Kに設けられた潜像担持体たるドラム状の感光体20Y,20C,20M,20Kを露光走査して感光体に静電潜像を形成する。なお、書込光の光源としては、レーザーダイオードに限るものではなく、例えばLEDであってもよい。
図3は、Y用の感光体20Y及び帯電装置70Yを拡大して示す拡大構成図である。帯電装置70Yは、感光体20Yに当接して連れ回る帯電ローラ71Yと、帯電ローラ71Yに当接して連れ回る帯電クリーニングローラ75Yと、後述する図示しない回転姿勢検知センサーとを有している。
図4は、帯電ローラ71Yを拡大して示す拡大斜視図である。帯電ローラ71Yは、円柱状の本体部72Y、本体部72Yの回転軸線方向の両端側にそれぞれ配設された大径部73Y、図示しない軸受けに回転自在に支持される回転軸部74Yなどを有している。本体部72Yは、円柱状の芯金、これの表面に被覆された導電層、これの表面に被覆された表面層などを具備している。また、本体部72Yよりも大きな直径の円盤状に成型された大径部73は絶縁性の材料からなる。また、回転軸部74Yは金属材料からなり、本体部72Yの芯金に導通している。かかる構成の帯電ローラ71Yは、図示しない付勢手段によって感光体(20Y)に向けて付勢されることで、回転軸線方向の両端部にそれぞれ存在する2つの大径部73Yを感光体に当接させる。この当接により、帯電ローラ71Yは感光体に連れ回りすることが可能になっている。大径部73Yよりも小径の本体部72Yは、感光体との間に微小ギャップを形成する。その微小ギャップ内で放電が発生することで、感光体の表面が一様に帯電せしめられる。かかる放電を生起せしめるために、本体部72Yの芯金に導通している回転軸部74Yに対して、直流電圧と交流電圧とを重畳した重畳電圧からなる帯電バイアスが印加される。なお、図示のような帯電ローラ71Yではなく、大径部を具備せず、且つ自らの本体部を感光体に接触させる接触方式の帯電ローラを採用してもよい。
2つの大径部73Yの端面からそれぞれ突出している回転軸部材74Yの一方は、回転姿勢検知センサー76Yを貫いており、回転姿勢検知センサー76Yから突出している部分が図示しない軸受けによって受けられている。回転姿勢検知センサー76Yは、回転軸部材74Yに固定されて回転軸部材74Yと一体的に回転する遮光部材77Yや、透過型フォトセンサー78Yなどを具備している。遮光部材77Yは、回転軸部材74Yの周面における所定の箇所において法線方向に突出する形状になっており、帯電ローラ71Yが所定の回転姿勢になったときに、透過型フォトセンサー78Yの発光素子と受光素子との間に介在する。これにより、受光素子が受光しなくなることで、透過型フォトセンサー78Yからの出力電圧値が大きく低下する。つまり、透過型フォトセンサー78Yは、帯電ローラ71Yが所定の回転姿勢になると、そのことを検知して出力電圧値を大きく低下させる。
図5は、Y用の回転姿勢検知センサー76Yからの出力電圧の経時変化を示すグラフである。なお、回転姿勢検知センサー76Yからの出力電圧は、具体的には、透過型フォトセンサー78Yからの出力電圧のことである。図示のように、帯電ローラ71Yが回転しているとき、大半の時間は、回転姿勢検知センサー76Yから6[V]の電圧が出力される。但し、帯電ローラ71Yが一周する毎に、回転姿勢検知センサー76Yからの出力電圧が一瞬だけ0[V]付近まで大きく低下する。これは、帯電ローラ71Yが一周する毎に、遮光部材77Yが透過型フォトセンサー76Yの発光素子と受光素子との間に介在して、受光素子が光を受光しなくなるからである。このように出力電圧が大きく低下するタイミングは、帯電ローラ71Yが所定の回転姿勢になったタイミングである。
図3において、帯電装置70Yの帯電クリーニングローラ75Yは、導電性の芯金、これの周面に被覆された弾性層などを具備している。弾性層は、メラミン樹脂を微細発泡させたスポンジ状の部材からなり、帯電ローラ(71Y)の本体部(72Y)に当接しながら回転することで、本体部に付着している残トナーなどのゴミを本体部から除去することで、異常画像の発生を抑えている。
図2において、4つの作像ユニット18Y,18C,18M,18Kは、使用するトナーの色が異なる点の他が、互いにほぼ同様の構成になっている。Yトナー像を作像するY用の作像ユニット18Yを例にすると、これは、感光体20Y、帯電装置70Y、表面電位センサー79Y、現像装置80Yなどを有している。表面電位センサー79Yは、感光体20Yの周面における、帯電装置70Yとの対向位置を通過した後、現像装置80Yとの対向位置に進入する前の領域の表面電位を検知するものである。
感光体20Yの表面は、帯電装置60によって負極性に一様帯電せしめられる。このようにして一様に帯電した感光体20Yの表面のうち、レーザー書込装置21によってレーザー光が照射された部分は、電位を減衰させて静電潜像となる。
現像装置80Yは、磁性キャリアと非磁性トナーとを含有する二成分現像剤を用いて現像を行う二成分現像方式のものであるが、磁性キャリアを含有しない一成分現像剤を用いる一成分現像方式のものを採用してもよい。この現像装置80Yは、現像ケース内に設けられた攪拌部と現像部とを具備している。攪拌部においては、二成分現像剤(以下、単に現像剤という)が3本のスクリュー部材によって攪拌搬送されて現像部に供給される。現像部では、自らの周面の一部を、現像ケースの開口を通じて感光体20Yに対して所定の間隙を介して対向させながら回転駆動する現像スリーブ81Y配設されている。現像スリーブ81Yには、図示しないマグネットローラが現像スリーブ81Yに連れ回らないように固定配設されている。攪拌部から現像部に供給された現像剤は、マグネットローラの発する磁力の作用によって現像スリーブ81Yの表面に汲み上げられる。現像スリーブ81Yの表面に汲み上げられた現像剤は、現像スリーブ81Yの回転に伴って、感光体20Yに対向する現像領域まで搬送される。これに先立って、現像剤は、マグネットローラの発する磁力によって穂立ち状態となって磁気ブラシを形成する。現像領域では、現像スリーブ81Yに印加されている現像バイアスにより、現像剤中のトナーを感光体20Y上の静電潜像に転位させる現像ポテンシャルが作用する。これにより、現像剤中のトナーが感光体20上の静電潜像に転移して静電潜像を現像する。このようにして、感光体20Y上にYトナー像が形成される。このYトナー像は、感光体20Yの回転に伴って、後述するY用の一次転写ニップに進入する。
現像スリーブ81Yの回転に伴って現像領域を通過した現像剤は、マグネットローラの磁力の弱まる領域まで搬送されることで、現像スリーブ81Yの表面から離れて攪拌部に戻される。攪拌部に戻された現像剤は、3本のスクリュー部材によって撹拌搬送されて現像部に再び供給される。これに先立って、現像剤はトナー濃度センサーによってトナー濃度が検知され、その検知結果に応じた量のトナーが新たに供給される。この供給は、図示しない制御部がトナー濃度センサーによる検知結果に応じて図示しないトナー補給装置を駆動させることによって行われる。
Y用の作像ユニット18YにおけるYトナー像の作像について説明したが、C,M,K用の作像ユニット18C,M,Kにおいては、Yと同様のプロセスにより、感光体20C,20M,20Kの表面にCトナー像,Mトナー像,Kトナー像が形成される。
中間転写ベルト10のループ内側には、Y,C,M,K用の一次転写ローラ62Y,62C,62M,62Kが配設されており、Y,C,M,K用の感光体20Y,20C,20M,20Kとの間に中間転写ベルト10を挟み込んでいる。これにより、中間転写ベルト10のおもて面と、Y,C,M,K用の感光体20Y,20C,20M,20Kとが当接するY,C,M,K用の一次転写ニップが形成されている。そして、一次転写バイアスが印加されるY,C,M,K用の一次転写ローラ62Y,62C,62M,62Kと、感光体20Y,20C,20M,20Kとの間には、それぞれ一次転写電界が形成されている。
中間転写ベルト10のおもて面は、ベルトの無端移動に伴ってY,C,M,K用の一次転写ニップを順次通過していく。その過程で、感光体20Y,20C,20M,20K上のYトナー像,Cトナー像,Mトナー像,Kトナー像が中間転写ベルト10のおもて面に順次重ね合わせて一次転写される。これにより、中間転写ベルト10のおもて面には4色重ね合わせトナー像が形成される。
中間転写ベルト10の下方には、第1張架ローラ22と第2張架ローラ23とによって張架される無端状の搬送ベルト24が配設されており、何れか一本の張架ローラの回転駆動に伴って図中反時計回り方向に無端移動せしめられる。そして、そのおもて面を、中間転写ベルト10の全域のうち、第3支持ローラ16に対する掛け回し箇所に当接させて2次転写ニップを形成している。この2次転写ニップの周辺においては、接地された第2張架ローラ23と、2次転写バイアスが印加される第3支持ローラ16との間に2次転写電界が形成されている。
図1において、画像形成部100には、給紙装置200や手差しトレイ6から給送されてくる記録シート5を、2次転写ニップ、後述する定着装置25、排出ローラ対56に順次搬送するための搬送路48が設けられている。また、給紙装置200から画像形成部100に給送された記録シート5を、搬送路48の入口まで搬送するための給送路49も設けられている。なお、搬送路48の入口には、レジストローラ対47が配設されている。
プリントジョブが開始されると、給紙装置200又は手差しトレイ6から繰り出された記録シート5が搬送路48に向けて搬送されて、レジストローラ対47に突き当たる。そして、レジストローラ対47は、適切なタイミングで回転駆動を開始することで、記録シート5を2次転写ニップに向けて送り込む。2次転写ニップでは、中間転写ベルト10上の4色重ね合わせトナー像が記録シート5に密着する。そして、2次転写電界やニップ圧の作用により、4色重ね合わせトナー像が記録シート5の表面に2次転写されてフルカラートナー像になる。
2次転写ニップを通過した記録シート5は、搬送ベルト24によって定着装置25に向けて搬送される。そして、定着装置25内で加圧及び加熱されることで、その表面にフルカラートナー像が定着せしめられる。その後、記録シート5は、定着装置25から排出された後、排出ローラ対56を経由してスタックトレイ7上にスタックされる。
図6は、本複写機の電気回路の要部を示すブロック図である。同図において、制御手段としての制御部110は、CPU、RAM、ROM、不揮発性メモリーなどを有している。この制御部110には、Y,C,M,K用の現像装置80Y,80C,80M,80Kのトナー濃度センサー82Y,82C,82M,82Kが電気的に接続されている。これにより、制御部110は、Y,C,M,Kの現像装置80Y,80C,80M,80Kに収容されているY現像剤,C現像剤,M現像剤,K現像剤のトナー濃度を把握することができる。
制御部110には、Y,C,M,K用のユニット脱着センサー17Y,17C,17M,17Kも電気的に接続されている。脱着検知手段としてのユニット脱着センサー17Y,17C,17M,17Kは、作像ユニット18Y,18C,18M,18Kが画像形成部100から取り外されたことを検知したり、画像形成部100に装着されたことを検知したりすることができる。これにより、制御部110は、画像形成部100に対する作像ユニット18Y,18C,18M,18Kの脱着があったことを把握することができる。
また、制御部110には、Y,C,M,K用の現像電源11Y,11C,11M,11Kも電気的に接続されている。制御部110は、現像電源11Y,11C,11M,11Kに制御信号をそれぞれ個別に出力することで、現像電源11Y,11C,11M,11Kから出力される現像バイアスの値を個別に調整することができる。つまり、Y,C,M,K用の現像スリーブ81Y,81C,81M,81Kに印加する現像バイアスの値をそれぞれ個別に調整することができる。
また、制御部110には、Y,C,M,K用の帯電電源12Y,12C,12M,12Kも電気的に接続されている。制御部110は、帯電電源12Y,12C,12M,12Kに対して制御信号をそれぞれ個別に出力することで、帯電電源12Y,12C,12M,12Kから出力される帯電バイアスにおける直流電圧の値を個別に制御することができる。つまり、Y,C,M,K用の帯電ローラ71Y,71C,71M,71Kに印加する帯電バイアスの直流電圧の値をそれぞれ個別に調整することができる。
また、制御部110には、Y,C,M,K用の帯電ローラ71Y,71C,71M,71Kについてそれぞれ所定の回転姿勢になったことを個別に検知するための回転姿勢検知センサー76Y,76C,76M,76Kも電気的に接続されている。制御部110は、回転姿勢検知センサー76Y,76C,76M,76Kからの出力に基づいて、Y,C,M,K用の帯電ローラ71Y,71C,71M,71Kについてそれぞれ所定の回転姿勢になったことを個別に把握することができる。
また、制御部110には、Y,C,M,K用の感光体20Y,20C,20M,20Kの表面電位をそれぞれ個別に検知するための表面電位センサー79Y,79C,79M,79Kも電気的に接続されている。制御部110は、感光体20Y,20C,20M,20Kを回転駆動させながら表面電位センサー79Y,79C,79M,79Kからの出力電圧を連続的にサンプリングする。これにより、感光体20Y,20C,20M,20Kについてそれぞれ周方向の帯電ムラを把握することができる。
また、制御部110には、光書込ユニット21、環境センサー124、光学センサーユニット150、プロセスモーター120、転写モーター121、レジストモーター122、給紙モーター123なども電気的に接続されている。環境センサー124は、機内の温度や湿度を検知するものである。また、プロセスモーター120は、作像ユニット18Y,18C,18M,18Kの駆動源になっているモーターである。また、転写モーター121は、中間転写ベルト10の駆動源になっているモーターである。また、レジストモーター122は、レジストローラ対47の駆動源になっているモーターである。また、給紙モーター123は、給紙装置200の給紙カセット201から記録シート5を送り出すためのピックアップローラ202の駆動源になっているモーターである。なお、光学センサーユニット150の役割については後述する。
本複写機においては、環境変動などにかかわらず画像濃度を長期間に渡って安定化させるために、所定のタイミングでプロセスコントロール処理と呼ばれる制御を定期的に実施する。プロセスコントロール処理では、Y用の感光体20Yに複数のパッチ状Yトナー像からなるYパッチパターン像を作像し、それを中間転写ベルト10に転写する。また、感光体20C,20M,20Kにも、同様にしてC,M,Kパッチパターン像を作像してそれらを重ね合わさないように中間転写ベルト10に転写する。そして、それらのパッチパターン像における各トナー像のトナー付着量を、光学センサーユニット150によって検知する。次いで、それらの検出結果に基づいて、作像ユニット18Y,18C,18M,18Kについてそれぞれ現像バイアスVbなどの作像条件を個別に調整する。
光学センサーユニット150は、中間転写ベルト10のベルト幅方向に所定の間隔をおいて並ぶ4つの反射型フォトセンサーを有している。それぞれの反射型フォトセンサーは、中間転写ベルト10や中間転写ベルト10上のパッチ状トナー像の光反射率に応じた信号を出力する。4つの反射型フォトセンサーのうち、3つは、Y,M,Cトナー付着量に応じた出力をするように、ベルト表面上における正反射光及び拡散反射光の両方をとらえて、それぞれの光量に応じた出力を行う。残りの1つは、Kトナー付着量に応じた出力を行うように、ベルト表面上における正反射光だけをとらえてその光量に応じた出力を行う。
制御部110は、図示しない主電源の投入時や、所定時間経過した後の待機時、所定枚数以上のプリントを出力したあとの待機時など、所定のタイミングで、プロセスコントロール処理を実施する。そして、プロセスコントロール処理を開始すると、まず、通紙枚数、印字率、温度、湿度などの環境情報を取得した後、作像ユニット18Y,18C,18M,18Kにおけるそれぞれの現像特性を把握する。具体的には、それぞれの色について、現像γと現像開始電圧を算出する。より詳しくは、感光体20Y,20C,20M,20Kを回転させながらそれぞれを一様に帯電せしめる。この帯電については、帯電電源12Y,12C,12M,12Kから出力する帯電バイアスとして、通常のプリント時とは異なるものを出力する。詳しくは、重畳バイアスからなる帯電バイアスの直流電圧及び交流電圧のうち、直流電圧の絶対値を一様な値ではなく、徐々に大きくしていく。このような条件で帯電させた感光体20Y,20C,20M,20Kに対し、レーザー書込装置21によるレーザー光の走査を施して、パッチ状Yトナー像,パッチ状Cトナー像、パッチ状Mトナー像、パッチ状Kトナー像用の静電潜像を複数形成する。それらを現像装置80Y,80C,80M,80Kによって現像することで、感光体20Y,20C,20M,20K上にY,C,M,Kパッチパターン像を作像する。なお、現像の際に、制御部110は、各色の現像スリーブ81Y,81C,81M,81Kに印加する現像バイアスの絶対値もそれぞれ徐々に大きくしていく。
Y,C,M,Kパッチパターン像は、図7に示されるように、中間転写ベルト10上で重なり合わないように、ベルト幅方向に並んでいる。具体的には、Yパッチパターン像YPPは、中間転写ベルト10の幅方向における一端部に転写される。また、Cパッチパターン像CPPは、ベルト幅方向において、Yパッチパターン像よりも少し中央側にずれた位置に転写される。また、Mパッチパターン像MPPは、中間転写ベルト10の幅方向における他端部に転写される。また、Kパッチパターン像KPPは、ベルト幅方向において、Kパッチパターン像よりも少し中央側にずれた位置に転写される。
光学センサーユニット150は、互いにベルト幅方向の異なる位置でベルトの光反射特性を検知する第1反射型フォトセンサー150a、第2反射型フォトセンサー150b、第3反射型フォトセンサー150c、及び第4反射型フォトセンサー150dを有している。これら4つの反射型フォトセンサーのうち、第3反射型フォトセンサー150cは、黒トナーの付着に起因するベルト表面の光反射特性の変化を検知するように、正反射光だけを検知するものを採用している。これに対し、その他の反射型フォトセンサーは、Y,C又はMトナーの付着に起因するベルト表面の光反射特性の変化を検知するように、正反射光と拡散反射光との両方を検知するタイプのものである。
第1反射型フォトセンサー150aは、中間転写ベルト10の幅方向の一端部に形成されたYパッチパターン像YPPのパッチ状Yトナー像のYトナー付着量を検知する位置に配設されている。また、第2反射型フォトセンサー150bは、ベルト幅方向において、Yパッチパターン像YPPの近くに位置するCパッチパターン像CPPのパッチ状Cトナー像のCトナー付着量を検知する位置に配設されている。また、第4反射型フォトセンサー150dは、中間転写ベルト10の幅方向の他端部に形成されたMパッチパターン像MPPのパッチ状Mトナー像のMトナー付着量を検知する位置に配設されている。また、第3反射型フォトセンサー150cは、ベルト幅方向において、Mパッチパターン像MPPの近くに位置するKパッチパターン像KPPのパッチ状Kトナー像のKトナー付着量を検知する位置に配設されている。なお、第1反射型フォトセンサー150a、第2反射フォトセンサー150b、及び第4反射型フォトセンサー150dの3つは、それぞれトナー像の色が黒以外の3色(Y,C,M)であれば、そのトナー付着量を検知することができる。
制御部110は、光学センサーユニット150の4つの反射型フォトセンサーから順次送られてくる出力信号に基づいて、各色のパッチ状トナー像の光反射率を演算し、演算結果に基づいてトナー付着量を求めてRAMに格納していく。なお、中間転写ベルト10の走行に伴って光学センサーユニット150との対向位置を通過した各色のパッチパターン像は、図示しないクリーニング装置によってベルトおもて面からクリーニングされる。
制御部110は、次に、RAMに格納したトナー付着量と、それとは別にRAMに格納した露光部電位(潜像電位)のデータとに基づいて、直線近似式(Y=a×Vb+b)を算出する。具体的には、y軸をトナー付着量とし、且つx軸を現像ポテンシャルとする2次元座標における両者の関係を示す直前近似式である。そして、直線近似式に基づいて、目標のトナー付着量を実現する現像バイアスを求めて、その結果を不揮発メモリーに記憶する。このような現像バイアスの算出及び記憶を、Y,C,M,Kの各色についてそれぞれ行ってプロセスコントロール処理を終了する。その後、プリントジョブにおいては、Y,C,M,Kについてそれぞれ、不揮発性メモリーに記憶している現像バイアスと同じ値の電圧を、現像電源11Y,11C,11M,11Kから出力させる。
このようなプロセスコントロール処理を実施することで、Y,C,M,Kの各色についてそれぞれ、画像全体の画像濃度を長期間に渡って安定化させることができる。しかしながら、画像の各部位に着目すると、感光体20Y,20C,20M,20Kの帯電ムラに起因する画像濃度ムラを引き起こすおそれがある。具体的には、帯電ローラ71Y,71C,71M,71Kに周方向の電気抵抗ムラがあると、感光体20Y,20C,20M,20Kに周方向の帯電ムラを発生させて、画像濃度ムラを引き起こしてしまう。特に、画像におけるハイライト部やハーフトーン部などの中間調部においては、画像濃度が感光体の帯電電位に影響を受け易いことから、前述の画像濃度ムラが目立ってしまう。
そこで、制御部110は、プリントジョブ時において、Y,C,M,Kの各色についてそれぞれ、次のようなバイアス変化処理を実施する。即ち、回転姿勢検知センサー76Y,76C,76M,76Kからの出力と、不揮発性メモリーに記憶しているY,C,M,K用の変化パターンデータとに基づいて、帯電電源12Y,12C,12M,12Kからの直流電圧の出力値を変化させる処理である。
このバイアス変化処理について、より詳しく説明する。例えば、Y用の変化パターンデータとして、図8に示されるようなグラフを再現可能なYバイアス変化データテーブルを不揮発性メモリーに記憶しているとする。同図において、グラフの縦軸は、帯電電源12Yから出力される帯電バイアスの直流電圧値としての帯電用直流出力値[−V]を示している。本複写機では、感光体20Yの表面をマイナス極性に帯電させることから、図示のように、帯電バイアスの交流成分に重畳する直流電圧として、マイナス極性の電圧を採用している。また、グラフの横軸は、経過時間[s]を示している。本複写機では、帯電ローラ71Yを約1.15[s]の周期で回転させるようになっている。同グラフは、その1.15[s]の周期内における帯電用直流出力値[−V]の経時変化を示している。制御部110は、このような経時変化を出現させるように、帯電電源12Yを制御する。なお、同グラフのx軸において、0[s]の時点は、回転姿勢検知センサー76Yからの出力電圧が6[V]から0[V]付近まで一気に立ち下がった瞬間のタイミングに相当している。不揮発性メモリーに記憶されているYバイアス変化データテーブルは、図示のグラフの経時変化を再現することが可能なものになっている。例えば、時点=0[ms]:帯電用直流出力値=510[−V]、時点=1[ms]:帯電用直流出力値=513[−V]、時点=2[ms]:帯電用直流出力値=515[−V]・・・というように、各時点と、帯電用直流出力値とを関連付けたものである。このようなYバイアス変化データテーブルは、例えば、帯電ローラ71Yの周方向の電気抵抗ムラなどに基づいて構築されて不揮発性メモリーに記憶されたものである。
制御部110は、プリントジョブを開始した後、回転姿勢検知センサー76Yからの出力電圧の立ち下がりを検知すると、Yバイアス変化データテーブルの先頭データ(時点=0[s]に対応する帯電用直流出力値)を読み込む。そして、読み込み結果と同じ値の直流電圧を出力させるように、帯電電源12Yを制御する。その後、例えば1[ms]経過すると、Yバイアス変化データテーブルの2番目のデータ(時点=1msに対応する帯電用直流出力値)を読み込む。そして、読み込み結果と同じ値の直流電圧を出力させるように、帯電電源12Yを制御する。このような制御を繰り返すことで、帯電ローラ71Yの1周期あたりに、同図のグラフに示されるように、帯電用直流出力値を経時変動させる。これにより、帯電ローラ71Yの周方向の電気抵抗ムラに起因する感光体20Yの周方向の帯電ムラを抑えて、その帯電ムラに起因する画像濃度ムラを抑えている。
制御部110は、Yバイアス変化データテーブルの他に、Cバイアス変化データテーブル,Mバイアス変化データテーブル,Kバイアス変化データテーブルも不揮発メモリーに記憶している。そして、Yと同様にして、C,M,Kについても、帯電用直流出力値を変化させて、帯電ローラ71C,71M,71Kの周方向の電気抵抗ムラに起因する画像濃度ムラを抑えている。
ところで、特許文献1に記載の画像形成装置では、帯電ローラの1周期内で帯電バイアスを所定のパターンで変化させるためのバイアス変化データテーブルを、次のようにして構築している。即ち、まず、帯電ローラを感光体から離間させるとともに、導電性ローラに当接させる。次に、帯電ローラの回転を開始した後、回転姿勢センサーによって帯電ローラについて所定の回転姿勢になったことが検知されると、帯電ローラに一定の帯電バイアス(直流電圧)を印加する。そして、帯電ローラと導電性ローラとの間に流れる電流量の変化に基づいて帯電ローラの一周分の電気抵抗ムラを把握し、その電気抵抗ムラに応じたローラ一周期分に相当するバイアス変化データテーブルを構築する。
このようにしてバイアス変化データテーブルを構築する構成では、帯電ローラの電気抵抗ムラを高精度に検知しないと、感光体の表面の帯電ムラを高精度に把握することができずに、画像濃度ムラの発生を良好に抑えることが困難になってしまう。
次に、本複写機の特徴的な構成について説明する。
制御部110は、Yバイアス変化データテーブル、Cバイアス変化データテーブル、Mバイアス変化データテーブル、及びKバイアス変化データテーブルを構築して不揮発メモリーに記憶し直すデータ構築処理を、定期的に実施するようになっている。
データ構築処理においては、まず、各種の機器の駆動によって装置を立ち上げた後、Y,C,M,Kの各色についてそれぞれ、感光体表面電位のサンプリングを行う。具体的には、帯電ローラ71Y,71C,71M,71Kや感光体20Y,20C,20M,20Kを回転駆動させながら、帯電用直流出力値を一定にした帯電バイアスを帯電電源12Y,12C,12M,12Kから出力させる。このとき、帯電用直流出力値については、例えば550[−V]とする。また、現像スリーブ81Y,81C,81M,81Kには、それぞれ400[−V]の現像バイアスを印加し、露光強度=70[%]で全面ベタ潜像を光書き込みする。このような条件で、帯電ローラ71Y,71C,71M,71Kの回転方向における複数箇所の表面電位を表面電位センサー79Y,79C,79M,79Kによって検知し、それぞれの検知結果をRAMに記憶していく。より詳しくは、1[ms]が経過する毎に、表面電位センサー79Y,79C,79M,79Kによる表面電位の検知結果をRAMに記憶していく。また、サンプリング開始直後から、回転姿勢検知センサー76Y,76C,76M,76Kからの出力電圧を監視し、それぞれ出力電圧が立ち下がったタイミング(以下、基準姿勢タイミングという)をRAMに記憶していく。このような処理を、帯電ローラ71Y,71C,71M,71Kをそれぞれ少なくとも10回転させるまで実施する。
制御部110は、このようなサンプリングにより、Y,C,M,Kについてそれぞれ、表面電位サンプリングデータと、基準姿勢サンプリングデータとを得る。図9は、Y用の作像ユニット18Yにおいて取得された表面電位サンプリングデータ及び基準姿勢サンプリングデータに基づいて作成される感光体表面電位及び基準姿勢タイミングの挙動を示すグラフである。同図において、回転姿勢検知センサー信号のパルス波が周期的に出現しているが、これは実際には、センサー出力電圧が6[V]から0[V]付近まで一気に立ち下がった後、瞬時に立ち上がるものである。同図においては、便宜上、そのような出力電圧の挙動をパルス波として示している。パルス波が立ち上がった時点から、次のパルス波が立ち上がる直前までが帯電ローラ71Yの一周期である。表面電位のサンプリングにおいては、図示のように、帯電ローラ71Yにおける10周期分以上の期間に渡る表面電位の検知結果が時系列でサンプリングされる。
同図のグラフに示されるように、感光体20Yの表面電位は帯電ローラ1周期に同期するパターンで変動することがわかる。この変動は主に、帯電ローラ71Yの周方向における電気抵抗ムラに起因するものである。このような表面電位の変動があると、画像において飽和露光になり難いハイライト部やハーフトーン部などの中間調部で静電潜像の電位が不安定になって、画像濃度ムラを引き起こしてしまう。Y用の作像ユニット18Yにおいて取得された表面電位サンプリングデータや基準姿勢タイミングデータについて説明したが、他色の作像ユニットにおいても、同様にして表面電位サンプリングデータや基準姿勢サンプリングデータが記憶される。
制御部110は、次に、Y,C,M,Kについてそれぞれ、表面電位サンプリングデータを、帯電ローラ1周期毎のデータに分割して10個の表面電位周期データを構築する。具体的には、図示のように、基準姿勢サンプリングデータには、サンプリング開始から終了までの期間中における10個以上の基準姿勢タイミングが記録されている。帯電時と電位検知時とに周期位相差がある場合には、それら10個以上の基準姿勢タイミングを周期位相差に応じてそれぞれ所定時間だけずらす。
このように基準姿勢タイミングを周期位相差に応じて所定時間だけずらすことの意義について詳細に説明する。図3において、感光体20Yの全周のうち、帯電ローラ71Yの基準姿勢タイミングで帯電ローラ71Yとの対向位置に進入した箇所を「基準箇所」と定義する。「基準箇所」は、帯電ローラ71Yによって帯電せしめられた後、感光体20Yの回転に伴って表面電位センサー79Yとの対向位置まで移動すると、その表面電位が検知される。このように、帯電から電位検知までにはタイムラグがある。このタイムラグがちょうど帯電ローラ1周期分だったとする。この場合、感光体20Yの周面において先行する「基準箇所」が表面電位センサー79Yとの対向位置に進入するタイミングと、後続の「基準箇所」が帯電ローラ71Yとの対向位置に進入するタイミングとが同期する。これは、基準姿勢タイミングと、表面電位検知タイミングとが、ちょうど一周期のタイムラグを介して同期することを意味する。この場合には、表面電位サンプリングデータに含まれる複数の表面電位データのうち、基準姿勢タイミングに同期する表面電位データを、そのまま基準姿勢タイミングで取得されたものであるとして取り扱って差し支えない。タイムラグがちょうど帯電ローラ1周期である場合だけでなく、帯電ローラ1周期の整数倍であれば、同様に取り扱って良い。これに対し、タイムラグが帯電ローラ1周期の整数倍でない場合には、整数倍で割り切れない余りの分が周期位相差となる。基準姿勢サンプリングデータに含まれる10個以上の基準姿勢タイミングをそれぞれその周期位相差に相当する時間分だけずらすことで、基準姿勢タイミングと表面電位データのサンプリングタイミングとを、正規の関係にすることが可能になる。
制御部110は、基準姿勢サンプリングデータに含まれる10個以上の基準姿勢タイミングを周期位相差に応じてずらしたら、1番目の基準姿勢タイミングよりも前に取得された表面電位のデータを表面電位サンプリングデータから除外する。そして、1番目の基準姿勢タイミングで取得された表面電位のデータを先頭データとし、それから2番目の基準姿勢タイミングが到来する直前までに取得されたデータを1周目の表面電位周期データとして表面電位サンプリングデータから切り取る。次に、2番目の基準姿勢タイミングで取得された表面電位のデータを先頭データとし、それから3番目の基準姿勢タイミングが到来する直前までに取得されたデータを2周目の表面電位周期データとして表面電位サンプリングデータから切り取る。同様の処理を繰り返すことで、最終的に、1周目から10周目までの表面電位周期データをそれぞれ表面電位サンプリングデータから切り取る。そして、それら10個の表面電位周期データを平均化した平均周期データを求める。
図10は、10個の表面電位周期データの平均周期データを説明するためのグラフである。同図において、細い線で記載されている10本のグラフは、10個の表面電位周期データにおける個々の表面電位データのプロット点に基づいて描かれたものであり、それぞれ帯電ローラ1周期内における感光体表面電位の挙動を表している。10本のグラフは互いに重なり合う部分が非常に多くなっていることから、帯電ローラ周期で発生する表面電位変動は再現性が高いことがわかる。互いのグラフが重なり合わない部分は、ノイズであることから、それらについては除外することが望ましい。そこで、10個の表面電位周期データの平均周期データを求めることで、ノイズを除去するのである。具体的には、まず、10個の表面電位周期データからそれぞれ先頭データ(1番目の表面電位データ)を抽出し、それらの平均値を平均周期データの先頭データとして記憶する。次に、10個の表面電位周期データからそれぞれ2番目のデータを抽出し、それらの平均値を平均周期データの2番目のデータとして記憶する。同様にして、末尾データまでを求めて平均周期データを完成させる。なお、太線で示されるグラフは、平均周期データにおける個々の表面電位データのプロット点に基づいて描かれたものである。
図11は、感光体表面電位の変動曲線、相殺曲線、及び安定電位の関係の一例を示すグラフである。同図において、変動曲線は、図10における平均周期データのグラフと同じものであり、帯電ローラ周期で発生する感光体表面電位の変動を示している。このような変動曲線に対し、図示の相殺曲線を重畳すると、同図に示される安定電位の位置で一直線に延在する直線が得られる。つまり、図示の相殺曲線を正規せしめることで、感光体表面電位を安定電位で安定化させることが可能になる。そこで、制御部110は、Y,C,M,Kの各色についてそれぞれ、平均周期データに基づいて図示のような相殺曲線(帯電用直流出力値の変動曲線)を正規せしめるようなバイアス変化データテーブルを構築する。帯電バイアスの帯電用直流出力値の変化率と、感光体表面電位の変化率とが互いに全く同じになる機種であれば、図示のような相殺曲線を実現するデータテーブルをそのままバイアス変化データテーブルとして構築すればよい。但し、センサー検知、電源出力、帯電などの応答性に起因して、互いに変化率は異なってくるのが一般的である。例えば、表面電位センサーは検知対象の表面の電位変動周波数が高くなるほど、検出できる電位変動の振幅が小さくなる。また、帯電電源は、帯電用直流出力値の変動周期の周波数が高くなるほど、出力できる振幅が小さくなる。また、感光体は、帯電用直流出力値の変動周期が高くなるほど、その帯電電位が帯電用直流出力値よりも小さな値になる。これらの応答性に起因して、感光体方面電位の変化率と帯電用直流出力値の変化率とにはずれが生ずるので、そのずれ率に応じて、図示の相殺曲線に所定のゲインを乗じて得られる曲線を実現するデータテーブルをバイアス変化データテーブルとして構築すればよい。例えば、相殺曲線を実現するデータテーブルにおける個々のデータをそれぞれ3倍したものをバイアス変化データテーブルとして構築すればよい。
図12は、制御部110によって実施されるデータ構築処理の処理フローを示すフローチャートである。制御部110は、データ構築処理を開始すると、まず、各種の機器の駆動を開始して装置を立ち上げる(ステップ1:以下、ステップをSと記す)。このとき、Y,C,M,Kの各色における帯電バイアスの帯電用直流出力値、現像バイアス、レーザー書込強度をそれぞれ一定にする。この状態で、各色についてそれぞれ感光体表面電位の検知結果や基準姿勢タイミングをサンプリングして表面電位サンプリングデータ及び基準姿勢サンプリングデータを得る(S2)。次に、それらのサンプリングデータに基づいて、各色についてそれぞれ10個の表面電位周期データを構築した後(S3)、感光体表面電位の平均周期データを算出する(S4)。そして、平均周期データに基づいて、バイアス変化データテーブルを構築した後(S5)、不揮発性メモリー内のデータを構築後のデータに更新する(S6)。
以上のように、本複写機においては、表面電位センサー79Y,79C,79M,79Kにより、帯電ローラ71Y,71C,71M,71Kの周方向の電気抵抗ムラによる感光体20Y,20C,20M,20Kの周方向の帯電ムラを検知する。加えて、前記電気抵抗ムラとは異なる要因による電気抵抗ムラによる感光体20Y,20C,20M,20Kの周方向の帯電ムラも検知する。そして、それらの検知結果に基づいて、Y,C,M,Kの各色についてそれぞれ、感光体の帯電ムラを解消するような変化パターンデータを構築する。これにより、各色についてそれぞれ、帯電ローラの電気抵抗ムラによる感光体の帯電ムラに起因する画像濃度ムラに加えて、電気抵抗ムラとは異なる要因による感光体の帯電ムラに起因する画像濃度ムラの発生も抑えることができる。
帯電ローラ(71Y,71C,71M,71K)は、常に設計上の周期(例えば1.15s)で安定して回転するとは限らない。ギヤの噛み合い誤差や、感光体20Y,20C,20M,20K上でのスリップなどにより、設計上の周期からずれた周期で回転する周回も発生する。設計上の周期よりも長い周期になった周回では、バイアス変化処理にて、バイアス変化データテーブルの末尾のデータを読み込んでその結果を帯電用直流出力値に反映させた後、基準姿勢タイミングが到来する前に、次のデータ読み込みタイミングが到来する。このような場合に、基準姿勢タイミングが到来するまで、帯電用直流出力値を直前の値のまま維持し続けるようにしたとする。すると、何らかの突発的な要因によって基準姿勢タイミングが検知されない周回が発生した場合には、その周回において帯電用直流出力値を適切に変化させずに一定にしてしまうことから、感光体に帯電ムラを発生させてしまう。そこで、本複写機では、Y,C,M,Kの各色についてそれぞれ、次のような処理を実施するように制御部110を構成している。即ち、バイアス変化処理にて、バイアス変化データテーブルの末尾データを読み込んだ後、基準姿勢タイミングが到来する前に次のデータ読み込みタイミングが到来した場合に、バイアス変化データテーブルからのデータ読み込み対象を先頭データに戻す処理である。かかる構成では、何らかの突発的な要因によって基準姿勢タイミングが検知されない周回が発生した場合でも、その周回において帯電用直流出力値を適切に変化させて画像濃度ムラの発生を抑えることができる。
上述したように、帯電ローラ71Y,71C,71M,71Kの回転には、設計上の周期からずれた周期で回転する周回が少なからず発生する。にもかかわらず、基準姿勢タイミングとは無関係に、バイアス変化データテーブルからのデータ読み込みを一定時間間隔で繰り返し、末尾データを読み込んだ後に読み込み位置を先頭データに戻すようにしたとする。すると、周回を重ねる毎に、データの読み込み位置が適切な位置からずれてしまい、感光体20Y,20C,20M,20Kの帯電ムラを却って助長することになりかねない。そこで、本複写機では、Y,C,M,Kの各色についてそれぞれ、次のような処理を実施するように、制御部110を構成している。即ち、回転姿勢検知センサー76Y,76C,76M,76Kによって基準姿勢タイミングが検知される毎に、バイアス変化データテーブルからのデータ読み込み対象を先頭データに戻す処理である。かかる構成では、帯電ローラ71Y,71C,71M,71Kの回転周期の誤差にかかわらず、帯電用直流出力値を適切なパターンで変化させて画像濃度ムラの発生を有効に抑えることができる。
本複写機においては、データ構築処理を実施する定期的なタイミングとして、以下の5通りのタイミングを採用している。
第1のタイミングは、所定回数のプリントジョブを実施する毎のタイミングである。そのタイミングが到来したときに、複数枚の記録シートに対して画像を連続的に印刷する連続プリントジョブの実施中である場合には、連続プリントジョブを一時中止してデータ構築処理を実施する。所定回数のプリントジョブを実施する毎にデータ構築処理を実施することで、プリントジョブの累積実施回数にかかわらず、帯電ローラの電気抵抗ムラに起因する画像濃度ムラの発生を長期間に渡って安定して抑えることができる。
また、第2のタイミングは、ユーザーからのプリント命令を受信した後、プリントジョブを開始する前のタイミングである。かかる構成では、プリントジョブを開始するにあたり、その開始前にデータ構築処理を実施することで、長期間放置された後のプリントジョブにおいても、帯電ローラの電気抵抗ムラに起因する画像濃度ムラの発生を安定して抑えることができる。
また、第3のタイミングは、作像条件調整処理としてのプロセスコントロール処理を終了した直後のタイミングである。かかる構成では、プロセスコントロール処理の実施によって新たに更新された作像条件にて、最適なバイアス変化データテーブルを構築することができる。
また、第4のタイミングは、環境変動検知手段たる環境センサー124による検知結果に基づいて、所定時間内で閾値を超える環境変動が検知されたタイミングである。例えば、10分間に4℃以上の温度変動を検知したときなどである。かかる構成では、環境が大きく変動したことに起因してバイアス変化データテーブルが変動後の環境に見合わなくなることによる画像濃度ムラの低減効果の悪化を回避することができる。
また、第5のタイミングは、脱着検知手段たるユニット脱着センサー17Y,17C,17M,17Kにより、何れかの色の作像ユニット(18Y〜K)の脱着が検知されたタイミングである。かかる構成では、作像ユニットの交換が行われたことに起因してバイアス変化データテーブルが新たな帯電ローラに見合わなくなることによる画像濃度ムラの低減効果の悪化を回避することができる。
これまで、実施形態に係る複写機について説明してきたが、本発明の適用は同複写機に限定されるものではなく、種々の変形や変更が可能である。たとえば、本発明が適用可能な画像形成装置として、複写機の代わりに、プリンタ、ファクシミリ、複合機などを例示することが可能である。また、カラー画像を形成する画像形成装置ではなく、モノクロ画像しか形成することのできないモノクロ画像形成装置にも、本発明の適用が可能である。また、記録シートの片面だけに画像を形成する構成ではなく、必要に応じて両面に画像を形成する構成の画像形成装置にも、本発明の適用が可能である。記録シートとしては、普通紙、OHPシート、カード、ハガキ、厚紙、封筒などを例示することができる。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
[態様A]
態様Aは、潜像担持体(例えば感光体20)と、回転しながら前記潜像担持体の表面を帯電させる帯電部材(例えば帯電ローラ71)と、前記帯電部材に印加するためのバイアスを出力する帯電電源(例えば帯電電源12)と、帯電した前記潜像担持体の表面に潜像を書き込む潜像書込手段(例えばレーザー書込装置21)と、前記潜像を現像してトナー像を得る現像手段(例えば現像装置80)と、前記帯電部材について所定の回転姿勢になったことを検知する回転姿勢検知手段(例えば回転姿勢検知センサー76)と、前記帯電電源からの帯電バイアスの出力値を所定のパターンで変化させるための変化パターンデータ(例えばバイアス変化データテーブル)を構築するデータ構築処理を所定のタイミングで実施し、且つ、プリントジョブにて前記回転姿勢検知手段による検知結果、及び前記変化パターンデータに基づいて前記帯電電源からの帯電バイアスの出力値を変化させるバイアス変化処理を実施する制御手段(例えば制御部110)とを備える画像形成装置において、前記潜像担持体の表面電位を検知する表面電位検知手段(例えば表面電位センサー79)を設け、且つ、前記データ構築処理にて、前記帯電電源から一定の帯電バイアスを出力させながら、前記潜像担持体の回転方向における複数箇所の表面電位を前記表面電位検知手段によって検知した結果と、前記表面電位を検知している期間中における前記回転姿勢検知手段による検知結果とに基づいて、前記変化パターンデータを構築するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
かかる構成では、プリントジョブ時と同じ当接条件で帯電部材を潜像担持体に当接させた状態、あるいは、プリントジョブ時と同じ対向条件で帯電部材を潜像担持体に対向させた状態で、帯電部材によって潜像担持体を帯電させる。そして、帯電後における潜像担持体の表面電位を表面電位検知手段によって検知した結果に基づいて、プリントジョブ時に実際に発生する潜像担持体の帯電ムラを正確に把握する。この把握結果に基づいて、帯電ムラを解消するような変化パターンデータを構築することで、画像濃度ムラをより確実に抑えることができる。
[態様B]
態様Bは、態様Aにおいて、前記帯電バイアスとして、交流電圧と直流電圧とを重畳した重畳電圧を出力させるように前記帯電電源を構成し、且つ、前記変化パターンデータとして、前記重畳電圧における直流電圧(例えば帯電用直流出力値)を変化させるためのデータを構築するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、帯電バイアスの直流電圧を変化パターンデータに従って変化させることで、帯電部材の電気抵抗ムラに起因する画像濃度ムラを抑えることができる。
[態様C]
態様Cは、態様A又はBにおいて、前記データ構築処理にて、前記潜像担持体の表面の周方向における全域のうち、少なくとも前記帯電部材の周長以上の領域の表面電位を検知した結果に基づいて、前記帯電部材の一周期分の前記変化パターンデータを構築するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、帯電部材の全周について、その周方向の電気抵抗ムラに起因する画像濃度ムラの発生を抑えることができる。
[態様D]
態様Dは、態様Cにおいて、前記バイアス変化処理にて、前記変化パターンデータにおける末尾のデータを読み込んだ後、次のデータ読み込みタイミングが到来する前に、前記回転姿勢検知手段によって前記帯電部材について所定の回転姿勢になったことが検知された場合には、前記変化パターンデータからのデータ読み込み対象を先頭データに戻すように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、実施形態に係る複写機を例にして説明したように、何らかの突発的な要因によって基準姿勢タイミングが検知されない帯電部材の周回においても帯電バイアスの直流電圧を適切に変化させて画像濃度ムラの発生を有効に抑えることができる。
[態様E]
態様Eは、態様Dにおいて、前記バイアス変化処理にて、前記回転姿勢検知手段によって前記帯電部材について所定の回転姿勢になったことが検知される毎に、前記変化パターンデータからのデータ読み込み対象を先頭データに戻すように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、実施形態に係る複写機を例にして説明したように、帯電部材の回転周期の誤差にかかわらず、帯電バイアスの直流電圧を適切なパターンで変化させて画像濃度ムラの発生を有効に抑えることができる。
[態様F]
態様Fは、態様A〜Gの何れかにおいて、所定回数のプリントジョブを実施する毎に前記データ構築処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、プリントジョブの累積実施回数にかかわらず、帯電部材の電気抵抗ムラに起因する画像濃度ムラの発生を長期間に渡って安定して抑えることができる。
[態様G]
態様Gは、態様A〜Fの何れかにおいて、プリント命令を受信した後、プリントジョブを開始する前に前記データ構築処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、長期間放置された後のプリントジョブにおいても、帯電部材の電気抵抗ムラに起因する画像濃度ムラの発生を安定して抑えることができる。
[態様H]
態様Hは、態様A〜Gの何れかにおいて、互いに画像濃度の異なる複数の濃度検知用トナー像を具備する階調パターン像(例えばパッチパターン像)を作像し、前記階調パターン像における複数の濃度検知用トナー像(例えばトナー像)の画像濃度(例えばトナー付着量)を検知した結果に基づいて画像濃度と作像条件(例えば現像バイアス)との関係を示す現像特性(例えば近似直線式)を把握し、把握結果に基づいて作像条件を調整する作像条件を調整する作像条件調整処理(例えばプロセスコントロール処理)を実施し、且つ作像条件調整処理を終了した直後に前記データ構築処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、作像条件調整処理の実施によって新たに更新された作像条件にて、最適な変化パターンデータを構築することができる。
[態様I]
態様Iは、態様A〜Hの何れかにおいて、環境変動を検知する環境変動検知手段(例えば環境センサー124)を設け、前記環境変動検知手段によって閾値を超える環境変動が検知されたことに基づいて前記データ構築処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、環境が大きく変動したことに起因して変化パターンデータが変動後の環境に見合わなくなることによる画像濃度ムラの低減効果の悪化を回避することができる。
[態様J]
態様Jは、態様A〜Iの何れかにおいて、前記帯電部材の脱着を検知する脱着検知手段(例えばユニット脱着センサー17)を設け、前記脱着検知手段によって脱着が検知されたことに基づいて前記データ構築処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、帯電部材の交換が行われたことに起因して変化パターンデータが新たな帯電部材に見合わなくなることによる画像濃度ムラの低減効果の悪化を回避することができる。
12:帯電電源
17:ユニット脱着センサー(脱着検知手段)
20:感光体(潜像担持体)
21:レーザー書込装置(潜像書込手段)
71:帯電ローラ(帯電部材)
76:回転姿勢検知センサー(回転姿勢検知手段)
79:表面電位センサー(表面電位検知手段)
80:現像装置(現像手段)
110:制御部(制御手段)
124:環境センサー(環境変動検知手段)
特開2013−24940号公報

Claims (10)

  1. 潜像担持体と、回転しながら前記潜像担持体の表面を帯電させる帯電部材と、前記帯電部材に印加するためのバイアスを出力する帯電電源と、帯電した前記潜像担持体の表面に潜像を書き込む潜像書込手段と、前記潜像を現像してトナー像を得る現像手段と、前記帯電部材について所定の回転姿勢になったことを検知する回転姿勢検知手段と、前記帯電電源からの帯電バイアスの出力値を所定のパターンで変化させるための変化パターンデータを構築するデータ構築処理を所定のタイミングで実施し、且つ、プリントジョブにて前記回転姿勢検知手段による検知結果、及び前記変化パターンデータに基づいて前記帯電電源からの帯電バイアスの出力値を変化させるバイアス変化処理を実施する制御手段とを備える画像形成装置において、
    前記潜像担持体の表面電位を検知する表面電位検知手段を設け、
    且つ、前記データ構築処理にて、前記帯電電源から一定の帯電バイアスを出力させながら、前記潜像担持体の回転方向における複数箇所の表面電位を前記表面電位検知手段によって検知した結果と、前記表面電位を検知している期間中における前記回転姿勢検知手段による検知結果とに基づいて、前記変化パターンデータを構築するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    前記帯電バイアスとして、交流電圧と直流電圧とを重畳した重畳電圧を出力させるように前記帯電電源を構成し、且つ、前記変化パターンデータとして、前記重畳電圧における直流電圧を変化させるためのデータを構築するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2の画像形成装置において、
    前記データ構築処理にて、前記潜像担持体の表面の周方向における全域のうち、少なくとも前記帯電部材の周長以上の領域の表面電位を検知した結果に基づいて、前記帯電部材の一周期分の前記変化パターンデータを構築するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項3の画像形成装置において、
    前記バイアス変化処理にて、前記変化パターンデータにおける末尾のデータを読み込んだ後、次のデータ読み込みタイミングが到来する前に、前記回転姿勢検知手段によって前記帯電部材について所定の回転姿勢になったことが検知された場合には、前記変化パターンデータからのデータ読み込み対象を先頭データに戻すように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4の画像形成装置において、
    前記バイアス変化処理にて、前記回転姿勢検知手段によって前記帯電部材について所定の回転姿勢になったことが検知される毎に、前記変化パターンデータからのデータ読み込み対象を先頭データに戻すように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1乃至5の何れかの画像形成装置において、
    所定回数のプリントジョブを実施する毎に前記データ構築処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1乃至6の何れかの画像形成装置において、
    プリント命令を受信した後、プリントジョブを開始する前に前記データ構築処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1乃至7の何れかの画像形成装置において、
    互いに画像濃度の異なる複数の濃度検知用トナー像を具備する階調パターン像を作像し、前記階調パターン像における複数の濃度検知用トナー像の画像濃度を検知した結果に基づいて画像濃度と作像条件との関係を示す現像特性を把握し、把握結果に基づいて作像条件を調整する作像条件を調整する作像条件調整処理を実施し、且つ作像条件調整処理を終了した直後に前記データ構築処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1乃至8の何れかの画像形成装置において、
    環境変動を検知する環境変動検知手段を設け、
    前記環境変動検知手段によって閾値を超える環境変動が検知されたことに基づいて前記データ構築処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項1乃至9の何れかの画像形成装置において、
    前記帯電部材の脱着を検知する脱着検知手段を設け、
    前記脱着検知手段によって脱着が検知されたことに基づいて前記データ構築処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
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