JP2016200697A - 画像形成装置 - Google Patents

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Terumichi Ochi
照通 越智
悟士 金子
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悟士 金子
平井 秀二
Hideji Hirai
秀二 平井
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Abstract

【課題】帯電ローラ(71Y,C,M,K)について所定の回転姿勢になったことを検知するための光学センサーを設けることなく、変化パターンデータを構築する。【解決手段】回転姿勢把握手段によって帯電ローラ71Yの回転姿勢を把握しながら所定の特性を検知した結果に基づいて、帯電電源からの帯電バイアスの出力を変化させて帯電ローラ71Yの回転周期で発生する画像濃度ムラを抑えるためのデータ構築処理を所定のタイミングで実施する制御部110を設けた複写機において、帯電ローラ71Yの回転駆動を開始した後、所定のタイミングが到来した時点と、それ以降の帯電ローラ71Yの回転駆動量とに基づいて、帯電ローラ71Yについて所定の回転姿勢になるタイミングを把握するように、制御部110を構成した。【選択図】図3

Description

本発明は画像形成装置に関するものである。
従来より、回転姿勢把握手段によって回転体の回転姿勢を把握しながら所定の特性を検知した結果に基づいて、電源からの出力電圧を変化させて回転体の回転周期で発生する画像濃度ムラを抑えるためのデータ構築処理を実施する画像形成装置が知られている。
例えば、特許文献1に記載の画像形成装置は、回転体として、感光体に当接して回転しながら感光体を帯電させる帯電ローラを具備している。そして、非画像形成動作中に、帯電ローラを感光体から離間させてから導電性ローラに当接させ、それらローラを回転させながら両者間に流れる電流を検知し、その検知結果に基づいて、前述の特性として帯電ローラの回転方向の電気抵抗ムラを検知する。このとき、帯電ローラについて所定の回転姿勢になったことを光学センサーによって検知することで、帯電ローラの回転方向の所定位置を始点にしたローラ一周分の電気抵抗ムラを検知する。検知した電気抵抗ムラの大きさが所定値を超えると、その電気抵抗ムラに基づいて、帯電部材に印加する電圧を所定のパターンで変化させるための変化パターンデータを構築する。そして、帯電ローラを回転駆動しながら、前述の変化パターンデータに従って、前述の電圧を出力する電源からの出力値を変化させる。この出力変化により、帯電ローラの電気抵抗ムラを低減して、電気抵抗ムラに起因する画像濃度ムラを抑えることができるとされている。
しかしながら、この画像形成装置においては、帯電ローラについて所定の回転姿勢になったことを検知するための光学センサーを設けることで、コストアップを引き起こしてしまうという課題があった。
なお、回転体たる帯電ローラの回転姿勢を光学センサーで検知しながら特性たる電気抵抗ムラを検知した結果に基づいて帯電ローラへの印加電圧を出力する電源からの出力を変化させる変化パターンデータを構築する構成の他にも、同様の課題が生じ得る。例えば、次のような構成においても、同様の課題が生じする。即ち、回転体たる感光体の回転姿勢を光学センサーで検知しながら、特性として、テストトナー像において感光体回転周期で発生している画像濃度ムラを検知する。そして、その検知結果に基づいて、現像バイアスを出力する電源からの出力を変化させて画像濃度ムラを抑えるための変化パターンデータを構築する構成である。
上述した課題を解決するために、本発明は、像担持体の移動する表面にトナー像を作像する作像手段と、前記像担持体上のトナー像を、直接あるいは中間転写体を介して記録シートに転写する転写手段と、回転可能な回転体と、前記回転体の回転姿勢を把握する回転姿勢把握手段と、トナー像の作像から転写までの過程における所定のプロセスに寄与する電圧を出力する電源と、前記回転姿勢把握手段によって前記回転体の回転姿勢を把握しながら所定の特性を検知した結果に基づいて、前記前記電源からの出力電圧を変化させて前記回転体の回転周期で発生する画像濃度ムラを抑えるためのデータ構築処理を所定のタイミングで実施する制御手段を備える画像形成装置において、前記回転体の回転駆動を開始した後、所定のタイミングが到来した時点と、それ以降の前記帯電部材の回転駆動量とに基づいて、前記回転体について所定の回転姿勢になるタイミングを把握するように、前記回転姿勢把握手段を構成したことを特徴とするものである。
本発明によれば、回転体について所定の回転姿勢になったことを検知するための光学センサーを設けることなく、変化パターンデータを構築することができるという優れた効果がある。
参考形態に係る複写機を示す概略構成図。 同複写機の画像形成部を拡大して示す拡大構成図。 同画像形成部におけるY用の感光体及び帯電装置を拡大して示す拡大構成図。 同帯電装置における帯電ローラを拡大して示す拡大斜視図。 同帯電装置におけるY用の回転姿勢検知センサーからの出力電圧の経時変化を示すグラフ。 同複写機の電気回路の要部を示すブロック図。 同画像形成部の中間転写ベルトに転写されたパッチパターン像を示す模式図。 同画像形成部のY用の電流検知手段をY用の感光体や帯電ローラなどとともに示す構成図。 同画像形成部のY用の作像ユニットにおいて取得された電流値サンプリングデータに基づいて作成される電流値の経時変動を示すグラフ。 電流値1周期変動データの平均変動データを説明するためのグラフ。 同画像形成部の電流検知手段によって検知される電流値Icと、その電流値Icの条件で帯電せしめられた感光体の表面電位との関係を示すグラフ。 電流値の変動曲線、相殺曲線、及び安定電位の関係の一例を示すグラフ。 帯電ローラの1周期内における帯電用直流出力値の経時変化を示すグラフ。 同画像形成部の制御部によって実施されるデータ構築処理の処理フローを示すフローチャート。 実施形態に係る複写機における電流値の経時変動と、カウント処理の実行タイミングと、カウントアップ信号の立ち上がりタイミングとを示すグラフ。 実施形態に係る複写機におけるプリントジョブ中の制御フローを示すフローチャート 帯電ローラの回転軸線方向の電気抵抗ムラを説明するための斜視図。
以下、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式のフルカラー複写機(以下、単に複写機という)の実施形態について説明する。
まず、実施形態に係る複写機の構成を説明する前に、実施形態に係る複写機を理解する上で参考になる参考形態に係る複写機の構成について説明する。図1は、参考形態に係る複写機を示す概略構成図である。同図において、参考形態に係る複写機は、記録シートに画像を形成する画像形成部100、画像形成部100に対して記録シート5を供給する給紙装置200、原稿の画像を読み取るスキャナ300などを備えている。また、スキャナ300の上部に取り付けられた原稿自動搬送装置(ADF)400なども備えている。画像形成部100には、記録シート5を手差しでセットするための手差しトレイ6や、画像形成済みの記録シート5をスタックするためのスタックトレイ7などが設けられている。
図2は、画像形成部100を拡大して示す拡大構成図である。画像形成部100には、転写体たる無端状の中間転写ベルト10が設けられている。中間転写ベルト10は、3つの支持ローラ14,15,16に張架された状態で、それら支持ローラの何れか1つの回転駆動により、図中時計回り方向に無端移動せしめられる。支持ローラ14,15,16のうちの第1支持ローラ14と第2支持ローラ15との間で移動するベルト部分のおもて面には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の4つの作像ユニットが対向している。また第2支持ローラ15と第3支持ローラ16との間で移動するベルト部分のおもて面には、中間転写ベルト10上に形成されたトナー像の画像濃度(単位面積あたりのトナー付着量)を検知するための光学センサーユニット150が対向している。
図1において、作像ユニット18Y,18C,18M,18Kの上方には、レーザー書込装置21が設けられている。このレーザー書込装置21は、スキャナ300で読み取られた原稿の画像情報に基づいて、図示しないレーザー制御部によって半導体レーザー(図示せず)を駆動して書込光を出射する。そして、その書込光により、各作像ユニット18Y,18C,18M,18Kに設けられた潜像担持体たるドラム状の感光体20Y,20C,20M,20Kを露光走査して感光体に静電潜像を形成する。なお、書込光の光源としては、レーザーダイオードに限るものではなく、例えばLEDであってもよい。
図3は、Y用の感光体20Y及び帯電装置70Yを拡大して示す拡大構成図である。帯電装置70Yは、感光体20Yに当接して連れ回る帯電ローラ71Yと、帯電ローラ71Yに当接して連れ回る帯電クリーニングローラ75Yと、後述する図示しない回転姿勢検知センサーとを有している。
図4は、帯電ローラ71Yを拡大して示す拡大斜視図である。帯電ローラ71Yは、円柱状の本体部72Y、本体部72Yの回転軸線方向の両端側にそれぞれ配設された大径部73Y、図示しない軸受けに回転自在に支持される回転軸部74Yなどを有している。本体部72Yは、円柱状の芯金、これの表面に被覆された導電層、これの表面に被覆された表面層などを具備している。また、本体部72Yよりも大きな直径の円盤状に成型された大径部73は絶縁性の材料からなる。また、回転軸部74Yは金属材料からなり、本体部72Yの芯金に導通している。かかる構成の帯電ローラ71Yは、図示しない付勢手段によって感光体(20Y)に向けて付勢されることで、回転軸線方向の両端部にそれぞれ存在する2つの大径部73Yを感光体に当接させる。この当接により、帯電ローラ71Yは感光体に連れ回りすることが可能になっている。大径部73Yよりも小径の本体部72Yは、感光体との間に微小ギャップを形成する。その微小ギャップ内で放電が発生することで、感光体の表面が一様に帯電せしめられる。かかる放電を生起せしめるために、本体部72Yの芯金に導通している回転軸部74Yに対して、直流電圧と交流電圧とを重畳した重畳電圧からなる帯電バイアスが印加される。なお、図示のような帯電ローラ71Yではなく、大径部を具備せず、且つ自らの本体部を感光体に接触させる接触方式の帯電ローラを採用してもよい。
2つの大径部73Yの端面からそれぞれ突出している回転軸部材74Yの一方は、回転姿勢検知センサー76Yを貫いており、回転姿勢検知センサー76Yから突出している部分が図示しない軸受けによって受けられている。回転姿勢検知センサー76Yは、回転軸部材74Yに固定されて回転軸部材74Yと一体的に回転する遮光部材77Yや、透過型フォトセンサー78Yなどを具備している。遮光部材77Yは、回転軸部材74Yの周面における所定の箇所において法線方向に突出する形状になっており、帯電ローラ71Yが所定の回転姿勢になったときに、透過型フォトセンサー78Yの発光素子と受光素子との間に介在する。これにより、受光素子が受光しなくなることで、透過型フォトセンサー78Yからの出力電圧値が大きく低下する。つまり、透過型フォトセンサー78Yは、帯電ローラ71Yが所定の回転姿勢になると、そのことを検知して出力電圧値を大きく低下させる。
図5は、Y用の回転姿勢検知センサー76Yからの出力電圧の経時変化を示すグラフである。なお、回転姿勢検知センサー76Yからの出力電圧は、具体的には、透過型フォトセンサー78Yからの出力電圧のことである。図示のように、帯電ローラ71Yが回転しているとき、大半の時間は、回転姿勢検知センサー76Yから6[V]の電圧が出力される。但し、帯電ローラ71Yが一周する毎に、回転姿勢検知センサー76Yからの出力電圧が一瞬だけ0[V]付近まで大きく低下する。これは、帯電ローラ71Yが一周する毎に、遮光部材77Yが透過型フォトセンサー76Yの発光素子と受光素子との間に介在して、受光素子が光を受光しなくなるからである。このように出力電圧が大きく低下するタイミングは、帯電ローラ71Yが所定の回転姿勢になったタイミングである。
図3において、帯電装置70Yの帯電クリーニングローラ75Yは、導電性の芯金、これの周面に被覆された弾性層などを具備している。弾性層は、メラミン樹脂を微細発泡させたスポンジ状の部材からなり、帯電ローラ(71Y)の本体部(72Y)に当接しながら回転することで、本体部に付着している残トナーなどのゴミを本体部から除去することで、異常画像の発生を抑えている。また、弾性層は、電気抵抗を調整するための抵抗調整剤として、カーボンなどのイオン導電剤とは異なるものを含有している。
図2において、4つの作像ユニット18Y,18C,18M,18Kは、使用するトナーの色が異なる点の他が、互いにほぼ同様の構成になっている。Yトナー像を作像するY用の作像ユニット18Yを例にすると、これは、感光体20Y、帯電装置70Y、現像装置80Y、電流検知手段などを有している。
感光体20Yの表面は、帯電装置60によって負極性に一様帯電せしめられる。このようにして一様に帯電した感光体20Yの表面のうち、レーザー書込装置21によってレーザー光が照射された部分は、電位を減衰させて静電潜像となる。
現像装置80Yは、磁性キャリアと非磁性トナーとを含有する二成分現像剤を用いて現像を行う二成分現像方式のものであるが、磁性キャリアを含有しない一成分現像剤を用いる一成分現像方式のものを採用してもよい。この現像装置80Yは、現像ケース内に設けられた攪拌部と現像部とを具備している。攪拌部においては、二成分現像剤(以下、単に現像剤という)が3本のスクリュー部材によって攪拌搬送されて現像部に供給される。現像部では、自らの周面の一部を、現像ケースの開口を通じて感光体20Yに対して所定の間隙を介して対向させながら回転駆動する現像スリーブ81Y配設されている。現像スリーブ81Yには、図示しないマグネットローラが現像スリーブ81Yに連れ回らないように固定配設されている。攪拌部から現像部に供給された現像剤は、マグネットローラの発する磁力の作用によって現像スリーブ81Yの表面に汲み上げられる。現像スリーブ81Yの表面に汲み上げられた現像剤は、現像スリーブ81Yの回転に伴って、感光体20Yに対向する現像領域まで搬送される。これに先立って、現像剤は、マグネットローラの発する磁力によって穂立ち状態となって磁気ブラシを形成する。現像領域では、現像スリーブ81Yに印加されている現像バイアスにより、現像剤中のトナーを感光体20Y上の静電潜像に転位させる現像ポテンシャルが作用する。これにより、現像剤中のトナーが感光体20上の静電潜像に転移して静電潜像を現像する。このようにして、感光体20Y上にYトナー像が形成される。このYトナー像は、感光体20Yの回転に伴って、後述するY用の一次転写ニップに進入する。
現像スリーブ81Yの回転に伴って現像領域を通過した現像剤は、マグネットローラの磁力の弱まる領域まで搬送されることで、現像スリーブ81Yの表面から離れて攪拌部に戻される。攪拌部に戻された現像剤は、3本のスクリュー部材によって撹拌搬送されて現像部に再び供給される。これに先立って、現像剤はトナー濃度センサーによってトナー濃度が検知され、その検知結果に応じた量のトナーが新たに供給される。この供給は、図示しない制御部がトナー濃度センサーによる検知結果に応じて図示しないトナー補給装置を駆動させることによって行われる。
Y用の作像ユニット18YにおけるYトナー像の作像について説明したが、C,M,K用の作像ユニット18C,M,Kにおいては、Yと同様のプロセスにより、感光体20C,20M,20Kの表面にCトナー像,Mトナー像,Kトナー像が形成される。
中間転写ベルト10のループ内側には、Y,C,M,K用の一次転写ローラ62Y,62C,62M,62Kが配設されており、Y,C,M,K用の感光体20Y,20C,20M,20Kとの間に中間転写ベルト10を挟み込んでいる。これにより、中間転写ベルト10のおもて面と、Y,C,M,K用の感光体20Y,20C,20M,20Kとが当接するY,C,M,K用の一次転写ニップが形成されている。そして、一次転写バイアスが印加されるY,C,M,K用の一次転写ローラ62Y,62C,62M,62Kと、感光体20Y,20C,20M,20Kとの間には、それぞれ一次転写電界が形成されている。
中間転写ベルト10のおもて面は、ベルトの無端移動に伴ってY,C,M,K用の一次転写ニップを順次通過していく。その過程で、感光体20Y,20C,20M,20K上のYトナー像,Cトナー像,Mトナー像,Kトナー像が中間転写ベルト10のおもて面に順次重ね合わせて一次転写される。これにより、中間転写ベルト10のおもて面には4色重ね合わせトナー像が形成される。
中間転写ベルト10の下方には、第1張架ローラ22と第2張架ローラ23とによって張架される無端状の搬送ベルト24が配設されており、何れか一本の張架ローラの回転駆動に伴って図中反時計回り方向に無端移動せしめられる。そして、そのおもて面を、中間転写ベルト10の全域のうち、第3支持ローラ16に対する掛け回し箇所に当接させて2次転写ニップを形成している。この2次転写ニップの周辺においては、接地された第2張架ローラ23と、2次転写バイアスが印加される第3支持ローラ16との間に2次転写電界が形成されている。
図1において、画像形成部100には、給紙装置200や手差しトレイ6から給送されてくる記録シート5を、2次転写ニップ、後述する定着装置25、排出ローラ対56に順次搬送するための搬送路48が設けられている。また、給紙装置200から画像形成部100に給送された記録シート5を、搬送路48の入口まで搬送するための給送路49も設けられている。なお、搬送路48の入口には、レジストローラ対47が配設されている。
ユーザーの命令に基づくプリントジョブが開始されると、給紙装置200又は手差しトレイ6から繰り出された記録シート5が搬送路48に向けて搬送されて、レジストローラ対47に突き当たる。そして、レジストローラ対47は、適切なタイミングで回転駆動を開始することで、記録シート5を2次転写ニップに向けて送り込む。2次転写ニップでは、中間転写ベルト10上の4色重ね合わせトナー像が記録シート5に密着する。そして、2次転写電界やニップ圧の作用により、4色重ね合わせトナー像が記録シート5の表面に2次転写されてフルカラートナー像になる。
2次転写ニップを通過した記録シート5は、搬送ベルト24によって定着装置25に向けて搬送される。そして、定着装置25内で加圧及び加熱されることで、その表面にフルカラートナー像が定着せしめられる。その後、記録シート5は、定着装置25から排出された後、排出ローラ対56を経由してスタックトレイ7上にスタックされる。
図6は、参考形態に係る複写機における電気回路の要部を示すブロック図である。同図において、制御手段としての制御部110は、CPU、RAM、ROM、不揮発性メモリーなどを有している。この制御部110には、Y,C,M,K用の現像装置80Y,80C,80M,80Kのトナー濃度センサー82Y,82C,82M,82Kが電気的に接続されている。これにより、制御部110は、Y,C,M,Kの現像装置80Y,80C,80M,80Kに収容されているY現像剤,C現像剤,M現像剤,K現像剤のトナー濃度を把握することができる。
制御部110には、Y,C,M,K用のユニット脱着センサー17Y,17C,17M,17Kも電気的に接続されている。脱着検知手段としてのユニット脱着センサー17Y,17C,17M,17Kは、作像ユニット18Y,18C,18M,18Kが画像形成部100から取り外されたことを検知したり、画像形成部100に装着されたことを検知したりすることができる。これにより、制御部110は、画像形成部100に対する作像ユニット18Y,18C,18M,18Kの脱着があったことを把握することができる。
また、制御部110には、Y,C,M,K用の現像電源11Y,11C,11M,11Kも電気的に接続されている。制御部110は、現像電源11Y,11C,11M,11Kに制御信号をそれぞれ個別に出力することで、現像電源11Y,11C,11M,11Kから出力される現像バイアスの値を個別に調整することができる。つまり、Y,C,M,K用の現像スリーブ81Y,81C,81M,81Kに印加する現像バイアスの値をそれぞれ個別に調整することができる。
また、制御部110には、Y,C,M,K用の帯電電源12Y,12C,12M,12Kも電気的に接続されている。制御部110は、帯電電源12Y,12C,12M,12Kに対して制御信号をそれぞれ個別に出力することで、帯電電源12Y,12C,12M,12Kから出力される帯電バイアスにおける直流電圧の値を個別に制御することができる。つまり、Y,C,M,K用の帯電ローラ71Y,71C,71M,71Kに印加する帯電バイアスの直流電圧の値をそれぞれ個別に調整することができる。
また、制御部110には、Y,C,M,K用の帯電ローラ71Y,71C,71M,71Kについてそれぞれ所定の回転姿勢になったことを個別に検知するための回転姿勢検知センサー76Y,76C,76M,76Kも電気的に接続されている。制御部110は、回転姿勢検知センサー76Y,76C,76M,76Kからの出力に基づいて、Y,C,M,K用の帯電ローラ71Y,71C,71M,71Kについてそれぞれ所定の回転姿勢になったことを個別に把握することができる。
また、制御部110には、光書込ユニット21、環境センサー124、光学センサーユニット150、プロセスモーター120、転写モーター121、レジストモーター122、給紙モーター123なども電気的に接続されている。環境センサー124は、機内の温度や湿度を検知するものである。また、プロセスモーター120は、作像ユニット18Y,18C,18M,18Kの駆動源になっているモーターである。また、転写モーター121は、中間転写ベルト10の駆動源になっているモーターである。また、レジストモーター122は、レジストローラ対47の駆動源になっているモーターである。また、給紙モーター123は、給紙装置200の給紙カセット201から記録シート5を送り出すためのピックアップローラ202の駆動源になっているモーターである。
また、制御部110には、作像ユニット18Y,18C,18M,18Kの電流検知手段79Y,79C,79M,79Kも接続されている。それら電流検知手段79Y,79C,79M,79Kや、光学センサーユニット150の役割については後述する。
参考形態に係る複写機においては、環境変動などにかかわらず画像濃度を長期間に渡って安定化させるために、所定のタイミングでプロセスコントロール処理と呼ばれる制御を定期的に実施する。プロセスコントロール処理では、Y用の感光体20Yに複数のパッチ状Yトナー像からなるYパッチパターン像を作像し、それを中間転写ベルト10に転写する。また、感光体20C,20M,20Kにも、同様にしてC,M,Kパッチパターン像を作像してそれらを重ね合わさないように中間転写ベルト10に転写する。そして、それらのパッチパターン像における各トナー像のトナー付着量を、光学センサーユニット150によって検知する。次いで、それらの検出結果に基づいて、作像ユニット18Y,18C,18M,18Kについてそれぞれ現像バイアスVbなどの作像条件を個別に調整する。
光学センサーユニット150は、中間転写ベルト10のベルト幅方向に所定の間隔をおいて並ぶ4つの反射型フォトセンサーを有している。それぞれの反射型フォトセンサーは、中間転写ベルト10や中間転写ベルト10上のパッチ状トナー像の光反射率に応じた信号を出力する。4つの反射型フォトセンサーのうち、3つは、Y,M,Cトナー付着量に応じた出力をするように、ベルト表面上における正反射光及び拡散反射光の両方をとらえて、それぞれの光量に応じた出力を行う。残りの1つは、Kトナー付着量に応じた出力を行うように、ベルト表面上における正反射光だけをとらえてその光量に応じた出力を行う。
制御部110は、図示しない主電源の投入時や、所定時間経過した後の待機時、所定枚数以上のプリントを出力したあとの待機時など、所定のタイミングで、プロセスコントロール処理を実施する。そして、プロセスコントロール処理を開始すると、まず、通紙枚数、印字率、温度、湿度などの環境情報を取得した後、作像ユニット18Y,18C,18M,18Kにおけるそれぞれの現像特性を把握する。具体的には、それぞれの色について、現像γと現像開始電圧を算出する。より詳しくは、感光体20Y,20C,20M,20Kを回転させながらそれぞれを一様に帯電せしめる。この帯電については、帯電電源12Y,12C,12M,12Kから出力する帯電バイアスとして、通常のプリント時とは異なるものを出力する。詳しくは、重畳バイアスからなる帯電バイアスの直流電圧及び交流電圧のうち、直流電圧の絶対値を一様な値ではなく、徐々に大きくしていく。このような条件で帯電させた感光体20Y,20C,20M,20Kに対し、レーザー書込装置21によるレーザー光の走査を施して、パッチ状Yトナー像,パッチ状Cトナー像、パッチ状Mトナー像、パッチ状Kトナー像用の静電潜像を複数形成する。それらを現像装置80Y,80C,80M,80Kによって現像することで、感光体20Y,20C,20M,20K上にY,C,M,Kパッチパターン像を作像する。なお、現像の際に、制御部110は、各色の現像スリーブ81Y,81C,81M,81Kに印加する現像バイアスの絶対値もそれぞれ徐々に大きくしていく。
Y,C,M,Kパッチパターン像は、図7に示されるように、中間転写ベルト10上で重なり合わないように、ベルト幅方向に並んでいる。具体的には、Yパッチパターン像YPPは、中間転写ベルト10の幅方向における一端部に転写される。また、Cパッチパターン像CPPは、ベルト幅方向において、Yパッチパターン像よりも少し中央側にずれた位置に転写される。また、Mパッチパターン像MPPは、中間転写ベルト10の幅方向における他端部に転写される。また、Kパッチパターン像KPPは、ベルト幅方向において、Kパッチパターン像よりも少し中央側にずれた位置に転写される。
光学センサーユニット150は、互いにベルト幅方向の異なる位置でベルトの光反射特性を検知する第1反射型フォトセンサー150a、第2反射型フォトセンサー150b、第3反射型フォトセンサー150c、及び第4反射型フォトセンサー150dを有している。これら4つの反射型フォトセンサーのうち、第3反射型フォトセンサー150cは、黒トナーの付着に起因するベルト表面の光反射特性の変化を検知するように、正反射光だけを検知するものを採用している。これに対し、その他の反射型フォトセンサーは、Y,C又はMトナーの付着に起因するベルト表面の光反射特性の変化を検知するように、正反射光と拡散反射光との両方を検知するタイプのものである。
第1反射型フォトセンサー150aは、中間転写ベルト10の幅方向の一端部に形成されたYパッチパターン像YPPのパッチ状Yトナー像のYトナー付着量を検知する位置に配設されている。また、第2反射型フォトセンサー150bは、ベルト幅方向において、Yパッチパターン像YPPの近くに位置するCパッチパターン像CPPのパッチ状Cトナー像のCトナー付着量を検知する位置に配設されている。また、第4反射型フォトセンサー150dは、中間転写ベルト10の幅方向の他端部に形成されたMパッチパターン像MPPのパッチ状Mトナー像のMトナー付着量を検知する位置に配設されている。また、第3反射型フォトセンサー150cは、ベルト幅方向において、Mパッチパターン像MPPの近くに位置するKパッチパターン像KPPのパッチ状Kトナー像のKトナー付着量を検知する位置に配設されている。なお、第1反射型フォトセンサー150a、第2反射フォトセンサー150b、及び第4反射型フォトセンサー150dの3つは、それぞれトナー像の色が黒以外の3色(Y,C,M)であれば、そのトナー付着量を検知することができる。
制御部110は、光学センサーユニット150の4つの反射型フォトセンサーから順次送られてくる出力信号に基づいて、各色のパッチ状トナー像の光反射率を演算し、演算結果に基づいてトナー付着量を求めてRAMに格納していく。なお、中間転写ベルト10の走行に伴って光学センサーユニット150との対向位置を通過した各色のパッチパターン像は、図示しないクリーニング装置によってベルトおもて面からクリーニングされる。
制御部110は、次に、RAMに格納したトナー付着量と、それとは別にRAMに格納した露光部電位(潜像電位)のデータとに基づいて、直線近似式(Y=a×Vb+b)を算出する。具体的には、y軸をトナー付着量とし、且つx軸を現像ポテンシャルとする2次元座標における両者の関係を示す直前近似式である。そして、直線近似式に基づいて、目標のトナー付着量を実現する現像バイアスを求めて、その結果を不揮発メモリーに記憶する。このような現像バイアスの算出及び記憶を、Y,C,M,Kの各色についてそれぞれ行ってプロセスコントロール処理を終了する。その後、プリントジョブにおいては、Y,C,M,Kについてそれぞれ、不揮発性メモリーに記憶している現像バイアスと同じ値の電圧を、現像電源11Y,11C,11M,11Kから出力させる。
このようなプロセスコントロール処理を実施することで、Y,C,M,Kの各色についてそれぞれ、画像全体の画像濃度を長期間に渡って安定化させることができる。しかしながら、画像の各部位に着目すると、感光体20Y,20C,20M,20Kの帯電ムラに起因する画像濃度ムラを引き起こすおそれがある。具体的には、帯電ローラ71Y,71C,71M,71Kに周方向(回転方向)の電気抵抗ムラがあると、感光体20Y,20C,20M,20Kに周方向の帯電ムラを発生させて、画像濃度ムラを引き起こしてしまう。特に、画像におけるハイライト部やハーフトーン部などの中間調部においては、画像濃度が感光体の帯電電位に影響を受け易いことから、前述の画像濃度ムラが目立ってしまう。
帯電ローラ71Y,71C,71M,71Kの弾性層は、電気抵抗調整剤として、カーボンなどといったイオン導電剤とは異なるものを含有している。このような弾性層は、イオン導電剤の分布の経時変動による電気抵抗ムラの変動を引き起こさない代わりに、印加電圧の変動によって電気抵抗ムラを低減することができない。このため、初期の電気抵抗ムラがあると、その電気抵抗ムラに起因する感光体の帯電ムラを発生させ続けることで、帯電ムラによる画像濃度ムラを発生させ続けるおそれがある。
図8は、Y用の電流検知手段79YをY用の感光体20Yや帯電ローラ71Yなどとともに示す構成図である。Y用の電流検知手段79Yは、帯電ローラ71Yと感光体20Yとの間に流れる電流を検出する電流検出回路79aY、その電流値を積分する電流積分回路79bY、電流検出回路79aYを駆動するための電力を出力する電源回路79cYなどを有している。同図においては、各色のうち、Y用の電流検知手段79Yだけを示しているが、参考形態に係る複写機は、C,M,Kについても同様の電流検知手段(図6の79C,79M,79K)を有している。
制御部110は、帯電ローラ71Y,71C,71M,71Kのそれぞれについて、印加する帯電バイアスを周期変動させるためのバイアス変化データテーブルを不揮発メモリーに個別に記憶している。そして、帯電ローラ71Y,71C,71M,71Kの回転方向の電気抵抗ムラを把握した結果に基づいてバイアス変化データテーブルを新たに構築して更新するデータ構築処理を、定期的に実施するようになっている。
データ構築処理においては、まず、各種の機器の駆動によって装置を立ち上げた後、Y,C,M,Kの各色についてそれぞれ、帯電ローラと感光体との間に流れる電流を所定の時間間隔で検知して電流値データとして順に記憶していく。具体的には、帯電ローラ71Y,71C,71M,71Kや感光体20Y,20C,20M,20Kを回転駆動させ、一定の直流電圧に対して一定のピークツウピークの交流電圧を重畳した帯電バイアスを帯電電源12Y,12C,12M,12Kから出力させる。このとき、直流電圧については、例えば550[−V]とする。このような条件で、帯電ローラ71Y,71C,71M,71Kと、感光体20Y,20C,20M,20Kとの間に流れる電流を電流検知手段79Y,79C,79M,79Kによって所定の時間間隔で検知してその結果をRAMに順次記憶していくサンプリングを開始する。実施形態では、その時間間隔として1[ms]を採用しているが、これに限られるものではない。
データ構築処理において、制御部110はサンプリング開始直後から、回転姿勢検知センサー76Y,76C,76M,76Kからの出力電圧を監視し、それぞれ出力電圧が立ち下がったタイミング(以下、基準姿勢タイミングという)をRAMに記憶していく。このような処理を、帯電ローラ71Y,71C,71M,71Kをそれぞれ少なくとも6回転させるまで実施する。このようなサンプリングにより、Y,C,M,Kについてそれぞれ、電流値サンプリングデータと、基準姿勢サンプリングデータとを得る。
図9は、Y用の作像ユニット18Yにおいて取得された電流値サンプリングデータに基づいて作成される電流値の経時変動を示すグラフである。同図において、sin波状の波形が繰り返し出現しているが、それらsin波の1つずつが帯電ローラ71Yの回転周期に相当している。電流値のサンプリングにおいては、帯電ローラ71Y,71C,71M,71Kについてそれぞれ、ローラ6回転周期分以上の期間に渡る電流値の検知結果が時系列でサンプリングされる。
同図のグラフに示されるように、電流値は帯電ローラ1周期に同期するパターンで変動する。この変動は主に、帯電ローラ71Yの周方向における電気抵抗ムラに起因するものである。このような電流値の変動があると、その変動に従った回転方向の帯電ムラが感光体20Yに発生する。そして、Yトナー画像において飽和露光になり難いハイライト部やハーフトーン部などの中間調部で静電潜像の電位が不安定になって、画像濃度ムラを引き起こしてしまう。Y用の作像ユニット18Yにおいて取得された電流値サンプリングデータや基準姿勢サンプリングデータについて説明したが、他色の作像ユニットにおいても、同様にして電流値サンプリングデータや基準姿勢サンプリングデータが記憶される。
制御部110は、次に、Y,C,M,Kについてそれぞれ、帯電ローラ1周期毎のデータに分割して6個以上の電流値1周期変動データを構築する。具体的には、帯電ローラ71Y,71C,71M,71Kについてのそれぞれの基準姿勢サンプリングデータには、サンプリング開始から終了までの期間中における6個以上の基準姿勢タイミングが記録されている。制御部110は、基準姿勢サンプリングデータに含まれる6個以上の基準姿勢タイミングのうち、1番目の基準姿勢タイミングで取得された電流値のデータを先頭データとし、それから2番目の基準姿勢タイミングが到来する直前までに取得されたデータを1周目の電流値1周期変動データとして電流値サンプリングデータから切り取る。次に、2番目の基準姿勢タイミングで取得された電流値のデータを先頭データとし、それから3番目の基準姿勢タイミングが到来する直前までに取得されたデータを2周目の電流値1周期変動データとして電流値サンプリングデータから切り取る。同様の処理を繰り返すことで、最終的に、少なくとも1周目から6周目までの電流値1周期変動データをそれぞれ電流値サンプリングデータから切り取る。そして、それら6個の電流値1周期変動データを平均化した平均変動データを求める。
図10は、電流値1周期変動データの平均変動データを説明するためのグラフである。同図において、細い線で記載されている複数の細線グラフはそれぞれ、電流値1周期変動データにおける個々の電流値データのプロット点に基づいて描かれたものであり、帯電ローラ1周期内における電流値の経時変動を表している。複数の細線グラフは互いに重なり合う部分が非常に多くなっていることから、帯電ローラ周期で発生する電流値変動は再現性が高いことがわかる。互いのグラフが重なり合わない部分は、ノイズであることから、それらについては除外することが望ましい。そこで、制御部110は、少なくとも6個の電流値1周期変動データの平均変動データを求めることで、ノイズを除去するのである。具体的には、まず、6個の電流値1周期変動データからそれぞれ先頭データ(1番目の電流値データ)を抽出し、それらの平均値を平均周期データの先頭データとして記憶する。次に、10個の電流値1周期変動データからそれぞれ2番目のデータを抽出し、それらの平均値を平均変動データの2番目のデータとして記憶する。同様にして、末尾データまでを求めて平均変動データを完成させる。なお、太線で示されるグラフは、平均変動データにおける個々の電流値データのプロット点に基づいて描かれたものである。
図11は、電流検知手段79Y,79C,79M,79Kによって検知される電流値Icと、その電流値Icの条件で帯電せしめられた感光体20Y,20C,20M,20Kの表面電位との関係を示すグラフである。図示のように、電流値Icと、感光体の表面電位とは線形の関係があり、実験などによってこの関係を予め調べておくことで、電流値Icに基づいて感光体の表面電位を求めることが可能になる。制御部110は、Y,C,M,Kのそれぞれについて、前述の関係を示すアルゴリズム(以下、変換アルゴリズムという)を不揮発メモリーに記憶している。
制御部110は、Y,C,M,Kのそれぞれについて、変換アルゴリズムと、平均変動データとに基づいて、感光体を帯電ローラの電気抵抗ムラにかかわらず均一に帯電させるための帯電バイアス直流成分の変動パターンデータを構築する。具体的には、次の表1に示されるように、平均変動データに含まれる個々の電流値のデータをそれぞれ帯電バイアス直流成分変換値に変換したものを、変動パターンデータとして構築する。帯電ローラの基準姿勢タイミングで変動パターンデータの先頭データ(表1の例では−550V)と同じ値の直流成分を帯電電源から出力させれば、感光体を例えば−550[V]に帯電させることができる。その1[ms]後に、変動パターンデータの2番目のデータ(表1の例では−551V)を読み込み、その結果と同じ値の直流成分を帯電電源から出力させれば、感光体の帯電電位を引き続き例えば−550[V]に帯電させることができる。
Figure 2016200697
図12は、電流値の変動曲線、相殺曲線、及び安定電位の関係の一例を示すグラフである。同図において、変動曲線は、図10における平均変動データのグラフと同じものであり、帯電ローラ周期で発生する電流値の変動パターンを示している。このような変動曲線に対し、図示の相殺曲線を重畳すると、同図に示される安定電位の位置で一直線に延在する直線が得られる。つまり、図示の相殺曲線を正規せしめることで、感光体表面電位を安定電位で安定化させることが可能になる。帯電バイアスの直流成分を変動パターンデータに従って平時的に変動させることで、図示の相殺極性を正規せしめることができる。帯電バイアスの直流成分の変化率と、感光体表面電位の変化率とが互いに全く同じになる機種であれば、図示のような相殺曲線を実現するデータテーブルをそのままバイアス変化データテーブルとして構築することが可能である。
制御部110は、プリントジョブ時において、Y,C,M,Kの各色についてそれぞれ、次のような電圧変化処理を実施する。即ち、回転姿勢検知センサー76Y,76C,76M,76Kからの出力と、不揮発性メモリーに記憶しているY,C,M,K用の変化パターンデータとに基づいて、帯電電源12Y,12C,12M,12Kからの直流電圧の出力値(直流成分)を変化させる処理である。
制御部110は、例えば、Y用の変化パターンデータとして、図13に示されるようなグラフを再現可能なY変化パターンデータを不揮発性メモリーに記憶している。同図において、グラフの縦軸は、帯電電源12Yから出力される帯電バイアスの直流電圧値としての帯電用直流出力値[−V]を示している。参考形態に係る複写機では、感光体20Yの表面をマイナス極性に帯電させることから、図示のように、帯電バイアスの交流成分に重畳する直流電圧として、マイナス極性の電圧を採用している。また、グラフの横軸は、経過時間[s]を示している。
参考形態に係る複写機では、帯電ローラ71Yを約1.15[s]の周期で回転させるようになっている。同グラフは、その1.15[s]の周期内における帯電バイアスの直流成分(帯電用直流出力値)[−V]の経時変化を示している。制御部110は、このような経時変化を出現させるように、帯電電源12Yを制御する。なお、同グラフのx軸において、0[s]の時点は、回転姿勢検知センサー76Yからの出力電圧が6[V]から0[V]付近まで一気に立ち下がった瞬間のタイミングに相当している。不揮発性メモリーに記憶されているY変化パターンデータは、既に説明したように、図示のグラフの経時変化を再現することが可能なものになっている。
制御部110は、プリントジョブを開始した後、回転姿勢検知センサー76Yからの出力電圧の立ち下がりを検知すると、Yバイアス変化データテーブルの先頭データ(時点=0[s]に対応する帯電用直流出力値)を読み込む。そして、読み込み結果と同じ値の直流電圧を出力させるように、帯電電源12Yを制御する。その後、例えば1[ms]経過すると、Yバイアス変化データテーブルの2番目のデータ(時点=1msに対応する帯電用直流出力値)を読み込む。そして、読み込み結果と同じ値の直流電圧を出力させるように、帯電電源12Yを制御する。このような制御を繰り返すことで、帯電ローラ71Yの1周期あたりに、同図のグラフに示されるように、帯電用直流出力値を経時変動させる。これにより、帯電ローラ71Yの周方向の電気抵抗ムラに起因する感光体20Yの周方向の帯電ムラを抑えて、その帯電ムラに起因する画像濃度ムラを抑えている。
制御部110は、Y変化パターンデータの他に、C変化パターンデータ,M変化パターンデータ,K変化パターンデータも不揮発メモリーに記憶している。そして、Yと同様にして、C,M,Kについても、帯電用直流出力値を変化させて、帯電ローラ71C,71M,71Kの周方向の電気抵抗ムラに起因する画像濃度ムラを抑えている。
図14は、制御部110によって実施されるデータ構築処理の処理フローを示すフローチャートである。制御部110は、データ構築処理を開始すると、まず、各種の機器の駆動を開始して装置を立ち上げる(ステップ1:以下、ステップをSと記す)。このとき、Y,C,M,Kの各色における帯電バイアスの帯電用直流出力値、現像バイアス、レーザー書込強度をそれぞれ一定にする。この状態で、各色についてそれぞれ電流値の検知結果や基準姿勢タイミングをサンプリングして電流値サンプリングデータ及び基準姿勢サンプリングデータを得る(S2)。次に、それらのサンプリングデータに基づいて、各色についてそれぞれ複数の電流値1周期変動データを構築した後(S3)、それらの平均変動データを算出する(S4)。そして、平均変動データに基づいて、変化パターンデータを構築した後(S5)、不揮発性メモリー内のデータを構築後のデータに更新する(S6)。
次に、実施形態に係る複写機について説明する。実施形態に係る複写機は、以下に特筆する点の他が、参考形態に係る複写機と同様の構成になっている。
実施形態に係る複写機は、帯電ローラ71Y,71C,71M,71Kの回転姿勢を検知する回転姿勢検知センサー76Y,76C,76M,76Kを備えていない。その代わりに、回転姿勢把握手段としての制御部110が、以下のようにして帯電ローラ71Y,71C,71M,71Kのそれぞれにおける基準姿勢タイミングを把握するようになっている。
制御部110は、図15に示されるように、帯電ローラの回転駆動を開始した後(t0)、帯電ローラの回転速度を所定速度で安定化させるのに必要な時間が経過した時点(t1)における帯電ローラの回転姿勢を基準姿勢タイミングとする。そして、その時点でカウント処理を開始すると同時に、電流値のサンプリング及び基準姿勢タイミングのサンプリングを開始する。カウント処理は、帯電ローラの回転駆動時間(又は回転駆動量)が帯電ローラ1周期(又は1周分)に到達するとカウントアップ信号を出力すると同時にカウント値をゼロに戻す動作を繰り返す処理である。このカウントアップ信号が出力される時点を基準姿勢タイミングとして把握することが可能である。また、サンプリングは、既に説明したように、電流値を1[ms]間隔で検知して不揮発メモリーに記憶していく処理である。また、基準姿勢タイミングのサンプリングは、カウントアップ信号が出力された時点を記憶していく処理である。
サンプリングを少なくとも帯電ローラの6周期分だけ実施したら、既に説明したように、電流値サンプリングデータや基準姿勢サンプリングデータに基づいて、変化パターンデータを構築する。カウント処理については引き続き実施しておき、変化パターンデータの構築を終了したら、その次にカウントアップ信号が出力された時点から、変化パターンデータに基づく電圧変化処理を開始して、帯電バイアスを周期的に変化させる。その後、ユーザーの命令に基づく作像処理を開始し、その間においても、カウント処理を継続しながら、カウントアップ信号が出力された時点を基準姿勢タイミングとして把握すればよい。以上のように、ユーザーの命令に基づくプリントジョブを実施する際に、トナー像の作像に先立ってカウント処理やデータ構築処理を実施し、その後にトナー像の作像を実施すれば、回転姿勢検知センサーを省略することも可能である。
図16は、カウントアップ信号を基準姿勢タイミングとして把握する構成におけるプリントジョブ中の制御フローを示すフローチャートである。制御部110は、プリントジョブを開始すると、帯電ローラ等の回転駆動を開始した後(S1)、所定時間が経過するまで待機する(S2)。この所定時間は、帯電ローラの回転駆動速度を安定化させるのに必要な時間よりも大きな値に設定されていることから、この所定時間が経過した時点では帯電ローラの回転駆動速度は所定速度で安定化している。所定時間が経過したら(S2でY)、その時点を基準姿勢タイミングとみなして、上述したカウント処理やサンプリングを開始する(S3)。その後、カウントアップ信号を累積で6回検出すると(S4でY)、サンプリングを終了して(S5)、変化パターンデータを構築する(S6)。変化パターンデータの構築が終わったら、次にカウントアップ信号を検出した時点(S7でY)から、変化パターンデータに基づく電圧変化処理を開始する(S8)。次に、作像処理を開始し(S9)、トナー像の作像を終えると(S10でY)、各機器の駆動を停止して(S11)、一連の制御フローを終了する。このような制御フローを、Y,C,M,Kの各色についてそれぞれ個別に実施する。
なお、カウントアップ信号が出力された時点を基準姿勢タイミングとして把握する例について説明したが、計測や出力信号の応答遅れなどを考慮して、カウントアップ信号が出力される時点よりも所定時間だけ前又は後にずらした時点を基準姿勢タイミングとして把握してもよい。
ところで、本発明者らは、帯電ローラの回転方向の電気抵抗ムラを検出することに代えて、次のような構成を設けた画像形成装置を開発中である。即ち、感光体の回転方向の帯電ムラを表面電位センサーによって検出し、その検出結果に基づいて、電位ムラを打ち消し得る帯電バイアスの変化パターンデータを構築する構成である。かかる構成では、帯電ローラの電気抵抗ムラに起因する帯電ムラに加えて、例えば感光体の感光層の感度ムラなど、他の原因に起因する帯電ムラも検出することができるというメリットがある反面、次のようなデメリットがある。即ち、感光体の主走査方向(回転軸線方向)の帯電ムラを検出しようとすると、コスト高になってしまうというデメリットである。
具体的には、図17に示されるように、帯電ローラ71Y,71C,71M,71Kには、回転方向の電気抵抗ムラがあるのに加えて、回転軸線方向の電気抵抗ムラも存在する。そして、後者の電気抵抗ムラに起因して、感光体には主走査方向の帯電ムラが発生してしまう。その主走査方向の帯電ムラをできるだけ低減するためには、帯電ローラの回転軸線方向の電気抵抗ムラにおける中間的な電気抵抗に対応する帯電バイアスを印加することが望ましい。ところが、表面電位センサーで感光体の表面の帯電ムラを検知する構成では、通常、感光体の主走査方向における一部の表面電位だけを検知するようになっている。このような構成では、例えば同図において、帯電ローラ71Y,71C,71M,71Kについて回転軸線方向の一端、中央、又は他端における回転方向の電気抵抗ムラに起因する帯電ムラだけを検知することになる。このため、前述のように、中間的な電気抵抗に対応する帯電バイアスを把握することができない。中間的な電気抵抗を把握するためには、感光体の主走査方向の帯電ムラも検知できるようにする必要があり、そのためには、複数の表面電位センサーを主走査方向に並べて配設しなければならず、コスト高になってしまうのである。
一方、実施形態に係る複写機のように、帯電ローラと感光体との間に流れる電流値に基づいて帯電ローラの回転方向の電気抵抗ムラを検知する構成では、必然的に前述のような主走査方向における中間的な電気抵抗を検知することになる。帯電ローラと感光体との間に流れる電流値は、主走査方向における個々の領域で流れる電流値の積分値となっていることから、帯電ローラの主走査方向全域における電気抵抗の中心値だからである。よって、感光体の表面電位を検知する構成に比べて、低コストで感光体の主走査方向の帯電ムラを有効に抑えることができる。
実施形態に係る複写機においては、データ構築処理を実施する定期的なタイミングとして、以下の5通りのタイミングを採用している。
第1のタイミングは、所定回数のプリントジョブを実施する毎のタイミングである。そのタイミングが到来したときに、複数枚の記録シートに対して画像を連続的に印刷する連続プリントジョブの実施中である場合には、連続プリントジョブを一時中止してデータ構築処理を実施する。所定回数のプリントジョブを実施する毎にデータ構築処理を実施することで、プリントジョブの累積実施回数にかかわらず、帯電ローラの電気抵抗ムラに起因する画像濃度ムラの発生を長期間に渡って安定して抑えることができる。
また、第2のタイミングは、ユーザーからのプリント命令を受信した後、プリントジョブを開始する前のタイミングである。かかる構成では、プリントジョブを開始するにあたり、その開始前にデータ構築処理を実施することで、長期間放置された後のプリントジョブにおいても、帯電ローラの電気抵抗ムラに起因する画像濃度ムラの発生を安定して抑えることができる。
また、第3のタイミングは、作像条件調整処理としてのプロセスコントロール処理を終了した直後のタイミングである。かかる構成では、プロセスコントロール処理の実施によって新たに更新された作像条件にて、最適なバイアス変化データテーブルを構築することができる。
また、第4のタイミングは、環境変動検知手段たる環境センサー124による検知結果に基づいて、所定時間内で閾値を超える環境変動が検知されたタイミングである。例えば、10分間に4℃以上の温度変動を検知したときなどである。かかる構成では、環境が大きく変動したことに起因してバイアス変化データテーブルが変動後の環境に見合わなくなることによる画像濃度ムラの低減効果の悪化を回避することができる。
また、第5のタイミングは、脱着検知手段たるユニット脱着センサー17Y,17C,17M,17Kにより、何れかの色の作像ユニット(18Y〜K)の脱着が検知されたタイミングである。かかる構成では、作像ユニットの交換が行われたことに起因してバイアス変化データテーブルが新たな帯電ローラに見合わなくなることによる画像濃度ムラの低減効果の悪化を回避することができる。
これまで、実施形態に係る複写機について説明してきたが、同複写機の構成に限定されるものではなく、種々の変形や変更が可能である。たとえば、複写機の代わりに、プリンタ、ファクシミリ、複合機などを例示することが可能である。また、カラー画像を形成する画像形成装置ではなく、モノクロ画像しか形成することのできないモノクロ画像形成装置でもよい。また、記録シートの片面だけに画像を形成する構成ではなく、必要に応じて両面に画像を形成する構成の画像形成装置でもよい。記録シートとしては、普通紙、OHPシート、カード、ハガキ、厚紙、封筒などを例示することができる。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
[態様A]
態様Aは、像担持体(例えば感光体20Y,20C,20M,20K)の移動する表面にトナー像を作像する作像手段(例えば作像ユニット18Y,18C,18M,18Kやレーザー書込装置21などからなるもの)と、前記像担持体上のトナー像を、直接あるいは中間転写体(例えば中間転写ベルト10)を介して記録シートに転写する転写手段(例えば中間転写ベルト10等を有する転写ユニット)と、回転可能な回転体(例えば帯電ローラ71Y,71C,71M,71K)と、前記回転体の回転姿勢を把握する回転姿勢把握手段(例えば制御手段110)と、トナー像の作像から転写までの過程における所定のプロセスに寄与する電圧を出力する電源(例えば帯電電源12Y,12C,12M,12K)と、前記回転姿勢把握手段によって前記回転体の回転姿勢を把握しながら所定の特性を検知した結果に基づいて、前記前記電源からの出力電圧を変化させて前記回転体の回転周期で発生する画像濃度ムラを抑えるためのデータ構築処理を所定のタイミングで実施する制御手段(例えば制御部110)を備える画像形成装置において、前記回転体の回転駆動を開始した後、所定のタイミングが到来した時点と、それ以降の前記回転体の回転駆動量とに基づいて、前記回転体について所定の回転姿勢になるタイミングを把握しながら、前記帯電部材の回転方向における電気抵抗ムラを把握するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
かかる構成では、データ構築処理にて、回転体の回転駆動開始後に所定のタイミングが到来した時点と、それ以降の回転体の回転駆動量とに基づいて、回転体について所定の回転姿勢になるタイミングを把握する。これにより、回転体について所定の回転姿勢になったことを検知するための光学センサーを用いることなく、所定の回転姿勢になったタイミングを把握することで、光学センサーを設けることなく変化パターンデータを構築することができる。
[態様B]
態様Bは、態様Aにおいて、ユーザーの命令に基づいてトナー像を作像するプリントジョブにて、トナー像の作像を開始するのに先立って、前記データ構築処理を実施して前記変化パターンデータを更新するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、プリントジョブを実施する毎に変化パターンデータを更新することができる。
[態様C]
態様Cは、態様Bにおいて、前記プリントジョブにて、前記時点からの前記回転体の回転駆動量に基づいて前記回転体について所定の回転姿勢になるタイミングを把握する前記回転姿勢把握手段の把握結果と、前記データ構築処理にて構築した前記変化パターンデータとに基づいて前記電源からの電圧の出力値を変化させる電圧変化処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、プリントジョブにて、回転体の回転周期で発生する特性の変化を、電源からの電圧の出力の変化によって相殺する。これにより、回転体の回転周期で発生する画像濃度ムラを抑えることができる。
[態様D]
態様Dは、態様A〜Cの何れかにおいて、前記作像手段として、前記回転体たる帯電部材によって潜像担持体(例えば感光体20Y,20C,20M,20K)の表面を帯電させながら、帯電後の表面に潜像を形成し、その潜像を現像手段(例えば現像装置80Y,80C,80M,80K)によって現像してトナー像を得るものを用い、前記帯電部材と前記潜像担持体との間に流れる電流を検知する電流検知手段(例えば電流検知手段79Y,79C,79M,79K)を設け、前記データ構築処理にて、回転する前記帯電部材に一定の電圧を印加しながら前記電流の経時変化を検知した結果に基づいて、前記特性として、前記帯電部材の回転方向の電気抵抗ムラを把握するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、特許文献1に記載の画像形成装置とは異なり、帯電部材の電気抵抗ムラを検知する際に、帯電部材を潜像担持体から離間させる必要がないことから、電気抵抗ムラをより迅速に把握することができる。更には、帯電部材の潜像担持体に対する接離機構を不要にして、装置の小型化や低コスト化を図ったり、帯電部材の電気抵抗ムラに起因する画像濃度ムラを抑えたりすることもできる。
[態様E]
態様Eは、態様Dにおいて、前記データ構築処理にて、前記帯電部材の回転駆動を開始してから、前記帯電部材の回転速度が安定化した後に、前記電流の経時変化を検知し始めるように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、帯電部材の回転速度が不安定な状態で電気抵抗ムラを把握することによる電気抵抗ムラの把握精度の低下を回避することができる。
[態様F]
態様Fは、態様D又はEにおいて、前記データ構築処理にて、前記帯電部材を少なくとも一回転させる期間における前記電流の経時変化を検知するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、帯電部材の全周に渡って、その電気抵抗ムラを把握することができる。
[態様G]
態様Gは、態様D〜Fの何れかにおいて、前記帯電部材に印加するための電圧を出力する前記電源として、直流電圧に交流電圧を重畳した重畳電圧を出力するものを用い、且つ、前記データ構築処理にて、前記変化パターンデータとして、前記重畳電圧における直流電圧を変化させるためのデータを構築するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、重畳電圧の直流電圧を変化パターンデータに基づいて変化させることで、帯電部材の電気抵抗ムラに起因する潜像担持体の帯電ムラの発生を抑えることができる。
[態様H]
態様Hは、態様D〜Gの何れかにおいて、所定回数のプリントジョブを実施する毎に前記データ構築処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、プリントジョブの累積実施回数にかかわらず、帯電部材の電気抵抗ムラに起因する画像濃度ムラの発生を長期間に渡って安定して抑えることができる。
[態様I]
態様Iは、態様D〜Hの何れかにおいて、前記作像手段によって作像されたトナー像のトナー付着量を検知する付着量検知手段を設け、且つ、前記作像手段によって作像した画像濃度検知用のテストトナー像のトナー付着量を前記付着量検知手段によって検知した結果に基づいて、前記作像手段の作像条件を調整する作像条件調整処理を、前記データ構築処理とセットで実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、帯電部材の電気抵抗ムラに起因する画像濃度ムラの発生を抑えた状態で、作像手段の作像性能を精度良く把握することができる。
[態様J]
態様Jは、態様D〜Iの何れかにおいて、前記帯電部材の脱着を検知する脱着検知手段を設け、前記脱着手段によって前記作像手段の脱着が検知されたことに基づいて前記データ構築処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、帯電部材の交換に伴って帯電部材の電気抵抗ムラが交換前よりも著しく変化した場合であっても、その電気抵抗ムラを把握した結果に基づいて変化パターンデータを変化後の電気抵抗ムラに適したものに更新する。これにより、帯電部材が交換されることに起因して変化パターンデータが実際の帯電部材の電気抵抗ムラに適さないものになることによる画像濃度ムラの悪化を回避することができる。
12:帯電電源(電源)
17:ユニット脱着センサー(脱着検知手段)
18:作像ユニット(作像手段の一部)
20:感光体(像担持体、潜像担持体)
21:レーザー書込装置(潜像書込手段、作像手段の一部)
71:帯電ローラ(回転体)
76:回転姿勢検知センサー(回転姿勢検知手段)
79:電流検知手段
80:現像装置(現像手段)
110:制御部(回転姿勢把握手段、制御手段)
124:環境センサー(環境変動検知手段)
特開2013−24940号公報

Claims (10)

  1. 像担持体の移動する表面にトナー像を作像する作像手段と、前記像担持体上のトナー像を、直接あるいは中間転写体を介して記録シートに転写する転写手段と、回転可能な回転体と、前記回転体の回転姿勢を把握する回転姿勢把握手段と、トナー像の作像から転写までの過程における所定のプロセスに寄与する電圧を出力する電源と、前記回転姿勢把握手段によって前記回転体の回転姿勢を把握しながら所定の特性を検知した結果に基づいて、前記前記電源からの出力電圧を変化させて前記回転体の回転周期で発生する画像濃度ムラを抑えるためのデータ構築処理を所定のタイミングで実施する制御手段を備える画像形成装置において、
    前記回転体の回転駆動を開始した後、所定のタイミングが到来した時点と、それ以降の前記帯電部材の回転駆動量とに基づいて、前記回転体について所定の回転姿勢になるタイミングを把握するように、前記回転姿勢把握手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    ユーザーの命令に基づいてトナー像を作像するプリントジョブにて、トナー像の作像を開始するのに先立って、前記データ構築処理を実施して前記変化パターンデータを更新するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2の画像形成装置において、
    前記プリントジョブにて、前記時点からの前記回転体の回転駆動量に基づいて前記回転体について所定の回転姿勢になるタイミングを把握する前記回転姿勢把握手段の把握結果と、前記データ構築処理にて構築した前記変化パターンデータにと基づいて前記電源からの電圧の出力値を変化させる電圧変化処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1乃至3の何れかの画像形成装置において、
    前記作像手段として、前記回転体たる帯電部材によって潜像担持体の表面を帯電させながら、帯電後の表面に潜像を形成し、その潜像を現像手段によって現像してトナー像を得るものを用い、
    前記帯電部材と前記潜像担持体との間に流れる電流を検知する電流検知手段を設け、
    前記データ構築処理にて、回転する前記帯電部材に一定の電圧を印加しながら前記電流の経時変化を検知した結果に基づいて、前記特定として、前記帯電部材の回転方向の電気抵抗ムラを検知するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4の画像形成装置において、
    前記データ構築処理にて、前記帯電部材の回転駆動を開始してから、前記帯電部材の回転速度が安定化した後に、前記電流の経時変化を検知し始めるように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項4又は5の画像形成装置において、
    前記データ構築処理にて、前記帯電部材を少なくとも一回転させる期間における前記電流の経時変化を検知するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項4乃至6の何れかの画像形成装置において、
    前記帯電部材に印加するための電圧を出力する前記電源として、直流電圧に交流電圧を重畳した重畳電圧を出力するものを用い、
    且つ、前記データ構築処理にて、前記変化パターンデータとして、前記重畳電圧における直流電圧を変化させるためのデータを構築するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項4乃至7の何れかの画像形成装置において、
    所定回数のプリントジョブを実施する毎に前記データ構築処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項4乃至8の何れかの画像形成装置において、
    前記作像手段によって作像されたトナー像のトナー付着量を検知する付着量検知手段を設け、
    且つ、前記作像手段によって作像した画像濃度検知用のテストトナー像のトナー付着量を前記付着量検知手段によって検知した結果に基づいて、前記作像手段の作像条件を調整する作像条件調整処理を、前記データ構築処理とセットで実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項4乃至9の何れかの画像形成装置において、
    前記帯電部材の脱着を検知する脱着検知手段を設け、
    前記脱着手段によって前記作像手段の脱着が検知されたことに基づいて前記データ構築処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
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