JP2016043693A - 光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム - Google Patents

光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム Download PDF

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Abstract

【課題】高温での後加工処理が可能であり、且つ、大画面用途の光学フィルムの高精度の検査に好適である、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを提供することである。【解決手段】下記要件(1)〜(4)を満たす光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム。(1)150℃、30分間加熱したときの熱収縮率が長手方向および幅方向とも2.0%以下、(2)150℃、30分間加熱したときの全方位熱収縮率の最大と最小の差が0.5%以下、(3)150℃、30分間加熱したときの全方位熱収縮率の5?当りの最大変化量が500ppm以下、(4)フィルム幅方向における配向角の変化量が100mm当り0.2?〜0.8?【選択図】なし

Description

本発明は、光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムに関するものである。詳しくは、優れた偏光検査性、加工特性を有する光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムに関するものである。
液晶表示装置の構成部材である偏光板、位相差偏光板または位相差板は、液晶表示装置の透過光に明暗をつけることや、色相を変化させるために必要不可欠の部品であり,品質の安定維持が重要課題とされている。これらの光学フィルム(偏光板、位相差偏光板または位相差板)は、その一方の面に粘着層が設けられ、その粘着層の上に、光学フィルムを保護するためのフィルム(光学フィルム検査用フィルム)を積層した積層体の状態で検査され、ロール状態に巻いて運搬或いは保管される。このような光学フィルム検査用フィルムの基材には、強度機能やコストの観点から、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが広く用いられている。直鎖状の高分子が配向した構造を有する二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは、光学的に複屈折性を示す複屈折体である。よって、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは分子の配向方向に対して平行方向と垂直方向の直行する2本の光学軸を有する。そのため検査用フィルムの基材が有する光学軸が光学フィルムの光学軸に対して傾斜した状態で積層されると、クロスニコルの条件下におかれた際に透過光や干渉色を呈し、欠点検査を阻害する要因となってしまう。従って、光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムには、優れた光学軸精度が求められる(特許文献1)。
かかる光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムは、回転速度に差を設けたロール間で長手方向に延伸された後に、テンター内でフィルムの端部を把持された状態で幅方向に延伸され、熱固定されることによって製造される。この場合、ボーイング現象によりフィルム中央部よりも端部の方が光学軸の歪み、すなわち配向主軸の歪みが大きくなるため、中央部の極限られた製品しかこの用途に用いることができなかった。
フィルムのボーイングを低減させる方法としては、幅方向延伸後に一旦ポリエステルのガラス転移温度以下に冷却した後熱処理する方法、幅方向延伸後にニップロールを設ける方法、熱処理室を複数のゾーンに分けて段階的に昇温する方法、幅方向に温度分布を設けて熱処理ゾーンに導く方法、幅方向の延伸倍率を大きくする方法などが提案されている。(特許文献2〜5)
光学フィルム検査工程においては、上記のような方法により光学軸の歪みを低減させたフィルムに粘着加工などを施して光学フィルム検査用離型フィルム、プロテクトフィルムを作製し、これを光学フィルムに積層し、クロスニコルの条件下において光学フィルムの品質を目視チェックする。
特開2002−40249号公報 特開2008−246685号公報 特開2008−163263号公報 特開2005−14545号公報 特開2004−18588号公報
現在、上記特許文献に提案のフィルムが光学フィルム検査用に用いられている。ところが、ディスプレイの大画面化は飛躍的に進展しており、42インチ以上の大画面ディスプレイが市場に浸透してきている。さらに、高精細化の要求により、従来問題とされなかったレベルの異物、欠点でも確実に認知する必要が生じてきた。このような、大画面ディスプレイの進展と検査精度向上の要求を満足するためには、より長幅にわたって光学軸の歪みを低減することが必要となってきた。
さらに、ディスプレイの大型化により処理速度が向上し、加えて生産性の向上の点から、加工速度が飛躍的にアップしている。このため、粘着加工などの後加工における熱処理温度がより高温化している。後加工の高温化に伴い、広幅で均一な粘着加工を行う際に、局所的な収縮斑による平面性の悪化が生じる等の問題があった。
本発明の課題は上記問題点を解消することである。すなわち、高温での後加工処理が可能であり、且つ、大画面用途の光学フィルムの高精度の検査に好適である、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを提供することである。
前記課題を解決することができる、本願における第1の発明は、下記要件(1)〜(4)を満たす光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムである。
(1)150℃、30分間加熱したときの熱収縮率が長手方向および幅方向とも2.0%以下
(2)150℃、30分間加熱したときの全方位熱収縮率の最大と最小の差が0.5%以下
(3)150℃、30分間加熱したときの全方位熱収縮率の5°当りの最大変化量が500ppm以下
(4)フィルム幅方向における配向角の変化量が100mm当り0.2°〜0.8°
さらに、本願における第2の発明は、前記第1の発明において、さらに下記要件(5)〜(8)を満たす光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムである。
(5)全光線透過率が85%以上
(6)フィルムヘーズが3.0%以下
(7)芯層とこれに接する両表層から構成される積層フィルム
(8)両表層は平均粒径0.1〜5.0μmの微粒子を0.10〜0.20質量%含有する
本発明の光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは、優れた光学軸精度と熱寸法安定性を有する。そのため、高温での後加工処理が可能で、且つ、大画面用途の光学フィルムの高精度の検査に好適である。
本発明の光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは、ポリエチレンテレフタレート系樹脂よりなる。ここで、ポリエチレンテレフタレート系樹脂は、エチレングリコールおよびテレフタル酸を主な構成成分として含有する。本発明の目的を阻害しない範囲であれば、他のジカルボン酸成分およびグリコール成分を共重合させても良い。上記の他のジカルボン酸成分としては、イソフタル酸、p−β−オキシエトキシ安息香酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジカルボキシベンゾフェノン、ビス−(4−カルボキシフェニルエタン)、アジピン酸、セバシン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、シクロヘキサン−1、4−ジカルボン酸等が挙げられる。上記の他のグリコール成分としては、プロピレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ビスフェノールA等のエチレンオキサイド付加物、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。この他、p−オキシ安息香酸等のオキシカルボン酸成分も利用され得る。
このようなポリエチレンテレフタレート系樹脂(以下、単にPETと呼ぶことがある)の重合法としては、テレフタル酸とエチレングリコール、および必要に応じて他のジカルボン酸成分およびジオール成分を直接反応させる直接重合法、およびテレフタル酸のジメチルエステル(必要に応じて他のジカルボン酸のメチルエステルを含む)とエチレングリコール(必要に応じて他のジオール成分を含む)とをエステル交換反応させるエステル交換法等の任意の製造方法が利用され得る。
また、前記ポリエチレンテレフタレート系樹脂の固有粘度は、0.45dl/g〜0.70dl/gの範囲が好ましい。固有粘度が0.45dl/gよりも小さいと、フィルムが裂けやすくなり、0.70dl/gより大きいと濾圧上昇が大きくなって高精度濾過が困難となる。
ポリエチレンテレフタレート系樹脂に微粒子を添加して、フィルムの作業性(滑り性)を良好なものとすることも好ましい態様である。微粒子としては任意のものが選べるが、たとえば、シリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、アルミナ、カオリナイト、タルクなどの無機粒子やその他の有機粒子が挙げられる。特に透明性の観点から、樹脂成分と屈折率が比較的近い、シリカ粒子が好ましく、特に不定形シリカが好適である。
本発明の好ましい実施態様として、良好な透明性と安定な作業性(特に表面摩擦特性)を得るためには、多層構成を有するフィルムであって表層にのみ微粒子を含有するポリエチレンテレフタレート層を用いることもできる。このような基材フィルムとしては、中心層(b層)の両面に微粒子を含有する表層(a層)が共押出法により積層されてなる多層構成(a/b/a)を有するポリエチレンテレフタレートフィルムを用いることが好ましい。表裏の表層を構成する層は、同種であっても、異種であっても良いが、基材フィルムの平面性を保持する為には、表裏の表層のポリエチレンテレフタレート系樹脂は同構成とすることが望ましい。
表層中に含まれる微粒子の平均粒径は1.0〜5.0μmが好ましく、より好ましくは1.5〜4.0μmの範囲であり、更に好ましくは2.0〜3.0μmの範囲である。微粒子の平均粒径が1.0μm以上であれば、表面に易滑性付与に好適な凹凸構造を付与することができ好ましい。一方、微粒子の平均粒径が5.0μm以下であれば、高い透明性が維持されるので好ましい。また、表層中の微粒子の含有量は、0.10〜0.20質量%であることが望ましく、好ましくは0.10〜0.15質量%である。表層中の微粒子の含有量が0.10質量%以上であれば、表層の表面に易滑性付与に好適な凹凸構造を付与することができ好ましい。一方、表層中の微粒子の含有量が0.20質量%以下であれば、高い透明性が維持されるので好ましい。
中心層に含まれる微粒子の平均粒径は1.0〜5.0μmが好ましく、より好ましくは1.5〜4.0μmの範囲であり、更に好ましくは2.0〜3.0μmの範囲である。微粒子の平均粒径が1.0μm以上であれば、フィルムヘーズの調整を容易に行うことができ好ましい。一方、微粒子の平均粒径が5.0μm以下であれば、高い透明性が維持されるので好ましい。また、中心層に含まれる微粒子の含有量は、0.10質量%以下であることが好ましく、0.08質量%以下がより好ましく、0.05質量%以下が更に好ましい。
なお、上記の粒子の平均粒径の測定は下記方法により行う。
粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)で写真を撮り、最も小さい粒子1個の大きさが2〜5mmとなるような倍率で、300〜500個の粒子の最大径(最も離れた2点間の距離)を測定し、その平均値を平均粒径とする。
高精細化に対応して光学フィルムの検査精度が向上している。異物の検出を向上させるためには、光学フィルム検査用フィルムとしては透明性が高いことが望ましい。そのため、本発明の光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムにおける全光線透過率は85%以上が好ましく、87%以上がより好ましく、89%以上が更に好ましい。光学フィルム検査工程での視認性向上のためには、全光線透過率は高ければ高いほど良いが、易滑り性のために粒子を含有したポリエチレンテレフタレートフィルムにおいては100%の全光線透過率は技術的に達成困難であり、実質的な上限は91%である。
また、異物の存在を際立たせ、より高い検査精度を得るためには、高いコントラストを得ることが望ましい。そのため、本発明の光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムにおけるヘーズは3.0%以下であることが好ましく、2.5%以下であることがより好ましく、2.0%以下であることがさらに好ましい。高いコントラストを得るためには、ヘーズは低い方が好ましいが、易滑り性のために粒子を含有したポリエチレンテレフタレートフィルムにおいては1%が下限であると思われる。なお、上記ヘーズおよび全光線透過率は、JIS−K7105に準じ、濁度計を使用して測定することができる。
本発明の光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは、高温での後加工においても高い熱寸法安定性を有する。本発明のフィルムにおける150℃で30分間加熱したときの熱収縮率は長手方向および幅方向とも2.0%以下であり、より好ましくは1.7%以下であり、さらに好ましくは1.5%以下である。前記熱収縮率が2.0%以下であると、150℃以上の高温熱処理加工であっても高い寸法安定性が得られるので、生産性の向上に著しく寄与しえる。上記熱収縮率は低いことが好ましいが、製造上の点から0.5%程度が下限と考える。
また、粘着加工などの後加工における熱処理温度の高温化に対応するためには、高温での熱寸法安定性に優れることのみならず、フィルム面内の全方位において熱収縮率の差が小さいことが望ましい。そのため、本発明の光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムにおける150℃、30分間加熱したときの全方位熱収縮率の最大と最小の差は0.5%以下であることが好ましく、0.3%以下であることがより好ましく、0.1%以下であることがさらに好ましい。本発明のフィルムは上記のように熱寸法安定性に優れる上、長手方向および幅方向でほぼ同等でバランスのとれた熱収縮率を有するため、加熱処理によってもシワや厚み斑が生じにくく、偏光を用いた大画面の欠点検査に極めて適している。なお、全方位収縮率の最大と最小の差は小さければ小さいほどよく、下限は0%である。
さらに、粘着加工などの後加工における熱処理温度の高温化に対応するためには、フィルム面内の全方位において熱収縮率の変化量が小さいことが望ましい。そのため、本発明の光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムにおける150℃、30分間加熱したときの全方位熱収縮率の5°当りの最大変化量は、500ppm以下であることが好ましく、400ppm以下であることがより好ましく、300ppm以下であることがさらに好ましい。全方位熱収縮率の5°当りの最大変化量が500ppmを超えると、後加工において熱負荷加工時に局所的に変形が起こり、粘着加工などの塗工工程での不具合や、シワなどが発生することにより、光学フィルム検査時に高精度の検査を行うことが困難である。全方位熱収縮率の最大変化量は小さければ小さいほどよく、下限値は0ppmである。
本発明の光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは、フィルム幅方向における配向角の変化量が100mm当り0.2°〜0.8°の範囲である。前述のようにフィルムは製膜加工でのボーイング現象により、中央部から端にかけて配向に歪みが生じる。そのため、フィルム幅方向にそって光学軸の傾きが生じている。配向角の変化量は低い方が好ましいが、大画面用途の光学フィルムの高精度の検査に好適な高い熱安定性を求めると実質的に100mm当り0.2°が下限である。0.8°を超えると一様な光学軸精度が得られないため、高精度の検査に用いることができない。
また、本発明の光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの厚みは、特に制限されるものではなく任意であるが、9〜300μmであることが好ましく、12〜100μmであることがより好ましく、14〜50μmがよりさらに好ましい。厚さが300μmをこえるとコスト面で問題があり、またリターデーションが大きくなり、クロスニコル化での視認性が低下しやすくなる。また、厚さが9μmに満たない場合は、機械的特性が低下し、保護フィルムとしての機能が果たせない。
また、中心層(b層)の両面に微粒子を含有する表層(a層)が共押出法により積層されてなる多層構成(a/b/a)の2種3層構成の場合は、片面における表層の厚さは、0.5〜10μmが好ましく、1〜5μmがより好ましい。表層の厚みが上記範囲を超える場合は、フィルムのヘーズが低下する場合がある。
本発明の光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムにおける3次元中心面平均表面粗さ(SRa)は0.020μm以上、0.035μm以下であることが好ましい。上記SRaが0.020μm未満であると、フィルムの表面凹凸が低いことにより、滑り性が悪く、製膜工程中および加工工程中で、フィルムハンドリング時に微小キズが発生し、光学フィルム検査用途として使用すると検査性が低下する場合がある。また、上記SRaが0.035μmを超えると、滑り性は良好であるが、表面凹凸によりフィルム表面で光が拡散し、光学フィルム検査工程において、十分なコントラストが得られないおそれがある。
本発明の「光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム」における「光学フィルム」には、例えば、偏光板、位相差偏光板または位相差板等が含まれる。これらの光学フィルム(偏光板、位相差偏光板または位相差板等)の少なくとも一方の面に、本発明の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが積層され、積層体の状態で検査(クロスニコルの条件下における光学フィルムの欠点検査等)がされる。なお、光学フィルムは、既にフィルム形状を有する光学フィルムを、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム上に積層させる態様で用いるものであってもよいし、又は、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの少なくとも一方の面に、高分子溶液を塗布・乾燥させて層を形成し、この層を光学フィルムとして用いる態様であってもよい。
本発明の光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの製造方法について説明する。ポリエチレンテレフタレートのペレットを用いた代表例について詳しく説明するが、当然これに限定されるものではない。
まず、フィルム原料を水分率が100ppm未満となるように乾燥あるいは熱風乾燥する。次いで、各原料を計量、混合して押し出し機に供給し、シート状に溶融押出を行う。さらに、溶融状態のシートを、静電印加法を用いて回転金属ロール(キャスティングロール)に密着させて冷却固化し、未延伸PETシートを得る。
また、溶融樹脂が280℃に保たれた任意の場所で、樹脂中に含まれる異物を除去するために高精度濾過を行う。溶融樹脂の高精度濾過に用いられる濾材は、特に限定はされないが、ステンレス焼結体の濾材の場合、Si、Ti、Sb、Ge、Cuを主成分とする凝集物及び高融点有機物の除去性能に優れ好適である。
表層(a層)と中間層(b層)とを共押出し積層する場合は、2台以上の押出し機を用いて、各層の原料を押出し、多層フィードブロック(例えば角型合流部を有する合流ブロック)を用いて両層を合流させ、スリット状のダイからシート状に押出し、キャスティングロール上で冷却固化せしめて未延伸フィルムを作る。あるいは多層フィードブロックを用いる代わりにマルチマニホールドダイを用いても良い。
次に、前記の方法で得られた未延伸フィルムを逐次二軸延伸し、次いで熱処理を行う。
これまで、光学的な軸精度と熱寸法安定性を高度に両立したフィルムを得ることは困難であった。熱寸法安定性の良好なフィルムを得るという観点からは、フィルム製造工程における熱固定処理温度を高くすることが望ましい。しかし、熱固定温度を高くすると、ボーイング現象がより顕著になり、光学軸精度の高いフィルムを得ることが困難となる。つまり、熱寸法安定性を追い求めると光学軸精度が低くなっていまい、高い光学軸精度を追い求めると熱寸法安定性が低くなるという関係にあり、光学的な軸精度と熱寸法安定性とを高度に両立させることは困難であった。背景技術で述べた特許文献2〜5には、光学的な軸精度を高める方法が提案されているものの、熱寸法安定性との両立に優れたものはこれまで提供されていなかった。
そこで、本願発明者は鋭意検討を行なった結果、以下の(1)〜(5)のような延伸方法、熱固定・緩和処理を行なうことにより、上述の二律背反する特性を高度に両立させるに至った。
(1)熱固定温度の制御
これまで、光学的な軸精度を保持するために、比較的低温での熱固定処理が推奨されている。しかしながら、本願発明では熱固定処理工程の温度は220℃以上230℃以下が好ましい。熱固定処理の温度が220℃以上であると、150℃、30分加熱したときの熱収縮率の絶対値が長手方向および巾方向ともに小さくなり好ましい。また、熱固定処理の温度が230℃以下であると、フィルムが不透明になり難く、また破断の頻度が少なくなり好ましい。
(2)フィルム幅方向(横方向、TD方向)の延伸倍率の制御
本発明における光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを得るためには4.2〜4.8倍の範囲で幅方向に延伸を行うことが望ましい。幅方向の延伸倍率が4.2倍以上であると、目視検査性が良好であるため好ましい。4.8倍以下であると破断の頻度が少なくなり好ましい。
(3)フィルム長手方向(縦方向、MD方向)の延伸倍率の制御
本発明における光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを得るためには2.6〜3.0倍の範囲で長手方向の延伸を行うことが望ましい。長手方向(縦)の延伸倍率が2.6倍以上であると、フィルム長手方向の厚み変動が小さくなり好ましい。3.0倍以下であるとフィルム幅方向における配向角の変化量が小さく、全方位熱収縮率の変化量が小さくなり好ましい。
(4)フィルム幅方向の緩和率の制御
熱固定処理で把持具のガイドレールを先狭めにして、緩和処理することは熱収縮率、特に幅方向の熱収縮率の制御に有効である。緩和処理する温度は熱固定処理温度からポリエチレンテレフタレートフィルムのガラス移転温度Tgまでの範囲で選べるが、好ましくは(熱固定処理温度)−10℃〜Tg+10℃である。この幅方向の緩和率は2.0〜4.0%が好ましい。これにより全方位熱収縮率差を低減できるため好ましい。2.0%未満では効果が少なく、4.0%以下であるとフィルムの平面性の点で好ましい。
(5)フィルム幅方向の緩和速度の制御
本発明における光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを得るためには、0.005〜6.0%/秒の緩和速度で幅方向に緩和処理を行うことが望ましい。さらに望ましくは、0.1〜5.0%/秒、特に望ましくは0.5〜4.0%/秒である。幅方向緩和速度が6.0%/秒以下であれば、局所的な平面性不良が発生せず、全方位収縮率差を低減できるため好ましい。幅方向緩和速度の下限は限定されないが、0.005%/秒未満の幅方向緩和速度で全方位収縮率差を低減できる特定の幅方向緩和率を実施すると、緩和処理に要する時間が長くなりフィルム表面が白化し、透明性を阻害してしまう。
本発明のフィルムは上記方法により製造し得るものであるが、上記技術思想の範囲であれば、上記具体的に開示された方法に限定されるものはない。本発明のフィルムを製造する上で重要なのは、上記技術思想に基づき、フィルム幅方向の緩和、熱固定、フィルム長手方向、幅方向の延伸を極めて狭い範囲で高精度の制御をすることである。
次に、本発明の効果を実施例および比較例を用いて説明する。まず、本発明で使用した特性値の評価方法を下記に示す。
(1)3次元中心面平均表面粗さ(SRa)
フィルムの表面を触針式三次元表面粗さ計(株式会社小坂研究所社製、SE−3AK)を用いて、針の半径2μm、荷重30mg、針のスピード0.1mm/秒の条件下で、フィルムの長手方向にカットオフ値0.25mmで、測定長1mmにわたって測定し、2μmピッチで500点に分割し、各点の高さを三次元粗さ解析装置(株式会社小坂研究所社製、TDA−21)に取り込ませた。これと同様の操作をフィルムの幅方向について2μm間隔で連続的に150回、即ちフィルムの幅方向0.3mmにわたって行い、解析装置にデータを取り込ませた。次に、前記解析装置を用いて、三次元平均表面粗さSRaを求めた。SRaの単位はμmである。なお、測定は3回行い、それらの平均値を採用した。
(2)全光線透過率、ヘーズ
JIS K 7105「プラスチックの光学的特性試験方法」ヘーズ(曇価)に準拠して測定した。測定器には、日本電色工業社製NDH−300A型濁度計を用いた。
(3)熱収縮率(長手方向及び幅方向の熱収縮率)
JIS C 2318−1997 5.3.4(寸法変化)に準拠して測定した。測定すべき方向に対し、フィルムを幅10mm、長さ250mmに切り取り、200mm間隔で印を付け、5gfの一定張力下で印の間隔(A)を測定する。次いで、フィルムを150℃の雰囲気中のオーブンに入れ、無荷重下で150±3℃で30分間加熱処理した後、5gfの一定張力下で印の間隔(B)を測定する。以下の式より熱収縮率を求めた。
熱収縮率(%)=(A−B)/A×100
(4)全方位熱収縮率
フィルムを巾300mmに切り取り、直径250mmの円状に印を付ける。長手方向を0°、幅方向を90°とし5°ピッチでフィルム面内の収縮率を上記加熱収縮率測定方法に従い熱収縮率を求めた。最大値と最小値の差を「全方位熱収縮率の最大と最小の差」とし、隣り合う位置の加熱収縮率差を算出し、その最大値をもって「全方位熱収縮率の5°当りの最大変化量」とした。
(5)配向角の変化量
(5−1)分子鎖主軸の配向角(θ)、光学主軸の傾斜角(ξ)
各実施例で得られた光学検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム幅において、端縁を0%とし、他の端縁を100%とする。上記フィルム幅の10%に相当する領域から90%に相当する領域について、幅方向に100mmピッチで連続してn個の100mm四方の正方形のフィルムサンプルを切り出した。該正方形のフィルムサンプルは長手方向、又は幅方向のいずれかの軸を基準に直角に切り出した。各フィルムサンプルについて、王子計測器株式会社製、MOA−6004型分子配向計を用いて、フィルム長手方向に対する分子鎖主軸の配向角(θi)、及び下記式によって定義される機械軸方向(長手方向、または幅方向のいずれか)に対する光学主軸の傾斜角(ξi)を測定した。それぞれ長手方向に3箇所サンプリングしその平均値を求めた。なお、nは、フィルム全幅に0.8を乗じ、10mmで除した数値の小数点以下を切り上げた整数である。また、iはサンプル番号を表し、i=1〜nである。
|θ|≦45度のとき ξ=|θ|
|θ|>45度のとき ξ=|90度−|θ||
(5−2)配向角の変化量
上記フィルムサンプルより測定した光学主軸の傾斜角のうち、最大値を光学主軸の最大傾斜角(ξmax)、最小値を最小傾斜角(ξmin)とした。
最大傾斜角を得た測定位置をLmax(mm)、最小傾斜角を得た測定位置をLmin(mm)とした場合に、100mmあたりの配向角の変化量は下記式で求めた。
(配向角の変化量)=(ξmax−ξmin)/(Lmax−Lmin)×100
(6)熱しわ判定法
光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム上に、加工張力10kg/mを印可した状態でダイコート方式でシリコーンを塗布し、120℃のオーブンで乾燥させた。上述のシリコ−ン塗布後のサンプルをロ−ルからカットして、平坦なテ−ブルの上に5mの長さを広げて、塗布面に蛍光灯の光を反射させて熱しわの有無を確認した。
○:熱しわは全く見られず良好。
×:熱しわが確認できる。
(7)大面積の光学フィルム検査性評価
大面積の光学フィルム検査性の評価は以下のモデルを用いて実施した。光学フィルムとしては30cm×43cmの偏光フィルムを用い3枚×4枚と縦、横に配置することで大面積偏光フィルムとした。本発明で得た二軸延伸フィルム上に離型剤を塗布しドライヤー温度120℃で得た離型フィルムの幅方向が、大面積偏光フィルムの配向軸(偏光フィルムの配向軸は43cmの辺と平行)と平行となるように、粘着剤を介して離型フィルムを偏光フィルムに密着させ大面積検査用偏光板を作成した。同様に作成した偏光フィルムを大面積検査用偏光板と配向主軸が直交するように、また離型フィルムを偏光板で挟むように重ね合わせ、後方より白色光を照射し、目視にて観察し、偏光板の四隅の箇所の色ムラ差有無を以下の評価基準によって評価した。
○:色ムラに差が見られず良好。
×:色ムラに差が確認でき、不良。
実施例1
(1)PET樹脂(A)の製造
エステル化反応缶を昇温し、200℃に到達した時点で、テレフタル酸を86.4質量部及びエチレングリコールを64.4質量部からなるスラリーを仕込み、攪拌しながら触媒として三酸化アンチモンを0.017質量部及びトリエチルアミンを0.16質量部添加した。次いで、加圧昇温を行いゲージ圧3.5kgf/cm、240℃の条件で、加圧エステル化反応を行った。その後、エステル化反応缶内を常圧に戻し、酢酸マグネシウム4水和物0.071質量部、次いでリン酸トリメチル0.014質量部を添加した。さらに、15分かけて260℃に昇温し、リン酸トリメチル0.012質量部、次いで酢酸ナトリウム0.0036質量部を添加した。15分後、得られたエステル化反応生成物を重縮合反応缶に移送し、減圧下260℃から280℃へ徐々に昇温し、285℃で重縮合反応を行った。
重縮合反応終了後、95%カット径が5μmのナスロン製フィルターで濾過処理を行い、ノズルからストランド状に押出し、予め濾過処理(孔径:1μm以下)を行った冷却水を用いて冷却、固化させ、ペレット状にカットした。得られたPET樹脂(A)は、融点が257℃、固有粘度が0.616dl/g、不活性粒子及び内部析出粒子は実質上含有していなかった。
(2)PET樹脂(B)の製造
添加剤としてシリカ粒子(富士シリシア化学株式会社製、サイリシア310、平均粒径2.7μm)を2000ppm含有したポリエチレンテレフタレートをPET(A)樹脂と同様の製法で作成した。
(3)光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの製造
表層(a)の原料として、PET樹脂(A)40質量部と、PET樹脂(B)60質量部とをペレット混合し、135℃で6時間減圧乾燥(1Torr)した後、押出機1に供給した。また、中間層(b)層の原料としてPET樹脂(A)82質量部と、PET樹脂(B)18質量部とをペレット混合し、135℃で6時間減圧乾燥(1Torr)した後、押出機2に供給した。押出機2、及び押出機1に供給された各原料を、押出機の溶融部、混練り部、ポリマー管、ギアポンプ、フィルターまでの樹脂温度は280℃、その後のポリマー管では275℃とし、3層合流ブロックを用いてa/b/aとなるように積層し、口金よりシート状に溶融押し出した。なお、a層とb層との厚み比率は、a/b/a=8/84/8となるように、各層のギアポンプを用いて制御した。また、前記のフィルターには、いずれもステンレス焼結体の濾材(公称濾過精度:10μm粒子を95%カット)を用いた。また、口金の温度は、押出された樹脂温度が275℃になるように制御した。
そして、押し出した樹脂を、表面温度30℃の冷却ドラム上にキャスティングして静電印加法を用いて冷却ドラム表面に密着させて冷却固化し、厚さ480μmの未延伸フィルムを作成した。
得られた未延伸シートを、78℃に加熱されたロール群でフィルム温度を75℃に昇温した後、赤外線ヒータで105℃に加熱し、周速差のあるロール群で、フィルム長手方向に2.9倍に延伸した。
次いで、得られた一軸延伸フィルムをクリップで把持し、フィルム幅方向に延伸を行った。幅方向の延伸温度は120℃、幅方向の延伸倍率は4.5倍とした。次いで、225℃で15秒間の熱処理を行い、185℃で3.1%の緩和処理を行った。得られた二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム幅において、端縁を0%とし、他の端縁を100%とする。上記フィルム幅の50%に相当する領域から60%に相当する領域について、スリットを行い、厚さ38μmの光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。得られたフィルム物性を表2に示す。
実施例2
取り位置を上記フィルム幅の60%に相当する領域から70%に相当する領域に変更する以外は実施例1に記載と同様の方法にて作成した。得られたフィルム物性を表2に示す。
実施例3
取り位置を上記フィルム幅の70%に相当する領域から80%に相当する領域に変更する以外は実施例1に記載と同様の方法にて作成した。得られたフィルム物性を表2に示す。
実施例4
取り位置を上記フィルム幅の80%に相当する領域から90%に相当する領域に変更する以外は実施例1に記載と同様の方法にて作成した。得られたフィルム物性を表2に示す。
実施例5
表層(a)の原料として、PET樹脂(B)100質量部、中間層(b)層の原料としてPET樹脂(A)89質量部と、PET樹脂(B)11質量部用いる以外は実施例1に記載と同様の方法にて作成した。得られたフィルム物性を表2に示す。
実施例6
表層(a)、中間層(b)各層の原料比率を表1のようにした以外は実施例1に記載と同様の方法にて作成した。得られたフィルム物性を表2に示す。
実施例7
幅方向緩和速度を0.9%/秒とする以外は実施例1に記載と同様の方法にて作成した。得られたフィルム物性を表2に示す。
比較例1
幅方向緩和速度を0.0047%/秒とする以外は実施例1に記載と同様の方法にて作成した。得られたフィルム物性を表2に示す。
比較例2
幅方向緩和速度を6.6%/秒とする以外は実施例1に記載と同様の方法にて作成した。得られたフィルムは局所的な平面性不良を生じており、光学検査用フィルムとして適さないものであったため、フィルム物性等の評価は行わなかった。
比較例3
200℃で緩和処理を行い、表1記載の製膜条件とする以外は実施例1に記載と同様の方法にて作成した。得られたフィルム物性を表2に示す。
比較例4
210℃で緩和処理を行い、表1記載の製膜条件とする以外は実施例1に記載と同様の方法にて作成した。得られたフィルム物性を表2に示す。
比較例5
表1記載の製膜条件とする以外は実施例1に記載と同様の方法にて作成した。得られたフィルム物性を表2に示す。
各実施例により得られた光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは、高温での熱寸法安定性に優れるのみならず、優れた光学フィルム検査性を兼ね備え、大画面用途の光学フィルム製造工程において、高精度の検査に好適に使用し得るフィルムが得られた。一方、比較例1により得られたフィルムは、5°当りの最大変化量が500ppmを超えているため、熱しわが確認され、高精度の検査に用いることが出来なかった。
一方、比較例3により得られたフィルムは、局所的にシワが確認され、高精度の検査に用いることが困難であった。また、フィルム幅方向における配向角の変化量も大きく、大画面用途の光学フィルム検査用としては十分なものが得られなかった。
また、比較例4により得られたフィルムは、全体的にシワが確認され、高精度の検査に用いることが困難であった。また、フィルム幅方向における配向角の変化量も大きく、大画面用途の光学フィルム検査用としては十分なものが得られなかった。
また、比較例5により得られたフィルムは、高温での熱寸法安定性に劣り、大画面用途の光学フィルム製造工程において、高精度の検査に使用することができなかった。
本発明の光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは、優れた光学軸精度と熱寸法安定性を有する。そのため、高温での後加工処理が可能で、且つ、大画面用途の光学フィルムの高精度の検査に好適である。

Claims (2)

  1. 下記要件(1)〜(4)を満たす光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム。
    (1)150℃、30分間加熱したときの熱収縮率が長手方向および幅方向とも2.0%以下
    (2)150℃、30分間加熱したときの全方位熱収縮率の最大と最小の差が0.5%以下
    (3)150℃、30分間加熱したときの全方位熱収縮率の5°当りの最大変化量が500ppm以下
    (4)フィルム幅方向における配向角の変化量が100mm当り0.2°〜0.8°
  2. さらに下記要件(5)〜(8)を満たす請求項1に記載の光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム。
    (5)全光線透過率が85%以上
    (6)フィルムヘーズが3.0%以下
    (7)中心層とこれに接する両表層から構成される積層フィルム
    (8)両表層は平均粒径1.0〜5.0μmの微粒子を0.10〜0.20質量%含有する
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