JP2008163263A - 離型フィルム用ポリエステルフィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 配向主軸の傾きが15度以下であり、かつクロスニコルにおけるISC−S値が45以下であることを特徴とする離型フィルム用ポリエステルフィルム、および当該ポリエステルフィルムの片面に離型層を有することを特徴とする離型フィルム。
【選択図】 なし
Description
本発明でいうポリエステルとは、ジカルボン酸と、ジオールとからあるいはヒドロキシカルボン酸とから重縮合によって得られるエステル基を含むポリマーを指す。ジカルボン酸としては、テレフタル酸、コハク酸、イソフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等を、ジオールとしては、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコール等を、ヒドロキシカルボン酸としては、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸等をそれぞれ例示することができる。かかるポリマーの代表的なものとして、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6―ナフタレート等が例示される。これらのポリマーはホモポリマーであってもよく、また第3成分を共重合させたものでもよい。本発明のフィルムとしては、優れた強度や寸法安定性の観点から二軸延伸フィルムが好ましく用いられるが、未延伸または少なくとも一方に延伸されたポリエステルフィルムを用いることもできる。
カールツァイス社製偏光顕微鏡を用いて、ポリエステルフィルムの配向を観察し、ポリエステルフィルム面内の主配向軸の方向がポリエステルフィルムの幅方向に対して何度傾いているかを測定し配向角とした。この測定を得られたフィルムの中央部と両端の計3カ所について実施し、3カ所の内で最も大きい配向角の値を最大配向角とした。
電通産業株式会社製HF−SL−A312LCを光源として用い、単体透過率42%、直交透過率0.009%の偏光板を用い、株式会社アイ・システム製のEyeScale−3Wを用いて測定を実施した。直交させた偏光板の間に、輝度値が200cd/m2となるような角度でサンプルを挟み測定を行った。サンプルの測定面積は150mm角とし、全製品幅について150mm間隔での測定を実施し、最も大きい値を求めた。
ポリエステルフィルムを180℃で10分間加熱処理した後、上部が開放され、底辺の面積が250cm2となるように、熱処理後のポリエステルフィルムを折って、四角の箱を作成する。塗布層を設けている場合は、塗布層面が内側となるようにする。次いで、上記の方法で作成した箱の中にDMF10mlを入れ3分間放置後DMFを回収する。回収したDMFを液体クロマトグラフィー(島津LC−7A)に供給してDMF中のオリゴマー量を求め、この値を、DMFを接触させたフィルム面積で割って、フィルム表面オリゴマー量(mg/m2)とする。DMF中のオリゴマー量は、標準試料ピーク面積と測定試料ピーク面積のピーク面積比より求めた(絶対検量線法)。標準試料の作成は、予め分取したオリゴマー(環状三量体)を正確に秤量し、正確に秤量したDMFに溶解して作成した。標準試料の濃度は、0.001mg/ml〜0.01mg/mlの範囲が好ましい。液体クロマトグラフの条件は下記のとおりとした。
移動相A:アセトニトリル
移動相B:2%酢酸水溶液
カラム:三菱化学(株)製 MCI GEL ODS1HU
カラム温度:40℃
流速:1ml/分
検出波長:254nm
ポリエステルフィルムの長手および横方向に15mm幅 150mm長の短冊状にサンプルを切り出し、無張力状態にて180℃に設定されたオーブン(田葉井製作所製:熱風循環炉)中で5分間の加熱処理を行い、加熱処理前後の長さを測微計により測定し、下記式にて熱収縮率を求めた。
加熱収縮率(%)=[(a−b)/a]×100
(上記式中、aは加熱前のフィルム長さ(mm),bは加熱後のフィルム長さ(mm)である)
ポリエステルフィルムに、硬化型シリコーン樹脂(信越化学製「KS−779H」)100部、硬化剤(信越化学製「CAT−PL−8」)1部、メチルエチルケトン(MEK)/トルエン混合溶媒系2200部より成る離型剤を塗工量が0.1g/mm2になるように塗布し、170℃で10秒間の乾燥を行って離型フィルムを得た後、離型フィルムの長手方向が偏光フィルムの配向軸と平行となるように、粘着剤を介して離型フィルムを偏光フィルムに密着させて偏光板とし、密着させた離型フィルム上に配向軸がフィルム幅方向と直交するように検査用の偏光板を重ね合わせ、偏光板側より白色光を照射し、検査用の偏光板より目視にて観察し、クロスニコル下での目視検査性を下記基準に従い評価した。なお測定の際には、得られたフィルムの中央部と両端部の計3カ所のフィルムを用いて評価し、最も不良であった評価結果をそのフィルムの目視検査性とした。
<クロスニコル下での目視検査性・判定基準>
○:光干渉性無く検査可能
×:光干渉性があり検査不能
ポリエステルフィルム上に硬化型シリコーン樹脂(信越化学製「KS−779H」)100部、硬化剤(信越化学製「CAT−PL−8」)1部、メチルエチルケトン(MEK)/トルエン混合溶媒系2200部より成る離型剤を塗工量が0.1g/mm2になるように塗布して170℃で10秒間の乾燥を行い離型フィルムとし、得られた離型フィルムの平面性を目視にて検査した。
○:平面性がよく実用上問題ない
×:平面性が悪く実用性に欠ける
〈ポリエステルの製造〉
ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール70部、および酢酸カルシウム−水塩0.07部を反応器にとり、加熱昇温すると共にメタノールを留去させエステル交換反応を行い、反応開始後、約4時間半を要して230℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を終了した。次に燐酸0.04部および三酸化アンチモン0.035部を添加し、常法に従って重合した。すなわち、反応温度を徐々に上げて、最終的には280℃とし、一方圧力は徐々に減じて最終的に0.05mmHgとした。4時間後、反応を終了し、常法に従いチップ化して固有粘度が0.65であるポリエステルAを得た。上記ポリエステルAを用いて公知の方法にて固相重合し、固有粘度が0.78となるポリエステルBを得た。さらに、上記ポリエステルAを製造する際、平均一次粒径3.0μmのシリカ粒子を4500ppm添加し、ポリエステルCを得た。さらに上記ポリエステルAを製造する際に、平均一次粒径0.7μmの炭酸カルシウムを20000ppm添加し、ポリエステルDを得た。
前述のポリエステルA〜Dを下記表1に示す配合比でA層、B層用の混合原料とし、2台のベント式二軸押出機に各々を供給し、それぞれ285℃で溶融し、A層を最外層(表層)、B層を中間層とし、B層の厚みが全厚みの75%の厚みとなるように2種3層(A/B/A)の層構成で共押出して、30℃に冷却したキャスティングドラム上で冷却固化させて未延伸シートを得た。次いで、125℃にて縦方向に3.0倍延伸した後、テンター内で予熱工程を経て100℃で4.4倍の横延伸を施した後、205℃で10秒間の熱処理を行い、その後180℃で幅方向に20%の弛緩を加え、厚み38μmのポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムは、目視検査性が良好であり、表面OL量、も少なく実用性の高いポリエステルフィルムであった。さらに、このようにして得られたポリエステルフィルム上に離型層を塗布して離型フィルムを得た後、離型フィルムの平面性を検査した結果、平面性についても良好であった。
原料配合および製膜条件を表1記載のようにした以外は実施例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。得られたポリエステルフィルムは、表1に示したような結果となり、いずれも実用性の高いフィルムであった。また、実施例2で得られたポリエステルフィルムを用いて実施例1と同様にして離型フィルムを得、離型フィルムの平面性を検査したところ、平面性についても良好であった。
原料配合および製膜条件を表1記載のようにする以外は実施例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。得られたポリエステルフィルムは目視検査性に劣っており実用性に欠けたフィルムであった。
原料配合および製膜条件を表1記載のようにする以外は実施例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。得られたポリエステルフィルムは表1に示す結果であり、いずれも目視検査性に劣っており、表面OL量、離型フィルムとした際の平面性のいずれかの特性についても劣っており、実用性に欠けたフィルムであった。
Claims (4)
- 配向主軸の傾きが15度以下であり、かつクロスニコルにおけるISC−S値が45以下であることを特徴とする離型フィルム用ポリエステルフィルム。
- 加熱処理後にフィルム表面より抽出されるオリゴマー量が10mg/m2以下であることを特徴とする請求項1記載の離型フィルム用ポリエステルフィルム。
- 180℃の雰囲気下で5分間保持した時の加熱収縮率が4%以下であることを特徴とする請求項1記載の離型フィルム用ポリエステルフィルム。
- 請求項1〜3の何れかに記載のポリエステルフィルムの片面に離型層を有することを特徴とする離型フィルム。
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