JP7239262B2 - 光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム - Google Patents

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本発明は、光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムに関するものである。詳しくは、優れた偏光検査性、加工特性を有する光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムに関するものである。
液晶表示装置の構成部材である偏光板、位相差偏光板または位相差板は、液晶表示装置の透過光に明暗をつけることや、色相を変化させるために必要不可欠の部品であり,品質の安定維持が重要課題とされている。これらの光学フィルムは、その一方の面に粘着層が設けられ、その粘着層の上に、光学フィルムを保護するためのフィルム(光学フィルム検査用フィルム)を積層した積層体の状態で検査され、ロール状態に巻いて運搬或いは保管される。このような光学フィルム検査用フィルムの基材には、強度機能やコストの観点から、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが広く用いられている。直鎖状の高分子が配向した構造を有する二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは、光学的に複屈折性を示す複屈折体である。よって、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは分子の配向方向に対して平行方向と垂直方向の直行する2本の光学軸を有する。そのため検査用フィルムの基材が有する光学軸が光学フィルムの光学軸に対して傾斜した状態で積層されると、クロスニコルの条件下におかれた際に透過光や干渉色を呈し、欠点検査を阻害する要因となってしまう。従って、光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムには、優れた光学軸精度が求められる(特許文献1)。
かかる光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムは、回転速度に差を設けたロール間で長手方向に延伸された後に、テンター内でフィルムの端部を把持された状態で幅方向に延伸され、熱固定されることによって製造される。この場合、ボーイング現象によりフィルム中央部よりも端部の方が光学軸の歪み、すなわち配向主軸の歪みが大きくなるため、中央部の極限られた製品しかこの用途に用いることができなかった。
フィルムのボーイングを低減させる方法としては、幅方向延伸後に一旦ポリエチレンテレフタレートのガラス転移温度以下に冷却した後熱処理する方法、幅方向延伸後にニップロールを設ける方法、熱処理室を複数のゾーンに分けて段階的に昇温する方法、幅方向に温度分布を設けて熱処理ゾーンに導く方法、幅方向の延伸倍率を大きくする方法などが提案されている。(特許文献2~5)
光学フィルム検査工程においては、上記のような方法により光学軸の歪みを低減させたフィルムに粘着加工などを施して光学フィルム検査用離型フィルム、プロテクトフィルムを作製し、これを光学フィルムに積層し、クロスニコルの条件下において光学フィルムの品質を目視チェックする。
特開2002-40249号公報 特開2008-246685号公報 特開2008-163263号公報 特開2005-14545号公報 特開2004-18588号公報 特許4531117号公報
現在、上記特許文献に提案のフィルムが光学フィルム検査用に用いられている。ところが、ディスプレイの大画面化は飛躍的に進展しており、42インチ以上の大画面ディスプレイが市場に浸透してきている。このような、大画面ディスプレイの進展と検査精度向上の要求を満足するためには、より長幅にわたって光学軸の歪みを低減することが必要となってきた。さらに、高精細化の要求により、従来問題とされなかったレベルの異物、欠点でも確実に認知する必要が生じてきており、従来から提案されているフィルムでは対応が難しくなってきている。
本発明の課題は、このような大画面ディスプレイ用光学フィルムの検査を精度よく高速で行うことのできる光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを提供することである。すなわち、大画面ディスプレイ用光学フィルムに対して、高い偏光検査性を有し、クロスニコル下でのコントラスト性に優れた光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを提供することを課題とする。
代表的な本発明は以下のとおりである。
項1.
下記要件(1)~(3)、(8)~(10)を満たす光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム。
(1)全光線透過率が85%以上
(2)フィルムヘーズが15%以下
(3)透過偏光度が7.0%以上
(8)中心層とこれに接する両表層から構成される積層フィルム
(9)両表層は平均粒径1.5~4.0μmの微粒子を0.10~0.20質量%含有する
(10)中心層は平均粒径1.5~4.0μmの微粒子を0.00~0.10質量%含有する
項2.
さらに下記要件(4)~(6)を満たす項1に記載の光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム。
(4)150℃、30分間加熱したときの熱収縮率が長手方向および幅方向とも2.0%以下
(5)150℃、30分間加熱したときの全方位熱収縮率の最大と最小の差が0.5%以下
(6)150℃、30分間加熱したときの5°当りの全方位熱収縮率の最大変化量が500ppm以下
項3.
さらに下記要件(7)を満たす項1又は2に記載の光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム。
(7)最大配向角が18°以
本発明の光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは、優れた偏光検査性を有するので、大画面用途の光学フィルムの高精度の検査に好適である。また、さらに好ましい実施態様によれば、高温での後加工処理に優れた光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを提供することができる。
本発明の光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは、ポリエ
チレンテレフタレート系樹脂よりなる。ここで、ポリエチレンテレフタレート系樹脂は、エチレングリコールおよびテレフタル酸を主な構成成分として含有する。本発明の目的を阻害しない範囲であれば、他のジカルボン酸成分およびグリコール成分を共重合させても良い。上記の他のジカルボン酸成分としては、イソフタル酸、p-β-オキシエトキシ安息香酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、4,4’-ジカルボキシベンゾフェノン、ビス-(4-カルボキシフェニルエタン)、アジピン酸、セバシン酸、5-ナトリウムスルホイソフタル酸、シクロヘキサン-1、4-ジカルボン酸等が挙げられる。上記の他のグリコール成分としては、プロピレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ビスフェノールA等のエチレンオキサイド付加物、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。この他、p-オキシ安息香酸等のオキシカルボン酸成分も利用され得る。
このようなポリエチレンテレフタレート系樹脂(以下、単にPETという)の重合法としては、テレフタル酸とエチレングリコール、および必要に応じて他のジカルボン酸成分およびジオール成分を直接反応させる直接重合法、およびテレフタル酸のジメチルエステル(必要に応じて他のジカルボン酸のメチルエステルを含む)とエチレングリコール(必要に応じて他のジオール成分を含む)とをエステル交換反応させるエステル交換法等の任意の製造方法が利用され得る。
また、前記ポリエチレンテレフタレート系樹脂の固有粘度は、0.45dl/g~0.70dl/gの範囲が好ましい。固有粘度が0.45dl/gよりも低いと、フィルムが裂けやすくなり、0.70dl/gより高いと濾圧上昇が大きくなって高精度濾過が困難となる。
本発明におけるポリエチレンテレフタレート系樹脂には、微粒子を添加してフィルムの作業性(滑り性)を良好なものとすることが好ましい。微粒子としては任意のものが選べるが、たとえば、シリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、アルミナ、カオリナイト、タルクなどの無機粒子やその他の有機粒子が挙げられる。特に透明性の観点から、樹脂成分と屈折率が比較的近い、シリカ粒子が好ましく、特に不定形シリカが好適である。
本発明の好ましい実施態様として、良好な透明性と安定な作業性(特に表面摩擦特性)を得るためには、多層構成を有するフィルムであって表層にのみ微粒子を含有するポリエチレンテレフタレート層を用いることもできる。このような基材フィルムとしては、中心層(b層)の両面に微粒子を含有する表層(a層)が共押出法により積層されてなる多層構成(a/b/a)を有するポリエチレンテレフタレートフィルムを用いることが好ましい。表裏の表層を構成する層は、同種であっても、異種であっても良いが、基材フィルムの平面性を保持する為には、表裏の表層のポリエチレンテレフタレート系樹脂は同構成とすることが望ましい。
表層中に含まれる微粒子の平均粒径は1.0~5.0μmが好ましく、より好ましくは1.5~4.0μmの範囲であり、更に好ましくは2.0~3.0μmの範囲である。微粒子の平均粒径が1.0μm以上であれば、表面に易滑性付与に好適な凹凸構造を付与することができ好ましい。一方、微粒子の平均粒径が5.0μm以下であれば、高い透明性が維持されるので好ましい。また、表層中の微粒子の含有量は、0.10~0.20質量%であることが望ましく、好ましくは0.10~0.15質量%である。表層中の微粒子の含有量が0.10質量%以上であれば、表層表面に易滑性付与に好適な凹凸構造を付与することができ好ましい。一方、表層中の微粒子の含有量が0.20質量%以下であれば、高い透明性が維持されるので好ましい。
中心層に含まれる微粒子の平均粒径は1.0~5.0μmが好ましく、より好ましくは1.5~4.0μmの範囲であり、更に好ましくは2.0~3.0μmの範囲である。微粒子の平均粒径が1.0μm以上であれば、フィルムヘーズの調整を容易に行うことができ好ましい。一方、微粒子の平均粒径が5.0μm以下であれば、高い透明性が維持されるので好ましい。また、中心層に含まれる微粒子の含有量は、0.10質量%以下であることが好ましく、0.08質量%以下がより好ましく、0.05質量%以下が更に好ましい。なお、下限は0.00質量%である。
なお、上記の微粒子の平均粒径の測定は下記方法により行う。微粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)で写真を撮り、最も小さい微粒子1個の大きさが2~5mmとなるような倍率で、300~500個の微粒子の最大径(最も離れた2点間の距離)を測定し、その平均値を平均粒径とする。
本発明の光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは、全光線透過率が85%以上であることが好ましい。高精細化に対応して光学フィルムの検査精度が向上している。異物の検出を向上させるためには、光学フィルム検査用フィルムとしては透明性が高いことが望ましい。そのため、本発明の光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの全光線透過率は85%以上が好ましく、87%以上がより好ましく、89%以上が更に好ましい。光学フィルム検査工程での視認性向上のためには、全光線透過率は高ければ高いほど良いが、易滑り性のために粒子を含有したポリエチレンテレフタレートフィルムにおいては100%の全光線透過率は技術的に達成困難であり、実質的な上限は91%である。
また、本発明の光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは、ヘーズが15%以下であることが好ましい。異物の存在を際立たせ、より高い検査精度を得るためには、高いコントラストを得ることが望ましい。そのため、本発明の光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムにおけるヘーズは15%以下であることが好ましく、7%以下であることがより好ましく、3%以下であることがさらに好ましく、2.8%以下が特に好ましい。高いコントラストを得るためには、ヘーズは低い方が好ましいが、易滑り性のために粒子を含有したポリエチレンテレフタレートフィルムにおいては1%が下限であると思われる。なお、上記ヘーズおよび全光線透過率は、JIS-K7105に準じ、濁度計を使用して、測定することができる。
本発明の光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは、透過偏光度が7.0%以上であることが望ましい。これにより高い検査精度を実現することが可能となる。8.0%以上であることがより好ましい。高い検査精度を得るためには、透過偏光度はより高いほど好ましいが、実質的な上限は10%である。10%以上の偏光度を達成するためには、偏光性を有する添加物、または結晶核剤の添加をする必要があり、これによりヘーズが上昇し、全光線透過率が低下するおそれがあるためである。
光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの偏光選択性を示す指標の一つの例が透過偏光度である。フィルムの透過偏光度とは、偏光Vと、偏光Vに直交する偏光Pのいずれかを、選択的に透過する性質を示す指標である。本発明の場合には、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの配向主軸方向に対して平行な偏光Pを配向主軸に対して垂直な偏光Vよりも選択的に透過する性質を有する。この透過偏光度が高いことにより検査時のコントラストが向上し、高精度な検査が可能となる。
透過偏光度は、下記式で示される。下記式において、「Tv」は配向主軸に対して垂直な偏光Vに対する、フィルムの全光線透過率(%)を示す。一方、「Tp」は前記配向主軸に対して平行な偏光Pに対する、フィルムの全光線透過率(%)を示す。
Figure 0007239262000001
本発明の光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは、150℃で30分間加熱したときの熱収縮率が長手方向および幅方向とも2.0%以下であることが好ましい。熱収縮率は、1.5%以下であることがより好ましい。前記熱収縮率が2.0%以下であると、150℃以上の高温熱処理加工であっても高い寸法安定性が得られるので、生産性の向上に著しく寄与しえる。上記熱収縮率は低いことが好ましいが、製造上の点から0.5%程度が下限と考える。
また、粘着加工などの後加工における熱処理温度の高温化に対応するためには、高温での熱寸法安定性の優れることのみならず、フィルム面内の全方位において熱収縮率の差が小さいことが望ましい。そのため、本発明の光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムにおける150℃、30分間加熱したときの全方位熱収縮率の最大と最小の差は0.5%以下であることが好ましく、0.3%以下であることがより好ましく、0.1%以下であることがさらに好ましい。本発明のフィルムは上記のように熱寸法安定性に優れる上、長手方向および幅方向でほぼ同等でバランスのとれた熱収縮率を有することが好ましく、加熱処理によってもシワや厚み斑が生じにくく、大画面の偏光を用いた大画面の欠点検査に極めて適している。なお、全方位熱収縮率の最大と最小の差は小さければ小さいほどよく、好ましい下限は0%である。
さらに、粘着加工などの後加工における熱処理温度の高温化に対応するためには、フィルム面内の全方位において熱収縮率の変化量が小さいことが望ましい。そのため、本発明の光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムにおける150℃、30分間加熱したときの全方位熱収縮率の5°当りの最大変化量は、500ppm以下であることが好ましく、400ppm以下であることがより好ましく、300ppm以下であることがさらに好ましい。全方位熱収縮率の5°当りの最大変化量が500ppmを越えると、後加工において熱負荷加工時に局所的に変形が起こり、粘着加工などの塗工工程での不具合や、シワなどが発生することにより、光学フィルム検査用時に高精度の検査を行うことが困難となる場合がある。全方位熱収縮率の最大変化量は小さければ小さいほどよく、好ましい下限は0ppmである。
本発明の光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは、最大配向角が18°以下であることが好ましい。これにより、さらにより高いコントラスト得ることができる。最大配向角は、15°以下であることがより好ましく、11°以下であることが更に好ましい。最大配向角が18°より大きくなると、クロスニコル下での透過度を上げるために高い透過偏光度を有していても、光の漏れが大きくなり目視検査性を阻害するため高精度の目視検査に使用できない場合がある。
本発明の光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは、フィルム幅方向における配向角の変化量が100mm当り0.2°~0.8°の範囲であることが好ましい。前述のようにフィルムは製膜加工でのボーイング現象により、中央部から端にかけて配向に歪みが生じる。そのため、フィルム幅方向にそって光学軸の傾きが生じている。配向角の変化量は低い方が好ましいが、大画面用途の光学フィルムの高精度の検査に好適な高い熱安定性を求めると実質的に100mm当り0.2°が下限である。0.8
以上になると一様な光学軸精度が得られないため、高精度の検査が困難になる場合がある。
また、本発明の光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの厚みは特に制限されるものではなく任意であるが、9~300μmであることが好ましく、12~100μmの範囲であることがより好ましく、14~50μmがよりさらに好ましい。厚さが300μmを超えるとコスト面で問題があり、またリターデーションが大きくなり、クロスニコル化での視認性が低下しやすくなる。また、厚さが9μmに満たない場合は、機械的特性が低下し、保護フィルムとしての機能が果たせないおそれがある。
また、中心層(b層)の両面に微粒子を含有する表層(a層)が共押出法により積層されてなる多層構成(a/b/a)の2種3層構成の場合は、片面における表層の厚さは、0.5~10μmが好ましく、1~5μmがより好ましい。表層の厚みが上記範囲を超える場合は、フィルムのヘーズが低下する場合がある。
本発明の光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムにおける3次元中心面平均表面粗さ(SRa)は0.020μm以上、0.035μm以下であることが好ましい。上記SRaが0.020μm未満であると、フィルムの表面凹凸が低いことにより、滑り性が悪く、製膜工程中および加工工程中で、フィルムハンドリング時に微小キズが発生し、光学フィルム検査用途として使用すると検査性が低下する場合がある。また、上記SRaが0.035μmを超えると、滑り性は良好であるが、表面凹凸によりフィルム表面で光が拡散し、光学フィルム検査工程において、十分なコントラストが得られないおそれがある。
本発明の「光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム」における「光学フィルム」には、例えば、偏光板、位相差偏光板または位相差板等が含まれる。これらの光学フィルム(偏光板、位相差偏光板または位相差板等)の少なくとも一方の面に、本発明の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが積層され、積層体の状態で検査(クロスニコルの条件下における光学フィルムの欠点検査等)がされる。なお、光学フィルムは、既にフィルム形状を有する光学フィルムを、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム上に積層させる態様で用いるものであってもよいし、又は、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの少なくとも一方の面に、高分子溶液を塗布・乾燥させて層を形成し、この層を光学フィルムとして用いる態様であってもよい。
本発明の光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの製造方法について説明する。ポリエチレンテレフタレートのペレットを用いた代表例について詳しく説明するが、当然これに限定されるものではない。
まず、フィルム原料を水分率が100ppm未満となるように、乾燥あるいは熱風乾燥する。次いで、各原料を計量、混合して押し出し機に供給し、シート状に溶融押出を行う。さらに、溶融状態のシートを、静電印加法を用いて回転金属ロール(キャスティングロール)に密着させて冷却固化し、未延伸PETシートを得る。
また、溶融樹脂が280℃に保たれた任意の場所で、樹脂中に含まれる異物を除去するために高精度濾過を行う。溶融樹脂の高精度濾過に用いられる濾材は、特に限定はされないが、ステンレス焼結体の濾材の場合、Si、Ti、Sb、Ge、Cuを主成分とする凝集物及び高融点有機物の除去性能に優れ好適である。
表層(a層)と中間層(b層)とを共押出し積層する場合は、2台以上の押出し機を用いて、各層の原料を押出し、多層フィードブロック(例えば角型合流部を有する合流ブロ
ック)を用いて両層を合流させ、スリット状のダイからシート状に押出し、キャスティングロール上で冷却固化せしめて未延伸フィルムを作る。あるいは多層フィードブロックを用いる代わりにマルチマニホールドダイを用いても良い。
次に、前記の方法で得られた未延伸フィルムを逐次二軸延伸し、次いで熱処理を行う。
延伸工程においては、本発明のポリエチレンテレフタレートフィルムは、公知の方法を用いて、ポリエチレンテレフタレートのガラス転移温度以上結晶化温度未満で、少なくとも一軸方向に1.1~7.0倍に延伸することにより得ることができる。
例えば、二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムを製造する場合、長手方向(縦方向)または幅方向(横方向)に一軸延伸を行い、次いで直交方向に延伸する逐次二軸延伸方法、長手方向(縦方向)及び幅方向(横方向)に同時に延伸する同時二軸延伸する方法、さらに同時二軸延伸する際の駆動方法としてリニアモーターを用いる方法を採用することができる。
特許文献6には、結晶性樹脂からなる非晶シートを加熱結晶化させた後に一軸延伸を行い、透過偏光度の高い偏光性拡散フィルムの製造方法が開示されている。しかしながら、上記開示の方法では、高い透過偏光度を達成できるものの、光学ヘーズが高く拡散機能を有するため、光学フィルム検査用として用いることは難しい。そこで、本願発明者は鋭意検討を行なった結果、以下のような延伸方法(1)、(2)を行なうことにより、二律背反する特性を高度に両立させるに至った。
(1)フィルム幅方向の延伸倍率の制御
本発明における光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを得るためには4.8~7.0倍の範囲で幅方向に延伸を行うことが望ましい。幅方向の延伸倍率が4.8倍以上では、透過偏光度が高くなり好ましい。7.0倍以下であると破断の頻度が少なくなり好ましい。
(2)フィルム長手方向の延伸倍率の制御
本発明における光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを得るためには3.0倍以下の範囲で長手方向に延伸を行うことが望ましい。長手方向の延伸倍率が3.0倍以下であると透過偏光度が高くなり好ましい。長手方向の延伸倍率の下限は長手方向に延伸を行うことを除いて特に限定されないが、フィルム流れ方向の厚み変動を小さく抑えることができるという観点から2.6倍以上が好ましい。
最大配向角が小さく、熱収縮特性に優れたフィルムを得るためには、上記(1)、(2)に加え、さらに以下の(3)~(5)を行うことが好ましい。
(3)熱固定温度の制御
これまで、光学的な軸精度を保持するために、比較的低温での熱固定処理が推奨されてきたが、本願発明では、熱固定処理工程の温度は220℃以上230℃以下が好ましい。熱固定処理の温度が220℃以上では、熱収縮率の絶対値が小さくなり好ましい。また、熱固定処理の温度が230℃以下であると、フィルムが不透明になり難く、また破断の頻度が少なくなり好ましい。
(4)フィルム幅方向の緩和率の制御
本発明における光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを得るためには、幅方向の緩和率を2.0~4.5%の範囲で行うことが望ましい。これにより、全方位収縮率差を低減できるため望ましい。
(5)フィルム幅方向の緩和速度の制御
本発明における光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを得るためには、0.005~6.0%/秒以下の緩和速度で幅方向に緩和処理を行うことが望ましい。幅方向緩和速度が6.0%/秒以下であれば、局所的な平面性不良が発生しな
いため好ましい。さらに望ましくは、0.1~5.0%/秒、特に望ましくは0.5~4.0%/秒である。幅方向緩和速度の下限は限定されないが、0.005%/秒未満の幅方向緩和速度で全方位収縮率差を低減できる特定の幅方向緩和率を実施すると、緩和処理に要する時間が長くなりフィルム表面が白化し、透明性を阻害してしまう。
本発明のフィルムは上記方法により製造しるものであるが、上記技術思想の範囲であれば、上記具体的に開示された方法に限定されるものはない。本発明のフィルムを製造する上で重要なのは、上記技術思想に基づき、上述の製造条件について極めて狭い範囲で高精度の制御をすることである。
次に、本発明の効果を実施例および比較例を用いて説明する。まず、本発明で使用した特性値の評価方法を下記に示す。
(1)3次元中心面平均表面粗さ(SRa)
フィルムの表面を触針式三次元表面粗さ計(株式会社小坂研究所社製、SE-3AK)を用いて、針の半径2μm、荷重30mg、針のスピード0.1mm/秒の条件下で、フィルムの長手方向にカットオフ値0.25mmで、測定長1mmにわたって測定し、2μmピッチで500点に分割し、各点の高さを三次元粗さ解析装置(株式会社小坂研究所社製、TDA-21)に取り込ませた。これと同様の操作をフィルムの幅方向について2μm間隔で連続的に150回、即ちフィルムの幅方向0.3mmにわたって行い、解析装置にデータを取り込ませた。次に、前記解析装置を用いて、三次元平均表面粗さSRaを求めた。SRaの単位はμmである。なお、測定は3回行い、それらの平均値を採用した。
(2)全光線透過率、ヘーズ
JIS K 7105「プラスチックの光学的特性試験方法」ヘーズ(曇価)に準拠して測定した。測定器には、日本電色工業社製NDH-300A型濁度計を用いた。
(3)熱収縮率(長手方向及び幅方向の熱収縮率)
JIS C 2318-1997 5.3.4(寸法変化)に準拠して測定した。測定すべき方向に対し、フィルムを幅10mm、長さ250mmに切り取り、200mm間隔で印を付け、5gfの一定張力下で印の間隔(A)を測定した。次いで、フィルムを150℃の雰囲気中のオーブンに入れ、無荷重下で150±3℃で30分間加熱処理した後、5gfの一定張力下で印の間隔(B)を測定した。以下の式より熱収縮率を求めた。
熱収縮率(%)=(A-B)/A×100
(4)全方位熱収縮率
フィルムを巾300mmに切り取り、直径250mmの円状に印を付けた。長手方向を0°、横手方向を90°とし5°ピッチでフィルム面内の収縮率を上記熱収縮率測定方法に従い熱収縮率を求めた。最大値と最小値の差を全方位熱収縮率の最大と最小の差とし、隣り合う位置の加熱収縮率差を算出し、その最大値をもって全方位熱収縮率の5°当りの最大変化量とした。
(5)最大配向角
各実施例で得られた光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム
幅において、端縁を0%とし、他の端縁を100%とする。上記フィルム幅の10%に相当する領域から90%に相当する領域について、幅方向に100mmピッチで連続してn個の100mm四方の正方形のフィルムサンプルを切り出した。該正方形のフィルムサンプルは長手方向、又は幅方向のいずれかの軸を基準に直角に切り出した。各フィルムサンプルについて、王子計測器株式会社製、MOA-6004型分子配向計を用いて、フィルム長手方向に対する分子鎖主軸の配向角(θi、-90°≦θi≦90°)、及び下記式によって定義される機械軸方向(長手方向、または幅方向のいずれか)に対する光学主軸の傾斜角(ξi)を測定した。それぞれ長手方向に3箇所サンプリングしその平均値を求めた。なお、nは、フィルム全幅に0.8を乗じ、10mmで除した数値の小数点以下を切り上げた整数である。また、iはサンプル番号を表し、i=1~nである。このうち、光学主軸の傾斜角(ξi)の値が最大のものを、最大配向角とした。
|θ|≦45度のとき ξ=|θ|
|θ|>45度のとき ξ=|90度-|θ||
(6)透過偏光度
測定器には、日本電色工業社製NDH-5000型濁度計を用いた。濁度計試験片設置部の手前に偏光板をセットした。フィルムを偏光板に密着させてセットして、フィルムの主配向軸を、入射する直線偏光の偏光方向に対して平行とし測定を行った。測定値を、偏光板の全光線透過率で除し、主配向軸に平行な偏光の全光線透過率Tpを求めた。次に、フィルムを、フィルム表面を含む平面内で90度回転させて、フィルムの主配向軸を、入射する直線偏光の偏光方向に対して垂直とした。上記同様に測定を行い、測定値を偏光板の全光線透過率で除し、主配向軸と垂直な偏光の全光線透過率Tvを求めた。数1に従い透過偏光度を求めた。
Figure 0007239262000002
(7)熱しわ判定法
光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム上に、加工張力10kg/mを印可した状態でダイコート方式でシリコーンを塗布し、120℃のオーブンで乾燥させた。上述のシリコ-ン塗布後のサンプルをロ-ルからカットして、平坦なテ-ブルの上に5mの長さを広げて、塗布面に蛍光灯の光を反射させて熱しわの有無を確認した。
○:熱しわは全く見られず良好。
×:熱しわが確認できた。
実施例1
(1)PET樹脂(A)の製造
エステル化反応缶を昇温し、200℃に到達した時点で、テレフタル酸を86.4質量部及びエチレングリコールを64.4質量部からなるスラリーを仕込み、攪拌しながら触媒として三酸化アンチモンを0.017質量部及びトリエチルアミンを0.16質量部添加した。次いで、加圧昇温を行いゲージ圧3.5kgf/cm2、240℃の条件で、加圧エステル化反応を行った。その後、エステル化反応缶内を常圧に戻し、酢酸マグネシウム4水和物0.071質量部、次いでリン酸トリメチル0.014質量部を添加した。さらに、15分かけて260℃に昇温し、リン酸トリメチル0.012質量部、次いで酢酸ナトリウム0.0036質量部を添加した。15分後、得られたエステル化反応生成物を
重縮合反応缶に移送し、減圧下260℃から280℃へ徐々に昇温し、285℃で重縮合反応を行った。
重縮合反応終了後、95%カット径が5μmのナスロン製フィルターで濾過処理を行い、ノズルからストランド状に押出し、予め濾過処理(孔径:1μm以下)を行った冷却水を用いて冷却、固化させ、ペレット状にカットした。得られたPET樹脂(A)は、融点が257℃、固有粘度が0.616dl/g、不活性粒子及び内部析出粒子は実質上含有していなかった。
(2)PET樹脂(B)の製造
添加剤としてシリカ粒子(富士シリシア化学株式会社製、サイリシア310、平均粒径2.7μm)を2000ppm含有したポリエチレンテレフタレートをPET(A)樹脂と同様の製法で作成した。
(3)光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの製造
表層(a)の原料として、PET樹脂(A)40質量部と、PET樹脂(B)60質量部とをペレット混合し、135℃で6時間減圧乾燥(1Torr)した後、押出機1に供給した。また、中間層(b)層の原料としてPET樹脂(A)82質量部と、PET樹脂(B)18質量部とをペレット混合し、135℃で6時間減圧乾燥(1Torr)した後、押出機2に供給した。押出機2、及び押出機1に供給された各原料を、押出機の溶融部、混練り部、ポリマー管、ギアポンプ、フィルターまでの樹脂温度は280℃、その後のポリマー管では275℃とし、3層合流ブロックを用いてa/b/aとなるように積層し、口金よりシート状に溶融押し出した。なお、a層とb層との厚み比率は、a/b/a=8/84/8となるように、各層のギアポンプを用いて制御した。また、前記のフィルターには、いずれもステンレス焼結体の濾材(公称濾過精度:10μm粒子を95%カット)を用いた。また、口金の温度は、押出された樹脂温度が275℃になるように制御した。
そして、押し出した樹脂を、表面温度30℃の冷却ドラム上にキャスティングして静電印加法を用いて冷却ドラム表面に密着させて冷却固化し、厚さ480μmの未延伸フィルムを作成した。
得られた未延伸シートを、78℃に加熱されたロール群でフィルム温度を75℃に昇温した後、赤外線ヒータで105℃に加熱し、周速差のあるロール群で、長手方向に2.9倍に延伸した。
次いで、得られた一軸延伸フィルムをクリップで把持し、フィルム幅方向に延伸を行った。幅方向の延伸温度は120℃、延伸倍率は4.9倍とした。次いで、225℃で15秒間の熱処理を行い、185℃で3.8%の弛緩処理を行った。得られた二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム幅において、端縁を0%とし、他の端縁を100%とする。上記フィルム幅の50%に相当する領域から55%に相当する領域について、スリットを行い、厚さ38μmの光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。得られたフィルム物性を表2に示す。
実施例2
取り位置を上記フィルム幅の80%に相当する領域から90%に相当する領域に変更する以外は実施例1に記載と同様の方法にて作成した。得られたフィルム物性を表2に示す。
実施例3~6
製膜条件を表1に記載の条件へ変更する以外は実施例1に記載と同様の方法にて作成し
た。得られたフィルム物性を表2に示す。
比較例1
層構成、製膜条件を表1に記載の条件へ変更する以外は実施例1に記載と同様の方法にて作成し、フィルム幅の50%に相当する領域から55%に相当する領域について、スリットを行い、光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。得られたフィルム物性を表2に示す。
比較例2
フィルム幅の80%に相当する領域から90%に相当する領域についてスリットを行う以外は比較例1に記載と同様の方法にて作成した。得られたフィルム物性を表2に示す。
比較例3
層構成、製膜条件を表1に記載の条件へ変更する以外は実施例1に記載と同様の方法にて作成した。得られたフィルム物性を表2に示す。
比較例4
製膜条件を表1に記載の条件へ変更する以外は実施例1に記載と同様の方法にて作成した。得られたフィルム物性を表2に示す。
Figure 0007239262000003
Figure 0007239262000004
実施例1~6で得られた二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは、コントラスト性が高く、優れた光学フィルム検査性を有しており、大画面用途の光学フィルム製造工程において高精度の検査に好適に使用できるフィルムであった。また、実施例1~5で得られた二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは、熱寸法安定性に優れ、加工特性にも優れるものであった。一方、比較例1~3で得られたフィルムは透過偏光度が低いた
め、コントラスト性が低いため易検査性に劣り、高精度の検査に用いることが困難であった。また、加工特性にも劣るものであった。
本発明の光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは、優れた偏光検査性を有するので、大画面用途の光学フィルムの高精度の検査に好適である。また、さらに好ましい実施態様によれば、高温での後加工処理に優れた光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを提供することができる。

Claims (3)

  1. 下記要件(1)~(3)、(8)~(10)を満たし、
    (1)全光線透過率が85%以上
    (2)フィルムヘーズが15%以下
    (3)透過偏光度が7.0%以上
    (8)中心層とこれに接する両表層から構成される積層フィルム
    (9)両表層は平均粒径1.5~4.0μmの微粒子を0.10~0.20質量%含有する
    (10)中心層は平均粒径1.5~4.0μmの微粒子を0.00~0.10質量%含有し、
    0.005%/秒以上2.3%/秒以下の緩和速度で幅方向に緩和処理して得られたフィルムである、光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム。
  2. さらに下記要件(4)~(6)を満たす請求項1に記載の光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム。
    (4)150℃、30分間加熱したときの熱収縮率が長手方向および幅方向とも2.0%以下
    (5)150℃、30分間加熱したときの全方位熱収縮率の最大と最小の差が0.5%以下
    (6)150℃、30分間加熱したときの5°当りの全方位熱収縮率の最大変化量が500ppm以下。
  3. さらに下記要件(7)を満たす請求項1又は2に記載の光学フィルム検査用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム
    (7)最大配向角が18°以下。
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