JP2016031788A - 有機el表示素子における絶縁膜形成用の感光性樹脂組成物 - Google Patents

有機el表示素子における絶縁膜形成用の感光性樹脂組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2016031788A
JP2016031788A JP2014152404A JP2014152404A JP2016031788A JP 2016031788 A JP2016031788 A JP 2016031788A JP 2014152404 A JP2014152404 A JP 2014152404A JP 2014152404 A JP2014152404 A JP 2014152404A JP 2016031788 A JP2016031788 A JP 2016031788A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin composition
group
photosensitive resin
insulating film
organic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014152404A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6621233B2 (ja
Inventor
片野 彰
Akira Katano
彰 片野
鈴木 茂
Shigeru Suzuki
鈴木  茂
知三郎 青木
Tomosaburo Aoki
知三郎 青木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd filed Critical Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd
Priority to JP2014152404A priority Critical patent/JP6621233B2/ja
Priority to TW104117779A priority patent/TWI648334B/zh
Priority to CN201510433905.2A priority patent/CN105301899B/zh
Publication of JP2016031788A publication Critical patent/JP2016031788A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6621233B2 publication Critical patent/JP6621233B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】現像工程やベーク工程を経ても過度の膜減りを生じさせず、短時間でのベーク処理によって絶縁膜のテーパー角を良好に低下させることができ、且つ、高度な耐水性、耐溶剤性、及び耐熱性を有する有機EL表示素子における絶縁膜を形成できる感光性樹脂組成物と、当該感光性樹脂組成物を用いて形成された有機EL表示素子における絶縁膜及びバンクとを提供すること。【解決手段】A)ノボラック樹脂と、(B)感光剤とを含む、有機EL表示素子における絶縁膜形成用の感光性樹脂組成物に対して、(C)架橋剤、及び(D)オキシラン環又はオキセタン環を有するシランカップリング剤を配合し、且つ、(A)ノボラック樹脂中のモノマー及びダイマーの含有量を(A)ノボラック樹脂の質量に対して5〜18質量%とする。【選択図】なし

Description

本発明は、有機EL表示素子における絶縁膜形成用の感光性樹脂組成物と、当該感光性樹脂組成物を用いて形成された有機EL表示素子における絶縁膜と、当該感光性樹脂組成物を用いて形成された有機EL表示素子におけるバンクとに関する。
有機EL表示素子は、自己発光型の表示素子であるため視野角依存性が無い点や、消費電力が低い点や、耐衝撃性に優れる点等、液晶表示素子等と比較した場合の種々の利点を有するため、携帯端末用表示素子や、車載用表示素子等を中心に種々の表示素子への採用が進んでいる。
かかる有機EL表示素子においては、単なる絶縁の目的や、種々の機能層を隔てつつ絶縁する目的等で絶縁膜のパターンが形成される。かかる絶縁膜のパターンには、有機EL表示素子の長寿命化や画像欠陥の抑制の観点等から、高度な耐水性、耐溶剤性、耐熱性等が要求される。
また、絶縁膜間に、蒸着等の方法により機能層を形成する場合、絶縁膜の端面と絶縁膜の底部とがなす角(テーパー角)が大きすぎると、機能層にクラックが発生しやすい。機能層にクラックが発生すると、クラック部分からの水分等の浸透によって、表示不良が生じる場合がある。
さらに、有機EL表示素子における絶縁膜のパターンは、寸法精度の良好な微細な絶縁膜パターンを容易に形成できることから、感光性樹脂組成物を用いてフォトリソグラフィー法により形成されるのが好ましい。この場合、感光性樹脂組成物には、現像工程やベーク工程を経ても過度の膜減りを生じない絶縁膜パターンを形成できることが要求される。
以上の課題を解決するために、例えば、有機EL表示素子絶縁膜形成用の感光性樹脂組成物として、ノボラック樹脂と、1,2−キノンジアジド化合物とを含む感光性樹脂組成物が提案されている(特許文献1を参照)。
特開2002−169277号公報
特許文献1に記載される感光性樹脂組成物を用いると、フォトリソグラフィー法によって、高度な耐水性、耐溶剤性、耐熱性等を有する絶縁膜のパターンを形成することができる。しかし、特許文献1に記載される感光性樹脂組成物を用いて絶縁膜を形成する場合、テーパー角の低い絶縁膜パターンを形成するために、高温での長時間のベーク処理が必要である問題がある。
絶縁膜のテーパー角を低下させるためのベーク処理に長時間を要すると、有機EL表示素子を高いスループットで生産できないばかりか、有機EL表示素子中の、耐熱性の低い材料から構成される部材に熱劣化が生じるおそれもある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、現像工程やベーク工程を経ても過度の膜減りを生じさせず、短時間でのベーク処理によって絶縁膜のテーパー角を良好に低下させることができ、且つ、高度な耐水性、耐溶剤性、及び耐熱性を有する有機EL表示素子における絶縁膜を形成できる感光性樹脂組成物と、当該感光性樹脂組成物を用いて形成された有機EL表示素子における絶縁膜及びバンクとを提供することを目的とする。
本発明者らは、(A)ノボラック樹脂と、(B)感光剤とを含む、有機EL表示素子における絶縁膜形成用の感光性樹脂組成物に対して、(C)架橋剤、及び(D)オキシラン環又はオキセタン環を有するシランカップリング剤を配合し、且つ、(A)ノボラック樹脂中のモノマー及びダイマーの含有量を(A)ノボラック樹脂の質量に対して5〜18質量%とすることにより上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の第一の態様は、(A)ノボラック樹脂、(B)感光剤、(C)架橋剤、及び(D)オキシラン環又はオキセタン環を有するシランカップリング剤を含み、
(A)ノボラック樹脂中のモノマー及びダイマーの含有量が、(A)ノボラック樹脂の質量に対して5〜18質量%である、有機EL表示素子における絶縁膜形成用の感光性樹脂組成物である。
本発明の第二の態様は、第一の態様に係る感光性組成物を用いて形成された、有機EL素子における絶縁膜である。
本発明の第三の態様は、第一の態様に係る感光性組成物を用いて形成された、有機EL素子におけるバンクである。
本発明によれば、現像工程やベーク工程を経ても過度の膜減りを生じさせず、短時間でのベーク処理によって絶縁膜のテーパー角を良好に低下させることができ、且つ、高度な耐水性、耐溶剤性、及び耐熱性を有する有機EL表示素子における絶縁膜を形成できる感光性樹脂組成物と、当該感光性樹脂組成物を用いて形成された有機EL表示素子における絶縁膜及びバンクとを提供することができる。
≪有機EL表示素子における絶縁膜形成用の感光性樹脂組成物≫
本発明に係る有機EL表示素子における絶縁膜形成用の感光性樹脂組成物は、(A)ノボラック樹脂、(B)感光剤、(C)架橋剤、及び(D)オキシラン環又はオキセタン環を有するシランカップリング剤を含む。本願明細書において、「有機EL表示素子における絶縁膜形成用の感光性樹脂組成物」を、単に「感光性樹脂組成物」とも記す。(A)ノボラック樹脂は、(A)ノボラック樹脂の質量に対して5〜18質量%のモノマー及び/又はダイマーを含有する。
感光性樹脂組成物を用いる絶縁膜の種類は特に限定されない。感光性樹脂組成物を用いて形成される絶縁膜としては、隣接する画素を区切る絶縁性を有する隔壁であるバンクが好ましい。バンクについては、バンクの端面とバンクの接する基板の表面とがなす角であるテーパー角が低いことが特に望まれるが、本発明に係る感光性樹脂組成物を用いることで、テーパー角の低いバンクを短時間の熱処理で容易に形成することができる。
以下、感光性樹脂組成物が含む、必須又は任意の成分について説明する。
<(A)ノボラック樹脂>
(A)ノボラック樹脂としては、モノマー及びダイマーの含有量が所定の量である限り、従来から感光性樹脂組成物に配合されている種々のノボラック樹脂を用いることができる。(A)ノボラック樹脂としては、フェノール性水酸基を有する芳香族化合物(以下、単に「フェノール類」という)とアルデヒド類とを酸触媒下で付加縮合させることにより得られるものが好ましい。
〔フェノール類〕
フェノール類としては、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、及びp−クレゾール等のクレゾール類;2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、及び3,5−キシレノール等のキシレノール類;o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、及びp−エチルフェノール等のエチルフェノール類、2−イソプロピルフェノール、3−イソプロピルフェノール、4−イソプロピルフェノール、o−ブチルフェノール、m−ブチルフェノール、p−ブチルフェノール、並びにp−tert−ブチルフェノール等のアルキルフェノール類;2,3,5−トリメチルフェノール、及び3,4,5−トリメチルフェノール等のトリアルキルフェノール類;レゾルシノール、カテコール、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、及びフロログリシノール等の多価フェノール類;アルキルレゾルシン、アルキルカテコール、及びアルキルハイドロキノン等のアルキル多価フェノール類(いずれのアルキル基も炭素数1以上4以下である);α−ナフトール;β−ナフトール;ヒドロキシジフェニル;並びにビスフェノールA等を挙げることができる。これらのフェノール類は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらのフェノール類の中でも、m−クレゾール及びp−クレゾールが好ましく、m−クレゾールとp−クレゾールとを併用することがより好ましい。この場合、両者の配合割合を調整することにより、感光性樹脂組成物としての感度や、形成される絶縁膜の耐熱性等の諸特性を調節することができる。m−クレゾールとp−クレゾールの配合割合は特に限定されるものではないが、m−クレゾール/p−クレゾールの比で、3/7以上8/2以下(質量比)が好ましい。m−クレゾールの割合を3/7以上とすることにより感度を向上させることができ、8/2以下とすることにより耐熱性を向上させることができる。
〔アルデヒド類〕
アルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、フルフラール、ベンズアルデヒド、ニトロベンズアルデヒド、及びアセトアルデヒド等を挙げることができる。これらのアルデヒド類は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
〔酸触媒〕
酸触媒としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、及び亜リン酸等の無機酸類;蟻酸、シュウ酸、酢酸、ジエチル硫酸、及びパラトルエンスルホン酸等の有機酸類;並びに酢酸亜鉛等の金属塩類等を挙げることができる。これらの酸触媒は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
〔分子量〕
(A)ノボラック樹脂のポリスチレン換算の質量平均分子量は、感光性樹脂組成物の現像性、解像性、及び耐メッキ液性の観点から1000〜50000であるのが好ましい。また、(A)ノボラック樹脂のポリスチレン換算の質量平均分子量は、現像後のパターンの過度の膜減りを抑制しつつ、感光性樹脂組成物を用いて形成された絶縁膜のパターンを熱処理した後に、望ましいテーパー角を有する絶縁膜を得やすいことから、5000〜7000であるのがより好ましい。また、ノボラック樹脂の分散度[質量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)]は、50以下が好ましく、2以上25以下がより好ましく、2以上15以下がさらに好ましい。
〔モノマー量及びダイマー量の調整〕
(A)ノボラック樹脂としては、(A)ノボラック樹脂の質量に対するモノマー及びダイマーの含有量の合計が5〜18質量%、好ましくは5〜10質量%、さらに好ましくは7〜10質量%であるものを用いる。(A)ノボラック樹脂が、かかる量のモノマー及び/又はダイマーを含むことによって、短時間の熱処理で、望ましいテーパー角を有する絶縁膜を形成することができる。つまり、本発明に係る感光性樹脂組成物を用いることで、望ましいテーパー角を備える絶縁膜を備える種々の基板を、高いスループットで生産できる。
ノボラック樹脂を含む従来の感光性樹脂組成物について、ノボラック樹脂が、例えば5質量%以上のような多量のモノマー及びダイマーを含有する場合、露光された感光性樹脂組成物の膜を現像する際に、形成されるパターンにおいて過度の膜減りが生じやすい問題がある。つまり、このような感光性樹脂組成物は、フォトリソグラフィー特性に劣り、所望する形状のパターンを形成しにくい。
しかし、本発明に係る感光性樹脂組成物は、モノマー及びダイマーをある程度多量に含む(A)ノボラック樹脂を含有していても、(A)ノボラック樹脂と、(C)架橋剤と、(D)オキシラン環又はオキセタン環を有するシランカップリング剤とを組み合わせて含有しているため、露光された感光性樹脂組成物の膜を現像する際に、露光部における過度の膜減りが生じにくい。つまり、本発明に係る感光性樹脂組成物は、良好なフォトリソグラフィー特性を備える。
(A)ノボラック樹脂に含まれるモノマー又はダイマーは、通常、ノボラック樹脂の製造に使用されたフェノール類のうち、重合反応によって高分子量化しなかった成分である。具体的には、モノマーは、(A)ノボラック樹脂の製造に使用されたフェノール類のうち、重合反応しなかったフェノール類が(A)ノボラック樹脂中に残存したものである。また、ダイマーは、(A)ノボラック樹脂の製造に使用されたフェノール類のうち、二量体化の反応しか受けなかったものが(A)ノボラック樹脂中に残存したものである。このため、(A)ノボラック樹脂に含まれるモノマー又はダイマーは、通常、且つ、好ましくは、(A)ノボラック樹脂の製造に使用されたフェノール類又は当該フェノール類の二量体である。
しかし、(A)ノボラック樹脂に含まれるモノマー又はダイマーは、(A)ノボラック樹脂の製造に使用されたフェノール類のモノマー又はダイマーに限定されず、(A)ノボラック樹脂の製造に使用されたフェノール類以外のフェノール類のモノマー又はダイマーであってもよい。
(A)ノボラック樹脂が、(A)ノボラック樹脂の製造に使用されたフェノール類以外のフェノール類のモノマー又はダイマーである場合、モノマー及びダイマーとしては、p−クレゾール及びホルムアルデヒドに由来するモノマー及びダイマーが好ましい。つまり、p−クレゾール及び2,2’−メチレンビス(4−メチルフェノール)がモノマー及びダイマーとして好ましい。p−クレゾール及び/又は2,2’−メチレンビス(4−メチルフェノール)と、(C)架橋剤との反応生成物は、(B)感光剤との間で高い相互作用を及ぼすため、p−クレゾール及び/又は2,2’−メチレンビス(4−メチルフェノール)をモノマー及び/又はダイマーとして含む(A)ノボラック樹脂を含有する感光性樹脂組成物を用いる場合、強固な絶縁膜を形成しやすい。
上記の所定の範囲内の量のモノマー及び/又はダイマーを含む(A)ノボラック樹脂を調製する方法としては、(A)ノボラック樹脂を合成した後に、モノマー及び/又はダイマーの含有量が所定の範囲内となるように調整された条件において、粗製のノボラック樹脂を精製する方法や、実質的にモノマー及びダイマーが含まれない程度に精製された高純度ノボラック樹脂を得た後に、高純度ノボラック樹脂に予め準備されたモノマー及び/又はダイマーを添加する方法が挙げられる。
(A)ノボラック樹脂中のモノマー及び/又はダイマーの含有量を低減させる方法としては、減圧可能な容器内でノボラック樹脂を溶融させた後、容器内を例えば20kPa以下、好ましくは5kPa以下に減圧して、モノマー及び/又はダイマーを留去させる方法が挙げられる。
また、他の方法としては、ノボラック樹脂を酢酸エチル等の疎水性有機溶剤に溶解させた後、ノボラック樹脂の疎水性有機溶剤溶液から、水溶性有機溶剤の水溶液を用いてモノマー及び/又はダイマーを抽出する方法が挙げられる。抽出後、疎水性有機溶剤層から疎水性有機溶剤を留去させたり、疎水性有機溶剤層にヘプタン、ヘキサン、ペンタン、及びシクロヘキサン等の貧溶媒を加えたりすることで、モノマー及び/ダイマーの含有量が低減されたノボラック樹脂が回収される。
さらなる他の方法としては、ノボラック樹脂を水溶性の極性有機溶剤に溶解させた後に、得られた溶液に、水、ヘプタン、ヘキサン、ペンタン、及びシクロヘキサン等の貧溶媒を加えてノボラック樹脂を析出させる方法が挙げられる。このとき、モノマー及び/又はダイマーは貧溶媒に対する比較的溶解度が高いため、貧溶媒に溶解したままである。このため、析出物を濾取することにより、モノマー及び/又はダイマーの含有量が低減されたノボラック樹脂を得ることができる。
ノボラック樹脂を溶解させる極性溶媒としては、例えば、メタノール、及びエタノール等のアルコール類;アセトン、及びメチルエチルケトン等のケトン類;エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエステル類;テトラヒドロフラン等の環状エーテル類等が挙げられる。
(A)成分中のモノマー及び/又はダイマーの含有量は、GPC測定の結果から確認することができる。つまり、GPCチャートからは、合成したフェノールノボラック樹脂の分子量分布を確認することができ、低核体の溶出時間に該当するピークの強度比を測定することにより、その含有量を算出することができる。なお、低核体の溶出時間は測定手段により異なるため、カラム、溶離液、流量、温度、検出器、サンプル濃度、注入量、及び測定器等の特定が重要である。
<(B)感光剤>
感光性樹脂組成物に含有される感光剤としては、特に限定されないが、キノンジアジド基含有化合物が好ましい。このキノンジアジド基含有化合物としては、例えば、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,6−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキシ−2’−メチルベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3’,4,4’,6−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,3,4,4’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,3,4,5−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,3’,4,4’,5’,6−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン、2,3,3’,及び4,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン等のポリヒドロキシベンゾフェノン類;ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−2−(2’,4’−ジヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)−2−(2’,3’,4’−トリヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−{1−[4−〔2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕フェニル]エチリデン}ビスフェノール、及び3,3’−ジメチル−{1−[4−〔2−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕フェニル]エチリデン}ビスフェノール等のビス[(ポリ)ヒドロキシフェニル]アルカン類;トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3、5−ジメチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、及びビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン等のトリス(ヒドロキシフェニル)メタン類又はそのメチル置換体;ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−2−ヒドロキシフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−2−ヒドロキシフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−2−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、及びビス(5−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン等のビス(シクロヘキシルヒドロキシフェニル)(ヒドロキシフェニル)メタン類又はそのメチル置換体;フェノール、p−メトキシフェノール、ジメチルフェノール、ヒドロキノン、ナフトール、ピロカテコール、ピロガロール、ピロガロールモノメチルエーテル、ピロガロール−1,3−ジメチルエーテル、没食子酸、アニリン、p−アミノジフェニルアミン、及び4,4’−ジアミノベンゾフェノン等の水酸基又はアミノ基を有する化合物;並びにノボラック、ピロガロール−アセトン樹脂、及びp−ヒドロキシスチレンのホモポリマー又はこれと共重合し得るモノマーとの共重合体等と、ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸、ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホン酸、及びオルトアントラキノンジアジドスルホン酸等のキノンジアジド基含有スルホン酸との完全エステル化合物、部分エステル化合物、アミド化物、又は部分アミド化物等を挙げることができる。これらの感光剤は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの感光剤の中でも、下記式(B−1)及び(B−2)で表される化合物のキノンジアジドスルホン酸エステルが好ましい。
Figure 2016031788
[式(B−1)及び(B−2)中、Rb1〜Rb7はそれぞれ独立して水素原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜5のアルキル基、及び置換基を有していてもよい炭素原子数4〜8のシクロアルキル基を示す。]
上記式(B−1)及び(B−2)で表される化合物のキノンジアジドスルホン酸エステルの中でも、下記式(B−3)で表される化合物のキノンジアジドスルホン酸エステルが特に好ましい。
Figure 2016031788
ここで、上記式(B−1)及び(B−2)、並びに式(B−3)で表される化合物のキノンジアジドスルホン酸エステルにおいて、ナフトキノン−1,2−ジアジド−スルホニル基は、4位又は5位にスルホニル基が結合しているものが好ましい。これらの化合物は、感光性樹脂組成物を溶液として使用する際に通常用いられる溶剤によく溶解し、且つ(A)ノボラック樹脂との相溶性が良好である。これらの化合物を(B)感光剤として、感光性樹脂組成物に配合すると、高感度の感光性樹脂組成物を得やすい。
を与える。
上記式(B−1)で表される化合物は、例えば1−ヒドロキシ−4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼンとナフトキノン−1,2−ジアジド−スルホニルクロリドとをジオキサンのような溶媒中において、トリエタノールアミン、炭酸アルカリ、及び炭酸水素アルカリ等のアルカリの存在下で縮合させ、完全エステル化又は部分エステル化することにより製造することができる。また、上記式(B−2)で表される化合物は、例えば1−[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼンとナフトキノン−1,2−ジアジド−スルホニルクロリドとをジオキサンのような溶媒中において、トリエタノールアミン、炭酸アルカリ、及び炭酸水素アルカリ等のアルカリの存在下で縮合させ、完全エステル化又は部分エステル化することにより製造することができる。
なお、ナフトキノン−1,2−ジアジド−スルホニルクロリドとしては、ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホニルクロリドやナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホニルクロリドを用いることが好ましい。
感光性樹脂組成物中の(B)感光剤の含有量は、感光性樹脂組成物の感度の点から、(A)ノボラック樹脂100質量部に対して、5〜100質量部が好ましく、10〜50質量部がより好ましい。
<(C)架橋剤>
(C)架橋剤は、絶縁膜形成の操作によって、(A)ノボラック樹脂を架橋させる化合物であれば特に限定されない。(C)架橋剤として好ましいものとしては、メラミン化合物及びエポキシ化合物が挙げられ、メラミン化合物がより好ましい。感光性樹脂組成物に(C)架橋剤を配合することにより、感光性樹脂組成物を用いて、耐水性、耐熱性、及び耐溶剤性に優れる絶縁膜を形成することができる。
メラミン化合物としては、メラミンから誘導されうる化学構造を有する化合物であって、(A)ノボラック樹脂に対して架橋剤として作用する化合物であれば特に限定されない。好適なメラミン化合物としては、下式(C1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2016031788
[式(C1)中、Rc1〜Rc6は水素原子又は−CH−O−Rc7で表される基であって、Rc7は水素原子又は炭素原子数1〜6のアルキル基であり、Rc1〜Rc6の少なくとも1つは−CH−O−Rc7で表される基である。]
上記式(C1)で表されるメラミン化合物としては、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサブチロールメラミン、部分メチロール化メラミン及びそのアルキル化体、テトラメチロールベンゾグアナミン、並びに部分メチロール化ベンゾグアナミン及びそのアルキル化が挙げられる。
エポキシ化合物としては、エポキシ基を有する化合物であって、(A)ノボラック樹脂に対して架橋剤として作用する化合物であれば特に限定されない。エポキシ化合物としては、1分子中に2以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ化合物が好ましい。なお、後述する(D)オキシラン環又はオキセタン環を有するシランカップリング剤は、(C)架橋剤として使用されるエポキシ化合物には含めない。
エポキシ化合物としては、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、多官能脂環式エポキシ樹脂、脂肪族ポリグリシジルエーテル等が好ましい。
感光性樹脂組成物中の(C)架橋剤の含有量は、感光性樹脂組成物の固形分中、3〜30質量%が好ましく、3〜15質量%がより好ましい。かかる範囲の量の(C)架橋剤を含有する感光性樹脂組成物を用いることで、耐水性、耐熱性、及び耐溶剤性に優れる絶縁膜を形成しやすい。
<(D)オキシラン環又はオキセタン環を有するシランカップリング剤>
感光性樹脂組成物は、(D)オキシラン環又はオキセタン環を有するシランカップリング剤を含む。(D)オキシラン環又はオキセタン環を有するシランカップリング剤は、オキシラン環又はオキセタン環と、ケイ素原子に結合するアルコキシ基等の反応性基との双方で(A)ノボラック樹脂が有するフェノール性水酸基と反応し得る。このため、(D)オキシラン環又はオキセタン環を有するシランカップリング剤は、架橋剤的に作用し、感光性樹脂組成物を用いて形成される絶縁膜を緊密化させる。絶縁膜が緊密化されると、絶縁膜の耐水性、耐溶剤性、耐熱性等が向上する。
また、感光性樹脂組成物が(D)オキシラン環又はオキセタン環を有するシランカップリング剤を含む場合、感光性樹脂組成物用いて形成される絶縁膜と、絶縁膜が接触する有機EL表示素子中の部材との密着性が良好である。
(D)オキシラン環又はオキセタン環を有するシランカップリング剤としては、その構造中にオキシラン環又はオキセタン環を含み、シランカップリング剤として作用するシラン化合物であれば特に限定されない。(D)オキシラン環又はオキセタン環を有するシランカップリング剤の中では、反応性の点から、オキシラン環を有するシランカップリング剤が好ましい。
(D)オキシラン環又はオキセタン環を有するシランカップリング剤としては、下記式(D1)で表される化合物が好ましい。
d1 d2 (3−m)Si−Rd3−Y−X・・・(D1)
(式(D1)中、Rd1はアルコキシ基であり、Rd2はアルキル基であり、Rd3はアルキレン基であり、mは1〜3の整数であり、Yは−NH−、−O−、又は−S−であり、Xはオキシラン環又はオキセタン環を有する有機基である。)
式(D1)中、Rd1はアルコキシ基である。Rd1について、アルコキシ基の炭素原子数は1〜6が好ましく、1〜4がより好ましく、シランカップリング剤の反応性の観点から1又は2が特に好ましい。Rd1の好ましい具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、及びn−ヘキシルオキシ基が挙げられる。これらのアルコキシ基の中では、メトキシ基、及びエトキシ基が好ましい。
アルコキシ基であるRd1が加水分解されて生成するシラノール基は、絶縁膜を形成する際にノボラック樹脂が有する水酸基や、感光性樹脂組成物に含まれる種々の成分が有する水酸基、カルボキシル基等の活性水素原子を含む官能基と反応する。このため、シランカップリング剤をノボラック樹脂等の感光性樹脂組成物に含まれる成分に結合させやすい点から、mは3であるのが好ましい。
式(D1)中、Rd2はアルキル基である。Rd2について、アルキル基の炭素原子数は1〜12が好ましく、1〜6がより好ましく、シランカップリング剤の反応性の観点から1又は2が特に好ましい。Rd2の好ましい具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、及びn−ドデシル基が挙げられる。
式(D1)中、Rd3はアルキレン基である。Rd3について、アルキレン基の炭素原子数は1〜12が好ましく、1〜6がより好ましく、2〜4が特に好ましい。Rd3の好ましい具体例としては、メチレン基、1,2−エチレン基、1,1−エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基、プロパン−2,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、ブタン−1,2−ジイル基、ブタン−1,1−ジイル基、ブタン−2,2−ジイル基、ブタン−2,3−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、及びヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、及びドデカン−1,12−ジイル基が挙げられる。これらのアルキレン基の中では、1,2−エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、及びブタン−1,4−ジイル基が好ましい。
式(D1)中、Xはオキシラン環又はオキセタン環を有する有機基である。オキシラン環又はオキセタン環を有する有機基は、窒素原子、硫黄原子、及びハロゲン等の酸素原子以外のヘテロ原子を含んでいてもよい。式(D1)中の、−Y−Xで表される基の好適な例としては、以下の式(D1−1)〜(D1−8)で表される基が挙げられる。
Figure 2016031788
式(D1)で表されるシランカップリング剤の好適な具体例としては、以下に示すものが挙げられる。
Figure 2016031788
感光性樹脂組成物中の(D)オキシラン環又はオキセタン環を有するシランカップリング剤の含有量は、感光性樹脂組成物の固形分中、3〜20質量%が好ましく、3〜15質量%がより好ましい。かかる範囲の量の(C)架橋剤を含有する感光性樹脂組成物を用いることで、耐水性、耐熱性、及び耐溶剤性に優れる絶縁膜を形成しやすい。
<(E)増感剤>
感光性樹脂組成物は、必要に応じて(E)増感剤を含んでいてもよい。(E)増感剤の種類は特に限定されず、ノボラック樹脂と、感光剤と、架橋剤とを含む従来の感光性樹脂組成に配合されている増感剤から適宜選択できる。具体的には、下記式(E−1)で表されるフェノール化合物を使用することができる。
Figure 2016031788
[式(E−1)において、Re1〜Re8はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、又はシクロアルキル基を表し;Re9〜Re11はそれぞれ独立に水素原子又は炭素原子数1〜6のアルキル基を示し;Qは水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、又は下記式(E−2)で表される基であるか、QとRe9とが結合して炭素原子数3〜6のシクロアルキリデン基を形成し;w、sは1〜3の整数を示し;uは0〜3の整数を示し;vは0〜3の整数を示す。]
Figure 2016031788
[式(E−2)において、Re12及びRe13はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、又はシクロアルキル基を示し;tは1〜3の整数を示す。]
式(E−1)で表されるフェノール化合物としては、例えばビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、1,4−ビス[1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]ベンゼン、2,4−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニルメチル)−6−メチルフェノール、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、1−[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、1−[1−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、2,6−ビス[1−(2,4−ジヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−メチルフェノール、4,6−ビス[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]レゾルシン、4,6−ビス(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシフェニルメチル)ピロガロール、4,6−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニルメチル)ピロガロール、2,6−ビス(3−メチル−4,6−ジヒドロキシフェニルメチル)−4−メチルフェノール、2,6−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニルメチル)−4−メチルフェノール、及び1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン等を挙げることができる。また、その他、6−ヒドロキシ−4a−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−9−1’−スピロシクロヘキシル−1,2,3,4,4a,9a−ヘキサヒドロキサンテン、及び6−ヒドロキシ−5−メチル−4a−(2,4−ジヒドロキシ−3−メチルフェニル)−9−1’−スピロシクロヘキシル−1,2,3,4,4a,9a−ヘキサヒドロキサンテン等も用いることができる。これらの増感剤は単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよいが、中でも1−[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼンとビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタンとの組み合わせが、感光性樹脂組成物の感度が良好である点から好ましい。
また、増感剤としては、下記式(E−3)で表されるフェノール化合物を使用することができる。
Figure 2016031788
[式(E−3)において、Re14〜Re16は、それぞれ独立に、低級アルキル基、シクロアルキル基、又は低級アルコキシ基を示し;q及びrは、それぞれ独立に、1〜3、好ましくは1又は2である整数を示し;l、o、及びpは、それぞれ独立に、0〜3の整数を示す。]
ここで、Re14〜Re16が示す低級アルキル基及び低級アルコキシ基は、直鎖状でも分岐鎖状でもよく、好ましくは炭素原子数1〜5であり、より好ましくは炭素原子数1〜3である。また、Re14〜Re16が示すシクロアルキル基は、好ましくは炭素原子数5〜7である。
式(E−3)で表される化合物としては、より具体的には、下記式(E−4)から(E−8)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2016031788
また、増感剤としては、下記式(E−9)で表されるフェノール化合物を使用することができる。
Figure 2016031788
[式(E−9)において、Re17〜Re25は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、又はヒドロキシル基を示し、Re17〜Re25のうち、少なくとも1つはヒドロキシル基である。Re26〜Re31は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、又はアリール基を示す。]
ここで、Re17〜Re20のうちの少なくとも1つと、Re21〜Re25のうち少なくとも1つとがヒドロキシル基であることが好ましい。また、Re17〜Re25が示すアルキル基は、直鎖状でも分岐鎖状でもよく、好ましくは炭素原子数1〜5であり、より好ましくは炭素原子数1〜3である。さらに、Re26〜Re31が示すアルキル基は、直鎖状でも分岐鎖状でもよく、炭素原子数1〜10であることが好ましい。Re26〜Re31が示すアルケニル基としては、炭素原子数2〜4であることが好ましい。
式(E−9)で表されるフェノール化合物として、より具体的には、下記式(E−10)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2016031788
[式(E−10)において、Re32及びRe33は、それぞれ独立にアルキル基を示し、f及びgは、1〜3、好ましくは1又は2である整数を示し、j及びzは0〜3の整数を示す。]
ここで、Re32及びRe33の示すアルキル基は、直鎖状でも分岐鎖状でもよく、好ましくは炭素原子数1〜5であり、より好ましくは炭素原子数1〜3である。
上記式(E−9)で表されるフェノール化合物としては、より具体的には、下記式(E−11)及び(E−12)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2016031788
増感剤の配合量は、前記(A)ノボラック樹脂の質量に対して、1〜30質量%であることが好ましく、3〜25質量%以下であることがより好ましい。
<(F)着色剤>
感光性樹脂組成物は、感光性樹脂組成物を用いて形成される絶縁膜の絶縁性が損なわれない範囲で、必要に応じて(F)着色剤を含んでいてもよい。
感光性樹脂組成物が含んでいてもよい(F)着色剤としては、特に限定されないが、例えば、カラーインデックス(C.I.;The Society of Dyers and Colourists社発行)において、ピグメント(Pigment)に分類されている化合物、具体的には、下記のようなカラーインデックス(C.I.)番号が付されているものを用いるのが好ましい。
好適に使用できる黄色顔料の例としては、C.I.ピグメントイエロー1(以下、「C.I.ピグメントイエロー」は同様であり、番号のみを記載する。)、3、11、12、13、14、15、16、17、20、24、31、53、55、60、61、65、71、73,74、81、83、86、93、95、97、98、99、100、101、104、106、108、109、110、113、114、116、117、119、120、125、126、127、128、129、137、138、139、147、148、150、151、152、153、154、155、156、166、167、168、175、180、及び185が挙げられる。
好適に使用できる橙色顔料の例としては、C.I.ピグメントオレンジ1(以下、「C.I.ピグメントオレンジ」は同様であり、番号のみを記載する。)、5、13、14、16、17、24、34、36、38、40、43、46、49、51、55、59、61、63、64、71、及び73が挙げられる。
好適に使用できる紫色顔料の例としては、C.I.ピグメントバイオレット1(以下、「C.I.ピグメントバイオレット」は同様であり、番号のみを記載する。)、19、23、29、30、32、36、37、38、39、40、及び50が挙げられる。
好適に使用できる赤色顔料の例としては、C.I.ピグメントレッド1(以下、「C.I.ピグメントレッド」は同様であり、番号のみを記載する。)2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、40、41、42、48:1、48:2、48:3、48:4、49:1、49:2、50:1、52:1、53:1、57、57:1、57:2、58:2、58:4、60:1、63:1、63:2、64:1、81:1、83、88、90:1、97、101、102、104、105、106、108、112、113、114、122、123、144、146、149、150、151、155、166、168、170、171、172、174、175、176、177、178、179、180、185、187、188、190、192、193、194、202、206、207、208、209、215、216、217、220、223、224、226、227、228、240、242、243、245、254、255、264、及び265が挙げられる。
好適に使用できる青色顔料の例としては、C.I.ピグメントブルー1(以下、「C.I.ピグメントブルー」は同様であり、番号のみを記載する。)、2、15、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64、及び66が挙げられる。
好適に使用できる、上記の他の色相の顔料の例としては、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントグリーン37等の緑色顔料、C.I.ピグメントブラウン23、C.I.ピグメントブラウン25、C.I.ピグメントブラウン26、C.I.ピグメントブラウン28等の茶色顔料、C.I.ピグメントブラック1、C.I.ピグメントブラック7等の黒色顔料が挙げられる。
また、(F)着色剤は遮光剤であるのも好ましい。例えば、絶縁膜が、隣接する画素を区切るバンクである場合、バンクに遮光性を付与することにより有機EL表示装置の画質を向上させることができる。(F)着色剤を遮光剤とする場合、遮光剤としては黒色顔料や紫顔料を用いることが好ましい。黒色顔料や紫顔料の例としては、カーボンブラック、ペリレン系顔料、チタンブラック、銅、鉄、マンガン、コバルト、クロム、ニッケル、亜鉛、カルシウム、銀等の金属酸化物、複合酸化物、金属硫化物、金属硫酸塩又は金属炭酸塩等、有機物、無機物を問わず各種の顔料を挙げることができる。これらの中でも、高い遮光性を有するカーボンブラックを用いることが好ましい。
カーボンブラックとしては、チャンネルブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック、ランプブラック等の公知のカーボンブラックを用いることができるが、遮光性に優れるチャンネルブラックを用いることが好ましい。また、樹脂被覆カーボンブラックを使用してもよい。
カーボンブラックの被覆に使用できる樹脂の例としては、フェノール樹脂、メラミン樹脂、キシレン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、グリプタル樹脂、エポキシ樹脂、アルキルベンゼン樹脂等の熱硬化性樹脂や、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、変性ポリフェニレンオキサイド、ポリスルフォン、ポリパラフェニレンテレフタルアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリアミノビスマレイミド、ポリエーテルスルフォポリフェニレンスルフォン、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン等の熱可塑性樹脂が挙げられる。カーボンブラックに対する樹脂の被覆量は、カーボンブラックの質量と樹脂の質量の合計に対して、1〜30質量%が好ましい。
また、遮光剤としてはペリレン系顔料も好ましい。ペリレン系顔料の具体例としては、下記式(f−1)で表されるペリレン系顔料、下記式(f−2)で表されるペリレン系顔料、及び下記式(f−3)で表されるペリレン系顔料が挙げられる。市販品では、BASF社製の製品名K0084、及びK0086や、ピグメントブラック21、30、31、32、33、及び34等を、ペリレン系顔料として好ましく用いることができる。
Figure 2016031788
式(f−1)中、Rf1及びRf2は、それぞれ独立に炭素原子数1〜3のアルキレン基を表し、Rf3及びRf4は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、メトキシ基、又はアセチル基を表す。
Figure 2016031788
式(f−2)中、Rf5及びRf6は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜7のアルキレン基を表す。
Figure 2016031788
式(f−3)中、Rf7及びRf8は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜22のアルキル基であり、N,O、S、又はPのヘテロ原子を含んでいてもよい。Rf7及びRf8がアルキル基である場合、当該アルキル基は、直鎖状であっても、分岐鎖状であってもよい。
上記の式(f−1)で表される化合物、式(f−2)で表される化合物、及び式(f−3)で表される化合物は、例えば、特開昭62−1753号公報、特公昭63−26784号公報に記載の方法を用いて合成することができる。すなわち、ペリレン−3,5,9,10−テトラカルボン酸又はその二無水物とアミン類とを原料とし、水又は有機溶媒中で加熱反応を行う。そして、得られた粗製物を硫酸中で再沈殿させるか、又は、水、有機溶媒あるいはこれらの混合溶媒中で再結晶させることによって目的物を得ることができる。
感光性樹脂組成物中においてペリレン系顔料を良好に分散させるためには、ペリレン系顔料の平均粒子径は10〜1000nmであるのが好ましい。
遮光剤は、色調の調整の目的等で、上記の黒色顔料や紫顔料とともに、赤、青、緑、黄等の色相の色素を含んでいてもよい。黒色顔料や紫顔料の他の色相の色素は、公知の色素から適宜選択することができる。例えば、黒色顔料や紫顔料の他の色相の色素としては、上記の種々の顔料を用いることができる。黒色顔料や紫顔料以外の他の色相の色素の使用量は、遮光剤の全質量に対して、15質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましい。
上記の(F)着色剤を感光性樹脂組成物において均一に分散させるために、さらに分散剤を使用してもよい。このような分散剤としては、ポリエチレンイミン系、ウレタン樹脂系、アクリル樹脂系の高分子分散剤を用いることが好ましい。特に、(F)着色剤として、カーボンブラックを用いる場合には、分散剤としてアクリル樹脂系の分散剤を用いることが好ましい。
また、無機顔料と有機顔料はそれぞれ単独又は2種以上併用してもよいが、併用する場合には、無機顔料と有機顔料との質量の合計に対して、有機顔料を10〜80質量%の範囲で用いることが好ましく、20〜40質量%の範囲で用いることがより好ましい。
感光性樹脂組成物における(F)着色剤の使用量は、本発明の目的を阻害しない範囲で適宜選択でき、典型的には、感光性樹脂組成物中の固形分の質量に対して、5〜70質量%が好ましく、25〜60質量%がより好ましい。
(F)着色剤は、分散剤を用いて適当な濃度で分散させた分散液とした後、感光性樹脂組成物に添加することが好ましい。
<(G)その他の成分>
感光性樹脂組成物は、本発明の目的を阻害しない範囲で、種々の添加剤を含んでいてもよい。感光性樹脂組成物が含んでいてもよい添加剤としては、界面活性剤、可塑剤、撥液剤等が挙げられる。
〔界面活性剤〕
感光性樹脂組成物は、塗布性、消泡性、及びレベリング性等を向上させるため、界面活性剤を含有していてもよい。界面活性剤としては、例えばBM−1000、BM−1100(BM ケミー社製)、メガファックF142D、メガファックF172、メガファクF173、メガファックF183(大日本インキ化学工業社製)、フロラードFC−135、フロラーロFC−170C、フロラードFC−430、フロラードFC−431(住友スリーエム社製)、サーフロンS−112、サーフロンS−113、サーフロンS−131、サーフロンS−141、サーフロンS−145(旭硝子社製)、SH−28PA、SH−190、SH−193、SZ−6032、SF−8428(東レシリコーン社製)、BYK−310、BYK−330(ビックケミージャパン社製)等の名称で市販されているシリコン系又はフッ素系界面活性剤を使用することができる。
界面活性剤の含有量は、(A)ノボラック樹脂100質量部に対して、5質量部以下が好ましい。
〔可塑剤〕
感光性樹脂組成物は、クラックの発生を抑制するために、可塑剤として、アルカリ可溶性アクリル樹脂を配合してもよい。アルカリ可溶性アクリル樹脂としては、一般に、可塑剤としてポジ型フォトレジスト組成物に配合されているものを使用することができる。
アルカリ可溶性アクリル樹脂としては、より具体的には、エーテル結合を有する重合性化合物から誘導された構成単位を30質量%以上90質量%以下と、カルボキシル基を有する重合性化合物から誘導された構成単位を2質量部以上50質量部以下と、を含有するものを挙げることができる。
エーテル結合を有する重合性化合物としては、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、及びテトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等のエーテル結合とエステル結合とを有する(メタ)アクリル酸誘導体等のラジカル重合性化合物を挙げることができる。これらの中でも、2−メトキシエチルアクリレート及びメトキシトリエチレングリコールアクリレートを用いることが好ましい。これらの化合物は単独で用いてもよく、二種以上混合して用いてもよい。
カルボキシル基を有する重合性化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、及びクロトン酸等のモノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、及びイタコン酸等のジカルボン酸;並びに2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸、2−メタクリロイルオキシエチルマレイン酸、2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸、及び2−メタクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸等のカルボキシル基とエステル結合とを有するメタクリル酸誘導体等のラジカル重合性化合物を挙げることができる。これらの中でも、アクリル酸、及びメタクリル酸を用いることが好ましい。これらの化合物は単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。
アルカリ可溶性アクリル樹脂成分中におけるエーテル結合を有する重合性化合物の含有量は、30〜90質量%が好ましく、40〜80質量%がより好ましい。かかる範囲内の量のアルカリ可溶性アクリル樹脂成分を可塑剤として感光性樹脂組成物に配合することにより、絶縁膜におけるクラックの発生を抑制しつつ均質な絶縁膜を形成しやすい。
アルカリ可溶性アクリル樹脂成分中におけるカルボキシル基を有する重合性化合物に由来する構成単位の含有量は、2〜50質量%が好ましく、5〜40質量%がより好ましい。かかる範囲内の量のカルボキシル基を有する重合性化合物に由来する構成単位を含むアルカリ可溶性アクリル樹脂成分を可塑剤として感光性樹脂組成物に配合することにより、感光性樹脂組成物の現像性を良好にすることができる。
アルカリ可溶性アクリル樹脂成分のポリスチレン換算の質量平均分子量は、10000〜800000が好ましく、30000〜500000がより好ましい。
アルカリ可溶性アクリル樹脂成分中には、物理的・化学的特性を適度にコントロールする目的で、他のラジカル重合性化合物から誘導される構成単位を含んでいてもよい。ここで、「他のラジカル重合性化合物」とは、前出の重合性化合物以外のラジカル重合性化合物の意味である。
このような他のラジカル重合性化合物としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、及びブチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、及び2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル類;フェニル(メタ)アクリレート、及びベンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アリールエステル類;マレイン酸ジエチル、及びフマル酸ジブチル等のジカルボン酸ジエステル類;スチレン、及びα−メチルスチレン等のビニル基含有芳香族化合物;酢酸ビニル等のビニル基含有脂肪族化合物;ブタジエン及びイソプレン等の共役ジオレフィン類;アクリロニトリル及びメタクリロニトリル等のニトリル基含有重合性化合物;塩化ビニル及び塩化ビニリデン等の塩素含有重合性化合物;並びにアクリルアミド及びメタクリルアミド等のアミド結合含有重合性化合物等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。これらの化合物の中でも、特に、n−ブチルアクリレート、ベンジルメタクリレート、及びメチルメタクリレート等を用いることが好ましい。アルカリ可溶性アクリル樹脂成分中の他のラジカル重合性化合物に由来する構成単位の含有量は50質量%未満が好ましく、40質量%未満がより好ましい。
アルカリ可溶性アクリル樹脂成分を合成する際に用いられる重合溶媒としては、例えばエタノール及びジエチレングリコール等のアルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、及びジエチレングリコールエチルメチルエーテル等の多価アルコールのアルキルエーテル類;エチレングリコールエチルエーテルアセテート、及びプロピレングリコールメチルエーテルアセテート等の多価アルコールのアルキルエーテルアセテート類;トルエン及びキシレン等の芳香族炭化水素類;アセトン及びメチルイソブチルケトン等のケトン類;並びに酢酸エチル及び酢酸ブチル等のエステル類等を用いることができる。これらの重合性溶媒の中でも、特に、多価アルコールのアルキルエーテル類及び多価アルコールのアルキルエーテルアセテート類を用いることが好ましい。
アルカリ可溶性アクリル樹脂成分を合成する際に用いられる重合触媒としては、通常のラジカル重合開始剤が使用でき、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物;並びにベンゾイルパーオキシド、及びジ−tert−ブチルパーオキシド等の有機過酸化物等を使用することができる。
感光性樹脂組成物におけるアルカリ可溶性アクリル樹脂成分の配合量は、(A)ノボラック樹脂100質量部に対し、30質量部以下が好ましく、20質量部以下がより好ましい。
〔撥液剤〕
感光性樹脂組成物に撥液剤を配合することで、形成される絶縁膜に撥液性が付与される。例えば、絶縁膜が隣接する画素を区切るバンクである場合、バンクで区切られた区画内に、インクジェット印刷法で機能層を形成する場合がある。この場合、バンクが撥液性を有することによって、隣接する区画に打ち込まれた異なる種類のインク同士の望まない混合を効果的に防止することができる。撥液剤としては、特に限定されないが、フッ素含有樹脂が好ましい。フッ素含有樹脂の種類は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来知られるフッ素含有樹脂から適宜選択することができる。
感光性樹脂組成物における撥液剤の配合量は、(A)ノボラック樹脂100質量部に対し、0.1〜10質量部が好ましく、0.2〜5質量部がより好ましい。
<(S)溶剤>
感光性樹脂組成物は、上記の各成分を適当な溶剤に溶解して、溶液の形で用いることが好ましい。このような溶剤の例としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、及びエチレングリコールモノブチルエーテル等のエチレングリコールアルキルエーテル類;ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、及びジエチレングリコールジブチルエーテル等のジエチレングリコールジアルキルエーテル類;メチルセロソルブアセテート、及びエチルセロソルブアセテート等のエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、及びプロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート等のプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、及びメチルアミルケトン等のケトン類;トルエン及びキシレン等の芳香族炭化水素類;ジオキサン等の環式エーテル類;並びに2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、オキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセト酢酸メチル、及びアセト酢酸エチル等のエステル類等を挙げることができる。これらの溶剤は、単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。
感光性樹脂組成物における(S)溶剤の含有量は、感光性樹脂組成物の粘度や塗布性を勘案して適宜調整される。具体的には、(S)溶剤は、感光性樹脂組成物の固形分濃度が、好ましくは5〜50質量%、より好ましくは10〜30質量%となるように使用される。
≪感光性樹脂組成物の調製方法≫
感光性樹脂組成物は、上記の各成分を所定の比率で配合した後、通常の方法で混合、撹拌することにより調製することができる。また、必要に応じて、さらにメッシュ、メンブレンフィルター等を用いて濾過してもよい。
≪絶縁膜の形成方法≫
絶縁膜は、基板上に感光性樹脂組成物の塗布膜を形成する塗布工程と、塗布膜に位置選択的に活性線を照射して露光する露光工程と、露光された塗布膜を現像する現像工程と、を含む方法により形成される。
〔塗布工程〕
塗布工程においては、必要に応じて種々の機能層を備えるEL表示素子形成用の基板上に、スピンナー等を用いて感光性樹脂組成物を塗布して塗布膜を形成する。塗布膜の膜厚は、典型的には、0.5〜10μmであるのが好ましい。塗布膜には必要に応じて、80〜150℃の温度条件下、プレベーク(ポストアプライベーク(PAB))が、40〜600秒間、好ましくは60〜360秒間施される。
〔露光工程〕
塗布膜に対して、例えば、波長365nm(i線)、405nm(h線)、435nm(g線)付近の光を発光する光源である低圧水銀灯、高圧水銀灯、及び超高圧水銀灯を用いて、所望のマスクパターンを介して位置選択的に露光を行う。なお、露光に用いる活性線としては、上記低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯によるG線、H線、及びI線のほかにも、ArFエキシマレーザー、KrFエキシマレーザー、F2エキシマレーザー、極紫外線(EUV)、真空紫外線(VUV)、電子線(EB)、X線、及び軟X線等の放射線も使用できる。露光後、必要に応じて80〜150℃の温度条件下で、40〜600秒間、好ましくは60〜360秒間露光後加熱(PEB)を行ってもよい。
〔現像工程〕
現像工程では、露光された塗布膜に対して、アルカリ現像液、例えば、濃度0.1〜10質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて20〜30℃の温度で現像処理が施された後、必要に応じて、純水による水リンスや、乾燥が行なわれる。
現像後、好ましくは、パターン化された絶縁膜に対して、ベーク処理(ポストベーク)が施される。ポストベークを施すことにより、絶縁膜の端面と、絶縁膜が基板に接する面とのなす角であるテーパー角を低くすることができる。ベーク処理の温度は、100〜400℃が好ましく、150〜300℃がより好ましい。また、ベーク処理の時間は、15〜60分であるのが好ましく、30分以下であるのがより好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〜11、及び比較例1〜9〕
(樹脂成分)
実施例及び比較例において、(A)ノボラック樹脂、又は(A)ノボラック樹脂の代替成分となる樹脂成分として、下表1に記載される樹脂を用いた。
下表1に記載される樹脂成分のうち、クレゾールノボラック樹脂としては、以下の処方に従って調製された樹脂を用いた。
<クレゾールノボラック樹脂の調製方法>
表1に記載の比率のm−クレゾール及びp−クレゾールと、ホルムアルデヒドと、触媒量のシュウ酸とを反応容器に仕込んだ。反応容器の内容物を、常法に従って、還流条件下で4時間反応させて粗クレゾールノボラック樹脂を調製した。その後、減圧下で粗クレゾールノボラック樹脂を加熱して、樹脂中の低分子量成分を除去して、クレゾールノボラック樹脂を得た。減圧下での加熱工程における、加熱温度と処理時間とを調整することにより、クレゾールノボラック樹脂中のモノマー及びダイマーの含有量を調整した。クレゾールノボラック樹脂中の、モノマー及びダイマーの含有量は、GPCチャートのエリア%から測定した。GPCの測定条件は以下の通りである。
装置名:Shodex SYSTEM21(Shodex社製)
カラム:Shodex KF−G, KF−801
カラムオーブン:40℃
溶離液:THF
流量:1.0mL/min
サンプル濃度:0.02g/10mlTHF
注入量:20μl
検出器:UV280nmの吸収量を検出
比較例9では、下記方法に従って調製されたポリアミック酸を樹脂成分として用いた。具体的なポリアミック酸の製造方法は以下の通りである。
撹拌機、撹拌羽根、還流冷却機、窒素ガス導入管を備えた容量5Lのセパラブルフラスコに、ピロメリット酸二無水物654.4質量部、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル672.8質量部、及びN−メチル−2−ピロリドン2518質量部を投入した。窒素ガス導入管よりフラスコ内に窒素を導入し、フラスコ内を窒素雰囲気とした。次いで、フラスコの内容物を撹拌しながら、50℃20時間で、テトラカルボン酸二無水物と、ジアミンとを反応させて、ポリアミック酸溶液を得た。溶媒を留去してポリアミック酸を得た。
(感光剤)
実施例及び比較例において、感光剤として下記のB1及びB2を用いた。
B1:2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル
B2:1−[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼンの1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル
(架橋剤)
実施例及び比較例において、架橋剤としてヘキサメチロールメラミンヘキサメチルエーテルを用いた。
(シランカップリング剤)
実施例及び比較例において、(D)オキシラン環又はオキセタン環を有するシランカップリング剤、又は(D)オキシラン環又はオキセタン環を有するシランカップリング剤の代替成分となるシランカップリング剤として、下記D1及びD2を用いた
D1:(3−グリシジルオキシ−n−プロピル)トリメトキシシラン
D2:ビニルトリメトキシシラン
(増感剤)
実施例及び比較例において、増感剤として、1−[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼンを用いた。
(着色剤)
実施例9では、着色剤としてペリレンブラックを用いた。実施例10では、着色剤としてC.I.ピグメントブルー15:6を用いた。実施例11では、着色剤としてC.I.ピグメントレッド254を用いた。
表2に記載の種類及び量の、樹脂成分と、感光剤と、架橋剤と、シランカップリング剤と、増感剤と、着色剤と、フッ素樹脂とを混合した後、固形分濃度が28質量%となるように有機溶剤で希釈して、各実施例及び比較例の感光性樹脂組成物を得た。実施例1〜12及び比較例1〜8では、希釈用の有機溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを用いた。比較例9では、希釈用の有機溶剤として、乳酸エチル50質量%及びγ−ブチロラクトン50質量%からなる混合溶剤を用いた。得られた、感光性樹脂組成物を用いて形成される絶縁膜について、以下の方法に従って、残膜率、テーパー角、耐水性、耐熱性、及び耐溶剤性を評価した。これらの評価結果を表3に記す。
<残膜率評価>
(現像後)
6インチのシリコン基板上に、スピンコーターを用いて感光性樹脂組成物を塗布した後、110℃で90秒間プリベークを行い、膜厚1.52μmの塗布膜を形成した。塗布膜形成後、露光装置(G7E、ニコン社製)を用いて、現像可能な最低露光量(Eth)でフォトマスクを介して塗布膜を露光した。露光後、濃度2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を現像液として用いて、パドル現像を行った。現像後に形成された絶縁膜の厚さを測定し、現像後の残膜率(露光前の膜厚(1.52μm)に対する、現像後の膜厚の比率)を求めた。現像後の残膜率を表3に記す。
(ポストベーク後)
露光装置を(MPA−600FA、キヤノン社製)に変えることの他は、現像後の残膜率の評価と同様に、塗布膜形成、露光、及び現像を行って絶縁膜を形成した。形成された絶縁膜をオーブン中で,230℃で30分間ポストベークした。ポストベークされた絶縁膜の厚さを測定し、ポストベーク後の残膜率(露光前の膜厚(1.52μm)に対する、ポストベーク後の膜厚の比率)を求めた。ポストベーク後の残膜率を表3に記す。
<テーパー角評価>
残膜率の評価において形成された、ポストベーク後の絶縁膜の断面を顕微鏡により観察して、基板表面と、絶縁膜の端面とがなす角のうち鋭角であるテーパー角を測定した。テーパー角が35°以下である場合をテーパー角「○」と判定し、35°超である場合をテーパー角「×」と判定した。テーパー角と、テーパー角の評価結果とを表3に記す。
<耐水性評価>
ポリイミドフィルム(カプトン(登録商標)H200、東レ・デュポン社製)の表面にスピンコーターを用いて感光性樹脂組成物を塗布した後、100℃で90秒間プリベークを行い、膜厚2μmの塗布膜を形成した。形成された塗布膜を、230℃で60秒間ポストベークして、絶縁膜を得た。ポリイミドフィルムと、ポリイミドフィルム及び絶縁膜が積層された試料とについて、透水率測定装置(L80−5000型、Lyssy社製)を用いて透水率(g/m・day)を測定した。ポリイミドフィルム及び絶縁膜が積層された試料の透水率の、ポリイミドフィルムの透水率に対する比率(WVTR(%))を、耐水性の指標として求めた。WVRTが90%以下である場合を耐水性「○」と判定し、90%超である場合を耐水性「×」と判定した。WVTRと、耐水性の評価結果とを表3に記す。
<耐熱性評価>
耐水性評価において形成された絶縁膜から採取した試料を用いて、示差熱/熱重量測定装置(TG/DTA−6200、セイコーインスツル社製)により、空気気流中、昇温速度10℃/分の条件下で測定を行い、TG曲線を得た。得られたTG曲線から、試料の5%重量減少温度を求めた。5%重量減少温度が310℃以上である場合を耐熱性「○」と判定し、310℃未満である場合を耐熱性「×」と判定した。5%重量減少温度と、耐熱性の評価結果とを表3に記す。
<耐溶剤性評価>
ポリイミドフィルムを6インチのシリコン基板に変えることの他は、耐水性の評価と同様にして膜厚2μmの絶縁膜を形成した。形成された絶縁膜を、ジエチレングリコールモノブチルエーテル65質量%及びモノエタノールアミン35質量%からなる混合溶剤に10分間浸漬した後、10分間浸漬後の絶縁膜の膜厚T10を測定した。次いで、耐溶剤性の指標として、膜厚増加速度を下式に従って算出した。膜厚増加速度が0.6%/分以下である場合を耐溶剤性「○」と判定し、0.6%/分超であるか負の値である場合を耐溶剤性「×」と判定した。膜厚増加速度と、耐溶剤性の評価結果とを表3に記す。
膜厚増加速度(%/分)=(T10−2)÷2×100÷10
Figure 2016031788
Figure 2016031788
Figure 2016031788
実施例1〜11によれば、(A)ノボラック樹脂と、(B)感光剤と、(C)架橋剤と、(D)オキシラン環又はオキセタン環を有するシランカップリング剤とを含み、(A)ノボラック樹脂中のモノマー及びダイマーの含有量の合計が5〜18質量%である感光性樹脂組成物であれば、現像工程やベーク工程を経ても過度の膜減りを生じさせず、短時間でのベーク処理によって絶縁膜のテーパー角を良好に低下させることができ、且つ、高度な耐水性、耐溶剤性、及び耐熱性を有する絶縁膜を形成できることが分かる。
実施例9〜11によれば、感光性樹脂組成物に種々の着色剤を配合しても、形成される絶縁膜の特性に特段不具合がないことが分かる。
比較例1〜4によれば、感光性樹脂組成物に含まれるノボラック樹脂中のモノマー及びダイマーの含有量が過少である場合、テーパー角の低い絶縁膜を形成しにくく、形成される絶縁膜が溶剤により膨潤しやすいことが分かる。
比較例5によれば、感光性樹脂組成物に含まれるノボラック樹脂中のモノマー及びダイマーの含有量が過多である場合、絶縁膜を形成する際に、過度の膜減りが生じることが分かる。
比較例6及び7によれば、感光性樹脂組成物が、オキシラン環又はオキセタン環を有するシランカップリング剤を含まない場合、架橋剤の量を多くすると、テーパー角の低い絶縁膜を形成しにくくなり、架橋剤の量を低くすると、絶縁膜の耐溶剤性が損なわれることが分かる。
比較例8によれば、感光性樹脂組成物が、オキシラン環又はオキセタン環を有するシランカップリング剤でなく、ビニルトリメトキシシランを含む場合、テーパー角の低い絶縁膜を形成しにくく、絶縁膜の耐水性及び耐溶剤性が損なわれてしまうことが分かる。
比較例9によれば、感光性樹脂組成物が、ノボラック樹脂でなく、ポリアミック酸を含有する場合、絶縁膜を形成する際に、過度の膜減りが生じやすく、テーパー角の低い絶縁膜を形成しにくく、絶縁膜が溶剤に溶解しやすいことが分かる。

Claims (7)

  1. (A)ノボラック樹脂、(B)感光剤、(C)架橋剤、及び(D)オキシラン環又はオキセタン環を有するシランカップリング剤を含み、
    前記(A)ノボラック樹脂中のモノマー及びダイマーの含有量が、(A)ノボラック樹脂の質量に対して5〜18質量%である、有機EL表示素子における絶縁膜形成用の感光性樹脂組成物。
  2. 前記(A)ノボラック樹脂のポリスチレン換算の質量平均分子量が5000〜7000である、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. 前記(B)感光剤がナフトキノンジアジド基を含む化合物である、請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
  4. 前記(C)架橋剤が、下記式(C1)で表される化合物である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
    Figure 2016031788
    (式(C1)中、Rc1〜Rc6は水素原子又は−CH−O−Rc7で表される基であって、Rc7は水素原子又は炭素原子数1〜6のアルキル基であり、Rc1〜Rc6の少なくとも1つは−CH−O−Rc7で表される基である。)
  5. 前記(D)オキシラン環又はオキセタン環を有するシランカップリング剤が下記式(D1)で表される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の感光性組成物。
    d1 d2 (3−m)Si−Rd3−Y−X・・・(D1)
    (式(D1)中、Rd1はアルコキシ基であり、Rd2はアルキル基であり、Rd3はアルキレン基であり、mは1〜3の整数であり、Yは−NH−、−O−、又は−S−であり、Xはオキシラン環又はオキセタン環を有する有機基である。)
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の感光性組成物を用いて形成された、有機EL素子における絶縁膜。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の感光性組成物を用いて形成された、有機EL素子におけるバンク。
JP2014152404A 2014-07-25 2014-07-25 有機el表示素子における絶縁膜形成用の感光性樹脂組成物 Active JP6621233B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014152404A JP6621233B2 (ja) 2014-07-25 2014-07-25 有機el表示素子における絶縁膜形成用の感光性樹脂組成物
TW104117779A TWI648334B (zh) 2014-07-25 2015-06-02 Photosensitive resin composition for forming an insulating film in an organic EL display element
CN201510433905.2A CN105301899B (zh) 2014-07-25 2015-07-22 用于形成有机el显示元件中的绝缘膜的感光性树脂组合物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014152404A JP6621233B2 (ja) 2014-07-25 2014-07-25 有機el表示素子における絶縁膜形成用の感光性樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016031788A true JP2016031788A (ja) 2016-03-07
JP6621233B2 JP6621233B2 (ja) 2019-12-18

Family

ID=55199324

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014152404A Active JP6621233B2 (ja) 2014-07-25 2014-07-25 有機el表示素子における絶縁膜形成用の感光性樹脂組成物

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6621233B2 (ja)
CN (1) CN105301899B (ja)
TW (1) TWI648334B (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018186494A1 (ja) * 2017-04-07 2018-10-11 昭和電工株式会社 感光性樹脂組成物
WO2019058964A1 (ja) * 2017-09-25 2019-03-28 富士フイルム株式会社 硬化性組成物、膜、赤外線透過フィルタ、固体撮像素子および光センサ
WO2020240925A1 (ja) * 2019-05-27 2020-12-03 昭和電工株式会社 感光性樹脂組成物及び有機el素子隔壁
JP7392076B2 (ja) 2016-09-30 2023-12-05 パイオニア株式会社 発光装置

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6877202B2 (ja) * 2016-12-28 2021-05-26 太陽インキ製造株式会社 ネガ型光硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物およびプリント配線板
CN106876428B (zh) * 2017-02-03 2019-10-08 上海天马微电子有限公司 柔性显示面板、其制作方法及显示装置
KR102564141B1 (ko) * 2018-08-20 2023-08-04 동우 화인켐 주식회사 포지티브형 감광성 수지 조성물 및 이로부터 형성된 절연막
CN114122278A (zh) * 2020-08-28 2022-03-01 深圳市柔宇科技股份有限公司 显示设备及其制作方法

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01276131A (ja) * 1988-04-28 1989-11-06 Fuji Photo Film Co Ltd ポジ型フオトレジスト組成物
WO2000034829A1 (fr) * 1998-12-10 2000-06-15 Clariant International Ltd. Composition a base de resine photosensible
JP2000292919A (ja) * 1999-04-02 2000-10-20 Clariant (Japan) Kk 感放射線性樹脂組成物
JP2002169277A (ja) * 2000-12-05 2002-06-14 Jsr Corp 有機el表示素子の絶縁膜形成用感放射線性樹脂組成物、それから形成された絶縁膜、および有機el表示素子
JP2005266673A (ja) * 2004-03-22 2005-09-29 Kyocera Chemical Corp カラーフィルター、液晶表示装置、ポジ型感光性樹脂組成物及びスペーサーの製造方法
JP2007254547A (ja) * 2006-03-22 2007-10-04 Sumitomo Bakelite Co Ltd フォトレジスト用フェノール樹脂とその製造方法、及びフォトレジスト用樹脂組成物
JP2009198957A (ja) * 2008-02-25 2009-09-03 Toray Ind Inc ポジ型感光性樹脂組成物
JP2009210640A (ja) * 2008-02-29 2009-09-17 Fujifilm Corp 赤外線レーザ用感光性平版印刷版原版及びその製造方法
WO2010050592A1 (ja) * 2008-10-31 2010-05-06 独立行政法人国立高等専門学校機構 フォトレジスト用フェノール樹脂、それが含まれるフォトレジスト組成物、及びその製造方法
US20140030881A1 (en) * 2012-07-26 2014-01-30 Samsung Display Co., Ltd. Photoresist composition, thin film transistor array panel, and method of manufacturing the same

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI297104B (ja) * 2000-07-27 2008-05-21 Jsr Corp
CN101681097A (zh) * 2007-05-29 2010-03-24 旭硝子株式会社 感光性组合物、间隔壁、黑色矩阵

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01276131A (ja) * 1988-04-28 1989-11-06 Fuji Photo Film Co Ltd ポジ型フオトレジスト組成物
WO2000034829A1 (fr) * 1998-12-10 2000-06-15 Clariant International Ltd. Composition a base de resine photosensible
JP2000292919A (ja) * 1999-04-02 2000-10-20 Clariant (Japan) Kk 感放射線性樹脂組成物
JP2002169277A (ja) * 2000-12-05 2002-06-14 Jsr Corp 有機el表示素子の絶縁膜形成用感放射線性樹脂組成物、それから形成された絶縁膜、および有機el表示素子
JP2005266673A (ja) * 2004-03-22 2005-09-29 Kyocera Chemical Corp カラーフィルター、液晶表示装置、ポジ型感光性樹脂組成物及びスペーサーの製造方法
JP2007254547A (ja) * 2006-03-22 2007-10-04 Sumitomo Bakelite Co Ltd フォトレジスト用フェノール樹脂とその製造方法、及びフォトレジスト用樹脂組成物
JP2009198957A (ja) * 2008-02-25 2009-09-03 Toray Ind Inc ポジ型感光性樹脂組成物
JP2009210640A (ja) * 2008-02-29 2009-09-17 Fujifilm Corp 赤外線レーザ用感光性平版印刷版原版及びその製造方法
WO2010050592A1 (ja) * 2008-10-31 2010-05-06 独立行政法人国立高等専門学校機構 フォトレジスト用フェノール樹脂、それが含まれるフォトレジスト組成物、及びその製造方法
US20140030881A1 (en) * 2012-07-26 2014-01-30 Samsung Display Co., Ltd. Photoresist composition, thin film transistor array panel, and method of manufacturing the same

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7392076B2 (ja) 2016-09-30 2023-12-05 パイオニア株式会社 発光装置
WO2018186494A1 (ja) * 2017-04-07 2018-10-11 昭和電工株式会社 感光性樹脂組成物
CN110352384A (zh) * 2017-04-07 2019-10-18 昭和电工株式会社 感光性树脂组合物
TWI683182B (zh) * 2017-04-07 2020-01-21 日商昭和電工股份有限公司 感光性樹脂組成物及輻射線微影構造物之製造方法
WO2019058964A1 (ja) * 2017-09-25 2019-03-28 富士フイルム株式会社 硬化性組成物、膜、赤外線透過フィルタ、固体撮像素子および光センサ
JPWO2019058964A1 (ja) * 2017-09-25 2020-11-19 富士フイルム株式会社 硬化性組成物、膜、赤外線透過フィルタ、固体撮像素子および光センサ
WO2020240925A1 (ja) * 2019-05-27 2020-12-03 昭和電工株式会社 感光性樹脂組成物及び有機el素子隔壁
US20220221790A1 (en) * 2019-05-27 2022-07-14 Showa Denko K.K. Photosensitive resin composition and organic el element partition wall

Also Published As

Publication number Publication date
CN105301899A (zh) 2016-02-03
TW201609939A (zh) 2016-03-16
JP6621233B2 (ja) 2019-12-18
TWI648334B (zh) 2019-01-21
CN105301899B (zh) 2020-08-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6621233B2 (ja) 有機el表示素子における絶縁膜形成用の感光性樹脂組成物
US9012595B2 (en) Polyimide and photoresist resin composition comprising thereof
TWI667542B (zh) Positive photosensitive resin composition and cured film
JP2010008851A (ja) ポジ型感光性樹脂組成物
JP6209035B2 (ja) 感光性樹脂組成物、硬化レリーフパターンの製造方法、及び半導体装置の製造方法
JPWO2007125817A1 (ja) 感光性樹脂組成物
JP2009102505A (ja) 樹脂組成物及びそれを含有する感光性樹脂組成物
JP5190000B2 (ja) ポジ型レジスト組成物及びこれを用いたレジストパターンの形成方法
US9874813B2 (en) Photosensitive resin material and resin film
CN107703717B (zh) 正型感光性树脂组合物、金属布线的制造方法及层叠体
JP7066978B2 (ja) 感光性樹脂組成物
JP4893527B2 (ja) 感光性樹脂組成物
TW201521083A (zh) 光阻圖型之形成方法
JP3977307B2 (ja) ポジ型フォトレジスト組成物及びレジストパターン形成方法
JP3844236B2 (ja) 感光性樹脂組成物塗布性向上剤を含有する感光性樹脂組成物
TWI726137B (zh) 積層體以及積層體之製造方法
JP6978232B2 (ja) 積層体、及び積層体の製造方法
TWI761433B (zh) 感光性樹脂組成物、硬化膜及其製造方法以及電子零件
KR102193440B1 (ko) 감광성 수지 조성물, 이를 이용한 감광성 수지막 및 전자 소자
CN113687573A (zh) 正型感光性树脂组合物、经图案化的抗蚀剂膜的形成方法及经图案化的抗蚀剂膜
JP7000696B2 (ja) 感光性樹脂組成物、感光性樹脂組成物の硬化膜、当該硬化膜を備えた電気・電子機器および電気・電子機器の製造方法
CN112346302A (zh) 正型感光性树脂组合物、经图案化的抗蚀剂膜的形成方法、及经图案化的抗蚀剂膜
JP2019002962A (ja) ポジ型感光性樹脂組成物、金属配線の製造方法、及び積層体
JP2015212801A (ja) 感光性樹脂材料および樹脂膜
KR20120129758A (ko) 감광성 조성물, 경화막 및 전자 부품

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170412

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180307

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180320

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180515

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181023

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190521

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190722

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191105

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191119

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6621233

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150