JP7000696B2 - 感光性樹脂組成物、感光性樹脂組成物の硬化膜、当該硬化膜を備えた電気・電子機器および電気・電子機器の製造方法 - Google Patents

感光性樹脂組成物、感光性樹脂組成物の硬化膜、当該硬化膜を備えた電気・電子機器および電気・電子機器の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、感光性樹脂組成物、感光性樹脂組成物の硬化膜、当該硬化膜を備えた電気・電子機器および電気・電子機器の製造方法に関する。
電気・電子機器の製造に際して、感光性樹脂組成物が用いられることがあり、盛んに検討されている。典型的な感光性樹脂組成物は、アルカリ可溶性樹脂、酸発生剤、架橋剤などを含む。そして、加熱処理による硬化を経て、例えば層間膜や表面保護膜等の永久膜となる(特許文献1~3等)。
特開2013-190689号公報 特開2013-190698号公報 特開2013-190699号公報
電気・電子機器の微細化、複雑化、多様化、また、新たな電子・電子機器の製造プロセスの導入等に伴い、感光性樹脂組成物には様々な特性が求められてきている。
例えば、永久膜(硬化膜)の耐久性という観点から、高温下、高湿下といった過酷な条件下でも、感光性樹脂組成物から得られた永久膜(硬化膜)が劣化せず、膜の外観が良好に保たれる性質が求められる場合がある。
しかし、本発明者らの検討において、従来の感光性樹脂組成物において、得られる永久膜(硬化膜)は、過酷条件下では劣化が進行し、膜の外観が悪化する(例えば、膜にシワが形成される)場合などがあった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものである。つまり、高温高湿下のような過酷な条件下で、劣化が抑えられ、外観が良好に保たれる永久膜(硬化膜)を形成可能な感光性樹脂組成物を得ることを目的の1つとする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した。その結果、特に、特定構造の酸発生剤を用いて感光性樹脂組成物を構成することで、上記課題を解決可能なことを見出し、本発明を完成させた。
本発明によれば、
アルカリ可溶性樹脂(A)、
ナフタレン骨格を有する酸発生剤(B)および
架橋剤(C)
を含み、
前記アルカリ可溶性樹脂(A)が、後述の一般式(1)で表される構造単位を有するフェノール樹脂を含み、
永久膜の形成に用いられる感光性樹脂組成物
が提供される。
また、本発明によれば、
上記の感光性樹脂組成物の硬化膜
が提供される。
また、本発明によれば、
上記の硬化膜を備えた電気・電子機器
が提供される。
また、本発明によれば、
基板上に、上記の感光性樹脂組成物を供する工程、
前記感光性樹脂組成物を加熱乾燥して感光性樹脂膜を得る工程、
前記感光性樹脂膜を露光する工程、
前記露光された感光性樹脂膜を現像して、パターニングされた樹脂膜を得る工程、および
前記パターニングされた樹脂膜を加熱して、硬化膜を得る工程、
を含む、電気・電子機器の製造方法
が提供される。
本発明によれば、高温高湿下のような過酷な条件下で、劣化が抑えられ、外観が良好に保たれる永久膜(硬化膜)を形成可能な感光性樹脂組成物を得ることができる。
以下、実施の形態について説明する。
なお、「a~b」との表記は、特に断らない限り、a以上b以下のことを表す。また、本明細書における基(原子団)の表記において、置換か無置換かを記していない表記は、置換基を有しないものと置換基を有するものの両方を包含するものである。例えば「アルキル基」とは、置換基を有しないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本実施形態の感光性樹脂組成物は、アルカリ可溶性樹脂(A)、ナフタレン骨格を有する酸発生剤(B)および架橋剤(C)を含み、永久膜の形成に用いられる感光性樹脂組成物である。
このような感光性樹脂組成物により形成した永久膜(硬化膜)が、高温高湿条件下でも劣化が抑えられ、外観が良好に保たれる理由は必ずしも明らかではないが、以下のように推測される。
ナフタレン骨格を有する酸発生剤(B)は、従来用いられている酸発生剤(単環のベンゼン環骨格等で構成されている)と比較して、酸発生後に膜から揮発しにくい。これは、ナフタレンの分子量が、ベンゼンに比べて大きいことによる。
このため、高温高湿等の過酷な条件に置かれた後においても、永久膜(硬化膜)表面に気泡などを生じることが無く、結果、膜の劣化が抑えられ、膜の外観が良好に保たれると考えられる。
また、ナフタレン骨格を有する酸発生剤(B)は、反応性が高く、従来の酸発生剤よりも硬化反応を十分に進行させることができると考えらえる。これにより、得られる硬化膜の架橋構造が発達し、硬化膜のガラス転移温度を高くすることができる。
硬化膜のガラス転移温度が高いということは、その硬化膜の熱サイクル特性が優れている、すなわち、加熱と冷却が繰り返されるような条件下での膜の劣化や変性が抑えられることを意味する。これは硬化膜を特に半導体プロセスに適用する際に望ましい性質である。
本実施形態の感光性樹脂組成物は、後述の実施例の条件で硬化させたときの、その硬化膜のガラス転移温度が200℃以上であることが好ましく、200~350℃であることがより好ましく、250~350℃であることがさらに好ましい。
本実施形態の感光性樹脂組成物は、特に、i線露光用であることが好ましい。詳細は不明であるが、ナフタレン骨格を有する酸発生剤(B)が、その化学構造上、i線に対する適当な分解性を示すとも推測される。
以下、感光性樹脂組成物が含む(または含んでもよい)成分について説明する。
<アルカリ可溶性樹脂(A)>
本実施形態の感光性樹脂組成物は、アルカリ可溶性樹脂(A)(以下、成分(A)などともいう)を含む。アルカリ可溶性樹脂(A)は、例えばフェノール樹脂、ヒドロキシスチレン樹脂、アクリル系/メタアクリル系樹脂、環状オレフィン系樹脂、ポリベンゾオキサゾール前駆体およびポリイミド前駆体等のアミド結合を有する前駆体、ならびに当該前駆体を脱水閉環して得られる樹脂、等が挙げられる。アルカリ可溶性樹脂(A)は、2種以上を混合して用いてもよい。
アルカリ可溶性樹脂(A)は、フェノール樹脂を含むことが望ましい。これにより、硬化膜の機械物性(伸縮性など)の向上が期待できる。アルカリ可溶性樹脂(A)がフェノール樹脂を含む場合、アルカリ可溶性樹脂(A)の全量に対するフェノール樹脂の含有量は、50質量%以上が好ましく、75質量%以上がより好ましく、90質量%以上がさらに好ましく、100質量%であることがとりわけ好ましい。こうすることで、フェノール樹脂により期待される効果が十分に発揮されるようになる。
フェノール樹脂として具体的には、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールノボラック樹脂、フェノール-ビフェニルノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂;ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂、クレゾールノボラック樹脂などのフェノール化合物とアルデヒド化合物との反応物;フェノールアラルキル樹脂などのフェノール化合物とジメタノール化合物との反応物などが挙げられる。
これらの中でも、フェノール樹脂としては、フェノール化合物とアルデヒド化合物との反応物及びフェノール化合物とジメタノール化合物との反応物から選択される一種または二種以上を含むことが好ましい。また、別の観点としては、フェノール樹脂は、フェノールノボラック樹脂およびクレゾールノボラック樹脂から選択される一種または二種以上を含むことが好ましい。
フェノール化合物とアルデヒド化合物との反応物またはフェノール化合物とジメタノール化合物との反応物に用いられるフェノール化合物としては限定されない。フェノール化合物として具体的には、フェノール、o-クレゾール、m-クレゾール、p-クレゾールなどのクレゾール類;2,3-キシレノール、2,4-キシレノール、2,5-キシレノール、2,6-キシレノール、3,4-キシレノール、3,5-キシレノールなどのキシレノール類;o-エチルフェノール、m-エチルフェノール、p-エチルフェノールなどのエチルフェノール類;イソプロピルフェノール、ブチルフェノール、p-tert-ブチルフェノールなどのアルキルフェノール類;レゾルシノール、カテコール、ハイドロキノン、ピロガロール、フロログルシノールなどの多価フェノール類;4,4'-ビフェノールなどのビフェニル系フェノール類等が挙げられる。これらは一種のみを用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
また、フェノール化合物とアルデヒド化合物との反応物に用いられるアルデヒド化合物は特に限定されない。具体的には、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒドなどが挙げられる。これらは一種のみを用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
また、フェノール化合物とジメタノール化合物との反応物に用いられるジメタノール化合物は特に限定されない。具体的には、1,4-ベンゼンジメタノール、1,3-ベンゼンジメタノール、4,4'-ビフェニルジメタノール、3,4'-ビフェニルジメタノール、3,3'-ビフェニルジメタノール、2,6-ナフタレンジメタノール、2,6-ビス(ヒドロキシメチル)-p-クレゾールなどのジメタノール化合物;1,4-ビス(メトキシメチル)ベンゼン、1,3-ビス(メトキシメチル)ベンゼン、4,4'-ビス(メトキシメチル)ビフェニル、3,4'-ビス(メトキシメチル)ビフェニル、3,3'-ビス(メトキシメチル)ビフェニル、2,6-ナフタレンジカルボン酸メチル、等のビス(アルコキシメチル)化合物、または1,4-ビス(クロロメチル)ベンゼン、1,3-ビス(クロロメチル)ベンゼン,1,4-ビス(ブロモメチル)ベンゼン、1,3-ビス(ブロモメチル)ベンゼン、4,4'-ビス(クロロメチル)ビフェニル、3,4'-ビス(クロロメチル)ビフェニル、3,3'-ビス(クロロメチル)ビフェニル、4,4'-ビス(ブロモメチル)ビフェニル、3,4'-ビス(ブロモメチル)ビフェニルもしくは3,3'-ビス(ブロモメチル)ビフェニルなどのビス(ハルゲノアルキル)化合物、4,4'-ビス(メトキシメチル)ビフェニル、4,4'-ビス(メトキシメチル)ビフェニルなどのビフェニルアラルキル化合物などが挙げられる。これらは一種のみを用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
また、アルカリ可溶性樹脂(A)が、下記一般式(1)で表される構造単位を有するフェノール樹脂を含むことも、好ましい態様の一つである。このような樹脂を採用することで、得られる硬化膜のガラス転移温度を250℃以上(より具体的には250~350℃)とすることができ、それにより硬化膜の耐熱性を高めることができる。また、パターニング性(解像度)の向上なども期待できる。
Figure 0007000696000001
一般式(1)において、
11およびR12は、それぞれ独立して、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、炭素数1~20の飽和または不飽和のアルキル基、炭素数1~20のアルキルエーテル基、炭素数3~20の飽和または不飽和の脂環式基、または炭素数6~20の芳香族構造を有する有機基からなる群から選ばれる1価の置換基であり、これらはエステル結合、エーテル結合、アミド結合、またはカルボニル結合を介して結合していてもよく、
p、およびqは、それぞれ独立して、0~3の整数であり、
、およびYは、それぞれ独立して、単結合、または不飽和結合を有していてもよい炭素数1~10の脂肪族基、炭素数3~20の脂環式基、および炭素数6~20の芳香族構造を有する有機基からなる群から選ばれる2価の置換基であり、
ただし、Yは、2つのベンゼン環のうちいずれか一方に結合する。
一般式(1)で表される構造単位を有するフェノール樹脂は、適当なビフェノール化合物と、アルデヒド化合物、ジメチロール化合物、ジメトキシメチル化合物およびジハロアルキル化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物との反応により得られる。
一般式(1)で表される構造単位を有するフェノール樹脂は、例えば、以下の一般式(3)で表される構造を有する樹脂であり得る。
Figure 0007000696000002
式(3)において、
lおよびmは構成比を示し、l+m=1であり、0≦l≦1、0≦m≦1であり、
11'、R12'、R11"およびR12"は、それぞれ独立して、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、炭素数1~20の飽和または不飽和のアルキル基、炭素数1~20のアルキルエーテル基、炭素数3~20の飽和または不飽和の脂環式基、または炭素数6~20の芳香族構造を有する有機基からなる群から選ばれる1価の置換基であり、これらはエステル結合、エーテル結合、アミド結合、カルボニル結合を介して結合していてもよく、
pおよびqは、それぞれ独立して、0~3の整数であり、
'、Y'、X"およびY"は、それぞれ独立して、単結合、または不飽和結合を有していてもよい炭素数1~10の脂肪族基、炭素数3~20の脂環式基、および炭素数6~20の芳香族構造を有する有機基からなる群から選ばれる2価の置換基である。
上記構造は、用いるビフェノール化合物と、重合性化合物の種類から当業者に理解されうる。
アルカリ可溶性樹脂(A)の重量平均分子量は、典型的には1000~100000、好ましくは2000~50000、より好ましくは3000~30000の範囲である。この数値範囲とすることで、後述の有機溶剤(E)への溶解性や、現像液に対する溶解性を優れたものとすることができるとともに、硬化膜の機械物性を良好なものとすることができる。また、アルカリ可溶性樹脂(A)の分子量分布は、典型的には1.2~7、好ましくは1.2~4、より好ましくは1.2~2である。この数値範囲とすることで、感光性樹脂組成物の解像性等の向上が期待できる。
<ナフタレン骨格を有する酸発生剤(B)>
本実施形態の感光性樹脂組成物は、ナフタレン骨格を有する酸発生剤(B)(以下、酸発生剤(B)、成分(B)などともいう)を含む。
酸発生剤(B)は、熱および/または光照射(i線照射など)により、酸を発生する化合物である。
酸発生剤(B)は、ナフタレン骨格を有するオニウム塩化合物を含むことが好ましい。より具体的には、ナフタレン骨格を有するスルホニウム塩およびナフタレン骨格を有するヨードニウム塩から選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。このような酸発生剤(B)を選択することで、感光性樹脂組成物の感度をより高くすることが期待できる。
また、酸発生剤(B)が、ナフタレン骨格を有するオニウム塩化合物を含む場合、そのオニウム塩化合物は、カチオン部にナフタレン骨格を有する化合物であることが好ましい。詳細なメカニズムは不明だが、カチオン部にナフタレン骨格があることで、光の吸収効率、そして分解効率が上がり、感度向上を期待することができる。
酸発生剤(B)から発生する発生酸としては、特に限定されない。例えば、スルホン酸、ジスルホニルイミド酸、ヘキサフルオロリン酸、フルオロアンチモン酸、テトラフルオロホウ酸、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸等であることが好ましい。これらは、比較的酸強度の強い酸であるため、より硬化(架橋反応)を確実にすることができると考えられる。
酸発生剤(B)は、より具体的には、以下の一般式(NA-1)および(NA-2)から選ばれる少なくとも1種の化合物であることが好ましい。
Figure 0007000696000003
一般式(NA-1)において、
pは、0から7の整数を表す。
は、複数ある場合は各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子を表す。
およびRは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子等)、シアノ基又はアリール基を表す
およびRは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基又はビニル基を表す。RとRは、それぞれ結合して環構造を形成してもよく、この環構造は、酸素原子、硫黄原子、エステル結合またはアミド結合を含んでいてもよい。
Zは、対アニオンを表す。
上記各原子団におけるアルキル基は、直鎖又は分岐のいずれであってもよく、例えば炭素数1~20個のアルキル基、好ましくは炭素数1~12個の直鎖及び分岐アルキル基を挙げることができる。
上記各原子団におけるシクロアルキル基としては、例えば炭素数3~8個のシクロアルキル基を挙げることができる。
上記各原子団におけるアルコキシ基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、例えば炭素数1~10のアルコキシ基、好ましくは、炭素数1~6の直鎖及び分岐アルコキシ基、炭素数3~8の環状アルコキシ基を挙げることができる。
Zの対アニオンとしては、スルホン酸アニオン、ジスルホニルイミド酸アニオン、ヘキサフルオロリン酸アニオン、フルオロアンチモン酸アニオン、テトラフルオロホウ酸アニオン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸アニオン等が好ましく挙げられる。これらの中でも、特に、以下一般式(AN-1)で表されるジスルホニルイミド酸アニオンが好ましい。
Figure 0007000696000004
一般式(AN-1)中、
Rfは、それぞれ独立に、フッ素原子またはフッ化アルキル基を表す。2つのRfが互いに結合して環構造を形成してもよい。
フッ化アルキル基は、直鎖または分岐であることが好ましい。また、炭素数1~6であることが好ましい。
フッ化アルキル基は、パーフルオロアルキル基であることが好ましい。
一般式(NA-1)において、Rはアルキル基またはアルコキシ基が好ましい。
また、RおよびRは、水素原子またはアルキル基であることが好ましい。
また、RおよびRは、アルキル基が好ましい。
また、pは、0~3が好ましく、0~2がより好ましく、0~1がさらに好ましい。
これら原子団の構造を適切に選択することで、酸発生剤の分解性と安定性のバランスを調整できる。また、膜からより揮発しにくくすることで、膜劣化を抑える効果をより高めることも期待できる。
Figure 0007000696000005
一般式(NA-2)において、
14は、複数存在する場合は各々独立して、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基またはアルキルカルボニル基を表す。
15は、各々独立して、アルキル基、シクロアルキル基又はナフチル基を表す。2個のR15が互いに結合して環を形成してもよい。
rは0~7の整数を表す。
Zは、対アニオンを表す。
上記各原子団におけるアルキル基は、直鎖又は分岐のいずれであってもよく、例えば炭素数1~20個のアルキル基、好ましくは炭素数1~12個の直鎖及び分岐アルキル基を挙げることができる。
上記各原子団におけるシクロアルキル基としては、例えば炭素数3~8個のシクロアルキル基を挙げることができる。
上記各原子団におけるアルコキシ基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、例えば炭素数1~10のアルコキシ基、好ましくは、炭素数1~6の直鎖及び分岐アルコキシ基、炭素数3~8の環状アルコキシ基を挙げることができる。
Zは、具体的には、一般式(NA-1)にて説明したものと同様である。
本実施形態においては、rは、0から4であることが好ましく、1~3であることがより好ましく、1~2であることがさらに好ましい。
また、R14としては、アルキル基またはアルコキシ基が好ましく、アルコキシ基がより好ましい。
また、R15としては、アルキル基が好ましい。
これらの選択により、酸発生後の分解物が膜から一層揮発しにくくなり、より膜の劣化が抑えられると考えられる。
酸発生剤(B)の具体例としては、後掲の実施例の化合物B-1~B-4等があるが、その他、以下のような化合物を挙げることもできる。もちろん、酸発生剤(B)がこれら化合物のみに限定されるものではない。
Figure 0007000696000006
ナフタレン骨格を有する酸発生剤(B)は、例えば、DSP五協フード&ケミカル株式会社等を通じて入手可能である。
なお、感光性樹脂組成物は、ナフタレン骨格を有する酸発生剤(B)以外の酸発生剤を含んでもよい。そのような化合物については、後述の成分(D)として説明する。
<架橋剤(C)>
本実施形態の感光性樹脂組成物は、架橋剤(C)を含む。架橋剤(C)は、典型的には、アルカリ可溶性樹脂(A)と反応可能な基(架橋性基)を有している。架橋剤(C)を含む本実施形態の感光性樹脂組成物を用いて樹脂膜を作製し、これを露光、現像によりパターニングした後に加熱硬化すると、架橋剤(C)は、酸発生剤(B)から発生した酸、または、熱の作用により、アルカリ可溶性樹脂(A)と架橋する。
架橋剤(C)は、典型的には、1分子中に2個以上の架橋性基を含む。これにより、アルカリ可溶性樹脂(A)の主鎖同士を連結する架橋構造を形成し、樹脂膜が硬化する。架橋剤(C)が1分子中に含む架橋性基の数は、通常2~8、好ましくは2~6、より好ましくは2~4である。この数を適切に選択することで、樹脂膜中の架橋構造を制御することができ、より良好な機械物性の膜を得ることが期待できる。なお、架橋性基としては、後述の(1)~(4)の化合物が有する反応性基が挙げられる。
好ましい架橋剤(C)としては、例えば以下(1)~(4)の化合物などが挙げられる。なお、架橋剤(C)は、1種のみを用いてもよいし、複数種を併用してもよい。
(1)アルコキシメチル基および/またはメチロール基を有する架橋剤:たとえば、ベンゼンジメタノール、ビス(ヒドロキシメチル)クレゾール、ビス(ヒドロキシメチル)ジメトキシベンゼン、ビス(ヒドロキシメチル)ジフェニルエーテル、ビス(ヒドロキシメチル)ベンゾフェノン、ヒドロキシメチル安息香酸ヒドロキシメチルフェニル、ビス(ヒドロキシメチル)ビフェニル、ジメチルビス(ヒドロキシメチル)ビフェニル、ビス(メトキシメチル)ベンゼン、ビス(メトキシメチル)クレゾール、ビス(メトキシメチル)ジメトキシベンゼン、ビス(メトキシメチル)ジフェニルエーテル、ビス(メトキシメチル)ベンゾフェノン、メトキシメチル安息香酸メトキシメチルフェニル、ビス(メトキシメチル)ビフェニル、ジメチルビス(メトキシメチル)ビフェニル;商業的製品としては、サイメル300、301、303、370、325、327、701、266、267、238、1141、272、202、1156、1158、1123、1170、1174、UFR65、300(三井サイテック(株)製)、ニカラックMX-270、-280、-290、ニカラックMS―11、ニカラックMW―30、-100、-300、-390、-750(三和ケミカル社製)、1,4-ビス(メトキシメチル)ベンゼン、4,4'-ビフェニルジメタノール、4,4'-ビス(メトキシメチル)ビフェニル、市販されている26DMPC、46DMOC、DM-BIPC-F、DM-BIOC-F、TM-BIP-A(旭有機材工業(株)製)、DML-MBPC、DML-MBOC、DML-OCHP、DML-PC、DML-PCHP、DML-PTBP、DML-34X、DML-EP、DML-POP、DML-OC、ジメチロール-Bis-C、ジメチロール-BisOC-P、DML-BisOC-Z、DML-BisOCHP-Z、DML-PFP、DML-PSBP、DML-MB25、DML-MTrisPC、DML-Bis25X-34XL、DML-Bis25X-PCHP、2,6-ジメトキシメチル-4-t-ブチルフェノール、2,6-ジメトキシメチル-p-クレゾール、2,6-ジアセトキシメル-p-クレゾール、TriML-P、TriML-35XL、TriML-TrisCR-HAP、HML-TPPHBA、HML-TPHAP、HMOM-TPPHBA、HMOM-TPHAP(本州化学工業(株)製)等が挙げられる。本実施形態においては、アルコキシメチル基および/またはメチロール基を有する架橋剤を用いることで、硬化膜の機械物性(伸縮性など)を良化することができる。
(2)エポキシ基を有する化合物:たとえば、n-ブチルグリシジルエーテル、2-エトキシヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ビスフェノールA(又はF)のグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、o-フタル酸ジグリシジルエステル等のグリシジルエステル、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシシクロヘキサン)カルボキシレート、3,4-エポキシ-6-メチルシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ-6-メチルシクロヘキサン)カルボキシレート、ビス(3,4-エポキシ-6-メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、ジシクロペンタンジエンオキサイド、ビス(2,3-エポキシシクロペンチル)エーテルや、(株)ダイセル製のセロキサイド2021、セロキサイド2081、セロキサイド2083、セロキサイド2085、セロキサイド8000、エポリードGT401などの脂環式エポキシ、2,2'-(((((1-(4-(2-(4-(オキシラン-2-イルメトキシ)フェニル)プロパン-2-イル)フェニル)エタン-1,1-ジイル)ビス(4,1-フェニレン))ビス(オキシ))ビス(メチレン))ビス(オキシラン))(たとえば、Techmore VG3101L((株)プリンテック製))、エポライト100MF(共栄社化学工業(株)製)、エピオールTMP(日油(株)製)などの脂肪族ポリグリシジルエーテル、1,1,3,3,5,5-ヘキサメチル-1,5-ビス(3-(オキシラン-2-イルメトキシ)プロピル)トリ・シロキサン(たとえば、DMS-E09(ゲレスト社製))等が挙げられる。
(3)イソシアネート基を有する化合物:たとえば、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアナート、1,3-フェニレンビスメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン―4,4'-ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
(4)ビスマレイミド基を有する化合物:たとえば、4,4'-ジフェニルメタンビスマレイミド、フェニルメタンマレイミド、m-フェニレンビスマレイミド、ビスフェノールAジフェニルエーテルビスマレイミド、3,3'-ジメチル-5,5'-ジエチル-4,4'-ジフェニルメタンビスマレイミド、4-メチル-1,3-フェニレンビスマレイミド、1,6'-ビスマレイミド-(2,2,4-トリメチル)ヘキサン、4,4'-ジフェニルエーテルビスマレイミド、4,4'-ジフェニルスルフォンビスマレイミド、1,3-ビス(3-マレイミドフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-マレイミドフェノキシ)ベンゼン等が挙げられる。
感光性樹脂組成物における架橋剤(C)の含有量は、アルカリ可溶性樹脂(A)100質量部に対して、1~100質量部であり、好ましくは、5~50質量部である。含有量を1質量部以上とすることで十分な機械強度の硬化膜を得ることができ、また、100質量部以下とすることで、感光性樹脂組成物のワニス状態での安定性を高めることができる。
<酸発生剤(D)>
本実施形態に係る感光性樹脂組成物は、上述の酸発生剤(B)に加え、それ以外の酸発生剤(D)、すなわち、ナフタレン骨格を有しない酸発生剤(酸発生剤(D)という)を含んでもよい。この酸発生剤(D)は、例えば、g線、i線、深紫外線などの光照射により酸を発生するものである。
酸発生剤(D)として具体的には、感光性のジアゾキノン化合物、オニウム塩(スルホニウム塩、ヨードニウム塩など)、スルホン酸エステル化合物、オキシムスルホネート化合物、ジアゾジスルホン化合物、2-ニトロベンジルエステル化合物、N-イミノスルホネート化合物、イミドスルホネート化合物、2,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン化合物、ジヒドロピリジン化合物などが挙げられる。
感光性樹脂組成物がポジ型(パターン露光後にアルカリ現像液で現像したとき、露光部が溶解する)であるとき、酸発生剤(D)は、一態様として、ジアゾキノン化合物を含むことが好ましい。これにより、感度および解像力が良好なポジ型パターンを得ることができる。
ジアゾキノン化合物としては、例えば、以下に示すもののうち、1種または2種以上の化合物を使用することができる。
Figure 0007000696000007
Figure 0007000696000008
Figure 0007000696000009
Figure 0007000696000010
Figure 0007000696000011
Figure 0007000696000012
以上の各ジアゾキノン化合物において、Qは、下式(a)、下式(b)及び下式(c)に表される構造のいずれか、または、水素原子である。ただし、各ジアゾキノン化合物のQのうち少なくとも1つは、下式(a)、下式(b)及び下式(c)によって表される構造のいずれかである。また、nは、1~5の整数である。
ジアゾキノン化合物のQとしては、下式(a)または下式(b)を含むことが好ましい。これにより、感光性樹脂組成物の透明性を向上することができる。したがって、感光性樹脂組成物の外観をよくすることができる。
Figure 0007000696000013
また、感光性樹脂組成物がネガ型(パターン露光後にアルカリ現像液で現像したとき、未露光部が溶解する)であるとき、酸発生剤(D)は、一態様として、オニウム塩(スルホニウム塩、ヨードニウム塩など)、スルホン酸エステル化合物、オキシムスルホネート化合物およびジアゾジスルホン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含むことが好ましい。
感光性樹脂組成物中の酸発生剤(D)の含有量は、組成物中のアルカリ可溶性樹脂(A)の含有量を100質量部としたとき、1~30質量部であることが好ましく、2~20質量部であることがより好ましい。これにより、感光性樹脂組成物を実用上適当な感度に調整できる。
また、特に、感光性樹脂組成物がポジ型であり、ジアゾキノン化合物を含む場合、ジアゾキノン化合物の含有量は、組成物中のアルカリ可溶性樹脂(A)の含有量を100質量部としたとき、1~40質量部であることが好ましく、2~30質量部であることがより好ましい。これにより、現像性を良好にすることができる。
<シランカップリング剤(E)>
本実施形態に係る感光性樹脂組成物は、シランカップリング剤(F)を含むことが好ましい。これにより、感光性樹脂組成物により基材上に樹脂膜を形成する際、樹脂膜と基材間の密着性が向上する。
シランカップリング剤(E)としては、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p-スチリルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシプロピル)テトラスルフィド、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、及びアミノ基を有するケイ素化合物と酸二無水物または酸無水物とを反応することにより得られるケイ素化合物などが挙げられるが、これらに限定されない。シランカップリング剤は、単独で、または組み合わせて用いることができる。
感光性樹脂組成物におけるシランカップリング剤(E)の配合量は、アルカリ可溶性樹脂(A)100質量部に対して、0.1~30質量部であり、好ましくは、1~20質量部である。シランカップリング剤(E)を上記範囲内で使用することにより、基材との密着性と、感光性樹脂組成物の保存性とを両立することができる。
<有機溶剤(F)>
本実施形態の感光性樹脂組成物は、有機溶剤(F)を含むことが好ましい。すなわち、感光性樹脂組成物は、アルカリ可溶性樹脂(A)、酸発生剤(B)、架橋剤(C)等を有機溶剤に溶解または分散させたものである。有機溶剤としては、N-メチル-2-ピロリドン、γ-ブチロラクトン、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチル-1,3-ブチレングリコールアセテート、1,3-ブチレングリコール-3-モノメチルエーテル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル及びメチル-3-メトキシプロピオネート等が挙げられる。有機溶剤は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
感光性樹脂組成物における有機溶剤(F)の含有量は、アルカリ可溶性樹脂(A)100質量部に対して、50質量部~1000質量部、好ましくは100質量部~500質量部である。上記範囲で有機溶剤を用いることにより、各成分が十分に溶解された、取扱い性の優れた感光性樹脂組成物を作製することができる。
<界面活性剤(G)>
本実施形態に係る感光性樹脂組成物は、界面活性剤(G)を含んでもよい。界面活性剤(G)を含むことにより、当該感光性樹脂組成物を基材上に塗布して樹脂膜を得る際の塗布性が良好となり、均一な厚みの塗布膜を得ることができる。また、塗布膜を現像する際の残渣やパターン浮き上がりを防止することができる。界面活性剤(G)としては、特に非イオン系界面活性剤が好ましい。
界面活性剤(G)としては、たとえばフッ素含有基(フッ化アルキル基等)もしくはシラノール基を含む化合物、またはシロキサン結合を主骨格とする化合物などがある。本実施形態においては、非イオン性の、フッ素系界面活性剤またはシリコーン系界面活性剤が好ましい。フッ素系界面活性剤としては例えば、DIC(株)製のメガファックF-171、F-173、F-444、F-470、F-471、F-475、F-482、F-477、F-554、F-556およびF-557、住友スリーエム(株)製のノベックFC4430、及びFC4432等が挙げられるが、これらに限定されない。
界面活性剤を使用する場合、その含有量は、アルカリ可溶性樹脂(A)100質量部に対して、0.01~10質量部が好ましい。
<反応促進剤(H)>
本実施形態に係る感光性樹脂組成物は、反応促進剤(H)を含んでもよい。反応促進剤(H)を含むことにより、アルカリ可溶性樹脂(A)と架橋剤との架橋を促進することができる。反応促進剤(H)としては、たとえば窒素を含む複素五員環化合物が挙げられる。具体的には、たとえばピロール、ピラゾール、イミダゾール、1,2,3-トリアゾール、および1,2,4-トリアゾール等である。
<他の添加剤>
本実施形態の感光性樹脂組成物は、必要に応じて、溶解促進剤、酸化防止剤、フィラー、光重合開始剤、末端封止剤および増感剤等の添加物を、本発明の効果を損なわない範囲でさらに含んでいてもよい。
<感光性樹脂組成物の調製>
本実施形態の感光性樹脂組成物を調製する方法は特に限定されない。感光性樹脂組成物が最終的に含む成分に応じて、公知の方法を適宜採用することができる。例えば、上記各成分を、有機溶剤(F)に混合して溶解または分散することで調製することができる。これにより、ワニス状の感光性樹脂組成物が得られる。
<硬化膜、および、硬化膜を備えた電気・電子機器>
本実施形態の感光性樹脂組成物の硬化膜、および、その硬化膜を備えた電気・電子機器は、上記で説明した感光性樹脂組成物を、熱等で硬化することにより得ることができる。
例えば、以下の工程:
基板上に、上述の感光性樹脂組成物を供する工程、
感光性樹脂組成物を加熱乾燥して感光性樹脂膜を得る工程、
感光性樹脂膜を活性光線で露光する工程、
露光された感光性樹脂膜を現像して、パターニングされた樹脂膜を得る工程、および
パターニングされた樹脂膜を加熱して、硬化膜を得る工程、
により、本実施形態に係る感光性樹脂組成物の硬化膜、および、その硬化膜を備えた電気・電子機器を製造することができる。
本実施形態の感光性樹脂組成物を用いると、過酷な条件に対しても劣化しない硬化膜が得られるため、信頼性の高い電気・電子機器が得られる。
ここで、「電気・電子機器」とは、半導体チップ、半導体素子、プリント配線基板、電気回路、テレビ受像機やモニター等のディスプレイ装置、情報通信端末、発光ダイオード、物理電池、化学電池など、電子工学の技術を応用した素子、デバイス、最終製品、その他電気に関係する機器一般のことをいう。
本実施形態の感光性樹脂組成物の硬化膜は、電気・電子機器の内部において、例えば保護膜、絶縁膜、ダム材などとして適用される。
基板上に、上述の感光性樹脂組成物を供する工程について説明する。
基板は特に限定されず、例えばシリコンウエハ、セラミック基板、アルミ基板、SiCウエハー、GaNウエハーなどが挙げられる。基板は、未加工の基板以外に、例えば半導体素子または表示体素子が表面に形成された基板も含む。接着性の向上のため、基板表面をシランカップリング剤などの接着助剤で処理しておいてもよい。
感光性樹脂組成物を供する工程については、スピナーを用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印刷、ロールコーティング、インクジェット法などにより行うことができる。
感光性樹脂組成物を加熱乾燥して感光性樹脂膜を得る工程(プリベーク工程ともいう)について説明する。
加熱乾燥の温度は、通常80~140℃、好ましくは90~120℃である。
また、加熱乾燥の時間は、通常30~600秒、好ましくは30~300秒程度である。この加熱乾燥で溶剤を除去することにより、感光性樹脂膜を形成する。加熱は、典型的にはホットプレートやオーブン等で行う。この感光性樹脂膜の厚さとしては、1~500μmが好ましい。
感光性樹脂膜を活性光線で露光する工程について説明する。
露光用の活性光線としては、例えばX線、電子線、紫外線、可視光線などが使用できる。波長でいうと200~500nmの活性光線が好ましい。パターンの解像度と取り扱い性の点で、光源は水銀ランプのg線、h線又はi線であることが好ましく、特にi線が好ましい。また、2つ以上の光線を混合して用いてもよい。露光装置としては、コンタクトアライナー、ミラープロジェクション又はステッパ-が好ましい。
なお、露光後、必要に応じて、感光性樹脂膜を再度加熱してもよい(露光後加熱:Post Exposure Bake)。その温度は、例えば80~150℃、好ましくは90~120℃である。また、時間は、例えば30~600秒、好ましくは30~300秒である。
露光された感光性樹脂膜を現像して、パターニングされた樹脂膜を得る工程(現像工程)について説明する。
現像工程においては、適当な現像液を用いて、例えば浸漬法、パドル法、回転スプレー法などの方法を用いて現像を行うことができる。現像により、塗膜から、露光部(ポジ型の場合)又は未露光部(ネガ型の場合)が溶出除去され、パターニングされた樹脂膜を得ることができる。
使用可能な現像液は特に限定されない。例えばアルカリ水溶液、より具体的には、(i)水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニアなどの無機アルカリ水溶液、(ii)エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミンなどの有機アミン水溶液、(iii)テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドなどの4級アンモニウム塩の水溶液などが挙げられる。また、シクロペンタノン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどの有機溶剤を用いることもできる。
現像液には、例えばメタノール、エタノールなどの水溶性有機溶媒や、界面活性剤などが添加されていてもよい。
現像液としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液が好ましい。この水溶液におけるテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの濃度は、好ましくは0.5~10質量%であり、更に好ましくは1~5質量%である。
現像工程の後、好ましくはリンス液により洗浄を行い、現像液を除去する。これにより、パターニングされた樹脂膜を得ることができる。リンス液としては、例えば蒸留水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどが挙げられる。これらは単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
パターニングされた樹脂膜を加熱して、硬化膜を得る工程について説明する。
上記のようにして得られた、パターニングされた樹脂膜を加熱することにより、硬化膜を得ることができる。この加熱温度は、典型的には150~400℃程度であるが、本実施形態においては特に160~300℃が好ましく、180~200℃がより好ましい。この温度範囲とすることで、架橋反応の速度(低温での硬化性)と、膜全体での均一な硬化とを高度に両立させることができると考えられる。加熱時間は特に限定されないが、例えば15~300分の範囲内である。この加熱処理は、ホットプレート、オーブン、温度プログラムを設定できる昇温式オーブンなどにより行うことが出来る。加熱処理を行う際の雰囲気気体としては、空気であっても、窒素、アルゴンなどの不活性ガスであってもよい。また、減圧下で加熱してもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用可能である。本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
以下、参考形態の例を付記する。
1.
アルカリ可溶性樹脂(A)、
ナフタレン骨格を有する酸発生剤(B)および
架橋剤(C)
を含み、永久膜の形成に用いられる感光性樹脂組成物。
2.
前記酸発生剤(B)が、ナフタレン骨格を有するオニウム塩化合物を含む、1.に記載の感光性樹脂組成物。
3.
前記オニウム塩化合物が、カチオン部にナフタレン骨格を有する化合物を含む、2.に記載の感光性樹脂組成物。
4.
前記アルカリ可溶性樹脂(A)が、フェノール樹脂を含む、1.~3.のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物。
5.
前記アルカリ可溶性樹脂(A)が、前述の一般式(1)で表される構造単位を有するフェノール樹脂を含む、1.~4.のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物。
一般式(1)において、
11 およびR 12 は、それぞれ独立して、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、炭素数1~20の飽和または不飽和のアルキル基、炭素数1~20のアルキルエーテル基、炭素数3~20の飽和または不飽和の脂環式基、または炭素数6~20の芳香族構造を有する有機基からなる群から選ばれる1価の置換基であり、これらはエステル結合、エーテル結合、アミド結合、またはカルボニル結合を介して結合していてもよく、
pおよびqは、それぞれ独立して、0~3の整数であり、
、およびY は、それぞれ独立して、単結合、または不飽和結合を有していてもよい炭素数1~10の脂肪族基、炭素数3~20の脂環式基、および炭素数6~20の芳香族構造を有する有機基からなる群から選ばれる2価の置換基であり、
ただし、Y は、2つのベンゼン環のうちいずれか一方に結合する。
6.
i線露光用である、1.~5.のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物。
7.
1.~6.のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物の硬化膜。
8.
7.に記載の硬化膜を備えた電気・電子機器。
9.
基板上に、1.~6.のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物を供する工程、
前記感光性樹脂組成物を加熱乾燥して感光性樹脂膜を得る工程、
前記感光性樹脂膜を露光する工程、
前記露光された感光性樹脂膜を現像して、パターニングされた樹脂膜を得る工程、および
前記パターニングされた樹脂膜を加熱して、硬化膜を得る工程、
を含む、電気・電子機器の製造方法。
10.
前記露光する工程が、i線により露光する工程である、9.に記載の電気・電子機器の製造方法。
以下、実施例を参照して本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
<感光性樹脂組成物の調製>
実施例1~11および比較例1~4のそれぞれについて、以下のように感光性樹脂組成物を調製した。まず、表1に従い配合された各成分を混合、溶解させて窒素雰囲気下で撹拌した後、孔径0.2μmのポリエチレン製フィルターで濾過することにより、ワニス状の感光性樹脂組成物を得た。表中の各成分の詳細は下記のとおりである。また、表1中の各成分の含有量の単位は、質量部である。
・アルカリ可溶性樹脂(A)
以下の各樹脂を用いた。
A-1:以下構造を含むフェノールノボラック樹脂
<フェノール樹脂(A-1)の合成方法>
温度計、攪拌機、原料投入口および乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のガラス製丸底フラスコ内に、フェノール94.11g(1.00mol)と、37%ホルマリン水溶液64.93g(0.80mol)と、シュウ酸・二水和物6.3g(0.05mol)と、118gのγ-ブチロラクトンとを仕込んだ。その後、窒素を流しつつ、かかる丸底フラスコを、油浴中で反応液を還流させながら100℃で6時間の重縮合反応を行った。
次に、得られた反応液を室温まで冷却した後、158gのアセトンを添加し均一になるまで撹拌混合した。その後、丸底フラスコ内にある反応液を水10Lに滴下混合することにより、樹脂成分を析出させた。そして、析出した樹脂成分を濾別して回収した後、60℃での真空乾燥を行うことにより、下記式(A-1)で表されるフェノール樹脂を得た。得られたフェノール樹脂(A-1)の重量平均分子量は、12,000であった。
A-2:以下構造を含むクレゾールノボラック樹脂
<フェノール樹脂(A-2)の合成>
温度計、攪拌機、原料投入口および乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のガラス製丸底フラスコ内に、m-クレゾール64.88g(0.60mol)と、p-クレゾール43.26(0.40mol)と、37%ホルマリン水溶液64.93g(0.80mol)と、シュウ酸・二水和物6.3g(0.05mol)と、132gのγ-ブチロラクトンとを仕込んだ。その後、窒素を流しつつ、かかる丸底フラスコを、油浴中で反応液を還流させながら100℃で6時間の重縮合反応を行った。
次に、得られた反応液を室温まで冷却した後、176gのアセトンを添加し均一になるまで撹拌混合した。その後、丸底フラスコ内にある反応液を水10Lに滴下混合することにより、樹脂成分を析出させた。そして、析出した樹脂成分を濾別して回収した後、60℃での真空乾燥を行うことにより、下記式(A-2)で表されるフェノール樹脂を得た。得られたフェノール樹脂(A-2)の重量平均分子量は、13,000であった。
A-3:以下のビフェノール構造を含むノボラック樹脂
<フェノール樹脂(A-3)の合成>
温度計、攪拌機、原料投入口および乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のガラス製丸底フラスコ内に、4,4'-ビフェノール186.2g(1.00mol)と、37%ホルマリン水溶液64.93g(0.80mol)とシュウ酸・二水和物6.3g(0.05mol)と、210gのγ-ブチロラクトンとを仕込んだ。その後、窒素を流しつつ、かかる丸底フラスコを、油浴中で反応液を還流させながら100℃で6時間の重縮合反応を行った。
次に、得られた反応液を室温まで冷却した後、280gのアセトンを添加し均一になるまで撹拌混合した。その後、丸底フラスコ内にある反応液を水10Lに滴下混合することにより、樹脂成分を析出させた。そして、析出した樹脂成分を濾別して回収した後、60℃での真空乾燥を行い、下記式(A-3)で表されるフェノール樹脂を得た。得られたフェノール樹脂(A-3)の重量平均分子量は、21,000であった。
Figure 0007000696000014
・酸発生剤(B):以下の化合物のいずれかを用いた。
Figure 0007000696000015
・架橋剤(C):以下化合物C-1を用いた。
Figure 0007000696000016
・酸発生剤(D):以下のナフトキノン化合物D-1を用いた。なお、Qは、水素原子または前掲の式(b)のジアゾ構造である。
Figure 0007000696000017
・シランカップリング剤(E):以下の化合物E-1を用いた。
Figure 0007000696000018
・有機溶剤:γ-ブチロラクトン(GBL)を用いた。
・界面活性剤:FC4430(住友スリーエム株式会社製)を用いた。
<硬化膜の作製>
実施例1~5および比較例1~3の組成物については、以下手順で評価用の硬化膜を得た。
(1)6インチシリコンウエハ上に、スピンコーターを用いて組成物を塗布した。
(2)ホットプレートにて120℃で3分間プリベークし、膜厚約10~12μmの樹脂膜を得た。
(3)加熱オーブンに投入し、窒素を流しながら5℃/分で室温から200℃まで昇温後、そのまま200℃で60分の加熱処理を行った。その後、室温まで冷却した。
実施例6~11および比較例4の組成物については、上記の(2)と(3)の間に、露光装置(型番EXM-1201、株式会社オーク製作所製)で1000mJ/cmの露光を行った以外は、実施例1~5および比較例1~3と同様にして、評価用の硬化膜を得た。
<硬化膜のガラス転移温度の評価>
上記手順で得た硬化膜付きウエハーを、ダイシング装置にて、幅4.5mm×長さ9cmにカットした。
2%のフッ酸水溶液中で、そのカットしたシリコンウエハより硬化膜を剥離し、純水で洗浄後、60℃で10時間乾燥して、幅4.5mm×長さ9mm以上の試験片を得た。
この試験片について、熱機械的分析(TMA、装置:セイコーインスツル株式会社製 TMA/SS6000)によりガラス転移温度を求めた。
測定は、1stラン:30℃から160℃(昇温10℃/分)、2ndラン:160℃から10℃(降温10℃/分)、3rdラン:10℃から400℃(昇温10℃/分)、窒素=200mL/分、荷重30Nの条件で行い、得られた3rdランの結果中の曲線データから変曲点を読み取りガラス転移温度とした。ガラス転移温度が250℃以上のものを◎(特に良好)、200℃以上250℃未満のものを○(良好)、100℃以上200℃未満のものを×(不良)とした。
<高温高湿試験後の膜外観の評価>
実施例1~5および比較例1~3の組成物については、以下手順で行った。
(1)シリコン基板、シリコン基板にCuが表面コーティングされている基板、および、シリコン基板にAlが表面コーティングされている基板のそれぞれに、スピンコーターで各実施例および比較例の感光性樹脂組成物を塗布した。
(2)各基板をホットプレートにて120℃で3分間プリベークし、膜厚10~12μmの樹脂膜を得た。
(3)上記で得られた樹脂膜を、基板ごと現像液(2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液)に120秒間浸漬し現像を行った。この後に純水で10秒間リンスし、圧縮空気により樹脂膜表面の純水を除去した。
(4)上記で得られた樹脂膜を、基板ごと加熱オーブンに投入し、窒素を流しながら5℃/分で室温から200℃まで昇温後、そのまま200℃で60分の加熱処理を行い、室温まで冷却して硬化膜を得た。
(5)上記で得られた硬化膜を、温度125℃、湿度100%、圧力2.3atmの条件で、168時間(1週間)処理した。この処理は、Hastest Solutions Inc.のPC-R8Dで行った。
実施例6~11および比較例4の組成物については、上記の(2)と(3)の間に、露光装置(型番EXM-1201、株式会社オーク製作所製)で1000mJ/cmの露光を行った。その後にホットプレートにて120℃で3分間ベーク(PEB)した。これ以外は、実施例1~5および比較例1~3と同様にして、高温高湿試験を行った。
上記処理後、光学顕微鏡で硬化膜を観察し、以下のように評価した。
○:硬化膜の外観が良好
×:硬化膜の外観が不良(シワ等が観察される)であり、電子・電子機器への適用に際し問題がある
なお、今回の評価では、同一の感光性樹脂組成物において、シリコン基板による評価と、シリコン基板にCuが表面コーティングされている基板による評価と、シリコン基板にAlが表面コーティングされている基板による評価とで、顕著な差があるものは無かった。
Figure 0007000696000019
上表に示されるように、本実施形態に係る感光性樹脂組成物により、高温高湿下のような過酷な条件下でも劣化が抑えられ、外観が良好に保たれる永久膜(硬化膜)を形成することができた。

Claims (8)

  1. アルカリ可溶性樹脂(A)、
    ナフタレン骨格を有する酸発生剤(B)および
    架橋剤(C)
    を含み、
    前記アルカリ可溶性樹脂(A)が、下記一般式(1)で表される構造単位を有するフェノール樹脂を含み、
    永久膜の形成に用いられる感光性樹脂組成物。
    Figure 0007000696000020
    一般式(1)において、
    11およびR12は、それぞれ独立して、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、炭素数1~20の飽和または不飽和のアルキル基、炭素数1~20のアルキルエーテル基、炭素数3~20の飽和または不飽和の脂環式基、または炭素数6~20の芳香族構造を有する有機基からなる群から選ばれる1価の置換基であり、これらはエステル結合、エーテル結合、アミド結合、またはカルボニル結合を介して結合していてもよく、
    pおよびqは、それぞれ独立して、0~3の整数であり、
    、およびYは、それぞれ独立して、単結合、または不飽和結合を有していてもよい炭素数1~10の脂肪族基、炭素数3~20の脂環式基、および炭素数6~20の芳香族構造を有する有機基からなる群から選ばれる2価の置換基であり、
    ただし、Yは、2つのベンゼン環のうちいずれか一方に結合する。
  2. 前記酸発生剤(B)が、ナフタレン骨格を有するオニウム塩化合物を含む、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. 前記オニウム塩化合物が、カチオン部にナフタレン骨格を有する化合物を含む、請求項2に記載の感光性樹脂組成物。
  4. i線露光用である、請求項1~のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  5. 請求項1~のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物の硬化膜。
  6. 請求項に記載の硬化膜を備えた電気・電子機器。
  7. 基板上に、請求項1~のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を供する工程、
    前記感光性樹脂組成物を加熱乾燥して感光性樹脂膜を得る工程、
    前記感光性樹脂膜を露光する工程、
    前記露光された感光性樹脂膜を現像して、パターニングされた樹脂膜を得る工程、および
    前記パターニングされた樹脂膜を加熱して、硬化膜を得る工程、
    を含む、電気・電子機器の製造方法。
  8. 前記露光する工程が、i線により露光する工程である、請求項に記載の電気・電子機器の製造方法。
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