JP2016024907A - リチウムイオン(lithiumion)二次電池 - Google Patents

リチウムイオン(lithiumion)二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】正極活物質粒子と硫化物系固体電解質粒子との界面での反応をより一層抑制することが可能なリチウムイオン二次電池を提供する。【解決手段】上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、正極活物質粒子及び正極活物質粒子を覆う被覆層を備える被覆粒子と、被覆粒子に接触する硫化物系固体電解質粒子と、を備え、被覆層は、リチウム及び酸素以外の元素のうち、正極活物質粒子中の遷移金属元素よりも硫化物系固体電解質粒子との反応性が高い高反応性元素を含み、被覆層の層厚と正極活物質粒子の直径との比は0.0010〜0.25であることを特徴とする、リチウムイオン二次電池が提供される。【選択図】図1

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池は、大きな充放電容量、高い作動電位、優れた充放電サイクル(cycle)特性を有するため、携帯情報端末、携帯電子機器、家庭用小型電力貯蔵装置、モーター(motor)を動力源とする自動二輪車、電気自動車、ハイブリッド(hybrid)電気自動車等の用途への需要が増大している。リチウムイオン二次電池では、電解質として、有機溶媒にリチウム塩を溶解させた非水電解液が用いられているが、このような非水電解液は、その発火のし易さや電解液の漏れ等の問題から、安全性が懸念されている。そのため、近年、リチウムイオン二次電池の安全性の向上を目的として、不燃材料である無機材料からなる固体電解質を用いた全固体型リチウムイオン二次電池(以下、「全固体二次電池」とも称する。)の研究が盛んに行われている。
全固体二次電池の固体電解質としては硫化物や酸化物等を使用できるが、リチウムイオン伝導性の観点から硫化物系の固体電解質が最も期待できる材料である。ところが、硫化物系の固体電解質を使用した場合には、充電の際に正極活物質粒子と固体電解質粒子との界面で反応が起こり、この界面に抵抗成分が生成することにより、正極活物質粒子と固体電解質粒子との界面をリチウムイオンが移動する際の抵抗(以下、「界面抵抗」とも称する。)が増大しやすくなる。この界面抵抗の増大により、リチウムイオン伝導性が低下するため、リチウムイオン二次電池の出力が低下する、という問題があった。
このような問題に対して、LiCoO(以下、「LCO」とも称する。)等の正極活物質粒子の表面を他の物質で被覆処理して界面抵抗を減少させることが検討されている。
例えば、非特許文献1では、LCOにSiOやLiSiOを被覆する技術が、非特許文献2では、LCOにLiTiを被覆する技術が開示されている。また、特許文献1及び特許文献2では、LCO等の正極活物質粒子にZrOを被覆する技術が開示されている。さらに、特許文献3には、正極活物質粒子の表面を酸化アルミニウム(aluminium)、酸化ジルコニウム(zirconium)、酸化チタン(titanium)、酸化ホウ素(boron)、酸化ケイ素(silicon)等の酸化物で被覆する技術が開示されている。
また、特許文献4及び特許文献5では、正極活物質の粒子表面を被覆するのではなく、正極層と硫化物系固体電解質層との間に、これら両層の界面近傍におけるリチウムイオンの偏りを緩衝する緩衝層や両層間の相互拡散を抑制する中間層を設ける技術が開示されている。
特表2009−541938号公報 特表2011−519139号公報 特開2008−103204号公報 特開2010−40439号公報 特開2011−44368号公報
J.Power sources,189,pp.527−530,2009 J.Power sources,195,pp.599−603,2010
しかしながら、上記非特許文献1〜2や特許文献1〜5に開示された技術のように、正極活物質粒子の表面をSiO等の酸化物で被覆処理したり、正極層と固体電解質層との間に緩衝層や中間層を設けたりするだけでは、正極活物質粒子と固体電解質粒子との界面での反応を抑制するには不十分であり、より一層の抵抗成分の低減が望まれている。
そこで、本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、正極活物質粒子と硫化物系固体電解質粒子との界面での反応をより一層抑制することが可能なリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、正極活物質粒子及び正極活物質粒子を覆う被覆層を備える被覆粒子と、被覆粒子に接触する硫化物系固体電解質粒子と、を備え、被覆層は、リチウム及び酸素以外の元素のうち、正極活物質粒子中の遷移金属元素よりも硫化物系固体電解質粒子との反応性が高い高反応性元素を含み、被覆層の層厚と正極活物質粒子の直径との比(被覆層の層厚を正極活物質粒子の直径で除算した値)は0.0010〜0.25であることを特徴とする、リチウムイオン二次電池が提供される。好ましくは、0.0016〜0.1である。更に好ましくは、0.0016〜0.01である。
この観点によれば、被覆層中の高反応性元素が硫化物系固体電解質粒子中の硫黄元素と優先的に反応するので、正極活物質粒子中の遷移金属元素と硫黄元素との反応(副反応)を抑制することができる。すなわち、正極活物質粒子と硫化物系固体電解質粒子との界面での反応をより一層抑制することが可能となる。
ここで、高反応性元素は、正極活物質粒子中の遷移金属元素よりも硫化物標準生成エンタルピーが低くてもよい。
この観点によれば、正極活物質粒子と硫化物系固体電解質粒子との界面での反応をより一層抑制することが可能となる。
また、高反応性元素の硫化物標準生成エンタルピー(enthalpy)は、−80kJ/molより小さくてもよい。
この観点によれば、正極活物質粒子と硫化物系固体電解質粒子との界面での反応をより一層抑制することが可能となる。
また、被覆粒子と硫化物系固体電解質粒子とを1:1の質量比で混合し加熱する第1のDSC試験を行う一方で、被覆層で覆われていない正極活物質粒子と硫化物系固体電解質粒子とを1:1の質量比で混合し加熱する第2のDSC試験を行った場合に、第1のDSC試験における発熱反応の開始温度は、第2のDSC試験における発熱反応の開始温度よりも高くてもよい。
この観点によれば、正極活物質粒子と硫化物系固体電解質粒子との界面での反応をより一層抑制することが可能となる。
また、第1のDSC試験における発熱反応の開始温度は、250℃より高くてもよい。
この観点によれば、正極活物質粒子と硫化物系固体電解質粒子との界面での反応をより一層抑制することが可能となる。
また、第1のDSC試験における発熱量が最大となる温度は、330℃より高くてもよい。
この観点によれば、正極活物質粒子と硫化物系固体電解質粒子との界面での反応をより一層抑制することが可能となる。
また、高反応性元素の一部は、正極活物質粒子に固溶していてもよい。
この観点によれば、正極活物質粒子と硫化物系固体電解質粒子との界面での反応をより一層抑制することが可能となる。
また、高反応性元素は、アルミニウム、コバルト(cobalt)、マンガン(manganese)、及びマグネシウム(magnesium)からなる群から選択される少なくとも1種であってもよい。
この観点によれば、正極活物質粒子と硫化物系固体電解質粒子との界面での反応をより一層抑制することが可能となる。
また、硫化物系固体電解質粒子はリン(phosphorus)を含んでいてもよい。
この観点によれば、正極活物質粒子と硫化物系固体電解質粒子との界面での反応をより一層抑制することが可能となる。
以上説明したように本発明によれば、正極活物質粒子と硫化物系固体電解質粒子との界面での反応をより一層抑制することが可能となる。
本発明の好適な実施形態に係るリチウムイオン二次電池の構成を模式的に示す説明図である。 正極活物質粒子と硫化物系固体電解質粒子との混合物を示差走査熱量測定(DSC)することで得られたグラフ(graph)である。 実施例及び比較例のインピーダンス(impedance)の評価結果を示すグラフである。 従来の全固体型リチウムイオン二次電池における界面抵抗の増大の様子を示す説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.固体電解質を用いた場合の問題点>
まず、図4を参照しながら、本発明の好適な実施形態に係るリチウムイオン二次電池について説明する前に、固体電解質を用いた場合の問題点について説明する。図4は、従来のリチウムイオン二次電池100の概略構成を示す説明図である。
リチウムイオン二次電池100は、正極層110、負極層120、及び固体電解質層130が積層された構造を有する。正極層110は、正極活物質粒子111と硫化物系固体電解質粒子131(以下、「固体電解質粒子131」とも称する)とを混合した混合粒子で構成される。同様に、負極層120は、負極活物質粒子121と固体電解質粒子131とを混合した混合粒子で構成される。固体電解質層130は、正極層110と負極層120との間に設けられる。固体電解質層130は、固体電解質粒子131で構成される。
硫化物系固体電解質を用いたリチウムイオン二次電池100では、正極活物質及び電解質が固体であるため、電解質として有機電解液を用いた場合よりも電解質が正極活物質の内部へ浸透しにくく、正極活物質と電解質との界面の面積が減少しやすいことから、リチウムイオン及び電子の移動経路を十分に確保することが困難である。そのため、図4に示すように、正極活物質粒子111と硫化物系固体電解質粒子131とを混合した混合粒子で正極層110を構成し、負極活物質粒子121と硫化物系固体電解質粒子131とを混合した混合粒子で負極層120を構成するようにしている。これにより、活物質と固体電解質との界面の面積を増大させている。
しかしながら、上述したように、充電の際に正極活物質粒子111と固体電解質粒子131との界面で反応が起こり、高抵抗層150が形成される。具体的には、高抵抗層150は、正極活物質粒子111の表面に存在する遷移金属元素と固体電解質粒子131の表面に存在する硫黄元素とが反応することで生成される。ここで、「高抵抗層150」とは、正極活物質粒子111と固体電解質粒子131との界面に形成される抵抗成分からなる層であって、正極活物質粒子111の内部や硫化物系固体電解質粒子131よりも、リチウムイオンが移動する際の抵抗が大きくなる層を意味する。このため、正極活物質粒子111と固体電解質粒子131との界面抵抗が増大しやすくなる。そして、正極活物質粒子111と固体電解質粒子131との界面の面積を増大させると、リチウムイオン及び電子の移動経路を確保することができる反面、高抵抗層150が形成されやすくなる。このため、正極活物質粒子111から固体電解質粒子131へのリチウムイオンの移動が高抵抗層150により阻害される。この結果、リチウムイオン伝導性が低下するため、リチウムイオン二次電池100の出力が低下する。
<2.本発明者による検討>
高抵抗層150は、正極活物質粒子111中のリチウムイオンと固体電解質粒子131中のリチウムイオンとの化学ポテンシャル(potential)の差によって生成されると考えられていた。しかし、これまで、高抵抗層150の生成を十分に抑制できる技術が確立されていなかった。
そこで、本発明者は、高抵抗層150の生成に影響を与える要因がリチウムイオンの化学ポテンシャル差以外にも存在するのではないかと考え、各種金属硫化物の熱力学的なデータを調査した。その結果、本発明者は、正極活物質粒子111に含まれる金属元素と固体電解質粒子131に含まれる硫黄元素との反応性が高抵抗層150の生成に大きな影響を与えることを見出した。
そして、本発明者は、固体電解質粒子131に含まれる硫黄元素との反応性(以下、単に「固体電解質粒子131との反応性」とも称する)が正極活物質粒子111中の遷移金属元素よりも高い金属元素(以下、このような金属元素を「高反応性元素」とも称する)で正極活物質粒子11を被覆することで、高抵抗層150の生成が大きく抑制されることを見出した。
この現象について、本発明者は、高反応性元素が正極活物質粒子111中の遷移金属元素よりも固体電解質粒子131中の硫黄元素と優先的に反応することで、遷移金属元素と硫黄元素との反応が抑制されると考えている。
さらに、本発明者は、固体電解質粒子131との反応性が高い金属元素(すなわち高反応性元素)と低い金属元素とを分類する指標について検討したところ、金属元素の硫化物標準生成エンタルピーが指標になることを見出した。すなわち、本発明者は、金属元素の硫化物標準生成エンタルピーが低い(負方向に大きい)ほど、その金属元素と硫化物系固体電解質粒子13との反応性が高いことを見出した。
本発明者は、上記の知見に基づいて、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池に想到するに至った。図1に示すように、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池1では、高反応性元素を含む被覆層12で正極活物質粒子11を覆うことで、高抵抗層の生成を抑制することができる。以下、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池1について詳細に説明する。
<3.リチウムイオン二次電池の構成>
続いて、図1を参照しながら、本発明の好適な実施形態に係るリチウムイオン二次電池の構成について詳細に説明する。図1は、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池1の構成を模式的に示す説明図である。
図1に示すように、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池1は、全固体型のリチウムイオン二次電池であり、正極層10と、負極層20と、正極層10及び負極層20の間に設けられる固体電解質層30とが積層された構造を有する。
(2.1.正極層10)
正極層10は、被覆粒子10aと硫化物系固体電解質粒子31(以下、「固体電解質粒子31」とも称する)とを混合した混合粒子を含む。被覆粒子10aは、正極活物質粒子11と、正極活物質粒子11の表面を覆う被覆層12とを有する。したがって、被覆層12が固体電解質粒子31に接触する。上述したように、固体電解質粒子131を使用したリチウムイオン二次電池100は、正極活物質粒子111と固体電解質粒子131との界面での反応により界面抵抗が上昇し、電池の出力が低下するという問題がある。しかし、本実施形態に係る全固体型のリチウムイオン二次電池1によれば、正極活物質粒子11の表面が高反応性元素を含む被覆層12で被覆されていることにより、当該被覆層12が固体電解質粒子31中の硫黄元素と正極活物質粒子11中の遷移金属元素との反応(副反応)を防ぐことができる。このため、正極活物質粒子11と固体電解質粒子31との界面で抵抗成分(高抵抗層)が生成しにくくなる。
なお、正極活物質粒子11は、その表面の少なくとも一部が被覆層12で被覆されていればよい。すなわち、正極活物質粒子11の表面全体が被覆層12で被覆されていてもよく、正極活物質粒子11の表面が部分的に被覆層12で被覆されていてもよい。
また、正極活物質粒子11の粒子表面に高反応性元素を含む被覆層12が形成されていることは、例えば、正極活物質粒子11と被覆層12との構造上の差異に起因するコントラストの違いを利用した、顕微鏡画像(電界放出形走査電子顕微鏡(FE−SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)の画像)解析等の方法により確認することができる。以下、正極層10に含まれる正極活物質粒子11及び被覆層12について詳述する。
(正極活物質粒子11)
正極活物質粒子11を構成する正極活物質としては、リチウムイオンを可逆的に吸蔵及び放出することが可能な物質であれば特に限定されず、例えば、コバルト酸リチウム(LCO)、ニッケル酸リチウム、ニッケルコバルト酸リチウム、ニッケルコバルトアルミニウム酸リチウム(以下、「NCA」と称する場合もある。)、ニッケルコバルトマンガン酸リチウム(以下、「NCM」と称する場合もある。)、マンガン酸リチウム、リン酸鉄リチウム、硫化ニッケル、硫化銅、硫黄、酸化鉄、酸化バナジウム等が挙げられる。これらの正極活物質は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
正極活物質粒子11は、上記に挙げた正極活物質の例のうち、特に、層状岩塩型構造を有する遷移金属酸化物のリチウム塩であることが好ましい。ここでいう「層状」とは、薄いシート状の形状のことを意味し、「岩塩型構造」とは、結晶構造の1種である塩化ナトリウム型構造のことであり、陽イオン及び陰イオンのそれぞれが形成する面心立方格子が、互いに単位格子の稜の1/2だけずれた構造を指す。このような層状岩塩型構造を有する遷移金属酸化物のリチウム塩としては、例えば、Li2−x−y−zNiCoAl(NCA)またはLi2−x−y−zNiCoMn(NCM)(0<x<1、0<y<1、0<z<1、かつx+y+zが1以下)で表される3元系の遷移金属酸化物のリチウム塩が挙げられる。
このように、正極活物質粒子11として上記3元系の遷移金属酸化物のリチウム塩を用いることにより、エネルギー密度と熱安定性に優れる全固体型リチウムイオン電池を得ることができる。また、NCAやNCM等の3元系の遷移金属酸化物のリチウム塩の粒子(1次粒子の凝集体として存在)は、例えば、LCO等の粒子よりも粒径よりも小さく、比表面積が大きい(約10倍)。したがって、正極活物質粒子11と固体電解質粒子31との接触面積が大きくなり、リチウムイオン伝導性が向上するため、電池の出力が上昇する。また、正極活物質粒子11の構成元素としてNiを含むことにより、リチウムイオン二次電池1の容量密度を上昇させ、また、充電状態での金属溶出が少ないため充電状態でのリチウムイオン二次電池1の長期信頼性を向上させることができる。
(被覆層12)
被覆層12は、上述したように、高反応性元素を含む層である。好ましくは、被覆層12は、高反応性元素のみで構成される。高反応性元素は、リチウム及び酸素以外の元素のうち、正極活物質粒子11中の遷移金属元素よりも固体電解質粒子31中の硫黄元素との反応性(以下、単に「固体電解質粒子31との反応性」とも称する)が高い元素である。より具体的には、高反応性元素は、リチウム及び酸素以外の元素のうち、正極活物質粒子11中の遷移金属元素よりも硫化物標準生成エンタルピーが低い元素である。正極活物質粒子11が複数種類の遷移金属元素を含む場合、高反応性元素は、正極活物質粒子11に含まれる全ての遷移金属元素(正極活物質粒子11に高反応性元素が含まれる場合、高反応性元素を除く)よりも硫化物標準生成エンタルピーが低い。また、高反応性元素から複数種類の硫化物が生成可能な場合、全ての硫化物の標準生成エンタルピーが上記の条件を満たすことが好ましい。また、複数種類の高反応性元素が被覆層12に含まれていてもよい。
具体的には、高反応性元素の硫化物標準生成エンタルピーの値は、−80.0kJ/mol以下であることが好ましく、−250kJ/molであることが好ましい。高反応性元素の硫化物標準生成エンタルピーの値がこれらの範囲内の値となる場合に、高抵抗層の生成がより確実に抑制される。なお、上述したように、高反応性元素は、正極活物質粒子11に含まれる全ての遷移金属元素よりも硫化物標準生成エンタルピーが低いことを要する。したがって、高反応性元素の硫化物標準生成エンタルピーは、この条件を満たしつつ、上記の数値範囲内の値であることが好ましい。
このような被覆層12で正極活物質粒子11を覆うことで、正極活物質粒子11と硫化物固体電解質粒子31との反応が抑制される。当該反応が抑制されたことは、例えば以下に説明するDSC試験によって確認することができる。言い換えれば、ある金属元素が高反応性元素であるか否かを以下のDSC試験の結果に基づいて判定できる。
具体的には、被覆粒子10aと固体電解質粒子31とを1:1の質量比で混合し加熱する第1のDSC試験を行う。同様に、被覆層12で被覆されていない正極活物質粒子11と硫化物系固体電解質粒子31とを1:1の質量比で混合し加熱する第2のDSC試験を行う。この結果、第1のDSCにおける発熱反応の開始温度は、第2のDSC試験における発熱反応の開始温度よりも高くなる。
すなわち、上記発熱反応は、正極活物質粒子11中の遷移金属元素と固体電解質粒子31中の硫黄元素との反応、すなわち副反応である。したがって、この発熱反応の開始温度が高いほど、副反応が起こりにくくなっているといえる。第1のDSC試験における発熱反応の開始温度は、250℃より高いことが好ましい。発熱反応の開始温度がこの範囲内の値となる場合に、高抵抗層の生成がより確実に抑制される。
さらに、第1のDSC試験における発熱量(発熱反応の発熱量)が最大となる温度、いわゆる発熱反応のピーク温度は、330℃より高いことが好ましく、350℃より高いことがより好ましい。発熱反応のピーク温度がこれらの範囲内の値となる場合に、高抵抗層の生成がより確実に抑制される。表1に、高反応性元素の例、高反応性元素の硫化物、及び硫化物標準生成エンタルピーを示す。参考までに、ニッケル元素の硫化物標準生成エンタルピーは−53kJ/molである。したがって、表1に列挙した元素は、いずれもニッケル元素よりも固体電解質粒子31との反応性が高い。
Figure 2016024907
被覆層12は、正極活物質粒子11の直径に対して厚すぎても薄すぎても効果を発揮できない。被覆層12の層厚と正極活物質粒子11の直径(1次粒子の球相当径)との比(以下、単に「直径層厚比」とも称する)は、0.0010〜0.25である。好ましくは、0.0016〜0.1である。更に好ましくは、0.0016〜0.01である。なお、直径層厚比は、例えば、被覆層12の層厚の算術平均値を正極活物質粒子11のD50(メジアン径)で除算することで得られる。層厚の算術平均値は、以下の方法で算出される。すなわち、被覆粒子10aをいくつかサンプリングする。そして、サンプリングされた被覆粒子10a毎に、被覆層12の層厚を算出する。具体的には、被覆層12上にいくつかの測定点を設定し、この測定点での層厚を測定する。そして、各測定点での層厚を算術平均することで、被覆層12の層厚を測定する。そして、被覆粒子10a毎に測定された層厚を算術平均することで、被覆層12の層厚の算術平均値を算出(測定)する。後述する実施例では、この方法により層厚の算術平均値を測定した。なお、各測定点での層厚は、電界放出形走査電子顕微鏡(例えば株式会社日立ハイテクノロジー製S−4800)による被覆粒子10aの断面観察とエネルギー分散型X線分析(例えば株式会社堀場製作所製EMAX ENERGY E−350)による元素分析の結果とに基づいて測定可能である。また、正極活物質粒子11のD50は、レーザー回折・散乱式粒子径分布測定装置(例えば、日機装株式会社製マイクロトラックMT−3000II)によって測定可能である。
また、高反応性元素の一部は、正極活物質粒子11内に固溶していてもよい。すなわち、高反応性元素は正極活物質粒子11の構成元素であってもよい。ただし、高反応性元素の被覆層12中の濃度は、正極活物質粒子11中の濃度よりも大きい。なお、高反応性元素が正極活物質粒子11内に固溶していること、及び高反応性元素の濃度はX線光電子分光分析(XPS)あるいは、二次イオン質量分析(SIMS)によって測定可能である。高反応性元素が正極活物質粒子11内に固溶している場合、被覆粒子10aは、被覆粒子10aの表面から順に被覆層12、高反応性元素が正極活物質に固溶した層、正極活物質からなる層(粒子)で構成される。このため、硫化物との反応性が高い元素を表面側に高濃度で配置することができる。
このように、高反応性元素は正極活物質粒子11内に固溶していてもよいが、必ず正極活物質粒子11の表面に偏在している必要がある。全固体型のリチウムイオン二次電池1では、電解質は固体、すなわち電解質粒子31であるため、正極活物質粒子11内に侵入しない。したがって、電解質粒子31と正極活物質粒子11との副反応は、固体電解質粒子31と正極活物質粒子11との界面、すなわち正極活物質粒子11の表面で起こる。したがって、正極活物質粒子11の表面をケアする必要がある。このため、本実施形態では、正極活物質粒子11の表面に高反応性元素を偏在させる(具体的には、正極活物質粒子11の表面を高反応性元素で覆う)。
(その他の添加剤)
正極層10には、被覆粒子10aに加えて、例えば、導電剤、結着剤、電解質、フィラー、分散剤、イオン導電剤等の添加剤が適宜選択され配合されていてもよい。
上記導電剤としては、例えば、黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、炭素繊維、金属粉等が挙げられ、上記結着剤としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン等が挙げられる。上記電解質としては、後述する硫化物系固体電解質等が挙げられる。また、上記フィラー、分散剤、イオン導電剤等としては、通常リチウムイオン二次電池の電極に用いられる公知の物質を用いることができる。
(2.2.負極層20)
(負極活物質粒子21)
本実施形態に係る負極層20に含まれる負極活物質粒子21としては、リチウムとの合金化、又は、リチウムの可逆的な吸蔵及び放出が可能な物質であれば特に限定されず、例えば、リチウム、インジウム、スズ、アルミ、ケイ素等の金属及びこれらの合金や、Li4/3Ti5/3、SnO等の遷移金属酸化物や、人造黒鉛、黒鉛炭素繊維、樹脂焼成炭素、熱分解気相成長炭素、コークス、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、フルフリルアルコール樹脂焼成炭素、ポリアセン、ピッチ系炭素繊維、気相成長炭素繊維、天然黒鉛及び難黒鉛化性炭素等の炭素材料などが挙げられる。これらの負極活物質粒子21は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
(その他の添加剤)
なお、負極層20には、負極活物質粒子21の粒子に加えて、例えば、導電剤、結着剤、電解質、フィラー、分散剤、イオン導電剤等の添加剤が適宜選択され配合されていてもよい。これらの具体例としては、上述した正極層10と同様の物質が挙げられる。
(2.3.固体電解質層30)
本実施形態に係る固体電解質層30は、固体電解質粒子31を含む。固体電解質粒子31は、硫化物系の固体電解質粒子であれば特に制限されない。固体電解質粒子31は、LiとPとSを少なくとも含む硫化物系固体電解質粒子であることが好ましい。この硫化物系固体電解質は、リチウムイオン伝導性が他の無機化合物より高いことが知られており、LiSとPの他に、SiS、GeS、B等の硫化物を含んでいてもよい。また、固体電解質粒子31には、適宜、LiPOやハロゲン、ハロゲン化合物等を添加されていてもよい。
(3.リチウムイオン二次電池の製造方法)
以上、本発明の好適な実施形態に係るリチウムイオン二次電池1の構成について詳細に説明したが、続いて、上述した構成を有するリチウムイオン二次電池1の製造方法について説明する。リチウムイオン二次電池1は、正極層10、負極層20及び固体電解質層30を作製した後に、これらの各層を積層することにより製造することができる。以下、各工程について詳述する。
(3.1.被覆粒子10aの作製)
まず、被覆粒子10aの作製方法を説明する。この例では、いわゆる共沈法により被覆粒子10aを作製する。もちろん、被覆粒子10aの作製方法はこの例に限られず、正極活物質粒子に高反応性元素を被覆できる方法であればどのような方法であってもよい。
まず、高反応性元素の硝酸塩水溶液に尿素水溶液を添加し、さらに、この水溶液に正極活物質の原料となる遷移金属水酸化物を分散させる。
ついで、遷移金属分散液を窒素雰囲気下で100℃に保持することで、尿素を分解させる。これにより、遷移金属分散液中のpHが上昇するので、遷移金属水酸化物粒子表面に、高反応性元素の水酸化物が析出する。
得られた試料を乾燥し、その後、試料を水酸化リチウム粉末と混合する。ついで、混合物を大気中で焼成する。焼成温度は特に制限されないが、例えば1000℃程度であればよい。以上の工程により、被覆粒子10aを作製する。ここで、被覆層12の層厚は、高反応性元素の硝酸塩水溶液の濃度を固定して、当該硝酸塩水溶液に投入する遷移金属水酸化物の質量及び反応時間のうち、少なくとも一方を調整するか、あるいは、焼成時間を調整することで調整される。遷移金属水酸化物の質量及び反応時間のうち、少なくとも一方と、焼成時間との両方を調整してもよい。また、焼成によって被覆層10a中の高反応性元素の一部が正極活物質粒子11内に固溶する場合がある。焼成温度が高いほど、また、焼成時間が長いほど、多くの高反応性元素が正極活物質粒子11内に固溶する。ただし、この作製方法では、被覆層12は高反応性元素のみで構成されるので、被覆層12中の高反応性元素の濃度は、正極活物質粒子11中の高反応性元素の濃度より高い。
(3.2.固体電解質粒子31の作製)
固体電解質粒子31の作製方法は特に制限されず、従来の方法が任意に適用可能である。例えば、固体電解質粒子31は、溶融急冷法やメカニカルミリング法(MM法)によって作製可能である。以下、固体電解質粒子31の作製方法の一例として、LiS及びPを含む固体電解質粒子31の作製方法について説明する。
溶融急冷法による場合には、LiSとPとを所定量混合しペレット状にしたものを、真空中で所定の反応温度で反応させた後、急冷することにより、硫化物系固体電解質を得ることができる。この際の反応温度は、好ましくは400℃〜1000℃、より好ましくは、800℃〜900℃である。また、反応時間は、好ましくは0.1時間〜12時間、より好ましくは、1〜12時間である。さらに、上記反応物の急冷温度は、通常10℃以下、好ましくは0℃以下であり、その冷却速度は、通常1〜10000K/sec程度、好ましくは1〜1000K/secである。
MM法による場合には、LiSとPとを所定量混合し、メカニカルミリング法にて所定時間反応させることで、硫化物系固体電解質を得ることができる。上記原料を用いたメカニカルミリング法は、室温で反応を行うことができるという利点がある。MM法によれば、室温で固体電解質を製造できるため、原料の熱分解が起こらず、仕込み組成の固体電解質を得ることができる。MM法の回転速度及び回転時間は特に限定されないが、回転速度が速いほど固体電解質の生成速度が速くなり、回転時間が長いほど固体電解質ヘの原料の転化率が高くなる。
その後、得られた固体電解質を所定の温度で熱処理した後に、粉砕して固体電解質粒子31とする。LiSとPを含む硫化物との混合比は、モル比で、通常50:50〜80:20、好ましくは60:40〜75:25である。
(3.3.正極層10の作製)
被覆粒子10a、固体電解質粒子31、及び各種添加剤との混合物を溶媒に添加することで、スラリー又はペースト状の正極合剤を作製する。ここで、溶媒は、正極合剤の作製に使用可能なものであれば特に制限されないが、非極性溶媒が特に好ましい。非極性溶媒は固体電解質粒子31と反応しにくいからである。ついで、得られた正極合剤をドクターブレード等を用いて集電体に塗布し、乾燥する。ついで、集電体及び正極合剤層を圧延ロール等で圧密化することで、正極層10を得る。
このとき用いることができる集電体としては、例えば、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、又は、これらの合金等からなる板状体や箔状体等が挙げられる。なお、集電体を用いずに、正極合剤をペレット状に圧密化成形して正極層10としてもよい。
(3.4.負極層20の作製)
負極層20の作製方法は以下の通りである。例えば、上記負極活物質粒子21、固体電解質粒子31及び各種添加剤との混合物を溶媒に添加することで、スラリー又はペースト状の負極合剤を作製する。ここで、溶媒は、負極合剤の作製に使用可能なものであれば特に制限されないが、非極性溶媒が特に好ましい。非極性溶媒は固体電解質粒子31と反応しにくいからである。ついで、得られた負極合剤をドクターブレード等を用いて集電体に塗布し、乾燥する。ついで、集電体及び負極合剤層を圧延ロール等で圧密化することで、負極層20を得る。
このとき用いることができる集電体としては、例えば、銅、ステンレス鋼、ニッケル又は、これらの合金等からなる板状体や箔状体等が挙げられる。なお、集電体を用いずに、上記負極活物質粒子21と各種添加剤との混合物をペレット状に圧密化成形して負極層20としてもよい。また、負極活物質粒子21として金属又はその合金を使用する場合、金属シート(箔)をそのまま使用してもよい。
(3.5.固体電解質層30の作製)
固体電解質層30の作製方法は以下の通りである。固体電解質粒子31を、例えば、ブラスト法、エアロゾルデポジション法、コールドスプレー法、スパッタリング法、気相成長法(CVD)、溶射法等の公知の製膜方法を用いて製膜することにより、固体電解質層30を作製できる。また、固体電解質粒子31と溶媒やバインダー(結着材や高分子化合物等)を混合した溶液を塗布した後、溶媒を除去し製膜化する方法を用いてもよい。また、固体電解質粒子31自体や固体電解質粒子31とバインダー(結着材や高分子化合物等)や支持体(固体電解質層30の強度を補強させたり、固体電解質粒子31自体の短絡を防ぐための材料や化合物等)を混合した電解質をプレスすることで製膜することもできる。
(3.6.各層の積層)
以上のようにして得られた正極層10、固体電解質層30及び負極層20をこの順で積層し、プレス等することにより、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池1を製造することができる。
次に、本実施形態の実施例について説明する。もちろん、本発明は、以下の実施例のみに限定されるわけではない。
(1.被覆粒子の作製例1)
被覆粒子の作製例1では、以下の工程により被覆粒子10aを作製した。0.15mol/Lの硝酸アルミニウム水溶液100mlに0.16mol/Lの尿素溶液100mlを添加した。ついで、この水溶液に活物質の原料となる遷移金属水酸化物((Mn,Co,Ni)1/3(OH))60gを分散させた。
ついで、この分散液を窒素雰囲気下で100℃に保持する。これにより、尿素を分解させた。この結果、分散液中のpHが上昇し、遷移金属水酸化物粒子表面に、水酸化アルミニウムが析出した。
得られた試料を乾燥後水酸化リチウム粉末と混合し,大気中1000℃で10時間焼成した。これにより、作製例1に係る被覆粒子10a(以下、「被覆粒子10a−1」とも称する)を得た。被覆粒子10a−1の正極活物質粒子11は、LiNi1/3Co1/3Mn1/3(NCM333)で構成され、被覆粒子10a−1の被覆層12はアルミニウムで構成される。
日機装株式会社製マイクロトラックMT−3000IIを用いて正極活物質粒子11のD50(メジアン径)を測定したところ、5.0μmであった。また、被覆粒子10aの層厚の算術平均値を上述した方法により測定したところ、8.0nmであった。ここで、各測定点での層厚は、電界放出形走査電子顕微鏡(株式会社日立ハイテクノロジー製S−4800)による被覆粒子10aの断面観察とエネルギー分散型X線分析(株式会社堀場製作所製EMAX ENERGY E−350)による元素分析の結果とに基づいて測定した。したがって、直径層厚比は、0.0016であった。また、被覆層12の一部が正極活物質粒子11に固溶していることをXPSで確認した。
(2.被覆粒子の作製例2)
被覆粒子の作製例1において遷移金属水酸化物の使用量を10gとした他は被覆粒子の作製例1と同様の処理を行うことで、作製例2に係る被覆粒子10a(以下、「被覆粒子10a−2」とも称する)を作製した。また、被覆粒子10a−2の直径層厚比を作製例1と同様に測定したところ、0.01であった。
(3.被覆粒子の作製例3)
被覆粒子の作製例1において遷移金属水酸化物の使用量を2.5gとした他は被覆粒子の作製例1と同様の処理を行うことで、作製例3に係る被覆粒子10a(以下、「被覆粒子10a−3」とも称する)を作製した。また、直径層厚比を作製例1と同様に測定したところ、0.10であった。
(4.被覆粒子の作製例4)
被覆粒子の作製例1において遷移金属水酸化物の使用量を2.5gとし、焼成時間を24時間とした他は被覆粒子の作製例1と同様の処理を行うことで、作製例4に係る被覆粒子10a(以下、「被覆粒子10a−4」とも称する)を作製した。また、直径層厚比を作製例1と同様に測定したところ、0.25であった。
(5.被覆粒子の作製例5)
被覆粒子の作製例1において遷移金属水酸化物の使用量を80gとした他は被覆粒子の作製例1と同様の処理を行うことで、作製例5に係る被覆粒子10a(以下、「被覆粒子10a−5」とも称する)を作製した。また、直径層厚比を作製例1と同様に測定したところ、0.0010であった。
(6.被覆粒子の作製例6)
0.15mol/Lの硝酸アルミニウム水溶液を、硝酸アルミニウム及び硝酸マグネシウムがいずれも0.075mol/Lで溶解した混合溶液とし、遷移金属水酸化物の使用量を10gとした他は、被覆粒子の作製例1と同様の処理を行うことで、作製例6に係る被覆粒子10a(以下、「被覆粒子10a−6」とも称する)を作製した。被覆粒子の作製例6の被覆層12は、アルミニウム及びマグネシウムのみで構成される。被覆層12を構成するアルミニウムとマグネシウムとのモル比は1:1である。直径層厚比を作製例1と同様によって測定したところ、0.010であった。
(7.被覆粒子の作製例7)
被覆粒子の作製例1において、0.15mol/L硝酸アルミニウム水溶液を0.15mol/L硝酸コバルト水溶液に変更し、遷移金属水酸化物を水酸化ニッケルに変更し、遷移金属水酸化物の使用量を10gとした他は、被覆粒子の作製例1と同様の処理を行うことで、作製例7に係る被覆粒子10a(以下、「被覆粒子10a−7」とも称する)を作製した。正極活物質粒子11はニッケル酸リチウムで構成され、被覆層12はコバルトで構成される。直径層厚比を作製例1と同様によって測定したところ、0.009であった。
(8.被覆粒子の作製例8)
被覆粒子の作製例1において遷移金属水酸化物の使用量を100gとし、焼成時間を2時間とした他は被覆粒子の作製例1と同様の処理を行うことで、作製例8に係る被覆粒子10a(以下、「被覆粒子10a−8」とも称する)を作製した。また、直径層厚比を作製例1と同様に測定したところ、0.0010よりも小さい値であった。
(9.被覆粒子の作製例9)
被覆粒子の作製例1において遷移金属水酸化物の使用量を2.5gとし、焼成時間を50時間とした他は被覆粒子の作製例1と同様の処理を行うことで、作製例9に係る被覆粒子10a(以下、「被覆粒子10a−9」とも称する)を作製した。また、直径層厚比を作製例1と同様に測定したところ、0.25よりも大きな値であった。
(8.DSC評価)
(8.1.作製例1、6のDSC試験)
つぎに、被覆粒子10a−1、10a−6と固体電解質粒子31との反応性を評価するために、以下に説明するDSC試験を行った。すなわち、固体電解質粒子31として、LiS−P(80−20mol%)をメカニカルミリング処理(MM処理)したものを用意した。そして、被覆粒子10a−1と固体電解質粒子31とをグローブボックス内で質量比1:1となるように混合した。そして、示差走査熱量計(株式会社リガク製THERMO plus EVO II/DSC8230)を用いて、混合物の発熱反応が開始する温度を評価した。被覆粒子10a−6についても同様の評価を行った。また、被覆層12で覆われていないNCM333粒子(正極活物質粒子11)を用意し、同様の評価を行った。結果を図2に示す。図2の横軸は温度、縦軸は熱流を示す。図2の「Li(Ni,Mn,Co)O+Al」は被覆粒子10a−1を示し、「Li(Ni,Mn,Co)O+Al/Mg」は被覆粒子10a−6を示す。「Li(Ni,Mn,Co)O」はNCM333(被覆層12で覆われていない正極活物質粒子11)を示す。
図2から明らかな通り、被覆粒子10a−1、10a−6の発熱反応の開始温度は、NCM333粒子の発熱反応の開始温度よりも高いことがわかった。具体的には、被覆粒子10a−1、10a−6の発熱反応の開始温度は290℃程度であるのに対し、NCM333粒子の発熱反応の開始温度は210℃程度であった。さらに、被覆粒子10a−1、10a−6の発熱反応のピーク温度は、350〜380℃程度であるのに対し、NCM333粒子の発熱反応のピーク温度は310℃であった。
そして、発熱反応は、正極活物質粒子11中の遷移金属と固体電解質粒子31中の硫黄元素との反応、すなわち副反応である。したがって、被覆粒子10a−1、10a−6は、被覆層12で覆われていない正極活物質粒子11(すなわちNCM333粒子)よりも副反応を起こしにくい。この結果、正極活物質粒子11を高反応性元素からなる被覆層12で覆うことで、副反応が起こりにくくなる(すなわち、高抵抗層の生成が抑制される)ことが確認できた。
(8.2.作製例2〜5のDSC試験)
8.1.の被覆粒子10a−1を被覆粒子10a−2〜10a−5に変更して同様のDSC試験を行った。この結果、8.1.と同様の結果が得られた。
(8.3.作製例7のDSC評価)
被覆粒子10a−7と8.1.で用意した固体電解質粒子31とを質量比1:1となるように混合した。そして、8.1.と同様の評価を行った。さらに、被覆層12で覆われていないニッケル酸リチウム粒子(正極活物質粒子11)を用意し、8.1.と同様の評価を行った。この結果、8.1.と同様の結果が得られた。
(9.実施例1)
以下の工程により、全固体型のリチウムイオン二次電池1を作製した。負極層20として使用するLi箔(厚み0.03mm)をφ13(mm)で打ち抜き、セル容器にセットした。その上に、8.1.で用意した固体電解質粒子31を80mg積層し、成型機で軽く表面を整えた。これにより、電解質層30を形成した。ついで、被覆粒子10a−1と、8.1.で用意した固体電解質粒子31と、導電剤である気相成長カーボンファイバ(VGCF)とを60/35/5質量%の比率で混合したものを、正極合剤としてSEの上に積層した。ついで、積層体を3t/cmの圧力で加圧することで、ペレットを作製した。すなわち、実施例1に係る試験用セルを得た。
得られた試験用セルを25℃の温度下で、0.02Cの定電流で上限電圧4.0Vまで充電し、放電終止電圧2.5Vまで0.1Cで放電する充放電サイクルを30サイクル行った。その後、リチウムイオン二次電池1のインピーダンスを測定し、その結果から界面抵抗を算出した。インピーダンスは、交流インピーダンス法で測定した。
(10.実施例2〜7)
実施例1の被覆粒子10a−1を被覆粒子10a−2〜10a−7に変えた他は、実施例1と同様の処理を行った。
(11.比較例1〜4)
実施例1の被覆粒子10a−1を被覆粒子10a−8、10a−9、NCM333粒子、ニッケル酸リチウム粒子に変えた他は、実施例1と同様の処理を行った。
(12.界面抵抗の評価)
実施例1〜7、比較例1〜4の直径層厚比及び界面抵抗を表2にまとめて示す。
Figure 2016024907
表2によれば、実施例1〜6の界面抵抗は、いずれも比較例1〜3の界面抵抗よりも低くなっていた。したがって、実施例1〜6では、比較例1〜3よりも高抵抗層の生成が抑制されていることが確認できた。図3に、実施例6のインピーダンス(「Li(Ni,Mn,Co)O+Al/Mg」と表記)と比較例3のインピーダンス(「Li(Ni,Mn,Co)O」と表記)とを対比して示す。図3の横軸はインピーダンスの実数部を示し、縦軸は虚数部を示す。すなわち、図3は複素インピーダンスプロット図(ナイキスト線図)である。図3から明らかな通り、実施例6の界面抵抗は、比較例3の界面抵抗よりも低くなっている。さらに、実施例1、2と実施例3〜5とを比較すると、実施例1、2の界面抵抗は、実施例3〜5の界面抵抗よりも低くなっていた。さらに、実施例3と実施例4、5とを比較すると、実施例3の界面抵抗は、実施例4、5よりも小さくなっていた。したがって、直径層厚比の好ましい範囲は0.0016〜0.1であること、さらに好ましい範囲は0.0016〜0.01であることがわかった。
また、実施例7のインピーダンスと比較例4のインピーダンスとを比較したところ、実施例7のインピーダンスは、比較例4のインピーダンスよりも低くなっていた。したがって、実施例7では、比較例4よりも高抵抗層の生成が抑制されていることが確認できた。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1 リチウムイオン二次電池
10 正極層
10a 被覆粒子
11 正極活物質粒子
12 被覆層
20 負極層
21 負極活物質粒子
30 電解質層
31 固体電解質粒子

Claims (9)

  1. 正極活物質粒子及び前記正極活物質粒子を覆う被覆層を備える被覆粒子と、前記被覆粒子に接触する硫化物系固体電解質粒子と、を備え、
    前記被覆層は、リチウム及び酸素以外の元素のうち、前記正極活物質粒子中の遷移金属元素よりも前記硫化物系固体電解質粒子との反応性が高い高反応性元素を含み、
    前記被覆層の層厚と前記正極活物質粒子の直径との比は0.0010〜0.25であることを特徴とする、リチウムイオン二次電池。
  2. 前記高反応性元素は、前記正極活物質粒子中の遷移金属元素よりも硫化物標準生成エンタルピーが低いことを特徴とする、請求項1記載のリチウムイオン二次電池。
  3. 前記高反応性元素の硫化物標準生成エンタルピーは、−80kJ/molより小さいことを特徴とする、請求項2記載のリチウムイオン二次電池。
  4. 前記被覆粒子と前記硫化物系固体電解質粒子とを1:1の質量比で混合し加熱する第1のDSC試験を行う一方で、前記被覆層で覆われていない正極活物質粒子と前記硫化物系固体電解質粒子とを1:1の質量比で混合し加熱する第2のDSC試験を行った場合に、前記第1のDSC試験における発熱反応の開始温度は、前記第2のDSC試験における発熱反応の開始温度よりも高いことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池。
  5. 前記第1のDSC試験における発熱反応の開始温度は、250℃より高いことを特徴とする、請求項4記載のリチウムイオン二次電池。
  6. 前記第1のDSC試験における発熱量が最大となる温度は、330℃より高いことを特徴とする、請求項5記載のリチウムイオン二次電池。
  7. 前記高反応性元素の一部は、前記正極活物質粒子に固溶していることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池。
  8. 前記高反応性元素は、アルミニウム、コバルト、マンガン、及びマグネシウムからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池。
  9. 前記硫化物系固体電解質粒子はリンを含むことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池。

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