JP2016020415A - アクリル系エラストマー樹脂用加工助剤、アクリル系エラストマー樹脂組成物及び成形体 - Google Patents

アクリル系エラストマー樹脂用加工助剤、アクリル系エラストマー樹脂組成物及び成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】溶融押出成形においてアクリル系エラストマー樹脂の透明性を維持しながら平滑な表面外観を有する成形体を得ることができるアクリル系エラストマー樹脂用加工助剤、前記加工助剤を用いた樹脂組成物及び成形体の提供。
【解決手段】アルキル(メタ)アクリレート(a1)単位を40質量%以上含有するアルキル(メタ)アクリレート系重合体(α)を含むアクリル系エラストマー樹脂用加工助剤(A)であって、該アルキル(メタ)アクリレート系重合体(α)のガラス転移温度(Tg)が10℃以上であり、かつ屈折率Raが式(1)を満たす、アクリル系エラストマー樹脂用加工助剤(A)。1.463≦Ra≦1.483・・・式(1)
【選択図】なし

Description

本発明は、アクリル系エラストマー樹脂用加工助剤に関するものである。詳しくは、アクリル系エラストマー樹脂に添加して得られるアクリル系エラストマー樹脂組成物を成形してなる成形体において、優れた透明性及び表面平滑性を発現させることができるアクリル系エラストマー樹脂用加工助剤に関するものである。
熱可塑性エラストマー樹脂としては、一般に、スチレン系やオレフィン系、軟質塩化ビニル系、アクリル系等が知られている。中でもアクリル系エラストマー樹脂は、高い透明性、耐候性を有することから、光学分野や屋外建材用途、家電筐体等に広く用いられている。
特に、アルキルアクリレート重合体ブロックの末端にアルキルメタクリレート重合体ブロックが結合した構造を有するアクリル系ブロック共重合体は、透明性、柔軟性、耐折曲白化性、耐候性等に優れることから、その使用用途が拡大している。
しかし、上記のようなアクリル系ブロック共重合体は、リビングアニオン重合やリビングカチオン重合等のリビングイオン重合や、原子移動ラジカル重合や可逆的付加解裂型連鎖移動重合等のリビングラジカル重合等、制御重合により製造されることから分子量分布が極めて狭く、ブロック種間の粘度差、ブロック成分のドメイン形成、ブロック相分離構造の配向性等が顕著に発現する。このことで溶融押出成形時に、成形体の表面に流れ方向の微細なスジ状凹凸が生じる外観不良が課題となっており、解決法が求められている。
これに対し、特許文献1には、2種のブロックポリマーを含む組成物が提案されている。特許文献2〜4には、ブロックポリマーと熱可塑性樹脂とを含む組成物が提案されている。しかしながら、組成の異なるポリマーを多量に混合する必要性があり、ブロックポリマー単体が本来有する柔軟性、透明性が損なわれることから、改良が必要である。
特許文献5には、アクリル系ブロック共重合体と、メタクリル酸メチル単位を主成分とする高分子加工助剤とを含む組成物が提案されている。しかし、透明性が大きく損なわれることからさらなる改良が必要である。
このように、従来の技術ではアクリル系ブロック共重合体が本来有する柔軟性、透明性を維持しながら表面平滑性を改良することは不可能であった。
国際公開第2010/055798号パンフレット 特開平10−168271号公報 特開2002−241568号公報 特開2003−277574号公報 特開2013−43964号公報
本発明の課題は、溶融押出成形においてアクリル系エラストマー樹脂の透明性を維持しながら平滑な表面外観を有する成形体を得ることができるアクリル系エラストマー樹脂用加工助剤、それを用いた樹脂組成物及び成形体を提供することである。
即ち、本発明は、以下の[1]〜[12]を要旨とする。
[1]アルキル(メタ)アクリレート(a1)単位を40質量%以上含有するアルキル(メタ)アクリレート系重合体(α)を含むアクリル系エラストマー樹脂用加工助剤(A)であって、該アルキル(メタ)アクリレート系重合体(α)のガラス転移温度(Tg)が10℃以上であり、かつ屈折率Raが以下の式(1)を満たす、アクリル系エラストマー樹脂用加工助剤(A)。
1.463≦Ra≦1.483 ・・・式(1)
[2]前記アルキル(メタ)アクリレート系重合体(α)が、炭素数4のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート単位を40質量%以上含む、[1]に記載のアクリル系エラストマー樹脂用加工助剤(A)。
[3]前記アルキル(メタ)アクリレート系重合体(α)が、分岐アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート単位を40質量%以上含む、[1]又は[2]に記載のアクリル系エラストマー樹脂用加工助剤(A)。
[4]前記アルキル(メタ)アクリレート系重合体(α)が、i−ブチルメタクリレート単位を40質量%以上含む、[1]〜[3]のいずれか1に記載のアクリル系エラストマー樹脂用加工助剤(A)。
[5]アクリル系エラストマー樹脂(B)100質量部に対し、[1]〜[4]のいずれか1に記載のアクリル系エラストマー樹脂用加工助剤(A)が0.01〜20質量部添加されてなる、アクリル系エラストマー樹脂組成物。
[6]前記アルキル(メタ)アクリレート系重合体(α)の屈折率Raと、前記アクリル系エラストマー樹脂(B)の屈折率Rbが、以下の式(2)を満たす、[5]に記載のアクリル系エラストマー樹脂組成物。
−0.006≦Ra−Rb≦0.006 ・・・式(2)
[7]前記アクリル系エラストマー樹脂(B)が、末端二重結合を有するアクリル系重合体(B1)と、これと共重合可能なビニル系単量体(b2)とを重合して得られたアクリル系共重合体である、[5]又は[6]に記載のアクリル系エラストマー樹脂組成物。
[8]前記末端二重結合を有するアクリル系重合体(B1)がメチルメタクリレート単位を50質量%以上含有し、前記ビニル系単量体(b2)が、メチルメタクリレート及び/又はn−ブチルアクリレートを50質量%以上含有する、[7]に記載のアクリル系エラストマー樹脂組成物。
[9]前記アクリル系エラストマー樹脂(B)が、アルキルアクリレート単位を50質量%以上含有する重合体ブロック(B3)の少なくとも片末端にアルキルメタクリレート単位を50質量%以上含有する重合体ブロック(B4)が結合した構造を分子内に少なくとも1つ有するアクリル系ブロック共重合体である、[5]又は[6]に記載のアクリル系エラストマー樹脂組成物。
[10]前記重合体ブロック(B3)がn−ブチルアクリレート単位を50質量%以上含有し、重合体ブロック(B4)がメチルメタクリレート単位を50質量%以上含有する、[9]に記載のアクリル系エラストマー樹脂組成物。
[11][5]〜[10]のいずれか1に記載のアクリル系エラストマー樹脂組成物を成形してなる成形体。
[12][5]〜[10]のいずれか1に記載のアクリル系エラストマー樹脂組成物を成形してなるフィルム。
本発明のアクリル系エラストマー樹脂用加工助剤を用いることで、溶融押出成形においてアクリル系エラストマー樹脂の透明性を維持しながら平滑な表面外観を有する成形体を提供することができる。
以下で本発明を詳細に説明する。なお、本明細書において「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート」又は「メタクリレート」を意味する。
アクリル系エラストマー樹脂用加工助剤(A)
本発明のアクリル系エラストマー樹脂用加工助剤(A)(以下、「加工助剤(A)」と記載する場合がある。)は、アルキル(メタ)アクリレート(a1)単位を40質量%以上含有するアルキル(メタ)アクリレート系重合体(α)(以下、「重合体(α)」と記載する場合がある。)を含む。該重合体(α)は、アルキル(メタ)アクリレート(a1)単位40〜100質量%と他の単量体(a2)単位60〜0質量%との(共)重合体である。
アルキル(メタ)アクリレート(a1)単位の原料となるアルキル(メタ)アクリレート(a1)としては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、i−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、i−ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、ステアリルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、i−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、i−ブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、ステアリルメタクリレートが挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
重合体(α)は、アルキル(メタ)アクリレート(a1)単位として、炭素数が2以上のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート単位を40質量%以上含むことが好ましく、炭素数が2〜6のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート単位を40質量%以上含むことがより好ましく、炭素数が4のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート単位を40質量%以上含むことがさらに好ましい。
炭素数が2以上のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート単位を40質量%以上含むことで、重合体(α)の屈折率をアクリル系エラストマー樹脂(B)の屈折率と近づけることができ、加工助剤(A)をアクリル系エラストマー樹脂(B)に配合した際の透明性が良好となる。また、炭素数が2〜6のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート単位を40質量%以上含むことで、加工助剤(A)をアクリル系エラストマー樹脂(B)に配合した際の透明性が良好となるのに加え、重合体(α)のガラス転移温度の低下を小さくできることで加工助剤(A)の粉体取扱性が良好となる。重合体(α)が、炭素数が4のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートを40質量%以上含むと、これらの効果がより優れる。
重合体(α)は、分岐アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート単位を40質量%以上含むことが好ましい。重合体(α)が、分岐アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート単位を40質量%以上含むことで、重合体(α)のガラス転移温度の低下を小さくでき、加工助剤(A)の粉体取扱性がさらに良好となる。また。重合体(α)の屈折率をアクリル系エラストマー樹脂(B)の屈折率と近づけることができ、加工助剤(A)をアクリル系エラストマー樹脂(B)に配合した際の透明性もさらに良好となる。
重合体(α)は、i−ブチルメタクリレート単位を40質量%以上含むことが好ましい。重合体(α)が、i−ブチルメタクリレート単位を40質量%以上含むことで、重合体(α)のガラス転移温度の低下を小さくでき、加工助剤(A)の粉体取扱性が特に良好となる。また。重合体(α)の屈折率をアクリル系エラストマー樹脂(B)の屈折率と近づけることができ、加工助剤(A)をアクリル系エラストマー樹脂(B)に配合した際の透明性も特に良好となる。
共重合性成分として用いられる他の単量体(a2)としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等の不飽和カルボン酸;スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン等の芳香族ビニル単量体;(メタ)アクリロニトリル等のシアン化ビニル単量体;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル単量体;酢酸ビニル、酪酸ビニル等のカルボン酸ビニル単量体;エチレン、プロピレン、ブチレン等のオレフィン類;4−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等の光安定化能基含有単量体が挙げられる。これらの他の単量体(a2)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
アルキル(メタ)アクリレート(a1)単位の含有率は、重合体(α)の全単量体単位100質量%中、40質量%以上であり、50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましい。
アルキル(メタ)アクリレート(a1)単位の含有率が40質量%以上であると、重合体(α)とアクリル系エラストマー樹脂(B)との相溶性が良好となり、得られる成形体の表面外観が良好となる。
本発明において、重合体(α)の質量平均分子量は特に限定されないが、1万〜1000万であることが好ましく、1万〜500万であることがより好ましく、2万〜350万であることがさらに好ましく、4万〜100万であることが最も好ましい。重合体(α)の質量平均分子量が1万以上であると、加工助剤(A)をアクリル系エラストマー樹脂(B)に配合した際の表面平滑性改良効果に優れる。また、重合体(α)の質量平均分子量が1000万以下であると、アクリル系エラストマー樹脂(B)中での加工助剤(A)の分散性が良好となり、得られる成形体の透明性が良好となる。尚、重合体(α)の質量平均分子量の測定方法は後述する。
本発明において、重合体(α)は、同一の重合体を単独で用いてもよく、組成、分子量、粒子径等の異なる重合体を2種以上併用してもよい。
本発明において、重合体(α)の屈折率Raは、以下の式(1)を満たす。
1.463≦Ra≦1.483・・・(1)
Raは、1.463以上、1.483以下であり、1.470以上、1.483以下がより好ましく、1.472以上、1.482以下がさらに好ましい。Raが、1.463以上、1.483以下であると、加工助剤(A)を添加して得られるアクリル系エラストマー樹脂組成物の透明性が良好となる。
重合体(α)の屈折率Raと後述するアクリル系エラストマー樹脂(B)の屈折率Rbは、以下の式(ア)により算出される。
R=(Σvini1/2・・・(ア)
ここで、viは重合体中の各成分の体積分率[vol%]を、niは重合体中の各成分のホモポリマーの20℃における屈折率の値を表す。体積分率viは、重合体(α)を構成する各モノマー単位の質量比と、各モノマー単位を重合して得られる各ホモポリマーの比重から算出することができる。ここで使用する比重の値は、例えば、「PROPERTIES OF POLYMERS」(ELSEVIER社/2003年)に記載の値を用いることができる。
また、各成分のホモポリマーの20℃における屈折率は、例えば、「POLYMER HANDBOOK」(Wiley Interscience社/1999年)に記載の値を用いることができる。また、記載のない単量体成分の比重及び屈折率は、Biceranoの方法「Prediction of Polymer Properties」(MARCEL DEKKER社/2002年)を用いて算出することができる。
本発明において、重合体(α)のガラス転移温度(以下、「Tg値」と記載する場合がある。)は、10℃以上である。
重合体(α)のTg値が10℃以上であると、得られる加工助剤(A)の粉体取扱性が優れ、またアクリル系エラストマー樹脂(B)中での加工助剤(A)の分散性が良好となり、得られる成形体の透明性、表面外観が良好となる。重合体(α)のTg値の上限値は特に制限されないが、150℃以下とすることで、加工助剤(A)を樹脂に配合し成形した際に、その成形体の表面外観が優れる傾向にある。
重合体(α)のTg値は、15℃以上150℃以下が好ましく、15℃以上110℃以下がより好ましく、20℃以上80℃以下がさらに好ましい。
本発明において、重合体(α)のTg値は、FOXの式から算出することができる。このとき、重合体(α)を構成する各モノマー単位を重合して得られる各ホモポリマーのTg値は、例えば、「POLYMER HANDBOOK」(Wiley Interscience社/1999年)に記載の値を用いることができる。また、記載のない単量体成分のTg値は、Biceranoの方法「Prediction of Polymer Properties」(MARCEL DEKKER社/2002年)を用いて算出することができる。
重合体(α)の重合方法としては、例えば、乳化重合、ソープフリー重合、微細懸濁重合、懸濁重合、塊状重合、溶液重合が挙げられる。これらの中でも、重合体(α)を粉体状又は顆粒状の形態で得られることから、乳化重合又は懸濁重合が好ましい。
乳化重合等の、粒子構造体を得ることができる重合方法を用いて重合する場合の粒子構造は、単層構造であっても多層構造であってもよい。粒子構造が多層構造である場合、経済性の観点から、3層構造以下であることが好ましい。
乳化重合法を適用する場合に用いることのできる乳化剤は、特に限定されるものではなく、例えば脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ジアルキルスルホコハク酸塩等のアニオン性界面活性剤、またポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン酸脂肪エステル、グリセリン脂肪酸エステル等のノニオン性界面活性剤、さらにはアルキルアミン塩等カチオン性界面活性剤を使用することができる。また、これらの乳化剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、使用乳化剤の種類により重合系のpHがアルカリ側になるときは、アルキルメタクリレートの加水分解を防止するために適当なpH調節剤を使用することもできる。pH調節剤としては、ホウ酸−塩化カリウム−水酸化カリウム、リン酸二水素カリウム−リン酸水素二ナトリウム、ホウ酸−塩化カリウム−炭酸カリウム、クエン酸−クエン酸水素カリウム、リン酸二水素カリウム−ホウ砂、リン酸水素二ナトリウム−クエン酸等を使用することができる。
懸濁重合に用いる分散安定剤としては、例えば、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、澱粉末シリカ等の水難溶性無機化合物;ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、セルロース誘導体等のノニオン系高分子化合物;ポリ(メタ)アクリル酸及びその塩、アルキルメタクリレートとメタクリル酸及びその塩との共重合体等のアニオン系高分子化合物を使用することができる。これらは、1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、極少量で分散安定性を保持できることから、アニオン系高分子化合物が好ましい。
重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩系化合物;アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル等の油溶性アゾ系化合物;2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[2−(1−ヒドロキシエチル)]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[2−(1−ヒドロキシブチル)]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]及びその塩類、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]及びその塩類、2,2’−アゾビス[2−(3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン]及びその塩類、2,2’−アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン}及びその塩類、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)及びその塩類、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピンアミジン)及びその塩類、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]及びその塩類等の水溶性アゾ系化合物;t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、過酸化ベンゾイル等の有機過酸化物;前記過硫酸塩系化合物又は有機過酸化物と還元剤とを組み合わせたレドックス系開始剤を使用することができる。これらは、1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
本発明の重合体(α)の質量平均分子量の調整方法は、特に限定されるものではなく、例えば、重合開始剤の使用量を調整する方法、連鎖移動剤の使用量を調整する方法が挙げられる。
連鎖移動剤としては、例えば以下のものが挙げられる。n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、n−ヘキシルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン等のメルカプタン類;四塩化炭素、臭化エチレン等のハロゲン化合物;α−メチルスチレンダイマー。これらの連鎖移動剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。連鎖移動剤の使用量は、重合体(α)の質量平均分子量、用いる連鎖移動剤の種類、単量体の組成比等に応じて、適宜調整することができる。
このようにして製造された重合体(α)は、通常、粉体として回収される。重合体の粉体化方法は、特に限定されるものではなく、重合方法に応じて適宜選択できる。例えば、乳化重合の場合の粉体化方法としては、凝析法、スプレードライ法、遠心分離法、凍結乾燥法等が挙げられる。これらの粉体化方法の中でも、粉体の均一性の観点から、凝析法、スプレードライ法が好ましい。
凝析法を用いて粉体化する場合、重合体(α)のラテックスを凝析剤に接触させ、攪拌しながら凝析させスラリーとし、脱水乾燥することで、重合体(α)の粉体を得ることができる。凝析法における凝析剤としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸等の無機酸類;蟻酸、酢酸等の有機酸類;硫酸アルミニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム等の無機塩類;酢酸カルシウム等の有機塩類が挙げられる。
スプレードライ法を用いて粉体化する場合、アルキル(メタ)アクリレート系重合体ラテックスを、入口温度120〜220℃、出口温度40〜90℃の条件で、スプレードライヤーにより噴霧乾燥することで、重合体(α)の粉体を得ることができる。スプレードライ法における出口温度は、重合体(α)の粉体の1次粒子への解砕性に優れることから、40〜90℃であることが好ましく、40〜80℃であることがより好ましい。
重合体(α)を懸濁重合で重合した場合においては、濾過して重合体を取り出す方法が簡便である。
本発明の加工助剤(A)は、重合体(α)以外に、必要に応じて添加剤を含有してもよい。添加剤としては、無機塩、アエロジル等の粉体流動性改質剤が挙げられる。重合体(α)以外の添加剤の含有量としては、加工助剤(A)100質量%中、2質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることがさらに好ましい。重合体(α)以外の添加剤の含有量を、2質量%以下とすることで、加工助剤(A)をアクリル系エラストマー樹脂(B)に配合した際の透明性が優れる。
アクリル系エラストマー樹脂(B)
本発明において、アクリル系エラストマー樹脂(B)は、特に限定されないが、柔軟性、透明性の観点から、アルキルアクリレート単位を25〜85質量%、アルキルメタクリレート単位を75〜15質量%、その他のビニル単量体単位を0〜20質量%含むアクリル系エラストマー樹脂であることが好ましい。
アルキルアクリレート単位の原料となるアルキルアクリレートとしては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、i−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、i−ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、アミルアクリレート、i−アミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ペンタデシルアクリレート、ドデシルアクリレート、i−ボルニルアクリレートを挙げることができる。これらは、1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、柔軟性の観点からメチルアクリレート、エチルアクリレート、i−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレートが好ましく、汎用性の観点からn−ブチルアクリレートがより好ましい。
本発明において、アルキルアクリレート単位の含有量は、アクリル系エラストマー樹脂(B)の全単量体単位100質量%中、25〜85質量%であることが好ましく、30〜70質量%であることがより好ましく、35〜60質量%であることがさらに好ましい。
アルキルアクリレート単位の含有量を25質量%以上とすることで成形体の柔軟性がより良好となり、85質量%以下とすることで、成形加工性がより良好となる。
アルキルメタクリレート単位の原料となるアルキルメタクリレートとしては、例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、i−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、i−ブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、アミルメタクリレート、i−アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ペンタデシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、i−ボルニルメタクリレートを挙げることができる。これらは、1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、透明性、耐熱性の観点から、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、i−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、i−ボルニルメタクリレートが好ましく、汎用性の観点からメチルメタクリレートがより好ましい。
本発明において、アルキルメタクリレート単位の含有量は、アクリル系エラストマー樹脂(B)の全単量体単位100質量%中、75〜15質量%であることが好ましく、70〜30質量%であることがより好ましく、65〜40質量%であることがさらに好ましい。
アルキルメタクリレート単位の含有量を15質量%以上とすることで成形加工性がより良好となり、75質量%以下とすることで、成形体の柔軟性がより良好となる。
アクリル系エラストマー樹脂(B)は、本発明の目的及び効果の妨げにならない限りにおいて、その他のビニル単量体単位を0〜20質量%含むことができる。この原料となるその他のビニル単量体としては、アルキル(メタ)アクリレート単位以外の他の重合性単量体、例えば、メタクリル酸、アクリル酸、芳香族ビニル単量体、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、オレフィンを使用することができる。これらは、1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
その他のビニル単量体単位の含有量は、アクリル系エラストマー樹脂(B)の全単量体単位100質量%中、20質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましい。20質量%以下とすることで、柔軟性と透明性を阻害しない。
本発明において、重合体(α)の屈折率Raと、アクリル系エラストマー樹脂(B)の屈折率Rbは、以下の式(2)を満たすことが好ましい。
−0.006≦Ra−Rb≦0.006・・・(2)
屈折率は、−0.004≦Ra−Rb≦0.004を満たすことがより好ましく、−0.003≦Ra−Rb≦0.003を満たすことがさらに好ましい。
RaとRbの差を0.006以下とすることで、加工助剤(A)をアクリル系エラストマー樹脂(B)に添加した際の透明性が良好となる。
本発明において、アクリル系エラストマー樹脂(B)の分子鎖形態は、例えば多段構造、線状構造、分枝状構造、放射状構造等特に限定されない。中でも、末端二重結合を有するアクリル系重合体(B1)と、これと共重合可能なビニル系単量体(b2)とを重合して得られるアクリル系共重合体(β)(以下、「共重合体(β)」と記載する場合がある。)、又はアクリル系重合体ブロック(B3)の少なくとも片末端にメタクリル系重合体ブロック(B4)が結合した構造を分子内に少なくとも1つ有するアクリル系ブロック共重合体(γ)(以下、「共重合体(γ)」と記載する場合がある。)であることが好ましく、共重合体(γ)であることがより好ましい。
アクリル系エラストマー樹脂(B)として、共重合体(β)又は共重合体(γ)を用いることで、柔軟性と透明性が良好となる。
アクリル系エラストマー樹脂(B)が、末端二重結合を有するアクリル系重合体(B1)(以下、「マクロモノマー(B1)」と記載する場合がある。)と、これと共重合可能なビニル系単量体(b2)(以下、「ビニル系単量体(b2)」と記載する場合がある。)とを重合して得られる共重合体(β)である場合、以下の条件を満たす必要がある。
マクロモノマー(B1)は、公知の方法でラジカル重合性単量体を重合することにより、製造することが可能である。各種製法の中でも、製造工程の経済性の点から、例えば、ラジカル重合性単量体をコバルト連鎖移動剤の存在下で重合する方法(例えば米国特許第4680352号明細書)、α−ブロモメチルスチレン等のα置換不飽和化合物を連鎖移動剤として用いる方法(例えば国際公開第88/04304号パンフレット)、重合性基を化学的に結合させる方法(例えば特開昭60−133007号公報)、熱分解による方法(例えば特開平11−240854号公報)が好ましい。
マクロモノマー(B1)の製造に用いられるラジカル重合性単量体は、特に限定されないが、入手のし易さ、得られる共重合体(β)の透明性、柔軟性の観点から、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、i−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、i−ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、ステアリルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、i−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、i−ブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルアクリレート、アリルメタクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;メタクリル酸、アクリル酸、芳香族ビニル単量体、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、オレフィン等のアルキル(メタ)アクリレートと共重合可能な単量体が好ましい。
これらラジカル重合性単量体は1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
マクロモノマー(B1)の製造に用いられるラジカル重合性単量体は、得られる共重合体(β)の透明性の観点から、全単量体100質量%中、アルキル(メタ)アクリレートを50質量%以上含むことが好ましく、メチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートを50質量%以上含むことがより好ましく、メチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレートを50質量%以上含むことがさらに好ましく、メチルメタクリレートを50質量%以上含むことが特に好ましい。
マクロモノマー(B1)の質量平均分子量は特に限定されないが、アクリル系エラストマー樹脂(B)の柔軟性の点から、質量平均分子量が1,000〜10,000,000であることが好ましく、5,000〜5,000,000であることがより好ましい。
マクロモノマー(B1)としては、1種のマクロモノマーを単独で用いてもよく、2種以上のマクロモノマーを併用してもよい。
共重合体(β)中のマクロモノマー(B1)単位の含有量は、共重合体(β)の全単量体単位100質量%中、1〜90質量%であることが好ましく、5〜80質量%であることがより好ましい。
マクロモノマー(B1)単位の含有量を1質量%以上とすることで、得られる共重合体(β)の透明性が良好となり、90質量%以下とすることで、成形加工性が良好となる。
このようなマクロモノマー(B1)は、ビニル系単量体(b2)の成長ポリマーラジカルに対して連鎖移動剤として作用し、マクロモノマー(B1)とビニル系単量体(b2)の成長ラジカルが反応することで共重合体(β)を得ることができる。
ビニル系単量体(b2)としては、マクロモノマー(B1)の製造に用いられるラジカル重合性単量体として挙げたものを用いることができる。
ただし、マクロモノマーを構成するラジカル重合性単量体が、それと同じ比率で同じ連鎖分布で含まれることはない。
ビニル系単量体(b2)は、得られる共重合体(β)の透明性の観点から、全単量体100質量%中、アルキル(メタ)アクリレートを50質量%以上含むことが好ましく、メチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートを50質量%以上含むことがより好ましく、メチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレートを50質量%以上含むことがさらに好ましく、汎用性の観点から、メチルメタクリレート及び/又はn−ブチルアクリレートを50質量%以上含むことが特に好ましい。
共重合体(β)中のビニル系単量体(b2)単位の含有量は、共重合体(β)の全単量体単位100質量%中、99〜10質量%であることが好ましく、95〜20質量%であることがより好ましい。
ビニル系単量体(b2)単位の含有量を10質量%以上とすることで、得られる共重合体(β)の成形性が良好となり、99質量%以下とすることで、透明性が良好となる。
共重合体(β)の製造方法としては、例えば、マクロモノマー(B1)の存在下でビニル系単量体(b2)をラジカル重合する方法が挙げられる。
共重合体(β)は、マクロモノマー(B1)の存在下、ビニル系単量体(b2)を重合して得られる重合体混合物中に含まれる。なお、重合体混合物には、通常、共重合体(β)の他にも、マクロモノマー(B1)のみからなる重合体、ビニル系単量体(b2)のみからなる重合体、及び未反応のマクロモノマー(B1)が含まれる。
ビニル系単量体(b2)の重合方法としては、一般的に知られる重合法、例えば、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合を用いることができる。重合の際には、重合体の分子量を調節するために、メルカプタン類、水素、α−メチルスチレンダイマー、テルペノイド類等の連鎖移動剤を添加してもよい。
ラジカル重合開始剤の存在下で重合する場合、ラジカル重合開始剤としては、有機過酸化物あるいはアゾ化合物を使用することができる。有機過酸化物としては、例えば、2,4 −ジクロロベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシピバレート、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、ビス−3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、シクロヘキサノンパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、t − ブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイドが挙げられる。アゾ化合物としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)が挙げられる。これらの中でも、ベンゾイルパーオキサイド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)が好ましい。これらラジカル重合開始剤は、1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
ラジカル重合開始剤の使用量は、ビニル系単量体(b2)の合計100質量部に対して0.0001〜10質量部が好ましい。
ビニル系単量体(b2)の重合温度は特に制限されないが、−100〜250℃の範囲であることが好ましく、0〜200℃の範囲であることがより好ましい。
共重合体(β)の質量平均分子量は特に限定されないが、共重合体(β)の機械強度、柔軟性の観点から、10,000〜5,000,000が好ましく、100,000〜3,000,000がより好ましい。
アクリル系エラストマー樹脂(B)が、アルキルアクリレート単位を主体とする重合体ブロック(B3)(以下、「重合体ブロック(B3)」と記載する場合がある。)の少なくとも片末端にアルキルメタクリレート単位を主体とする重合体ブロック(B4)(以下、「重合体ブロック(B4)」と記載する場合がある。)が結合した構造、すなわち、(B3)−(B4)の構造(構造中「−」は、化学結合を示す。)を分子内に少なくとも1つ有する共重合体(γ)である場合、以下の条件を満たす必要がある。
重合体ブロック(B3)は、全単量体単位100質量%中、アルキルアクリレート単位を50質量%以上含む重合体ブロックである。
重合体ブロック(B3)のアルキルアクリレート単位の原料となるアルキルアクリレートとしては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、i−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、i−ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、アミルアクリレート、i−アミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ペンタデシルアクリレート、ドデシルアクリレート、i−ボルニルアクリレートを挙げることができる。これらは、1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
重合体ブロック(B3)のアルキルアクリレート単位の原料となるアルキルアクリレートは、柔軟性の観点から、全単量体100質量%中、メチルアクリレート、エチルアクリレート、i−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレートを50質量%以上含むことが好ましく、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートを50質量%以上含むことがより好ましく、汎用性の観点から、n−ブチルアクリレートを50質量%以上含むことがさらに好ましい。
重合体ブロック(B3)は、アルキルアクリレート単位以外の他の単量体単位を含んでいてもよい。他の単量体単位の原料となる単量体としては、例えば、アルキルメタクリレート、メタクリル酸、アクリル酸、芳香族ビニル単量体、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、オレフィンを挙げることができる。これらは、1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
他の単量体単位は、重合体ブロック(B3)の全単量体単位100質量%中、50質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましい。50質量%以下とすることで、柔軟性と透明性を阻害しない。
重合体ブロック(B4)は、全単量体単位100質量%中、アルキルメタクリレート単位を50質量%以上含む重合体ブロックである。
重合体ブロック(B4)アルキルメタクリレート単位の原料となるアルキルメタクリレートとしては、例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、i−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、i−ブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、アミルメタクリレート、i−アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ペンタデシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、i−ボルニルメタクリレートを挙げることができる。これらは、1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
重合体ブロック(B4)アルキルメタクリレート単位の原料となるアルキルメタクリレートは、透明性、耐熱性の観点から、全単量体100質量%中、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、i−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、i−ボルニルメタクリレートを50質量%以上含むことが好ましく、汎用性の観点からメチルメタクリレートを50質量%以上含むことがより好ましい。
重合体ブロック(B4)は、アルキルメタクリレート単位以外の他の単量体単位を含んでいてもよい。他の単量体単位の原料となる単量体としては、例えば、アルキルアクリレート、メタクリル酸、アクリル酸、芳香族ビニル単量体、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、オレフィンを挙げることができる。これらは、1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
他の単量体単位は、重合体ブロック(B4)の全単量体単位100質量%中、50質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましい。50質量%以下とすることで、柔軟性と透明性を阻害しない。
(B3)−(B4)構造の分子鎖形態は特に限定されることなく、線状、分枝状、放射状等のいずれでもよい。中でも、(B4)−(B3)−(B4)で表されるトリブロック共重合体を用いることが好ましい。トリブロック共重合体とすることで、柔軟性、透明性が良好となる。ここで、(B3)の両端の(B4)の分子量、組成等は同じであってもよいし、相互に異なっていてもよい。
共重合体(γ)は、本発明の目的及び効果の妨げにならない限りにおいて、重合体ブロック(B3)及び重合体ブロック(B4)の他に、アルキルアクリレート及びアルキルメタクリレート以外の単量体から誘導される重合体ブロック(B5)を有していてもよい。重合体ブロック(B5)と重合体ブロック(B3)及び重合体ブロック(B4)との結合の形態は特には限定されないが、例えば、(B4)−((B3)−(B4))n−(B5)や、(B5)−(B4)−((B3)−(B4))n−(B5)の構造(nは1〜20の整数である。)が挙げられる。
重合体ブロック(B5)の原料となる単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、1−オクテン等のオレフィン類;1,3−ブタジエン、イソプレン、ミルセン等の共役ジエン化合物;スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン等の芳香族ビニル単量体;酢酸ビニル、酪酸ビニル等のカルボン酸ビニル単量体;、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル系ビニル単量体;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン等のハロゲン含有ビニル単量体;アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド系ビニル単量体が挙げられる。
共重合体(γ)は、必要に応じて、分子鎖中又は分子鎖末端に水酸基、カルボキシル基、酸無水物、アミノ基等の官能基を有していてもよい。
共重合体(γ)の質量平均分子量は特に限定されないが、1,000〜300,000であることが好ましく、10,000〜200,000であることがより好ましく、10,000〜150,000であることがさらに好ましい。共重合体(γ)の質量平均分子量を1,000よりも大きくすることで、溶融押出成形において十分な溶融張力を発現でき、成形加工性が良好となる。また、300,000よりも小さくすることで、溶融樹脂の高粘度化を防ぎ、成形体の表面外観が向上する。
共重合体(γ)における、重合体ブロック(B3)の質量平均分子量は、2,000〜250,000であることが好ましく、5,000〜150,000であることがより好ましく、5,000〜100,000であることがさらに好ましい。重合体ブロック(B3)の質量平均分子量を2,000以上とすることで、共重合体(γ)の成形性が良好となり、250,000以下とすることで、成形体外観が良好となる。
また、重合体ブロック(B4)の質量平均分子量は、2,000〜250,000であることが好ましく、5,000〜150,000であることがより好ましく、5,000〜100,000であることがさらに好ましい。重合体ブロック(B4)の質量平均分子量を2,000以上とすることで、共重合体(γ)の成形性が良好となり、250,000以下とすることで、成形体外観が良好となる。
共重合体(γ)の数平均分子量(Mn)と質量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)は特に制限されないが、1.01以上1.50未満が好ましく、1.01以上1.35以下がより好ましい。比(Mw/Mn)を1.01以上1.50未満とすることにより、成形時の未溶融物発生を極めて少量とすることができ、成形体外観が良好となる。
共重合体(γ)の製造方法としては、特に限定されず、公知の手法を採用することができる。例えば、各ブロックを構成するモノマーをリビング重合する方法が一般に使用される。このようなリビング重合の手法としては、例えば、有機アルカリ金属化合物を重合開始剤としアルカリ金属又はアルカリ土類金属塩等の鉱酸塩の存在下でアニオン重合する方法、有機アルカリ金属化合物を重合開始剤とし有機アルミニウム化合物の存在下でアニオン重合する方法、有機希土類金属錯体を重合開始剤として重合する方法、α−ハロゲン化エステル化合物を開始剤として銅化合物の存在下ラジカル重合する方法等が挙げられる。これらの方法中、特に、アクリル系ブロック共重合体が高純度で得られ、また分子量や組成比の制御が容易であり、かつ経済的であることから、有機アルカリ金属化合物を重合開始剤とし有機アルミニウム化合物の存在下でアニオン重合する方法が好ましい。
アクリル系エラストマー樹脂組成物
本発明のアクリル系エラストマー樹脂組成物は、アクリル系エラストマー樹脂用加工助剤(A)及びアクリル系エラストマー樹脂(B)を含む。
アクリル系エラストマー樹脂組成物中の加工助剤(A)の含有量は、アクリル系エラストマー樹脂(B)100質量部に対して、0.01〜20質量部であることが好ましく、0.5〜10質量部であることがより好ましい。
加工助剤(A)の含有量が0.01質量部以上であると、該アクリル系エラストマー樹脂組成物を成形した際の表面平滑性に優れる。また、加工助剤(A)の含有量が20質量部以下であると、アクリル系エラストマー樹脂(B)の柔軟性を損なわない。
本発明のアクリル系エラストマー樹脂組成物は、本発明の目的及び効果の妨げにならない限りにおいて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐候安定剤、耐放射線剤、熱安定剤等の各種安定剤; 無機顔料、有機顔料、染料等の着色剤; カーボンブラック、フェライト等の導電性付与剤、無機充填剤、滑剤、可塑剤、有機過酸化物、中和剤、架橋剤等の他の重合体及び添加剤を配合することもできる。
本発明のアクリル系エラストマー樹脂組成物を調製する方法は特に制限されないが、アクリル系エラストマー組成物を構成する各成分の分散性を高めるため、溶融混練して混合する方法が好ましい。
該調製方法としては、加工助剤(A)、アクリル系エラストマー樹脂(B)及び必要に応じて上記他の重合体及び添加剤を同時に混合してもよいし、アクリル系エラストマー樹脂(B)を、上記他の重合体及び添加剤とともに混合後、加工助剤(A)と混合してもよいし、加工助剤(A)とアクリル系エラストマー樹脂(B)を混合後、さらにアクリル系エラストマー樹脂(B)と上記他の重合体及び添加剤と混合してもよいし、加工助剤(A)とアクリル系エラストマー樹脂(B)及び上記他の重合体及び添加剤を混合後、さらにアクリル系エラストマー樹脂(B)及び上記他の重合体及び添加剤と混合してもよい。
混合操作は、例えば、ニーダールーダー、押出機、ミキシングロール、バンバリーミキサー等の既知の混合又は混練装置を使用して行うことができる。特に、加工助剤(A)とアクリル系エラストマー樹脂(B)の混練性、相溶性を向上させる観点から、二軸押出機を使用することが好ましい。混合・混練時の温度は、使用する加工助剤(A)、アクリル系エラストマー樹脂(B)等の溶融温度等に応じて適宜調節するのがよく、通常110℃〜300℃の範囲内の温度で混合するとよい。このようにして、本発明のアクリル系エラストマー樹脂組成物を、ペレット、粉末等の任意の形態で得ることができる。ペレット、粉末等の形態のアクリル系エラストマー樹脂組成物は、成形材料として使用するのに好適である。
本発明のアクリル系エラストマー樹脂組成物は、熱可塑性樹脂に対して一般に用いられる成形加工法や成形加工装置を用いて成形加工することができる。例えば、押出成形、射出成形、真空成形、ブロー成形、カレンダー成形等の加熱溶融法によって成形加工することができ、それによりフィルム、シート、パイプ、異形材等の任意の形状の成形品を得ることができる。
本発明のアクリル系エラストマー樹脂組成物は、優れた透明性、柔軟性を有することから、フィルム用途に好適に用いることができる。
本発明のアクリル系エラストマー樹脂組成物を成形してなるフィルム(以下、「フィルム状成形体」と記載する場合がある。)は、アクリル系エラストマー樹脂組成物をフィルム状に成形した成形体である。本発明のフィルム状成形体の厚みは、柔軟性等の観点から、0.025mm以上10mm以下であることが好ましく、0.05mm以上5mm以下であることがより好ましい。
アクリル系エラストマー樹脂組成物からフィルム状成形体を製造する方法としては、Tダイ法(ラミネート法、共押出法等)、インフレーション法(共押出法等)、圧縮成形法、ブロー成形法、カレンダー成形法、真空成形法、射出成形法(インサート法、二色法、プレス法、コアバック法、サンドイッチ法等)等の任意の溶融成形加工法ならびに溶液キャスト法等が挙げられるが、製造工程性、コスト等の点からTダイ法又はインフレーション法による溶融押出成形が好ましく、生産性、厚み精度に優れる点からTダイ法がより好ましい。
Tダイスとしては、特に制限されず、例えば、コートハンガー型やフィッシュテール型等の公知のダイスが挙げられる。ダイスの材質としては、SCM系の鋼鉄、SUS等のステンレス材等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
Tダイ法による製造方法の場合、単軸あるいは二軸押出スクリューのついたエクストルーダ型溶融押出装置等が使用できる。本発明のフィルム状成形体を製造するための溶融押出温度は好ましくは100〜350℃、より好ましくは120〜250℃である。また、溶融押出装置を使用し溶融混練する場合、着色抑制の観点から、ベントを使用し減圧下での溶融混練あるいは窒素気流下での溶融混練を行なうことが好ましい。なお、押出と同時又は押出後に一軸又は二軸方向に延伸することも可能である。
本発明のアクリル系エラストマー樹脂組成物、成形体、及びフィルム状成形体の用途は特に限定されないが、光学分野、食品分野、医療分野、民生分野、自動車分野、電気・電子分野等の多岐の用途で利用することができる。特に本発明のフィルム状成形体は、表面平滑性・成形加工性に優れ、且つ柔軟性に優れ、短波長光の光線透過率等の光学特性に優れている点から、例えば、各種カバー、各種端子板、プリント配線板、スピーカー、顕微鏡、双眼鏡、カメラ、時計等に代表される光学機器、また、映像・光記録・光通信・情報機器関連部品としてカメラ、VTR、プロジェクションTV等のファインダー、フィルター、プリズム、フレネルレンズ、各種光ディスク(VD、CD、DVD、MD、LD等)基板保護フィルム、光スイッチ、光コネクター、液晶ディスプレイ、液晶ディスプレイ用導光フィルム、フラットパネルディスプレイ、フラットパネルディスプレイ用導光フィルム、プラズマディスプレイ、プラズマディスプレイ用導光フィルム、位相差フィルム、偏光フィルム、偏光板保護フィルム、波長板、光拡散フィルム、プリズムフィルム、反射フィルム、反射防止フィルム、視野角拡大フィルム、防眩フィルム、輝度向上フィルム、液晶やエレクトロルミネッセンス用途の表示素子基板、タッチパネル、タッチパネル用導光フィルム、各種前面板と各種モジュール間のスペーサー等、公知の光学用途へ好適に適用可能である。具体的には、例えば、携帯電話、デジタル情報端末、ポケットベル、ナビゲーション、車載用液晶ディスプレイ、液晶モニター、調光パネル、OA機器用ディスプレイ、AV機器用ディスプレイ等の各種液晶表示素子やエレクトロルミネッセンス表示素子あるいはタッチパネル等に用いることができる。また、耐候性、柔軟性等に優れている点から、例えば、建築用内・外装用部材、カーテンウォール、屋根用部材、屋根材、窓用部材、雨どい、エクステリア類、壁材、床材、造作材、道路建設用部材、再帰反射フィルム、農業用フィルム、照明カバー、看板、透光性遮音壁等、公知の建材用途へも好適に適用可能である。
本発明のフィルム状成形体は、単独で用いてもよく、複数個組み合わせても用いてもよく、本発明のフィルム状成形体以外の部材と組み合わせて用いてもよい。
本発明のフィルム状成形体は、単層で用いてもよく、2層以上の積層体として用いてもよい。積層体として用いる場合には、本発明のフィルム状成形体のみを積層してもよく、本発明のフィルム状成形体と他の素材を積層してもよい。積層体を形成する場合には、公知の方法で各層を製造することが可能である。すなわち、Tダイ法やインフレーション法等の押出成形による共押出法、熱融着、超音波融着、高周波融着等の融着法、紫外線、熱、放射線等で硬化する公知の接着剤を利用する方法等が挙げられる。また、融着あるいは接着される面は、公知のプライマーを塗布しても良く、コロナ放電処理、プラズマ処理等を行なってもよい。積層体を形成する場合、積層、印刷あるいは表面形状の付与、目的の大きさへの切削の順番は特に限定されない。本発明のフィルム状成形体を、積層型光学部品として用いる場合等、他素材と組み合わせて光学部品を形成する場合、他素材としては、所望の特性に合わせて適宜選択したものを用いることができ、有機系化合物もしくは重合体、無機物質やこれらを含む組成物等をいずれも用いることができる。具体的には、例えば本発明のフィルム状成形体と、他素材とを積層して光学部品を形成する場合には、他素材としては、ハードコート材、反射防止材、液晶等の有機系化合物もしくは組成物、環状オレフィン系開環重合体もしくはその水素添加物、付加重合型環状オレフィン系重合体、脂肪族系オレフィン樹脂、アクリル系重合体、ポリカーボネート系樹脂、液晶ポリマー等の有機系重合体もしくは組成物、ソーダガラスや石英ガラス等の無機物質もしくは組成物等の市販もしくは公知の素材を使用することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
なお、各実施例、比較例中「部」とあるのは「質量部」を示し、評価は下記によった。
(1)質量平均分子量
アルキル(メタ)アクリレート系重合体(α)及びアクリル系エラストマー樹脂(B)のテトラヒドロフラン可溶分を試料として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて分子量の測定に供した。GPCの測定条件は下記の通りであり、標準ポリスチレンによる検量線から質量平均分子量を求めた。
装置:東ソー(株)製「HLC8220」
カラム:東ソー(株)製「TSKgel SuperMultiporeHZ−H」(内径4.6mm×長さ15cm×2本、排除限界4×10(推定))
溶離液:THF
溶離液流量:0.35ml/分
測定温度:40℃
試料注入量:10μl(試料濃度0.1%)
(2)透明性評価
アクリル系エラストマー樹脂組成物を熱プレスして得られた成形体の、厚み方向のヘイズ及び全光線透過率を、ヘイズメーター(村上色彩研究所製、商品名「HR−100」)を用い、JIS K−7105に準じ測定した。
(3)表面平滑性
アクリル系エラストマー樹脂組成物を溶融押出して得られたフィルム表面を肉眼で観察し、流れ方向の微細なスジ状凹凸を観察した。
++++:フィルム表面に、流れ方向の凹凸は観られず、平滑である。
+++:フィルム表面に、流れ方向の浅い凹凸が観られるが、概ね平滑である。
++:フィルム表面に、流れ方向の深い凹凸が観られ、平滑でない。
+:フィルム表面が大きく荒れ、平滑でない。
[製造例1]加工助剤(A−1)の製造
攪拌機及び還流冷却器付き反応容器内にイオン交換水300部、i−ブチルメタクリレート98部、n−ブチルアクリレート2部、n‐オクチルメルカプタン1部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.1部を仕込み、攪拌しながら窒素置換を行った後、内温を60℃まで昇温させ、過硫酸カリウム0.15部、イオン交換水5部を加えた。その後、2時間加熱攪拌を継続して重合を終了し、アルキルメタクリレート系重合体のラテックスを得た。得られたラテックスを冷却後、入口温度150℃及び出口温度65℃条件で噴霧乾燥を行い、重合体を得た。これを加工助剤(A−1)とした。
[製造例2〜4] 加工助剤(A−2〜4)の製造
単量体成分の組成及びn‐オクチルメルカプタンの添加量を表1に記載の通りに変更した以外は製造例1と同様にして、各加工助剤(A−2〜4)を得た。
[製造例5] 加工助剤(A−5)の製造
攪拌機及び環流冷却器つき反応容器にイオン交換水200部を仕込み、そこにi−ブチルメタクリレート100部、n‐オクチルメルカプタン0.9部、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)0.1質量部、メタクリル酸ナトリウム−メチルメタクリレート8:2共重合物0.1質量部、リン酸二水素ナトリウム0.2質量部、リン酸水素二ナトリウム0.4質量部を仕込み、攪拌しながら窒素置換を行った後70℃で懸濁重合し、ピーク観察後さらに1時間重合を行った。得られたスラリーを濾過、洗浄、乾燥して重合体を得た。これを加工助剤(A−5)とした。
[製造例6] 加工助剤(A−6)の製造
単量体成分の組成及びn‐オクチルメルカプタンの添加量を表1に記載の通りに変更した以外は製造例5と同様にして、各加工助剤(A−6)を得た。
[製造例7] 加工助剤(A−7)の製造
攪拌機及び還流冷却器付き反応容器内にイオン交換水260部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム1.5部、過硫酸カリウム0.2部、メチルメタクリレート30部、n−オクチルメルカプタン0.05部の混合物を仕込み、容器内を窒素置換したのち、攪拌下で反応容器を65℃に昇温して2時間加熱攪拌した。続いて、n−ブチルメタクリレート20部とn−ブチルアクリレート30部及びn−オクチルメルカプタン0.5部の混合物を1時間にわたって添加し、添加終了後、さらに2時間攪拌した。しかる後、この反応系にメチルメタクリレート20部及びn−オクチルメルカプタン0.05部の混合物を30分間掛けて添加し、さらに2時間加熱攪拌したのち、重合反応を終了、冷却しラテックスを得た。得られたラテックスを塩化アルミニウム水溶液に加えて塩析凝固したのち、洗浄、乾燥して重合体を得た。これを加工助剤(A−7)とした。
[製造例8〜10] 加工助剤(A−8〜10)の製造
単量体成分の組成及びn‐オクチルメルカプタンの添加量を表1に記載の通りに変更した以外は製造例1と同様にして、各加工助剤(A−8〜10)を得た。
[製造例11] 加工助剤(A−11)の製造
攪拌機及び還流冷却器付き反応容器内にイオン交換水145部、n−ブチルアクリレート5部、アリルメタクリレート2.5部を投入し、容器内を窒素置換したのち、攪拌しながら80℃に昇温した。次いで、過硫酸カリウム0.10部、イオン交換水5部を投入し、60分間撹拌し、第一段目の重合を行った。次にn−ブチルアクリレート65部、アリルメタクリレート2.5部、ジ2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム0.6部、イオン交換水35部の混合液を180分かけて滴下、1時間保持し、第二段目の重合を行った。次いで、メチルメタクリレート29部、n−ブチルアクリレート1.0部、ジ2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム0.4部、純水15部の混合液を100分かけて滴下し、1時間保持後重合を終了、冷却しグラフト共重合体ラテックスを得た。得られたグラフト共重合体ラテックスを、入口温度180℃及び出口温度65℃条件で噴霧乾燥を行い、重合体を得た。これを加工助剤(A−11)とした。
製造した加工助剤の質量平均分子量、屈折率、及びガラス転移温度を表1に示す。
ここで、加工助剤の屈折率及びガラス転移温度は、明細書中記載の方法により計算によって求めた。
詳しくは、屈折率は以下の式(ア)により算出した。
R=(Σvini1/2・・・(ア)
ここで、重合体中の各成分の体積分率[vol%]vi及び、重合体中の各成分のホモポリマーの20℃における屈折率の値niは「PROPERTIES OF POLYMERS」(ELSEVIER社/2003年)及び「POLYMER HANDBOOK」(Wiley Interscience社/1999年)に記載の値を用いた。
また、重合体(α)のTg値は、FOXの式から算出した。このとき、重合体(α)を構成する各モノマー単位を重合して得られる各ホモポリマーのTg値は、「POLYMER HANDBOOK」(Wiley Interscience社/1999年)に記載の値を用いた。

表中の略号は以下の通りである。
MMA:メチルメタクリレート
nBA:n−ブチルアクリレート
nBMA:n−ブチルメタクリレート
iBMA:i−ブチルメタクリレート
AMA:アリルメタクリレート
n−OM:n−オクチルメルカプタン
アクリル系エラストマー樹脂 クラリティLA4285(アクリル系トリブロック共重合体(PMMA−PBA−PMMA型)、クラレ社製、PMMA/PBA:50/50(質量%)、屈折率:1.477、質量平均分子量:57,000、分子量分布(Mw/Mn):1.18)100部に対し、上記製造例より得た各加工助剤5部をそれぞれ添加、混合し、各配合物を得た。
ここで、PMMA:ポリメチルメタクリレート、PBA:ポリブチルアクリレートをそれぞれ表す。
上記各配合物を、30mm二軸押出機(池貝製、100−130−150−160−160−160−160−160℃ (C1−C2−C3−C4−C5−C6−A−D)、スクリュー回転数:150rpm)に供給し、ペレット状の各アクリル系エラストマー樹脂組成物を得た。
得られたアクリル系エラストマー樹脂組成物を、180℃・15MPaにて5分間、加熱プレスすることにより、縦100mm、横100mm、厚み3mmの成形体を得た。得られた成形体について、透明性(全光線透過率及びHaze)を評価した。結果を表2に示す。
また、得られたアクリル系エラストマー樹脂組成物を30mm単軸押出機(GMエンジニアリング製、100−130−150−160−160−160−160℃ (C1−C2−C3−C4−C5−A−D)、スクリュー回転数:25rpm)に供給し、フィルム溶融押出を行った。得られた成形体について、表面平滑性を評価した。結果を表2に示す。
(実施例1〜6)
実施例1〜7はいずれも、加工助剤なし(比較例1)及び本発明の範囲外の加工助剤添加例(比較例2〜5)と比べ、透明性を維持しながらフィルム外観が顕著に向上していた。
(比較例2〜4)
比較例2〜4のフィルムは、重合体(α)の屈折率が外れた加工助剤(A)を用いたため、透明性が著しく失われていた。
(比較例5)
比較例5のフィルムは、重合体(α)のガラス転移温度が低すぎる加工助剤(A)を用いたため、分散性が極めて低位となり、フィルム外観が著しく悪化した。
以上の結果から、重合体(α)のアルキル(メタ)アクリレート単位(a1)含有量、ガラス転移温度(Tg)、及び屈折率によって、加工助剤(A)の表面外観向上能及び透明性に明確な差があることがわかる。

Claims (12)

  1. アルキル(メタ)アクリレート(a1)単位を40質量%以上含有するアルキル(メタ)アクリレート系重合体(α)を含むアクリル系エラストマー樹脂用加工助剤(A)であって、該アルキル(メタ)アクリレート系重合体(α)のガラス転移温度(Tg)が10℃以上であり、かつ屈折率Raが以下の式(1)を満たす、アクリル系エラストマー樹脂用加工助剤(A)。
    1.463≦Ra≦1.483 ・・・式(1)
  2. 前記アルキル(メタ)アクリレート系重合体(α)が、炭素数4のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート単位を40質量%以上含む、請求項1に記載のアクリル系エラストマー樹脂用加工助剤(A)。
  3. 前記アルキル(メタ)アクリレート系重合体(α)が、分岐アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート単位を40質量%以上含む、請求項1又は2に記載のアクリル系エラストマー樹脂用加工助剤(A)。
  4. 前記アルキル(メタ)アクリレート系重合体(α)が、i−ブチルメタクリレート単位を40質量%以上含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のアクリル系エラストマー樹脂用加工助剤(A)。
  5. アクリル系エラストマー樹脂(B)100質量部に対し、請求項1〜4のいずれか1項に記載のアクリル系エラストマー樹脂用加工助剤(A)が0.01〜20質量部添加されてなる、アクリル系エラストマー樹脂組成物。
  6. 前記アルキル(メタ)アクリレート系重合体(α)の屈折率Raと、前記アクリル系エラストマー樹脂(B)の屈折率Rbが、以下の式(2)を満たす、請求項5に記載のアクリル系エラストマー樹脂組成物。
    −0.006≦Ra−Rb≦0.006 ・・・式(2)
  7. 前記アクリル系エラストマー樹脂(B)が、末端二重結合を有するアクリル系重合体(B1)と、これと共重合可能なビニル系単量体(b2)とを重合して得られたアクリル系共重合体である、請求項5又は6に記載のアクリル系エラストマー樹脂組成物。
  8. 前記末端二重結合を有するアクリル系重合体(B1)がメチルメタクリレート単位を50質量%以上含有し、前記ビニル系単量体(b2)が、メチルメタクリレート及び/又はn−ブチルアクリレートを50質量%以上含有する、請求項7に記載のアクリル系エラストマー樹脂組成物。
  9. 前記アクリル系エラストマー樹脂(B)が、アルキルアクリレート単位を50質量%以上含有する重合体ブロック(B3)の少なくとも片末端にアルキルメタクリレート単位を50質量%以上含有する重合体ブロック(B4)が結合した構造を分子内に少なくとも1つ有するアクリル系ブロック共重合体である、請求項5又は6に記載のアクリル系エラストマー樹脂組成物。
  10. 前記重合体ブロック(B3)がn−ブチルアクリレート単位を50質量%以上含有し、重合体ブロック(B4)がメチルメタクリレート単位を50質量%以上含有する、請求項9に記載のアクリル系エラストマー樹脂組成物。
  11. 請求項5〜10のいずれか1項に記載のアクリル系エラストマー樹脂組成物を成形してなる成形体。
  12. 請求項5〜10のいずれか1項に記載のアクリル系エラストマー樹脂組成物を成形してなるフィルム。

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