JP2016004815A - 磁性体コアおよびコイル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】端子電極の形成が容易な磁性体コアと、その磁性体コアを有するコイル装置を提供する。
【解決手段】金属粒子30が絶縁相32で絶縁されている磁性体コア2である。磁性体コア2の表面の一部のみで、絶縁相32が除去されて、金属粒子30の表面が所定面積領域内で露出している電極予定部分20が形成してあり、電極予定部分20に端子電極24,26が形成してある。
【選択図】図3

Description

本発明は、端子電極の形成が容易な磁性体コアと、その磁性体コアを有するコイル装置に関する。
コイル装置などに用いられる磁性体コアに端子電極(たとえばAg電極膜)を形成するには、まず、磁性体コアの電極予定部分に、Ag粉とガラスフリットを塗布し熱処理(焼成)して下地電極を形成し、その後に、NiおよびSnめっきしている。
あるいは、下記の特許文献1に示すように、下地電極にハンダペーストを塗布して端子電極を形成している。いずれにしても、Ag粉とガラスフリットを塗布し熱処理(焼成)して下地電極を形成する必要があり、工程が煩雑となり作業性が悪いという課題を有する。また、このような方法で下地電極を形成するために、ガラスフリットの一部が表面に存在することになり、メッキが困難な場合があるという課題もある。
特開2013−45928号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、端子電極の形成が容易な磁性体コアと、その磁性体コアを有するコイル装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係る磁性体コアは、
金属粒子が絶縁相で絶縁されている磁性体コアであって、
前記磁性体コアの表面の一部のみで、前記絶縁相が除去されて、前記金属粒子の表面が所定面積領域内で露出している電極予定部分が形成してあり、前記電極予定部分に端子電極が形成してあることを特徴とする。
本発明に係る磁性体コアでは、Agなどの金属粉とガラスフリットを塗布し熱処理(焼成)して下地電極を形成する必要がない。その代わりに、たとえば磁性体コアの表面の一部のみに、薬品を塗布するなどの化学処理や、真空プラズマ処理などの物理処理を行うことのみで、絶縁相が除去されて金属粒子の表面が露出してある電極予定部分が形成される。
電極予定部分では、絶縁相が除去されて金属粒子の表面が露出してあることから、その表面にメッキ処理が可能であり、メッキにより容易に端子電極を形成することができる。また本発明では、ガラスフリットを用いないので、ガラスフリットの一部が表面に存在することも無くなり、メッキが容易且つ確実に行うことができる。なお、本発明の電極予定部分には、メッキの代わりにハンダ被膜を形成することも容易である。本発明では、記端子電極は、メッキ膜またはハンダ被膜で構成することができる。
本発明では、電極予定部分の形成方法は、特に限定されないが、好ましくは、磁性体コアの表面の一部に、薬品を塗布するなどの化学処理や、真空プラズマ処理などの物理処理を行う。
前記絶縁相は、前記金属粒子の表面に形成してある無機絶縁被膜であっても良いし、前記金属粒子が分散してある合成樹脂であってもよい。
好ましくは、前記磁性体コアには、
ワイヤが巻回される巻芯部と、
前記巻芯部の軸芯方向の端部に位置する鍔部と、が一体に形成してあり、
前記電極予定部分が、前記鍔部に形成してある。
たとえば前記ワイヤの少なくとも一端が前記端子電極に接続される。
本発明に係るコイル装置は、
上記に記載の磁性体コアと、前記巻芯部に巻回されるワイヤとを有する。
図1Aは本発明の一実施形態に係るコイル装置の一部切り欠き斜視図である。 図1Bは本発明の他の実施形態に係るコイル装置の一部切り欠き斜視図である。 図2は図1Aに示すコイル装置を底面側から見た斜視図である。 図3(A)〜図3(C)は図1Aに示す端子電極の製造方法を示す概略断面図である。 図4は本発明の他の実施形態に係るコイル装置の製造過程を示す磁性体コアの斜視図である。 図5Aは図4の続きの工程を示し、電極予定部分の変形例を示す斜視図である。 図5Bは図5Aの変形例を示す斜視図である。 図6Aは図5(A)の続きの工程を示すコイル装置の製造過程を示す斜視図である。 図6Bは図6Aとは異なる製造工程を示し、図5(A)の続きの工程を示すコイル装置の製造過程を示す斜視図である。 図7Aは図6Aの続きの工程を示す本発明の他の実施形態に係るコイル装置の斜視図である。 図7Bは図6Bの続きの工程を示す本発明のさらに他の実施形態に係るコイル装置の斜視図である。 図5Aは図4Aに示すVIIIA−VIIIA線に沿う断面斜視図である。 図5Bは図4Bに示すVIIIB−VIIIB線に沿う断面斜視図である。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
第1実施形態
図1Aおよび図2に示すように、本発明の一実施形態に係るコイル装置1は、磁性体コア2を有する。磁性体コア2は、ワイヤ12が巻回される巻芯部4と、巻芯部4の軸芯方向(Z軸方向)の両端部に各々位置する鍔部6,8とを有し、これらが一体に成形してある。
巻芯部4は、本実施形態では、円柱形状であり、その回りにワイヤ12が単層または複数層で巻回されてコイル部10を構成している。ただし、巻芯部4は、円柱形状に限定されず、楕円柱形状、角柱形状、あるいはその他の形状であっても良い。また、鍔部6および8は、本実施形態では、矩形板形状であるが、多角板形状、円板形状、楕円板形状、その他、巻芯部4よりも大きなサイズの形状であれば、どのような形状であっても良い。
鍔部6および8は、必ずしも相互に同じ形状である必要はないが、本実施形態では、同じ形状である。コイル装置1のサイズは、特に限定されないが、縦(X軸方向)が0.4〜20mmであり、横(Y軸方向)が0.2〜20mmであり、高さ(Z軸方向)が0.2〜15mmである。なお、X軸、Y軸およびZ軸は相互に垂直である。
本実施形態では、二つの鍔部6および8の内、コイル装置1が実装される側の鍔部8の裏面8aで、X軸方向の両側に、所定距離離れ絶縁されて、端子電極24および26が形成してある。端子電極24は、鍔部8の裏面8aに固定してある電極本体24aと、この電極本体24aのY軸方向の両端に連続して形成してあり、鍔部8のY軸方向に対向する側面8bおよび8cに固定してある補助電極片24bとを有する。
端子電極26は、端子電極24と同様に、鍔部8の裏面8aに固定してある電極本体26aと、この電極本体26aのY軸方向の両端に連続して形成してあり、鍔部8のY軸方向に対向する側面8bおよび8cに固定してある補助電極片26bとを有する。Y軸方向の一方の側面8bに形成してある補助電極片24b,26bには、コイル部10に巻回してあるワイヤ12の両端12a,12bが、それぞれレーザ溶接、抵抗溶接あるいはハンダ付けなどで接続してある。なお、ワイヤ12の両端12a,12bは、鍔部8の裏面8aに固定してある電極本体24a,26aに直接に接続してあっても良い。
本実施形態では、ワイヤ12としては、特に限定されず、単線または撚り線でも良く、その材質としては、銅、銀、金、またはこれらの合金などが例示される。また、ワイヤ12の横断面は、円形に限らず、図1Bに示すように、平角状断面であっても良い。これらのワイヤ12は、補助電極片24b,26bに接続される両端12a,12b以外の部分で絶縁被覆されていることが好ましい。なお、図1Bでは、ワイヤ12が巻芯部4にエッジワイズ巻きされているが、クロスワイズ巻にされていても良い。
本実施形態では、磁性体コア2は、図3(A)に示すように、多数の金属粒子30が絶縁相としての無機絶縁被膜32で相互に絶縁してある微細構造を有する。金属粒子30としては、磁性体金属であれば、特に限定されず、たとえばFe−Ni合金粉、Fe−Si合金粉、Fe−Si−Cr合金粉、Fe−Si−Al合金粉、パーマロイ粉、アモルファス粉、Fe粉などが例示される。これらの強磁性金属粉末は、フェライト粉末と比べて飽和磁束密度が大きく、直流重畳特性が高磁界まで保たれるため、好適である。
無機絶縁被膜32は、たとえばシリコン系酸化被膜、金属酸化膜、ガラス膜などで構成される。金属粒子30の粒径は、特に限定されないが、好ましくは平均粒径0.5〜100μmである。無機絶縁被膜32の膜厚は、特に限定されないが、好ましくは金属粒子30の粒径の1/1000〜1/10である。金属粒子30自体は導電性を有するが、金属粒子30相互間は、絶縁被膜32により絶縁されており、磁性体コア2の全体としては絶縁体と言える。
本実施形態の磁性体コア2は、焼結体であり、金属粒子30が含まれる造粒粉を金型内で所定形状に加圧成形後に焼成することで得られる。成形方法としては、本実施形態に限定されない。例えば射出成型、押出成型、積層成形、トランスファー成形などが例示される。焼成前のコア成形体を、たとえば600〜1100℃で焼成することで、焼成後の磁性体コア2が得られる。
図1Aおよび図1Bに示す磁性体コア2に端子電極24および26を形成する方法を次に示す。
端子電極24および26が形成される磁性体コア2の電極予定部分20のみについて、コア2の表面で化学処理を行う。この化学処理に際しては、電極予定部分20に対応する磁性体コア2の表面のみを露出させて、コア2の他の部分の表面をレジスト膜(化学処理後に除去される)などでマスキングする。その状態で、電極予定部分20に対応する磁性体コア2の表面のみを、電極予定部分20に対応する所定面積の範囲内で、薬品に浸す。薬品としては、絶縁被膜32を溶解させて除去させる薬品が好ましい。
たとえば絶縁被膜32が酸化珪素膜である場合には、薬品としては、フッ酸、化成ソーダなどが用いられる。また、絶縁被膜32が(金属酸化膜)である場合には、薬品としては、酸化被膜除去剤、硝酸、硫酸、塩酸、アンモニアなどが用いられる。
電極予定部分20に対応する磁性体コア2の表面を薬品に浸す条件としては、図3(B)に示すように、電極予定部分20に対応するコア2の表面において、金属粒子30の表面が露出し、しかも処理後の最終表面に位置する金属粒子30が表面から脱落しないような条件である。金属粒子30が表面から脱落しないようにするためには、金属粒子30の外側表面のみで金属粒子が露出して、金属粒子30の内側表面では、絶縁被膜32が除去されていないことが好ましい。
図3(B)に示すような表面状態を実現するための方法としては、薬品浸漬処理に限らない。たとえば真空プラズマ処理などの物理処理であっても良い。
また、図3(B)に示すような表面状態を実現するためのその他の方法としては、サンドブラストなどが例示される。
次に、本実施形態では、図3(C)に示すように、絶縁被膜32が除去されて金属粒子30の表面が露出している電極予定部20の表面に、電界メッキまたは無電界メッキにより、所望のメッキ膜を析出させて所定厚みの端子電極24および26を形成する。メッキ膜は、単層でも複層でも良く、たとえばNi−Snメッキ、Cu−Ni−Snメッキ、Snめっき、Ni−Auメッキ、Auメッキなどのメッキ膜が形成される。端子電極24および26の厚みは、特に限定されないが、好ましくは0.1〜15μmである。
本実施形態に係る磁性体コア2では、Agなどの金属粉とガラスフリットを塗布し熱処理(焼成)して下地電極を形成する必要がない。その代わりに、たとえば磁性体コア2の表面の一部(電極予定部分20)のみを化学処理または物理処理することのみで、絶縁被膜32が除去されて金属粒子30の表面が露出している電極予定部分20が形成される。
電極予定部分20では、絶縁被膜32が除去されて金属粒子30の表面が露出していることから、その表面にメッキ処理が容易であり、メッキにより容易に端子電極24,26を形成することができる。また本実施形態では、ガラスフリットを用いないので、ガラスフリットの一部が表面に存在することも無くなり、メッキが容易且つ確実に行うことができる。また、本実施形態では、Agなどの金属粉とガラスフリットを塗布し熱処理(焼成)して下地電極を形成する必要がないため、製造コストの低減にも寄与する。
なお、本実施形態では、電極予定部分20で、メッキの代わりにハンダ被膜を形成して端子電極24,26を形成しても良い。ハンダ被膜を形成するには、図3(B)および図3(C)に示すように、絶縁被膜2が除去されて金属粒子30の表面が露出している電極予定部分の表面20に、選択的にハンダ被膜を形成し、端子電極24,26を得る。ハンダ被膜の形成に際しては、フラックスの塗布後に、ディッピング法によりハンダ被膜を形成し、端子電極24,26を形成しても良い。
この場合には、メッキ処理を何ら必要としないことから、さらに作業性が向上すると共に、製造コストの削減にも寄与する。さらに、メッキ処理を行わないことにより、めっき液残留によるIR劣化を有効に防止することができる。
また、上述した実施形態では、端子電極24,26を鍔部8の底面8aのみでなく、側面8b,8cにも連続して形成してあるが、いずれか一方の面のみに形成しても良い。また、端子電極24,26が形成される位置は、特に限定されない。
第2実施形態
本実施形態では、以下に示す以外は、第1実施形態と同様であり、同様な作用効果を奏する。
本実施形態では、磁性体コア2は、焼結体ではなく、圧粉成形による得られる成形体で構成してあり、合成樹脂を含んでいる。圧粉成形に際しては、金属粒子が分散された熔融状態の合成樹脂を、金型の内部に流し込み、たとえば熱により合成樹脂を硬化させる。その場合には、磁性体コア2は、金属粒子30が分散してある合成樹脂で構成され、その合成樹脂が絶縁相となる。圧粉成形に用いられる合成樹脂としては、たとえばエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミドアミド樹脂、ポリイミド樹脂、PVA樹脂などが例示される。
この実施形態において、たとえば合成樹脂がエポキシ樹脂である場合に、金属粒子30の表面に存在する合成樹脂を溶解させて除去する薬品としては、トルエン、キシレン、硫酸、硝酸などが用いられる。
電極予定部分20に対応する磁性体コア2の表面を薬品に浸す条件としては、電極予定部分20に対応するコア2の表面において、金属粒子30の表面が露出し、しかも処理後の最終表面に位置する金属粒子30が表面から脱落しないような条件である。金属粒子30が表面から脱落しないようにするためには、金属粒子30の外側表面のみで金属粒子が露出して、金属粒子30の内側表面では、絶縁相としての合成樹脂が除去されていないことが好ましい。
このような表面状態を実現するための方法としては、薬品浸漬処理に限らない。たとえば真空プラズマ処理などの物理処理であっても良い。金属粒子30の表面の合成樹脂を除去するための真空プラズマ処理に際しての好ましい条件としては、第1実施形態における無機絶縁被膜を除去するための条件に比較して、同等であることが好ましい。
第3実施形態
本発明の第2実施形態に係るコイル装置は、以下に示す以外は、第1実施形態のコイル装置1と同様であり、同様な作用効果を奏する。すなわち、本実施形態では、図4および図5(A)および図5(B)に示すように、鍔部8の裏面8aに、Y軸方向に離れてX軸方向に沿って延在する一対の溝8a1が形成してある。
溝8a1は、磁性体コア2の裏面8aから研削、研磨あるいは切削により凹んで加工された部分であり、図5(A)に示すように、各溝8a1のX軸方向外側に枠部8a2が残っていても良いし、図5(B)に示すように、枠部8a2が除去されていても良い。
各溝8a1のZ軸方向の溝深さは、特に限定されないが、鍔部8のZ軸方向厚みt0よりも小さく、t0の1/2以下が好ましい。溝8a1の溝深さは、コイル装置1のZ軸方向高さを低くする観点からは、端子電極24および26が溝8a1の少なくとも一部(好ましくは全部)が内部に収まる程度であることが好ましい。溝8a1を、研削、研磨あるいは切削により形成することで、第1実施形態と同様に、その部分に、電極予定部分20が形成される。なお、コイル装置1のZ軸方向高さを小さくする必要が無い場合には、溝8a1を形成することなく、該当する表面を研削または研磨して電極予定部分20を形成しても良い。
各溝8a1の電極予定部分20には、図6Aに示すように、ワイヤ12による巻線がなされた後で、ワイヤ12の各端12a,12bを入り込ませても良いが、図6Bに示すように、ワイヤ12による巻線がなされる前に、各溝8a1の電極予定部分20にハンダ24Aおよび26Aを選択的に装着しても良い。
図6Aに示すように、ワイヤ12による巻線がなされた後で、ワイヤ12の各端12a,12bを入り込ませる場合には、その後に、図7Aに示すように、各溝8a1内に位置するワイヤ12の各端12a,12bを覆うように、各溝8a1の電極予定部分20にハンダを装着して端子電極24,26を形成する。その場合には、図8Aに示すように、ハンダから成る端子電極24,26で覆われるワイヤ12の各端12a,12bは、各溝8a1の底面に密着している。
図6Bに示すように、ワイヤ12による巻線がなされる前に、各溝8a1の電極予定部分20にハンダ24Aおよび26Aを選択的に装着する場合には、その後に、図6Aに示すようなワイヤ12による巻線がなされる。その後に、ワイヤ12の各端12a,12bは、図6Bに示すハンダ24Aおよび24Bの内部に埋め込まれるように再度ハンダが装着され、図7Bに示すように、ハンダから成る端子電極24,26の内部に埋め込まれる。この場合には、図8Bに示すように、端子電極24,26で覆われるワイヤ12の各端12a,12bと各溝8a1の底面との間に隙間が形成され、その間にハンダが介在することになる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
たとえば上述した実施形態において、鍔部6および8の相互間の隙間で、コイル部10の外周には、磁性体粉含有の合成樹脂を充填しても良い。その場合には、コイル装置としてのインダクタンスが向上する。
以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。
実施例1
金型内に、金属粒子30が含まれる造粒粉を充填し、加圧成形することで、焼成前のコア成形体を得た。その焼成前のコア成形体を、600〜850℃で焼成することで、焼成後の磁性体コア2を得た。磁性体コア2の表面の一部のみを、薬品浸漬法により、5%希釈硫酸液5分の条件で化学処理した。その表面に、バレルメッキ Ni−Snの2層メッキの条件で、メッキ膜を形成し、端子電極を得た。メッキ膜は、コア2の薬品浸漬表面のみに形成されることが確認できた。メッキ膜の膜厚は合計8μmであった。なお、金属粒子30の無機絶縁被膜32は、シリコン系酸化被膜であり、その除去のための薬品は、硫酸であった。
実施例2
実施例1において、メッキを行うことなく、ハンダ溶液にディッピングを行うことで、ハンダ被膜を形成した以外は、実施例1および2と同様にして、端子電極を形成した。ハンダ被膜は、コア2の化学処理した表面のみに形成されることが確認できた。ハンダ被膜の膜厚は20μmであった。
1… コイル装置
2… 磁性体コア
4… 巻芯部
6,8… 鍔部
8a1… 溝
8a2… 枠部
10… コイル部
12… ワイヤ
20… 電極予定部分
24,26… 端子電極
24A,26A… ハンダ
30… 金属粒子
30a… 金属粒子の平面方向の延び部分
32… 絶縁被膜
図1Aは本発明の一実施形態に係るコイル装置の一部切り欠き斜視図である。 図1Bは本発明の他の実施形態に係るコイル装置の一部切り欠き斜視図である。 図2は図1Aに示すコイル装置を底面側から見た斜視図である。 図3(A)〜図3(C)は図1Aに示す端子電極の製造方法を示す概略断面図である。 図4は本発明の他の実施形態に係るコイル装置の製造過程を示す磁性体コアの斜視図である。 図5Aは図4の続きの工程を示し、電極予定部分の変形例を示す斜視図である。 図5Bは図5Aの変形例を示す斜視図である。 図6Aは図5(A)の続きの工程を示すコイル装置の製造過程を示す斜視図である。 図6Bは図6Aとは異なる製造工程を示し、図5(A)の続きの工程を示すコイル装置の製造過程を示す斜視図である。 図7Aは図6Aの続きの工程を示す本発明の他の実施形態に係るコイル装置の斜視図である。 図7Bは図6Bの続きの工程を示す本発明のさらに他の実施形態に係るコイル装置の斜視図である。 Aは図Aに示すVIIIA−VIIIA線に沿う断面斜視図である。 Bは図Bに示すVIIIB−VIIIB線に沿う断面斜視図である。
なお、本実施形態では、電極予定部分20で、メッキの代わりにハンダ被膜を形成して端子電極24,26を形成しても良い。ハンダ被膜を形成するには、図3(B)および図
3(C)に示すように、絶縁被膜32が除去されて金属粒子30の表面が露出している電極予定部分の表面20に、選択的にハンダ被膜を形成し、端子電極24,26を得る。ハンダ被膜の形成に際しては、フラックスの塗布後に、ディッピング法によりハンダ被膜を形成し、端子電極24,26を形成しても良い。
第3実施形態
本発明の第実施形態に係るコイル装置は、以下に示す以外は、第1実施形態のコイル装置1と同様であり、同様な作用効果を奏する。すなわち、本実施形態では、図4および図5(A)および図5(B)に示すように、鍔部8の裏面8aに、Y軸方向に離れてX軸方向に沿って延在する一対の溝8a1が形成してある。
実施例2
実施例1において、メッキを行うことなく、ハンダ溶液にディッピングを行うことで、ハンダ被膜を形成した以外は、実施例1と同様にして、端子電極を形成した。ハンダ被膜は、コア2の化学処理した表面のみに形成されることが確認できた。ハンダ被膜の膜厚は20μmであった。

Claims (8)

  1. 金属粒子が絶縁相で絶縁されている磁性体コアであって、
    前記磁性体コアの表面の一部のみで、前記絶縁相が除去されて、前記金属粒子の表面が所定面積領域内で露出している電極予定部分が形成してあり、
    前記電極予定部分に端子電極が形成してある磁性体コア。
  2. 前記端子電極は、メッキ膜またはハンダ被膜である請求項1に記載の磁性体コア。
  3. 前記電極予定部分は、前記磁性体コアの表面の一部に、化学処理または物理処理を行うことで形成される請求項1または2に記載の磁性体コア。
  4. 前記絶縁相は、前記金属粒子の表面に形成してある無機絶縁被膜である請求項1〜3のいずれかに記載の磁性体コア。
  5. 前記絶縁相は、前記金属粒子が分散してある合成樹脂である請求項1〜3のいずれかに記載の磁性体コア。
  6. 前記磁性体コアには、
    ワイヤが巻回される巻芯部と、
    前記巻芯部の軸芯方向の端部に位置する鍔部と、が一体に形成してあり、
    前記電極予定部分が、前記鍔部に形成してある請求項1〜5のいずれかに記載の磁性体コア。
  7. 前記ワイヤの少なくとも一端が前記端子電極に接続される請求項6に記載の磁性体コア。
  8. 請求項6または7に記載の磁性体コアと、
    前記巻芯部に巻回されるワイヤとを有するコイル装置。
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