JP6484453B2 - 磁性コアおよびコイル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、磁性コアおよびコイル装置に係り、さらに詳しくは、耐電圧を向上させることができる磁性コアおよびコイル装置に関する。
巻芯部の両端部に鍔部が形成してある磁性コアが知られており、鍔部の外側表面に一対の端子電極が形成してある(特許文献1参照)。端子電極には、巻芯部に巻回してあるワイヤのリード端がそれぞれ接続してある。
端子電極は、たとえばメッキ法により形成されるが、端子電極間の磁性コアの表面でメッキ伸びが発生し、コイル装置の耐電圧特性が劣化するおそれがあった。特に、最近では、磁性コアとして、金属磁性体が用いられることがあり、その場合には、特に端子電極間の磁性コアの表面でメッキ伸びが発生し易いという課題があった。
特開平9−153419号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、メッキ伸びを抑制し、耐電圧特性に優れた磁性コアおよびコイル装置を提供することである。
本発明者等は、メッキ伸びを抑制することができる磁性コアおよびコイル装置について鋭意検討した結果、一対の端子電極形成予定部の間に位置する鍔部の外表面と側面とが交差する角部に、凹部や段差部などのメッキ伸び防止部を形成することで、メッキ伸びを抑制することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明に係る磁性コアは、
巻芯部と鍔部とを有する磁性コアであって、
前記鍔部の外表面および/または側面には端子電極がそれぞれ形成される予定の一対の電極予定部があり、
一対の前記電極予定部の間に位置する前記鍔部の外表面と側面とが交差する角部に、メッキ伸び防止部が形成してある。
本発明に係る磁性コアでは、仮にバレルメッキ法を用いて端子電極を形成したとしても、バレルメッキ時の衝撃は、メッキ伸び防止部にまでは及ばない。そのため、メッキ伸び防止部では、酸化被膜、ガラス膜、あるいは樹脂被膜などの絶縁層が残り、そのメッキ伸び防止部により、メッキ延びが防止される。その結果、磁性コアの耐電圧特性が向上する。
特に、磁性コアが、金属系磁性コア(圧粉成形)である場合には、メッキ延びが発生しやすい傾向にあるが、本発明の磁性コアでは、メッキ伸び防止部があるために、特に有効にメッキ伸びの防止が図られる。
好ましくは、前記メッキ伸び防止部は、前記角部に形成してある凹部または段差部である。段差部は、凹部または凸部の端部に形成される。角部は、バレルメッキ時のコア同士の衝突、あるいはコアとメディアとの衝突により、最も衝撃が加わる部分であり、絶縁層が除去されやすく、メッキ延びが発生しやすい。この角部に、凹部または段差部を形成することで、その凹部または段差にまでは衝撃が加わらず、凹部または段差部には、絶縁層が残存することになる。そのため、その凹部または段差部で、メッキ延びが阻止される。
好ましくは、前記メッキ伸び防止部は、一対の前記電極予定部の近くに位置する前記角部にそれぞれ形成してある。電極予定部には、端子電極が形成されるが、メッキ伸び防止部を、電極予定部の近くに配置することで、メッキ伸びを最小限にすることができる。
前記メッキ伸び防止部は、前記鍔部の前記角部から前記側面に連続的に、しかも前記端子電極と平行になるように形成しても良く、および/または前記鍔部の前記角部から前記外表面に連続的に、しかも前記端子電極と平行になるように形成してもよい。このような範囲でメッキ伸び防止部を形成することで、少なくともメッキ伸び防止部が形成されている部分において、メッキ伸びを抑制することができる。
好ましくは、前記鍔部が、前記巻芯部の両端にそれぞれ一体に形成してあり、前記メッキ伸び防止部は、前記端子電極が形成されない前記鍔部にも、前記端子電極が形成される前記鍔部と同じ位置に形成してある。このように構成することで、いずれの鍔部の外表面に端子電極を形成しても良くなり、端子電極の形成作業性が向上する。
好ましくは、前記電極予定部には、それぞれメッキによる前記端子電極が形成してある。
本発明のコイル装置は、上述した磁性コアを有し、
前記巻芯部には、ワイヤが巻回してあり、前記ワイヤのリード端が、それぞれ前記端子電極に接続してある。
本発明のコイル装置では、凹部または段差部から成るメッキ伸び防止部において、酸化被膜、ガラス膜、あるいは樹脂被膜などの絶縁層が残り、そのメッキ伸び防止部により、メッキ延びが防止される。その結果、コイル装置の耐電圧特性が向上する。
図1Aは本発明の一実施形態に係るコイル装置の一部切り欠き斜視図である。 図1Bは図1に示すコイル装置を底面側から見た斜視図である。 図1Cは本発明の他の実施形態に係る端子電極付き磁性コアを底面側から見た斜視図である。 図2は本発明の一実施形態に係る磁性コアの底面図である。 図3(A)は本発明の一実施形態に係る磁性コアのメッキ伸び抑制効果を示す磁性コアの低面図、図3(B)は図3(A)に示すIIIBの要部拡大図である。 図4(A)〜図4(C)は本発明の他の実施形態に係る磁性コアの低面図である。 図5は本発明の他の実施形態に係るコイル装置の底面側から見た斜視図である。 図6は本発明のさらに他の実施形態に係るコイル装置の底面側から見た斜視図である。 図7は本発明のさらに他の実施形態に係るコイル装置の底面側から見た斜視図である。 図8は本発明のさらに他の実施形態に係るコイル装置の底面側から見た斜視図である。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
第1実施形態
図1Aおよび図1Bに示すように、本発明の一実施形態に係るコイル装置1は、磁性コア2を有する。磁性コア2は、ワイヤ12が巻回される巻芯部4と、巻芯部4の軸芯方向(Z軸方向)の両端部に各々位置する鍔部6,8とを有し、これらが一体に成形してある。
巻芯部4は、本実施形態では、円柱形状であり、その回りにワイヤ12が単層または複数層で巻回されてコイル部10を構成している。ただし、巻芯部4は、円柱形状に限定されず、楕円柱形状、角柱形状、あるいはその他の形状であっても良い。また、鍔部6および8は、本実施形態では、矩形板形状であるが、多角板形状、円板形状、楕円板形状、その他、巻芯部4よりも大きなサイズの形状であれば、どのような形状であっても良い。たとえば図1Cに示すような形状の磁性コア2Aであっても良い。
鍔部6および8は、必ずしも相互に同じ形状である必要はないが、本実施形態では、同じ形状である。コイル装置1のサイズは、特に限定されないが、縦(X軸方向)が0.4〜20mmであり、横(Y軸方向)が0.2〜20mmであり、高さ(Z軸方向)が0.2〜15mmである。なお、X軸、Y軸およびZ軸は相互に垂直である。
本実施形態では、二つの鍔部6および8の内、コイル装置1が実装される側の鍔部8の裏側外表面8aで、X軸方向の両側に、所定距離離れて絶縁されて、膜状の端子電極24および26が形成してある。端子電極24は、鍔部8の裏側外表面8aに固定してある電極本体24aと、この電極本体24aのY軸方向の両端に連続して形成してあり、鍔部8のY軸方向に対向する側面8bおよび8cに固定してある補助電極片24bとを有する。
端子電極26は、端子電極24と同様に、鍔部8の裏側外表面8aに固定してある電極本体26aと、この電極本体26aのY軸方向の両端に連続して形成してあり、鍔部8のY軸方向に対向する側面8bおよび8cに固定してある補助電極片26bとを有する。Y軸方向の一方の側面8bに形成してある補助電極片24b,26bには、コイル部10に巻回してあるワイヤ12の両端12a,12bが、それぞれレーザ溶接、抵抗溶接あるいはハンダ付けなどで接続してある。なお、ワイヤ12の両端12a,12bは、鍔部8の裏側外表面8aに固定してある電極本体24a,26aに直接に接続してあっても良い。
本実施形態では、ワイヤ12としては、特に限定されず、単線または撚り線でも良く、その材質としては、銅、銀、金、またはこれらの合金などが例示される。また、ワイヤ12の横断面は、円形に限らず、平角状断面であっても良い。これらのワイヤ12は、補助電極片24b,26bに接続される両端12a,12b以外の部分では絶縁被覆されていることが好ましい。なお、巻芯部4にワイヤ12を巻回する巻き方は、特に限定されない。
本実施形態では、磁性コア2は、たとえば多数の金属粒子が絶縁相としての無機絶縁被膜で相互に絶縁してある微細構造を有する。磁性コア2を構成する金属粒子としては、磁性体金属であれば、特に限定されず、たとえばFe−Ni合金粉、Fe−Si合金粉、Fe−Si−Cr合金粉、Fe−Si−Al合金粉、パーマロイ粉、アモルファス粉、Fe粉などが例示される。これらの強磁性金属粉末は、フェライト粉末と比べて飽和磁束密度が大きく、直流重畳特性が高磁界まで保たれるため、大電流および高変換効率に対応しやすく好適である。
金属粒子を被覆している無機絶縁被膜は、たとえばシリコン系酸化被膜、金属酸化膜、ガラス膜などで構成される。金属粒子の粒径は、特に限定されないが、好ましくは平均粒径0.5〜100μmである。無機絶縁被膜の膜厚は、特に限定されないが、好ましくは金属粒子の粒径の1/1000〜1/10である。金属粒子自体は導電性を有するが、金属粒子相互間は、絶縁被膜により絶縁されており、磁性コア2の全体としては絶縁体と言える。
本実施形態の磁性コア2は、焼結体であり、金属粒子が含まれる造粒粉を金型内で所定形状に加圧成形後に焼成することで得られる。成形方法としては、本実施形態に限定されない。例えば射出成型、押出成型、積層成形、トランスファー成形などが例示される。焼成前のコア成形体を、たとえば600〜1100℃で焼成することで、焼成後の磁性コア2が得られる。
本実施形態では、図2に示すように、鍔部8の裏側外表面8aには端子電極24,26がそれぞれ形成される予定の一対の電極予定部20がある。一対の電極予定部20の間に位置する鍔部8の裏側外表面8aと側面8b,8cとが交差する角部に、メッキ伸び防止部としての4つの凹部30が形成してある。これらの凹部30は、図1Aおよび図1Bに示すように、鍔部8の両側面8b,8cに、端子電極24の補助電極片24bの近くにおいて、それぞれ、これらと略平行にZ軸方向に沿って直線状に形成してある。
図2に示すように、本実施形態では、各凹部30の横断面が半円状であり、その溝深さD1は、鍔部8のY軸方向幅をWyとした場合に、D1/Wyが0.02〜0.05となるように決定されることが好ましい。溝深さが小さすぎると、本実施形態の効果が小さく成る傾向にあり、大きすぎると、磁性コアの体積が減り、磁気特性が低下する傾向にある。各凹部30の溝深さD1は、同じであることが好ましいが、異なっていても良い。
また、各凹部30の溝幅W1は、特に限定されないが、鍔部6,8のそれぞれのZ軸方向厚みよりも小さいことが好ましく、電極予定部20間のX軸方向隙間幅をW2とした場合には、W1/W2が0.05〜0.1となるように決定されることが好ましい。各凹部30の溝幅W1は、同じであることが好ましいが、異なっていても良い。溝幅が小さすぎると本実施形態の効果が小さくなる傾向にあり、溝幅が大きすぎると、磁性コアの体積が減り、磁気特性が低下する傾向にある。
なお、電極予定部20のX軸方向幅W3は、特に限定されないが、鍔部8のX軸方向幅をWxとした場合には、W3/Wxが0.2〜0.3となるように決定されることが好ましい。一対の電極予定部20のX軸方向幅W3相互は、同じであることが好ましいが、異なっていても良い。
それぞれの凹部30は、鍔部8の側面8b,8cにおいて、電極予定部20の近くに形成してある。凹部30は、電極予定部20に重なっていても良く、各凹部30のX軸方向の中央部と電極予定部20の縁部との距離をW4とした場合に、W4/W2が0〜0.1であることが好ましい。
本実施形態では、図1Aおよび図1Bに示すように、端子電極24および26が形成される鍔部8のみに、凹部30が形成されれば良いが、好ましくは、鍔部6に対しても、鍔部8と同じ位置に、凹部30が形成してあることが好ましい。すなわち、鍔部6の上側外表面6aに対して角部を介して交差する側面6b,6cにも、鍔部8と同じ位置に、凹部30が形成してあることが好ましい。凹部30は、磁性コア2を成形する際に同時に形成すれば良いが、成形後に切削加工などにより形成しても良い。
凹部30の断面形状は、特に限定されず、たとえば図4(A)に示すように、矩形断面でも良く、図4(B)に示すように、逆三角断面でも良く、図4(C)に示すように、1/4円の扇形状でも良い。
次に、図1Aおよび図1Bに示す磁性コア2の電極予定部20に端子電極24および26を形成する方法を次に示す。
まず、端子電極24および26が形成される予定の磁性コア2の電極予定部20に、Agなどの金属粉とガラスフリットを塗布し熱処理(焼成)して下地電極を形成する。
次に、本実施形態では、下地電極が形成してある電極予定部20の表面に、バレルメッキ法により、所望のメッキ膜を析出させて所定厚みの端子電極24および26を形成する。メッキ膜は、単層でも複層でも良く、たとえばNi−Snメッキ、Cu−Ni−Snメッキ、Snめっき、Ni−Auメッキ、Auメッキなどのメッキ膜が形成される。端子電極24および26の厚みは、特に限定されないが、好ましくは0.1〜15μmである。
端子電極24および26が形成された磁性コア2の巻芯部4には、ワイヤ12が巻回される。次に、ワイヤの両リード端12a,12bが補助電極片24b,26bに、それぞれレーザ溶接、抵抗溶接あるいはハンダ付けなどで接続される。
巻芯部4にワイヤ12が巻回されてワイヤの両リード端12a,12bが補助電極片24b,26bにそれぞれ接続された後に、鍔部6,8の間は、外装樹脂40で埋め込まれる。外装樹脂40は、金属粉を含有する樹脂で構成されることが好ましい。金属粉としては、磁性コア2を構成する金属粉と同じものでも異なっていても良い。高透磁率材料の外装樹脂40を鍔部6および8の間に埋め込むことで、コイル装置1のインダクタンスなどの磁気特性が向上する。
本実施形態に係る磁性コア2では、仮にバレルメッキ法を用いて端子電極24,26を形成したとしても、バレルメッキ時の衝撃は、凹部30にまでは及ばない。そのため、凹部30では、酸化被膜が残り、図3(A)および図3(B)に示すように、凹部30により、メッキ延び24c,26cが防止される。その結果、磁性コア2の耐電圧特性が向上する。
特に、磁性コア2が、金属系磁性コア(圧粉成形)である場合には、メッキ延びが発生しやすい傾向にあるが、本実施形態の磁性コア2では、凹部30があるために、特に有効にメッキ伸びの防止が図られる。
一般的には、磁性コア2では、外表面6aと側面6b,6cとの角部、外表面8aと側面8b,8cとの角部、およびその他の角部は、バレルメッキ時のコア同士の衝突、あるいはコアとメディアとの衝突により、最も衝撃が加わる部分であり、絶縁層が除去されやすく、メッキ延びが発生しやすい。本実施形態では、この角部に、凹部30を形成することで、その凹部30の内部にまでは衝撃が加わらず、凹部30には、酸化被膜などの絶縁層が残存することになる。そのため、図3(A)および図3(B)に示すように、凹部30で、メッキ延び24c,26cが阻止される。
また、凹部30は、図2に示すように、一対の電極予定部20の近くに位置する側面8b,8cにZ軸方向に沿ってそれぞれ形成される。電極予定部20には、端子電極が形成されるが、凹部30を、電極予定部20の近くに配置することで、メッキ伸びを最小限にすることができる。
さらに本実施形態では、図1Aおよび図1Bに示すように、端子電極24,26が形成されない上側の鍔部6にも、端子電極24,26が形成される下側の鍔部8と同じ位置に形成してある。このように構成することで、いずれの鍔部6,8の外表面に端子電極24,26を形成しても良くなり、端子電極の形成作業性が向上する。
また、上述した実施形態では、端子電極24,26を鍔部8の底面8aのみでなく、側面8b,8cにも連続して形成してあるが、いずれか一方の面のみに形成しても良い。また、端子電極24,26が形成される位置は、特に限定されない。
第2実施形態
図5に示すように、本発明の第2実施形態に係るコイル装置1Bでは、第1実施形態のコイル装置1に比較して、凹部30Bが磁性コア2Bに形成される位置が異なる以外は、第1実施形態のコイル装置1と同様な構成を有し、同様な作用効果を奏する。共通する部材には、共通する符号を付し、その説明を省略する。
図5に示すように、本実施形態では、鍔部8の側面8b,8cではなく、外表面8aに、一対の電極予定部20の間で、端子電極24および26の近くで、これらと平行にY軸方向に沿って略平行に凹部30Bを形成してある。また、鍔部6に対しても、鍔部8と同様にして、側面6b,6cではなく、外表面6aに凹部30Bを形成してある。
本実施形態においても、仮にバレルメッキ法を用いて端子電極24,26を形成したとしても、バレルメッキ時の衝撃は、凹部30Bにまでは及ばない。そのため、凹部30Bでは、酸化被膜が残り、凹部30Bにより、特に角部において発生しやすいメッキ延びが防止される。その結果、磁性コア2の耐電圧特性が向上する。
第3実施形態
図6に示すように、本発明の第3実施形態に係るコイル装置1Cでは、前述した第1および第2実施形態に比較して、凹部30Cが磁性コア2Cに形成される位置が異なる以外は、これらの実施形態と同様な構成を有し、同様な作用効果を奏する。共通する部材には、共通する符号を付し、その説明を省略する。
図6に示すように、本実施形態では、鍔部8の側面8b,8cではなく、また、鍔部の8の外表面8aでもなく、これらの角部8ab,8acであって、一対の電極予定部20の間で、端子電極24および26の近くに凹部30Cを形成してある。また、鍔部6に対しても、鍔部8と同様にして、側面6b,6cでも外表面6aでもなく、角部6ab,6acのみに凹部30Cを形成してある。
本実施形態においても、仮にバレルメッキ法を用いて端子電極24,26を形成したとしても、バレルメッキ時の衝撃は、凹部30Cにまでは及ばない。そのため、凹部30Cでは、酸化被膜が残り、凹部30Cにより、特に角部6ab,6ac,8ab,8acにおいて発生しやすいメッキ延びが防止される。その結果、磁性コア2の耐電圧特性が向上する。
第4実施形態
図7に示すように、本発明の第4実施形態に係るコイル装置1Dでは、前述した第1〜第3実施形態に比較して、以下の点が異なる以外は、これらの実施形態と同様な構成を有し、同様な作用効果を奏する。共通する部材には、共通する符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態では、図7に示すように、X軸方向に幅広な凹部32が外表面8aでX軸方向の中央部でY軸方向に伸びるように形成してあり、その凹部32のX軸方向の両端部に、端子電極24および26の近くで、段差部30DがY軸方向に沿って形成してある。段差部30Dの段差深さは、第1実施形態における凹部30の深さと同様にして決定されることが好ましい。
また、鍔部6に対しても、鍔部8と同様にして、外表面6aに、幅広な凹部30Dが形成してある。本実施形態においても、仮にバレルメッキ法を用いて端子電極24,26を形成したとしても、バレルメッキ時の衝撃は、段差部30Dの内部にまでは及ばない。そのため、段差部30Dでは、酸化被膜が残り、段差部30Dにより、特に角部6ab,6ac,8ab,8acにおいて発生しやすいメッキ延びが防止される。その結果、磁性コア2の耐電圧特性が向上する。
第5実施形態
図8に示すように、本発明の第5実施形態に係るコイル装置1Eでは、前述した第1〜第4実施形態に比較して、以下の点が異なる以外は、これらの実施形態と同様な構成を有し、同様な作用効果を奏する。共通する部材には、共通する符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態では、図8に示すように、X軸方向に幅広な凸部34が外表面8aおよび側面8b,8cで連続してX軸方向の中央部で長手方向に伸びるように形成してあり、その凸部34のX軸方向の両端部に、端子電極24および26の近くで、段差部30Eが長手方向に沿って形成してある。段差部30Eの段差深さは、第1実施形態における凹部30の深さと同様にして決定されることが好ましい。
また、鍔部6に対しても、鍔部8と同様にして、外表面6aおよび側面6b,6cに連続して、幅広な凸部30Eが形成してある。本実施形態においても、仮にバレルメッキ法を用いて端子電極24,26を形成したとしても、バレルメッキ時の衝撃は、段差部30Eの内部にまでは及ばない。そのため、段差部30Eでは、酸化被膜が残り、段差部30Eにより、特に角部6ab,6ac,8ab,8acにおいて発生しやすいメッキ延びが防止される。その結果、磁性コア2の耐電圧特性が向上する。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
たとえば、磁性コア2は、必ずしも焼結体である必要はなく、圧粉成形による得られる成形体でも良く、合成樹脂を含んでいても良い。圧粉成形に際しては、金属粒子が分散された熔融状態の合成樹脂を、金型の内部に流し込み、たとえば熱により合成樹脂を硬化させる。その場合には、磁性コア2は、金属粒子30が分散してある合成樹脂で構成され、その合成樹脂が絶縁相となる。圧粉成形に用いられる合成樹脂としては、たとえばエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、 シリコーン樹脂、ポリイミドアミド樹脂、 ポリイミド樹脂 、PVA樹脂などが例示される。
また、磁性コア2の全外表面は、ガラス膜、樹脂膜などの絶縁層で被覆してあっても良い。そのように構成することで、バレルメッキ後や、その他の衝撃後においても、凹部または段差部には、絶縁層が残存し、メッキ伸びを凹部または段差部で遮断することができる。
上述した実施形態では、凹部または段差部に、バレルメッキなどの衝撃が加わらずに絶縁層が残るように構成したが、バレルメッキ以外の方法に対しても有効である。たとえば、バレルメッキ以外の方法でメッキ膜を形成する場合においても、凹部内の絶縁層が、メッキ伸びを阻止する機能を有し、効果的にメッキ伸びを抑制することができる。さらに、本発明では、凹部または段差部に、他の部分よりも厚く積極的に絶縁層を形成するようにしても良い。
本発明では、メッキ伸び防止部としては、凹部と段差部が例示され、凹部30,30B〜30Cとは異なり、段差部30Dおよび30Eは、幅広な凹部32または凸部34の両端に形成される。凸部34自体は、衝撃を受けやすいので、段差部を形成する場合には、図7に示すように、凹部32により形成することが好ましい。
しかしながら、幅広な凹部32では、凹部32の略中央底面に衝撃を受けて絶縁が除去されるおそれがあることから、メッキ伸び防止部としての凹部は、図1A〜図6に示すように、電極予定部20毎に必要最小限で形成することが好ましい。凹部を必要最小限にすることで、磁性コアの磁気特性の劣化を抑制することができる。
なお、磁性コアに凸部を設ける場合、あるいは凹部を設けることにより凸部が結果として形成される場合には、これらの凸部の幅が狭すぎないようにすることが好ましい。衝撃などで欠けないようにするためである。また、本発明では、段差部は、段差状凹部として凹部の一種として把握しても良い。
1,1B〜1E… コイル装置
2,2A〜2E… 磁性コア
4… 巻芯部
6,8… 鍔部
10… コイル部
12… ワイヤ
20… 電極予定部
24,26… 端子電極
30,30B〜30C… 凹部
30D,30E… 段差部
32… 幅広な凹部
34… 凸部
40… 外装樹脂

Claims (10)

  1. 巻芯部と鍔部とを有する磁性コアであって、
    前記鍔部の外表面および/または側面には端子電極がそれぞれ形成される予定の一対の電極予定部があり、
    一対の前記電極予定部の間に位置する前記鍔部の外表面と側面とが交差する角部に、メッキ伸び防止部が形成してあり、
    一対の前記電極予定部間の幅に対する前記メッキ伸び防止部の幅の比が、0.05〜0.1となるように前記メッキ伸び防止部が形成してある磁性コア。
  2. 巻芯部と鍔部とを有する磁性コアであって、
    前記鍔部の外表面および/または側面には端子電極がそれぞれ形成される予定の一対の電極予定部があり、
    一対の前記電極予定部の間に位置する前記鍔部の外表面と側面とが交差する角部に、メッキ伸び防止部が形成してあり、
    前記鍔部の前記電極予定部長手方向の幅に対する前記メッキ伸び防止部の深さの比が、0.02〜0.05となるように前記メッキ伸び防止部が形成してある磁性コア。
  3. 前記メッキ伸び防止部は、前記角部に形成してある凹部または段差部である請求項1または2に記載の磁性コア。
  4. 前記メッキ伸び防止部は、一対の前記電極予定部の近くに位置する前記角部にそれぞれ形成してある請求項1〜3に記載の磁性コア。
  5. 前記メッキ伸び防止部は、前記鍔部の前記角部から前記側面に連続的に、しかも前記端子電極と平行になるように形成してある請求項1〜4のいずれかに記載の磁性コア。
  6. 前記メッキ伸び防止部は、前記鍔部の前記角部から前記外表面に連続的に、しかも前記端子電極と平行になるように形成してある請求項1〜5のいずれかに記載の磁性コア。
  7. 少なくとも前記メッキ伸び防止部では、絶縁層が残っている請求項1〜6のいずれかに記載の磁性コア。
  8. 前記鍔部が、前記巻芯部の両端にそれぞれ一体に形成してあり、前記メッキ伸び防止部は、前記端子電極が形成されない前記鍔部にも、前記端子電極が形成される前記鍔部と同じ位置に形成してある請求項1〜7のいずれかに記載の磁性コア。
  9. 前記電極予定部には、それぞれメッキによる前記端子電極が形成してある請求項1〜8のいずれかに記載の磁性コア。
  10. 請求項に記載の磁性コアを有するコイル装置であって、
    前記巻芯部には、ワイヤが巻回してあり、前記ワイヤのリード端が、それぞれ前記端子電極に接続してあるコイル装置。
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