JP2016000032A - 新規なバチルス・ベレゼンシスcjbv及びそれを含む抗菌組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】真菌類及び食中毒誘発細菌に特異的抗菌活性を有する菌株、バシロマイシンD類似体、及びそれを用いた抗菌組成物の提供。【解決手段】受託番号KCCM11528Pの新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBV菌株、それから分離したバシロマイシンD類似体、及びそれを用いた抗菌組成物。該バチルス・ベレゼンシスCJBVは、1種以上の異なる種類の真菌類及び食中毒細菌に対して特異的抗菌効果があるので、植物作物用抗菌剤、抗菌活性を有する発酵食品を含む食品、及び微生物感染疾患の予防、改善、治療のための飼料、健康機能食品、医薬部外品、医薬品として用いることができる。【選択図】図4
Description
本発明は、真菌類及び食中毒誘発細菌に特異的抗菌活性を有する、新規なバチルス・ベレゼンシスCJBV(Bacillus velezensis CJBV)菌株、及びそれから分離したバシロマイシンD類似体を用いた抗菌組成物、並びにそれを含む微生物感染疾患の予防又は治療用薬学組成物に関する。
伝統的手法により大豆発酵食品を製造する場合、微生物を用いた食品であるので、微生物に含まれる有害菌による食中毒の危険にさらされる。しかし、病原性真菌類や食中毒誘発細菌などの有害菌は一般的な殺菌方法では完全に死滅せず、毒性物質を産生して食中毒を誘発する。
よって、変敗や腐敗を防止して前記食品などの品質を長期間維持するために化学的保存剤又は防腐剤を用いているが、前記化学物自体が環境ホルモンとして作用したり、皮膚アレルギーを引き起こす恐れがあるので、化学的保存剤又は防腐剤に対する消費者の抵抗が強くなる傾向にある。
よって、微生物又はその代謝産物であって、変敗微生物の生育を阻害し得る天然保存剤に対する関心が急激に高まっている。保存剤として用いることのできる天然抗菌物質の一例として、バクテリオシン(Bacteriocin)又はバクテリオシン様物質(Bacteriocin-like substances)に対する関心が高まっている。バクテリオシンは、天然の無毒性防腐剤であり、多数のグラム陽性菌及びグラム陰性菌により産生されるタンパク質又はタンパク質と炭水化物の複合体からなる抗菌性タンパク質である。特に、1998年にバクテリオシンのうちナイシン(nisin)をプロセスチーズスプレッド食品に用いることを米国FDAが承認して以来、バクテリオシンは食品産業において使用可能な抗菌製剤として認識されている。
バチルス属や乳酸菌が産生する前記抗菌物質に関する研究が盛んに行われているが、主にグラム陽性菌の生育阻害が可能な乳酸菌バクテリオシンとは異なり、バチルス菌株が産生するバクテリオシンは、その抗菌活性範囲が非常に広く、様々な特性を有する。
具体的には、バチルス属は様々な抗菌物質を産生することが知られているが(非特許文献1)、報告されている抗真菌性物質としては、マイコスブチリン(mycosubtilin)、ユーマイシン(eumycin)、バシロマイシン(bacillomycin)、サーファクチン(surfactin)、イツリン(iturin)系、アミノポリオール(aminopolyol)物質、リポプロテイン(lipoprotein)などがあり、抗細菌及び抗真菌活性を同時に有する物質に関しては、バチルス・サブティリス(Bacillus subtilis)が産生するバシリシン(bacilysin)が報告されている。
これに関する先行文献として、特許文献1には、バチルス・アミロリケファシエンス菌株(Bacillus amyloliquefaciens GYL4)が産生する抗菌物質であるバシロマイシンD1が植物病原性真菌に対して広範囲の活性を有すると記載されている。
また、特許文献2には、バチルス・サブティリスが産生する抗菌物質として、バシロマイシンを含むイツリン物質とは全く異なる新規な抗菌物質であるUV254−Bが食中毒誘発細菌であるバチルス・セレウス及びリステリア・モノサイトゲネスにのみ特異的に抗細菌活性を示すことが記載されている。
しかし、報告されているバクテリオシンは、特定の微生物に対する抗菌活性が報告されているだけであり、各種作物の病害や食中毒を含む微生物感染疾患を誘発する様々な病原性菌に対して効果を示すバクテリオシンについては報告されていない。さらに、前記文献に記載されているバチルス・アミロリケファシエンスは、発酵食品において有用なジャン(醤)類発酵細菌であるので、前記バクテリオシンを大豆発酵食品に適用しても、食中毒誘発真菌類及び細菌類にのみ特定の活性を示すとは考えられないため、発酵食品に直接使用することは困難であるという問題があった。
よって、本発明者らは、人体に無害であり、かつ様々な真菌類及び細菌類を抑制する方法を開発すべく鋭意研究した結果、在来式味噌玉麹から新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBVが病原性カビ、酵母など少なくとも1種の様々な真菌類に対する抗菌活性を有するだけでなく、ジャン(醤)類発酵細菌に対しては抗菌活性がなく、食中毒細菌などの食品の主要危害微生物のみ特異的に抑制する抗菌活性があることを確認して本発明を完成するに至った。
Sholberg et al., 1995 Can. J. Microbio. 41, 247-252
本発明は、真菌類及び食中毒誘発細菌に特異的抗菌活性を有する、新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBV菌株を提供することを主な目的とする。
また、本発明は、前記バチルス・ベレゼンシスCJBV菌株から産生されたバシロマイシンD類似体を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、前記バチルス・ベレゼンシスCJBV菌株及び前記バシロマイシンD類似体を用いた抗菌組成物を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、前記抗菌組成物を含む食品組成物を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、前記抗菌組成物を含む飼料組成物を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、前記抗菌組成物を含む植物作物用抗菌剤を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、前記抗菌剤を植物体又は土壌に処理する段階を含む植物病原性真菌の防除方法を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、前記抗菌組成物を含む微生物感染疾患の予防又は治療用薬学組成物を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、前記抗菌組成物を含む微生物感染疾患の予防又は改善用健康機能食品を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、前記抗菌組成物を含む医薬部外品を提供することを目的とする。
前記目的を達成するための本発明の一態様は、真菌類及び食中毒誘発細菌に特異的抗菌活性を有する、受託番号KCCM11528Pの新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBV(Bacillus velezensis CJBV)菌株を提供する。
本発明における用語「バチルス」とは、自然界に広く分布する好気性又は通性嫌気性のグラム陽性バチルス属を意味し、バチルス属に属する微生物にはバチルス・ベレゼンシスなどがある。本発明者らは、真菌類及び食中毒誘発細菌に特異的抗菌活性を有するバチルス菌であってバチルス・ベレゼンシスに属する新規な菌株を下記の通り解明した。
まず、在来式味噌玉麹からバチルス菌株を分離して病原性カビ、酵母などの真菌類及び食中毒細菌類を検定して抗菌活性に優れた菌株を選別し、選別した菌株を同定するために16S rDNA及びgyrA遺伝子塩基配列分析を行った。前記選別した菌株の16S rDNA遺伝子塩基配列を配列番号1とするが、これは、バチルス・ベレゼンシスと99%の相同性を示す。また、前記選別した菌株のgyrA遺伝子塩基配列を配列番号2とするが、これは、バチルス・ベレゼンシスと100%の相同性を示す(実施例1)。よって、前記菌株をバチルス・ベレゼンシス(Bacillus velezensis)と同定してバチルス・ベレゼンシスCJBVと命名し、ブダペスト条約上の国際寄託機関である韓国微生物保存センター(KCCM)に2014年4月17日付けで寄託し、受託番号KCCM11528Pが付与された(実施例1)。
よって、前記バチルス・ベレゼンシスCJBVは、配列番号1で表される16s rDNA塩基配列を有する。
本発明の一態様によれば、前記新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBVは、植物病原性カビ、及び酵母などの真菌に対する抗菌活性に優れるだけでなく、食中毒誘発細菌を抑制し、様々な真菌類及び食中毒誘発細菌に同時に作用することのできる抗菌活性を示す(実施例3、図3及び図4)。
一具体例として、前記真菌類は、コレトトリカム・オルビクラレ(Colletotrichum orbiculare)、フザリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)、及びジゴサッカロマイセス・バイリ(Zygosaccharomyces bailii)からなる群から選択される病原性真菌であってもよいが、これらに限定されるものではない。
本発明における用語「コレトトリカム・オルビクラレ」とは、キュウリ、マクワウリ、スイカなどのウリ科の野菜作物に炭疽病(Anthracnose)を引き起こす真菌を意味する。
本発明における用語「フザリウム・オキシスポラム」とは、キュウリ、マクワウリ、スイカなどのウリ科の野菜作物につる割病(Fusarium wilt)を発生させる病原性真菌を意味する。
本発明者らは、新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBVが前記コレトトリカム・オルビクラレ及びフザリウム・オキシスポラムに対する抗菌効果を有することを確認した。よって、前記新規菌株により、キュウリ、マクワウリ、スイカなどのウリ科の野菜作物において炭疽病やつる割病などの植物感染病を抑制することができるので、植物病防除用微生物製剤として用いることができる。
よって、新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBVを環境にやさしい無公害生物農薬として用いると、有機合成農薬による生態系破壊及び毒性問題の解決に有用であり、各農家の金銭的負担を低減することができる。また、微生物の特性上、持続性可能であるので、今後長期的な利益が期待される。
なお、前記生物農薬とは、農作物の植物病原菌を防除するために自然環境から分離採集した微生物を製品化したものと定義される。
本発明における用語「カンジダ・アルビカンス」とは、不完全菌類に属する真菌の属名であって、皮膚真菌症、口腔カンジダ症、腸疾患、膣炎(Candida vaginitis)などを引き起こす。特に、カンジダ膣炎は、約75%の女性が生涯に1回以上膣や外陰部のカンジダ膣炎にかかり、45%の女性が1年に2回以上再発する一般的な疾患であり、ほとんどがカンジダ・アルビカンスにより発生するが、健康なヒトの口腔、腸、膣などに正常に存在するカンジダ・アルビカンスにより、女性ホルモンの状態が異常になったときや免疫が極度に低下したときに感染する。
本発明者らは、新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBVが前記カンジダ・アルビカンスに対する抗菌効果を有することを確認した。よって、前記新規菌株により、皮膚真菌症、カンジダ膣炎、口腔微生物感染、腸疾患を効果的に予防又は治療することができる。
本発明における用語「ジゴサッカロマイセス・バイリ」とは、サッカロマイセス属の酵母である。また、変敗性酵母であり、飲料製品、デンプン加工製品において、アルコール発酵と共に多量の二酸化炭素ガスを生成して食品の品質を低下させる。
本発明者らは、新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBVが前記ジゴサッカロマイセス・バイリに対する抗菌効果を有することを確認した。よって、前記新規菌株により、飲料製品、デンプン加工製品などの食品の保存性を向上させることができ、それらから発生し得る食中毒などの微生物感染疾患を予防又は治療することができる。
他の具体例として、前記食中毒誘発細菌は、バチルス・セレウス(Bacillus cereus)又はリステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)であってもよいが、これらに限定されるものではない。
本発明における用語「バチルス・セレウス」とは、グラム陽性菌であり、耐熱性胞子を形成するが、感染すると下痢及び嘔吐を引き起こす。好気性細菌であり、土壌、穀類などの自然界に広く分布している。この菌株の胞子は他の菌株の胞子に比べて表面付着能に優れるので、洗浄及び消毒が難しいという特徴がある。また、前記バチルス・セレウスは、調理後に数時間常温に放置した肉、野菜、ご飯、麺などにおいて胞子の発芽により増殖することがあり、低温殺菌後の牛乳、チーズなどにおいても発芽することがあり、耐熱性毒素を産生して熱に対する抵抗性を示すので、その抑制が容易でない。
本発明者らは、新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBVが前記バチルス・セレウスに対する抗菌効果を有することを確認した。よって、前記新規菌株により、感染による食中毒、下痢、嘔吐を予防又は治療することができる。
本発明における用語「リステリア・モノサイトゲネス」とは、人獣共通感染症病原菌であり、牛乳やチーズなどの畜産食品を介してヒトに伝染することがあり、近年、全世界的に注目されている病原性食中毒菌の1つである。前記菌に感染してリステリア症を発症すると、死亡率が約30%と非常に高い。特に、ヒト感染の場合、幼児、臓器移植患者、リンパ腫、AIDS患者など、免疫力の弱い人や免疫不全の人が感染しやすく、敗血症、脳炎及び髄膜炎を誘発することがある。前記病原菌は、他の病原性菌とは異なり、低温でも成長可能であるという特性を有し、37℃で成長した菌より4℃で成長した菌の病原性のほうが強いことが知られている。これらの菌の特性により、家庭において安全であると考えられる冷蔵保管中の食品、冷蔵食品、保存食品にもリステリア・モノサイトゲネスによる食中毒が発生し得るので大きな問題となっている。
本発明者らは、新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBVが前記リステリア・モノサイトゲネスに対する抗菌効果を有することを確認した。よって、前記新規菌株により、食中毒、リステリア症などの微生物感染疾患を予防又は治療することができる。
特に、本発明者らは、本発明の新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBVが前記バチルス・セレウス(Bacillus cereus)、リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)を同時に抑制できるという効果があるだけでなく、発酵食品において有用なジャン(醤)類発酵細菌であるバチルス・サブティリス(Bacillus subtilis)、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)に対しては抗菌活性がないことを確認した(実施例3及び図4)。
さらに他の具体例として、前記バチルス・ベレゼンシスCJBVは、抗生物質であるバシロマイシンD(Bacillomycin D)、並びに化学式1で示すバシロマイシンD類似体(アナログ)、すなわち、C14−バシロマイシンD、C15−バシロマイシンD、及びC16−バシロマイシンDからなる群から選択される少なくとも1つのバシロマイシンD類似体を産生、分泌することができる。
前記化学式において、前記Rは、C14−バシロマイシンDの場合はCH3であり、C15−バシロマイシンDの場合はCH2−CH3であり、C16−バシロマイシンDの場合はCH2−CH2−CH3である。
本発明における用語「バシロマイシンD」とは、環状ペプチド(cyclic peptide)群の1つであるイツリン系に属する物質であり、7つのアミノ酸(2 Asx,Glx,Tyr,Pro,Ser,Thr)と1つのアミノ酸とからなる環状構造を有し、抗生活性を有する。
本発明者らは、本発明の新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBVが産生、分泌する抗菌物質を分離してUVスペクトルと分子量を測定した結果、分離した物質が前記バシロマイシンD類似体3種であることを確認した(実施例2、図1及び図2)。
前記目的を達成するための本発明の他の態様は、前記新規バチルス・ベレゼンシスCJBV菌株から産生されたバシロマイシンD類似体を提供する。
前記バシロマイシンD類似体は下記の化学式1で表される。
前記化学式において、前記Rは、CH3、CH2−CH3、CH2−CH2−CH3であり、CH3の場合をC14−バシロマイシンDと命名し、CH2−CH3の場合をC15−バシロマイシンDと命名し、CH2−CH2−CH3の場合をC16−バシロマイシンDと命名した。
本発明者らは、本発明の新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBVが産生、分泌する抗菌物質を分離してUVスペクトルと分子量を測定した結果、分離した物質が前記バシロマイシンD類似体3種であることを確認した(実施例2、図1及び図2)。
前記新規バチルス・ベレゼンシスCJBV菌株から産生されたバシロマイシンD類似体を、炭疽病の原因となるコレトトリカム・オルビクラレ、つる割病の原因となるフザリウム・オキシスポラムなどを含む植物病原菌、感染すると皮膚真菌症、カンジダ膣炎、腸炎、口腔炎症などを引き起こし得るカンジダ・アルビカンス、変敗性酵母であるジゴサッカロマイセス・バイリ、食中毒細菌であるバチルス・セレウス、リステリア・モノサイトゲネスに処理した結果、前記真菌及び細菌に対する優れた抗菌効果を有することが確認された(図3及び図4)。よって、前記新規なバチルス・ベレゼンシスCJBV菌株から産生されたバシロマイシンD類似体を抗菌組成物として用いることができ、これを微生物感染疾患の予防、改善又は治療のための飼料、薬学組成物、健康機能食品、医薬部外品組成物、抗菌活性を有する食品、植物作物用抗菌剤、及びそれを用いた防除方法に効果的に用いることができる。
前記目的を達成するためのさらに他の態様として、本発明は、前記新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBV菌株、前記菌株の胞子、前記菌株の培養物、その濃縮物、その抽出物、及びその乾燥物からなる群から選択される少なくとも1つを有効成分として含む抗菌組成物を提供する。菌株の状態は液状状態又は乾燥状態であるが、これらに限定されるものではない。
本発明における用語「胞子」とは、細菌などの生殖細胞をいい、本発明の目的上、前記胞子はバチルス・ベレゼンシスCJBVの生殖細胞を意味する。本発明において、前記バチルス・ベレゼンシスCJBVの胞子は、真菌及び食中毒細菌に対する抗菌活性を示すので、植物病防除用微生物製剤、抗菌活性のある食品、飼料、医薬品、医薬部外品、健康機能食品に含有させて用いることができる。
本発明における用語「培養物」とは、前記菌株を培養して得られた産物を意味し、菌体を含む培養原液であってもよく、また、培養菌株、培養上清を除去した菌体や濃縮した菌体であってもよい。前記培養物の組成は、通常のバチルス培養に必要な成分だけでなく、バチルスの生長に相乗的に作用する成分をさらに含んでもよく、それらの組成は当業界の通常の知識を有する者が容易に選択することができる。
本発明における用語「濃縮物」とは、前記培養物を濃縮したものを意味する。
本発明における用語「抽出物」とは、前記培養物又はその濃縮物から抽出したものを意味し、本発明の真菌類及び食中毒誘発細菌に特異的抗菌効果を示す抽出物であれば、これらに限定されるものではなく、抽出液、抽出液の希釈液もしくは濃縮液、抽出液を乾燥して得られる乾燥物、又はそれらの調製物もしくは精製物、それらの分画の全てが含まれる。
本発明における用語「乾燥物」とは、前記培養物、その濃縮物、その抽出物、及びその分画物を乾燥させたものを意味する。乾燥方法には、通風乾燥、自然乾燥、噴霧乾燥及び凍結乾燥を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
本発明の新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBVは、通常のバチルス菌株の培養方法により培養することができるが、これに限定されるものではない。培地としては、天然培地又は合成培地を用いることができる。培地の炭素源としては、例えば、グルコース、スクロース、デキストリン、グリセリン、デンプンなどを用いることができ、窒素源としては、ペプトン、肉類抽出物、酵母抽出物、乾燥酵母、大豆、アンモニウム塩、ナイトレート、及びその他有機もしくは無機窒素含有化合物を用いることができるが、これらの成分に限定されるものではない。培地に含まれる無機塩としては、マグネシウム、マンガン、カルシウム、鉄、リンなどを用いることができるが、これらに限定されるものではない。前記炭素源、窒素源及び無機塩の成分以外に、アミノ酸、ビタミン、核酸及びそれに関する化合物が培地に添加されてもよい。
前記抗菌組成物は、バチルス・ベレゼンシスCJBVを培養する過程で産生される他の副産物を共に含んでもよい。
前記目的を達成するための本発明のさらに他の態様として、本発明は、前記抗菌組成物を含む食品組成物を提供する。
前記食品の種類は特に限定されるものではなく、非限定的な意味での食品が全て含まれる。前記物質を添加できる食品の例としては、肉類、ソーセージ、パン、チョコレート、キャンディー類、スナック類、菓子類、ピザ、ラーメン、その他の麺類、ガム類、アイスクリーム類を含む酪農製品、各種スープ、清涼飲料水、茶、ドリンク剤、アルコール飲料、及びビタミン複合剤などが挙げられる。前記組成物を食品添加物として用いる場合は、前記組成物をそのまま添加してもよく、他の食品又は食品成分と共に用いてもよく、通常の方法で適宜用いてもよい。
前記食品組成物は、食品学的に許容可能な担体を含んでもよい。
特に、本発明者らは、本発明の新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBVが変敗性酵母であるジゴサッカロマイセス・バイリ、食中毒細菌であるバチルス・セレウス、リステリア・モノサイトゲネスを同時に抑制できるという効果があるだけでなく、発酵食品において有用なジャン(醤)類発酵細菌であるバチルス・サブティリス(Bacillus subtilis)、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)に対しては抗菌活性がないことを確認した(実施例3及び図4)。よって、発酵食品を含むあらゆる食品に前記抗菌組成物を直接用いることができる。
前記目的を達成するための本発明のさらに他の態様として、本発明は、前記抗菌組成物を含む飼料組成物を提供する。
本発明における用語「飼料」とは、動物が食べて摂取し、消化させるための、又はそれに適した任意の天然又は人工の規定食、一食など、又は前記一食の成分を意味する。
前記飼料の種類は特に限定されるものではなく、当該技術分野において通常用いられる飼料を用いることができる。前記飼料用組成物は、飼料添加剤を含んでもよい。本発明の飼料添加剤は、飼料管理法上の補助飼料に該当し、生菌剤を含んでもよい。前記飼料の例としては、穀物類、堅果類、食品加工副産物類、藻類、繊維質類、製薬副産物類、油脂類、デンプン類、ウリ科の植物類又は穀物副産物類などの植物性飼料と、タンパク質類、無機物類、油脂類、ミネラル類、単細胞タンパク質類、動物性プランクトン類、又は飲食物などの動物性飼料とを挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
ここで、本発明の抗菌組成物を含む飼料組成物は、賦形剤、希釈剤、添加剤をさらに含んでもよい。
本発明の新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBVは、変敗性酵母であるジゴサッカロマイセス・バイリ、食中毒細菌であるバチルス・セレウス、リステリア・モノサイトゲネスを同時に抑制できるという効果があることが確認された。よって、本発明は、抗菌及び抗真菌活性を有する飼料組成物を提供することにより、家畜の食中毒を含む微生物感染疾患を予防することができる。
前記目的を達成するための本発明のさらに他の態様として、本発明は、前記抗菌組成物を含む植物作物用抗菌剤を提供する。
本発明者らは、本発明の新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBVが炭疽病の原因となるコレトトリカム・オルビクラレ、つる割病の原因となるフザリウム・オキシスポラムなどを含む植物病原菌に対する抑制効果があることを確認した(図3)。よって、本発明の抗菌組成物は、環境にやさしい無公害生物農薬として用いられ、有機合成農薬による生態系破壊及び毒性問題の解決に有用であり、各農家の金銭的負担を低減することができる。また、微生物の特性上、持続性可能であるので今後長期的な利益が期待される。
前記目的を達成するための本発明のさらに他の態様として、本発明は、前記植物作物用抗菌剤を植物体又は土壌に処理する段階を含む植物病原性真菌の防除方法を提供する。
前記植物病原性真菌は、炭疽病の原因となるコレトトリカム・オルビクラレ、つる割病の原因となるフザリウム・オキシスポラムであることが好ましいが、これらに限定されるものではない。
前記微生物製剤は、作物の定植前に土壌を開墾するときに、定植の15日後から、又は梅雨期と発病直前期に、植物体の地上部に茎葉処理により、及び植物体の根部に灌注により散布することが好ましいが、これらに限定されるものではない。
前記目的を達成するためのさらに他の態様として、本発明は、前記抗菌組成物を含む微生物感染疾患の予防又は治療用薬学組成物を提供する。
本発明における用語「予防」とは、本発明による微生物感染疾患の予防又は治療用組成物を個体に投与することにより微生物感染疾患の発病を抑制又は遅延させるあらゆる行為を意味する。
本発明における用語「治療」とは、本発明の前記組成物を微生物感染疾患の疑いのある個体に投与することにより微生物感染疾患の症状を好転させたり、好適に変更させるあらゆる行為を意味する。
本発明における用語「改善」とは、治療される状態に関するパラメータ、例えば症状の程度を少なくとも減少させるあらゆる行為を意味する。
本発明における用語「個体」とは、微生物感染疾患が発病したり、或いは発病する可能性のあるヒトを含むあらゆる動物を意味する。
ここで、微生物感染疾患とは、微生物により感染して発生する疾患であり、真菌類又は食中毒誘発細菌により感染して発生する疾患であることが好ましい。
一例として、前記真菌類は、コレトトリカム・オルビクラレ、フザリウム・オキシスポラムf.sp.ライコペルシシJCM12575、カンジダ・アルビカンス、及びジゴサッカロマイセス・バイリからなる群から選択してもよい。
他の例として、前記食中毒誘発細菌は、バチルス・セレウス又はリステリア・モノサイトゲネスであってもよい。
さらに他の例として、前記微生物感染疾患は、食中毒、皮膚真菌症、膣炎、下痢、嘔吐、腸炎、胃腸管炎、便泌、腹痛、腹部膨満、コレラ、リステリア症、蜂窩織炎、尿路感染症、髄膜炎、腹膜炎、膀胱炎、リンパ管炎、ひょう疽、中耳炎、呼吸器疾患、肺炎、化膿性炎症、又は敗血症であってもよい。
蜂窩織炎(cellulitis)とは、真皮と皮下組織に現れる急性化膿性炎症を意味し、化膿性炎症が組織内に起きて強い好中球浸潤が組織間隙に慢性的かつ広範囲に拡張した状態であり、充血や水腫を伴う。
ひょう疽(felon)とは、指又は足の指の急性化膿炎を意味する。
本発明者らは、ヒトを含む動物の口腔、腸、膣に存在して感染すると皮膚真菌症、カンジダ膣炎、腸炎、口腔炎症などを引き起こし得るカンジダ・アルビカンス、変敗性酵母であって感染すると食中毒、嘔吐、下痢、発熱などを引き起こし得るジゴサッカロマイセス・バイリ、感染すると食中毒、下痢、嘔吐などを引き起こし得るバチルス・セレウス、感染すると食中毒、リステリア症、敗血症、脳炎、髄膜炎などを引き起こし得るリステリア・モノサイトゲネスに対する本発明の菌株の優れた抑制効果を確認した(図3及び図4)。よって、本発明の抗菌組成物は、微生物感染疾患の予防又は治療用薬学組成物に効果的に用いることができる。
本発明による微生物感染疾患の予防又は治療用組成物は、薬学的に許容可能な担体をさらに含んでもよく、前記担体と共に製剤化して食品、健康機能食品、医薬品、医薬部外品、飼料添加剤及び飲料水添加剤などとして提供してもよい。本発明における用語「薬学的に許容可能な担体」とは、生物体を刺激することなく、投与される化合物の生物学的活性及び特性を阻害しない担体又は希釈剤を意味する。
本発明に使用される前記担体の種類は特に限定されるものではなく、当該技術分野において通常用いられて薬学的に許容可能な担体であれば、いかなるものでも用いることができる。前記担体の例としては、食塩水、滅菌水、リンゲル液、緩衝食塩水、アルブミン注射液、デキストロース溶液、マルトデキストリン溶液、グリセリン、エタノールなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
また、必要に応じて、抗酸化剤、緩衝液及び/又は静菌剤などの他の通常の添加剤を添加して用いてもよく、希釈剤、分散剤、界面活性剤、結合剤、潤滑剤などをさらに添加して水溶液、懸濁液、乳濁液などの注射用剤形、丸薬、カプセル、顆粒又は錠剤などに製剤化して用いてもよい。
本発明による微生物感染疾患の予防又は治療用組成物の投与方法は特に限定されるものではなく、当該技術分野において通常用いる方法を採用することができる。前記投与方法の例として、組成物を経口投与又は非経口投与方法で投与することができる。本発明の前記微生物感染疾患の予防、改善又は治療用組成物は、目的とする投与方法に応じて様々な剤形に作製することができる。
本発明の抗菌物質の薬学的投与形態は、これらの薬学的に許容可能な塩の形態で用いてもよい。また、単独で用いてもよく、他の薬学的活性化合物との結合だけでなく、適当な組み合わせで用いてもよい。
さらに他の態様として、本発明は、前記微生物感染疾患の予防又は治療用組成物を個体に投与する段階を含む微生物感染疾患の予防又は治療方法を提供する。本発明における用語「個体」とは、微生物感染疾患が発病したか、発病する可能性のあるヒトを含むあらゆる動物を意味する。
本発明の前記予防又は治療方法は、具体的には、微生物感染疾患が発病した固体や発病する恐れのある個体に前記組成物を薬学的に有効な量で投与する段階を含んでもよい。
前記抽出物を含む組成物の好適な総1日使用量は正しい医学的判断の範囲内において担当医により決定され、1回又は数回に分けて投与することができる。しかし、発明の目的上、特定の患者に対する具体的な治療的有効量は、達成しようとする反応の種類と程度、場合によっては他の製剤が用いられるか否かをはじめとする具体的な組成物、患者の年齢、体重、一般健康状態、性別、食餌、投与時間、投与経路、組成物の分泌率、治療期間、具体的な組成物と併用されるか又は同時投与される薬物をはじめとする様々な因子と医薬分野で周知の類似因子に応じて異なる量を適用することが好ましい。
本発明の抗菌物質は、ラット、マウス、家畜、ヒトなどの哺乳動物に様々な経路で投与することができる。投与におけるあらゆる方法が可能であるが、例えば、経口、直腸、又は静脈、筋肉、皮下、子宮内硬膜もしくは脳室内(intracerebroventricular)注射により投与することができる。
さらに他の態様として、本発明は、前記抗菌組成物を含む微生物感染疾患の予防又は改善用健康機能食品を提供する。
ここで、微生物感染疾患、予防及び改善の意味は前述した通りである。
さらに他の態様として、本発明は、前記抗菌組成物を含む医薬部外品組成物を提供する。
本発明における用語「医薬部外品」とは、ヒトや動物の疾病を治療、軽減、処置又は予防する目的で用いられる繊維、ゴム製品又はそれに類似するもの、人体に対する作用が弱いか、人体に直接作用せず、器具又は機械でないものとそれに類似するもの、感染型予防のために殺菌、殺虫及びそれに類似する用途で用いられる製剤のいずれかに該当する物品であって、ヒトや動物の疾病を診断、治療、軽減、処置又は予防する目的で用いる物品のうち器具、機械又は装置でないもの、及びヒトや動物の構造と機能に薬理学的影響を与える目的で用いる物品のうち器具、機械又は装置でないものを除く物品を意味する。また、前記医薬部外品には、皮膚外用剤及び個人衛生用品が含まれる。手指消毒薬、シャワーフォーム、口内洗浄液、ウェットティッシュ、洗剤、石鹸、ハンドウォッシュ又は軟膏剤が好ましいが、これらに限定されるものではない。
本発明者らは、新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBVが前記カンジダ・アルビカンスに対する抗菌効果を有することを確認した。よって、前記新規菌株を用いた抗菌組成物は、皮膚真菌症、カンジダ膣炎を含む微生物感染疾患の治療、軽減、処置又は予防のための医薬部外品に効果的に用いることができる。
本発明の新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBVは、病原性カビ、酵母などの1種以上の異なる種類の真菌類及び細菌に対して抗菌効果があるので、植物作物用抗菌剤、抗菌活性を有する食品、及び微生物感染疾患の予防、改善、治療のための飼料、健康機能食品、医薬部外品、医薬品として用いることができる。
特に、本発明の新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBVは、食中毒細菌などの食品の主要危害微生物のみ特異的に抑制する抗菌活性があるので、発酵食品に直接用いることができる。
以下、本発明を下記例により詳細に説明する。ただし、下記例は本発明を例示するためのものにすぎず、下記例によって本発明の範囲が限定されるものではない。
実施例1:抗菌物質を産生する菌株の分離及び同定
(1)菌株の分離及び選別
抗菌活性のある菌株を選別するために、在来式味噌玉麹から分離したバチルス菌株を用いた。菌株は大豆発酵液体培地に37で36時間前培養した。病原性カビ及び食中毒誘発細菌がローン細胞(lawn cell)となっている寒天固体培地に直径8mmのペーパーディスクを載せ、前培養した菌株を接種した。12時間培養し、その後培地に接種した菌株の周囲に真菌類及び細菌に対して同時に透明な円を形成する菌株を選別した。
(1)菌株の分離及び選別
抗菌活性のある菌株を選別するために、在来式味噌玉麹から分離したバチルス菌株を用いた。菌株は大豆発酵液体培地に37で36時間前培養した。病原性カビ及び食中毒誘発細菌がローン細胞(lawn cell)となっている寒天固体培地に直径8mmのペーパーディスクを載せ、前培養した菌株を接種した。12時間培養し、その後培地に接種した菌株の周囲に真菌類及び細菌に対して同時に透明な円を形成する菌株を選別した。
(2)菌株の同定
当業界で公知の通常の方法により、前記選別した菌株の16S rDNAとgyrAの塩基配列を分析した。塩基配列は、NCBIのBLASTを用いて、GenBankデータベースと、選別した菌株の16S rDNAの塩基配列(配列番号1)及びgyrAの塩基配列(配列番号2)とを比較した。その結果、本菌株の16S rDNA塩基配列はバチルス・ベレゼンシスと99%の相同性を示し、gyrA塩基配列はバチルス・ベレゼンシスと100%の相同性を示した。
当業界で公知の通常の方法により、前記選別した菌株の16S rDNAとgyrAの塩基配列を分析した。塩基配列は、NCBIのBLASTを用いて、GenBankデータベースと、選別した菌株の16S rDNAの塩基配列(配列番号1)及びgyrAの塩基配列(配列番号2)とを比較した。その結果、本菌株の16S rDNA塩基配列はバチルス・ベレゼンシスと99%の相同性を示し、gyrA塩基配列はバチルス・ベレゼンシスと100%の相同性を示した。
これらの結果から、本発明により得られた菌株をバチルス・ベレゼンシス菌株と同定してバチルス・ベレゼンシスCJBVと命名し、前記菌株を2014年4月17日付けで韓国微生物保存センター(KCCM)に寄託し、受託番号KCCM11528Pが付与された。
配列番号1:
配列番号2:
配列番号1:
配列番号2:
実施例2:抗菌物質の分離及び精製
新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBVが産生する抗菌物質を分離するための実験を行った。その過程を図1に示す。
新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBVが産生する抗菌物質を分離するための実験を行った。その過程を図1に示す。
前記菌株を400mlの大豆発酵液体培地に接種し、次いで37℃にて48時間200rpmで振盪培養した。前記培養液を8000×gで20分間遠心分離して上清を得て、次いでブタノールを用いて抽出した。
分離した抽出液を減圧濃縮し、その後YMC HPLCカラムとC18 sep−pakカートリッジを用いてクロマトグラフィーを行った。各分画は80%v/vメタノールを所定の割合で混合して展開し、抗菌活性のある分画を分離精製した。
分離した活性物質のUVスペクトルと分子量(Mass)を調べるために、精製した試料をメタノール溶媒に溶解してESI−MS法で測定した。
図2は分離した抗菌物質のESI−MSとUVスペクトルを示す図である。
前記分析により、本発明で分離した物質が下記化学式1で表されるバシロマイシンD類似体3種であることが確認された。
前記Rは、C14−バシロマイシンDの場合はCH3であり、C15−バシロマイシンDの場合はCH2−CH3であり、C16−バシロマイシンDの場合はCH2−CH2−CH3である。
実施例3:真菌類及び食中毒誘発細菌に対する抗菌活性試験
新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBVが真菌類及び食中毒誘発細菌に対して抑制する効果があるか否かを確認するために、次の抗菌活性実験を行った。
新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBVが真菌類及び食中毒誘発細菌に対して抑制する効果があるか否かを確認するために、次の抗菌活性実験を行った。
(1)酵母及びカビ(真菌類)に対する抗菌活性試験
まず、カビであるコレトトリカム・オルビクラレ、フザリウム・オキシスポラムf.sp.ライコペルシシJCM12575(Fusarium oxysporum f.sp. lycopersici JCM12575)、カンジダ・アルビカンス、病原性酵母であるジゴサッカロマイセス・バイリに対して新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBVが抗菌活性を示すか実験した。
まず、カビであるコレトトリカム・オルビクラレ、フザリウム・オキシスポラムf.sp.ライコペルシシJCM12575(Fusarium oxysporum f.sp. lycopersici JCM12575)、カンジダ・アルビカンス、病原性酵母であるジゴサッカロマイセス・バイリに対して新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBVが抗菌活性を示すか実験した。
前記4種の真菌類をそれぞれジャガイモの寒天(Potato dextrose agar,PDA)培地で培養した。その後、実施例2により減圧濃縮した抗菌組成物であるバチルス・ベレゼンシスCJBV培養液のブタノール抽出物をエタノールに溶解し、次いで前記4種の菌株が塗抹された各平板培地上に直径8mmのペーパーディスクを置いて前記抗菌物質を25μlずつ所定量加え、30℃で24〜48時間培養して分離菌株が産生する抗菌物質により生育阻止円が形成されるか否かを観察した。
(2)食中毒誘発細菌に対する抗菌活性試験
また、新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBVが発酵食品において食中毒誘発細菌にのみ特異的に抗菌活性を有するか調べるために、次の実験を行った。
また、新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBVが発酵食品において食中毒誘発細菌にのみ特異的に抗菌活性を有するか調べるために、次の実験を行った。
食中毒誘発細菌であるバチルス・セレウス、リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)と、ジャン(醤)類発酵細菌であるバチルス・サブティリス、バチルス・アミロリケファシエンスとをそれぞれTSA(Tryptic soy agar)培地に培養した。
その後、実施例2により減圧濃縮した抗菌組成物であるバチルス・ベレゼンシスCJBV培養液のブタノール抽出物(Extraction with BuOH)をエタノールに溶解し、次いで前記4種の菌株が塗抹された各平板培地上に直径8mmのペーパーディスクを置いて前記抗菌物質を25μlずつ所定量加え、37℃で24時間培養して分離菌株が産生する抗菌物質により生育阻止円が形成されるか否かを観察した。
ジャン(醤)類発酵細菌2種においては、前記実験群以外に、対照群としてバチルス・ベレゼンシスCJBV培養液のブタノール抽出物の代わりにブタノール(BuOH)を用いた。
実施例3の結果を図3及び図4に示し、生育阻止円の形成の程度による抗菌活性の程度を下記表1に示す。
表1の「−」は生育を阻止できない場合であり、「+」は生育阻止円の直径が3mm〜5mmの場合であり、「++」は生育阻止円の直径が6mm〜10mmの場合であり、「+++」は生育阻止円の直径が10mm以上の場合である。
図3の上段に示すように、本発明の新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBV菌株、前記菌株の胞子、前記菌株の培養物、その濃縮物、その抽出物、及びその乾燥物からなる群から選択される少なくとも1つを有効成分として含む抗菌組成物を病原性真菌類であるコレトトリカム・オルビクラレ、フザリウム・オキシスポラムに処理した結果、生育阻止円が10mm以上形成され、真菌類の生育を抑制する抗菌活性に優れることが確認された。
よって、本発明の新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBV及び抗菌組成物は、キュウリ、マクワウリ、スイカなどのウリ科の野菜作物において炭疽病やつる割病などの植物感染病を抑制することができるので、植物病防除用微生物製剤及びそれを用いた植物病原性真菌の防除方法に効果的に用いることができる。
また、図3の下段に示すように、本発明の新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBV、前記菌株から産生されたバシロマイシンD類似体、又は抗菌組成物を病原性真菌類であるカンジダ・アルビカンス、ジゴサッカロマイセス・バイリに処理した結果、6mm〜10mmの生育阻止円が形成され、真菌類の生育を抑制する抗菌活性に優れることが確認された。
よって、本発明の新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBV、前記菌株から産生されたバシロマイシンD類似体、及び抗菌組成物は、皮膚真菌症、カンジダ膣炎、口腔、腸などにおける微生物感染疾患に対する予防、改善、治療効果を示し、そのための医薬品、医薬部外品、健康機能食品、飼料などに効果的に用いることができる。また、食中毒の危険性が低い食品として効果的に用いることができる。
また、図4に示すように、本発明の新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBV又は抗菌組成物を食中毒誘発細菌とジャン(醤)類発酵時に用いる有用な細菌とに同時に処理した結果、食中毒誘発細菌であるバチルス・セレウス及びリステリア・モノサイトゲネスに対しては優れた抗菌活性を示すが、ジャン(醤)類発酵細菌の生育は阻止しないことが確認された。
従来の微生物により産生されることが報告されているバクテリオシンは、食中毒誘発細菌にのみ特異的に抗菌活性を示すわけではないので、ジャン(醤)類発酵細菌の生育にまで影響を及ぼし、発酵食品に直接使用することが困難であるという問題があった。
これに対して、本発明の新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBV、前記菌株から産生されたバシロマイシンD類似体、及びそれを用いた抗菌組成物は、ジャン(醤)類発酵細菌に対しては抗菌活性がなく、食中毒細菌などの食品の主要危害微生物のみ特異的に抑制する抗菌活性があるので、発酵食品に直接用いることができる。
さらに、様々な食品汚染源に対して優れた抗菌活性があることが確認された。よって、本発明の新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBV、前記菌株から産生されたバシロマイシンD類似体、及びそれを用いた抗菌組成物は、食中毒、下痢、嘔吐を含む微生物感染疾患に対する予防、改善、治療効果を示し、そのための食品、医薬品、医薬部外品、健康機能食品、飼料などに効果的に用いることができる。
このように、本発明の新たに分離したバチルス・ベレゼンシスCJBV、及び前記菌株から産生されたバシロマイシンD類似体は、少なくとも1種の異なる種類の真菌類及び細菌に対して抗菌効果があるので、植物作物用抗菌剤、抗菌活性を有する食品、及び微生物感染疾患の予防、改善、治療のための飼料、健康機能食品、医薬部外品、医薬品として用いることができる。
以上の説明から、本発明の属する技術分野の当業者は、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更することなく、他の具体的な形態で実施できることを理解するであろう。なお、前記実施例は全ての面において例示的なものであり、限定的なものでないことを理解すべきである。本発明の範囲は、前記詳細な説明ではなく特許請求の範囲の意味及び範囲とその等価概念から導かれるあらゆる変更や変形された形態を含むものであると解釈すべきである。
寄託機関名:韓国微生物保存センター(国外)
受託番号:KCCM11528P
受託日:20140417
受託番号:KCCM11528P
受託日:20140417
Claims (16)
- 真菌類及び食中毒誘発細菌に特異的抗菌活性を有する、受託番号KCCM11528Pのバチルス・ベレゼンシスCJBV(Bacillus velezensis CJBV)菌株。
- 前記菌株は、ジャン(醤)類発酵細菌であるバチルス・サブティリス(Bacillus subtilis)、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)に対して抗菌活性を有さない、請求項1に記載のバチルス・ベレゼンシスCJBV菌株。
- 前記真菌類は、コレトトリカム・オルビクラレ(Colletotrichum orbiculare)、フザリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)、及びジゴサッカロマイセス・バイリ(Zygosaccharomyces bailii)からなる群から選択されるものである、請求項1に記載のバチルス・ベレゼンシスCJBV菌株。
- 前記食中毒誘発細菌は、バチルス・セレウス(Bacillus cereus)又はリステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)である、請求項1に記載のバチルス・ベレゼンシスCJBV菌株。
- 請求項1〜4のいずれかによるバチルス・ベレゼンシスCJBV菌株、前記菌株の胞子、前記菌株の培養物、その濃縮物、その抽出物、及びその乾燥物からなる群から選択される少なくとも1つを有効成分として含む、抗菌組成物。
- 請求項5による抗菌組成物を含む、食品組成物。
- 請求項5による抗菌組成物を含む、飼料組成物。
- 請求項5による抗菌組成物を含む、植物作物用抗菌剤。
- 請求項5による抗菌組成物を含む、微生物感染疾患の予防又は治療用薬学組成物。
- 前記微生物は、真菌類又は食中毒誘発細菌である、請求項9に記載の薬学組成物。
- 前記微生物感染疾患は、食中毒、皮膚真菌症、膣炎、下痢、嘔吐、腸炎、胃腸管炎、便泌、腹痛、腹部膨満、コレラ、リステリア症、蜂窩織炎(cellulitis)、尿路感染症、髄膜炎、腹膜炎、膀胱炎、リンパ管炎、ひょう疽(felon)、中耳炎、呼吸器疾患、肺炎、化膿性炎症、及び敗血症からなる群から選択されるものである、請求項9に記載の薬学組成物。
- 請求項5による抗菌組成物を含む、微生物感染疾患の予防又は改善用健康機能食品。
- 請求項5による抗菌組成物を含む、医薬部外品組成物。
- 請求項14によるバシロマイシンD類似体を含む、抗菌組成物。
- 前記抗菌組成物は、コレトトリカム・オルビクラレ、フザリウム・オキシスポラム、カンジダ・アルビカンス、ジゴサッカロマイセス・バイリ、バチルス・セレウス、及びリステリア・モノサイトゲネスの生育を抑制する、請求項15に記載の抗菌組成物。
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