JP2015537120A - 気密バリア層を形成するための高速被着システム及びプロセス - Google Patents

気密バリア層を形成するための高速被着システム及びプロセス Download PDF

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Abstract

気密バリア層を形成する方法は、スパッタリングターゲットから薄膜をスパッタリングするステップを含み、ここでスパッタリングターゲットは低Tgガラス、低Tgガラス前駆体又は銅又はスズの酸化物を包含する。スパッタリングの間、バリア層内の欠陥の形成は狭小な範囲内に制限され、スパッタリング物質は200℃未満の温度に維持される。

Description

関連出願との相互参照
本出願は2012年11月29日に出願された米国特許出願61/731226号明細書及び2013年3月15日に出願された米国特許出願13/840752号明細書の優先権の利益を主張し、各々の内容は全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本開示は全般的に気密バリア層に関し、より詳細には、気密バリア層を形成するためのスパッタリングターゲット及び高スループットの物理蒸着方法に関する。
気密バリア層は高感度物質を広範な種々の液体及び気体への有害な曝露から保護するために使用できる。本明細書においては、「気密」とは特に水又は気体の散逸又は浸入に対向して完全又は実質的に封鎖された状態を指すが、他の液体及び気体への曝露からの保護も意図している。
気密バリア層を創生するための手法は蒸発又はスパッタリングのような物理蒸着(PVD)法及びプラズマ増強CVD(PECVD)のような化学蒸着(CVD)を包含する。そのような方法を用いながら、保護すべきデバイス又は物質の上に気密バリア層を直接形成できる。或いは、基板又はガスケットのような中間構造物上に気密バリア層を形成し、これを別の構造物と協働させることにより気密封止されたワークピースを得ることができる。
反応性及び非反応性のスパッタリングの両方を用いて、例えば室温又はより高温の被着条件下に気密バリア層を形成することができる。反応性のスパッタリングは酸素又は窒素のような反応性ガスと組み合わせて実施され、これにより相当する化合物のバリア層(即ち酸化物又は窒化物)が形成される。所望の組成を有する酸化物又は窒化物を用いて非反応性のスパッタリングを実施することにより同様又は関連する組成を有するバリア層を形成できる。
一方、反応性スパッタリングプロセスは典型的には非反応性プロセスよりも高速の被着速度を示し、このため、特定の方法においては経済的な利点を有する場合がある。しかしながら反応性スパッタリングによれば上昇したスループットが達成できるものの、その固有の反応性のため、そのプロセスは保護を要する高感度デバイス又は高感度物質に適合できなくなる場合がある。
酸素、水、熱又は他の夾雑物への望ましくない曝露から高感度ワークピース、例えばデバイス、物品又は原料を保護するために使用できるスパッタリングターゲットを包含する経済的なスパッタリング物質が大いに望まれている。
低融点(LMT)ガラス組成物を含むスパッタリングターゲットを調製するための方法及び自己不動態化属性を呈する薄膜バリア層の高速被着のための付随的方法が、本明細書に開示されている。操作条件はスパッタリング中のターゲットの表面温度を制限しつつ、小型であり、かつピンホールのような個々の欠陥の数密度が小さい被着バリア層の形成を可能にするように選択される。実施形態においては数密度及び欠陥のサイズは厳格な閾値より低値となるように制限される。
種々の実施形態によれば、特に、スパッタリングチャンバーのバックグラウンド圧力を低下すること、基板及びスパッタリングターゲットの温度を精密に制御すること、スパッタリングターゲットに契合するエネルギー源(例えばプラズマ)をスイープすること、及びスパッタリングされた物質のフラックスを狭小な角度に制限することにより、低融点ガラス組成物を含む自己不動態化バリア層を比較的高スループット(高被着速度)で形成できる。
気密バリア層を形成する方法は、スパッタリングチャンバー内部に基板及びスパッタリングターゲットを提供するステップ、スパッタリング物質を200℃未満に維持するステップ、及び電源を用いてスパッタリング物質をスパッタリングして、基板の表面上にスパッタリング物質を含むバリア層を形成するステップを有してなる。スパッタリングターゲットは熱伝導性のバッキングプレート上に形成されたスパッタリング物質を包含する。スパッタリング物質は低Tガラス、低Tガラス前駆体又は銅若しくはスズの酸化物を包含して良い。
電源はイオン源、レーザー、プラズマ、マグネトロン又はこれらの組み合わせを包含してよい。例えばスパッタリングはイオンビーム支援被着を含んでよい。別の例はイオン源におけるイオンの発生及び密度の独立(非対)制御並びにイオン流の制御及びターゲットに対する電圧バイアスを特徴とするリモートプラズマ発生スパッタシステムを包含して良い。
バリア層の形成の間、電源はスパッタリングターゲットに対して平行移動させてよく、及び/又はスパッタリングターゲットを回転させてもよい。スパッタリング物質を200℃未満に維持することに加えて、基板を200℃未満に維持してよい。気密バリア層は少なくとも10A/秒の被着速度で開示したプロセスを用いて形成できる。
スパッター条件は、水分又は酸素への曝露の際に欠陥拡散路が効果的に封止できるように被着層中の欠陥サイズ及び密度の分布が十分小さくなるように選択される。封止プロセスは被着層の自己不動態化属性により進行する。本発明者等は、水又は酸素との反応の際に1%〜15%のモル体積膨張を示す無機酸化物が気密バリア層形成のための候補であることを明らかにしている。
不動態化は雰囲気条件への単純な曝露により「受動的に」又はバリア層をウォーターバスに浸漬するかそれを蒸気に曝露することにより「能動的に」起こる場合がある。平均の欠陥サイズ及び密度は不動態化を伴う被着直後の層のモル体積膨張に関連する膨張よりも小さい場合がある。バリア層内部の欠陥サイズ及び密度分布がモル体積膨張から封止できる空隙空間の集団をもたらすような被着条件を使用する。
その他の特徴及び利点は、以下に記載する詳細な説明中に示され、そして部分的にはその説明から当業者には容易に明確化されるものであるか、又は以下に示す詳細な説明、請求項並びに添付する図面を包含する本明細書に記載した本発明を実施することにより認識されるものである。
更に又上記した一般的な説明及び後述する詳細な説明は本発明の実施形態を説明しており、請求項に記載した本発明の性質と特徴を理解するための概観又は枠組みを与えることを意図している。添付する図面は本発明を更に理解可能とするために包含されており、本明細書に組み込まれ、その一部を構成する。図面は本発明の種々の実施形態を図説しており、そして説明と共に本発明の原理及び作動を説明する作用を有する。
図1はマグネトロンスパッター被着速度を電力に対してプロットしたものである。 図2はマグネトロンスパッター被着速度及びバリア層均一性を基板ターゲット距離に対してプロットしたものである。 図3は気密バリア層を形成するためのシングルチャンバースパッター機の模式的ダイアグラムである。 図4は種々のバリア層の微細構造を示すソーントンのダイアグラムである。 図5は種々のマグネトロンスパッタリング条件に関してバリア層組成を被着速度に対してプロットしたものである。 図6はニオビウムドープフルオロリン酸スズガラス物質に関してSn4+含有量を被着速度に対してプロットしたものである。 図7は基板表面上に形成した気密バリア層の説明図である。 図8は実施形態例によるRFスパッタリング装置の一部を示す。 図9は別の実施形態例による連続インラインマグネトロンスパッタリング装置の一部を示す。 図10は気密性の加速評価のためのカルシウムパッチテストサンプルの説明図である。 図11は加速試験の後の非気密封止(左)及び気密封止(右)のカルシウムパッチに関する試験結果を示す。 図12は気密CuO系バリア層形成物質(上段)及び非気密 Cu0系バリア層形成物質(下段)に関する視斜角(A、C)及び薄膜(B、D)のX線回折(XRD)スペクトルを示す。 図13A−13Iは加速試験の後の気密CuO系バリア層に関する一連の視斜角XRDスペクトルを示す。 図14は加速試験の後の気密SnO系バリア層(上段)及び非気密SnO系バリア層(下段)に関する一連の視斜角XRDスペクトルを示す。 図15は種々の実施形態による銅バッキングプレートの写真である。 図16ははんだコーティング銅バッキングプレートの写真である。 図17はアニーリングされた低Tガラス物質を含むスパッタリングターゲット例の画像である。 図18はプレスした低Tガラススパッタリングターゲットの画像である。 図19は圧縮の前のラージフォームファクタスパッタリングターゲットを示す。 図20は環状銅バッキングプレートを示し、このプレートの中央域内にはルース粉末物質が取り込まれている。 図21はルース粉末圧縮後の図20の環状銅バッキングプレートを示す。
機械的に安定な気密バリア層は、ワークピース上へ直接、又はワークピースを封入するために使用できる基板上に、適当な出発物質を物理蒸着(例えば、スパッター被着又はレーザーアブレージョン)することにより形成できる。出発物質は低Tガラス物質及びそれらの前駆体、並びに銅若しくはスズの多結晶性又は非晶質の酸化物を包含する。本明細書に定義するとおり、低Tガラスは400℃未満、例えば350、300、250又は200℃未満のガラス転移点を有する。
実施形態において、気密バリア層内部に形成される場合がある欠陥の数およびサイズ分布は狭小な特定の範囲に制約される。欠陥の集団を制限することにより、自己不動態化機序により形成された状態の層は空気及び水分への曝露の間そのような欠陥を効果的に相殺し、気密層を形成できる。
気密バリア層を形成するためのプロセスの例は、イオンビームスパッタリング、マグネトロンスパッタリング、レーザーアブレージョン、リモートプラズマ発生高ターゲット利用スパッタリング(HiTUS)及びイオンビーム支援被着(IBAD)を包含する。イオンビーム支援被着は2種の異なる物理的操作、即ち基板上へのターゲット物質の物理蒸着及びイオンビームによる基板表面の同時衝突の組み合わせである。上記手法の各々はバッチ又は連続、例えばロールトゥーロールプロセスにおいて実施できる。これらの手法の各々を用いれば、相当するイオン又はフォトン源のエネルギー又はフラックスを増大させることにより、バリア層(低融点ガラス)の被着速度を上昇させることができる。しかしながら、このような平凡な手法は、形成された層の内部の欠陥の集団が気密バリア層を良好に形成できることを確保するものではない。
実施形態は気密バリア層の高速(例えば、10A/秒より高速)被着に関する。被着速度は例えば少なくとも10、20、50又は100A/秒であることができる。気密バリア層の高速被着は被着の間ターゲットの温度を例えば200℃未満に制限することにより、そして不動態化に伴うモル体積膨張から封止することができる程度未満にまでバリア層の空隙空間に寄与する欠陥の数及びサイズ分布を制約することにより、良好に行うことができる。
実施形態によれば、気密バリア層はイオンビーム被着プロセスを用いて形成できる。イオンビーム由来層は2×l0−2/cm程度の欠陥密度を呈する場合があり、これは大部分のマグネトロンスパッタリング手法に関連する欠陥密度よりも5桁まで低値であることができる。特にマグネトロンスパッタリングと比較した場合のイオンビーム被着手法の有利な側面は、より直線的なフラックス(例えば、ほぼ垂直の入射角)、より低いチャンバーバックグラウンド圧、より高い平均自由路、及びイオンフラックスのエネルギーと電力を独立して調節する能力を包含する。ほぼ垂直のイオンビームスパッタリング条件は垂直ではないスパッタリング条件よりも一桁まで欠陥のサイズを低減できることがわかっている。
マグネトロンスパッタリングの場合、物品汚染の主な原因はより弱いプラズマ密度に曝露されるスパッタリングターゲットの表面の有限の断面に関連している。この非均質なプラズマ密度は、被着の間、ターゲットからの繊維又は小塊片(欠陥)の形成、移行及び機械的噴出をもたらす場合がある。このような欠陥形成機序はより高いイオンスパッタリングガス密度を適用することにより、不都合にも悪化する。
実施形態において、マグネトロンスパッタリングは例えばバッフリングにより被着プロセスの角成分を制限することにより、及び/又は、被着チャンバー内で研磨グリッドを使用することにより、高被着速度、高スループット、低欠陥密度の気密バリア層を形成するために使用できる。
同様の様式において、レーザーアブレージョンの場合、フォトンフラックスが爆発的アブレージョンを誘発するために十分高値である場合には、かなりのサイズの粒子の噴出が起こる。これが起こると、ターゲット物質の高指向性の前方ジェットに広角のプルームが伴う。プルームは典型的には0.01マイクロメートルから10マイクロメートルの多くの精密な物品を包含し、これらはターゲット表面から直接噴出される。
実施形態において、気密バリア層は非平衡被着プロセスにより形成され、そして既に被着した欠陥により占有される層中の体積が自己不動態化後の総膜体積の15%未満となるような欠陥のサイズ及び分布を有する。
本発明の方法との関連において、開示されるものは、スパッタリングターゲットを調整するための手法及び低融点(即ち低T)ガラス組成物の群から気密バリア層を形成するための関連するプロセシングである。バリア層は水及び酸素に対して気密である層をもたらす自己不動態化属性を呈する。
モデルデータによれば、被着の間200℃未満、例えば180℃又は160℃未満にスパッタリングターゲット表面温度を維持することにより高速被着が達成できることが示されている。ターゲット温度は例えばターゲット表面の広範な面積にわたってプロセシングプラズマをスイープすることにより制御することができる。スイープされたプラズマは、より高い適用電力及び/又はより高いイオンフラックスにも関わらず、何れかのある所定のターゲット位置に熱負荷を限局させ、これは被着速度を加速するために使用できる。スイープされたプラズマは又、より良好なターゲットの利用をもたらす場合もあり、より多くのターゲット物質が膜形成に消費される。開示した手法とは対照的に200℃を超えるスパッタリングターゲットの表面温度は通常はターゲットの壊滅的な損傷、例えばターゲット物質の粉砕、バッキングプレートからの剥離、及び/又は顕著な化学的攻撃の証拠を伴う。
ターゲット表面に渡ってプラズマをスイープすることは、例えば移動する磁石、回転するシリンダー、又は同様の設計を用いながらターゲットを能動的に冷却しながら実施することができる。イオンビームフラックスの設計は冷却されたガラスターゲット全体にわたってビームをスイープすることを同様に採用してよい。真空チャンバー内部で実施される
スパッタリングプロセスの間、チャンバーの内部圧力は10−3Torr(×133.323Pa)未満、例えば1×10−3、5×10−4又は1×10−4Torr(×133.323Pa)未満であることができる。
図1は低Tフルオロリン酸スズガラスを含むスパッタリングターゲットに関して、マグネトロンスパッター被着速度を電力に対してプロットしたものである。データは冷却(180〜200℃)のスパッターターゲット上にプラズマをスイープした場合(曲線A)並びに静止固定プラズマに関するもの(曲線B〜E)から得られた結果を示す。
図2は140Wにおける冷却(180〜200℃)スパッターターゲット上にプラズマをスイープした場合のマグネトロンスパッター被着速度及びバリア層の均一性を基板からターゲットへまでの距離に対してプロットしたものである。
適当な被着方法は、イオンビームスパッタリング、マグネトロンスパッタリング及びレーザーアブレージョンのような非平衡プロセスを包含する。このような非平衡プロセスはバリア層物質の十分な体積膨大を確保するが、膨張を15%未満、例えば10%未満に制限するために使用できる。バリア層内部の欠陥の数及びサイズ分布を狭小な範囲に制限することにより、水分との反応を介して生じる物質の体積膨張が細孔及び他の欠陥を効果的に抑制し、自己不動態化気密バリア層が形成できる。
種々の被着装置を用いて気密バリア層を形成できる。実施形態例に従って、そのようなバリア層を形成するためのシングルチャンバーのスパッター被着装置100を図3に模式的に示す。装置及び付随する方法は基板上への被着に関連して以下に説明しているが、基板はバリア層により保護されるべきワークピース又は他のデバイスにより置き換えてよい。
装置100は、一つ以上の基板112を搭載できる基板ステージ110を有する真空チャンバー105、及び、基板上への種々異なる層のパターン化された被着のためのシャドーマスク122を搭載するために使用できるマスクステージ120を包含する。チャンバー105は内部の圧力を制御するための真空ポート140並びに水冷却ポート150及びガス導入ポート160を有する。真空チャンバーはクライオポンプ操作(CTI−8200/Helix;米国、マサチューセッツ州)することができ、蒸発プロセス(〜10−6Torr(×133.323Pa))及びRFスパッター被着プロセス(〜10−3Torr(×133.323Pa))の両方に適する圧力で作動することができる。
図3に示す通り、基板112上に物質を蒸発させるための任意の相当するシャドーマスク122を各々が有するマルチ蒸発設備180が対応する電力供給元190に導電性リード182を介して連結されている。蒸発させるべきターゲット物質200は各設備180内に入れることができる。被着される物質の量の制御に関与するために、コントローラー193及びコントロールステーション195を含むフィードバックコントロールループ内部に厚みモニター186を組み込むことができる。
1つのシステム例において、蒸発設備180の各々は約80〜180ワットの作動電力においてDC電流を与えるために銅リード182一対を装備している。有効な設備抵抗は一般的にその幾何学的特徴の関数であり、これが厳密な電流及びワット数を決定する。
スパッタリングターゲット310を有するRFスパッターガン300もまた基板上にバリア層を形成するために配設される。RFスパッターガン300はRF電力供給元390及びフィードバックコントローラー393を介してコントロースステーション395に連結されている。無機物の気密層をスパッタリングするためには、水冷シリンダー型RFスパッタリングガン(Onyx−3(登録商標)、Onyx−R(登録商標)、Angstrom Sciences、PA)をチャンバー105内部に置くことができる。適当なRF被着条件は、50〜150Wの順電力(<1W反射電力)を包含し、これは約〜5オングストローム/秒の典型的被着速度に相当する(米国所在のAdvanced Energy.Co.)。
被着した状態の物質の被着後の焼結又はアニーリングの工程は実施しても省略してもよい。任意のアニーリング工程はバリア層内部の内部ストレスを低減する場合がある。
一般的に、気密バリア層を形成するための適当な物質は低Tガラス及び適当な反応性を有する銅又はスズの酸化物を包含する。気密バリア層はリン酸塩ガラス、ホウ酸塩ガラス、テルル酸塩ガラス及びカルコゲナイドガラスのような低T物質から形成できる。ホウ酸塩及びリン酸塩のガラスの例は、リン酸スズ、フルオロリン酸スズ及びフルオロホウ酸スズを包含する。スパッタリングターゲットはこのようなガラス物質、又は代替としてそれらの前駆体を包含できる。銅及びスズの酸化物の例はCuO及びSnOであり、これらはこれらの物質の圧縮粉末を含むスパッタリングターゲットから形成できる。
場合により組成物はタングステン、セリウム及びニオブを包含するがこれらに限定されないドーパント1つ以上を包含できる。このようなドーパントを使用する場合、例えばバリア層の光学的特性に影響する場合があり、レーザー照射を包含する電磁波照射のバリア物質による吸収を制御するために使用できる。例えばセリウムによるドーピングは、基板又はガスケットの形成の後にレーザー系封止技法の使用を可能にすることができる、レーザープロセシング波長における低Tガラスバリアによる吸収の増大をもたらす場合がある。
フルオロリン酸塩ガラスの例は、相当する三元系状態図におけるSnO、SnF及びPのそれぞれの組成物について表すことができる。適当なフルオロリン酸スズガラスは20〜100モル%のSnO、0〜50モル%SnF及び0〜30mol%のPを包含する。これらのフルオロリン酸スズガラスの組成物は場合により0〜10モル%のWO、0〜10モル%のCeO及び/又は0〜5モル%のNbを包含できる。
例えば気密バリア層を形成するために適するドーピングされたフルオロリン酸スズ出発物質の組成物は35〜50モルパーセントのSnO、30〜40モルパーセントのSnF、15〜25モルパーセントのP、及び1.5〜3モルパーセントのドーパント酸化物、例えばWO、CeO 及び/又はNbを含む。
1つの特定の実施形態によるフルオロリン酸スズガラス組成物は約38.7モル%のSnO、39.6モル%のSnF、19.9モル%のP及び1.8モル%のNbを含むニオブドーピング酸化スズ/フルオロリン酸スズ/5酸化リンガラスである。このようなガラス層を形成するために使用できるスパッタリングターゲットは原子モルパーセントで表示すれば、23.04%のSn、15.36%のF、12.16%のP、48.38%のO及び1.06%のNbを包含してよい。
別の実施形態によるリン酸スズガラス組成物は約27%のSn、13%のP及び60%のOを含み、これは原子モルパーセントで約27の%Sn、13%のP及び60%のOを含むスパッタリングターゲットから得られる。当然ながら本明細書に開示した種々のガラス組成物は被着層の組成又は元のスパッタリングターゲットの組成を指してよい。
フルオロリン酸スズガラス組成物の場合と同様、フルオロホウ酸スズガラス組成物の例もSnO、SnF及びBのそれぞれの三元系状態図の組成として表示できる。適当なフルオロホウ酸スズガラス組成物は20〜100モル%のSnO、0〜50モル%のSnF及び0〜30モル%のBを包含する。これらのフルオロホウ酸スズガラス組成物は場合により0〜10モル%のWO、0〜10モル%のCeO及び/又は0〜5モル%のNbを包含できる。
薄膜被着に関わる欠陥の数及びサイズを包含する薄膜構造を維持管理するための典型的な規定をソーントンのダイアグラムを用いて説明する(図4参照)。ソーントンのダイアグラムは種々異なるスパッタリングガス圧力及び基板温度の条件から生じる被着薄膜の形態学的領域を示しており、ここで微細構造はゾーンI、ゾーンT、ゾーンII及びゾーンIIIの形体に分類される。これらのゾーンは種々異なるスパッタリングガス圧力及び基板温度条件から生じる。ゾーンIの膜(低T、高P)は典型的には柱状結晶402の微細構造を呈し、柱状物の間には空隙があり、一方ゾーンII(高T)は異なる稠密な結晶間境界により分離された柱状粒状物の微細構造を呈する。ゾーンT(低T、低P)は空隙のある境界を有さない繊維状の粒状物406の不明瞭で稠密なアレイよりなるゾーンI及びIIの間の遷移的なゾーンである。再結晶粒状物構造408はゾーンIIIに示されている。
比較的低い融点及び化学的傾向のために、プロセス条件及び本明細書に開示したガラス組成物を包含する最終的な層は典型的な耐火物とは大きく異なる。例えば、スズ含有ガラス組成物の自己不動態化特性は形成された層内部のSn2+(即ちSnO)含有量に相関する場合があることを出願人は明らかにしている。データによればSn2+含有量は基板温度の関数であること、そしてSn2+リッチの層は被着の間基板を冷却することにより形成できることが示されている。より高い基板温度においては、Sn4+(即ちSnO)の犠牲によりPO及びSnF化学種の損失に起因してより少量のSn2+がバリア層内に取り込まれる。大部分のSn4+を取り込んだ薄膜層は容易に自己不動態化せず、そのため、有効なバリア層を形成しない。
バリア層の形成の間、基板は200℃未満の温度、例えば200、150、100、50又は23℃未満に維持できる。実施形態において基板はバリア層の被着の間、室温未満の温度にまで冷却される。ターゲット温度、並びに基板温度はイオンビーム被着プロセス及びマグネトロンスパッター被着プロセスの両方において制御することができる。
図5はマグネトロンスパッター電力(50、70、90又は110ワット)の漸増値に関してバリア層組成(重量%)を被着速度(A/秒)に対してプロットしたものである。初期スパッタリングターゲット組成は49.2重量%の酸素、23.0重量%のスズ、14.5重量%のフッ素、12.3wt.%のリン及び1.0重量%のNbを包含していた。黒丸は基板温度45℃に相当し、白丸は基板温度15℃に相当する。スパッタリングターゲット温度は200℃未満に維持した。
図6はSn4+パーセント(即ちSn4+/総Sn含有量)の被着速度に対する相当するプロットである。図5の場合と同様、黒丸は基板温度45℃に相当し、白丸は基板温度15℃に相当する。図6はバリア層のSn4+含有量は基板を冷却することにより好都合に抑制できることを明らかに示している。
適当な低Tガラス組成物及びこれらの物質からガラス層を形成するために使用する方法の別の側面は共通譲渡されている米国特許第5,089,446号、並びに米国特許出願第11/207,691号、同第11/544,262号、同第11/820,855号、同第12/072,784号、同第12/362,063号、同第12/763,541号及び同第12/879,578号の各明細書に開示されており、これらの全ての内容は参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書に開示した気密バリア層物質は2元、3元又はより高次元の組成物を含んでよい。いくつかの二元酸化物系の研究により、自己不動態化気密バリア層を形成することのできる他の物質が明らかになっている。酸化銅系の場合、例えば、被着直後の非晶質CuOが水分/酸素と反応することにより結晶性のCuが部分的に形成され、得られた複合層は良好な気密性を示す。しかしながらCuOを第1の無機層として被着する場合、得られる膜は気密ではない。酸化スズ系の場合、被着直後の非晶質SnOが水分/酸素と反応することにより結晶性のSn(OH)及びSnOが部分的に形成される。得られた複合層は良好な気密性を示す。しかしながらSnOを第1の無機層として被着する場合、得られる膜は気密ではない。
種々のスパッタリング手法によれば、自己不動態化層は適当なターゲット物質から基板又はワークピースの表面に形成できる。自己不動態化層は無機物質である。理論に制約されないが、種々の実施形態によれば、被着直後の層はその形成の最中かその後に水分又は酸素と反応して機械的に安定な気密バリア層を形成すると考えられる。気密バリア層は被着直後の層、及び、被着層の水分又は酸素との反応性生物である第2の無機層を含む。即ち、第2の無機層は被着直後の層の周囲との界面に形成される。基板700の表面上に形成された気密バリア層704の模式図を図7に示す。図示された実施形態においては、 気密バリア層704は第1の(被着直後の)無機層704A、及び第2の(反応生成物の)無機層704Bを含む。実施形態においては、第1及び第2の層は協働して伏在構造を隔離して保護することができる複合薄膜を形成することができる。不動態化可能な被着直後の層は低Tガラス物質又は銅若しくはスズの酸化物を含む。
更に別の実施形態によれば、不動態化された第2無機層物質のモル体積は第1無機層物質のモル体積より約1〜約15%大きく、第2無機層の平衡厚みは第1無機層の初期の厚みの10%以上であるが、これより小さい。第1無機層は非晶質であることができるが、第2無機層は少なくとも部分的には結晶性である。
実施形態において、モル体積変化(例えば増加)は自己封止減少に寄与する複合バリア層内部の圧縮力として顕在化する。第2層は第1無機層の酸素又は水との自発的反応性生物として形成されるため、良好に気密バリア層を形成する被着直後の層(第1無機層)はその相当する第2無機層よりも熱力学的安定性は低い。熱力学的安定性は該当する形成のギブズ自由エネルギーに反映される。
本明細書に開示した気密バリア層は薄膜物質という特徴を有する。気密バリア層の総厚みは約150ナノメートル〜200マイクロメートルの範囲であることができる。種々の実施形態において、被着直後の層の厚みは200マイクロメートル未満、例えば200、100、50、20、10、5、2、1、0.5又は0.2マイクロメートル未満であることができる。被着直後のガラス層の厚みの例は200、100、50、20、10、5、2、1、0.5、0.2又は0.15マイクロメートルを包含する。
本開示に従って物理蒸着により形成された気密バリア層は水分及び酸素の拡散を効率的に、そして顕著に妨げる自己不動態化属性を呈する。
実施形態によれば、ワークピース又は基板上に気密バリア層を形成するための気密バリア層物質及びプロセシング条件の選択は、ワークピース又は基板がバリア層形成により悪影響を受けないように十分柔軟である。
種々の実施形態によるスパッタリング設計構成を図8及びに示す。図8は図3にも示す回転基板ステージ110により支持される基盤112上にバリア層を形成するためのスパッタリングターゲット310からのRFスパッタリングを示す。図9は平行移動する基板の表面上に気密バリア層を連続的に形成するために設計構成されたインライン平面マグネトロンスパッタリング装置の一部を示す。基板の運動の方向は図9中矢印Aで示す。未処理の基板を第1のロールから巻き出し、マグネトロンスパッタリングターゲット311の被着ゾーンの上を通過させることによりワークピースの一部の上にバリア層を与えることができ、そして次にコーティングされたワークピースを第2のロールに巻き上げることができる。
気密層は実質的に空気を通さず、水分及び/又は酸素に対して実質的に非透過性であると考えられる。例えば、気密薄層は約10−2cm/m/日未満(例えば、約10−3cm/m/日未満)に酸素の透過(拡散)を制限し、そして約10−2g/m/日(例えば、約10−3、10−4、10−5又は10−6g/m/日未満)に水の透過(拡散)を制限するように設計構成できる。実施形態においては、気密薄膜は、伏在するワークピース又は気密物質を用いて構造物の内部に封止されているワークピースに空気及び水が接触することを実質的に抑制する。
気密バリア層の気密性を評価するために、シングルチャンバースパッター被着装置100を用いてカルシウムパッチ試験ストリップと試料を調製した。第1工程において、カルシウムスポット(ストック番号10127;Alfa Aesar)をシャドーマスク122に通して蒸発させることにより2.5インチ(6.35cm)平方のガラス基板上に5×5のアレイとして分布させた25個のカルシウムドット(直径0.25インチ(0.35cm)、厚み100ナノメートル)を形成した。カルシウム蒸発のためには、チャンバー圧を約10−6Torr(1333.23Pa)まで低下させた。初期予備浸漬工程の間、蒸発設備180への電力を約10分間約20Wに制御し、その後の被着工程では、電力を80〜125Wに上昇させることにより各基板上に厚み約100ナノメートルのカルシウムパターンを被着させた。
カルシウム蒸発の後、パターンを有するカルシウムパッチを比較のための無機酸化物と種々の実施形態による気密性無機酸化物で封入した。圧縮粉末又はガラススパッタリングターゲットの室温RFスパッタリングを用いながら無機酸化物を被着させた。圧縮粉末ターゲットは別途、手動加熱のベンチトップ水圧プレス(Carver Press、Model 4386、Wabash、IN、USA)を用いて調製した。プレスは典型的には約200℃で2時間、5000psi(34473786Pa)で作動させた。
RF電力供給元390及びフィードバックコントロール393(米国所在のAdvanced Energy Co.)を用いながら、約2マイクロメートルの厚みを有するカルシウムの上に第1無機酸化物層を形成した。被着後熱処理は行わなかった。RFスパッタリングの間のチャンバー圧は約1ミリTorr(0.133323Pa)であった。第1無機層上の第2無機層の形成は、試験の前の被験試料の室温及び大気圧への周囲曝露により開始した。
図10はガラス基板900、パターンを有するカルシウムパッチ(〜100ナノメートル)902及び無機酸化物膜(〜2マイクロメートル)904を有する被験試料の横断面図である。周囲曝露の後、無機酸化物膜904は第1無機物層904A及び第2無機物層904Bを含む。図示されている実施形態においては、第2の無機物層は第1無機物層の大部分の表面に渡って形成される。図示されない実施形態においては、第2の無機物層は第1無機物層の露出端部(側面)上に形成してもよい。無機酸化物膜の気密性を評価するために、カルシウムパッチ試験試料をオーブン中に入れ、一定の温度及び湿度、典型的には85℃及び相対湿度85%(「85/85試験」)における加速環境老化に付した。
気密性試験では場合により、真空被着されたカルシウム層の発生を光学的にモニタリングする。被着直後の各カルシウムパッチは高反射性の金属的外観を有する。水及び/又は酸素への曝露により、カルシウムが反応し、反応性生物は不透明、白色、フレーク状である。1000時間に渡る85/85オーブン中のカルシウムパッチの存続性は、周囲条件での作動を5〜10年間耐えられる封入膜と同等である。試験の検出限界は、60℃相対湿度90%で1日あたり約10−7g/mである。
図11は85/85加速老化試験への曝露の後の非気密封止及び気密封止のカルシウムパッチの典型的な挙動を示す。図11中、左側のコラムはパッチ上に直接形成されたCuO膜に関する非気密封入挙動を示す。CuOコーティング試料は全て加速試験に合格せず、カルシウムドットパッチの壊滅的な剥離が伴っており、水分がCuO層を通過したことを裏付けている。右側のコラムはCuO被着気密層を含む試料のほぼ50%に関して好ましい試験結果を示している。試料の右側コラムにおいて、34個の未損傷のカルシウムドット(75被験試料中)の金属仕上げが明らかである。
非気密及び気密の被着層の両方に関して、視斜角X線回折(GIXRD)及び従来の粉末X線回折の両方を用いて、それぞれ表面近傍及び全ての酸化物層を評価した。図12は気密CuO被着層(プロットA及びB)及び非気密CuO被着層(プロットC及びD)の両方に関するGIXRDデータ(プロットA及びC)及び従来の粉末反射(プロットB及びD)を示す。典型的には、図12A及び4CのGIXRDスキャンを発生するために使用した1度の視斜角が約50〜300ナノメートルの表面近傍の深さをプローブする。
図12を更に参照すれば、気密CuO被着膜(プロットA)は相パラメラコナイト(Cu)を示す表面近傍の反射を示しているが、被着膜(プロットB)の内部は顕著な非晶質酸化銅含有量に合致した反射を示している。パラメラコナイト層は第2無機物層に相当し、これはカルシウムパッチ上に直接形成された第1無機物層(CuO)から形成される。一方、非気密CuO被着層はCuOと合致するX線反射を両スキャンにおいて示す。
XRDの結果は、気密膜は表面近傍領域のみにおける加熱された水分とのスパッタリングされた(被着直後の)物質の顕著で協働的な反応を呈するが、非気密膜は加熱水分と全体で反応して有効な気密性を妨害する顕著な拡散チャンネルをもたらすことを示唆している。酸化銅系に関しては、気密膜データ(被着CuO)は、パラメラコナイト結晶層は未反応のスパッタリングされたCuOの非晶質の基部を上部に形成し、これにより機械的に安定で気密性の複合層を形成することを示唆している。
図13A〜13Hは一連のGIXRDプロットを示し、図13Iは加速試験後のCuO被着気密バリア層に関するBraggXRDスペクトルを示す。全膜体積から得られたBragg回折は非晶質の特性を有しており、パラメラコナイト相が膜表面とその近傍に存在している。6.31g/cmのCuO密度、44.65cm/gの質量減衰係数及び281.761cm−1の減衰係数を用いながら、パラメラコナイト深さを図13のGIXRDプロットから推定した。図13A〜13Hにおいて、1°、1.5°、2°、2.5°、3.0°、3.5°、4°及び4.5°のそれぞれの入射角において得られた連続視斜角XX線回折スペクトルは、1092時間85℃相対湿度85%への曝露の後、スパッタリングされたCuOのもとの2マイクロメートルの31%(619ナノメートル)〜46%(929ナノメートル)を含む表面層(パラメラコナイト)を示している。各GIXRD角度に関して計算された表面深さ(プローブされた深さ)を表1に示す。
Figure 2015537120
酸化銅系バリア層を用いて実施した気密性評価に加えて、酸化スズ系バリア層も評価した。85/85曝露の後のSnO(上)及びSnC被着膜(下)に関するGIXRDスペクトルを示している図14を参照すればわかるとおり、気密薄膜(上)は被着非晶質SnO層上に形成されている結晶性SnO様(不動態化)の層を呈しているのに対し、非気密(SnO被着)の膜は完全に結晶性の形態を呈している。
表2は表面水和生成物の膜ストレスへの寄与に対する中央金属イオンに関わる体積の変化の影響を明確化している。モル体積変化の約15%以下の増大に相当する狭小バンドが気密敵に有効な圧縮力に寄与することがわかっている。実施形態においては、第2無機物層のモル体積は第1無機物層のモル体積よりも約−1%〜15%(即ち−1、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15%)大きかった。その結果として得られた自己封止挙動(即ち気密性)は体積膨張に関係すると考えられる。
Figure 2015537120
表3は気密膜形成無機酸化物が常に熱力学的安定性が最も低い酸化物であったことを示しており、それは所定の元素の対に関する形成のギブズ自由エネルギーに反映されている。このことは、被着直後の無機酸化物膜は準安定であり、このため加水分解及び/又は酸化に対して潜在的に反応性であることを示唆している。
Figure 2015537120
実施形態において、バリア層は上記物質の1つ以上の室温スパッタリングにより得ることができるが、他の薄膜被着の手法も使用できる。種々のワークピースの形状に適合するためには、被着マスクを用いて適当なパターンを有する気密バリア層を作製することができる。或いは、従来のリソグラフィー及びエッチングの手法を用いて予め被着されているブランケット層からパターンを有する気密層を形成することもできる。
スパッタリングにより気密バリア層を形成するためには、スパッタリングターゲットは低Tガラス物質又はその前駆体、例えば圧縮粉末ターゲットを含んでよく、その場合、粉末の構成成分は所望のバリア層組成に相当する全体的組成を有する。ガラス系のスパッタリングターゲットは稠密で単相の低Tガラス物質を含んでよい。ガラス組成物のスパッタリングターゲット及び圧縮粉末のスパッタリングターゲットの両方を形成する場合の特徴は本明細書に開示した通りである。
ガラス組成物及び圧縮粉末組成物のターゲットの両方に対し、ターゲット物質を支持するために銅バッキングプレートのような熱伝導性のバッキングプレートを使用してよい。バッキングプレートは如何なる適当なサイズ及び形状も有することができる。実施形態の一例においては、外径(OD)3インチ(7.62cm)の環状の銅バッキングプレートを厚み0.25インチ(0.635cm)の銅プレートから形成する。約2.875インチ(7.30cm)の直径を有する中央域を約1/8インチ(0.31cm)の深さまでプレートから切削し、約1/16インチ(0.158cm)幅のリップ部が中央域の周辺末端部に残るようにする。そのような銅バッキングプレートの写真を図15に示す。
1つの実施形態によりガラス組成物のスパッタリングターゲットを形成する場合、バッキングプレートの中央域をまずフラックスレスのはんだ(CerasolzerECO−155)でコーティングする。はんだは酸化物非含有、又は実質的に酸化物非含有の接着促進層を与え、これにターゲット物質を結合させることができる。はんだ処理銅バッキングプレートの画像を図16に示す。
所望のガラス組成物を原料出発物質から調製できる。フルオロリン酸スズガラスを形成するための出発物質は、例えば、混合して溶融することによりガラスを均質化できる。粉末物質を含む場合がある原料は、例えば炭坩堝中500〜550℃の範囲の温度まで加熱し、次にグラファイトブロック上に流しだすことによりガラスカレットとすることができる。カレットを粉砕し、再融解(500〜550℃)し、次に予熱されたはんだ処理バッキングプレートの中央域に注ぎ込む。バッキングプレートは100〜125℃の範囲の温度まで予熱することができる。流し込んだものは1時間100〜125℃の温度で鍛錬することができるが、より大きいバッキングプレートの場合はより長い鍛錬時間を用いることもできる。鍛錬直後の低Tガラススパッタリングターゲットの画像を図17に示す。
ガラス組成物を鍛錬した後、225℃未満、例えば140〜225℃の温度で2000〜25,000psi(171821KPa)の圧力を適用しながら例えばCarverプレスを用いてはんだコーティングされた銅に対してガラスを熱プレスすることができる。熱プレスによりガラス物質のバッキングプレートへの完全な圧縮及び良好な接着が促進される。更に別の実施形態において、熱プレス工程は180℃未満の温度で実施できる。プレスした低Tガラススパッタリングターゲットの画像を図18に示す。
ガラスターゲットを鍛錬して圧縮するために使用する温度と圧力を制御することにより、望ましくない空隙又は二次的な相の形成を最小限にするか回避することができる。種々の実施形態によれば、低Tガラス物質を含むスパッタリングターゲットはガラス物質の理論密度に近似するか等しい密度を有する場合がある。ターゲット物質の例は物質の理論密度の95%より高い密度を有する(例えば少なくとも96、97、98又は99%稠密な)ガラス物質を包含する。
稠密スパッタリングターゲットを提供することにより、使用中のターゲットの劣化を最小限にできる。例えば、細孔又は混合相を含有するターゲットの露出表面は、細孔又は第2の相が露出しているため、使用中優先的にスパッタリングされ、粗放化されることになる。このことはターゲット表面の持続的劣化をもたらす場合がある。粗放化されたターゲット表面はターゲットからの粒状物質のフレーク化をもたらす場合があり、これは被着層内への欠陥の取り込み又は粒子の封鎖をもたらす場合がある。そのような欠陥を含むバリア層は気密の破壊の影響を受けやすい。稠密なスパッタリングターゲットは又均一な熱伝導性を呈する場合があり、これは作動中のターゲット物質の非破壊的な加熱及び冷却を促進する。
種々の実施形態によれば、本明細書に開示したスパッタリングターゲットを形成するための方法は低Tガラス組成物の単相で高密度のターゲットを製造するために使用できる。ガラスターゲットは二次的な、又は不純物の相を含まないことができる。上記はバッキングプレートに直接スパッタリングターゲットを形成することに関しているが、当然ながら、適当なガラス系ターゲット組成物をそのようなバッキングプレートとは独立して調製し、次いで場合により後工程においてバッキングプレート上に組み込むこともできる。
実施形態においては、低Tガラス物質を含むスパッタリングターゲットを作製する方法は、原料粉末混合物を提供するステップ、粉末混合物を加熱して溶融ガラスを形成するステップ、ガラスを冷却してカレットを形成するステップ、カレットを溶融してガラス溶融物を形成するステップ、及びガラス溶融物を固体スパッタリングターゲットにまで形状化するステップを有してなる。図19はより大きいフォームファクタの長方形バッキングプレートの中央域内へのガラス物質の取り込みを示す画像である。
ガラス物質系のスパッタリングターゲットの代替として、出発原料を溶融して均質化する工程を省略することができ、その代わりに粉末原料を混合し、適当なバッキングプレートの中央域に直接プレスすることもできる。図20は環状バッキングプレートの中央粋への粉末原料の取り込みを示し、図21は図20の粉末物質の圧縮の後の最終プレス粉末スパッタリングターゲットを示す。
低Tガラスの組成物を有する粉末圧縮物を含むプレス粉末スパッタリングターゲットを作製する方法は、原料粉末の混合物を提供するステップ、及び混合物をプレスして固体のスパッタリングターゲットとするステップを有してなる。このような手法において、粉末混合物は低Tガラス物質の前駆体である。関連する手法においては、銅又はスズの酸化物を含むプレス粉末スパッタリングターゲットを作製する方法は、CuO又はSnOの粉末を提供するステップ、及び粉末をプレスして固体のスパッタリングターゲットとするステップを有してなる。
スパッタリングにより形成された気密バリア層は光学的に透明であってよく、これによりパッケージを開封することなくパッケージの内容物が目視可能であることが有利である、例えば食品、医療機器、及び薬剤を封入する場合に適するものとなる。光学的透明性はまた、光透過性に依存しているディスプレイ及び光電デバイスのようなオプトエレクトロニックデバイスを封止する場合に有用である。実施形態においては、気密バリア層は90%より高い(例えば90、92、94、96又は98%)より高い光透過性を特長とする光学的透明性を有する。
更に別の実施形態例においては、液体又は気体を含有するワークピースを封入するためにスパッター被着気密バリア層を使用してよい。そのようなワークピースは色素増感太陽電池(DSSCs)、エレクトロウエッティングディスプレイ及び電気泳動ディスプレイを包含する。開示した気密バリア層は空気及び/又は水分に対するワークピースの曝露を実質的に抑制でき、これは酸化、水和、吸収又は吸着、昇華などのような望ましくない物理的及び/又は化学的な反応、並びにそのような反応に付随する兆候、例えば腐敗、劣化、膨潤、機能低下等を好都合に防止することができる。
保護バリア層の気密性により、保護されたワークピースの寿命は従来の気密バリア層を用いて達成されるレベルを超えて延長される。開示した物質及び方法を用いて保護できる他のデバイスは有機LED、蛍光団、アルカリ金属電極、透明伝導性酸化物及び量子ドットを包含する。
低Tガラス物質又はその前駆体、又は銅若しくはスズの酸化物を含むスパッタリングターゲット及びスパッタリングターゲットを形成するための方法を開示した。上記ターゲットを用いたスパッタリングプロセスを用いて自己不動態化気密バリア層を形成できる。
本明細書においては、別途指定する明確な記載が無い限り単数表記は複数を包含する。即ち「ガラス」とは別途指定する明確な記載が無い限り2つ以上のそのような「ガラス」を有する例を包含する。
範囲は本明細書においては、「約」ある特定の値〜、及び/又は〜「約」別の特定の値として表示した。そのような範囲を表示する場合、例はある特定の値〜及び/又は〜別の特定の値を包含する。同様に先行詞「約」を使用することにより値を概数として表示する場合、特定の値は別の側面を形成すると理解される。更に又、範囲の終点は他の終点との関連性においても、他の終点とは無関係にも、意味を有するものである。
明示的に特段の記載が無い限り、本明細書に記載した如何なる方法もその工程が特定の順序で実施する必要があると解釈されることを意図していない。従って、方法請求項がその工程により従うべき順序を実際に説明していない場合、又は、その工程が特定の順序に限定されることを請求項又は説明において別途特記していない場合、如何なる特定の順序も想定されることを意図していない。
本明細書の説明は、特定の態様に「設計構成される」か、機能するように「適合」された要素を指すものである。この点に関し、そのような要素は特定の態様において「設計構成される」か、特定の性質を具現化するか、又は機能し、そのような説明は意図する使用の説明とは異なり構造の説明である。より詳しくは、要素が「設計構成される」か「適合された」態様に言及する場合、要素の既存の物理的状態を指すものであり、そしてそのため、要素の構造的特性の確定的説明ととらなければならない。
本発明の精神及び範囲を逸脱することなく、本発明に対して種々の変形および変更を行えることは当業者には明白である。本発明の精神及び本旨を組み込んだ開示実施形態の変形、組み合わせ、副次的組み合わせ及び変更は当業者には自明であるため、本発明は添付する請求項及びその等価物の範囲内に全てを包含するものと解釈しなければならない。
100 装置
105 真空チャンバー
110 基板ステージ
112 基板
120 マスクステージ
122 シャドーマスク
140 真空ポート
150 水冷却ポート
160 ガス導入ポート
180 設備
182 導電性リード
186 厚みモニター
190 電力供給元
193 コントローラー
200 ターゲット物質
300 RFスパッターガン
310 スパッタリングターゲット
311 マグネトロンスパッタリングターゲット
390 RF電力供給元
393 フィードバックコントローラー
395 コントロースステーション
406 粒状物
408 再結晶粒状物構造
700 基板
704 気密バリア層
704A 第1の(被着直後の)無機層
704B 第2の(反応生成物の)無機層
900 ガラス基板
902 カルシウムパッチ
904 無機酸化物膜
904A 第1無機物層
904B 第2無機物層

Claims (5)

  1. 気密バリア層を形成する方法において、
    スパッタリングチャンバーの内部に基板及びスパッタリングターゲットを提供するステップであって、前記スパッタリングターゲットは熱伝導性バッキングプレート上に形成されたスパッタリング物質を包含し、該スパッタリング物質は低Tガラス、低Tガラス前駆体又は銅若しくはスズの酸化物を含むものであるステップ、
    前記スパッタリング物質を200℃未満に維持するステップ、及び
    電源を用いて前記スパッタリング物質をスパッタリングして、前記基板の表面上に該スパッタリング物質を含むバリア層を形成するステップ、
    を有してなり、
    前記スパッタリング工程の間、前記バリア層内部の欠陥サイズ分布及び欠陥密度分布を厳格な自己封止閾値未満に維持して、該バリア層内部の前記スパッタリング物質のモル体積膨張による間隙空間封止を可能にする、方法。
  2. 前記スパッタリング工程の間、前記基板を200℃未満に維持する請求項1に記載の方法。
  3. 前記低Tガラス又は前記低Tガラス前駆体が、リン酸スズ、フルオロリン酸スズ、フルオロホウ酸スズよりなる群から選択される物質を含む請求項1に記載の方法。
  4. 前記低Tガラス又は前記低Tガラス前駆体の組成が、
    20〜100mol%SnO、
    0〜50mol%SnF、及び
    0〜30mol%P又はB
    を含む請求項1に記載の方法。
  5. 前記スズの酸化物がSnOを含む請求項1に記載の方法。
JP2015545143A 2012-11-29 2013-11-25 気密バリア層を形成するための高速被着システム及びプロセス Pending JP2015537120A (ja)

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