JP2015530445A - ポリカルボジイミドの製造方法 - Google Patents

ポリカルボジイミドの製造方法 Download PDF

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Abstract

ポリカルボジイミドの製造方法であって、反応容器中、液相中で、20から250℃の範囲の温度、20から800mbarの範囲の圧力で、少なくとも1種の不活性ガスの存在下、カルボジイミド化触媒の存在下でジイソシアネートを重合させる工程であり、少なくとも1種の不活性ガスを0.1x/時から100x/時(xは反応容器の容積である)の範囲の流量で反応容器中の液相中に導入する、工程を含む、方法。

Description

本発明は、ポリカルボジイミドの製造方法であって、反応容器中、液相中で、20から250℃の範囲の温度、20から800mbarの範囲の圧力で、少なくとも1種の不活性ガスの存在下、カルボジイミド化触媒の存在下でジイソシアネートを重合させる工程を含む、方法に関する。本発明の方法によれば、少なくとも1種の不活性ガスは、0.1から100x/時(xは反応容器の容積である)の範囲の流量で反応容器中の液相中に導入する。さらに、本発明は、本発明による方法により得られるまたは得られたポリカルボジイミドに関する。
ポリカルボジイミドは、例えば、プラスチックにおいて加水分解を防止するための安定剤として使用される、周知の化合物である。
そのようなポリカルボジイミドは、有機ジイソシアネートを脱炭酸および重合反応に供することによって製造することができる。最も簡単な方法では、2個のジイソシアネート分子を反応させて、カルボジイミドを得る。
さらなる重合によって、以下の式
O=C=N−[R−N=C=N]−R−N=C=O
(式中、nは、通常、1から30の範囲の数である)
による、複数のカルボジイミド基および末端イソシアネート基を有するオリゴマーがもたらされうる。
通常、この重合反応は、カルボジイミド化触媒の存在下で行われる。カルボジイミド化触媒としては、有機リン化合物を採用することができる。そのような有機リン系カルボジイミド化触媒は活性が高いので、縮合反応を穏便な条件下で迅速に行うことができる。
EP−A2371873は、有機リン系カルボジイミド化触媒を使用することにより、ジイソシアネートがポリカルボジイミドに変換される、カルボジイミド化方法を開示している。反応は、180℃の温度、500mbarの圧力で、200質量ppm(wppm)の触媒の存在下で行われる。窒素ガスの気流が重合の開始時に反応混合物中に導入される。窒素ガスが反応混合物中に導入される期間は、重合時間全体の約7分の1に相当する。反応の残りは、窒素の非存在下で行われる。導入された窒素の量に関して、また窒素が導入される正確な位置の疑問に関して、EP−A2371873は記載していない。4から7の平均カルボジイミド化度に相当する、5.5から9.5質量%のNCO含有量を有するポリカルボジイミドが約14時間後に得られた。
EP−A0952146は、5,000wppmの有機リン系カルボジイミド化触媒の存在下での、ジイソシアネートの重合により得られた親水性ジシクロヘキシルメタンカルボジイミドを開示している。反応が窒素等の不活性ガスの気流下で行われうることが、一般的にのみ開示されている。反応容器中に不活性ガス気流を導入する量および位置については、開示されていない。実施例によると、反応は180℃の温度で行われる。4の重合度を有するポリマーが約20時間後に得られる。
EP−A0548815は、約10,000wppmの有機リン系カルボジイミド化触媒を使用した、p−テトラメチル−キシリレンジイソシアネート(TMXDI)とブチルイソシアネートとの縮合により得られたポリカルボジイミドを開示している。反応が窒素等の不活性ガスの気流下で行われうることが開示されている。反応容器中に不活性ガス気流が導入される量および位置に関する疑問に関しては、EP−A0548815には開示は含まれていない。反応は150℃の温度で240時間行われ、9の重合度を有するポリカルボジイミドが得られる。具体的な実施例によると、不活性ガスの使用については言及されていない。
EP−A0767188は、185℃の温度で10時間後にポリカルボジイミドを得る、約5000wppmの有機リン系カルボジイミド化触媒を使用した脂肪族ジイソシアネートの重合反応を開示している。窒素気流は一般的に述べられているが、特に定義されていない。特に、不活性ガスの具体的な量も、その反応容器への導入の位置も言及されていない。ポリカルボジイミドの重合度は3であった。
EP−A0789059は、約20,000wppmのカルボジイミド化触媒の存在下で、TMXDIの重合により得られた耐加水分解安定剤(hydrolysis stabilizer)を開示している。重合は185℃の温度で窒素ガスの気流下で行われる。50時間後、0.05質量%のNCO含有量を有するポリカルボジイミドが得られた。窒素の導入量に関して、また窒素が導入される正確な位置の疑問に関して、EP−A0789059は記載していない。
EP−A0808828は、カルボジイミド化触媒の存在下、ポリカルボジイミドの縮合により得られた、二重結合を有するポリカルボジイミドを開示している。一般的な様式で、不活性ガスが導入される具体的な量および位置に言及することなく、窒素等の不活性ガスの気流下で反応が実施されうることが企図される。TMXDIから出発して、約5,000wppmのカルボジイミド化触媒の存在下で、185℃の温度で10時間の重合により、3.5の重合度を有するポリカルボジイミドが得られる。EP−A0808828の実施例において、不活性ガスの使用について特に言及されていない。
EP−A2371873 EP−A0952146 EP−A0548815 EP−A0767188 EP−A0789059 EP−A0808828
本発明の目的は、所望の重合度が短期間において得られる、ポリカルボジイミドの製造のための改良された方法を提供することであった。
本発明のさらなる目的は、低い色指数(color index)を有するポリカルボジイミドを提供することであった。
本発明のさらに別の目的は、高純度のポリカルボジイミドを提供することであった。
驚くべきことに、特定の温度および圧力条件下で行われ、少なくとも1種の不活性ガスが反応混合物の液相中に導入され、液相中への不活性ガスの流量が特定の範囲である重合方法により、この目的が解決されうることが見出された。
したがって、本発明は、ポリカルボジイミドの製造方法であって、
(a)反応容器中、液相中で、20から250℃の範囲の温度、20から800mbarの範囲の圧力で、少なくとも1種の不活性ガスの存在下、カルボジイミド化触媒の存在下でジイソシアネートを重合させる工程であり、少なくとも1種の不活性ガスを0.1から100x/時(xは反応容器の容積である)の範囲の流量で反応容器中の液相中に導入する、工程
を含む、方法に関する。
さらに、本発明は、本発明による方法により得られるまたは得られたポリカルボジイミドに関する。
工程(a)
一般に、本発明の重合は、20から250℃の範囲の温度で実施される。好ましくは、(a)によるジイソシアネートの重合は、30から250℃、より好ましくは50から240℃、より好ましくは70から230℃、より好ましくは100から220℃、より好ましくは120から210℃、より好ましくは130から200℃の範囲の温度で行われる。より好ましくは、(a)によるジイソシアネートの重合は、140から190℃、より好ましくは155から185℃の範囲の温度で行われる。
重合中、2種以上の適切な異なる温度が、これらの2種以上の温度が上述の好ましい範囲であることを条件に、適用されることが一般に考えられる。方法中、加熱および/または冷却を連続的に、半連続的に、または非連続的に実施してもよい。
本発明の方法は、20から800mbarの範囲の減圧下で行われる。好ましくは、(a)によるポリカルボジイミドの製造方法は、40から700mbar、より好ましくは60から650mbar、より好ましくは100から600mbar、より好ましくは150から550mbar、より好ましくは200から500mbarの範囲の圧力で行われる。より好ましくは、(a)によるジイソシアネートの重合は、200から400mbar、より好ましくは150から350mbarの範囲の圧力で行われる。
重合中、2種以上の適切な異なる圧力が、これらの2種以上の圧力が上述の好ましい範囲であることを条件として、適用されることが一般に考えられる。方法中、圧力の増加または低減を連続的に、半連続的に、または非連続的に実施してもよい。
本発明によれば、ポリカルボジイミドへのジイソシアネートの重合は、少なくとも1種の不活性ガスの気流下で行われ、ここで少なくとも1種の不活性ガスは0.1から100x/時(xは反応容器の容積である)の範囲の流量で反応容器中の液相中に導入される。本発明の好ましい実施形態によれば、重合は少なくとも1種の不活性ガスの気流下で行われ、ここで少なくとも1種の不活性ガスは0.2から80x/時、より好ましくは0.3から60x/時、より好ましくは0.4から40x/時、より好ましくは0.45から30x/時、より好ましくは0.5から25x/時の範囲の流量で反応容器中の液相中に導入され、xは反応容器の容積である。より好ましくは、流量は1から20x/時、より好ましくは2から15x/時の範囲である。
好ましくは、本発明は、反応容器中、液相中で、130から200℃の範囲の温度、200から500mbarの範囲の圧力で、少なくとも1種の不活性ガスの存在下、カルボジイミド化触媒の存在下でジイソシアネートを重合させる工程であって、少なくとも1種の不活性ガスを0.2x/時から80x/時(xは反応容器の容積である)の範囲の流量で反応容器中の液相中に導入する、工程を含む方法に関する。
好ましくは、本発明は、反応容器中、液相中で、130から200℃の範囲の温度、200から500mbarの範囲の圧力で、少なくとも1種の不活性ガスの存在下、カルボジイミド化触媒の存在下でジイソシアネートを重合させる工程であって、少なくとも1種の不活性ガスを0.3x/時から60x/時(xは反応容器の容積である)の範囲の流量で反応容器中の液相中に導入する、工程を含む方法に関する。
好ましくは、本発明は、反応容器中、液相中で、130から200℃の範囲の温度、200から500mbarの範囲の圧力で、少なくとも1種の不活性ガスの存在下、カルボジイミド化触媒の存在下でジイソシアネートを重合させる工程であって、少なくとも1種の不活性ガスを0.4x/時から40x/時(xは反応容器の容積である)の範囲の流量で反応容器中の液相中に導入する工程を含む方法に関する。
したがって、特に好ましい一実施形態によれば、本発明は、反応容器中、液相中で、130から200℃の範囲の温度、200から500mbarの範囲の圧力で、少なくとも1種の不活性ガスの存在下、カルボジイミド化触媒の存在下でジイソシアネートを重合させる工程であって、少なくとも1種の不活性ガスを0.5x/時から25x/時(xは反応容器の容積である)の範囲の流量で反応容器中の液相中に導入する、工程を含む方法に関する。
好ましくは、本発明は、反応容器中、液相中で、140から190℃の範囲の温度、200から400mbarの範囲の圧力で、少なくとも1種の不活性ガスの存在下、カルボジイミド化触媒の存在下でジイソシアネートを重合させる工程であって、少なくとも1種の不活性ガスを1x/時から20x/時(xは反応容器の容積である)の範囲の流量で反応容器中の液相中に導入する、工程を含む方法に関する。
好ましくは、本発明は、反応容器中、液相中で、155から185℃の範囲の温度、150から350mbarの範囲の圧力で、少なくとも1種の不活性ガスの存在下、カルボジイミド化触媒の存在下でジイソシアネートを重合させる工程であって、少なくとも1種の不活性ガスを2x/時から15x/時(xは反応容器の容積である)の範囲の流量で反応容器中の液相中に導入する、工程を含む方法に関する。
重合中、少なくとも1種の不活性ガスの2種以上の適切な異なる流量が、これらの2種以上の流量が上述の好ましい範囲であることを条件として、適用されることが一般に考えられる。方法中、流量の増加または低減を連続的に、半連続的に、または非連続的に実施してもよい。
本発明によって用いられる「少なくとも1種の不活性ガスの流量」という用語は、すべての不活性ガスの流量の合計に関する。例えば、2種の異なる不活性ガスを同時に導入した場合、流量は、第1の不活性ガスの流量に第2の不活性ガスの流量を足したものである。一般に、2種以上の異なる不活性ガスが、同時および/または連続的に導入されることが考えられる。
本発明の本文脈において用いられる「不活性ガス」という用語は、反応混合物中の出発物質、中間生成物または反応生成物と全くまたは実質的に不利に相互作用しないガスを指す。好ましくは、不活性ガスは、ジイソシアネート、カルボジイミド化触媒およびポリカルボジイミドに対して不活性であるか、実質的に不活性である限り、任意のガスとすることができる。より好ましくは、不活性ガスは、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、二酸化炭素、およびこれらの2種以上のガスの混合物からなる群から選択される。より好ましくは、1種の不活性ガスが単独で使用される。より好ましくは、この不活性ガスは窒素である。したがって、本発明は、
(a)反応容器中、液相中で、20から250℃の範囲の温度、20から800mbarの範囲の圧力で、不活性ガス、好ましくは窒素の存在下、カルボジイミド化触媒の存在下でジイソシアネートを重合させる工程であって、不活性ガスを0.1x/時から100x/時(xは反応容器の容積である)の範囲の流量で反応容器中の液相中に導入する、工程
を含む、ポリカルボジイミドの製造方法に関する。
不活性ガスは、原則として、任意の適切な源由来であってもよい。例えば、適切なプロセスにより生じる適切なオフガスを使用することが可能である。したがって、本発明の重合方法は、他のプロセスと適切に組み合わせることができる。
本発明によれば、少なくとも1種の不活性ガスが、反応容器中に存在する反応混合物の液相中に導入される。一般に、少なくとも1種の不活性ガスが液相中に導入される正確な位置は、ガスが液面より下で導入される限り、重要ではない。最も好ましくは、少なくとも1種の不活性ガスが液相中に導入される位置は、少なくとも1種の不活性ガスが、反応時間全体の少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも99%、例えば100%の間、液面より下で導入されるように設計される。したがって、少なくとも不活性ガスの入口は、反応混合物の撹拌中および/またはCO副産物の除去による減容後でも、液面より下に維持される。
少なくとも1種の不活性ガスを導入する手段は、特定の必要に応じて選択することができる。特に、少なくとも1種の不活性ガスは、浸漬管、曝気撹拌装置、底部入口、側部入口、またはガス供給リング(gasing ring)を介して導入される。好ましくは、ガス供給リングが使用される。より好ましくは、下向きの開口を少なくとも部分的に、好ましくは完全に示すガス供給リングが使用される。これらの手段の2種以上の組合せを使用することができる。一般に、少なくとも1種の不活性ガスを、例えば、反応容器のサイズなどに応じて、異なる位置で液相中に導入することが考えられる。この場合、本発明により用いられる「少なくとも1種の不活性ガスの流量」という用語は、所与の時点で反応容器中に導入される個々の気流すべての流量の合計に関する。
好ましくは、少なくとも1種の不活性ガスは、反応混合物の液相中に、0.5から200bar、好ましくは0.5から100bar、より好ましくは0.5から10barの範囲の圧力で導入される。
好ましくは、少なくとも1種の不活性ガスは、反応混合物の液相中に、20から200℃、好ましくは20から150℃、より好ましくは20から120℃の範囲の温度で導入される。
一般に、少なくとも1種の不活性ガスが液相中に液面より下で導入される期間は、方法の特定の要求に応じて調製することができる。好ましくは、少なくとも1種の不活性ガスは、液相中に、反応時間全体の少なくとも50%、より好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも90%の期間導入される。より好ましくは、少なくとも1種の不活性ガスは、反応時間全体の90から100%、より好ましくは95から100%の範囲の期間導入される。
反応の開始時に、少なくとも1種の不活性ガスが少ない流量で導入され、流量が反応のより後の段階で増量されることがさらに好ましい。例として、少なくとも1種の不活性ガスは、反応時間全体の最初の10から50%、好ましくは10から40%、より好ましくは10から30%の間、0.2x/時から40x/時、好ましくは0.5x/時から20x/時、より好ましくは1x/時から20x/時の範囲の流量で導入され、その期間の後、流量は0.2x/時から80x/時、好ましくは0.5x/時から25x/時、より好ましくは1x/時から20x/時の範囲の値に増量され、反応のより後の段階で導入されるこの流量の値は、反応の開始時に導入される流量より大きい。
驚くべきことに、重合反応中、少なくとも1種の不活性ガスの気流を液面より下で導入することが、反応時間に特定のプラス効果を与えることが見出された。重合反応中、不活性ガスの気流を液面より下で導入することにより、特定の重合度が達成されるまでの反応時間を低減することができる。
さらに、少なくとも1種の不活性ガスを液相中に導入することに加えて、少なくとも1種のさらなる不活性ガスを反応容器中に反応混合物の液面より上で導入することが考えられる。この場合、液面より上で導入される少なくとも1種の不活性ガスは、液相中に導入される少なくとも1種の不活性ガスと同一であっても異なっていてもよい。
(a)によるカルボジイミド化触媒の存在下でのジイソシアネートの重合に使用することができる反応容器に、特に制限は課されない。反応容器は、ステンレス鋼またはガラスからなる群から選択される材料製のリアクターであってもよい。適切には、リアクターは、個別に制御されうる、加熱手段、撹拌手段、冷却手段、真空手段、少なくとも1つの不活性ガス入口および少なくとも1つのガス出口などを備えている。リアクターの容積は重要ではなく、重合に使用されるエダクト(educt)の量に応じて選択される。例として、反応容器の適切な容積は、0.5から20,000リットル、好ましくは1から15,000リットル、より好ましくは50から10,000リットルの範囲である。
一般に、本発明の重合は、連続的または半連続的に実施することができる。好ましくは、本発明の重合は、回分式において行われる。
本発明の方法において、広範囲のジイソシアネートを出発物質として使用することができる。さらに、2種以上の異なるジイソシアネートの混合物を使用することが考えられる。好ましいジイソシアネートは、式R(NCO)(式中、Rは、直鎖または分岐の脂肪族C〜C15炭化水素残基、脂環式C〜C20炭化水素残基、アリールC〜C18炭化水素残基、アルカリールC〜C20炭化水素残基、およびアラルキルC〜C20炭化水素残基からなる群から選択される)のジイソシアネートである。
本発明の方法によるポリカルボジイミドの製造に使用することができる特定のジイソシアネートは、メチレンジイソシアネート、ジメチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ジプロピルエーテルジイソシアネート、2,2−ジメチルペンタンジイソシアネート、3−メトキシヘキサンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルペンタンジイソシアネート、ノナメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、3−ブトキシヘキサンジイソシアネート、1,4−ブチレングリコールジプロピルエーテルジイソシアネート、チオジヘキシルジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、パラキシリレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(HMDI)、1,3−ビス(2−イソシアナト−2−プロピル)ベンゼン(TMXDI)、トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)および1,12−ジイソシアネートドデカン(DDI)からなる群から選択されるジイソシアネートである。上述のように、これらのジイソシアネートの2種以上を使用しうることが考えられる。
本発明の方法によるポリカルボジイミドの製造に使用することができる、より好ましいジイソシアネートは、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、トリメチルヘキサンジイソシアネート、2,2−ビス(4−イソシアナトシクロヘキシル)−プロパン、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(HMDI)、1,3−ビス(2−イソシアナト−2−プロピル)ベンゼン(TMXDI)、トルエンジイソシアネート(TDI)およびジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)からなる群から選択されるジイソシアネートである。上述のように、これらのジイソシアネートの2種以上を使用することができることが考えられる。
特に好ましい一実施形態では、1種のジイソシアネートが単独で使用される。より好ましくは、このジイソシアネートは、1,3−ビス(2−イソシアナト−2−プロピル)ベンゼン(TMXDI)である。
好ましくは、カルボジイミド化触媒は、ホスホレン、ホスホレンオキシド、ホスホリン、ホスホリンオキシドおよびこれらの2種以上の混合物からなる群から選択される少なくとも1種の有機リン化合物を含む。少なくとも1種の有機リン化合物に加えて、カルボジイミド化触媒は、重合条件下で触媒活性がありうるか、本質的に不活性でありうる少なくとも1種のさらなる成分を含有してもよい。より好ましくは、カルボジイミド化触媒は、ホスホレンオキシド、および2種以上のホスホレンオキシドの混合物からなる群から選択される有機リン化合物を含む、好ましくはこれからなる。より好ましくは、カルボジイミド化触媒は、ホスホレンオキシドを含む、好ましくはこれからなる。
特に、カルボジイミド化触媒は、一般式(1)
Figure 2015530445
(式中、RおよびRは独立して、Hまたは適切に置換されているか無置換の脂肪族C〜C15炭化水素残基、脂環式C〜C15炭化水素残基、アリールC〜C15炭化水素残基、アラルキルC〜C15炭化水素残基、もしくはアルカリールC〜C15炭化水素残基であり、より好ましくはHまたはC〜C10炭化水素残基である)
のホスホレンオキシドおよびその二重結合異性体を含む、好ましくはこれからなる。
好ましくは、RはHまたは置換もしくは無置換の脂肪族C〜C10炭化水素残基、もしくはアリールC〜C15炭化水素残基である。より好ましくは、Rは置換もしくは無置換のメチル、エチルもしくはプロピルまたは置換もしくは無置換のフェニルもしくはベンジルである。より好ましくは、Rはメチルまたはフェニルである。
好ましくは、RはHまたは置換もしくは無置換の脂肪族C〜C10炭化水素残基である。より好ましくは、RはHまたは置換もしくは無置換のメチル、エチルまたはプロピルである。より好ましくは、RはHまたはメチルである。
ホスホレンオキシドの例には、3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド、1,3−ジメチル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−エチル−3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシドおよびこれらの二重結合異性体が含まれる。
さらなる適切なカルボジイミド化触媒は、ジフェニルホスフィン酸及びその塩、ビス−(2,4,−トリメチルペンチル)−ホスフィン酸、トリブチルホスファン、トリイソブチルホスファンスルフィド、トリアルキルホスファンオキシド、例えばトリオクチルホスファンオキシド、トリヘキシルホスファンオキシドなど、トリフェニルホスファン、テトラフェニルホスフィンブロミド、テトラブチルホスフィンクロリド、テトラブチルホスフィンブロミド、ビス(2,4,4−トリメチルペンチル)−ジチオホスホン酸、ビス(2,4,4−トリメチルペンチル)−モノチオホスホン酸、およびこれらの2種以上の混合物からなる群から選択される有機リン化合物を含みうる、好ましくはこれからなりうる。
好ましくは、カルボジイミド化触媒は、1−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド(MPO)を含む、好ましくはこれからなる。
好ましくは、重合の開始時に、ジイソシアネートの量に対するカルボジイミド化触媒の量として定義されるカルボジイミド化触媒の濃度は、100から20,000質量ppm(wppm)、好ましくは1,000から10,000wppm、より好ましくは2,000から6,000wppmの範囲である。
一般に、ジイソシアネートは、反応条件下でやはり不活性または実質的に不活性である少なくとも1種の適切な溶媒の存在下で重合することができる。例として、適切な溶媒は、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、テトラクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素、テトラヒドロフラン(THF)などのエーテル、およびエチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどの環状カーボネートである。
本発明の好ましい一実施形態によれば、ジイソシアネートは、溶媒の非存在下で、(a)によって重合される。
工程(a)において本発明の方法により製造されたポリカルボジイミドは、1から20、好ましくは2から15、より好ましくは3から12、より好ましくは3から10の範囲の重合度を有することが好ましい。本発明の方法を用いれば、所望の重合度が特に迅速に達成される。得られたポリカルボジイミドの重合度は、残存イソシアネート基の量を滴定法により測定することによって決定することができる。
本発明の好ましい一実施形態によれば、本発明の方法により得られたポリカルボジイミドは、ポリカルボジイミドの総質量に対して、0から25質量%、好ましくは1から18質量%、より好ましくは2から15質量%の範囲のNCO含有量を有する。より好ましくは、本発明の方法により得られたポリカルボジイミドは、ポリカルボジイミドの総質量に対して、3から12質量%、より好ましくは4から10質量%の範囲のNCO含有量を有する。
特に、TMXDIが出発物質として使用される場合、12.8の重合度は約3質量%のNCO含有量に相当する。
上述のように、本発明の工程(a)による重合条件は、比較的短い重合時間を可能にすることが見出された。特に、上記のような所望のNCO含有量が、1から30時間、好ましくは1から20時間、より好ましくは1から10時間の範囲の重合時間の後に達成されることが見出された。最も好ましくは、上記のような所望のNCO含有量が、1から30時間、より好ましくは1から20時間の範囲の重合時間の後に達成されることが見出された。
したがって、本発明はまた、1から30時間、好ましくは1から20時間、より好ましくは1から10時間の範囲の重合時間の後に、得られたポリカルボジイミドが、ポリカルボジイミドの総質量に対して、0から25質量%、好ましくは1から18質量%、より好ましくは2から15質量%の範囲のNCO含有量を有している、上記方法に関する。
本発明の方法によれば、透明で薄い色のポリカルボジイミドが好ましくは得られる。したがって、本発明の方法により得られたポリカルボジイミドは、プラスチックの光学的外観を不利に損なわない安定剤として適切に使用することができる。好ましい一実施形態では、ポリカルボジイミドは、最大20、好ましくは最大10、好ましくは最大5の色指数を有する。本発明のポリカルボジイミドの色指数は、DIN 6162(ヨウ素色指数)によって決定され、低い色指数値は優れた品質の透明で薄い色のポリカルボジイミドを示すことが理解される。
したがって、本発明はまた、好ましくは本発明による方法により得られるまたは得られた、ポリカルボジイミドの総質量に対して、0から25質量%、好ましくは1から18質量%、より好ましくは2から15質量%の範囲のNCO含有量を有するポリカルボジイミドに関する。より好ましくは、本発明はまた、好ましくは本発明による方法により得られるまたは得られた、ポリカルボジイミドの総質量に対して、6から12質量%の範囲のNCO含有量を有するポリカルボジイミドに関する。
さらに、本発明は、好ましくは本発明による方法により得られるまたは得られた、DIN 6162によって決定して、最大20、好ましくは最大10、より好ましくは最大5の色指数を有するポリカルボジイミドに関する。
またさらに、本発明は、好ましくは本発明による方法により得られるまたは得られた、ポリカルボジイミドの総質量に対して、0から25質量%、好ましくは1から18質量%、より好ましくは2から15質量%の範囲のNCO含有量を有し、DIN 6162によって決定して、最大20、好ましくは最大10、より好ましくは最大5の色指数を有するポリカルボジイミドに関する。
好ましくは、(a)から得られた混合物中のカルボジイミド化触媒とポリカルボジイミドとの質量比は、0.01:100から2:100、好ましくは0.02:100から1:100、より好ましくは0.02:100から0.5:100、より好ましくは0.02:100から0.25:100の範囲である。
一般に、(a)から得られた混合物中のジイソシアネートとポリカルボジイミドとの質量比は、0:100から1,000:100の範囲でありうる。好ましくは、(a)から得られた混合物中のジイソシアネートとポリカルボジイミドとの質量比は、1:100から1,000:100、より好ましくは1:100から500:100、より好ましくは1:100から100:100の範囲である。
好ましくは、(a)による混合物の少なくとも90質量%、より好ましくは少なくとも95質量%、より好ましくは少なくとも99質量%は、ポリカルボジイミド、カルボジイミド化触媒、および場合によってジイソシアネートからなる。
上に定義した範囲内で、(a)から得られた混合物は、下で論じるさらなる工程において、例えば1種以上の別個の留分として、少なくとも部分的に除去されうるさらなる成分を含んでもよい。さらなる成分は、例えば、カルボジイミド化触媒の存在下でのジイソシアネートの重合後に得られた副産物および/または副生成物であってもよい。
さらなる工程
本発明の好ましい一実施形態によれば、ポリカルボジイミドを含み、工程(a)による重合によって得られる反応混合物は、精製、例えば蒸留を含む精製に供される。好ましくは、1、2またはそれ以上の蒸留段階、好ましくは2つ以上の蒸留段階、より好ましくはまさに2つの蒸留段階を含みうる精製方法が適用される。またさらに、少なくとも2つの蒸留段階の間で、適切なエントレーナー(entrainer)が添加され、さらにより好ましくは、エントレーナーはポリカルボジイミドの沸点よりも低い沸点を有することが好ましい。
より好ましくは、本発明の方法の工程(a)から得られた反応混合物は:
1.ポリカルボジイミドの精製方法であって、
(b)(a)から得られた反応混合物を第1の蒸留に供することによって、カルボジイミド化触媒をポリカルボジイミドから分離する工程であり、第1の塔底生成物および第1の塔頂生成物が得られ、第1の塔底生成物がポリカルボジイミドおよびカルボジイミド化触媒を含み、第1の塔底生成物中のカルボジイミド化触媒のポリカルボジイミドに対する質量比が、(a)による混合物中のカルボジイミド化触媒のポリカルボジイミドに対する質量比よりも低く、第1の塔頂生成物がカルボジイミド化触媒を含む工程;
(c)エントレーナーを(b)から得られた第1の塔底生成物に添加して、混合物を得る工程であり、エントレーナーがポリカルボジイミドの沸点よりも低い沸点を有する工程;
(d)(c)から得られた混合物を第2の蒸留に供することによって、カルボジイミド化触媒をポリカルボジイミドからさらに分離する工程であり、第2の塔底生成物および第2の塔頂生成物が得られ、第2の塔底生成物がポリカルボジイミドおよびカルボジイミド化触媒を含み、第2の塔底生成物中のカルボジイミド化触媒のポリカルボジイミドに対する質量比が、(b)から得られた第1の塔底生成物中のカルボジイミド化触媒のポリカルボジイミドに対する質量比よりも低く、第2の塔頂生成物がカルボジイミド化触媒およびエントレーナーを含む工程
を含む、方法に供される。
工程(b)、(c)および(d)を含む本発明のこの好ましい精製方法は、それぞれの後方参照(back reference)および後方参照の組合せから生じる以下の特定の実施形態および実施形態の組合せによりさらに特徴付けられる:
2.(b)から得られた塔底生成物中のカルボジイミド化触媒とポリカルボジイミドとの質量比が、最大2:100,000、好ましくは最大1:100,000、より好ましくは最大0.5:100,000、より好ましくは最大0.2:100,000、より好ましくは0.01:100,000から2:100,000、より好ましくは0.1:100,000から1:100,000、より好ましくは0.2:100,000から0.5:100,000の範囲である、実施形態1による方法。
3.(d)から得られた塔底生成物中のカルボジイミド化触媒とポリカルボジイミドとの質量比が、最大0.2:100,000、好ましくは最大0.15から100,000、より好ましくは最大0.1:100,000である、実施形態1または2による方法。
4.(c)において添加されるエントレーナーが、周囲圧力において150から350℃の範囲の沸点を有する、実施形態1から3のいずれか1つによる方法。
5.(c)において添加されるエントレーナーが、アミン−NH−基および/または−OH基および/または−SH基および/または−COOH基を含まない、実施形態1から4のいずれか1つによる方法。
6.(c)において添加されるエントレーナーがジイソシアネートである、実施形態1から5のいずれか1つによる方法。
7.(c)において添加されるエントレーナーが式R(NCO)(式中、Rは、直鎖または分岐の脂肪族C〜C15炭化水素残基、脂環式C〜C20炭化水素残基、アリールC〜C18炭化水素残基、アルカリールC〜C20炭化水素残基、およびアラルキルC〜C20炭化水素残基からなる群から選択される)を有する、実施形態1から6のいずれか1つによる方法。
8.(c)において添加されるエントレーナーが1,3−ビス(2−イソシアナト−2−プロピル)ベンゼン(TMXDI)である、実施形態1から7のいずれか1つによる方法。
9.工程(a)から得られた混合物がジイソシアネートをさらに含み、(b)において、ジイソシアネートがポリカルボジイミドから少なくとも部分的に分離され、(b)から得られた第1の塔頂生成物がジイソシアネートをさらに含む、実施形態1から8のいずれか1つによる方法。
10.ジイソシアネートが式R(NCO)(式中、Rは、直鎖または分岐の脂肪族C〜C15炭化水素残基、脂環式C〜C20炭化水素残基、アリールC〜C18炭化水素残基、アルカリールC〜C20炭化水素残基、およびアラルキルC〜C20炭化水素残基からなる群から選択される)を有する、実施形態9による方法。
11.ジイソシアネートが、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、トリメチルヘキサンジイソシアネート、2,2−ビス(4−イソシアナトシクロヘキシル)−プロパン、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(HMDI)、1,3−ビス(2−イソシアナト−2−プロピル)ベンゼン(TMXDI)、トルエンジイソシアネート(TDI)およびジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)からなる群から選択され、ジイソシアネートが好ましくは1,3−ビス(2−イソシアナト−2−プロピル)ベンゼン(TMXDI)である、実施形態9または10による方法。
12.(a)から得られた混合物中のジイソシアネートとポリカルボジイミドとの質量比が、1:100から1,000:100好ましくは1:100から500:100、より好ましくは1:100から100:100の範囲である、実施形態9から11のいずれか1つによる方法。
13.(c)において添加されるエントレーナーが、工程(a)から得られた混合物中にさらに含まれるジイソシアネートである、実施形態9から12のいずれか1つによる方法。
14.(c)において、ポリカルボジイミドと添加されたエントレーナーとの質量比が、10:100から1,000:100の範囲、好ましくは20:100から500:100の範囲、より好ましくは40:100から250:100の範囲、より好ましくは100:100から250:100の範囲である、実施形態9から13のいずれか1つによる方法。
15.(b)における蒸留が、100から400℃、好ましくは130から350℃、より好ましくは150から250℃の範囲の温度で行われる、実施形態1から14のいずれか1つによる方法。
16.(d)における蒸留が、100から400℃、好ましくは130から350℃、より好ましくは150から250℃の範囲の温度で行われる、実施形態1から15のいずれか1つによる方法。
17.(b)における蒸留が、0.1から800mbar、好ましくは0.1から500mbar、より好ましくは0.1から300mbarの範囲の圧力で行われる、実施形態1から16のいずれか1つによる方法。
18.(d)における蒸留が、0.1から800mbar、好ましくは0.1から500mbar、より好ましくは0.1から300mbarの範囲の圧力で行われる、実施形態1から17のいずれか1つによる方法。
19.(b)から得られた、カルボジイミド化触媒を含む第1の塔頂生成物および/または(d)から得られた、カルボジイミド化触媒を含む第2の塔頂生成物が、工程(a)によってカルボジイミド化触媒の存在下でジイソシアネートを重合させるための出発物質として少なくとも部分的に、好ましくは完全に循環使用される、実施形態1から18のいずれか1つによる方法。
20.ポリカルボジイミド、カルボジイミド化触媒、および場合によってジイソシアネートを含有する組成物であって、好ましくは実施形態1から19のいずれか1つによる方法により得られるまたは得られた組成物であり、組成物の少なくとも99.99質量%が、ポリカルボジイミド、カルボジイミド化触媒および場合によってジイソシアネートからなり、組成物中のカルボジイミド化触媒とポリカルボジイミドとの質量比が、最大0.2:100,000、好ましくは最大0.15から100,000、より好ましくは最大0.1:100,000である、組成物。
21.DIN 6162によって決定して、最大20、好ましくは最大10、より好ましくは最大5の色指数を有する組成物であって、混合物中に含まれるポリカルボジイミドが、ポリカルボジイミドの総質量に対して、0から25質量%、好ましくは1から18質量%、より好ましくは2から15質量%の範囲のNCO含有量を有する、実施形態20の組成物。
22.ポリカルボジイミドの製造および精製のための統合された方法であって、
(a)反応容器中、液相中で、20から250℃の範囲の温度、20から800mbarの範囲の圧力で、少なくとも1種の不活性ガスの存在下、カルボジイミド化触媒の存在下でジイソシアネートを重合させて、ポリカルボジイミド、カルボジイミド化触媒および場合によってジイソシアネートを含む反応混合物を得る工程であり、少なくとも1種の不活性ガスを0.1x/時から100x/時(xは反応容器の容積である)の範囲の流量で反応容器中の液相中に導入する、工程;
(b)(a)による混合物を第1の蒸留に供することによって、カルボジイミド化触媒をポリカルボジイミドから分離する工程であり、第1の塔底生成物および第1の塔頂生成物が得られ、第1の塔底生成物がポリカルボジイミドおよびカルボジイミド化触媒を含み、第1の塔底生成物中のカルボジイミド化触媒のポリカルボジイミドに対する質量比が、(a)による混合物中のカルボジイミド化触媒のポリカルボジイミドに対する質量比よりも低く、第1の塔頂生成物がカルボジイミド化触媒および場合によってジイソシアネートを含む工程;
(c)エントレーナーを(b)から得られた第1の塔底生成物に添加して、混合物を得る工程であり、エントレーナーがポリカルボジイミドの沸点よりも低い沸点を有し、エントレーナーが(a)においてポリカルボジイミドがそれから重合されるジイソシアネートである工程;
(d)(c)から得られた混合物を第2の蒸留に供することによって、カルボジイミド化触媒をポリカルボジイミドからさらに分離する工程であり、第2の塔底生成物および第2の塔頂生成物が得られ、第2の塔底生成物がポリカルボジイミドおよびカルボジイミド化触媒を含み、第2の塔底生成物中のカルボジイミド化触媒のポリカルボジイミドに対する質量比が、(b)から得られた第1の塔底生成物中のカルボジイミド化触媒のポリカルボジイミドに対する質量比よりも低く、第2の塔頂生成物がカルボジイミド化触媒およびエントレーナーを含む工程;
(e)(b)から得られた第1の塔頂生成物および/または(d)から得られた第2の塔頂生成物を、カルボジイミド化触媒の存在下でジイソシアネートを重合させるための出発物質として、(a)に少なくとも部分的に、好ましくは完全に再循環させる工程
を含む、方法。
23.(c)において、第1の(b)から得られた塔底生成物に添加されたエントレーナーが、(a)においてポリカルボジイミドがそれから重合されるジイソシアネートである、実施形態22の統合された方法。
ポリカルボジイミドの用途
安定剤として使用する場合、ポリカルボジイミドの溶解性および均一な分布を増強することが好ましい。ポリカルボジイミドは、エステル系樹脂と良好な相溶性を有するため、樹脂の合成中または樹脂の加工中に容易に添加することができる。樹脂の性質に応じて、ポリカルボジイミドを親水性または疎水性化合物で共有結合により変性させてもよい。親水性または疎水性化合物は、好ましくは末端NCO基を介して本発明のポリカルボジイミドと反応する。
本発明のポリカルボジイミドは、好ましくは、モノオール、ジオール、ポリオキシアルキレンアルコール、モノアミン、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールからなる群から選択される化合物で変性させることができる。
ジイソシアネートをまずこれらの化合物で部分的に変性させて、続いてカルボジイミド化触媒の存在下で変性ジイソシアネートを重合させることも考えられる。
適切なモノオールは、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、n−ペンタノール、工業用ペンタノール混合物、n−ヘキサノール、工業用ヘキサノール混合物、2−エチルヘキサノール、オクタノール、2−エチルオクタノール、デカノール、ドデカノール、シクロヘキサノールおよびベンジルアルコール、ならびにこれらの2種以上の混合物からなる群から選択される。
適切なジオールは、1,2−エタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、2,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、ネオペンチルグリコール、2−メチルプロパンジ−1,3−オール、2−エチルペンタンジ−1,5−オール、3−メチルペンタンジ−1,5−オール、およびこれらの2種以上の混合物からなる群から選択される。
適切なポリオキシアルキレンアルコールは、好ましくは、ポリオキシブチレンアルコール、ポリオキシプロピレンアルコール、ポリオキシプロピレンポリオキシエチレンアルコール、ポリオキシエチレンアルコールおよびこれらの2種以上の混合物からなる群から選択され、末端アルコキシ基として結合メトキシ、エトキシ、n−もしくはイソプロポキシまたはn−ブトキシ基を含有してもよいアルコキシポリオキシアルキレンアルコールである。
適切なモノアミンは、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、1−エチルヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、メチルブチルアミン、エチルブチルアミン、エチルヘキシルアミン(ethylhexyamine)、およびこれらの2種以上の混合物からなる群から選択される。
適切なポリエチレングリコールは、200から6,000g/mol、より好ましくは400から5,000g/mol、より好ましくは400から3,000g/mol、より好ましくは400から2,000g/molの範囲の数平均分子量(Mn)を有する。適切なポリプロピレングリコールは、200から6,000g/mol、より好ましくは400から5,000g/mol、より好ましくは400から3,000g/mol、より好ましくは400から1,000g/molの範囲の数平均分子量(Mn)を有する。
本発明のポリカルボジイミドは、エステル含有ポリマー、例えば熱可塑性ポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート(polybutylentherephthalate)、ポリエーテルエステル、ポリエステルアミド、ポリカプロラクトンおよび不飽和ポリエステル樹脂およびポリエステルエステル、例えばポリエチレンテレフタレートまたはポリブチレンテレフタレートのブロックコポリマー、またはポリアミドを含むポリマー用の安定剤として特に有用である。
ポリカルボジイミドを樹脂用の架橋剤として使用する場合、ポリカルボジイミドは、有利には、少なくとも1つの二重結合、好ましくは少なくとも1つのオレフィン二重結合を含む化合物で変性させる。好ましくは、少なくとも1つの二重結合および末端NCO基と反応することが可能な官能基を含む化合物を使用して、ポリカルボジイミドをさらに変性させる。
少なくとも1つの二重結合および末端NCO基と反応することが可能な官能基を含む特定の化合物は、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、ペンタエリトリトールトリアクリレート、ペンタエリトリトールトリメタクリレート(trimethyacrylate)、アリルアルコール、3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、アリルアミン、N−メチルアリルアミン、N−エチル−2−メチルアリルアミン、ジアリルアミン、アリルシクロヘキシルアミン、2−アリルフェノール、2−アリルオキシエタノール、ペンタエリトリトールトリアリルエーテル、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ポリエチレングリコールモノアクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジメタクリルオキシプロパン、ポリプロピレングリコールモノアクリレートなどからなる群から選択される。
したがって、本発明のポリカルボジイミドは、水溶性ポリマー中で架橋剤として有利に使用することができる。本発明の方法により得られたポリカルボジイミドは、ポリカルボジイミドと反応することが可能な基を有する樹脂、例えば、エマルジョン(ラテックス)の形態で供給されるアクリル樹脂または天然ゴムまたは合成ゴムに添加して、樹脂を架橋させ、樹脂にさらなる安定性を与えることができる。
架橋能を有する化合物で変性された本発明のポリカルボジイミドは、耐加水分解安定剤としても作用することができることが理解される。有利には、樹脂と共有結合を形成することで、樹脂のブリードアウトが防止されることにより、安定化性能を増強させ、ポリカルボジイミドの必要量を低く保つ。多量のポリカルボジイミドの量は可塑剤として機能し、それにより樹脂の本来の性能が劣化することが理解される。
安定化または架橋されるポリマー中の本発明のポリカルボジイミドの濃度は、0.05から10質量%の範囲、好ましくは0.1から5質量%の範囲である。
本発明のポリカルボジイミドは、カルボン酸基に対する優れた反応性を示し、好ましくはエステル部分を含む化合物の加水分解を防止するための安定剤として使用される。ポリカルボジイミドはエステル基含有ポリマー中で良好な分散性を示し、樹脂の外観に悪影響を及ぼさない低い色指数をさらに有する。さらに、本発明の方法により得られたポリカルボジイミドは、有利に高い純度を有し、それによりプラスチックの本来の動的および静的特性を長期間にわたって不利に変化させない。
本発明を以下の実施例および比較例により例示する。
実施例1から11
スターラーおよび還流冷却器を備えた1000mlの4つ口フラスコ中で実験を実施した。不活性ガス(工業用窒素)を内径3mmの鋼管を介して導入した。ガス気流が全反応時間中、液面より下で導入されるように、反応の開始時に鋼管の出口開口をフラスコ底と液面の中間に位置させた。導入した不活性ガスの温度は23℃であり、不活性ガスを1barの圧力で導入した。不活性ガスの導入量をロータメーターにより制御した。
下の表1に示した実施例1から11の不活性ガスの量を、加熱したTMXDI 500gおよびMPO 1.2gの無溶媒混合物に導入した。表1に示した温度に達したとき、300mbarの真空をさらに適用した。真空は、冷却器の上部開口において接続した回転ベーンポンプ(rotary vane pump)によって発生させた。
反応混合物のNCO含有量の測定により反応の進行をモニタリングした。反応混合物の質量%におけるNCO含有量をDIN EN 1242による標準滴定により決定した。NCO含有量が約10質量%となったとき、反応を終了させた。
比較例1
加熱中、反応混合物を10l/時のNでパージしたのみであることを除いて、実施例1から11について記載の通り反応を行った。表1に示した温度に達したとき、N気流を止め、反応時間の残りの間300mbarの真空を適用した。
比較例2
反応を通して窒素気流を液面より上で導入したことを除いて、実施例1から11について記載の通り反応を行った。
比較例3
真空を適用しなかったことを除いて、実施例1から11について記載の通り反応を行った。
実施例6から11のポリカルボジイミドおよび比較例1について、色指数をDIN 6162によって決定した。
実施例および比較例の結果を表1に要約する。
Figure 2015530445
本実施例は、本発明の方法の有利な効果を明らかに示している。高温、減圧下で、さらに反応混合物中に液面より下で導入される不活性ガスの気流下で行われた場合、約10質量%の所望のNCO含有量が特に迅速に得られる。特に、比較例3を実施例1から5および10および11と比較すると、不活性ガスの気流を使用することが反応時間の減少につながることが示される。
さらに、比較例2を実施例4と比較すると、不活性ガスの気流を液面より上ではなく液面より下で導入することが、反応時間の大幅な減少につながることが示される。またさらに、比較例3を実施例4と比較すると、不活性ガスの気流を液面より下で導入するとき、減圧により、反応時間の大幅な減少につながることが示される。
さらに、結果は、反応混合物への不活性ガスの気流の導入の得られたポリカルボジイミドの色指数に対するプラス効果を示している。特に、実施例におけるポリカルボジイミドは低い色指数を示している。一方、反応中窒素気流の非存在下で得られたポリカルボジイミドは、37.2という好ましくない値を有する(比較例1)。

Claims (21)

  1. ポリカルボジイミドの製造方法であって、
    (a)反応容器中、液相中で、20から250℃の範囲の温度、20から800mbarの範囲の圧力で、少なくとも1種の不活性ガスの存在下、カルボジイミド化触媒の存在下でジイソシアネートを重合させる工程であり、少なくとも1種の不活性ガスを0.1x/時から100x/時(xは反応容器の容積である)の範囲の流量で反応容器中の液相中に導入する、工程
    を含む、方法。
  2. ジイソシアネートが130から200℃の範囲の温度で重合される、請求項1に記載の方法。
  3. ジイソシアネートが200から500mbarの範囲の圧力で重合される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 少なくとも1種の不活性ガスの流量が、0.2x/時から80x/時、好ましくは0.3x/時から60x/時、より好ましくは0.4x/時から40x/時、より好ましくは0.45x/時から30x/時、より好ましくは0.5x/時から25x/時の範囲である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. ジイソシアネートが式R(NCO)(式中、Rは、直鎖または分岐の脂肪族C〜C15炭化水素残基、脂環式C〜C20炭化水素残基、アリールC〜C18炭化水素残基、アルカリールC〜C20炭化水素残基、およびアラルキルC〜C20炭化水素残基からなる群から選択される)を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. ジイソシアネートが、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、トリメチルヘキサンジイソシアネート、2,2−ビス(4−イソシアナトシクロヘキシル)−プロパン、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(HMDI)、1,3−ビス(2−イソシアナト−2−プロピル)ベンゼン(TMXDI)、トルエンジイソシアネート(TDI)およびジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)からなる群から選択される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. ジイソシアネートが1,3−ビス(2−イソシアナト−2−プロピル)ベンゼン(TMXDI)である、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 重合の開始時に、カルボジイミド化触媒が、ジイソシアネートに対して、100から20,000wppm、好ましくは1,000から10,000wppm、より好ましくは2,000から6,000wppmの範囲の量で存在する、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. カルボジイミド化触媒が、ホスホレン、ホスホレンオキシド、ホスホリジン(phospholidine)、ホスホリンオキシドおよびこれらの2種以上の混合物からなる群から選択される有機リン化合物を含む、好ましくはこれからなる、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. カルボジイミド化触媒が1−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド(MPO)を含む、好ましくはこれからなる、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 少なくとも1種の不活性ガスが、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、二酸化炭素、およびこれらの2種以上の混合物からなる群から選択される、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 不活性ガスが窒素である、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. ジイソシアネートが溶媒の非存在下で重合される、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. (a)から得られたポリカルボジイミドが、1から20、好ましくは2から15の範囲の重合度を有する、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. (a)から得られたポリカルボジイミドが、ポリカルボジイミドの総質量に対して、0から25質量%、好ましくは1から18質量%、より好ましくは2から15質量%の範囲のNCO含有量を有する、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
  16. NCO含有量が、1から30時間、好ましくは1から20時間、より好ましくは1から10時間の範囲の重合時間の後に達成される、請求項15に記載の方法。
  17. (a)から得られたポリカルボジイミドが、DIN 6162によって決定して、最大20、好ましくは最大10、より好ましくは最大5の色指数を有する、請求項1から16のいずれか一項に記載の方法。
  18. (b)(a)から得られた反応混合物を第1の蒸留に供することによって、カルボジイミド化触媒をポリカルボジイミドから分離する工程であって、第1の塔底生成物および第1の塔頂生成物が得られ、第1の塔底生成物がポリカルボジイミドおよびカルボジイミド化触媒を含み、第1の塔底生成物中のカルボジイミド化触媒のポリカルボジイミドに対する質量比が、(a)による混合物中のカルボジイミド化触媒のポリカルボジイミドに対する質量比よりも低く、第1の塔頂生成物がカルボジイミド化触媒を含む工程;
    (c)エントレーナーを(b)から得られた第1の塔底生成物に添加して、混合物を得る工程であって、エントレーナーがポリカルボジイミドの沸点よりも低い沸点を有する工程;
    (d)(c)から得られた混合物を第2の蒸留に供することによって、カルボジイミド化触媒をポリカルボジイミドからさらに分離する工程であって、第2の塔底生成物および第2の塔頂生成物が得られ、第2の塔底生成物がポリカルボジイミドおよびカルボジイミド化触媒を含み、第2の塔底生成物中のカルボジイミド化触媒のポリカルボジイミドに対する質量比が、(b)から得られた第1の塔底生成物中のカルボジイミド化触媒のポリカルボジイミドに対する質量比よりも低く、第2の塔頂生成物がカルボジイミド化触媒およびエントレーナーを含む工程;
    (e)場合によって、(b)から得られた第1の塔頂生成物および/または(d)から得られた第2の塔頂生成物を、カルボジイミド化触媒の存在下でジイソシアネートを重合させるための出発物質として、(a)に少なくとも部分的に再循環させる工程
    をさらに含む、請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
  19. ポリカルボジイミドを、モノオール、ジオール、ポリオキシアルキレンアルコール、モノアミン、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールからなる群から選択される化合物とさらに反応させる、請求項1から18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 請求項1から18のいずれか一項に記載の方法により得られるまたは得られたポリカルボジイミド。
  21. ポリカルボジイミドの総質量に対して、0から25質量%、好ましくは1から18質量%、より好ましくは2から15質量%の範囲のNCO含有量、およびDIN 6162によって決定して、最大20、好ましくは最大10、より好ましくは最大5の色指数を有する、請求項20に記載のポリカルボジイミド。
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