JP2015214117A - インクジェット記録装置およびこれのメンテナンス方法 - Google Patents

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Atsushi Ito
淳 伊東
長瀬 真
Makoto Nagase
真 長瀬
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Kenichiro Kubota
健一郎 窪田
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Naoki Koike
直樹 小池
繁樹 鈴木
Shigeki Suzuki
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Abstract

【課題】非水系インクの凝集を抑制し、かつ、クリーニング性に優れたインクジェット記録装置のクリーニング方法、ならびにこれを実施するインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】本発明に係るインクジェット記録装置のメンテナンス方法は、非水系インクを用いて画像の記録を行うインクジェット記録装置のメンテナンス方法であって、インクジェット記録装置は、非水系インクを吐出するノズル形成面と、液体吸収性の払拭部材と、を有し、ノズル形成面を、含浸液を用い、払拭部材によって払拭する払拭工程を備え、含浸液が下記一般式(I)で表される化合物、エステル類、および二塩基酸エステル類からなる群より選択される少なくとも一種の有機溶剤を含有する。
−O−(R−O)−R・・・(I)
(上記一般式(I)において、Rは水素原子、アリール基または炭素数1〜6のアルキル基を表し、Rは炭素数2〜4のアルキレン基を表し、Rはアリール基または炭素数1〜6のアルキル基を表し、nは1〜9の整数を表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット記録装置のメンテナンス方法、およびこれを実行するインクジェット記録装置に関する。
従来から、インクジェット記録用ヘッドのノズルから吐出させた微小なインクの液滴によって画像や文字を記録する、いわゆるインクジェット記録装置が知られている。このようなインクジェット記録装置による画像等の記録に用いるインクとしては、色材(例えば、顔料)を有機溶剤および水の混合物に溶解ないし分散させた水系インクや、色材を有機溶剤に溶解ないし分散させた非水系インク等、種々のものが用いられている。
このようなインクの中でも、非水系インクは、インク低吸収性の記録媒体(例えば、塩化ビニルフィルム)に対して、乾燥性や耐水性の良好な優れた画像を記録できるという点で広く用いられている。
ところで、インクジェット記録装置を使用した場合に、ノズルの設けられたノズル形成面にインクが付着する場合がある。ノズル形成面に付着したインクは、これに含まれる水分やその他の揮発成分が蒸発することで、増粘したり固化することがある。また、紙や布帛等の記録媒体から生じた繊維屑や紙粉がノズル形成面に付着する場合がある。このように、インク、紙、繊維および埃等の異物がノズルやノズル近傍に付着すると、インクの正常な吐出が妨げられる場合がある。
このような吐出不良の問題に対して、例えば、特許文献1には、ノズル面の清掃手段として布テープを使用することが記載されている。また、特許文献2には、処理液の供給された記録ヘッドをゴム等のワイパー部材によってウェットワイピングを実施することが記載されている。特許文献3には、ノズル面に付着したインクをロール状の清掃布で吸収させることが記載されており、清掃布を洗浄液などで湿潤状態することが開示されている。さらに、特許文献4には、液体が供給されたクリーニング部材を用いてインクヘッドの吐出面を払拭することで、インク吐出面を清掃できることが記載されている。
特開2001−260368号公報 特開2009−101630号公報 特開2010−274533号公報 特開2013−132753号公報
しかしながら、特許文献1に記載のノズル形成面の清掃方法では、ノズル形成面を清掃(クリーニング)するために液体を用いないため、ノズル形成面を傷つけてしまったり、清掃が不十分となることがあった。また、特許文献2に記載のノズル形成面の清掃方法では、清掃にゴムワイパーを用いているため、ノズル面の清掃が不十分になったり、ノズル形成面を傷つけてしまうことがあった。
一方、非水系インクは、上述したように優れた画像を記録できる反面、ノズル形成面に付着した際に除去しにくいという問題がある。そのため、特許文献3および4に記載の洗
浄液(液体)を用いてノズル形成面の清掃を行っても、ノズル形成面に付着した非水系インクを十分に除去できなかった。特に、洗浄液(液体)と非水系インクとの相性によっては、満足できるような洗浄性を得られなかったり、非水系インクに含まれる成分の凝集が生じたりして、ノズル形成面の清掃を行ったにもかかわらず、インクの吐出不良が発生してしまうことがあった。
本発明に係る幾つかの態様は、上述の課題の少なくとも一部を解決することで、非水系インクの凝集を抑制し、かつ、クリーニング性に優れたインクジェット記録装置のクリーニング方法、ならびにこれを実施するインクジェット記録装置を提供することにある。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することができる。
[適用例1]
本発明に係るインクジェット記録装置のメンテナンス方法の一態様は、
非水系インクを用いて記録媒体に画像の記録を行うインクジェット記録装置のメンテナンス方法であって、
前記インクジェット記録装置は、前記非水系インクを吐出するノズルが設けられたノズル形成面と、液体吸収性の払拭部材と、を有し、
前記ノズル形成面を、含浸液を用い、前記払拭部材によって払拭する払拭工程を備え、
前記含浸液が、下記一般式(I)で表される化合物、エステル類、および二塩基酸エステル類からなる群より選択される少なくとも一種の有機溶剤を含有することを特徴とする。
−O−(R−O)−R ・・・(I)
(上記一般式(I)において、Rは、水素原子、アリール基または炭素数1以上6以下のアルキル基を表し、Rは、炭素数2以上4以下のアルキレン基を表し、Rは、アリール基または炭素数1以上6以下のアルキル基を表し、nは、1以上9以下の整数を表す。)
[適用例2]
適用例1のメンテナンス方法において、
前記含浸液に含まれる有機溶剤は、標準沸点が170℃以上であるものを含むことができる。
[適用例3]
適用例1または適用例2のメンテナンス方法において、
前記非水系インクは、有機溶剤としてグリコールエーテル類を含み、
グリコールエーテル類の含有量は、前記非水系インクの全質量に対して、20質量%以上であることができる。
[適用例4]
適用例1ないし適用例3のいずれか一例のメンテナンス方法において、
前記払拭工程は、前記払拭部材に前記含浸液を保持させて行われ、
前記払拭部材に保持させた前記含浸液には、前記払拭部材の質量100質量部に対して、20質量部以上の前記有機溶剤が含まれることができる。
[適用例5]
適用例1ないし適用例4のいずれか一例のメンテナンス方法において、
前記払拭部材が布帛であることができる。
[適用例6]
適用例1ないし適用例5のいずれか一例のメンテナンス方法において、
前記非水系インクは、有機溶剤としてラクトンを含有することができる。
[適用例7]
適用例1ないし適用例6のいずれか一例のメンテナンス方法において、
前記払拭部材は、出荷時に前記含浸液を保持していることができる。
[適用例8]
適用例1ないし適用例7のいずれか一例のメンテナンス方法において、
前記非水系インクは、定着樹脂を含有することができる。
[適用例9]
適用例1ないし適用例8のいずれか一例のメンテナンス方法において、
前記記録媒体を35℃以上に加熱して画像の記録を行うインクジェット記録装置に用いられることができる。
[適用例10]
本発明に係るインクジェット記録装置の一態様は、
適用例1ないし適用例9のいずれか一例のメンテナンス方法によりメンテナンスを行うことを特徴とする。
本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置を模式的に示す図。 本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置のノズル形成面を模式的に示す概略図。 本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置のワイパーユニットを模式的に示す斜視図。 本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置のワイパーカセットを模式的に示す正面図。
以下に本発明のいくつかの実施形態について説明する。以下に説明する実施形態は、本発明の一例を説明するものである。本発明は以下の実施形態になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形形態も含む。なお以下で説明される構成の全てが本発明の必須の構成であるとは限らない。
1.メンテナンス方法
本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置のメンテナンス方法は、非水系インクを用いて記録媒体に画像の記録を行うインクジェット記録装置のメンテナンス方法であって、前記インクジェット記録装置は、前記非水系インクを吐出するノズルが設けられたノズル形成面と、液体吸収性の払拭部材と、を有し、前記ノズル形成面を、含浸液を用い、前記払拭部材によって払拭する払拭工程を備え、前記含浸液が、下記一般式(I)で表される化合物、エステル類、および二塩基酸エステル類からなる群より選択される少なくとも一種の有機溶剤を含有する。
−O−(R−O)−R ・・・(I)
上記一般式(I)において、Rは、水素原子、アリール基または炭素数1以上6以下
のアルキル基を表し、Rは、炭素数2以上4以下のアルキレン基を表し、Rは、アリール基または炭素数1以上6以下のアルキル基を表し、nは、1以上9以下の整数を表す。
以下、本実施形態に係るインクジェット記録装置のメンテナンス方法について、これを実施可能な装置の構成、含浸液、非水系インクの順に説明した上で、その工程を詳細に説明する。
1.1.装置構成
本実施形態に係るメンテナンス方法が実施されるインクジェット記録装置は、非水系インクを吐出するノズルが設けられたノズル形成面と、液体吸収性の払拭部材と、を有する。このようなインクジェット記録装置としては、例えば、図1に示すインクジェットプリンターが挙げられる。図1に示すインクジェットプリンター1は、公知のインクジェットプリンターにヘッドメンテナンス装置26を組み込んだものである。
1.1.1.ノズル形成面
ノズル形成面は、記録ヘッド22の記録媒体Pと対向する位置に設置することができる。図2は、ノズル形成面を模式的に示す概略図である。図2に示すように、ノズル形成面37には、非水系インク(後述)を吐出するノズル(ノズル開口)38が複数設けられている。ノズル38は、所定方向に複数配列されることでノズル列36を構成する。図2に示すように、ノズル形成面37には、ノズル列36が複数設けられていてもよい。
ノズル形成面には、撥液膜が設けられていてもよい。撥液膜は、撥液性を有している膜であれば特に制限されず、例えば、撥液性を有する金属アルコキシドの分子膜を成膜し、その後、乾燥処理、アニール処理等を経て形成することができる。金属アルコキシドの分子膜は撥液性を有していればいかなるものでもよいが、フッ素を含む長鎖高分子基(長鎖RF基)を有する金属アルコキシドの単分子膜又は撥液基(例えば、フッ素を含む長鎖高分子基)を有する金属酸塩の単分子膜であることが望ましい。金属アルコキシドとしては、特に限定されないが、その金属種としては、例えば、ケイ素、チタン、アルミニウム、ジルコニウムが一般的に用いられる。長鎖RF基としては、例えば、パーフルオロアルキル鎖、パーフルオロポリエーテル鎖が挙げられる。この長鎖RF基を有するアルコキシシランとして、例えば、長鎖RF基を有するシランカップリング剤等が挙げられる。撥液膜としては、特に限定されず、例えばSCA(silane coupling agent)膜や、特許第4424954号に記載されたものも用いることができる。なお、特に撥水性を有するものを撥水膜という。
また、撥液膜は、ノズルが形成された基板(ノズルプレート)に導電膜を形成し、その導電膜上に形成してもよいが、先にシリコン材料をプラズマ重合することにより下地膜(PPSi(Plasma Polymerization Silicone)膜)を成膜し、この下地膜上に形成してもよい。この下地膜を介することによりノズルプレートのシリコン材料と撥液膜を馴染ませることができる。
撥液膜は、1nm以上30nm以下の厚さを有することが好ましく、1nm以上20nm以下の厚さを有することがより好ましく、1nm以上15nm以下の厚さを有することがさらに好ましい。上記範囲であることにより、ノズル形成面が撥液性により優れる傾向にあり、膜の劣化が比較的遅く、より長期間撥液性を維持できる。また、コスト的にも膜形成の容易さにもより優れる。
ノズル形成面には、ノズル形成面の少なくとも一部を覆うノズルプレートカバーが設けられていてもよい。図2の例では、ノズルプレートカバー35は、全てのノズル列36(
ノズル38)を囲むように設けられている。ノズルプレートカバーは、複数のノズルチップ(以下、単に「チップ」という。)の組み合わせによって形成されるヘッドのノズル形成面において、当該チップを固定する役割、又は記録媒体が浮き上がってノズルに記録媒体が直接接触してしまうのを防止する役割のうち少なくともいずれかを果たすために設けられているものである。そして、上記ノズルプレートカバーは、ノズル形成面の少なくとも一部を覆うことにより、側面から見たときに、ノズルから突出している状態で設けられる。当該ノズルプレートカバーが設けられている場合に、ノズル形成面とここから突出したノズルプレートカバーとの間の角(隙間)に非水系インクが残りやすく、この残った非水系インクの顔料等が固化することに起因して、キャップとノズル面との密着が不十分になりキャッピング動作が不良となる問題が生じ得る。非水系インクに含まれる樹脂の種類によっては特にその問題が顕著になる。そこで、当該ノズルプレートカバーとノズルとの間に、払拭部材が当接することにより、上記の隙間に堆積した非水系インクを除去することができ、キャッピング動作が安定して良好なものとなる。
ノズル形成面には、後述する払拭工程を実施する際に、含浸液を用いることで、ノズル形成部材に含浸液が付着しつつ、払拭が行われるものである。具体的には、払拭工程を実施する際に、公知の噴霧装置や塗布装置を用いてノズル形成面および/あるいは払拭部材に含浸液を付着させ、その上で払拭部材によりノズル形成面の払拭をおこなうことで、払拭部材に含浸液が含浸する形態や、予め含浸液を払拭部材に含浸させ、含浸液を保持した払拭部材によってノズル形成面の払拭をおこなうことで、ノズル形成面に含浸液が付着する形態であってもよい。
1.1.2.払拭部材
払拭部材は、ノズル形成面を払拭して、ノズルおよびノズル形成面に付着した付着物(例えば、非水系インク、含浸液、繊維、紙、埃など)を吸収あるいは吸着することで、ノズルおよびノズル形成面をクリーニング(清掃)するために用いられる。これにより、非水系インクに含まれ得る顔料粒子が払拭部材の内部に吸収されるので、払拭部材の表面に顔料粒子が残らない。そのため、撥水膜(ノズル形成面)が顔料粒子によって傷つけられることを抑制できる。
払拭部材としては、液体吸収性であれば特に限定されるものではなく、例えば、布帛(織物、編み物、不織布等)、スポンジ、パルプ等が挙げられる。これらの中でも、布帛が好ましい。布帛であれば撓みやすく、ノズルプレートカバーが設けられている場合は、特に、ノズル形成面に付着したインクをより拭き取りやすいためである。布帛を構成する材料としては、特に限定されないが、例えば、キュプラ、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、リヨセル、レーヨン等からなるものを挙げることができる。この際、含浸液によって劣化しにくい材料を選択することが好ましい。
払拭部材の厚さは、所望に応じて適宜設定することができ、例えば0.1mm以上3mm以下とすることができる。厚さが0.1mm以上であることにより、より含浸液を保持しやすくなる。厚さが3mm以下であることにより、コンパクトな払拭部材となり、メンテナンスユニット全体が小型化でき、払拭部材の機械的搬送もより容易となる。
払拭部材の面密度は、0.005g/cm以上0.15g/cm以下が好ましい。より好ましくは、0.02g/cm以上0.13g/cm以下である。上記範囲であることにより、含浸液をより保持しやすくなる。さらに、含浸液の保持のため、払拭部材は面密度、厚さを設計しやすい布帛を用いることが好ましい。
払拭部材は、出荷時に含浸液を保持していることが好ましい。これにより、ノズル形成面の払拭を直ちに行うことができたり、ノズル形成面に含浸液を噴射したり塗布する機構
を設ける必要がなくなる。ここで、「出荷時に含浸液を保持している」とは、払拭部材を備えたインクジェット記録装置を設置する時に既に当該払拭部材が含浸液を保持している状態や、払拭部材をインクジェット記録装置に設置する時に払拭部材が既に含浸液を保持している状態であることや、交換用の払拭部材が含浸液を保持している状態であることをいう。ここで、「インクジェット記録装置の設置」とは、当該インクジェット記録装置を初めて使用すべく用意することをいい、「払拭部材の設置」とは当該払拭部材を初めて使用すべく用意することをいう。本実施形態において、払拭部材を用いて行うノズル形成面の払拭は、少なくともノズル形成面を払拭部材によって拭くものであればよい。払拭によってノズル形成面に付着した付着物の少なくとも一部を払うことが好ましい。
1.1.3.駆動機構
本実施形態に係るインクジェット記録装置は、駆動機構を有していてもよい。駆動機構は、払拭部材及び記録ヘッドのうち少なくとも一方を、他方に対して相対的に移動させ、払拭部材によってノズル形成面に付着した付着物を除去する払拭工程を実行させるための手段である。駆動機構は、払拭部材とノズル形成面とを50gf以上500gf以下(好ましくは75gf以上300gf以下)で相対的に押圧させる押圧部材を有するものが好ましい。押圧力が50gf以上であることにより、クリーニング性が良好となる。さらに、ノズルプレートとノズルプレートカバー間に段差がある場合でも、その隙間にインクが付着、堆積することを防ぐ、又はその隙間から除去することに優れたものとなる。また、押圧力が500gf以下であることにより、撥液膜の保存性に一層優れたものとなる。駆動機構は、特に限定されないが、例えば、ノズル形成面に接する側とは反対の側から払拭部材を押圧して、払拭部材とノズル形成面を接触させるものとすることができる。また、記録ヘッドが駆動して、払拭部材とノズル形成面を接触させるものとすることもできる。なお、ここでいう荷重は、駆動機構全体からノズル形成面に印加される荷重の総和である。
さらに、駆動機構は、払拭部材及び記録ヘッドを1cm/s以上10cm/s以下の速度で相対的に移動させるものであることが好ましい。上記範囲であることにより、クリーニング性と撥液膜の保存性がより向上する。なお、当該清掃動作の速度は、通常記録ヘッドが画像を記録する際に移動する速度と比較しておおよそ5分の1から20分の1程度の遅い速度となるが、この速度関係に限定されるわけではない。
押圧部材は、特に限定されないが、例えば、弾性部材によって被覆されたものが好ましい。弾性部材のショアA硬度は10以上60以下であることが好ましく、10以上50以下であることがより好ましい。これにより、押圧時に押圧部材及び払拭部材が撓み、ノズル形成面からなる凹凸面に対して払拭部材を奥に押し込むことができる。特に、ノズルプレートカバーがある場合には、ノズル形成面とここから突出したノズルプレートカバーとの間の角(隙間)に対して払拭部材を奥に押し込むことができ、インクの堆積を抑制できる。その結果、クリーニング性が一層向上する。
1.2.含浸液
本実施形態に係るインクジェット記録装置のメンテナンス方法には、含浸液が用いられる。含浸液は、少なくとも後述する払拭工程を実施する際に、ノズル形成面に供給される。具体的には、含浸液は、払拭工程を実施する際に公知の噴霧装置などを用いてノズル形成面に供給され付着するものであってもよいし、払拭工程を実施する際に払拭部材に保持させておくことでノズル形成面に付着するものであってもよい。
以下、含浸液に含まれる成分および含まれ得る成分について説明する。
<有機溶剤>
含浸液は、下記一般式(I)で表される化合物、エステル類、および二塩基酸エステル類からなる群より選択される少なくとも一種の有機溶剤(以下、「特定の有機溶剤」ともいう。)を含有する。これらの特定の有機溶剤は、一種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
特定の有機溶剤は、ノズル形成面に付着した非水系インクを溶解(軟化)させる作用に優れるので、非水系インクに含まれる成分が凝集してしまうことを抑制できる上に、ノズル形成面のクリーニング性も向上できる。
−O−(R−O)−R ・・・(I)
上記一般式(I)において、Rは、水素原子、アリール基または炭素数1以上6以下のアルキル基を表し、Rは、炭素数2以上4以下のアルキレン基を表し、Rは、アリール基または炭素数1以上6以下のアルキル基を表し、nは、1以上9以下の整数を表す。「アリール基」としては、例えば、フェニル基、ベンジル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、メチルナフチル基、ベンジルフェニル基、ビフェニル基等が挙げられる。また、「炭素数1以上6以下のアルキル基」としては、直鎖状または分岐状のアルキル基であることができ、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル、ペンチル基またはヘキシル基等が挙げられる。「炭素数2以上4以下のアルキレン基」としては、例えば、エチレン基、n−プロピレン基、イソプロピレン基、またはブチレン基等が挙げられる。
上記一般式(I)中、Rは、水素原子または炭素数2以上4以下のアルキル基であることが好ましい。また、上記一般式(I)中、Rは、炭素数2以上4以下のアルキル基であることが好ましい。これにより、非水系インクを溶解(軟化)させる作用が向上して、クリーニング性が一層良好となる。
上記一般式(I)中、nは、3以上6以下の整数であることが好ましい。これにより、非水系インクを溶解(軟化)させる作用が向上して、クリーニング性が一層良好となる。
上記一般式(I)で表される化合物の具体例としては、アルキレングリコールモノエーテルや、アルキレングリコールジエーテル等のグリコールエーテル類が挙げられる。グリコールエーテル類は、1種単独か又は2種以上を混合して使用することができる。
アルキレングリコールモノエーテルとしては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル、トリエチエレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノメチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノエチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。
アルキレングリコールジエーテルとしては、例えば、エチレングリコールジメチルエー
テル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル等が挙げられる。
エステル類(R−CO−OR’)としては、例えば、Rが、水素原子、アルキル基、アリール基またはグリコールエーテル基であり、R’がアルキル基、アリール基である有機溶剤が挙げられる。このようなエステル類としては、グリコールエーテルエステル類を用いることが好ましく、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジメチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジメチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジメチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジメチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トリメチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリメチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、トリメチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、トリメチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、3−メトキシ−3−メチル−1−ブチルアセテートなどが挙げられる。
二塩基酸エステル類としては、ジカルボン酸(例えば、グルタル酸、アジピン酸、コハク酸等の脂肪族ジカルボン酸)のモノエステル、ジエステル等が挙げられる。具体的には、ジメチル−2−メチルグルタレート等が挙げられる。
上記の特定の有機溶剤の中でも、非水系インクを溶解(軟化)させる作用に優れているという点から、上記一般式(I)で表される化合物を用いることが好ましい。
上記の特定の有機溶剤には、標準沸点が170℃以上であるものを用いることが好ましく、標準沸点が250℃以上であるものを用いることがより好ましい。これにより、含浸液の乾燥に伴うノズルの詰まりの発生を低減できるので、非水系インクの吐出安定性が良好となる。
上記の特定の有機溶剤には、20℃における蒸気圧が1hPa以下であるものを用いることが好ましく、0.5hPa以下であるものを用いることがより好ましく、0.1hPa以下であるものを用いることがより一層好ましく、0.01hPa以下であるものを用いることが特に好ましい。これにより、含浸液の乾燥に伴うノズルの詰まりの発生を低減できるので、非水系インクの吐出安定性が良好となる。
また、上記の特定の有機溶剤としては、20℃における表面張力が25mN/m以上35mN/m以下であるものを用いることが好ましい。これにより、後述する非水系インクとの相溶性が向上するので、クリーニング性が一層向上する傾向にある。なお、表面張力の測定は、自動表面張力計CBVP−Z(協和界面科学社製)を用いて、20℃の環境下で白金プレートを有機溶剤で濡らしたときの表面張力を確認することにより測定することができる。
特定の有機溶剤の含有量は、含浸液の全質量(100質量%)に対して、その下限値が30質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましい。特定の有機溶剤の含有量が50質量%以上であることで、ノズル形成面のクリーニング性が一層向上する。特定の有機溶剤の含浸液に対する含有量の上限は限られるものではなく100質量%でもよい。
含浸液を保持させた払拭部材を用いて後述する払拭工程を行う場合には、払拭部材に保持させた含浸液には、前記払拭部材の質量100質量部に対して、10質量部以上の特定の有機溶剤が含まれていることが好ましく、15質量部以上であることがより好ましく、20質量部以上であることがより一層好ましく、40質量部以上であることがさらに好ましく、50質量部以上であることが特に好ましい。その上限値は、150質量部以下であることが好ましく、100質量部以下であることがより好ましい。10質量部以上であることで、ノズル形成面で固化したインクが溶解(軟化)しやすくなるので、クリーニング性が一層向上する。150質量部以下であることで、払拭部材にインクが吸収されやすくなるので、インクの拭き残りによるノズルの吐出異常や不吐出が生じにくくなり、インクの吐出安定性が良好となる。
本実施形態に係る含浸液は、上記の特定の有機溶剤以外の有機溶剤を含有してもよい。このような有機溶剤としては、後述する非水系インクで例示する有機溶剤が挙げられるので、その説明を省略する。
<その他の成分>
本実施形態に係る含浸液は、さらに、界面活性剤、pH調整剤、キレート化剤、防腐剤・防かび剤、及び防錆剤など、所定の性能を付与するための物質を含有することができる。
1.3.非水系インク
本実施系形態に係るメンテナンス方法が適用されるインクジェット記録装置は、非水系インクを用いて記録媒体に画像の記録を行うものである。
本発明において「非水系インク」とは、有機溶剤を主要な溶媒として、水を主要な溶媒としないインクである。好ましくは、インク中の水の含有量が3質量%以下であり、より好ましくは1質量%以下であり、さらに好ましく0.05質量%未満であり、一層好ましくは0.01質量%未満、さらに一層好ましくは0.005質量%未満、最も好ましくは0.001質量%未満であることをいう。あるいは、実質的に水を含有しないインクとしてもよい。「実質的に含有しない」とは、意図的に含有させないことを指す。非水系インク中の有機溶剤の含有量は、色材や樹脂などの溶媒以外の他の成分を非水系インク組成物
が含む場合は、当該他の成分を除く残りの残量とすることができ、例えば、70質量%以上、さらには80質量%以上とすることができ、含有量の上限は、100質量%以下、さらには、99質量%以下とすることができる。
非水系インクは、有機溶剤を主溶媒としていることから、耐水性に優れていたり、低吸収性の記録媒体に付着した際の乾燥性に優れるという利点があるものの、ノズル形成面に付着しやすかったり、除去しにくかったりするという問題があった。このような問題に対して、上述した含浸液を用いて非水系インクの付着したノズル形成面を払拭すれば、含浸液の作用により、ノズル形成面を清浄に保つことが容易になる。
以下、非水系インクに含まれる成分および含まれ得る成分について、詳細に説明する。
<有機溶剤>
非水系インクは、有機溶剤として、グリコールエーテル類を含有することが好ましい。グリコールエーテル類は、記録媒体に対する濡れ性や浸透速度を制御して、記録される画像のムラ等を抑制することができる。
グリコールエーテル類としては、例えば、アルキレングリコールモノエーテルや、アルキレングリコールジエーテル等が挙げられる。グリコールエーテル類は、1種単独か又は2種以上を混合して使用することができる。
アルキレングリコールモノエーテルとしては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、トリエチエレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。
アルキレングリコールジエーテルとしては、例えば、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル等が挙げられる。
非水系インクに含まれるグリコールエーテル類の含有量は、非水系インクの全質量(100質量%)に対して、その下限値が10質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましく、30質量%以上であることがさらにより好ましい。また、上限値は、95質量%以下であることが好ましく、90質量%以下であることがより好
ましく、85質量%以下であることがより一層好ましく、80質量%以下であることがさらに好ましく、75質量%以下であることが特に好ましい。含有量が20質量%以上であることで、液滴の濡れ拡がり性が向上して、平滑性に優れた良好な画像を形成できる。また、グリコールエーテル系溶剤の含有量が95質量%以下であることで、過剰な濡れ拡がりによる凝集ムラなどを抑制できる場合がある。
本実施形態に係る非水系インクは、有機溶剤として、ラクトンを含有することが好ましい。ラクトンは、記録面(好ましくは塩化ビニル系樹脂を含む記録面)の一部を溶解して記録媒体の内部に非水系インクを浸透させて、記録媒体に対する非水系インクの密着性を高めることができる。本発明において「ラクトン」とは、環内にエステル基(−CO−O−)を有する環状化合物の総称をいう。ラクトンとしては、上記定義に含まれるものであれば特に制限されないが、炭素数2以上9以下のラクトンであることが好ましい。このようなラクトンの具体例としては、α−エチルラクトン、α−アセトラクトン、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、ζ−エナンチオラクトン、η−カプリロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−ヘプタラクトン、γ−ノナラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン、2−ブチル−2−エチルプロピオラクトン、α,α−ジエチルプロピオラクトン等が挙げられるが、これらの中でもγ−ブチロラクトンが特に好ましい。上記例示したラクトンは、1種単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
ラクトンを含有する場合には、その含有量は、非水系インクの全質量に対して、5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましい。ラクトンの含有量が5質量%以上であることで、画像の耐擦性が一層向上する傾向にある。その含有量は75質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましく、30質量%以下がさらに好ましい。75質量%以下であることで、画像の光沢性が向上する傾向にある。
<その他の有機溶剤>
非水系インクは、上記以外のその他の有機溶剤として、エステル類、炭化水素類、アルコール類を上述の有機溶剤に加えてあるいは代えて含有してもよい。エステル類としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソペンチル、酢酸第二ブチル、酢酸アミル、酢酸メトキシブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、カプリル酸メチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等が挙げられる。
炭化水素類としては、脂肪族炭化水素(例えば、パラフィン、イソパラフィン)、脂環式炭化水素(例えば、シクロヘキサン、シクロオクタン、シクロデカン等)、芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン、テトラリン等)等が挙げられる。このような炭化水素類としては、市販品を用いてもよく、IPソルベント1016、IPソルベント1620、IPクリーンLX(以上全て出光興産株式会社製の商品名)、Isopar(アイソパー)G、Isopar L、Isopar H、Isopar
M、Exxsol D40、Exxsol D80、Exxsol D100、Exxsol D130、Exxsol D140(以上全て、Exxon社製の商品名)、NSクリーン100、NSクリーン110、NSクリーン200、NSクリーン220(以上全て、JX日鉱日石エネルギー株式会社の商品名)、ナフテゾール160、ナフテゾール200、ナフテゾール220(以上全て、JX日鉱日石エネルギー株式会社の商品名)等の脂肪族炭化水素系溶剤または脂環式炭化水素系溶剤や、ソルベッソ200(Exxo
n社製の商品名)等の芳香族炭化水素系溶剤が挙げられる。
アルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、2−メチル−2−ブタノール、イソアミルアルコール、3−メチル−2−ブタノール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、4−メチル−2ペンタノール、アリルアルコール、1−ヘキサノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール等が挙げられる。上記のその他の有機溶剤は1つまたは2つ以上を用いもよく、それらの1つ以上の含有量は、非水系インクの全質量に対して、10質量%以上が好ましく、30質量%以上がより好ましく、50質量%以上がさらに好ましく、90質量%以下が好ましく、80質量%以下がより好ましい。
<樹脂>
本実施形態に用いる非水系インクは、樹脂を含有することが好ましい。樹脂は、皮膜を形成して非水系インクにより得られた画像を保護する樹脂、画像のインク塗膜の密着性を向上させるための樹脂、画像のインク塗膜の光沢度を調整するための樹脂、その他、画像のインク塗膜の品質を向上させるための樹脂が挙げられる。このうち、皮膜を形成して、非水系インクにより得られた画像を保護する機能を少なくとも有する樹脂が記録物の摩擦堅牢性などの点で好ましく、本発明の実施形態が特に有用である。当該樹脂は、定着用樹脂と呼ばれることがある。
樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル系樹脂(例えば、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂、スチレン−(メタ)アクリル共重合樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合樹脂、エチレンアルキル(メタ)アクリレート樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂など)、塩化ビニル系樹脂(例えば、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合樹脂など)、脂肪族ポリエステル、芳香族ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール、フェノキシ樹脂、エチルセルロース樹脂、セルロースアセテートプロピオネート樹脂、セルロースアセテートブチレート、ニトロセルロース樹脂、ポリスチレン、ビニルトルエン−α−メチルスチレン共重合体樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリスルホン系樹脂、石油樹脂、塩素化ポリプロピレン、ポリオレフィン、テルペン系樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、NBR・SBR・MBR等の各種合成ゴム、およびそれらの変性体等が挙げられる。これらの樹脂は、1種単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
上記の樹脂の中でも、画像の耐擦性を一層向上させるという観点から、(メタ)アクリル系樹脂および塩化ビニル系樹脂の少なくとも一方を使用することが好ましい。(メタ)アクリル系樹脂は樹脂の合成時に使用したモノマー成分として少なくとも(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸の何れかを含むものであり、塩化ビニル系樹脂は樹脂の合成時に使用したモノマー成分として少なくとも塩化ビニルを含むものである。
上記の(メタ)アクリル系樹脂としては、市販品を用いてもよく、例えば、アクリペットMF(商品名、三菱レイヨン社製、アクリル樹脂)、スミペックスLG(商品名、住友化学社製、アクリル樹脂)、パラロイドBシリーズ(商品名、ローム・アンド・ハース社製、アクリル樹脂)、パラペットG−1000P(商品名、クラレ社製、アクリル樹脂)などが挙げられる。なお、本発明において、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸およびメタクリル酸の両方を意味するものとし、(メタ)アクリレートとは、アクリレートおよびメタクリレートの両方を意味するものとする。
上記の塩化ビニル系樹脂としては、市販品を用いてもよく、例えば、カネビニールS−400、HM515(商品名、株式会社カネカ製)、ソルバインC(商品名、日信化学株式会社)等が挙げられる。
非水系インクに含まれる樹脂には、固形状、溶液状、エマルジョン状態としたもの等、いずれのタイプの樹脂を用いてもよいが、インク中で溶解するもの(インクに溶解している樹脂)を用いることが好ましい。
樹脂の固形分換算における含有量は、非水系インクの全質量に対して、0.5質量%以上10質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上6質量%以下であることがより好ましく、0.5質量%以上5質量%以下であることがさらに好ましい。樹脂の含有量を0.5質量%以上とすることで、画像の耐擦性が一層良好となる傾向にある。また、樹脂の含有量を10質量%以下とすることで、非水系インクの粘度をインクジェット記録に適した範囲に容易に設定することができる。
<色材>
本実施形態に係る非水系インクは、色材を含有してもよい。色材としては、染料を用いてもよく、無機顔料および有機顔料等の顔料を用いることもできるが、耐光性等の観点から顔料を用いることが好ましい。これらの色材は、1種単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
有機顔料としては、例えば、アゾ顔料(例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等)、多環式顔料(フタロシアニン顔料、ペリレンおよびペリレン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサンジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロニ顔料等)、染料レーキ(例えば、塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ等)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料等が挙げられる。また、無機顔料としては、カーボンブラック、二酸化チタン、シリカ、アルミナ等が挙げられる。
色材の含有量は、所望に応じて適宜設定でき、特に限定されるものではないが、通常、非水系インクの全質量に対して、0.1質量%以上10質量%以下である。
また、色材として顔料を使用する場合には、顔料分散剤を含有してもよく、例えば、ヒノアクトKF1−M、T−6000、T−7000、T−8000、T−8350P、T−8000E(いずれも武生ファインケミカル株式会社製)等のポリエステル系高分子化合物、Solsperse20000、24000、32000、32500、33500、34000、35200、37500(いずれもLUBRIZOL社製)、Disperbyk−161、162、163、164、166、180、190、191、192、2091、2095(いずれもビックケミー・ジャパン社製)、フローレンDOPA−17、22、33、G−700(いずれも共栄社化学株式会社製)、アジスパーPB821、PB711(いずれも味の素株式会社製)、LP4010、LP4050、LP4055、POLYMER400、401、402、403、450、451、453(いずれもEFKAケミカルズ社製)等が挙げられる。顔料分散剤を使用する場合の含有量は、含有される顔料に応じて適宜選択することができるが、非水系インク中の顔料の含有量100質量部に対して、好ましくは5質量部以上200質量部以下、より好ましくは30質量部以上120質量部以下である。
<その他の成分>
本実施形態に係る非水系インクは、界面活性剤(例えば、シリコン系界面活性、アセチレングリコール系界面活性剤、フッ素系界面活性剤など)、pH調整剤、エチレンジアミ
ン四酢酸塩(EDTA)等のキレート化剤、防腐剤・防かび剤、及び防錆剤など、所定の性能を付与するための物質を含有することができる。
<非水系インクの調製方法>
本実施形態に係る非水系インクは、前述した成分を任意な順序で混合し、必要に応じて濾過等をして不純物を除去することにより得られる。各成分の混合方法としては、メカニカルスターラー、マグネチックスターラー等の撹拌装置を備えた容器に順次材料を添加して撹拌混合する方法が好適に用いられる。濾過方法としては、遠心濾過、フィルター濾過等を必要に応じて行なうことができる。
<非水系インクの物性>
本実施形態に係る非水系インクは、記録品質とインクジェット記録用のインクとしての信頼性とのバランスの観点から、20℃における表面張力が20mN/m以上50mN/mであることが好ましく、25mN/m以上40mN/m以下であることがより好ましい。なお、表面張力の測定は、自動表面張力計CBVP−Z(協和界面科学社製)を用いて、20℃の環境下で白金プレートをインクで濡らしたときの表面張力を確認することにより測定することができる。
また、同様の観点から、非水系インクの20℃における粘度は、2mPa・s以上15mPa・s以下であることが好ましく、2mPa・s以上10mPa・s以下であることがより好ましい。なお、粘度の測定は、粘弾性試験機MCR−300(Pysica社製)を用いて、20℃の環境下で、Shear Rateを10〜1000に上げていき、Shear Rate200時の粘度を読み取ることにより測定することができる。
1.4.工程
本実施形態に係るインクジェット記録装置のメンテナンス方法は、上述した含浸液の供給されたノズル形成面を、払拭部材によって払拭する払拭工程を備える。このように、払拭工程では、上述した含浸液を用いてノズル形成面を払拭するので、ノズル形成面のクリーニング性が優れたものとなる。
本実施形態に係る払拭工程の一例について、図面を参照しながら詳細に説明する。図3は、ヘッドメンテナンス装置26の一例であるワイパーユニット34を模式的に示す斜視図である。図4(a)は、ワイパーカセット34の正面図であり、図4(b)は筐体を省略したワイパーカセット34の正面図である。
図1に示すように、フレーム12内において記録用紙Pが搬送される記録領域の右側に設けられたホームポジションHPには、記録ヘッド22のメンテナンスを行なうためのヘッドメンテナンス装置26が設けられている。
ヘッドメンテナンス装置26は、記録ヘッド22のノズル形成面からインクを払拭する払拭部材30を搭載したワイパーカセット31と、該ワイパーカセット31が着脱自在に装着されるワイパーホルダー32と、該ワイパーホルダー32を記録ヘッド22のノズル列方向(図1においては記録媒体の搬送方向)に移動させる移動機構33とからなるワイパーユニット34を有している。なお、ヘッドメンテナンス装置26は、ワイパーユニット34以外に、記録ヘッド22のノズル形成面に対してノズルを囲うように当接可能に設けられるキャップ(図示略)と、そのキャップを介して記録ヘッド22内から増粘等したインクを廃インクとして吸引排出するために駆動される吸引ポンプ(図示略)を備えていてもよい。なお、本実施形態に係る駆動機構は、含浸液を含む払拭部材とノズル形成面とを押圧するための機構であり、少なくとも図4(a)における押圧部材87と、棒ばね90とからなり、移動機構33も含まれうる。
図4に示すように、ワイパーカセット31の外装を構成する略矩形箱状をなす筐体80の内側には、筐体80の短手方向となる前後方向へ水平に延びる軸線を有した一対のローラー81,82が筐体80の長手方向となる左右方向に距離をおいて収容されている。この一対のローラー81,82の間には、記録ヘッド22のノズル形成面からインクを払拭するための長尺状の払拭部材30が掛装されている。そして、この一対のローラー81,82のうち、記録ヘッド22が記録用紙(記録媒体)Pに対して記録を実行する記録領域寄りとなる左方側に設けられた第1のローラーとしての繰り出しローラー81は、巻装した未使用の払拭部材30を繰り出す。一方、この一対のローラー81,82のうち、記録ヘッド22が記録用紙Pに対して記録を実行する記録領域とは反対寄りとなる右方側の第2のローラーとしての巻き取りローラー82は、繰り出しローラー81から巻き解かれて払拭に使用された使用済みの払拭部材30を巻き取る。なお、繰り出しローラー81及び巻き取りローラー82は互いに略同一の高さに位置している。また、筐体80の外側に露出した繰り出しローラー81の軸線方向の一端部(前端部)には、繰り出し歯車が繰り出しローラー81と一体回転可能に設けられている。また、筐体80の外側に露出した巻き取りローラー82の軸線方向の両端部には、巻き取り歯車84,85が巻き取りローラー82と一体回転可能に設けられている。
また、筐体80の内側には、繰り出しローラー81から巻き取りローラー82に至る払拭部材30の繰り出し経路上に、複数(本実施形態では4つ)のローラー86,88,89及び押圧部材87が設けられている。これらのローラー86,88,89及び押圧部材87は、繰り出しローラー81及び巻き取りローラー82と平行に前後に延びており、その前後方向の両端が筐体80の側壁部に設けられた軸受け部等によって回動自在に支持されている。
具体的には、繰り出しローラー81の右斜め上方に設けられた押圧部材87には、払拭部材30において繰り出しローラー81から繰り出される部分が巻き掛けられている。押圧部材87における軸線方向両端の軸部87aは、筐体80の前後両側の外側面に固定された棒ばね90によって下方から支持されている。棒ばね90は、その長手方向の中間位置で押圧部材87の軸部87aを下方から支持している。なお、押圧部材87の軸部87aは、筐体80に設けられた軸受け孔91に対して前後に挿通されており、棒ばね90から作用する上方への付勢力に従って軸受け孔91の上側の孔縁に密着している。そして、押圧部材87の軸部87aは、棒ばね90と軸受け孔91の孔縁との間で上下両側から回動自在に支持されている。また、押圧部材87における周面の最上部は筐体80の上面よりも上方に位置しており、払拭部材30において押圧部材87に巻き掛けられた部分は筐体80の上面から上方に突出している。また、押圧部材87における周面の最上部は、記録ヘッド22のノズル形成面よりも上方に位置している。
棒ばね90、押圧部材87を少なくとも含む本実施形態の駆動機構は、棒ばね90による上方への付勢力により、含浸液を含む払拭部材30を、ノズル形成面22に対して押圧して押圧荷重を加えることができる。本実施形態の押圧荷重はばね荷重を指す。なお、押圧荷重を印加する機構は、払拭部材をある一定の荷重でノズル形成面に押圧できるものであれば、ばねだけではなく、ゴムを用いても良いし、これらを用いずに電気的に機械部材を制御して荷重を印加する等の方法で荷重をかけても良い。
また、押圧部材87の鉛直下方には、払拭部材30において押圧部材87から繰り出される部分を巻き掛ける中継ローラー89が設けられている。また、中継ローラー89に対して払拭部材30を挟んで反対側となる位置には、中継ローラー89との間で払拭部材30を挟持する挟持ローラー92が設けられている。また、筐体80の底壁内面と挟持ローラー92との間には付勢部材としてのばね部材93が介設されている。そして、挟持ロー
ラー92は、ばね部材93によって中継ローラー89に接近する方向に付勢されている。
なお、中継ローラー89において筐体80の側壁部から外側に露出した軸線方向の一方側(図4では後方側)の軸部89aの端部には、中継歯車94が中継ローラー89と一体回転可能に設けられている。また、挟持ローラー92における軸線方向両端の軸部92aは、筐体80の側壁部に弾性片部を切り抜き形成した際に形成された切り欠き溝状の軸受け部から外側に端部が露出している。
また、繰り出しローラー81から巻き取りローラー82に至る払拭部材30の繰り出し経路上において、繰り出しローラー81と押圧部材87との間、及び、押圧部材87と中継ローラー89との間には、払拭部材30に対してテンションを付与するテンションローラー86,88が設けられている。なお、テンションローラー86,88における軸線方向両端の軸部86a,88aは、筐体80の側壁部に設けられた円形凹状の軸受け部から外側に端部が露出している。
本実施形態に係るメンテナンス方法は、記録媒体を35℃以上(より好ましくは、35℃以上50℃以下)に加熱して画像の記録を行うインクジェット記録装置に対しても好適に使用される。このようなインクジェット記録装置は、加熱に起因するノズル詰まりが発生しやすいが、本願発明のクリーニング方法では、上述した含浸液を用いた払拭工程を実施するので、ノズル詰まり等の不具合の発生を効果的に抑制できる。
2.実施例
以下、本発明を実施例および比較例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
2.1.インク組成物の評価
2.1.1.インク組成物の調製
表1の組成となるように、各成分を混合攪拌して、5μmのPTFE製メンブランフィルターを用いて濾過することで、インクを得た。なお、インク1〜インク4およびインク6は非水系インクであり、インク5は水系インクである。
なお、表中で使用した成分のうち、化合物名以外で記載したものは次の通りである。
・PB−15:3(C.I.ピグメントブルー15:3)
・GBL(γ−ブチロラクトン)
・DEGBME(ジエチレングリコールブチルメチルエーテル)
・DEGMEE(ジエチレングリコールメチルエチルエーテル)
・ナフテゾール160(商品名、JX日鉱日石エネルギー株式会社、炭化水素系溶剤)
・TEGmBE(トリエチレングリコールモノブチルエーテル)
・BYK331(商品名、ビックケミー・ジャパン株式会社製、シリコン系界面活性剤)・BYK348(商品名、ビックケミー・ジャパン株式会社製、シリコン系界面活性剤)・HM515(商品名「カネビニールHM515」、株式会社カネカ製、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体)
・W−6061(商品名「タケラックW−6061」、三井化学株式会社製、ウレタン系樹脂エマルジョン)
2.1.2.インク組成物の評価試験
インク組成物の評価試験は、空調設備と加湿器を利用して、環境試験室の温度および湿度がそれぞれ、25℃,65%RHとなるように調整し、当該環境試験室内に設置したセイコーエプソン株式会社製のインクジェットプリンター「SC−S30650」(商品名)を改造したものを用いた。具体的には、当該プリンターに上記のヘッドメンテナンス装
置26(図1等参照)を組み込んだものを用いた。
各評価は、上記のプリンターのプラテンにヒーターを設けたものを用いて、記録媒体の記録側表面温度が35℃となるヒーター加熱条件にて記録を行った。記録後、プリンターから排出された記録物の後乾燥は、25℃で行った。なお、温度および湿度は、ヒーター等のインクジェットプリンター自身の発熱の影響を受けない筐体の上に設置した温湿度センサーによって測定した。
<印刷ムラ>
上記プリンターを用いて、各インクを塩ビバナーシート(3M社製、型番IJ51(ポリ塩化ビニル))上に100%濃度で記録解像度720×720dpiのベタパターンの印刷をした後、24時間、25℃65%RH(相対湿度)にて乾燥させた。その後、目視にて印刷面を観察し、以下の評価基準にしたがって評価結果を分類した。
A:印刷ムラがない
B:パターン内部にはムラがないが、パターンの端にムラが生じた
C:パターン内部にムラが生じた
<摩擦堅牢性>
上記プリンターを用いて、各インクを、光沢ポリ塩化ビニルシート(ローランドDG社、型番SV−G−1270G)上に記録解像度720×720dpiの100%濃度で印刷した後、25℃65%RH(相対湿度)にて1日間、乾燥させて記録物を作成した。次に、JIS L 0849に基づいて、I型試験機にて乾式試験を行った。その後、試験綿布のODをスペクトロリーノ(グレタグマクベス社製)にて測定し、以下の評価基準にしたがって評価結果を分類した。
A:0.1以下
B:0.1超0.2以下
C:0.2超
<表面乾燥性>
上記プリンターを用いて、各インクを、光沢ポリ塩化ビニルシート(ローランドDG社、型番SV−G−1270G)上に記録解像度720×720dpiの100%濃度で印刷し、排出された記録媒体を25℃で5分間乾燥させた。次に、巻き取り装置を用いて巻き取った後の印刷面のスリ痕を観察した。観察はレーザー顕微鏡(キーエンス株式会社製、形式VK−8700 Generation2)にて表面粗さを測定することで、スリ痕のある面積の割合を算出した。評価基準は、次の通りである。
A:スリ痕面積が印刷領域の10%以下
B:スリ痕面積が印刷領域の10%超20%以下
C:スリ痕面積が印刷領域の20%超
<埋まり>
上記の「印刷ムラ」と同様にして得られた印刷パターンを目視および顕微鏡にて観察し、以下の評価基準にしたがって評価結果を分類した。
A:記録媒体が完全にインクで覆われている
B:目視では記録媒体が覆われて見えるが顕微鏡の観察で僅かに覆われていない部分がある
C:目視にて記録媒体が覆われていない部分が確認できる
<耐水性>
上記の「印刷ムラ」と同様にして得られた印刷パターンを、水を含ませた綿棒で50往復擦って、印刷パターンの傷および色移りを目視にて確認した。評価基準は、次の通りである。
A:傷、色移りともに確認されない
B:傷は確認されないが、色移りが僅かに確認された
C:傷が確認された
2.1.3.インク組成物の評価結果
インク組成物の評価試験の結果を表1に示す。
Figure 2015214117
表1に示すように、非水系インク(インク1〜4、6)は、水系インク(インク5)と比較して、インク低吸収性の記録媒体(塩化ビニル)に良好な画像を記録できることがわかった。
2.2.払拭に関する評価
2.2.1.払拭条件
払拭に関する評価は、以下の表2に示す払拭条件1〜18にしたがって行った。なお、「布帛」には、セルロース長繊維不織布(商品名ベンリーゼ)を用い、これに含浸液を含
浸させた。一方、「ゴムワイパー」には、フッ素系エラストマーを用いた。払拭動作は、払拭部材(布帛あるいはゴムワイパー)をノズルプレート(ノズル形成面)に接触させて、払拭部材の裏からノズルプレートに押圧部材で押圧した状態で、ノズルが並ぶノズル列の方向と交差する方向に、払拭部材をノズルプレートに対し1方向に20cm移動させた。払拭部材はロール状になっており、新しい部分を引き出して次回の払拭に用いた。
Figure 2015214117
2.2.2.払拭に関する評価試験
<クリーニング性(ノズル形成面クリーニング性)>
上記のインクをプリンターにセットして、20分間連続印刷をした。連続印刷では、インクを吐出させた際の記録媒体の表面温度が45℃となるようプラテンヒーターを使用した。印刷後、吐出検査を行い、全ノズル(360個)が吐出しているのを確認した。ただし、ここでは、吐出曲り、吐出量異常の発生は問わない。「吐出曲り」とは、着弾位置が正規の着弾位置から当該ノズルと隣接ノズルの距離の1/2以上の距離外れたものをいう。「吐出量異常」とは、正規の吐出量に対し20%以上異なるものをいう。
次に、表3および表4に示す払拭条件にしたがって、ノズル形成面を払拭する払拭動作(払拭工程)を実行した。そして、再度、吐出検査を行い、不吐出、吐出曲り、吐出量異常のいずれかの吐出不良ノズルの有無を確認した。なお、各例とも払拭動作前の吐出検査では、不吐出ノズルは0個であったが、飛行曲りあるいは吐出量異常ノズルが20個以下存在した。これは、ノズルの周囲に付着してしまった残留インクの影響によるものであり、画質の低下防止のために払拭動作が必要であった。
評価基準は、次の通りである。
A:払拭動作後に吐出不良なし
B:払拭動作後に、吐出不良ノズルが1以上5本以下(ただし、不吐出ノズルなし)
C:吐出不良ノズルが6本以上、あるいは不吐出ノズルがある
<布帛広がり性>
各例の払拭条件で用意した布帛に、各例のインク滴を3μg滴下して、10分放置後のインクの広がり状態を確認した。評価基準は次の通りである。
A:インク滴の濡れ広がりが、直径1.5cm以上
B:インク滴の濡れ広がりが、直径1.0cmを超えて1.5cm以下
C:インク滴の濡れ広がりが、直径1.0cm以下
<溶剤混合(凝集)>
各例に用いる含浸液とインクを1:9の質量比にて混合攪拌し、ガラス容器に密封して、1日放置後の凝集の有無を目視で確認した。
A:凝集がみとめられない
B:凝集がみとめられる
<揮発性(溶剤残存率)>
各例の払拭条件で用意した布帛をシャーレに置き、これを密閉せずに60℃の環境下で3日間放置した。放置後、溶剤の残存率を確認した。なお、溶剤の残存率とは、放置前に布帛に含まれている含浸液の質量に対する、放置後に残存する含浸液の質量の割合をいう。
A:残存率が70%以上
B:残存率が20%を超えて70%以下
C:残存率が20%以下
<長期クリーニング性>
上記のノズル形成面クリーニング性の試験を行った後、同じ条件で20分連続印刷と払拭動作とプリンターの休止1時間(ヘッドはキャップ状態)のセットを、10セット行った後、吐出検査を行った。評価基準は、次の通りである。
A:払拭動作後に吐出不良なし
B:払拭動作後に、吐出不良ノズルが1以上5本以下(ただし、不吐出ノズルなし)
C:吐出不良ノズルが6本以上、あるいは不吐出ノズルがある
2.2.3.払拭に関する評価結果
払拭に関する評価結果を表3および表4に示す。
Figure 2015214117
Figure 2015214117
表3に示すように、特定の有機溶剤を含有する含浸液を保持させた布帛でノズル形成面のクリーニングを行うと、クリーニング性が優れることがわかった。また、特定の有機溶剤を含有する含浸液は、非水系インクを凝集させないことが示された。
一方、比較例1および2では、特定の有機溶剤を含有しない含浸液を用いて払拭を行ったため、クリーニング性が低下することがわかった。
比較例3および14では、ゴムワイパーを用いて払拭を行ったため、クリーニング性が低下することがわかった。また、比較例4および15では、含浸液を用いなかったため、クリーニング性が低下することがわかった。
比較例5〜11および比較例16では、水系インクを用いた後に払拭を行ったため、特定の有機溶剤を保持させた布帛でのクリーニング性を向上させる効果が認められなかった。
比較例12は、水系インクを用いた後に、特定の有機溶剤以外の溶剤(ポリエチレングリコール)を保持する布帛で払拭を行ったものである。比較例12の含浸液は、水系インクに対するクリーニングには適していることが示されたが、比較例1の評価結果に示すように、非水系インクのクリーニングには適していないことが判明した。
比較例13は、水系インクを用いた後に、特定の有機溶剤以外の溶剤(グリコール)を保持する布帛で払拭を行ったものである。比較例2および比較例12の評価結果によれば、当該含浸液は、水系インクおよび非水系インクのいずれのインクのクリーニングにも適していないことがわかった。
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
P…記録用紙、HP…ホームポジション、1…インクジェットプリンター、12…フレーム、22…記録ヘッド、26…ヘッドメンテナンス装置、30…払拭部材、31…ワイパーカセット、32…ワイパーホルダー、33…移動機構、34…ワイパーユニット、35…ノズルプレートカバー、36…ノズル列、37…ノズル形成面、38…ノズル、80…筐体、81…第1のローラーとしての繰り出しローラー、82…第2のローラーとしての巻き取りローラー、84…動力伝達歯車としての巻き取り歯車、85…動力伝達歯車としての巻き取り歯車、86…テンションローラー、86a…軸部、87…押圧部材、87a…軸部、88…テンションローラー、88a…軸部、89…巻き掛けローラーとしての中継ローラー、89a…軸部、90…棒ばね、91…軸受け孔、92…挟持ローラー、92a…軸部、93…付勢部材としてのばね部材、94…中継歯車

Claims (10)

  1. 非水系インクを用いて記録媒体に画像の記録を行うインクジェット記録装置のメンテナンス方法であって、
    前記インクジェット記録装置は、前記非水系インクを吐出するノズルが設けられたノズル形成面と、液体吸収性の払拭部材と、を有し、
    前記ノズル形成面を、含浸液を用い、前記払拭部材によって払拭する払拭工程を備え、
    前記含浸液が、下記一般式(I)で表される化合物、エステル類、および二塩基酸エステル類からなる群より選択される少なくとも一種の有機溶剤を含有する、インクジェット記録装置のメンテナンス方法。
    −O−(R−O)−R ・・・(I)
    (上記一般式(I)において、Rは、水素原子、アリール基または炭素数1以上6以下のアルキル基を表し、Rは、炭素数2以上4以下のアルキレン基を表し、Rは、アリール基または炭素数1以上6以下のアルキル基を表し、nは、1以上9以下の整数を表す。)
  2. 請求項1において、
    前記含浸液に含まれる有機溶剤は、標準沸点が170℃以上であるものを含む、インクジェット記録装置のメンテナンス方法。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記非水系インクは、有機溶剤としてグリコールエーテル類を含み、
    グリコールエーテル類の含有量は、前記非水系インクの全質量に対して、20質量%以上である、インクジェット記録装置のメンテナンス方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、
    前記払拭工程は、前記払拭部材に前記含浸液を保持させて行われ、
    前記払拭部材に保持させた前記含浸液には、前記払拭部材の質量100質量部に対して、20質量部以上の前記有機溶剤が含まれる、インクジェット記録装置のメンテナンス方法。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、
    前記払拭部材が布帛である、インクジェット記録装置のメンテナンス方法。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、
    前記非水系インクは、有機溶剤としてラクトンを含有する、インクジェット記録装置のメンテナンス方法。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、
    前記払拭部材は、出荷時に前記含浸液を保持している、インクジェット記録装置のメンテナンス方法。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項において、
    前記非水系インクは、定着樹脂を含有する、インクジェット記録装置のメンテナンス方法。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項において、
    前記記録媒体を35℃以上に加熱して画像の記録を行うインクジェット記録装置に用いられる、インクジェット記録装置のメンテナンス方法。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載のメンテナンス方法によりメンテナンスを行う、インクジェット記録装置。
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