JP2015210831A - 高周波発振デバイス、これを備えた磁気記録ヘッド、およびディスク装置 - Google Patents

高周波発振デバイス、これを備えた磁気記録ヘッド、およびディスク装置 Download PDF

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直幸 成田
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Abstract

【課題】記録媒体の共鳴特性との適合性を改善し、高密度記録が可能となる磁気記録ヘッド、およびこれを備えたディスク装置を提供する。【解決手段】実施形態によれば、磁気記録ヘッドは、記録媒体の記録層に記録磁界を印加する主磁極60と、主磁極にライトギャップを置いて対向するライトシールドと、主磁極に磁界を発生させる記録コイル70と、発振層およびスピントルク注入層を有し、主磁極とライトシールドとの間でライトギャップ内に配置された高周波発振子74と、高周波発振子に通電するための配線と、発振層に変調電圧を印加する変調電極76と、発振層と変調電極との間に挟持された変調絶縁層と、を備えている。【選択図】図3

Description

この発明の実施形態は、高周波発振デバイス、ディスク装置に用いる高周波アシスト記録用の磁気記録ヘッド、およびこの磁気記録ヘッドを備えたディスク装置に関する。
近年、ディスク装置として、例えば、磁気ディスク装置は、高記録密度化、大容量化あるいは小型化を図るため、垂直磁気記録用の磁気ヘッドを用いている。このような磁気ヘッドにおいて、記録ヘッドは、垂直方向磁界を発生させる主磁極と、その主磁極にライトギャップを挟んで配置されたライトシールドと、主磁極に磁束を流すためのコイルとを有している。また、主磁極とライトシールドと間(ライトギャップ)に高周波発振子を配置した高周波アシスト記録用の磁気記録ヘッドが提案されている。
このような高周波アシスト記録用の磁気記録ヘッドにおいて、高周波発振子の発振周波数は、記録コイルにより磁化された主磁極が高周波発振子へ印可するギャップ磁界にほぼ比例している。このため、適切な磁極形状を作成することで、高周波発振子から磁気記録媒体の共鳴特性に合った周波数の高周波磁界を発生することができる。これにより、より大きな保持力を有する磁気記録媒体への記録が可能となっている。
特開2009−070541号公報 特開2013−045840号公報 米国特許第7859349号明細書
一方、実際の記録ヘッドの製造工程、および、記録媒体の製造工程では、磁極形状や記録媒体の共鳴特性のバラつきが避けられず、最適な条件での高周波アシスト記録の実現が難しい。
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その課題は、記録媒体の共鳴特性との適合性を改善し、高密度記録が可能となる磁気記録ヘッド、およびこれを備えたディスク装置を提供することにある。
実施形態によれば、ディスク装置の磁気ヘッドは、記録媒体の記録層に記録磁界を印加する主磁極と、前記主磁極にライトギャップを置いて対向するライトシールドと、前記主磁極に磁界を発生させる記録コイルと、前記主磁極とライトシールドとの間で前記ライトギャップ内に配置された高周波発振子と、前記主磁極およびライトシールドを通して前記高周波発振子に通電する配線と、前記配線に電気的に接続されたローパスフィルタと、を備えている。
図1は、第1の実施形態に係るハードディスクドライブ(以下、HDD)を示す斜視図。 図2は、前記HDDのサスペンションおよび磁気ヘッドを示す側面図。 図3は、前記磁気ヘッドのヘッド部を拡大して示す断面図。 図4は、記録ヘッドの先端部を拡大して示す断面図。 図5は、前記記録ヘッドの先端部をディスク対向面側から見た平面図。 図6は、図4の線D−Dに沿った、発振層、変調絶縁層、変調電極の断面図。 図7は、変形例に係る発振層、変調絶縁層、変調電極の断面図。 図8は、変調電圧とSTOの発振周波数との関係を示す図。 図9は、STOの発振周波数と上書き特性(OW)との関係を示す図。 図10は、発振層の1側面上にある突起の数と上書き特性(OW)との関係を示す図。 図11は、突起の高さ/素子サイズと上書き特性(OW)との関係を示す図。 図12は、第2の実施形態に係るHDDにおける磁気ヘッドの記録ヘッド先端部をディスク対向面側から見た平面図。 図13は、第3の実施形態に係るHDDにおける磁気ヘッドの記録ヘッド先端部を拡大して示す断面図。 図14は、第3の実施形態に係るHDDにおける磁気ヘッドの記録ヘッド先端部をディスク対向面側から見た平面図。 図15は、第4の実施形態に係るHDDにおける磁気ヘッドの記録ヘッド先端部を拡大して示す断面図。 図16は、第5の実施形態に係るHDDにおける磁気ヘッドの記録ヘッド先端部を拡大して示す断面図。 図17は、第6の実施形態に係るHDDにおける磁気ヘッドの記録ヘッド先端部を拡大して示す断面図。 図18は、第6の実施形態に係るHDDにおける磁気ヘッドの記録ヘッド先端部をディスク対向面側から見た平面図。 図19は、第7の実施形態に係るHDDにおける磁気ヘッドの記録ヘッド先端部を拡大して示す断面図。 図20は、第7の実施形態に係るHDDにおける磁気ヘッドの記録ヘッド先端部をディスク対向面側から見た平面図。 図21は、第8の実施形態に係るHDDにおける磁気ヘッドの記録ヘッド先端部を拡大して示す断面図。 図22は、第8の実施形態に係るHDDにおける磁気ヘッドの記録ヘッド先端部をディスク対向面側から見た平面図。
以下図面を参照しながら、種々の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るHDDのトップカバーを取り外して内部構造を示し、図2は、浮上状態の磁気ヘッドを示している。図1に示すように、HDDは筐体10を備えている。この筐体10は、上面の開口した矩形箱状のベース10aと、図示しない矩形板状のトップカバーとを備えている。トップカバーは、複数のねじによりベースにねじ止めされ、ベースの上端開口を閉塞している。これにより、筐体10内部は気密に保持され、呼吸フィルター26を通してのみ、外部と通気可能となっている。
ベース10a上には、記録媒体としての磁気ディスク12および機構部が設けられている。機構部は、磁気ディスク12を支持および回転させるスピンドルモータ13、磁気ディスクに対して情報の記録、再生を行なう複数、例えば、2つの磁気ヘッド33、これらの磁気ヘッド33を磁気ディスク12の表面に対して移動自在に支持するヘッドアクチュエータ14、ヘッドアクチュエータを回動および位置決めするボイスコイルモータ(以下VCMと称する)16を備えている。また、ベース10a上には、磁気ヘッド33が磁気ディスク12の最外周に移動した際、磁気ヘッド33を磁気ディスク12から離間した位置に保持するランプロード機構18、HDDに衝撃等が作用した際、ヘッドアクチュエータ14を退避位置に保持するラッチ機構20、および変換コネクタ等の電子部品が実装された基板ユニット17が設けられている。
ベース10aの外面には、制御回路基板25がねじ止めされ、ベース10aの底壁と対向して位置している。制御回路基板25は、電源、磁気ヘッドに記録電流を供給する記録電流回路、高周波発振子に駆動電流を供給する駆動電流回路、変調電圧回路等を備えている。制御回路基板25は、基板ユニット17を介してスピンドルモータ13、VCM16、および磁気ヘッド33の動作を制御する。
図1に示すように、磁気ディスク12は、スピンドルモータ13のハブに互いに同軸的に嵌合されているとともにハブの上端にねじ止めされたクランプばね15によりクランプされ、ハブに固定されている。磁気ディスク12は、駆動モータとしてのスピンドルモータ13により所定の速度で矢印B方向に回転される。
ヘッドアクチュエータ14は、ベース10aの底壁上に固定された軸受部21と、軸受部21から延出した複数のアーム27と、弾性変形可能な細長い板状のサスペンション30とを備えている。サスペンション30は、板ばねにより構成され、その基端がスポット溶接あるいは接着によりアーム27の先端に固定され、アーム27から延出している。各サスペンション30は対応するアーム27と一体に形成されていてもよい。各サスペンション30の延出端に磁気ヘッド33が支持されている。
図2に示すように、各磁気ヘッド33は、ほぼ直方体形状のスライダ42とこのスライダの流出端(トレーリング端)に設けられた記録再生用のヘッド部44とを有している。磁気ヘッド33は、サスペンション30の先端部に設けられたジンバルばね41に固定されている。各磁気ヘッド33は、サスペンション30の弾性により、磁気ディスク12の表面に向かうヘッド荷重Lが印加されている。2本のアーム27は所定の間隔を置いて互いに平行に位置し、これらのアーム27に取り付けられたサスペンション30および磁気ヘッド33は、磁気ディスク12を間に置いて互いに向かい合っている。
各磁気ヘッド33は、サスペンション30およびアーム27上に固定された中継フレキシブルプリント回路基板(以下、中継FPCと称する)35を介して後述するメインFPC38に電気的に接続されている。
図1に示すように、基板ユニット17は、フレキシブルプリント回路基板により形成されたFPC本体36と、このFPC本体から延出したメインFPC38とを有している。FPC本体36は、ベース10aの底面上に固定されている。FPC本体36上には、変換コネクタ37、ヘッドICを含む電子部品が実装されている。メインFPC38の延出端は、ヘッドアクチュエータ14に接続され、各中継FPC35を介して磁気ヘッド33に接続されている。
VCM16は、軸受部21からアーム27と反対方向に延出した図示しない支持フレーム、および支持フレームに支持されたボイスコイルを有している。ヘッドアクチュエータ14をベース10aに組み込んだ状態において、ボイスコイルは、ベース10a上に固定された一対のヨーク34間に位置し、これらのヨーク34およびヨーク34に固定された磁石とともにVCM16を構成している。
磁気ディスク12が回転した状態でVCM16のボイスコイルに通電することにより、ヘッドアクチュエータ14が回動し、磁気ヘッド33は磁気ディスク12の所望のトラック上に移動および位置決めされる。この際、磁気ヘッド33は、磁気ディスク12の径方向に沿って、磁気ディスクの内周縁部と外周縁部との間を移動される。
次に、磁気ディスク12および磁気ヘッド33の構成について詳細に説明する。図3は、磁気ヘッド33のヘッド部44および磁気ディスク12を拡大して示す断面図である。
図2および図3に示すように、磁気ディスク12は、例えば、直径約2.5インチ(6.35cm)の円板状に形成され非磁性体からなる基板101を有している。基板101の各表面には、下地層として軟磁気特性を示す材料からなる軟磁性層102と、その上層部に、ディスク面に対して垂直方向に磁気異方性を有する磁気記録層103と、その上層部に保護膜層104が順に積層されている。
図2および図3に示すように、磁気ヘッド33は浮上型のヘッドとして構成され、ほぼ直方体状に形成されたスライダ42と、スライダの流出端(トレーリング)側の端部に形成されたヘッド部44とを有している。スライダ42は、例えば、アルミナとチタンカーバイドの焼結体(アルチック)で形成され、ヘッド部44は薄膜を積層することにより形成されている。
スライダ42は、磁気ディスク12の表面に対向する矩形状のディスク対向面(エアベアリングサーフェース(ABS))43を有している。スライダ42は、磁気ディスク12の回転によってディスク表面とディスク対向面43との間に生じる空気流Cにより浮上する。空気流Cの方向は、磁気ディスク12の回転方向Bと一致している。スライダ42は、磁気ディスク12表面に対し、ディスク対向面43の長手方向が空気流Cの方向とほぼ一致するように配置されている。
スライダ42は、空気流Cの流入側に位置するリーディング端42aおよび空気流Cの流出側に位置するトレーリング端42bを有している。スライダ42のディスク対向面43には、図示しない凹凸構造(リーディングステップ、サイドステップ、負圧キャビティ等)が形成されている。
図3に示すように、ヘッド部44は、スライダ42に薄膜プロセスで形成された再生ヘッド54および記録ヘッド(磁気記録ヘッド)58を有し、分離型の磁気ヘッドとして形成されている。再生ヘッド54および記録ヘッド58は、スライダ42のABS43に露出する部分を除いて、アルミナ、酸化シリコン等の非磁性の保護絶縁膜73により覆われている。保護絶縁膜73は、ヘッド部44の外形を構成している。
再生ヘッド54は、磁気抵抗効果を示す磁性膜55と、この磁性膜のトレーリング側およびリーディング側に磁性膜55を挟むように配置されたシールド膜56、57と、で構成されている。これら磁性膜55、シールド膜56、57の下端は、スライダ42のディスク対向面43に露出している。
記録ヘッド58は、再生ヘッド54に対して、スライダ42のトレーリング端42b側に設けられている。記録ヘッド58は、磁気ディスク12の表面に対して垂直方向の記録磁界を発生させる高透磁率材料からなる主磁極60、トレーリングシールド(ライトシールド)62、および、リーディングシールド64を有し、主磁極60とトレーリングシールド62とからなる磁路を形成する第1磁気コアと、主磁極60とリーディングシールド64とからなる磁路を形成する第2磁気コアと、を構成している。記録ヘッド58は、磁気ディスク12に信号を書き込む際、主磁極60に磁束を流すために第1磁気コアに巻き付けられた第1記録コイル70と、第2磁気コアに巻き付けられた第2記録コイル72と、主磁極60の先端部60aとトレーリングシールド62の先端部62aとの間(ライトギャップ)で、ABS43に面する部分に設けられた高周波発振子、例えば、スピントルク発振子(STO)74と、を有している。本実施形態において、記録ヘッド58は、STO74に変調電圧を印加する変調電極76、および、この変調電極76とSTOとの間に挟まれた変調絶縁層78を有している。
なお、高周波発振子としてのスピントルク発振子74、変調電極76、および変調絶縁層78は、高周波発振デバイスを構成している。
第1記録コイル70および第2記録コイル72は、スライダ42内に設けられた第1配線L1、L2を介して、更に、中継FPC35、基板ユニット17を介して、制御回路基板25の記録電流回路200に電気的に接続されている。主磁極60およびトレーリングシールド62は、スライダ42内に設けられた第2配線L3、L4を介して、更に、中継FPC35、基板ユニット17を介して、制御回路基板25のSTO駆動電流回路202に電気的に接続されている。更に、変調電極76は、スライダ42内に設けられた第3配線L5を介して、更に、中継FPC35、基板ユニット17を介して、制御回路基板25の変調電圧回路204に電気的に接続されている。
図4は、記録ヘッド58のABS43側の端部、およびSTO74を拡大して示す断面図、図5は、記録ヘッドのABS側の先端部をABS側から見た平面図、図6は、STOの発振層SILおよび変調絶縁層78の断面図である。
図3ないし図5に示すように、主磁極60は、磁気ディスク12の表面およびABS43に対してほぼ垂直に延びている。主磁極60の磁気ディスク12側の先端部60aは、ABS43に向かって先細に絞り込まれている。主磁極60の先端部60aは、トレーリング端側に位置した所定幅(トラック幅)のトレーリング側端面60b、トレーリング側端面と対向するリーディング側端面60cを有している。主磁極60の先端面は、スライダ42のABS43に露出している。
高飽和磁束密度を有する軟磁性体で形成されたトレーリングシールド62は、主磁極60のトレーリング側に配置され、主磁極直下の軟磁性層102を介して効率的に磁路を閉じるために設けられている。トレーリングシールド62は、ほぼL字形状に形成され、ABS43から離れた位置に第1接続部50を有している。第1接続部50は非導電体52を介して主磁極60の上部、すなわち、ABS43から離れた上部(バックギャップ)に接続されている。また、第1接続部50の位置で、主磁極60とトレーリングシールド62とは非導電体52により電気的に絶縁されている。
トレーリングシールド62の先端部62aは、細長い矩形状に形成され、その先端面は、スライダ42のディスク対向面43に露出している。先端部62aのリーディング側端面62bは、磁気ディスク12のトラックの幅方向(クロストラック方向)に沿って延びている。このリーディング側端面62bは、主磁極60のトレーリング側端面60bとライトギャップWG(ダウントラック方向のギャップ長)を置いて平行に対向している。
第1記録コイル70は、例えば、主磁極60とトレーリングシールド62との間で、第1接続部50の回りに巻付けられている。
軟磁性体で形成されたリーディングシールド64は、主磁極60のリーディング側に主磁極60と対向して設けられている。リーディングシールド64は、ほぼL字形状に形成され、磁気ディスク12側の先端部64aは細長い矩形状に形成されている。この先端部64aの先端面(下端面)は、スライダ42のディスク対向面43に露出している。先端部64aのトレーリング側端面64bは、磁気ディスク12のトラックの幅方向に沿って延びている。このトレーリング側端面64bは、主磁極60のリーディング側端面60cとギャップを置いて平行に対向している。このギャップには、非磁性体としての保護絶縁膜73が位置している。
リーディングシールド64は、ABS43から離れた位置に第2接続部68を有している。第2接続部68は非導電体69を介して主磁極60の上部、すなわち、ABS43から離れた上部(バックギャップ)に接続されている。第2接続部68は、例えば、軟磁性体で形成され、主磁極60およびリーディングシールド64とともに磁気回路を形成している。また、第2接続部68の位置で、主磁極60とリーディングシールド64とは非導電体69により電気的に絶縁されている。
図3に示すように、第2記録コイル72は、例えば、主磁極60とリーディングシールド64との間で、第2接続部68の回りに巻付けられている。第2記録コイル72は、第1記録コイル70と反対向きに巻かれている。また、第2記録コイル72は、第1記録コイル70と直列に接続されている。なお、第1記録コイル70および第2記録コイル72は、別々に電流供給制御してもよい。磁気ディスク12に信号を書き込む際、記録電流回路200から第1記録コイル70および第2記録コイル72に所定の電流が供給され、主磁極60に磁束を流し磁界を発生させる。
上述した記録ヘッド58において、主磁極60、トレーリングシールド62、リーディングシールド64を構成する軟磁性材料は、Fe、Co、又はNiの少なくとも一種を含む合金、または化合物の中から選択して用いることができる。
図4および図5に示すように、STO74は、主磁極60のトレーリング側端面60bとトレーリングシールド62のリーディング側端面62bとの間のライトギャップWG内に設けられている。STO74は、スピン注入層(SIL)80a、中間層80b、発振層(FGL)80cを有し、これらの層は、この順に、主磁極60からトレーリングシールド62に向かって、かつ、ABS43と平行な方向に沿って、積層されている。SIL80a、中間層80b、FGL80cは、それぞれABS43に対してほぼ垂直に延びている。そして、SIL80a、中間層80b、FGL80cの下端面は、ABS43に露出し、ABS43と面一に形成されている。
主磁極60、STO74、トレーリングシールド62の順に通電できるよう、主磁極60とSTO74のSIL80aとの間に第1電極層81aが設けられ、更に、STO74のFGL80cとトレーリングシールド62との間に第2電極層81bが設置されている。、主磁極60、STO74、トレーリングシールド62により、STO74に通電するための通電回路が構成されている。
図3および図4示したように、主磁極60とトレーリングシールド62は、第2配線L3、L4を介してSTO駆動電流回路(電源)202に接続されている。このSTO駆動電流回路202から主磁極60およびトレーリングシールド62を通してSTO74の駆動電流Ipを直列に通電できる。
STO74のFGL80c、SIL80aのサイズ(幅および高さ)は、例えば、20×20nmであり、膜厚はFGLが15nm、SILが8nmである。FGL80cは、FeCoBで形成され、SIL80aは、例えば、Co/Pt人工格子で構成されている。中間層80b、82bは、Cuなどで形成される。FGL80c、SIL80aは、その他、Fe、Co、Niを少なくとも1種類以上含む合金、Co/Ni人工格子、Fe/Co人工格子、Co/Pd人工格子、FeCo/Ni人工格子、CoFeMnGe、CoFeMnSiといったホイッスラー合金、およびそれらの積層体としてもよい。
図6に示すように、少なくとも発振層(FGL)80cは、ほぼ矩形状の本体82aと、本体の側面から突出する複数の突起82bを有する突起構造と、を一体に有している。本体82aは、4つの側面を有し、複数の突起82bは、ABS43に露出した側面を除いて、本体82aの少なくとも1つの側面に突設されている。本実施形態では、突起構造は、本体82aの素子高さ方向(上側面)およびコア幅方向(両側面)の3側面に形成されている。突起82bは、例えば、ほぼ三角形状に形成され、本体82aの側面からの突出高さhを有している。
本実施形態によれば、SIL80aおよび中間層80bも、FGL80cと同様の突起構造を有し、FGL80cと同一の断面形状に形成されている。
突起構造は、本体82aの3側面全てに設けられていない場合でもよく、図7に示すように、本体82aの対向する2つの側面に、あるいは、1側面のみに、設けられていてもよい。
図4ないし図6に示すように、変調絶縁層78は、少なくともFGL80cの外面に接して形成され、FGL80cを素子高さ方向、両方のコア幅方向の3方向から囲い込んでいる。変調絶縁層78は、ほぼ一定の膜厚に形成され、FGL80cの突起82b形状を模倣するように形成されている。本実施形態において、変調絶縁層78は、高周波発振子74および第1、第2電極層81a、81bの3側面を覆って設けられている。
変調絶縁層78はMgOを含む酸化物で構成され、膜厚は2nmである。その他、変調絶縁層78は、AlOx、 SiOx、TiOxといった、酸素を含み、高抵抗、絶縁耐力、比誘電率が大きな絶縁体を用いてもよい。
変調電極76は、変調絶縁層78を素子高さ方向、両方のコア幅方向の3方向から囲い込み、変調絶縁層78の突起形状を模倣するように形成されている。変調電極76は、変調絶縁層78を挟んで、少なくともFGL80cの周囲を覆っている。すなわち、変調絶縁層78は、変調電極76とFGL80cにより挟まれている。
図3に示したように、変調電極76は、第3配線L5を介して変調電圧回路204に電気的に接続され、また、トレーリングシールド62は第2配線L4を介して変調電圧回路204に電気的に接続されている。そして、変調電圧回路204から、変調電極76とトレーリングシールド62との間に電圧を印加することにより、FGL80cに電圧を印加し発振周波数を変調することが可能となる。
上記のように構成された記録ヘッド58では、図3および図4に示すように、記録電流回路200から第1および第2記録コイル70、72に記録電流を通電しつつ、STO駆動電流回路202から第2配線L3、L4、主磁極60およびトレーリングシールド62を通して、STO74に駆動電流Ipを通電することで、STO74が発振する。STO駆動電流Ipは直流を通電することで、記録信号(記録電流)の正負によらず、一定の発振周波数にてSTO74を発振させることができる。STO駆動電流Ipは、記録電流に同期して変化する成分を、直流成分に重畳してもよい。重畳することで記録信号の切替わりでのSTO74の発振周波数の安定化、周波数の復帰の高速化が可能となる。これにより、記録ビットの遷移が明確になり、より高密度の高周波アシスト記録が可能となる。
変調電圧回路204は、トレーリングシールド62を介して、FGL80cと変調絶縁層78へ変調電圧を印加する。変調電圧に直流を印加することで、STO74の発振周波数をシフト(変調)することが可能となり、より記録媒体の共鳴周波数に適合した高周波磁界をSTO74から記録媒体に印加することができる。この結果、高周波アシスト記録の記録特性が改善され、高密度記録が可能となる。また、変調電圧は、直流成分に記録電流に同期して変化する成分を重畳してもよい。重畳することで記録信号の切替わりでのSTO発振周波数の安定化、周波数の復帰の高速化が可能となる。その結果、記録ビットの遷移が明確になり、より高密度の高周波アシスト記録が可能となる。
図8は、変調電圧と発振周波数の関係を示し、図9は、上書き特性(OW)と発振周波数との関係を示している。STO74の発振周波数は、第1および第2記録コイル70、72に40mAの記録電流を印加した状態で測定している。この記録電流では、主磁極60はほぼ飽和しており、記録電流を増加させても、STO74の発振周波数は変化せず、18GHzと一定となる。
図8に示すように、−1700mVから+1700mVの変調電圧を印加すると、STO74の発振周波数が、20GHzから22.3GHzの間で変化した。これは、変調電圧を印加することで、変調絶縁層78に電界が印可される。変調絶縁層78の比誘電率と電界強度の積に比例した電荷が、変調絶縁層78とFGL80cとの界面に誘起される。その結果、変調絶縁層78とFGL80cとの界面における、FGL80cの表面磁気異方性が変化する。すなわち、電荷の注入によりフェルミ面での状態密度(DOS)が変化し、Fe−O結合に由来する磁気異方性が変化する。更に、STO74の発振周波数は、FGL80c全体での平均有効磁界、すなわち、外部磁界、自己反磁界、および、磁気異方性の合計に比例する。このため、FGL80cの表面磁気異方性が変化した結果、FGL80c全体での平均有効磁界が変化し、STO74の発振周波数が変化したためである。なお、変調電圧の正負により、FGL80cの表面磁気異方性の正負が変化するため、STO74の発振周波数も正負に変化している。
また、図9に示すように、短波長の記録信号の上に長波長の記録信号を上書きし、短波長がどれだけ残存しているかの上書き特性(OW)を測定した。変調電圧を印加により、OW特性が変化し、STO74の発振周波数が20GHz近傍で最適なOW特性を得ることが可能となる。これにより、一層、高密度の高周波アシスト記録が可能となることがわかる。これは、記録媒体の共鳴周波数との適合が改善されたためである。
本実施形態によれば、変調絶縁層78は、素子高さ方向、両方のコア幅方向の3方向からFGL80cを囲い込むように形成されている。FGL80cを3方向から囲い込むことにより、FGL80cと変調絶縁層78の界面の面積を増やすことができる。FGL80c全体での平均有効磁界の変化は、FGL80cと変調絶縁層78の界面の面積に比例する。このため、2方向以上の面でFGL80cと変調絶縁層78の界面を形成することにより、平均有効磁界への表面磁気異方性の寄与を増加させることが可能となる。その結果、大きな範囲での発振周波数制御(変調制御)が可能となる。製造時のバラつきが大きな磁気ヘッドでも、変調電圧を制御することにより、高周波アシスト記録に最適な発振周波数での発振が可能となり、より高密度の高周波アシスト記録が可能となる。
図10は、FGL80cの本体82aの1つの側面にある突起数と、上書き特性OWとの関係を示している。FGL80cが突起構造を含まない場合、すなわち、突起数がゼロの場合、上書き特性は−17dBである。突起の個数が1以上5未満とすることで、上書き特性が−18dB以下に改善する。一方、突起の数が5以上になると、上書き特性は−17dBになる。このため、1側面に形成する突起の数は、1以上5未満とすることがのぞましい。これは、FGL80cに突起構造を付与することで、FGL80cの表面積が広がり大きな表面磁気異方性変化を得ることができる。
一方、突起の個数が増えると、1つ1つの突起が小さくなり、各突起82bと本体82aとの交換結合力が小さくなる。この結果、突起構造で誘起された表面磁気異方性変化を本体82aに伝えることが困難になるため、と考えられる。
図11は、上書き特性OWと、突起82bの高さhと素子サイズ(本体82aのサイズ)との比(突起の高さ/素子サイズ)の関係を示している。突起の高さ/素子サイズがゼロの場合、すなわち、突起構造を含まない場合、上書き特性は−17dBとなる。突起の高さhを大きくするに従い、上書き特性が改善し、突起高さ/素子サイズが0.3以上1以下とすることで、上書き特性が−18dB以下に改善する。
一方、突起の高さ/素子サイズが1.5以上になると、上書き特性は−17dBになる。このため、突起の高さ/素子サイズは、0.3以上1以下とすることがのぞましい。これは、突起の高さhが大きくなることで、FGL80cの表面積が広がり大きな表面磁気異方性変化を得ることが出来る。一方、突起の高さhが大きくなると、突起構造の先端と本体82aとの距離が広くなり、突起構造と本体との交換結合力が小さくなる。この結果、突起構造で誘起された表面磁気異方性変化を本体に伝えることが困難になるため、と考えられる。
上記測定においては、変調電圧は、−1700nVから+1700mVの範囲で印加した。これは、これ以上の変調電圧を印加すると、変調絶縁層78が絶縁破壊を起こすためである。そのため、変調絶縁層78の絶縁耐力は大きな方が望ましい。大きな絶縁耐力の変調絶縁層78を用いることで、大きな変調電圧の印加が可能となり、大きな範囲での発振周波数制御が可能となる。製造時のバラつきが大きな磁気ヘッドにおいても、変調電圧を調整することにより、高周波アシスト記録に最適な発振周波数での発振が可能となり、より高密度の高周波アシスト記録が可能となる。
変調絶縁層78の比誘電率は大きな方が望ましい。大きな比誘電率の変調絶縁層78を用いることで、同じ変調電圧を印加した場合でも、より多くの電荷が変調絶縁層78とFGL80cとの界面に誘起され、FGL80cの表面磁気異方性の変化が大きくなる。この結果、大きな範囲でのSTO74の発振周波数制御が可能となる。そのため、バラつきが大きな磁気ヘッドでも、高周波アシスト記録に最適な発振周波数での発振が可能となり、より高密度の高周波アシスト記録が可能となる。
以上のように構成されたHDDによれば、VCM16を駆動することにより、ヘッドアクチュエータ14が回動し、磁気ヘッド33は、磁気ディスク12の所望のトラック上に移動され、位置決めされる。また、磁気ヘッド33は、磁気ディスク12の回転によってディスク表面とABS43との間に生じる空気流Cにより浮上する。HDDの動作時、スライダ42のABS43はディスク表面に対し隙間を保って対向している。図2に示すように、磁気ヘッド33は、ヘッド部44の記録ヘッド58部分が最も磁気ディスク12表面に接近した傾斜姿勢をとって浮上する。この状態で、磁気ディスク12に対して、再生ヘッド54により記録情報の読み出しを行うとともに、記録ヘッド58により情報の書き込みを行う。
情報の書き込みにおいては、図3に示すように、STO駆動電流回路202からSTO74に直流電流を通電し、STO74から高周波磁界を発生させ、この高周波磁界を磁気ディスク12の磁気記録層103に印加する。また、記録電流回路200から第1および第2記録コイル70、72に記録電流を通電し、第1および第2記録コイル70、72によって主磁極60を励磁し、この主磁極60から直下の磁気ディスク12の記録層103に垂直方向の記録磁界を印加する。これにより、磁気記録層103に所望のトラック幅にて情報を記録する。記録磁界に高周波磁界を重畳することにより、高保持力かつ高磁気異方性エネルギーの磁気記録を行うことができる。更に、情報書込みの際、変調電圧回路204から変調電極76およびトレーリングシールド62を介してSTO74のFGL80cに変調電圧を印加し、STO74の発振周波数を磁気ディスク12の共鳴周波数に適合する周波数に変調、制御する。これにより、高周波アシスト記録に最適な発振周波数での発振が可能となり、より高密度の高周波アシスト記録を実現することができる。
以上のように構成された第1の実施形態によれば、記録媒体の共鳴特性との適合性を改善し、高密度記録が可能となる高周波発振デバイス、磁気記録ヘッド、およびこれを備えたディスク装置が得られる。
次に、他の実施形態に係るHDDの磁気記録ヘッドについて説明する。なお、以下に説明する他の実施形態において、前述した第1の実施形態と同一の部分には、同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略し、第1の実施形態と異なる部分を中心に詳しく説明する。
(第2の実施形態)
図12は、第2の実施形態に係るHDDにおける磁気記録ヘッドの先端部をABSから見た平面図である。
第2の実施形態によれば、図12に示すように、記録ヘッド58は、一対のサイドシールド84を更に備えている。一対のサイドシールド84は、軟磁性体によりトレーリングシールド62およびリーディングシールド64と一体に形成されている。一対のサイドシールド84は、主磁極60のトラック幅方向両側に主磁極60から物理的に分断し、かつ、トレーリングシールド62およびリーディングシールド64と磁気的かつ電気的に接続している。サイドシールド84の先端面は、ABS43に露出している。
このように、サイドシールド84を設けることにより、主磁極60からトラック幅方向のへの磁界の漏れが減少し、よりトラック幅方向の記録密度を詰めることが可能となる。これにより、一層高密度の高周波アシスト記録が可能となる。
(第3の実施形態)
図13は、第3の実施形態に係るHDDにおける磁気記録ヘッドの先端部を示す断面図、図14は、磁気記録ヘッドの先端部をABSから見た平面図である。
図13および図14に示すように、第3の実施形態によれば、記録ヘッド58は、一対のサイドシールド84を有している。一対のサイドシールド84は、軟磁性体によりリーディングシールド64と一体に形成され、リーディングシールドからトレーリングシールド62側に延出している。一対のサイドシールド63は、主磁極60のトラック幅方向両側に主磁極60から物理的に分断し、かつ、リーディングシールド64と磁気的かつ電気的に接続している。
変調電極76は、STO74の3方を囲むように設けられているとともに、サイドシールド84に電気的に接続されている。この結果、STO74のFGL80c、変調電極76を介して、変調絶縁層78に適切に電界を印加することができる。また、主磁極60からトラック幅方向のへの磁界の漏れが減少し、よりトラック幅方向の記録密度を詰めることが可能となる。これにより、一層高密度の高周波アシスト記録が可能となる。
その他、変調電圧の印加経路を以下の通り種々変更することが可能である。
(第4の実施形態)
図15は、第4の実施形態に係るHDDにおける磁気記録ヘッドの先端部を示す断面図である。本実施形態によれば、トレーリングシールド62のリーディング側端面62bとSTO74のFGL80cとの間に変調絶縁層78が設けられている。また、STOの電極層81bは、STO74のFGL80cの3側面を囲んで設けられ、更に、第2配線を介してSTO駆動電流回路202に電気的に接続されている。これにより、駆動電流Ipは、STO駆動電流回路202から主磁極60、STO74、電極層81bを通して通電される。また、変調電圧回路204からトレーリングシールド62を介して、変調絶縁層78に適切に電界を印加することができる。なお、本実施形態において、FGL80cの突起構造は、変調絶縁層78と対向する面、ずなわち、ABS43に対して垂直な面に設けることが好ましい。
(第5の実施形態)
図16は、第5の実施形態に係るHDDにおける磁気記録ヘッドの先端部を示す断面図である。本実施形態によれば、トレーリングシールド62のリーディング側端面62bとSTO74のFGL80cとの間に変調絶縁層78が設けられ、更に、変調絶縁層78とトレーリングシールド62のリーディング側端面62bとの間に非磁性金属からなる膜厚調整電極86が設けられている。この膜厚調整電極86を設けることにより、変調絶縁層78の膜厚を最適な値に調整することができる。第5の実施形態において、他の構成は、第4の実施形態と同一である。
(第6の実施形態)
図17は、第6の実施形態に係るHDDにおける磁気記録ヘッドの先端部を示す断面図、図18は、磁気記録ヘッドの先端部をABSから見た平面図である。
図17および図18に示すように、第6の実施形態によれば、記録ヘッド58は、一対のサイドシールド84を有している。一対のサイドシールド84は、軟磁性体によりリーディングシールド64と一体に形成され、リーディングシールドからトレーリングシールド62側に延出している。一対のサイドシールド63は、主磁極60のトラック幅方向両側に主磁極60から物理的に分断し、かつ、リーディングシールド64と磁気的かつ電気的に接続している。リーディングシールド64は第2配線を介して、STO駆動電流回路に電気的に接続される。
トレーリングシールド62のリーディング側端面62bとSTO74のFGL80cとの間に変調絶縁層78が設けられている。また、STOの電極層81bは、STO74のFGL80cの3側面を囲んで設けられ、更に、サイドシールド84に電気的に接続されている。これにより、駆動電流Ipは、STO駆動電流回路202から主磁極60、STO74、電極層81b、サイドシールド84、リーディングシールド64を通して通電される。また、変調電圧回路204からトレーリングシールド62を介して、変調絶縁層78に適切に電界を印加することができる。なお、本実施形態において、FGL80cの突起構造は、変調絶縁層78と対向する面、ずなわち、ABS43に対して垂直な面に設けることが好ましい。
(第7の実施形態)
図19は、第7の実施形態に係るHDDにおける磁気記録ヘッドの先端部を示す断面図、図20は、磁気記録ヘッドの先端部をABSから見た平面図である。
図19および図20に示すように、第7の実施形態によれば、記録ヘッド58は、一対のサイドシールド84を有している。一対のサイドシールド84は、軟磁性体によりリーディングシールド64と一体に形成され、リーディングシールドからトレーリングシールド62側に延出している。一対のサイドシールド63は、主磁極60のトラック幅方向両側に主磁極60から物理的に分断し、かつ、リーディングシールド64と磁気的かつ電気的に接続している。リーディングシールド64は第2配線を介して、STO駆動電流回路に電気的に接続される。また、主磁極60は、第3配線を介して、変調電圧回路204に電気的に接続される。
STO74のスピン注入層(SIL)80a、中間層80b、発振層(FGL)80cは、トレーリングシールド62側から主磁極60に向かって順に積層されている。SIL80aは電極層81bを介してトレーリングシールド62のリーディング側端面62bに電気的に接続されている。
主磁極60のトレーリング側端面60bとSTO74のFGL80cとの間に変調絶縁層78が設けられている。また、STOの電極層81aは、STO74のFGL80cの3側面を囲んで設けられ、更に、サイドシールド84に電気的に接続されている。これにより、STO74の駆動電流Ipは、STO駆動電流回路202からトレーリングシールド62、STO74、電極層81a、サイドシールド84、リーディングシールド64を通して通電される。また、変調電圧回路204から主磁極60を介して、変調絶縁層78に適切に電界を印加することができる。なお、本実施形態において、FGL80cの突起構造は、変調絶縁層78と対向する面、ずなわち、ABS43に対して垂直な面に設けることが好ましい。
(第8の実施形態)
図21は、第8の実施形態に係るHDDにおける磁気記録ヘッドの先端部を示す断面図、図22は、磁気記録ヘッドの先端部をABSから見た平面図である。
図21および図22に示すように、STOの電極層81aは、サイドシールド84から分離し、独立した電極としてもよい、この場合、電極層81aは、直接、第2配線を介して、STO駆動電流回路202に電気的に接続される。第8の実施形態において、他の構成は、第7の実施形態と同一である。
上述した第2ないし第8の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。すなわち、第2ないし第8の実施形態によれば、記録媒体の共鳴特性との適合性を改善し、高密度記録が可能となる高周波発振デバイス、磁気記録ヘッド、およびこれを備えたディスク装置が得られる。
本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
例えば、ヘッド部を構成する要素の材料、形状、大きさ等は、必要に応じて変更可能である。また、磁気ディスク装置において、磁気ディスクおよび磁気ヘッドの数は、必要に応じて増加可能であり、磁気ディスクのサイズも種々選択可能である。
10…筺体、11…ベース、12…磁気ディスク、13…スピンドルモータ、
14…ヘッドアクチュエータ、25…制御回路基板、33…磁気ヘッド、
42…スライダ、43…ディスク対向面(ABS)、44…ヘッド部、
54…再生ヘッド、58…記録ヘッド、60…主磁極、62…トレーリングシールド、
64…リーディングシールド、74…スピントルク発振子(STO)、76…変調電極、
78…変調絶縁層、80a…スピン注入層(SIL)、80b…中間層、
80c…発振層(FGL)、82a…本体、82b…突起(突起構造)、
84…サイドシールド、L1〜L8…配線

Claims (15)

  1. 発振層およびスピントルク注入層を有し、外部磁界およびバイアス電流が印加される高周波発振子と、
    前記発振層に変調電圧を印加する変調電極と、
    前記発振層と変調電極との間に挟持された変調絶縁層と、
    を備えるスピントルク型の高周波発振デバイス。
  2. 前記発振層の前記変調絶縁層との界面は、突起構造を一体に含んでいる請求項1に記載の高周波発振デバイス。
  3. 前記発振層は、前記変調絶縁層と2つ以上の側面で接している請求項1又は2に記載の高周波発振デバイス。
  4. 記録媒体の記録層に記録磁界を印加する主磁極と、
    前記主磁極にライトギャップを置いて対向するライトシールドと、
    前記主磁極に磁界を発生させる記録コイルと、
    発振層およびスピントルク注入層を有し、前記主磁極とライトシールドとの間で前記ライトギャップ内に配置された高周波発振子と、
    前記高周波発振子に通電するための配線と、
    前記発振層に変調電圧を印加する変調電極と、
    前記発振層と変調電極との間に挟持された変調絶縁層と、
    を備える磁気記録ヘッド。
  5. 前記変調絶縁層は、MgOを含む酸化物である請求項4に記載の磁気記録ヘッド。
  6. 前記発振層の前記変調絶縁層との界面は、Feを含む合金で形成されている請求項4又は5に記載の磁気記録ヘッド。
  7. 前記発振層の前記変調絶縁層との界面は、突起構造を一体に含んでいる請求項4ないし6のいずれか1項に記載の磁気記録ヘッド。
  8. 前記発振層は、前記変調絶縁層と2つ以上の側面で接している請求項4ないし7のいずれか1項に記載の磁気記録ヘッド。
  9. 前記発振層は、複数の側面を有する本体と、本体の少なくとも1側面から突出する突起とを一体に有し、前記本体の1側面における突起の数は、1以上5未満である請求項7又は8に記載の磁気記録ヘッド。
  10. 前記突起の高さと前記本体のサイズとの比が0.3以上1以下である請求項9に記載の磁気記録ヘッド。
  11. 前記主磁極は、前記変調電極を構成している請求項4ないし10のいずれか1項に記載の磁気記録ヘッド。
  12. 前記主磁極に対向するトレーリングシールドと、前記主磁極の幅方向両側に磁気的に離間して配置されたサイドシールドと、を備えている請求項4ないし10のいずれか1項に記載の磁気記録ヘッド。
  13. 前記トレーリングシールドは、前記変調電極を構成している請求項12に記載の磁気記録ヘッド。
  14. 前記サイドシールドと前記変調電極が電気的に接続されている請求項12に記載の磁気記録ヘッド。
  15. ディスク状の記録媒体と、
    前記記録媒体を回転する駆動部と、
    請求項4ないし14のいずれか1項に記載の磁気記録ヘッドと、を備えるディスク装置。
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