JP2015199834A - 共重合体及びその製造方法、並びにゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents

共重合体及びその製造方法、並びにゴム組成物及び空気入りタイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】ビニルポリマーに特性の異なるポリマー鎖を組み込んだゴム用添加剤として好適な共重合体を提供する。【解決手段】イソブチレン、イソプレン及びブタジエンからなる群より選択された少なくとも1種を含むモノマーを重合してなるポリマーに、リビングラジカル重合開始能を有する重合開始基を導入し、前記重合開始基からビニル系モノマーをリビングラジカル重合することを特徴とする共重合体の製造方法である。また、該共重合体からなるゴム用添加剤である。更に、ジエン系ゴムからなるゴム成分100質量部に対し、該共重合体を1〜100質量部配合してなるゴム組成物である。【選択図】なし

Description

本発明は、ゴム用添加剤として好適な共重合体及びその製造方法、ゴム用添加剤、並びに、該共重合体を含むゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤに関する。
従来、例えば、タイヤに用いられるゴム組成物においては、湿潤路面におけるグリップ性能(ウェットグリップ性能)と低燃費性に寄与する転がり抵抗性能を高次元でバランスさせることが求められている。しかし、これらは背反特性であるため、同時に改良することは容易ではない。
特許文献1には、転がり抵抗性能を悪化させることなくウェットグリップ性能を向上させるために、ナフサの熱分解によるC5留分とスチレン又はビニルトルエンの共重合樹脂を配合することが提案されている。この場合、ウェットグリップ性能を向上させることはできるが、その特性には改善の余地が残る。
特許文献2には、インデンを含有するC9樹脂からなる高軟化点樹脂を配合することが提案されている。この場合、グリップ性能には優れるものの転がり抵抗性能が悪化し、ウェットグリップ性能と転がり抵抗性能との良好なバランスが得られない。
特許文献3には、比較的ガラス転移点が高い(メタ)アクリレート系重合体やスチレンとの共重合体を配合することが提案されている。この場合、ウェットグリップ性能と転がり抵抗性能のバランスは改善されるものの、そのバランスには依然として改善の余地がある。
特開平09−328577号公報 特開2008−169295号公報 特開2006−274049号公報
上記のようにジエン系ゴムにビニルポリマーを配合することによりウェットグリップ性能などの性能を改善することは知られているが、従来技術ではその効果が必ずしも十分とはいえない。その理由として、一般にビニルポリマーはジエン系ゴムに対する相溶性が必ずしも高いとはいえないことが挙げられる。ゴム組成物の更なる性能改善のためには、例えばジエン系ゴムに対する相溶性を改善することが考えられ、そのための一方策として、相溶性を向上する成分というような特性の異なるポリマー鎖をビニルポリマーに組み込むことが有効である。
本発明は、以上の点に鑑み、ビニルポリマーに特性の異なるポリマー鎖が組み込まれてなるゴム用添加剤として好適な共重合体を提供することを目的とする。
本発明に係る共重合体の製造方法は、イソブチレン、イソプレン及びブタジエンからなる群より選択された少なくとも1種を含むモノマーを重合してなるポリマーに、リビングラジカル重合開始能を有する重合開始基を導入し、前記重合開始基からビニル系モノマーをリビングラジカル重合するものである。
本発明に係る共重合体は、該方法により得られる、イソブチレン、イソプレン及びブタジエンからなる群より選択された少なくとも1種を含むモノマーを重合してなるポリマー鎖と、前記ポリマー鎖に導入された重合開始基からリビングラジカル重合により生成されたビニルポリマー鎖と、を有するものである。
本発明に係るゴム用添加剤は、該共重合体からなるものである。また、本発明に係るゴム組成物は、ジエン系ゴムからなるゴム成分100質量部に対し、該共重合体を1〜100質量部配合してなるものである。更に、本発明に係る空気入りタイヤは、該ゴム組成物を用いたものである。
本発明によれば、ポリマー中に導入した重合開始基からビニル系モノマーをリビングラジカル重合することにより、ビニルポリマーに特性の異なるポリマー鎖が組み込まれた共重合体を得ることができる。該共重合体をゴム用添加剤として用いることにより、ゴム組成物の性能を改善することができる。
以下、本発明の実施に関連する事項について詳細に説明する。
本実施形態に係る共重合体は、ベースとなるポリマーにリビングラジカル重合開始能を有する重合開始基を導入し、該重合開始基からビニル系モノマーをリビングラジカル重合することにより得られるものである。
ベースとなるポリマーとしては、イソブチレン、イソプレン及びブタジエンからなる群より選択された少なくとも1種を含むモノマーを重合してなるものが用いられる。これらのモノマーを構成単位とするポリマーはジエン系ゴムとの相溶性がよいので、これをビニルポリマーに組み込むことにより、得られた共重合体のジエン系ゴムに対する相溶性を向上することができる。該ポリマーを構成するモノマーは、上記のイソブチレン、イソプレン及びブタジエンの少なくとも1種を主成分(即ち、全モノマーの50質量%超、より好ましくは70質量%以上)とすることが好ましい。他のモノマーとしては、例えば、スチレン、リモネンやミルセン等のテルペン化合物等が挙げられる。
該ポリマーの具体例としては、ポリイソブチレン、ポリイソプレン、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、ブタジエン−イソプレン共重合体、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合体、及び、イソブチレン−イソプレン共重合体、並びにこれらの水素添加物などが挙げられ、これらはいずれか1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
該ポリマーとしては、重量平均分子量(Mw)が10万(g/mol)以下のものが好ましく用いられる。このような比較的分子量の小さいものを用いることにより、最終的な共重合体の分子量が過大になるのを防いで、ジエン系ゴムに対する分散性を向上することができる。該ポリマーの重量平均分子量は、より好ましくは2000〜80000であり、より好ましくは3000〜50000である。このような低分子量のポリマーとしては、常温(23℃)で流動性を持つ液状ポリマーが好ましく用いられる。
本実施形態では、かかるベースとなるポリマーに、リビングラジカル重合開始能を有する重合開始基を導入する。重合開始基を導入されたポリマーはマクロ開始剤と称され、リビングラジカル重合に用いることができる。重合開始基は、上記ポリマーの末端(両末端又は片末端)に導入されてもよく、側鎖(ペンダント鎖)に導入されてもよい。
重合開始基としては、下記一般式(1)で表されるα−ハロエステル基が好ましい例として挙げられる。
Figure 2015199834
式(1)中、R及びRは、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基であるが、ともに水素原子であることはない。R及びRは、好ましくはそれぞれ独立にメチル基またはエチル基であり、更に好ましくはともにメチル基である。Xは、ハロゲン原子であり、例えば、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子が挙げられ、好ましくは臭素原子である。該重合開始基は、原子移動ラジカル重合(ATRP)によるリビングラジカル重合開始能を有するものであり、遷移金属錯体の存在下でラジカルが発生し、重合反応が進行する。
重合開始基の導入方法は、特に限定されない。例えば、ベースとなるポリマーがイソプレンやブタジエンを構成単位として含む場合、ポリマー中の炭素−炭素二重結合を利用して導入することができる。また、末端にヒドロキシル基やアリル基などの官能基を持つポリマーの場合、該官能基を利用して導入することができる。後者の方法は、特にベースとなるポリマーがイソプレンやブタジエンからなる(共)重合体の水素添加物やイソブチレンの単独重合体の場合に有効である。
一実施形態に係る導入方法として、ベースとなるポリマーが炭素−炭素二重結合を有する場合に、該炭素−炭素二重結合とチオール化合物とのエン−チオール反応を利用して導入する方法について説明する。この場合、例えば、チオール化合物として、メルカプト基とともにヒドロキシル基を持つ化合物を用いて、これをポリマーの炭素−炭素二重結合に対してエン−チオール反応させることで、ポリマーにヒドロキシル基が導入される。エン−チオール反応は、アゾ化合物や有機過酸化物などのラジカル発生剤を反応触媒として用いて行うことができる。次いで、ヒドロキシル基に対して、例えば下記一般式(2)で表されるアシル化合物を用いた求核アシル置換反応により、上記一般式(1)で表される重合開始基を導入することができる。
Figure 2015199834
式(2)中のR、R及びXは、式(1)と同じであり、Yは、ハロゲン原子であり、例えば、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子が挙げられる。
より詳細には、ベースとなるポリマーがイソプレン及び/又はブタジエンを構成単位に含む場合、そのポリマー鎖には1,4−結合の他に1,2−結合も含まれる。エン−チオール反応は、1,2−結合の方が1,4−結合よりも反応性が高いので、重合開始基は1,2−結合部分に導入される。そのため、一実施形態に係るマクロ開始剤は、そのポリマー鎖に下記一般式(3)で表される構成単位を含む。
Figure 2015199834
式(3)中のR、R及びXは、式(1)と同じである。R及びRは、それぞれ水素原子又はメチル基であるが、ともにメチル基であることはなく、同一分子中のR及びRは同一でも異なっていてもよい。より詳細には、構成単位がイソプレンの場合、R及びRは一方が水素原子で他方がメチル基であり、構成単位がブタジエンの場合、R及びRはともに水素原子である。Rは、炭素数2〜8の直鎖又は分岐のアルカンジイル基であり、より好ましくは炭素数2〜4の直鎖のアルカンジイル基である。
このエン−チオール反応を利用した導入方法は、末端にアリル基を持つポリマーについても同様に行うことができる。その場合、一実施形態に係るマクロ開始剤は、そのポリマー鎖の片末端又は両末端に下記一般式(4)で表される末端構造を有する。
Figure 2015199834
式(4)中のR、R及びXは、式(1)と同じであり、Rは、式(3)と同じである。
他の実施形態に係る導入方法として、末端にヒドロキシル基を有するポリマーの場合、該ヒドロキシル基に対して、上記一般式(2)で表されるアシル化合物を用いた求核アシル置換反応により、上記一般式(1)で表される重合開始基を導入することができる。この場合、一実施形態に係るマクロ開始剤は、該重合開始基がポリマー鎖の末端に直接結合した構造を有してもよく、すなわち、ポリマー鎖の片末端又は両末端に下記一般式(5)で表される末端構造を有するものであってもよい。
Figure 2015199834
なお、上記のようにして得られるマクロ開始剤における重合開始基の平均導入率は、特に限定されず、例えば、ポリマー1分子当たり1〜10個でもよく、1.5〜5個でもよい。
本実施形態では、該マクロ開始剤を用いて、その重合開始基からビニル系モノマーをリビングラジカル重合する。リビングラジカル重合の方法は特に限定しないが、好ましい実施形態として上記式(1)の重合開始基を持つ場合、触媒として遷移金属錯体を用いて行う。該遷移金属錯体としては、周期律表第7族、8族、9族、10族、または11族元素を中心金属とする金属錯体が好ましく、より好ましくは、0価の銅、1価の銅、2価のルテニウム、2価の鉄または2価のニッケル錯体であり、特には1価の銅錯体が好ましく、アミン/イミン系の多座配位子を有する銅(I)錯体、例えば、ハロゲン化銅(例えば、塩化銅、臭化銅)/アミン錯体が好ましく用いられる。
重合に使用するビニル系モノマーとしては、例えば、スチレン及びその誘導体としてのアルキルスチレンなどのスチレン系モノマー、(メタ)アクリル酸及びその誘導体としての(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸系モノマー、(メタ)アクリルアミド及びその誘導体としてのアルキル(メタ)アクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド系モノマー、酢酸ビニルなどのビニルエステル系モノマー、アクリロニトリルなどのニトリル系ビニルモノマー、ビニルメチルエーテルなどのビニルエーテル系モノマー、及び、エチレンやプロピレンなどのモノオレフィン系モノマーが挙げられ、これらのいずれか1種又は2種以上が挙げられる。ここで、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルのうちの一方又は両方を意味し、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及びメタクリレートのうちの一方又は両方を意味する。
これらの中でも、タイヤ用ゴム組成物においてウェットグリップ性能を高める上では、スチレン系モノマー及び(メタ)アクリレートからなる群より選択された少なくとも1種を含むことが好ましい。より詳細には、リビングラジカル重合により生成されるビニルポリマー鎖は、下記一般式(6)及び/又は一般式(7)で表される繰り返し単位を含むことが好ましい。
Figure 2015199834
式(6)中、Rは水素原子又はメチル基であり、同一分子中のRは同一でも異なっていてもよい。Rは水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基であり、同一分子中のRは同一でも異なっていてもよい。該アルキル基は直鎖でも分岐していてもよく、従って、Rは、より詳細には、水素原子、炭素数1〜8の直鎖アルキル基、又は炭素数3〜8の分岐アルキル基である。Rは、芳香環のオルト(o−)位、メタ(m−)位、及びパラ(p−)位のいずれにあってもよい。
式(6)の繰り返し単位を構成するスチレン系モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、メチルスチレン(オルト位、メタ位、パラ位及びこれらの2種以上の混合物)、エチルスチレン(オルト位、メタ位、パラ位及びこれらの2種以上の混合物)、プロピルスチレン(オルト位、メタ位、パラ位及びこれらの2種以上の混合物)、イソプロピルスチレン(オルト位、メタ位、パラ位及びこれらの2種以上の混合物)、ブチルスチレン(オルト位、メタ位、パラ位及びこれらの2種以上の混合物)、イソブチルスチレン(オルト位、メタ位、パラ位及びこれらの2種以上の混合物)、t−ブチルスチレン(オルト位、メタ位、パラ位及びこれらの2種以上の混合物)、s−ブチルスチレン(オルト位、メタ位、パラ位及びこれらの2種以上の混合物)、ペンチルスチレン(オルト位、メタ位、パラ位及びこれらの2種以上の混合物)、ヘキシルスチレン(オルト位、メタ位、パラ位及びこれらの2種以上の混合物)、ヘプチルスチレン(オルト位、メタ位、パラ位及びこれらの2種以上の混合物)、及び、オクチルスチレン(オルト位、メタ位、パラ位及びこれらの2種以上の混合物)などが挙げられる。これらはいずれか1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
Figure 2015199834
式(7)中、Rは、水素原子又はメチル基であり、同一分子中に存在するRは同一でも異なってもよい。Rは、炭素数1〜18のアルキル基であり、同一分子中に存在するRは同一でも異なってもよい。Rのアルキル基は直鎖でも分岐していてもよい。Rは、炭素数1〜10のアルキル基であることが好ましい。
式(7)の繰り返し単位を構成する(メタ)アクリレートとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ウンデシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸トリデシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ペンチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘプチル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ウンデシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸イソデシルなどが挙げられる。これらはいずれか1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
なお、好ましい実施形態に係るビニルポリマー鎖を構成するモノマーは、基本的にはスチレン系モノマー及び/又は(メタ)アクリレートからなり、即ち上記スチレン系モノマー及び/又は(メタ)アクリレートを主成分とするが、効果を損なわない範囲で他のビニル系モノマーを併用してもよい。特に限定するものではないが、該ビニルポリマー鎖の全繰り返し単位に対するスチレン系モノマー及び/又は(メタ)アクリレートの繰り返し単位の含有量は90モル%以上であることが好ましい。
上記リビングラジカル重合により得られる本実施形態に係る共重合体は、イソブチレン、イソプレン及びブタジエンからなる群より選択された少なくとも1種を含むモノマーを重合してなるポリマー鎖と、該ポリマー鎖に導入された重合開始基からリビングラジカル重合により生成されたビニルポリマー鎖と、を有するものである。
一実施形態として、上記(1)の重合開始基に結合した上記式(6)で表される繰り返し単位からなるビニルポリマー鎖は、下記一般式(6−1)で表される構造を持つ。
Figure 2015199834
式(6−1)中のR、R及びXは、式(1)と同じであり、R及びRは、式(6)と同じである。nは式(6)の繰り返し単位の繰り返し数であって、1以上の整数である。
また、一実施形態として、上記(1)の重合開始基に結合した上記式(7)で表される繰り返し単位からなるビニルポリマー鎖は、下記一般式(7−1)で表される構造を持つ。
Figure 2015199834
式(7−1)中のR、R及びXは、式(1)と同じであり、R及びRは、式(7)と同じである。mは式(7)の繰り返し単位の繰り返し数であって、1以上の整数である。
実施形態に係る共重合体の重量平均分子量(Mw)は、特に限定されず、例えば、5000〜100万(g/mol)であってもよく、1万〜70万であってもよく、5万〜50万であってもよく、10万〜30万であってもよい。
本実施形態に係る共重合体は、一般にジエン系ゴムに対する相溶性の低いビニルポリマーに、ジエン系ゴムに対する相溶性のよい上記ポリマー鎖が組み込まれているので、ジエン系ゴムに対する相溶性が改善される。そのため、ジエン系ゴムを含むゴム組成物に添加されるゴム用添加剤として好ましく用いられる。
一実施形態に係るゴム組成物は、ジエン系ゴムからなるゴム成分100質量部に対し、該共重合体を1〜100質量部配合してなるものである。
該ゴム成分としてのジエン系ゴムとしては、例えば、天然ゴム(NR)、合成イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、スチレン−イソプレン共重合体ゴム、ブタジエン−イソプレン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム等が挙げられ、これらはいずれか1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。これらの中でも、NR、BR及びSBRからなる群から選択された少なくとも1種であることが好ましい。
上記共重合体の配合量は、ジエン系ゴムからなるゴム成分100質量部に対して1〜100質量部とすることができ、より好ましくは2〜50質量部であり、更に好ましくは3〜30質量部である。
本実施形態に係るゴム組成物には、上記共重合体の他に、補強性充填剤、シランカップリング剤、オイル、亜鉛華、ステアリン酸、老化防止剤、ワックス、加硫剤、加硫促進剤など、ゴム組成物において一般に使用される各種添加剤を配合することができる。
補強性充填剤としては、湿式シリカ(含水ケイ酸)等のシリカやカーボンブラックが好ましく用いられ、より好ましくは、転がり抵抗性能とウェットグリップ性能のバランスを向上するために、シリカを用いることであり、シリカ単独又はシリカとカーボンブラックの併用が好ましい。補強性充填剤の配合量は、特に限定されず、例えば、ゴム成分100質量部に対して20〜150質量部であってもよく、より好ましくは30〜100質量部である。シリカの配合量も特に限定されず、例えば、ゴム成分100質量部に対して20〜150質量部であってもよく、より好ましくは30〜100質量部である。
シリカを配合する場合、シランカップリング剤を併用することが好ましく、その場合、シランカップリング剤の配合量は、シリカ質量の2〜20質量%であることが好ましく、より好ましくは4〜15質量%である。
上記加硫剤としては、硫黄が好ましく用いられる。加硫剤の配合量は、特に限定するものではないが、ゴム成分100質量部に対して0.1〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜5質量部である。また、上記加硫促進剤としては、例えば、スルフェンアミド系、チウラム系、チアゾール系、及びグアニジン系などの各種加硫促進剤を用いることができ、いずれか1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。加硫促進剤の配合量は、特に限定するものではないが、ゴム成分100質量部に対して0.1〜7質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜5質量部である。
本実施形態に係るゴム組成物は、通常に用いられるバンバリーミキサーやニーダー、ロール等の混合機を用いて、常法に従い混練し作製することができる。すなわち、例えば、第一混合段階で、ジエン系ゴムに対し、共重合体とともに、加硫剤及び加硫促進剤を除く他の添加剤を添加混合し、次いで、得られた混合物に、最終混合段階で加硫剤及び加硫促進剤を添加混合してゴム組成物を調製することができる。
このようにして得られたゴム組成物は、タイヤ用、防振ゴム用、コンベアベルト用などの各種ゴム部材に用いることができる。好ましくは、タイヤ用として用いることであり、乗用車用、トラックやバスの大型タイヤなど各種用途、サイズの空気入りタイヤのトレッド部、サイドウォール部などタイヤの各部位に適用することができる。すなわち、該ゴム組成物は、常法に従い、例えば、押出加工によって所定の形状に成形され、他の部品と組み合わせた後、例えば140〜180℃で加硫成形することにより、空気入りタイヤを製造することができる。これらの中でも、タイヤのトレッド用配合として用いることが特に好ましい。
以下、実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[合成例1:マクロ開始剤1の合成]
鐘淵化学(株)製「エピオン203A」(両末端アリル基液状ポリイソブチレン、Mw=6900)100gを100mLのTHFに溶解させ、29.7gの3−メルカプト−1−プロパノールおよび1.19gの2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)を加え、マグネチックスターラーにて撹拌しながら1時間窒素バブリングした後、35℃で15時間保持した。得られた溶液のメタノールへの再沈によりポリマーを精製した。得られたポリマーを100mLのTHFに再度溶解させ、200mLのトリエチルアミンを添加した。溶液を0℃に冷却し、29.7gの2−ブロモイソブチリルブロミドを滴下により添加し、0℃で3時間撹拌した後、室温で15時間撹拌した。反応溶液のメタノールへの再沈精製により、ポリイソブチレンの両末端に重合開始基を導入したマクロ開始剤1を得た。マクロ開始剤1は下記式(8)で表される構造(式中、pは1以上の整数)を有するものであり、重合開始基の平均導入率は13C−NMR(400MHz CDCl3)により、ポリイソブチレン骨格に帰属されるピーク(38.5ppm)と、導入された重合開始基に帰属されるピーク(32.5ppm)との積分値から算出し、およそ2個/ポリマー鎖であった。
Figure 2015199834
[合成例2:マクロ開始剤2の合成]
マクロ開始剤1の合成に用いたエピオン203の代わりに、100gのクラレ(株)製「クラプレンL−SBR820」(液状スチレンブタジエン共重合体、Mw=9800)を用いること以外は合成例1と同様の手法により、スチレンブタジエン共重合体の側鎖に重合開始基を導入したマクロ開始剤2を得た。マクロ開始剤2は下記式(9)で表される構造(式中、p、q、r及びsはそれぞれ1以上の整数であり、各繰り返しユニットはランダムに結合)を有するものであり、重合開始基の平均導入率は13C−NMR(400MHz CDCl3)により、スチレンブタジエン共重合体骨格に帰属されるピーク(126.0ppm)と、導入された重合開始基に帰属されるピーク(32.5ppm)との積分値から算出し、およそ3個/ポリマー鎖であった。
Figure 2015199834
[合成例3:マクロ開始剤3の合成]
マクロ開始剤1の合成に用いたエピオン203の代わりに、100gのクラレ(株)製「クラプレンLIR−15」(液状ポリイソプレン、Mw=23000)を用いること以外は合成例1と同様の手法により、ポリイソプレンの側鎖に重合開始基を導入したマクロ開始剤3を得た。マクロ開始剤3は下記式(10)で表される構造(式中、p、q、r、s及びtはそれぞれ1以上の整数であり、各繰り返しユニットはランダムに結合)を有するものであり、重合開始基の平均導入率は13C−NMR(400MHz CDCl3)により、ポリイソプレン骨格に帰属されるピーク(111.2ppm)と、導入された重合開始基に帰属されるピーク(32.5ppm)との積分値から算出し、およそ3個/ポリマー鎖であった。
Figure 2015199834
[合成例4:マクロ開始剤4の合成]
マクロ開始剤1の合成に用いたエピオン203の代わりに、100gのクラレ(株)製「クラプレンLIR−30」(液状ポリイソプレン、Mw=32000)を用いること以外は合成例1と同様の手法により、ポリイソプレンの側鎖に重合開始基を導入したマクロ開始剤4を得た。マクロ開始剤3は上記式(10)で表される構造を有するものであり、重合開始基の平均導入率(合成例3と同様に算出)は、およそ3個/ポリマー鎖であった。
[合成例5:マクロ開始剤5の合成]
出光興産(株)製「Poly BD R-45HT」(両末端水酸基液状ポリブタジエン、Mw=3300)100gを100mLのTHFに溶解させ、200mLのトリエチルアミンを添加した。溶液を0℃に冷却し、32.9gの2−ブロモイソブチリルブロミドを滴下により添加し、0℃で3時間撹拌した後、室温で15時間撹拌した。反応溶液のメタノールへの再沈精製により、ポリブタジエンの両末端に重合開始基を導入したマクロ開始剤5を得た。マクロ開始剤5は下記式(11)で表される構造(式中、p、qは1以上の整数)を有するものであり、重合開始基の平均導入率は13C−NMR(400MHz CDCl3)により、ポリブダジエン骨格に帰属されるピーク(115.5ppm)と、導入された重合開始基に帰属されるピーク(32.5ppm)との積分値から算出し、およそ2個/ポリマー鎖であった。
Figure 2015199834
[実施例1:共重合体1の合成]
30gのスチレンと、5.77gのマクロ開始剤1と、5.00gのN,N,N',N'',N''-ペンタメチルジエチレントリアミンと、100mLのアニソールを混合し、1時間窒素バブリングした後、反応溶液に0.828gの臭化銅(I)を添加し、100℃で5時間保持した。得られた溶液のメタノールへの再沈精製により、ポリイソブチレン鎖を持つマクロ開始剤1の重合開始基にポリスチレン鎖が結合した共重合体1を得た。共重合体1は、数平均分子量(Mn)が43000、重量平均分子量(Mw)が121000、分子量分布(Mw/Mn)が2.81であった。
本明細書において、Mn、Mw、及び、Mw/Mnは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)での測定により、ポリスチレン換算にて求めた。詳細には、測定試料は0.2mgをTHF1mLに溶解させたものを用いた。(株)島津製作所製「LC−20DA」を使用し、試料をフィルター透過後、温度40℃、流量0.7mL/分でカラム(Polymer Laboratories社製「PL Gel3μm Guard×2」)を通し、Spectra System社製「RI Detector」で検出した。ベースとなるポリマーについても同様に測定した。
[実施例2:共重合体2の合成]
共重合体1の合成に用いたマクロ開始剤1の代わりに、マクロ開始剤2を用いること以外は実施例1と同様の手法により(ビニルモノマー/開始剤中の重合開始基(モル比)=200)、スチレンブタジエン共重合体鎖を持つマクロ開始剤2の重合開始基にポリスチレン鎖が結合した共重合体2を得た。共重合体2は、Mnが63000、Mwが204000、Mw/Mnが3.28であった。
[実施例3:共重合体3の合成]
共重合体1の合成に用いたマクロ開始剤1の代わりに、マクロ開始剤3を用いること以外は実施例1と同様の手法により(ビニルモノマー/開始剤中の重合開始基(モル比)=200)、ポリイソプレン鎖を持つマクロ開始剤3の重合開始基にポリスチレン鎖が結合した共重合体3を得た。共重合体3は、Mnが75000、Mwが240000、Mw/Mnが3.20であった。
[実施例4:共重合体4の合成]
共重合体1の合成に用いたマクロ開始剤1の代わりに、マクロ開始剤4を用いること以外は実施例1と同様の手法により(ビニルモノマー/開始剤中の重合開始基(モル比)=200)、ポリイソプレン鎖を持つマクロ開始剤4の重合開始基にポリスチレン鎖が結合した共重合体4を得た。共重合体4は、Mnが90000、Mwが270000、Mw/Mnが3.00であった。
[実施例5:共重合体5の合成]
共重合体1の合成に用いたスチレンの代わりに、メタクリル酸メチルを用いること以外は実施例1と同様の手法により(ビニルモノマー/開始剤中の重合開始基(モル比)=200)、ポリイソブチレン鎖を持つマクロ開始剤1の重合開始基にポリメチルメタクリレート鎖が結合した共重合体5を得た。共重合体5は、Mnが40000、Mwが115000、Mw/Mnが2.89であった。
[実施例6:共重合体6の合成]
共重合体1の合成に用いたマクロ開始剤1の代わりに、マクロ開始剤5を用いること以外は実施例1と同様の手法により(ビニルモノマー/開始剤中の重合開始基(モル比)=200)、ポリブタジエン鎖を持つマクロ開始剤5の重合開始基にポリスチレン鎖が結合した共重合体6を得た。共重合体6は、Mnが43000、Mwが120000、Mw/Mnが2.79であった。
[比較例1:ポリスチレンの合成]
30gのスチレンと、0.281gの2−ブロモイソ酪酸エチルと、0.250gのN,N,N',N'',N''-ペンタメチルジエチレントリアミンを混合し、1時間窒素バブリングした後、反応溶液に0.413gの臭化銅(I)を添加し、100℃で5時間保持した。得られた溶液のメタノールへの再沈精製により、ポリスチレンを得た。該ポリスチレンは、Mnが21000、Mwが25000、Mw/Mnが1.19であった。
[比較例2:ポリメチルメタクリレートの合成]
比較例1のポリスチレンの合成で用いたスチレンの代わりに、メタクリル酸メチルを用いること以外は比較例1と同様の手法により(ビニルモノマー/開始剤(モル比)=200)、ポリメチルメタクリレートを得た。該ポリメチルメタクリレートは、Mnが20000、Mwが24000、Mw/Mnが1.20であった。
[マクロ開始剤から重合したポリマーの分析]
0.5gの共重合体2を50gのTHFに溶解させ、水酸化カリウムのエタノール溶液(1mol/L)10gと混合し、室温で24時間撹拌することにより、マクロ開始剤2から重合したポリスチレンを加水分解により開裂させた。反応溶液をエバポレーターにより濃縮し、THF/メタノールによる再沈精製によってポリマー(Mn=19000、Mw=24000、Mw/Mn=1.26)を得た。NMR解析によりこのポリマーがポリスチレンのホモポリマーであることを確認した。
以上のように、本実施例によれば、上記マクロ開始剤1〜5を用いてビニル系モノマーを重合することにより、ポリイソブチレン、ポリイソプレン、ポリブタジエン及びスチレンブタジエン共重合体の側鎖及び/又は末端から、スチレン系ポリマーや(メタ)アクリレート系ポリマーが重合された共重合体を得ることができた。
[ゴム組成物の評価]
ラボミキサー(ラボプラストミル)を使用し、下記表1に示す配合(質量部)に従って、まず、第一混合段階で、ジエン系ゴム成分に対し硫黄及び加硫促進剤を除く他の配合剤を添加し混練し(排出温度=160℃)、次いで、得られた混練物に、最終混合段階で、硫黄と加硫促進剤を添加し混練して(排出温度=90℃)、ゴム組成物を調製した。表1中の各成分の詳細は、以下の通りである。
・SBR:ランクセス(株)製「VSL5025」
・BR:宇部興産(株)製の「ウベポールBR150B」
・シリカ:東ソー・シリカ(株)製「ニップシールAQ」
・シランカップリング剤:ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、エボニック・デグサ社製「Si69」
・亜鉛華:三井金属鉱業(株)製「亜鉛華1種」
・老化防止剤:大内新興化学工業(株)製「ノクラック6C」
・ステアリン酸:花王(株)製「ルナックS−20」
・硫黄:細井化学工業(株)製「ゴム用粉末硫黄150メッシュ」
・加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製「ノクセラーCZ」
・2次加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製「ノクセラーD」
・共重合体1〜6、ポリスチレン及びポリメチルメタクリレート:上記実施例1〜6及び比較例1,2で合成したもの
・液状ポリマー1:鐘淵化学(株)製「エピオン203A」(両末端アリル基液状ポリイソブチレン)
・液状ポリマー2:クラレ(株)製「クラプレンL−SBR820」(液状スチレンブタジエン共重合体)
・液状ポリマー3:クラレ(株)製「クラプレンLIR−15」(液状ポリイソプレン)
・液状ポリマー4:クラレ(株)製「クラプレンLIR−30」(液状ポリイソプレン)
・液状ポリマー5:出光興産(株)製「Poly BD R-45HT」(両末端水酸基液状ポリブタジエン)
得られた各ゴム組成物について、160℃×20分で加硫して所定形状の試験片を作製し、得られた試験片を用いて、動的粘弾性試験を行って0℃及び60℃でのtanδを測定した。測定方法は次の通りである。
・0℃tanδ:UBM社製レオスペクトロメーターE4000を用いて、周波数10Hz、静歪み10%、動歪み2%、温度0℃の条件で損失係数tanδを測定し、比較例3の値を100とした指数で表示した。指数が大きいほど、tanδが大きく、ウェットグリップ性能に優れることを示す。
・60℃tanδ:温度を60℃に変え、その他は0℃tanδと同様にして測定し、比較例3の値を100とした指数で表示した。指数が小さいほど、発熱しにくく、タイヤでの転がり抵抗が小さくて転がり抵抗性能(即ち、低燃費性)に優れることを示す。
Figure 2015199834
結果は表1に示す通りであり、コントロールである比較例3に対し、上記共重合体1〜6を配合した実施例7〜12であると、転がり抵抗性能を実質的に悪化させることなく、ウェットグリップ性能が顕著に改善された。これに対し、ポリイソブチレンやポリイソプレンなどを共重合していないポリスチレンを配合した比較例4では、ウェットグリップ性能が改善したものの、その改善効果は実施例よりも低いものであった。ポリイソブチレンやポリイソプレンなどを共重合していないポリメチルメタクリレートを配合した比較例5では、優れたウェットグリップ性能の改善効果は得られず、転がり抵抗性能も顕著に悪化していた。また、ポリスチレンやポリメチルメタクリレートを共重合していない液状ポリマーを配合した比較例6〜9では、ウェットグリップ性能が改善されたものの、その改善効果は実施例よりも低いものであった。

Claims (8)

  1. イソブチレン、イソプレン及びブタジエンからなる群より選択された少なくとも1種を含むモノマーを重合してなるポリマーに、リビングラジカル重合開始能を有する重合開始基を導入し、前記重合開始基からビニル系モノマーをリビングラジカル重合することを特徴とする共重合体の製造方法。
  2. 前記ビニル系モノマーが、スチレン系モノマー及び(メタ)アクリレートからなる群より選択された少なくとも1種を含む請求項1記載の共重合体の製造方法。
  3. 前記重合開始基が下記一般式(1)で表される基である請求項1又は2記載の共重合体の製造方法。
    Figure 2015199834
    (式中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基であるが、ともに水素原子であることはなく、Xはハロゲン原子である。)
  4. 前記ポリマーの重量平均分子量が10万以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の共重合体の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法により得られる、イソブチレン、イソプレン及びブタジエンからなる群より選択された少なくとも1種を含むモノマーを重合してなるポリマー鎖と、前記ポリマー鎖に導入された重合開始基からリビングラジカル重合により生成されたビニルポリマー鎖と、を有する共重合体。
  6. 請求項5記載の共重合体からなるゴム用添加剤。
  7. ジエン系ゴムからなるゴム成分100質量部に対し、請求項5記載の共重合体を1〜100質量部配合してなるゴム組成物。
  8. 請求項7記載のゴム組成物を用いた空気入りタイヤ。
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