JP2018039942A - ウレタン組成物および湿気硬化型ポリウレタン組成物 - Google Patents

ウレタン組成物および湿気硬化型ポリウレタン組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】幅広い温度領域で制振性が向上した硬化物が得られるウレタン組成物、及びそのウレタン組成物の反応生成物を含む湿気硬化型ポリウレタン組成物の提供。【解決手段】1分子中に2個以上のヒドロキシ基を有するポリオール化合物(A)100質量部に対して、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物(B)を1〜200質量部、及び液状ジエン系ゴム(D)を0.1〜60質量部含有するウレタン組成物。【選択図】なし

Description

本発明はウレタン組成物および湿気硬化型ポリウレタン組成物に関する。
ウレタン組成物およびこの反応生成物である湿気硬化型ポリウレタン組成物は、接着性などの特性に優れることから、例えば1液硬化型接着剤、2液硬化型接着剤などの接着剤として、種々の用途で使用されている。
例えば、自動車用途では、車体剛性向上、外観が優れること、デザイン自由度が高いことなどから、ゴムガスケットを介さずに、窓ガラスを、ボディーに直接接着するダイレクトグレージング(DG)用接着剤の検討が進められている(例えば、特許文献1参照。)。このような自動車をはじめとする種々の機械においては振動が発生するため、この振動に由来する問題を解決する手段が必要とされていた。例えば、上述したDG用接着剤の場合、幅広い温度領域でロードノイズを低減させる手段が求められていた。
特開2014−122257号公報
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであり、幅広い温度領域で制振性が向上した硬化物が得られるウレタン組成物、及びそのウレタン組成物の反応生成物を含む湿気硬化型ポリウレタン組成物を提供する。
本発明者らが、鋭意検討を行った結果、ポリオール化合物、特定のイソシアネート化合物、及び液状ジエン系ゴムを、それぞれ特定の含有割合でウレタン組成物、およびそのウレタン組成物の反応生成物を含む湿気硬化型ポリウレタン組成物により、幅広い温度領域で制振性が向上した硬化物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下〔1〕〜〔10〕に関する。
〔1〕1分子中に2個以上のヒドロキシ基を有するポリオール化合物(A)100質量部に対して、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物(B)を1〜200質量部、及び液状ジエン系ゴム(D)を0.1〜60質量部含有するウレタン組成物。
〔2〕充填剤を含有する粉体成分(C)を更に300質量部以下含有する〔1〕に記載のウレタン組成物。
〔3〕前記液状ジエン系ゴム(D)の重量平均分子量(Mw)が2,000〜120,000である、〔1〕又は〔2〕に記載のウレタン組成物。
〔4]前記液状ジエン系ゴム(D)の38℃における溶融粘度が0.1〜4,000Pa・sである、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のウレタン組成物。
〔5〕前記液状ジエン系ゴム(D)のガラス転移温度(Tg)が−150℃〜50℃である、〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のウレタン組成物。
〔6〕前記液状ジエン系ゴム(D)がイソプレン及び/又はブタジエンの単量体単位を含む重合体である、〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のウレタン組成物。
〔7〕前記液状ジエン系ゴム(D)がスチレン/イソプレン共重合体、又はスチレン/ブタジエン共重合体、又はスチレン/イソプレン/ブタジエン共重合体である、〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のウレタン組成物。
〔8〕官能基を有さない前記液状ジエン系ゴム(D)を含有する、〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のウレタン組成物。
〔9〕〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載のウレタン組成物の反応生成物であるプレポリマーを含む混合物、および1分子中に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物(B’)を含む湿気硬化型ポリウレタン組成物。
〔10〕〔9〕に記載の湿気硬化型ポリウレタン組成物を含むダイレクトグレージング用接着剤。
本発明によれば、幅広い温度領域で制振性が向上した硬化物が得られる湿気硬化型ポリウレタン組成物および該ポリウレタン組成物に好適なウレタン組成物が得られる。かかる湿気硬化型ポリウレタン組成物は、例えばダイレクトグレージング用接着剤に好適である。
本発明のウレタン組成物は、1分子中に2個以上のヒドロキシ基を有するポリオール化合物(A)100質量部に対して、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物(B)を1〜200質量部、及び液状ジエン系ゴム(D)を0.1〜60質量部含有する。
[ポリオール化合物(A)]
本発明で用いるポリオール化合物(A)は、後述するイソシアネート化合物(B)と反応できる化合物である限り特に制限はない。
ポリオール化合物(A)としては、低分子多価アルコール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、その他のポリオール、これらの混合物などが挙げられる。
低分子多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、グリセリン、1,1,1−トリメチロールプロパン、1,2,5−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール;ソルビトール等の糖類;などが挙げられる。
ポリエーテルポリオールは、例えば、上記低分子多価アルコール、芳香族ジオール化合物、アミン化合物及びアルカノールアミン化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物に、アルキレンオキサイド及びスチレンオキサイドから選ばれる少なくとも1種の化合物を付加する方法、ブチレンオキサイド(テトラメチレンオキサイド)、テトラヒドロフラン等の環状エーテル単量体を開環重合する方法などによって製造されたものである。
上記芳香族ジオール化合物としては、例えば、レゾルシン(m−ジヒドロキシベンゼン)、キシリレングリコール、1,4−ベンゼンジメタノール、スチレングリコール、4,4'−ジヒドロキシエチルフェノール;ビスフェノールA構造(4,4’−ジヒドロキシフェニルプロパン)、ビスフェノールF構造(4,4’−ジヒドロキシフェニルメタン)、臭素化ビスフェノールA構造、水添ビスフェノールA構造、ビスフェノールS構造、ビスフェノールAF構造等のビスフェノール骨格を有するジオール化合物などが挙げられる。上記アミン化合物としては、例えば、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどが挙げられる。上記アルカノールアミン化合物としては、例えば、エタノールアミン、プロパノールアミンなどが挙げられる。上記アルキレンオキサイドとしては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドなどが挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリプロピレントリオール、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合体、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリテトラエチレングリコール;ソルビトール系ポリオール;ビスフェノールA(4,4’−ジヒドロキシフェニルプロパン)に、アルキレンオキサイドを付加させて得られるポリエーテルポリオールなどが挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、縮合系ポリエステルポリオール、ラクトン系ポリオール、ポリカーボネートポリオール等が挙げられる。
縮合系ポリエステルポリオールは、例えば、上記低分子多価アルコール、上記芳香族ジオール化合物、上記アミン化合部物及び上記アルカノールアミン化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物と、多塩基性カルボン酸との縮合反応により製造されたものである。
上記多塩基性カルボン酸としては、例えば、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、フマル酸、マレイン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバシン酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ダイマー酸、ピロメリット酸等の低分子カルボン酸、オリゴマー酸、ヒマシ油、ヒマシ油とエチレングリコール(又はプロピレングリコール)との反応生成物などのヒドロキシカルボン酸等が挙げられる。
ラクトン系ポリオールは、例えば、ラクトンを開環重合することにより製造された両末端にヒドロキシ基を有するものである。上記ラクトンとしては、例えば、ε−カプロラクトン、α−メチル−ε−カプロラクトン、ε−メチル−ε−カプロラクトンなどが挙げられる。
その他のポリオールとしては、アクリルポリオールなどが挙げられる。
これらポリオール化合物(A)の中でも、上記ウレタン組成物の反応生成物を含む組成物、例えば1液湿気硬化型ポリウレタン組成物として用いた場合に、得られる硬化物の硬度と破断伸びのバランスおよび優れた物性の硬化物が安価に得られることから、ポリプロピレングリコールが好ましい。
ポリオール化合物(A)の重量平均分子量は、10〜10000が好ましく、10〜8000がより好ましい。重量平均分子量がこの範囲であると、後述するイソシアネート化合物(B)との反応によって生成するプレポリマーの物性(例えば、硬度、破断強度、破断伸び)及び粘度が良好となる。なお、ポリオール化合物(A)の重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した標準ポリスチレン換算の重量平均分子量である。
これらポリオール化合物(A)は1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[イソシアネート化合物(B)]
本発明で用いるポリオール化合物(A)は、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する限り特に制限はない。イソシアネート化合物(B)としては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアナートメチルなどの脂肪族ポリイソシアネート;トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等の脂環式ポリイソシアネート;これらイソシアネート化合物のカルボジイミド変性イソシアネート化合物、イソシアヌレート変性イソシアネート化合物;などが挙げられる。
これらイソシアネート化合物(B)の中でも、接着性がより良好になることから、芳香族ポリイソシアネートが好ましく、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)がより好ましい。
これらイソシアネート化合物(B)は1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のウレタン組成物において、ポリオール化合物(A)100質量部に対するイソシアネート化合物(B)の含有量は、1〜200質量部の範囲であり、1〜150質量部であることが好ましく、1〜100質量部であることがより好ましい。イソシアネート化合物(B)が上記範囲で含まれていることにより、ポリオール化合物(A)とイソシアネート化合物(B)が適切な量比で反応し、生成するウレタン組成物の反応生成物から得られる硬化物、および該反応組成物を含む湿気硬化型ポリウレタン組成物から得られる硬化物の物性(例えば、硬度、破断強度、破断伸び)が良好となる。
[液状ジエン系ゴム(D)]
本発明で用いる液状ジエン系ゴム(D)とは、液状の重合体でありその重合体を構成する単量体単位として共役ジエン単位を含む。共役ジエンとしては、例えば、ブタジエン、イソプレン;2,3−ジメチルブタジエン、2−フェニルブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−オクタジエン、1,3−シクロヘキサジエン、2−メチル−1,3−オクタジエン、1,3,7−オクタトリエン、ミルセン、及びクロロプレン等のブタジエン及びイソプレン以外の共役ジエン(d1)が挙げられる。液状ジエン系ゴム(D)に含まれる共役ジエン単位としては、イソプレン及び/又はブタジエンの単量体単位が含まれていることが好ましい。
液状ジエン系ゴム(D)は、その重合体を構成する全単量体単位のうち、50質量%以上がイソプレン及び/又はブタジエンの単量体単位であることが好ましい一態様である。イソプレン単位及びブタジエン単位の合計含有量は、液状ジエン系ゴム(D)の全単量体単位に対して55〜100質量%であることが好ましく、60〜100質量%であることがより好ましい。
上記液状ジエン系ゴム(D)に含まれ得るイソプレン単位及びブタジエン単位以外の他の単量体単位としては、前述したイソプレン及びブタジエン以外の共役ジエン(d1)単位、芳香族ビニル化合物(d2)単位などが挙げられる。
芳香族ビニル化合物(d2)としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、4−プロピルスチレン、4−t−ブチルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ドデシルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチレン、4−(フェニルブチル)スチレン、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、N,N−ジエチル−4−アミノエチルスチレン、ビニルピリジン、4−メトキシスチレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、及びジビニルベンゼンなどが挙げられる。これら芳香族ビニル化合物の中では、スチレン、α−メチルスチレン、及び4−メチルスチレンが好ましい。
上記液状ジエン系ゴム(D)における、ブタジエン単位及びイソプレン単位以外の他の単量体単位の含有量は、50質量%以下であり、45質量%以下がより好ましく、40質量%以下が更に好ましい。例えば、ビニル芳香族化合物(d2)単位が上記範囲以下であると、液状ジエン系ゴム(D)の粘度が高くなるのを抑えることができ取り扱いが容易になる。
上記液状ジエン系ゴム(D)としては、上記ウレタン組成物の反応生成物を含む組成物から得られる硬化物の制振性が幅広い温度領域で向上することから、液状スチレン/イソプレン共重合体、液状スチレン/ブタジエン共重合体、及び液状スチレン/イソプレン/ブタジエン共重合体が好ましい。
液状ジエン系ゴム(D)としては、共役ジエン及び必要に応じて含まれる共役ジエン以外の他の単量体を、例えば、乳化重合法、又は溶液重合法等により重合して得られる重合体が好ましい。
上記乳化重合法としては、公知又は公知に準ずる方法を適用できる。例えば、所定量の共役ジエンを含む単量体を乳化剤の存在下に乳化分散し、ラジカル重合開始剤により乳化重合する。
乳化剤としては、例えば炭素数10以上の長鎖脂肪酸塩及びロジン酸塩などが挙げられる。長鎖脂肪酸塩としては、例えば、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸等の脂肪酸のカリウム塩又はナトリウム塩などが挙げられる。
分散剤としては通常、水が使用され、重合時の安定性が阻害されない範囲で、メタノール、エタノールなどの水溶性有機溶媒を含んでいてもよい。
ラジカル重合開始剤としては、例えば過硫酸アンモニウムや過硫酸カリウムのような過硫酸塩、有機過酸化物、過酸化水素等が挙げられる。
得られる液状ジエン系ゴム(D)の分子量を調整するため、連鎖移動剤を使用してもよい。連鎖移動剤としては、例えば、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類;四塩化炭素、チオグリコール酸、ジテルペン、ターピノーレン、γ−テルピネン、α−メチルスチレンダイマーなどが挙げられる。
乳化重合の温度は、使用するラジカル重合開始剤の種類などにより適宜設定できるが、通常0〜100℃の範囲、好ましくは0〜60℃の範囲である。重合様式は、連続重合、回分重合のいずれでもよい。
重合反応は、重合停止剤の添加により停止できる。重合停止剤としては、例えば、イソプロピルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン、ヒドロキシルアミン等のアミン化合物、ヒドロキノンやベンゾキノン等のキノン系化合物、亜硝酸ナトリウム等が挙げられる。
重合反応停止後、必要に応じて老化防止剤を添加してもよい。重合反応停止後、得られたラテックスから必要に応じて未反応単量体を除去し、次いで、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化カリウム等の塩を凝固剤とし、必要に応じて硝酸、硫酸等の酸を添加して凝固系のpHを所定の値に調整しながら、上記液状ジエン系ゴム(D)を凝固させた後、分散溶媒を分離することによって重合体を回収する。次いで水洗、及び脱水後、乾燥することで、上記液状ジエン系ゴム(D)が得られる。なお、凝固の際に、必要に応じて予めラテックスと乳化分散液にした伸展油とを混合し、油展した液状ジエン系ゴム(D)として回収してもよい。
上記溶液重合法としては、公知又は公知に準ずる方法を適用できる。例えば、溶媒中で、チーグラー系触媒、メタロセン系触媒、アニオン重合可能な活性金属又は活性金属化合物を使用して、必要に応じて極性化合物の存在下で、共役ジエンを含む単量体を重合する。
溶媒としては、例えば、n−ブタン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、イソオクタン等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン等の脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素などが挙げられる。
アニオン重合可能な活性金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属;ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等のアルカリ土類金属;ランタン、ネオジム等のランタノイド系希土類金属等が挙げられる。
アニオン重合可能な活性金属の中でもアルカリ金属及びアルカリ土類金属が好ましく、アルカリ金属がより好ましい。
アニオン重合可能な活性金属化合物としては、有機アルカリ金属化合物が好ましい。有機アルカリ金属化合物としては、例えば、メチルリチウム、エチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、ヘキシルリチウム、フェニルリチウム、スチルベンリチウム等の有機モノリチウム化合物;ジリチオメタン、ジリチオナフタレン、1,4−ジリチオブタン、1,4−ジリチオ−2−エチルシクロヘキサン、1,3,5−トリリチオベンゼン等の多官能性有機リチウム化合物;ナトリウムナフタレン、カリウムナフタレン等が挙げられる。これら有機アルカリ金属化合物の中でも有機リチウム化合物が好ましく、有機モノリチウム化合物がより好ましい。
有機アルカリ金属化合物の使用量は、液状ジエン系ゴム(D)の溶融粘度、分子量などに応じて適宜設定できるが、共役ジエンを含む全単量体100質量部に対して、通常0.01〜3質量部の量で使用される。
上記有機アルカリ金属化合物は、ジブチルアミン、ジヘキシルアミン、ジベンジルアミンなどの第2級アミンと反応させて、有機アルカリ金属アミドとして使用することもできる。
極性化合物は、アニオン重合において、通常、反応を失活させず、共役ジエン部位のミクロ構造を調整するため用いられる。極性化合物としては、例えば、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル化合物;テトラメチルエチレンジアミン、トリメチルアミン等の3級アミン;アルカリ金属アルコキシド、ホスフィン化合物などが挙げられる。極性化合物は、有機アルカリ金属化合物に対して、通常0.01〜1000モルの量で使用される。
溶液重合の温度は、通常−80〜150℃の範囲、好ましくは0〜100℃の範囲、より好ましくは10〜90℃の範囲である。重合様式は回分式あるいは連続式のいずれでもよい。
重合反応は、重合停止剤の添加により停止できる。重合停止剤としては、例えば、メタノール、イソプロパノール等のアルコールが挙げられる。得られた重合反応液をメタノール等の貧溶媒に注いで、液状ジエン系ゴム(D)を析出させるか、重合反応液を水で洗浄し、分離後、乾燥することにより上記液状ジエン系ゴム(D)を単離できる。
上記液状ジエン系ゴム(D)の製造方法としては、上記方法の中でも、溶液重合法が好ましい。
液状ジエン系ゴム(D)は、官能基が導入された変性液状ジエン系ゴムであってもよい。官能基としては、例えばアミノ基、アミド基、イミノ基、イミダゾール基、ウレア基、アルコキシシリル基、水酸基、エポキシ基、エーテル基、カルボキシル基、カルボニル基、メルカプト基、イソシアネート基及び、ニトリル基、無水カルボン酸基などの酸無水物基、ジカルボン酸モノエステル基、及びジカルボン酸モノアミド基等酸無水物等が挙げられる。変性液状ジエン系ゴムの製造方法としては、例えば、重合停止剤を添加する前に、重合活性末端と反応し得る四塩化錫、ジブチル錫クロリド、テトラクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、ジメチルジエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン及び2,4−トリレンジイソシアネート等のカップリング剤や、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン及びN−ビニルピロリドン、N−メチルピロリドン、4−ジメチルアミノベンジリデンアニリン、ジメチルイミダゾリジノン等の等の重合末端変性剤、又は特開2011−132298号公報に記載のその他の変性剤を添加する方法が挙げられる。また、単離後の未変性の液状ジエン系ゴムに不飽和カルボン酸及び/又は不飽和カルボン酸誘導体をグラフト化した変性液状ジエン系ゴムを用いることもできる。
上記不飽和カルボン酸としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、(メタ)アクリル酸が挙げられる。
また、上記不飽和カルボン酸誘導体としては、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸無水物;マレイン酸モノエステル、イタコン酸モノエステル、フマル酸モノエステルなどの不飽和ジカルボン酸モノエステル;グリシジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル、マレイン酸モノアミド、イタコン酸モノアミド、フマル酸モノアミドなどの不飽和ジカルボン酸モノアミド;マレイン酸イミド、イタコン酸イミドなどの不飽和カルボン酸イミドなどが挙げられる。
変性化合物を、未変性の液状ジエン系ゴム(D)に付加させる方法は特に限定されず、例えば、液状ジエン系ゴム中に不飽和カルボン酸又はその誘導体、更に必要に応じてラジカル触媒を加えて、有機溶媒の存在下又は非存在下に加熱する方法を採用することができる。
上記方法で使用される有機溶媒としては、一般的には炭化水素系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒が挙げられる。これら有機溶媒の中でも、n−ブタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒が好ましい。
また、上記方法で使用されるラジカル触媒としては、ジ−s−ブチルペルオキシジカーボネート、t−アミルペルオキシピバレート、t−アミルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、アゾビスイソブチロニトリルなどが挙げられる。これらラジカル触媒の中でも、アゾイソブチロニトリルが好ましい。
さらに、上記方法により変性化合物を付加する反応を行う時には、副反応を抑制する観点等から老化防止剤を添加してもよい。
また、上記のように、無水不飽和カルボン酸を未変性の液状ジエン系ゴム(D)に付加して無水カルボン酸基を有する変性液状ジエン系ゴムを得た後に、更にその変性液状ジエン系ゴムと、アルコール、アンモニア、あるいはアミンなどを反応させて、ジカルボン酸モノエステル基を有する変性液状ジエン系ゴム、またはジカルボン酸モノアミド基を有する変性液状ジエン系ゴムを製造して、これを変性液状ジエン系ゴム(D)として用いてもよい。
この変性液状ジエン系ゴムにおいて、官能基が導入される位置については重合体の末端であってもよく、重合体鎖に対する側鎖であってもよい。また上記官能基は1種又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。上記変性剤は、未変性の液状ジエン系ゴム(D)100質量部に対して0.01〜50質量部、好ましくは0.01〜20質量部の範囲で使用することが好ましい。なお、変性液状ジエン系ゴム(D)中に付加された変性化合物量は、変性化合物の後述する酸価を基に算出することもできるし、赤外分光法、核磁気共鳴分光法等の各種分析機器を用いて求めることもできる。
液状ジエン系ゴム(D)の重量平均分子量(Mw)は2,000〜120,000が好ましく、2,000〜100,000がより好ましく、2,000〜80,000が更に好ましい。液状ジエン系ゴム(D)のMwが前記範囲内であると本発明のウレタン組成物の粘度が良好になること、またそのウレタン組成物の反応生成物を含む組成物から得られる硬化物の物性(硬度、破断強度、破断伸び)が良好になる。なお、本明細書において液状ジエン系ゴム(D)のMwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した標準ポリスチレン換算の重量平均分子量である。本発明においては、Mwが異なる2種以上の液状ジエン系ゴム(D)を組み合わせて用いてもよい。
液状ジエン系ゴム(D)の分子量分布(Mw/Mn)は1.0〜10.0が好ましく、1.0〜8.0がより好ましく、1.0〜5.0が更に好ましい。Mw/Mnが前記範囲内であると、得られる液状ジエン系ゴム(D)の粘度のばらつきが小さく、より好ましい。
上記液状ジエン系ゴム(D)の38℃で測定した溶融粘度は、0.1〜4,000Pa・sが好ましく、0.1〜3,500Pa・sがより好ましく、0.1〜3,000Pa・sが更に好ましい。液状ジエン系ゴム(D)の溶融粘度が前記範囲内であると、得られるウレタン組成物の柔軟性が向上するため、加工性が向上する。なお、本発明において液状ジエン系ゴム(D)の溶融粘度は、38℃においてブルックフィールド型粘度計により測定した値である。
上記液状ジエン系ゴム(D)のガラス転移温度(Tg)は、ビニル含量や他のモノマー含量によって変化するが、−150〜50℃が好ましく、−130〜50℃がより好ましく、−100〜50℃が更に好ましい。前記範囲であると、粘度が高くなるのを抑えることができ、取り扱いが容易になる。また、液状ジエン系ゴム(D)のガラス転移温度(Tg)が−150℃以上であると、ウレタン組成物の反応生成物を含む組成物から得られる硬化物のtanδが幅広い温度領域において向上し、制振性が良好となる。
上記液状ジエン系ゴム(D)のビニル含量は99モル%以下であることが好ましく、90モル%以下であることがより好ましい。本発明において、「ビニル含量」とは、液状ジエン系ゴム(D)に含まれる共役ジエン単位の合計100モル%中、1,2−結合又は3,4−結合で結合をしている共役ジエン単位(1,4−結合以外で結合をしている共役ジエン単位)の合計モル%を意味する。ビニル含量は、1H−NMRを用いて1,2−結合又は3,4−結合で結合をしている共役ジエン単位由来のピークと1,4−結合で結合をしている共役ジエン単位に由来するピークの面積比から算出することができる。なお、液状ジエン系ゴム(D)のビニル含量は、例えば、液状ジエン系ゴム(D)を製造する際に使用する溶媒の種類、必要に応じて使用される極性化合物、重合温度などを制御することにより所望の値とすることができる。
上記液状ジエン系ゴム(D)は、1種単独で用いられてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明のウレタン組成物において、ポリオール化合物(A)100質量部に対する液状ジエン系ゴム(D)の含有量は、0.1〜60質量部であり、0.1〜50質量部が好ましく、0.1〜40質量部がより好ましい。液状ジエン系ゴム(D)の含有量が上記範囲内であると、上記ウレタン組成物の反応生成物を含む組成物から得られる硬化物から液状ジエン系ゴム(D)がブリードアウトしにくい。
[粉体成分(C)]
本発明のウレタン組成物は、充填剤を含有する粉体成分(C)を含んでもよい。上記粉体成分(C)は、充填剤を含有する成分であれば特に限定されず、該充填剤のみ含有するものであってもよく、該充填剤以外に、例えば、老化防止剤、酸化防止剤、顔料(染料)、揺変性付与剤、紫外線吸収剤、難燃剤、界面活性剤(レベリング剤を含む)、分散剤、脱水剤、接着付与剤、帯電防止剤などの各種添加剤等を含有するものであってもよい。
上記充填剤としては、各種形状の有機又は無機の充填剤などが挙げられる。充填材としては、例えば、ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ、粉砕シリカ、溶融シリカ;ケイソウ土;酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化バリウム、酸化マグネシウム;炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、沈降性炭酸カルシウム(軽質炭酸カルシウム)、コロイダル炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛;ろう石クレー、カオリンクレー、焼成クレー;カーボンブラック;これらの脂肪酸処理物、樹脂酸処理物、ウレタン化合物処理物、脂肪酸エステル処理物;などが挙げられる。
これら充填材の中でも、ウレタン組成物の粘度及びチクソ性を調製しやすくなることから、カーボンブラック及び重質炭酸カルシウムが好ましい。
また、ウレタン組成物中にカーボンブラックが充填剤として含まれた場合には、物性(例えば、硬度、伸びなど)に優れたウレタン硬化物が得られる。ウレタン組成物中に重質炭酸カルシウムが充填剤として含まれた場合には、深部硬化性に優れるウレタン組成物が得られる。また、ペレットカーボンブラックを充填剤として用いた場合には、作業性が良好となるのみならず、ポリオール化合物(A)と混合した場合に脱水がより促進する点で好ましい。
上記老化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系などが挙げられる。
上記酸化防止剤としては、例えば、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソールなどが挙げられる。
上記顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、群青、ベンガラ、リトポン、鉛、カドミウム、鉄、コバルト、アルミニウム、塩酸塩、硫酸塩などの無機顔料;アゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、キナクリドンキノン顔料、ジオキサジン顔料、アントラピリミジン顔料、アンサンスロン顔料、インダンスロン顔料、フラバンスロン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、ジケトピロロピロール顔料、キノナフタロン顔料、アントラキノン顔料、チオインジゴ顔料、ベンズイミダゾロン顔料、イソインドリン顔料、カーボンブラックなどの有機顔料;などが挙げられる。
上記揺変性付与剤としては、例えば、エアロジル(日本エアロジル社製)、ディスパロン(楠本化成社製)などが挙げられる。
上記接着付与剤としては、例えば、テルペン樹脂、フェノール樹脂、テルペン−フェノール樹脂、ロジン樹脂、キシレン樹脂などが挙げられる。
上記難燃剤としては、例えば、クロロアルキルホスフェート、ジメチル・メチルホスホネート、臭素・リン化合物、アンモニウムポリホスフェート、ネオペンチルブロマイド− ポリエーテル、臭素化ポリエーテルなどが挙げられる。
上記帯電防止剤としては、例えば、第四級アンモニウム塩;ポリグリコール、エチレンオキサイド誘導体等の親水性化合物等が挙げられる。
本発明のウレタン組成物において、ポリオール化合物(A)100質量部に対する粉体成分(C)の含有量は、300質量部以下が好ましく、0〜250質量部が好ましく、0〜200質量部がより好ましい。粉体成分(C)の含有量が上記範囲内であると、ウレタン組成物の粘度が適切となり、作業性が良好となる。
[その他の成分]
本発明のウレタン組成物には、可塑剤を含んでいてもよい。上記可塑剤としては、例えば、アジピン酸ジイソノニル;フタル酸ジイソノニル;アジピン酸ジオクチル、コハク酸イソデシル;ジエチレングリコールジベンゾエート、ペンタエリスリトールエステル;オレイン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチル;リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル;アジピン酸プロピレングリコールポリエステル、アジピン酸ブチレングリコールポリエステルなどが挙げられる。
これら可塑剤の中でも、相溶性に優れること、またコスト面でも有利であることから、アジピン酸ジイソノニル、フタル酸ジイソノニルが好ましい。
これら可塑剤は1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明のウレタン組成物において、ポリオール化合物(A)及びイソシアネート化合物(B)の合計100質量部に対する可塑剤の含有量は、20〜80質量部が好ましく、30〜70質量部がより好ましい。
本発明のウレタン組成物は、ポリオール化合物(A)、イソシアネート化合物(B)、液状ジエン系ゴム(D)及び、必要に応じて含まれる成分(例えば粉体成分(C)、その他の成分など)を混合することにより作製できる。混合装置は特に制限はなく、例えば、ロール、ニーダー、加圧ニーダー、バンバリーミキサー、横型ミキサー(例えば、レーディゲミキサー等)、縦型ミキサー(例えば、プラネタリーミキサー等)、押出し機、万能かくはん機などが挙げられる。
本発明のウレタン組成物は、後述する湿気硬化型ポリウレタン組成物の原料として好適である。湿気硬化型ポリウレタン組成物の原料として用いるウレタン組成物は、下記混合工程および脱水工程を経て製造されることが望ましい。
[混合工程]
まず、上記ポリオール化合物(A)、液状ジエン系ゴム(D)、及び、必要に応じて含まれる成分(例えば粉体成分(C)、可塑剤などのその他の成分など)を混合して予備混合成分を作製する。なお、予備混合成分がポリオール化合物(A)、液状ジエン系ゴム(D)及び粉体成分(C)を含む場合、通常ペースト状混合物になる。
予備混合成分を作製するための混合装置は特に制限はなく、上述したウレタン組成物を作製するための混合装置などが使用できる。
また、混合工程における混合温度および時間は、ポリオール化合物(A)、液状ジエン系ゴム(D)、及び必要に応じて含まれる成分の種類に応じて適宜設定できるが、混合温度は20〜110℃程度が好ましく、混合時間は30分〜2時間であるのが好ましい。
[脱水工程]
上記混合工程で得られた予備混合成分は、さらに脱水工程を経ることが望ましい。この脱水工程は、予備混合成分中の残存水分の少なくとも一部を除去する工程である。残存水分を除去する方法は特に制限はないが、例えば、30〜60℃程度の温度条件で、減圧下(1.2kPa以下、好ましくは0.6〜1.2kPa)で30分間以上、脱水する方法が挙げられる。
上記脱水工程では、予備混合成分の水分量を、0.050質量%以下にするのが好ましく、0.025質量%以下にするのがより好ましく、0.015質量%以下にするのがさらに好ましい。なお、予備混合成分の水分量は、カールフィッシャー法によって測定できる。例えば、電量滴定法に従い、カールフィッシャー試薬としてヨウ化物イオン・二酸化硫黄・アルコールを主成分とする電解液(例えば商品名アクアミクロンCXU、エーピーアイコーポレーション社製)を用い、水分測定装置(例えば三菱化学社製)を用いて測定できる。
上述した混合工程および脱水工程を経たポリオール化合物(A)液状ジエン系ゴム(D)、及び、必要に応じて含まれる成分を含む予備混合成分とポリイソシアネート化合物(B)とを混合することにより、湿気硬化型ポリウレタン組成物にも好適なウレタン組成物が作製できる。予備混合成分とポリイソシアネート化合物(B)とを混合するための混合装置は特に制限はなく、上述したウレタン組成物を作製するための混合装置などが使用できる。
本発明の湿気硬化型ポリウレタン組成物は、上記ウレタン組成物の反応(主としてポリオール化合物(A)とイソシアネート化合物(B)との反応による、ウレタンプレポリマー生成反応)によりプレポリマー(反応生成物)を含む混合物を得て、かかる混合物と、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物(B’)とを混合することにより作製する。
湿気硬化型ポリウレタン組成物に含まれるイソシアネート化合物(B’)としては、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物であれば特に限定されず、ウレタン組成物に含まれるイソシアネート化合物(B)と同様の化合物が挙げられる。即ち、上記イソシアネート化合物(B’)の具体例としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアナートメチルなどのポリイソシアネートが挙げられ、これらを1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
また、湿気硬化型ポリウレタン組成物に含まれるイソシアネート化合物(B')としては、イソシアネート化合物(B)のほか、例えば、上記ポリイソシアネートとトリオールとの反応生成物;ポリイソシアネートのビウレット体、イソシアヌレート体などの変性体;等であってもよく、これらを1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。ここで、上記トリオールとしては、1分子中に3個のヒドロキシ基を有するものであれば特に限定されないが、例えば、1,2,5−ヘキサントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,3−プロパントリオール、1,2,3−ベンゼントリオール、1,2,4−ベンゼントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
このようなイソシアネート化合物(B’)としては、接着性の効果がより優れるという理由から、ヘキサメチレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの反応生成物、ヘキサメチレンジイソシアネートのビウレット体、および、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体からなる群から選ばれる少なくとも1種であるのが好ましい。
上述したプレポリマーを含む混合物を作製する際には、下記プレポリマー生成工程を経ることが望ましい。
[プレポリマー生成工程]
プレポリマー生成工程は、ウレタン組成物から、望ましくは、上述した混合工程および脱水工程を経たポリオール化合物(A)、液状ジエン系ゴム(D)、及び、必要に応じて含まれる成分を含む予備混合成分とポリイソシアネート化合物(B)とを混合することにより得られたウレタン組成物から、上記プレポリマーを得る工程である。
また、ポリオール化合物(A)、液状ジエン系ゴム(D)、及び、必要に応じて含まれる成分を含む予備混合成分とポリイソシアネート化合物(B)とを混合と同時にあるいは連続してプレポリマー生成を行ってもよい。プレポリマーの生成条件は、ウレタン組成物に含まれるポリオール化合物(A)、イソシアネート化合物(B)の種類などに応じて適宜設定できる。例えば、予備混合成分とポリイソシアネート化合物(B)との混合時あるいは混合した後に、かかる混合物を撹拌条件下で、イソシアネート化合物(B)の融点以上の温度とすることが好ましい。また、プレポリマーの生成は、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下または減圧下行われることが好ましい。
上記プレポリマー生成工程において、イソシアネート化合物(B)と、上記予備混合成分とを混合した後に、プレポリマーの生成反応を促進する触媒を混合するのが好ましい。触媒の種類は特に限定されないが、金属触媒やアミン触媒等が好ましい。またこれら触媒を併用して用いてもよい。これにより、生成するプレポリマーの粘度を良好に維持できる。例えば、予備混合成分に粉体成分(C)が含まれる場合には、上記触媒が添加されることにより、プレポリマーの急激な生成反応が起きなくなり、これにより粘度を良好に維持できると考えられる。
金属触媒としては、有機金属系触媒などが例示される。有機金属系触媒としては、例えば、ジメチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ラウレート(DOTL)、ジオクチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ビスマス系触媒(例えば、日東化成社製の無機ビスマス(ネオスタンU−600、U−660)等)等が挙げられる。
アミン触媒としては、トリエチレンジアミン、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル、ジ(N,N−ジメチルアミノエチル)アミン等が挙げられる。
上記触媒を用いる場合、その配合量は、ウレタン組成物に含まれるポリオール化合物(A)およびポリイソシアネート化合物(B)との合計100質量部に対して、0.001〜10質量部が好ましく、0.001〜5質量部がより好ましい。
[湿気硬化型ポリウレタン組成物生成工程]
本発明の湿気硬化型ポリウレタン組成物の生成工程は、上述したプレポリマーを含む混合物と1分子中に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物(B’)とを混合し、湿気硬化型ポリウレタン組成物、典型的には1液湿気硬化型ポリウレタン組成物を得る工程である。得られる湿気硬化型ポリウレタン組成物は、少なくとも、上記粉体(C)、上記プレポリマー、および、イソシアネート化合物(B’)を含む。
ここで、プレポリマーを含む混合物とイソシアネート化合物(B’)とを混合する方法は特に制限はなく、例えば、ウレタン組成物の混合工程で用いた混合装置と同様な装置で混合する方法が好適である。また、混合時の温度は、特に限定されないが、湿気硬化型ポリウレタン組成物の一成分として添加されるイソシアネート化合物(B’)の融点以上の温度で混合されるのが好ましい。混合時の雰囲気は特に制限はないが、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下または減圧下で混合されるのが好ましい。
また、上記湿気硬化型ポリウレタン組成物は、得られる湿気硬化型ポリウレタン組成物(典型的には1液湿気硬化型ポリウレタン組成物)の湿気硬化を誘導するために、硬化触媒が含まれていることが好ましい。これにより、得られる湿気硬化型ポリウレタン組成物の接着性がより優れる。
上記硬化触媒としては、湿気硬化を誘導するものであれば特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。硬化触媒としては、例えば、上記プレポリマー生成工程で用いられ得る触媒として例示した有機金属系触媒が挙げられる。
上記硬化触媒を用いる場合、その配合量は、ウレタン組成物に含まれるポリオール化合物(A)とイソシアネート化合物(B)および湿気硬化型ポリウレタン組成物に新たに添加されるイソシアネート化合物(B’)との合計100質量部に対して、0.001〜10質量部が好ましく、0.001〜5質量部がより好ましい。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本実施例及び比較例において使用した各成分は以下のとおりである。
<ポリオール化合物(A)>
ポリオール化合物(1):2官能ポリプロピレングリコール(旭硝子社製「Excenol 2020」、分子量:2000、水酸基価:56mgKOH/g)
ポリオール化合物(2):3官能ポリプロピレングリコール(旭硝子社製「Excenol 5030」、分子量:5100、水酸基価:33mgKOH/g)
<イソシアネート化合物(B)>
MDI:ジフェニルメタンジイソシアネート(関東化学社製、特級)
HDIビウレット体:ヘキサメチレンジイソシアネートのビウレット体(三井化学社製「タケネート D−165N」)
<粉体成分(C)>
カーボンブラック:カーボンブラック(新日化カーボン社製「ニテロン #300」)
炭酸カルシウム:重質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム社製「スーパーS」)
<液状ジエン系ゴム(D)>
後述の製造例1〜6で得られた液状ジエン系ゴム(1)〜(6)
<任意成分>
可塑剤:フタル酸ジイソノニル(和光純薬工業社製)
金属触媒:ビスマス系触媒(日東化成社製「ネオスタン U−600」)
硬化触媒:スズ系触媒(日東化成社製「ネオスタン U−810」)
製造例1:液状ジエン系ゴム(1)の製造
十分に乾燥した5Lオートクレーブを窒素置換し、シクロヘキサン1320g及びsec−ブチルリチウム(10.5質量%シクロヘキサン溶液)26gを仕込み、50℃に昇温した後、撹拌条件下、重合温度を50℃となるように制御しながら、イソプレン1350gを逐次添加して、1時間重合した。その後メタノールを添加して重合反応を停止させ、重合体溶液を得た。得られた重合体溶液に水を添加して撹拌し、水で重合体溶液を洗浄した。撹拌を終了し、重合体溶液相と水相とが分離していることを確認した後、水を分離した。洗浄終了後の重合体溶液を70℃で24時間真空乾燥することにより、液状ジエン系ゴム(1)を得た。
製造例2:液状ジエン系ゴム(2)の製造
十分に乾燥した5Lオートクレーブを窒素置換し、シクロヘキサン1280g及びsec−ブチルリチウム(10.5質量%シクロヘキサン溶液)66gを仕込み、50℃に昇温した後、撹拌条件下、重合温度を50℃となるように制御しながら、ブタジエン1350gを逐次添加して、1時間重合した。その後メタノールを添加して重合反応を停止させ、重合体溶液を得た。得られた重合体溶液に水を添加して撹拌し、水で重合体溶液を洗浄した。撹拌を終了し、重合体溶液相と水相とが分離していることを確認した後、水を分離した。洗浄終了後の重合体溶液を70℃で24時間真空乾燥することにより、液状ジエン系ゴム(2)を得た。
製造例3:液状ジエン系ゴム(3)の製造
十分に乾燥した5Lオートクレーブを窒素置換し、シクロヘキサン1270g及びsec−ブチルリチウム(10.5質量%シクロヘキサン溶液)78gを仕込み、50℃に昇温した後、撹拌条件下、重合温度を50℃となるように制御しながら、テトラヒドロフラン11gと、イソプレン1350gを逐次添加して、1時間重合した。その後メタノールを添加して重合反応を停止させ、重合体溶液を得た。得られた重合体溶液に水を添加して撹拌し、水で重合体溶液を洗浄した。撹拌を終了し、重合体溶液相と水相とが分離していることを確認した後、水を分離した。洗浄終了後の重合体溶液を70℃で24時間真空乾燥することにより、液状ジエン系ゴム(3)を得た。
製造例4:液状ジエン系ゴム(4)の製造
十分に乾燥した5Lオートクレーブを窒素置換し、シクロヘキサン1130g及びsec−ブチルリチウム(10.5質量%シクロヘキサン溶液)355gを仕込み、50℃に昇温した後、撹拌条件下、重合温度を50℃となるように制御しながら、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン9.5gと、ブタジエン1220gを逐次添加して、1時間重合した。その後メタノールを添加して重合反応を停止させ、重合体溶液を得た。得られた重合体溶液に水を添加して撹拌し、水で重合体溶液を洗浄した。撹拌を終了し、重合体溶液相と水相とが分離していることを確認した後、水を分離した。洗浄終了後の重合体溶液を70℃で24時間真空乾燥することにより、液状ジエン系ゴム(4)を得た。
製造例5:液状ジエン系ゴム(5)の製造
十分に乾燥した5Lオートクレーブを窒素置換し、シクロヘキサン1800g及びsec−ブチルリチウム(10.5質量%シクロヘキサン溶液)116gを仕込み、50℃に昇温した後、撹拌条件下、重合温度を50℃となるように制御しながら、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン9.6gと、予め調製したブタジエン、スチレンの混合物(ブタジエン960gとスチレン640gとをボンベ内で混合)1280gを逐次添加して、1時間重合した。その後メタノールを添加して重合反応を停止させ、重合体溶液を得た。得られた重合体溶液に水を添加して撹拌し、水で重合体溶液を洗浄した。撹拌を終了し、重合体溶液相と水相とが分離していることを確認した後、水を分離した。洗浄終了後の重合体溶液を70℃で24時間真空乾燥することにより、液状ジエン系ゴム(5)を得た。
製造例6:液状ジエン系ゴム(6)の製造
十分に乾燥した5Lオートクレーブを窒素置換し、シクロヘキサン1800g及びsec−ブチルリチウム(10.5質量%シクロヘキサン溶液)116gを仕込み、50℃に昇温した後、撹拌条件下、重合温度を50℃となるように制御しながら、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン9.6gと、予め調製したブタジエン、スチレンの混合物(ブタジエン960gとスチレン640gとをボンベ内で混合)1280gを逐次添加した。逐次添加完了後、直ちにプロピレンオキシド13gを添加し1時間反応させた。その後メタノールを添加して反応を停止させ、重合体溶液を得た。得られた重合体溶液に水を添加して撹拌し、水で重合体溶液を洗浄した。撹拌を終了し、重合体溶液相と水相とが分離していることを確認した後、水を分離した。洗浄終了後の重合体溶液を70℃で24時間真空乾燥することにより、液状ジエン系ゴム(6)を得た。
(重量平均分子量(Mw))
液状ジエン系ゴム(D)のMwは、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により標準ポリスチレン換算分子量で求めた。測定装置及び条件は、以下の通りである。
・装置 :東ソー社製GPC装置「GPC8020」
・分離カラム :東ソー社製「TSKgelG4000HXL」
・検出器 :東ソー社製「RI−8020」
・溶離液 :テトラヒドロフラン
・溶離液流量 :1.0mL/分
・サンプル濃度:5mg/10mL
・カラム温度 :40℃
(ビニル含量)
液状ジエン系ゴム(D)のビニル含量を、日本電子社製1H−NMR(500MHz)を使用し、サンプル/重クロロホルム=50mg/1mLの濃度、積算回数1024回で測定した。得られたスペクトルのビニル化されたジエン化合物由来の二重結合のピークと、ビニル化されていないジエン化合物由来の二重結合のピークとの面積比から、ビニル含量を算出した。
(ガラス転移温度(Tg))
液状ジエン系ゴム(D)10mgをアルミパンに採取し、示差走査熱量測定(DSC)により10℃/分の昇温速度条件においてサーモグラムを測定し、DDSCのピークトップの値をガラス転移温度とした。
(38℃における溶融粘度)
液状ジエン系ゴム(D)の38℃における溶融粘度をブルックフィールド型粘度計(BROOKFIELD ENGINEERING LABS. INC.製)により測定した。
以下、製造例1〜6で得られた液状ジエン系ゴム(1)〜(6)の物性を表1にまとめる。
Figure 2018039942
実施例1〜6及び比較例1〜2
表2に記載した配合割合(質量部)にしたがって、ポリオール化合物(1)、ポリオール化合物(2)、液状ジエン系ゴム(D)の混合物、及び可塑剤をレーディゲミキサー(マツボー社製)に投入する。
上記ミキサー中に、さらにカーボンブラック1、炭酸カルシウムを添加し、110℃、2時間撹拌してペースト状の予備混合物成分を調製する。
予備混合物成分が入っているレーディゲミキサー内を30〜60℃で、1.2kPa以下に減圧して1時間脱水処理を行い、処理後の予備混合物成分中の水分量を約0.01wt%にまで低減する。
ウレタン組成物の作製およびプレポリマーの形成の際には、ミキサーを変更する。プラネタリーミキサーに、MDIを添加した後に、上述した脱水処理後のペースト混合物を全量添加してウレタン組成物を作製する。続いて、ウレタン組成物にビスマス系触媒を添加した後に、60℃、1時間撹拌することでプレポリマーを生成する。
プラネタリーミキサー中に生成した上記プレポリマーに、HDIビウレット体を添加し、さらにスズ系触媒を添加した後、60℃、10分撹拌することで、1液湿気硬化型ポリウレタン組成物を調製する。
また、得られた1液湿気硬化型ポリウレタン組成物から硬化物を作製し、下記の方法に基づき、tanD>0.5となる温度幅(℃)、引っ張り伸びを評価した。その結果を表2に示す。
なお、各評価の測定方法は以下のとおりである。
(tanD>0.5となる温度幅(℃))
得られた1液湿気硬化型ポリウレタン組成物を、20℃、65%RHの雰囲気下で7日間硬化させて得られた硬化物を用いて、縦50mm×横10mmの試験片を切り出し、日立ハイテクサイエンス社製動的粘弾性測定装置を用いて、測定温度−40℃〜80℃、周波数10Hzの条件で、tanDを測定した。続いてtanD>0.5となる温度幅(℃)を算出し、制振性を有する温度幅の指標とした。なお、数値が大きいほど、幅広い温度領域での制振性が良好である。
(引張伸び)
得られた1液湿気硬化型ポリウレタン組成物を、20℃、65%RHの雰囲気下で7日間硬化させて得られた硬化物を用いて、ダンベル状試験片を打ち抜き、インストロン社製引張試験機を用いて、JIS K 6251に準じて引張伸びを測定した。各実施例及び比較例の数値は、比較例1の値を100とした際の相対値である。なお、数値が大きいほど、引張伸びが良好である。
Figure 2018039942
本発明のウレタン組成物を用いたポリウレタン組成物からは制振性に優れた硬化物が得られる。そのため、制振性が必要とされる用途、例えばDG用接着剤として有用である。

Claims (10)

  1. 1分子中に2個以上のヒドロキシ基を有するポリオール化合物(A)100質量部に対して、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物(B)を1〜200質量部、及び液状ジエン系ゴム(D)を0.1〜60質量部含有するウレタン組成物。
  2. 充填剤を含有する粉体成分(C)を更に300質量部以下含有する請求項1に記載のウレタン組成物。
  3. 前記液状ジエン系ゴム(D)の重量平均分子量(Mw)が2,000〜120,000である、請求項1又は2に記載のウレタン組成物。
  4. 前記液状ジエン系ゴム(D)の38℃における溶融粘度が0.1〜4,000Pa・sである、請求項1〜3のいずれかに記載のウレタン組成物。
  5. 前記液状ジエン系ゴム(D)のガラス転移温度(Tg)が−150℃〜50℃である、請求項1〜4のいずれかに記載のウレタン組成物。
  6. 前記液状ジエン系ゴム(D)がイソプレン及び/又はブタジエンの単量体単位を含む重合体である、請求項1〜5のいずれかに記載のウレタン組成物。
  7. 前記液状ジエン系ゴム(D)が液状スチレン/イソプレン共重合体、液状スチレン/ブタジエン共重合体、及び液状スチレン/イソプレン/ブタジエン共重合体から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜6のいずれかに記載のウレタン組成物。
  8. 官能基を有さない前記液状ジエン系ゴム(D)を含有する、請求項1〜7のいずれかに記載のウレタン組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のウレタン組成物の反応生成物であるプレポリマーを含む混合物、および1分子中に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物(B’)を含む湿気硬化型ポリウレタン組成物。
  10. 請求項9に記載の湿気硬化型ポリウレタン組成物を含むダイレクトグレージング用接着剤。
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